説明

照明装置

【課題】照明装置をソケットに装着後に照明部分の姿勢を調整できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明用の光源を有している照明本体部1と、ソケットに装着可能な口金部2とを有する照明装置において、前記照明本体部1の照射面3aと反対の背面側に設けられ球状外面8を備えた球状体5と、前記口金部2側に設けられて前記球状体5を収容する収容部10とを有し、前記球状体5が前記収容部10に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体5の外面から突出する突起9が前記収容部10に形成されている突起挿入孔17に挿入されている。前記球状体を口金部側に設け、前記球状体を収容する収容部を照明本体部側に設けるようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソケットに装着可能でソケットに装着後に照明部分の姿勢を調整できる照明装置に関し、例えば照明用の光源としてLED光源が使用されているLED照明装置に適用される。
【背景技術】
【0002】
照明用の光源としてLEDを用いたLED照明装置は消費電力が少ないため、現在普及しつつある。このLED照明装置は既存のソケットに差し込んで使用できることが好ましい。この場合、LED照明は照明光の照射方向に指向性を有しているので、LED照明装置をソケットに装着した後、照明光の照射方向の調整をできることが望まれる。このLED照明の姿勢を調整できる照明装置が特許文献1に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−221874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ボールジョイントを使用してLED光源の照射方向を調整できるようにしている。しかしながら、特許文献1の照明装置はソケットに口金部を装着するタイプの照明装置ではない。
【0005】
本発明の目的は、照明装置をソケットに装着後に照明部分の姿勢を調整できる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、照明用の光源を有している照明本体部と、ソケットに装着可能な口金部とを有する照明装置において、前記照明本体部の照射面と反対の背面側に設けられ球状外面を備えた球状体と、前記口金部側に設けられて前記球状体を収容する収容部とを有し、前記球状体が前記収容部に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体の外面から突出する突起が前記収容部に形成されている突起挿入孔に挿入されていることを特徴とする。
【0007】
本発明は、前記球状体を口金部側に設け、前記球状体を収容する収容部を照明本体部側に設けるようにしてもよい。すなわち、本発明は、照明用の光源を有している照明本体部と、ソケットに装着可能な口金部とを有する照明装置において、前記口金部側に設けられて球状外面を備えた球状体と、前記照明本体部の照射面と反対の背面側に設けられ前記球状体を収容する収容部とを有し、前記球状体が前記収容部に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体の外面から突出する突起が前記収容部に形成されている突起挿入孔に挿入されていることを特徴とする。
【0008】
前記突起挿入孔が長孔に形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、照明装置をソケットに装着後に照明部分の姿勢を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態である照明装置を示す斜視図である。
【図2】照明装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の別の実施形態である照明装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図1及び図2を参照しながら説明する。
【0012】
照明装置は照明本体部1と、ソケットに装着可能な口金部2とを有している。照明本体部1は照明用のLED光源が収容されている正方形形状の照明部3と、照明部3の照射面3aと反対の背面から垂直に突出している中空の真っ直ぐなロッド部4と、ロッド部4の後端に設けられている球状体5とを備えている。
【0013】
球状体5は球体を一対の平行な平面で裁断した形状を有している。すなわち、球状体5は一対の平行な環状平面6,7を有する中空の球状体で、球状外面8に外方に突出する突起9が設けられている。一対の平行な環状平面6,7と突起9は、照明部3の照射面3aと平行に配置している。
【0014】
口金部2は一般の電球が装着される既存のソケットに螺着可能な螺旋部2aを外周面に有し、一端に接点部2bを有している。口金部2の接点部2bと反対側の端部には照明本体部1の球状体5を収容する収容部10が固定されている。
【0015】
収容部10は球状体11と、その両側に張り出している一対の張出部12と、球状体11の一方の環状平面から突出する円筒部13とから構成されている。球状体11は球体を一対の平行な平面で裁断した形状を有している。すなわち、球状体11は、一対の平行な環状平面14,15を有する中空の球状体で、前記照明本体部1の球状体5の球状外面8を収容する球状内面を有しており、球状部分の壁部に突起挿入孔17が形成されている。突起挿入孔17は照明部3の照射面3aと平行に細長に延びる長孔で、その両端は円弧状に形成されている。
【0016】
上記の収容部10は図2に示されているように、収容部10を二分した一対の半割り部材10A,10Bから形成されている。ただし、円筒部13は一方の半割り部材10Aに設けられている。照明本体部1の球状体5の球状外面8を収容する球状内面は一対の半割り部材10A,10Bの球状内面16A,16Bで形成される。したがって、収容部10は一対の半割り部材10A,10Bが照明本体部1の球状体5を覆うように配置され、一対の張出部12に形成されている締結具挿入孔18に装着された締結具19で締結されて構成される。なお、この際、照明本体部1の球状体5の突起9が収容部10の球状体11の突起挿入孔17に挿入配置される。
【0017】
このようにして、照明本体部1の球状体5は口金部2に固定されている収容部10の球状体11に収容され、照明本体部1の球状体5とそれを収容した収容部10の球状体11とでボールジョイントが構成される。
【0018】
口金部2は収容部10の円筒部13の外面に挿入され、円筒部13に固定される。
【0019】
照明部3内のLED光源は照明本体部1や口金部2に配置される回路基板及びリード線により口金部2に電気的に接続されており、LED光源に電力が供給されるように構成されている。
【0020】
以下、本発明の照明装置を室内の天井部に設けられているソケットに装着する場合を説明する。
【0021】
照明装置の口金部2をソケットに差し込み、照明本体部1を回転して口金部2をソケットに装着する。この際、照明本体部1を回転したとき、照明本体部1の球状体5の突起9が口金部2に固定されている収容部10の球状体11の突起挿入孔17の端縁に係合するので、照明本体部1の回転と一緒に口金部2が回転される。これにより、口金部2がソケットに装着できる。
【0022】
照明装置がソケットに装着された後、照明本体部1の姿勢を調整することによって照明部3の照射面3aの姿勢を調整できる。すなわち、照明本体部1の球状体5と、それを収容した収容部10の球状体11とでボールジョイントを構成しているので、照明本体部1の角度(傾き)を調整して照明部3の照射面3aを例えば水平姿勢にすることができる。また、照明本体部1の球状体5の突起9が挿入する突起挿入孔17が長孔に形成されているので、照明本体部1を水平面内で回転させて、例えば照明部3の各辺を室内の壁面と平行になるように調整することができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、照明本体部1側に球状体5を設け、球状体5を収容してボールジョイントを構成する収容部10を口金部2側に設けたが、逆の構成とすることもできる。すなわち、球状体を口金部側に設け、前記球状体を収容してボールジョイントを構成する収容部を照明本体部側に設けるように構成してもよい。照明用の光源を有している照明本体部と、ソケットに装着可能な口金部とを有する照明装置であって、前記口金部に固定され球状外面を備えた球状体と、前記照明本体部の照射面と反対の背面側に設けられ前記球状体を収容する収容部とを有し、前記球状体が前記収容部に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体の外面から突出する突起が前記収容部に形成されている突起挿入孔に挿入されている。
【0024】
以下、上記のように構成した本発明の照明装置を室内の天井部に設けられているソケットに装着する場合を説明する。
【0025】
照明装置の口金部をソケットに差し込み、照明本体部を回転して口金部をソケットに装着する。この際、照明本体部を回転したとき、照明本体部側の収容部に形成されている突起挿入孔の端縁が、口金部側の球状体の外面から突出している突起に係合するので、照明本体部の回転と一緒に口金部が回転される。これにより、口金部がソケットに装着できる。
【0026】
照明装置がソケットに装着された後、照明本体部の姿勢を調整することによって照明部の照射面の姿勢を調整できる。すなわち、口金部側の球状体と、それを収容した照明本体部側の収容部とでボールジョイントを構成しているので、照明本体部の角度(傾き)を調整して照明部の照射面を例えば水平姿勢にすることができる。また、上記実施形態と同様に、口金部側の球状体の突起が挿入する突起挿入孔を長孔とすれば、照明本体部を水平面内で回転させて、例えば正方形形状に形成されている照明部の各辺を室内の壁面と平行になるように調整することができる。
【0027】
なお、前記で述べた球状体は上記実施形態で示したように完全な球体でなくてもよく、球状外面を有していればよい。勿論、完全な球体でもよい。また、収容部は球状体を収容し、ボールジョイントを構成する内面を有していればよい。
【0028】
図3は本発明の別の実施形態を示している。本実施形態は図1及び図2に示す実施形態とは、照明部3の形状と、収容部10の球状体11に形成する突起挿入孔17の形状が相違している。
【0029】
本実施形態では、照明部3は円形形状を有しており、突起挿入孔17は円形孔に形成されている。他の構成は図1及び図2により説明した上記実施形態と同じである。
【0030】
本実施形態の照明装置をソケットに装着する場合も図1及び図2により説明した上記実施形態と同じである。ただし、本実施形態においては、照明部3が円形形状であるので、照明本体部1を水平面内で回転してその向きを調整する必要はない。
【符号の説明】
【0031】
1・・照明本体部、2・・口金部、2a・・螺旋部、2b・・接点部、3・・照明部、3a・・照射面、4・・ロッド部、5・・球状体、6,7・・環状平面、8・・球状外面、9・・突起、10・・収容部、10A,10B・・半割り部材、11・・球状体、12・・張出部、13・・円筒部、14,15・・環状平面、16A,16B・・球状内面、17・・突起挿入孔、18・・締結具挿入孔、19・・締結具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明用の光源を有している照明本体部と、ソケットに装着可能な口金部とを有する照明装置において、前記照明本体部の照射面と反対の背面側に設けられ球状外面を備えた球状体と、前記口金部側に設けられて前記球状体を収容する収容部とを有し、前記球状体が前記収容部に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体の外面から突出する突起が前記収容部に形成されている突起挿入孔に挿入されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
照明用の光源を有している照明本体部と、ソケットに装着可能な口金部とを有する照明装置において、前記口金部側に設けられて球状外面を備えた球状体と、前記照明本体部の照射面と反対の背面側に設けられ前記球状体を収容する収容部とを有し、前記球状体が前記収容部に収容されてボールジョイントが構成され、前記球状体の外面から突出する突起が前記収容部に形成されている突起挿入孔に挿入されていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記突起挿入孔が長孔に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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