説明

無線通信機器、表示装置、テレビ受像機及び共振周波数調整方法

【課題】小型、軽量化を図ることができ、量産機器の共振周波数を容易に調整することができる無線通信機器及び共振周波数調整方法を提供することを目的とする。
【解決手段】シート状のアンテナ41と、該アンテナ41を覆う第1及び第2覆体42,43とを備えた無線通信機器において、第1覆体42のアンテナ41側に、該アンテナ41に当接する誘電体の第1リブ42aを設ける。共振周波数の調整方法は以下の通りである。第1リブ42aが設けられた第1覆体42を金型で成型し、成形された第1覆体42で覆われたアンテナ41の共振周波数を測定し、測定した共振周波数と、所定周波数とを比較し、測定した共振周波数が所定周波数よりも高い場合、第1リブ42a及びアンテナ41の当接面積が増加し、測定した共振周波数が前記所定周波数よりも低い場合、第1リブ42a及びアンテナ41の当接面積が減少するように、前記金型を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状のアンテナに当接する誘電体のリブを、該アンテナを覆う覆体に設けた無線通信機器、表示装置、テレビ受像機、及び各機器が備えるアンテナの共振周波数調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線LAN、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、HomeRFなどに代表される無線通信システムを構成する無線通信機器、例えばテレビ受像機、携帯端末、ノートパソコンは、シート状のアンテナを備える。無線通信機器の送受信感度を最適な状態にするためには、電波の共振周波数を、規格で定められた所定周波数に合わせる必要がある。しかし、アンテナのパターン形状などを変更することにより共振周波数を調整する方法を採った場合、アンテナのパターン変更に多大な時間と費用を要するという問題がある。
【0003】
特許文献1には、アンテナのパターン変更を必要としない共振周波数調整方法が開示されている。特許文献1に係る共振周波数調整方法は、アンテナ全体を覆うモールド樹脂構造物の表面を研削し、又は該表面に樹脂を塗布若しくは樹脂板を張着することによって、共振周波数を調整するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−181530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に係る共振周波数調整方法においては、アンテナを構成するグランド部及び放射素子全体を樹脂に埋没させる構成であるため、無線通信機器のアンテナ部分が大型化し、重くなるという問題があった。
また、特許文献1に係る共振周波数調整方法は、モールド樹脂構造物の表面を加工することによって、共振周波数を調整する技術であるため、量産される各無線通信機器のモールド樹脂構造物を加工する必要があり、切削を伴うことから調整に時間を要するという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、先行技術に比べて小型、軽量化を図ることができ、量産機器の共振周波数を容易に調整することができる無線通信機器、表示装置、テレビ受像機、及び各機器が備えるアンテナの共振周波数調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る無線通信機器は、シート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えた無線通信機器において、前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、シート状のアンテナに当接している誘電体のリブの接触面積を変化させることによって、アンテナ周囲の誘電率を変化させ、共振周波数を調整することが可能である。例えば、リブが設けられた覆体を成形する金型を削ることによって、リブの形状を変化させ、アンテナと、リブとの接触面積を変化させることが可能である。金型を削ることによってリブの形状を変化させることができるため、量産される各無線通信機器の共振周波数を容易に調整することが可能である。
また、覆体に設けられたリブをシート状のアンテナに当接させる構成であるため、アンテナ全体を樹脂に埋め込む構成に比べて、アンテナ部分の構成は小型かつ軽量である。なお、シート状のアンテナとは、少なくともアンテナのエレメントがシート状に実装されていることを意味しており、リジッド基板にアンテナのエレメントがプリント形成されているものも含まれる。
更に、アンテナを覆う覆体は、アンテナの感度をなるべく大きくする必要があるため、通常、使用者に視認され易い箇所に設けられる。本発明では、覆体に設けられる誘電体の構造物はリブであるため、薄い構造であることから成形された覆体の表面にヒケが生じることは無く、美観が損なわれることは無い。
【0009】
本発明に係る無線通信機器は、前記リブは前記覆体に複数設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、覆体にヒケが発生することを防ぎつつ、アンテナ周囲の誘電率をより大きくし、共振周波数を低下させることが可能である。言い換えると、覆体の美観を損なうこと無く、アンテナの共振周波数の調整範囲を広くすることができる。
【0011】
本発明に係る無線通信機器は、前記複数のリブの少なくとも一つは、厚みが異なることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、アンテナの共振周波数の調整量に応じて、厚みが異なるリブを折ることによって、アンテナと、リブとの接触面積を変化させ、アンテナの共振周波数を効率的に変更することが可能である。
【0013】
本発明に係る無線通信機器は、前記複数のリブは、前記アンテナを配することが可能な前記覆体の複数の部位に設けられており、各部位に設けられた複数のリブは、前記アンテナを各部位に配した場合、各部位で前記アンテナに前記複数のリブが当接する総面積が異なるように構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、アンテナを配置させる部位を変更することによって、アンテナと、リブとの接触面積を変化させ、アンテナの共振周波数を効率的に変更することが可能である。
【0015】
本発明に係る無線通信機器は、前記複数のリブの少なくとも一つは厚みが異なり、前記複数のリブは、前記アンテナが前記リブに当接する面積よりも広範囲に並設されていることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、アンテナの配置を変更することによって、アンテナと、リブとの接触面積を変化させ、アンテナの共振周波数を効率的に変更することが可能である。
【0017】
本発明に係る無線通信機器は、前記リブと、前記覆体との接続部分に溝を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、リブを折り曲げることによって、リブを折り、アンテナと、リブとの接触面積を変化させ、アンテナの共振周波数を変更することが可能である。
【0019】
本発明に係る無線通信機器は、前記アンテナは、グランド部と、該グランド部に接続されたシート状の放射素子とを備え、前記リブは、少なくとも前記放射素子に当接していることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、アンテナの放射素子にリブが当接しているため、アンテナの他の部位にリブが当接している場合に比べて、アンテナとリブとの接触面積が変化した場合、共振周波数が大きく変化する。
【0021】
本発明に係る無線通信機器は、前記グランド部及び放射素子は、リジッド基板又はフレキシブル基板にプリント形成されていることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、リジッド基板又はフレキシブル基板に、グランド部及び放射素子をプリント形成してなるアンテナの共振周波数を調整することが可能である。
【0023】
本発明に係る無線通信機器は、前記覆体は、前記アンテナの一面側を覆う第1覆体と、前記アンテナの他面側を覆う第2覆体とを備え、前記リブは前記第1及び第2覆体に夫々設けられており、前記第1覆体に設けられたリブは前記アンテナの一面側に当接し、前記第2覆体に設けられたリブは前記アンテナの他面側に当接していることを特徴とする。
【0024】
本発明にあっては、アンテナの両面にリブが当接しているため、アンテナ周囲の誘電率がより増大し、共振周波数が低下する。
【0025】
本発明に係る無線通信機器は、表示部を備え、前記アンテナは前記表示部の周縁部に配されていることを特徴とする。
【0026】
本発明にあっては、表示部を備えた無線通信機器においてアンテナの共振周波数を調整することが可能である。
【0027】
本発明に係る表示装置は、表示部と、該表示部の周縁部に配されたシート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えた表示装置において、前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられていることを特徴とする。
【0028】
本発明にあっては、表示装置において、上述の無線通信機器と同様、アンテナの共振周波数を容易に調整することが可能である。また、アンテナ部分の構成は小型かつ軽量である。更に、成形された覆体にヒケが生じて、美観が損なわれることは無い。
【0029】
本発明に係るテレビ受像機は、テレビジョン信号を受信する受信部と、該受信部が受信したテレビジョン信号にて映像を表示する表示部と、該表示部の周縁部に配されたシート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えたテレビ受像機において、前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられていることを特徴とする。
【0030】
本発明にあっては、テレビ受像機において、上述の無線通信機器と同様、アンテナの共振周波数を容易に調整することが可能である。また、アンテナ部分の構成は小型かつ軽量である。更に、成形された覆体にヒケが生じて、美観が損なわれることは無い。
【0031】
本発明に係る共振周波数調整方法は、上述の無線通信機器、表示装置、又はテレビ受像機が備える前記アンテナの共振周波数を調整する共振周波数調整方法において、前記リブが設けられた覆体を金型で成型し、成形された前記覆体で覆われた前記アンテナの共振周波数を測定し、測定した共振周波数と、所定周波数とを比較し、測定した共振周波数が所定周波数よりも高い場合、前記リブ及びアンテナの当接面積が増加し、測定した共振周波数が前記所定周波数よりも低い場合、前記リブ及びアンテナの当接面積が減少するように、前記金型を変更することを特徴とする。
【0032】
本発明にあっては、無線通信機器、表示装置又はテレビ受像機が備えるアンテナの共振周波数と、所定周波数とを比較し、比較結果に応じて金型を変更する。具体的には、測定した共振周波数が所定周波数よりも高い場合、リブ及びアンテナの当接面積が増加するように、金型を変更、例えば金型のリブに対応する部分を削る。リブ及びアンテナの当接面積が増大した場合、アンテナ周囲の誘電率が大きくなり、共振周波数が低下する。同様に、測定した共振周波数が所定周波数よりも低い場合、前記リブ及びアンテナの当接面積が減少するように、金型を変更する。リブ及びアンテナの当接面積が減少した場合、アンテナ周囲の誘電率が小さくなり、共振周波数が高くなる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、先行技術に比べて小型、軽量化を図ることができ、量産される無線通信機器、表示装置、テレビ受像機の共振周波数を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施の形態に係る表示装置の一構成例を示した正面図である。
【図2】無線通信部を背面側から見た分解斜視図である。
【図3】無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。
【図4】無線通信部の背面図及び横断面図である。
【図5】無線通信部の縦断面図である。
【図6】第2覆体を外した無線通信部の背面図及び横断面図である。
【図7】第2覆体を外した無線通信部の縦断面図である。
【図8】共振周波数調整方法を示したフローチャートである。
【図9】変形例1に係る表示装置が備える無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。
【図10】変形例1に係る無線通信部の背面図及び横断面図である。
【図11】変形例1に係る無線通信部の縦断面図である。
【図12】第2覆体を外した変形例1に係る無線通信部の背面図及び横断面図である。
【図13】第2覆体を外した変形例1に係る無線通信部の縦断面図である。
【図14】変形例2に係る無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。
【図15】第1リブの一部を折り、該第1リブの数を減らした無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。
【図16】第2覆体を外した変形例3に係る無線通信部の分解斜視図である。
【図17】第2覆体を外した変形例4に係る無線通信部の縦断面図である。
【図18】第2覆体を外した変形例5に係る無線通信部の縦断面図である。
【図19】変形例6に係る複数の異なる第2覆体を示した斜視図である。
【図20】L字状の第2リブを備えた第2覆体の要部を示した斜視図である。
【図21】T字状の第2リブを備えた第2覆体の要部を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施の形態に係る表示装置の一構成例を示した正面図である。本実施の形態に係る表示装置は、例えば、Wi−Fi、Bluetooth、ZigBeeなどの無線通信機能を有する無線通信機器の一例である。以下、表示装置の具体例として、液晶テレビなどのテレビ受像機を挙げて、その詳細を説明する。表示装置は、前側に表示面を有し、略直方体をなす表示部1と、表示部1の周縁部及び後面を取り囲むキャビネット2と、表示部1を起立状態で支持するスタンド3と、表示部1の下部に固定された無線通信部4と、テレビジョン信号を受信するチューナ(受信部)5とを備える。
【0036】
表示部1は、前側に表示面を有する横長略矩形状の液晶パネルと、液晶パネルの後面側に配置された光学シートと、該光学シートの後面側に配置されたバックライト装置と、液晶パネル及びバックライト装置を一体的に保持する保持枠体とを備える。バックライト装置は、平皿状のバックライトシャーシ、バックライトシャーシに配された反射シート及び複数の光源を有する。光源は、例えば、LED、冷陰極蛍光管である。なお、ここでは表示部1の一例として液晶パネルモジュールを説明したが、いうまでも無く、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパ等の表示モジュールで表示部1を構成しても良い。
【0037】
キャビネット2は、表示部1の周縁部を取り囲むフロントキャビネット21と、表示部1の後側を覆うバックキャビネットとで構成され、フロントキャビネット21及びバックキャビネットは表示部1の前後を覆った状態で表示部1に締結されている。
【0038】
チューナ5は、バックライト装置を構成するバックライトシャーシの背面側に取り付けられている。チューナ5は、図示しない制御部から指示されたチャンネルのテレビジョン信号を検波し、OFDM復調する。復調された信号に含まれるMPEG2TS形式の映像データは、図示しないデコーダで復号化され、復号化された映像データは表示部1へ出力される。表示部1は、デコーダから出力された映像データに基づいて、映像を表示する。なお、ここでの一例として、チューナ5内蔵を説明したが、いうまでも無く、チューナ5を表示装置から分離し(セパレートタイプ)、無線通信で映像信号を伝送する構成でも良い。
【0039】
図2は、無線通信部4を背面側から見た分解斜視図である。無線通信部4は、外部の通信機器との間で無線通信を行うためのアンテナ41を備える。無線通信の規格は特に限定されないが、2.4GHz帯の無線通信を行うIEEE802.11b、IEEE802.11g規格、5GHz帯の無線通信を行うIEEE802.11a規格などが挙げられる。アンテナ41は、該アンテナ41の前側を覆う第1覆体42と、後側を覆う第2覆体43によって前後から覆われ、表示部1の背面下部にビス44で固定されている。図2では、2つのアンテナ41が第1及び第2覆体42、43によって覆われ、収容されたMIMO方式を例示しているが、単一のアンテナ41、又は3つ以上のアンテナ41を設けるように構成しても良い。2つのアンテナ41は同様の構成であるため、以下では一方のアンテナ41と、該アンテナ41を覆う第1及び第2覆体42、43の構造の細部を説明する。
【0040】
図3は、無線通信部4の要部を背面側から見た分解斜視図、図4は、無線通信部4の背面図及び横断面図、図5は、無線通信部4の縦断面図、図6は、第2覆体43を外した無線通信部4の背面図及び横断面図、図7は、第2覆体43を外した無線通信部4の縦断面図である。なお、図4B、図6Bは縦断面図であり、図中下側が表示装置の正面側、上側が表示装置の背面側に対応している。
アンテナ41は、シート状のエレメントがリジッド基板又はフレキシブル基板などの基板41aにプリント形成されたものである。アンテナのエレメントは、平板状の導体からなるグランド部41bと、該グランド部41bと略同一平面上に形成され、該グランド部41bに接続されたシート状の放射素子41cとを有する。グランド部41bは、例えば銅箔であり、縦横寸法は17mm×18mmである。放射素子41cは、一部がグランド部41bに接続され、線状の銅箔が複数回曲折して形成されている。なお、図3においては、放射素子41cの外郭部分を二点鎖線で図示している。放射素子41cの縦横寸法は、おおよそ5mm×18mmである。グランド部41b及び放射素子41cには、同軸ケーブル41dの外部導体及び内部導体がそれぞれ接続され、図示しない無線通信に係る回路に接続されている。
【0041】
第1覆体42は、背面視が略長方形板状の部材であり、アンテナ41のグランド部41bに面接触するグランド当接部42cと、放射素子41cに前面側から当接する誘電体の複数の第1リブ42aとを有する。グランド当接部42cは、背面視がグランド部41bよりも大寸法の略長方形であり、第1覆体42に対するアンテナ41の位置決めを行うための位置決め突起42bが表面に形成されている。グランド部41bは例えば、長方形状であり、位置決め突起42bは、放射素子41cが接続される辺を除くグランド部41bの3辺に当接するような線状の突起である。第1リブ42aは、第1覆体42の背面側から後方へ突出した樹脂性の平板であり、所定の間隔を隔てて一定方向に並んで設けられている。本実施の形態においては、各第1リブ42aの平坦面が表示部1の短辺方向に略平行であり、複数の第1リブ42aが表示部1の長辺方向に沿って並設されている。また、第1リブ42aは、少なくともアンテナの放射素子41cに当接している。更に、第1リブ42aの背面側下部の先端に、アンテナ41の放射素子41cの下部が掛かる側断面L字状の鉤部が形成されている。該鉤部と、位置決め突起42bとによって、アンテナ41は第1覆体に位置決めされる。
【0042】
第2覆体43は、第1覆体42に嵌合する背面視が略長方形板状の部材であり、アンテナ41に後面側から当接する誘電体の第2リブ43aとを有する。第2リブ43aは、図4B、図5に示すように、第1リブ42aと対向するような位置に設けられており、第1及び第2覆体42、43が嵌合した場合、アンテナの放射素子41cが第1リブ42a及び第2リブ43aによって挟み込まれるように構成されている。第2リブ43aは、例えば背面視がL字状をなしている。
【0043】
図8は、共振周波数調整方法を示したフローチャートである。まず、第1及び第2リブ42a、43aが設けられた第1及び第2覆体42、43を金型で成型する(ステップS1)。そして、アンテナ41を第1及び第2覆体42、43で前後から挟み込むようにして覆った状態でアンテナ41の共振周波数を測定する(ステップS2)。次いで、共振周波数が、規格で定められた所定周波数よりも高いか否かを判定する(ステップS3)。なお、言うまでも無く、所定周波数にはある程度の幅をもたせても良い。測定した共振周波数が所定周波数よりも高いと判定した場合(ステップS3:YES)、第1及び第2リブ42a、43aと、放射素子41cとの当接面積が増大するように金型を変更する(ステップS4)。例えば、第1及び第2リブ42a、43aの厚み、即ち表示部1の長手方向(横方向)の寸法が大きくなるように、金型の第1及び第2リブ42a、43aの平坦面部分に相当する箇所を削る。また、第1及び第2リブ42a、43aの高さ寸法、即ち表示部1の前後方向の寸法が大きくなるように、金型の第1及び第2リブ42a、43aの後方先端部に相当する箇所を削ると良い。第1及び第2リブ42a、43aの前後方向の寸法が大きくなった場合、第1及び第2リブ42a、43aがより強く放射素子41cに当接し、実質的な接触面積が増大する。このように、第1及び第2リブ42a、43aと、放射素子41cとの接触面積が大きくなった場合、放射素子41c周辺の誘電率が大きくなり、共振周波数が低くなる。ステップS4における金型の変更を終了した場合、再びステップS1以下の工程を実行する。
【0044】
測定した共振周波数が所定周波数よりも高くないと判定した場合(ステップS3:NO)、共振周波数が、所定周波数未満であるかを判定する(ステップS5)。測定した共振周波数が所定周波数未満であると判定した場合(ステップS5:YES)、第1及び第2リブ42a、43aと、放射素子41cとの当接面積が減少するように金型を変更する(ステップS6)。第1及び第2リブ42a、43aと、放射素子41cとの接触面積が小さくなった場合、放射素子41c周辺の誘電率が小さくなり、共振周波数が高くなる。ステップS6における金型の変更を終了した場合、再びステップS1以下の工程を実行する。
ステップS5において、共振周波数が所定周波数未満で無いと判定した場合(ステップS5:NO)、つまり、共振周波数が所定周波数に一致した場合、又は所定周波数が幅を有する場合においては共振周波数が所定の周波数帯におさまった場合、共振周波数の調整作業を終了する。
【0045】
このように構成された無線通信機器としての表示装置、テレビ受像機によれば、先行技術に比べて小型、軽量化を図ることができ、量産される装置の共振周波数を容易に調整することができる。
【0046】
また、第1及び第2リブ42a、43aをシート状の放射素子41cに当接させる構成であるため、アンテナ全体を樹脂に埋め込む構成に比べて、アンテナ部分の構成を小型かつ軽量に構成することができる。
【0047】
更に、表示部1の表示面側に露出する第1覆体42に設けられる誘電体の構造物はリブ形状であるため、成形された第1覆体42にヒケが生じて、美観が損なわれることを防ぐことができる。また、このような第1リブ42aを複数設けることによって、第1覆体42の美観を損なうこと無く、共振周波数の大きな調整幅を担保することができる。
【0048】
更にまた、本実施の形態では、第1及び第2リブ42a、43aが設けられた第1及び第2覆体42、43の金型を変更することによって、アンテナの共振周波数を調整しているため、共振周波数調整済みの無線通信機器、表示部1及びテレビ受像機を量産することができる。つまり、量産される各機器の共振周波数を調整する作業が不要になる。
【0049】
なお、実施の形態では、表示装置の具体例として、テレビ受像機を説明したが、ノートパソコン、PDA、携帯電話機などの携帯機器、撮像装置に本発明を適用しても良い。また、無線通信機能を有する機器であれば、表示部1を備えていない音響機器、プリンタ、撮像装置などの無線通信機器に本発明を適用しても良い。
【0050】
(変形例1)
図9は、変形例1に係る表示装置が備える無線通信部104の要部を背面側から見た分解斜視図、図10は、変形例1に係る無線通信部104の背面図及び横断面図、図11は、変形例1に係る無線通信部104の縦断面図、図12は、第2覆体143を外した変形例1に係る無線通信部104の背面図及び横断面図、図13は、第2覆体143を外した変形例1に係る無線通信部104の縦断面図である。
変形例1に係る表示装置の基本的な構成は、実施の形態と同様であり、より小型の表示装置、例えば32型、40型のテレビ受像機に本発明を適用した例である。変形例1に係る表示装置は、実施の形態と同様、表示部101と、キャビネットと、無線通信部104と、スタンドと、チューナとを備える。なお、ここでの一例として、チューナ内蔵を説明したが、いうまでも無く、チューナを表示装置から分離し(セパレートタイプ)、無線通信で映像信号を伝送する構成でも良い。
【0051】
無線通信部104は、アンテナ41と、第1及び第2覆体142、143を備える。第1覆体142の背面側には、各アンテナ41にプリント形成された放射素子に当接する3本の第1リブ142aが設けられている。第2覆体143の正面側には、アンテナ41にプリント形成された放射素子に背面側から当接する第2リブ143aが設けられている。第2リブ143aは、例えば背面視が略T字状である。その他、位置決め突起142b、グランド当接部142c、第1リブ142aに形成された鉤部等の構造も実施の形態と同様である。
【0052】
変形例1に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、実施の形態と同様、先行技術に比べて小型、軽量化を図ることができ、量産される装置の共振周波数を容易に調整することができる等の効果を奏する。
【0053】
(変形例2)
変形例2に係る表示装置は、無線通信部の構成、特に第1覆体の構成のみが異なるため、以下では主に上記相異点について説明する。
【0054】
図14は、変形例2に係る無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。第1覆体242は、実施の形態で説明したように、背面視が略長方形板状の部材であり、グランド当接部42cと、誘電体の複数の第1リブ42aとを有する。各第1リブ42aと、第1覆体242との接続部分、つまり、第1リブ42aの根本に、該第1リブ42aを折るための溝242dが形成されている。
【0055】
図15は、第1リブの一部を折り、該第1リブの数を減らした無線通信部の要部を背面側から見た分解斜視図である。変形例2に係る第1覆体242は、第1リブ42aを折るための溝242dを有するため、第1リブ42aを横倒しに押し曲げると、溝242d部から第1リブ42aが折れ、図15に示すように、該第1リブ42aを取り除くことができる。第1リブ42aを取り除くことによって、アンテナ41と、複数の第1リブ42aとの接触面積を減少させ、アンテナ41の共振周波数を高くすることができる。
【0056】
変形例2に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、機械的な加工で第1リブ42aの数を減少させることによって、アンテナ41の共振周波数を容易に調整することができる。表示装置の個々の製品毎又はモデル毎にアンテナ1の共振周波数が異なるようなことがあっても、金型を変更すること無く、第1覆体242の機械的加工によって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。また、アンテナ41の品種変更等によって共振周波数が変化したような場合であっても、金型を変更すること無く、第1覆体242の機械的加工によって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。更に、金型の形状を修正したにも拘わらず、量産された第1覆体242及び第2覆体43で覆ったアンテナ41の共振周波数が所定周波数の範囲からずれていた場合であっても、第1覆体242の機械的加工によって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。
【0057】
(変形例3)
変形例3に係る表示装置は、無線通信部の構成、特に第1リブの構成のみが異なるため、以下では主に上記相異点について説明する。
【0058】
図16は、第2覆体を外した変形例3に係る無線通信部の分解斜視図である。第1覆体342は、実施の形態で説明したように、背面視が略長方形板状の部材であり、グランド当接部42cと、誘電体の複数の第1リブ342e,342f,342g,342h,342iとを有する。変形例3に係る複数の第1リブ342e,342f,342g,342h,342iは、厚みが異なる。具体的には、第1リブ342f,342g,342h,342iの厚みは、それぞれ、第1リブ342eの厚みの2倍、3倍、4倍、5倍である。
なお、変形例3においても変形例2と同様、第1リブ342e,342f,342g,342h,342iの根本に溝を設けても良い。
【0059】
変形例3に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、必要な共振周波数の修正量に応じて、第1リブ342e,342f,342g,342h,342iの中から、適当な第1リブを折り、共振周波数をより効率良く調整することができる。
例えば、アンテナ41の共振周波数が所定周波数よりも大幅に小さい場合、厚い第1リブ342iを折ることによって、共振周波数を大きく増加させ、共振周波数を調整することができる。アンテナ41の共振周波数が所定周波数よりもわずかに小さい場合、厚い第1リブ342eを折ることによって、共振周波数を微増させて、共振周波数を微調整することができる。従って、共振周波数の調整に必要な、第1リブ342e,342f,342g,342h,342iの加工数を減少させることができる。
このように、変形例3によれば、共振周波数の修正を効率的に行うことができる。また、折る第1リブ342e,342f,342g,342h,342iを選択することによって、共振周波数の粗調整と、微調整とを行うことができる。
【0060】
(変形例4)
変形例4に係る表示装置は、無線通信部の構成、特に第1リブの構成のみが異なるため、以下では主に上記相異点について説明する。
図17は、第2覆体を外した変形例4に係る無線通信部の縦断面図である。第1覆体442は、背面視が略長方形板状の部材であり、アンテナ41のグランド部41bに面接触するグランド当接部442cと、放射素子41cに前面側から当接する誘電体の複数の第1リブ442a,442e,442f,442g,442hとを有する。変形例4に係るグランド当接部442cは、背面視がアンテナ41のグランド部41bよりも大寸法であり、複数の異なる部位にアンテナ41を配することができるような横幅を有する略長方形状である。また、グランド当接部442cは、複数の各部位にアンテナ1を配した場合に、第1覆体442に対するアンテナ41の位置決めを行うための位置決め突起442bが前記部位毎に、グランド当接部442cの表面に形成されている。位置決め突起442bの細部構成は、実施の形態と同様である。
【0061】
以下、図17中、四角の破線で囲まれた部分がアンテナ41を配することが可能な部位であり、アンテナ41を配することが可能な右側の部位を第1部位、中央の部位を第2部位、左側の部位を第3部位と呼ぶ。
第1部位には、実施の形態と同様の第1リブ442aが設けられている。
第2部位には、第1リブ442e,442fが設けられている。中央側に設けられた第1リブ442fは、両側に設けられた第1リブ442eよりも厚みが厚く、第2部位において、第1リブ442e,442fと、アンテナ41のグランド部41bとが当接する総面積は、第1部位においては、第1リブ442aと、アンテナ41のグランド部41bとが当接する総面積よりも大きくなるように構成されている。
第3部位には、第1リブ442g,442hが設けられている。中央側に設けられた第1リブ442hは、両側に設けられた第1リブ442gよりも厚みが厚く、第3部位において、第1リブ442g,442hと、アンテナ41のグランド部41bとが当接する総面積は、第2部位においては、第1リブ442e,442fと、アンテナ41のグランド部41bとが当接する総面積よりも大きくなるように構成されている。
【0062】
変形例4に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、アンテナ41の配置を変更するのみで、アンテナ41の共振周波数を容易に調整することができる。表示装置の個々の製品毎又はモデル毎にアンテナ41の共振周波数が異なるようなことがあっても、金型を変更すること無く、第1覆体442に対するアンテナ41の配置を変更するのみで、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。また、アンテナ41の品種変更等によって共振周波数が変化したような場合であっても、金型を変更すること無く、第1覆体442に対するアンテナ41の配置を変更するのみで、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。更に、金型の形状を修正したにも拘わらず、量産された第1覆体442及び第2覆体43で覆ったアンテナ41の共振周波数が所定周波数の範囲からずれていた場合であっても、第1覆体442に対するアンテナ41の配置を変更するのみで、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。
【0063】
(変形例5)
変形例5に係る表示装置は、無線通信部の構成、特に第1リブの構成のみが異なるため、以下では主に上記相異点について説明する。
図18は、第2覆体を外した変形例5に係る無線通信部の縦断面図である。第1覆体542は、背面視が略長方形板状の部材であり、アンテナ41のグランド部41bに面接触するグランド当接部542cと、放射素子41cに前面側から当接する誘電体の複数の第1リブ542e,542f,542g,542hとを有する。変形例5に係るグランド当接部542cは、背面視がアンテナ41のグランド部41bよりも大寸法であり、図18A〜Cに示すように、アンテナ41配置を適宜ずらして配することができるような横幅を有する略長方形状である。第1リブ542e,542f,542g,542hは、互に厚みが異なり、アンテナ41が第1リブ542e,542fに当接する面積よりも広範囲に並設されている。第1リブ542e,542f,542g,542hの厚み及び配置は一例であり、アンテナ41の配置によって、アンテナ41のグランド部41bと、第1リブ542e,542f,542g,542hとが当接する総面積が変化するような構成であれば十分であり、種々の変形が可能である。
【0064】
また、グランド当接部542cは、アンテナ41を配した場合に、第1覆体542に対するアンテナ41の位置決めを行うための位置決め突起542bがグランド当接部542cの表面に形成されている。位置決め突起542bは、例えば、アンテナ41を右端に配した場合に、グランド部41bの右端に当接する線状の突起と、アンテナ41を左端に配した場合に、グランド部41bの左端に当接する線状の突起と、アンテナ41の上端に当接する線状の突起とを有する。
【0065】
変形例5に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、図18A〜Cに示すように、アンテナ41の配置を変更するのみで、変形例4と同様、アンテナ41の共振周波数を容易に調整することができる。
【0066】
(変形例6)
変形例6に係る表示装置は、無線通信部の構成、特に第2覆体の構成のみが異なり、第2覆体を変更することによって、アンテナの共振周波数を調整する構成であるため、以下では主に上記相異点について説明する。
図19は、変形例6に係る複数の異なる第2覆体を示した斜視図、図20は、L字状の第2リブを備えた第2覆体の要部を示した斜視図、図21は、T字状の第2リブを備えた第2覆体の要部を示した斜視図である。図19A及び図20に示すように、無線通信部の第2覆体643は、アンテナ41のグランド部41bに当接するL字状の第2リブ643aと、直線状の第2リブ643bとを備えている。第2覆体743は、図19B及び図21に示すように、倒立T字状の第2リブ743aを備えている。第2覆体643の第2リブ643a,643b及びアンテナ41のグランド部41bが当接する総面積と、第2覆体743の第2リブ743a及びグランド部41bが当接する総面積とは異なるように構成されている。
【0067】
変形例6に係る無線通信機器としての表示装置及びテレビ受像機によれば、グランド部41bに対する第2リブ643a,643b,743aの当接面積が異なる複数の第2覆体643,743を用意しておき、使用する第2覆体643,743を適宜変更することによって、アンテナ41の共振周波数を容易に調整することができる。表示装置の個々の製品毎又はモデル毎にアンテナ41の共振周波数が異なるようなことがあっても、金型を変更すること無く、第2覆体643,743を変更することによって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。また、アンテナ41の品種変更等によって共振周波数が変化したような場合であっても、金型を変更すること無く、第2覆体643,743を変更することによって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。更に、金型の形状を修正したにも拘わらず、量産された第1覆体42及び第2覆体643,743で覆ったアンテナ41の共振周波数が所定周波数の範囲からずれていた場合であっても、第2覆体643,743を変更することによって、アンテナ41の共振周波数を調整するといった即時対応が可能になる。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0069】
1 表示部
2 キャビネット
3 スタンド
4 無線通信部
5 チューナ
21 フロントキャビネット
41 アンテナ
41a 基板
41b グランド部
41c 放射素子
41d 同軸ケーブル
42 第1覆体
42a 第1リブ
42b 位置決め突起
42c グランド当接部
43 第2覆体
43a 第2リブ
44 ビス
42、43 第1及び第2覆体
42a、43a 第1及び第2リブ
142a、143a 第1及び第2リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えた無線通信機器において、
前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられている
ことを特徴とする無線通信機器。
【請求項2】
前記リブは前記覆体に複数設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信機器。
【請求項3】
前記複数のリブの少なくとも一つは、厚みが異なる
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信機器。
【請求項4】
前記複数のリブは、
前記アンテナを配することが可能な前記覆体の複数の部位に設けられており、
各部位に設けられた複数のリブは、
前記アンテナを各部位に配した場合、各部位で前記アンテナに前記複数のリブが当接する総面積が異なるように構成してある
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の無線通信機器。
【請求項5】
前記複数のリブの少なくとも一つは厚みが異なり、
前記複数のリブは、
前記アンテナが前記リブに当接する面積よりも広範囲に並設されている
ことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか一つに記載の無線通信機器。
【請求項6】
前記リブと、前記覆体との接続部分に溝を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一つに記載の無線通信機器。
【請求項7】
前記アンテナは、
グランド部と、
該グランド部に接続されたシート状の放射素子と
を備え、
前記リブは、少なくとも前記放射素子に当接している
ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一つに記載の無線通信機器。
【請求項8】
前記グランド部及び放射素子は、
リジッド基板又はフレキシブル基板にプリント形成されている
ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信機器。
【請求項9】
前記覆体は、
前記アンテナの一面側を覆う第1覆体と、
前記アンテナの他面側を覆う第2覆体と
を備え、
前記リブは前記第1及び第2覆体に夫々設けられており、前記第1覆体に設けられたリブは前記アンテナの一面側に当接し、前記第2覆体に設けられたリブは前記アンテナの他面側に当接している
ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一つに記載の無線通信機器。
【請求項10】
表示部を備え、
前記アンテナは前記表示部の周縁部に配されている
ことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一つに記載の無線通信機器。
【請求項11】
表示部と、該表示部の周縁部に配されたシート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えた表示装置において、
前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
テレビジョン信号を受信する受信部と、該受信部が受信したテレビジョン信号にて映像を表示する表示部と、該表示部の周縁部に配されたシート状のアンテナと、該アンテナを覆う覆体とを備えたテレビ受像機において、
前記覆体の前記アンテナ側に、該アンテナに当接する誘電体のリブが設けられている
ことを特徴とするテレビ受像機。
【請求項13】
請求項1から請求項10までのいずれか一つに記載の無線通信機器、請求項11に記載の表示装置、又は請求項12に記載のテレビ受像機が備える前記アンテナの共振周波数を調整する共振周波数調整方法において、
前記リブが設けられた覆体を金型で成型し、
成形された前記覆体で覆われた前記アンテナの共振周波数を測定し、
測定した共振周波数と、所定周波数とを比較し、
測定した共振周波数が所定周波数よりも高い場合、前記リブ及びアンテナの当接面積が増加し、測定した共振周波数が前記所定周波数よりも低い場合、前記リブ及びアンテナの当接面積が減少するように、前記金型を変更する
ことを特徴とする共振周波数調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−66143(P2013−66143A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−282141(P2011−282141)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】