説明

濃度調整装置及び画像形成装置

【課題】液体現像剤の濃度調整、液位調整を行う濃度調整装置において装置の簡略化、小型化を図る。
【解決手段】本発明に係る濃度調整置は、貯留槽87Yに配設され、振動部で発振された振動を反射させる第1の反射部824Yと、貯留槽に貯留される液体現像剤の液位に基づいて移動し、発振部で発振された振動を反射させる第2の反射部83Yと、発振部で発振されて貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、第1の反射部で反射されて受信部で受信されるまでの第1の帰還時間に基づいて貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報を算出し、発振部で発振されて貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、第2の反射部で反射されて受信部で受信されるまでの第2の帰還時間に基づいて貯留槽に貯留される液体現像剤の液位の情報を算出する演算部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に形成した静電潜像をトナーとキャリア液を有する液体現像剤に
よって現像する現像装置に対し、濃度調整された液体現像剤を供給する濃度調整装置、そ
して、現像装置により現像された現像剤像を記録材に転写し、定着することで画像形成す
る画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を
現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形
成装置に用いられる現像剤は、シリコーンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性
を有し高粘度のキャリア液中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナ
ー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用
することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用す
る乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
このような画像形成装置では、使用する液体現像剤の濃度調整を行い、印刷に適したト
ナー濃度に保つことが一般的である。特許文献1には、タンクの内壁部にトナー濃度測定
装置を設置し、測定したトナー濃度を用い、トナー濃度調整装置にてタンク内のトナー濃
度を調整することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、トナー収容室内に設けられた濃度センサーにて液体トナーの濃度を測
定するとともに、同室内に設けられた複数のレベルセンサにて液面の高さを計測し、トナ
ー収容室内の液体トナーの濃度、並びに、液体現像剤の量を調整することが開示されてい
る。
【0005】
特許文献3には、処理液を貯めたタンク内にて、処理液の濃度を測定する濃度センサー
と、処理液の液面上方に設けられ処理液の液量を検出する超音波センサーを有し、濃度セ
ンサーと超音波センサーの検出値に応じて、所定濃度の処理液または希釈液を供給し、処
理液の濃度を変更する処理液供給装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−229717号公報
【特許文献2】特開2004−117687号公報
【特許文献3】特開2002−329657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の現像装置では、タンク内の液体トナーの量を調整するための構成に
ついて特段記載はされていないものの、この現像装置において液体トナーの量を調整する
ことを考えた場合、特許文献2、特許文献3と同様、液体トナー量測定装置を別途設ける
必要がある。
【0008】
また、特許文献2、特許文献3では、濃度を測定するためのセンサー、液量を測定する
ためのセンサーがそれぞれ設けられており、タンク内にて両センサーを配設するためのス
ペースが必要とされる。特に特許文献2では、液量を測定するため複数のセンサーが設け
られており、タンク内にて十分なスペースが必要とされる。また、特許文献3の処理液供
給装置では、処理液中に濃度センサーを配置するとともに、液面上方に超音波センサーを
配置する必要があるため、タンク内外において配置のためのスペースが必要となる。
【0009】
また、特許文献2、特許文献3どちらにおいても、濃度測定、液量測定のための複数の
センサーが必要となるため、構成点数が多くなり、構成、信号処理も含め複雑な装置とな
り低コスト化することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を鑑み、本発明に係る濃度調整装置は、トナー及びキャリア液を含む液体現像
剤を貯留する貯留槽と、振動を発振する発振部、及び前記発振部で発振された振動を受信
する受信部を有し、前記貯留槽内に配設された振動検知部と、前記貯留槽に配設され、前
記振動部で発振された振動を反射させる第1の反射部と、前記貯留槽に貯留される液体現
像剤の液位に基づいて移動し、前記発振部で発振された振動を反射させる第2の反射部と
、前記発振部で発振されて前記貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、前記
第1の反射部で反射されて前記受信部で受信されるまでの第1の帰還時間に基づいて前記
貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報を算出し、前記発振部で発振されて前
記貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、前記第2の反射部で反射されて前
記受信部で受信されるまでの第2の帰還時間に基づいて前記貯留槽に貯留される液体現像
剤の液位の情報を算出する演算部と、を有することを特徴としている。
【0011】
さらに、本発明に係る濃度調整装置において、前記貯留槽に貯留される液体現像剤は、
第1のトナー濃度に調整されるとともに、前記第1のトナー濃度よりも高い第2のトナー
濃度の液体現像剤を貯留するトナー貯留槽と、前記キャリア液を貯留するキャリア液貯留
槽と、前記演算部で算出された前記貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報と
液位の情報とに基づいて、前記トナー貯留槽に貯留される第2のトナー濃度の液体現像剤
の前記貯留槽への供給、もしくは前記キャリア液貯留槽に貯留されたキャリア液の前記貯
留槽への供給を制御する制御部と、を有することとしている。
【0012】
さらに、本発明に係る濃度調整装置は、前記貯留槽に貯留される液体現像剤の温度を検
知する温度検知部を有し、前記演算部は、前記温度検知部で検知された液体現像剤の温度
に基づいて、前記貯留槽に貯留された液体現像剤のトナー濃度の情報を算出することとし
ている。
【0013】
さらに、本発明に係る濃度調整装置において、前記振動検知部は、前記貯留槽の鉛直方
向の下方部に配設されることとしている。
【0014】
さらに、本発明に係る濃度調整装置は、前記貯留槽に貯留される液体現像剤を攪拌する
攪拌部を有し、前記第1の反射部は、前記攪拌部に配設されることとしている。
【0015】
さらに、本発明に係る濃度調整装置は、前記液体現像剤の液面に浮かぶフロートを有し
、前記第2の反射部は、前記フロートに配設されることとしている。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、トナー及びキャ
リア液を含む液体現像剤を貯留する現像剤貯留部を有し、前記潜像担持体に形成された前
記潜像を液体現像剤で現像する現像部と、前記現像剤貯留部に供給する液体現像剤を貯留
する貯留槽、振動を発振する発振部及び前記発振部で発振された振動を受信する受信部を
有して前記貯留槽に配設された振動検知部、前記貯留槽に配設されて前記振動部で発振さ
れた振動を反射させる第1の反射部、及び前記貯留槽に貯留される液体現像剤の液位に基
づいて移動して前記発振部で発振された振動を反射させる第2の反射部を有して液体現像
剤のトナー濃度を調整する濃度調整部と、前記発振部で発振されて前記貯留槽に貯留され
た液体現像剤中を移動する振動が、前記第1の反射部で反射されて前記受信部で受信され
るまでの第1の帰還時間に基づいて前記貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情
報を算出し、前記発振部で発振されて前記貯留槽に貯留された液体現像剤中を移動する振
動が、前記第2の反射部で反射されて前記受信部で受信されるまでの第2の帰還時間に基
づいて前記貯留槽に貯留される液体現像剤の液位の情報を算出する演算部と、前記貯留槽
に貯留される液体現像剤を前記現像剤貯留部に供給する供給部と、を有することを特徴と
している。
【0017】
さらに、本発明に係る画像形成装置において、前記現像部は、前記潜像担持体に形成さ
れた前記潜像を現像する現像部材と、前記現像部材をクリーニングして液体現像剤を回収
するクリーニング部材と、を有し、前記クリーニング部材で回収した液体現像剤を前記貯
留槽に搬送する回収部を備えることとしている。
【0018】
以上、本発明によれば、トナー濃度と液位を検知するため振動検知部、液中に配設され
る第1の反射部、液面に配設される第2の反射部を配設することにより、液体現像剤のリ
サイクル構成の簡略化を図るとともに、省スペース化を実現することが可能となる。
【0019】
さらに、本発明では、第1の反射部を攪拌部の底面に配設することで、トナー濃度、液
位を検出する機構と攪拌機構の一体化を図り、装置を小型化、簡略化することとしている

【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係る液体現像液リサイクルシステムを示す図。
【図3】本発明の実施形態に係る濃度調整部の構成を示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る濃度/液位測部のブロック図。
【図5】本発明の実施形態に係る検量線を示す図。
【図6】本発明の実施形態に係る濃度/液位検出を行う送受信波形を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る濃度検出を行う送受信波形を示す図。
【図8】本発明の実施形態に係る液位検出を行う送受信波形を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る濃度調整部の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施
形態に係る画像形成装置の主要構成を示した図である。また、図2は本発明の実施形態に
係る画像形成装置において、イエロー(Y)色における画像形成部、現像装置(現像部)
の主要構成を示した図である。
【0022】
図1に示されるように、本実施形態の画像形成装置は、転写ベルト40と、感光体10
Y、10M、10C、10Kを主要構成とする4つの画像形成部と、各感光体(潜像担持
体)10Y、10M、10C、10Kに対応して配設された4つの現像装置30Y、30
M、30C、30Kと、図中、転写ベルト40の右側に配設されている2次転写部と、図
中、転写ベルト40の左側に配設されているクリーニング部などによって構成されている

【0023】
以下、画像形成部及び現像装置30Y、30M、30C、30Kについては、各色の画
像形成部及び現像装置の構成は同様であるため、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装
置に基づいて説明する。
【0024】
現像部30Yは、液体現像剤により感光体10Y上に形成された潜像を現像する装置で
あって、現像ローラー20Y(現像部材)と、アニロクスローラー33Yと、液体現像剤
を貯蔵する液体現像剤容器31Y、現像ローラー20Y上のトナーを帯電させるトナー帯
電器22Yを主な構成要素としている。
【0025】
現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、感光体10Y、トナー
帯電器22Yが配されている。
【0026】
アニロクスローラー33Yには、現像剤貯留部311Yから汲み上げた液体現像剤の量
を調整する規制部材35Yが当接している。なお、アニロクスローラー33Yと現像ロー
ラー20Yとの間に両者に当接する中間ローラーを介在させる3ローラー方式としてもよ
い。その場合、中間ローラーがアニロクスローラー33Yに当接することで液体現像剤の
量を調整するため、規制部材35Yを配設しない構成とすることも可能である。
【0027】
現像剤貯留部311Yには、現像トナー送液パイプ723Yを介して濃度調整部80Y
から液体現像剤が供給される。現像剤貯留部311Yに収容される液体現像剤は、従来一
般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜2
wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度か
つ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。具体的には、液体現像
剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶
媒、シリコーンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナ
ー固形分濃度を約25%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を
用いて、25℃の時のせん断速度1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mP
a・s程度)の液体現像剤である。
【0028】
アニロクスローラー33Yは、現像ローラー20Yに対して液体現像剤を供給して塗布
する塗布ローラーとして機能する。このアニロクスローラー33Yは、円筒状の部材であ
り、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による
凹凸面が形成されたローラーである。このアニロクスローラー33Yにより、現像剤貯留
部311Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては
、図に示すようにアニロクスローラー33Yは反時計回りに回転して、現像ローラー20
Yに液体現像剤を塗布する。
【0029】
規制部材35Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロクスローラー3
3Yの表面に当設し、アニロクスローラー33Yによって坦持搬送されてきた液体現像剤
の膜厚、量を規制し、現像ローラー20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0030】
現像ローラー20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図に示すように反時計回
りに回転する。現像ローラー20Yは、鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム
、シリコンゴム、NBR、PFAチューブなどの弾性層を設けたものである。現像ローラ
ー20Yには現像バイアスが印加される。
【0031】
現像ローラークリーニングブレード21Y(クリーニング部材)は、現像ローラー20
Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に
配設され、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去する。
【0032】
トナー帯電器22Y(帯電器)は、現像ローラー20Yの表面の帯電バイアスを増加さ
せる電界印加手段であり、現像ローラー20Yによって搬送される液体現像剤は、このト
ナー帯電器22Yと近接する位置でコロナ放電による電界が印加され帯電される。
【0033】
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って順に配設されたコロナ帯電器1
1Y、露光ユニット12Y、感光体スクイーズ装置、感光体クリーニングブレード18Y
などによって構成される。この画像形成部は感光体10Yの外周上、露光ユニット12Y
とスクイーズローラー13Yとの間において現像部30Yの現像ローラー20Yと当接し
、感光体10Y上に形成された潜像を、現像ローラー20Yに塗布された液体現像剤で現
像する。
【0034】
感光体10Yは、外周面にアモルファスシリコン感光体などの感光層が形成された円筒
状の部材からなる感光体ドラムであり、時計回りの方向に回転する。
【0035】
コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体1
0Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体1
0Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Y(露光部)は、コロナ帯電器11Yより感
光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体
10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
【0036】
1次転写部50Yの上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向
して現像ローラー20Yの下流側に配置されている。この感光体スクイーズ装置は、感光
体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材からなるスクイーズローラー13Y感光体
スクイーズローラークリーニングブレード14Yにて構成され、感光体10Y上に現像さ
れたトナー像から余剰なキャリア液及び本来不要なカブリトナーを回収(スクイーズ)し
、顕像(トナー像)内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。なお、感光体スクイーズ
ローラー13Yには、カブリトナーを感光体スクイーズローラー13Y側に誘引するため
バイアス(電圧)が印加されている。
【0037】
感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Yは、感光体スクイーズローラー
13Yに当接して設けられ、回収されたキャリア液やカブリトナーを含んだ液体現像剤を
掻き落として回収する。
【0038】
上記の感光体スクイーズローラー13Yを有するスクイーズ装置を経た感光体10Yの
表面は、感光体10Yと1次転写バックアップローラー51Yにて当接される転写ベルト
40Yにて形成された1次転写部50Yに進入する。この1次転写部50Yでは、感光体
10Yに現像された現像剤像を転写ベルト40へ転写する。1次転写バックアップローラ
ー51Yに印加される転写バイアスの作用によって、感光体10Y上の現像剤像は転写ベ
ルト40側に効果的に転写される。なお、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動
する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナ
ー像への外乱作用を抑制している。
【0039】
1次転写部50Yの下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニング
ブレード18Yは、感光体10Y上のキャリア成分リッチな液体現像剤をクリーニングす
る。
【0040】
転写ベルト40(転写部材)は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け
、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。この転写ベルト4
0は、ベルト駆動ローラー41、テンションローラー42にて張架され、PFA表層側に
おいてトナー像が転写されるようにして用いられる。本実施形態の画像形成装置では、転
写部材として、転写ベルト40を用いているが、ベルトに限らず、ローラー、ドラムなど
各種形態を採用することも可能である。
【0041】
感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで1次転写バックアッ
プローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置することで形成される1次転写部
50Y、50M、50C、50Kでは、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接
位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のト
ナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、転写ベルト40上にフルカラーのトナー
像を形成する。
【0042】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動
ローラー41と対向配置され、両者によって2次転写部(ニップ部)を形成する。この2
次転写部では、転写ベルト40上に形成された単色あるいはフルカラーのトナー像が転写
材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写される。さらに、シー
ト材搬送経路Lの下流には、図示しない定着ユニットが配設され、転写材上に転写された
単色のトナー像やフルカラーのトナー像に熱や圧力を加えて定着させる。
【0043】
2次転写ユニットに対する転写材の供給は給紙装置(不図示)によって行われる。給紙
装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Lに送り
出されるようになっている。転写材搬送経路Lでは、ゲートローラー101、101’に
よって転写材を2次転写部まで搬送し、転写ベルト40上に形成された単色あるいはフル
カラーのトナー像を転写材に転写する。
【0044】
テンションローラー42は、駆動ローラー41と共に転写ベルト40を張架しており、
転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所にて、転写ベルト40を
クリーニングするクリーニングブレード46が当接して配設される。
【0045】
このように本実施形態の現像装置30Y、画像形成装置では、アニロクスローラー33
Yで汲み上げた液体現像剤を、カウンター回転の現像ローラー20Yに塗布することで4
〜10μmの均一な薄膜が形成される。さらに、現像ローラー20Yに対向して設けられ
たトナー帯電器22Yによって液体現像剤を帯電させるとともに、現像ローラー20Y側
に圧縮することで、非画像部に余分なトナーが付着すること(カブリ)を抑制すると共に
、画像部における均一性を向上させることが可能となる。
【0046】
図2は、本発明の実施形態に係る液体現像液リサイクルシステムを示す図である。図2
中で特に本発明に関係する部分は、濃度調整部80Yとその周辺構成であるコンクトナー
タンク76Y、キャリアタンク75Yなどである。本システムでは、現像プロセスに必要
となる濃度調整された液体現像剤を、濃度調整部80Yから現像トナー送液パイプ723
Yを通して現像剤貯留部311Yへ供給する。現像剤貯留部311Yは供給された液体現
像剤で満たされ、所定量を超えてオーバーフローした余剰液体現像剤は現像トナーリター
ンパイプ721Yを通して濃度調整部80Yに帰される。
【0047】
現像プロセスの過程で不要となった液体現像剤は、再利用のため回収タンク54Yに一
旦蓄えられ、優先的に回収トナー注入パイプ722Yを通して濃度調整部80Yに供給さ
れる。さらに、消費されたトナーを補うため、必要に応じて新しいトナーがコンクトナー
送液パイプ724Yを通してコンクトナータンク76Yから、そして、新しいキャリア液
がキャリア送液パイプ725Yを通してキャリアタンク75Yから供給される。コンクト
ナータンク76Yに蓄積されるコンクトナーは、現像に使用する液体現像剤よりもトナー
濃度が高く、かつ、コンクトナー送液パイプ724Yを介して搬送できる程度にキャリア
液で希釈された液体現像剤である。このように本実施形態では、現像装置30Yなどで回
収された液体現像剤を濃度調整部80Yに搬送するタンク、パイプなどで構成された回収
部を設けることで液体現像剤の再利用を図っている。
【0048】
本実施形態では、濃度調整のためこの濃度調整部80Yに設けられたトナー濃度と液位
を検出するための濃度/液位検出部に特徴を有する。図3は、濃度/液位検出部が配され
る濃度調整部の構成を示す図である。液体現像方式の画像形成装置におけるリサイクルシ
ステムは、YMCKカラー4色の液体現像剤毎にトナーリサイクル機構を持つことになる
。図3は、その内の1つのリサイクル機構の中枢部分である濃度調整部80Yの構成を示
している。
【0049】
濃度調整部80Yは、内部に液体現像剤を貯留するため内部に貯留槽87Yが形成され
た攪拌タンク81Y、貯留槽87Yに貯留する液体現像剤を攪拌するための攪拌部、液体
現像剤のトナー濃度、液位を検出するための濃度/液位検出部などを主な構成として有す
る。
【0050】
攪拌部は、攪拌タンク81Y上部に取り付けられた攪拌モーター821Y、それに連結
した攪拌モーター軸822Y、および攪拌翼823Yを有している。攪拌モーター821
Yを駆動することで、攪拌翼823Yが回転し液体現像剤が攪拌される。本図では、貯留
槽87Yに液体現像剤が液位を示すMAX.位置まで注がれている。また、この液位がM
IN.位置まで変動した状態を液位検出用超音波反射板83Y’とともに2点鎖線で示し
ている。
【0051】
また、攪拌タンク81Yの上部には、トナー濃度および液位調整のためにコンクトナー
タンク76Y(トナー貯留槽)から、コンクトナー送液パイプ724Yを通して適時コン
クトナーが注がれる。同様に、トナー濃度および液位調整のためにキャリアタンク75Y
(キャリア液貯留槽)から、キャリア送液パイプ725Yを通して、適時キャリア液が注
がれる。さらに、本図には図示されていないが、図2に示すように現像ローラー20Yや
感光体10Yから回収された使用済み液体現像剤が、回収タンク54Yに蓄えられ、回収
済みトナー注入パイプ722Yを通して適時回収済み液体現像剤が貯留槽87Yに供給さ
れる。
【0052】
貯留槽87Yで濃度調整された液体現像剤は、送液パイプ723Yを通して、図2に示
される像剤貯留部311Yへ供給される。そして、使用されなかった液体現像剤は、現像
剤貯留部311Yからリターンパイプ721Yを通して貯留槽87Yに戻される。
【0053】
トナー濃度、および液位を検出する濃度/液位検出部は、攪拌翼823Yの直下、貯留
槽87Yの鉛直方向の下方部に配設される超音波送受信用圧電素子84Y(振動検知部)
を備えて構成されている。この超音波送受信用圧電素子84Yは、超音波(振動)の発振
と受信を同時に行うものであって、発振部と受信部の機能を兼ね備えている。そして、超
音波送受信用圧電素子84Yから発せられた超音波Aは、攪拌モーター軸822Yの下端
に配設された濃度検出用超音波反射板824Yで反射し、反射波Bとして再び超音波送受
信用圧電素子84Yへ帰還する。
【0054】
液体現像剤中のトナー濃度を検出するための超音波送受信用圧電素子84Yと濃度検出
用超音波反射板824Yが対向することで形成される面間距離は一定である。本実施形態
では、液体現像剤のトナー濃度変動により超音波の伝搬速度が変化することを利用するも
のであって、超音波送受信用圧電素子84Yにて発振された振動が、濃度検出用超音波反
射板824Yに反射して、反射波Bとして超音波送受信用圧電素子84Yにて検出される
までの所要時間を測定することで液体現像剤のトナー濃度を求めることが可能となる。
【0055】
さらに、本実施形態では、円環形状であって液体現像剤の液面に浮かぶフロート兼液位
検出用超音波反射板83Y(フロート)が、その中心を攪拌モーター軸822Yにて貫く
ように配設されている。超音波送受信用圧電素子84Yから発せられた超音波Aは、この
フロート兼液位検出用超音波反射板83Yで反射して、反射波Cとして再び超音波送受信
用圧電素子84Yへ帰還する。攪拌モーター軸822Yの下端には、フロート・ストッパ
ー925Yが設けられ、液体現像剤がMIN.位置より少なくなっても下方に落下してト
ナー攪拌翼823Yなどと緩衝することがないよう構成されている。
【0056】
液体現像剤の液位を検出するための超音波送受信用圧電素子84Yとフロート兼液位検
出用超音波反射板83Yのそれぞれ対向する面間距離は、液位の変動に伴い、図示される
ようにMAX.位置からMIN.位置まで変化する。液体現像剤の液位は、超音波Aを発
してから反射波Cを受信するまでの所要時間を測定し、濃度測定にて測定された液体現像
剤中の音速を利用することで求められる。また、本実施形態のフロート兼液位検出用超音
波反射板83Yを使用することで、液体現像剤の液面のゆらぎを平滑化することが可能と
なり、液位検出の精度を高めている。
【0057】
以上、本実施形態では、攪拌部82Yの底部に濃度検出用超音波反射板824Y(第1
の反射部)を配設するとともに、攪拌モーター軸822Yにて貫くように配設されたフロ
ート兼液位検出用超音波反射板83Yの底面(第2の反射部)とすることで、濃度調整部
80Yにおける攪拌機構と、濃度/液位検出部の一体化を図り、装置の簡略化、並びに小
型化を実現している。
【0058】
さらに、貯留槽87Y内には液体現像剤の温度を検出する温度センサー85Y(温度検
知部)が配設されている。本実施形態では、液体現像剤の流れを乱すことのないよう、攪
拌タンク81Yの内壁に突出しないように配設されている。
【0059】
なお、液体現像剤のトナー濃度検出のための超音波Aと、液位検出のための超音波Aと
は、同じ超音波を利用することとしてもよいし、周波数を変えるなどした、それぞれ別の
超音波を利用して異なるタイミングで検出することとしてもよい。
【0060】
超音波送受信用圧電素子84Yは、超音波送受信用圧電素子用ハーネス841Yにより
濃度/液位測定部に接続される。そして、温度センサー85Yは温度センサー用ハーネス
851Yにより濃度/液位測定部に接続される。
【0061】
図4は、本発明による濃度/液位測定部のブロック図が示されている。全体構成につい
て説明すると、超音波の発振制御部92、タイマー&濃度演算部93、濃度検量線データ
保存部94、およびタイマー&液位演算部95は、マイクロコントロールユニット(MC
U)91の処理に含まれる。また、マイクロコントロールユニット91と圧電素子駆動部
96、および受信波形検出部(増幅・検波・シュミットトリガ)97は、濃度/液位測定
部90(演算部)として構成される。そして、濃度/液位測定部90には、図3で説明し
た濃度および液位検出用の超音波送受信用圧電素子84Yが超音波送受信用圧電素子用ハ
ーネス841Yにより圧電素子駆動部96と超音波受信波形検出部97へ、また、前述の
温度センサー85Yは、温度センサー用ハーネス851Yにより温度測定演算部98に接
続されている。
【0062】
次に、図4の構成における処理内容と処理の流れについて説明する。発振制御部92で
は、超音波発生用の発振信号を発生させると同時にタイマー&濃度演算部93とタイマー
&液位演算部95に対し、濃度検出用反射波帰還時間t1を計測するタイマー・スタート
のためのスタンバイ信号をタイマー&濃度演算部93に送りタイマー・スタートのトリガ
ー信号待ちにする。そして、発振信号は圧電素子駆動部96で圧電素子駆動波となって、
超音波送受信用圧電素子84Yを駆動し超音波を発生させる。そして、前記圧電素子駆動
波は同時に受信波形検出部97により受信され、タイマー&濃度演算部93のタイマー・
カウンタをスタートさせるためのトリガー信号を発生させる。発生した超音波は、液体現
像剤中を伝搬し、濃度検出用超音波反射板824Y(第1の反射部)とフロート兼液位検
出用超音波反射板83Yの下面(第2の反射部)に反射して、それぞれ超音波送受信用圧
電素子84Yで受信される。
【0063】
超音波受信波形検出部97では、超音波送受信用圧電素子84Yにて受信された受信波
に基づいて、濃度検出用反射波帰還時間と液位検出用反射波帰還時間が計測される。これ
ら経過時間は、濃度演算部93と液位演算部95へ送られ、温度センサー85Yと温度測
定演算部98で求めた液体現像剤の温度値を加味してトナー濃度の情報と液位の情報を求
める演算が実施される。なお、演算の順序としては、まずタイマー&濃度演算部93でト
ナー濃度(トナー濃度の情報)が算出され、次にタイマー&液位演算部95で濃度に応じ
た音速Vを基に液位(液位の情報)が割り出される。
【0064】
タイマー&濃度演算部93で行われる処理内容を説明する。まず、トナー濃度測定時の
音速Vは式(1)にて表すことができる。
V=2D1/t1 ・・・(1)
ここで、D1は超音波送受信用圧電素子84Yと濃度検出用超音波反射板824Yの互
いに向かい合う面間の距離であり、t1はこの間の反射波の帰還時間である。次に、トナ
ー濃度測定時の音速Vと、温度測定部演算部98で取得した温度値と、検量線データ保存
部94に記憶される検量線データに基づいてトナー濃度Deが求められる。
【0065】
液体現像剤中に於ける超音波の伝搬速度Vは、その液体現像剤の温度の影響を受けて変
化する。従って、図3の温度センサー85Yにサーミスター等を用いて液体現像剤の温度
を測定して、帰還時間t1に対して補正をかける必要がある。本実施形態では、液体現像
剤は複数の成分から成るため、実測値を基に音速Vとトナー濃度Deの関係を検量線グラ
フとして作成することとしている。
【0066】
図5には、検量線データをグラフ化した図が示されている。図に示されるように液体現
像剤のトナー濃度が同じ場合、液温が高くなるほど音速が大きくなる特性を有する。本実
施形態では、このような検量線データを用いて音速V、温度値からトナー濃度の情報を算
出している。検量線データは、このようなグラフ状のデータに限られるものではなく、数
式化されたものを用いることとしてもよい。
【0067】
次に、タイマー&液位演算部95で行われる処理内容を説明する。トナー濃度測定時に
求めた音速Vを基に、液位D2を求める数式は式(2)にて表すことができる。
D2=(V × t2)/2 ・・・(2)
ここで、t2は、超音波送受信用圧電素子84Yから発せられた超音波がフロート兼液
位検出用超音波反射板83Yにて受信されるまでの帰還時間である。
【0068】
図6には、濃度/液位検出を行う超音波送受信用圧電素子での送受信波形が示されてい
る。本実施形態では、送信波(超音波A)を1度発振することで、温度検出用反射波帰還
時間t1、液位検出用反射は帰還時間t2を計測している。図中、縦軸は電圧で、超音波
送受信用圧電素子84Yから発せられた送信波と受信波の電圧レベルを示す。また、横軸
は時間軸であり、矢印にて送信波と受信波の時間差が示されている。超音波の送信波は、
1点鎖線で示されるように、攪拌モーター軸822Yの先端部に形成された濃度検出用超
音波反射板824Yで反射し、濃度検出用受信波として超音波送受信用圧電素子84Yで
受信される。この送信波と受信波の時間差を濃度検出用反射波帰還時間t1とする。
【0069】
また、同送信波は、1点鎖線で示すフロート兼液位検出用超音波反射板83Yで反射し
、液位検出用受信波として超音波送受信用圧電素子84Yで受信される。この送信波と受
信波の時間差を液位検出用反射波帰還時間t2とする。この液位検出用反射波帰還時間t
2を数式(2)に適用することで液位D2、すなわち、超音波送受信用圧電素子84Yと
フロート兼液位検出用超音波反射板83Yの下面との距離が算出される。
【0070】
算出された液体現像剤のトナー濃度Deと液位D2は、図示しない制御部に送信され、
コンクトナータンク76Yからのコンクトナー供給量とキャリアタンク75Yからのキャ
リア液供給量の決定に使用される。制御部は、決定されたコンクトナー供給量と、キャリ
ア液供給量に基づいて、それらを搬送するポンプ734Y、735Yを駆動する。
【0071】
図中、濃度検出用受信波に隣接して現れる攪拌翼反射波は、超音波送受信用圧電素子8
4Yから発せられた超音波が攪拌翼823Yの一部に反射し、それを受信したことで発生
したものであるが、図3で明らかなように、超音波送受信用圧電素子84Yから見て、攪
拌翼823Yは濃度検出用超音波反射板824Yよりも遠方に位置するため、濃度検出用
反射波帰還時間t1、および液位検出用反射波帰還時間t2に影響を与えることがない。
【0072】
図6の実施形態では、1つの送信波で濃度検出用反射波帰還時間t1、および液位検出
用反射波帰還時間t2を求めることとしたが、これら2つの帰還時間t1、t2は異なる
タイミングで計測することとしてもよい。図7、図8は、本発明によるトナー濃度測定と
液位測定を時間的に別のタイミングで行う場合の実施形態であって、図7はトナー濃度検
出用反射波帰還時間t1の計測の様子が、そして、図8は液位検出用反射波帰還時間t2
の計測の様子が示されている。両図において、縦軸は超音波送受信用圧電素子84Yから
発せられた送信波と受信波の電圧レベルを、横軸は時間軸を示している。
【0073】
超音波の送信波は、1点鎖線で示す攪拌翼先端部反射面(濃度検出用超音波反射板82
4Y)で反射し、濃度検出用受信波として超音波送受信用圧電素子84Yで受信される。
この送信波と受信波の時間差を濃度検出用反射波帰還時間t1とする。
【0074】
超音波の送信波は、1点鎖線で示すフロート反射面(フロート兼液位検出用超音波反射
板83Y)で反射し、液位検出用受信波として超音波送受信用圧電素子84Yで受信され
る。この送信波と受信波の時間差を液位検出用反射波帰還時間t2とする。
【0075】
図9は、本発明の他の実施形態に係る濃度調整部80Yの構成を示したものである。図
3で説明した実施形態では、攪拌モーター軸822Yの端部に濃度検出用超音波反射板8
24Yを設ける、あるいは、攪拌モーター軸822Yの端部を濃度検出用超音波反射板8
24Yとして利用し、かつ、フロート兼液位検出用超音波反射板83Yのスラスト軸とし
て利用していたのに対し、本実施形態では、新たにフロート軸86Yを設け、濃度検出用
超音波反射板861Yとフロート兼液位検出用超音波反射板83Yの配設に使用すること
としている。その他の構成は図3で説明した内容と同じであるので省略する。
【0076】
本実施形態の利点は、図3の攪拌モーター軸822Yを利用する場合と比べ、フロート
軸86Yが攪拌タンク81Y(詳しくは攪拌タンク81Yの蓋部)に固定されているため
、不要な振動を抑えることが可能となる。また、攪拌翼823Yから離れて位置させるこ
とができるため、攪拌翼823Yによる反射波の影響を抑えることが可能である。
【0077】
なお、本明細書においては、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施の
形態の構成を適宜組み合わせて構成された実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0078】
10Y(以下、符号にYの付されているものは、M、C、K各色についても同様)…感
光体(潜像担持体)、11Y…コロナ帯電器、12Y…露光ユニット(露光部)、13Y
…スクイーズローラー、14Y…スクイーズローラークリーニングブレード、18Y…感
光体クリーニングブレード、20Y…現像ローラー(現像剤担持体)、21Y…現像ロー
ラークリーニングブレード、22Y…トナー帯電器、30Y…現像部、31Y…現像剤容
器、311Y…現像剤貯留部、33Y…アニロクスローラー、35Y…規制部材、40…
転写ベルト、41…駆動ローラー、42…テンションローラー、51Y…1次転写バック
アップローラー、60…2次転写ユニット、61…2次転写ローラー、62…2次転写ロ
ーラークリーニングブレード、63…2次転写ユニット回収貯留部、101、101’…
ゲートローラー、102…転写材ガイド、54Y…回収タンク、55Y…廃液タンク、7
21Y…現像トナーリターンパイプ、722Y…回収トナー注入パイプ、723Y…現像
トナー送液パイプ、724Y…コンクトナー送液パイプ、725Y…キャリア送液パイプ
、732Y〜735Y…ポンプ、75Y…キャリアタンク、76Y…コンクトナータンク
、80Y…濃度調整部、81Y…攪拌タンク、82Y…攪拌部、821Y…攪拌モーター
、822Y…攪拌モーター軸、823Y…攪拌翼、824Y…濃度検出用超音波反射板、
825Y…フロート・ストッパー、83Y…フロート兼液位検出用超音波反射板、84Y
…超音波送受信用圧電素子、841Y…超音波送受信用圧電素子用ハーネス、85Y…温
度センサー、851Y…温度センサー用ハーネス、86Y…フロート軸、861Y…濃度
検出用超音波反射板、862Y…フロート・ストッパー、87Y…貯留槽、90…濃度/
液位測定部、91…マイクロコントロールユニット、92…超音波発振制御部、93…タ
イマー&濃度演算部、94…検量線データ保存部、95…タイマー&液位演算部、96…
圧電素子駆動部、97…超音波受信波形検出部、98…温度測定演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を貯留する貯留槽と、
振動を発振する発振部、及び前記発振部で発振された振動を受信する受信部を有し、前
記貯留槽内に配設された振動検知部と、
前記貯留槽に配設され、前記振動部で発振された振動を反射させる第1の反射部と、
前記貯留槽に貯留される液体現像剤の液位に基づいて移動し、前記発振部で発振された
振動を反射させる第2の反射部と、
前記発振部で発振されて前記貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、前記
第1の反射部で反射されて前記受信部で受信されるまでの第1の帰還時間に基づいて前記
貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報を算出し、前記発振部で発振されて前
記貯留槽に貯留される液体現像剤中を移動した振動が、前記第2の反射部で反射されて前
記受信部で受信されるまでの第2の帰還時間に基づいて前記貯留槽に貯留される液体現像
剤の液位の情報を算出する演算部と、
を有することを特徴とする濃度調整装置。
【請求項2】
前記貯留槽に貯留される液体現像剤は、第1のトナー濃度に調整されるとともに、
前記第1のトナー濃度よりも高い第2のトナー濃度の液体現像剤を貯留するトナー貯留
槽と、
前記キャリア液を貯留するキャリア液貯留槽と、
前記演算部で算出された前記貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報と液位
の情報とに基づいて、前記トナー貯留槽に貯留される第2のトナー濃度の液体現像剤の前
記貯留槽への供給、もしくは前記キャリア液貯留槽に貯留されたキャリア液の前記貯留槽
への供給を制御する制御部と、
を有する請求項1に記載の濃度調整装置。
【請求項3】
前記貯留槽に貯留される液体現像剤の温度を検知する温度検知部を有し、
前記演算部は、前記温度検知部で検知された液体現像剤の温度に基づいて、前記貯留槽
に貯留された液体現像剤のトナー濃度の情報を算出する請求項1または請求項2に記載の
濃度調整装置。
【請求項4】
前記振動検知部は、前記貯留槽の鉛直方向の下方部に配設される請求項1から請求項3
の何れか1項に記載の濃度調整装置。
【請求項5】
前記貯留槽に貯留される液体現像剤を攪拌する攪拌部を有し、
前記第1の反射部は、前記攪拌部に配設される請求項1から請求項4の何れか1項に記
載の濃度調整装置。
【請求項6】
前記液体現像剤の液面に浮かぶフロートを有し、
前記第2の反射部は、前記フロートに配設される請求項1から請求項5の何れか1項に
記載の濃度調整装置。
【請求項7】
潜像が形成される潜像担持体と、
トナー及びキャリア液を含む液体現像剤を貯留する現像剤貯留部を有し、前記潜像担持
体に形成された前記潜像を液体現像剤で現像する現像部と、
前記現像剤貯留部に供給する液体現像剤を貯留する貯留槽、振動を発振する発振部及び
前記発振部で発振された振動を受信する受信部を有して前記貯留槽に配設された振動検知
部、前記貯留槽に配設されて前記振動部で発振された振動を反射させる第1の反射部、及
び前記貯留槽に貯留される液体現像剤の液位に基づいて移動して前記発振部で発振された
振動を反射させる第2の反射部を有して液体現像剤のトナー濃度を調整する濃度調整部と

前記発振部で発振されて前記貯留槽に貯留された液体現像剤中を移動する振動が、前記
第1の反射部で反射されて前記受信部で受信されるまでの第1の帰還時間に基づいて前記
貯留槽に貯留される液体現像剤のトナー濃度の情報を算出し、前記発振部で発振されて前
記貯留槽に貯留された液体現像剤中を移動する振動が、前記第2の反射部で反射されて前
記受信部で受信されるまでの第2の帰還時間に基づいて前記貯留槽に貯留される液体現像
剤の液位の情報を算出する演算部と、
前記貯留槽に貯留される液体現像剤を前記現像剤貯留部に供給する供給部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記現像部は、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部材と、前記現像
部材をクリーニングして液体現像剤を回収するクリーニング部材と、を有し、
前記クリーニング部材で回収した液体現像剤を前記貯留槽に搬送する回収部を備える請
求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−141346(P2012−141346A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292053(P2010−292053)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】