説明

無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法及びデバイス

【課題】無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法を提供する。
【解決手段】各ノードは同期サブフレームを送信し、各同期サブフレームは実同期時刻に位置合わせされ、当該方法は、ノード毎に仮想同期時刻を規定する予備ステップを含み、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を特定するステップ(46)と、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を用いて、そのノードの仮想同期時刻の更新を計算するステップ(50)と、ノードの実同期時刻を、そのノードの更新された仮想同期時刻に従って変更するステップとをさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法、及びそのような方法を実施するためのデバイスに関する。
【0002】
本発明は、より詳細にはホーム基地局(HeNB)の同期に関する。そのようなホーム基地局は、たとえば、住宅内、若しくは企業の建物内、モール内、駅舎内、又はさらに一般的には任意の大きな建物内でシームレス無線ネットワークを提供するために配置される。したがって、そのようなネットワークでは、HeNBの数は多い。
【背景技術】
【0003】
3GPP−LTE(「第三世代パートナーシッププロジェクト−ロングタームエボリューション」)標準規格によれば、HeNBの典型的な配置において、無線ネットワークのノードは、互いに非協調的かつ非同期に起動される。
【0004】
しかしながら、そのようなホーム基地局を同期させることができれば好都合であろう。
【0005】
この同期の第1の利点は、無線ネットワークの全体性能が改善されることである。
【0006】
たとえば、ネットワーク内の端末が種々のHeNBの同期信号を完全に直交するものと認識することになり、たとえば、モビリティのために用いられる検出アルゴリズムが改善される。
【0007】
この同期の第2の利点は、シームレス無線ネットワークが配置される建物内で、マルチメディア放送のような新たな通信サービスを提供できることである。
【0008】
この同期の第3の利点は、端末の正確な位置情報通知のような他のサービスを提供できることである。
【0009】
固定ネットワークを介してノード同期を提供する幾つかの手段が存在するが、大抵の場合には低い精度に制限され(幾つかのノードを用いる実用的なシナリオにおいて約1ミリ秒)、そこから利益を得るには不十分である。
【0010】
これらのアルゴリズムは固定ネットワークのトポロジに大きく依存するため、高い信頼性が要求される場合には利用することができない。
【0011】
無線ネットワークの場合、概ねマイクロ秒という目標を達成しなければならない。無線ネットワーク上のノードの分散同期のための幾つかのアルゴリズムが存在するが、それらのアルゴリズムの大部分はアドホックセンサーネットワークのために開発されている。既知のアルゴリズムは、隣接するノードの観測結果から各ノードの同期時刻を補正することに基づく。
【0012】
多くの場合、ノードの分散同期のための既存のアルゴリズムは、同期時刻のオンザフライ補正を利用する。実際には、大抵の応用例において、同期はノード間で通信が行なわれる以前の初期フェースであり、任意の送信に先立つ必要条件である。
【0013】
しかしながら、HeNBにおいては、ノード、すなわちHeNBそのものは無線通信しない。すなわち、他のノード(HeNB)とのデータ交換は行なわれない。
【0014】
しかしながら、HeNBは幾つかの端末と通信する。したがって、ノード間の同期は必要条件ではなく、システム全体の性能を改善するための1つの方法である。
【0015】
幾つかの移動端末がHeNBを介して通信してそのHeNBと同期するため、HeNBの同期時刻を変更すればそれらの端末とHeNBとの同期が失われ、それにより通信が激しく劣化するか又は切断されることになるので、HeNBの同期時刻を変更することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明は、ノードと端末との間の通信を妨げない同期方法を提案することによって、上記の問題への解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法に関する。各ノードは同期サブフレームを送信し、各同期サブフレームは各ノード専用の実同期時刻に位置合わせされ、当該方法は、ノード毎に仮想同期時刻を規定する予備ステップを含むことを特徴とし、
当該方法は、ノード毎に実行されるステップであって、
− 少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を特定するステップと、
− ノードに端末が接続されているときに、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を用いて、そのノードの仮想同期時刻の更新を計算するステップと、
− ノードの実同期時刻を、そのノードの更新された仮想同期時刻に従って変更するステップと
をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
特定の実施形態によれば、少なくとも2つのノードを同期させるための方法は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含む:
− ノードの実同期時刻を変更するステップは、そのノードに端末が接続されていない場合にのみ処理される。
− ノードの実同期時刻を変更するステップは、そのノードと通信している端末が実同期時刻と仮想同期時刻との間の時間ドリフトに追従し、そのノードとの接続を保持することができるように低速で処理される。
− ノードの仮想同期時刻の更新を計算するステップは、分散同期アルゴリズムを使用する。
− ノードは、ホーム基地局である。
− 同期サブフレームは、ブランクサブフレームである。
− 同期サブフレームは、MBSFNサブフレームである。
− ノード毎に実行される、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を特定するステップは、端末が測定を行うことによって実行される。
− ノード毎に、端末からノードに向けて少なくとも1つの別のノードの特定された仮想同期時刻を含むメッセージを送信するステップを含む。
− ノード毎に、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を特定するステップは、ノードによって実行される。
− 同期サブフレームの送信は、OFDMに基づく。
− 同期サブフレームのそれぞれは同期信号を搬送し、少なくとも2つのノードの同期信号は良好な相互相関を有する。
− 少なくとも2つのノードの同期信号は、同じである。
【0019】
また、本発明は、無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるためのデバイスにも関する。各ノードは同期サブフレームを送信し、各同期サブフレームは各ノード専用の実同期時刻に位置合わせされ、当該デバイスは、ノード毎に仮想同期時刻を規定する手段と、
ノード毎に設けられる手段であって、
− 少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を特定する手段と、
− ノードに端末が接続されているときに、少なくとも1つの別のノードの仮想同期時刻を用いて、そのノードの仮想同期時刻の更新を計算する手段と、
− ノードの実同期時刻を、そのノードの更新された仮想同期時刻に従って変更する手段と
を備えることを特徴とする。
【0020】
図面を参照しながら以下の説明を読むことによって、本発明の理解をさらに深めるのが容易になるはずであるが、その説明は例示のためにのみ与える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明によるノードを同期させるための方法が実施されるシームレスネットワークの構成図である。
【図2】本発明によるノードを同期させるための方法を実施するために用いられる3つのノードと3つの同期サブフレームを示す図である。
【図3】本発明によるノードを同期させるための方法のステップを示すフローチャートである。
【図4】本発明によるノードを同期させるための方法の動作を示す図である。
【図5】本発明によるノードを同期させるための方法の動作を段階的に示す図である。
【図6】本発明によるノードを同期させるための方法を実施するために用いられる同期信号を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、幾つかの端末10、12、14...に接続される、たとえばホーム基地局(HeNB)のノード4、6、8を含む、シームレス無線ネットワーク2を示す。
【0023】
本発明の原理は、仮想同期時刻について従来の(たとえば、分散)同期アルゴリズムを計算し、その仮想同期時刻に従ってノードの実同期時刻を更新することにある。
【0024】
ノード4、6、8を同期させるための方法の実施は、図2〜図6を参照しながら、以下の説明においてさらに詳しく説明される。
【0025】
ノード4、6、8は、サブフレームにグループ化されるシンボルを送信する。
【0026】
本発明の特定の実施形態によれば、その送信はOFDM(「直交周波数分割多重」)に基づく。
【0027】
ノード4、6、8は、データサブフレームと同期専用のサブフレームとを送信する。これらの専用サブフレームは、たとえば、ブランクサブフレーム、又は3GPP−LTE標準規格のMBSFN(「Multicast Broadcast over Single Frequency Network」)サブフレームとすることができる。
【0028】
図2は、それぞれノード4、6、8の同期サブフレーム20、22、24を表す。
【0029】
本発明によれば、各同期サブフレーム20、22、24は、そのサブフレームの複数のシンボルにわたる信号を含み、所定の処理によって、そのサブフレームの所与のポイント、たとえば図2において矢印によって示されるようなサブフレームの中心を特定することができるようになっている。
【0030】
このポイントは、以下の説明において、ノードの仮想同期時刻、又はVSTと呼ばれる。
【0031】
したがって、図2に示されるように、ノード4、6、8はそれぞれVST30、32、34を有する。
【0032】
図3は、本発明による、ノード間の同期方法のステップを示す。
【0033】
以下の説明では、所与の時刻において、幾つかのノードが同期サブフレームを送信しており、他のノードは受信モードに切り替わっているものと仮定する。
【0034】
本発明の同期方法がノード4に関して説明されるが、他のノード6及び8についても同じ処理が行なわれる。
【0035】
40において、ノード4は自身が現在送信しているサブフレームがノード同期のための信号を含むサブフレーム、すなわち同期サブフレームであるか否かを調べる。調べた結果が否定(negative)である場合、すなわち、サブフレームが同期サブフレームでない場合には、ノード4は接続されている端末へのデータ送信を処理する。調べた結果が否定でない場合には、ノード4は42において、ノード間同期用の送信モードにあるのか受信モードにあるのかを調べる。
【0036】
この情報は、コーディネータ(たとえば、幾つかのノードに接続されたゲートウェイ)によって、又は既知の同期アルゴリズムのスケジューリングによって与えられる。
【0037】
ノード4がノード間同期用の送信モードにある場合には、ノード4は44において、その仮想同期時刻、すなわちVSTに位置合わせされた信号を送信する。
【0038】
ノード4がノード間同期用の受信モードにある場合には、ノード4は46において、自身の実同期時刻(たとえば、同期サブフレームの中心時刻)に位置合わせされたサブフレームに対応する時間内に送信される信号をリスンし、受信した信号から他のノード6、8のVSTを特定する。このステップ46は図4に示される。
【0039】
図4に示されるように、ノード4は受信モードにあり、ブランクサブフレーム中、リスンする。
【0040】
ノード4は、ノード6のVST32及びノード8のVST34を検出する。
【0041】
それらのノードは互いに同期していないので、これらのVSTはサブフレーム内の同じ位置にはない。
【0042】
隣接するノードの仮想同期時刻の測定は、同期サブフレームを用いてノードそのものによって行なわれるか、又はそのノードの端末によって行なわれて他のノードの特定されたVSTを含むメッセージを含んだ測定報告によって、そのノードに与えられる。
【0043】
48においてノード4は、従来の同期アルゴリズム、たとえばアドホックネットワークにおいて知られている分散同期アルゴリズムを利用する。このアルゴリズムは、50において、他のノード6、8の観測されたVSTに応じて自身の仮想同期時刻の更新を計算する。しかしながら、このVSTが更新されても、ノード4と隣接するノード6、8とが非同期状態にあるのは同じである。
【0044】
本発明の特定の実施形態によれば、51においてノード4は、自身のASTを自身のVSTに等しくなるように低速で変更する。この変更は、ノード4と通信している端末がこの低速の同期ドリフトを追跡して良好な通信品質を保持することができるようにするほど十分に低速で行なわなければならない。たとえば、この低速のドリフトは、時間領域OFDM信号の離散バージョンにおいて1つのサンプルを削除又は追加することによって処理することができる。これにより、端末と通信している間にノード4のASTを更新することができるようになり、システムがより迅速に収束する。このようにASTを低速で変更することは、移動端末に対するデータの送信又は受信のような他のタスクと並行して、そのノードが行なうことができる。
【0045】
その後、52においてノード4は、アイドルモードに切り替わるか否か、すなわちアクティブな端末が接続されているか否かを調べる。ノード4がアイドルモードでない場合には、その処理はステップ40に戻る。
【0046】
ノード4がアイドルモードに入ると直ちに、ノード4は54において、自身の実同期時刻ASTを自身の仮想同期時刻VSTに更新する。
【0047】
51において低速で補正が実行される特定の実施形態においては、ステップ52及び54はオプションにすぎない。
【0048】
これは、ノード4が通信を再開することになるとき、次のサブフレームが50において特定されたVSTに位置合わせされることを意味する。ノード4は、その隣接するノード6、8に対してさらに良好に同期することになり、それゆれ、それらのノードは同期した状態に収束し、ネットワークの性能が改善される。
【0049】
その後、処理はステップ46に戻り、ノード4がアイドルモードにある間、ノード同期が引き続き改善されるようになる。
【0050】
図5は、本発明によるノードを同期させるための方法の一実施形態を段階的に示す。図5では、ノード4、6、8の同期サブフレームだけが示されている。
【0051】
60において、3つのノード4、6、8は同期していない。図5において、それらの仮想同期時刻VSTは矢印によって描かれており、実同期時刻ASTは丸によって描かれている。
【0052】
62において、ノード8は信号をリスンし、ノード4及び6の仮想同期時刻から、破線矢印として示される更新されたVSTを計算する。
【0053】
64において、ノード8は、更新されたVST値(自身の実同期時刻とは異なる)を示す信号を有する同期サブフレームを送信する。ノード4は信号をリスンし、ノード6及び8のVSTから、破線矢印として示される更新されたVSTを計算する。
【0054】
66において、ノード4は、更新された仮想同期時刻値を示す信号を有する同期サブフレームを送信する。
【0055】
ノード8が64と66との間でアイドルモードに入り、自身の実同期時刻値をその仮想同期時刻に等しくなるように更新すると仮定する。
【0056】
68において、ノード4が66と68との間でアイドルモードに入り、自身の実同期時刻値を自身の仮想同期時刻に等しくなるように更新すると仮定する。
【0057】
こうして、68の終了時に、3つのノード4、6、8は同期する。
【0058】
図6は、本発明によるノードを同期させるための方法を実施するために用いられる同期信号を示す図である。
【0059】
図6は、ノード4、6、8のサブフレームを示す。
【0060】
サブフレーム70、72、74、76、78、80は、データを送信するために用いられる通常のサブフレームである。
【0061】
ノード4は、自身の仮想同期時刻VST4が自身の実同期時刻AST4に等しくなるような同期信号82(三角形によって示される)を送信する。
【0062】
したがって、その同期信号はノード4の同期サブフレーム20において打ち切られない。
【0063】
ノード6の場合、仮想同期時刻VST6は実同期時刻AST6に等しくない。ノード6の84で参照される同期信号を実同期時刻AST6に位置合わせするために、この同期信号84は値VST6−AST6だけシフトされるので、同期信号84は打ち切られる。
【0064】
ノード8は、同期サブフレーム24中、信号をリスンしていると仮定する。したがって、ノード8は、ノード4の同期信号82及びノード6の同期信号84との相関を行なう。
【0065】
簡単にするために、ノード間の伝搬遅延はノード8がVST4及びVST6を特定することができるように調整される。
【0066】
図6において矢印の大きさによって示されるように、相関のピークがノードの同期不良及び仮想同期時刻に応じて変化することは注意を払うに値する。
【0067】
ノードの同期サブフレーム内で送信される同期信号の選択に関しては、2つの実現可能な実施形態がある。
【0068】
第1の実施形態によれば、全てのノードが同じ同期信号を使用する。この場合、リスンするノードは自己相関、又は受信信号と同期信号との相互相関を実行することができ、自己/相互相関の出力においてVSTを検出する。
【0069】
第2の実施形態によれば、全てのノードは、ザドフ・チュー(Zadoff-chu)系列又はアダマール(Hadamard)系列のような良好な相互相関を有する一組の信号から選択される同期信号を有する。したがって、リスンするノードは、一組の信号における1つの信号と各信号との相互相関をそれぞれ計算し、各隣接ノードのVSTを区別することができる。これは、同期アルゴリズムが隣接するノードの数及びそれぞれのVSTを完全に知る必要がある場合に特に有用である。
【0070】
このように、本発明の方法は、端末10、12、14間の通信を妨げることなく、ノード4、6、8を同期させることを目的とする。
【0071】
この目的に到達するための発想は、ノード4、6、8の同期時刻を変更するための、端末がアクティブでないアイドル時間から利益を得ることである。
【0072】
残念なことに、同期時刻更新のためにノードのアイドル時間を考慮するだけでは、同時にアイドル状態でなければならないノード間の交換の数が制限され、それゆえ、システムの収束速度が制限される。
【0073】
本発明は、ノードの同期時刻を更新するための既存の同期アルゴリズムを、動作中の端末が所与のノードと通信している間に処理することができる解決策を与える。
【0074】
幾つかの場合には、ノードは、上記の本発明のアルゴリズムを使用するよりも、別の同期方法から正確な実同期時刻(AST)を得ることができる。たとえば、そのノードは、GPS受信機を備えるか又は光ネットワークに接続され、それによりノードに同期方法が提供される。
【0075】
このように、ノードは他の同期方法からそのASTを得るので、ノードは自身のVSTを自身のASTに位置合わせし、本発明のアルゴリズムのステップ44において記述されるように同期サブフレームの送信モードのままでいる。このようして、そのようなノードは、システム性能全体に対して改善されたロバスト性を与える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワーク(2)において少なくとも1つの端末(10、12、14)と通信する少なくとも2つのノード(4、6、8)を同期させるための方法であって、
該ノード(4、6、8)のそれぞれは同期サブフレーム(20、22、24)を送信し、該同期サブフレーム(20、22、24)のそれぞれは各ノード専用の実同期時刻に位置合わせされ、該方法は、前記ノード(4、6、8)毎に仮想同期時刻を規定する予備ステップを含むことを特徴とし、
該方法は、前記ノード(4、6、8)毎に実行されるステップであって、
− 少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を特定するステップ(46)と、
− 前記ノードに端末が接続されているときに、前記少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を用いて、該ノードの前記仮想同期時刻の更新を計算するステップ(50)と、
− 前記ノードの前記実同期時刻を、該ノードの前記更新された仮想同期時刻に従って変更するステップと
をさらに含むことを特徴とする、無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法。
【請求項2】
前記ノードに端末が接続されていない場合にのみ、該ノードの前記実同期時刻を変更する前記ステップ(54)が処理されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ノードの前記実同期時刻を変更する前記ステップは、該ノードと通信する端末が前記実同期時刻と前記仮想同期時刻との間の時間ドリフトに追従し、該ノードとの接続を保持することができるように低速で処理されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ノードの前記仮想同期時刻の更新を計算する前記ステップは、分散同期アルゴリズムを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ノード(4、6、8)は、ホーム基地局であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記同期サブフレーム(20、22、24)は、ブランクサブフレームであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記同期サブフレーム(20、22、24)は、MBSFNサブフレームであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ノード(4、6、8)毎に実行される、前記少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を特定する前記ステップは、前記端末(10、12、14)が測定を行うことによって実行されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ノード(4、6、8)毎に、前記端末(10、12、14)から前記ノード(4、6、8)に向けて前記少なくとも1つの別のノードの前記特定された仮想同期時刻を含むメッセージを送信するステップを含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ノード(4、6、8)毎に、前記少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を特定する前記ステップは、前記ノード(4、6、8)によって実行されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記同期サブフレーム(20、22、24)の前記送信は、OFDMに基づくことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記同期サブフレーム(20、22、24)のそれぞれは同期信号(82、84)を搬送し、前記少なくとも2つのノードの該同期信号(82、84)は良好な相互相関を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも2つのノード(4、6、8)の前記同期信号(82、84)は、同じであることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
無線ネットワーク(2)において少なくとも1つの端末(10、12、14)と通信する少なくとも2つのノード(4、6、8)を同期させるためのデバイスであって、
該ノード(4、6、8)のぞれぞれは同期サブフレーム(20、22、24)を送信し、該同期サブフレーム(20、22、24)のそれぞれは各ノード専用の実同期時刻に位置合わせされ、該デバイスは、前記ノード(4、6、8)毎に仮想同期時刻を規定する手段と、
前記ノード(4、6、8)毎に設けられる手段であって、
− 少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を特定する手段と、
− 前記ノードに端末が接続されているときに、前記少なくとも1つの別のノードの前記仮想同期時刻を用いて、該ノードの前記仮想同期時刻の更新を計算する手段と、
− 前記ノードの前記実同期時刻を、該ノードの前記更新された仮想同期時刻に従って変更する手段と
を備えることを特徴とする、無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるためのデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−139455(P2011−139455A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−284787(P2010−284787)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】