説明

照明器具および建築部材

【課題】コールドドラフトを防止し得ると共に、美的効果や防犯効果が得られる照明器具および建築部材を提供すること。
【解決手段】窓ガラス2の内側、すなわち開口部210の枠部材6の内側には、窓枠7が設置されており、窓枠7の下枠72における窓ガラス2の直近には、その下枠72の長手方向に沿って溝721が形成されている。照明器具10は、複数のLED光源91を連設してなるLEDユニット90と、光透過性を有するカバー部材11とを備えている。LEDユニット90は、下枠72の溝721内に設置されており、カバー部材11は、下枠72の溝721の部分の上部に設置されている。LEDユニット90を駆動して、LED光源91から発せられた光により照明を行うと供に、LED光源91で発生した熱によりコールドドラフトを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具および建築部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冬季、住宅(建築物)においては、窓の近傍の室内の空気が、その窓ガラス(ガラス板)を介して冷却されて下降する、いわゆるコールドドラフト(冷気流)が生じてしまうという問題がある。このコールドドラフトが生じると、暖房が作動していても、居住者は、特に、その足元が、「スースー」したり、「ヒヤッ」とする不快感を感じてしまう。
【0003】
このため、従来は、窓の室内側の近傍に、コールドドラフト防止装置として、ヒータや温水を利用した熱源を設置し、その熱により、コールドドラフトを防止している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、従来のコールドドラフト防止装置は、コールドドラフトを防止する機能しか有していない。
【0005】
【特許文献1】特開2004−116974号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、コールドドラフトを防止し得ると共に、美的効果や防犯効果が得られる照明器具および建築部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(14)の本発明により達成される。
(1) 少なくとも1つのLED光源を有するLEDユニットと、
前記LEDユニットを、建築物の窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に着脱自在に取り付ける取付手段とを備える照明器具であって、
前記LEDユニットを駆動して、前記LED光源から発せられた光により照明を行うと供に、前記LED光源で発生した熱により前記窓ガラスの内側に生じるコールドドラフトを防止するよう構成されていることを特徴とする照明器具。
【0008】
(2) 前記取付手段により、前記LEDユニットと共に、前記窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に着脱自在に取り付けられ、前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を塞き止める壁部を有する上記(1)に記載の照明器具。
【0009】
(3) 前記取付手段により前記LEDユニットおよび前記壁部が取り付けられた状態で、前記LEDユニットは、前記窓ガラスと前記壁部との間に位置する上記(2)に記載の照明器具。
【0010】
(4) 前記取付手段は、前記LEDユニットを、前記窓ガラス自体、または、前記窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とのうちのいずれかに取り付けるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の照明器具。
【0011】
(5) 少なくとも1つのLED光源を有するLEDユニットを備える照明器具であって、
前記LEDユニットは、建築物の窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に設置され、
前記LEDユニットを駆動して、前記LED光源から発せられた光により照明を行うと供に、前記LED光源で発生した熱により前記窓ガラスの内側に生じるコールドドラフトを防止するよう構成されていることを特徴とする照明器具。
【0012】
(6) 前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を塞き止める壁部を有する上記(5)に記載の照明器具。
【0013】
(7) 前記LEDユニットは、前記窓ガラスと前記壁部との間に位置する上記(6)に記載の照明器具。
【0014】
(8) 前記LEDユニットは、前記窓ガラス自体、または、前記窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とのうちのいずれかに設置される上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の照明器具。
【0015】
(9) 当該照明器具の使用状態で、前記LEDユニットは、前記窓ガラスの鉛直方向の下側に位置する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の照明器具。
【0016】
(10) 前記LED光源で発生した熱により加熱されて上昇する空気流により、前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を相殺または緩和するよう構成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の照明器具。
【0017】
(11) 前記LEDユニットは、当該照明器具が作動中か否かを示すパイロットランプとしての機能を有する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の照明器具。
【0018】
(12) 前記LEDユニットは、前記LED光源を複数有し、該複数のLED光源が連設されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の照明器具。
【0019】
(13) 上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の照明器具を備えることを特徴とする建築部材。
【0020】
(14) 当該建築部材には、窓ガラスと、窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とが含まれる上記(13)に記載の建築部材。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、窓の内側(室内側)の近傍において、LED光源で発生した熱により加熱されて上昇する熱気(暖気)により、その窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流、すなわち下降する冷気(寒気)が、相殺または緩和され、これにより、コールドドラフトを防止することができる。これによって、足元が、「スースー」したり、「ヒヤッ」とする不快感が解消され、建築物を快適に利用することができる。
【0022】
そして、本発明は、前記コールドドラフトを防止する機能の他にも、種々の機能を有しており、さらに下記の効果が得られる。
【0023】
すなわち、本発明によれば、LED光源から発せられた光により、建築物の内部、外部、窓ガラスや枠部材が照明される。この照明、特に、建築物の内部の照明により、美的効果や癒し効果(リラクゼーション効果)が得られる。また、前記照明により、防犯効果が得られる。また、前記照明により、窓ガラスや枠部材の結露の程度の視認性を向上させることができる。
【0024】
また、LED光源で発生した熱により、窓ガラスや枠部材の結露を防止することができる。
【0025】
また、照明器具が作動しているときは、LED光源は点灯(発光)し、逆に、照明器具が作動していないときは、LED光源は消灯しているので、LEDユニット(LED光源)は、当該照明器具が作動中か否かを示すパイロットランプとしても機能する。これにより、照明器具が作動中か否かを容易かつ確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の照明器具(コールドドラフト防止用照明器具)および建築部材(建材)を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】
<第1実施形態>
図1および図2は、本発明の照明器具の第1実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面図である。また、図3は、本発明におけるLEDユニットの構成例を示す斜視図である。また、図4は、本発明におけるLED光源の構成例を示す図であり、図4(A)は、平面図、図4(B)は、正面図、図4(C)は、断面図である。
【0028】
なお、説明の都合上、図1において、上側を「上」、下側を「下」、図2において、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図1中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。また、図2中の紙面に対して垂直な方向が鉛直方向、上下方向および左右方向が水平方向である。
ここで、第1実施形態における建築部材(建材)は、窓枠(照明付き窓枠)である。
【0029】
また、窓(窓ユニット)は、その窓ガラスユニット(窓ガラス)が、建築物としての図示しない住宅(家屋)の開口部に対して、開閉(変位)可能に設置されている開閉(変位)可能な形態(タイプ)のもの、すなわち、引き違い窓である。
【0030】
図1および図2に示すように、図示しない住宅(家屋)の壁(躯体)200には、その住宅の内部(所定の居住空間)と外部とを連通する開口部210が形成されている。
【0031】
窓1は、その開口部210に設置(固定)されている枠部材(第1の枠部材)6と、枠部材6に対して移動(変位)可能に設置されている2つの窓ガラスユニット(ガラス板ユニット)5とを備えている。
【0032】
また、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の内側、すなわち、開口部210の枠部材6の内側(図1中右側)には、窓枠7が設置(固定)されている。
【0033】
各窓ガラスユニット5は、それぞれ、1枚のガラス板で構成された窓ガラス2と、窓ガラス2の外周部を支持(保持)する枠部材(第2の枠部材)3とを有している。
【0034】
窓ガラス2は、図示例では、略四角形をなしている。この窓ガラスとしては、例えば、透明ガラス、半透明ガラス、曇ガラスのような不透明に近いガラス等、種々のものを用いることができる。
【0035】
なお、窓ガラス2としては、1枚のガラス板で構成されたものに限らす、例えば、ペアガラス(図示せず)を用いてもよい。ペアガラスは、例えば、枠状のスペーサと、このスペーサを介して(間隔を隔てて)互いに対向するように設置された1対(2枚)のガラス板とによって構成される。スペーサは、1対のガラス板の間に位置し、1対のガラス板の外周部に固着(固定)されている。これら1対のガラス板と、スペーサとで、ペアガラスの内部に閉じた空間(閉空間)が形成(画成)される。すなわち、ペアガラスの内部は、スペーサによって密閉されている。
【0036】
枠部材3は、窓ガラス2に対応した形状をなし、図示例では、上枠(横枠)31、下枠(横枠)32、右枠(縦枠)33および左枠(縦枠)34で構成され、その全体形状は、略四角形をなしている。この枠部材3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等が挙げられる。
【0037】
また、各枠部材3の上枠31および下枠32には、それぞれ、その長手方向に沿って溝35が形成されている。
【0038】
枠部材6は、図示例では、上枠(横枠)61、下枠(横枠)62、右枠(縦枠)63および左枠(縦枠64)で構成され、その全体形状は、略四角形をなしている。この枠部材6の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等が挙げられる。
【0039】
また、枠部材6には、窓ガラスユニット5がその枠部材6に対して移動(変位)する際、窓ガラスユニット5を案内するガイド手段として、1対のレール(凸状)65、65が、2組形成されている。
【0040】
すなわち、枠部材6の上枠61には、外側の窓ガラスユニット5の溝35に挿入されるレール65が、その上枠61の長手方向に沿って形成され、下枠62には、外側の窓ガラスユニット5の溝35に挿入されるレール65が、その下枠62の長手方向に沿って形成されており、さらに、枠部材6の上枠61には、内側の窓ガラスユニット5の溝35に挿入されるレール65が、その上枠61の長手方向に沿って形成され、下枠62には、内側の窓ガラスユニット5の溝35に挿入されるレール65が、その下枠62の長手方向に沿って形成されている。これにより、外側の窓ガラスユニット5および内側の窓ガラスユニット5は、それぞれ、対応する1対のレール65、65に沿って移動することができ、これによって、窓1(窓ガラスユニット5)の開閉を行なうことができる。
【0041】
なお、窓ガラスユニット5の枠部材3の溝35内に、車輪を設けてもよい。これにより、窓ガラスユニット5を、より円滑に移動させることができる。
【0042】
また、前記と逆に、窓ガラスユニット5の枠部材3に、レール(凸状)を形成し、枠部材6に、前記レールが挿入される溝を形成してもよい。
【0043】
窓枠7は、図示例では、上枠(横枠)71、下枠(横枠)72、右枠(縦枠)73および左枠(縦枠)74で構成され、その全体形状は、略四角形をなしている。
【0044】
また、窓枠7の下枠72における窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の直近には、その下枠72の長手方向(図2中、左右方向)に沿って溝721が形成されている。
【0045】
図1〜図3に示すように、照明器具10は、複数の図4に示すLED(発光ダイオード)光源91を連設してなるLEDユニット90と、光透過性を有するカバー部材(透明板)11とを備えている。
【0046】
LEDユニット90は、前記窓ガラス2(窓ガラスユニット5)に対して住宅の内側(図1中右側)であって、その窓ガラス2の直近(窓ガラス2の内側の直近)、すなわち、窓枠7の下枠72の溝721内に設置(固定)されている。そして、カバー部材11は、下枠72の溝721の部分の上部に設置(固定)されている。すなわち、LEDユニット90は、窓枠7の下枠72に埋設され、カバー部材11により覆われている。カバー部材11の構成材料としては、例えば、各種樹脂や各種ガラス等が挙げられる。
【0047】
このように、照明器具10の設置状態(使用状態)で、LEDユニット90は、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の鉛直方向の下側に位置し、窓枠7の下枠72(下枠72の長手方向)に沿って配置され、また、その光軸911の方向は、上側を向いている。また、照明器具10の設置状態(使用状態)では、LEDユニット90と窓ガラス2(窓ガラスユニット5)とが、略平行となる。
【0048】
LEDユニット90としては、図3(A)に示すように、パッケージ化されたもの、図3(B)に示すように、その表面が絶縁された通電用の導線(ケーブル)等で繋がっているもの等、種々の形態のものを用いることができる。本実施形態では、図3(A)に示す、複数のLED光源91が略直線状に連設され、パッケージ化されて、長尺状をなすLEDユニット90が用いられている。
【0049】
図4に示すように、LED光源91は、矩形板状の基盤92と、基盤92の一方の面(図4(C)において上側の面)上に設けられた反射板93と、LED素子94と、蛍光体95と、レンズ96とを備えている。
【0050】
基盤92は、矩形の金属板が多層に積層されて形成されている。また、基盤92には、プラス電極97とマイナス電極98とが、その多層の金属板の間に挟まれて取り付けられている。この場合、プラス電極97とマイナス電極98とが短絡(ショート)しないようになっている。また、基盤92の主材料には、LED素子94の熱を逃がし易い材料、すなわち、熱伝導率の高い、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の金属材料が用いられる。
【0051】
また、反射板93は、枠状をなし、基盤92の外周部に設置されており、その内面において光を反射する。
【0052】
また、LED素子94は、反射板93の内側、すなわち、基盤92の中央部に設置されている。また、LED素子94は、その下面にプラス電極94aおよびマイナス電極94bを有している。このプラス電極94aおよびマイナス電極94bは、それぞれ、基盤92のプラス電極97およびマイナス電極98に接続されている。LED素子94は、プラス電極94aおよびマイナス電極94bを介して低電圧直流電流が供給されることにより点灯(発光)する。
【0053】
また、蛍光体95は、LED素子94を覆うように形成されており、レンズ96は、反射板93の内面および蛍光体95を覆うように形成されている。
【0054】
なお、LED光源91の構造は、前述したものには限定されず、種々のものを用いることができる。
【0055】
この場合、例えば、LED光源91の外形形状は、直方体に限らず、例えば、円盤状、球状等であってもよい。
【0056】
また、レンズ96として、他の形状、特性ものを用いてもよく、また、レンズ96が省略されていてもよい。
【0057】
前記照明器具10のLEDユニット90は、導線により図示しない電源部に接続されており、その電源部から電流(例えば、低電圧直流電流)が供給されると、駆動(作動)し、各LED光源91がそれぞれ点灯(発光)する。
【0058】
なお、前記各LED光源91が発する光(照明光)の色、すなわち、各LED素子94における発光色は、白色であってもよく、また、例えば、赤色、緑色、青色等の種々のカラー色であってもよい。
【0059】
また、各LED素子94における発光色は、同一であってもよく、また、異なっていてもよい(異なる色を任意に組み合わせてもよい)。
【0060】
次に、照明器具10(照明器具10を備える窓枠7)の作用(動作)について説明する。
【0061】
照明器具10が作動し、LEDユニット90に電流が供給されてそのLEDユニット90が駆動すると、LED光源91が点灯(発光)する。これにより、LED光源91から光が発せられ、この光により、住宅の内部、外部、窓ガラス2、枠部材3、枠部材6が照明され、また、住宅の内部の照明を、窓ガラス2を介して住宅の外部からも見ることができる。
【0062】
この照明、特に、住宅の内部の照明により、美的効果や癒し効果(リラクゼーション効果)が得られる。
【0063】
また、住宅の外部からでも窓ガラス2を介して内部の照明を見ることができ、これにより、住宅内に人がいるような感覚を与えることができ、また、住宅の外部において、窓1に人が接近すると、その外部への照明により、その人が明るく照らされ、これらにより、防犯効果が得られる。
【0064】
また、前記照明により、窓ガラス2、枠部材3、枠部材6の結露の程度の視認性を向上させることができる。
【0065】
また、LEDユニット90は、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の鉛直方向の下側に位置しており、LED光源91で発生した熱により、LED光源91の近傍の空気、すなわち、窓ガラス2の下側の空気は、加熱されて上昇し、これにより、窓ガラス2の内側に生じるコールドドラフトが防止される。
【0066】
具体的には、コールドドラフト(コールドドラフト現象)は、窓1の近傍の室内の空気が、その窓ガラス2を介して冷却されて下降することによって生じるものであるが、LED光源91で発生した熱により加熱されて上昇する空気流、すなわち、上昇する熱気(暖気)により、窓1の室内側の近傍において、その窓ガラス2を介して冷却されて下降する空気流、すなわち下降する冷気(寒気)が、相殺または緩和され、これにより、コールドドラフトを防止することができる。これによって、足元が、「スースー」したり、「ヒヤッ」とする不快感が解消され、住宅において快適に生活することができる。
【0067】
また、LED光源91で発生した熱やその熱により加熱された空気により、窓ガラス2、枠部材3および6が加熱され、これら窓ガラス2、枠部材3および6の結露を防止することができる。
【0068】
また、照明器具10が作動しているときは、LED光源91は点灯し、逆に、照明器具10が作動していないときは、LED光源91は消灯しているので、LEDユニット90(LED光源91)は、当該照明器具10が作動中か否かを示すパイロットランプとして機能する。これにより、照明器具10が作動中か否かを容易かつ確実に把握することができる。
【0069】
以上説明したように、この照明器具10によれば、コールドドラフトを防止することができるだけでなく、その照明による美的効果や癒し効果、結露防止、照明器具10が作動中か否かを容易かつ確実に把握することができる等、前述した種々の効果が得られる。
【0070】
また、照明器具10の光源としてLED光源91を用いており、LED光源91は、その寸法を容易に小さくすることができるので、窓枠7に、そのLED光源91を容易かつ確実に設置することができる。
【0071】
また、LED光源91の消費電力は、比較的小さいので、照明器具10を連続的に長時間、作動させても安全である。
【0072】
ここで、本発明では、窓1(窓ガラス2)を設ける箇所(位置)や寸法は、特に限定されない。例えば、窓1は、部屋の窓に限らず、天窓や、扉(ドア、戸)に設けられる窓等であってもよい。すなわち、窓ガラス2は、部屋の窓の窓ガラスに限らず、天窓の窓ガラスや、扉(ドア、戸)に設けられる窓の窓ガラス等であってもよい。
【0073】
また、本実施形態では、窓ガラス2が、枠部材(第2の枠部材)3を介して、枠部材(第1の枠部材)6に対して移動(変位)可能に設置されているが、本発明では、これに限らず、枠部材3が省略され、窓ガラス2が、直接、枠部材6に対して移動(変位)可能に設置されていてもよい。
【0074】
また、窓1の方式は、引き違い窓に限定されず、この他、開閉可能な窓としては、例えば、上げ下げ窓、両開き窓、フランス窓、垂直(鉛直)回転窓、水平回転窓、アコーディオン窓等であってもよい。
【0075】
また、窓1は、その窓ガラス2が、枠部材を介して、住宅(建築物)の開口部210に、固定的に設置されている開閉しない形態(タイプ)のものであってもよく、また、その枠部材が省略されていてもよい。
【0076】
また、窓ガラス2の形状は、四角形に限らず、例えば、略五角形等の四角形以外の多角形や、略円形、略楕円形等が挙げられる。
また、窓ガラス2は、平板状ものに限らず、例えば、湾曲または屈曲していてもよい。
【0077】
また、窓ガラスユニット5(窓ガラス2)の数は、2枚に限らず、1枚でもよく、また、3枚以上でもよい。
【0078】
また、LEDユニット90(LED光源91)の窓枠7における位置、姿勢(光軸911の方向)、数等は、図示例に限定されるものではない。例えば、照明器具10は、複数のLEDユニット90を有していてもよい。
また、LEDユニット90のLED光源91の数は、1つでもよい。
【0079】
また、本実施形態では、LEDユニット90(照明器具10)は、窓枠7に設置されているが、本発明では、住宅(建築物)の窓ガラス2の内側の直近であれば、他の部位(建築部材)に設置されていてもよい。なお、後述する実施形態では、他のいくつかの構成例を説明する。
【0080】
また、LEDユニット90(照明器具10)は、住宅(建築物)の窓ガラス2自体に設置されていてもよい。
【0081】
また、本実施形態では、LEDユニット90(照明器具10)は、固定的に設置されているが、本発明では、これに限らず、着脱自在に設置されるようになっていてもよい。なお、後述する実施形態では、着脱自在に設置する形態(タイプ)のいくつかの構成例を説明する。
【0082】
<第2実施形態>
図5は、照明器具の第2実施形態を示す断面図である。
【0083】
なお、説明の都合上、図5において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図5中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0084】
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0085】
図5に示すように、第2実施形態では、照明器具10は、枠部材6と窓枠7との間に設置(固定)されている。
【0086】
すなわち、枠部材6の下枠62と窓枠7の下枠72との間の壁200上には、台座(基台)12が設置されており、照明器具10のLEDユニット90は、その台座12上(枠部材6の下枠62と窓枠7の下枠72との間の間隙)に設置され、カバー部材11は、下枠62と下枠72との間の間隙の上部に位置し、これら下枠62および下枠72に設置されている。また、LEDユニット90は、枠部材6の下枠62(下枠62の長手方向)および窓枠7の下枠72(下枠72の長手方向)に沿って配置されている。
この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0087】
<第3実施形態>
図6は、本発明の照明器具の第3実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面図である。
【0088】
なお、説明の都合上、図6において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図6中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0089】
ここで、第3実施形態における建築部材(建材)は、枠部材(照明付き枠部材)である。
【0090】
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0091】
図6に示すように、第3実施形態では、照明器具10は、枠部材6に設置(固定)されている。
【0092】
すなわち、照明器具10のLEDユニット90は、枠部材6の下枠62に設置され、カバー部材11は、下枠62の上部に設置されている。また、LEDユニット90は、枠部材6の下枠62(下枠62の長手方向)に沿って配置されている。
この第3実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0093】
なお、照明器具10(LEDユニット90)は、枠部材6に替えて、枠部材3(枠部材3の下枠32)に設置(固定)してもよい。
【0094】
<第4実施形態>
図7は、本発明の照明器具の第4実施形態を示す断面図である。
【0095】
なお、説明の都合上、図7において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図7中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0096】
以下、第4実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0097】
図7に示す第4実施形態の照明器具10は、着脱自在に設置する形態(タイプ)のものである。
【0098】
図7に示すように、照明器具10は、LEDユニット90と、ケーシング13とを備えており、LEDユニット90は、ケーシング13内に設置(固定)されている。また、ケーシング13の上板(蓋体)131は、光透過性を有している。
【0099】
この照明器具10(LEDユニット90)は、窓枠7の下枠72上に、その下枠72(下枠72の長手方向)に沿って載置される。
【0100】
なお、照明器具10は、下枠72以外の部位に載置されてもよい。
この第4実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0101】
そして、第4実施形態では、例えば、夏季や昼間等、気温が比較的高く、コールドドラフトが生じないとき等、照明器具10を必要としないときは、照明器具10を下枠72上から退避させておくことができ、その照明器具10が邪魔にならないという利点がある。
【0102】
<第5実施形態>
図8は、本発明の照明器具の第5実施形態を示す断面図である。
【0103】
なお、説明の都合上、図8において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図8中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0104】
以下、第5実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0105】
図8に示す第5実施形態の照明器具10は、着脱自在に設置する形態(タイプ)のものである。
【0106】
図8に示すように、照明器具10は、LEDユニット90と、ケーシング13とを備えており、LEDユニット90は、ケーシング13内に設置(固定)されている。また、ケーシング13の上板(蓋体)131は、光透過性を有している。
【0107】
また、ケーシング13の底板(基体)132には、略鉛直方向の上方に向って壁部(塞き止め手段)14が立設されている。照明器具10の設置状態(使用状態)で、LEDユニット90は、窓ガラス2とこの壁部14との間に位置している。また、壁部14の高さ(鉛直方向の上端部の位置)は、ケーシング13の上板131の位置やLEDユニット90の高さよりも高く設定されている。
【0108】
この壁部14により、窓ガラス2を介して冷却されて下降する空気流、すなわち下降する冷気が塞き止められ、これによって、コールドドラフトをより確実に防止することができる。
【0109】
この照明器具10(LEDユニット90)は、窓枠7の下枠72上に、その下枠72(下枠72の長手方向)に沿って載置される。
【0110】
なお、照明器具10は、下枠72以外の部位に載置されてもよい。また、壁部14の形状は、図示例以外の形状であってもよい。
この第5実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0111】
そして、第5実施形態では、例えば、夏季や昼間等、気温が比較的高く、コールドドラフトが生じないとき等、照明器具10を必要としないときは、照明器具10を下枠72上から退避させておくことができ、その照明器具10が邪魔にならないという利点がある。
【0112】
また、壁部14を有しているので、コールドドラフトをより確実に防止することができる。
【0113】
なお、前述した第1実施形態〜第3実施形態、後述する第9実施形態および第10実施形態においても、それぞれ、所定の部位に壁部14を設けてもよい。
【0114】
<第6実施形態>
図9は、本発明の照明器具の第6実施形態を示す図であり、図9(A)は、断面図、図9(B)は、壁部材の斜視図である。
【0115】
なお、説明の都合上、図9(A)において、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図9(A)中の紙面に対して垂直な方向が鉛直方向、上下方向および左右方向が水平方向である。
【0116】
以下、第6実施形態について、前述した第5実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0117】
図9に示すように、第6実施形態では、照明器具10は、照明器具本体100と、第5実施形態の壁部14に相当する壁部材(壁部)(塞き止め手段)15とを備えており、照明器具本体100と壁部材15とが別体になっている(別部材で構成されている)。照明器具本体100は、LEDユニット90と、ケーシング13とを備えており、LEDユニット90は、ケーシング13内に設置(固定)されている。
【0118】
また、照明器具本体100(LEDユニット90)の長手方向(図9中、左右方向)の長さは、比較的短く(第5実施形態に比べて短く)設定されている。
【0119】
また、壁部材15は、その中央部において、図示されるように屈曲または湾曲している。これにより、壁部材15は、単独で、倒れずに、窓枠7の下枠72上に載置される。
【0120】
この照明器具10の照明器具本体100は、窓枠7の下枠72上に、その下枠72の長手方向の中央部に位置するように、下枠72(下枠72の長手方向)に沿って載置される。そして、壁部材15は、内側に向って凸となり(図9(A)中下側が凸となり)、壁部材15の中央部およびその近傍の部分が照明器具本体100より内側(図9(A)中下側)に位置するように、窓枠7の下枠72上に載置される。
この第6実施形態によれば、前述した第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0121】
<第7実施形態>
図10および図11は、本発明の照明器具の第7実施形態を示す断面図である。
【0122】
なお、説明の都合上、図10において、上側を「上」、下側を「下」、図11において、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図10中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。また、図11中の紙面に対して垂直な方向が鉛直方向、上下方向および左右方向が水平方向である。
【0123】
ここで、第7実施形態における窓(窓ユニット)は、その窓ガラスが、枠部材を介して、建築物としての図示しない住宅(家屋)の開口部に、固定的に設置されている開閉しない形態(タイプ)のものである。
【0124】
以下、第7実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0125】
図10および図11に示すように、第7実施形態では、窓1は、窓ガラス2と、枠部材6とを備えている。窓ガラス2は、その外周部において枠部材6に支持(保持)され、枠部材6は、開口部210に設置(固定)されている。すなわち、窓ガラス2は、枠部材6を介して、開口部210に設置されており、これにより、その開口部210が塞がれている。
【0126】
照明器具10は、LEDユニット90と、このLEDユニット90を住宅(建築物)の窓ガラス2または窓ガラス2の内側の直近に着脱自在に取り付ける(保持する)取付手段である1対の吸盤16とを備えている。各吸盤16は、それぞれ、支持部160を介して、LEDユニット90に固着されている。
【0127】
この照明器具10は、吸盤16により、例えば、図示例のように、窓ガラス2の内側の表面であって、窓ガラス2の鉛直方向の下側に取り付けられる。すなわち、照明器具10の設置状態(使用状態)で、LEDユニット90は、窓ガラス2の鉛直方向の下側に位置し、枠部材6の下枠62(下枠62の長手方向)および窓枠7の下枠72(下枠72の長手方向)に沿って配置される。
この第7実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0128】
そして、第7実施形態では、吸盤16を有しているので、例えば、窓枠7等に照明器具10を設置するスペースのない場合でも、例えば、窓ガラス2等に照明器具10を容易に取り付けることができる。
【0129】
また、例えば、夏季や昼間等、気温が比較的高く、コールドドラフトが生じないとき等、照明器具10を必要としないときは、設置されている照明器具10を窓ガラス2から取り外すことができ、その照明器具10が邪魔にならないという利点がある。
【0130】
また、吸盤16により、照明器具10を窓ガラス2以外の部位(建築部材)にも取り付けることができ、このため、汎用性が広い。
【0131】
なお、窓1は、前述した第1実施形態のように、窓ガラスユニット5(窓ガラス2)が、住宅(建築物)の開口部210に対して、開閉(変位)可能に設置されている開閉(変位)可能な形態(タイプ)のものであってもよい。
【0132】
また、本実施形態では、LEDユニット90(照明器具10)は、住宅(建築物)の窓ガラス2に取り付けられているが、本発明では、住宅(建築物)の窓ガラス2の内側の直近であれば、窓ガラス2以外の部位(建築部材)に取り付けてもよい。
【0133】
<第8実施形態>
図12は、本発明の照明器具の第8実施形態を示す断面図である。
【0134】
なお、説明の都合上、図12において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図12中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0135】
以下、第8実施形態について、前述した第7実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0136】
図12に示すように、第8実施形態では、照明器具10は、LEDユニット90と、壁部(塞き止め手段)17と、これらLEDユニット90および壁部17を住宅(建築物)の窓ガラス2または窓ガラス2の内側の直近に着脱自在に取り付ける(保持する)取付手段である1対の吸盤16とを備えている。各吸盤16は、それぞれ、支持部160介して、LEDユニット90に固着され、また、壁部17は、支持部170介して、LEDユニット90に固着されている。
【0137】
壁部17は、板状体をその途中で屈曲または湾曲させた形状(略L字状)をなし、第1の板状部171と第2の板状部172とで構成されている。
【0138】
照明器具10の設置状態(使用状態)、すなわち、吸盤16により、照明器具10が窓ガラス2に取り付けられた状態で、壁部17の第1の板状部171は、略鉛直方向(略上下方向)に沿って延在し、また、第2の板状部172は、略水平方向に沿って延在する。
【0139】
また、照明器具10の設置状態(使用状態)で、LEDユニット90は、窓ガラス2と壁部17の第1の板状部171との間に位置し、第2の板状部172は、LEDユニット90より下側に位置している。また、第1の板状部171の高さ(鉛直方向の上端部の位置)は、LEDユニット90の高さよりも高く設定されている。
【0140】
この壁部17により、窓ガラス2を介して冷却されて下降する空気流、すなわち下降する冷気が塞き止められ、これによって、コールドドラフトをより確実に防止することができる。
【0141】
なお、壁部17の形状は、図示例以外の形状であってもよい。
この第8実施形態によれば、前述した第7実施形態と同様の効果が得られる。
【0142】
そして、第8実施形態では、吸盤16を有しているので、例えば、窓枠7等に照明器具10を設置するスペースのない場合でも、例えば、窓ガラス2等に照明器具10を容易に取り付けることができる。
【0143】
また、例えば、夏季や昼間等、気温が比較的高く、コールドドラフトが生じないとき等、照明器具10を必要としないときは、設置されている照明器具10を取り外すことができ、その照明器具10が邪魔にならないという利点がある。
【0144】
また、吸盤16により、照明器具10を窓ガラス2以外の部位(建築部材)にも取り付けることができ、このため、汎用性が広い。
【0145】
また、壁部17を有しているので、コールドドラフトをより確実に防止することができる。
【0146】
<第9実施形態>
図13は、本発明の照明器具の第9実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面斜視図である。
【0147】
なお、説明の都合上、図13において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図13中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0148】
ここで、第9実施形態における建築部材(建材)は、手摺(照明付き手摺)である。なお、手摺には、柵等も含まれる。
【0149】
以下、第9実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0150】
図13に示すように、第9実施形態では、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の内側の直近、すなわち、窓枠7の下枠72上に、手摺(柵)18が設置(固定)されている。
【0151】
また、照明器具10のLEDユニット90として、図3(B)に示す、複数のLED光源91が、通電用の導線(ケーブル)を介して連設されているものが用いられている。
【0152】
そして、この照明器具10のLEDユニット90は、手摺18に設置(固定)されている。すなわち、LEDユニット90の各LED光源91は、それぞれ、手摺18の縦材(縦フレーム)181に設置されている。
【0153】
なお、LEDユニット90各LED光源91は、これに限らず、例えば、手摺18の横材(横フレーム)182に設置されていてもよく、また、縦材181と横材182とに分散して設置されていてもよい。
この第9実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0154】
<第10実施形態>
図14は、本発明の照明器具の第10実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面斜視図である。
【0155】
なお、説明の都合上、図14において、上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図14中の上下方向が鉛直方向、紙面に対して垂直な方向および左右方向が水平方向である。
【0156】
ここで、第10実施形態における建築部材(建材)は、ブラインド(照明付きブラインド)である。
【0157】
以下、第10実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0158】
図14に示すように、第10実施形態では、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の内側の直近、すなわち、窓枠7の上枠71に、ブラインド19が、開閉自在に設置(固定)されている。
【0159】
また、照明器具10のLEDユニット90として、図3(B)に示す、複数のLED光源91が、通電用の導線(ケーブル)を介して連設されているものが用いられている。
【0160】
そして、この照明器具10のLEDユニット90(各LED光源91)は、ブラインド19に設置(固定)されている。
【0161】
この場合、LEDユニット90は、図示されるように、ブラインド19の下部(最下部)に設置されるのが好ましい。その理由は、下記の通りである。
【0162】
すなわち、LEDユニット90がブラインド19の下部に設置されていると、ブラインド19を閉じたとき、LEDユニット90は、窓ガラス2(窓ガラスユニット5)の鉛直方向の下側に位置し、枠部材6の下枠62(下枠62の長手方向)に沿って配置される。
【0163】
一方、例えば、夜間等、気温の低いとき(寒いとき)、すなわち、コールドドラフトが生じやすいときは、ブラインド19を閉じて屋外の冷気の影響を抑制つつ、照明器具10を作動させる。
【0164】
従って、照明器具10の使用状態では、LEDユニット90は、窓ガラス2の鉛直方向の下側に位置し、枠部材6の下枠62に沿って配置される。
この第10実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0165】
以上、本発明の照明器具および建築部材を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【0166】
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0167】
なお、本発明では、窓が設けられ、照明器具や建築部材(建材)が設置される建築物は、住宅に限定されるものではなく、例えば、ビル等の他の建築物であってもよい。
【0168】
また、本発明では、LEDユニット(照明器具)は、建築物の窓ガラスまたは窓ガラスの内側の直近に設置されればよい。
【0169】
すなわち、LEDユニットは、例えば、窓ガラス自体、または、窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺等のうちのいずれかに設置される。
【0170】
また、本発明では、取付手段は、LEDユニット(照明器具)を、建築物の窓ガラスまたは窓ガラスの内側の直近に着脱自在に取り付けるものであればよい。
【0171】
すなわち、取付手段は、LEDユニットを、例えば、窓ガラス、または、窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺等のうちのいずれかに取り付ける手段である。
【0172】
また、本発明では、取付手段は、吸盤に限定されない。
また、本発明では、建築部材(建材)は、本発明の照明器具を備えていればよい。
【0173】
すなわち、建築部材には、例えば、窓ガラスと、窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明の照明器具の第1実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面図である。
【図2】本発明の照明器具の第1実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面図である。
【図3】本発明におけるLEDユニットの構成例を示す斜視図である。
【図4】本発明におけるLED光源の構成例を示す図であり、(A)は、平面図、(B)は、正面図、(C)は、断面図である。
【図5】本発明の照明器具の第2実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の照明器具の第3実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面図である。
【図7】本発明の照明器具の第4実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明の照明器具の第5実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明の照明器具の第6実施形態を示す図であり、(A)は、断面図、(B)は、壁部材の斜視図である。
【図10】本発明の照明器具の第7実施形態を示す断面図である。
【図11】本発明の照明器具の第7実施形態を示す断面図である。
【図12】本発明の照明器具の第8実施形態を示す断面図である。
【図13】本発明の照明器具の第9実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面斜視図である。
【図14】本発明の照明器具の第10実施形態およびその照明器具を備えた建築部材を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
【0175】
1 窓
2 窓ガラス
3 枠部材
31 上枠
32 下枠
33 右枠
34 左枠
35 溝
5 窓ガラスユニット
6 枠部材
61 上枠
62 下枠
63 右枠
64 左枠
65 レール
7 窓枠
71 上枠
72 下枠
721 溝
73 右枠
74 左枠
90 LEDユニット
91 LED光源
911 光軸
92 基盤
93 反射板
94 LED素子
94a プラス電極
94b マイナス電極
95 蛍光体
96 レンズ
97 プラス電極
98 マイナス電極
10 照明器具
100 照明器具本体
11 カバー部材
12 台座
13 ケーシング
131 上板
132 底板
14 壁部
15 壁部材
16 吸盤
160 支持部
17 壁部
170 支持部
171 第1の板状部
172 第2の板状部
18 手摺
181 縦材
182 横材
19 ブラインド
200 壁
210 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのLED光源を有するLEDユニットと、
前記LEDユニットを、建築物の窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に着脱自在に取り付ける取付手段とを備える照明器具であって、
前記LEDユニットを駆動して、前記LED光源から発せられた光により照明を行うと供に、前記LED光源で発生した熱により前記窓ガラスの内側に生じるコールドドラフトを防止するよう構成されていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記取付手段により、前記LEDユニットと共に、前記窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に着脱自在に取り付けられ、前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を塞き止める壁部を有する請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記取付手段により前記LEDユニットおよび前記壁部が取り付けられた状態で、前記LEDユニットは、前記窓ガラスと前記壁部との間に位置する請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記取付手段は、前記LEDユニットを、前記窓ガラス自体、または、前記窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とのうちのいずれかに取り付けるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の照明器具。
【請求項5】
少なくとも1つのLED光源を有するLEDユニットを備える照明器具であって、
前記LEDユニットは、建築物の窓ガラスまたは前記窓ガラスの内側の直近に設置され、
前記LEDユニットを駆動して、前記LED光源から発せられた光により照明を行うと供に、前記LED光源で発生した熱により前記窓ガラスの内側に生じるコールドドラフトを防止するよう構成されていることを特徴とする照明器具。
【請求項6】
前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を塞き止める壁部を有する請求項5に記載の照明器具。
【請求項7】
前記LEDユニットは、前記窓ガラスと前記壁部との間に位置する請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
前記LEDユニットは、前記窓ガラス自体、または、前記窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とのうちのいずれかに設置される請求項5ないし7のいずれかに記載の照明器具。
【請求項9】
当該照明器具の使用状態で、前記LEDユニットは、前記窓ガラスの鉛直方向の下側に位置する請求項1ないし8のいずれかに記載の照明器具。
【請求項10】
前記LED光源で発生した熱により加熱されて上昇する空気流により、前記窓ガラスを介して冷却されて下降する空気流を相殺または緩和するよう構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の照明器具。
【請求項11】
前記LEDユニットは、当該照明器具が作動中か否かを示すパイロットランプとしての機能を有する請求項1ないし10のいずれかに記載の照明器具。
【請求項12】
前記LEDユニットは、前記LED光源を複数有し、該複数のLED光源が連設されている請求項1ないし11のいずれかに記載の照明器具。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の照明器具を備えることを特徴とする建築部材。
【請求項14】
当該建築部材には、窓ガラスと、窓ガラスの内側にある窓枠、障子、襖、ブラインド、カーテンおよび手摺とが含まれる請求項13に記載の建築部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−311201(P2007−311201A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−139381(P2006−139381)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000102326)エアサイクル産業株式会社 (18)
【Fターム(参考)】