無線ネットワーク通信において仮想キャリアセンスのための情報送受信および情報設定方法とこれを実現する装置
本発明は、無線ネットワーク通信において、仮想キャリアセンスのための情報送受信および情報設定方法と、これを実現する装置に関するものである。
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出し、この情報を用いて仮想キャリアセンスを設定し、仮想キャリアセンスを行うことで構成される。
本発明を適用する場合、多様な変調方式下に伝送されるデータ受信の誤りによって仮想キャリアセンスの効果を十分に用いることができなかった問題点を解決し、無線ネットワーク通信における遅延時間を減らすことができる。
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出し、この情報を用いて仮想キャリアセンスを設定し、仮想キャリアセンスを行うことで構成される。
本発明を適用する場合、多様な変調方式下に伝送されるデータ受信の誤りによって仮想キャリアセンスの効果を十分に用いることができなかった問題点を解決し、無線ネットワーク通信における遅延時間を減らすことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワーク通信方法に関するものであって、より詳しくは多様なレートを有する通信方式において、仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近インターネットの普及とマルチメディア資料の急激な増加によって、超高速通信網に対する需要が増えている。このうち、ランは、1980年代後半から導入され、初期に1−4Mbps程度であった伝送量が、現在は100Mbpsの高速イーサネット(登録商標)が一般的に用いられており、最近ではギガビットイーサネット(登録商標)に対する研究が活発に進行している。一方、線無しでもネットワークに接続して通信をしようとする試みは、無線ランに対する研究開発を促進し、その結果、最近では無線ランの普及が次第に広がっている。無線ランは、有線ランに比べて、データ伝送率と安定性などは性能が落ちるが、線無しでもネットワークを構成することができ、移動性が良などの長所を有する。これによって、無線ランの市場は次第に大きくなってきている。
【0003】
データ伝送量の増加に対する要求と無線伝送技術の発達によって、初期1−2MbpsであったIEEE 802.11規格を向上させ、802.11b、802.11aのような規格を確定し、現在802.11g規格を、標準化会議を通じて決定しているところである。特に、NIIバンドの5GHz帯域において6−54Mbpsの伝送率を有する802.11aは、直交周波数分割多重化(OFDM)を伝送技術として用いており、OFDM伝送と5GHz帯域の使用に対する関心の増加により、他の無線ラン規格に比べて脚光を浴びている。
【0004】
最近、韓国通信公社は、ネスポット(Nespot(商標登録))という無線ランを用いた無線インターネットサービスを商用化し、これをサービス中である。ネスポットとは、IEEE 802.11bあるいはワイ・ファイ(Wi−Fi)の標準による無線ランを用いてインターネットを用いることができるようにするサービスをいう。無線データ通信システムのために現在標準化が完成されるか、研究中であるものとして、3G(3 ジェネレーション)信と呼ばれることもあるWCDMA(ワイドコードディビジョンマルチプルアクセス)、IEEE 802.11x、ブルートゥース、IEEE 802.15.3などがある。このうち、現在安い価格で無線データ通信ができるために最も広がった規格は、IEEE 802.11xに属するIEEE 802.11bである。IEEE 802.11bの標準を満たす無線ランは、最大伝送率11Mbpsでデータ伝送が可能であり、2.4Ghz帯域、すなわち、所定の電界以下で許可を受けずに用いることができるISM(インダストリアル、サイエンティフィック、メディカル)帯域を用いている。最近、5Ghz帯域におけるOFDM方式を用いて、最大54Mbpsのデータ伝送が可能なIEEE 802.11aを採用した無線ランの普及が増えており、さらにMIMO(マルチプルインプットマルチプットアウトプット)方式のIEEE 802.11nに対する研究が盛んである。現在、一般的に用いられているイーサネット(登録商標)や無線ランは、何れもキャリアセンスマルチプルアクセス(CSMA)方式を用いる。CSMA方式は、チャンネルの使用有無を検査し、チャンネルが用いられていなければ(使用終了)伝送し、そうでない場合には所定の時間後に再び伝送を試みる方式をいう。現在、CSMA方式を改良したCSMA/CD(Collision Detection)方式は有線ランに用いられ、CSMA/CA(Collision Avoidance)方式は、パケット方式の無線データ通信に用いられている。CSMA/CD方式におけるステーションは、信号を伝送する中間に衝突の発生を感知すれば信号の伝送を中断する方式を用いる。CSMA方式が伝送前にチャンネルの使用有無を監視するとすれば、CSMA/CD方式におけるステーションは信号の伝送中にチャンネル上で信号の衝突有無を監視する。CSMA/CD方式におけるステーションは、信号の伝送中に衝突が探知されれば伝送を中断して衝突事実を知らせるために、他のステーションにジャム信号を伝送する。ジャム信号を伝送した後にステーションは、ランダム時間だけ遅延(ランダムバックオフ)した後に再び信号を伝送する。CSMA/CA方式におけるステーションは、チャンネルが空くようになる場合でも直ちにデータを伝送せずに所定の時間を待った後、ランダムバックオフしてから信号を伝送して信号の衝突を回避する。伝送中である信号の衝突が発生した場合には、ランダムバックオフ時間を2倍単位で増加させて衝突の可能性をさらに低くする。
【0005】
図1および図2は、従来の競争区間においてフレームを送信する過程を示す図面である。図1および図2は、ステーションにフレームが受信されているが、受信されるフレームは他のステーションを受信ステーションとしてフレームが伝送された場合を想定している。
【0006】
まず、図1を参照すれば、伝送されるフレームの受信が可能な場合である。ステーションはチャンネル上で伝送されるフレームを受信する。ステーションは、フレームが受信される間はチャンネルを介してフレームを伝送することができなくなる(物理的キャリアセンス)。受信されたフレームの媒体接近制御(MAC)ヘッダーには、フレームを伝送した後に送信ステーションが、受信ステーションが伝送する確認応答フレーム(ACK)を受信するまで必要な持続時間に対する情報が含まれている。受信ステーションは、フレームを受信して短いフレーム間の間隔(以下、SIFSという)が過ぎた後に、これに対するACKを送信ステーションに伝送する。持続時間に対する情報を介してステーションは、ネットワーク割当ベクトル(以下、NAVという)を設定する(仮想キャリアセンス)。ステーションは、フレームを他のステーションに送信しようとする時、NAV期間が過ぎてから分散フレーム間の間隔(Distributed Inter−Frame Space以下、DIFSという)を待った後に、ランダムバックオフをしてフレームを他のステーションに伝送することができる。ランダムバックオフをする途中で媒体にキャリアセンスがある場合であれば、ランダムバックオフを中断してチャンネルが空く時を待った後、チャンネルが空けば再びDIFSを待ってランダムバックオフを行う。
【0007】
図2を参照すれば、ステーションがチャンネル上に伝送されるフレームを受信できない場合を示している。ステーションはチャンネル上でフレームが伝送される間はチャンネルを介してフレームを送信させることができなくなる(物理的キャリアセンス)。現在、チャンネル上で伝送されるフレームをある理由によって受信できない場合であれば、ステーションはNAVを設定できなくなる。これはNAV値がフレーム内に情報として伝送されてくるためである。したがって、NAVを設定できなかったステーションは、DIFSより長い拡張フレーム間の間隔(Extended Inter−Frame Space;以下、EIFSという)を待った後にランダム時間の間遅延してフレームを伝送できる。図2においてステーションは、初めてフレーム受信を失敗した後にチャンネルが空けばEIFSを待つ。EIFSが過ぎる前に(SIFS経過直後)前記フレームに対するACKフレームがチャンネル上で伝送されるようになるが、ステーションがACKも受信できなければ、ACKが過ぎた後に再びチャンネルが空けばEIFSを待ってランダムバックオフを実行した後にフレームを伝送する。すなわち、ステーションがチャンネル上のフレームを受信できなかった結果、NAV値を知ることができず、仮想キャリアセンスすることができない場合には正常な場合より長い時間を待った後に競争しなければならないため、フレーム伝送競争で敗れる可能性が高まるようになり、これはデータ伝送率に悪い影響を与える。実際にステーションがチャンネル上のフレームを受信できない場合は、IEEE 802.11aのように多様な変調方式とコーディング比率(以下、レートという)とを有する通信方法の場合に著しく表れ得る。すなわち、特定ステーションが支援できない支援することができないレートによって伝送されるフレームは、前記ステーションは解釈できなくなり、MACヘッダーから持続時間情報を得ることができなくなる。したがって、支援できないレートによって伝送されるフレームから仮想チャンネルセンスを行えなくなり、これはステーションの性能低下として表れる。これによって、多様なレートによって伝送されるフレームから仮想チャンネルセンスを行ってステーションの性能を高めることができる通信方法が必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は詳述した必要性によって案出されたものであり、本発明の目的は、多様なレートを支援する無線ネットワーク通信において仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法および装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の他の目的は、MIMO通信において仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法および装置を提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及されないまた他の目的は下記から当業者が明確に理解できる。
【0011】
前記目的を達成するために、本発明の一態様に係わる無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法は、受信ステーションの観点で複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出する(a)ステップと、前記抽出された情報を用いて仮想キャリアセンスを設定する(b)ステップとを含む。
【0012】
前記目的を達成するために、本発明の他の態様に係わる無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法は、送信ステーションの観点で複数の変調方式によって送信されるフレームにおいてフレームの基本変調方式によって変調した部分に仮想キャリアセンスのための情報を付加する(a)ステップと、前記付加された情報と共にフレームを伝送する(b)ステップとを含む。
【0013】
前記目的を達成するために、本発明の他の態様に係わる無線ネットワーク通信の送受信装置は、複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出するフレーム受信部と、前記フレームに仮想キャリアセンス情報を付加する機能を有するフレーム生成部と、前記仮想キャリアセンス情報が付加されたフレームを送信する送信部とを含む。
【発明の効果】
【0014】
上記のような本発明の無線ネットワーク通信において仮想キャリアセンスのための情報送受信および情報設定方法とこれを実現する装置によれば、次のような効果が1つあるいはそれ以上ある。
【0015】
第一に、多様な変調方式によって送受信されるフレームの受信に誤りが発生しても仮想キャリアセンス情報が分かるため、無線通信にあたって遅延時間を減らすことができる。
【0016】
第二に、このような仮想キャリアセンス情報がない無線ネットワーク通信の場合にもこのようなNAV値を伝送できるように変換することができるため、物理的キャリアセンスの外に衝突を回避しながら遅延時間を減らすことができる。
【0017】
第三に、前記NAV値を用いる既存の方式も予約ビットを読み取るようになれば互換が可能であるという長所がある。
【0018】
第四に、既存のフレーム構造を変更しなくても物理層から仮想キャリアセンスのための情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下の実施形態はIEEE 802.11(a)の無線ラン通信を中心に説明する。しかし、このような実施形態は、単に直交周波数分割多重化に限定されたものではなく、複数の変調方式によって通信される無線ネットワーク通信に適用することができる。
【0020】
既存の仮想キャリアセンス技術の問題を図1および図2で説明すれば次の通りである。
【0021】
仮想キャリアセンスに対して簡略に説明すれば、物理的キャリアセンスと異なり、定められた特定期間の間、媒体が占有されていると仮定するものである。すなわち、物理的キャリアセンスは実際媒体を検討して得るようになる反面、仮想キャリアセンスは送受信されるある値に定められるようになる。そして、このような値に基づいて媒体が占有される時間を予想して、その期間が過ぎた後に送信するようにする構造が仮想キャリアセンスである。その結果、物理的キャリアセンスと異なり、仮想キャリアセンスはデータを受けることができなかった場合、仮想キャリアセンスをすることができない問題点が生じる。まず、仮想キャリアセンスが正しくなされた場合は、図1の通りである。仮想キャリアセンスにあたって必要な情報であるネットワーク割当ベクトルを正確に受信した場合には(図1の場合)NAV値を読み取るようになり、いつまで媒体が使用中であるかを知ることができる。反面、図2に示すように、受信フレームを読み取るのに問題が発生すれば、その内部にあるNAV値さえも読み取ることができなくなり、該当ステーションはNAV期間よりさらに長い期間(802.11aの実施形態ではEIFS)を待たなければならない問題点がある。
【0022】
では、既存の仮想キャリアセンスがどうしてこのような問題点を発生させるのかを図3をもって説明する。
【0023】
図3では、キャリアセンス構造を示している。2種類のキャリアセンスが支援されるが、その1つは物理的キャリアセンスであり、残りは仮想キャリアセンスである。物理的キャリアセンスの構造は次の通りである。物理層210で扱う情報は212の構造を有する。PLCPプリアンブル214(Physical Layer Convergence Procedure Preamble:PLCP同期化信号)は、現在物理層であるデータが伝送されるということを予め知らせるために送られる信号である。その次に入力されるシグナルは、基本変調方式によって変調して送られるが、これはその次のデータ218部分を受けるための情報を搭載している。シグナルの詳しい構造は、図8〜図10に示している。このようなシグナルに入る情報の中にはレートというデータ部分の伝送において変調方式が何であるかを知らせる部分がある。これは多様な変調方式によって送受信を可能にする。図3において物理的キャリアセンスは、媒体にある信号が受信されているという事実を介してなされるが、すなわちPLCPプリアンブルが入ってくる瞬間、物理層では媒体接近制御層220に物理層が現在使用中であることを知らせる(222、使用中信号)。そして、このような受信が終わる瞬間、物理層の使用が終了したことを媒体接近制御層に知らせる(228)。物理的キャリアセンスは、あるステーションから送信するデータを他のステーションが知ることができない場合に問題になるため、仮想キャリアセンスが必要である。仮想キャリアセンスは、データ部分が含むMPDU内部に持続期間値(NAV値)として格納される所定の時間の間隔値を媒体接近制御層が読み取り、この期間は媒体が使用中であると認識する方式をいう。ここで、MPDUとは、媒体接近制御プロトコルデータユニットのことで、ネットワークにある他のMACに伝送するためにMACが採択したデータである。しかし、このNAV値は、データ部分が正常に受信される場合に読み取ることができるため、もしもシグナルまでのみ受信可能で、その次には多様な方式によって変調して送信されるデータ部分を読み取ることができなければNAV値を読み取れなくなる。
【0024】
図4では、既存の仮想キャリアセンス技術による遅延問題を解決するための本発明の実施形態を説明している。前述した通りすべてのステーションがNAVを設定することができるように持続期間の情報をシグナルで与えるようにした(324)。その結果、NAV値(すなわち持続期間)は、物理層で知ることができるようになるため、この値を媒体接近制御層に伝達することができるが(324)、このためには物理層から媒体接近制御層に受信に対する情報を渡すPHY−RXSTART.indicate部分でベクトル値として与えることができる。このために既存のベクトル値の修正を要するが、これは図13と図15の部分で後述する。
【0025】
一方、このようなNAV値は、既存の方式のようにデータ部分にも格納することができる。本発明はこのようなNAV値が多様な変調方式下に送受信される無線ネットワーク環境においてもステーションの受信レートに関わらず伝送されるようにする。
【0026】
図5〜図7では、他のフレームが受信されなくてもNAV値を正しく読み取ることができる本発明の実施形態と既存の方式とを比較する。図5は、正常に受信された場合を示す。受信が終わった場合、NAV値を読み取り、その期間だけ待った後(450)、次のフレーム伝送のための中止期間(DIFS、420)と、ランダムバックオフの期間(440)とが過ぎた後に送信ができる。しかし、NAV値を読めなかった図6の場合は、NAVで設定した期間よりさらに長い期間(EIFS、430)を待った後、ランダムバックオフの期間を経て送信することができる。これは前記図1の説明で詳述した。次に本発明を適用した場合にあたって、データ部分が正常に受信できない場合を図7に示す。たとえ、データは受信できなくてもシグナルの部分に格納されたNAV値を知っているため、NAVの期間とDIFS期間(460)とを経過した後、伝送ができるように構成された。したがって、受信エラーによる待機期間を短縮させるようになる。
【0027】
図8では802.11aを一例として、既存のPPDU(PLCP プロトコール データ ユニット、以下PPDUという)フレームフォーマットを説明しており、本発明の実施のための修正されたPPDUフレームフォーマットが図9および図10に示されている。PPDUは、PLCPヘッダー、MACヘッダー、MACデータフィールド、MACとPLCPとのトレーラを含む完全なPLCPフレームである。PLCPに対して簡略に説明すれば次の通りである。物理階層として無線電波を用いる場合は相対的に複雑な物理層(Physical Layer, PHY)が必要である。したがって、802.11aの物理層は媒体制御層のフレームを媒体に対応させる機能のPLCP(Physical Layer Convergence Procedure)と、このようなフレームを伝送するPMD(Physical Medium Dependent)システムの一般的な構成要素に分けられる。PLCPは、802.11ネットワークにおいて物理層の上位の部分であって、各物理層は媒体接近制御層に補助フレームを提供する自身のPLCPを有する。そして、PMDは無線周波数(RF)信号を他のステーションに伝送することを担当している。本発明の実施形態として挙げられたPLCPヘッダーは、このような物理層と媒体制御層との間の相互作用で必要な基本的な情報を格納している。
【0028】
既存のフレームのフォーマットを簡略に説明すれば、図8でシグナル部分は基本変調方式(BPSK、r=1/2)によって変調して1つのシンボルが伝送される(520)。これは最も重要な情報であるため、あるステーションにおいても読み取れるようにするために基本変調方式を採択したものである。ここに格納される情報は、その次に伝送されるデータ(前記MPDUを含む部分)を読み取るための変調レート率と、1ビットの予約ビット、データの長さ、パリティビット、そしてテールビットから構成されている(510)。そしてPLCPヘッダーの一部分であるが、24bitまで含むことができるBPSK方式のOFDMシンボルの特性のため、サービス情報はデータ部分に格納して伝送される。基本変調方式であるBPSK(r=1/2)を含んだ変調方式のデータ伝送量と、OFDMシンボルに対する情報とは、図11の変調方式(610、630、660)によって分かる。シグナルは、図11の610で示すように、最も低い伝送率(6Mbit/s)に送り、また符号化レートも最も低いものを用いて、一つのシンボル当たり送ることができる実際情報は24ビットである。これはすべてのステーションが読み取ることができる速度で送るために採択したものである。符号化レート(630)は、エラー検討のための情報を搭載したビットと実際情報との間の比率を意味する。すなわち、48ビットを送れば、このうち1/2が実際データであるため、一つのシンボル当たり伝送される実際データは24ビットとなる(660)。
【0029】
本発明の実施形態(図9および図10)に示すように、シグナル部分を2つのOFDMシンボルで構成しているが、これは前述したNAV値を格納するためである。また、既存プロトコルとの互換のために予約ビットを1とセッティングして送るようにし、持続期間情報は直ちにデータに格納されるNAV値と同一の大きさと値を有するようになる(530、550)。持続期間値を格納するために1つのシンボルとして伝送されたシグナルは2つのシンボルとして伝送され(540、560)、BPSK(r=1/2)では24ビットを送信できる特性上、48ビットを伝送するためにパッドビットを付加して伝送するようになる。勿論、他の無線通信プロトコルによる場合、このようなNAV値は新たに追加されることもできる。各実施形態の状況によってNAV値をデータ値に格納する場合であれば、同じ値を基本変調する部分とデータ部分との両側に格納して送信することができる。
【0030】
説明したように従来のPPDUフレームの構造を修正してNAVを設定することもできるが、従来のIEEE 802.11a標準PPDUフレームフォーマット(図8)によってNAVを設定することも可能である。これについては図16によって説明する。
【0031】
次に、このようなNAV、すなわち持続期間情報が基本変調方式によって伝送された場合に対する送受信の処理を説明する。図12では受信された場合の処理について示している。情報が受信されたことを知らせる所定の信号(図8〜図10で示すPLCPプリアンブル)を検出するようになれば(S110)、受信側はその次に基本情報(シグナルシンボル)を受信するようになる(S120)。この場合、基本情報の特定予約ビットを別にとるが(シンボルの予約ビットが1とセットされる方式)、これは新しいデータの伝送を知らせるため、この場合に基本変調方式によって伝送された情報からNAV情報を抽出するようになる(S130)。また、パリティビットを検討して、受信されたデータに誤りがないのかを検討するようになる。このような過程を経て受信されたフレームが新しい方式のフレームではなければ、これは既存の方式と認識して処理するようになる。既存の方式によって処理する場合、変調レートが受信可能な範囲であれば、その次にシンボルを該当変調レートにより受信するようになり、そのシンボル内に存在するNAV値を有するようになる(S170)。しかし、変調レートが受信可能な範囲でなければ、NAV値を読み取ることができないため、NAV期間でなく、EIFS期間だけ待つ(S180)。本発明による場合、シグナルからNAV値が分かるため(S150)、その次にデータの変調レートの支援有無に関わらずNAV期間後で送信することができる。
【0032】
図12のS130、S140、S150は、本発明を802.11aに適用した時に分かり得る一実施形態であり、この場合はNAV値を誤ることなく読み取れることを示している。
【0033】
また、上記発明に基づいて仮想キャリアセンスが可能であれば、ステーションはNAV期間の間送信せずにNAV期間が過ぎた後、DIFSの期間後で競争ウインドウなどを介して送信ができる。このような手続は、802.11aを例にあげた図13によって既存のフレーム構成がどのように変換されたかを示している。すなわち、既存の方式が1つのシンボルからなるシグナルを受信するが、本発明による場合、2つのシンボルを読み取るようになり(820)、そのシンボルの構成は図10を適用した(830)。また、シグナルを介して得られたNAV値を物理層から媒体接近制御層に伝達するために、次のようにベクトル値が変換される(810)。
【0034】
すなわち、物理層のシンボルを介して得られたNAV持続期間値を媒体接近制御層に送るために既存のRXVECTOR値を修正した。
【0035】
一方、このような新しい方式の仮想キャリアセンスのためのフレーム伝送の一例は図14に示している。これは既存のフレーム伝送においてPLCPヘッダーの部分にNAV値を格納することを特徴とする。まず、PLCPプリアンブルを生成し(S210)、これを含むPPDUフレームを生成する(S220)。このフレームの生成にあたって、前述した予約ビットを1にし、伝送するデータに対する誤り検討のためのパリティビットの設定段階が必要である。そして、チャンネルが使用可能であれば、フレームを伝送して受信モードに切り換える(S240、S290)。しかし、チャンネルが使用中であれば、以前に受信したPPDUフレームからNAV値を得ることができたかを検討し(S250)、その値がある場合はその持続時間が過ぎてからチャンネル競争を介して送信し(S260)、そうでない場合は予測された持続時間(EIFS)が過ぎてからチャンネル競争を介して送信するようになる(S270)。
【0036】
フレーム伝送のための媒体接近制御層と物理層との間の情報交換は図15に示す。媒体接近制御層から生成したNAV値を物理層に伝達するために次のように変換される(1010)。
【0037】
このように伝達された持続期間値は、前述したように、2つのシンボルで構成されたシグナルに格納して伝送するようになるが(1020)、このシグナルに含まれたフレームのフォーマットは図10を適用した(1030)。
【0038】
図16は、本発明の他の実施形態に係る受信ステーションの仮想キャリアセンス過程を示す図面である。本実施形態でフレームの構造は、従来のフレーム構造と同一であるがデータの長さに含まれた情報によって受信ステーションが仮想キャリアセンスすることができる。受信ステーションの仮想キャリアセンスのために、送信ステーションはフレームのデータ部分の長さとフレーム間の間隔(SIFS、DIFSなど)と他のフレームのプリアンブルの長さとシグナルおよびデータの長さを加えた値をフレームの長さフィールドに記録する。
【0039】
受信ステーションは、無線媒体を介して伝送されるフレームのPLCPプリアンブルを検出する(S310)。PLCPプリアンブルを検出したステーションは、OFDMシンボルを受信することができる状態になる。PLCPプリアンブルを検出したステーションは、フレームからシグナルシンボルを受信する(S320)。シグナルシンボルにはレートと長さに関する情報が含まれている。
【0040】
シグナルシンボルを受信してから、受信ステーションは、フレームが仮想NAVが設定されたフレームであるかを判断する(S330)。一実施形態において、仮想NAVが設定されたフレームであるかは予約ビット値を基準に判断する。例えば、予約ビットが‘0’と設定された場合には、受信されたフレームは仮想NAVが設定されない従来のフレームであり、予約ビットが‘1’と設定された場合には、受信されたフレームは仮想NAVが設定されたフレームである。他の実施形態において、仮想NAVが設定されたフレームであるか否かは、レートを用いる。レートは総4ビットであって、IEEE 802.11aは図11に示したように、総8個のレートを有する。予約されている8個のレートを用いて仮想NAVが設定されたフレームであるか否かを知らせる。
【0041】
受信されたフレームが、仮想NAVが設定されたフレームである場合に、受信ステーションはNAVを計算する(S340)。NAVはレートとデータの長さを用いて計算することができる。すなわち、受信ステーションは、データの長さをレートによって分けてNAVを計算する。NAVを計算した受信ステーションは計算された値でNAVを設定する(S350)。
【0042】
受信されたフレームが従来のフレームである場合に、受信ステーションはシグナルシンボルから得られたレートが、自体が支援可能なレートであるかを判断する(S360)。支援可能なレートである場合に受信ステーションはMPDUを得ることができ、MPDUの持続によってNAVを設定する(S370)。支援することができないレートである場合、受信ステーションは持続時間を予測してEIFSでNAVを設定する(S380)。EIFSは、物理的キャリアセンスがない状態からSIFSと最も低いレートのACKフレームの時間およびDIFSとランダムバックオフを含んだ時間である。
【0043】
次に、送信ステーションが長さおよびレートにNAV情報を含む方式について説明する。図8〜図10を参照して、IEEE 802.11a標準PPDUフレームのレートは4ビットであって、総16個のレートを指定することができる。長さは総12ビットであって、総4096バイトまで表示することができる。本実施形態では長さに仮想キャリアセンスのためのNAVを設定する。しかし、長さの単位をバイトとすることは例示的なことであって、OFDMシンボルの個数としたり、時間、例えば、マイクロ秒にすることもできる。
【0044】
例えば、レートが54Mbpsであり、データが1500バイトであれば、長さは次のように計算することができる。OFDMシンボルは、4マイクロ秒の時間の間伝送され、54Mbpsである時、1つのOFDMシンボルは216バイトの情報を伝送することができる。一方、SIFSは16マイクロ秒であり、データに対するACKフレームはプリアンブル16マイクロ秒とシグナル4マイクロ秒とデータ(MPDU)16バイト(1OFDMシンボル)である。SIFSは、4個のOFDMシンボルに該当するため、216*4=864バイトに該当する。ACKフレームは、総6個のOFDMシンボルに該当するため、216*6=1296バイトに該当する。したがって、送信ステーションは、1500+864+1296=3660バイトをフレームの長さフィールドに記録する。
【0045】
レートが6Mbpsであり、データが1500バイトであれば、長さは次のように計算することができる。OFDMシンボルは24バイトに該当する。したがって、長さフィールドには1500+24*4+24*6=1740バイトが記録される。
【0046】
このような物理層の仮想キャリアセンスは、MIMO方式の無線ラン通信においても適用することができる。以下では図17を参照して、MIMO方式の無線ラン通信において物理層の仮想キャリアセンスについて説明する。
【0047】
図17は、本発明の一実施形態に係わるMIMO PPDUの構造を示す図面である。
【0048】
MIMO PPDUは、複数のプリアンブルを含まなければならない。図17の実施形態は、2つのアンテナを用いるMIMO PPDUの構造を示す。本実施形態のMIMOフレームは、既存のSISOステーションもシグナルを受信することができるように第2アンテナのためのプリアンブルをシグナルの後ろに位置づけた。
【0049】
データフレームは、第1PLCPプリアンブル(1210)とシグナル(1220)と第2PLCPプリアンブル(1230)とデータ(1240)とを含む。
【0050】
送信ステーションは、シグナル(1220)の長さに第2PLCPプリアンブル(1230)をバイトで換算した値とデータ(1240)のバイト数とSIFSをバイトで換算した値とACKフレームをバイトで換算した値とを記録する。
【0051】
本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施し得るということを理解できる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。これは本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈しなければならない。特に、本発明の一実施形態において、直交周波数分割多重化方式の一例として802.11aを引用しているが、これは単純な実施形態をしめしたものであり、多様な変調方式を用いる無線ネットワーク通信の何処にも用いることができる発明である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】既存の競争区間でフレームを送信する過程を示す図である。
【図2】既存の競争区間でフレームを送信する過程を示す図である。
【図3】既存の仮想キャリアセンス構造とフレーム構成とを例示した図である。
【図4】本発明の一実施形態によって仮想キャリアセンス情報の伝達を例示した図である。
【図5】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図6】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図7】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図8】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図9】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図10】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図11】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じる無線ネットワーク通信における変調方式に対する情報を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る仮想キャリアセンス設定過程を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る受信プロシージャが既存の方式からどのように変更されるかを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る送信過程を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態により送信プロシージャが既存の方式からどのように変更されるかを示す図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係る仮想キャリアセンス過程を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態に係わるMIMO PPDUの構造を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワーク通信方法に関するものであって、より詳しくは多様なレートを有する通信方式において、仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近インターネットの普及とマルチメディア資料の急激な増加によって、超高速通信網に対する需要が増えている。このうち、ランは、1980年代後半から導入され、初期に1−4Mbps程度であった伝送量が、現在は100Mbpsの高速イーサネット(登録商標)が一般的に用いられており、最近ではギガビットイーサネット(登録商標)に対する研究が活発に進行している。一方、線無しでもネットワークに接続して通信をしようとする試みは、無線ランに対する研究開発を促進し、その結果、最近では無線ランの普及が次第に広がっている。無線ランは、有線ランに比べて、データ伝送率と安定性などは性能が落ちるが、線無しでもネットワークを構成することができ、移動性が良などの長所を有する。これによって、無線ランの市場は次第に大きくなってきている。
【0003】
データ伝送量の増加に対する要求と無線伝送技術の発達によって、初期1−2MbpsであったIEEE 802.11規格を向上させ、802.11b、802.11aのような規格を確定し、現在802.11g規格を、標準化会議を通じて決定しているところである。特に、NIIバンドの5GHz帯域において6−54Mbpsの伝送率を有する802.11aは、直交周波数分割多重化(OFDM)を伝送技術として用いており、OFDM伝送と5GHz帯域の使用に対する関心の増加により、他の無線ラン規格に比べて脚光を浴びている。
【0004】
最近、韓国通信公社は、ネスポット(Nespot(商標登録))という無線ランを用いた無線インターネットサービスを商用化し、これをサービス中である。ネスポットとは、IEEE 802.11bあるいはワイ・ファイ(Wi−Fi)の標準による無線ランを用いてインターネットを用いることができるようにするサービスをいう。無線データ通信システムのために現在標準化が完成されるか、研究中であるものとして、3G(3 ジェネレーション)信と呼ばれることもあるWCDMA(ワイドコードディビジョンマルチプルアクセス)、IEEE 802.11x、ブルートゥース、IEEE 802.15.3などがある。このうち、現在安い価格で無線データ通信ができるために最も広がった規格は、IEEE 802.11xに属するIEEE 802.11bである。IEEE 802.11bの標準を満たす無線ランは、最大伝送率11Mbpsでデータ伝送が可能であり、2.4Ghz帯域、すなわち、所定の電界以下で許可を受けずに用いることができるISM(インダストリアル、サイエンティフィック、メディカル)帯域を用いている。最近、5Ghz帯域におけるOFDM方式を用いて、最大54Mbpsのデータ伝送が可能なIEEE 802.11aを採用した無線ランの普及が増えており、さらにMIMO(マルチプルインプットマルチプットアウトプット)方式のIEEE 802.11nに対する研究が盛んである。現在、一般的に用いられているイーサネット(登録商標)や無線ランは、何れもキャリアセンスマルチプルアクセス(CSMA)方式を用いる。CSMA方式は、チャンネルの使用有無を検査し、チャンネルが用いられていなければ(使用終了)伝送し、そうでない場合には所定の時間後に再び伝送を試みる方式をいう。現在、CSMA方式を改良したCSMA/CD(Collision Detection)方式は有線ランに用いられ、CSMA/CA(Collision Avoidance)方式は、パケット方式の無線データ通信に用いられている。CSMA/CD方式におけるステーションは、信号を伝送する中間に衝突の発生を感知すれば信号の伝送を中断する方式を用いる。CSMA方式が伝送前にチャンネルの使用有無を監視するとすれば、CSMA/CD方式におけるステーションは信号の伝送中にチャンネル上で信号の衝突有無を監視する。CSMA/CD方式におけるステーションは、信号の伝送中に衝突が探知されれば伝送を中断して衝突事実を知らせるために、他のステーションにジャム信号を伝送する。ジャム信号を伝送した後にステーションは、ランダム時間だけ遅延(ランダムバックオフ)した後に再び信号を伝送する。CSMA/CA方式におけるステーションは、チャンネルが空くようになる場合でも直ちにデータを伝送せずに所定の時間を待った後、ランダムバックオフしてから信号を伝送して信号の衝突を回避する。伝送中である信号の衝突が発生した場合には、ランダムバックオフ時間を2倍単位で増加させて衝突の可能性をさらに低くする。
【0005】
図1および図2は、従来の競争区間においてフレームを送信する過程を示す図面である。図1および図2は、ステーションにフレームが受信されているが、受信されるフレームは他のステーションを受信ステーションとしてフレームが伝送された場合を想定している。
【0006】
まず、図1を参照すれば、伝送されるフレームの受信が可能な場合である。ステーションはチャンネル上で伝送されるフレームを受信する。ステーションは、フレームが受信される間はチャンネルを介してフレームを伝送することができなくなる(物理的キャリアセンス)。受信されたフレームの媒体接近制御(MAC)ヘッダーには、フレームを伝送した後に送信ステーションが、受信ステーションが伝送する確認応答フレーム(ACK)を受信するまで必要な持続時間に対する情報が含まれている。受信ステーションは、フレームを受信して短いフレーム間の間隔(以下、SIFSという)が過ぎた後に、これに対するACKを送信ステーションに伝送する。持続時間に対する情報を介してステーションは、ネットワーク割当ベクトル(以下、NAVという)を設定する(仮想キャリアセンス)。ステーションは、フレームを他のステーションに送信しようとする時、NAV期間が過ぎてから分散フレーム間の間隔(Distributed Inter−Frame Space以下、DIFSという)を待った後に、ランダムバックオフをしてフレームを他のステーションに伝送することができる。ランダムバックオフをする途中で媒体にキャリアセンスがある場合であれば、ランダムバックオフを中断してチャンネルが空く時を待った後、チャンネルが空けば再びDIFSを待ってランダムバックオフを行う。
【0007】
図2を参照すれば、ステーションがチャンネル上に伝送されるフレームを受信できない場合を示している。ステーションはチャンネル上でフレームが伝送される間はチャンネルを介してフレームを送信させることができなくなる(物理的キャリアセンス)。現在、チャンネル上で伝送されるフレームをある理由によって受信できない場合であれば、ステーションはNAVを設定できなくなる。これはNAV値がフレーム内に情報として伝送されてくるためである。したがって、NAVを設定できなかったステーションは、DIFSより長い拡張フレーム間の間隔(Extended Inter−Frame Space;以下、EIFSという)を待った後にランダム時間の間遅延してフレームを伝送できる。図2においてステーションは、初めてフレーム受信を失敗した後にチャンネルが空けばEIFSを待つ。EIFSが過ぎる前に(SIFS経過直後)前記フレームに対するACKフレームがチャンネル上で伝送されるようになるが、ステーションがACKも受信できなければ、ACKが過ぎた後に再びチャンネルが空けばEIFSを待ってランダムバックオフを実行した後にフレームを伝送する。すなわち、ステーションがチャンネル上のフレームを受信できなかった結果、NAV値を知ることができず、仮想キャリアセンスすることができない場合には正常な場合より長い時間を待った後に競争しなければならないため、フレーム伝送競争で敗れる可能性が高まるようになり、これはデータ伝送率に悪い影響を与える。実際にステーションがチャンネル上のフレームを受信できない場合は、IEEE 802.11aのように多様な変調方式とコーディング比率(以下、レートという)とを有する通信方法の場合に著しく表れ得る。すなわち、特定ステーションが支援できない支援することができないレートによって伝送されるフレームは、前記ステーションは解釈できなくなり、MACヘッダーから持続時間情報を得ることができなくなる。したがって、支援できないレートによって伝送されるフレームから仮想チャンネルセンスを行えなくなり、これはステーションの性能低下として表れる。これによって、多様なレートによって伝送されるフレームから仮想チャンネルセンスを行ってステーションの性能を高めることができる通信方法が必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は詳述した必要性によって案出されたものであり、本発明の目的は、多様なレートを支援する無線ネットワーク通信において仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法および装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の他の目的は、MIMO通信において仮想キャリアセンス方法とこれを用いた無線通信方法および装置を提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及されないまた他の目的は下記から当業者が明確に理解できる。
【0011】
前記目的を達成するために、本発明の一態様に係わる無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法は、受信ステーションの観点で複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出する(a)ステップと、前記抽出された情報を用いて仮想キャリアセンスを設定する(b)ステップとを含む。
【0012】
前記目的を達成するために、本発明の他の態様に係わる無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法は、送信ステーションの観点で複数の変調方式によって送信されるフレームにおいてフレームの基本変調方式によって変調した部分に仮想キャリアセンスのための情報を付加する(a)ステップと、前記付加された情報と共にフレームを伝送する(b)ステップとを含む。
【0013】
前記目的を達成するために、本発明の他の態様に係わる無線ネットワーク通信の送受信装置は、複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出するフレーム受信部と、前記フレームに仮想キャリアセンス情報を付加する機能を有するフレーム生成部と、前記仮想キャリアセンス情報が付加されたフレームを送信する送信部とを含む。
【発明の効果】
【0014】
上記のような本発明の無線ネットワーク通信において仮想キャリアセンスのための情報送受信および情報設定方法とこれを実現する装置によれば、次のような効果が1つあるいはそれ以上ある。
【0015】
第一に、多様な変調方式によって送受信されるフレームの受信に誤りが発生しても仮想キャリアセンス情報が分かるため、無線通信にあたって遅延時間を減らすことができる。
【0016】
第二に、このような仮想キャリアセンス情報がない無線ネットワーク通信の場合にもこのようなNAV値を伝送できるように変換することができるため、物理的キャリアセンスの外に衝突を回避しながら遅延時間を減らすことができる。
【0017】
第三に、前記NAV値を用いる既存の方式も予約ビットを読み取るようになれば互換が可能であるという長所がある。
【0018】
第四に、既存のフレーム構造を変更しなくても物理層から仮想キャリアセンスのための情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下の実施形態はIEEE 802.11(a)の無線ラン通信を中心に説明する。しかし、このような実施形態は、単に直交周波数分割多重化に限定されたものではなく、複数の変調方式によって通信される無線ネットワーク通信に適用することができる。
【0020】
既存の仮想キャリアセンス技術の問題を図1および図2で説明すれば次の通りである。
【0021】
仮想キャリアセンスに対して簡略に説明すれば、物理的キャリアセンスと異なり、定められた特定期間の間、媒体が占有されていると仮定するものである。すなわち、物理的キャリアセンスは実際媒体を検討して得るようになる反面、仮想キャリアセンスは送受信されるある値に定められるようになる。そして、このような値に基づいて媒体が占有される時間を予想して、その期間が過ぎた後に送信するようにする構造が仮想キャリアセンスである。その結果、物理的キャリアセンスと異なり、仮想キャリアセンスはデータを受けることができなかった場合、仮想キャリアセンスをすることができない問題点が生じる。まず、仮想キャリアセンスが正しくなされた場合は、図1の通りである。仮想キャリアセンスにあたって必要な情報であるネットワーク割当ベクトルを正確に受信した場合には(図1の場合)NAV値を読み取るようになり、いつまで媒体が使用中であるかを知ることができる。反面、図2に示すように、受信フレームを読み取るのに問題が発生すれば、その内部にあるNAV値さえも読み取ることができなくなり、該当ステーションはNAV期間よりさらに長い期間(802.11aの実施形態ではEIFS)を待たなければならない問題点がある。
【0022】
では、既存の仮想キャリアセンスがどうしてこのような問題点を発生させるのかを図3をもって説明する。
【0023】
図3では、キャリアセンス構造を示している。2種類のキャリアセンスが支援されるが、その1つは物理的キャリアセンスであり、残りは仮想キャリアセンスである。物理的キャリアセンスの構造は次の通りである。物理層210で扱う情報は212の構造を有する。PLCPプリアンブル214(Physical Layer Convergence Procedure Preamble:PLCP同期化信号)は、現在物理層であるデータが伝送されるということを予め知らせるために送られる信号である。その次に入力されるシグナルは、基本変調方式によって変調して送られるが、これはその次のデータ218部分を受けるための情報を搭載している。シグナルの詳しい構造は、図8〜図10に示している。このようなシグナルに入る情報の中にはレートというデータ部分の伝送において変調方式が何であるかを知らせる部分がある。これは多様な変調方式によって送受信を可能にする。図3において物理的キャリアセンスは、媒体にある信号が受信されているという事実を介してなされるが、すなわちPLCPプリアンブルが入ってくる瞬間、物理層では媒体接近制御層220に物理層が現在使用中であることを知らせる(222、使用中信号)。そして、このような受信が終わる瞬間、物理層の使用が終了したことを媒体接近制御層に知らせる(228)。物理的キャリアセンスは、あるステーションから送信するデータを他のステーションが知ることができない場合に問題になるため、仮想キャリアセンスが必要である。仮想キャリアセンスは、データ部分が含むMPDU内部に持続期間値(NAV値)として格納される所定の時間の間隔値を媒体接近制御層が読み取り、この期間は媒体が使用中であると認識する方式をいう。ここで、MPDUとは、媒体接近制御プロトコルデータユニットのことで、ネットワークにある他のMACに伝送するためにMACが採択したデータである。しかし、このNAV値は、データ部分が正常に受信される場合に読み取ることができるため、もしもシグナルまでのみ受信可能で、その次には多様な方式によって変調して送信されるデータ部分を読み取ることができなければNAV値を読み取れなくなる。
【0024】
図4では、既存の仮想キャリアセンス技術による遅延問題を解決するための本発明の実施形態を説明している。前述した通りすべてのステーションがNAVを設定することができるように持続期間の情報をシグナルで与えるようにした(324)。その結果、NAV値(すなわち持続期間)は、物理層で知ることができるようになるため、この値を媒体接近制御層に伝達することができるが(324)、このためには物理層から媒体接近制御層に受信に対する情報を渡すPHY−RXSTART.indicate部分でベクトル値として与えることができる。このために既存のベクトル値の修正を要するが、これは図13と図15の部分で後述する。
【0025】
一方、このようなNAV値は、既存の方式のようにデータ部分にも格納することができる。本発明はこのようなNAV値が多様な変調方式下に送受信される無線ネットワーク環境においてもステーションの受信レートに関わらず伝送されるようにする。
【0026】
図5〜図7では、他のフレームが受信されなくてもNAV値を正しく読み取ることができる本発明の実施形態と既存の方式とを比較する。図5は、正常に受信された場合を示す。受信が終わった場合、NAV値を読み取り、その期間だけ待った後(450)、次のフレーム伝送のための中止期間(DIFS、420)と、ランダムバックオフの期間(440)とが過ぎた後に送信ができる。しかし、NAV値を読めなかった図6の場合は、NAVで設定した期間よりさらに長い期間(EIFS、430)を待った後、ランダムバックオフの期間を経て送信することができる。これは前記図1の説明で詳述した。次に本発明を適用した場合にあたって、データ部分が正常に受信できない場合を図7に示す。たとえ、データは受信できなくてもシグナルの部分に格納されたNAV値を知っているため、NAVの期間とDIFS期間(460)とを経過した後、伝送ができるように構成された。したがって、受信エラーによる待機期間を短縮させるようになる。
【0027】
図8では802.11aを一例として、既存のPPDU(PLCP プロトコール データ ユニット、以下PPDUという)フレームフォーマットを説明しており、本発明の実施のための修正されたPPDUフレームフォーマットが図9および図10に示されている。PPDUは、PLCPヘッダー、MACヘッダー、MACデータフィールド、MACとPLCPとのトレーラを含む完全なPLCPフレームである。PLCPに対して簡略に説明すれば次の通りである。物理階層として無線電波を用いる場合は相対的に複雑な物理層(Physical Layer, PHY)が必要である。したがって、802.11aの物理層は媒体制御層のフレームを媒体に対応させる機能のPLCP(Physical Layer Convergence Procedure)と、このようなフレームを伝送するPMD(Physical Medium Dependent)システムの一般的な構成要素に分けられる。PLCPは、802.11ネットワークにおいて物理層の上位の部分であって、各物理層は媒体接近制御層に補助フレームを提供する自身のPLCPを有する。そして、PMDは無線周波数(RF)信号を他のステーションに伝送することを担当している。本発明の実施形態として挙げられたPLCPヘッダーは、このような物理層と媒体制御層との間の相互作用で必要な基本的な情報を格納している。
【0028】
既存のフレームのフォーマットを簡略に説明すれば、図8でシグナル部分は基本変調方式(BPSK、r=1/2)によって変調して1つのシンボルが伝送される(520)。これは最も重要な情報であるため、あるステーションにおいても読み取れるようにするために基本変調方式を採択したものである。ここに格納される情報は、その次に伝送されるデータ(前記MPDUを含む部分)を読み取るための変調レート率と、1ビットの予約ビット、データの長さ、パリティビット、そしてテールビットから構成されている(510)。そしてPLCPヘッダーの一部分であるが、24bitまで含むことができるBPSK方式のOFDMシンボルの特性のため、サービス情報はデータ部分に格納して伝送される。基本変調方式であるBPSK(r=1/2)を含んだ変調方式のデータ伝送量と、OFDMシンボルに対する情報とは、図11の変調方式(610、630、660)によって分かる。シグナルは、図11の610で示すように、最も低い伝送率(6Mbit/s)に送り、また符号化レートも最も低いものを用いて、一つのシンボル当たり送ることができる実際情報は24ビットである。これはすべてのステーションが読み取ることができる速度で送るために採択したものである。符号化レート(630)は、エラー検討のための情報を搭載したビットと実際情報との間の比率を意味する。すなわち、48ビットを送れば、このうち1/2が実際データであるため、一つのシンボル当たり伝送される実際データは24ビットとなる(660)。
【0029】
本発明の実施形態(図9および図10)に示すように、シグナル部分を2つのOFDMシンボルで構成しているが、これは前述したNAV値を格納するためである。また、既存プロトコルとの互換のために予約ビットを1とセッティングして送るようにし、持続期間情報は直ちにデータに格納されるNAV値と同一の大きさと値を有するようになる(530、550)。持続期間値を格納するために1つのシンボルとして伝送されたシグナルは2つのシンボルとして伝送され(540、560)、BPSK(r=1/2)では24ビットを送信できる特性上、48ビットを伝送するためにパッドビットを付加して伝送するようになる。勿論、他の無線通信プロトコルによる場合、このようなNAV値は新たに追加されることもできる。各実施形態の状況によってNAV値をデータ値に格納する場合であれば、同じ値を基本変調する部分とデータ部分との両側に格納して送信することができる。
【0030】
説明したように従来のPPDUフレームの構造を修正してNAVを設定することもできるが、従来のIEEE 802.11a標準PPDUフレームフォーマット(図8)によってNAVを設定することも可能である。これについては図16によって説明する。
【0031】
次に、このようなNAV、すなわち持続期間情報が基本変調方式によって伝送された場合に対する送受信の処理を説明する。図12では受信された場合の処理について示している。情報が受信されたことを知らせる所定の信号(図8〜図10で示すPLCPプリアンブル)を検出するようになれば(S110)、受信側はその次に基本情報(シグナルシンボル)を受信するようになる(S120)。この場合、基本情報の特定予約ビットを別にとるが(シンボルの予約ビットが1とセットされる方式)、これは新しいデータの伝送を知らせるため、この場合に基本変調方式によって伝送された情報からNAV情報を抽出するようになる(S130)。また、パリティビットを検討して、受信されたデータに誤りがないのかを検討するようになる。このような過程を経て受信されたフレームが新しい方式のフレームではなければ、これは既存の方式と認識して処理するようになる。既存の方式によって処理する場合、変調レートが受信可能な範囲であれば、その次にシンボルを該当変調レートにより受信するようになり、そのシンボル内に存在するNAV値を有するようになる(S170)。しかし、変調レートが受信可能な範囲でなければ、NAV値を読み取ることができないため、NAV期間でなく、EIFS期間だけ待つ(S180)。本発明による場合、シグナルからNAV値が分かるため(S150)、その次にデータの変調レートの支援有無に関わらずNAV期間後で送信することができる。
【0032】
図12のS130、S140、S150は、本発明を802.11aに適用した時に分かり得る一実施形態であり、この場合はNAV値を誤ることなく読み取れることを示している。
【0033】
また、上記発明に基づいて仮想キャリアセンスが可能であれば、ステーションはNAV期間の間送信せずにNAV期間が過ぎた後、DIFSの期間後で競争ウインドウなどを介して送信ができる。このような手続は、802.11aを例にあげた図13によって既存のフレーム構成がどのように変換されたかを示している。すなわち、既存の方式が1つのシンボルからなるシグナルを受信するが、本発明による場合、2つのシンボルを読み取るようになり(820)、そのシンボルの構成は図10を適用した(830)。また、シグナルを介して得られたNAV値を物理層から媒体接近制御層に伝達するために、次のようにベクトル値が変換される(810)。
【0034】
すなわち、物理層のシンボルを介して得られたNAV持続期間値を媒体接近制御層に送るために既存のRXVECTOR値を修正した。
【0035】
一方、このような新しい方式の仮想キャリアセンスのためのフレーム伝送の一例は図14に示している。これは既存のフレーム伝送においてPLCPヘッダーの部分にNAV値を格納することを特徴とする。まず、PLCPプリアンブルを生成し(S210)、これを含むPPDUフレームを生成する(S220)。このフレームの生成にあたって、前述した予約ビットを1にし、伝送するデータに対する誤り検討のためのパリティビットの設定段階が必要である。そして、チャンネルが使用可能であれば、フレームを伝送して受信モードに切り換える(S240、S290)。しかし、チャンネルが使用中であれば、以前に受信したPPDUフレームからNAV値を得ることができたかを検討し(S250)、その値がある場合はその持続時間が過ぎてからチャンネル競争を介して送信し(S260)、そうでない場合は予測された持続時間(EIFS)が過ぎてからチャンネル競争を介して送信するようになる(S270)。
【0036】
フレーム伝送のための媒体接近制御層と物理層との間の情報交換は図15に示す。媒体接近制御層から生成したNAV値を物理層に伝達するために次のように変換される(1010)。
【0037】
このように伝達された持続期間値は、前述したように、2つのシンボルで構成されたシグナルに格納して伝送するようになるが(1020)、このシグナルに含まれたフレームのフォーマットは図10を適用した(1030)。
【0038】
図16は、本発明の他の実施形態に係る受信ステーションの仮想キャリアセンス過程を示す図面である。本実施形態でフレームの構造は、従来のフレーム構造と同一であるがデータの長さに含まれた情報によって受信ステーションが仮想キャリアセンスすることができる。受信ステーションの仮想キャリアセンスのために、送信ステーションはフレームのデータ部分の長さとフレーム間の間隔(SIFS、DIFSなど)と他のフレームのプリアンブルの長さとシグナルおよびデータの長さを加えた値をフレームの長さフィールドに記録する。
【0039】
受信ステーションは、無線媒体を介して伝送されるフレームのPLCPプリアンブルを検出する(S310)。PLCPプリアンブルを検出したステーションは、OFDMシンボルを受信することができる状態になる。PLCPプリアンブルを検出したステーションは、フレームからシグナルシンボルを受信する(S320)。シグナルシンボルにはレートと長さに関する情報が含まれている。
【0040】
シグナルシンボルを受信してから、受信ステーションは、フレームが仮想NAVが設定されたフレームであるかを判断する(S330)。一実施形態において、仮想NAVが設定されたフレームであるかは予約ビット値を基準に判断する。例えば、予約ビットが‘0’と設定された場合には、受信されたフレームは仮想NAVが設定されない従来のフレームであり、予約ビットが‘1’と設定された場合には、受信されたフレームは仮想NAVが設定されたフレームである。他の実施形態において、仮想NAVが設定されたフレームであるか否かは、レートを用いる。レートは総4ビットであって、IEEE 802.11aは図11に示したように、総8個のレートを有する。予約されている8個のレートを用いて仮想NAVが設定されたフレームであるか否かを知らせる。
【0041】
受信されたフレームが、仮想NAVが設定されたフレームである場合に、受信ステーションはNAVを計算する(S340)。NAVはレートとデータの長さを用いて計算することができる。すなわち、受信ステーションは、データの長さをレートによって分けてNAVを計算する。NAVを計算した受信ステーションは計算された値でNAVを設定する(S350)。
【0042】
受信されたフレームが従来のフレームである場合に、受信ステーションはシグナルシンボルから得られたレートが、自体が支援可能なレートであるかを判断する(S360)。支援可能なレートである場合に受信ステーションはMPDUを得ることができ、MPDUの持続によってNAVを設定する(S370)。支援することができないレートである場合、受信ステーションは持続時間を予測してEIFSでNAVを設定する(S380)。EIFSは、物理的キャリアセンスがない状態からSIFSと最も低いレートのACKフレームの時間およびDIFSとランダムバックオフを含んだ時間である。
【0043】
次に、送信ステーションが長さおよびレートにNAV情報を含む方式について説明する。図8〜図10を参照して、IEEE 802.11a標準PPDUフレームのレートは4ビットであって、総16個のレートを指定することができる。長さは総12ビットであって、総4096バイトまで表示することができる。本実施形態では長さに仮想キャリアセンスのためのNAVを設定する。しかし、長さの単位をバイトとすることは例示的なことであって、OFDMシンボルの個数としたり、時間、例えば、マイクロ秒にすることもできる。
【0044】
例えば、レートが54Mbpsであり、データが1500バイトであれば、長さは次のように計算することができる。OFDMシンボルは、4マイクロ秒の時間の間伝送され、54Mbpsである時、1つのOFDMシンボルは216バイトの情報を伝送することができる。一方、SIFSは16マイクロ秒であり、データに対するACKフレームはプリアンブル16マイクロ秒とシグナル4マイクロ秒とデータ(MPDU)16バイト(1OFDMシンボル)である。SIFSは、4個のOFDMシンボルに該当するため、216*4=864バイトに該当する。ACKフレームは、総6個のOFDMシンボルに該当するため、216*6=1296バイトに該当する。したがって、送信ステーションは、1500+864+1296=3660バイトをフレームの長さフィールドに記録する。
【0045】
レートが6Mbpsであり、データが1500バイトであれば、長さは次のように計算することができる。OFDMシンボルは24バイトに該当する。したがって、長さフィールドには1500+24*4+24*6=1740バイトが記録される。
【0046】
このような物理層の仮想キャリアセンスは、MIMO方式の無線ラン通信においても適用することができる。以下では図17を参照して、MIMO方式の無線ラン通信において物理層の仮想キャリアセンスについて説明する。
【0047】
図17は、本発明の一実施形態に係わるMIMO PPDUの構造を示す図面である。
【0048】
MIMO PPDUは、複数のプリアンブルを含まなければならない。図17の実施形態は、2つのアンテナを用いるMIMO PPDUの構造を示す。本実施形態のMIMOフレームは、既存のSISOステーションもシグナルを受信することができるように第2アンテナのためのプリアンブルをシグナルの後ろに位置づけた。
【0049】
データフレームは、第1PLCPプリアンブル(1210)とシグナル(1220)と第2PLCPプリアンブル(1230)とデータ(1240)とを含む。
【0050】
送信ステーションは、シグナル(1220)の長さに第2PLCPプリアンブル(1230)をバイトで換算した値とデータ(1240)のバイト数とSIFSをバイトで換算した値とACKフレームをバイトで換算した値とを記録する。
【0051】
本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施し得るということを理解できる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。これは本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈しなければならない。特に、本発明の一実施形態において、直交周波数分割多重化方式の一例として802.11aを引用しているが、これは単純な実施形態をしめしたものであり、多様な変調方式を用いる無線ネットワーク通信の何処にも用いることができる発明である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】既存の競争区間でフレームを送信する過程を示す図である。
【図2】既存の競争区間でフレームを送信する過程を示す図である。
【図3】既存の仮想キャリアセンス構造とフレーム構成とを例示した図である。
【図4】本発明の一実施形態によって仮想キャリアセンス情報の伝達を例示した図である。
【図5】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図6】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図7】本発明の一実施形態でフレームが受信できない場合の仮想キャリアセンスが実現されることを既存の方式と比較した例示図である。
【図8】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図9】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図10】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じるPPDUフォーマットと本発明の実施形態に係わるPPDUフォーマットとを例示した図である。
【図11】IEEE 802.11(a)標準スペックに応じる無線ネットワーク通信における変調方式に対する情報を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る仮想キャリアセンス設定過程を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る受信プロシージャが既存の方式からどのように変更されるかを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る送信過程を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態により送信プロシージャが既存の方式からどのように変更されるかを示す図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係る仮想キャリアセンス過程を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態に係わるMIMO PPDUの構造を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出する(a)ステップと、
前記抽出された情報を用いて仮想キャリアセンスを設定する(b)ステップを含む無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項2】
前記複数の変調方式の1つは直交周波数分割方式である請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項3】
仮想キャリアセンスのための前記情報は同期化のための情報の後について行く請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項4】
前記基本変調方式は、すべてのステーションが認識できる速度の方式である請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項5】
前記(a)ステップの仮想キャリアセンスのための情報の抽出は、受信したフレームの基本変調方式によって変調した部分に誤りが発生していないことを確認してからなされる請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項6】
前記(b)ステップは、抽出された仮想キャリアセンス情報を媒体接近制御層に送るステップを含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項7】
物理層仮想キャリアセンス指定子のベクトルに1つのパラメタとして仮想キャリアセンスの情報を格納し、前記媒体接近制御層に送るステップをさらに含む請求項6に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項8】
仮想キャリアセンスのための情報は、前記情報を含んだ部分以後に受信されるデータ端が有する仮想キャリアセンスのための情報と同一の長さのビットおよび同一の値を有する請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項9】
設定された仮想キャリアセンスによる持続時間が経過した後、フレームを伝送するステップをさらに含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項10】
前記仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項11】
複数の変調方式によって送信されるフレームにおいて、フレームの基本変調方式によって変調した部分に仮想キャリアセンスのための情報を付加する(a)ステップと、
前記変調した部分を伝送する(b)ステップを含む無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項12】
前記複数の変調方式の1つは直交周波数分割方式である請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項13】
仮想キャリアセンスのための前記情報は同期化のための情報の後について行く請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項14】
前記基本変調方式は、すべてのステーションが認識できる速度の方式である請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項15】
前記(a)ステップの仮想キャリアセンスのための情報を付加することにおいて、基本変調方式によって変調した部分に誤り検討のためのパリティビットを設定する請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項16】
前記(b)ステップは、キャリアセンス情報を媒体接近制御層から物理層に送るステップを含む請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項17】
物理層仮想キャリアセンス指定子のベクトルに1つのパラメタとして仮想キャリアセンス情報を格納し、物理層に送るステップをさらに含む請求項16に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項18】
仮想キャリアセンスのための情報は、前記情報を含んだ部分以後に送信されるデータ端が有する仮想キャリアセンスのための情報と同一の長さのビットおよび同一の値を有する請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項19】
前記仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項20】
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出するフレーム受信部と、
前記フレームに仮想キャリアセンス情報を付加する機能を有するフレーム生成部と、
前記仮想キャリアセンス情報が付加されたフレームを送信する送信部を含む無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項21】
前記生成されたフレームを送信することにあたって、抽出された仮想キャリアセンス情報によって衝突を回避するようにフレームを送信する請求項20に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項22】
前記フレーム受信部は、物理層から解釈した仮想キャリアセンスのための情報を媒体接近制御層に送る請求項21に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項23】
前記フレーム生成部は、媒体接近制御層から生成した仮想キャリアセンスのための情報を物理層に送る請求項21に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項24】
前記生成された仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項23に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項25】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項26】
請求項11に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項1】
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出する(a)ステップと、
前記抽出された情報を用いて仮想キャリアセンスを設定する(b)ステップを含む無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項2】
前記複数の変調方式の1つは直交周波数分割方式である請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項3】
仮想キャリアセンスのための前記情報は同期化のための情報の後について行く請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項4】
前記基本変調方式は、すべてのステーションが認識できる速度の方式である請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項5】
前記(a)ステップの仮想キャリアセンスのための情報の抽出は、受信したフレームの基本変調方式によって変調した部分に誤りが発生していないことを確認してからなされる請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項6】
前記(b)ステップは、抽出された仮想キャリアセンス情報を媒体接近制御層に送るステップを含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項7】
物理層仮想キャリアセンス指定子のベクトルに1つのパラメタとして仮想キャリアセンスの情報を格納し、前記媒体接近制御層に送るステップをさらに含む請求項6に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項8】
仮想キャリアセンスのための情報は、前記情報を含んだ部分以後に受信されるデータ端が有する仮想キャリアセンスのための情報と同一の長さのビットおよび同一の値を有する請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項9】
設定された仮想キャリアセンスによる持続時間が経過した後、フレームを伝送するステップをさらに含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項10】
前記仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項1に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項11】
複数の変調方式によって送信されるフレームにおいて、フレームの基本変調方式によって変調した部分に仮想キャリアセンスのための情報を付加する(a)ステップと、
前記変調した部分を伝送する(b)ステップを含む無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項12】
前記複数の変調方式の1つは直交周波数分割方式である請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項13】
仮想キャリアセンスのための前記情報は同期化のための情報の後について行く請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項14】
前記基本変調方式は、すべてのステーションが認識できる速度の方式である請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項15】
前記(a)ステップの仮想キャリアセンスのための情報を付加することにおいて、基本変調方式によって変調した部分に誤り検討のためのパリティビットを設定する請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項16】
前記(b)ステップは、キャリアセンス情報を媒体接近制御層から物理層に送るステップを含む請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項17】
物理層仮想キャリアセンス指定子のベクトルに1つのパラメタとして仮想キャリアセンス情報を格納し、物理層に送るステップをさらに含む請求項16に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項18】
仮想キャリアセンスのための情報は、前記情報を含んだ部分以後に送信されるデータ端が有する仮想キャリアセンスのための情報と同一の長さのビットおよび同一の値を有する請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンス情報の送信方法。
【請求項19】
前記仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項11に記載の無線ネットワーク通信のための仮想キャリアセンスの設定方法。
【請求項20】
複数の変調方式によって送信されるフレームを受信して、フレームの基本変調方式によって変調した部分から仮想キャリアセンスのための情報を抽出するフレーム受信部と、
前記フレームに仮想キャリアセンス情報を付加する機能を有するフレーム生成部と、
前記仮想キャリアセンス情報が付加されたフレームを送信する送信部を含む無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項21】
前記生成されたフレームを送信することにあたって、抽出された仮想キャリアセンス情報によって衝突を回避するようにフレームを送信する請求項20に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項22】
前記フレーム受信部は、物理層から解釈した仮想キャリアセンスのための情報を媒体接近制御層に送る請求項21に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項23】
前記フレーム生成部は、媒体接近制御層から生成した仮想キャリアセンスのための情報を物理層に送る請求項21に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項24】
前記生成された仮想キャリアセンスのための情報は、仮想キャリアセンスのための区間をバイトで換算した値を含む請求項23に記載の無線ネットワーク通信の送受信装置。
【請求項25】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項26】
請求項11に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2007−519358(P2007−519358A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550931(P2006−550931)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000042
【国際公開番号】WO2005/071909
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000042
【国際公開番号】WO2005/071909
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
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