説明

無線通信システム、基地局装置、移動制御ノード、無線通信方法

【課題】基地局装置の増設時や減設時等において、最適な数のトラッキングエリアを無線通信装置に割り当てる方法を提供する。
【解決手段】基地局装置10と、移動制御ノード20と、を有している。基地局装置10は、基地局装置10の位置情報および基地局装置10のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を移動制御ノード20に送信する。移動制御ノード20は、基地局装置10から、基地局装置10の位置情報および基地局装置10のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム、基地局装置、移動制御ノード、無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、3GPP(3rd Generation Partnership Projects)において標準化が進められているLTE(Long Term Evolution)では、EUTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network、UMTS=Universal Mobile Telecommunication System)およびEPC(Evolved Packet Core)が、図1に示すように構成されている無線通信システムが提案されている(非特許文献1の4.2.1、非特許文献2のFigure 4.2.1−1および4.2.1−2)。ただし、これらの名称はこの限りではなく、EUTRANをLTEと称し、EPCをSAE(System Architecture Evolution)と称し、EUTRANとEPCとでEPS(Evolved Packet System)と称することもある。
【0003】
図1を参照すると、EUTRAN側には、基地局装置であるeNode B(evolved Node B)10が設けられている。また、EPC側には、CN(Core Network) Nodeとして、移動制御ノードであるMME(Mobility Management Entity)20、ゲートウェイ装置であるS−GW(Serving Gateway)30、上位ゲートウェイ装置であるP−GW(Packet Data Network Gateway)40、およびHSS(Home Subscriber Server)50が設けられている。また、eNode B10は、無線通信装置であるUE(User Equipment)60と無線インタフェースを介して接続されている。
【0004】
ここで、MME20は、UE60の移動制御(位置登録)機能、ハンドオーバ制御機能、S−GW30およびP−GW40の選択機能、ベアラ管理機能等を備えるノードである(非特許文献1の4.4.2)。また、S−GW30は、eNode B10とP−GW40との間でユーザプレーンのパケットデータを転送するノードである。また、P−GW40は、自ネットワーク(Home PLMN、PLMN=Public Land Mobile Network)からの送信パケットデータを外ネットワーク(Visit PLMN)へ転送し、外ネットワークからの受信パケットデータを自ネットワークへ転送するノードである。また、HSS50は、UE60の認証に用いるユーザ情報を保存するサーバである。
【0005】
また、LTEでは、UE60に対し、着信時にページングを行うエリアとして、TA(Tracking Area)が割り当てられる(非特許文献1の5.2.3)。具体的には、UE60は、eNode B10に位置登録を行うと、MME20によりTAが割り当てられ、割り当てられたTAのリストがUE60に登録される。そして、UE60は、登録されたリストにないTAに移動したことを検出すると、TAを更新するためにeNode B10に再度の位置登録を行う(非特許文献1の5.3.3.1)。
【0006】
ところで、UE60の位置登録時に、UE60に割り当てるTA数は、例えば、ページング(Paging)トラヒックが高いところでは、UE60に対するページングを行う領域を減らすために少なくする。その一方で、UE60の位置登録の回数を減らすためには、例えば、高速移動のUE60に割り当てるTA数を多くする。
【0007】
このように、システムにおけるページングトラヒックを減らすためのTA数と、UE60からの位置登録の回数を減らすためのTA数とは、トレードオフの関係にあるため、これらの関係を考慮して、UE60に割り当てるTA数を最適化する必要がある。
【0008】
以下、一般的なUE60へのTA割り当て方法について説明する。
【0009】
ここでは、図2に示されるように、複数のeNode B10の各々のセルCのうちC#1〜C#23が配置されているものとする。また、C#1〜C#23は、以下のように、TA#1〜TA#7のいずれかに属するものとする。
【0010】
TA#1=C#1,C#2,C#3,C#4,C#5
TA#2=C#17,C#18,C#19,C#20,C#21,C#22
TA#3=C#6,C#7,C#8
TA#4=C#9,C#10,C#12,C#13,C#14
TA#5=C#16
TA#6=C#11,C#15
TA#7=C#23
一般的に、MME20は、保守者(オペレータ)により手動で設定されたルールにしたがって、UE60にTAを割り当てる。また、このルールは、UE60に固定的に複数のTAを割り当てるものになっている。
【0011】
具体的には、図2の例であれば、UE60がTA#1に属するセルのeNode B10のいずれかに位置登録してきた場合、固定的にTA#1およびTA#4の2つのTAをUE60に割り当てるルールになっている。
【0012】
この場合、高速移動のUE60がTA#1に属するセルのeNode B10のいずれかに位置登録してきたとしても、UE60には2つのTA#1およびTA#4を割り当てる。
【0013】
しかし、例えば、TA#1およびTA#4に属するセルが、カバーする範囲が非常に狭い(半径数百メートル)タイプのセルであるとすると、MME20がUE60に2つのTA#1およびTA#4を割り当てたとしても、数秒でTA#1およびTA#4を通過してTA#5に入ってしまうため、UE60はすぐに新たな位置登録をする必要がある。
【0014】
UE60がTA#1およびTA#4を通過する時間を実際に計算してみると、以下になる。
【0015】
ここでは、UE60が位置登録するのがTA#1に属するC#2のeNode B10であり、TA#1およびTA#4に属するセルのセル直径が500mであり、UE60の移動速度が80km/hであるものとする。
【0016】
この場合、UE60がTA#1およびTA#4を通過するまでの距離は、セル5つ(C#2,C#3,C#5,C#12,C#13)分の2500m(=500m*5)である。
【0017】
そのため、UE60がTA#1およびTA#4を通過する時間は、113秒(≒2500m/80km/h)である。この数値は、UE60が約2分で位置登録をしてしまうことを示している。よって、UE60の位置登録の数を減らすことはできない。
【0018】
このように、UE60の位置登録の数を減らすことができないので、UE60に最適な数のTAを割り当てることができない。
【0019】
また、UE60に固定的に複数のTAを割り当てる場合、日中にほぼ移動しないUE60にも複数のTAを割り当てる。そのため、UE60が着信時のページングのトラヒックを複数のTAの範囲に渡って出すことになり、ページングトラヒックを減らすことができず、無線通信システムに大きな負荷を与えてしまう。
【0020】
以上のように、UE60に固定的に複数のTAを割り当てる構成では、UE60に最適な数のTAを割り当てることができないという課題がある。
【0021】
また、保守者が、UE60にTAを割り当てる際のルールを手動でMME20に設定しているため、eNode B10の増設時や減設時等に、毎回、ルールを設定し直さなければならず、保守者に大変な手間がかかり、OPEX(Operation Expenditure)の増加につながってしまうという課題がある。
【非特許文献1】3GPP TS 23.401,V8.0.0
【非特許文献2】3GPP TS 36.300,V8.2.0
【発明の開示】
【0022】
そこで、本発明の目的は、上述した課題の少なくとも一つを解決することができる無線通信システム、基地局装置、移動制御ノード、無線通信方法を提供することにある。
【0023】
本発明の無線通信システムは、
基地局装置と、移動制御ノードと、を有してなる無線通信システムであって、
前記基地局装置は、
前記基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を前記移動制御ノードに送信し、
前記移動制御ノードは、
前記基地局装置から、前記基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を受信する。
【0024】
本発明の基地局装置は、
基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を、移動制御ノードに送信する送信部を有する。
【0025】
本発明の第1の移動制御ノードは、
基地局装置から、当該基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を受信する受信部を有する。
【0026】
本発明の第2の移動制御ノードは、
基地局装置から、前記基地局装置に位置登録した無線通信装置の動きに関する情報を受信する受信部と、
前記基地局装置の配置に関する情報と前記動きに関する情報とを基に、トラッキングエリアを割り当てる制御部と、を有する。
【0027】
本発明の第1の無線通信方法は、
基地局装置による無線通信方法であって、
前記基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を、移動制御ノードに送信する送信ステップを有する。
【0028】
本発明の第2の無線通信方法は、
移動制御ノードによる無線通信方法であって、
基地局装置から、前記基地局装置の位置情報および前記基地局装置のセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を受信する受信ステップを有する。
【0029】
本発明によれば、基地局装置は、自己の基地局装置の位置情報およびセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を移動制御ノードに送信する構成となっている。
【0030】
したがって、移動制御ノードは、基地局装置の位置情報およびセルの大きさに関する情報の少なくとも一方を受信することによって、セルの配置関係を把握することができるため、トラッキングエリアの割り当てのための保守者の手作業にともなうOPEXを低減でき、最適な数のトラッキングエリアを無線通信装置に割り当てることが可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】無線通信システムの全体構成を示す図である。
【図2】セルの配置関係を表すマップの他の例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の無線通信システムの動作を説明するシーケンス図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の無線通信システムにおけるeNode Bの増設時の動作を説明するシーケンス図である。
【図7】セルの配置関係を表すマップの一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の無線通信システムにおけるeNode Bのセルのカバー範囲の変更時の動作を説明するシーケンス図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るMMEにおけるTA割り当て時の動作の流れを説明するフローチャートである。
【図10】図9に示したステップ706,712におけるTA範囲の計算時の処理の流れを説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態の無線通信システムにおけるUEのアタッチ時の動作を説明するシーケンス図である。
【図12】本発明の第4の実施形態の無線通信システムにおけるUEの位置登録時の動作を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0033】
なお、以下で説明する全ての実施形態において、無線通信システムの全体構成自体は、図1に示したものと同様である。
【0034】
(第1の実施形態)
図3を参照すると、本実施形態に係るeNode B10は、自己のeNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報をMME20に送信する送信部11を有している。
【0035】
また、本実施形態に係るMME20は、eNode B10から、eNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報を受信する受信部21を有している。
【0036】
以下、本実施形態の動作について、図4を参照して説明する。
【0037】
図4を参照すると、ステップ201において、eNode B10の送信部11は、自己のeNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報をMME20に送信する。MME20に送信された情報は、MME20の受信部21にて受信される。
【0038】
したがって、MME20が、eNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報を受信することによって、セルの配置関係を把握することができるため、TAの割り当てのための保守者の手作業にともなうOPEXを低減でき、最適な数のTAをUE60に割り当てることが可能になるという効果が得られる。
【0039】
(第2の実施形態)
図5を参照すると、本実施形態に係るeNode B10は、図3の第1の実施形態と比較して、受信部12および制御部13が追加された点が異なる。
【0040】
制御部13は、eNode B10に関する以下の情報をメッセージに含める。
【0041】
(1)eNode B10のセルの位置情報
例えば、セルの位置情報は、eNode B10に搭載された位置情報測定部でGPS(Global Positioning System)等を利用して取得された、eNode B10のセルの位置(例えば、セルの中心位置またはeNode B10の中心位置)の緯度経度の情報である。また、セルの位置情報は、eNode B10がGPS等を利用して取得した、位置計算に必要な情報とすることができる。
【0042】
(2)eNode B10のセルの大きさに関する情報
例えば、セルの大きさは、セルの直径または半径(例えば、500m、1km、2km)とすることができる。もしくは、セルの大きさを表すタイプ(例えば、Macro、Micro、Pico、Femto)とすることができる。
【0043】
(3)eNode B10のセルの属するTA
(4)eNode B10の番号もしくはeNode B10のセルの番号
なお、上記の(2)〜(4)は、eNode B10に予め設定されるものである。
【0044】
送信部11は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を含むメッセージをMME20に送信する。
【0045】
受信部12は、MME20から、自己のeNode B10に位置登録してきたUE60に割り当てたTAの情報を含むメッセージを受信する。
【0046】
なお、送信部11、受信部12、および制御部13によるメッセージの送受信は、UE60との間でも行われるものとする。
【0047】
また、本実施形態に係るMME20は、図3の第1の実施形態と比較して、送信部22および制御部23が追加された点が異なる。
【0048】
受信部21は、eNode B10から、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を含むメッセージを受信する。
【0049】
制御部23は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を基に、セルの配置関係を表すマップを作成する。
【0050】
また、制御部23は、eNode B10に位置登録してきたUE60に対し、UE60の移動速度および移動方向とマップとを基に、最適な数のTAを動的に割り当て、割り当てたTAの情報をメッセージに含める。
【0051】
送信部22は、eNode B10に位置登録してきたUE60に割り当てたTAの情報を含むメッセージをeNode B10に送信する。
【0052】
なお、送信部22、受信部21、および制御部23によるメッセージの送受信は、S−GW30との間でも行われるものとする。
【0053】
以下、本実施形態の動作について説明する。
【0054】
無線通信システムにおいては、ある地域におけるトラヒック量や、既設のeNode B10から無線が届かないビルの谷間の影などの場所などに応じて、通信サービスを安定的かつ最適にするため、eNode B10の増設、減設、配置換え等を行う。
【0055】
[eNode B10の増設時]
まず、eNode B10の増設時の動作について、図6を参照して説明する。
【0056】
ここでは、図7に示すように、図2のセル配置に、TA#1に属するC#30が新たに追加されるものとする。
【0057】
図6を参照すると、ステップ401において、TA#1に追加されるC#30のeNode B10が新たに増設されたとする。
【0058】
すると、ステップ402において、増設されたeNode B10の送信部11は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を含むセットアップメッセージ(S1 Setupメッセージ)をMME20に送信する。
【0059】
次に、ステップ403において、MME20の制御部23は、TA#1に属するC#1〜C#5,C#30の位置情報および大きさに関する情報を基にTA#1の範囲を計算し、図7に示すような新たなマップを作成して不図示の記憶部に保存する。
【0060】
その後、ステップ404において、MME20の送信部22は、セットアップメッセージに対する応答メッセージ(S1 Setup Responseメッセージ)を、eNode B10に送信する。
【0061】
[eNode B10の減設時]
eNode B10の減設時には、減設されたeNode B10のセルが削除されることになるため、MME20は、減設されたeNode B10から通知をもらうことはできない。ただし、eNode B10の減設時には、減設されたeNode B10とMME20との接続リンクが切断されることになる。
【0062】
そこで、MME20の制御部23は、自己のMME20との接続リンクが切断されたeNode B10を減設されたと判断し、減設されたeNode B10のセルをマップから削除し、新たなマップを作成して不図示の記憶部に保存する。
【0063】
[eNode B10のセルのカバー範囲の変更時]
次に、eNode B10のセルがカバーするカバー範囲の変更時の動作について、図8を参照して説明する。
【0064】
図8を参照すると、ステップ601において、eNode B10の配置換えや構成変更(アンテナの交換、アンテナ方向の変更等)により、eNode B10のセルのカバーする範囲が変更されたとする。
【0065】
すると、ステップ602において、セルのカバー範囲に変更があったeNode B10の送信部11は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を含むリコンフィグレーションメッセージ(S1 Reconfigurationメッセージ)をMME20に送信する。
【0066】
次に、ステップ603において、MME20の制御部23は、カバー範囲に変更があったセルの属するTAの範囲を計算し、新たなマップを作成して不図示の記憶部に保存する。
【0067】
その後、ステップ604において、MME20の送信部22は、リコンフィグレーションに対する応答メッセージ(S1 Reconfiguration Responseメッセージ)を、eNode B10に送信する。
【0068】
[UE60の位置登録時]
UE60の位置登録(TA Update)時に、MME20の制御部23は、UE60の移動速度Sueおよび移動方向Dirを基に、最適な数のTAをUE60に割り当てる。
【0069】
(A)UE60の移動速度Sueの計算
例えば、UE60の移動速度Sueは、一定期間内のUE60の位置登録時にそれぞれ割り当てたTAの変化数から、計算することができる。具体的には、TA数が増えていれば、UE60の移動速度は高速であると判断でき、逆に、TA数が減っていれば、UE60の移動速度は低速であると判断できる。なお、UE60の移動速度の情報は、その他の方法でも取得するようにしてもよい。例えば、UE60が把握している移動速度の情報を、UE60からeNode B10を経由して、MME20が受信してもよい。
【0070】
(B)UE60の移動方向Dirの計算
例えば、UE60の移動方向Dirは、一定期間内のUE60の位置登録の軌跡から、計算することができる。なお、UE60の移動方向の情報は、その他の方法でも取得するようにしてもよい。例えば、UE60が把握している移動方向の情報を、UE60からeNode B10を経由して、MME20が受信してもよい。
【0071】
(C)UE60へのTAの割り当て
ここでは、UE60にTAを割り当てる際、UE60が割り当てられた全てのTAを通過するのに、例えば、6分以上かかるようにする。ただし、UE60が割り当てられた全てのTAを通過するのにかかる時間は、6分に限られず、システムの設計に応じて適宜決定することができる。
・具体例1
ここでは、図7に示すように、UE60が位置登録するのがTA#1に属するC#2のeNode B10であり、TA#1およびTA#4に属するセルのセル直径が2kmであり、UE60の移動速度Sueが80km/hであり、UE60の移動方向DirがTA#1からTA#4の方向であるものとする。
【0072】
この場合、UE60に仮に2つのTA#1およびTA#4を割り当てると、UE60がTA#1およびTA#4を通過するまでの距離は、セル5つ(C#2,C#3,C#5,C#12,C#13)分の10km(=2km*5)である。そのため、UE60がTA#1およびTA#4を通過する時間は、7.5分(≒10km/80km/h)である。即ち、UE60がTA#1およびTA#4を通過するのに6分以上かかるため、UE60には、TA#1およびTA#4の2つを割り当てる。
・具体例2
ここでは、図7に示すように、UE60が位置登録するのがTA#1に属するC#2のeNode B10であり、TA#1、TA#4、およびTA#5に属するセルのセル直径が1.5kmであり、UE60の移動速度Sueが80km/hであり、UE60の移動方向DirがTA#1からTA#4の方向であるものとする。
【0073】
この場合、UE60に仮に2つのTA#1およびTA#4を割り当てると、UE60がTA#1およびTA#4を通過するまでの距離は、セル5つ(C#2,C#3,C#5,C#12,C#13)分の7.5km(=1.5km*5)である。そのため、UE60がTA#1およびTA#4を通過する時間は、5.6分(≒7.5km/80km/h)である。即ち、UE60がTA#1およびTA#4を通過するのに6分以上かからない。
【0074】
そこで、UE60に3つのTA#1、TA#4、およびTA#5を割り当てることにして再計算を行うと、TA#1、TA#4、およびTA#5を通過する時間は、6.8分(≒9.0km/80km/h)である。即ち、UE60がTA#1、TA#4、およびTA#5を通過するのに6分以上かかるため、UE60には、TA#1、TA#4、およびTA#5の3つを割り当てる。
・具体例3
ここでは、上記と同様に、UE60が位置登録するのがTA#1に属するC#2のeNode B10であるが、UE60の移動速度Sueが0km/hであるものとする。
【0075】
この場合、UE60は、日中に会社等にいてほぼ移動しないと考えられる。そのため、UE60には、位置登録先のeNode B10のC#2が属するTA#1を1つだけ割り当てる。このように、日中にほぼ移動しないUE60に1つのTAだけを割り当てることによって、着信時のページングのトラヒックをTA#1に出すことだけで済むので、ページングのトラヒックを減らすことができ、無線通信システムに負荷を与えない。
【0076】
以上のUE60へのTA割り当て処理の流れは、次のようになる。
【0077】
図9を参照すると、MME20の制御部23は、UE60がeNode B10に位置登録してくると、まず、ステップ701において、UE60の移動速度Sueを計算し、ステップ702において、移動速度Sueが0であれば、ステップ703において、UE60に対し、位置登録先のeNode B10のセルが属するTAを1つだけ割り当てる。
【0078】
一方、ステップ702において、移動速度Sueが0でなければ、制御部23は、ステップ704において、UE60の移動方向Dirを計算し、ステップ705において、現在のTA(位置登録先のeNode B10のセルが属するTA)の範囲を計算する。
【0079】
なお、上記実施形態において、移動速度Sueが0でない場合に、TAの範囲を計算しているが、移動速度Sueは0に限らず、例えば、所定の速度以上である場合に、TAの範囲を計算するようにしてもよい。
【0080】
このとき、TAの範囲の計算は、例えば、図10のように行われる。
【0081】
即ち、図10を参照すると、まず、制御部23は、ステップ801において、xとして、TAに属するセルのうちUE60の移動方向Dirに配置されているセル数を設定する。
【0082】
次に、制御部23は、ステップ802において、nとして、次のセル番号(ステップ801からの移行時には最初のセル番号)を設定し、ステップ803において、Dnとして、ステップ802で設定したセルnの直径を設定する。なお、セルの直径は、eNode B10から上記の(2)の情報として受信したセルの直径を用いる。なお、eNode B10から受信した上記の(2)の情報がセルの半径やタイプである場合は、これらの情報を基にしてセルの直径を求める。
【0083】
次に、制御部23は、ステップ804において、TAがカバーする範囲を表すTAdとして、現在のTAd(ステップ801からの移行時には0)にステップ803で設定したDnを加算したものを設定する。
【0084】
次に、制御部23は、ステップ805において、新たなxとして、現在のxから1を減算したものを設定し、ステップ806において、xが0であれば、ステップ807において、ステップ804で設定したTAdを不図示の記憶部に保存する。
【0085】
一方、ステップ806において、xが0でなければ、ステップ802に戻り、xが0になるまで同様の処理を繰り返す。
【0086】
よって、TAのカバー範囲TAdは、次の数式1のように表される。なお、数式1において、nはセルの番号を表す。
【0087】
【数1】

【0088】
再度図9を参照すると、制御部23は、ステップ706において、TAdとして、ステップ705で計算した現在のTAの範囲を設定するとともに、TAdmとして、初期値0を設定し、ステップ707において、新たなTAdとして、ステップ706で設定したTAdとTAdmとを加算したものを設定する。
【0089】
次に、制御部23は、ステップ708において、UE60がTAを通過する通過時間Tを、ステップ707で新たに設定したTAdをステップ701で計算した移動速度Sueで除算することで求める。
【0090】
よって、UE60の通過時間Tは、次の数式2のように表される。なお、数式2において、mはTAの番号を表す。
【0091】
【数2】

【0092】
次に、制御部23は、ステップ709において、ステップ708で計算した通過時間Tが、予め決められた時間(UE60が割り当てられた全てのTAを通過するのに要する時間)であるX分を超えている場合は、ステップ710において、現在のTAをUE60に割り当てる。
【0093】
一方、ステップ709において、ステップ708で計算した通過時間TがX分以下である場合は、制御部23は、ステップ711において、新たなTAdmとして、UE60の移動方向の次のTAがカバーする範囲を表すTAd(m+1)を設定し、ステップ712において、ステップ711で新たに設定したTAdmを計算する。以降、ステップ707に戻り、通過時間TがX分を超えるまで同様の処理を繰り返す。
【0094】
なお、上述した本実施形態では、UE60の動きに関する情報としては、移動速度Sueおよび移動方向Dirを用いたが、そのいずれか一方を用いるように発明を構成してもよい。例えば、移動速度Sueだけを採用した場合は、UE60の位置を中心にその四方にあるTAを割り当てるという方法が考えられる。また、例えば、移動方向Dirだけを採用した場合は、その方向の所定数のTAを割り当てるという方法が考えられる。
【0095】
上述したように本実施形態においては、eNode B10は、自己のeNode B10の増設時やセルのカバー範囲の変更時に、自己のeNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報等を含むメッセージをMME20に送信する。
【0096】
したがって、MME20は、eNode B10のセルの位置情報および大きさに関する情報を基に、セルの配置関係を把握することができるため、第1の実施形態と同様に、最適な数のTAを動的にUE60に割り当てることが可能になるという効果が得られる。
【0097】
さらに、MME20は、UE60の移動速度Sueおよび移動方向Dirを考慮することにより、UE60の位置登録数とページング数とのバランスをとった最適な数のTAをUE60に割り当てることが可能になるという効果が得られる。
【0098】
なお、MME20は、eNode B10の減設時には、そのeNode B10との接続リンクが切断されたことにより、そのeNode B10が減設されたと判断することができる。
【0099】
また、本実施形態においては、eNode B10が上記の情報をMME20に送信するため、TAの割り当てのための保守者による手作業を減らすことができ、OPEXを低減することができるという効果も得られる。
【0100】
また、本実施形態においては、UE60の位置登録の際に、MMEが、eNode B10の配置に関する情報とUEの動きに関する情報に基づいて、TAをUEに割りあてるため、UEの動きに応じて最適なTAを動的に割り当てることができる。なお、UEの動きとは、例えば、移動速度や移動方向とすることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係るeNode B10は、図5に示した第2の実施形態と比較して、構成自体は同様であるが、動作が異なる。
【0101】
即ち、第1の実施形態では、eNode B10は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を自己のeNode B10の増設時にMME20に送信していたが、その代わりに、本実施形態では、UE60がアタッチしてきた時に送信する。なお、アタッチとは、UE60のeNode B10への最初のアクセスのことであり、例えば、電源投入後の最初のアクセス等が該当する。その他のeNode B10の動作は、第2の実施形態と同様である。
【0102】
また、本実施形態に係るMME20の構成および動作は、図5に示した第2の実施形態と同様である。
【0103】
以下、本実施形態の動作について、図11を参照して説明する。
【0104】
図11を参照すると、ステップ901において、UE60がeNode B10に対してアタッチのためのアタッチを要求するメッセージ(Attach Requestメッセージ)を送信したとする。
【0105】
すると、ステップ902において、アタッチ先のeNode B10の送信部11は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報やアタッチ要求メッセージ(Attach Requestメッセージ)の情報を含む、アタッチ手順(Attach procedure)を開始するためのメッセージ(Initial UE Messageメッセージ)を、MME20に送信する。
【0106】
次に、ステップ903において、HSS50に保存されたユーザ情報を用いたMME20の不図示の認証部によるUE60の認証が成功すると、ステップ904において、MME20の送信部22は、ベアラ生成を要求するメッセージ(Create Default Bearer Requestメッセージ)を、S−GW30に送信する。
【0107】
次に、ステップ905において、S−GW30からP−GW40に対し、ベアラ生成を要求するメッセージ(Create Default Bearer Requestメッセージ)が送信される。これに対して、ステップ906,907において、P−GW40からS−GW30経由でMME20に対し、ベアラ生成を要求するメッセージに対する応答メッセージ(Create Default Bearer Responseメッセージ)が送信される。
【0108】
この時点で、MME20の制御部23は、アタッチ先のeNode B10のセルが属するTAの範囲を計算し、新たなマップを作成して記憶部に保存する処理と、アタッチしてきたUE60にTAを割り当てる処理とを行う。
【0109】
次に、ステップ908において、MME20の送信部22は、UE60に割り当てたTAの情報とアタッチを容認する旨のメッセージ(Attach Acceptメッセージ)を含むメッセージ(Initial Context Setup Requestメッセージ)を、eNode B10に送信する。続いて、ステップ909において、eNode B10の送信部11は、UE60に割り当てたTAの情報を含む、アタッチを容認する旨のメッセージ(Attach Acceptメッセージ)を含むメッセージ(Radio Bearer Establishment Requestメッセージ)をUE60に送信する。
【0110】
その後、ステップ910において、UE60はeNode B10に対し、アタッチを容認する旨のメッセージに対する応答メッセージ(Attach Completeメッセージ)を含むメッセージ(Radio Bearer Establishment Responseメッセージ)を送信する。続いて、ステップ911において、eNode B10の送信部11は、アタッチを容認する旨のメッセージに対する応答メッセージ(Attach Completeメッセージ)を含むメッセージ(Initial Context Setup Responseメッセージ)をMME20に送信する。
【0111】
上述したように本実施形態においては、eNode B10は、UE60がアタッチしてきた時に、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報をMME20に送信するため、常にeNode B10に関する最新の情報をMME20に通知することができるという効果が得られる。その他の効果は、第2の実施形態と同様である。
【0112】
(第4の実施形態)
本実施形態に係るeNode B10は、図5に示した第2の実施形態と比較して、構成自体は同様であるが、動作が異なる。
【0113】
即ち、第1の実施形態では、eNode B10は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報を自己のeNode B10の増設時にMME20に送信していたが、その代わりに、本実施形態では、UE60が位置登録してきた時に送信する。その他のeNode B10の動作は、第2の実施形態と同様である。
【0114】
また、本実施形態に係るMME20の構成および動作は、図5に示した第2の実施形態と同様である。
【0115】
以下、本実施形態の動作について、図12を参照して説明する。
【0116】
なお、図12においては、既存のMME20およびS−GW30を、それぞれOld MME20−OおよびOld S−GW30−Oと称し、eNode B10がUE60からの位置登録要求メッセージ(TAU Requestメッセージ)に含まれる情報を基に新たに選択したMME20をNew MME20−Nと称し、New MME20−NがTAU Requestメッセージに含まれる情報を基に新たに選択したS−GW30をNew S−GW30−Nと称する。
【0117】
図12を参照すると、ステップ1001において、UE60がeNode B10に対して位置登録のためのTAU Requestメッセージを送信したとする。
【0118】
すると、ステップ1002において、位置登録先のeNode B10の送信部11は、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報やTAU Requestメッセージの情報を含む、TA更新手順(TA Update procedure)を開始するためのメッセージ(Initial UE Messageメッセージ)を、New MME20−Nに送信する。
【0119】
次に、ステップ1003において、New MME20−Nの送信部22は、UE60のコンテキスト情報を要求するメッセージ(Context Requestメッセージ)をOld MME20−Oに送信し、ステップ1004において、Old MME20−Oの送信部22は、UE60のコンテキスト情報を要求するメッセージ対する応答メッセージ(Context Responseメッセージ)をNew MME20−Nに送信する。
【0120】
次に、ステップ1005において、HSS50に保存されたユーザ情報を用いたMME20の不図示の認証部によるUE60の認証が成功すると、New MME20−Nの送信部22は、ステップ1006において、UE60のコンテテキストがNew MME20−Nにて有効になり、Old MME20−Oにて無効にする旨を示すメッセージ(Context Acknowledgeメッセージ)を、Old MME20−Oに送信し、ステップ1007において、ベアラ生成を要求するメッセージ(Create Bearer Requestメッセージ)を、New S−GW30−Nに送信する。
【0121】
次に、ステップ1008において、New S−GW30−NからP−GW40に対し、データの転送ルートをOld S−GW30−OからNew S−GW30−Nに切り替える要求メッセージ(Update Bearer Requestメッセージ)が送信される。これに対して、ステップ1009において、P−GW40からNew S−GW30−Nに対し、データの転送ルートを切り替える要求メッセージに応答するメッセージ(Update Bearer Responseメッセージ)が送信される。続いて、ステップ1010において、New S−GW30−NからNew MME20−Nに対し、ベアラ生成を要求するメッセージに対する応答メッセージ(Create Bearer Responseメッセージ)が送信される。そして、ステップ1011において、Old S−GW30−Oに関するベアラの解放処理が行われる。
【0122】
この時点で、New MME20−Nの制御部23は、位置登録先のeNode B10のセルが属するTAの範囲を計算し、新たなマップを作成して記憶部に保存する処理と、位置登録してきたUE60にTAを割り当てる処理とを行う。
【0123】
次に、ステップ1012において、New MME20−Nの送信部22は、UE60に割り当てたTAの情報と位置登録を容認する旨のメッセージ(TAU Acceptメッセージ)を含むメッセージ(Initial Context Setup Requestメッセージ)を、eNode B10に送信する。ステップ1013において、eNode B10の送信部11は、UE60に割り当てたTAの情報を含む、位置登録を容認する旨のメッセージ(TAU Acceptメッセージ)を含むメッセージ(Radio Bearer Establishment Requestメッセージ)をUE60に送信する。
【0124】
その後、ステップ1014において、UE60からeNode B10に対し、位置登録を容認するメッセージに対する応答メッセージ(TAU Completeメッセージ)を含むメッセージ(Radio Bearer Establishment Responseメッセージ)が送信される。続いて、ステップ1015において、eNode B10の送信部11は、位置登録を容認するメッセージに対する応答メッセージ(TAU Completeメッセージ)を含むメッセージ(Initial Context Setup Responseメッセージ)をMME20に送信する。
【0125】
上述したように本実施形態においては、eNode B10は、UE60が位置登録してきた時に、eNode B10に関する上記の(1)〜(4)の情報をMME20に送信するため、常にeNode B10に関する最新の情報をMME20に通知することができるという効果が得られる。その他の効果は、第2の実施形態と同様である。
【0126】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0127】
例えば、以上の実施形態においては、LTEの無線通信システムを例として説明した。しかし、本発明は、LTEの無線通信システムに限らず、移動制御ノード、基地局装置、無線通信装置を有する他の無線通信システムにも適用できる。
【0128】
また、以上の実施形態においては、移動制御ノードとゲートウェイ装置とが分離した無線通信システムを例として説明したが、本発明は、移動制御ノードとゲートウェイ装置とが一体となった無線通信システムにも適用することができる。
【0129】
本出願は、2008年1月31日に出願された日本出願特願2008−021304を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置と、移動制御ノードと、無線通信装置と、を有してなる無線通信システムであって、
前記無線通信装置は、前記基地局装置に対してアタッチを要求し、
前記基地局装置は、前記アタッチの要求を受信した場合に前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を前記移動制御ノードに送信し、
前記移動制御ノードは、前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを、前記基地局装置を介して、前記無線通信装置に送信し、
前記無線通信装置は、前記メッセージを受信した後、前記基地局装置にアタッチ完了メッセージを送信する、無線通信システム。
【請求項2】
前記メッセージは、アタッチを容認するメッセージである、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
無線通信システムにおける基地局装置であって、
無線通信装置からのアタッチの要求を受信する手段と、
前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を移動制御ノードに送信する手段と、
前記移動制御ノードから送信される、前記移動制御ノードが前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを受信する手段と、
前記メッセージを前記無線通信装置へ送信する手段と、
前記無線通信装置から送信されるアタッチ完了メッセージを受信する第二の受信手段と、を有する基地局装置。
【請求項4】
前記メッセージは、アタッチを容認するメッセージである、請求項3に記載の基地局装置。
【請求項5】
無線通信システムにおける移動制御ノードであって、
無線通信装置が基地局装置に対してアタッチを要求した場合に、前記基地局装置から送信される前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を受信する手段と、
前記移動制御ノードが前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを前記基地局装置に送信する手段と、を有する移動制御ノード。
【請求項6】
基地局装置と無線通信装置と移動制御ノードとを有する無線通信システムにおける無線通信方法であって、
アタッチを要求し、
前記アタッチの要求に基づいて、前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を前記移動制御ノードに送信し、
前記移動制御ノードが前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを送信し、
前記メッセージを受信した後、アタッチ完了メッセージを送信する、無線通信方法。
【請求項7】
前記メッセージは、アタッチを容認するメッセージである、請求項6に記載の無線通信方法。
【請求項8】
基地局装置と、移動制御ノードと、を有してなる無線通信システムにおける無線通信装置であって
前記基地局装置に対してアタッチを要求する手段と、
前記基地局装置が、前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を前記移動制御ノードに送信した後、前記基地局装置から、前記移動制御ノードが前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを受信する手段と、
前記メッセージを受信した後、前記基地局装置に、アタッチ完了メッセージを送信する手段と、を備える無線通信装置。
【請求項9】
前記メッセージは、アタッチを容認するメッセージである、請求項8に記載の無線通信装置。
【請求項10】
基地局装置と移動制御ノードとを有する無線通信システムにおける無線通信装置の無線通信方法であって、
アタッチを要求し、
前記基地局装置が、前記基地局装置のセルが属するトラッキングエリアの情報を前記移動制御ノードに送信した後、前記基地局装置から、前記移動制御ノードが前記無線通信装置に割り当てたトラッキングエリアの情報を含むメッセージを受信し、
前記メッセージを受信した後、前記基地局装置に、アタッチ完了メッセージを送信する、無線通信装置の無線通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−186843(P2012−186843A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−120719(P2012−120719)
【出願日】平成24年5月28日(2012.5.28)
【分割の表示】特願2011−281218(P2011−281218)の分割
【原出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】