説明

無線伝送システム

【課題】 有料コンテンツを視聴する際の場所的制限を低減するとともに視聴料金徴収の手続きの簡素化を図ることができる無線伝送システムを提供する。
【解決手段】 入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送映像送信装置3と、無線伝送映像送信装置3から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送映像受信装置4とを有する無線伝送システムに、時計回路30と、メモリ31と、時計回路30を用いて、無線伝送映像送信装置3と無線伝送映像受信装置4の間の無線接続時間に関する情報を作成し、その作成した情報をメモリ31に記憶させる制御回路29とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線伝送送信装置と無線伝送受信装置を有し、無線伝送送信装置に供給されたAV信号等のソース信号を無線通信により無線伝送送信装置から無線伝送受信装置に伝送し無線伝送受信装置に接続される外部機器に出力する無線伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上波ディジタル放送などのように、従来よりも圧倒的に大量のコンテンツが送信可能となる放送技術が開発され、利用者、放送業者ともに、あらゆる面において選択の幅が広がりつつある。このようにチャネル数を膨大に増やすことが可能となったことから、放送業者においては、今までより、有料コンテンツの放送によるビジネスチャンスを狙いやすくなってきた。
【0003】
利用者(視聴者)は、このような有料コンテンツを受信するためには、有料コンテンツ受信用のセット(例えば、特許文献2を参照)を放送業者などから購入或いは借用する必要がある。
【0004】
上記有料コンテンツ受信用のセットは、例えば図19に示す放送受信用STB(Set Top Box)1のような構成である。放送受信用STB1は、入力端子21と、放送受信・復調回路22と、出力端子23と、放送受信・復調用制御回路24とを備えている。入力端子21には放送受信用アンテナ(不図示)或いはCATV(Cable Television)ケーブル(不図示)が有線接続されており、出力端子23にはテレビ受像機2が有線接続されている。
【0005】
放送受信・復調用制御回路24は、放送受信・復調回路22に対して受信周波数の選択、放送受信開始、放送受信終了などの指示を行う。放送受信・復調回路22は、放送受信・復調用制御回路24の指示に従って、入力端子21からの信号の中から受信希望チャンネルに属する映像信号及び音声信号を選択し、その選択した映像信号及び音声信号を復調して出力端子23に出力する。テレビ受像機2は、出力端子23から出力される信号に基づいて映像及び音声を出力する。
【0006】
放送受信用アンテナ或いはCATVケーブルから放送受信用STB1の入力端子21に送出される信号の変調方式などに特に制限はない。また、ここでは一例として出力端子23から出力される映像信号及び音声信号がNTSC方式のアナログ信号であるものとする。
【特許文献1】特開平4−79428号公報
【特許文献2】特開2003−244672号公報
【特許文献3】特開2004−80729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図19に示すシステム構成で有料コンテンツを受信する場合、放送受信用STB1とテレビ受像機2との接続線を長くしない限り、放送受信用STB1の周辺でしか有料コンテンツを視聴することができなかった。このように視聴者側の設備に制限があるため、チャネル数が増えて、有料コンテンツなどの選択肢が増えたところで、実際には視聴者数が大きく増えるということはすぐには見込めないという問題があった。
【0008】
また、視聴料金の徴収手続きが煩雑であれば、有料コンテンツの普及を鈍らせる要因となる。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑み、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限を低減するとともに視聴料金の徴収手続きの簡素化を図ることができる無線伝送システム並びにこれを用いた課金システム及び視聴制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係る無線伝送システムは、入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムであって、計時手段と、記憶手段と、前記計時手段を用いて、前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間に関する情報を作成し、その作成した情報を前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備える構成である。
【0011】
このような構成によると、前記無線伝送送信装置に前記ソース信号を供給する機器(例えば、放送受信用STB)と、前記無線伝送受信装置から出力される外部出力信号を受け取る機器(例えば、テレビ受像機)とを離れた場所に設置することができるので、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限が低減される。また、前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間が前記記憶手段に記憶されるので、この情報を用いることで視聴料金の徴収手続き(例えば、従量課金)を簡素化することができる。
【0012】
上記構成の無線伝送システムにおいて、入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置を備え、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められるようにしてもよい。
【0013】
このような構成によると、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置を有線接続する手間を省くことができる。
【0014】
また、上記各構成の無線伝送システムにおいて、前記記憶手段が記憶している前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間に関する情報を外部機器に伝達するための外部インターフェイス手段を備えてもよい。
【0015】
このような構成(以下、第1の構成という)によると、前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間に関する情報を容易に取り出すことができるので、視聴料金の徴収手続きをより一層簡素化することができる。
【0016】
また、上記目的を達成するために本発明に係る課金システムは、上記第1の構成の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段からの情報に応じた課金の額を算出する課金装置とを備える構成とする。
【0017】
また、上記目的を達成するために本発明に係る無線伝送システムは、入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムであって、計時手段と、視聴許可時間に関する情報を外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否を制御する制御手段とを備える構成とする。
【0018】
このような構成(以下、第2の構成という)によると、前記無線伝送送信装置に前記ソース信号を供給する機器(例えば、放送受信用STB)と、前記無線伝送受信装置から出力される外部出力信号を受け取る機器(例えば、テレビ受像機)とを離れた場所に設置することができるので、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限が低減される。また、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否が制御されるので、前記視聴許可時間に関する情報を用いることで視聴料金の徴収手続き(例えば、前払い料金支払い手続き)を簡素化することができる。
【0019】
また、上記目的を達成するために本発明に係る無線伝送システムは、入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムであって、入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置と、計時手段と、視聴許可時間に関する情報を外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて放送受信装置の放送受信の可否を制御する制御手段とを備え、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められる構成とする。
【0020】
このような構成(以下、第3の構成という)によると、上記第2の構成と同一の効果を奏するとともに、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置を有線接続する手間を省くことができる。
【0021】
また、上記目的を達成するために本発明に係る視聴制御システムは、上記第2又は第3の構成の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段に前記視聴許可時間に関する情報を送る情報送信装置とを備える構成とする。
【0022】
また、上記目的を達成するために本発明に係る無線伝送システムは、入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムであって、計時手段と、電子マネーデータを外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、前記電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否を制御する制御手段とを備える構成とする。
【0023】
このような構成(以下、第4の構成という)によると、前記無線伝送送信装置に前記ソース信号を供給する機器(例えば、放送受信用STB)と、前記無線伝送受信装置から出力される外部出力信号を受け取る機器(例えば、テレビ受像機)とを離れた場所に設置することができるので、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限が低減される。また、前記電子マネーデータが前記視聴許可時間に関する情報に変換され、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否が制御されるので、前記電子マネーデータを用いることで視聴料金の徴収手続き(例えば、前払い料金支払い手続き)を簡素化することができる。
【0024】
また、上記目的を達成するために本発明に係る無線伝送システムは、入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムであって、入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置と、計時手段と、電子マネーデータを外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、前記電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて放送受信装置の放送受信の可否を制御する制御手段とを備え、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められる構成とする。
【0025】
このような構成(以下、第5の構成という)によると、上記第4の構成と同一の効果を奏するとともに、前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置を有線接続する手間を省くことができる。
【0026】
また、上記目的を達成するために本発明に係る視聴制御システムは、上記第4又は第5の構成の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段に前記電子マネーデータを送る情報送信装置とを備える構成とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限を低減するとともに視聴料金の徴収手続きの簡素化を図ることができる無線伝送システム並びにこれを用いた課金システム及び視聴制御システムを実現することができる。また、本発明によると、家庭内にあるテレビ受像機の台数分までは有料放送を視聴可能にするようなシステムを提供できるので、有料コンテンツの利用者を増加させ、放送業者、視聴者の選択肢を増やす一助となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0029】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムの構成を図1に示す。なお、図1において図19と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0030】
本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムは、無線伝送映像送信装置3と無線伝送映像受信装置4から成る。放送受信用STB1の出力端子23は、テレビ受像機2ではなく無線伝送映像送信装置3の入力端子25に有線接続される。また、テレビ受像機2は無線伝送映像受信装置4の出力端子35に有線接続される。無線伝送映像送信装置3は、放送受信用STB1から出力される映像信号及び音声信号を変調して無線伝送映像受信装置4に無線送信する。無線伝送映像受信装置4は、無線受信した信号を復調して元の映像信号及び音声信号にしてテレビ受像機2に送出する。
【0031】
このように本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムを用いることで、テレビ受像機2を放送受信用STB1から離れた場所に設置することが可能となり、有料コンテンツを視聴する際の場所的制限が低減される。
【0032】
以下、本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムの構成及び動作について詳細に説明する。
【0033】
無線伝送映像送信装置3は、入力端子25と、MPEG圧縮回路26と、無線変復調回路27と、アンテナ28と、制御回路29と、時計回路30と、メモリ31とを備えている。制御回路29は、MPEG圧縮回路26と、無線変復調回路27と、時計回路30と、メモリ31とを制御する。
【0034】
MPEG圧縮回路26は、入力端子25からの映像信号及び音声信号(本実施形態ではNTSC方式のアナログ信号)の有無を検出し、入力端子25からの映像信号及び音声信号が有ると判定した場合に、入力端子25からの映像信号及び音声信号をディジタルデータに変換し、そのディジタルデータに対してMPEGアルゴリズムによりデータ圧縮を行い、その圧縮ディジタルデータを出力する。
【0035】
無線変復調回路27は、MPEG圧縮回路26からの圧縮ディジタルデータを所定の周波数帯(例えば、2.4GHz帯、5.2GHz帯など)の信号を用いて変調してアンテナ28に送出する。また、無線変復調回路27は、無線伝送映像送信装置3と無線伝送映像受信装置4との間の無線通信を維持するための制御データを、アンテナ28及び32を介して無線変復調回路33との間で送受信し、受信した制御データを制御回路29に送出する。
【0036】
制御回路29は、MPEG圧縮回路26に対して、映像信号及び音声信号のアナログ・ディジタル変換、MPEGアルゴリズムによるデータ圧縮処理の開始や停止、データ圧縮の圧縮率の変更などを指示するとともに、無線変復調回路27に対して、使用する無線のチャネル、無線通信の開始、停止を指示し、さらに、無線伝送映像受信機4との間の無線通信の開始や停止、使用する無線のチャネル指定、MPEG圧縮率の指定などのデータ交換を行うように指示する。
【0037】
無線伝送映像受信装置4は、アンテナ32と、無線変復調回路33と、MPEG伸長回路34と、出力端子35と、制御回路36とを備えている。制御回路36は、無線変復調回路33と、MPEG伸長回路34とを制御する。
【0038】
無線変復調回路33は、無線伝送映像送信装置3から送信されアンテナ32によって受信された所定の周波数帯(例えば、2.4GHz帯、5.2GHz帯など)の信号を復調して元の圧縮ディジタルデータを得て、その圧縮ディジタルデータを出力する。また、無線変復調回路33は、無線伝送映像送信装置3と無線伝送映像受信装置4との間の無線通信を維持するための制御データを、アンテナ32及び28を介して無線変復調回路27との間で送受信し、受信した制御データを制御回路36に送出する。
【0039】
本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムでは、ディジタルデータが無線伝送されるので、アナログデータを無線伝送する形態と比較して、無線伝送による信号の劣化(例えば、他の無線局との干渉や反射波の影響による信号の劣化)を低減することができる。また、本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムでは、MPEGアルゴリズムによりデータ圧縮を行うことによって無線伝送に必要とされるデータ容量を低減している。これにより、無線変復調回路ひいては無線伝送システムの価格を低減することができる。
【0040】
次に、無線伝送映像送信装置3と無線伝送映像受信装置4との間の無線接続手順について図2を参照して説明する。
【0041】
無線伝送映像送信装置3は、電源が投入されると、無線伝送映像送信装置の個体を識別するためのIDを含んだIDパケットデータを送信する(ステップA1)。この時点では、無線伝送映像送信装置3は、対になる無線伝送映像受信装置4が無線通信可能圏内にあるかどうかがわからず、対になる無線伝送映像受信装置4がIDパケットデータを受信できるかどうかがわからないため、IDパケットデータを定期的(例えば、100msecおき)に送信する。
【0042】
無線伝送映像受信装置4は、電源が投入されると、無線伝送映像送信装置3から送信されるIDパケットデータの受信を行い、IDパケットデータが受信できるまでIDパケットデータを探し続ける。そして、無線伝送映像受信装置4は、IDパケットデータが受信できたら、接続対象のIDであるかどうかを確認する(ステップA2)。この確認方法は、いくつか考えられ、例えば、予め無線伝送映像送信装置3、無線伝送映像受信装置4双方に同じIDを割り当てておき、同一IDの装置同士で通信するペアを組む方法、無線伝送映像受信装置4にペアとなるべき無線伝送映像送信装置3のIDを記憶させておくなどの方法をとることにより、無線伝送映像送信機3のIDの識別を行う方法などがあるが、本実施形態では、無線伝送映像送信装置3及び無線伝送映像受信装置4に同一のIDを割り当てることによって無線伝送映像送信機3のIDの識別を行う方法を採用することとする。
【0043】
無線伝送映像受信装置4は、受信したIDパケットデータが、接続対象のIDを持つ無線伝送映像送信装置3からのIDパケットデータであることが確認できたら、接続要求パケット信号を無線伝送映像送信装置3宛に送信する(ステップA3)。接続要求パケット信号には、無線伝送映像送信装置4が識別できるように、無線伝送映像送信装置のIDが組み込まれる。このようにする理由は、複数のペアが有った場合に、別の無線伝送映像受信装置からの接続要求パケット信号を無線伝送映像送信装置3が受け取ってしまう可能性があるためである。したがって、どの無線伝送映像送信装置に対して接続要求を出しているかを識別するために、上記のように接続要求パケット信号には必ず無線伝送映像送信装置のIDを組み込むこととする。なお、無線伝送映像送信装置側で識別できるのであれば、無線伝送映像受信装置のIDを使用して識別するようにしてもかまわない。
【0044】
以上の動作により、無線伝送映像送信装置3では、IDパケットデータを送信しつつ、無線伝送映像受信装置4からの接続要求パケット信号を待つことになる。
【0045】
無線伝送映像送信装置3は、接続要求パケット信号を受け取ったら、接続要求パケット信号が自己の接続相手からのものであるかどうかを確認する(ステップA4)。すなわち、上記説明において無線伝送映像受信装置4は無線伝送映像送信装置のIDを接続要求パケット信号に組み込むことにしているので、無線伝送映像送信装置3は、接続要求パケット信号に自己のIDが組み込まれているかどうかを確認する。もし、接続要求パケット信号に自己のIDが組み込まれていなければ、自己の接続相手となる無線伝送映像受信装置が送信した接続要求パケットではないため、これは破棄し、ステップA1に戻ってIDパケットの送信を継続する。
【0046】
接続要求パケット信号に自己のIDが組み込まれていれば、無線伝送映像送信装置3は、自己の接続相手が自己のIDを読み取って送り返してきたものであることが確認できるので、ペアとなる無線伝送映像受信装置が電波の届く範囲内にあって、自己のIDパケットを受信していることが確認できる。この確認ができた場合、無線伝送映像送信装置3は、MPEG圧縮回路26から得た映像・音声データを変調して送信する(ステップA5)。なお、このとき、映像・音声データにも、無線伝送映像送信装置のIDを組み込み、無線伝送映像受信装置が違う無線伝送映像送信装置からの映像・音声データと間違えないようにすることができる。
【0047】
無線伝送映像受信装置4は、受信し復調した映像・音声データをMPEG伸長回路34によりアナログ信号に変換し、これをテレビ受像機2に出力する。無線伝送映像受信装置4は、無線伝送映像送信装置3からの映像・音声データが届いていることを無線伝送映像送信装置3に通知するために、映像・音声データを受信しつつ、同時に、定期的(例えば、1秒おき)に接続要求パケット信号を送信する(ステップA6)。
【0048】
また、無線伝送映像送信装置3は、無線伝送映像受信装置4からの接続要求パケット信号が定期的に受信できていることを確認することによって、無線伝送映像受信装置4が動作中で、映像・音声データを受信しているということを認識することが可能となる(ステップA7)。
【0049】
逆に、無線伝送映像受信装置4は、映像・音声データを受信できない場合は、接続要求パケット信号を送信してはならない。無線伝送映像送信装置3側で、本来、1秒おきに接続要求パケット信号が受信できるべきところ、たとえば、10秒以上継続して接続要求パケット信号が受信できない状態が継続した場合、無線伝送映像受信装置4の電源が切断された、もしくは、電波の届かない場所に移動したなどの場合が考えられるため、いずれの場合も、無線伝送映像送信装置3は、映像・音声データの送信(ステップA8)を停止し、IDパケットデータの送信(ステップA1)に切り替えるという制御を行う。
【0050】
次に、図1に戻って、無線伝送映像送信装置3が具備する時計回路30及びメモリ31について説明する。制御回路29は、MPEG圧縮回路26が入力端子25からの映像信号及び音声信号が「無信号」ではないと検出したことを検知し、かつ、それと同時に、無線変復調回路27において無線伝送映像受信装置4との間で無線接続が行われていることを検知すると、この時点の時刻を時計回路30により検出し、検出した時刻を視聴開始時刻としてメモリ31に記憶させる。その後、制御回路29は、MPEG圧縮回路26が入力端子25からの映像信号及び音声信号が「無信号」であると検出したこと及び無線変復調回路27において無線伝送映像受信装置4との間で無線接続が切断されたことの少なくとも一つを検知すると、この時点の時刻を時計回路30により検出し、検出した時刻を視聴終了時刻としてメモリ31に記憶させる。
【0051】
これにより、視聴開始時刻及び視聴終了時刻がほぼ正確にメモリ31に記憶されるので、メモリ31に記憶された時刻を用いることによって課金の手続きの簡素化を図ることができる。
【0052】
なお、制御回路29が、視聴終了時刻から視聴開始時刻を差し引きすることによって視聴時間を求め、視聴開始時刻及び視聴終了時刻をメモリ31に記憶させる代わりに視聴開始時刻及び視聴時間をメモリ31に記憶させてもよい。この場合もメモリ31に記憶された時刻及び時間を用いることによって課金の手続きの簡素化を図ることができる。
【0053】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムの構成を図3に示す。なお、図3において図1と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0054】
本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムは、本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置3を無線伝送映像送信装置5に置換した構成であり、無線伝送映像送信装置5と無線伝送映像受信装置4から成る。そして、無線伝送映像送信装置5は無線伝送映像送信装置3に外部インターフェイス回路37を新たに設けた構成である。
【0055】
制御回路29は、メモリ31に記憶された視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とを読み出し、外部インターフェイス回路37へ伝達する。そして、外部インターフェイス回路37によって、外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末、携帯電話機など)6に視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報が送られ、外部機器6から放送業者側の課金装置(不図示)に視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報が送られる。課金装置は、送られてきた視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報に基づいて課金料金を算出する。
【0056】
なお、図3においては外部インターフェイス回路37と外部機器6とが有線接続される形態が図示されているが、このような形態でなくても構わない。例えば、外部インターフェイス回路37を、赤外線発光ダイオード及び赤外線受光ユニットから成るIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路とすることができる。この場合、外部機器6もIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備するようにすれば、外部インターフェイス回路37と外部機器6との間で至近距離 (約30cm程度) での双方向無線通信が可能となる。
【0057】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの構成を図4に示す。なお、図4において図3と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0058】
本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムは、本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置5を無線伝送映像送信装置7に置換した構成であり、無線伝送映像送信装置7と無線伝送映像受信装置4から成る。そして、無線伝送映像送信装置7は無線伝送映像送信装置5から入力端子25を取り除き、入力端子21と、放送受信・復調回路22と、放送受信・復調用制御回路24と、インターフェイス回路38とを新たに設けた構成である。すなわち、無線伝送映像送信装置7は無線伝送映像送信装置5に図3に示す放送受信用STB1の機能を組み入れ、一つの筐体内に納めたものである。
【0059】
外部インターフェイス回路37は、制御回路29ではなく放送受信・復調用制御回路24に接続される。また、放送受信・復調用制御回路24と制御回路29は、インターフェイス回路38を介して接続されており、相互にデータの交換を行うことができる。したがって、制御回路29が、メモリ31に記憶された視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とを読み出し、インターフェイス回路38及び放送受信・復調用制御回路24を介して外部インターフェイス回路37へ伝達することができる。そして、外部インターフェイス回路37によって、外部機器6に視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報が送られ、外部機器6から放送業者側の課金装置(不図示)に視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報が送られる。課金装置は、送られてきた視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間の情報に基づいて課金料金を算出する。
【0060】
なお、放送受信・復調回路22が、自己が復調した信号から時刻に関する情報を抽出し、放送受信・復調用制御回路24、インターフェイス回路38、及び制御回路29を介してその抽出した情報を時計回路30に送出し、時計回路30が、放送受信・復調回路22からの時刻に関する情報を用いて時刻合わせをするようにしても構わない。
【0061】
また、図4や後述する図5においては外部インターフェイス回路37と外部機器6(パーソナルコンピュータ8を含む)が有線接続される形態が図示されているが、このような形態でなくても構わない。例えば、外部インターフェイス回路37を、赤外線発光ダイオード及び赤外線受光ユニットから成るIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路とすることができる。この場合、外部機器6(パーソナルコンピュータ8を含む)もIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備するようにすれば、外部インターフェイス回路37と外部機器6(パーソナルコンピュータ8を含む)との間で至近距離 (約30cm程度) での双方向無線通信が可能となる。
【0062】
本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7が具備する外部インターフェイス回路37に接続される外部機器6を、パーソナルコンピュータ8にした場合、図5に示すようになる。パーソナルコンピュータ8はインターネット9を介して放送業者側の課金装置10に接続されている。
【0063】
例えば、視聴者と放送業者(放送局或いは放送配信会社)とが、有料放送の契約を行い、契約の時点で視聴者それぞれに固有の契約番号を付与することにより各視聴者の特定を可能とし、さらに、契約の時点で同時に放送業者側の課金装置10へインターネット9経由で接続するためのプログラムパッケージを視聴者それぞれに付与された契約番号とともにパーソナルコンピュータ8にインストールしておく。これにより、視聴者がパーソナルコンピュータ8を操作して、パーソナルコンピュータ8と放送業者側の課金装置10とがインターネット9経由で接続した時点で、放送業者側の課金装置10は、契約番号により視聴者の特定を行うことができるとともに、視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報を取得することができる。
【0064】
以下の説明で参照する図6〜図9において図5と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0065】
本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7を図6に示す無線伝送映像送信装置7Aのような構成にすることも可能である。図6に示す無線伝送映像送信装置7Aは、電話回線を用いてデータ通信を行うための電話モデム37Aを外部インターフェイス回路として採用している。そして、電話モデム37Aは、外部機器を介さずに電話回線11を介して放送業者側の課金装置10に接続される。電話モデム37Aは、視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報とともに予め付与された固有の契約番号に関する情報も課金装置10に対して送信する。
【0066】
また、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7が具備する入力端子21にCATVケーブルが接続される場合、無線伝送映像送信装置7を図7に示す無線伝送映像送信装置7Bのような構成にすることも可能である。図7に示す無線伝送映像送信装置7Bは、上り信号送信回路37Bを外部インターフェイス回路として採用している。上り信号送信回路37Bが上り信号を構成する方法としては、例えば放送信号に使用していない周波数帯域を使って上り信号を構成する方法が挙げられる。そして、上り信号送信回路37Bは、入力端子21に接続されており、外部機器を介さずに入力端子21及びCATVケーブル(不図示)を介して放送業者側の課金装置(不図示)に接続される。上り信号送信回路37Bは、視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報とともに予め付与された固有の契約番号に関する情報も課金装置(不図示)に対して送信する。
【0067】
また、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7を図8に示す無線伝送映像送信装置7Cのような構成にすることも可能である。図8に示す無線伝送映像送信装置7Cは、イーサネット送信回路37Cを外部インターフェイス回路として採用している。そして、イーサネット送信回路37Cは、外部機器であるADSLモデム12及びインターネット9を介して放送業者側の課金装置10に接続される。イーサネット送信回路37Cは、視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報とともに予め付与された固有の契約番号に関する情報も課金装置10に対して送信する。
【0068】
また、無線伝送映像送信装置7からの視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報を受け取る外部機器がIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備している場合、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7を図9に示す無線伝送映像送信装置7Dのような構成にすることも可能である。図9に示す無線伝送映像送信装置7Dは、赤外線発光ダイオード及び赤外線受光ユニットから成るIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dを外部インターフェイス回路として採用している。そして、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dは、外部機器であるパーソナルコンピュータ8及びインターネット9を介して放送業者側の課金装置10に接続される。
【0069】
なお、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備しているパーソナルコンピュータ8を、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備している携帯電話機などに置換しても構わない。
【0070】
また、視聴者は、放送業者と有料放送の契約をするときに、パーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などを用いて放送業者のWEBサイトに接続し、放送業者のWEBサイトからIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dとの通信を行うためのソフトウェアをダウンロードし、パーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などに予めインストールするようにしても構わない。
【0071】
また、視聴者は、放送業者と有料放送の契約をするときに、パーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などを用いて放送業者のWEBサイトに接続し、放送業者のWEBサイトにメールアドレスを登録し、毎月締め日になると、放送業者のWEBサイトから登録メールアドレス宛にメールが配信され、そのメールをパーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などにおいて開封することで、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dとの通信を行うためのソフトウェアが起動し、パーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などは、無線伝送映像送信装置7Dから1ヶ月分の視聴開始時間と視聴終了時間或いは視聴時間とに関する情報をIrDA経由で読み取り、その読み取った情報をインターネット9経由で放送業者のWEBサイトに登録するようにしても構わない。この時点で、課金が計算され、例えばその計算結果が放送業者のWEBサイトからパーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などに送られ、パーソナルコンピュータ8或いは携帯電話などの表示画面に「今月の使用料金は¥2000でした」などと表示される。パーソナルコンピュータ8の代わりに携帯電話機を用いている場合、携帯電話会社の集金サービスを利用して携帯電話機の利用料金と上記課金とを合算した額を視聴者が支払うようにしてもよい。
【0072】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの構成を図10に示す。なお、図10において図3及び図5と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
【0073】
本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムは、本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムと同様に無線伝送映像送信装置5と無線伝送映像受信装置4から成るが、本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムとは制御回路29の制御処理が異なっている。
【0074】
サーバ13はインターネット9を介して外部機器6に視聴許可時間に関する情報を送信し、外部機器6は受信した視聴許可時間に関する情報を外部インターフェイス回路37に送信する。制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報に応じた制御を行う。なお、視聴許可時間に関する情報が、制御回路29の制御により、メモリ31に記憶されるようにしてもよい。この場合、前述の視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報を記憶した領域とは別の領域に視聴許可時間に関する情報を記憶するようにする。
【0075】
視聴許可時間に関する情報が視聴開始可能時刻及び視聴終了すべき時刻の情報である場合の無線接続の制御手順を図11に示す。
【0076】
制御回路29は、無線伝送映像送信装置5の電源が投入された時点で無線伝送映像受信装置4との接続を試みるが、その時点で時計回路30から現在時刻T1を読み出す(ステップS10)。制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴開始可能時刻T2を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS20)。
【0077】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であるかを判定する(ステップS30)。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降でなければ(ステップS30のNO)、無線接続を中止して(ステップS80)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であれば(ステップS30のYES)、制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴を終了すべき時刻T3を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS40)。
【0078】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前であるかを判定する(ステップS50)。現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前でなければ(ステップS50のNO)、無線接続を中止して(ステップS80)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前であれば(ステップS50のYES)、制御回路29は、無線接続を継続し(ステップS60)、時計回路30から現在の時刻T1を再度読み出し(ステップS70)、ステップS50に戻る。
【0079】
視聴許可時間に関する情報が視聴開始可能時刻及び視聴継続可能時間の情報である場合の無線接続の制御手順を図12に示す。なお、図12において図11と同一のステップには同一の符号を付す。
【0080】
制御回路29は、無線伝送映像送信装置5の電源が投入された時点で無線伝送映像受信装置4との接続を試みるが、その時点で時計回路30から現在の時刻T1を読み出す(ステップS10)。制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴開始可能時刻T2を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS20)。
【0081】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であるかを判定する(ステップS30)。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降でなければ(ステップS30のNO)、無線接続を中止して(ステップS80)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であれば(ステップS30のYES)、制御回路29は、ステップS10で読み出した現在時刻T1の数値を視聴開始時刻T4としてメモリ31に記憶させる(ステップS32)。
【0082】
ステップS32の処理後、制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴継続可能時間TPを外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出し(ステップS34)、時計回路30から現在の時刻T1を再度読み出す(ステップS36)。
【0083】
その後、制御回路29は、視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下であるかを判定する(ステップS38)。視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下でなければ(ステップS38のNO)、無線接続を中止して(ステップS80)、フローを終了する。視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下であれば(ステップS38のYES)、制御回路29は、無線接続を継続し(ステップS60)、ステップS36に戻る。
【0084】
上記いずれかの制御手順を行うことにより、有料放送の視聴を制御することが可能となる。
【0085】
また、無線伝送映像送信装置5に対して視聴許可時間に関する情報を送る外部機器がIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備している場合、本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置5を図13に示す無線伝送映像送信装置5Dのような構成にすることも可能である。図13に示す無線伝送映像送信装置5Dは、赤外線発光ダイオード及び赤外線受光ユニットから成るIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dを外部インターフェイス回路として採用している。そして、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dは、外部機器6及びインターネット9を介して放送業者側のサーバ13に接続される。なお、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備している外部機器6としては、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機などが挙げられる。この場合、視聴者は、放送業者と有料放送の契約をするときに、パーソナルコンピュータ、携帯電話機などの外部機器6を用いて放送業者のWEBサイトに接続し、放送業者のWEBサイトにメールアドレスを登録し、毎月締め日になると、放送業者のWEBサイトから登録メールアドレス宛にメールが配信され、そのメールをパーソナルコンピュータ、携帯電話機などの外部機器6において開封することで、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dとの通信を行うためのソフトウェアが起動し、パーソナルコンピュータ、携帯電話機などの外部機器6は、別払いにて前払い使用料金を支払う操作がなされることにより、視聴許可時間に関する情報を取得する動作を行うようにしても構わない。さらに、携帯電話会社の集金サービスなどを利用して携帯電話機の利用料金と上記前払い使用料金とを合算した額を視聴者が支払うようにしてもよい。
【0086】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの構成を図14に示す。本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの構成は、図5に示す本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの構成と同一であるが、放送受信・復調用制御回路24及び制御回路29の制御処理が異なっている。
【0087】
サーバ13はインターネット9を介してパーソナルコンピュータ8に視聴許可時間に関する情報を送信し、パーソナルコンピュータ8は受信した視聴許可時間に関する情報を外部インターフェイス回路37に送信する。放送受信・復調用制御回路24及び制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報に応じた制御を行う。なお、視聴許可時間に関する情報が、制御回路29の制御により、メモリ31に記憶されるようにしてもよい。この場合、前述の視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報を記憶した領域とは別の領域に視聴許可時間に関する情報を記憶するようにする。
【0088】
視聴許可時間に関する情報が視聴開始可能時刻及び視聴終了すべき時刻の情報である場合の無線接続の制御手順を図15に示す。なお、図15において図11と同一のステップには同一の符号を付す。
【0089】
制御回路29は、無線伝送映像送信装置7の電源が投入された時点で無線伝送映像受信装置4との接続を試みるが、その時点で時計回路30から現在時刻T1を読み出す(ステップS10)。制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴開始可能時刻T2を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS20)。
【0090】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であるかを判定する(ステップS30)。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降でなければ(ステップS30のNO)、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を中止させる(ステップS85)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であれば(ステップS30のYES)、制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴を終了すべき時刻T3を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS40)。
【0091】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前であるかを判定する(ステップS50)。現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前でなければ(ステップS50のNO)、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を中止させ(ステップS85)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴を終了すべき時刻T3より前であれば(ステップS50のYES)、制御回路29は、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を継続させ(ステップS65)、時計回路30から現在の時刻T1を再度読み出し(ステップS70)、ステップS50に戻る。
【0092】
視聴許可時間に関する情報が視聴開始可能時刻及び視聴継続可能時間の情報である場合の無線接続の制御手順を図16に示す。なお、図16において図15と同一のステップには同一の符号を付す。
【0093】
制御回路29は、無線伝送映像送信装置7の電源が投入された時点で無線伝送映像受信装置4との接続を試みるが、その時点で時計回路30から現在の時刻T1を読み出す(ステップS10)。制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴開始可能時刻T2を外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出す(ステップS20)。
【0094】
その後、制御回路29は、現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であるかを判定する(ステップS30)。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降でなければ(ステップS30のNO)、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を中止させ(ステップS85)、フローを終了する。現在時刻T1が視聴開始可能時刻T2以降であれば(ステップS30のYES)、制御回路29は、ステップS10で読み出した現在時刻T1の数値を視聴開始時刻T4としてメモリ31に記憶させる(ステップS32)。
【0095】
ステップS32の処理後、制御回路29は、外部インターフェイス回路37によって受信された視聴許可時間に関する情報中の視聴継続可能時間TPを外部インターフェイス回路37或いはメモリ31から読み出し(ステップS34)、時計回路30から現在の時刻T1を再度読み出す(ステップS36)。
【0096】
その後、制御回路29は、視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下であるかを判定する(ステップS38)。視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下でなければ(ステップS38のNO)、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を中止させ(ステップS85)、フローを終了する。視聴開始時刻T4から現在時刻T1までの時間が視聴継続可能時間TP以下であれば(ステップS38のYES)、制御回路29は、放送受信・復調用制御回路24に放送の受信を継続させ(ステップS65)、ステップS36に戻る。
【0097】
上記いずれかの制御手順を行うことにより、有料放送の視聴を制御することが可能となる。
【0098】
また、無線伝送映像送信装置5に対して視聴許可時間に関する情報を送るパーソナルコンピュータ8がIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備している場合、本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの無線伝送映像送信装置7が具備する外部インターフェイス回路を、赤外線発光ダイオード及び赤外線受光ユニットから成るIrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路にするとよい。なお、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備するパーソナルコンピュータの代わりに、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備する携帯電話機や携帯機器などを用いてもよい。
【0099】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係る無線伝送システムの構成を図17に示す。本発明の第6実施形態に係る無線伝送システムの構成は、図13に示す本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムと同一であるが、制御回路29の制御処理が異なっている。
【0100】
パーソナルコンピュータ8は、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備しており、視聴者が放送業者と有料放送の契約を行う時点で、IrDA方式赤外線通信によって無線伝送映像送信装置5Dと通信を行うためのソフトウェアがインストールされている。前記ソフトウェアは、パーソナルコンピュータ8上で動作し、放送業者側のサーバ13からインターネット9を介してパーソナルコンピュータ8に供給された電子マネーデータと、電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換する手順データ(以下、「変換手順データ」という)とをIrDA方式赤外線通信によって無線伝送映像送信装置5Dに送信するためのソフトウェアである。
【0101】
制御回路29は、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dが受け取った電子マネーデータと変換手順データとを制御回路29内の内部メモリ若しくはメモリ31に書き込む。制御回路29は、変換手順データに基づいて電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、その視聴許可時間に関する情報を制御回路29内の内部メモリ若しくはメモリ31に格納する。
【0102】
電子マネーデータから視聴許可時間に関する情報に変換する手順とは、「電子マネーの金額に相当する数値を視聴許可時間に変換する」といった変換式を意味するものであり、単純な例としては、「電子マネー100円相当額により1時間の視聴を許可する」としておくことにより、電子マネー5000円相当の数値を読み取った場合に視聴許可時間が50時間となるものである。
【0103】
また、契約の形態などにより、すべての視聴者において、一律に「電子マネー100円相当額により1時間の視聴を許可する」という内容とすることができず、たとえば、一部の視聴者に対しては「電子マネー100円相当額により2時間の視聴を許可する」という場合もあるため、上述したように電子マネーデータをパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置5Dに送るたびに変換手順データもパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置5Dに送るようにし、電子マネーデータと視聴許可時間との対応を柔軟にすることが望ましい。
【0104】
さらに、複雑な運用として、「午前8時から午後10時までの間は電子マネー100円
相当額により1時間の視聴を許可し、これ以外の時間帯では、電子マネー50円相当額により1時間の視聴を許可する」といったような時間帯に応じて視聴料金を変更する料金体系も考えられる。このような場合においても、上述したように電子マネーデータをパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置5Dに送るたびに変換手順データもパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置5Dに送るようにしているので、電子マネーデータを視聴許可時間に変換するときに、時計回路30により現在時刻を確認し、確認した現在時刻に応じて電子マネーデータを視聴許可時間に変換することによって対応可能となる。
【0105】
なお、電子マネーデータを変換して得られる数値は、「視聴継続可能時間」のみであり、「視聴開始可能時刻」については電子マネーデータを変換しても得られない。したがって、「視聴開始可能時刻」は、その数値をそのままパーソナルコンピュータ8が無線伝送映像送信装置5Dに送出するか若しくは制御回路29が電子マネーデータの値を読み取った時刻を時計回路30から読み出し、「視聴開始可能時刻」として使用するかのいずれかの方法により、制御回路29に読み取られる。
【0106】
上述した動作により、制御回路29は、「視聴継続可能時間」と「視聴開始可能時刻」を認識することができる。また、制御回路29は、「視聴継続可能時間」と「視聴開始可能時刻」から「視聴を終了すべき時間」を求めることもできる。制御回路29は、第四実施形態と同様に、「視聴開始可能時刻」と「視聴を終了すべき時間」を用いる場合には図11に示す制御動作を行い、「視聴開始可能時刻」と「視聴継続可能時間」を用いる場合には図12に示す制御動作を行う。
【0107】
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態に係る無線伝送システムの構成を図18に示す。本発明の第7実施形態に係る無線伝送システムの構成は、図9に示す本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムと同一であるが、放送受信・復調用制御回路24及び制御回路29の制御処理が異なっている。
【0108】
パーソナルコンピュータ8は、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路を具備しており、視聴者が放送業者と有料放送の契約を行う時点で、IrDA方式赤外線通信によって無線伝送映像送信装置7Dと通信を行うためのソフトウェアがインストールされている。前記ソフトウェアは、パーソナルコンピュータ8上で動作し、放送業者側のサーバ13からインターネット9を介してパーソナルコンピュータ8に供給された電子マネーデータと、電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換する手順データ(以下、「変換手順データ」という)とをIrDA方式赤外線通信によって無線伝送映像送信装置7Dに送信するためのソフトウェアである。
【0109】
制御回路29は、IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路37Dが受け取った電子マネーデータと変換手順データとを制御回路29内の内部メモリ若しくはメモリ31に書き込む。制御回路29は、変換手順データに基づいて電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、その視聴許可時間に関する情報を制御回路29内の内部メモリ若しくはメモリ31に格納する。
【0110】
電子マネーデータから視聴許可時間に関する情報に変換する手順とは、「電子マネーの金額に相当する数値を視聴許可時間に変換する」といった変換式を意味するものであり、単純な例としては、「電子マネー100円相当額により1時間の視聴を許可する」としておくことにより、電子マネー5000円相当の数値を読み取った場合に視聴許可時間が50時間となるものである。
【0111】
また、契約の形態などにより、すべての視聴者において、一律に「電子マネー100円相当額により1時間の視聴を許可する」という内容とすることができず、たとえば、一部の視聴者に対しては「電子マネー100円相当額により2時間の視聴を許可する」という場合もあるため、上述したように電子マネーデータをパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置7Dに送るたびに変換手順データもパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置7Dに送るようにし、電子マネーデータと視聴許可時間との対応を柔軟にすることが望ましい。
【0112】
さらに、複雑な運用として、「午前8時から午後10時までの間は電子マネー100円
相当額により1時間の視聴を許可し、これ以外の時間帯では、電子マネー50円相当額により1時間の視聴を許可する」といったような時間帯に応じて視聴料金を変更する料金体系も考えられる。このような場合においても、上述したように電子マネーデータをパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置7Dに送るたびに変換手順データもパーソナルコンピュータ8から無線伝送映像送信装置7Dに送るようにしているので、電子マネーデータを視聴許可時間に変換するときに、時計回路30により現在時刻を確認し、確認した現在時刻に応じて電子マネーデータを視聴許可時間に変換することによって対応可能となる。
【0113】
なお、電子マネーデータを変換して得られる数値は、「視聴継続可能時間」のみであり、「視聴開始可能時刻」については電子マネーデータを変換しても得られない。したがって、「視聴開始可能時刻」は、その数値をそのままパーソナルコンピュータ8が無線伝送映像送信装置7Dに送出するか若しくは制御回路29が電子マネーデータの値を読み取った時刻を時計回路30から読み出し、「視聴開始可能時刻」として使用するかのいずれかの方法により、制御回路29に読み取られる。
【0114】
上述した動作により、制御回路29は、「視聴継続可能時間」と「視聴開始可能時刻」を認識することができる。また、制御回路29は、「視聴継続可能時間」と「視聴開始可能時刻」から「視聴を終了すべき時間」を求めることもできる。制御回路29は、第五実施形態と同様に、「視聴開始可能時刻」と「視聴を終了すべき時間」を用いる場合には図15に示す制御動作を行い、「視聴開始可能時刻」と「視聴継続可能時間」を用いる場合には図16に示す制御動作を行う。
【0115】
なお、上述した実施形態においては、本発明に特有の部分である時計回路30、メモリ回路31、外部インターフェイス回路37を無線伝送映像送信装置側に設けたが、無線伝送映像受信装置側に設けても構わない。
【0116】
また、無線伝送装置の入力信号及び無線伝送受信装置の出力信号は映像・音声信号に限らず、例えば映像信号のみや音声信号のみであっても構わない。
【0117】
また、上述した実施形態においては、無線伝送映像送信装置と無線伝送映像受信装置で無線伝送される放送番組が全て有料放送の番組であることを想定しているが、有料放送の番組と無料放送の番組とがある場合は、例えば無線伝送映像送信装置が入力する信号にチャンネル情報を含ませそのチャンネル情報によって有料放送の番組か無料放送の番組かを識別し、有料放送の番組に対してのみ視聴開始時刻と視聴終了時刻或いは視聴時間とに関する情報の作成、課金、及び視聴制限を行うとよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】は、本発明の第1実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図2】は、図1に示す無線伝送システムの無線接続手順を示す図である。
【図3】は、本発明の第2実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図4】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図5】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムと課金装置との接続関係を示す図である。
【図6】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの変形例を示す図である。
【図7】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの変形例を示す図である。
【図8】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの変形例を示す図である。
【図9】は、本発明の第3実施形態に係る無線伝送システムの変形例を示す図である。
【図10】は、本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図11】は、本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの無線接続の制御手順を示すフローチャートである。
【図12】は、本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの無線接続の他の制御手順を示すフローチャートである。
【図13】は、本発明の第4実施形態に係る無線伝送システムの変形例を示す図である。
【図14】は、本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図15】は、本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの無線接続の制御手順を示すフローチャートである。
【図16】は、本発明の第5実施形態に係る無線伝送システムの無線接続の他の制御手順を示すフローチャートである。
【図17】は、本発明の第6実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図18】は、本発明の第7実施形態に係る無線伝送システムの構成を示す図である。
【図19】は、従来の有料コンテンツ受信用のセットである放送受信用STBの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
1 放送受信用STB
2 テレビ受像機
3、5、5D、7、7A〜7D 無線伝送映像送信装置
4 無線伝送映像受信装置
6 外部機器
8 パーソナルコンピュータ
9 インターネット
10 課金装置
11 電話回線
12 ADSLモデム
13 サーバ
21 入力端子
22 放送受信・復調回路
23 出力端子
24 放送受信・復調用制御回路
25 入力端子
26 MPEG圧縮回路
27 無線変復調回路
28 アンテナ
29 制御回路
30 時計回路
31 メモリ
32 アンテナ
33 無線変復調回路
34 MPEG伸長回路
35 出力端子
36 制御回路
37 外部インターフェイス回路
37A 電話モデム
37B 上り信号送信回路
37C イーサネット送信回路
37D IrDA方式赤外線通信用インターフェイス回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムにおいて、
計時手段と、
記憶手段と、
前記計時手段を用いて、前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間に関する情報を作成し、その作成した情報を前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする無線伝送システム。
【請求項2】
入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置を備え、
前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められる請求項1に記載の無線伝送システム。
【請求項3】
前記記憶手段が記憶している前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続時間に関する情報を外部機器に伝達するための外部インターフェイス手段を備える請求項1又は請求項2に記載の無線伝送システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段からの情報に応じた課金の額を算出する課金装置とを備えることを特徴とする課金システム。
【請求項5】
入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムにおいて、
計時手段と、
視聴許可時間に関する情報を外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、
前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否を制御する制御手段とを備えることを特徴とする無線伝送システム。
【請求項6】
入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムにおいて、
入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置と、
計時手段と、
視聴許可時間に関する情報を外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、
前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて放送受信装置の放送受信の可否を制御する制御手段とを備え、
前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められることを特徴とする無線伝送システム。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段に前記視聴許可時間に関する情報を送る情報送信装置とを備えることを特徴とする視聴制御システム。
【請求項8】
入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムにおいて、
計時手段と、
電子マネーデータを外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、
前記電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて前記無線伝送送信装置と前記無線伝送受信装置の間の無線接続の可否を制御する制御手段とを備えることを特徴とする無線伝送システム。
【請求項9】
入力したソース信号を電波に変換して送信する無線伝送送信装置と、前記無線伝送送信装置から出力される電波を受信して元のソース信号に変換して外部出力信号とする無線伝送受信装置とを有する無線伝送システムにおいて、
入力した放送受信信号から前記ソース信号を生成し、前記ソース信号を前記無線伝送送信装置に出力する放送受信装置と、
計時手段と、
電子マネーデータを外部から受け取るための外部インターフェイス手段と、
前記電子マネーデータを視聴許可時間に関する情報に変換し、前記計時手段を用いて、前記視聴許可時間に関する情報に応じて放送受信装置の放送受信の可否を制御する制御手段とを備え、
前記放送受信装置と前記無線伝送送信装置が一つの筐体内に納められることを特徴とする無線伝送システム。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の無線伝送システムと、前記無線伝送システムが具備する前記外部インターフェイス手段に前記電子マネーデータを送る情報送信装置とを備えることを特徴とする視聴制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−121542(P2006−121542A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−309097(P2004−309097)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】