説明

無線タグ作成装置

【課題】複数の資格カードの資格情報をまとめて記憶した1つの無線タグを簡単に作成し、ユーザの就労活動時における利便性を向上する。
【解決手段】登録カード作成装置100は、資格カード用アンテナ104Rと、スキャナ105と、登録カード用アンテナ104Wとを有し、資格カード用アンテナ104Rを用いて、無線タグ回路部To1より個人情報及び資格情報を取得し、スキャナ105が生成したイメージデータに含まれる文字を認識し、記載事項に含まれる、個人情報及び資格情報とを取得し、タグあり資格カードLC1及びタグなし資格カードLC2のいずれかを少なくとも含む複数の資格カードより取得した複数の資格情報を、登録カード用アンテナ104Wを用いて1つの無線タグ回路部To2に書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資格情報を記憶した無線タグを作成する無線タグ作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが資格を取得したとき、その資格は資格カードなどによって証明される。近年は各種の資格カードの電子化が進んでいる。例えば特許文献1には、表面に資格情報が印刷されるとともに、記録部に資格情報が電子化されて記録された、資格カードが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−49064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが複数の資格を持つ場合がある。このようなユーザが例えば就労活動のためにそれら複数の資格を証明したい場合に、ユーザが各資格それぞれに対応した複数枚の資格カードを持ち歩くのは面倒である。それらすべての資格をまとめて1枚の資格カードに記録し、その1枚の資格カードにより複数の資格すべてを証明することができれば、便利である。しかしながら、世の中には種々多様な資格カードがあり、上記従来技術のように資格情報が電子化されて記録されている資格カードもあるが、資格情報が電子化されず印刷されているだけの資格カードもある。したがって、このように種々の態様の複数の資格カードの資格情報をまとめて1枚の資格カードとして作成することは難しかった。
【0005】
本発明の目的は、複数の資格カードの資格情報をまとめて記憶した1つの無線タグを簡単に作成し、ユーザの就労活動時における利便性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、タグ媒体に無線タグ回路部を設けた無線タグを作成する無線タグ作成装置であって、ユーザの第1資格カードに設けられるとともに、前記ユーザの第1個人情報と前記ユーザが取得した第1資格を表す第1資格情報とを記憶した、第1無線タグ回路部に対し、無線通信可能な第1アンテナ手段と、前記第1アンテナ手段を用いて、前記第1無線タグ回路部より前記第1個人情報及び前記第1資格情報を取得する第1情報取得手段と、前記ユーザの第2資格カードの記載事項を光学的に読み取り、対応するイメージデータを生成可能な光学読み取り手段と、前記光学読み取り手段が生成した前記イメージデータに含まれる文字を認識し、前記記載事項に含まれる、前記ユーザの第2個人情報と前記ユーザが取得した第2資格を表す第2資格情報とを取得する第2情報取得手段と、前記タグ媒体に設けられた第2無線タグ回路部に対し、無線通信を行う第2アンテナ手段と、少なくとも1つの前記第1資格カードより前記第1情報取得手段を用いてそれぞれ取得された前記第1資格情報、及び、少なくとも1つの前記第2資格カードより前記第2情報取得手段を用いてそれぞれ取得された前記第2資格情報、のうち、少なくとも一方を含む複数の資格情報を、前記第2アンテナ手段を用いて1つの前記第2無線タグ回路部に書き込む情報記録手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明の無線タグ作成装置は、複数の資格カードそれぞれの資格情報を読み取り、それら複数の資格情報をまとめて、新たに作成する無線タグに記憶させる。
【0008】
第1資格カードには、ユーザの第1個人情報とユーザが取得済みの第1資格情報とが記憶されている。この第1資格カードに対し第1アンテナ手段が無線通信を行うことにより、第1情報取得手段が上記第1個人情報及び上記第1資格情報を取得する。このとき、第1情報取得手段は、複数の第1資格カードからそれぞれ上記第1個人情報及び上記第1資格情報を取得することもできる。
【0009】
第2資格カードには、ユーザの第2個人情報とユーザが取得済みの第2資格情報とを含む所定の記載事項が記載されている。この第2資格カードに対し光学読み取り手段が光学的読み取りを行うことにより、第2情報取得手段が上記第2個人情報及び上記第2資格情報を取得する。このとき、第2情報取得手段は、複数の第2資格カードからそれぞれ上記第2個人情報及び上記第2資格情報を取得することもできる。
【0010】
上記のように、第1資格カード及び第2資格カードのいずれかを少なくとも含む、複数の資格カードから、第1情報取得手段及び第2情報取得手段の少なくとも一方により、複数の資格情報が取得される。取得された複数の資格情報を、情報記録手段が、第2アンテナ手段を用いて、タグ媒体に設けた第2無線タグ回路部に書き込む。これにより、第2無線タグ回路部に複数の資格情報を記憶した無線タグが完成する。
【0011】
以上のようにして、ユーザは、自らが所持する複数の資格カードを用いて、それら複数の資格カードのそれぞれに対応した複数の資格情報をまとめて記憶した1つの無線タグを、簡単に作成することができる。その際、電子化された情報が保持されていない資格カードであっても、光学読み取りにより資格情報を電子化して、無線タグへ記憶させることができる。これにより、就労活動を行う際に、ユーザは、作成された1つの無線タグを所持するだけで、自らの取得したすべての資格の内容を簡単に証明することができる。また、ユーザを雇用する雇用者は、ユーザの所持する無線タグに情報読み取りを行うだけで、当該ユーザの取得しているすべての資格の内容を迅速に把握することができる。
【0012】
第2発明は、上記第1発明において、少なくとも1つの前記第1資格カードより前記第1情報取得手段を用いてそれぞれ取得された少なくとも1つの前記第1個人情報、及び、少なくとも1つの前記第2資格カードより前記第2情報取得手段を用いてそれぞれ取得された少なくとも1つの前記第2個人情報、のうち、少なくとも一方を含む、前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報であるかどうかを判定する個人情報判定手段を有し、前記個人情報判定手段により前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報であると判定された場合には、前記情報記録手段が、当該個人情報を前記第2アンテナ手段を用いて1つの前記第2無線タグ回路部に書き込み、前記無線タグの作成を実行することを特徴とする。
【0013】
複数の資格カードそれぞれから取得した個人情報の照合を行うことにより、他人の資格カードを用いた不正行為を防止することができる。
【0014】
第3発明は、上記第2発明において、前記個人情報判定手段により前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報ではないと判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行う報知手段を有することを特徴とする。
【0015】
無線タグの作成を実行しない旨の報知を行うことにより、無線タグが作成できないことをユーザに確実に認識させることができる。
【0016】
第4発明は、上記第3発明において、前記第1資格カードの前記第1無線タグ回路部は、前記第1資格情報若しくは前記第2資格情報を管理する管理サーバの第1アドレス情報を記憶しており、前記第1情報取得手段が前記第1資格カードより前記第1個人情報、前記第1資格情報、及び前記第1アドレス情報を取得した場合、若しくは、前記第2情報取得手段が前記第2資格カードより前記第2個人情報、前記第2資格情報、及び前記管理サーバの第2アドレス情報を取得した場合に、前記第1アドレス情報若しくは前記第2アドレス情報に基づき、前記管理サーバへアクセスし、前記ユーザが、前記第1資格若しくは前記第2資格の資格保持者であるかどうかを問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせ手段による問い合わせ結果を、前記管理サーバより受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記問い合わせ結果に基づき、前記ユーザが正当な資格保持者であるかどうかを判定するユーザ判定手段とを有し、前記報知手段は、前記ユーザ判定手段により前記ユーザが前記正当な資格保持者ではないと判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行うことを特徴とする。
【0017】
資格管理サーバに問い合わせを行うことにより、偽造した資格カードを用いた不正行為を防止することができる。
【0018】
第5発明は、上記第3又は第4発明において、前記第1情報取得手段は、前記第1無線タグ回路部が前記第1資格の第1有効期限情報を記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1有効期限情報を取得し、前記第2情報取得手段は、前記記載事項に前記第2資格の第2有効期限情報が含まれていた場合には、当該第2有効期限情報を取得し、かつ前記第1有効期限情報又は前記第2有効期限情報と、前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段による情報取得時に日時を計時可能な計時手段により計時された日時とを、比較することにより、前記第1資格又は前記第2資格の有効期限が徒過したかどうか、若しくは、前記第1資格又は前記第2資格の有効期限の残余期間が所定のしきい値以下となったかどうか、を判定する効力判定手段を設け、前記報知手段は、前記効力判定手段により、前記有効期限が徒過した、若しくは、前記有効期限の残余期間が所定のしきい値以下となった、と判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行い、前記情報記録手段は、前記効力判定手段により、前記有効期限の残余期間が所定のしきい値より大きいと判定された場合に、前記第1有効期限情報及び前記第2有効期限情報の少なくとも一方を含む資格有効期限情報を、前記第2アンテナ手段を用いて前記1つの第2無線タグ回路部に書き込むことを特徴とする。
【0019】
これにより、ユーザが有効期限つきの資格を取得している場合に、ユーザが資格の内容と併せて資格の有効期限を証明したり、雇用者がユーザの資格の内容と併せて資格の有効期限を把握することができる。また、資格の有効期限が切れている場合には、無線タグの作成を行わない。これにより、期限切れとなり保有していない資格について、ユーザが保有を主張できないようにすることができる。また、資格の残りの有効期限が短い場合にも、無線タグの作成を行わない。これにより、実際に活用できる期間が短く、作成意義の薄い無駄な無線タグの作成を回避することができる。
【0020】
第6発明は、上記第5発明において、過去において前記情報記録手段により前記第2無線タグ回路部に前記複数の資格情報と前記資格有効期限情報とが書き込まれて作成された前記無線タグと、前記第1資格情報及び前記第1有効期限情報を記憶した前記第1無線タグ回路部を備えた前記第1資格カードとが、前記第1アンテナ手段の通信範囲に存在した場合、前記第1情報取得手段は、前記第1アンテナ手段を用いて前記第2無線タグ回路部より前記複数の資格情報及び前記資格有効期限情報を取得するとともに、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1資格情報及び前記第1有効期限情報を取得し、前記第1情報取得手段により前記第2無線タグ回路部より取得された前記複数の資格情報に前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1資格情報と同一の資格に係わる資格情報が含まれ、かつ、前記第1情報取得手段により前記第2無線タグ回路部より取得された前記資格有効期限情報に前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報と同一の資格に係わる有効期限情報が含まれていた場合、前記効力判定手段は、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報の表す有効期限が、前記第2無線タグ回路部より取得された前記同一の資格に係わる有効期限情報の表す有効期限よりも遅れて到来する期日であるかどうかを判定し、前記情報記録手段は、前記効力判定手段により、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報の表す有効期限が、前記第2無線タグ回路部より取得された前記同一の資格に係わる有効期限情報の表す有効期限よりも遅れて到来する期日であると判定された場合には、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報を前記第1アンテナ手段を用いて前記第2無線タグ回路部に書き込み、前記第2無線タグ回路部に記憶された前記同一の資格に係わる有効期限情報を上書き更新することを特徴とする。
【0021】
これにより、複数の資格情報を書き込んだ無線タグを作成後、それら複数の資格情報に対応する複数の資格の一つの有効期限が更新された場合に、当該資格の有効期限情報を最新の内容に更新することができる。
【0022】
第7発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記第1情報取得手段は、前記第1無線タグ回路部が前記ユーザの写真画像データを記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記ユーザの前記写真画像データを取得し、前記第2情報取得手段は、前記記載事項に前記ユーザの写真画像が含まれていた場合には、前記光学読み取り手段が生成した前記イメージデータに顔認識を実行することにより前記ユーザの前記写真画像に対応する前記ユーザの前記写真画像データを取得し、かつ、前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段により取得された前記ユーザの前記写真画像データに対応した前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、画像付きの前記無線タグを作成する画像印刷手段を設けたことを特徴とする。
【0023】
画像付きの無線タグとすることにより、他人の無線タグを用いて不正に就労活動を行うのを防止することができる。
【0024】
第8発明は、上記第7発明において、前記第1情報取得手段は、前記第1無線タグ回路部が前記第1資格の第1取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを取得し、
前記第2情報取得手段は、前記記載事項に前記第2資格の第2取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像が含まれていた場合には、前記第2取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを取得し、前記画像印刷手段は、前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段により複数の前記ユーザの前記写真画像データが取得された場合には、当該複数の前記ユーザの前記写真画像データのうち、対応する前記第1取得日時情報又は前記第2取得日時情報が最新の前記ユーザの前記写真画像データを選択し、当該選択した写真画像データに対応した前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、前記画像付きの前記無線タグを作成することを特徴とする。
【0025】
これにより、複数の画像情報のうち最近に撮影されたユーザ写真を用いて、画像付の無線タグを作成することができる。この結果、ユーザの最も新しい姿を無線タグの画像に対し反映させることができる。
【0026】
第9発明は、上記第7又は第8発明において、前記第1無線タグ回路部が前記ユーザの写真画像データを記憶していない場合、又は、前記記載事項に前記ユーザの前記写真画像が含まれていない場合に、前記ユーザの写真撮影を行うための撮像手段を有し、前記画像印刷手段は、前記撮像手段により撮影された前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、画像付きの前記無線タグを作成することを特徴とする。
【0027】
これにより、画像情報が予め用意されていない場合であっても、その場で撮影したユーザ写真を添付することで、すべて画像付きの無線タグとすることができる。これにより、他人の無線タグを用いて不正に就労活動を行うのを確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、複数の資格カードの資格情報をまとめて記憶した1つの無線タグを簡単に作成し、ユーザの就労活動時における利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態の無線タグ作成装置を有する登録カード作成システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】登録カード作成装置の筐体の内部を説明する説明図である。
【図3】登録カード作成装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】タグあり資格カードの無線タグ回路部の記憶内容の一例、及び、タグなし資格カードの記載事項の一例を表す図である。
【図5】登録カードの構成、及び、登録カードの無線タグ回路部の記憶内容の一例を表す図である。
【図6】登録カード作成装置の制御回路によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図7】ステップS50の詳細手順を表すフローチャートである。
【図8】ステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】ステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】有効期限情報を上書き更新する変形例において、登録カード作成装置の制御回路によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
【図11】ステップS300の詳細手順を表すフローチャートである。
【図12】写真画像付きの登録カードを作成する変形例において、ステップS50′の詳細手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0031】
図1を用いて、本実施形態の無線タグ作成装置を有する登録カード作成システムの全体構成を説明する。
【0032】
図1において、登録カード作成システム1は、例えば工事現場の作業員、イベントスタッフ、コンサートスタッフなど日雇いの労働者の資格情報を一括して記憶した無線タグを作成するためのシステムである。この登録カード作成システム1は、第1資格カードとしてのタグあり資格カードLC1と、第2資格カードとしてのタグなし資格カードLC2と、無線タグ作成装置としての登録カード作成装置100と、管理サーバとしての複数のサーバ200とを有している。
【0033】
タグあり資格カードLC1及びタグなし資格カードLC2は、ユーザとしての労働者W、例えば工事現場の作業員、イベントスタッフ、コンサートスタッフなどの日雇いの労働者、により保有される。タグあり資格カードLC1とタグなし資格カードLC2との相違点は、タグあり資格カードLC1が無線タグ回路部To1(詳細は後述)を備えているのに対し、タグなし資格カードLC2は無線タグ回路部To1を備えていない点である。なお、以下適宜、これらタグあり資格カードLC1及びタグなし資格カードLC2を、総称して「資格カードLC」や「資格カードLC1,LC2」のように称する。
【0034】
登録カード作成装置100は、上記資格カードLCを用いて、無線タグとしての登録カードTを作成するための装置である。この登録カード作成装置100は、その外郭を構成する、全体的に直方体状の筐体100aを有している。なお、この筐体100aの外観は、例えば、周知の自動証明写真発行装置と同様の外観である。
【0035】
図1中左側に表される筐体100aの左側面部には、カード排出口101と、出入り口Gとが設けられている。カード排出口101は、作成された登録カードTを筐体100aの外部へ排出する。登録カードTは、無線タグ回路部To2(詳細は後述)を備えている。
【0036】
また、筐体100aの内部には、労働者Wが所定の操作を行うための空間(図示せず)が形成されている。労働者Wは、登録カードTを作成する際に、自己の資格カードLCを所持して、上記出入り口Gより筐体100aの内部へ入るようになっている。
【0037】
サーバ200は、それぞれ所定の資格を交付・管理等する機構、協会、委員会等に設置されたコンピュータである。これら各サーバ200は、それぞれ対応する資格、例えば危険物取扱者、陸上無線技術士、運転免許等の資格情報と、資格保持者の氏名、住所、電話番号等の個人情報などを対応付けて管理している。
【0038】
また、上記登録カード作成装置100及びサーバ200は、例えばLANあるいは無線LAN等の有線あるいは無線のネットワークNWを介して、情報入出力可能に接続されている。したがって、労働者Wの資格カードLCより個人情報及び資格情報などを取得した場合に、対応するサーバ200へアクセスし問い合わせることにより、資格カードLCを保有する労働者Wが正当な資格保有者であるかどうかを確認することができる(詳細は後述)。
【0039】
図2を用いて、登録カード作成装置100の筐体100aの内部を説明する。
【0040】
図2において、登録カード作成装置100の筐体100aの内部、例えば上記図1中手前側で表される前面部の内壁には、タッチパネル102と、撮像手段としてのカメラ103と、第1アンテナ手段としての資格カード用アンテナ104Rと、光学読み取り手段としてのスキャナ105とが設けられている。
【0041】
タッチパネル102は、複数の画面を所定の順序で順次切り替えて、労働者Wに対し各種指示や各種情報を表示するとともに、労働者Wが手動操作可能な各種ボタンを表示する。
【0042】
カメラ103は、労働者Wの写真撮影を行うことができる。
【0043】
資格カード用アンテナ104Rは、所定の通信範囲(図示せず)内に位置するタグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1と、無線通信により情報の送受信を行う。なお、この資格カード用アンテナ104Rは、上記登録カードTの無線タグ回路部To2とも無線通信により情報の送受信を行うことができる(後述の(1)の変形例を参照)。
【0044】
また、無線タグ回路部To1は、情報を記憶するメモリ部(図示せず)を備えたIC回路部150と、情報を送受信するタグアンテナ151とにより構成される。なお、この無線タグ回路部To1が、第1無線タグ回路部に相当する。
【0045】
スキャナ105は、例えば上記資格カード用アンテナ104Rにより情報の取得が行えない資格カードLC、言い換えれば、上記無線タグ回路部To1を備えていないタグなし資格カードLC2、に記載された文字、画像等の記載事項(この図2では図示省略。後述の図4(b)を参照)を光学的に読み取ることにより、対応するイメージデータの生成を行う。
【0046】
図3を用いて、登録カード作成装置100の機能構成を説明する。
【0047】
図3において、登録カード作成装置100は、上記タッチパネル102と、上記カメラ103と、上記資格カード用アンテナ104Rと、上記スキャナ105と、上記筐体100aに設けたカード排出口101と、カード基材テープロール106と、第2アンテナとしての登録カード用アンテナ104Wと、高周波回路108R,108Wと、制御回路109と、計時手段としてのタイマ110と、ネットワーク通信制御部111と、画像印字手段としての印字ヘッド112と、搬送ローラ113と、カッタ114とを有している。
【0048】
カード基材テープロール106は、タグ媒体としてのカード基材テープ107を巻回する。なお、カード基材テープロール106の概観は、本来は渦巻状であるが、この図3では簡略化して同心円で図示している。
【0049】
カード基材テープ107には、所定間隔で、無線タグ回路部To2が設けられている。無線タグ回路部To2は、上記IC回路部150及び上記タグアンテナ151により構成される。なお、この無線タグ回路部To2が、第2無線タグ回路部に相当する。
【0050】
登録カード用アンテナ104Wは、上記カード基材テープ107の無線タグ回路部To2に対し、無線通信により情報の送受信を行う。なお、この登録カード用アンテナ104Wを省略し、上記資格カード用アンテナ104Rを用いて上記無線タグ回路部To2と通信するようにしてもよい。この場合、資格カード用アンテナ104Rが、第1アンテナ手段と併せて、第2アンテナ手段としても機能する。
【0051】
高周波回路108Rは、上記資格カード用アンテナ104Rを介し、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1のIC回路部150へ、無線通信によりアクセスして情報読み取り又は情報書き込みを行うとともに、その無線タグ回路部To1から読み出された信号を処理する。高周波回路108Wは、上記登録カード用アンテナ104Wを介し、カード基材テープ107の無線タグ回路部To2のIC回路部150へ、無線通信によりアクセスして情報読み取り又は情報書き込みを行うとともに、その無線タグ回路部To2から読み出された信号を処理する。
【0052】
制御回路109は、図示しないCPU及びRAM、ROM等のメモリを備えている。制御回路109のCPUは、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムを実行する。
【0053】
タイマ110は、日時を計時する。ネットワーク通信制御部111は、上記サーバ200との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行う。
【0054】
印字ヘッド112は、上記カード基材テープロール106より繰り出されたカード基材テープ107のうち、上記無線タグ回路部To2の位置に対応した所定の印刷領域(図示せず)に所定の印刷を行う。
【0055】
搬送ローラ113は、上記カード基材テープ107を搬送する。カッタ114は、上記印刷領域への印刷、及び、上記無線タグ回路部To2への情報の書き込み、が終了したカード基材テープ107を所定の長さに切断し、登録カードTとする。
【0056】
以上のような構成において、本実施形態の最大の特徴は、資格カード用アンテナ104Rを用いて、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1より労働者Wの個人情報及び資格情報等を取得すること、スキャナ105を用いて、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる労働者Wの個人情報及び資格情報等を取得すること、及び、資格カードLC1,LC2のいずれかを少なくとも含む複数の資格カードLCより取得された複数の資格情報を、登録カード用アンテナ104Wを用いて、1つの無線タグ回路部To2に書き込むこと、である。
【0057】
図4を用いて、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1の記憶内容、及び、タグなし資格カードLC2の記載事項を説明する。図4(a)には、無線タグ回路部To1の記憶内容の一例を概念的に表し、図4(b)には、タグなし資格カードLC2の記載事項の一例を表している。
【0058】
図4(a)に示すように、タグあり資格カードLC1に設けられた無線タグ回路部To1のIC回路部150の上記メモリ部には、タグ識別情報(以下、単に「タグID」という)、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報が記憶されている。
【0059】
無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶されたタグIDは、この無線タグ回路部To1の固有の識別記号である。この例では、「abc012」と記憶されている。
【0060】
個人情報は、労働者Wの氏名、生年月日、年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス、資格番号などの個人に関する情報である。この例では個人情報としての、氏名「名古屋太郎」、及び、生年月日「昭和55年5月5日生」がそれぞれ記憶されている。なお、無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶されたタグID及び個人情報が、第1個人情報に相当する。
【0061】
資格情報は、労働者Wが取得した資格、但し免許や検定も含む、の名称等を表す情報である。この例では資格情報として、「△△△資格」が記憶されている。なお、無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された資格情報が、第1資格情報に相当し、この資格情報により表される資格が、第1資格に相当する。
【0062】
取得日時情報は、労働者Wが取得した資格の取得日時、交付日時等の情報である。この例では取得日時情報として、「平成18年1月8日」が記憶されている。なお、無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された取得日時情報が、第1取得日時情報に相当する。
【0063】
有効期限情報は、労働者Wが取得した資格の有効期限の日時情報である。この例では有効期限情報として、「平成28年1月8日」が記憶されている。なお、無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された有効期限情報が、第1有効期限情報に相当する。
【0064】
問合せ先情報は、労働者Wが取得した資格を管理する上記サーバ200へアクセスするためのアドレス情報、例えばUniform Resource Locator(URL)情報などである。この例では問合せ先情報として、「http://○△□」が記憶されている。なお、無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された問合せ先情報が、第1アドレス情報に相当する。
【0065】
なお、タグあり資格カードLC1の表面には、無線タグ回路部To1に記憶された各種情報とほぼ同様の内容が印刷等により記載されていてもよい。
【0066】
一方、図4(b)に示すように、タグなし資格カードLC2の表面には、上記個人情報、上記資格情報、上記取得日時情報、上記有効期限情報、及び上記問合せ先情報を含む文字が印刷により記載されている。
【0067】
この例では上記個人情報としての、氏名「名古屋太郎」、生年月日「昭和55年5月5日生」、及び、資格番号「第12345678」がそれぞれ記載されている。なお、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる個人情報が、第2個人情報に相当する。
【0068】
また、この例では上記資格情報として、「○○○免許」が記載されている。なお、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる資格情報が、第2資格情報に相当し、この資格情報により表される資格が、第2資格に相当する。
【0069】
また、この例では上記取得日時情報としての交付日「平成20年2月2日」が記載されている。なお、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる取得日時情報が、第2取得日時情報に相当する。
【0070】
また、この例では上記有効期限情報としての有効期限「平成25年2月2日」が記載されている。なお、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる有効期限情報が、第2有効期限情報に相当する。
【0071】
また、この例では上記問合せ先情報としての問合せ先「http:×××」が記載されている。なお、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる問合せ先情報が、第2アドレス情報に相当する。
【0072】
本実施形態では、労働者Wによりタグあり資格カードLC1が上記資格カード用アンテナ104Rの通信範囲内にかざされると、無線タグ回路部To1に記憶された、上記タグID、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報が上記資格カード用アンテナ104Rを介して取得される。また、労働者Wによりタグなし資格カードLC2の文字、画像等が記載された面がスキャナ105に向けられると、その記載事項が読み取られ対応するイメージデータが生成される。そして、その生成されたイメージデータに基づき、上記記載事項に含まれる、上記個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報が取得される。
【0073】
このように、労働者Wの保有する資格カードLCより情報が取得されると、その後、(i)取得された労働者Wの複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報であるかどうか、(ii)労働者Wが、取得された資格情報により表される資格の正当な資格保有者であるかどうか、(iii)取得された資格情報により表される資格の有効期限の残余期間が所定のしきい値以下となったかどうか、を判定する。なお、(i)〜(iii)の判定の詳細は後述する。
【0074】
そして、(i)〜(iii)の判定が1つでも満たされなかった場合は、登録カードTの作成は行われず、(i)〜(iii)の判定がすべて満たされた場合に限り、登録カードTの作成が行われる。すなわち、印字ヘッド112により上記カード基材テープ107の上記印刷領域に、例えば氏名等の印字が行われ、登録カード用アンテナ104Wを介して、資格カードLCより取得された複数の資格情報等が1つの上記無線タグ回路部To2に書き込まれる。その後、カード基材テープ107は、カッタ114により所定の長さに切断され、上記複数の資格情報等が記憶された1つの無線タグ回路部To2を備えた登録カードTが生成されるのである。
【0075】
上記のようにして作成された、登録カードTの構成、及び、登録カードTの無線タグ回路部To2の記憶内容を、図5を用いて説明する。図5(a)には、登録カードTの外観構造を表し、図5(b)には、登録カードTの無線タグ回路部To2の記憶内容の一例を概念的に表している。
【0076】
図5(a)及び図5(b)において、この例では、上記図4(a)に示すタグあり資格カードLC1、及び、上記図4(b)に示すタグなし資格カードLC2、の2つの資格カードLCに基づき、作成された登録カードTの一例を示している。
【0077】
図5(a)に示すように、登録カードTは、カード形状のカード本体Tbを有している。なお、このカード本体Tbは、上記カード基材テープロール106から繰り出されたカード基材テープ107を、カッタ114により所定の長さに切断されることにより形成される。カード本体Tbは、カード基材テープ107以外の層を適宜に含んだ、複数層構造であってもよい。このカード本体Tbは、上記IC回路部150及び上記タグアンテナ151により構成される上記無線タグ回路部To2を備えている。
【0078】
また、カード本体Tb、すなわち、上記カード基材テープ107の上記印刷領域に、所定の印字R、この例では無線タグ回路部To2に記憶された氏名「名古屋太郎」、が印刷されている。なお、上記印刷領域には、氏名に限らず無線タグ回路部To2に記憶されたその他の情報を印刷するようにしてもよい。
【0079】
一方、図5(b)に示すように、上記無線タグ回路部To2のIC回路部150の上記メモリ部には、タグID、個人情報、資格情報、及び資格有効期限情報が記憶されている。
【0080】
無線タグ回路部To2の上記メモリ部に記憶されたタグIDは、この無線タグ回路部To2の固有の識別番号である。この例では、「xyz789」と記憶されている。
【0081】
無線タグ回路部To2の上記メモリ部に記憶された個人情報は、労働者Wの資格カードLC1,LC2よりそれぞれ取得された個人情報に対応した情報である。この例では個人情報として、資格カードLC1,LC2に記憶又は記載された個人情報に対応した、氏名「名古屋太郎」、及び、生年月日「昭和55年5月5日生」がそれぞれ記憶されている。
【0082】
無線タグ回路部To2の上記メモリ部に記憶された資格情報は、労働者Wの資格カードLC1,LC2よりそれぞれ取得された資格情報を併せて含む情報である。この例では資格情報として、タグあり資格カードLC1に記憶された資格情報である「△△△資格」、及び、タグなし資格カードLC2に記載された資格情報である「○○○免許」がそれぞれ記憶されている。
【0083】
無線タグ回路部To2の上記メモリ部に記憶された資格有効期限情報は、労働者Wの資格カードLC1,LC2よりそれぞれ取得された有効期限情報を含む情報である。なお、この資格有効期限情報は、資格情報と対応付けされて記憶されている。この例では資格有効期限情報として、タグあり資格カードLC1に記憶された「△△△資格」に対応した有効期限情報である「平成28年1月8日」、及び、タグなし資格カードLC2に記載された「○○○免許」に対応した有効期限情報である「平成25年2月2日」がそれぞれ記憶されている。
【0084】
登録カード作成装置100の制御回路109によって実行される制御内容を、図6を用いて説明する。
【0085】
図6において、例えば登録カード作成装置100の設置者や管理者等により登録カード作成装置100の電源がオンにされることによって、図中「START」位置で表されるように、このフローが開始される。
【0086】
まずステップS10で、制御回路109は、所定の開始操作、例えばタッチパネル102に表示された待ち受け状態の画面(図示せず)上の作成開始ボタン(図示せず)の手動操作、が行われたかどうかを判定する。開始操作が行われるまで、判定が満たされずループ待機し、開始操作が行われたら、判定が満たされてステップS50に移る。
【0087】
ステップS50では、制御回路109は、資格カード用アンテナ104R及びスキャナ105を用いて、資格カードLC1,LC2より情報取得を行う情報取得処理(詳細手順は後述の図7参照)を実行する。
【0088】
そして、ステップS100に移り、制御回路109は、上記ステップS50で資格カードLCより取得された情報に基づき、所定の判定を行う判定処理(詳細手順は後述の図8参照)を実行する。
【0089】
その後、ステップS200で、制御回路109は、登録カードTの作成を行う登録カード作成処理(詳細手順は後述の図9参照)を実行する。
【0090】
そして、ステップS20に移り、制御回路109は、所定の終了操作、例えば登録カード作成装置100の電源オフ、が行われたかどうかを判定する。終了操作が行われていない場合には、判定が満たされずステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。終了操作が行われた場合には、判定が満たされて、このフローを終了する。
【0091】
上記図6のステップS50の詳細手順を、図7を用いて説明する。
【0092】
図7において、まずステップS55で、制御回路109は、労働者Wがタグあり資格カードLC1を保有しているかどうかを判定する。この判定は、例えばタッチパネル102に「ICチップ入りの資格証をお持ちですか?お持ちの方は『はい』、お持ちでない方は『いいえ』をタッチしてください」等を表示させ、労働者Wにより『はい』ボタンが手動操作されたかどうかを判定すれば足りる。労働者Wがタグあり資格カードLC1を保有していない場合には、判定が満たされず、後述のステップS75に移る。一方、労働者Wがタグあり資格カードLC1を保有している場合には、判定が満たされてステップS60に移る。
【0093】
ステップS60では、制御回路109は、高周波回路108Rに制御信号を出力し、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された情報を読み出すためのタグ読み取り信号を生成する。そして、その生成したタグ読み取り信号を、資格カード用アンテナ104Rを介して、通信範囲内に存在する無線タグ回路部To1に送信し、返信を促す。このとき、例えばタッチパネル102に「ICチップ入りの資格証を左側の読み取り部分にかざしてください」等を表示させる。
【0094】
その後、ステップS65で、制御回路109は、上記タグ読み取り信号に対応し通信範囲内の無線タグ回路部To1から返信された応答信号を、資格カード用アンテナ104R及び高周波回路108Rを介し受信したかどうかを判定する。労働者Wがタグあり資格カードLC1を上記通信範囲内にかざしておらず無線タグ回路部To1から応答信号を受信していない場合には、判定が満たされず上記ステップS60に戻り、再びタグ読み取り信号の送信を繰り返す。一方、労働者Wがタグあり資格カードLC1を上記通信範囲内にかざし無線タグ回路部To1から応答信号を受信した場合には、判定が満たされてステップS70に移る。
【0095】
ステップS70では、制御回路109は、上記ステップS65で受信された応答信号より、無線タグ回路部To1に記憶された、タグID、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報(図4(a)を参照)を抽出して取得する。複数の資格カードLC1がかざされた場合には、それぞれについて上記の情報を取得する。なお、このステップが、第1情報取得手段として機能する。
【0096】
そして、ステップS75に移り、制御回路109は、労働者Wがタグなし資格カードLC2を保有しているかどうかを判定する。この判定は、例えばタッチパネル102に「ICチップが入っていない資格証をお持ちですか?お持ちの方は『はい』、お持ちでない方は『いいえ』をタッチしてください」等を表示させ、労働者Wにより『はい』ボタンが手動操作されたかどうかを判定すれば足りる。労働者Wがタグなし資格カードLC2を保有していない場合には、判定が満たされず、このルーチンを終了する。一方、労働者Wがタグなし資格カードLC2を保有している場合には、判定が満たされてステップS80に移る。
【0097】
ステップS80では、制御回路109は、例えばタッチパネル102に「ICチップが入っていない資格証のお名前等が記載された面を右側の読み取り部分にかざしてください」等を表示させ、スキャナ105に制御信号を出力し、タグなし資格カードLC2の記載事項を光学的に読み取らせ、対応するイメージデータを生成させる。複数の資格カードLC2がかざされた場合には、それぞれについてイメージデータを生成させる。
【0098】
その後、ステップS85で、制御回路109は、上記ステップS80で生成されたイメージデータに含まれる文字情報を、公知の手法により文字認識する。そして、制御回路109は、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報(図4(b)を参照)を取得する。なお、このステップが、第2情報取得手段として機能する。その後、このルーチンを終了する。
【0099】
上記図6のステップS100の詳細手順を、図8を用いて説明する。
【0100】
図8において、まずステップS110で、制御回路109は、上記図7のステップS70及びステップS85において、資格カードLC1,LC2のいずれかを少なくとも含む複数の資格カードLC(以下適宜、単に「複数の資格カードLC」という)より労働者Wの複数の資格情報が取得されたかどうかを判定する。複数の資格情報が取得されていない場合には、判定が満たされずステップS115に移る。この判定が満たされない場合の具体例としては、例えば労働者Wが1枚の資格カードLC1若しくは1枚の資格カードLC2しか用意していなかったり、あるいは労働者Wは複数の資格カードLCを用意していたが、1枚の資格カードLCからしか情報を取得できなかった場合等、が考えられる。
【0101】
ステップS115では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、所定のエラー表示、例えば「複数の資格が読み取れなかったため、登録カードを作成できません」を行う。その後、上記図6のステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。
【0102】
一方、上記図7のステップS70及びステップS85において、複数の資格カードLCより複数の資格情報が取得された場合には、ステップS110の判定が満たされて、ステップS120に移る。
【0103】
ステップS120では、制御回路109は、上記図7のステップS70及びステップS85で複数の資格カードLCより取得された、労働者Wの複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報であるかどうかを判定する。具体的には、上記ステップS70でタグあり資格カードLC1より取得された個人情報、又は、上記ステップS85でタグなし資格カードLC2より取得された個人情報、の少なくとも一方を含む複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報であるかどうかを判定する。なお、このステップが、個人情報判定手段として機能する。
【0104】
例えば、上記ステップS70及びステップS85で、一方の資格カードLCより個人情報としての氏名「名古屋太郎」を取得し、他方の資格カードLCより氏名「瑞穂花子」を取得した場合がある。この場合、2つの資格カードLCより取得された「名古屋太郎」及び「瑞穂花子」は、実質的に同一の情報ではない。このように、上記ステップS70及びステップS85で複数の資格カードLCより取得された、複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報ではない場合には、ステップS120の判定が満たされず、ステップS125に移る。
【0105】
ステップS125では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、登録カードTの作成を実行しない旨の報知としての所定のエラー表示、例えば「資格証に記録された個人情報が一致しないため、登録カードを作成できません」を行う。その後、上記図6のステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。
【0106】
一方、例えば、上記ステップS70及びステップS85で、一方の資格カードLCより氏名「名古屋太郎」を取得し、他方の資格カードLCより氏名「ナゴヤタロウ」を取得した場合がある。この場合、2つの資格カードLCより取得された「名古屋太郎」及び「ナゴヤタロウ」は、実質的に同一の情報である。このように、上記ステップS70及びステップS85で複数の資格カードLCより取得された、複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報である場合には、ステップS120の判定が満たされて、ステップS130に移る。
【0107】
ステップS130では、制御回路109は、上記ステップS70及びステップS85で複数の資格カードLCより取得された複数の上記問合せ先情報に基づき、ネットワーク通信制御部111及びネットワークNWを介し、対応するサーバ200へそれぞれアクセスする。そして、制御回路109は、上記複数の資格カードLCより取得された複数の資格情報により表される各資格の資格保持者が、労働者Wであるかどうかをそれぞれ問い合わせる。なお、このステップが、問い合わせ手段として機能する。
【0108】
その後、ステップS135で、制御回路109は、上記ステップS130における複数の問い合わせ結果を、各サーバ200よりネットワークNW及びネットワーク通信制御部111を介しすべて受信したかどうかを判定する。問い合わせ結果をすべて受信するまで、判定が満たされずループ待機し、問い合わせ結果をすべて受信したら、判定が満たされてステップS140に移る。なお、このステップS135が、受信手段として機能する。
【0109】
そして、ステップS140に移り、制御回路109は、上記ステップS135で受信した複数の問い合わせ結果に基づき、上記各資格のすべてについて、労働者Wが正当な資格保持者であるかどうかを判定する。なお、このステップが、ユーザ判定手段として機能する。労働者Wが正当な資格保持者ではない資格が1つでもあった場合には、判定が満たされず、ステップS145に移る。
【0110】
ステップS145では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、上記報知としての所定のエラー表示、例えば「他人の資格証があるため、登録カードを作成できません」を行う。その後、上記図6のステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。
【0111】
一方、上記ステップS140において、上記各資格のすべてについて、労働者Wが正当な資格保持者であった場合には、ステップS140の判定が満たされて、ステップS150に移る。
【0112】
ステップS150では、制御回路109は、上記ステップS70及びステップS85で複数の資格カードLCより取得された複数の有効期限情報と、前述のタイマ110(図3参照)により計時されている日時とをそれぞれ比較する。そして、制御回路109は、上記複数の有効期限情報により表される各資格のすべてについて、資格の有効期限の残余期間が、所定のしきい値以下、例えば10日間以下となっているかどうかを判定する。若しくは、このステップS150で、制御回路109は、単に上記各資格のすべてについて、資格の有効期限が徒過しているかどうかを判定するようにしてもよい。なお、このステップが、効力判定手段として機能する。上記有効期限の残余期間が上記しきい値以下となっている資格が1つでもあった場合、若しくは、上記有効期限が徒過している資格が1つでもあった場合には、判定が満たされてステップS155に移る。
【0113】
ステップS155では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、上記報知としての所定のエラー表示、例えば「資格の有効期限が近いものがあるため、登録カードを作成できません」を行う。その後、上記図6のステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。
【0114】
一方、上記ステップS150において、上記各資格のすべてについて、有効期限の残余期間が上記しきい値よりも大きかった場合、若しくは、上記各資格のすべてについて、有効期限が徒過していなかった場合には、ステップS150の判定が満たされず、このルーチンを終了する。
【0115】
なお、上記図8において、ステップS125、ステップS145、及びステップS155が、各請求項記載の報知手段として機能する。
【0116】
上記図6のステップS200の詳細手順を、図9を用いて説明する。
【0117】
図9において、まずステップS205で、制御回路109は、印字ヘッド112に制御信号を出力し、上記図7のステップS70及びステップS85で取得された個人情報、例えば氏名を、カード基材テープ107の上記印刷領域に対して印刷させる。
【0118】
そして、ステップS210に移り、制御回路109は、高周波回路108Wに制御信号を出力し、カード基材テープ107の無線タグ回路部To2の上記メモリ部に、上記図7のステップS70及びステップS85で取得された、労働者Wの個人情報及び複数の資格情報と、当該取得された複数の有効期限情報を含む上記資格有効期限情報とを書き込むためのタグ書き込み信号を生成する。そして、その生成したタグ書き込み信号を、登録カード用アンテナ104Wを介して、1つの無線タグ回路部To2に送信し、個人情報、複数の資格情報、及び資格有効期限情報を書き込む。なお、このステップが、情報記録手段として機能する。
【0119】
その後、ステップS215で、制御回路109は、無線タグ回路部To2の上記メモリ部への情報の書き込みが正常に完了したかどうかを公知の手法により判定する。書き込みが正常に完了していない場合には、判定が満たされず上記ステップS210に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、書き込みが正常に完了した場合には、判定が満たされてステップS220に移る。
【0120】
ステップS220では、制御回路109は、無線タグ回路部To2の上記メモリ部への情報の書き込みが終了したカード基材テープ107を、カッタ114により所定の長さに切断し、登録カードTを形成する。そして、制御回路109は、図示しない排出ローラを駆動して登録カードTを外部へ排出する。そして、このルーチンを終了する。
【0121】
以上説明したように、本実施形態においては、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1には、労働者Wの個人情報及び資格情報等が記憶されている(図4(a)を参照)。このタグあり資格カードLC1に対し、資格カード用アンテナ104Rを介して無線通信を行うことにより、それら個人情報及び資格情報等が取得される(図7のステップS70を参照)。このとき、複数のタグあり資格カードLC1よりそれぞれ個人情報及び資格情報等を取得することもできる。一方、タグなし資格カードLC2には、労働者Wの個人情報及び資格情報等を含む所定の記載事項が記載されている(図4(b)を参照)。このタグなし資格カードLC2に対し、スキャナ105を介して光学的読み取りを行うことにより、それら個人情報及び資格情報等が取得される(図7のステップS85を参照)。このとき、複数のタグなし資格カードLC2よりそれぞれ個人情報及び資格情報等を取得することもできる。このようにして、資格カードLC1,LC2のいずれかを少なくとも含む複数の資格カードLCより、複数の資格情報が取得される。そして、取得された複数の資格情報は、登録カード用アンテナ104Wを介して、カード基材テープ107の1つの無線タグ回路部To2に書き込まれる(図9のステップS210を参照)。これにより、1つの無線タグ回路部To2に複数の資格情報が記憶された登録カードTが完成される。
【0122】
以上のようにして、労働者Wは、自らが所持する複数の資格カードLCを用いて、それら複数の資格カードLCのそれぞれに対応した複数の資格情報をまとめて記憶した1つの登録カードTを、簡単に作成することができる。その際、電子化された情報が保持されていないタグなし資格カードLC2であっても、スキャナ105を用いた光学読み取りにより資格情報を電子化して、登録カードTへ記憶させることができる。これにより、就労活動を行う際に、労働者Wは、作成された1つの登録カードTを所持するだけで、自らの取得したすべての資格の内容を簡単に証明することができる。また、登録カードTを雇用する雇用者は、労働者Wの所持する登録カードTに情報読み取りを行うだけで、当該労働者Wの取得しているすべての資格の内容を迅速に把握することができる。
【0123】
また、本実施形態では特に、資格カードLC1,LC2のいずれかを少なくとも含む複数の資格カードLCより取得された、労働者Wの複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報であるかどうかを判定する(図7のステップS120を参照)。そして、複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報であると判定された場合には、当該個人情報を登録カード用アンテナ104Wを用いて1つの無線タグ回路部To2に書き込み、登録カードTの作成を実行する。このように、複数の資格カードLCそれぞれから取得した個人情報の照合を行うことにより、他人の資格カードLCを用いた不正行為を防止することができる。一方、複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報ではないと判定された場合には、所定のエラー表示を行う(図8のステップS125を参照)。これにより、登録カードTが作成できないことを労働者Wに確実に認識させることができる。
【0124】
また、本実施形態では特に、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1は、対応する上記サーバ200の問合せ先情報を記憶している。そして、このタグあり資格カードLC1より個人情報、資格情報、及び問合せ先情報を取得した場合、若しくは、タグなし資格カードLC2より個人情報、資格情報、及び問合せ先情報を取得した場合に、その取得した問合せ先情報に基づき、サーバ200へアクセスし、問い合わせを行う。そして、サーバ200より受信した問い合わせ結果に基づき、労働者Wが正当な資格保持者であるかどうかを判定する(図8のステップS140を参照)。このとき、労働者Wが正当な資格保持者ではないと判定された場合には、所定のエラー表示を行う(図8のステップS145を参照)。このように、資格を管理するサーバ200に問い合わせを行うことにより、偽造した資格カードLCを用いた不正行為を防止することができる。
【0125】
また、本実施形態では特に、無線タグ回路部To1が資格の有効期限情報を記憶していた場合には、資格カード用アンテナ104Rを介し当該有効期限情報を取得する。また、タグなし資格カードLC2の記載事項に資格の有効期限情報が含まれていた場合には、スキャナ105を介し当該有効期限情報を取得する。そして、上記取得された有効期限情報に基づき、資格の有効期限の残余期間が上記しきい値以下、例えば10日間以下、となったかどうかを判定する(図8のステップS150を参照)。このとき、有効期限の残余期間がしきい値以下と判定された場合には、所定のエラー表示を行う(図8のステップS155を参照)。一方、有効期限の残余期間が上記しきい値より大きいと判定された場合には、上記取得した有効期限情報を含む資格有効期限情報を、登録カード用アンテナ104Wを介し1つの無線タグ回路部To2に書き込む。これにより、労働者Wが有効期限つきの資格を取得している場合に、労働者Wが資格の内容と併せて資格の有効期限を証明したり、雇用者が労働者Wの資格の内容と併せて資格の有効期限を把握することができる。また、資格の残りの有効期限が短い場合には、登録カードTの作成を行わない。これにより、実際に活用できる期間が短く、作成意義の薄い無駄な無線タグの作成を回避することができる。また、資格の有効期限が切れている場合にも、登録カードTの作成を行わない。これにより、期限切れとなり保有していない資格について、労働者Wが保有を主張できないようにすることができる。
【0126】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0127】
(1)有効期限情報を上書き更新する場合
すなわち、過去に作成された登録カードTに記憶された資格情報に対応した資格の有効期限が更新された場合においては、登録カードTに記憶されたその資格の有効期限情報を書き換える必要がある。本変形例は、このような場合に対応するものである。
【0128】
本変形例において、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1の上記メモリ部の記憶内容は、上記実施形態と同様である(図4(a)を参照)。すなわち、無線タグ回路部To1の上記メモリ部には、タグID、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報が記憶されている。
【0129】
また、過去において作成された登録カードTの無線タグ回路部To2の上記メモリ部の記憶内容についても、上記実施形態と同様である(図5(b)を参照)。すなわち、無線タグ回路部To2の上記メモリ部には、過去において登録カード用アンテナ104W(図3参照)を介し、タグID、個人情報、複数の資格情報、及び資格有効期限情報が書き込まれている。
【0130】
また、本変形例では、資格カード用アンテナ104R(図2参照)が、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1のみならず、登録カードTの無線タグ回路部To2とも無線通信により情報の送受信を行う。労働者Wが、上記のような情報を記憶した資格カードLC1及び登録カードTを、上記資格カード用アンテナ104Rの通信範囲にかざすことにより、登録カードTの無線タグ回路部To2に記憶された有効期限情報の更新を行うことができるのである(詳細は後述)。
【0131】
本変形例において、登録カード作成装置100の制御回路109によって実行される制御内容を、図10を用いて説明する。なお、この図10は、前述の図6に対応する図である。図6と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
【0132】
図10において、前述の図6と異なる点は、ステップS12、ステップS14、及びステップS300を新たに設けた点である。
【0133】
すなわち、ステップS10は、前述の図6と同様であり、所定の開始操作が行われたかどうかを判定し、開始操作が行われたら、ステップS10の判定が満たされて、新たに設けたステップS12に移る。
【0134】
ステップS12では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、例えば「登録カードを新規に作成する場合は『新規』、登録カードを更新する場合は『更新』をタッチしてください」等、登録カードTの新規作成、又は、登録カードTの記憶内容の更新、のいずれかを労働者Wに選択させる画面を表示させる。
【0135】
その後、新たに設けたステップS14で、制御回路109は、上記ステップS12で表示された画面上において、労働者Wにより『新規』ボタンが手動操作されたかどうかを判定する。労働者Wにより『更新』ボタンが手動操作された場合には、判定が満たされず、新たに設けたステップS300に移る。
【0136】
ステップS300では、制御回路109は、登録カードTの無線タグ回路部To2に記憶された有効期限情報の上書き更新を行う更新処理(詳細手順は後述の図11参照)を実行する。そして、ステップS20に移る。
【0137】
一方、上記ステップS12で表示された画面上において、労働者Wにより『新規』ボタンが手動操作された場合には、ステップS14の判定が満たされて、ステップS50に移る。
【0138】
その後の、ステップS50(詳細手順は図7を参照)、ステップS100(詳細手順は図8を参照)、ステップS200(詳細手順は図9を参照)、及びステップS20は、前述の図6と同様であるので、説明を省略する。
【0139】
上記図10のステップS300の詳細手順を、図11を用いて説明する。
【0140】
図11において、まずステップS305で、制御回路109は、高周波回路108Rに制御信号を出力し、登録カードTの無線タグ回路部To2の上記メモリ部に記憶された情報、及び、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1の上記メモリ部に記憶された情報、をそれぞれ読み出すためのタグ読み取り信号を生成する。そして、その生成したタグ読み取り信号を、資格カード用アンテナ104Rを介して、通信範囲内に存在する、無線タグ回路部To2及び無線タグ回路部To1に送信し、返信を促す。このとき、例えばタッチパネル102に「登録カードと、有効期限が更新されたICチップ入りの資格証を左側の読み取り部分にかざしてください」等を表示させる。
【0141】
その後、ステップS310で、制御回路109は、上記タグ読み取り信号に対応し通信範囲内の、無線タグ回路部To2及び無線タグ回路部To1から返信された応答信号を、資格カード用アンテナ104R及び高周波回路108Rを介しそれぞれ受信したかどうかを判定する。労働者Wが、登録カードTとタグあり資格カードLC1とを上記通信範囲内にかざしておらず、無線タグ回路部To2及び無線タグ回路部To1からそれぞれ応答信号を受信していない場合には、判定が満たされない。そして、上記ステップS305に戻り、再びタグ読み取り信号の送信を繰り返す。一方、労働者Wが、登録カードTとタグあり資格カードLC1とを上記通信範囲内にかざし、無線タグ回路部To2及び無線タグ回路部To1からそれぞれ応答信号を受信した場合には、判定が満たされてステップS315に移る。
【0142】
ステップS315では、制御回路109は、上記ステップS310で無線タグ回路部To2より受信された応答信号より、登録カードTの無線タグ回路部To2に記憶された複数の資格情報及び資格有効期限情報(図5(b)を参照)を抽出して取得する。
【0143】
そして、ステップS317に移り、制御回路109は、上記ステップS310で無線タグ回路部To1より受信された応答信号より、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1に記憶された資格情報及び有効期限情報(図4(a)を参照)を抽出して取得する。なお、このステップS317は上記のステップS315と併せて一括して行うようにしてもよい。
【0144】
そして、ステップS320に移り、制御回路109は、上記ステップS315で取得された複数の資格情報及び資格有効期限情報の中に、上記ステップS317で取得された資格情報及び有効期限情報と同一の資格に係わる、資格情報及び有効期限情報が含まれていたかどうかを判定する。
【0145】
例えば、上記ステップS315で、資格情報として「△△△資格」「○○○免許」を取得し、資格有効期限情報として上記「△△△資格」に係わる「平成28年1月8日」、上記「○○○免許」に係わる「平成25年2月2日」を取得し、かつ、上記ステップS317で、資格情報として「×××資格」を取得し、有効期限情報として、上記「×××資格」に係わる「平成21年10月3日」を取得した場合がある。この場合、上記ステップS315で取得された「△△△資格」「○○○免許」の中に、上記ステップS317で取得された「×××資格」は含まれておらず、これらに係わる有効期限情報「平成28年1月8日」「平成25年2月2日」は、上記ステップS317で取得された「×××資格」に係わる有効期限情報ではない。このように、上記ステップS315で取得された複数の資格情報及び資格有効期限情報の中に、上記ステップS317で取得された資格情報及び有効期限情報と同一の資格に係わる、資格情報及び有効期限情報が含まれていなかった場合には、ステップS320の判定が満たされず、後述のステップS330に移る。
【0146】
一方、例えば、上記ステップS315で、資格情報として「△△△資格」「○○○免許」を取得し、資格有効期限情報として上記「△△△資格」に係わる「平成28年1月8日」、上記「○○○免許」に係わる「平成25年2月2日」を取得し、かつ、上記ステップS317で、資格情報として「△△△資格」を取得し、有効期限情報として、上記「△△△資格」に係わる「平成30年1月8日」を取得した場合がある。この場合、上記ステップS315で取得された「△△△資格」「○○○免許」の中に、上記ステップS317で取得された「△△△資格」が含まれており、この「△△△資格」に係わる有効期限情報「平成30年1月8日」が含まれている。このように、上記ステップS315で取得された複数の資格情報及び資格有効期限情報の中に、上記ステップS317で取得された資格情報及び有効期限情報と同一の資格に係わる、資格情報及び有効期限情報が含まれていた場合には、ステップS320の判定が満たされて、ステップS325に移る。
【0147】
ステップS325では、制御回路109は、上記ステップS317で取得された有効期限情報と、上記ステップS315で取得された資格有効期限情報のうち、上記有効期限情報と同一の資格に係わる有効期限情報とを比較する。そして、制御回路109は、上記ステップS317で取得された有効期限情報の表す有効期限が、上記ステップS315で取得された上記同一の資格に係わる有効期限情報の表す有効期限よりも、遅れて到来する期日であるかどうか、言い換えれば、登録カードTの無線タグ回路部To1に記憶された有効期限情報が、当該資格を交付・管理等する前述の機構、協会、委員会等により更新されているかどうか、を判定する。
【0148】
例えば、上記ステップS317で無線タグ回路部To1より取得された、「○×□資格」に係わる有効期限が「平成21年8月31日」であり、上記ステップS315で無線タグ回路部To2より取得された、「○×□資格」に係わる有効期限が「平成21年8月31日」である場合がある。この場合は、上記ステップS317及びステップS315で取得された、同一の資格「○×□資格」に係わる有効期限情報の表す有効期限は、同日の「平成21年8月31日」であり、無線タグ回路部To1に記憶された有効期限情報は更新されていない。このように、無線タグ回路部To1に記憶された有効期限情報が更新されていない場合には、ステップS325の判定が満たされず、ステップS330に移る。
【0149】
ステップS330では、制御回路109は、タッチパネル102に表示信号を出力し、所定のエラー表示、例えば「登録カードを更新できません」を行う。そして、このルーチンを終了する。
【0150】
一方、例えば、上記ステップS317で無線タグ回路部To1より取得された、「○×□資格」に係わる有効期限が「平成23年8月31日」であり、上記ステップS315で無線タグ回路部To2より取得された、「○×□資格」に係わる有効期限が「平成21年8月31日」である場合がある。この場合は、上記ステップS317で取得された「平成23年8月31日」は、上記ステップS315で取得された「平成21年8月31日」よりも、2年遅れて到来する期日であり、無線タグ回路部To1に記憶された有効期限情報が更新されている。このように、無線タグ回路部To1に記憶された有効期限情報が更新されている場合には、ステップS325の判定が満たされて、ステップS340に移る。
【0151】
ステップS340では、制御回路109は、高周波回路108Rに制御信号を出力し、登録カードTの無線タグ回路部To2の上記メモリ部に、上記ステップS317で取得された有効期限情報を書き込むためのタグ書き込み信号を生成する。そして、制御回路109は、その生成したタグ書き込み信号を、資格カード用アンテナ104Rを介して、無線タグ回路部To2に送信し、上記同一の資格に係わる有効期限情報を上書き更新する。
【0152】
その後、ステップS345で、制御回路109は、無線タグ回路部To2の上記メモリ部への情報の書き込みが正常に完了したかどうかを公知の手法により判定する。書き込みが正常に完了していない場合には、判定が満たされず上記ステップS340に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、書き込みが正常に完了した場合には、判定が満たされて、このルーチンを終了する。
【0153】
なお、上記において、前述の図7に示すステップS70、上記図11に示すステップS315、及びステップS317が、第1情報取得手段として機能する。また、前述の図8に示すステップS150及び上記図11に示すステップS325が、効力判定手段として機能する。また、前述の図9に示すステップS210及び上記図11に示すステップS340が、情報記録手段として機能する。
【0154】
以上説明した本変形例においては、複数の資格情報を書き込んだ登録カードTを作成後、それら複数の資格情報に対応する複数の資格の一つの有効期限が更新された場合に、当該資格の有効期限情報を最新の内容に更新することができる。
【0155】
(2)写真画像付きの登録カードを作成する場合
すなわち、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1に、例えば労働者Wの顔写真画像等をデータ化した写真画像データが記憶されていた場合、又は、タグなし資格カードLC2に労働者Wの写真画像が印刷されていた場合には、労働者Wの写真画像付きの登録カードTを作成するようにしてもよい。
【0156】
本変形例においては、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1の上記メモリ部には、前述の図4(a)に示す情報に加え、例えば労働者Wの顔写真画像等をデータ化した写真画像データが記憶されている。この場合には、資格カード用アンテナ104Rを介し上記無線タグ回路部To1と無線通信が行われることで、前述の図4(a)に示す情報に加え上記写真画像データが取得される。また、タグなし資格カードLC2の上面には、前述の図4(b)に示す記載事項に加え、例えば労働者Wの顔写真画像等の写真画像(図示せず)が印刷されている。この場合には、スキャナ105を介し上記タグなし資格カードLC2の記載事項が光学読み取りされ、前述の図4(b)に示す記載事項に加え上記写真画像が読み取られる。
【0157】
ここで、本変形例の登録カード作成装置100の制御回路109によって実行される制御内容において、前述の図6と異なる点は、ステップS50及びステップS200であり、その他の手順は図6の各手順と同様である。以下、図12を用いて、本変形例におけるステップS50相当のステップS50′の詳細手順を説明する。なお、この図12は、前述の図7に対応する図である。図7と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
【0158】
図12において、前述の図7と異なる点は、ステップS70に代えてステップS70′を設け、ステップS85の後にステップS90を新たに設けた点である。
【0159】
すなわち、ステップS55、ステップS60、及びステップS65は、前述の図7と同様である。ステップS65で、前述のタグ読み取り信号に対応し無線タグ回路部To1から返信された応答信号を受信したら、ステップS70に代えて設けたステップS70′に移る。
【0160】
ステップS70′では、制御回路109は、上記ステップS65で受信された応答信号より、無線タグ回路部To1に記憶された、タグID、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、問合せ先情報、及び上記写真画像データを抽出して取得する。なお、このステップが、第1情報取得手段として機能する。
【0161】
その後のステップS75、ステップS80、及びステップS85は、前述の図7と同様である。ステップS85で、個人情報、資格情報、取得日時情報、有効期限情報、及び問合せ先情報を取得したら、新たに設けたステップS90に移る。
【0162】
ステップS90では、制御回路109は、前述のステップS80で生成されたイメージデータに含まれる画像情報を、公知の手法により画像認識する。その際、さらに公知の顔認識技術を適用することにより、制御回路109は、タグなし資格カードLC2の記載事項に含まれる、上記写真画像に対応する労働者Wの写真画像データを取得する。なお、ステップS85とステップS90とを併せて一括して行うようにしてもよい。そして、このルーチンを終了する。
【0163】
なお、上記図12において、ステップS85及びステップS90が、第2情報取得手段として機能する。
【0164】
ここで、本変形例のステップS200の詳細手順は、前述の図9とほぼ同様のもので足りる。但し、ステップS205では、制御回路109は、印字ヘッド112に制御信号を出力し、上記図12のステップS70′及びステップS85の少なくとも一方で取得された個人情報、例えば氏名を、カード基材テープ107の上記印刷領域に対して印刷させる。また、これとともに、制御回路109は、上記図12のステップS70′及びステップS90の少なくとも一方で取得された上記写真画像データに対応した写真画像を、上記印刷領域に対して印刷させる。これにより、後に画像付きの登録カードTが形成されることになる。
【0165】
以上のように、本変形例においては、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1が写真画像データを記憶していた場合には、資格カード用アンテナ104Rを介し無線タグ回路部To1より写真画像データを取得する。また、タグなし資格カードLC2の記載事項に写真画像が含まれていた場合には、スキャナ105が生成したイメージデータに含まれる画像を認識し、写真画像データを取得する。そして、上記取得された写真画像データに対応した写真画像を、印字ヘッド112によりカード基材テープ107に対し印刷し、画像付きの登録カードTを作成する。
【0166】
本変形例によれば、画像付きの登録カードTとすることにより、他人の登録カードTを用いて不正に就労活動を行うのを防止することができる。
【0167】
(3)更新日の新しい写真画像を用いて、写真画像付きの登録カードを作成する場合
すなわち、複数の写真画像データが取得された場合には、更新日の新しい写真画像データに対応した写真画像付きの登録カードTを作成するようにしてもよい。
【0168】
本変形例においては、資格カード用アンテナ104R又はスキャナ105を介し取得された複数の写真画像データのうち、対応する取得日時情報が表す取得日時が最新の写真画像データを、最新に撮影された労働者Wの写真画像に対応した写真画像データとみなす。そして、この写真画像データを用いて、上記画像付きの登録カードTを作成する。
【0169】
ここで、本変形例の登録カード作成装置100の制御回路109によって実行される制御内容において、上記(2)の変形例と異なる点は、前述の図9のステップS205である。その他の手順は、上記(2)の変形例とほぼ同様である。すなわち、ステップS205では、制御回路109は、印字ヘッド112に制御信号を出力し、上記図12のステップS70′及びステップS85で取得された個人情報、例えば氏名を、カード基材テープ107の上記印刷領域に対して印刷させる。また、これとともに、制御回路109は、上記図12のステップS70′又はステップS90で取得された複数の写真画像データのうち、上記図12のステップS70′及びステップS85で取得された、対応する取得日時情報が表す取得日時が最新の写真画像データ、に対応した写真画像を、上記印刷領域に対して印刷させる。これにより、後に、最新の写真画像データに対応した画像付きの登録カードTが形成される。
【0170】
本変形例によれば、複数の写真画像データが取得された場合に、最新の写真画像データに対応した写真画像を、印字ヘッド112によりカード基材テープ107に対し印刷し、画像付きの登録カードTを作成する。これにより、複数の画像情報のうち最近に撮影された労働者Wの写真を用いて、画像付きの登録カードTを作成することができる。この結果、ユーザの最も新しい姿を登録カードTに対し反映させることができる。
【0171】
(4)労働者を写真撮影する場合
上記(2)及び(3)の変形例においては、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1が写真画像データを記憶しており、タグなし資格カードLC2に写真画像が印刷されている場合を示した。しかしながら、これに限られず、写真画像データが記憶されていない場合や写真画像が印刷されていない場合も存在する。この場合には、画像付きの登録カードTを作成するために、その場で労働者Wを撮影し、画像付きの登録カードTを作成するようにしてもよい。
【0172】
前述したように、登録カード作成装置100は、労働者Wの写真撮影を行うためのカメラ103(図2参照)を有している。そして、タグあり資格カードLC1の無線タグ回路部To1が写真画像データを記憶していない場合、又は、タグなし資格カードLC2に写真画像が印刷されていない場合には、上記カメラ103により労働者Wの写真撮影が行われる。そして、カメラ103により撮影された写真画像が、印字ヘッド112によりカード基材テープ107に対し印刷され、画像付きの登録カードTが作成される。
【0173】
本変形例によれば、画像情報が予め用意されていない場合であっても、その場で撮影した労働者Wの写真を添付することで、すべて画像付きの登録カードTとすることができる。この結果、他人の登録カードTを用いて不正に就労活動を行うのを確実に防止することができる。
【0174】
(5)その他
以上においては、無線タグが、カード基材テープ107をカッタ114で所定の長さに切断しカード形状とした、登録カードTである場合を示したが、これに限られない。すなわち、無線タグを、例えば基材層、粘着剤層、剥離紙等の複数層構造の基材テープをカッタ114で所定の長さに切断しラベル形状としてもよい。この場合、基材テープがタグ媒体に相当する。このように無線タグをラベル形状とすることにより、労働者Wが外出時に所持する物品、例えば財布やかばん等、に無線タグを貼付することができ、無線タグの携帯忘れを防止することができる。
【0175】
また、以上において、印刷及び無線タグ回路部To2へのアクセスの終了したカード基材テープ107をカッタ114で切断して登録カードTを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、登録カードTに対応した所定の大きさに予め分離されたカード台紙、いわゆるダイカットタイプ、がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ114で切断しなくても、テープがカード排出口101から排出されてきた後に、カード台紙、すなわちアクセス済みの無線タグ回路部To2が備えられ、かつ、対応する印刷がなされたもの、のみをテープから剥がして登録カードTを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0176】
なお、以上において、図3等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0177】
また、図6、図7、図8、図9等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0178】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0179】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0180】
1 登録カード作成システム
100 登録カード作成装置(無線タグ作成装置)
102 タッチパネル
103 カメラ(撮像手段)
104R 資格カード用アンテナ(第1アンテナ)
104W 登録カード用アンテナ(第2アンテナ)
105 スキャナ(光学読み取り手段)
107 カード基材テープ(タグ媒体)
109 制御回路
110 タイマ(計時手段)
112 印字ヘッド(画像印刷手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
200 サーバ(管理サーバ)
LC1 タグあり資格カード(第1資格カード)
LC2 タグなし資格カード(第2資格カード)
T 登録カード(無線タグ)
To1 無線タグ回路部(第1無線タグ回路部)
To2 無線タグ回路部(第2無線タグ回路部)
W 労働者(ユーザ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグ媒体に無線タグ回路部を設けた無線タグを作成する無線タグ作成装置であって、
ユーザの第1資格カードに設けられるとともに、前記ユーザの第1個人情報と前記ユーザが取得した第1資格を表す第1資格情報とを記憶した、第1無線タグ回路部に対し、無線通信可能な第1アンテナ手段と、
前記第1アンテナ手段を用いて、前記第1無線タグ回路部より前記第1個人情報及び前記第1資格情報を取得する第1情報取得手段と、
前記ユーザの第2資格カードの記載事項を光学的に読み取り、対応するイメージデータを生成可能な光学読み取り手段と、
前記光学読み取り手段が生成した前記イメージデータに含まれる文字を認識し、前記記載事項に含まれる、前記ユーザの第2個人情報と前記ユーザが取得した第2資格を表す第2資格情報とを取得する第2情報取得手段と、
前記タグ媒体に設けられた第2無線タグ回路部に対し、無線通信を行う第2アンテナ手段と、
少なくとも1つの前記第1資格カードより前記第1情報取得手段を用いてそれぞれ取得された前記第1資格情報、及び、少なくとも1つの前記第2資格カードより前記第2情報取得手段を用いてそれぞれ取得された前記第2資格情報、のうち、少なくとも一方を含む複数の資格情報を、前記第2アンテナ手段を用いて1つの前記第2無線タグ回路部に書き込む情報記録手段と
を有することを特徴とする無線タグ作成装置。
【請求項2】
少なくとも1つの前記第1資格カードより前記第1情報取得手段を用いてそれぞれ取得された少なくとも1つの前記第1個人情報、及び、少なくとも1つの前記第2資格カードより前記第2情報取得手段を用いてそれぞれ取得された少なくとも1つの前記第2個人情報、のうち、少なくとも一方を含む、前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが、実質的に同一の情報であるかどうかを判定する個人情報判定手段を有し、
前記個人情報判定手段により前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報であると判定された場合には、前記情報記録手段が、当該個人情報を前記第2アンテナ手段を用いて1つの前記第2無線タグ回路部に書き込み、前記無線タグの作成を実行する
ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ作成装置。
【請求項3】
前記個人情報判定手段により前記ユーザの複数の個人情報のそれぞれが実質的に同一の情報ではないと判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行う報知手段を
有することを特徴とする請求項2記載の無線タグ作成装置。
【請求項4】
前記第1資格カードの前記第1無線タグ回路部は、前記第1資格情報若しくは前記第2資格情報を管理する管理サーバの第1アドレス情報を記憶しており、
前記第1情報取得手段が前記第1資格カードより前記第1個人情報、前記第1資格情報、及び前記第1アドレス情報を取得した場合、若しくは、前記第2情報取得手段が前記第2資格カードより前記第2個人情報、前記第2資格情報、及び前記管理サーバの第2アドレス情報を取得した場合に、前記第1アドレス情報若しくは前記第2アドレス情報に基づき、前記管理サーバへアクセスし、前記ユーザが、前記第1資格若しくは前記第2資格の資格保持者であるかどうかを問い合わせる問い合わせ手段と、
前記問い合わせ手段による問い合わせ結果を、前記管理サーバより受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記問い合わせ結果に基づき、前記ユーザが正当な資格保持者であるかどうかを判定するユーザ判定手段とを有し、
前記報知手段は、
前記ユーザ判定手段により前記ユーザが前記正当な資格保持者ではないと判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行う
ことを特徴とする請求項3記載の無線タグ作成装置。
【請求項5】
前記第1情報取得手段は、
前記第1無線タグ回路部が前記第1資格の第1有効期限情報を記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1有効期限情報を取得し、
前記第2情報取得手段は、
前記記載事項に前記第2資格の第2有効期限情報が含まれていた場合には、当該第2有効期限情報を取得し、
かつ
前記第1有効期限情報又は前記第2有効期限情報と、前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段による情報取得時に日時を計時可能な計時手段により計時された日時とを、比較することにより、前記第1資格又は前記第2資格の有効期限が徒過したかどうか、若しくは、前記第1資格又は前記第2資格の有効期限の残余期間が所定のしきい値以下となったかどうか、を判定する効力判定手段を設け、
前記報知手段は、
前記効力判定手段により、前記有効期限が徒過した、若しくは、前記有効期限の残余期間が所定のしきい値以下となった、と判定された場合には、前記無線タグの作成を実行しない旨の報知を行い、
前記情報記録手段は、
前記効力判定手段により、前記有効期限の残余期間が所定のしきい値より大きいと判定された場合に、前記第1有効期限情報及び前記第2有効期限情報の少なくとも一方を含む資格有効期限情報を、前記第2アンテナ手段を用いて前記1つの第2無線タグ回路部に書き込む
ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の無線タグ作成装置。
【請求項6】
過去において前記情報記録手段により前記第2無線タグ回路部に前記複数の資格情報と前記資格有効期限情報とが書き込まれて作成された前記無線タグと、前記第1資格情報及び前記第1有効期限情報を記憶した前記第1無線タグ回路部を備えた前記第1資格カードとが、前記第1アンテナ手段の通信範囲に存在した場合、前記第1情報取得手段は、前記第1アンテナ手段を用いて前記第2無線タグ回路部より前記複数の資格情報及び前記資格有効期限情報を取得するとともに、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1資格情報及び前記第1有効期限情報を取得し、
前記第1情報取得手段により前記第2無線タグ回路部より取得された前記複数の資格情報に前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1資格情報と同一の資格に係わる資格情報が含まれ、かつ、前記第1情報取得手段により前記第2無線タグ回路部より取得された前記資格有効期限情報に前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報と同一の資格に係わる有効期限情報が含まれていた場合、前記効力判定手段は、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報の表す有効期限が、前記第2無線タグ回路部より取得された前記同一の資格に係わる有効期限情報の表す有効期限よりも遅れて到来する期日であるかどうかを判定し、
前記情報記録手段は、
前記効力判定手段により、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報の表す有効期限が、前記第2無線タグ回路部より取得された前記同一の資格に係わる有効期限情報の表す有効期限よりも遅れて到来する期日であると判定された場合には、当該前記第1無線タグ回路部より取得された前記第1有効期限情報を前記第1アンテナ手段を用いて前記第2無線タグ回路部に書き込み、前記第2無線タグ回路部に記憶された前記同一の資格に係わる有効期限情報を上書き更新する
ことを特徴とする請求項5記載の無線タグ作成装置。
【請求項7】
前記第1情報取得手段は、
前記第1無線タグ回路部が前記ユーザの写真画像データを記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記ユーザの前記写真画像データを取得し、
前記第2情報取得手段は、
前記記載事項に前記ユーザの写真画像が含まれていた場合には、前記光学読み取り手段が生成した前記イメージデータに顔認識を実行することにより前記ユーザの前記写真画像に対応する前記ユーザの前記写真画像データを取得し、
かつ、
前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段により取得された前記ユーザの前記写真画像データに対応した前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、画像付きの前記無線タグを作成する画像印刷手段を設けた
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項8】
前記第1情報取得手段は、
前記第1無線タグ回路部が前記第1資格の第1取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを記憶していた場合には、前記第1アンテナ手段を用いて前記第1無線タグ回路部より前記第1取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを取得し、
前記第2情報取得手段は、
前記記載事項に前記第2資格の第2取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像が含まれていた場合には、前記第2取得日時情報及び前記ユーザの前記写真画像データを取得し、
前記画像印刷手段は、
前記第1情報取得手段又は前記第2情報取得手段により複数の前記ユーザの前記写真画像データが取得された場合には、当該複数の前記ユーザの前記写真画像データのうち、対応する前記第1取得日時情報又は前記第2取得日時情報が最新の前記ユーザの前記写真画像データを選択し、当該選択した写真画像データに対応した前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、前記画像付きの前記無線タグを作成する
ことを特徴とする請求項7記載の無線タグ作成装置。
【請求項9】
前記第1無線タグ回路部が前記ユーザの写真画像データを記憶していない場合、又は、前記記載事項に前記ユーザの前記写真画像が含まれていない場合に、前記ユーザの写真撮影を行うための撮像手段を有し、
前記画像印刷手段は、
前記撮像手段により撮影された前記ユーザの写真画像を前記タグ媒体に対して印刷し、画像付きの前記無線タグを作成する
ことを特徴とする請求項7又は請求項8記載の無線タグ作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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