説明

照明器具用光フィルタ及びそれを用いてなる照明器具

【課題】照明器具に用いた場合に、誘虫性を低減させつつ、意匠上良好であり、かつ耐紫外線性や耐熱安定性に優れる照明器具用光フィルタ及びそれを用いてなる照明器具を提供する。
【解決手段】波長が300nmから395nmまでの透過率が2%以下であり、波長が405nmの透過率が50%以下である照明器具用光フィルタ1であって、主成分がポリカーボネート樹脂である樹脂組成物で形成されており、波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値3は、波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線4において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値3を与える波長における回帰透過率5よりも、2%以上小さいものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具用光フィルタ及びそれを用いてなる照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、特定の波長の光を光フィルタでカットすることによって虫が近寄り難くした照明器具として、特開2000−67629号公報(特許文献1)に記載されている技術が知られている。
【0003】
また、波長が300nmから395nmまでの透過率が2%以下であり、波長が405nmの透過率が50%以下である照明器具用光フィルタとして、特開2004−247156号公報(特許文献2)に記載されている技術が知られている。
【0004】
これらは、照明器具の樹脂製照明カバーに特定の紫外線吸収剤を保持させることで誘虫性を低減させる技術である。
【特許文献1】特開2000−67629号公報
【特許文献1】特開2004−247156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これら従来の技術では、透過率曲線の調整を紫外線吸収剤の吸収特性のみに依存するものであるため、誘虫性を低減させるためには所定量の紫外線吸収剤を保持させなければならず、照明器具として使用した場合に、外観に薄黄色が感じられ照明器具として使用した場合に、満足できる意匠性を得られない可能性がある。
【0006】
ここで、アクリル樹脂を用いて光フィルタを形成すると、波長が420nmから800nmの範囲で透過率が略一定となり、外観上はあまり黄色を感じないものが得られるが耐熱温度の高い(90℃)領域で使用することは難しく照明器具として使用した場合に、意匠と耐熱性の両者を満足するものは得られない可能性がある。
【0007】
また、照明器具として使用した場合に、経時的に光フィルタの表面に紫外線吸収剤が染み出して外観不良となったり、染み出しに由来する紫外線吸収剤の減量による光フィルタ自体の紫外線劣化、具体的には紫外線劣化に伴う変色、機械的強度低下、加熱変形等の可能性がある。
【0008】
本願発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、照明器具に用いた場合に、誘虫性を低減させつつ、意匠上良好であり、かつ耐紫外線性や耐熱安定性に優れる照明器具用光フィルタ及びそれを用いてなる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、波長が300nmから395nmまでの透過率が2%以下であり、波長が405nmの透過率が50%以下である照明器具用光フィルタであって、
主成分がポリカーボネート樹脂である樹脂組成物で形成されており、
波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値は、
波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率よりも、2%以上小さく
波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率は、波長が550nmでの透過率以上であることを特徴とする照明器具用光フィルタである。
【0010】
また請求項2に記載された発明は、樹脂組成物が白色フィラーを含有することを特徴とする請求項1に記載の照明器具用光フィルタである。
【0011】
請求項3に記載された発明は、光フィルタの表面に紫外線吸収層を少なくとも人から視認可能な側の表面に積層したことを特徴とする請求項1記載の光フィルタ。
【0012】
また請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の照明器具用光フィルタをカバーとして用いてなる照明器具である。
【0013】
ここで、波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値とは、照明器具用光フィルタの透過率曲線を測定し、波長範囲が420nmから450nmまでにおける最大透過率をいい、図2における符号3で示されるものである。
【0014】
なお、図2では極値となっているが、低波長側に向かってなだらかに減少又は増加するものであってもよく、減少する場合には450nmにおける透過率が、増加する場合には420nmにおける透過率が、それぞれ該当することとなる。
【0015】
また、回帰透過率直線とは、照明器具用光フィルタの透過率曲線を測定し、その波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる直線をいい、図2では符号4で示されるものである。
【0016】
また、回帰透過率とは、照明器具用光フィルタの透過率曲線を測定し、その波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率直線が示す透過率をいい、図2では符号5で示されるものである。
【0017】
なお、図2では透過率曲線が極値をとるものとなっているが、低波長側に向かってなだらかに減少又は増加するものである場合には、減少する場合には450nmにおいて回帰透過率直線が示す透過率が、増加する場合には420nmにおいて回帰透過率直線が示す透過率が、それぞれ該当することとなる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載された発明によれば、透過率曲線の調整を、紫外線吸収剤の吸収特性のみならず、照明器具用光フィルタの主成分をポリカーボネートと特定することでも行っているので、前記従来技術に比べ、低誘虫性を維持したまま、紫外線吸収剤を低減させることができ、さらにポリカーボネート由来である90℃以上の高い耐熱性により、加工時のガスの発生を低減させることができ、金型へのガスの付着等も減少し成形性も良好になる
また、波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値は、波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率よりも、2%以上小さいので、前記従来技術に比べ、外観が薄黄色に感じられにくく、意匠上優れたものとなる。
【0019】
さらに、波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率は、波長が550nmでの透過率以上であるので、照明器具用光フィルタの外観に薄青色が付加されることとなり、紫外線吸収剤に基づく薄黄色と相まって、外観がさらに白色に近いものに感じられ、意匠上一層良好なものとなる。
ので、前記従来技術に比べ、外観が薄黄色に感じられにくく、意匠上優れたものとなる。
【0020】
さらに、前記従来技術に比べ、紫外線吸収剤を低減させることができることから、染み出しそのものが抑制され、照明器具用光フィルタ自体の紫外線劣化、具体的には劣化に伴う加熱変形が軽減される。
【0021】
請求項2に記載された発明によれば、樹脂組成物が白色フィラーを含有するので、照明器具用光フィルタに向かう外光が拡散反射され、照明器具用光フィルタの外観がより白色に近く感じられ、意匠上さらに良好なものとなる。
【0022】
請求項3に記載された発明によれば、光フィルタの表面に紫外線吸収層を積層したので、光フィルタの表面の紫外線によるクラックや変色低減され、長期的に意匠上良好なものとなる。
【0023】
請求項4に記載された発明によれば、請求項1から3のいずれかに記載の照明器具用光フィルタを用いているので、誘虫性を低減させつつ、紫外線吸収剤の染み出しを抑制し、さらには意匠上良好な照明器具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本願発明の一実施形態として、本願の請求項1から請求項4に対応した照明器具用光フィルタ1及び照明器具2について図1により説明する。
【0025】
本実施形態の照明器具用光フィルタ1は、図1に示すごとく、波長が300nmから395nmまでの透過率が2%以下であり、波長が405nmの透過率が50%以下である照明器具用光フィルタ1であって、
主成分がポリカーボネート樹脂である樹脂組成物で形成されており、
波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値3は、
波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線4において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値3を与える波長における回帰透過率5よりも、2%以上小さいものである。
【0026】
また、波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率は、波長が550nmでの透過率以上である。
【0027】
また、樹脂組成物が白色フィラーを含有する。
【0028】
また、光フィルタ1の表面に紫外線吸収層を少なくとも人から視認可能な側の表面に積層している。
【0029】
そして、本実施形態の照明器具2は、図1に示すごとく、本実施形態に記載の照明器具用光フィルタ1をカバーとして用いてなる。
【0030】
以下、本実施形態による照明器具用光フィルタ1及び照明器具2を、より具体的詳細に説明する。
【0031】
光フィルタ1は、ポリカーボネート樹脂を主成分として、紫外線吸収剤、白色フィラー、その他の添加剤から構成される樹脂組成物を成形してなるものである。
【0032】
樹脂は、ポリカーボネート樹脂を主成分として用いる。照明器具用光フィルタとして用いることから、透明性が高く、耐熱性に優れるグレードのものが好適である。
【0033】
紫外線吸収剤は、吸収の最大値が345nm以上であるもので、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、アゾ系紫外線吸収剤、インドール系紫外線吸収剤等から選択される一種類以上を用いることが例示される。複数の紫外線吸収剤を混合したものであっても構わない。紫外線吸収自体の分解、昇華、変色等の少ない、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤を用いることが好適である。
【0034】
紫外線吸収剤の樹脂に対する配合部数は、樹脂に対して0.5〜2部を添加することが好適である。
【0035】
白色フィラーは、シリコーン系フィラー、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、硫酸バリウム、これらの混合物等が例示される。照明器具用光フィルタとして白さを保持しつつ、高い透過特性を維持するためには、特に球状のシリコーン系フィラーを主成分とすることが好適である。
【0036】
均一分散性や拡散反射性を考慮して、白色フィラーの平均粒子径は1〜5μm、樹脂に対する配合部数は、樹脂に対して0.05〜3部が好適である。
【0037】
その他の添加剤は、滑剤、可塑剤等の成形助剤や老化防止剤等の安定剤を例示でき、任意のものを選択、採用することができる。
【0038】
特に、フタロシアニン系のブル-G(チバスペシャリティーケミカルズ製)といった青色成分を、樹脂に対して0.00005〜0.0005部を添加することは、色調が改善されるので好適である。
【0039】
樹脂組成物は、上述の材料を溶融混練等の汎用の方法で混練することで得られる。溶融混練には、一軸又は二軸の押出機、各種のニーダー混練、熱ロール混練、等を例示することができる。
【0040】
得られた樹脂組成物は、熱プレス成形、射出成形等の汎用の成形方法でフィルタ形状に加工することができる。フィルタ形状としては、シート状、球状、筒状、等の一般の照明器具に用いるものを例示することができる。
【0041】
照明器具2は、図1に示す如く、一面のみ開口し、他の面はめくら板にて漏光を封じた筺体内に光源(図示しない)を、開口に照明器具用光フィルタ1を備えた屋外用照明を例示できるが、これに限定されず、いわゆるランプシェードを有するシーリングライト、ペンダントライト、ブラケットライト等の汎用のものを採用することができる。
【0042】
なお、照明器具用光フィルタ1は、機械的強度、化学的安定性を担保するために、その表面に種々のコーティングを施してもよい。例えばアクリル系、シリコーンアクリル系、ポリエステル系、シリコーン系、アクリルウレタン系、ウレタン系等の塗料を例示することができる。耐熱性、耐候性等からアクリル系、シリコーンアクリル系が好ましい。
【0043】
これらはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、アゾ系紫外線吸収剤、インドール系紫外線吸収剤等から選択される一種類以上の紫外線吸収剤を適宜含むことが好ましい。
【0044】
さらに、コーティング材料には、光安定剤、酸化防止剤、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤を適宜添加してもよい。
【0045】
また、コーティングはスプレー塗装、ディッピング塗装の他、蒸着による皮膜形成によって行われてもよい。
【0046】
以下、表1に示す樹脂組成物で30cm×30cmの厚みが2mmであるシート状の照明器具用光フィルタ1を作成し、光学特性、誘虫性、色調、耐熱性、耐候性について評価した結果につき、本願発明の実施例1〜8、比較例1〜2について、説明する。
【0047】
なお、表面コート(大同塗料製ポリカコート)については、照明器具用光フィルタ1の両面に設けた。
【0048】
【表1】

【0049】
光学特性は、波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値と、波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率との差(以下、回帰透過率との差)、波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率が、波長が550nmでの透過率以上であるか否か(以下、50nm透過率との差)、を評価した。
【0050】
透過率曲線は、自記分光光度計(U−4000:日立製作所製)を用いて測定した。
【0051】
回帰透過率との差は、実際に透過率曲線を求め、必要なプロットを外挿して求めた。
【0052】
誘虫性は、図1に示すごとく、一面のみ開口し、他の面はめくら板にて漏光を封じた30cm×30cm×30cmの筺体6を用意し、筺体内に光源(松下電器産業製ツイン2パラレル)を、開口に照明器具用光フィルタ1を、照明器具用光フィルタ1にぶら下がる形で粘着と30cm×30cmのラップシート7を、備え、これを屋外に設置し、夜間に一時間光源を点灯させた場合の粘着トラップシート7への捕虫数を評価した。
【0053】
ここで、照明器具用光フィルタとして、比較例2(アクリル樹脂:三菱レイヨン製乳白対候グレード)のみからなるものを用いた場合の総捕虫数を100とした場合の相対比較を行い、表1においては、比率60以下=○、それより大きい=×、として表記した。
【0054】
色調は、照明器具用光フィルタから1m離れた箇所から20W蛍光灯(松下電器産業製FLR20S−EX−N/M)を点灯させて、その外観を目視で評価した。
【0055】
ここで、表1においては、ほとんど黄味なし=◎、黄味が少しある=○、淡黄色がわかる=△、として表記した。
【0056】
耐熱性は、100℃に設定された恒温層に照明器具用光フィルタを45日間放置し、その後の変形の有無を目視で評価した。
【0057】
ここで、表1においては、変形なし=○、変形あり=×、として表記した。
【0058】
耐候性は、90℃又は120℃に設定された恒温層で、照明器具用光フィルタから20cm離れた箇所から400W水銀灯を点灯させて紫外線を照射し、45日間放置し、その後の外観を目視で評価した。
【0059】
ここで、表1においては、ほとんど変色なし=◎、若干変色=○、変色がわかる=△、一目見れば変色がわかる、表面状態が変化している=×、として表記した。
【0060】
以上に示すごとく、実施例1〜8と比較例1〜2との結果から明らかなように、本実施形態によれば、透過率曲線の調整を、紫外線吸収剤の吸収特性のみならず、照明器具用光フィルタ1の主成分をポリカーボネートと特定することでも行っているので、前記従来技術に比べ、低誘虫性を維持したまま、紫外線吸収剤を低減させることができ、さらにポリカーボネート由来である90℃以上の高い耐熱性により、加工時のガスの発生を低減させることができ、金型へのガスの付着等も減少し成形性も良好になる。
【0061】
また、波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値3は、波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線4において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率5よりも、2%以上小さいので、前記従来技術に比べ、外観が薄黄色に感じられにくく、意匠上優れたものとなる。
【0062】
さらに、波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率は、波長が550nmでの透過率以上であるので、照明器具用光フィルタの外観に薄青色が付加されることとなり、紫外線吸収剤に基づく薄黄色と相まって、外観がさらに白色に近いものに感じられ、意匠上一層良好なものとなる。
【0063】
さらに、前記従来技術に比べ、紫外線吸収剤を低減させることができることから、染み出しそのものが抑制され、照明器具用光フィルタ1自体の紫外線劣化、具体的には劣化に伴う加熱変形が軽減される。
【0064】
また、実施例1〜4の結果から明らかなように、本実施形態によれば、樹脂組成物が白色フィラーを含有するので、照明器具用光フィルタ1に向かう外光が拡散反射され、照明器具用光フィルタ1の外観がより白色に近く感じられ、意匠上さらに良好なものとなる。
【0065】
また、実施例3、4、7、8の結果から明らかなように、本実施形態によれば、光フィルタ1の表面に紫外線吸収層を積層したので、光フィルタ1の表面の紫外線によるクラックや変色低減され、長期的に意匠上良好なものとなる。
【0066】
さらに、本実施形態によれば、照明器具2は、請求項1から3のいずれかに記載の照明器具用光フィルタ1を用いているので、誘虫性を低減させつつ、紫外線吸収剤の染み出しを抑制し、さらには意匠上良好な照明器具2を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本願発明の一実施形態における照明器具の斜視図
【図2】本願発明における回帰率直線と回帰透過率の説明図
【図3】本願発明の一実施形態における透過率曲線(実施例3)
【図4】本願発明の一実施形態における透過率曲線(実施例6)
【図5】本願発明の比較例における透過率曲線(比較例1)
【図6】本願発明の比較例における透過率曲線(比較例2)
【符号の説明】
【0068】
1 照明器具用光フィルタ
2 照明器具
3 波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値
4 回帰透過率曲線
5 回帰透過率

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長が300nmから395nmまでの透過率が2%以下であり、波長が405nmの透過率が50%以下である照明器具用光フィルタであって、
主成分がポリカーボネート樹脂である樹脂組成物で形成されており、
波長が420nmから450nmまでの範囲での透過率の最大値は、
波長が700nm及び800nmでの透過率を結ぶ線分を低波長側に延長してなる回帰透過率直線において、波長が420nmから450nmまでの範囲で透過率の最大値を与える波長における回帰透過率よりも、2%以上小さく、
波長が450nmから550nmまでの範囲での透過率は、波長が550nmでの透過率以上であるものであることを特徴とする照明器具用光フィルタ。
【請求項2】
樹脂組成物が白色フィラーを含有することを特徴とする請求項1に記載の照明器具用光フィルタ。
【請求項3】
光フィルタの表面に紫外線吸収層を少なくとも人から視認可能な側の表面に積層したことを特徴とする請求項1記載の光フィルタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の照明器具用光フィルタをカバーとして用いてなる照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−294204(P2007−294204A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−119915(P2006−119915)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】