説明

照明装置

【課題】光無線LANの親機と通信設定する1台の被設定子機のみで変更に対応できる照明装置及び通信設定方法。
【解決手段】直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明部510と、外部の通信回線網側のLANのルータと接続されるLAN回線網側接続部710と、外部機器の無線LAN子機側通信装置と通信可能である無線LAN親機側通信部1012と、外部機器の光無線LAN子機側通信装置と通信可能である光無線LAN親機側通信部992と、先に無線LAN親機側通信部1012で無線LAN子機側通信装置と通信して光無線LAN子機側通信装置から光信号を送出させ、光無線LAN親機側通信部992で光信号が受信できた場合に、LAN回線網との接続を無線LAN親機側通信部1012から光無線LAN親機側通信部992に切り替える制御部510を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は直流の電力で発光する素子を用いた照明装置に関し、特に、照明装置に付属する通信装置とその通信設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光源に発光ダイオードやレーザダイオードなどの直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明装置は、白熱電球や蛍光灯等の照明光源と比較して長寿命、小型、低消費電力であることから使用量が増加しつつある。また、発光ダイオードは、余熱不要であり、応答速度が速く、電源の制御により点滅の制御や発光量の変調制御が可能であり、直流電源で発光するのでノイズの発生が少なく、通信信号の伝送に適している。そのため照明光の光源をそのまま信号元として利用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、照明用の可視光を変調して通信することと、それとは別に可視光の消灯時に赤外LED(Light Emitting Diode)を変調させて通信に用いることが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、特許文献2では、照明点灯時には照明部の可視光LEDに電力を供給し、照明消灯時には赤外LEDに電力を供給することが提案されている。
【0004】
また、可視光LED照明部に通信データ送信部と受光素子を設け、パーソナルコンピュータ等に接続されて赤外光送信部と受光素子を有する子機との間で、光無線LANを構成することが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004―221747号公報
【特許文献2】特開2004―282389号公報
【特許文献3】特開2008―92303号公報
【特許文献4】特開2009―225196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のLED照明装置に設けられた親機側の光無線LAN用通信装置と、それと離間する外部機器に設けられた子機側の光無線LAN子機側通信装置と通信する場合、両者間に障害物が有る場合や、発光強度と空間の減衰量から予想される通信可能な境界領域では、安定した通信が難しく、通信設定も難しかった。障害物が有る場合に安定した通信や通信設定が難しくなるのは、光は直進性が強く回り込みが少ないため、光源から見て、障害物を越えた場所にある相手の通信装置と通信が困難なためである。
【0007】
また、境界領域で安定した通信や通信設定が難しくなるのは、光の減衰量は比較的大きいので、わずかな環境条件の変化等により通信可能であったものが不可能に変化したり、逆の変化があるためである。例えば、LED照明装置に光無線LANを工場やオフィス等の広い面積の室内に設置する場合に、一つの照明に設置された親機と複数の子機との間で通信可能な範囲は、照明装置の取り付け高さや、通信の障害となる設備(パーテーション、ラック、机、機材等)の有無、配置の移動等の複数の条件により変動する。従って、光無線LANで通信可能な範囲は、室内のちょっとした模様替えや配置変更等によっても変動し、その度に、子機側の光無線LAN用通信装置側では、異なる親機側(LED照明装置側)との通信設定が必要になる。
【0008】
また、電波を用いた無線LAN用通信装置と比較して、一般的に光無線LAN用通信装置の親子間の到達距離は短いので、個々の光無線LAN用通信装置の親機のカバーする範囲は狭く、室内に境界領域ができやすい。また、複数の照明装置で室内を照明する場合には、親子間の到達距離の短かさゆえに、複数の照明装置に光無線LAN用通信装置の親機の機能を備えなければならない場合がある。
【0009】
以上のような理由から、室内に複数の照明装置を設置する場合に、どの照明装置に光無線LAN用通信装置を設けるかは、設置時の子機側通信装置の配置と設置者の経験/技能により決定されるか、設置者に経験/技能が豊富でない場合には子機側通信装置の数や配置に余裕をもたせるように安全率を大きくして決定されていた。
【0010】
しかし、それらの照明装置に設置されるのは光無線LAN用通信装置の親機のみであり、境界領域や障害物により通信不能である場合に、実際にパーソナルコンピュータ等の外部装置の子機側の配置を移動したり、周囲の器物の配置を変えてから、親機との通信接続を毎回試しながら通信可能な場所や配置を探すしか方法がなく、繁雑な作業であり、時間と工数が掛かっていた。また、外部装置の移動や周囲の器物の配置替え等により通信不能になった場合や、新規の外部装値を増設するも同様な作業が必要であり、繁雑な作業が必要であった。
【0011】
安全率を高くするとは、簡単に言えば、複数の照明装置に各々設置される光無線LAN用通信装置の設置台数を増加させることである。例えば、第1のLED照明装置に設けられた親機側の第1の光無線LAN用通信装置から相手の子機側の通信装置までの通信距離が境界領域である場合、その相手の通信装置は第1の光無線LAN用通信装置との間の通信設定を行わず、通信距離がより近い第2のLED照明装置に別途に設けられた第2の光無線LAN用通信装置との間で通信設定を行うことで安定した通信を行うことができる。このようにして、通信できない可能性を減らして通信の安全率を高くできる。
【0012】
また、LED照明装置に設けられる従来の光無線LANの親機の設置については、LED照明装置の設置時に予想される子機側の光無線LAN用通信装置の配置に基づいて固定的に配置が決定されていた。従って、子機側の光無線LAN用通信装置の配置変更に対しては、親機側が対応できない場合があった。つまり、子機側の光無線LAN用通信装置の配置が変更されると、親子間で光による通信信号の送受信ができなくなる場合があった。その場合、例えば、「既設の複数の親機から何れかの親機を選択して通信設定を行うべきか?」、「現状で親機が設置されていないLED照明装置に新規に親機を設置するべきか?」等の判断が必要になる。
【0013】
従来は、親子間の光による通信信号が子機側で受信できなくなった場合、上記したように子機側を移動させながら良好な配置を探るか、距離がより近いLED照明装置に親機を設置して試すしかなく、また、親機の機能のオン・オフ設定等は、例えば、ルータに有線LAN接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置か、良好に通信が可能な他の子機側の光無線LAN用通信装置及びそれと接続する外部装置を用いるしかなかった。また、親子間の送受信ができなくなった子機側の光無線LAN用通信装置に対して、検査のために親機側から光信号を送信させる等の処理には、他の外部装置が必要になり、複雑な処理工程であり、工数と時間が多く必要で判断が難しかった。
【0014】
また、子機側の光無線LAN用通信装置の通信設定については、例えば、親機との間の距離が通信の境界領域の距離である場合や、親機との間に部分的な障害物がある場合等で、親子間の通信に何か問題が発生した場合、「現状の親機との通信設定をそのまま続けるべきか?」、「他の親機との通信設定に変更するべきか?」等の判断についても、良好に通信が可能な他の子機側の光無線LAN用通信装置を用いて、問題が発生した子機側の光無線LAN用通信装置に対して、複雑な処理工程で判断する必要があり、工数と時間が多く必要で困難だった。
【0015】
つまり、光無線LAN用通信装置の親子間の通信に問題がある場合には、一台の子機側の光無線LAN用通信装置により、親機側との通信接続状況を現場で実際に確認したり、それに適応するように通信設定することができず、良好に通信可能な他の子機を使用する必要があった。従って、光無線LANの親機を他のLED照明装置の親機に変更したり、新規に他のLED照明装置に親機を設置することは容易ではなかった。
【0016】
そのため、例えば、広い面積で複数のLED照明装置を有する事業所に親機を設置する場合、想定される各親機の無線LANの通信範囲よりも狭い範囲毎に無線LANの親機を設置する必要があり、親機の設備コスト及び施工コストが増加していた。また、配置変更等によって親機からの無線信号を受信できない領域ができても、容易に親機を増設/配置変更することができなかった。
【0017】
また、光無線LAN用通信装置に代えてPLC(Power Line Communication:高速電力線通信)を用いることも考えられる。PLCの利用については、配電盤等からLED照明までの電源供給ラインは利用する可能性はある。ただし、壁体内や天井裏に電源の配線をする際にはLAN配線も可能であるので、壁体内や天井裏に電源の配線済みである場合等には選択される場合がある。但し、LANの親機と子機間で用いる場合は、PLCは給電機器のノイズや電磁波の漏洩に弱く、たこ足配線等では特に通信速度が低下し、机上の通信速度より大幅に遅くなるという問題を有している。従って、仮にLED照明側の親機と外部の装置側の子機との光無線LAN通信の代わりにPLCを用いても、充分な通信速度や利便性が得られる可能性は少ないので、代替えする効果は少なく問題点の方が多い。
【0018】
そこで本発明は、上記の課題を解決するため、新規に光無線LANを設置する場合だけでなく、照明装置に設けられる光無線LANの親機の変更、子機の配置変更、及び光無線LANに対する障害物の配置変更等がある場合でも、その現場の状況や変化に対応させて親機と通信設定する1台の被設定子機のみで変更に対応できる照明装置 及び通信設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
(1)上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明部と、外部の通信回線網側のLANのルータと接続されるLAN回線網側接続部と、照明装置から離間する外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信が可能である無線LAN親機側通信部と、外部機器の光無線LAN子機側通信装置と通信が可能である光無線LAN親機側通信部と、先に無線LAN親機側通信部で外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信して外部機器の光無線LAN子機側通信装置から光信号を送出させ、光無線LAN親機側通信部で光無線LAN子機側通信装置からの光信号が受信できた場合に、LAN回線網との接続を無線LAN親機側通信部から光無線LAN親機側通信部に切り替える制御部を少なくとも有する。
【0020】
本態様の照明装置によれば、照明装置に無線LANと光無線LANの両方の機能を備えて、設置時やレイアウト変更時には無線LAN通信で光無線LAN信号の送受信が可能かを確認し、可能であれば光無線LANに切り替えることで、室内の複数の照明装置付属の光無線LANの設定及びレイアウト変更後の通信設定を容易にする。光無線LAN信号を受信可能に通信設定後は、光無線LANのみで高速大容量通信が可能になる。
【0021】
(2)好ましくは、本発明に係る照明装置は、照明部に印加される直流の電力を、無線LAN親機側通信部、光無線LAN親機側通信部、及び、制御部で用いられる電力に変換する直流電力変換部を有するようにしてもよい。
【0022】
本態様の照明装置によれば、照明装置用電源電力を無線LANと光無線LANの電源電力に変換して供給する変換部を備えて、光無線LAN子機側通信装置等の設置時やレイアウト変更時には、まず無線LAN通信で光無線LAN信号の送受信が可能かを確認し、可能であることが確認できたら、無線LANを光無線LANに切り替えることで、室内の複数の照明装置付属の光無線LANの設定及びレイアウト変更後の通信設定を容易にでき、光無線LANの高い通信速度を容易に利用できる。
【0023】
(3)好ましくは、本発明に係る照明装置は、無線LAN親機側通信部、及び、光無線LAN親機側通信部は、照明部のON/OFFスイッチよりも電力供給の源流側に電源の配線が接続されるようにしてもよい。
本態様の照明装置によれば、各通信部の電源接続配線を、照明スイッチよりも電源供給の上流側に接続することで、照明OFF時にもLANの通信を可能にすることができる。
【0024】
(4)好ましくは、本発明に係る照明装置は、少なくとも無線LAN親機側通信部は、照明装置に着脱可能な通信部側端子を有し、照明装置は、少なくとも無線LAN親機側通信部を着脱可能な照明装置側端子を有し、その照明装置側端子は、接続された通信部に電源電力を供給するようにしてもよい。
【0025】
本態様の照明装置によれば、設置時やレイアウト変更時等の通信設定時のみ照明装置に無線LAN親機側通信部を取り付け、全ての照明装置には無線LAN親機側通信部を設置しなくてよいようにできるので、設置時にコストダウンすることができる。また、光無線LANの設定、追加設置、取り外し等を現場の状況に合わせて実施することができる。
【0026】
(5)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、有線LANと接続され、無線LAN親機側通信部と光無線LAN親機側通信部とを少なくとも有し、直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明装置の通信設定方法であって、有線LANのルータと接続するステップと、無線LAN親機側通信部を用いて、照明装置から離間する外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信し、当該外部機器の光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号を送出させるステップと、光無線LAN親機側通信部で光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号の受信動作を実施するステップと、を少なくとも有するようにしてもよい。
【0027】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、先に照明装置の無線LANで外部機器と通信して外部機器から光信号を出力させ、光無線LAN親機側通信部で外部機器から第1の光信号を受信することで、外部機器からの光信号が障害により遮られること無く受信が可能であることがわかる。
【0028】
(6)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、光無線LAN親機側通信部で第1の光信号の受信動作を実施するステップで受信できない場合に、外部機器の光無線LAN子機側通信装置と光無線LAN親機側通信部との間の光通信環境を改善して上記各ステップを繰り返すステップを有するようにしてもよい。
【0029】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、光信号が受信できない場合に、環境を改善することで、外部機器の通信設定を容易にすることができる。
【0030】
(7)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、光無線LAN親機側通信部で第1の光信号の受信動作を実施するステップで受信できた場合に、LAN回線網との接続を、無線LAN親機側通信部から光無線LAN親機側通信部に切り替えるステップを有するようにしてもよい。
【0031】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、光信号が受信できた場合に、LAN回線網との接続を光無線LANに切り替えることで、通信速度と通信効率を高めることができる。
【0032】
(8)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、光無線LAN親機側通信部から外部機器の光無線LAN子機側通信装置に光信号を送信するステップを有するようにしてもよい。
【0033】
本態様の照明装置の通信設定方法よれば、次に光無線LAN親機側通信部で光信号の送信を実施することで、外部機器に光信号の送信も可能であることがわかる。このようにして光無線LANの通信設定を容易に実施できる。
ようにしてもよい。
にでき、できる。
【0034】
(9)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、光無線LAN親機側通信部から光信号を送信した後に、前記光無線LAN親機側通信部で子機側光無線LAN用通信装置から第2の光信号を受信するステップを有するようにしてもよい。
【0035】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、光無線LAN親機側通信部で第2の光信号を受信することで、外部機器からの光信号の受信が確認でき通信リンクが安定してることが確認できる。このようにして光無線LANの通信設定を容易に実施できる。
【0036】
(10)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号を送出させるために無線LAN子機側通信装置と通信するステップ、及び/又は、第1の光信号を受信するステップでは、各外部機器を認識可能なIDコードを少なくとも受信するようにしてもよい。
【0037】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、受信信号にIDコードを含ませることで、1つの照明装置と複数の外部機器との間で通信設定する場合でも、個別の外部機器との間のアップリンクの通信状況を確認でき、外部機器毎に個別に通信信号の形式、認証方法、暗号化キー等を設定できるので、親機側で個別の外部機器からの信号受信が可能になる。
【0038】
(11)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、外部機器に光信号を送信するステップでは、当該光信号に含まれる外部機器を特定可能なIDコードを少なくとも送信するようにしてもよい。
【0039】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、光信号にIDコードを含ませて送信することで、1つの光無線LAN親機側通信部と複数の光無線LAN子機側通信装置との間で通信設定する場合でも、光無線LAN子機側通信装置及び外部機器側で自機宛の信号を判別できるので、個別の外部機器を特定して信号を送信できる。つまり、外部機器(光無線LAN子機側通信装置)毎に個別の送信が可能になる。
【0040】
(12)好ましくは、本発明に係る照明装置の通信設定方法は、外部機器から第2の光信号を受信するステップでは、当該光信号に含まれる前記外部機器を認識可能なIDコードを少なくとも受信するようにしてもよい。
【0041】
本態様の照明装置の通信設定方法によれば、光信号にIDコードを含ませたものを再度受信することで、1つの光無線LAN親機側通信部と複数の光無線LAN子機側通信装置との間で通信設定する場合でも、親機側で個別の外部機器との間のアップリンクの通信状況を確認することができ、外部機器毎の個別の受信が可能になる。
【発明の効果】
【0042】
本発明の照明装置によれば、光無線LANが設置される現場の親機と子機の配置に対応した1台の被設定子機の通信設定について、当該被設定子機と親機のみで通信設定が可能になる。従って、新規に光無線LANを設置する場合だけでなく、各照明装置に設けられる光無線LANの親機の変更、光無線LANの子機の配置変更、及び光無線LANに対する障害物の配置変更等がある場合でも、その現場の状況や変化に対応させて親機と通信設定する1台の被設定子機のみで柔軟に変更に対応でき、当該被設定子機を容易に通信設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1実施形態に係る照明装置をその周辺装置と共に示したブロック図である。
【図2】図1の照明装置の内部を示したブロック図である。
【図3】図1の照明装置の動作フローチャート(1/2)である。
【図4】図1の照明装置の動作フローチャート(2/2)である。
【図5】図1の周辺装置の環境変化により別の照明装置に光無線LAN親機側通信部を追加した状態を示したブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る照明装置をその周辺装置と共に示したブロック図である。
【図7】(a)は図6の照明装置の内部を示したブロック図であり、(b)は(a)のLAN端子に接続される無線LAN親機側装置を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る照明装置をその周辺装置と共に示したブロック図である。
【図9】(a)は本発明の第3実施形態に係る照明装置の内部を示したブロック図であり、(b)は(a)のUSB端子に接続される無線LAN親機側装置を示すブロック図であり、(c)は(a)のUSB端子に接続される光無線LAN親機側装置を示すブロック図である。
【図10】(a)は本発明の第4実施形態に係る照明装置の内部を示したブロック図であり、(b)は(a)のUSB端子に接続される無線LAN/光無線LAN親機側装置を示すブロック図であり、(c)は(a)のUSB端子に接続される無線LANリピータ装置を示すブロック図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る照明装置をその周辺装置と共に示したブロック図である。
【図12】(a)は本発明の第5実施形態に係る照明装置の内部を示したブロック図であり、(b)は(a)のUSB端子に接続される無線LAN親機側装置を示すブロック図であり、(c)は(a)のUSB端子に接続される光無線LAN親機側装置を示すブロック図である。
【図13】比較用として従来の照明装置と光無線LAN装置をその周辺装置と共に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
まず最初に、汎用端子から、その汎用端子に接続された機器に給電できる場合について説明する。給電できる汎用端子としては、LAN端子とUSB(Universal Serial Bus)端子がよく知られている。例えば、LAN端子の場合、LAN周辺機器における電源電力をLANケーブルとLAN端子から供給可能にするPoE(Power over Ethernet)機能は、IEEE802.3af−2003として標準規格化されており、そのための受電アダプタが知られている。IEEE802.3afでは、2心づつ4対合計8心の銅線のうち、2対(4心)を使って電力を供給しており、給電側の機器と受電側の機器の銅線のパターンが決められている。
【0045】
また、LAN端子の電源関係の仕様として、例えば、供給側機器は最大DC48V/最大15.4Wで給電でき、受電側機器は最大12.95Wを使用でき、コネクタは8極モジュラジャックであることが決められている。電流供給量の仕様は、最大電力仕様値/最大電圧仕様値から約0.32A程度となる。また、IEEE802.3atでは、IEEE802.3afの約倍の25W〜35W程度が給電/受電可能である。
【0046】
また、USB端子の場合、USB周辺機器における電源電力をUSBケーブルとUSB端子から供給可能にするUSBバスパワー機能は、USB−IF(USB Implementers Forum、 Inc.)の下で使用の策定や管理が行われて。USBバスパワー機能の給電能力は、USB2.0で500mA(5V)、USB3.0で最大900mAと限られており、電源供給能力は高くはないが、利便性に優れて周辺機器の接続には最も使用されている。
【0047】
また、無線LAN装置は、空間的に離間した親機と子機(1台以上)の間で、無線でLANの通信を可能にするものである。無線LANの子機は、ノート型パーソナルコンピュータ等の拡張カードの統一規格であるPCカードスロット(Card Bus:PCMCIA)に接続するタイプのカードバス接続型無線LANアダプタと、パーソナルコンピュータ等のUSB端子に接続するタイプのUSB接続型無線LANアダプタが知られている。無線LANの子機は、無線LANの親機に対応する通信方式(IEEE802.11a/b/g等)のものを使用することで親機とLAN接続することができる。なお、PCカードには、5V駆動のタイプと3.3V駆動のタイプがあり、PCカードスロットからはその対応する電圧がカード側に供給される。また、光無線LAN装置は、現状では研究段階であり、カードタイプ等にすることについては全く知られていないが、要素技術として知られている内容を組み合わせることで製造可能である。
【0048】
<第1実施形態>
本発明の照明装置の第1実施形態は、照明装置の着脱自在な通信部が無線で建造物内の外部装置と通信する場合である。外部装置の外部というのは照明装置に対して離間した外部であり建造物にとっては内部になる。以下、第1の実施の形態の照明装置について、図1〜図5を用い、さらに、従来技術の図13を比較用として用いて説明する。
【0049】
(電源関係)
第1実施形態の照明装置501〜504は、建造物100の内部で、天井又は壁面の上部に設置される。建造物100は、家や事務所等の小規模の建造物でもよいが、広い面積を有して多くの照明装置501〜504を設置する工場やオフィス等が好ましい。建造物100には、商用電源線200から柱上トランス210等を経て室内の分電盤230に電源電力が供給される。分電盤230から建造物100内の各照明装置501〜504や、建造物100内の各外部装置111〜118にAC100V又はAC200V等で電力が供給される。各照明装置501〜504への電源電力は、直流電源装置241〜244を介して供給される。
【0050】
照明装置501〜504は、直流電源装置241〜244に接続されている。直流電源装置241〜244は、建造物100の天井裏等に配置されて、AC100V又はAC200V等の電力から照明装置501〜504内の照明部510の点灯に適した電力を供給する。照明部510がLED照明装置の場合、直流電源装置241〜244は、商用電源の交流100VをLED照明装置の点灯に適する直流の電圧値及び電流値に変換して供給する。
【0051】
上記に示したように、各照明装置501〜504毎の各照明部510は、直流電源装置241〜244から直流の電力が供給されることで発光するLED素子を用いている。LED素子は直流で駆動されるため、雑音を発生しないようにできる。
【0052】
直流電源装置241〜244等の交流―直流変換回路(AC−DCコンバータ)としては、(A)トランスと整流・平滑回路を用いる方法、(B)シリーズレギュレータを用いる方法、(C)スイッチング電源を用いる方法があるが、スイッチング等の高周波ノイズを基本的に発生させない点では(A)と(B)が好ましい。但し、(C)のスイッチング電源方式であっても、通信に影響するノイズ成分が充分に抑制されているAC−DCコンバータであれば使用することができる。
【0053】
また、直流電源装置241〜244としては、熱損失を抑制でき、電圧のバラツキや温度変化による影響を低減できることからLEDを効率よく点灯できる定電流回路が好ましい。特に高輝度(高出力)の場合は、定電流回路が必須となる。なお、図1では、各照明装置501〜504毎に、個別に直流電源装置241〜244を設けているが、直流電源装置241〜244は1個又は2個等にまとめてもよく、各照明装置501〜504に内蔵させてもよい。
【0054】
照明装置501〜504の本体のみに点灯/消灯のON/OFFスイッチが設けられている場合には、直流電源装置241〜244から光無線LAN親機側通信部992及び無線LAN親機側通信部1012への電力供給経路552を、直流電源装置241〜244から照明部510への電力供給経路551とは独立させれば、消灯時にも通信装置601〜604への電力供給を確保することができる。
【0055】
照明装置501〜504の本体とは別に壁体内の配線の途中に壁体から露出させて点灯/消灯のON/OFFスイッチが設けられている場合には、まず、照明装置501〜504への第1の電力供給経路は、分電盤230から壁体のON/OFFスイッチを経由して直流電源装置241〜244に接続され、さらに直流電源装置241〜244から各照明装置501〜504の直流電力の第1供給部541を介して、第1供給部541と照明部510を導電接続する第1配線材551により接続される。
【0056】
一方、汎用端子531〜533への電力供給経路は、分電盤230から直流電源装置241〜244への配線が少なくとも壁体のON/OFFスイッチよりも電力供給の源流側に接続された独立回線を有し、直流電源装置241〜244から光無線LAN親機側通信部992及び無線LAN親機側通信部1012の直流電力の第2供給部542を介して、第2供給部542と光無線LAN親機側通信部992及び無線LAN親機側通信部1012を導電接続する第2配線材552により接続される。これにより、無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992は、照明部510のON/OFFスイッチよりも電力供給の源流側に電源の配線が接続されるので、照明用の電力供給経路のON/OFFに関わらず、各通信部に安定した電力が供給される。
【0057】
(通信線関係)
また、建造物100には、電話回線等の通信線300が、柱上装置310等を経て室内の回線終端装置330まで引き込まれる。通信線300は、デジタル伝送の搬送が可能であれば、通常の電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線、光回線の何れであってもよいが、伝送量が多い場合や、早い伝送速度が必要な場合には光回線が好ましい。通信線300は、インターネット等の通信回線網に接続され、当該回線網を介して遠隔地のサーバ又は他の端末装置390と通信することができる。
【0058】
終端装置330は、光回線等の回線信号を電気信号に変換する。終端装置330は、音声信号とデータ信号を分離するスプリッタ、信号の変調/復調を行うモデム等を含むルータ(第1のルータ)350を介して、LAN配線で、建造物100内の照明装置502内の無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992と接続される。なお、LAN配線は、各照明装置501〜504内の無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992と接続可能であるが、本実施形態は、LAN配線の接続が照明装置502のみ有効である場合である。
【0059】
つまり、各照明装置501〜504は同様な構成を有しているが、本実施形態では照明装置502のみが有効にLAN接続されている場合であり、その照明装置502について説明する。照明装置502は、照明部510と、LAN回線網側接続部(LAN端子)731と、無線LAN親機側通信部1012と、光無線LAN親機側通信部992と、制御部580を少なくとも有している。
【0060】
本実施形態では通信線300が建造物100の室内の回線終端装置330に引き込まれた最初のルータ(第1のルータ)が有線ルータ350になっており、有線で各照明装置501〜504のLAN端子731と接続され、その結果、各照明装置501〜504内の無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992と接続される。本実施形態の場合の無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992は、図2に示したように照明装置502に装着される。
【0061】
光無線LAN親機側通信部992は、照明装置502における照明部510が配置される側と同じ側に、少なくとも発光部及び受光部が装着される。この配置により光無線LAN親機側通信部992は、各外部装置111〜113側のLAN通信装置131〜133と直進性の強い光による通信を行うことができる。一方、無線LAN親機側通信部1012は、無線電波は光と比較して障害物の反対側まで到達可能なことから、照明装置502における照明部510の発光部及び受光部が配置される側と同じ側に配置が限定されず、照明装置502における天井側等の任意の位置に配置することができる。
【0062】
無線LAN親機側通信部1012は、例えば、一般的な無線LANルータ又は無線LANブロードバンドルータと称される装置の機能を有している。光無線LAN親機側通信部992は、上記した無線LANルータが無線電波を通信媒体として用いて、各外部装置111〜113との間で信号を送受信するのに対して、例えば、可視光又は赤外光を通信媒体として用いて、各外部装置111〜113との間で信号を送受信する。
【0063】
各照明装置501〜504内の直流電力変換部520は、照明部510に印加される直流の電力を、無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992等で用いられる電力(電圧値)に変換して供給するDC−DCコンバータである。これにより、無線LAN親機側通信部1012、及び、光無線LAN親機側通信部992は、外部装置111〜113との通信が可能になる。
【0064】
LAN端子731は、ルータ350とのLANの通信線が接続される端子であり、LANインターフェース部710は、有線LAN回線で送受信される通信信号を、機器内部で処理可能な中間信号に変換することができる。中間信号は、さらに無線LANインターフェース部1021により無線LAN親機側通信部1012で送受信可能な信号に変換され、光無線LANインターフェース部920により光無線LAN親機側通信部992で送受信可能な信号に変換される。
【0065】
照明部510は、直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明手段であり、例えばLED照明手段である。LAN回線網側接続部(LAN端子)731は、インターネット等の外部の通信回線網側のLANと接続される有線のルータ350と接続されている。
【0066】
直流電力変換部520は、照明装置502の照明部510に印加される直流の電力を、無線LAN親機側通信部1012、光無線LAN親機側通信部992、及び、制御部580等で用いられる電力に変換する。
【0067】
光無線LAN親機側通信部992は、可視光又は赤外光等を通信媒体として利用する光無線LANルータ等であり、外部機器111〜113が各々備える光無線LAN子機側通信装置131〜133と通信が可能である。無線LAN親機側通信部1012は、例えば、無線電波を通信媒体として利用する無線LANルータ等であり、照明装置501から離間して設けられる例えばパーソナルコンピュータ等の各外部機器111〜113が各々備える無線LAN子機側通信装置121〜123と通信が可能である。
【0068】
制御部580は、例えば、マイクロプロセッサ、又は、CPU等のように、無線LAN親機側通信部1012と光無線LAN親機側通信部992の動作を制御できるものである。制御部580は、例えば、先に無線LAN親機側通信部1012により、外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123と通信することで、外部機器111〜113が備える光無線LAN子機側通信装置131〜133からID(各装置を個別に判別及び特定が可能な認識情報)等の光信号を送出させる。その後、光無線LAN親機側通信部992で光無線LAN子機側通信装置131〜133からの光信号が受信できた場合には、LAN回線網との接続を無線LAN親機側通信部1012から光無線LAN親機側通信部992に切り替える制御を実施する。
【0069】
外部装置111〜113は、照明装置501〜504の下側で、照明装置501〜504から離間した位置に配置されている。
【0070】
無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992は、外部装置111〜113と通信可能な構成であり、照明装置501〜504の本体に内蔵されている。無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992は、各々規定された供給可能電力仕様値内の電力で通信可能であるように構成されている。これにより無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992は、通信用の電力供給のために追加の電力供給部とその配線部が不要になり、製造が容易でコストを低下させることができる。
【0071】
また、本実施形態の無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992は、外部装置111〜113と、通信が可能であるように通信信号を変換する無線LANの通信インターフェース部1021と光無線LANの通信インターフェース部920とを有する。外部装置111〜113は、照明装置501〜504から離間しており、無線電波を用いる無線LAN用の通信装置121〜123と、可視光又は赤外光等を用いる光無線LAN用の通信装置131〜133が設けられている。従って、無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992は、離間した外部装置111〜113と通信が可能である。
【0072】
無線LAN親機側通信部1012及び光無線LAN親機側通信部992等は、照明装置501〜504側から直流の電源電力の供給を受けると共に、有線LANのルータ350との通信が可能に接続することができる。この電源電力により、LANインターフェース部710、無線LANインターフェース部1021、光無線LANインターフェース部920、及び、制御部580が駆動される。制御部580はLANインターフェース部710を介してLANのルータ350と通信でき、また、無線LANインターフェース部1021又は光無線LANインターフェース部920を介して外部装置111〜113と通信することができる。
【0073】
また、図2のようなLANインターフェース部710とLAN端子731、無線LANインターフェース部1021及び光無線LANインターフェース部920を設けることで、各照明装置501〜504から離間する外部装置111〜113に設けられている無線LAN子機側通信装置121〜123及び光無線LAN用の通信装置131〜133と、図2の照明装置502を介する有線でのLANのルータ350の双方との通信が可能であるように通信信号を変換することができる。これにより、離間する外部装置111〜113だけでなく、LANのルータ350を介してLAN接続された他の機器とも通信することができる。
【0074】
また、一般的に、無線LANよりも光無線LANの方が通信情報量を多くできるが、光無線LANの方が到達距離が短く、光の直進性により障害物に弱い。本実施形態では、無線LANを光無線LANの通信設定に利用することで、その通信設定を容易にするものであるが、同時に使用できることで、例えば、通常は回線の情報量が多い光無線LANを使用し、模様替えや引っ越し等による外部装置の移動、新規外部装置の追加設置時等の設定変更時、故障時や緊急時には無線LANに瞬時に切り替えることができ、設定の変更も容易にできるので、LANの使いかってを良くし、安全性を高めることができる。
【0075】
次に、図1〜図2に示した本実施形態に係る照明装置502の通信設定方法について、図3と図4を用いて説明する。まず、無線LAN親機側通信部1012と光無線LAN親機側通信部992とを有して、直流の電力が供給されることで発光するLED素子を用いた照明装置502は、そのLAN端子731が、LANケーブル352により有線LANのルータ(第1のルータ)350と接続される(S1)。
【0076】
制御部580は、無線LAN親機側通信部1012に光信号の送出指示を出す(S2)。無線LAN親機側通信部1012は、ステップS2の指示に基づいて、照明装置502から離間する外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123と無線電波の信号で通信し、例えば、相手の外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123に光信号を送出させる指示を送信し(S3)、その外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123から光信号の送信が終了したことを受信する。その際に各外部機器111〜113を判別して特定するためのID情報も受信する(S4)。
【0077】
一方、外部機器111は、無線LAN子機側通信装置121により、無線LAN親機側通信部1012からの光信号の送出指示を受信すると、光無線LAN子機側通信装置131から第1の光信号を送出させる。照明装置502の光無線LAN親機側通信部992は、光無線LAN子機側通信装置131から第1の光信号を受信動作を実施し、受信結果を制御部580に出力する。また、光無線LAN親機側通信部992では、子機側光無線LAN用通信装置131から第2の光信号が受信できない場合にも、その受信結果が制御部580に出力される。その際に各外部機器111〜113を判別して特定するためのID情報も受信する(S5)。
【0078】
照明装置502の制御部580は、光無線LAN親機側通信部992で光無線LAN子機側通信装置131から第1の光信号を受信したか否かを判断し(S6)、受信できない場合(S6:NO)には、受信エラー又は光通信環境を改善させる指示を無線LAN親機側通信部1012に出力し(S7)、無線LAN親機側通信部1012はその指示を外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123へ出力する。その際に、例えば、外部機器111を指定する場合には、ステップS4又はS5で受信した各外部機器111を判別して特定するためのID情報を用いて指定する。
【0079】
それにより、無線LAN子機側通信装置121は、その改善指示を無線電波の信号で無線LAN親機側通信部1012から外部機器111〜113へ出力する。つまり、制御部580は、例えば、無線LAN親機側通信部1012により外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123に向けて、例えば、「受信エラー又は外部機器111の光無線LAN子機側通信装置131と光無線LAN親機側通信部992との間の光通信環境を改善させる指示」を出力する(S8)。
【0080】
制御部580が、ステップS8の無線LAN親機側通信部1012に受信エラー又は外部機器111の光無線LAN子機側通信装置131の配置及び通信環境の改善指示を出すと、無線LAN親機側通信部1012は、ステップS8の指示に基づいて、照明装置502から離間する外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121〜123と無線電波の信号で通信し、例えば、相手の外部機器111に光信号の送受信に良い環境に変える指示を送信し、その外部機器111から無線電波の信号で改善の終了したことを受信し、制御部580に通知する(S9)。
【0081】
制御部580は、無線LAN親機側通信部1012で受信した内容から、光無線LAN子機側通信装置131と光無線LAN親機側通信部992との間の通信環境の改善が終了したか否かを判断し(S10)、改善できない場合(S10:NO)には、ステップS8に戻り、改善できた場合(S10:YES)には、ステップS2に戻り外部機器に対して光信号を再送させ、上記各ステップS2〜S6を繰り返させるステップを有する。
【0082】
また、照明装置502の制御部580は、光無線LAN親機側通信部992で光無線LAN子機側通信装置131から第1の光信号を受信できた場合(S6:YES)には、LAN回線網との接続を、無線LAN親機側通信部1012から光無線LAN親機側通信部992に切り替える(S11)。上記のステップS6がYESであることによりアップリンクの接続が確認できたので、次にダウンリンクの接続確認のために、制御部580は、光無線LAN親機側通信部992に外部機器111に光信号の送出指示を出す(S12)。すると光無線LAN親機側通信部992は、外部機器111の光無線LAN子機側通信装置131に向けて光信号を送信する(S13)。外部機器111の指定は、ステップS4又はS5で受信した各外部機器111を判別して特定するためのID情報を送信すれば、受信側でどの外部機器が対応しているかの特定が可能になる。
【0083】
制御部580が、ステップS13で光無線LAN親機側通信部992から光信号を送信した後に、光無線LAN親機側通信部992では、子機側光無線LAN用通信装置131から第2の光信号が受信され、その受信結果が制御部580に出力される。また、光無線LAN親機側通信部992では、子機側光無線LAN用通信装置131から第2の光信号が受信できない場合にも、その受信結果が制御部580に出力される。その際に各外部機器111〜113を判別して特定するためのID情報も受信する(S14)。
【0084】
照明装置502の制御部580は、光無線LAN親機側通信部992で光無線LAN子機側通信装置131から第2の光信号を受信したか否かを判断し(S15)、受信できない場合(S15:NO)には、受信エラー又は光通信環境を改善させる指示を無線LAN親機側通信部1012に出力し(S16)、無線LAN親機側通信部1012は外部機器111が備える無線LAN子機側通信装置121へ出力する。その際に、例えば、外部機器111を指定する場合には、ステップS4又はS5で受信した各外部機器111〜113を判別するためのID情報を用いて指定する。
【0085】
それにより、無線LAN子機側通信装置121は、その改善指示を無線電波の信号で無線LAN親機側通信部1012から外部機器111へ出力する。つまり、制御部580は、例えば、無線LAN親機側通信部1012により外部機器111〜113が備える無線LAN子機側通信装置121に向けて、例えば、「受信エラー又は外部機器111の光無線LAN子機側通信装置131と光無線LAN親機側通信部992との間の光通信環境を改善させる指示」を出力する(S17)。
【0086】
制御部580が、ステップS17の無線LAN親機側通信部1012に受信エラー又は外部機器111の光無線LAN子機側通信装置131の配置及び通信環境の改善指示を出すと、無線LAN親機側通信部1012は、ステップS17の指示に基づいて、照明装置502から離間する外部機器111が備える無線LAN子機側通信装置121と無線電波の信号で通信し、例えば、相手の外部機器111に光信号の送受信に良い環境に変える指示を送信し、その外部機器111から無線電波の信号で改善の終了したことを受信し、制御部580に通知する(S18)。
【0087】
制御部580は、無線LAN親機側通信部1012で受信した内容から、光無線LAN子機側通信装置131と光無線LAN親機側通信部992との間の通信環境の改善が終了したか否かを判断し(S19)、改善できない場合(S19:NO)には、ステップS17に戻り、改善できた場合(S19:YES)には、ステップS12に戻り外部機器に対して光信号を再送させ、上記各ステップS12〜S15を繰り返させるステップを有する。
【0088】
なお、上記の無線電波による無線通信、可視光又は赤外光等による光無線通信では、送信側の機器及び/又は受信側の機器を判別及び特定するために、各機器毎に固有のID情報が設定されており、各機器間の通信時には、その送信データ及び受信データ中に、送信側の機器及び受信側の機器を示すID情報が含まれていることとする。
【0089】
以上のような本実施形態の照明装置501〜504に対して、図13に示した従来の各照明装置2101〜2104では、内蔵された光無線LAN用の通信装置992のみで外部装置111〜113の光無線LAN用の通信装置131〜133と通信して光無線LAN回線を設定する。通信不能であれば、外部装置111〜113と光無線LAN用の通信装置131〜133を通信条件が改善されると考えられる場所に移動して、再度、通信装置992との通信を試みる。通信装置992の親機としての機能の設定は、例えば、ルータ350に携帯型のノートパソコン101等を接続し、ノートパソコン101で照明装置2102に内蔵された光無線LAN用の通信装置992を制御すればよい。また、機能をオフさせるだけの場合には、例えば、良好に通信が可能な他の子機側の光無線LAN用通信装置131〜133及びそれと接続する外部装置111〜113を用いて行うことができる。
【0090】
また、例えば、図5に示したように、光無線LAN親機側通信部992と光無線LAN子機側通信装置133との間に、配置変更等により障害物150が形成された場合、光無線LAN親機側通信部992と光無線LAN子機側通信装置133との間は、光無線LANでは接続できなくなる。この場合、光無線LAN子機側通信装置133の上側で障害物150の影響を受けない照明装置504の無線LAN親機側通信部1014と光無線LAN親機側通信部994を起動させ、上記のステップS1〜S19の通信設定方法と同様な方法により光無線LAN親機側通信部994と通信装置133との間の光無線LANを通信設定すればよい。また、無線LAN親機側通信部1012と無線LAN子機側通信装置123との間は、無線LANで接続することができ、照明装置501〜504は有線LANで接続されているので、無線による通信設定は、無線LAN親機側通信部1012と無線LAN子機側通信装置123との間の無線通信を用いてもよい。
【0091】
以上のように本実施形態の照明装置の通信設定方法によれば、先に照明装置502の無線LANで外部機器111と通信して外部機器111から光信号を出力させ、光無線LAN親機側通信部992で外部機器111から第1の光信号を受信することで、外部機器111からの光信号が障害により遮られること無く受信が可能であることがわかる。また、光信号が受信できない場合に、照明装置502と外部機器111との間の遮蔽物等の通信路の環境を改善する必要があることがわかることで、外部機器111の通信設定を容易にすることができる。また、光信号が受信できた場合には、LAN回線網との接続を光無線LANに切り替えることで、通信速度と通信効率を高めることができる。
【0092】
また、本実施形態の照明装置の通信設定方法によれば、無線LANで外部機器111と通信して外部機器111から光信号を出力させた後に、光無線LAN親機側通信部992で光信号の送信を実施することで、外部機器111に光信号の送信も可能であることがわかる。さらに、光無線LAN親機側通信部992で第2の光信号を受信することで、外部機器111からの光信号の受信が再確認でき通信リンクが安定してることが確認できる。このようにして光無線LANの通信設定を容易に実施できる。
【0093】
また、本実施形態の照明装置の通信設定方法によれば、光信号にIDコードを含ませることで、1つの照明装置502と複数の外部機器111〜113との間で通信設定する場合でも、個別の外部機器111〜113との間のアップリンクの通信状況を確認でき、外部機器111〜113毎に個別に通信信号の形式、認証方法、暗号化キー等を設定できるので、親機側で個別の外部機器からの信号受信が可能になる。
【0094】
また、本実施形態の照明装置の通信設定方法によれば、光信号にIDコードを含ませて送信することで、1つの光無線LAN親機側通信部992と複数の光無線LAN子機側通信装置131〜133との間で通信設定する場合でも、光無線LAN子機側通信装置131及び外部機器111側で自機宛の信号を判別できるので、個別の外部機器を特定して信号を送信できる。つまり、外部機器111〜113(光無線LAN子機側通信装置131〜133)毎に個別の送信が可能になる。
【0095】
また、本実施形態の照明装置の通信設定方法によれば、光信号にIDコードを含ませたものを再度受信することで、1つの光無線LAN親機側通信部992と複数の光無線LAN子機側通信装置131〜133との間で通信設定する場合でも、親機側で個別の外部機器111〜113との間のアップリンクの通信状況を再度確認することができ、外部機器111〜113毎の個別の受信が可能になる。
【0096】
また、本実施形態の照明装置501〜504によれば、照明装置501〜504に無線LANと光無線LANの両方の機能を備えて、設置時やレイアウト変更時には無線LAN通信で光無線LAN信号の送受信が可能かを確認し、可能であれば光無線LANに切り替えることで、室内の複数の照明装置501〜504に付属の光無線LANの設定及びレイアウト変更後の通信設定を容易にすることができる。そして、光無線LAN信号を受信可能に通信設定後は、光無線LANのみで高速大容量通信が可能になる。
【0097】
また、本実施形態の照明装置501〜504によれば、照明装置用電源電力を無線LANと光無線LANの電源電力に変換して供給する変換部520を備えており、光無線LAN子機側通信装置131〜133等の設置時やレイアウト変更時には、まず無線LAN通信で光無線LAN信号の送受信が可能かを確認し、可能であることが確認できたら、無線LANを光無線LANに切り替えることで、室内の複数の照明装置501〜504に付属する光無線LANの設定及びレイアウト変更後の通信設定を容易にでき、光無線LANの高い通信速度を容易に利用できる。
【0098】
また、本実施形態の照明装置501〜504によれば、各通信部の電源241〜244の接続配線を、照明スイッチよりも電源供給の上流側に接続することで、照明OFF時にもLANの通信を可能にすることができる。
【0099】
以上のように、本実施形態の照明装置によれば、光無線LANが設置される現場の親機と子機の配置に対応した1台の被設定子機の通信設定について、当該被設定子機と親機のみで通信設定が可能になる。従って、新規に光無線LANを設置する場合だけでなく、各照明装置に設けられる光無線LANの親機の変更、光無線LANの子機の配置変更、及び光無線LANに対する障害物の配置変更等がある場合でも、その現場の状況や変化に対応させて親機と通信設定する1台の被設定子機のみで柔軟に変更に対応でき、当該被設定子機を容易に通信設定することができる。
【0100】
<第2実施形態>
上記した第1実施形態では、各照明装置の内部に無線LAN親機側通信部1012と光無線LAN用の通信装置992を内蔵させた場合を示した。一般的に、無線LANよりも光無線LANの方が通信情報量を多くできるので、光無線LANの通信が可能になった後には、無線LANは使用されなくなる。全ての照明装置に無線LANと光無線LANの双方の機能を保有させることは、各照明装置のコストを必要以上に増大させる。そこで、第2実施形態では、無線LAN親機側通信部を照明装置に着脱自在にする場合について説明する。また、第1実施形態の有線LAN側にPLC方式を用いる場合を説明する。なお、本実施形態の図中の第1実施形態と同様な構成については同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0101】
図6、図7に示した第2実施形態では、通信線300の回線終端装置330と接続されたPLCアダプタ250により、有線LANの通信信号が電灯線に重ね合わされ、直流電源装置241〜244と接続されたPLCアダプタ(PLCモデム)261〜264により、電灯線から有線LANの通信信号が抽出され、照明装置601〜604に入力される。
【0102】
本実施形態の無線LAN親機側通信部992を含む有線/無線LAN装置である無線LAN親機側通信部2022は、照明装置602に着脱可能な通信部側のLAN端子1081を有し、照明装置602は、少なくとも無線LAN親機側通信部2022を着脱可能な照明装置側のLAN端子732〜734を有し、その照明装置側のLAN端子732〜734は、接続された通信部に電源電力を供給する。
【0103】
なお、図6、図7では、照明装置602の汎用端子(LAN端子)732〜734に無線LAN親機側通信部2022を接続しているが、実際の無線LANの通信範囲毎に無線LANの親機を設置するので、必要に応じて、照明装置601、603、604に無線LAN親機側通信部2022を接続してもよい。例えば、現地の状況における無線LANの通信範囲を確認し、その通信が確実な領域の端部近辺の照明装置601、603、604に無線LAN親機側通信部2022を接続すればよい。そして、光無線LAN親機側通信部992の設定が終了すれば、無線LAN親機側通信部2022は取り外してもよい。このようにして、親機の設備コスト及び施工コストを抑制でき、配置変更等によって親機の光無線LAN親機側通信部992からの光無線LAN信号を受信できない領域ができた場合には、再度、無線LAN親機側通信部2022を用いて、容易に再設定することができる。
【0104】
各照明装置601〜604は、汎用端子であるジャック側のLAN端子731〜733を有している。各LAN端子731〜733は、無線LAN親機側通信部2022のLAN端子1081を接続可能である。ジャック側のLAN端子731〜733は、無線LAN親機側通信部2022にLAN端子1081を介して電源電力を供給可能である。第2ルータ部910はLAN端子731〜734にLANの通信信号を振り分けることができる。このように端子を複数にすることで、例えば、無線LAN親機側通信部2022とは異なる方式のLAN通信装置と通信接続することができる。
【0105】
ジャック側のLAN端子731〜733及びプラグ側のLAN端子1081は、汎用の端子であるので、無線LAN親機側通信部2022の着脱が容易である。そのため、ジャック側のLAN端子731〜733に、無線LAN親機側通信部2022を装着するか否かは、各照明装置601〜604の設置現場で通信状況や光無線LANの通信可能領域を現場で確認しながら、それに適応するように決定することができる。また、その室内の配置換え等の度に、無線LAN親機側通信部2022を任意の照明装置に装着して、どの照明装置の光無線LAN親機側通信部992を用いるか否かを、現場で通信状況を確認しながら決定することができる。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0106】
照明装置601〜604にLAN端子731から入った通信信号は、例えば、図7(a)のLAN端子731から第2ルータ部910を経由してLAN端子732〜734に達する。図7(b)の無線LAN親機側通信部2022は、例えば、LAN端子732に接続されていることとする。LAN端子732〜734に達した通信信号は、無線LAN親機側通信部2022のLAN端子1081からLANインターフェース部710、無線LANインターフェース部1021を介して、無線LAN親機側通信部1022により、離間した外部装置111〜113に到達する。
【0107】
無線LAN親機側通信部2022は、外部装置111〜113と通信可能な構成であり、プラグ側のLAN端子1081を有している。無線LAN親機側通信部2022は、各LAN端子731〜734に規定された供給可能電力仕様値内の電力で通信可能であるように構成されている。これにより無線LAN親機側通信部2022は、通信用の電力供給のために追加の電力供給部とその配線部が不要になり、製造が容易でコストを低下させることができる。
【0108】
また、本実施形態の無線LAN親機側通信部2022は、外部装置111〜113と、通信が可能であるように通信信号を変換する無線LANの通信インターフェース部1021と光無線LANの通信インターフェース部920とを有する。外部装置111〜113は、照明装置501〜504から離間しており、無線電波を用いる無線LAN用の通信装置121〜123と、可視光又は赤外光等を用いる光無線LAN用の通信装置131〜133が設けられている。従って、無線LAN親機側通信部2022は、離間した外部装置111〜113と通信が可能である。
【0109】
無線LAN親機側通信部2022は、照明装置601〜604側から直流の電源電力の供給を受けると共に、第2ルータ部910を経由して有線LANのルータ350との通信が可能に接続することができる。この電源電力により、無線LAN親機側通信部2022側では、LANインターフェース部710、無線LANインターフェース部1021及び無線LAN親機側通信部1022が駆動され、照明装置602側では、光無線LAN親機側通信部992、第2ルータ部910、光無線LANインターフェース部920、及び、制御部580が駆動される。制御部580は第2ルータ部910を介してPLCアダプタ250と通信でき、また、無線LANインターフェース部1021及び無線LAN親機側通信部1022を介してか、又は、光無線LANインターフェース部920及び光無線LAN親機側通信部992を介して、外部装置111〜113と通信することができる。
【0110】
このように本実施形態では、照明装置が設置される現場に合わせて光無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する光無線LANの親機やリピータの設置変更を柔軟に実施できることに加え、設置時やレイアウト変更時等の通信設定時のみ照明装置に無線LAN親機側通信部を取り付け、全ての照明装置には無線LAN親機側通信部を設置しなくてよいようにできるので、設置時にコストダウンすることができる。また、光無線LANの設定、追加設置、取り外し等を現場の状況に合わせて実施することができる。また、本態様の照明装置によれば、PLCアダプタ(PLCモデム)261〜264を用いても、照明装置が設置される現場に合わせて光無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する光無線LANの親機やリピータの設置変更を柔軟に実施できる。
【0111】
<第3実施形態>
上記した第2実施形態では、各照明装置の内部に光無線LAN用の通信装置992を内蔵させ無線LAN親機側通信部1012は、汎用端子により着脱自在に構成した場合を示したが、例えば、照明装置が密に配置されており、一台の照明装置702に備えられた光無線LAN用の通信装置992により外部装置111〜113と通信が可能である場合には、他の照明装置701、703、704に備えられた光無線LAN用の通信装置991、993、994は使用しないことになる。その場合、全ての照明装置に光無線LANの機能を保有させることは、各照明装置のコストを必要以上に増大させる。そこで、第3実施形態では、第2実施形態の無線LAN親機側通信部に加えて、光無線LAN親機側通信部を照明装置に着脱自在にする場合について説明する。なお、本実施形態の図中の第1実施形態及び第2実施形態と同様な構成については同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0112】
図8、図9に示した第3実施形態の無線LAN親機側通信部1022を含む有線/無線LAN装置2032は、照明装置702に着脱可能な通信部側のUSB端子1041を有し、照明装置702は、少なくとも有線/無線LAN装置2032を着脱可能な照明装置側のUSB端子531〜533を有し、その照明装置側のUSB端子531〜533は、接続された通信部に電源電力を供給する。
【0113】
なお、図8、図7では、照明装置702の汎用端子(USB端子531〜533)に無線LAN親機側通信装置2032及び光無線LAN親機側通信装置3032を接続しているが、実際の無線LAN及び光無線LANの通信範囲毎に無線LANの親機を設置するので、必要に応じて、照明装置701、703、704に無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032を接続してもよい。例えば、現地の状況における無線LAN及び光無線LANの通信範囲を確認し、その通信が確実な領域の端部近辺の照明装置701、703、704に無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032を接続すればよい。そして、光無線LAN親機側通信装置3032の設定が終了すれば、無線LAN親機側通信装置2032は取り外してもよい。このようにして、親機の設備コスト及び施工コストを抑制でき、配置変更等によって親機の光無線LAN親機側通信装置3032からの光無線LAN信号を受信できない領域ができた場合には、再度、無線LAN親機側通信装置2032を用いて、容易に再設定することができる。従って、照明装置のコストを安くして、親機を増設/配置変更する場合には、容易に増設/配置変更することができ、外部装置111〜113の配置変更や増設にも容易に対応できる。
【0114】
各照明装置701〜704は、汎用端子であるジャック側のUSB端子531〜533を有している。各USB端子531〜533は、無線LAN親機側通信装置2032と光無線LAN親機側通信装置3032の各USB端子1041を接続可能である。ジャック側のUSB端子531〜533は、無線LAN親機側通信装置2032と光無線LAN親機側通信装置3032にUSB端子1041を介して電源電力を供給可能である。
【0115】
ジャック側のUSB端子531〜533及びプラグ側のUSB端子1041は、汎用の端子であるので、無線LAN親機側通信装置2032と光無線LAN親機側通信装置3032の着脱が容易である。そのため、ジャック側のUSB端子531〜533に、無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032を装着するか否かは、各照明装置701〜704の設置現場で通信状況や光無線LANの通信可能領域を現場で確認しながら、それに適応するように決定することができる。また、その室内の配置換え等の度に、無線LAN親機側通信装置2032を任意の照明装置に装着して、どの照明装置に光無線LAN親機側通信装置3032を増設するか否かを、現場で通信状況を確認しながら決定することができる。その他の構成は第1〜2実施形態と同様である。
【0116】
照明装置701〜704にLAN端子731から入った通信信号は、例えば、図9(a)のUSB端子531からLANインターフェース部710、汎用通信インターフェース部720を経由してUSB端子531〜533に達する。図9(b)の有線/無線LAN装置2032は、例えば、USB端子531に接続されていることとする。USB端子531に達した通信信号は、有線/無線LAN装置2032のUSB端子1041からUSB等の汎用通信インターフェース部1051、無線LANインターフェース部1021を介して、無線LAN親機側通信部1022により、離間した外部装置111〜113に到達する。また、USB端子531に達した通信信号は、有線/光無線LAN装置3032のUSB端子1041からUSB等の汎用通信インターフェース部1051、光無線LANインターフェース部1061を介して、光無線LAN親機側通信部1071により、離間した外部装置111〜113に到達する。
【0117】
無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、外部装置111〜113と通信可能な構成であり、プラグ側のUSB端子1041を有している。無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、各USB端子531〜533に規定された供給可能電力仕様値内の電力で通信可能であるように構成されている。これにより無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、通信用の電力供給のために追加の電力供給部とその配線部が不要になり、製造が容易でコストを低下させることができる。
【0118】
また、本実施形態の無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、外部装置111〜113と、通信が可能であるように通信信号を変換する無線LANの通信インターフェース部1021及び/又はと光無線LANの通信インターフェース部1061とを有する。外部装置111〜113は、照明装置701〜704から離間しており、無線電波を用いる無線LAN用の通信装置121〜123と、可視光又は赤外光等を用いる光無線LAN用の通信装置131〜133が設けられている。従って、無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、離間した外部装置111〜113と通信が可能である。
【0119】
無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032は、照明装置701〜704側から直流の電源電力の供給を受けると共に、LANインターフェース部710を経由して有線LANのルータ350との通信が可能に接続することができる。この電源電力により、無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032側では、汎用通信インターフェース部1051、無線LANインターフェース部1021及び光無線LAN親機側通信部1071が駆動され、照明装置702側では、LANインターフェース部710、汎用通信インターフェース部720、及び、制御部580が駆動される。制御部580はLANインターフェース部710を介して有線LANのルータ350と通信でき、また、汎用通信インターフェース部720、汎用通信インターフェース部1051、無線LANインターフェース部1021及び無線LAN親機側通信部1022を介してか、又は、汎用通信インターフェース部720、汎用通信インターフェース部1051、光無線LANインターフェース部1061及び光無線LAN親機側通部1071を介して、外部装置111〜113と通信することができる。
【0120】
このように本実施形態では、照明装置が設置される現場に合わせて光無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する光無線LANの親機やリピータの設置変更を柔軟に実施できることに加え、設置時やレイアウト変更時等の通信設定時のみ照明装置に無線LAN親機側通信部を取り付け、全ての照明装置には無線LAN親機側通信部を設置しなくてよいようにできるので、設置時にコストダウンすることができる。また、光無線LANの設定、追加設置、取り外し等を現場の状況に合わせて実施することができる。
【0121】
また、照明装置701〜704の本体のみに点灯/消灯のON/OFFスイッチが設けられている場合には、直流電源装置241〜244から汎用端子531〜533への電力供給経路542を、直流電源装置241〜244から照明部510への電力供給経路541とは独立させれば、消灯時にも通信装置701〜704への電力供給を確保することができる。なお、汎用端子531〜533は、図9(a)に示したように複数個でなくとも、1個以上であればよい。
【0122】
また、図9(a)の各照明装置701〜704では、着脱可能で固定されない無線LAN親機側通信装置2032及び/又は光無線LAN親機側通信装置3032が親機であるので、現場の状況に合わせて柔軟に設置することができ、従って、配置変更等に対応することができ、不感領域ができた場合に、対応して感度を向上させる処理を実施することができる。
【0123】
本実施形態の無線LAN親機側通信部1022を含む有線/無線LAN装置2032は、照明装置702に着脱可能な通信部側のUSB端子1041を有し、照明装置702は、少なくとも有線/無線LAN装置2032を着脱可能な照明装置側のUSB端子531〜533を有し、その照明装置側のUSB端子531〜533は、接続された通信部に電源電力を供給する。
【0124】
このように本実施形態の照明装置701〜704は、照明装置701〜704が設置される現場に合わせて無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する無線LANの親機の設置変更を柔軟に実施できる。また、光無線LAN用の通信装置3032の変更や追加で照明装置701〜704自体を取り替える必要がなく、また、外部装置(端末)111〜113の配置変更や台数変更等により再度の通信設定が必要な場合にも、電気工事が必要なくなり、照明装置701〜704を取り替える費用、工事期間にLANを使用できない不便等を無くすことができる。
【0125】
<第4実施形態>
上記した第3実施形態では、無線LAN親機側通信部と光無線LAN親機側通信部を照明装置に着脱自在にしたが、LAN端子731は、照明装置701〜704に予め接続されていた。しかし、光無線LANの親機側機能を実施しない照明装置701〜704本体に、LAN端子731は不要であり、照明装置701〜704本体に余計なコストを増加させていた。そこで第4実施形態では、照明装置701〜704本体からはLAN端子731を無くし、無線LAN親機側通信装置2042及び/又は光無線LAN親機側通信装置3042側にLAN端子731を設ける場合について説明する。なお、本実施形態の図中の第1実施形態〜第3実施形態と同様な構成については同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0126】
本発明の照明装置の第4実施形態は、照明装置702の汎用端子がUSB端子531〜533であり、無線LANと光無線LANの親機を照明装置702に着脱可能に設ける場合であって、さらに無線LANと光無線LANの親機に、有線LANの端子も設ける場合である。以下、第4の実施の形態の照明装置702について、図10(a)〜(c)を用いて説明する。
【0127】
図10に示した第4実施形態では、有線LANのルータ350と無線LAN親機側通信装置2042及び/又は光無線LAN親機側通信装置3042が有線で接続される。図10(a)に示したように、直流電力変換部520からの電源電力がLANインターフェース部710、無線LANインターフェース部1021と光無線LANインターフェース部1061に供給される。無線LAN親機側通信部1022及び光無線LAN親機側通信部1071は、離間した外部装置111〜118と各々無線方式及び光無線方式で通信する。
【0128】
このように本実施形態では、照明装置が設置される現場に合わせて光無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する光無線LANの親機やリピータの設置変更を柔軟に実施できることに加え、光通信部991で外部装置111〜118との間で通信信号を送受信するだけでなく、そのLAN通信装置に電源電力を供給できるので例えば、異なる方式の無線LANや光無線LANの通信装置を接続することができる。
【0129】
<第5実施形態>
上記した第3〜第4実施形態では、外部の通信回線網とは有線のLANにより接続され、また、無線LAN親機側通信装置2042と光無線LAN親機側通信装置3042とが別体である場合であった。しかし、外部の通信回線網との接続は有線のLANを無線にすることで、照明装置の設置前に予め行う必要があったLAN配線を不要にでき、また、無線LAN親機側通信装置と光無線LAN親機側通信装置とを一体化させて着脱を一回ですませることで、作業を簡略化できる。そこで第5実施形態では、外部の通信回線網との接続を無線LAN化し、無線LAN親機側通信装置と光無線LAN親機側通信装置とを一体化させる場合について説明する。なお、本実施形態の図中の第1実施形態〜第4実施形態と同様な構成については同じ符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0130】
図11に示した第5実施形態では、室内の有線LANのルータ350が無くなり、無線ルータ340になっている。また、図12(a)に示した照明装置801〜804は、基本的に第4実施形態の照明装置701〜704と同様である。図12(b)に示した無線/光無線LAN親機側通信装置4022は、無線LAN親機側通信部1022及び光無線LAN親機側通信部1032の両方を備えている。本実施形態の無線LAN親機側通信部1022は、無線LAN用の通信装置121〜123と通信できるだけでなく、無線ルータ340とも通信可能である。また、それらの通信部のための無線LANインターフェース部1021と光無線LANインターフェース部1032を有する。その他は、第4実施形態の無線LAN親機側通信装置2042及び光無線LAN親機側通信装置3042と同様である。
【0131】
本実施形態では通信線300が建造物100の室内の回線終端装置330に引き込まれた最初のルータ(第1のルータ)が無線ルータ340になっており、無線で各照明装置801〜804の汎用端子に接続された無線/光無線LAN親機側通信装置4022と通信接続される。
【0132】
また、リピータ通信装置5023は、図12(c)のような無線LANリピータ装置である。これにより、照明装置801〜804の何れかが無線LANの通信可能範囲から外れていても、ルータ340との通信が可能になり、またルータへの有線によるLAN用の配線を不要にできる。従って、照明装置801〜804の設置を容易にできる。また、その照明装置801〜804とLAN接続される各外部装置111〜118に移動や配置変更が有った場合に、照明装置801〜804に無線/光無線LAN親機側通信装置4022を配置するだけで、無線LANの通信接続するか否かを容易に設定できる。また、例えば、通信回線数は少なくてもよいが、無線LANでカバーできる領域を拡大したい場合等には、拡大したい部分の照明装置801〜804に、必要に応じて無線/光無線LAN親機側通信装置4022を配置すればよく、設備投資効率が良い無線LANの領域を設定することができる。
【0133】
また、電話線や光回線等に代えて、PHSや携帯電話の回線網400を利用し、その基地局410と無線で各照明装置501〜504の汎用端子に接続された通信装置701〜704との間で通信接続するようにしてもよい。その場合、一般的には無線ルータ340等は不要になるが、例えば、電波の透過性の良くない建造物の場合等には、屋外からの電波の入りのよい場所に無線ルータ340等を配置して通信接続の不感地域を無くすようにしてもよい。
【0134】
ジャック側のUSB端子531〜533及びUSB端子1041は、汎用の端子であるので、無線/光無線LAN親機側通信装置4022の着脱が容易である。そのため、ジャック側のUSB端子531〜533に、無線/光無線LAN親機側通信装置4022又は中継装置(リピータ)等であるリピータ通信装置5023を装着するか否かは、各照明装置801〜804の設置現場で通信状況や光無線LANの通信可能領域を現場で確認しながら、それに適応するように決定することができる。また、その室内の配置換え等の度に、無線/光無線LAN親機側通信装置4022又はリピータ通信装置5023を装着するか否かを、現場で通信状況を確認しながら決定することができる。その他の構成は第1〜4実施形態と同様である。
【0135】
LANのルータが無線LANのルータ340である場合には、例えば、図12(b)に示したような無線/光無線LAN親機側通信装置4022は、通信インターフェース部1021で無線LANの第1ルータ340と通信が可能であるように構成され、照明装置801〜804の汎用端子531〜533に接続される。
【0136】
また、図12(c)の無線LANリピータ装置5023の通信インターフェース部1021も汎用端子531〜533に接続され、第1の無線ルータ340と通信内容を無線LAN用の通信装置と通信が可能であるように通信信号を変換する。これにより、第1の無線ルータ340の通信範囲外であっても無線LANで接続できるので、配線を不要にでき、LANに接続される装置の設置を容易にでき、その装置の移動や配置変更を容易にできる。
【0137】
このように本実施形態では、照明装置が設置される現場に合わせて光無線LANの通信可能領域を設定したり、現場の機材等の配置変更や領域変更に対応する光無線LANの親機やリピータの設置変更を柔軟に実施できることに加え、LANのルータと光無線LAN用の親機との間の配線を無線化することでLAN配線を不要にでき、無線LAN親機側通信部1022及び光無線LAN親機側通信部1032が一体化しているので、接続の手間が半減し、無線LANのリピータ装置を接続することで、無線LANの通信可能距離を増大させることができる。
【0138】
なお、本発明は上記した各実施形態に限られるものではなく、直流電源で発光する素子を用いた照明装置に無線LAN用通信装置と光無線LAN用通信装置の双方を有するか、両通信装置を接続可能であればよく、接続方法は、上記した汎用端子に限らず専用端子であってもよい。また、両通信装置への電源電力の供給は、照明装置側から汎用端子等を介して供給することが望ましいが、通信装置に電池を内蔵させてもよい。また、上記した各実施形態は、本発明を実施するために相互に組み合わせて用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0139】
100 建造物、
101 ノートパソコン、
111〜113 外部装置(パーソナルコンピュータ)、
121〜123 無線LAN子機側通信装置、
131〜133 光無線LAN子機側通信装置、
150 障害物、
200 商用電源線、
210 柱上トランス、
230 分電盤、
241〜244、2041〜2044 直流電源装置、
250 PLCアダプタ、
300 通信線、
310 柱上装置、
330 回線終端装置、
340 (無線LANの)ルータ、
350 有線LANのルータ、
390 (遠隔地の)サーバ又は他の端末装置、
400 回線網、
410 基地局、
501〜504、601〜604、701〜704、801〜804、2101〜2104 照明装置、
510 照明部、
520 直流電力変換部、
531〜533 汎用端子(USB端子)、
541 直流電力の第1供給部、
542 直流電力の第2供給部、
551 第1配線材、
552 第2配線材、
580 制御部、
710 LANインターフェース部、
731〜734 汎用端子(LAN端子)、
910 第2ルータ部、
920、1061 光無線LANインターフェース部、
992、1032、1071 光無線LAN親機側通信部、
1012、1014、1022、 無線LAN親機側通信部、
1021、1061 無線LANインターフェース部、
1041USB端子(プラグ)、
1042 (リピータの)第1無線LAN親機側通信部、
1051 汎用通信インターフェース部、
1052 (リピータの)第2無線LAN親機側通信部、
2022、2042 無線LAN親機側通信装置、
3042 光無線LAN親機側通信装置、
4022 無線/光無線LAN親機側通信装置、
5023 リピータ通信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明部と、
外部の通信回線網側のLANのルータと接続されるLAN回線網側接続部と、
前記照明装置から離間する外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信が可能である無線LAN親機側通信部と、
前記外部機器の光無線LAN子機側通信装置と通信が可能である光無線LAN親機側通信部と、
先に前記無線LAN親機側通信部で外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信して外部機器の光無線LAN子機側通信装置から光信号を送出させ、光無線LAN親機側通信部で光無線LAN子機側通信装置からの光信号が受信できた場合に、前記LAN回線網との接続を前記無線LAN親機側通信部から前記光無線LAN親機側通信部に切り替える制御部
を少なくとも有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記照明部に印加される直流の電力を、前記無線LAN親機側通信部、光無線LAN親機側通信部、及び、制御部で用いられる電力に変換する直流電力変換部
を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記無線LAN親機側通信部、及び、前記光無線LAN親機側通信部は、前記照明部のON/OFFスイッチよりも電力供給の源流側に電源の配線が接続される
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
少なくとも前記無線LAN親機側通信部は、前記照明装置に着脱可能な通信部側端子を有し、
前記照明装置は、少なくとも前記無線LAN親機側通信部を着脱可能な照明装置側端子を有し、
該照明装置側端子は、接続された通信部に電源電力を供給する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
有線LANと接続され、無線LAN親機側通信部と光無線LAN親機側通信部とを少なくとも有し、直流の電力が供給されることで発光する素子を用いた照明装置の通信設定方法であって、
有線LANのルータと接続するステップと、
前記無線LAN親機側通信部を用いて、前記照明装置から離間する外部機器が備える無線LAN子機側通信装置と通信し、当該外部機器の光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号を送出させるステップと、
前記光無線LAN親機側通信部で光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号の受信動作を実施するステップと、
を少なくとも有することを特徴とする通信設定方法。
【請求項6】
前記光無線LAN親機側通信部で第1の光信号の受信動作を実施するステップで受信できない場合に、
前記外部機器の光無線LAN子機側通信装置と前記光無線LAN親機側通信部との間の光通信環境を改善して上記各ステップを繰り返すステップ
を有することを特徴とする請求項5に記載の通信設定方法。
【請求項7】
前記光無線LAN親機側通信部で第1の光信号の受信動作を実施するステップで受信できた場合に、
前記前記LAN回線網との接続を、前記無線LAN親機側通信部から光無線LAN親機側通信部に切り替えるステップ
を有することを特徴とする請求項5または6に記載の通信設定方法。
【請求項8】
前記光無線LAN親機側通信部から前記外部機器の光無線LAN子機側通信装置に光信号を送信するステップ
を有することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に通信設定方法。
【請求項9】
前記光無線LAN親機側通信部から光信号を送信した後に、前記光無線LAN親機側通信部で子機側光無線LAN用通信装置から第2の光信号を受信するステップ
を有することを特徴とする請求項8に通信設定方法。
【請求項10】
光無線LAN子機側通信装置から第1の光信号を送出させるために無線LAN子機側通信装置と通信するステップ、及び/又は、第1の光信号を受信するステップでは、各外部機器を認識可能なIDコードを少なくとも受信する
ことを特徴とする請求項5に記載の通信設定方法。
【請求項11】
外部機器に光信号を送信するステップでは、当該光信号に含まれる前記外部機器を認識可能なIDコードを少なくとも送信する
ことを特徴とする請求項6に記載の通信設定方法。
【請求項12】
外部機器から第2の光信号を受信するステップでは、当該光信号に含まれる前記外部機器を認識可能なIDコードを少なくとも受信する。
ことを特徴とする請求項9に記載の通信設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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