説明

無線ネットワーク用の中継データ経路アーキテクチャ

【課題】無線ネットワークで中継データ経路アーキテクチャを形成するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】無線ネットワークの中継局、基地局、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)の間に別個のレイヤ3データリンクを形成することを含む。各別個のレイヤ3データリンクをASN−GWから無線ネットワークの次のエレメントにマッピングして、ASN−GWから中継局へのデータ経路を形成する。各レイヤ3データリンクが別個のトンネルを形成するように、トンネリングプロトコルを利用して各レイヤ3データリンクを介して移動局とASN−GWとの間でデータパケットを送ることができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
モバイルコンピューティングデバイスの速度および処理電力は上昇を続けている。モバイルコンピューティングデバイスの機能の向上により、デバイスは、テキスト表示からグラフィック表示にシフトしており、より近年の傾向としては、ビデオストリーミングおよびモバイルテレビといったマルチメディア表示にシフトしてきている。モバイル通信デバイス上でマルチメディアをダウンロードしたり表示したりするには、モバイルコンピューティングデバイスにおける無線通信の高速化が求められる。
【0002】
無線通信速度を上昇させた1つの方法としては、より高い周波数帯を利用する(しばしば2ギガヘルツ(GHz)を超える)、といったものがある。この、より高い周波数帯によって、より広帯域の信号を利用することができるようになり、無線通信の高速化が達成される。しかし、このような高周波数帯で送信された信号は、これより低い周波数の信号と比べて環境で減衰してしまう速さも速くなる。多くの無線通信ネットワークはセルと通常称される選択された領域上で送信を行う基地局からなる。より高い周波数を利用すると、セルサイズが小さくなり、より多くの基地局を必要とするようになる。しかし基地局は、構築、操作、および維持面で比較的高価である。
【0003】
追加する基地局の操作コストを低減させる1つの方法としては、中継局の導入がある。中継局は、ユーザの移動局から無線信号を受信して、信号電力をブーストさせて、別の中継局(1または複数)または基地局に送信することができる。中継局は基地局よりも構築および操作面のコストを低く抑えることができる。中継局および基地局を利用することで、移動局の信号を中継局(1または複数)と基地局との間で、無線によりホッピングさせることのできる「マルチホッピング」無線通信ネットワークが形成される。しかし、1つの移動局と1つの基地局との間で直接的に行われる標準的な無線通信におけるデータ送信向けに設計されるアーキテクチャは、マルチホッピング無線通信インフラストラクチャ用には最適とはいえない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の特徴および利点は、以下の詳細な記載を添付図面とともに読むことで明らかになるが、これらは共に本発明の特徴を例示している。
【図1】一般的な非メッシュ中継ネットワークのブロック図である。
【図2】一般的なメッシュ中継ネットワークのブロック図である。
【図3】非中継無線ネットワークのブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態における無線中継ネットワーク用のユーザ面データ経路システムのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるユーザ面データ経路システムを有する中継無線ネットワークのブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態における図5のシステムの個別トンネルによりデータ経路を構築するプロセスの一例を示す。
【図7】本発明の一実施形態におけるユーザ面データ経路システムでトンネルを再利用する一例を示す。
【図8】本発明の一実施形態における無線ネットワークで中継データ経路を形成する方法を示すフローチャートである。 以下に、例示的な実施形態を示すが、ここでは同様のことを示すのに特定の用語を利用している場合がある。しかしこれは本発明の範囲を限定する意図はないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の実施形態の記載および説明の前に、開示される実施形態が、開示する特定の構造、処理ステップ、あるいは材料に限定されず、その均等物まで拡張可能であることは、当業者であれば理解する。また、ここで利用する用語は、あくまで特定の実施形態を説明するために利用されているのであり、限定を意図はしていないことを理解されたい。
【0006】
<定義>
本明細書で利用される「実質的に」という用語は、アクション、特徴、特性、状態、構造、アイテム、または結果が完全である、または略完全である範囲または程度のことを示す。例えば、「実質的に」封入される、と形容されるオブジェクトは、本明細書では、このオブジェクトが完全に封入されている、または略完全に封入されていること意味してよい。絶対的な完全性から逸脱が許容される正確な範囲は、コンテキストによって場合に応じて決定されるであろう。一般的には、完全性に近いものといえば、絶対的に、および、全体的な完全性が達成されるようなものと同じ全体的な結果を達成するようなものである。「実質的な」という用語の利用は、アクション、特徴、特性、状態、構造、アイテム、または結果が完全に欠如していること、または略完全に欠如している、といった否定的な意味にも同様に利用可能である。
【0007】
本明細書で利用される「約」という用語は、数値範囲の終点に関して柔軟性を提供し、ある値が終点よりも「少し大きい」または「少し小さい」ことを含む。
【0008】
本明細書で利用される「レイヤ2」データリンクとは、コンピュータネットワーキングの7つのレイヤのOSIモデルのレイヤ2仕様に基づいて形成されたデータリンクのことである。
【0009】
本明細書で利用される「レイヤ3」データリンクとは、コンピュータネットワーキングの7つのレイヤのOSIモデルのレイヤ3仕様に基づいて形成されたデータリンクのことである。
【0010】
<例示的な実施形態>
技術的な実施形態の導入としての概略を以下に先ず示し、その後に特定の技術的な実施形態を詳述する。最初のサマリは、読み手に対して本技術の理解を分かりやすくする助けとしての意図を有するが、本技術の重要な特徴または主要な特徴を特定するといった意図はなく、まして、請求されている主題の範囲を限定する意図はない。示される定義は、概略および以下に記載する実施形態を明瞭にするべく提供されている。
【0011】
より高い周波数キャリア信号を利用して信号帯域幅をブーストさせることにより、本質的に、信号が周辺を移動できる距離が短くなる。より高い周波数信号は、周囲の水蒸気によって吸収されやすい。通常のセルラー構造では、ここで移動局(MS)と称する各移動電話が、基地局(BS)と直接通信する。周波数が増加することで信号が移動することのできる距離が短くなると、基地局が通信可能な距離も短くなるので、さらなる基地局を追加して、選択された地理的領域上で適切な無線通信を提供する必要が出てくる。しかし、基地局の構築、インストール、および維持は比較的高価でありうる。
【0012】
中継局を利用することで、基地局を数多くインストールする必要を低減することができる。中継局を無線通信インフラストラクチャに実装することによって、基地局のセルサイズを大きくすることができ、選択された領域上を適切にカバーするために必要となる基地局の数を低減することができるようになる。
【0013】
一例として、図1は、一般的な非メッシュ中継ネットワーク100を示す。この中継ネットワークでは信号が移動局102から中継局104に送信される。次いで中継局104は、移動局の信号を基地局108に送信する。移動局の信号が単一の中継局を介して基地局へ中継されるケースは、通常、シングルホッピング112送信と称される。移動局124からの信号が複数の中継局116、118を介して基地局108へ中継されるケースは、マルチプルホッピング送信120と称される。移動局102、124から基地局108に中継される信号に対して潜在的に単一の経路しか存在しないケースは、図1に示すような非メッシュネットワークと称される。
【0014】
図2は、一般的なメッシュ中継ネットワーク200のブロック図である。メッシュ中継ネットワークでは、移動局からの信号は、多数の経路を介して基地局208に通信されていてよい。例えば、移動局の202信号は、中継局210を介したシングルホッピングルートで移動する。一方では、移動局の202信号が、これより長いルート(中継局210、214、および218を介して基地局208へ等)により移動する場合もある。メッシュネットワークでは、距離、信号の混雑状態、信号力等の変数に基づいて信号を基地局へ最適な経路でルーティングするために、さらなるロジックを追加する必要がある。
【0015】
公知の非中継無線ネットワークでは、基地局とアクセスサービスネットワーク(ASN)ゲートウェイとの間にユーザ面データ経路が形成される。この典型的な一例が、図3に示す非中継無線ネットワーク300である。移動局301と基地局304との間に形成される無線通信チャネル303を介して通信される情報を、フローID値に基づいて特定する。無線通信チャネル303との間の空気リンク通信に対するデータのダウンリンクまたはアップリンクを行うために、基地局304でマッピング機能を利用する。基地局304における無線通信チャネル303およびデータチャネル310へのフローIDのマッピングは、移動局301と基地局304とが、エンドツーエンドプロトコルを介して移動局のサービスフローに対応する310上の新たな接続を構築するときに構築される。
【0016】
移動局301と基地局304との間に、および、基地局304とASNゲートウェイ306との間に、レイヤ2データリンク303、302をそれぞれ設けることにより、エンドツーエンドプロトコル接続が形成される。インターネットプロトコル(IP)データは、移動局301と基地局304との間のレイヤ2データリンク303を介して直接送信される。次いでこのデータは、外部トンネル310により「ワッピング」されて、基地局304が移動局301から送られるIPデータを分類する必要なく、基地局304とASNゲートウェイ306との間で配されてよい。分類は通常ASNゲートウェイ306が行う。
【0017】
ASNゲートウェイ306は、移動局のIPアドレスおよびポートに基づいてインターネット接続(不図示)から入ってくるIPパケットを分類する。そしてIPパケットは、移動局301に対してサービス提供を行っている対応するトンネル310にマッピングされる。基地局304は、その後トンネリング解除を行って、無線通信チャネル303上でレイヤ2媒体アクセス制御(MAC)送信を利用することで移動局301へIPパケットを配信する。出ていく方向のパケット処理(移動局からインターネットへ)もこれと同様である。
【0018】
中継局が無線通信システムに導入されたときには、データが移動するときのさらなるホッピングは、各パケットのヘッダで送られるさらなるルーティング情報および他のヘッダ情報を利用することが多い。ヘッダ情報は、パケットの移動対象の経路、ペイロード情報、接続セットアップ情報等を詳述する情報を含むことができる。
【0019】
パケットが移動するデータリンクの種類は、さらに、ヘッダ情報の量を決定することもできる。例えば、レイヤ2データ接続では、基地局は通常、データ接続が基地局に直接関連していようと、あるいは別の中継局に関連していようと、データリンクの各接続に対して個別にMAC状態マシンを維持する。これには、多数の中継固有デザインが利用される可能性があり、これにより中継ネットワークに対する複雑度が増す可能性がある。
【0020】
中継ネットワークを介して通信されるパケットのヘッダにおけるオーバヘッドおよび複雑性の量を低減させるべく、無線中継ネットワーク用のユーザ面データ経路システムが開示される。図4はユーザ面データ経路システムのブロック表示400の一例を示す。本システムは、アクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)および基地局間で、第1のレイヤ3(L−3)データリンクをセットアップしてトンネリングプロトコル(GRE(generic routing encapsulation)等)を実行するべく基地局と通信するよう構成されるASN−GWデータ経路モジュール402を含む。基地局データ経路モジュール404は、基地局と中継局との間に第2のレイヤ3データリンクをセットアップするべく中継局と通信するよう構成されてよく、この中継局も通常は、基地局とASN−GWとの間のものと同じトンネリングプロトコルを実行している。中継局データ経路モジュール406は、第2のレイヤ3データリンクをセットアップするべく基地局と通信するよう構成されてよい。選択されたサービスフロー用のデータは、1つの移動局、中継局、基地局、およびASN−GW間で、第1および第2のレイヤ3データリンクを介して送信される。レイヤ3データリンクの形成に関しては、以下で詳述する。
【0021】
本明細書において例示は、WiMAXフォーラムNWG仕様1.5版およびIEEE802.16規格(例えば、2009年5月29日発行の802.16−2009規格)で反映されている用語を利用して行われているが、これによる限定は意図されていない。3GPP2010−06仕様、または、本仕様の関連する版で反映されているアーキテクチャ等の中継を利用する任意の種類の無線デジタル通信ネットワークに、多数の別個のレイヤ3データリンクを利用することができる。本明細書で利用される用語は、(例えば、移動局(MS)→ユーザ機器(UE)、基地局(BS)→高度ノードB(eNB)、アクセスサービスネットワーク(ASN)→サービス提供ゲートウェイおよびパケットデータネットワークゲートウェイ、GRE→GPRS(general packet radio services)トンネリングプロトコル(GTP)といったように)3GPP仕様にマッピングすることができることが理解されるであろう
【0022】
図5は、中継データネットワーク500の一例を示す。ASN−GW502と中継局506との間に、各サービスフローについてデータトンネルを効果的に構築することができる。データトンネルは、選択されたトンネリングプロトコルで第1のレイヤ3データリンク512上に形成される第1のトンネル510を有する。利用するトンネリングプロトコルの種類は、ネットワークを実装するのに利用される無線通信ネットワーク規格の種類に応じて決定することができる。
【0023】
例えば、ネットワークをWimax(Worldwide interoperability for Microwave Access)ネットワークワーキンググループ(NWG)仕様(例えばWimaxNWG1.5版仕様)に基づいて構築する場合、GREをASN−GW502から中継局506への通信用のIPパケットのパッケージング用のトンネリングプロトコルとして利用することができる。ネットワークを3GPPアーキテクチャに基づいて構築する場合には、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)を利用することができる。別の種類のトンネリングプロトコルを利用することもできる。
【0024】
図5の示す例に戻ると、第2のトンネル514を、選択されたトンネリングプロトコルで、第2のレイヤ3データリンク516上に形成することができる。データトンネルは中継局で終了することで、中継局から中継局へのリンクまたは中継局から基地局へのリンク上のデータトンネルを介して送信される各パケットのヘッダ内に、移動局(508)用のレイヤ2MAC識別子を不要とする。各データトンネルは、他のデータトンネルから切り離されている。各トンネルにはそれぞれ独立したトンネル鍵が割り当てられてよい。トンネリングは、現代の無線ネットワークで利用されるものと同じホッピングごとのデザインを採用することができ、ここでは各データトンネルは1つのホッピングを超えることができない。
【0025】
選択されたサービスフロー用のデータは、移動局508から中継局506、基地局504、およびASN−GW502へと、第1のデータトンネル510および第2のデータトンネル514を介して送信されてよい。サービスフローは、ネットワークがサービス品質(QoS)を制御することのできる粒度である。トンネルが形成されると(第1および第2のデータトンネル510、514等)、各トンネルに対して単一のサービスフローが割り当てられてよい。この代わりに、多数のサービスフロー(例えば、選択された移動局1つに対してサービスフローが1つずつ、といったように)を、各別個のトンネルにマッピングすることもできる。
【0026】
基地局504は、データをホッピングからホッピングへとマッピングすることができる。中継局506、基地局504、またはASN−GW502といった中間ノードは、トンネルからトンネルへと固有のマッピングを行うことができる。また適宜、各無線ホッピングに対してさらなる外部ヘッダ圧縮を行うことで、トンネリングオーバヘッドを減らすこともできる。例えば、外部ヘッダ圧縮は、中継リンク上の第2のデータトンネル514に対して行われてよい。このさらなる圧縮は、有線リンク上に形成されるトンネル(例えば、基地局504とASNゲートウェイ502との間に設けられる第1のデータトンネル510)に対しては不要としてもよい。
【0027】
別個のレイヤ3データリンクを利用する上述したデータ経路デザインでは、中継ホッピングの数あるいは無線ネットワークのトポロジーに関わらず簡潔で平らなアーキテクチャが維持される。例えば、図2に示す例におけるように、データ経路デザインをメッシュ中継ネットワークで利用することができる。各トンネルは独立しているので、3つの中継局210、214、218を利用して移動局202から基地局208へと信号を通信しても、ヘッダ情報量が増加しない。むしろ、中継局データ経路モジュール406(図4)は、各中継局に位置することができ、隣接する中継局または移動局との間で通信することで、含有データパケットを送信する機能を有するレイヤ3データリンクを含むデータトンネルを構築することができる。
【0028】
Wimaxネットワーク参照モデルは、ネットワークの2つの機能的な実体を接続する概念的リンクである8つの参照ポイントを含む。参照ポイントは、ピア実体間の一式のプロトコルを表し、IPネットワークインタフェースに類似している。インターオペラビリティは、ベンダがどのようにこれら参照ポイントのエッジを実装するかに関しては管理することなく、参照ポイントを介してエンフォースされる。この参照はWimax仕様でも規定されている。便宜上、参照ポイントのサマリを以下に示す。 R6−基地局とASN GWとの間の通信用の一式の制御およびベアラ面プロトコルからなる。 R8−一式の制御面メッセージフローからなり、場合によっては、基地局同士の間で転送されるベアラ面データフローからなる。
【0029】
図5に示すデータトンネル510、514を形成するための最初のデータ経路セットアップは、ホッピングごとに行うことができる。1以上の中継局からASN−GWへの別個のトンネルを介したデータ経路の構築プロセスの一例を図6に示す。データ経路の構築は、以下のステップにより行うことができる。
(1)移動局602は、要求メッセージ(例えば動的サービス追加要求(DSA_REQ)メッセージ)を、移動局のサービス提供中継局604に送り、新たな接続/サービスフローセットアップを要求することができる。
(2)受信した要求に基づいて、中継局604は、ネットワークにこのサービスフローの新たなトンネルを作成および構築しようと試みる。中継局604は、Datapath_Regメッセージを、R8参照接続を介して親の基地局608に送ることができる。Datapath_Regメッセージは、複数の中継局を介して親の基地局に中継することができることに留意されたい。
(3)中継局604からメッセージを受信すると、基地局608は、Datapath_Regメッセージを、R6参照接続を介してサービス提供ASN−GW610に送る。サービス提供ASN−GWは、アンカーASNであると想定される。さもなくば、メッセージをアンカーASN−GWに中継することができる。
(4)ASN−GW610は、適切なサービス品質(QoS)提供およびアドミッション制御を行うことができることが理解されよう。正しく完了すると、ASN−GWは、基地局608からのDatapath_Regメッセージに対して、データ経路承認(Datapath_Ack)メッセージをもってR8参照接続を介して応答し、第1のトンネル614を構築することができる。
(5)基地局608は、中継局のDatapath_Regメッセージに対して、Datapath_AckをもってR8参照接続を介して応答し、第2のトンネル618を構築することができる。
(6)中継局604は、移動局602に対して動的サービス追加応答(DSA_RSP)メッセージを返して、移動局に対して、移動局602とASN−GW610との間で第1および第2のトンネル614、618を介して接続が成功しサービスフロー構築が行われた旨を通知することができる。
【0030】
上述した例では特定の種類のメッセージ(例えばDSAフォーマッティングされたメッセージ)を挙げたが、他にも様々な種類のメッセージを利用してデータ経路を構築することができることが理解されるであろう。
【0031】
一実施形態では、PHS(payload header suppression)を利用して、ヘッダのサイズを減らすことができる。ステップ(2)および(5)では、中継局604と基地局608との間に外部PHSをセットアップして、第2のトンネル618を介して送信されるデータパケットに利用されるトンネルヘッダを抑制することができる。内部PHSをASN−GW610と移動局602との間にセットアップすることで、ペイロードIPヘッダを抑制することができる。
【0032】
1つの中継局から別の中継局への移動信号(mobile signal)のハンドオーバ中に、経路をスイッチして、新たなトンネルが新たなサービス提供中継局で終了するようにする。一般的には、現在のネットワークフレームワークによってこの特徴が容易にサポート可能である。かつては、ハンドオーバごとに、古いサービス提供局を介して移動局間で構築された古いデータ経路を壊して、新たなサービス提供局を介した新たなデータ経路で置き換える、という作業がなされていた。
【0033】
本発明の一実施形態においては、データ経路スイッチはさらに、基地局内ハンドオーバの場合にも最適化することができる。基地局内ハンドオーバは、移動局から1つの中継局への信号通信が別の中継局にスイッチされるときに、または1つの中継局から、同じサービス提供基地局セル内の基地局へスイッチされるときに生じるものである。
【0034】
例えば、図7は、移動局702が、両方とも同じ基地局708のセル内にある第1の中継局704から第2の中継局706にハンドオーバを行うようなハンドオーバ処理の一例を示す。ASN−GW710から、第1および第2のトンネル714、718両方を置き換える第2の中継局706への新たなトンネル全体をセットアップする代わりに、第1のトンネル714をハンドオーバ後に再利用することができる。基地局708は、移動局のセル内ハンドオーバ中に第2の中継局706と基地局708との間で参照R8接続を介して第3のトンネル720をセットアップすることができる。第3のトンネル720の構築は、ASN−GW710に実質的に透明であってよい。セキュリティの更新をc−面を介してASN−GWのアンカー認証コード(anchor authenticator)に通信することができる。トンネルの再利用により、ハンドオーバが生じたときのネットワークオーバヘッドおよびセットアップのレイテンシーを節約することができる。
【0035】
同じ方法を他のハンドオーバの場合でも一般化することができる。ハンドオーバが第1の中継局704から基地局708への間で生じた場合には、基地局が第1のトンネル714を再利用し、単に第2のトンネル718を壊すことができる。ハンドオーバが基地局から第1の中継局への間で生じた場合には、先に述べたように、基地局は第1のトンネルを再利用して第2のトンネル718をセットアップすることができる。より一般的には、ハンドオーバのせいでデータ経路が中継ネットワークで変更された場合に、データ経路に残るシングルホッピングトンネルのセクションを再利用することができる。
【0036】
セキュアなトンネルプロトコル(インターネットプロトコルセキュア(IPSec)等)を利用するときには、セキュリティ関連付けがホッピングごとに終了されてよい。より詳しくは、ASN−GWと基地局との間で、および基地局と中継局との間で、それぞれセキュアなトンネルを維持する。暗号化情報(例えばGRE鍵)は依然として中間ノードと基地局とに対して既知であってよい。基地局はその後適切なQoSマッピングを行い、ヘッダ圧縮スキームをセットアップすることでトンネルのオーバヘッドを低減させることができる。
【0037】
別の実施形態として、図8のフローチャートに示すような、無線ネットワークで中継データ経路アーキテクチャを形成する方法800を開示する。本方法は、無線ネットワークの、中継局、基地局、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)それぞれの間に別個のレイヤ3データリンクを形成すること810を含む。例えば図5では、2つの別個のレイヤ3データリンク512および516が示されている。各レイヤ3データリンクは、他のレイヤ3データリンクに依存していたり、接続されていたりすることのない個々のデータリンクである。
【0038】
方法800は、各別個のレイヤ3データリンクをASN−GWから無線ネットワークの次のエレメントにマッピングして、ASN−GWから中継局へのデータ経路を形成すること820を含む。次のエレメントは、さらなるASN−GW、基地局、または中継局であってよい。図6を参照して上述したプロセスを利用して、各別個のレイヤ3データリンクをマッピングすることができる。各レイヤ3データリンクには別個のID値を割り当てることができる。各サービスフローには別個のデータ経路を形成することができる。その代わりに、複数のサービスフロー(例えば、選択された1つの移動局からのサービスフロー全て等)が各別個のレイヤ3データリンクを介して通信されてもよい。
【0039】
方法800は、各レイヤ3データリンクが別個のトンネルを形成するように、トンネリングプロトコルを利用して各レイヤ3データリンクを介して移動局とASN−GWとの間でデータパケットを送るというさらなる処理段階830を含んでよい。例えば、GREプロトコルまたはGPRSトンネリングプロトコル(GTP)等のトンネリングプロトコルを利用することができる。レイヤ3データリンクを介してIPパケットを必要なヘッダ情報とともに送信させる、さらなるトンネリングプロトコルを利用することもできる。
【0040】
前述したように、トンネルは、ハンドオーバが生じると再利用することができる。例えば、セル内ハンドオーバが起こったときには、基地局とASN−GWとの間のトンネルを利用して、一方では1以上の新たなトンネルを新たな中継局(1または複数)と基地局との間に形成することができる。マルチホッピング通信が起こった中継ネットワークでは、2以上の数のトンネルを再利用することができることが理解されるであろう。例えば、ハンドオーバ中に中継局が1つだけマルチホッピング通信において変更された場合には、ハンドオーバ中に中継局同士の間に形成されるトンネル等の選択されたトンネルを再利用することができる。移動局にサービス提供している中継局とASN−GWとの間に形成される各トンネルは、ハンドーバ後に移動局とASN−GWとの間のデータ経路に残っている場合に再利用可能である。トンネルを再利用することで、オーバヘッドおよびセットアップレイテンシーを大幅に低減することができる。
【0041】
ホッピングごとのトンネリングによりデータ経路管理に柔軟性および効率性を持たせることによって、エンドツーエンドのトンネリング法に比して大幅な向上が見込まれる。データ経路セットアップに関しては、エンドツーエンドトンネリング法におけるセットアップ信号は、依然として移動局を介して中継局、基地局、そしてASNへと往復移動することができる。しかし、基地局はこの処理のことを知らない。従って、中継局と基地局とが接続セットアップについて通知を受けて、R8参照接続上に、および、R6参照接続上の中継局と基地局との間に適切にリソースを提供するには、さらなる信号オーバヘッドが必要となる。
【0042】
ハンドオーバ中に、エンドツーエンドのトンネリング法を行うには、第1の中継局とASNとの間の全トンネルを壊して、新たな中継局とASNとの間に新たなトンネルをセットアップする必要がある。エンドツーエンドのトンネリング法では再利用を行うことができない。さらに、セキュアなトンネル(例えばIPSecを利用するとき)のときには、鍵のコンテキストがRS−ASN間に維持される。これは、GRE鍵等の情報が、中間のノード(例えば基地局)から隠れていることを意味する。故に、基地局はGREトンネルまたはペイロード情報を特定することができない。従って、基地局は適切なQoSマッピングまたはヘッダ圧縮機能を行うことができない。
【0043】
本明細書で記載した機能ユニットの一部は、その実装の独立性を特に強調するべくモジュールとして示された場合もある。例えば、モジュールは、カスタムVLSI回路またはゲートアレイを含むハードウェア回路、並びに、論理チップ、トランジスタ、その他の個別のコンポーネント等の市販の半導体として実装することもできる。モジュールはさらに、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能アレイロジック、プログラム可能論理デバイス等のプログラム可能ハードウェアデバイスに実装することもできる。
【0044】
モジュールはさらに、様々な種類のプロセッサにより実行されるべくソフトウェアに実装されることもできる。特定された実行可能コードのモジュールは、例えば、コンピュータ命令の1以上の物理または論理ブロックを含んでよく、これは例えば、1つのオブジェクト、プロシージャ、または機能として組織化されてもよい。しかし、特定されたモジュールのうち実行可能なもの同士は、必ずしも物理的に一緒に配置される必要はなく、論理的に組み合わせられると、モジュールを含み上述したモジュールの目的を達成することができるように、異なる位置に格納される互いに異なる命令を含むことができる。
【0045】
実際のところ、実行可能コードのモジュールは単一の命令であっても、多数の命令であってもよく、さらには、幾つかの異なるコードセグメントに分配されても、異なるプログラムに分配されても、あるいは幾らかのメモリデバイスに分配されてもよい。同様にして、ここでは操作データはモジュール内に設けられるものとして特定および図示されているかもしれないが、任意の適切な形態で任意の適切な種類のデータ構造内に組織化されて具現化されていてもよい。操作データは単一のデータセットとして集められていても、異なる格納デバイスを介したものを含む異なる位置に分配されてもよい。これらのモジュールはパッシブ型であってもアクティブ型であってもよく、所望の機能を行うことのできるエージェントを含む。
【0046】
様々な技術およびその側面または部分は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、ハードドライブ、その他の任意の機械可読格納媒体といった有形媒体に具現化されるプログラムコード(命令)の形態をとってよく、プログラムコードが機械(例えばコンピュータ)にロードされ機械により実行されると、機械は、様々な技術を行う装置となる。プログラムコードをプログラム可能コンピュータ上で実行する場合には、コンピューティングデバイスはプロセッサ、プロセッサ読み出し可能な格納媒体(揮発性および不揮発性メモリおよび/または格納素子を含み)、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスを含むことができる。ここに記載する様々な技術を実装または利用可能な1以上のプログラムは、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、再利用制御等を利用することができる。このようなプログラムは高レベルのプロシージャまたはオブジェクト指向プログラミング言語で実装されることでコンピュータシステムに通信されてよい。しかし、プログラム(1または複数)は適宜アセンブリまたは機械言語で実装されてもよい。いずれにしても言語はコンパイルされた、または解釈された言語であり、ハードウェア実装とともに組み合わせられてよい。
【0047】
本明細書を通じて「一実施形態(one embodiment)」または「1つの実施形態(an embodiment)」といった記載が見られるが、これは実施形態との関連で説明された特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。従って、「一実施形態では(in one embodiment)」または「1つの実施形態では(in an embodiment)」といった記載が明細書の随所に見られても、これは必ずしも同じ実施形態のことを言及している場合ばかりではない。
【0048】
ここで利用される、複数のアイテム、構造エレメント、組成エレメント、および/または、材料といった記載は、便宜上、共通リストの形態で提示されている。しかし、これらリストは、リストの各メンバが個々に別個の、および固有のメンバとして特定される、と解釈されるべきではない。故に、これらリストの個々のメンバいずれも、そうではないと明記されない限りにおいて、共通のグループで提示されているからという理由のみから同じリストの他のメンバの事実上の均等物として解釈されるべきではない。加えて、本発明の様々な実施形態および例示を、その様々なコンポーネントの代替物とともに示す場合がある。これら実施形態、例示、および代替物は、互いに事実上の均等物として解釈されるべきではなく、本発明の別個のおよび自律的な表現として理解されるべきであるものである。
【0049】
さらに、記載される特徴、構造、または特性は、1以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。記載においては多くの特定の詳細を述べて(配置、距離、ネットワーク例等の例を含む)、本発明の実施形態の完全な理解を促している。しかし当業者であれば、本発明がこれら特定の詳細の1以上がなくても、あるいは、他の方法、コンポーネント、配置等を利用することによっても実施可能であることを理解する。また、他方では公知の構造、材料、または動作を詳細に示さないことで、本発明の各側面を曖昧にしないようにしている箇所もある。
【0050】
上述の例示は、本発明の原理の1以上の特定の用途を例示したものであり、当業者は、発明力を発揮させずとも、本発明の原理および概念を逸脱せずに、多くの形態、用途、および実装の詳細における変形例を想到することができることであろう。従って、本発明は、以下の請求項以外のものによって限定されることを意図しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークで中継データ経路アーキテクチャを形成する方法であって、
無線ネットワークの中継局、基地局、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)のそれぞれの間に、別個のレイヤ3データリンクを形成する段階と、
前記ASN−GWから前記中継局へのデータ経路を形成するべく、前記ASN−GWから前記無線ネットワークの次のエレメントに各別個のレイヤ3データリンクをマッピングする段階と、
各レイヤ3データリンクが別個のトンネルを形成するように、トンネリングプロトコルを利用して各レイヤ3データリンクを介して、移動局と前記ASN−GWとの間でデータパケットを送信する段階とを備える方法。
【請求項2】
GRE(generic routing encapsulation)プロトコルおよびGPRS(general packet radio services)トンネリングプロトコル(GTP)からなる群から前記トンネリングプロトコルを選択する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
別個のレイヤ3データリンクを形成する段階は、
各サービスフロー毎に、少なくとも1つの前記中継局、前記基地局、および前記ASN−GWのそれぞれの間に別個のレイヤ3データリンクを形成する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各別個のレイヤ3データリンクをマッピングする段階は、
各別個のトンネルにトンネル識別値を割り当てる段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ASN−GWから前記無線ネットワークの次のエレメントに各別個のレイヤ3データリンクをマッピングする段階は、
前記ASN−GWから前記基地局に第1のレイヤ3データリンクをマッピングする段階と、
前記基地局から前記中継局に第2のレイヤ3データリンクをマッピングする段階とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各中継局と次の中継局との間にさらなるレイヤ3データリンクをマッピングする段階をさらに備える請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各トンネルをマッピングする段階は、
新たなサービスフローセットアップ用に、前記移動局から前記中継局に、サービス構築要求メッセージを送信する段階と、
R8参照接続を介して、前記中継局から前記基地局に、datapath_regメッセージを送信する段階と、
R6参照接続を介して、前記基地局から前記ASN−GWに、datapath_regメッセージを送信する段階と、
前記移動局への新たなサービスフロー用に、サービス品質の提供およびアドミッション制御を行う段階と、
前記R6参照接続を介して、前記ASN−GWから前記基地局にdatapath_ACKメッセージを送信して第1のトンネルを構築する段階と、
前記基地局から前記中継局にdatapath_ACKメッセージを送信して第2のトンネルを構築する段階と
前記中継局から前記移動局へDSA応答メッセージ等のサービス構築応答を送信して、前記移動局に対して、接続の成功とサービスフロー構築とを通知する段階とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記中継局から前記無線ネットワークのさらなる中継局に、前記datapath_regメッセージを送信する段階をさらに備え、前記中継の最後の中継局は、前記datapath_regメッセージを前記基地局に送信する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記中継局と前記基地局との間で外部PHS(payload header suppression)または他のヘッダ圧縮スキームをセットアップして、前記第2のトンネルのヘッダを抑制する段階と、
前記ASN−GWと前記移動局との間で内部PHSまたは他のヘッダ圧縮スキームをセットアップして、ペイロードインターネットプロトコル(IP)ヘッダを抑制する段階とをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記基地局と通信する第1の中継局から、前記基地局と通信する第2の中継局へのハンドオーバ中に、選択されたトンネルを再利用する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
基地局と前記基地局に接続された中継局との間でハンドオーバが行われるときに前記ASN−GWと前記基地局との間に形成されるトンネルを再利用する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ハンドオーバが生じた後に前記移動局から前記ASN−GWへの前記データパケットのフローに両方ともある前記ASN−GWおよび中継局の間に形成される各トンネルを再利用する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
無線中継ネットワークのためのユーザ面データ経路システムであって、
アクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)と基地局との間に第1のレイヤ3データリンクをセットアップするべく、前記基地局と通信するASN−GWデータ経路モジュールと、
前記基地局と中継局との間に第2のレイヤ3データリンクをセットアップするべく、前記中継局と通信する基地局データ経路モジュールと、
前記第2のレイヤ3データリンクをセットアップするべく前記基地局と通信する中継局データ経路モジュールとを備え、
選択されたサービスフローのデータは、移動局、前記中継局、および前記ASN−GWの間を、前記第1のレイヤ3データリンクおよび前記第2のレイヤ3データリンクを介して送信されるシステム。
【請求項14】
前記中継無線ネットワークシステムは複数の中継局を含み、
各中継局は、前記中継局と次の中継局との間に中継局レイヤ3データリンクをセットアップするべく、前記次の中継局と通信する中継局データ経路モジュールを含む請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記中継無線ネットワークシステムは、複数の中継局を含むメッシュネットワークを含む請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記中継無線ネットワークシステムは、複数の中継局を含む非メッシュネットワークを含む請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記ASN−GWデータ経路モジュール、前記基地局データ経路モジュール、および前記中継局データ経路モジュールはそれぞれ、ハンドオーバが生じ、対応するレイヤ3データリンクが前記移動局から前記ASN−GWへのデータ経路に依然としてある場合に、前記対応するレイヤ3データリンクを再利用する請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
コンピュータ可読プログラムコードが具現化されたコンピュータ利用可能媒体を備えるコンピュータプログラムプロダクトであって、
前記コンピュータ可読プログラムコードが実行されると、無線ネットワークで中継データ経路アーキテクチャを形成する方法が実装され、前記方法は、
無線ネットワークの少なくとも1つの中継局、基地局、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)のそれぞれの間に、個別のレイヤ3データリンクを形成する段階と、
前記ASN−GWから前記少なくとも1つの中継局へのデータ経路を形成するべく、前記ASN−GWから前記無線ネットワークの次のエレメントに各個別のレイヤ3データリンクをマッピングする段階と、
各レイヤ3データリンクが別個のトンネルを形成するように、トンネリングプロトコルを利用して各レイヤ3データリンクを介して、移動局と前記ASN−GWとの間でデータパケットを送信する段階とを含むコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項19】
前記ASN−GWから前記無線ネットワークの次のエレメントに各別個のレイヤ3データリンクをマッピングする段階は、
前記ASN−GWから前記基地局に第1のレイヤ3データリンクをマッピングする段階と、
前記基地局から前記少なくとも1つの中継局のうちの第1の中継局に第2のレイヤ3データリンクをマッピングする段階とを含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の中継局と前記少なくとも1つの中継局のうちの次の中継局との間にさらなるレイヤ3データリンクをマッピングする段階をさらに含む請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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