説明

無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するための方法、デバイス、及びコンピュータプログラム

【課題】無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定する。
【解決手段】パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得し(S300)、予想される受付可能性に従ってノードをランク付けし(S301)、予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成し(S302)、ノードセットのそれぞれについて、パラメータを決定する(S303)。受付可能であることを通知するメッセージをノードのうちの1つから受信したとき、受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくともランクに少なくとも従ってノードセットの中から1つのノードセットを選択し、決定されたパラメータを使用して選択されたノードセットに含まれるノードのパラメータ最適化プロセスを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するための方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の無線セルラー通信ネットワークでは、無線セルラー通信ネットワークの性能を改善するために、パラメータ最適化プロセスが実行される。
【0003】
近年、ホーム基地局が無線セルラー通信ネットワークに導入されている。所与のエリアにおけるホーム基地局の数は非常に多くなる場合があり、パラメータ最適化プロセスを非常に複雑にする。
【0004】
パラメータは、使用する周波数帯域、送信電力、時間スケジューリング、及び/又はセル識別子のような、基地局又はホーム基地局が自身の各セルにおいて信号を転送するのに使用する物理レイヤの値である。パラメータ最適化プロセスの間に、或るパラメータセットが基地局又はホーム基地局に割り当てられ、そのパラメータセットが無線セルラー通信ネットワークの性能を最適化するか試される。そのパラメータセットが無線セルラー通信ネットワークの性能を最適化しない場合、基地局又はホーム基地局は再スケジューリングされ、新しいパラメータセットが試される。
【0005】
例えば、端末において観測される平均干渉レベルを最小化する場合、パラメータセットが正しいか否かのチェックは、ホーム基地局の間及び/又はホーム基地局と基地局とノードとの間で受ける干渉情報の尺度に基づいて行われる。
【0006】
干渉情報は、基地局、及び/又はホーム基地局、及び/又は基地局若しくはホーム基地局のセルに位置する移動端末によって提供される。
【0007】
最適化プロセスは、最適なパラメータ設定を達成するために、頻繁なパラメータ再構成を必要とする場合がある。確かに、セル識別子等のパラメータはサービスオペレーションにとって極めて重要であるが、それらのパラメータを頻繁に修正しすぎると、許容できない一時的なカバレッジホール、サービス利用不能/ドロップコール等が引き起こされる。
【0008】
さらに、ノードの中には、自身のカバレッジに他のノードよりも平均して多くのユーザを有するものもあれば、それらのノードの所有者が他のユーザよりも自身のノードを利用することが少ない場合もある。
【0009】
無線セルラー通信ネットワークには様々な種類のノードが存在し、それらのノードは、要求に応じて再構成可能でないものから再構成可能であるものまで、再構成の受付可能性(availability for reconfiguration)によって特徴付けることができる
【0010】
基地局及び/又はホーム基地局の数が増加するにつれて、通信の品質を劣化させることなく、全ての基地局及び/又は全てのホーム基地局が最適化プロセスを受付可能である時間期間を見つけることはほとんど不可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第02/080458号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、新しい最適化プロセスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このために、本発明は、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するための方法に関する。
この方法は:
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得するステップと、
− 予想される受付可能性に従ってノードをランク付けするステップと、
− 予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成するステップと、
− ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定するステップと、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを、ノードのうちの1つから受信するステップと、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくともランクに少なくとも従って、ノードセットの中から1つのノードセットを選択するステップと、
− 選択されたノードセット内のノードについての決定されたパラメータを使用して、選択されたノードセットに含まれるノードのパラメータ最適化プロセスを実行するステップと、
を含む。
【0014】
また、本発明は、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するためのデバイスにも関する。
このデバイスは:
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得する手段と、
− 予想される受付可能性に従ってノードをランク付けする手段と、
− 予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成する手段と、
− ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定する手段と、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを、ノードうちの1つから受信する手段と、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくともランクに少なくとも従って、ノードセットの中から1つのノードセットを選択する手段と、
− 選択されたノードセット内のノードについての決定されたパラメータを使用して、選択されたノードセットに含まれるノードのパラメータ最適化プロセスを実行する手段と、
を備える。
【0015】
メッセージの受信に先立って、受付可能性に基づいて複数のノードセットが形成されるので、最適化プロセスに関わるノードの選択が高速になる。
【0016】
さらに、メッセージの受信に先立ってパラメータが決定されるので、最適化プロセスが高速になる。
【0017】
さらに、本発明は、パラメータ最適化の厳選されたサブセットを事前に計算し、それらのサブセットを記憶して、日和見的(opportunistically)に適用することも加えて提案する。
【0018】
ノードセットのノードは、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージの受信に基づく、或る時間期間において受付可能であると予想されるノードである。そのため、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノード以外の他のいずれのノードが、パラメータ最適化プロセスを受付可能である高い確率を有するのかを知ることが可能である。
【0019】
特定の特徴によると、選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。
【0020】
したがって、自身がパラメータ再構成を受付可能であることをシグナリングするノードは、受付可能である時間がたとえ短くても、高速に再構成することができる。
【0021】
特定の特徴によると、選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードのランクよりも高いランクを有するノードを含まないノードセットとすることができる。
【0022】
したがって、パラメータ再構成が行われるパラメータ最適化プロセス中に、より高いランクを有するノードは、再構成を受付可能である可能性が低いノードであるために考慮されない。適用されるパラメータ再構成は、システム性能を大幅に劣化させない。確かに、ノードセット内のノードの最初のパラメータ再構成とそのノードセット内のノードの最後の再構成との間の時間は短い。その短い継続時間によって、ノードセット内の全てのノードが再構成されないときに生じる不安定な期間が、無線セルラー通信ネットワークを過度に乱すことが回避される。
【0023】
特定の特徴によると、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。
【0024】
したがって、ノードセットの構成の選択が容易である。
【0025】
特定の特徴によると、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信するノードが最も低いランクを有する場合、ノードセットは選択されない。
【0026】
したがって、単一のノードの最適化は性能改善につながらないことが多く、低いランクのノードほど受付可能になることが多く起こるので、複雑度が制限されると共にシステムの安定性はさらに改善される。
【0027】
特定の特徴によると、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。
【0028】
したがって、ノードセットの構成の選択が容易である。
【0029】
特定の特徴によると、この方法は、パラメータ最適化プロセスが実行されると、或る時間遅延の間待機するステップをさらに含む。
【0030】
したがって、再構成の回数が制限され、ノードセットのパラメータの最適化は低い複雑度で可能である。
【0031】
特定の特徴によると、選択されたノードセットに含まれる或るノードが、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを時間遅延内に送信すると、選択されたノードセットに含まれるそのノードについての決定されたパラメータがそのノードに適用される。
【0032】
したがって、選択されたノードセット内のノードは、上記時間期間中にそのノードが再構成を受付可能になるとすぐに再構成される。
【0033】
パラメータ最適化プロセスが実行されると、選択されたノードセット内のノードのパラメータは記憶され、或るノードが受付可能であることを通知するメッセージが受信されると、そのノードに適用される。
【0034】
したがって、これにより、最新のパラメータ再構成をノードに適用することが可能になり、最も有益なパラメータ構成をノードに適用することが可能になる。
【0035】
特定の特徴によると、ノードのうちの1つからメッセージを受信するステップと、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードのランクに従って、ノードセットの中から1つのノードセットを選択するステップと、パラメータ最適化プロセスを実行するステップと、待機するステップとは、絶え間なく続けて実行される連続したステップである。
【0036】
特定の特徴によると、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得するステップと、予想される受付可能性に従ってノードをランク付けするステップと、予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成するステップと、ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定するステップとは、絶え間なく周期的に又は特定のイベント時に実行される。
【0037】
特定の特徴によると、この方法は、ノードのランク、形成されたノードセット、及び決定されたパラメータを、各ノードセットの各ノードについて記憶するステップをさらに含む。
【0038】
特定の特徴によると、第1のノードセットに含まれる1つのノードについて決定されたパラメータは、第1のノードセットとは異なる第2のノードセットに含まれるそのノードについて決定されたパラメータとは異なる場合がある。
【0039】
したがって、ノードセットに含まれる他のノードに従ってパラメータを適合させることが可能である。
【0040】
特定の特徴によると、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するためのデバイスは、専用デバイスであるか、又は無線セルラー通信ネットワークのノード若しくは無線セルラー通信ネットワークの基地局に含まれる。
【0041】
さらなる別の特徴によると、本発明は、プログラマブルデバイスに直接ロード可能とすることができるコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムがプログラマブルデバイス上で実行されると、本発明による方法のステップを実行するための命令又はコード部を含む、コンピュータプログラムに関する。
【0042】
コンピュータプログラムに関する特徴及び利点は、本発明による方法及びデバイスに関連して上述したものと同じであるので、ここでは繰り返さないことにする。
【0043】
本発明の特徴は、一例の実施形態の以下の説明を読むことによってより明らかになる。この説明は、添付図面を参照して作成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明が実施される無線セルラー通信ネットワークを表す。
【図2】本発明が実施されるフリートコーディネータのアーキテクチャを表す図である。
【図3】本発明による、ノードセットを決定してノードをランク付けるためのアルゴリズムの一例を開示する。
【図4】ノードの予想される受付可能性に関する時間における取得されたクロノグラムを表す。
【図5】ノードの予想される受付可能性の取得されたクロノグラムに従って決定された予想ノードセットの一例を表す。
【図6】或るノードがパラメータ更新を受付可能であるときにノードセットを選択するためのアルゴリズムの一例を開示する。
【図7】ノードの受付可能性に関する時間における実際のクロノグラム、及び選択されたノードセットを表す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、本発明が実施される無線セルラー通信ネットワークを表す。
【0046】
この無線セルラー通信ネットワークは、図1には図示しない基地局の複数のセルから成る。
【0047】
明瞭にするために、図1には3つのセルC1、C2、及びC3しか表されていないが、無線セルラー通信ネットワークは、より多くの個数のセルを含む。
【0048】
無線セルラー通信ネットワークは、ホーム基地局の複数のマイクロセルを含む。
【0049】
明瞭にするために、図1には5つのホーム基地局F1〜F5及び5つのマイクロセルCf1〜Cf5しか表されていないが、無線セルラー通信ネットワークは、より多くの数のノード及びセルを含む。
【0050】
ホーム基地局F1〜F5は、フェムト基地局又はピコ基地局という名称も有する。
【0051】
各基地局は、それぞれのセルC1〜C3に位置する、図1には図示しない移動端末によって転送された信号を受信することができる。各基地局は、それぞれのセルC1〜C3に位置する移動端末が受信及び処理できる信号を転送する。
【0052】
各ホーム基地局F1〜F5は、それぞれのセルCf1〜Cf5に位置する移動端末によって転送された信号を受信することができる。各ホーム基地局F1〜F5は、それぞれのセルCf1〜Cf5に位置する移動端末が受信及び処理できる信号を転送する。
【0053】
無線セルラー通信ネットワークは、当該無線セルラー通信ネットワークのオペレーションを管理する少なくとも1つのコアネットワークデバイスCNを備える。
【0054】
ホーム基地局F1〜F5は、フリートコーディネータ(fleet coordinator)FCという名称を有するデバイスによって管理されるエリアARに含まれる。
【0055】
図1では、フリートコーディネータFCは、基地局、ホーム基地局F1〜F5、又はコアネットワークデバイスCNとは異なるデバイスである。他の実現例では、フリートコーディネータFCは、例えば選択手順により時間の経過に伴って変化することもあるししないこともあるホーム基地局F1〜F5に含まれる場合もあるし、基地局又は1つのコアネットワークデバイスCNに含まれる場合もある。
【0056】
セルCf1及びCf2はセルC1に位置し、セルCf4及びCf5はセルC3に位置し、セルCf3はセルC2に位置する。
【0057】
セルCf1〜Cf5は、互いに接近すると共にセルC1〜C3に含まれるため、ホーム基地局F1〜F5及び/又は基地局によって転送及び/又は受信される信号は、ホーム基地局F1〜F5及び/又は基地局のパラメータがうまく選ばれていない場合には互いに干渉する。
【0058】
本発明では、ノードは、基地局又はホーム基地局である。
【0059】
本発明によれば、フリートコーディネータFCは、複数のノードのうちのいずれの部分がいつパラメータ最適化プロセスを受付可能となり得るのかを取得する。
【0060】
ノードは、自身がアクティブな移動端末にサービスを提供していない場合、及び/又はアイドルな移動端末がそのノードのセルに全く若しくはほとんど位置していない場合に、パラメータ最適化プロセスを受付可能である。
【0061】
本発明によれば、フリートコーディネータFCは、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能である2つの時間期間の間の遅延に従って、且つ/又はノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であるとの予想の発生に従って、且つ/又は時間期間内におけるパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される全継続時間に従って、ノードをランク付けする。
【0062】
本発明によれば、フリートコーディネータFCは、パラメータ最適化プロセスを行うことができる複数のノードセットを決定する。
【0063】
本発明によれば、フリートコーディネータFCは、各ノードセットの各ノードについてパラメータを決定する。
【0064】
本発明によれば、フリートコーディネータFCは、
− ノードのうちの1つから、当該ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを受信し、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくともランクに少なくとも従って、複数のノードセットの中から1つのノードセットを選択し、
− 選択されたノードセット内のノードについて決定されたパラメータを使用して、選択されたノードセットに含まれるノードのパラメータ最適化プロセスを実行する。
【0065】
パラメータ最適化プロセス中、選択されたノードセットのノードは、これまで使用していたパラメータを、そのノードセット内のノードについて決定された新しいパラメータに変更する。
【0066】
そのノードセットに属さないノードのパラメータは修正されない。
【0067】
図2は、本発明が実施されるフリートコーディネータのアーキテクチャを表す図である。
【0068】
フリートコーディネータFCは、例えば、バス201によって互いに接続されたコンポーネントと、図3及び図6に開示するようなプログラムによって制御されるプロセッサ200とに基づくアーキテクチャを有する。
【0069】
ここで、フリートコーディネータFCのアーキテクチャは、プロセッサに基づく代わりに、専用集積回路に基づくこともできることに留意しなければならない。
【0070】
バス201は、プロセッサ200を、読み出し専用メモリROM202、ランダムアクセスメモリRAM203、及びネットワークインターフェース206にリンクする。
【0071】
メモリ203は、変数と、図3及び図6に開示するようなアルゴリズムに関連したプログラムの命令とを受けるように意図されたレジスタを含む。
【0072】
プロセッサ200は、ネットワークインターフェース206の動作を制御する。
【0073】
読み出し専用メモリ202は、図3及び図6に開示するようなアルゴリズムに関連したプログラムの命令を含む。これらの命令は、ホーム基地局HBSに電源が投入されると、ランダムアクセスメモリ203へ転送される。
【0074】
フリートコーディネータFCは、ネットワークインターフェース206を通じて通信ネットワークに接続される。
【0075】
例えば、ネットワークインターフェース206は、DSL(デジタル加入者線)モデム又はISDN(サービス統合デジタル網)インターフェース等である。フリートコーディネータFCは、ネットワークインターフェース206を通じて、無線セルラー通信ネットワークのコアネットワークデバイスCN、並びに、無線セルラー通信ネットワークのノードF1〜F5及び基地局に対して、メッセージを転送し且つ/又はそれらからメッセージを受信することができる。
【0076】
図3は、本発明による、ノードセットを決定してノードをランク付けるためのアルゴリズムの一例を開示する。
【0077】
より正確には、本アルゴリズムは、フリートコーディネータFCのプロセッサ200によって実行される。本アルゴリズムは、定期的に、又は少なくとも1つのノードF1〜F5からのメッセージの受信時に、又はパラメータ最適化プロセスが実行されると実行される。
【0078】
ステップS300において、プロセッサ200は、フリートコーディネータFCが管理するエリアARに位置するノードF1〜F5が受付可能であると予想される期間を取得する。
【0079】
例えば、エリアARに位置する各ノードF1〜F5について、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される1つ又は複数の期間は、例えば、ノードの統計から得られ、また、ノードによって直近に転送された1つ又は複数の受付可能性のメッセージから推定される。
【0080】
別の実現モードでは、ノードは、自身の受付可能性(availability)のスケジュールをフリートコーディネータFCへ送信する。このスケジュールは、ノードの所有者によって規定することができ、パラメータ最適化プロセスを受付可能である1つ又は複数の好ましいタイムススロットを構成する。この受付可能性のスケジュールは、例えば予想しなかった出来事によって時間的に変化する場合がある。
【0081】
ノードの予想される受付可能性に関する時間領域における取得されたクロノグラムの一例が、図4に与えられている。
【0082】
図4は、ノードの予想される受付可能性に関する時間領域における取得されたクロノグラムを表す。
【0083】
受付可能性は、まだ生じていないので予想とみなされる。
【0084】
例えば、受付可能性が予測される場合、いくつかの予測誤りが起こる場合がある。たとえ受付可能性のスケジュールが受信されても、そのスケジュールに開示された受付可能性は、ノードが損傷を受ける場合がある、或いはノードの所有者がいつでもスケジュールを変更できるという意味で、予想される受付可能性にすぎない。
【0085】
図4に示す長方形は、例えばホーム基地局F1〜F5といったノードの受付可能であると予想される期間を表す。
【0086】
ホーム基地局F5は、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される、最も多くの数の期間と全継続時間とを有するホーム基地局である。
【0087】
ホーム基地局F4は、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される、その次に多くの数の期間と全継続時間とを有するホーム基地局である。
【0088】
ホーム基地局F3は、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される、その次に多くの数の期間と全継続時間とを有するホーム基地局である。
【0089】
ホーム基地局F2は、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される、その次に多くの数の期間と全継続時間とを有するホーム基地局である。
【0090】
ホーム基地局F1は、パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される、最も少ない数の期間と全継続時間とを有し、パラメータ最適化プロセスを受付可能である期間が最も少ないホーム基地局である。
【0091】
ステップS301において、プロセッサ200は、フリートコーディネータFCが管理するエリアARに位置するノードをランク付けする。
【0092】
図4の例によれば、プロセッサ200は、フリートコーディネータFCが管理するエリアARに位置するホーム基地局F1〜F5をランク付けする。
【0093】
ノードF1〜F5は、例えば、それぞれの更新レート統計に従って、且つ/又はそれぞれのトラフィック負荷に従って、且つ/又はそれぞれのセルCfに位置するアクティブ/アイドルな移動端末の個数に従って、且つ/又はそれぞれが次にパラメータ最適化プロセスを受付可能となることが有望な時間に従って、且つ/又はパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される1つ又は複数の期間の個数に従って、且つ/又はパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される全継続時間に従って、ランク付けされる。
【0094】
図4の例によれば、ノードF1は1番目のノードとしてランク付けされ、ノードF2は2番目のノードとしてランク付けされ、ノードF3は3番目のノードとしてランク付けされ、ノードF4は4番目のノードとしてランク付けされ、ノードF5は5番目のノードとしてランク付けされる。
【0095】
ここで、或るランクを1つのノードにのみ与えることもできるし、複数のノードが同一のランクを共有する場合もあることに留意しなければならない。
【0096】
各ノードF1〜F5のランクは、RAMメモリ203に記憶される。
【0097】
ステップS302において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのために選択可能なそれぞれ異なるノードセットを決定する。
【0098】
パラメータ最適化プロセスのための決定されたノードセットの一例が図5に与えられている。
【0099】
図5は、ノードの予想される受付可能性の取得されたクロノグラムに従って決定された予想ノードセットの一例を表す。
【0100】
図5には、パラメータ最適化プロセスのための6つの異なるノードセットが示されている。
【0101】
各ノードセットは、所与の遅延Tの間、適用可能である。
【0102】
遅延Tは、ノードセット内の各ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能となった際に、そのノードセット内のノードについてのパラメータを使用することが許容される最大時間期間として定義される。これは、ノードセットにおける最初のノードの最適化プロセスと最後のノードの最適化プロセスとの間の遷移期間に対応する。したがって、クロノグラムは、関連性が高いノードセットを選択して、それらのノードの最適化されたパラメータを計算するのに使用される。最適化されたパラメータは、次のTの時点において、予想されるノードに対して、受信されたメッセージに基づいて日和見的(opportunistically)に適用される。
【0103】
遅延Tは、一定とすることもできるし、時間と共に変化させることもできるし、且つ/又は、ノードセットに含まれるノードの個数に従って変化させることもできる。遅延Tは、無線セルラー通信ネットワークの振る舞いが最適でないことが許容される最大時間期間に対応させることもできる。
【0104】
遅延Tは、多くの個数のノードがノードセットに含まれることが可能になる時間期間に対応させることもできる。
【0105】
遅延Tは、上述した定義間での折衷案とすることもできる。
【0106】
例えば、図5のクロノグラムでは、T1〜T7の7つの時間期間に区画され、これらの時間期間のそれぞれは遅延Tに等しい。
【0107】
グレーの長方形は、例えばホーム基地局Fといったノードが、或る所与のノードセットに含まれることを示す。
【0108】
ホーム基地局F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T1又はT3の期間に生じるので、ノードセットS1はホーム基地局F4及びF5を含む。
【0109】
ホーム基地局F3、F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T2の期間に生じるので、ノードセットS2はホーム基地局F3、F4及びF5を含む。
【0110】
ホーム基地局F2、F3、F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T4の期間に生じるので、ノードセットS3はホーム基地局F2、F3、F4及びF5を含む。
【0111】
ホーム基地局F2、F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T5の期間に生じるので、ノードセットS4はホーム基地局F2、F4及びF5を含む。
【0112】
ホーム基地局F1、F3、F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T6の期間に生じるので、ノードセットS5はホーム基地局F1、F3、F4及びF5を含む。
【0113】
ホーム基地局F1、F4及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想される期間は時間T7の期間に生じるので、ノードセットS6はホーム基地局F1、F4及びF5を含む。
【0114】
各ノードセットは、図5のノードセットに対応する時間期間を識別する情報と組み合わされて、RAMメモリ203に記憶される。
【0115】
図5のノードセットに対応する時間期間を識別する情報は、図5における1つ又は複数の前のノードセットも識別することができる。
【0116】
ステップS303において、プロセッサ200は、各ノードセットについて、そのノードセット内の各ノードのパラメータを決定する。
【0117】
第1のノードセットに含まれる或るノードについて決定されたパラメータは、第1のノードセットとは異なる第2のノードセットに含まれるそのノードについて決定されたパラメータとは異なる場合がある。
【0118】
例えば、ノードセットS2のホーム基地局F3について決定されたパラメータは、ノードセットS3のホーム基地局F3について決定されたパラメータとは異なり、ノードセットS5のホーム基地局F3について決定されたパラメータとも異なる。
【0119】
その後、プロセッサ200は、本アルゴリズムを中断する。
【0120】
図6は、ノードがパラメータ更新を受付可能であるときにノードセットを選択するためのアルゴリズムの一例を開示する。
【0121】
より正確には、本アルゴリズムは、フリートコーディネータFCのプロセッサ200によって実行される。
【0122】
ステップS600において、プロセッサ200は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージがネットワークインターフェースI/F206を通じて受信されたかチェックする。
【0123】
ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージがネットワークインターフェースI/F206を通じて受信されない限り、プロセッサ200はステップS600を実行する。
【0124】
図7は、ノードのパラメータ最適化プロセスの受付可能性に関する時間領域における実際のクロノグラム、及び選択されたノードセットを表す。
【0125】
図7に示す長方形は、ホーム基地局F1〜F5がパラメータ最適化プロセスを受付可能である実際の期間を表す。
【0126】
ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージが、ネットワークインターフェースI/F206を通じて受信された場合、プロセッサ200は、ステップS601に移動する。
【0127】
図7の例によれば、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する最初のノードは、ホーム基地局F4である。
【0128】
ステップS601において、プロセッサ200は、ステップS600において受信された、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードのランクを取得する。
【0129】
ホーム基地局F4は、4番目にランク付けされたノードである。
【0130】
ステップS602において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのノードセットを決定する。
【0131】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。
【0132】
例えば、選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードよりも上位ランクのノードを含まないノードセットとすることができる。
【0133】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。
【0134】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信するノードが最も低いランクを有する場合、ノードセットは選択されない。
【0135】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信され、そのメッセージを送信したノードが最も低いランクを有する場合、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。
【0136】
上述した例は、組み合わせることもできる。
【0137】
ホーム基地局F4は、ノードセットS1に含まれ、図5においてホーム基地局F4がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージの受信の時刻に対応する時間期間内にあるため、プロセッサ200はノードセットS1を選択する。
【0138】
ステップS603において、選択されたノードセットS1に含まれるノードについてパラメータ最適化プロセスを開始し、遅延Tがアクティブ化される。
【0139】
パラメータ最適化プロセスは、ホーム基地局F4及びF5について開始される。
【0140】
ステップS303においてノードセットS1の各ノードについて決定されたパラメータが、パラメータ最適化プロセスに使用される。
【0141】
図7の例によれば、ホーム基地局F4がノードセットS1に含まれるときにホーム基地局F4について決定されたパラメータが、ホーム基地局F4によって使用される。ホーム基地局F5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F5がノードセットS1に含まれるときにホーム基地局F5について決定されたパラメータが、ホーム基地局F5によって使用される。
【0142】
次のステップS604において、プロセッサ200は、遅延Tを経過しているかチェックする。
【0143】
遅延Tは、一定とすることもできるし、時間と共に変化させることもできるし、且つ/又は、ノードセットに含まれるノードの個数に従って変化させることもできる。遅延Tは、無線セルラー通信ネットワークの振る舞いが最適でないことが許容される最大時間期間に対応させることもできる。遅延Tは、多くの個数のノードがノードセットに含まれることが可能になる時間期間に対応させることもできる。遅延Tは、上述した定義間での折衷案とすることもできる。
【0144】
プロセッサ200は、遅延Tを経過していない限り、ステップS604を実行する。
【0145】
ここで、遅延Tの期間中に、現在選択されているノードセットに属さないノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知された場合、プロセッサは、別のノードセットを選択するために、ステップS601に戻ることができることに留意しなければならない。
【0146】
遅延Tを経過した場合、プロセッサ200はステップS600に戻る。
【0147】
図7の例によれば、ホーム基地局F2は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する。
【0148】
ホーム基地局F2は、2番目にランク付けされたノードである。
【0149】
ステップS602において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのためのノードセットを選択する。
【0150】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS3又はS4とすることができる。
【0151】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードよりも上位ランクのノードを含まないノードセットとすることができる。選択されるノードセットは、ノードセットS3又はS4とすることができる。
【0152】
例えば、プロセッサ200は、ノードセットS3又はS4の中からノードセットを選択することができ、そのノードセットは、最も多くの個数のノードを含むノードセットとすることができる。
【0153】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS3とすることができる。
【0154】
ステップS603において、選択されたノードセットS3に含まれるノードについてパラメータ最適化プロセスを開始し、遅延Tがアクティブ化される。
【0155】
パラメータ最適化プロセスは、ノードF2、F3、F4、及びF5について開始される。
【0156】
図7の例によれば、ホーム基地局F2がノードセットS3に含まれるときにホーム基地局F2について決定されたパラメータが、ホーム基地局F2によって使用される。
【0157】
ホーム基地局F5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F5がノードセットS3に含まれるときにホーム基地局F5について決定されたパラメータが、ホーム基地局F5によって使用される。
【0158】
ホーム基地局F3がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F3がノードセットS3に含まれるときにホーム基地局F3について決定されたパラメータが、ホーム基地局F3によって使用される。
【0159】
ホーム基地局F4がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F4がノードセットS3に含まれるときにホーム基地局F4について決定されたパラメータが、ホーム基地局F4によって使用される。
【0160】
次のステップS604において、プロセッサ200は、遅延Tを経過しているかチェックする。
【0161】
遅延Tを経過した場合、プロセッサ200はステップS600に戻る。
【0162】
図7の例によれば、ホーム基地局F1は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する。
【0163】
ホーム基地局F1は、1番目にランク付けされたノードである。
【0164】
ステップS602において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのためのノードセットを選択する。
【0165】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS5又はS6とすることができる。
【0166】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードよりも上位ランクのノードを含まないノードセットとすることができる。選択されるノードセットは、ノードセットS5又はS6とすることができる。
【0167】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS5とすることができる。
【0168】
ステップS603において、選択されたノードセットS5に含まれるノードについてパラメータ最適化プロセスを開始し、遅延Tがアクティブ化される。
【0169】
パラメータ最適化プロセスは、ノードF1、F3、F4、及びF5について開始される。
【0170】
図7の例によれば、ホーム基地局F1がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F1について決定されたパラメータが、ホーム基地局F1によって使用される。ホーム基地局F5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F5がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F5について決定されたパラメータが、ホーム基地局F5によって使用される。
【0171】
ホーム基地局F4がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F4がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F4について決定されたパラメータが、ホーム基地局F4によって使用される。
【0172】
ホーム基地局F3がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F3がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F3について決定されたパラメータが、ホーム基地局F3によって使用される。
【0173】
次のステップS604において、プロセッサ200は、遅延Tを経過しているかチェックする。
【0174】
遅延Tを経過した場合、プロセッサ200はステップS600に戻る。
【0175】
図7の例によれば、ホーム基地局F4及びF5は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する。
【0176】
ホーム基地局F4は、4番目にランク付けされたノードであり、ホーム基地局F5は、5番目にランク付けされたノードである。
【0177】
ステップS602において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのためのノードセットを選択する。ノードセットは基地局F4及びF5の中からもっとも高いランクを有するノードを考慮して選択される。
【0178】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS1、S2、S3、S4、S5又はS6とすることができる。
【0179】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードよりも上位ランクのノードを含まないノードセットとすることができる。選択されるノードセットは、ノードセットS1とすることができる。
【0180】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS4とすることができる。
【0181】
プロセッサ200は、ノードセットS4を選択する。
【0182】
ステップS603において、選択されたノードセットS4に含まれるノードについてパラメータ最適化プロセスを開始し、遅延Tがアクティブ化される。
【0183】
パラメータ最適化プロセスは、ノードF4、F5及びF2について開始される。
【0184】
図7の例によれば、ホーム基地局F4がノードセットS4に含まれるときにホーム基地局F4について決定されたパラメータが、ホーム基地局F4によって使用される。ホーム基地局F5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F5がノードセットS4に含まれるときにホーム基地局F5について決定されたパラメータが、ホーム基地局F5によって使用される。
【0185】
ホーム基地局F2がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されないので、ホーム基地局F2がノードセットS4に含まれるときにホーム基地局F2について決定されたパラメータは、ホーム基地局F2によって使用されない。
【0186】
次のステップS604において、プロセッサ200は、遅延Tを経過しているかチェックする。
【0187】
遅延Tを経過した場合、プロセッサ200はステップS600に戻る。
【0188】
図7の例によれば、ホーム基地局F5は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する。
【0189】
ホーム基地局F5は、5番目にランク付けされたノードである。
【0190】
ステップS602において、プロセッサ200は、パラメータ最適化プロセスのためのノードセットを選択する。
【0191】
ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したホーム基地局F5は最も低いランクを有するので、ノードセットは選択されない。
【0192】
図7の例によれば、ホーム基地局F4は、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信する。
【0193】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS2、S3又はS5とすることができる。
【0194】
選択されるノードセットは、パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードよりも上位ランクのノードを含まないノードセットとすることができる。選択されるノードセットは、ノードセットS1とすることができる。
【0195】
例えば、ノードがパラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、選択されるノードセットは、その所与の時刻を含む時間期間又はその所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットである。選択されるノードセットは、ノードセットS5とすることができる。
【0196】
プロセッサ200は、例えばノードセットS5を選択する。
【0197】
ステップS603において、選択されたノードセットS2に含まれるノードについてパラメータ最適化プロセスを開始し、遅延Tがアクティブ化される。
【0198】
パラメータ最適化プロセスは、ノードF3、F4、及びF5について開始される。
【0199】
図7の例によれば、ホーム基地局F4がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F4について決定されたパラメータが、ホーム基地局F4によって使用される。ホーム基地局F3がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されると、ホーム基地局F3がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F3について決定されたパラメータが、ホーム基地局F3によって使用される。
【0200】
ホーム基地局F1及びF5がパラメータ最適化プロセスを受付可能であることがメッセージによって通知されないので、ホーム基地局F1及びF5がノードセットS5に含まれるときにホーム基地局F1及びF5について決定されたパラメータは、ホーム基地局F1及びF5によって使用されない。
【0201】
次のステップS604において、プロセッサ200は、遅延Tを経過しているかチェックする。
【0202】
遅延Tを経過した場合、プロセッサ200はステップS600に戻る。
【0203】
図3及び図6のアルゴリズムは並列に実行できるので、ノードセットは図5のアルゴリズムの実行中にいつでも変化し得る。
【0204】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に対して多くの変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するための方法であって、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得するステップと、
− 該予想される受付可能性に従って前記ノードをランク付けするステップと、
− 該予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成するステップと、
− 前記ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定するステップと、
− 前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを、前記ノードのうちの1つから受信するステップと、
− 前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくとも前記ランクに少なくとも従って、前記ノードセットの中から1つのノードセットを選択するステップと、
− 該選択されたノードセット内のノードについての前記決定されたパラメータを使用して、前記選択されたノードセットに含まれるノードの前記パラメータ最適化プロセスを実行するステップと、
を含むことを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するための方法。
【請求項2】
前記選択されるノードセットは、前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードを含む1つのノードセットであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項3】
前記選択されるノードセットは、前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを表すメッセージを送信したノードのランクよりも高いランクを有するノードを含まないノードセットとすることができることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信されると、前記選択されるノードセットは、該所与の時刻を含む時間期間又は該所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードが最も低いランクを有する場合、ノードセットは選択されないことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージが所与の時刻に受信され、該パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードが最も低いランクを有する場合、前記選択されるノードセットは、該所与の時刻を含む時間期間又は該所与の時刻に近い時間期間について決定されたノードセットに対応するノードセットであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パラメータ最適化プロセスが実行されると、或る時間遅延の間待機するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたノードセットに含まれる或るノードが、前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを前記時間遅延内に送信すると、
前記選択されたノードセットに含まれる該ノードについての前記決定されたパラメータが、該ノードに適用されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ノードのうちの1つから前記メッセージを受信するステップと、
前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの前記ランクに従って、前記ノードセットの中から1つのノードセットを選択するステップと、
前記パラメータ最適化プロセスを実行するステップと、
前記待機するステップとは、
絶え間なく続けて実行される連続したステップであることを特徴とする、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、前記予想される受付可能性に関連した情報を取得するステップと、
該予想される受付可能性に従って前記ノードをランク付けするステップと、
該予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成するステップと、
前記ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定するステップとは、
絶え間なく周期的に又は特定のイベント時に実行されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ノードの前記ランク、前記形成されたノードセット、及び前記決定されたパラメータを、各ノードセットの各ノードについて記憶するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1のノードセットに含まれる1つのノードについて決定されたパラメータは、該第1のノードセットとは異なる第2のノードセットに含まれるそのノードについて決定されたパラメータとは異なる場合があることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するためのデバイスであって、
− パラメータ最適化プロセスを受付可能であると予想されるノードにおける、予想される受付可能性に関連した情報を取得する手段と、
− 該予想される受付可能性に従って前記ノードをランク付けする手段と、
− 該予想される受付可能性に従って複数のノードセットを形成する手段と、
− 前記ノードセットのそれぞれについて、ノードセット内の各ノードのパラメータを決定する手段と、
− 前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを、前記ノードのうちの1つから受信する手段と、
− 前記パラメータ最適化プロセスを受付可能であることを通知するメッセージを送信したノードの少なくとも前記ランクに少なくとも従って、前記ノードセットの中から1つのノードセットを選択する手段と、
− 該選択されたノードセット内のノードについての前記決定されたパラメータを使用して、前記選択されたノードセットに含まれるノードの前記パラメータ最適化プロセスを実行する手段と、
を備えることを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードがパラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するためのデバイス。
【請求項14】
前記無線セルラー通信ネットワークのいずれのノードが前記パラメータ最適化プロセスに関わるかを決定するためのデバイスは、専用デバイスであるか、又は前記無線セルラー通信ネットワークのノード若しくは前記無線セルラー通信ネットワークの基地局に含まれることを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
プログラマブルデバイスに直接ロード可能とすることができるコンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムがプログラマブルデバイス上で実行されると、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法の前記ステップを実行するための命令又はコード部を含む、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−273340(P2010−273340A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−112832(P2010−112832)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】