説明

無線通信ネットワークに基づいた個人学習装置及び方法

【課題】 本発明は、無線通信ネットワークにおける電子ブック機能をサポートする端末を用いて個人学習を遂行する装置及び方法を提供する。
【解決手段】こ のために、無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末に対する認証がなされると、マスタ装置は、認証がなされた端末に学習データを分配する。分配された学習データによる個人学習を通じて獲得された学習結果を端末別に収集し、収集した学習結果に対する分析結果を該当端末にフィードバックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信ネットワークに基づいた個人学習装置及び方法に関するもので、特に無線通信ネットワーク内で電子ブック機能をサポートする端末を用いて個人学習を遂行するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に教育はオフラインでなされた。しかしながら、通信技術の発展は、オンライン上での教育コンテンツを可能にした。
【0003】
代表的なオンライン上での教育コンテンツは、テレビジョンを用いる教育コンテンツとインターネットなどの通信ネットワークを用いる教育コンテンツとに区分される。特に、通信ネットワークを用いる教育コンテンツは、教育資料を多数の人々が共有できるように格納し、許容されたユーザーのみが所望する教育資料をダウンロードして使用する方式をサポートする。
【0004】
一般的に、この通信ネットワークを用いる教育コンテンツは、ネットワークに接続されたサーバと教育用コンピュータを用いて教育を提供する。この場合、サーバが教育資料を教育用コンピュータに分配することによって、教育者と学習者が同一の教育資料を共有可能になる。
【0005】
上述した教育コンテンツを用いて試験を進行する場合、試験を受ける個人別に教育用コンピュータを配分し、サーバで試験を受けるための教育用コンピュータで試験問題を分配する。したがって、各個人は、割り当てられた教育用コンピュータを用いて分配された試験問題を解き、これに対応する答案をサーバに伝送する。
【0006】
上述したシステムは、試験を受けた人の場合、自分が間違った問題に対する結果及び間違った原因を確認することが制限されている問題点を有する。しかも、上述したシステムは、教育用コンピュータを設置するための場所の条件も制限されているという問題点も有する。
【0007】
上述した問題点によって、場所に対する制約を最小化しつつ、教育結果の活用度を向上させることができる教育コンテンツが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許公開公報第2009−0001695号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、無線通信ネットワークに基づいて、サービス領域内に存在し、電子ブック機能をサポートするユーザー端末を用いて個人学習サービスを遂行する装置及び方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、無線通信ネットワークに基づいて、サービス領域内に存在しかつ電子ブック機能をサポートするユーザー端末から個人学習サービスによる学習結果を収集して管理する装置及び方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、無線通信ネットワークに基づいてサービス領域内に存在しかつ電子ブック機能をサポートするユーザー端末から収集した学習結果を分析してユーザー端末に伝送する装置及び方法を提供することにある。
【0012】
さらに、本発明の目的は、マスタ装置との無線通信が可能な認証ユーザー端末を用いて試験を実施し、その試験結果を認証ユーザー端末を通じて確認する装置及び方法を提供することにある。
【0013】
本発明のもう一つの目的は、電子ブック機能をサポートするユーザー端末における個人学習サービスのための機能のうち学習と指導情報に対して一定の権限を持った者だけが接近可能になる装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末を用いる個人学習方法であって、マスタ装置によって、無線通信サービス領域内の端末のうち少なくとも一つの認証された端末に学習データを分配するステップと、マスタ装置によって、学習データを分配した少なくとも一つの端末から学習データによる学習結果を収集するステップと、マスタ装置によって、収集した学習結果を格納するステップとを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明の他の態様によれば、無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末における個人学習方法であって、端末がマスタ装置による無線通信サービス領域内に進入する場合、マスタ装置との認証手順を遂行した後にマスタ装置から分配された学習データを受信するステップと、マスタ装置に受信した学習データによる学習結果を伝送するステップとを具備することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の他の態様によれば、無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末に対して個人学習機能を提供するマスタ装置であって、無線通信サービス領域内の端末に対する認証を遂行する端末認証部と、学習データを格納又は生成する学習データ生成部と、認証部によって認証された端末に学習データを分配し、学習データを分配した少なくとも一つの端末から学習データに基づいた学習結果を受信する通信部と、学習データを分配した少なくとも一つの端末から学習データに基づいた学習結果を通信部を通じて収集する学習結果収集部と、収集した学習結果を格納する格納媒体とを含むことを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の他の態様によれば、無線通信機能と電子ブック機能を用いて個人学習をサポートする端末であって、マスタ装置による無線通信サービス領域内に進入する場合、マスタ装置との認証手順を遂行した後にマスタ装置から分配される学習データを受信する通信部と、受信した学習データに基づいて学習を遂行する学習部と、学習部によって遂行される学習から生成される学習結果を通信部を通じてマスタ装置に伝送する学習結果生成部と、受信した学習データと生成された学習結果を格納する記録媒体とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の他の態様によれば、無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末における個人学習方法は、学習データと学習案内データを格納し、学習者によって学習要求がある場合には格納した学習データを用いて個人学習を遂行するステップと、個人学習が完了した場合に個人学習によって獲得された学習結果を学習案内データを用いて分析するステップと、分析された結果を格納し、あるいはユーザーインターフェースを用いて出力するステップとを具備し、ここで、学習案内データはデジタル権限管理機能によって保護されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、学習結果の分析を通じて獲得された情報を活用した追加学習を通じて新たな情報を入力することが可能である。この新たな情報は、誤答ノートなどに活用可能であると予想される。また、本発明は、試験に関連して時間チェック、保安管理などの付加的なオペレーションと結合して活用することも可能である。
【0020】
また、本発明は、一つ又は複数の望ましい実施形態を適用して試験を進行する場合に、電子ブック機能をサポートする端末にDRM技術を適用して試験に関連した機能以外の他の機能を提案することによって、公正な試験が遂行できる効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態による学習方案をサポートするための無線通信ネットワークが無線通信サービスのための別途の装備を含む場合の例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による学習方案をサポートするための無線通信ネットワークでマスタ装置によって無線通信サービスが直接サポートされる場合の例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による学習方法のために無線通信ネットワークでユーザー端末の要求によって情報の伝送が遂行されるシグナリング手順を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による学習方法のために無線通信ネットワークでマスタ装置の要求によって情報の伝送が遂行されるシグナリング手順を示す図である。
【図5】本発明の実施形態によるマスタ装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態によるマスタ装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態による電子ブック機能をサポートするユーザー端末の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態によるユーザー端末の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態によるユーザー端末の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
下記の説明において、本発明に関連した公知の機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断された場合に、その詳細な説明を省略する。また、後述する用語は、本発明の機能を考慮して定義されたものであって、ユーザー、運用者の意図、又は慣例によって変わることができる。したがって、上記用語は、本明細書の全体内容に基づいて定義されなければならない。そして、“少なくとも一つ”という用語は、要素のリストが先行する場合に、要素の全体リストは変更し、リストの個別要素は変更しないことを示す。
【0023】
印刷された書籍の代替品である電子ブック(E-book)は、インターネットのような通信ネットワークとデジタル技術の発展に基づいて開発された。この電子ブックは、既存の紙の本の代わりに電子文書で作成されたテキストをユーザー端末に格納して時間と場所に関係なく読むことが可能な新概念の本である。
【0024】
このような電子ブックは、一般的に本のコンテンツをデジタル形態の情報に加工及び格納した出版物であって、電子ブック、電子テキスト(E-text)、オンラインブック、ファイルブックのように多様な名称と呼ばれている。
【0025】
電子ブックの携帯性と便利性は嵩が大きくて重い本を持っていなくても、小型のユーザー端末を通じて数冊の本を保有できる。このような電子ブックは、既存の印刷本と比較して流通工程の単純化及び在庫負担の節減、多様なコンテンツの出力機能、及び格納管理の効率性などの長所を有している。
【0026】
さらに、電子ブックは、マルチメディアコンテンツとの連係を通じて既存のテキスト中心の書籍より一層多様な情報を含むことができる長所を有する。したがって、電子ブックの利用をより一層活性化するためにはマルチメディアコンテンツとテキスト中心の電子ブックコンテンツを連動できるコンバージェンス技術が要求される。
【0027】
後述する望ましい実施形態では、電子ブック機能をサポートするユーザー端末に対して試験のような個人学習サービスを提供するための無線通信ネットワークの例について説明する。無線通信ネットワークに基づいて、個人学習サービスを提供するためのマスタ装置とユーザー端末の構成及びマスタ装置とユーザー端末における個人学習サービスをサポートするための望ましい実施形態についても具体的に説明する。
【0028】
加えて、ユーザー端末を用いて自体試験などの個人学習サービスと個人学習を通じて獲得される学習結果による誤答ノートなどの活用方案について他の望ましい実施形態を通じて説明する。
【0029】
後述する望ましい実施形態では、学習データ、学習結果、分析結果などの用語を使用する。学習データの例は試験問題に対応する情報となり、学習結果の例はユーザーによって入力される試験問題に対する答案に対応する情報となり得る。また、分析結果の例はユーザーによって作成された答案を採点し、この採点した結果を分析する情報となり得る。すなわち、分析結果としては、ユーザーの分析結果による誤答ノート、誤答解説、誤答率、進度率などを適用することができる。
【0030】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
A.無線通信ネットワークの構成
後述する望ましい実施形態をサポートするための無線通信ネットワークの構成は、無線通信サービスのための別途の装備を備えるか否かによって少なくとも2つのタイプで提供されることができる。
【0032】
望ましい実施形態によれば、無線通信サービスのために別途の装備を備える場合、無線通信サービスのための装備によってサービス領域が決定される。
【0033】
また、他の望ましい実施形態によれば、無線通信サービスのための別途の装備を備えていない場合、個人学習をサポートするマスタ装置によってサービス領域が決定される。
【0034】
図1は、望ましい実施形態による学習方案をサポートするための無線通信ネットワークが無線通信サービスのための別途の装備を有する場合の例を示す。
【0035】
図1を参照すると、無線通信サービスが提供されるサービス領域140はアクセスポイント(Access Point:AP)120によって形成され、電子ブック機能をサポートする複数のユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4はサービス領域140内に位置する。また、マスタ装置110は、サービス領域140に位置してAP120と無線通信を遂行し、あるいはその位置に関係なくAP120と有線通信を遂行する。図1の実施形態では、有線通信がマスタ装置110とAP120との間で遂行されると仮定しているが、他の実施形態がそれに限定されるものではない。
【0036】
マスタ装置110は、有線又は無線で接続されたAP120を通じて認証がなされた少なくとも一つのユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4に対する個人学習をサポートする。マスタ装置110は、サーバを利用し、ユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4のうちマスタ機能を遂行する一つのユーザー端末を使用できる。但し、ユーザー端末をマスタ装置として使用するために、該当ユーザー端末の性能が現在の望ましい実施形態で提案する学習方案をサポートするのに十分でなければならない。
【0037】
このために、マスタ装置110は、個人学習のための多様な学習データを有する。マスタ装置110は、新たなユーザー端末がサービス領域140内に進入したと感知すると、AP120を通じて新たなユーザー端末に対する認証手順を遂行する。これは、サービス領域140に進入したユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4のうち認証されたユーザー端末にのみ学習データを分配するためである。
【0038】
マスタ装置110は、ユーザー端末の認証のために個人学習サービス別にユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4に関する情報を管理できる。その他にも、望ましい実施形態ではユーザー端末を認証するための多様な認証方法の中で如何なる認証方法でも適用が可能である。
【0039】
マスタ装置110は、サービス領域140で新たに認証されたユーザー端末が存在すると、AP120を通じて認証されたユーザー端末に学習データを分配する。このとき、認証されたユーザー端末に分配される学習データは、他のユーザー端末に対して分配された学習データと差別化できる。例えば、学習データは、実質的に各コンテンツは同一であるが、その配置は相互に異なる。この場合、マスタ装置110は、相互に異なる多様なタイプの学習データを有する。
【0040】
例えば、問題が学習データとして分配される場合、マスタ装置110は、多様なタイプの学習データを提供する。学習データは、各々同一の問題を含み、学習データ内で相互に異なる配列を有する。また、マスタ装置110は、多様なタイプの学習データのうち一つをランダムに選択してユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4の各々に分配できる。
【0041】
しかしながら、複数のユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4は、個人学習サービスが開始される前に既にサービス領域140内に位置する状況を仮定することができる。この場合、サービス領域140内に位置する複数のユーザー130-1、130-2、130-3、130-4に対する認証手順を一括して遂行することができる。学習データは、この認証手順によって認証がなされる複数のユーザー端末を対象として伝播される。
【0042】
このような一括認証手順は、多くのユーザー端末に学習データを分配する手順を簡素化するために有利な方法である。また、複数のユーザー端末のための学習データを共に伝播する場合には、学習データの伝播がなされた以後にサービス領域140に進入する新たなユーザー端末に対して学習データの分配を制御できる。すなわち、指定された時間以後に個人学習サービスの提供を所望するユーザー端末に対して該当サービスを制限することが可能になる。
【0043】
さらに、マスタ装置110は、AP120を通じて学習データが分配されたユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4から分配された学習データに対応する学習結果が報告されるか否かを監視する。また、マスタ装置110は、学習データが分配されたユーザー端末から報告される学習結果を収集する。
【0044】
マスタ装置110がユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4から学習結果を収集する方法は、自発的アップロード方法と強制的アップロード方法に分けられる。
【0045】
自発的アップロード方法は、分配された学習データによる個人学習を完了したユーザー端末のアップロード要求によってマスタ装置110が該当ユーザー端末からアップロードされる学習結果を収集することである。
【0046】
強制的アップロード方法は、学習データを分配した後に所定時間が経過し、あるいはマスタ装置110の運営者の要求によって学習データが分配されたすべてのユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4に学習結果のアップロードを指示し、この指示によってすべてのユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4からアップロードされる学習結果を一括して収集する。
【0047】
他の望ましい実施形態は上述した方法に限定されないことを理解しなければならない。例えば、他の望ましい実施形態によると、マスタ装置110は、上述した方法の組み合わせによって遂行できる。さらに、マスタ装置110は、自発的アップロード方法の場合には学習結果をアップロードするユーザー端末別にその認証を回収することが好ましいが、強制的アップロード方法の場合にはすべてのユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4 に対応する学習結果の収集が完了するときにすべてのユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4
から認証を一括回収することが望ましい。
【0048】
マスタ装置110は、ユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4から収集した学習結果を分析し、ユーザー端末別に分析した結果を格納する。また、マスタ装置110は、ユーザー端末別に分析した結果を該当ユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4にフィードバックする。
【0049】
マスタ装置110は、分析結果に対するフィードバックが学習結果の収集以後にリアルタイムで遂行されると、学習結果の収集以後に該当ユーザー端末の認証を必ず回収する必要がない。この実施形態において、認証手順は、分析結果をフィードバックするために反復的に遂行されない。しかしながら、他の望ましい実施形態はそれに限定されることではない。例えば、他の望ましい実施形態によると、学習結果を収集した後、認証がなされ、学習結果に対応する分析結果を伝送する。
【0050】
AP120は、そのAP120の性能に対応する所定サービス領域140を形成し、サービス領域140内に存在するユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4との無線通信を可能にする。
【0051】
特に、AP120は、マスタ装置110から提供される学習データをユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4に分配し、ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4から伝送される学習結果をマスタ装置110に伝送する。また、AP120は、マスタ装置110からユーザー端末別に提供される分析結果を該当ユーザー端末130-1、130-2、130-3、130-4に伝送する。
【0052】
ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、AP120によるサービス領域140に進入したことを感知すると、AP120との無線通信のためのチャンネルが割り当てられる。個人学習サービスの提供を所望する場合、ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4 は、AP120を通じてマスタ装置110に結合を要求する。ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、マスタ装置110との認証手順を遂行する。
【0053】
ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、認証手順によってマスタ装置110から認証が許容されると、マスタ装置110から分配される学習データが伝送される。ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、伝送された学習データを用いて個人学習サービスを遂行する。
【0054】
個人学習サービスが完了し、あるいはマスタ装置110からのアップ-ロード要求が受信されると、ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、個人学習による学習結果をAP120を通じてマスタ装置110に伝送する。
【0055】
その後、ユーザー端末#1〜#4 130-1、130-2、130-3、130-4は、学習結果に対応する分析結果をAP120を通じてマスタ装置110から受信する。そして、受信した分析結果を格納し、ユーザーが必要によって格納された分析結果を活用して個人学習を進行できるようにする。
【0056】
図2は、望ましい実施形態による学習方法をサポートする無線通信ネットワークでマスタ装置210によって無線通信サービスが直接サポートされる場合の例を示す。
【0057】
図2に示す無線通信ネットワークは、図1に示した無線通信ネットワークと共に無線通信のためにAPを通することでなくマスタ装置210がサービス領域230内にユーザー端末#1〜#4 220-1、220-2、220-3、220-4と無線通信を用いて情報を直接伝送する構成である。その他の構成及び動作は、図1を参照して説明したように同一又は類似していることによって具体的な説明を省略する。
【0058】
B.シグナリング
後述する説明では、無線通信ネットワークで望ましい実施形態による学習方法をサポートするためにユーザー端末とマスタ装置との間のシグナリングに対する2つの望ましい実施形態を示す。
【0059】
第1の望ましい実施形態によると、ユーザー端末からの要求があるときのみにマスタ装置が学習データを分配し、ユーザー端末の要求によって学習結果をマスタ装置でアップロードする方法に対応するシグナリングである。
【0060】
第2の望ましい実施形態によると、ユーザー端末の要求と関係なく認証がなされたユーザー端末に対してマスタ装置が任意に学習データを分配し、マスタ装置の要求によってユーザー端末が学習結果をマスタ装置にアップロードする方法に対応するシグナリングである。
【0061】
一例として、上述したように個人学習のためにユーザー端末とマスタ装置との間で遂行できる望ましいシグナリング手順は、各々大きく3つの段階に区分されることができる。すなわち、望ましいシグナリング手順は、各々ユーザー端末に対する認証のための結合段階(association phase)、学習データをユーザー端末に分配するための伝播段階(propagation phase)、学習結果をマスタ装置が収集したり学習結果の分析結果をユーザー端末に伝送するための報告段階(report phase)に区分できる。
【0062】
一方、後述する望ましい実施形態による無線通信ネットワークでのシグナリングに対する説明は、図2を参照して線通信ネットワークに基づいて示す。しかしながら、他の望ましい実施形態はそれに限定されてはならない。例えば、他の望ましい実施形態による無線通信ネットワーク内のシグナリングは、図1に示した無線通信ネットワークを基盤とする。この場合、マスタ装置とユーザー端末との間の情報をAPが中継するということを除いてはすべての動作が同一又は類似する。
【0063】
図3は、望ましい実施形態による学習方法のために無線通信ネットワークでユーザー端末の要求によって情報の伝送が遂行されるシグナリング手順を示す。
【0064】
図3を参照すると、ユーザー端末が個人学習サービスが可能な領域に進入すると、ユーザー端末とマスタ装置は結合段階310に対応するシグナリング手順を遂行する。
【0065】
結合段階310で、ユーザー端末は、個人学習サービスが可能な領域に進入したことを認知すると、ステップ312で、マスタ装置に結合要求(association request)を行う。マスタ装置は、ユーザー端末から結合要求が伝送されると、ステップ314で、ユーザー端末に対する認証(authentication)手順を遂行する。認証手順によってユーザー端末に対する認証に成功すると、マスタ装置は、ステップ316で、認証に成功したことを知らせる結合応答(association response)メッセージをユーザー端末に伝送する。
【0066】
しかしながら、ユーザー端末に対する認証が失敗した場合、マスタ装置は、ステップ316で、認証に失敗したことを知らせる結合応答メッセージをユーザー端末に伝送する。さらに、認証に失敗する場合には該当ユーザー端末に対する個人学習サービスを提供するための手順は進行されない。
【0067】
上述したように、結合ステップ310が成功的に遂行されると、伝播段階320に対応するシグナリング手順が遂行される。
【0068】
伝播段階320で、ユーザー端末は、個人学習のためにステップ322でマスタ装置に学習データ要求を伝送する。ユーザー端末から学習データの提供要求が受信されると、マスタ装置は、個人学習サービスのための学習データを抽出する。そして、マスタ装置は、ステップ324で、学習データ要求に応答してユーザー端末に抽出された学習データを分配する。
【0069】
一方、ユーザー端末は、マスタ装置から分配された学習データによって個人学習サービスを遂行し、個人学習が完了するときに報告段階330に対応するシグナリング手順を遂行する。
【0070】
報告段階330で、ユーザー端末は、ステップ332でマスタ装置に学習データによる個人学習サービスを遂行した学習結果のアップロード要求を伝送する。例えば、ユーザー端末は、学習結果のアップロード要求を所定の学習終了時間に伝送することができる。この場合、学習終了時間は、マスタ装置の指示によって予め設定されることができる。
【0071】
この要求に対応してマスタ装置は、ステップ334で、ユーザー端末にアップロードを許容する応答メッセージを伝送する。例えば、マスタ装置は、自分の業務ロードを考慮してユーザー端末に対するアップロードを許容できる。
【0072】
ユーザー端末は、マスタ装置から応答メッセージを受信すると、ステップ336で、個人学習サービスによる学習結果をマスタ装置に報告する。マスタ装置は、ユーザー端末から報告される学習結果を収集する。
【0073】
マスタ装置は、収集した学習結果を分析し、ステップ338で、分析による結果をユーザー端末に伝送する。マスタ装置から分析結果を受信すると、ユーザー端末は、受信された分析結果を格納する。この場合、ユーザー端末は、今後進行される個人学習サービス時に格納された分析結果を参照できる。
【0074】
図4は、望ましい実施形態による学習方法のために無線通信ネットワークでマスタ装置の要求によって情報の伝送がなされるシグナリング手順を示す。
【0075】
図4を参照すると、ユーザー端末は、個人学習サービスが可能な領域に進入すると、ユーザー端末とマスタ装置は結合段階410に対応するシグナリング手順を遂行する。
【0076】
結合段階410において、ユーザー端末は個人学習サービスが可能な領域に進入したことを認知する場合、ステップ412で、マスタ装置に結合要求を伝送する。マスタ装置によってユーザー端末から伝送された結合要求が受信されると、マスタ装置は、ステップ414で、ユーザー端末に対する認証手順を遂行する。認証手順によってユーザー端末に対する認証に成功すると、マスタ装置は、ステップ416で、認証に成功したことを知らせる結合応答メッセージを成功的に認証されたユーザー端末に伝送する。
【0077】
しかしながら、ユーザー端末に対する認証が失敗した場合には、マスタ装置は、ステップ416で、認証に失敗したことを知らせる結合応答メッセージをユーザー端末に伝送する。このように認証に失敗した場合には、該当ユーザー端末に個人学習サービスを提供するための手順を進行しない。
【0078】
上述したように、結合段階410が成功的に遂行されると、伝播段階420に対応するシグナリング手順が遂行される。
【0079】
伝播段階420において、マスタ装置は、ステップ422で、サービス領域内に位置するユーザー端末を対して学習データを伝播する。この場合、マスタ装置は、伝播される学習データが認証されたユーザー端末のみによって受信されるように学習データを符号化して伝播することができる。このとき、使用される符号化技法は、認証がなされたユーザー端末と予め決定又は変更されることがある。
【0080】
一方、ユーザー端末は、マスタ装置から分配された学習データによって個人学習を遂行し、マスタ装置からの要求によって学習結果を伝送する報告段階430に対応するシグナリング手順を遂行する。
【0081】
報告段階430において、個人学習サービスの終了に関連したイベントが発生すると、マスタ装置は、ステップ432で、ユーザー端末に学習結果アップロード指示を伝送する。例えば、個人学習終了に関連したイベントは、ユーザー端末別に学習データを分配した時点、最初に学習データを分配した時点、及び全体ユーザー端末に対して一括して学習データを分配した時点のうちいずれか一つの開始時点から所定時間が経過する場合に対応できる。また、予め定められた学習終了時間に到達する場合は個人学習終了に関連したイベントと見なされる。
【0082】
ユーザー端末によってアップロード指示が受信されると、ユーザー端末は、ステップ434で、個人学習サービスによる学習結果をマスタ装置に報告する。マスタ装置は、ユーザー端末から報告される学習結果を収集し、必要によって収集した学習結果を格納することができる。
【0083】
マスタ装置は、収集した学習結果を分析し、ステップ436で、分析による結果をユーザー端末に伝送する。マスタ装置から分析結果を受信すると、ユーザー端末は受信された分析結果を格納できる。この場合、ユーザー端末は、今後遂行される個人学習サービス時に格納された分析結果を参照できる。
【0084】
C.マスタ装置の構成及び動作
下記に、望ましい実施形態によるマスタ装置の構成及びユーザー端末による個人学習をサポートするために遂行する動作について具体的に説明する。
【0085】
図5は、望ましい実施形態によるマスタ装置110の構成を示す。
【0086】
図5を参照すると、マスタ装置110は、制御部510、通信部520、端末認証部530、学習データ生成部540、学習結果収集部550、学習結果分析部560、ユーザーインターフェース部570、及び格納媒体580を含む。格納媒体580は、現在の望ましい実施形態ではマスタ装置110内に含まれているが、他の実施形態では外部に提供されるか、あるいは省略されることもある。さらに、要求されないと、ユニット510,520,530,540,550,560,570,及び580の各々は、少なくとも一つのプロセッサ又は一つ又は複数のチップあるいは統合回路におけるプロセッシングエレメントとなることができる。
【0087】
制御部510は、ユーザー端末による個人学習をサポートするための動作を制御する。特に、制御部510は、個人学習サービスがサポートされるサービス領域に進入したユーザー端末を認証するための制御を遂行する。
【0088】
制御部510は、認証が許容されたユーザー端末に対して学習データを分配し、分配された学習データによる学習結果をユーザー端末から収集するための動作を制御する。例えば、学習結果を収集するための時点を決定し、決定された時点でユーザー端末別に学習結果を収集するための全般的な動作を制御する。学習結果を収集するための時点は、上記したように学習データを分配した時点又は予め定められた学習終了時間などを考慮して決定できる。しかしながら、望ましい実施形態はそれに限定されない。例えば、他の望ましい実施形態によると、制御部510は、学習結果を収集するための時点を決定せず、ユーザー端末からの要求によって受動的に学習結果を収集するための動作を制御することができる。
【0089】
加えて、制御部510は、ユーザー端末から収集した学習結果を分析し、分析した結果を該当ユーザーにフィードバックするための制御を遂行する。
【0090】
通信部520は、制御部510の制御によって無線通信を通じてユーザー端末との情報を交換する。特に、通信部520は、ユーザー端末に分配する学習データと各ユーザー端末から収集した学習結果による分析結果を送信し、分配された学習データによる学習結果をユーザー端末から受信する。
【0091】
ユーザー端末から結合要求が受信される場合、端末認証部530は、制御部510の制御によってユーザー端末の認証を遂行する。端末認証部530は、制御部510の制御によって認証結果を通信部520に伝送して該当ユーザー端末に認証結果を提供可能にする。
【0092】
学習データ生成部540は、制御部510の制御によって学習データを生成する。一例として、学習データ生成部540は、制御部510の制御によって同一の学習データを異なるタイプの学習データに加工し、加工した学習データを格納媒体580に格納し、あるいは通信部520を通じてユーザー端末に伝送する。例えば、学習データ生成部540は、外部ソースから供給される学習データを加工して必要な学習データを生成できることはもちろんである。
【0093】
学習結果収集部550は、制御部510の制御によって通信部520を通じてユーザー端末別に受信された学習結果を収集する。学習結果収集部550は、制御部510の制御によって収集した学習結果をリアルタイムで格納媒体580に格納し、あるいは学習結果分析部560に伝送する。さらに、学習結果収集部550は、制御部510の制御によってすべてのユーザー端末から学習結果を収集するまで受信した学習結果を保管できる。この場合、すべてのユーザー端末からの学習結果を収集した後に収集した学習結果を格納媒体580又は学習結果分析部560に伝送する。
【0094】
学習結果分析部560は、制御部510の制御によって格納媒体580に格納された学習結果又は学習結果収集部550から伝送される学習結果を分析する。例えば、学習結果分析部560は、伝送された学習結果を分析してユーザー端末別に学習進度率、誤答率、誤答に対する解説、及び分析段階による誤答ノートに関する情報のうち少なくとも一つを生成する。
【0095】
学習結果分析部560は、制御部510の制御によって分析による結果を格納媒体580に格納するか、あるいは通信部520を通じて該当ユーザー端末に伝送する。
【0096】
ユーザーインターフェース部570は、マスタ装置を運営するユーザーとの情報交換を遂行する。すなわち、ユーザーインターフェース部570は、制御部510の制御によって学習データ生成部540によって生成された学習データ又はユーザー端末から収集された学習結果又は学習結果に対する分析結果のうち少なくとも一つをユーザーが認知可能なように提供する。また、ユーザーから入力される情報、すなわち学習データを生成するための資料などは、制御部510の制御によって格納媒体580に格納し、あるいは学習データ生成部540に伝送する。
【0097】
格納媒体580は、制御部510の制御によって学習データ生成部540から生成された学習データ、学習結果収集部550によって収集された学習結果、学習結果分析部560によって分析された結果、及びユーザーインターフェース部570を通じて入力されるユーザーデータのうち少なくとも一つを格納することができる。また、格納媒体580は、制御部510の制御によって格納された情報の中で要求された情報を該当構成に提供する。
【0098】
図6は、望ましい実施形態によってマスタ装置の動作を示すフローチャートである。
【0099】
図6を参照すると、マスタ装置は、ステップ610で、ユーザー端末からの結合要求があるか否かを判断する。ユーザー端末からの結合要求が決定されると、マスタ装置は、ステップ612で、該当ユーザー端末に対する認証手順を遂行する。
【0100】
そして、マスタ装置は、ステップ614で、認証手順によって該当ユーザー端末に対する認証が成功したか否かを判断する。ユーザー端末に対する認証に失敗した場合には、マスタ装置は、ステップ616に進行し、認証に失敗したことを該当ユーザー端末に伝送する。この場合、マスタ装置は、該当ユーザー端末に対して個人学習サービスのための動作を遂行しない。
【0101】
しかしながら、該当ユーザー端末に対する認証に成功した場合に、マスタ装置は、ステップ618で、該当ユーザー端末との結合を遂行する。また、マスタ装置は、ステップ620で、認証が許容されたユーザー端末に学習データを分配する。学習データは、認証が許容されたユーザー端末の要求に対応して転送され、あるいは所定時間で伝送されることができるだけでなく、所定周期で反復して伝送されることもできる。所定時間で分配される場合、マスタ装置は、認証されたユーザー端末の学習データ要求を待機する必要がない。したがって、この場合には学習データを分配するための動作が簡素化できる。但し、学習データを所定周期で反復して伝送する場合、学習データを認証されていないユーザー端末が受信することを遮断するための方案を用意する必要がある。例えば、学習データは、所定の符号化技法を使用して暗号化した後に伝送されることができる。
【0102】
その他にも、認証が許容されたユーザー端末が発生する度に、又は所定周期によって学習データを分配することでなく所望する数だけのユーザー端末に対する認証がなされるときに学習データをその認証されたすべてのユーザー端末に一括分配することもできる。このように、学習データを一括して分配することは、最も簡単なリソース及び手順となり得る。この場合にも、学習データが認証されていないユーザー端末に受信されることを防止するための方案を備えなければならない。
【0103】
マスタ装置は、学習データの分配が完了すると、学習データが分配されたユーザー端末による個人学習プロセスを遂行することができる。個人学習プロセスは、マスタ装置とユーザー端末との連係によって実行され、あるいはユーザー端末単独で実行されることができる。
【0104】
マスタ装置は、ステップ622で、学習データが分配されたユーザー端末から伝送される学習結果を収集する。この学習結果の収集は、該当ユーザーの要求に対応してなされ、予め定められたイベントが発生する時に個人学習サービスを進行しているユーザー端末に伝送することで遂行されることができる。ここで、予め定められたイベントは、ユーザー端末別に個人学習サービスのために所定時間が経過し、又は個人学習が一括的に開始された時間から一定時間が経過し、あるいは所定時間に到達した場合のうちいずれか一つとなり得る。
【0105】
マスタ装置は、ステップ624で、収集した学習結果を格納し、ステップ626で学習データが分配されたすべてのユーザー端末からの学習結果を収集したか否かを判定する。すべてのユーザー端末から学習結果を収集しない場合には、マスタ装置は、ステップ622に進行して継続して学習結果を収集及び格納する。このとき、マスタ装置は、学習結果の収集に失敗したユーザー端末から強制的に学習結果を伝送するようにする。
【0106】
しかしながら、すべてのユーザー端末からの学習結果を収集した場合には、マスタ装置は、ステップ628で、収集した学習結果に対する分析を実施する。マスタ装置は、例えば収集した学習結果を分析してユーザー端末別に学習進度率、誤答率、誤答に対する解説、及び解決過程による誤答ノートに関する情報のうち少なくとも一つを生成する。
【0107】
マスタ装置は、収集した学習結果に対する分析が完了すると、ステップ630で分析された結果を該当ユーザー端末に伝送する。また、図示していないが、分析された結果は、ユーザー端末別に格納するか、あるいは今後必要によって使用されることができる。
【0108】
D.ユーザー端末の構成及び動作
以下、望ましい実施形態によるユーザー端末の構成及びユーザー端末が個人学習のために遂行する動作について具体的に説明する。
【0109】
図7は、望ましい実施形態による電子ブック機能をサポートするユーザー端末130の構成を示す。
【0110】
図7を参照すると、ユーザー端末130は、制御部710、通信部720、学習部730、学習結果生成部740、分析結果処理部750、ユーザーインターフェース部760、及び格納媒体770を含む。格納媒体770は、現在の望ましい実施形態ではユーザー端末130内に含まれているが、他の実施形態では外部に提供されるか、あるいは省略されることもある。さらに、要求されないと、ユニット710,720,730,740,750,760,及び770の各々は、少なくとも一つのプロセッサ又は一つ又は複数のチップあるいは統合回路におけるプロセッシングエレメントとなることができる。
【0111】
制御部710は、個人学習サービスによる動作を制御する。特に、制御部710は、個人学習サービスがサポートされるサービス領域にユーザー端末が進入したことを認知し、ユーザー端末がサービス領域に進入したことを認知するときにマスタ装置との結合のための制御を遂行する。
【0112】
そして、マスタ装置によって認証が成功すると、制御部710は、マスタ装置から提供された学習データを用いる個人学習サービスを遂行するための制御を遂行する。また、制御部710は、個人学習サービスによる結果を生成し、これをマスタ装置に伝送するための制御を遂行する。このとき、制御部710は、学習結果をマスタ装置に伝送するための時点を決定できる。例えば、学習結果を伝送する時点は、マスタ装置からの指示又は予め定められた学習終了時点によって決定できる。加えて、制御部710は、マスタ装置から提供される分析結果を処理するための制御も遂行する。
【0113】
通信部720は、制御部710の制御によって無線通信を通じてマスタ装置との情報を交換する。特に、通信部720は、マスタ装置から提供される学習データと分析結果を受信し、学習データによる学習結果をマスタ装置に送信する。
【0114】
学習部730は、制御部710の制御によってマスタ装置から分配された学習データを用いる個人学習サービスを遂行する。このために、学習部730は、制御部710の制御によって学習に必要な情報をユーザーインターフェース部760を通じてユーザーに提供し、ユーザーがユーザーインターフェース部760を通じて入力する情報を受信して個人学習サービスを遂行する。
【0115】
学習結果生成部740は、制御部710の制御によって学習部730で遂行される個人学習サービスを監視し、個人学習サービスが完了するときに個人学習による学習結果を生成する。また、学習結果生成部740は、制御部710の制御によって生成された学習結果を格納媒体770に格納するか、あるいは通信部720を通じてマスタ装置にアップロードする。
【0116】
分析結果処理部750は、通信部720を通じてマスタ装置から分析結果を受信し、制御部710の制御によって提供された分析結果を処理する。分析結果処理部750は、処理結果をユーザーインターフェース部760に提供し、それによってユーザーは分析結果を確認することができる。また、分析結果は、格納媒体770に伝送されて格納されることができる。
【0117】
ユーザーインターフェース部760は、制御部710の制御によってユーザー端末130を使用するユーザーとの情報交換のための動作を遂行する。すなわち、ユーザーインターフェース部760は、学習部730によって進行される個人学習サービスによる情報、学習結果生成部740によって生成される学習結果、分析結果処理部750によって処理された結果ののうち少なくとも一つをユーザーが認知できる。また、ユーザーから入力される情報、すなわち個人学習のために入力される情報などを制御部710の制御によって格納媒体770に格納し、または学習部730に伝送する。
【0118】
格納媒体770は、制御部710の制御によって学習結果生成部740から生成された学習結果、分析結果処理部750によって処理された結果のうち少なくとも一つを格納することができる。また、格納媒体770は、制御部710の制御によって格納された情報の中で要求された情報を該当構成に提供する。
【0119】
図8は、望ましい実施形態によってユーザー端末の動作を示すフローチャートである。
【0120】
図8を参照すると、ユーザー端末は、ステップ810で、マスタ装置による個人学習サービスが提供されるサービス領域内にユーザー端末が進入したか否かを監視する。これを通じて、サービス領域内にユーザー端末が進入したと判断される場合、ユーザー端末は、ステップ812に進行してマスタ装置に結合要求を伝送する。そして、ユーザー端末は、要求に対応してマスタ装置との認証手順を遂行する。
【0121】
ユーザー端末は、ステップ814で、マスタ装置との認証に成功したかを監視する。ユーザー端末は、マスタ装置によって認証失敗が通知されると、個人学習サービスを終了する。
【0122】
しかしながら、マスタ装置との認証に成功した場合には、ユーザー端末は、ステップ816で、マスタ装置との結合を遂行する。また、ユーザー端末は、ステップ818で、マスタ装置によって分配される学習データを受信する。
【0123】
学習データは、マスタ装置で学習データの要求に対応して分配され、あるいはマスタ装置によって所定周期で反復して伝送され、又はマスタ装置によって所定の時間に伝送されることができる。所定周期で学習データが分配されるなる場合、ユーザー端末が学習データを要求する必要がない。したがって、この場合には、マスタ装置によって分配される学習データを受信するための動作が簡素化できる。さらに、学習データが周期的に伝送される場合、学習データが暗号化されることがあるので、この場合には暗号化された学習データを復号するための動作がユーザー端末によって遂行される。
【0124】
その他にも、ユーザー端末に対する認証が許可される度に又は所定周期で学習データを分配することでなく、所望する数だけのユーザー端末に対する認証がなされるときにマスタ装置によって所望する数だけのユーザー端末に一括分配される学習データを受信することができる。このように学習データを一括して分配する場合には、最も簡単なリソース及び手順である。この場合にも暗号化される学習データを復号するための処理が遂行される。
【0125】
ユーザー端末は、マスタ装置から学習データを受信すると、ステップ820に進行して受信した学習データを用いて個人学習サービスを遂行する。ユーザー端末は、マスタ装置との連係なしに、あるいはマスタ装置との連係によって個人学習サービスを遂行することができる。
【0126】
ユーザー端末は、ステップ822で、個人学習サービスが完了したか否かを継続して監視する。例えば、個人学習サービスは、ユーザー端末のユーザーによって完了でき、または予め定められたイベントが発生するときにマスタ装置からの指示によって完了することができる。ここで、予め定められたイベントは、ユーザー端末別に個人学習のために所定時間が経過し、個人学習がユーザー端末のために総括的に初期化された時間から一定時間が経過し、あるいは所定の時間に到達した場合のうちいずれか一つとなり得る。
【0127】
ユーザー端末は、個人学習サービスが完了したと判断される場合、ステップ824で個人学習サービスによる学習結果を生成し、ステップ826で生成された学習結果をマスタ装置にアップロードする。ユーザー端末は、学習結果のアップロードが完了すると、ステップ828で、マスタ装置から学習結果に対する分析結果がフィードバックされるまで待機する。その後、マスタ装置から学習結果に対する分析結果がフィードバックされると、ユーザー端末は、このフィードバックされた分析結果を処理した後に格納する。また、ユーザー端末は、必要時には分析結果をユーザーが確認するように出力することができる。
【0128】
図9は、他の望ましい実施形態によるユーザー端末の動作を示すフローチャートである。
【0129】
図9を参照すると、ユーザー端末は、ステップ910で、学習データと学習案内データを受信して格納する。ここで、学習データは、学習者が個人学習サービスのために使用する資料であり、学習案内データは、個人学習サービス時にユーザーを指導するために使用される資料である。一例として、学習データは試験問題に関する情報となり、学習案内データは試験問題の解答情報となり得る。
【0130】
さらに、学習案内情報は、権限を持ったユーザーのみが使用できるようにデジタル権限管理(Digital Rights Management:DRM)オペレーションが使用されることができる。ここで、DRMオペレーションは、出版社又は著作権者が配布したデジタル資料やハードウェアの使用を制御し、これらを意図した用途だけで使用するように制限するのに使用されるすべての技術を意味する。
【0131】
通信ネットワーク又はユーザーインターフェースは、ユーザー端末に学習情報と学習案内情報を入力するために使用されることができる。例えば、通信ネットワークを用いる方法は、無線又は有線ネットワークを介して外部装置から学習データと学習案内データを受信するための方法である。また、ユーザーインターフェースを用いる方法は、メモリカードなどと結合してメモリカードに記録された学習データと学習案内データを受信するための方法である。
【0132】
学習者によって個人学習要求が受信されると、ユーザー端末は、ステップ912に進行して以前に格納された学習データを用いて個人学習サービスを遂行する。ユーザー端末は、ステップ914で、個人学習サービスが完了したか否かを継続して監視する。個人学習サービスは、ユーザー端末のユーザーによって完了し、あるいは予め定められたイベントの発生によって完了することができる。ここで、予め定められたイベントは、ユーザー端末別に個人学習のために与えられた時間が経過し、又はユーザー端末のために個人学習が総括的に開始される時間から一定時間が経過し、あるいは所定時間に到達した場合のうちいずれか一つとなり得る。
【0133】
個人学習サービスが完了したと判断される場合、ユーザー端末は、ステップ916で、個人学習サービスによる結果と以前に格納した学習案内データを用いて学習結果を分析する。このとき、学習案内データを利用するためには学習案内データが利用可能な権限を持った者であるかを確認するための手順が遂行されることがある。学習結果に対する分析を通じて、問題の分析結果による誤答ノート、誤答解説、誤答率、進度率のうち少なくとも一つを獲得できる。
【0134】
一方、ユーザー端末は、ステップ918で、分析された結果を格納し、ユーザーインターフェースを通じてユーザーが確認可能なように報告する。
【0135】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
【符号の説明】
【0136】
110、210 マスタ装置
120 アクセスポイント
130 ユーザー端末
130−1、130−2、130−3、130−4、220−1、220−2、220−3、220−4 ユーザー端末♯1〜♯4
140 サービス領域
510、710 制御部
520、720 通信部
530 端末認証部
540 学習データ生成部
550 学習結果収集部
560 学習結果分析部
570、760 ユーザーインターフェース部
580、770 格納媒体
730 学習部
740 学習結果生成部
750 分析結果処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末を用いる個人学習方法であって、
マスタ装置によって、無線通信サービス領域内の端末のうち少なくとも一つの認証された端末に学習データを分配するステップと、
前記マスタ装置によって、前記学習データを分配した少なくとも一つの端末から前記学習データによる学習結果を収集するステップと、
前記マスタ装置によって、前記収集した学習結果を格納するステップと、
を具備することを特徴とする個人学習方法。
【請求項2】
前記学習データを分配するステップは、
前記無線通信サービス領域に進入する任意の端末を感知するステップと、
前記感知された任意の端末に対する認証を遂行するステップと、
前記認証が完了した任意の端末からの要求に対応して学習データを分配するステップと、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の個人学習方法。
【請求項3】
前記学習結果を収集するステップは、
前記学習データを分配した端末からの学習結果アップロード要求を監視するステップと、
前記学習データを分配した端末から学習結果アップロード要求を受信すると、前記学習結果のアップロードを要求した端末に学習結果アップロードを許容するステップと、
前記学習結果のアップロードが許容された端末から学習結果を受信するステップと、
を具備することを特徴とする請求項2に記載の個人学習方法。
【請求項4】
前記学習結果を収集するステップは、
前記認証が完了した任意の端末別に学習データを分配した時点、最初に学習データを分配した時点、及び学習データを一括分配した時点のうちいずれか一つの開始じてんから所定時間が経過し、あるいは所定の学習終了時間に到達したかを監視するステップと、
前記所定時間が経過し、あるいは前記所定の学習終了時間に到達したと判断されると、該当端末から学習結果を受信するステップと、
を具備することを特徴とする請求項2に記載の個人学習方法。
【請求項5】
前記学習結果を受信するステップは、
前記所定時間が経過すると、学習結果を回収する該当端末に学習結果の提出を指示し、前記学習結果提出指示に対応して前記該当端末から学習結果を受信するステップであることを特徴とする請求項4に記載の個人学習方法。
【請求項6】
前記マスタ装置が前記収集した学習結果を分析し、前記分析した結果を前記学習結果を提出した端末別にフィードバックするステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の個人学習方法。
【請求項7】
無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末における個人学習方法であって、
前記端末がマスタ装置による無線通信サービス領域内に進入する場合、前記マスタ装置との認証手順を遂行した後に前記マスタ装置から分配された学習データを受信するステップと、
前記マスタ装置に前記受信した学習データによる学習結果を伝送するステップと、を具備することを特徴とする個人学習方法。
【請求項8】
前記学習データを受信するステップは、
前記端末が前記無線通信サービス領域内に進入する場合、前記マスタ装置に認証を要求するステップと、
前記マスタ装置によって認証がなされる場合、前記マスタ装置に学習データを要求するステップと、
前記要求に応答して前記マスタ装置から分配される学習データを受信するステップと、
を具備することを特徴とする個人学習方法。
【請求項9】
前記学習結果を伝送するステップは、
前記マスタ装置に学習結果アップロードを要求するステップと、
前記マスタ装置から学習結果のアップロードが許容されると、前記受信した学習データに基づいて前記学習結果を前記マスタ装置に伝送するステップと、
を具備することを特徴とする請求項8に記載の個人学習方法。
【請求項10】
前記学習結果を伝送するステップは、
前記学習データを受信した時点から所定時間が経過し、あるいは前記マスタ装置からの学習結果提出指示を受信し、もしくは所定の学習終了時間に到達したかを監視するステップと、
前記所定時間が経過し、または前記学習結果提出指示を受信し、あるいは前記所定の学習終了時間に到達すると、前記学習データに基づいた学習結果を前記マスタ装置に伝送するステップと、
を具備することを特徴とする請求項8に記載の個人学習方法。
【請求項11】
前記伝送された学習結果に対応する分析結果を前記マスタ装置からフィードバックするステップをさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の個人学習方法。
【請求項12】
前記学習データは試験問題に該当する情報であり、前記学習結果は前記試験問題に対応する答案情報であることを特徴とする請求項1又は7に記載の個人学習方法。
【請求項13】
前記マスタ装置によって分配される学習データは、多様なタイプの学習データからランダムに選択されることを特徴とする請求項12に記載の個人学習方法。
【請求項14】
前記多様なタイプの学習データは、相互に異なる分野の学習データ又は同一の分野の学習データであるが、前記コンデンツの配列が相互に異なることを特徴とする請求項13に記載の個人学習方法。
【請求項15】
前記分析結果は誤答に対する解説、誤答率、進度率のうち少なくとも一つに関する情報であることを特徴とする請求項6又は11に記載の個人学習方法。
【請求項16】
無線通信機能と電子ブック機能をサポートする端末に対して個人学習機能を提供するマスタ装置であって、
無線通信サービス領域内の端末に対する認証を遂行する端末認証部と、
学習データを格納又は生成する学習データ生成部と、
前記認証部によって認証された端末に前記学習データを分配し、前記学習データを分配した少なくとも一つの端末から前記学習データに基づいた学習結果を受信する通信部と、
前記学習データを分配した少なくとも一つの端末から前記学習データに基づいた学習結果を前記通信部を通じて収集する学習結果収集部と、
前記収集した学習結果を格納する格納媒体と、
を含むことを特徴とするマスタ装置。
【請求項17】
前記学習結果収集部は、
前記学習データを分配した端末から学習結果アップロード要求を受信すると、前記学習結果のアップロードを要求した端末に前記学習結果のアップロードを許容し、前記学習結果のアップロードが許容された端末から学習結果を受信することを特徴とする請求項16に記載のマスタ装置。
【請求項18】
前記学習結果収集部は、
前記認証部によって認証された各端末に学習データを分配した時点、最初に学習データを分配した時点、及び学習データを一括分配した時点のうちいずれか一つの開始時点から所定時間が経過し、あるいは所定の学習終了時間に到達する場合、前記該当端末から前記学習結果を受信することを特徴とする請求項16に記載のマスタ装置。
【請求項19】
前記学習データ生成部は、
多様なタイプの学習データを生成又は格納し、前記認証部によって認証された端末に分配する学習データを前記多様なタイプの学習データからランダムに選択し、
前記多様なタイプの学習データは、相互に異なる分野の学習データ又は同一の分野の学習データであるが、前記コンテンツの配列が相互に異なることを特徴とする請求項16に記載のマスタ装置。
【請求項20】
前記学習結果収集部によって収集された学習結果を分析し、前記分析した結果を前記通信部を通じて前記学習結果を提出した端末にそれぞれフィードバックする学習結果分析部をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のマスタ装置。
【請求項21】
無線通信機能と電子ブック機能を用いて個人学習をサポートする端末であって、
マスタ装置による無線通信サービス領域内に進入する場合、前記マスタ装置との認証手順を遂行した後に前記マスタ装置から分配される学習データを受信する通信部と、
前記受信した学習データに基づいて学習を遂行する学習部と、
前記学習部によって遂行される学習から生成される学習結果を前記通信部を通じて前記マスタ装置に伝送する学習結果生成部と、
前記受信した学習データと前記生成された学習結果を格納する記録媒体と、
を含むことを特徴とする端末。
【請求項22】
前記学習結果生成部は、
前記生成された学習結果を前記学習データを受信した時点から所定時間が経過し、あるいは前記マスタ装置からの学習結果提出指示が受信され、もしくは所定の学習終了時間に到達した場合に前記マスタ装置に伝送することを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項23】
前記マスタ装置によって分配される学習データは、多様なタイプの学習データからランダムに選択される学習データであり、
前記多様なタイプの学習データは、相互に異なる分野の学習データ又は同一の学習データであるが、前記コンテンツの配列が相互に異なることを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項24】
前記伝送した学習結果に対応する分析結果を前記マスタ装置からフィードバックし、前記フィードナックした分析結果を処理する処理部をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の端末。
【請求項25】
前記学習データは試験問題に該当する情報であり、前記学習結果は前記試験問題に対応する答案情報であることを特徴とする請求項16又は請求項21に記載のマスタ装置又は端末。
【請求項26】
前記分析結果は、誤答に対する解説、誤答率、進度率のうち少なくとも一つに関する情報であることを特徴とする請求項20又は24に記載のマスタ装置又は端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−95752(P2011−95752A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244483(P2010−244483)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】