照明灯具及び照明装置
【課題】 照明装置において、光学レンズの小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供する。
【解決手段】 白色光を発する光源2と、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズ3と、を備える照明灯具1であり、光学レンズ3が、発光面から延びる光源光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズ3に入射した光源2からの光を屈折させて光源光軸に沿った平行光とする第一入射面31と、第一入射面31の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面32と、第二入射面32の外方に設けられ、当該第二入射面32から入射した光を内面反射させて第一入射面31の反対側へ向かう平行光とする全反射面33と、第一入射面31の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカット34aを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する。
【解決手段】 白色光を発する光源2と、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズ3と、を備える照明灯具1であり、光学レンズ3が、発光面から延びる光源光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズ3に入射した光源2からの光を屈折させて光源光軸に沿った平行光とする第一入射面31と、第一入射面31の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面32と、第二入射面32の外方に設けられ、当該第二入射面32から入射した光を内面反射させて第一入射面31の反対側へ向かう平行光とする全反射面33と、第一入射面31の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカット34aを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードを光源とする照明灯具及びその照明灯具を複数用いて構成される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(以下、LED(Light Emitting Diode)とも称する)を光源として用いた一般照明装置(以下、白色LED照明装置とも称する)が広く用いられつつある。
【0003】
発光ダイオードは、その性質上素子そのものから複数の波長を含む白色光を得られない。このため、白色発光ダイオードの場合は、例えば波長変換物質である蛍光体を使用するなどの方法により白色光を得ている。
【0004】
蛍光体を用いて白色光を得る白色発光ダイオードでは、青色光を発する(例えばZnSe系、InGaN系、GaN系、ZnO系などの半導体材料で構成される)青色発光ダイオードと、その青色光を青色の補色となる黄色光あるいは黄緑色光に波長変換する蛍光体(例えば、YAG、TAG、オルトシリケート系など)に光を照射する。そうすると、青色光により蛍光体が励起されてその励起光よりも長波長の黄色光を得られる。つまり、白色発光ダイオードは、この黄色光と青色発光ダイオード本来の青色光との加法混色によって、擬似的に白色光を生成する。
【0005】
ところで、蛍光体を使用して擬似的に白色光を得る白色発光ダイオードでは、発光ダイオード本来の色(青色光)を発するLEDチップと蛍光体を通過した発光面(外部に露出した表面)までの距離(光路長)が一様ではないことにより、発光色調に相違(いわゆる色調ムラや色ムラ)が生じることがある。
【0006】
なお、上述のような色調ムラの問題を解決しようとする白色LED照明装置の一例として、凸面を有する凸形状の光入射面と、中央部と外周部とが異なる形状または異なる曲率で形成された凸形状の光放出面とを有する光学レンズにより、LEDの発光面の中央部から出射した青みがかった白色光及びLEDの発光面の周辺部から出射した黄色みがかった白色光のそれぞれの白色光のうち、光学レンズの光入射面側の凸面からレンズ内に導入されたそれぞれの白色光が発光面側の凸形状部から外部に放出されて混合される、という技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−142178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、光学レンズ内部で青みがかった白色光及び黄色みがかった白色光の光路を混合して色調ムラを緩和しようとしているため、光学レンズの光照射方向長さが長くなってしまい、光学レンズが肉厚になってしまっていた。
つまり、光学レンズが肉厚になってしまうことで、色調ムラを解消する照明装置の小型化が図りにくいという問題が考えられた。
【0009】
また、光学レンズが肉厚になってしまうことで、レンズ製作に多くの原材料が必要になる、あるいは、成型時にヒケが生じやすくなるなどして、コスト上昇の要因になるおそれがあった。
【0010】
以上より、本発明は、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とにより白色光を発する白色発光ダイオードを光源として用いる照明装置において、装置構成の小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することを、その解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上の課題に鑑み、本発明は以下の手段とした。
すなわち、本発明は、青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具であり、光学レンズが、発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した発光ダイオードからの光を屈折させて発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、第一入射面の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、第一入射面の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する。
【0012】
本発明では、白色光を発する白色発光ダイオードを光源として用いる。ここで、白色発光ダイオードは、青色発光チップからの青色光とその青色発光チップの上に設けられる黄色蛍光体層により励起された黄色光との混色により擬似的に白色光を生成している。そのため、白色発光ダイオードからの光は、青色発光チップから発光面までの距離(黄色蛍光体層の通過距離)が青色発光チップと発光面(蛍光体層の露出面)との表面積の相違(それに伴う光路長の相違)により、様々な色調の光が生じてしまう。
【0013】
そこで、本発明は、この白色発光ダイオードから様々な方向に照射された光を光学レンズによりすべて光軸に対する平行光に整える。そして、本発明は、光学レンズの出射面に設けたレンズカットにより、この平行光が光学レンズ外部に出射される際に様々な色調を有する光を拡散させる。つまり、本発明では、白色発光ダイオードからの光の色調ムラ(色調の相違)を緩和するために、光学レンズ内部で様々な色調を有する光の光路を交わらせるのではなく、光学レンズからの出射光を出射面正面視で縦横に拡散させる。この構成により、光学レンズ内部で色調ムラを緩和しようとする場合に比べて光学レンズの厚みを薄型化できる。
【0014】
従って、本発明によれば、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とを用いて白色光を発する白色発光ダイオードを光源とする照明装置において、光学レンズの小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することができる。
【0015】
また、本発明は、青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具を複数用いる照明装置であり、光学レンズが、発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した発光ダイオードからの光を屈折させて発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、第一入射面の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、第一入射面の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有し、隣接する照明灯具のレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される。
【0016】
上記構成は、本発明の別の態様である。すなわち、上記構成は、上述の照明灯具を複数用いて照明装置として使用する場合の態様であり、レンズカットの稜線を正面視互いに異なる角度とすることで、個々の照明灯具による色調ムラを相互に緩和することができる。
【0017】
また、複数の照明灯具が、正面視円状に配置され、レンズカットの稜線が、当該複数の照明灯具の一つを基準として円周方向に一定角度異なるように配置されるようであってもよい。
さらに、本発明は、一定角度は、配置される複数の照明灯具の個数に対応して定められてもよい。
【0018】
上記2つの構成は、複数の照明灯具を組み合わせて照明装置を構成した場合における色調ムラを緩和するためのより好ましい構成である。このような構成とすることにより、本発明は、複数の照明灯具が隣接する他の照明灯具との位置関係が、各照明灯具から出射される光が互いに異なる方向に向かうように配置されているため、より個々の照明灯具相互からの拡散光が混色し、個々の照明灯具の色調ムラを緩和することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とを用いて白色光を発する白色発光ダイオードを光源とする照明装置において、光学レンズの小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る照明灯具の斜視図である。
【図2】本実施形態に係る照明灯具の側断面図である。
【図3】本実施形態に係る照明灯具の上面視図である。
【図4】本実施形態に係る照明灯具の光学レンズのレンズカット形状、及び光学レンズからの出射光を示す図である。
【図5】本実施形態に係る照明灯具において、白色発光ダイオードからの出射光に色調ムラが生じる原理を説明する図である。
【図6】本実施形態に係る照明装置の分解斜視図である。
【図7】本実施形態に係る照明装置の上面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態に係る照明灯具、及び、この照明灯具を複数用いて構成する照明装置について、照明灯具を実施例1で説明し照明装置を実施例2で説明する。
なお、本実施の形態は、本発明の一実施の形態にすぎないため、本発明には他の実施の形態も含まれることはいうまでもない。
【0022】
[実施例1]
図1は、本実施形態に係る照明灯具1の斜視図である。図2は、本実施形態に係る照明灯具の側断面図である。図3は、本実施形態に係る照明灯具の上面視図である。
本実施形態に係る照明灯具1は、白色発光ダイオード2と光学レンズ3とを備える。
ここで、実施例1,2を含む本実施の形態では、白色発光ダイオード2の光照射方向に向かい合う方向を上面(正面)とし、そこから鉛直な面を側面として説明する。
【0023】
図1,2にも示されるように、光学レンズ3は、照明灯具1において白色発光ダイオード2の発光面2aを正面から(光照射方向に対向して)覆うように配置される。光学レンズ3は、発光面2aから延びる発光ダイオード光軸Xを含むその近傍を中心として設けられる。
本実施形態において、光学レンズ3は、図3に示すように上面視円形をなし、第一入射面31と第二入射面32と全反射面33と出射面34とを有する。
【0024】
第一入射面31は、発光ダイオード光軸Xを中心とした領域に設けられ、入射した白色発光ダイオード2からの光を屈折させて、その光を光学レンズ3内部で発光ダイオード光軸Xに沿った平行光とすることができる凸面を有する。
【0025】
第二入射面32は、第一入射面31の周囲(上面視外側)に設けられ、発光ダイオード2からの光のうち第一入射面31に入射しなかった光が光学レンズ3内部に入射することができるように、発光ダイオード光軸Xにほぼ沿った方向に延びる面(ほぼ鉛直面)を有する。
【0026】
全反射面33は、第二入射面32の発光ダイオード光軸Xから見て外方に設けられる。全反射面33は、第二入射面32から入射した光を内面反射させて第一入射面31の反対側へ向かう平行光とする。
【0027】
出射面34は、第一入射面の反対側に設けられ、発光ダイオード光軸Xとは鉛直な面を基調としている。図4は、本実施形態に係る照明灯具の光学レンズのレンズカット形状、及び光学レンズからの出射光を示す図である。
【0028】
出射面34には、図4に示すように光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面(波を打っているような断面形状)をなすレンズカット34aが施されている。レンズカット34aは、図3に示すように正面視格子状にその稜線が配置されるように施される。
【0029】
以上のような構成をなす本実施形態の照明灯具1について、その作用を説明する。
図5は、本実施形態に係る照明灯具1において、白色発光ダイオード2からの出射光に色調ムラが生じる原理を説明する図である。
【0030】
図5のように、照明灯具1で用いる白色発光ダイオード2は、青色光を発する発光チップ(発光素子)21と発光チップ21を覆う黄色蛍光体層22を有する。この構成により、白色発光ダイオード2は、発光チップ21が給電されて青色光を発し、その青色光により黄色蛍光体層22が励起されて生じた黄色光ともとの青色光とが混色して白色光を照射する。
【0031】
その際、発光チップ21から発光面23(不図示)に到達するまでの距離(光路長)が光の方向により異なるため、光路長の短い箇所では比較的青白い光L3が照射され光路長の長い箇所では比較的黄色い光L4が照射される。
【0032】
そして、このような白色発光ダイオード2を照明灯具1の光源として用いるにあたって照射光の色調ムラ(照射光に青白い光や黄色い光などの光が混在した状態)を緩和するために、第一入射面31と第二入射面32と全反射面33とにより様々な色調を有する光が平行光に整えられたのち、レンズカット34aにより図4に示すL1やL2のように縦横様々な方向に拡散される。
【0033】
以上の構成と作用により、実施例1の照明灯具1は、レンズ内部で平行光とした様々な色調の光をレンズカット34aにより拡散して混色するため、装置(光学レンズ3)の構成を小型化しつつ、色調ムラを緩和することができる。
【0034】
[実施例2]
実施例2では、実施例1における照明灯具1を複数組み合わせて構成する照明装置10について説明する。なお、照明装置10は、上述のような構成を採用するため、個々の照明灯具の構成については説明を省略する。
【0035】
図6は、本実施形態に係る照明装置の分解斜視図である。図7は、本実施形態に係る照明装置の上面視図である。
【0036】
図6に示すように、照明装置10は、ベース部11、複数の白色発光ダイオード12(本実施例では6個)、そして複数の白色発光ダイオード12に対応する数の光学レンズ13を有するレンズアッセンブリー14とからなる。
【0037】
ベース部11は、白色発光ダイオード12を搭載し、ビスなど不図示の結合部材によりレンズアッセンブリー14と結合する。ベース部11により、白色発光ダイオード12とレンズアッセンブリー14の光学レンズ13との光学的位置が所望の状態に維持される。
【0038】
レンズアッセンブリー14は、上述の光学レンズ13と、光学レンズ13それぞれの周囲を囲みレンズアッセンブリー14の外形形状を定める外周部14aとからなる。
【0039】
なお、本発明において、レンズアッセンブリー14は、本実施例のように光学レンズ13と外周部14aとが、例えば樹脂成形により一体に形成されても、あるいは、別体に形成したのちに組み合わせてもよい。
【0040】
光学レンズ13は、実施例1の光学レンズ3と同様の構成、すなわち第一入射面と第二入射面と全反射面と出射面とを有する。ここで、光学レンズ13の構成の詳細は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
次に、レンズアッセンブリー14における光学レンズ13の配置について、図7を参照しつつ説明する。
【0041】
図7に示すように、光学レンズ13は、正面視(照明装置10の照射方向から向かい合う方向から見て)で円周状(各光学レンズ13の中心や外周をつないだ軌跡が円を描くように)に配置される。
【0042】
ここで、レンズアッセンブリー14の光学レンズ13は、隣接する他の光学レンズのレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される。すなわち、光学レンズ13aを基準とすると、当該光学レンズ13aのレンズカット34aaとそれに隣接する光学レンズ13b,光学レンズ13fのレンズカット34ab,34afとが異なる向き(隣接する光学レンズ13のレンズカットの稜線同士を見ると所定角度をなして配置されている)であるのがわかる。
【0043】
ここで、上記角度は、配置される複数の光学レンズ13の個数に対応して定められる。例えば、本実施例におけるレンズカットは、実施例1に説明したとおり縦横格子状に(縦横90度の角度をもって)配置される。このため、隣接する光学レンズ13のレンズカットの稜線を15度ずつ異なる向きにして配置すれば、一つの照明装置10の有する光学レンズ13について、隣接する光学レンズ13同士の向きを互いに一定角度で異なるものとすることができる。
【0044】
以上の構成により、照明装置10は、個々の白色発光ダイオード12とそれに対応する光学レンズ13との組み合わせ(複数の照明灯具1に相当する)から照射される光線と隣接する当該組み合わせから照射される光線とが互いに混じり合うことになる。そのため、照明装置10は、個々の白色発光ダイオード12から照射される白色光の色調ムラを、装置全体でより効果的に緩和することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 照明灯具
2 白色発光ダイオード
21 発光チップ
22 黄色蛍光体層
3 光学レンズ
31 第一入射面
32 第二入射面
33 全反射面
34 出射面
34a レンズカット
10 照明装置
11 ベース部
12 白色発光ダイオード
13 光学レンズ
14 レンズアッセンブリー
14a 外周部
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードを光源とする照明灯具及びその照明灯具を複数用いて構成される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(以下、LED(Light Emitting Diode)とも称する)を光源として用いた一般照明装置(以下、白色LED照明装置とも称する)が広く用いられつつある。
【0003】
発光ダイオードは、その性質上素子そのものから複数の波長を含む白色光を得られない。このため、白色発光ダイオードの場合は、例えば波長変換物質である蛍光体を使用するなどの方法により白色光を得ている。
【0004】
蛍光体を用いて白色光を得る白色発光ダイオードでは、青色光を発する(例えばZnSe系、InGaN系、GaN系、ZnO系などの半導体材料で構成される)青色発光ダイオードと、その青色光を青色の補色となる黄色光あるいは黄緑色光に波長変換する蛍光体(例えば、YAG、TAG、オルトシリケート系など)に光を照射する。そうすると、青色光により蛍光体が励起されてその励起光よりも長波長の黄色光を得られる。つまり、白色発光ダイオードは、この黄色光と青色発光ダイオード本来の青色光との加法混色によって、擬似的に白色光を生成する。
【0005】
ところで、蛍光体を使用して擬似的に白色光を得る白色発光ダイオードでは、発光ダイオード本来の色(青色光)を発するLEDチップと蛍光体を通過した発光面(外部に露出した表面)までの距離(光路長)が一様ではないことにより、発光色調に相違(いわゆる色調ムラや色ムラ)が生じることがある。
【0006】
なお、上述のような色調ムラの問題を解決しようとする白色LED照明装置の一例として、凸面を有する凸形状の光入射面と、中央部と外周部とが異なる形状または異なる曲率で形成された凸形状の光放出面とを有する光学レンズにより、LEDの発光面の中央部から出射した青みがかった白色光及びLEDの発光面の周辺部から出射した黄色みがかった白色光のそれぞれの白色光のうち、光学レンズの光入射面側の凸面からレンズ内に導入されたそれぞれの白色光が発光面側の凸形状部から外部に放出されて混合される、という技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−142178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、光学レンズ内部で青みがかった白色光及び黄色みがかった白色光の光路を混合して色調ムラを緩和しようとしているため、光学レンズの光照射方向長さが長くなってしまい、光学レンズが肉厚になってしまっていた。
つまり、光学レンズが肉厚になってしまうことで、色調ムラを解消する照明装置の小型化が図りにくいという問題が考えられた。
【0009】
また、光学レンズが肉厚になってしまうことで、レンズ製作に多くの原材料が必要になる、あるいは、成型時にヒケが生じやすくなるなどして、コスト上昇の要因になるおそれがあった。
【0010】
以上より、本発明は、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とにより白色光を発する白色発光ダイオードを光源として用いる照明装置において、装置構成の小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することを、その解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上の課題に鑑み、本発明は以下の手段とした。
すなわち、本発明は、青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具であり、光学レンズが、発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した発光ダイオードからの光を屈折させて発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、第一入射面の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、第一入射面の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する。
【0012】
本発明では、白色光を発する白色発光ダイオードを光源として用いる。ここで、白色発光ダイオードは、青色発光チップからの青色光とその青色発光チップの上に設けられる黄色蛍光体層により励起された黄色光との混色により擬似的に白色光を生成している。そのため、白色発光ダイオードからの光は、青色発光チップから発光面までの距離(黄色蛍光体層の通過距離)が青色発光チップと発光面(蛍光体層の露出面)との表面積の相違(それに伴う光路長の相違)により、様々な色調の光が生じてしまう。
【0013】
そこで、本発明は、この白色発光ダイオードから様々な方向に照射された光を光学レンズによりすべて光軸に対する平行光に整える。そして、本発明は、光学レンズの出射面に設けたレンズカットにより、この平行光が光学レンズ外部に出射される際に様々な色調を有する光を拡散させる。つまり、本発明では、白色発光ダイオードからの光の色調ムラ(色調の相違)を緩和するために、光学レンズ内部で様々な色調を有する光の光路を交わらせるのではなく、光学レンズからの出射光を出射面正面視で縦横に拡散させる。この構成により、光学レンズ内部で色調ムラを緩和しようとする場合に比べて光学レンズの厚みを薄型化できる。
【0014】
従って、本発明によれば、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とを用いて白色光を発する白色発光ダイオードを光源とする照明装置において、光学レンズの小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することができる。
【0015】
また、本発明は、青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具を複数用いる照明装置であり、光学レンズが、発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した発光ダイオードからの光を屈折させて発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、第一入射面の周囲に設けられ、光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、第一入射面の反対側に設けられる面であり、光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有し、隣接する照明灯具のレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される。
【0016】
上記構成は、本発明の別の態様である。すなわち、上記構成は、上述の照明灯具を複数用いて照明装置として使用する場合の態様であり、レンズカットの稜線を正面視互いに異なる角度とすることで、個々の照明灯具による色調ムラを相互に緩和することができる。
【0017】
また、複数の照明灯具が、正面視円状に配置され、レンズカットの稜線が、当該複数の照明灯具の一つを基準として円周方向に一定角度異なるように配置されるようであってもよい。
さらに、本発明は、一定角度は、配置される複数の照明灯具の個数に対応して定められてもよい。
【0018】
上記2つの構成は、複数の照明灯具を組み合わせて照明装置を構成した場合における色調ムラを緩和するためのより好ましい構成である。このような構成とすることにより、本発明は、複数の照明灯具が隣接する他の照明灯具との位置関係が、各照明灯具から出射される光が互いに異なる方向に向かうように配置されているため、より個々の照明灯具相互からの拡散光が混色し、個々の照明灯具の色調ムラを緩和することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、青色発光ダイオードと黄色蛍光体とを用いて白色光を発する白色発光ダイオードを光源とする照明装置において、光学レンズの小型化を図りつつ色調ムラを緩和する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る照明灯具の斜視図である。
【図2】本実施形態に係る照明灯具の側断面図である。
【図3】本実施形態に係る照明灯具の上面視図である。
【図4】本実施形態に係る照明灯具の光学レンズのレンズカット形状、及び光学レンズからの出射光を示す図である。
【図5】本実施形態に係る照明灯具において、白色発光ダイオードからの出射光に色調ムラが生じる原理を説明する図である。
【図6】本実施形態に係る照明装置の分解斜視図である。
【図7】本実施形態に係る照明装置の上面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態に係る照明灯具、及び、この照明灯具を複数用いて構成する照明装置について、照明灯具を実施例1で説明し照明装置を実施例2で説明する。
なお、本実施の形態は、本発明の一実施の形態にすぎないため、本発明には他の実施の形態も含まれることはいうまでもない。
【0022】
[実施例1]
図1は、本実施形態に係る照明灯具1の斜視図である。図2は、本実施形態に係る照明灯具の側断面図である。図3は、本実施形態に係る照明灯具の上面視図である。
本実施形態に係る照明灯具1は、白色発光ダイオード2と光学レンズ3とを備える。
ここで、実施例1,2を含む本実施の形態では、白色発光ダイオード2の光照射方向に向かい合う方向を上面(正面)とし、そこから鉛直な面を側面として説明する。
【0023】
図1,2にも示されるように、光学レンズ3は、照明灯具1において白色発光ダイオード2の発光面2aを正面から(光照射方向に対向して)覆うように配置される。光学レンズ3は、発光面2aから延びる発光ダイオード光軸Xを含むその近傍を中心として設けられる。
本実施形態において、光学レンズ3は、図3に示すように上面視円形をなし、第一入射面31と第二入射面32と全反射面33と出射面34とを有する。
【0024】
第一入射面31は、発光ダイオード光軸Xを中心とした領域に設けられ、入射した白色発光ダイオード2からの光を屈折させて、その光を光学レンズ3内部で発光ダイオード光軸Xに沿った平行光とすることができる凸面を有する。
【0025】
第二入射面32は、第一入射面31の周囲(上面視外側)に設けられ、発光ダイオード2からの光のうち第一入射面31に入射しなかった光が光学レンズ3内部に入射することができるように、発光ダイオード光軸Xにほぼ沿った方向に延びる面(ほぼ鉛直面)を有する。
【0026】
全反射面33は、第二入射面32の発光ダイオード光軸Xから見て外方に設けられる。全反射面33は、第二入射面32から入射した光を内面反射させて第一入射面31の反対側へ向かう平行光とする。
【0027】
出射面34は、第一入射面の反対側に設けられ、発光ダイオード光軸Xとは鉛直な面を基調としている。図4は、本実施形態に係る照明灯具の光学レンズのレンズカット形状、及び光学レンズからの出射光を示す図である。
【0028】
出射面34には、図4に示すように光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面(波を打っているような断面形状)をなすレンズカット34aが施されている。レンズカット34aは、図3に示すように正面視格子状にその稜線が配置されるように施される。
【0029】
以上のような構成をなす本実施形態の照明灯具1について、その作用を説明する。
図5は、本実施形態に係る照明灯具1において、白色発光ダイオード2からの出射光に色調ムラが生じる原理を説明する図である。
【0030】
図5のように、照明灯具1で用いる白色発光ダイオード2は、青色光を発する発光チップ(発光素子)21と発光チップ21を覆う黄色蛍光体層22を有する。この構成により、白色発光ダイオード2は、発光チップ21が給電されて青色光を発し、その青色光により黄色蛍光体層22が励起されて生じた黄色光ともとの青色光とが混色して白色光を照射する。
【0031】
その際、発光チップ21から発光面23(不図示)に到達するまでの距離(光路長)が光の方向により異なるため、光路長の短い箇所では比較的青白い光L3が照射され光路長の長い箇所では比較的黄色い光L4が照射される。
【0032】
そして、このような白色発光ダイオード2を照明灯具1の光源として用いるにあたって照射光の色調ムラ(照射光に青白い光や黄色い光などの光が混在した状態)を緩和するために、第一入射面31と第二入射面32と全反射面33とにより様々な色調を有する光が平行光に整えられたのち、レンズカット34aにより図4に示すL1やL2のように縦横様々な方向に拡散される。
【0033】
以上の構成と作用により、実施例1の照明灯具1は、レンズ内部で平行光とした様々な色調の光をレンズカット34aにより拡散して混色するため、装置(光学レンズ3)の構成を小型化しつつ、色調ムラを緩和することができる。
【0034】
[実施例2]
実施例2では、実施例1における照明灯具1を複数組み合わせて構成する照明装置10について説明する。なお、照明装置10は、上述のような構成を採用するため、個々の照明灯具の構成については説明を省略する。
【0035】
図6は、本実施形態に係る照明装置の分解斜視図である。図7は、本実施形態に係る照明装置の上面視図である。
【0036】
図6に示すように、照明装置10は、ベース部11、複数の白色発光ダイオード12(本実施例では6個)、そして複数の白色発光ダイオード12に対応する数の光学レンズ13を有するレンズアッセンブリー14とからなる。
【0037】
ベース部11は、白色発光ダイオード12を搭載し、ビスなど不図示の結合部材によりレンズアッセンブリー14と結合する。ベース部11により、白色発光ダイオード12とレンズアッセンブリー14の光学レンズ13との光学的位置が所望の状態に維持される。
【0038】
レンズアッセンブリー14は、上述の光学レンズ13と、光学レンズ13それぞれの周囲を囲みレンズアッセンブリー14の外形形状を定める外周部14aとからなる。
【0039】
なお、本発明において、レンズアッセンブリー14は、本実施例のように光学レンズ13と外周部14aとが、例えば樹脂成形により一体に形成されても、あるいは、別体に形成したのちに組み合わせてもよい。
【0040】
光学レンズ13は、実施例1の光学レンズ3と同様の構成、すなわち第一入射面と第二入射面と全反射面と出射面とを有する。ここで、光学レンズ13の構成の詳細は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
次に、レンズアッセンブリー14における光学レンズ13の配置について、図7を参照しつつ説明する。
【0041】
図7に示すように、光学レンズ13は、正面視(照明装置10の照射方向から向かい合う方向から見て)で円周状(各光学レンズ13の中心や外周をつないだ軌跡が円を描くように)に配置される。
【0042】
ここで、レンズアッセンブリー14の光学レンズ13は、隣接する他の光学レンズのレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される。すなわち、光学レンズ13aを基準とすると、当該光学レンズ13aのレンズカット34aaとそれに隣接する光学レンズ13b,光学レンズ13fのレンズカット34ab,34afとが異なる向き(隣接する光学レンズ13のレンズカットの稜線同士を見ると所定角度をなして配置されている)であるのがわかる。
【0043】
ここで、上記角度は、配置される複数の光学レンズ13の個数に対応して定められる。例えば、本実施例におけるレンズカットは、実施例1に説明したとおり縦横格子状に(縦横90度の角度をもって)配置される。このため、隣接する光学レンズ13のレンズカットの稜線を15度ずつ異なる向きにして配置すれば、一つの照明装置10の有する光学レンズ13について、隣接する光学レンズ13同士の向きを互いに一定角度で異なるものとすることができる。
【0044】
以上の構成により、照明装置10は、個々の白色発光ダイオード12とそれに対応する光学レンズ13との組み合わせ(複数の照明灯具1に相当する)から照射される光線と隣接する当該組み合わせから照射される光線とが互いに混じり合うことになる。そのため、照明装置10は、個々の白色発光ダイオード12から照射される白色光の色調ムラを、装置全体でより効果的に緩和することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 照明灯具
2 白色発光ダイオード
21 発光チップ
22 黄色蛍光体層
3 光学レンズ
31 第一入射面
32 第二入射面
33 全反射面
34 出射面
34a レンズカット
10 照明装置
11 ベース部
12 白色発光ダイオード
13 光学レンズ
14 レンズアッセンブリー
14a 外周部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、前記黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、
前記発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具であり、
前記光学レンズが、
前記発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した前記発光ダイオードからの光を屈折させて前記発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、
前記第一入射面の周囲に設けられ、前記光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、
前記第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて前記第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、
前記第一入射面の反対側に設けられる面であり、前記光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する、照明灯具。
【請求項2】
青色光を発する発光チップ、及び、前前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、前記黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、
前記発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具を複数用いる照明装置であり、
前記光学レンズが、
前記発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した前記発光ダイオードからの光を屈折させて前記発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、
前記第一入射面の周囲に設けられ、前記光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、
前記第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて前記第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、
前記第一入射面の反対側に設けられる面であり、前記光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有し、
隣接する照明灯具のレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される照明装置。
【請求項3】
前記複数の照明灯具が、正面視円状に配置され、
前記レンズカットの稜線が、当該複数の照明灯具の一つを基準として円周方向に一定角度異なるように配置される、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記一定角度は、配置される複数の照明灯具の個数に対応して定められる、請求項3に記載の照明装置。
【請求項1】
青色光を発する発光チップ、及び、前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、前記黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、
前記発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具であり、
前記光学レンズが、
前記発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した前記発光ダイオードからの光を屈折させて前記発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、
前記第一入射面の周囲に設けられ、前記光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、
前記第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて前記第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、
前記第一入射面の反対側に設けられる面であり、前記光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有する、照明灯具。
【請求項2】
青色光を発する発光チップ、及び、前前記発光チップを出射方向から覆う黄色蛍光体層を備え、前記黄色蛍光体層外方の面を発光面として白色光を発する発光ダイオードと、
前記発光面を正面から覆うように配置された光学レンズと、を備える照明灯具を複数用いる照明装置であり、
前記光学レンズが、
前記発光面から延びる発光ダイオード光軸を含むその近傍に設けられ、該光学レンズに入射した前記発光ダイオードからの光を屈折させて前記発光ダイオード光軸に沿った平行光とする第一入射面と、
前記第一入射面の周囲に設けられ、前記光軸にほぼ沿った面を有する第二入射面と、
前記第二入射面の外方に設けられ、当該第二入射面から入射した光を内面反射させて前記第一入射面の反対側へ向かう平行光とする全反射面と、
前記第一入射面の反対側に設けられる面であり、前記光軸に鉛直な面から見て凹凸曲断面をなすレンズカットを、正面視格子状にその稜線が配置されるように施した出射面とを有し、
隣接する照明灯具のレンズカットの稜線が、正面視互いに所定角度異なるように配置される照明装置。
【請求項3】
前記複数の照明灯具が、正面視円状に配置され、
前記レンズカットの稜線が、当該複数の照明灯具の一つを基準として円周方向に一定角度異なるように配置される、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記一定角度は、配置される複数の照明灯具の個数に対応して定められる、請求項3に記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2011−175874(P2011−175874A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39487(P2010−39487)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
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