説明

照明器具のグローブ、照明器具用フィルターおよび照明器具

【課題】全光束が高い昼白色の蛍光ランプを用いても、照射光が黄色味を帯びない照明器具のグローブ、照明器具用フィルターおよび照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具1は、蛍光ランプ2とグローブ3とを備える。蛍光ランプ2は、昼白色の蛍光ランプである。グローブ3は、昼白色の蛍光ランプ2の発光スペクトルにおける波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されている。好ましくは、グローブ3は、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等になるように、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の波長の光の透過率を調整する照明器具のグローブ、照明器具用フィルター、および、該照明器具のグローブまたは該照明器具用フィルターを備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、グローブ(透光カバー)またはフィルターによって、特定の波長の光の透過率を調整するよう構成された照明器具が様々な用途で用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、植物の生育に必要な光を照射するための照明装置について記載されている。該照明装置は、植物に照射するための光を発光する照明装置であって、白色光を発光する外部電極蛍光ランプと、赤色光と青色光とが通過するフィルターを備えたカバーとを備える。
【0004】
特許文献2には、色調や透光性を損なうことなく、虫が近寄りにくくした光フィルタおよび照明器具について記載されている。該光フィルタは、波長が300nmから395nmまでの光を100%カットし、波長が405nmの光の透過率が50%以下となり、波長が450nm以上の光の平均透過率が50%以上となるようにカット率および透過率が調整された透光性材料からなる。
【0005】
さらに、該光フィルタの、少なくとも人から視認可能な側の表面には、前述した透光性材料よりもYI値の小さい層を積層している。YI値とは、JIS K7103に規定される黄色味の指数であり、X、Y、Zを光源色の三刺激値とすると、YI=100×(1.28X−1.06Z)/Yによって求められる。
【0006】
一方、一般家庭またはオフィス等において使用されている照明器具は、蛍光ランプを使用したものが多く、設置場所または使用目的によって、様々な種類の蛍光ランプが使用される。蛍光ランプは、始動方式、安定器または形状等の様々な種類によって分類されるが、色温度によっても分類される。
【0007】
蛍光ランプの色温度は、昼光色、昼白色、白色、温白色および電球色に分類されることが多い。このうち、昼光色(5700〜7100(K))または昼白色(4600〜5500(K))の蛍光ランプが、多く使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−320314号公報
【特許文献2】特開2007−180040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、昼光色の蛍光ランプは、昼白色の蛍光ランプと比較すると、照射光はみずみずしい印象を与えるが、全光束(lm)が低いという問題がある。一方、昼白色の蛍光ランプは、昼光色の蛍光ランプより全光束は高いが、照射光が黄色味を帯びており、見掛けがあまり良くないため、消費者に好まれにくいという問題がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、全光束が高い昼白色の蛍光ランプを用いても、照射光が黄色味を帯びない照明器具のグローブ、照明器具用フィルターおよび照明器具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点に係る照明器具のグローブは、
蛍光ランプを光源に用いる照明器具のグローブであって、
昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおいて、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の観点に係る照明器具用フィルターは、
昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の第3の観点に係る照明器具は、
本発明の第1の観点に係る照明器具のグローブ、または、本発明の第2の観点に係る照明器具用フィルターと、昼白色の蛍光ランプとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の照明器具のグローブ、照明器具用フィルターおよび照明器具によれば、全光束が高い昼白色の蛍光ランプを用いても、照射光が黄色味を帯びない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明器具の構成例を示す分解斜視図である。
【図2】図1の照明器具においてグローブを取り付けた後の状態を示す断面図である。
【図3】図2のA部分の拡大図である。
【図4】実施の形態1の変形例に係る図2のA部分の拡大図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る照明器具の構成例を示す斜視図である。
【図6】具体例に係る各波長域における相対発光強度のデータ(発光スペクトル)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付す。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明器具の構成例を示す分解斜視図である。図2は、図1の照明器具においてグローブを取り付けた後の状態を示す断面図である。照明器具1は、天井直付け形(シーリングタイプ)の照明器具である。照明器具1は、蛍光ランプ2とグローブ3とを備える。なお、蛍光ランプ2を点灯させるための点灯手段、その他照明器具1の細部については省略する。
【0018】
蛍光ランプ2は、環形であり、光源色が昼白色の蛍光ランプである。昼白色は、若干黄色味がかった色合いであり、相関色温度は4600〜5500(K)程度である。グローブ3は、例えば、アクリル(PMMA)樹脂、ポリカーボネイト(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、または、その他当該技術分野において公知の透光性材料に、染料、紫外線吸収剤または顔料等を添加したものから構成されている。
【0019】
図3は、図2のA部分の拡大図である。図3に示すように、昼白色の蛍光ランプ2を点灯させると、グローブ3を透過するまでは発光スペクトルaの光を発するが、グローブ3を透過すると発光スペクトルbに変化する。これは、前述したように、グローブ3を構成する透光性材料には、染料、紫外線吸収剤または顔料等が添加されているため、グローブ3がフィルターの替わりとなり、特定の波長の光をカットするためである。
【0020】
なお、染料等は、昼白色の蛍光ランプ2の発光スペクトルにおける、波長550nm以上の長波長域の相対発光強度が減衰するように添加する。すなわち、波長550nm以上の長波長域にフィルター領域を有するよう、染料等の色および添加量を調整する。
【0021】
より詳細には、これら染料等を添加した透光性材料で構成したグローブ3を透過した後、波長550nm以上の相対発光強度が減衰し、青色光領域の波長(400〜500nm程度、より好ましくは400〜460nm程度)の相対発光強度が増幅する。換言すれば、グローブ3を透過した光において青色の割合が高くなる。
【0022】
最も好ましくは、グローブ3を透過した後の青色光領域の波長の相対発光強度が、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等(ほぼ近い値)になるように、透光性材料に添加する染料等の色および量を調整する。すると、照明器具1の光源は昼白色の蛍光ランプ2であるが、グローブ3を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色となる。
【0023】
このように、本実施の形態1に係る照明器具1によると、光源が昼白色の蛍光ランプ2であるため、全光束が高く、昼光色の蛍光ランプを使用する場合よりも明るい光源となる。さらに、グローブ3を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色であるため、照射光が黄色味を帯びず、見掛けを良くすることができる。
【0024】
図4は、実施の形態1の変形例に係る図2のA部分の拡大図である。本変形例に係る照明器具1は、前述した実施の形態1と同様、環形の昼白色の蛍光ランプ2と、グローブ3とを備えている、天井直付け形の照明器具である。前述した実施の形態1では、図3に示すようにグローブ3が一層構造である場合について述べたが、本変形例では、グローブ3は第一の層4と第二の層5とから構成される二層構造である。
【0025】
第一の層4および第二の層5は、前述した実施の形態1と同様、透光性の合成樹脂等からなる材料から構成されている。図4に示すように、第一の層4は蛍光ランプ2に近い側の層であり、第二の層5は照明器具1の照射面(照明器具1によって照射される面)に近い側の層である。なお、第一の層4のYI値が第二の層5のYI値よりも小さくなるよう、第一の層4を構成する透光性の材料には、適宜、染料、紫外線吸収剤または顔料等を添加する。
【0026】
図4に示すように、昼白色の蛍光ランプ2を点灯させると、グローブ3を透過するまでは発光スペクトルaの光を発するが、グローブ3を透過すると発光スペクトルbに変化する。これは、染料等が添加されている第一の層4がフィルターの替わりとなり、特定の波長の光をカットするためである。
【0027】
なお、第一の層4の染料等は、前述した実施の形態1と同様、昼白色の蛍光ランプ2の発光スペクトルにおける波長550nm以上の長波長域の相対発光強度が減衰するように添加する。すなわち、波長550nm以上の長波長域にフィルター領域を有するよう、染料等の色または添加量を調整する。
【0028】
より詳細には、図3において述べた場合と同様に、これら染料等を添加した透光性材料で構成した第一の層4および第二の層5を透過した後、波長550nm以上の相対発光強度が減衰し、青色光領域の波長(400〜500nm程度、より好ましくは400〜460nm程度)の相対発光強度が増幅する。換言すれば、グローブ3を透過した光において青色の割合が高くなる。
【0029】
最も好ましくは、グローブ3を透過した後の青色光領域の波長の相対発光強度が、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等(ほぼ近い値)になるように、透光性材料に添加する染料等の色および量を調整する。すると、照明器具1の光源は昼白色の蛍光ランプ2であるが、グローブ3を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色となる。
【0030】
このように、本変形例に係る照明器具1によると、光源が昼白色の蛍光ランプ2であるため、全光束が高く、昼光色の蛍光ランプを使用する場合よりも明るい光源となる。さらに、第一の層4と第二の層5とからなるグローブ3を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色であるため、照射光が黄色味を帯びず、見掛けを良くすることができる。
【0031】
なお、本変形例では第一の層4の透光性材料に染料等を添加する場合について述べたが、二層構造であり、かつ、第一の層4のYI値が第二の層5のYI値よりも小さければ、各層はどのような透光性材料および/または添加物から構成されていてもよい。例えば、透光性材料のみから構成されている第二の層5の表面に染料等のみから構成されている第一の層4を塗装してもよいし、第一の層4および第二の層5の両方に染料等を添加しても構わない。
【0032】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る照明器具の構成例を示す斜視図である。照明器具1は、壁面取付形の照明器具である。照明器具1は、蛍光ランプ2と透光カバー6と光フィルター7とを備えている。なお、蛍光ランプ2を点灯させるための点灯手段、その他照明器具1の細部については省略する。
【0033】
蛍光ランプ2は、電球形で、光源色が昼白色の蛍光ランプである。透光カバー6は、実施の形態1で述べたような透光性の合成樹脂、ガラス、または、その他当該技術分野において公知の透光性材料等からなる。光フィルター7は、実施の形態1で述べたような透光性の合成樹脂材料等に、染料、紫外線吸収剤または顔料等を添加したものから構成されており、透光カバー6の裏面に貼付できるようになっている。
【0034】
光フィルター7に添加する染料等は、昼白色の蛍光ランプ2の発光スペクトルにおける波長550nm以上の長波長域の相対発光強度が減衰するように添加する。すなわち、波長550nm以上の長波長域にフィルター領域を有するよう、染料等の色または添加量を調整する。
【0035】
より詳細には、実施の形態1において述べた場合と同様に、これら染料等を添加した透光性材料で構成した光フィルター7を透過した後、波長550nm以上の相対発光強度が減衰し、青色光領域の波長(400〜500nm程度、より好ましくは400〜460nm程度)の相対発光強度が増幅する。換言すれば、透光カバー6および光フィルター7を透過した光において青色の割合が高くなる。
【0036】
最も好ましくは、光フィルター7および透光カバー6を透過した後の青色光領域の波長の相対発光強度が、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等(ほぼ近い値)になるように、透光性材料に添加する染料等の色および量を調整する。すると、照明器具1の光源は昼白色の蛍光ランプ2であるが、透光カバー6および光フィルター7を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色となる。
【0037】
このように、本実施の形態2に係る照明器具1によると、光源が昼白色の蛍光ランプ2であるため、全光束が高く、昼光色の蛍光ランプを使用する場合よりも明るい光源となる。さらに、光フィルター7を透過して照射される光は昼光色の蛍光ランプの光源色に近い色であるため、照射光が黄色味を帯びず、見掛けを良くすることができる。
【0038】
また、本実施の形態2に係る光フィルター7は、貼付可能なフィルター形状であるため、既存の照明器具1の透光カバー6の裏面に貼付するだけで本発明の効果を得ることも可能である。
【0039】
前述した実施の形態1もしくはその変形例または実施の形態2では、環形または電球形の蛍光ランプ2の場合について述べたが、その他、直管形またはコンパクト形等、どのような形状の蛍光ランプ2でも本発明を適用可能である。
【0040】
また、カバーが透光性材料から構成されており、かつ、蛍光ランプ2の光がカバーを透過し照射する照明器具1であれば、どのような種類の照明器具1でも本発明を適用することができる。例えば、前述した実施の形態1もしくはその変形例または実施の形態2では、天井直付け形または壁面取付形の照明器具1の場合について述べたが、その他フットライトまたはスタンドライト等に適用しても構わない。
【0041】
(具体例)
図6は、具体例に係る各波長域における相対発光強度のデータ(発光スペクトル)を示す図である。具体的には、昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルと、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルと、昼白色の蛍光ランプから出る光が本具体例に係る照明器具のグローブを透過した後の発光スペクトル(特殊グローブの発光スペクトル)とを実際に計測した例を示す。
【0042】
本具体例に係る照明器具のグローブは、図1および図4に示す照明器具1のグローブ3のように、天井直付け形の照明器具1のグローブの裏面に、シルク印刷で塗料を印刷処理(図4に示す第一の層4に相当)することによって製造したものである。塗料の成分は、青系塗料が約60%、希釈材が約35%、白系塗料が約5%である。
【0043】
図6に示すように、やはり昼光色蛍光ランプの発光スペクトルは、昼白色蛍光ランプの発光スペクトルと比較して、青色光領域の波長(400〜500nm程度)の相対発光強度が高くなっていた。
【0044】
しかし、波長550nm以上の長波長域では、波長586nmのピークにおいて、昼白色の蛍光ランプの相対発光強度21%(X)は、特殊グローブの蛍光ランプでは18%(Y)まで下がっている。さらに、波長611nmのピークにおいて、昼白色の蛍光ランプの相対発光強度70%(X)は、特殊グローブの蛍光ランプでは57%(Y)まで下がっている。これは、前述したような青系塗料を印刷処理することによって、波長550nm以上の相対発光強度が減衰するということを示している。
【0045】
この結果から、本発明に係る照明器具のグローブを透過すると、長波長域の相対発光強度が減衰するため、総合的な青色光領域の波長の相対発光強度が増幅する。すなわち、黄色味がかった色だった昼白色の蛍光ランプから出る光は、本発明に係る照明器具のグローブを透過することにより、昼光色の蛍光ランプのようなみずみずしい色合いになることが考え得る。さらに、昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等(ほぼ近い値)になるよう、塗料等の色および量を調整することで、昼光色の蛍光ランプにより近い色合いの照射光となることが示唆される。
【0046】
以上、実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されることはなく、本発明の範囲内で種々の実施形態が可能である。
【0047】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0048】
(付記1)蛍光ランプを光源に用いる照明器具のグローブであって、
昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおいて、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする照明器具のグローブ。
【0049】
(付記2)昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等になるように、前記青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させることを特徴とする付記1に記載の照明器具のグローブ。
【0050】
(付記3)前記透光性材料は、一層構造であることを特徴とする付記1または2に記載の照明器具のグローブ。
【0051】
(付記4)前記透光性材料は、前記照明器具の蛍光ランプに近い側の第一の層と、前記照明器具の照射面に近い側の第二の層とを備える二層構造であり、
前記第一の層のYI値は、前記第二の層のYI値よりも小さいことを特徴とする付記1または2に記載の照明器具のグローブ。
【0052】
(付記5)前記照明器具のグローブは、天井直付け形の照明器具のグローブであることを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載の照明器具のグローブ。
【0053】
(付記6)昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおいて、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする照明器具用フィルター。
【0054】
(付記7)付記1ないし5のいずれかに記載の照明器具のグローブ、または、付記6に記載の照明器具用フィルターと、昼白色の蛍光ランプとを備えることを特徴とする照明器具。
【符号の説明】
【0055】
1 照明器具
2 蛍光ランプ
3 グローブ
4 第一の層
5 第二の層
6 透光カバー
7 光フィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光ランプを光源に用いる照明器具のグローブであって、
昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおいて、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする照明器具のグローブ。
【請求項2】
昼光色の蛍光ランプの発光スペクトルにおける青色光領域の波長の相対発光強度と略同等になるように、前記青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させることを特徴とする請求項1に記載の照明器具のグローブ。
【請求項3】
前記透光性材料は、一層構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具のグローブ。
【請求項4】
前記透光性材料は、前記照明器具の蛍光ランプに近い側の第一の層と、前記照明器具の照射面に近い側の第二の層とを備える二層構造であり、
前記第一の層のYI値は、前記第二の層のYI値よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具のグローブ。
【請求項5】
前記照明器具のグローブは、天井直付け形の照明器具のグローブであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の照明器具のグローブ。
【請求項6】
昼白色の蛍光ランプの発光スペクトルにおいて、波長550nm以上の相対発光強度を減衰させ、青色光領域の波長の相対発光強度を増幅させるよう、波長550nm以上の光の透過率が調整された透光性材料から構成されていることを特徴とする照明器具用フィルター。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の照明器具のグローブ、または、請求項6に記載の照明器具用フィルターと、昼白色の蛍光ランプとを備えることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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