説明

照明器具

【課題】光学部材を利用することなく、光源の動き(変位または回転)に応じて光源の色温度を変えられる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具10は、発光色が異なる複数の発光ダイオード110を有する光源11と、上記光源11を制御する点灯装置12と、所定位置に配置され上記光源11を可動に保持する保持体15と、記光源11の動きを検知する検知装置13と、を備える。上記点灯装置12は、上記検知装置13の検知結果に応じて、上記発光ダイオード11の制御を行うことで、上記光源11の色温度を変化させるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、特に、発光ダイオードを用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、灯具と、灯具内で上下動するランプとを備える照明装置を開示する。灯具の側周は下向きに傾斜する複数枚のルーバ片で構成されている。ルーバ片の上面はオレンジ系の色に塗装され、ルーバ片の下面はブルー系の色に塗装されている。ランプが灯具内の上方に位置すると、ランプから放射された光がルーバ片の上面で反射され、オレンジ系の反射光が得られる。ランプが灯具内の下方に位置すると、ランプから放射された光がルーバ片の下面で反射され、ブルー系の反射光が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭54−127165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された照明装置では、ランプが灯具内を移動することで、照明装置から放射される光の色が変わる。上記特許文献1では、上述したように、所望の色の光だけを反射させることで、光の色を変化させている。しかしながら、光の色を変えるために、反射板やカラーフィルタなどの光学部材を用いた場合には、光の色だけではなく、配光も変化してしまうことがある。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みて為された。本発明の目的は、光学部材を利用することなく、光源の動き(変位または回転)に応じて光源の色温度を変えられる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る照明器具は、発光色が異なる複数の発光ダイオードを有する光源と、上記光源を制御する点灯装置と、所定位置に配置され上記光源を可動に保持する保持体と、上記光源の動きを検知する検知装置と、を備え、上記点灯装置は、上記検知装置の検知結果に応じて、上記複数の発光ダイオードを制御することで、上記光源の色温度を変化させるように構成される。
【0007】
第2の発明に係る照明器具は、上記第1の発明において、上記光源は、第1の発光ダイオードと、上記第1の発光ダイオードとは発光色が異なる第2の発光ダイオードと、を有し、上記検知装置は、上記光源の動きに基づいて、上記光源が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断するように構成され、上記点灯装置は、上記光源が上記第1位置に位置していれば上記第1の発光ダイオードを点灯させるとともに上記第2の発光ダイオードを消灯させ、上記光源が上記第2位置に位置していれば上記第2の発光ダイオードを点灯させるとともに上記第1の発光ダイオードを消灯させるように構成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る照明器具は、光学部材を利用することなく、光源の動き(変位または回転)に応じて光源の色温度を変えられるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態の照明器具の概略図である。
【図2】上記実施形態の照明器具の説明図である。
【図3】上記実施形態の第1変形例の照明器具を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図4】上記実施形態の第2変形例の照明器具の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1および図2は、本発明の一実施形態の照明器具10を示す。本実施形態の照明器具10は、いわゆるペンダントライトである。
【0011】
照明器具10は、光源11と、点灯装置12と、検知装置13と、灯具14と、保持体15と、を備える。
【0012】
光源11は、発光色が異なる複数の発光ダイオード110を有する発光ダイオードモジュールである。光源11は、複数の第1の発光ダイオード110(111)と、複数の第2光源ユニット110(112)と、を備える。第1の発光ダイオード111は、色温度が5000Kの白色光を放射する発光ダイオードである。色温度が5000Kの光は、人にさわやかで涼しげな印象を与えるため、読書や勉強などの生活シーンに適している。第2の発光ダイオード112は、第1の発光ダイオード111とは発光色が異なる。第2の発光ダイオード112は、色温度が2700Kの橙色光を放射する発光ダイオードである。色温度が2700Kの光は、人におだやかで温かな印象を与える。よって、食事などの生活シーンに適している。
【0013】
なお、各発光ダイオード111,112の発光色は、上記の例に限定されない。たとえば、第1の発光ダイオード111は、青色光を放射する発光ダイオードであってもよい。第1の発光ダイオード111と、第2の発光ダイオード112とは、人が異なる印象を受ける程度に色温度が異なっていればよい。発光ダイオード110は、有機エレクトロルミネッセンスを利用した有機発光ダイオードであってもよい。
【0014】
灯具14は、光源11と、点灯装置12と、を収納する。灯具14は、たとえば、箱状の第1筐体141と、透光性(各発光ダイオード111,112から放射される光に対する透光性)を有するランプカバー142と、を有する。第1筐体141の下面には開口が設けられている。ランプカバー142は、第1筐体141の開口を塞ぐようにして第1筐体141の下面に取り付けられる。また、灯具14は、灯具14を上げ下げするための把手143を備える。把手143は、たとえばカバー142の下面に取り付けられる。
【0015】
灯具14は、電源コード16を用いて保持体15に吊り下げられている。なお、灯具14を保持体15に吊り下げるために、必ずしも電源コード16を用いる必要はない。
【0016】
保持体15は、天井1000に配置される。保持体15は、たとえば、円盤状の第2筐体151を有する。第2筐体151には、電源コード16の巻き取りを行う巻き取り機(リーラ)152が収納されている。巻き取り機152は、電源コード16の引き出し量を調節可能に構成されている。そのため、電源コード16を出し入れすることによって、灯具14と保持体15との距離、すなわち、灯具14と天井1000との距離(吊り下げ距離)が変化する。
【0017】
たとえば、ユーザが灯具14の把手143を持って灯具14を下へ引っ張ることで、電源コード16が保持体15から引き出されて、灯具14が下方へ移動する。また、ユーザが灯具14の把手143を持って灯具14を押し上げることで、電源コード16が保持体15に収納されて、灯具14が上方へ移動する。
【0018】
このように、保持体15は、灯具14を上下に移動可能に保持する(灯具14を可動に保持する)。
【0019】
保持体15の第2筐体151には、検知装置13が収納されている。
【0020】
検知装置13は、光源11の動き(灯具14の動き)を検知するように構成される。検知装置13は、灯具14の変位を、光源11の動きとして検知する。
【0021】
検知装置13は、灯具14の変位に基づいて、光源11が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断する。たとえば、検知装置13は、灯具14と天井1000との距離を示す値が第1判定値以上であれば、光源11が第1位置に位置していると判断する。検知装置13は、灯具14と天井1000との距離が所定の第1判定値未満であれば、光源11が第2位置に位置していると判断する。
【0022】
上記第1判定値は、たとえば、テーブル1100と灯具14との距離に基づいて設定される。たとえば、灯具14と天井1000との距離が第1判定値未満となる場合は、灯具14とテーブル1100との距離が60cmを越える場合である。灯具14と天井1000との距離が第1判定値以上となる場合は、灯具14とテーブル1100との距離が60cm未満になる場合である。たとえば、天井高が2m40cm、テーブル1000の高さが80cmである場合、第1判定値は1mである。
【0023】
第1位置は、テーブル1100で食事をする場合を想定した灯具14の位置である。第2位置は、テーブル1100で読書や勉強をする場合を想定した灯具14の位置である。
【0024】
また、検知装置13は、灯具14の変位に基づいて、光源11が第3位置に位置しているか否かを判断する。たとえば、検知装置13は、灯具14と天井1000との距離を示す値が所定の第2判定値未満であれば、光源11が第3位置に位置していると判断する。第2判定値は第1判定値未満である。たとえば、第2判定値は、第1判定値より20cm短い。すなわち、灯具14と天井1000との距離が第2判定値未満となる場合は、灯具14とテーブル1100との距離が80cmを越える場合である。
【0025】
検知装置13は、光源11が第1位置に位置していると判断すると、光源11が第1位置に位置していることを示す検知信号(第1検知信号)を点灯装置12に送信する。検知装置13は、光源11が第2位置に位置していると判断すると、光源11が第2位置に位置していることを示す検知信号(第2検知信号)を点灯装置12に送信する。検知装置13は、光源11が第3位置に位置していると判断すると、光源11が第3位置に位置していることを示す検知信号(第3検知信号)を点灯装置12に送信する。検知装置13は、有線または無線により点灯装置12に検知信号を送信する。たとえば、検知装置13は、電源コード16の電位を変化させることで、点灯装置12に検知信号を送信する。
【0026】
検知装置13は、たとえば、機械スイッチを備える。この場合、電源コード16の所定位置には検知装置13の機械スイッチのオン・オフを切り替えるための突起が設けられる。このようにすれば、電源コード16が出し入れされることで、電源コード16の突起が機械スイッチに接触して、機械スイッチのオン・オフが切り換えられる。検知装置13は、機械スイッチのオン・オフによって、光源11が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断することができる。なお、検知装置13は、機械スイッチの代わりに、巻き取り機152に巻き取られた電源コード16の長さを検出するセンサを備えていてもよい。また、検知装置13は、保持体15と灯具14との距離を測定する距離センサを備えていてもよい。
【0027】
点灯装置12は、光源10を制御するように構成される。点灯装置12は、電源コード16を介して商用電源(図示せず)に接続される。点灯装置12は、商用電源より得た電力を利用して光源11の発光ダイオード110の制御を行う。なお、発光ダイオード110の制御とは、発光ダイオード110の点灯・消灯・調光をいう。
【0028】
本実施形態では、点灯装置12は、検知装置13の検知結果に応じて、各発光ダイオード111,112の制御を行うことで、光源11の色温度を変化させるように構成される。
【0029】
点灯装置12は、検知装置13から第1検知信号を受け取ると(すなわち光源11が第1位置に位置していれば)、第1の発光ダイオード111を点灯するとともに第2の発光ダイオード112を消灯する。この場合、光源11の色温度は、第1の発光ダイオード111の発光色によってのみ決定される。よって、光源11の色温度は、5000Kになる。点灯装置12は、検知装置13から第2検知信号を受け取ると(すなわち光源11が第2位置に位置していれば)、第2の発光ダイオード112を点灯するとともに第1の発光ダイオード111を消灯する。この場合、光源11の色温度は、第2の発光ダイオード112の発光色によってのみ決定される。よって、光源11の色温度は、2700Kになる。点灯装置12は、検知装置13から第3検知信号を受け取ると(すなわち光源11が第3位置に位置していれば)、各発光ダイオード111,112を消灯する(光源11を消灯する)。
【0030】
次に、本実施形態の照明器具10の動作について簡単に説明する。
【0031】
まず、灯具14が図2に実線で示す位置にあるとする。このとき、灯具14と天井1000との距離L10は、第1判定値未満である(灯具14とテーブル1100との距離L20が60cm以上80cm未満である)。この場合、検知装置13は、光源11が第2位置に位置していると判断して、第2検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13から第2検知信号を受け取ると、第2の発光ダイオード112を点灯するとともに第1の発光ダイオード111を消灯する。この場合、光源11の色温度は、2700Kになる。
【0032】
その後、ユーザが灯具14の把手143を持って灯具14を下へ引っ張ることで、灯具14を図2に破線で示す位置まで移動させたとする。
【0033】
このとき、灯具14と天井1000との距離L11は、第1判定値以上である(灯具14とテーブル1100との距離L21が60cm未満である)。この場合、検知装置13は、光源11が第1位置に位置していると判断して、第1検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13から第1検知信号を受け取ると、第1の発光ダイオード111を点灯するとともに第2の発光ダイオード112を消灯する。この場合、光源11の色温度は、5000Kになる。
【0034】
その後、ユーザが灯具14の把手143を持って灯具14を押し上げていくと、やがて灯具14と天井1000との距離L11は、第2判定値以上になる(灯具14とテーブル1100との距離L21が80cmを越える)。この場合、検知装置13は、光源11が第3位置に位置していると判断して、第3検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13から第3検知信号を受け取ると、各発光ダイオード111,112を消灯する。
【0035】
本実施形態の照明器具10では、テーブル1100で食事をする場合には、灯具14を第2位置に移動させることで、食事に適した色温度が2700Kの光が得られる。テーブル1100で読書や勉強をする場合には、灯具14を第1位置に移動させることで、読書や勉強に適した色温度が5000Kの光が得られる。
【0036】
このように、ユーザが照明器具10の用途に応じて、照明器具10の灯具14の位置を変えれば、光源11の色温度が照明器具10の用途に対応した色温度に変更される。
【0037】
以上述べたように、本実施形態の照明器具10は、発光色が異なる複数の発光ダイオード101,102を有する光源10と、光源10を制御する点灯装置11と、所定位置に配置され光源10を可動に保持する保持体21と、光源10の動きを検知する検知装置12と、を備える。点灯装置11は、検知装置12の検知結果に応じて、複数の発光ダイオード101,102を制御することで、光源10の色温度を変化させるように構成される。
【0038】
本実施形態の照明器具10では、点灯装置12が、検出装置13の検出結果に応じて、発光色が異なる発光ダイオード111,112を制御する。そのため、本実施形態の照明器具10によれば、反射板やカラーフィルタなどの光学部材を利用することなく、光源10の動き(変位)に応じて光源10の色温度を変えられる。
【0039】
なお、上述の例では、光源11は2種類の色温度を有する。しかしながら、光源11は、3種類以上の色温度を有していてもよい。また、検知装置13は、灯具14と天井1000との距離を示す検知信号を点灯装置12に送信してもよい。この場合、点灯装置12は、検知信号が示す灯具14と天井1000との距離に応じて、色温度が連続的に変換するように、光源11の各発光ダイオード110の制御を行うように構成されていてもよい。たとえば、点灯装置12は、検知信号が示す灯具14と天井1000との距離が短くなるにつれて、第2の発光ダイオード112の明るさを明るくし、第1の発光ダイオード111の明るさを暗くする。すなわち、点灯装置12は、各発光ダイオード110の調光率を変化させるように構成されていてもよい。
【0040】
図3(a),(b)は、本実施形態の第1変形例の照明器具10Aを示す。第1変形例の照明器具10Aは、壁に設置されるいわゆるウォールライトである。
【0041】
照明器具10Aは、光源11と、点灯装置12と、検知装置13Aと、灯具14Aと、保持体15Aと、を備える。なお、照明器具10Aと照明器具10とで共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
灯具14Aは、光源11と、点灯装置12と、電池(図示せず)を収納する。灯具14Aは、たとえば、円柱状の第1筐体141Aと、透光性を有するランプカバー142Aとを有する。第1筐体141Aの側面には開口が設けられている。ランプカバー142Aは、第1筐体141Aの開口を塞ぐようにして第1筐体141Aの側面に取り付けられる。
【0043】
第1変形例において、点灯装置12は、灯具14Aに収納された電池より得た電力を利用して光源11の発光ダイオード110の制御を行う。
【0044】
保持体15Aは、壁1200に配置される。保持体15Aは、たとえば、円柱状の第2筐体151Aと、軸153と、軸153を回転自在に支持する軸受154と、を有する。第2筐体151に軸受154が収納されている。軸153の一端は軸受154に回転自在に支持され、軸153の他端は灯具14Aに連結されている。軸153の中心軸と灯具14Aの中心軸は一致している。このように、保持体15Aは、灯具14Aを回転自在に保持する(灯具14Aを可動に保持する)。
【0045】
保持体15Aの第2筐体151Aには、検知装置13Aが収納されている。
【0046】
検知装置13Aは、光源11の動き(灯具14Aの動き)を検知するように構成される。検知装置13Aは、灯具14Aの回転を、光源11の動きとして検知する。
【0047】
検知装置13Aは、灯具14Aの回転角度を検知するロータリセンサである。検知装置13Aは、灯具14Aの回転角度に基づいて、光源11が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断する。たとえば、検知装置13Aは、灯具14Aの回転角度が最小値(たとえば0度)であれば、光源11が第1位置に位置していると判断する。検知装置13Aは、灯具14Aの回転角度が最大値(たとえば、340度)であれば、光源11が第2位置に位置していると判断する。なお、検知装置13Aは、回転量や、回転角度、回転位置を計測するロータリエンコーダであってもよい。
【0048】
次に、本実施形態の照明器具10Aの動作について簡単に説明する。
【0049】
ここで、図3(b)中のPminは、灯具14Aの回転角度が最小値になる方向を示す。灯具14Aは、Pminから反時計回り方向には回転できないとする。図3(b)のPmaxは灯具14Aの回転角度が最大値になる方向を示す。灯具14Aは、Pmaxから時計回り方向には回転できないとする。
【0050】
まず、灯具14AがPminで示す方向を向いているとする。このとき、灯具14Aの回転角度は最小値である。この場合、検知装置13Aは、光源11が第1位置に位置していると判断して、第1検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13から第1検知信号を受け取ると、第1の発光ダイオード111を点灯するとともに第2の発光ダイオード112を消灯する。この場合、光源11の色温度は、5000Kになる。
【0051】
その後、ユーザが灯具14Aを持って灯具14AをPmaxで示す方向まで時計回りに方向に回転させたとする。
【0052】
このとき、灯具14Aの回転角度は最大値になる。この場合、検知装置13Aは、光源11が第2位置に位置していると判断して、第2検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13から第2検知信号を受け取ると、第2の発光ダイオード112を点灯するとともに第1の発光ダイオード111を消灯する。この場合、光源11の色温度は、2700Kになる。
【0053】
このように、第1変形例の照明器具10Aでは、ユーザが灯具14Aを回転させることで、光源の色温度が変化する。
【0054】
図4は、本実施形態の第2変形例の照明器具10Bを示す。第2変形例の照明器具10Bは、机や床に設置されるいわゆるスタンドである。
【0055】
照明器具10Bは、光源11と、点灯装置12と、検知装置13Bと、灯具14Bと、保持体15Bと、を備える。なお、照明器具10Bと照明器具10とで共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
灯具14Bは、光源11と、点灯装置12と、を収納する。灯具14Bは、たとえば、円柱状の第1筐体141Bと、透光性を有するランプカバー142Bとを有する。第1筐体141Bの前面には開口が設けられている。ランプカバー142Bは、第1筐体141Bの開口を塞ぐようにして第1筐体141Bの前面に取り付けられる。
【0057】
保持体15Bは、壁1200に配置される。保持体15Bは、たとえば、板状の台155と、円柱状のポール156と、連結具157と、円柱状のアーム158と、を有する。ポール156の下端は、台155の上面に取り付けられている。ポール156の上端には連結具157が設けられている。連結具157は、アーム158をその長さ方向に直交する方向を回転軸方向として回転自在に支持する。アーム158の第1端は連結具157に支持されている。アーム158の第2端は灯具14Bに連結されている。このように、保持体15Bは、灯具14Bを回転自在に保持する(灯具14Bを可動に保持する)。
【0058】
保持体15Bの連結具157には、検知装置13Bが収納されている。
【0059】
検知装置13Bは、光源11の動き(灯具14Bの動き)を検知するように構成される。検知装置13Bは、灯具14Bの回転(すなわち、アーム158の回転)を、光源11の動きとして検知する。
【0060】
検知装置13Bは、灯具14B(アーム158)の回転角度を検知するロータリセンサである。なお、検知装置13Bは、回転量や、回転角度、回転位置を計測するロータリエンコーダであってもよい。
【0061】
検知装置13Bは、灯具14Bの回転角度に基づいて、光源11が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断する。たとえば、検知装置13Bは、灯具14Bの回転角度が最大値(たとえば60度)であれば、光源11が第1位置に位置していると判断する。検知装置13Bは、灯具14Bの回転角度が最小値(たとえば、0度)であれば、光源11が第2位置に位置していると判断する。
【0062】
次に、本実施形態の照明器具10Bの動作について簡単に説明する。
【0063】
まず、灯具14Bが図4に破線で示す位置にあるとする。このとき、灯具14Bの回転角度は最大値である。この場合、検知装置13Bは、光源11が第1位置に位置していると判断して、第1検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13Bから第1検知信号を受け取ると、第1の発光ダイオード111を点灯するとともに第2の発光ダイオード112を消灯する。この場合、光源11の色温度は、5000Kになる。
【0064】
その後、ユーザが灯具14Bを持って灯具14Bを図4に実線で示す位置まで反時計回り方向に回転させたとする。
【0065】
このとき、灯具14Bの回転角度は最小値である。この場合、検知装置13Bは、光源11が第2位置に位置していると判断して、第2検知信号を点灯装置12に送信する。点灯装置12は、検知装置13Bから第2検知信号を受け取ると、第2の発光ダイオード112を点灯するとともに第1の発光ダイオード111を消灯する。この場合、光源11の色温度は、2700Kになる。
【0066】
このように、第2変形例の照明器具10Bにおいても、ユーザが灯具14Bを回転させることで、光源の色温度が変化する。
【符号の説明】
【0067】
10 照明器具
11 光源
12 点灯装置
13 検知装置
15 保持体
110 発光ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光色が異なる複数の発光ダイオードを有する光源と、
上記光源を制御する点灯装置と、
所定位置に配置され上記光源を可動に保持する保持体と、
上記光源の動きを検知する検知装置と、を備え、
上記点灯装置は、上記検知装置の検知結果に応じて、上記複数の発光ダイオードの制御を行うことで、上記光源の色温度を変化させるように構成される
ことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
上記光源は、第1の発光ダイオードと、上記第1の発光ダイオードとは発光色が異なる第2の発光ダイオードと、を備え、
上記検知装置は、上記光源の動きに基づいて、上記光源が第1位置と第2位置とのいずれに位置しているかを判断するように構成され、
上記点灯装置は、上記光源が上記第1位置に位置していれば上記第1の発光ダイオードを点灯させるとともに上記第2の発光ダイオードを消灯させ、上記光源が上記第2位置に位置していれば上記第2の発光ダイオードを点灯させるとともに上記第1の発光ダイオードを消灯させるように構成される
ことを特徴とする請求項1記載の照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−175806(P2011−175806A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37919(P2010−37919)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】