説明

照明装置

【課題】所望の複数の方向へ同時に光を照射可能にした照明装置を提供する。
【解決手段】長方形状の台板部を有し、中央部をスタンド1で支持させて水平に設けた第1の取付台部2と、前記台板部より短尺の長方形状の台板部を有し、前記台板部上に配置され、中央部を回動中心として水平方向に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に設けた第2の取付台部3と、光源42としてLEDを使用した第1,第2,第3及び第4の照明器4A,4B,4C,4Dとを備える。第1及び第2の照明器は、第1の取付台部の台板部上に長手方向に移動可能、かつ、任意の位置に固定可能、及び第1の取付台部に対して水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設ける。第3及び第4の照明器は、第2の取付台部の台板部上に、第2の取付台部に対して水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明装置に関する。さらに詳しくは、光の照射方向を任意に変更可能にした照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光の照射方向を変更可能に構成した照射装置は一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の照明装置は、光の照射方向を前後方向(上下方向)に変更可能に構成したものである。また、光の照射方向を上下及び左右方向に変更可能に構成した照射装置も一般に知られている。しかし、従来の照明装置は、1個の照明器を備え、この照明器から所望の一方向へ光を照射するように構成されている。
【0003】
ところで、光を照射する場合、一方のみではなく、目的対象物や状況等により、同時に複数の方向へ光を照射することが必要な場合がある。しかるに、従来の照明装置は上述したように一方向へのみ光を照射するように構成されているため、複数の照明装置を用意し、各照明装置から所望の方向へ光を照射して対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−12422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、1台の照射装置で一方向は勿論、所望の任意の複数の方向へ同時に光を照射可能にした照射装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のうち、1つの発明(第1の発明)は、所望の巾及び長さの略長方形状の台板部を有し、略中央部をスタンドで支持させて略水平に設けた第1の取付台部と、
前記台板部の巾と略対応する巾及び前記台板部より短尺の略長方形状の台板部を有し、前記第1の取付台部の台板部上に配置され、略中央部を回動中心として前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第2の取付台部と、
器体部の正面部に、光源から前記器体部の前方部方向へ光を照射する照明部を有する第1,第2,第3及び第4の照明器とを備え、
前記第1及び第2の照明器は、前記第1の取付台部の台板部上に配置され、前記台板部の長手方向に規制された所望の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能、及び前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けられ、
前記第3及び第4の照明器は、前記第2の取付台部の台板部上に配置され、前記第2の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けてあることを特徴とする。
【0007】
本発明のうち、他の1つの発明(第2の発明)は、第1の発明の照明装置において、前記第1の取付台部の台板部の長手方向の略中心線上に沿わせて前記台板部の長手方向の一側部側及び他側部側に設けた所望長さの長孔と、
前記第1の取付台部の台板部上に配置され、前記両長孔に沿わせてそれぞれ移動可能、かつ、任意の位置に固定可能、及び前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第1及び第2の取付用支持部材と、
前記第2の取付台部の台板部上に所定の間隔を存して配置され、前記第2の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第3及び第4の取付用支持部材とを備え、
前記第1及び第2の照明器は、前記第1及び第2の取付用支持部材でそれぞれ支持させて設けられ、
前記第3及び第4の照明器は、前記第3及び第4の取付用支持部材でそれぞれ支持させて設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明のうち、さらに他の1つの発明(第3の発明)は、第1又は第2の発明の照明装置において、前記第1の取付台部は、前記台板部と、この台板部の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部とで略コ字型のアングル状に形成され、前記第2の取付台部は、前記台板部と、この台板部の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部とで略コ字型のアングル状に形成されていること特徴とする。
【0009】
本発明においては、前記第1ないし第4の照明器の前記各光源はLEDを使用する構成を採用することができる(第4の発明)。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)第1ないし第4の各照明器の各光源の光を全て同一の方向へ照射して照明することができる。
(2)第3及び第4の照明器の各光源の光を例えば前方側の方向へ照射させると共に第1及び第2の照明器の各光源の光を左右方向、即ち、第3及び第4の照明器の光の照射方向と直交する方向へ照射させることができる。
(3)第3の照明器の光を前方側の方向、第4の照明器の光を後方側の方向へ照射させると共に第1及び第2照明器の光を左右方向へ照射させることができる。
(4)上記(1)〜(3)のように、1台の照明装置で第1〜第4の照明器の光の方向を所望の方向へ自由に変更して照射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態の照明装置の全体構成を概略的に示す正面図である。
【図2】前記照明装置の全体構成を概略的に示す平面図である。
【図3】図3(a)は前記照明装置の一部を拡大し、その構成を概略的に示す側面図、図3(b)は図3(a)に示す前記照明装置の一部を拡大し、その構成を概略的に示す側面説明図である。
【図4】図4(a)は図1のA−A線で切断し、その一部の構成を概略的に示す拡大断面図、図4(b)は図4(a)に示す照明装置の一部を拡大し、その構成を概略的に示す側面説明図である。
【図5】図1のB−B線で切断し、その一部の構成を概略的に示す拡大断面図である。
【図6】図1に示す照明装置に採用した第1及び第2の取付台部の構成を概略的に示す平面図である。
【図7】前記第1の取付台部の構成を概略的に示す斜視図(a)及び第2の取付台部の構成を概略的に示す斜視図(b)である。
【図8】前記照明装置に採用した一個の支持部材を例示し、その構成を概略的に示す斜視図である。
【図9】第1の照明器を拡大し、その構成を概略的に示す正面図である。
【図10】前記照明装置の第1〜第4の照明器の光の照射方向を変更した状態の一形態を概略的に示す平面説明図である。
【図11】前記照明装置の第1〜第4の照明器の光の照射方向を変更した状態の他の形態を概略的に示す平面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。
【0013】
図1ないし図10は本発明の一実施形態の照明装置を示す。これら図1ないし図10に示すように、本実施形態は、スタンド1と、第1の取付台部2と、第2の取付台部3と、第1の照明器4A,第2の照明器4B,第3の照明器4C,及び第4の照明器4Dとを備える。
【0014】
前記スタンド1は、第1及び第2の取付台部2及び3、並びに第1ないし第4の照射器4A…4Dを支持させるものである。本実施形態のスタンド1は、所望の径及び長さの主柱管10と三本の脚杆11とで三脚状に構成されている。主柱管10は伸縮管で形成され、固定具12で任意の位置で固定して長さ(高さ)を調節可能に構成されている。
【0015】
主柱管10は、管10の上端中心部から突出されて設けた所望の長さのネジ棒13を備える。主柱管10に支持させて設けた第1及び第2の取付台部2,3は、後述するように、ネジ棒13を介して解除自在に主柱管10に固定される。なお、本実施形態のスタンド1は一例として開示したもので、図示以外の任意の構成に変更可能なものである。
【0016】
第1の取付台部2は、所望の巾及び長さの略長方状の台板部20を有し、略中央部をスタンド1で支持させて設けられる。取付台部はアルミ金属その他の金属材やその他の素材で構成される。本実施形態の前記取付台部2は金属材で構成されている。
【0017】
本実施形態の第1の取付台部2は、図7(a)等に詳細に示すように、前記台板部20と、この台板部20の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部21a,21bとで略コ字型のアングル状に形成されている。取付台部2は、台板部20の略中央部に設けられ、前記ネジ棒13を貫通して挿入する挿入孔22を備える。第1の取付台部2は、ネジ棒13を前記孔22に貫通して挿入し、台板部20の裏面(内側面)を主柱管10の上端部に当接してスタンドで支持される。
【0018】
第1の取付台部2は、図7(a)等に詳細に示すように、台板部20の長手方向の略中心線上に沿わせて台板部20の長手方向の一側部側及び他側部側に設けた所望長さの長孔23a,23bを備える。本実施形態の長孔23a,23bは、台板部20の長さの約1/4強の長さ(両孔23a,23bは略同一長さ)に形成されている。第1の照明器4Aは、第1の取付用支持部材5Aで支持させて前記一方の長孔23a又は23b(図示では長孔23a)に沿わせて長孔の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能に台板部20上に配置して設けられる。第2の照明器4Bは、第2の取付用支持部材5Bで支持させて前記他方の長孔23b又は23a(図示では長孔23b)に沿わせて長孔の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能に台板部20上に配置して設けられる。
また、第1及び第2の照明器4A及び4Bは、第1の取付台部2の台板部20に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に設けられる。なお、これらの点については追って更に説明する。
【0019】
第1及び第2の取付用支持部材5A及び5Bは金属板等で構成されている。第1の取付用支持部材5Aは前記一方の長孔23a又は23b(図示では長孔23a)を介して台板部20上に配置して設けられる。また、第2の取付用支持部材5Bは他方の長孔23b又は23a(図示では長孔23b)を介して台板部20上に配置して設けられる。
【0020】
両取付用支持部材5A,5Bは同一構成に形成されている。その一例として、第1の取付用支持部材5Aを代表的に説明すると、本実施形態の支持部材5Aは、図8に詳細に示すように、所望の肉厚、長さ及び巾の四角形の底壁部50と、底壁部50の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の支持壁部51a,51bとで略コ字形の金具状に構成されている。
底壁部50の略中央部には、ボルト挿入孔52が設けてあると共に両支持壁部51a,51bの上方部側には、ボルト挿入用の挿入孔53a,53bが相対向して設けてある。
【0021】
第1の取付用支持部材5Aは、一方の長孔(図示では長孔23a)を介して台板部20上の一側部側に配置して設けられ、第2の取付用支持部材5Bは、他方の長孔(図示では長孔23b)を介して台板部20上の他側部側に配置して設けられる。両支持部材5A,5Bは、両長孔23a,23bに沿わせて長孔の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能、及び第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に設けられる。
【0022】
本実施形態の前記一方の支持部材5Aは、底壁部50の挿入孔52を長孔23aに合致させ、その状態でボルト54を挿入孔52及び長孔23aに貫通して挿入し、ボルト54の先端部(突出端部)に蝶ナット55を螺合して締め付けて、支持部材5Aを台板部20上に固定して設けるように構成してある。また、他方の支持部材5Bは、底壁部50の挿入孔52を長孔23bに合致させ、その状態でボルト54を挿入孔52及び長孔23bに貫通して挿入し、ボルト54の先端部(突出端部)に蝶ナット55を螺合して締め付けて、支持部材5Bを台板部20上に固定して設けるように構成してある(図3等参照)。
【0023】
一方、上記状態において、両ナット55,55をそれぞれ緩めることにより、両支持部材5A,5Bは、それぞれの長孔23a,23bに沿って長孔の範囲内で自由に移動可能になると共に台板部に対して略水平方向に自由に回動可能になる。そして、任意の位置で蝶ナット55を再び締め付けることにより、両支持部材5A,5Bは、その位置で台板部20上に固定される。
【0024】
第2の取付台部3は、前記台板部20の巾と略対応する巾(略同じ巾)及び台板部20より短尺の長さの台板部30を有している。本実施形態の台板部30は、第1の取付台部2の台板部20の長さの約半分弱の長さに形成されている。第2の取付台部3はアルミ合金その他の金属材やその他の素材で構成されている。本実施形態の取付台部3は金属材で構成されている。
【0025】
第2の取付台部3は、第1の取付台部2の台板部20上に配置され、台板部30の略中心部を回動中心として第1の取付台部2に対して略水平方向に回動自在、かつ、任意の位置、即ち、前記第1の取付台部の台板部20に対して任意の交叉角度を付与して台板部20に固定可能に支持させて設けられる。
【0026】
本実施形態の第2の取付台部3は、図7(b)等に詳細に示すように、前記台板部30と、この台板部30の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部31a,31bとで略コ字型のアングル状に形成されている。第2の取付台部3は、台板部30の略中央部に設けられ、前記ネジ棒13を貫通させて挿入する挿入孔32を備える。
【0027】
第2の取付台部3は、前記第1の取付台部2の前記挿入孔22に貫通した前記ネジ棒13を前記台板部30の挿入孔32に貫通して挿入し、ネジ棒13の先端部(突出端部)に蝶ナット14を螺合して締め付けて、第1の取付台部2の台板部20上に固定して設けるように構成されている。これにより、第1及び第2の取付台部2及び3はスタンド1の主柱管10で支持させてスタンド1の上端部に固定して設けられる。
【0028】
一方、上記状態において、ナット14を緩めることにより、第2の取付台部3は、図6に仮想線で示すように、第1の取付台部2に対して略水平方向に回動可能になる。そして、任意の回動位置で蝶ナット14を再び締め付けることにより、第2の取付台部3は、その位置で第1の取付台部の台板部20上に固定される。
【0029】
本実施形態の第2の取付台部3は、図7(b)等に詳細に示すように、台板部30の長手方向の略中心線上に沿わせて台板部30の長手方向の一側部側及び他側部側に設けた所望長さの長孔33a,33bを備える。第3の照明器4Cは、第3の取付用支持部材5Cで支持させて、一方の長孔33a又は33b(図示では長孔33a)を介して台板部30上に配置して設けられる。また、第4の照明器4Dは、第4の取付用支持部材5Dで支持させて、他方の長孔33b又は33a(図示では長孔33b)を介して台板部30上に配置して設けられる。前記長孔33a,33bは、前記取付用支持部材で支持させた状態で台板部30上に設けた第3及び第4の照明器4C,4Dの回動操作を円滑かつ容易に行なえるようにするために設けたものである。
【0030】
第3及び第4の取付用支持部材5C及び5Dは、第1及び第2の取付用支持部材と同質素材で同一に構成されている。即ち、所望の肉厚,長さ及び巾の四角形の底壁部50と、底壁部50の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の支持壁部51a,51bとで略コ字形の金具状に構成されている。また、底壁部50にボルト挿入用の挿入孔52を設ける構成、及び両支持壁部51a,51bにボルト挿入用の挿入孔53a,53bを設ける構成についても同様である。
なお、図面が複雑になるのを避けるため、第3及び第4の取付用支持部材5C,5Dの前記各構成部の各符号50,51a,51b,52,53a,53b等については、図8を援用して省略する。
【0031】
第3の取付用支持部材5Cは、第2の取付台部3の一方の長孔(図示では長孔33a)を介して台板部30上に配置して設けられ、第4の取付用支持部材5Dは、他方の長孔(図示では長孔33b)を介して台板部30上に配置して設けられる。両支持部材5C,5Dは、両長孔33a,33bに沿わせて長孔の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能、及び第2の取付台部3に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に設けられる。
【0032】
本実施形態の前記一方の取付用支持部材5Cは、底壁部50の挿入孔52を長孔33aに合致させ、その状態で上記と同様にボルト54(図示せず)を挿入孔52及び長孔33aに貫通させて挿入し、ボルトの先端部(突出端部)に蝶ナット55(図示せず)を螺合して締め付けて、支持部材5Cを台板部30上に設けるように構成されている。また、他方の支持部材5Dは、底壁部50の挿入孔52を長孔33bに合致させ、その状態でボルト54を挿入孔52及び長孔33aに貫通させて挿入し、ボルト54の先端部(突出端部)に蝶ナット55を螺合して締め付けて、支持部材5Dを台板部30上に固定して設けるように構成されている。
【0033】
一方、上記状態において、両ナット55,55をそれぞれ緩めることにより、両支持部材5C,5Dは、それぞれ長孔33a,33bに沿って長孔の範囲内で移動可能になると共に台板部30に対して略水平方向に自由に回動可能になる。そして、任意の位置で両ナット55を再び締め付けることにより、両支持部材5C,5Dは、その位置で台板部30上に固定される。
【0034】
第1,第2,第3及び第4の各照明器4A,4B,4C及び4Dは同一に構成され、器体部40の正面部に照明部41を備える。照明部41は、図1及び図9に示すように、光源42、反射板43(反射鏡)、及び反射板43の前面に設けた透明板44等を備え、光源42から器体部40の前方部方向へ光を照射させるように構成されている。
【0035】
本実施形態では、光源42として複数個のLED(発光ダイオード)を使用している。本実施形態では各照明部41に12VのLEDを12個宛づつ設けた例が開示されている。前記LEDの数量は所望に応じて増減可能である。
【0036】
本実施形態の各照明器4A…4Dは、器体部40の下端部の略中央部に突出させて設け、取付用支持部材の両支持壁部51a,51b間に適合して挟入(係入)可能に形成した取付部45を備える。各取付部45には図9に代表的に示すように、一側から他側に貫通するボルト挿入孔46が形成されている。また、器体部40の適当部に放熱部47を備える。
【0037】
各照明器4A…4Dは図示しない電気コードにより電源(図示せず)と電気的に接続されている。電源としては、基本的には専用のバッテリー(図示せず)を使用するが、車両搭載のバッテリーを使用することもできる。また、ACアダプタを接続して交流の電源も使用可能である。なお、配線部の適当部に電源スイッチ(図示せず)が設けてある。
【0038】
第1の照明器4Aは、第1の取付用支持部材5Aの両支持壁部51a,51b間に取付部45を係入(挟入)し、両支持壁部51a,51bに設けた挿入孔53a,53bを利用し、図9に示すように、一方の孔53a又は53bからボルト48を挿入して取付部45の挿入孔46及び他方の孔53b又は53aを貫通させ、ボルト48の先端部(突出端部)にナット49を螺合して締め付けて固定し、第1の照明器4Aを両支持壁部51a,51bで挟持させて支持部材5Aで支持させて取付けるように構成されている。なお、この場合において、第1の照明器4Aは前後方向(上下方向)に角度を調整して取付けることも可能である。この点については、第2ないし第4の各照明器においても同様である。
【0039】
第2の照明器4Bは、第2の取付用支持部材5Bに第1の照明器4Aと同様に両支持壁部51a,51bで支持させて固定して取付けるように構成されている。これにより、第1及び第2の照明器4A及び4Bは、第1の取付台部2の台板部20上に配置され、台板部20の長手方向に長孔23a,23bで規制された範囲内で自由に移動可能、かつ、任意の位置で固定可能、及び第1の取付台部に対して略水平方向に自由に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に搭載して設けてある。
【0040】
第3の照明器4Cは、第3の取付用支持部材5Cに第1の照明器4Aと同様の手段により両支持壁部51a,51bで支持させて固定して取付けるように構成されている。また、第4の照明器4Dは、第4の取付用支持部材5Dに第1の照明器4Aと同様の手段により両支持壁部51a,51bで支持させて固定して取付けるように構成されている。
【0041】
上記構成により、第3及び第4の照明器4C及び4Dは、第2の取付台部3の台板部30上に並べて配置され、台板部30の長手方向に長孔33a,33bで規制された範囲内で移動可能(但し、第1及び第2の照明器に比べて移動可能距離は短い。)、かつ、任意の位置で固定可能、及び第2の取付台部3に対して略水平方向に自由に回動可能、かつ、任意の位置で固定可能に搭載して設けてある。
【0042】
本実施形態の照明装置は、上記のように構成したもので、次に使用例の一例及び作用効果等について説明する。
(1)図1及び図2に示すように、第1及び第2の取付台部2及び3を直線状に配置して固定すると共に各照明器の照明部41を全て正面方向又は背面方向(前方側又は後方側の方向)に向けて固定する。これにより、各照明器の各照明部の光源の光を図2の矢印で示すように、全て同一方向(正面方向又は背面方向)へ照射して照明することができる。
【0043】
(2)図10に示すように、第3及び第4の照明器4C及び4Dは、上記(1)と同様に照明部を正面方向(前方側の方向)又は背面方向(後方側の方向)に向けて固定する。一方、第1の照明器4Aは、照明部41を図10において左方向に向けて固定し、第2の照明器4Bは、照明部41を第1の照明器と反対方向(図10において右方向)に向けて固定する。これにより、第3及び第4の照明器は両照明部の光源の光を図10の矢印で示すように、正面方向又は背面方向へ照射させて照明する。また、第1の照明器は照明部の光源の光を図10の矢印で示すように、同図において左方向へ照射して照明する。また、第2の照明器は照明部の光源の光を第1の照明器と反対方向、即ち、図10に矢印で示すように、同図において右方向へ照射して照明することができる。
【0044】
(3)図11に示すように、第2の取付台部3を第1の取付台部2と直交させて固定し、第3の照明器4Cは、照明部41を正面方向(前方側の方向)に向けて固定する。また、第4の照明器4Dは、照明部41を第1の照明器と反対方向、即ち、背面方向(後方側の方向)に向けて固定する。
一方、第1の照明器4Aは中央部側(第3および第4の照明器の近く)へ移動し、照明部を図11において左方向へ向けて固定する。また、第2の照明器4Bも第1の照明器4Aと同様に中央部側へ移動し、照明部を第1の照明器と反対方向、即ち、図11において右方向へ向けて固定する。これにより、第3の照明器4Cの光源の光を図11の矢印で示すように、正面方向(前方側の方向)、第4の照明器の照明部の光源の光を同図矢印で示すように、背面方向(後方側の方向)へ照射させて照明する。また、同図に矢印で示すように、第1の照明器4Aの照明部の光源の光を左方向、第2の照明器4Bの照明部の光源の光を右方向へ照射して照明することができる。
【0045】
(4)上記(1)〜(3)に記載したように、1台の照明装置で第1ないし第4の照明器の光の照射方向を所望の方向へ自由に変更して照射し、照明することができる。
【0046】
(5)また、各照明器4A…4Dの照明部の光源の光を斜め方向へ照射して照明することもできる。また、斜め下方又は斜め上方へ向けて照射して照明することも可能である。
(6)さらにまた、本実施形態では、光源としてLED(発光ダイオード)を使用した構成を採用したので、例えば、災害時等で停電した場合においても、バッテリーを使用して支障なく光を照射して照明することができる。
【0047】
なお、上記した実施形態は一例として開示したもので、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲において任意に変更可能なものである。
【符号の説明】
【0048】
1 スタンド
2 第1の取付台部
3 第2の取付台部
4A 第1の照明器
4B 第2の照明器
4C 第3の照明器
4D 第4の照明器
42 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の巾及び長さの略長方形状の台板部を有し、略中央部をスタンドで支持させて略水平に設けた第1の取付台部と、
前記台板部の巾と略対応する巾及び前記台板部より短尺の略長方形状の台板部を有し、前記第1の取付台部の台板部上に配置され、略中央部を回動中心として前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第2の取付台部と、
器体部の正面部に、光源から前記器体部の前方部方向へ光を照射する照明部を有する第1,第2,第3及び第4の照明器とを備え、
前記第1及び第2の照明器は、前記第1の取付台部の台板部上に配置され、前記台板部の長手方向に規制された所望の範囲内で移動可能、かつ、任意の位置で固定可能、及び前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けられ、
前記第3及び第4の照明器は、前記第2の取付台部の台板部上に配置され、前記第2の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けてある
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1の取付台部の台板部の長手方向の略中心線上に沿わせて前記台板部の長手方向の一側部側及び他側部側に設けた所望長さの長孔と、
前記第1の取付台部の台板部上に配置され、前記両長孔に沿わせてそれぞれ移動可能、かつ、任意の位置に固定可能、及び前記第1の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第1及び第2の取付用支持部材と、
前記第2の取付台部の台板部上に所定の間隔を存して配置され、前記第2の取付台部に対して略水平方向に回動可能、かつ、任意の位置に固定可能に設けた第3及び第4の取付用支持部材とを備え、
前記第1及び第2の照明器は、前記第1及び第2の取付用支持部材でそれぞれ支持させて設けられ、
前記第3及び第4の照明器は、前記第3及び第4の取付用支持部材でそれぞれ支持させて設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記第1の取付台部は、前記台板部と、この台板部の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部とで略コ字型のアングル状に形成され、前記第2の取付台部は、前記台板部と、この台板部の両側縁から略直角に延出させて対設した一対の側壁部とで略コ字型のアングル状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1ないし第4の照明器の前記各光源はLEDで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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