説明

照明装置

【課題】LED実装基板を取付けたボードを天井部に複数並列配置して構成する照明装置であって、取付作業や配線作業を短時間で容易に行える照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置はLED3を実装した基板1と、基板1を取付けるボード14と、両端部にコネクタ17b,17cを有するコネクタ付き電線17とを備え、基板1は一対の入力端子4a,4bとこれらに電気的に接続した一対の送り端子5a,5bとが裏面から突出し、ボード14は基板1の入力端子と送り端子が挿通可能な複数の端子孔を有し、基板1の端子がボード14の端子孔を挿通してボード14裏面から突出した状態で基板1をボード14に取付け、基板1を取付けたボード14を天井部に複数並列配置し、最前段の基板1の入力端子を直流電源15に接続し、隣り合う基板1の送り端子と入力端子を最前段の基板1から最後段の基板1まで順次、コネクタ付き電線17で接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)実装基板を取り付けたボードを天井部に複数並列配置して構成される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明用の光源としてLEDを用いたLED照明装置は消費電力が少ないため、現在普及しつつある。このLED照明装置として、半導体光源が並設された器具本体と、半導体光源に電源を供給する複数の電源端子と、器具本体から導出された電源端子が建物に設置した板体に配設された固定電源端子に電気的に接続される照明器具が知られている(特許文献1参照)。この照明器具は天井板に取り付ける際の取付作業及び配線作業を短時間で容易に行なえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3882298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、上記照明器具を複数、天井部に並設する構成、さらにはその配線構造は示されていない。
【0005】
本発明の目的は、LED実装基板を取り付けたボードを天井部に複数並列配置して構成する照明装置であって、取付作業や配線作業を短時間で容易に行なうことができる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明装置は、LEDを実装した基板と、前記基板を取り付けるボードと、両端部にコネクタを有しているコネクタ付き電線とを備え、前記基板は一対の入力端子とこれらの端子にそれぞれ電気的に接続された一対の送り端子とが裏面から突出し、前記ボードは前記基板の一対の入力端子と一対の送り端子がそれぞれ挿通可能な複数の端子孔を有し、前記基板の端子が前記ボードの端子孔を挿通してボード裏面から突出した状態で前記基板が前記ボードに取り付けられ、この基板を取り付けたボードが天井部に複数並列配置され、最前段の基板の一対の入力端子が直流電源に接続され、隣り合う基板の送り端子と入力端子が最前段の基板から最後段の基板まで前記コネクタ付き電線で電気的に順次接続されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の照明装置によれば、LED実装基板を取り付けたボードを天井部に複数並列配置した後、最前段の基板の一対の入力端子を直流電源に接続し、隣り合う基板の送り端子と入力端子を最前段の基板から最後段の基板までコネクタ付き電線で順次接続すれば、照明装置を完成できるので、取付作業や配線作業を短時間で容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態である照明装置を下から見た下面図である。
【図2】同照明装置を天井裏から見た平面図である。
【図3】LED実装基板組立体の平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】LED実装基板の下面図である。
【図6】コネクタ付き電線を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0010】
図3及び図4において、1はLED実装基板で、基板2の一面に複数のLED3(図5参照)が実装され、複数のLED3は図示外の配線パターンによって接続されている。4a,4bはLED3の正極側及び負極側の一対の入力端子で、基板2の裏面(LED3と反対側の面)から垂直に突出している。5a,5bは正極側及び負極側の一対の送り端子で、基板2の裏面から垂直に突出している。正極側及び負極側の入力端子4a,4bと送り端子5a,5bはそれぞれ電気的に接続されている。
【0011】
6はアルミニウム合金製の放熱板でLED実装基板1の裏面に配置されている。放熱板6には中央部付近の前後左右に4箇所、U字形に切り込みを入れられた部分が下側に垂直に折り曲げられて取付片7が形成されている。放熱板6はLED実装基板1の裏面に配置された際、取付片7が基板2に形成されている取付孔に挿入され、基板2からの突出部分を折り曲げられて基板2に固定される。また、放熱板6には一対の端子挿通孔8,9が形成されており、LED実装基板1の一対の入力端子4a,4bと一対の送り端子5a,5bはそれぞれ端子挿通孔8,9を挿通して放熱板6から突出する。放熱板6の中央部の上面にはL字板からなる取付片10が固定されている。取付片10は中央の垂直な切り込みによって上半部が一対の分割片とされている。
【0012】
放熱板6を固定したLED実装基板1は照明カバー11に装着される。照明カバー11は一面開放の樹脂製の箱型カバーで、開口縁の四辺の中央から樹脂片12が突出している。放熱板6を固定したLED実装基板1はLED実装基板1が照明カバー11の底部側に配置するようにして照明カバー11内に固定される。すなわち、放熱板6を固定したLED実装基板1が照明カバー10内に押込まれると、照明カバー11の樹脂片12が一旦、押し下げられ、LED実装基板1が照明カバー11内に完全に入り込むと、樹脂片12は元の位置に復帰して放熱板6を固定したLED実装基板1を押さえて固定する。以下、放熱板6を固定したLED実装基板1を照明カバー11内に装着したものをLED実装基板組立体13という。
【0013】
図1及び図2に示されているように、2個のLED実装基板組立体13が一枚のボード14に取り付けられる。ボード14にはLED実装基板1の一対の入力端子4a,4bと一対の送り端子5a,5bが挿通可能な端子孔、及び放熱板6の取付片10が挿通可能な取付孔がそれぞれ形成されている。したがって、LED実装基板1の一対の入力端子4a,4bと一対の送り端子5a,5bがボード14の端子孔を挿通し、放熱板6の取付片10がボード14の取付孔を挿通して、ボード14裏面から突出した状態で、LED実装基板組立体13がボード14に装着される。放熱板6の取付片10はボード14からの突出部分を折り曲げてボード14に固定される。
【0014】
図1及び図2に示されているように、2個のLED実装基板組立体13を取り付けたボード14が、複数(本実施形態では12枚)、天井部に並列配置され、天井部の支持フレーム(図示せず)に支持され固定される。
【0015】
図2に示されているように、最前段のLED実装基板1の正極側の入力端子4aと負極側の入力端子4bが直流電源15にコネクタ付き電線16を使用して電気的に接続される。コネクタ付き電線16は電線の一端に直流電源15に接続できるコネクタと、他端に入力端子4a,4bに接続できるコネクタとを有している。
【0016】
図2に示されているように、複数のLED実装基板1は直流電源15に対して並列接続される。すなわち、互いに隣り合うLED実装基板1において、一方の基板1の送り端子5a,5bと、隣りの基板1の入力端子4a,4bが、最前段のLED実装基板1から最後段のLED実装基板1まで順次、コネクタ付き電線17を使用して電気的に接続される。コネクタ付き電線17は図6に示されているように、電線17aの両端部に入力端子4a,4bと送り端子5a,5bとに挿入嵌合できるコネクタ17b,17cを有し、送り端子5a,5bと入力端子4a,4bとを電気的に接続できる。
【0017】
本実施形態では、1個の直流電源15と12個のLED実装基板1の組合せが天井部に2組設けられている。
【0018】
したがって、直流電源15から出力された直流電圧が各LED実装基板1の一対の入力端子4a,4b間に印加されると、LED3が点灯し、照明される。
【0019】
上記実施形態では、一枚のボード14にLED実装基板1を2個取り付けたが、これに限ることはなく、一枚のボード14にLED実装基板1を1個取り付けたものでもよく、あるいは3個以上でもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0020】
1・・LED実装基板、2・・基板、3・・LED、4a,4b・・入力端子、5a,5b・・送り端子、6・・放熱板、7・・取付片、8,9・・端子挿通孔、10・・取付片、11・・照明カバー、12・・樹脂片、13・・LED実装基板組立体、14・・ボード、15・・直流電源、16・・コネクタ付き電線、17・・コネクタ付き電線、17a・・電線、17b,17c・・コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDを実装した基板と、前記基板を取り付けるボードと、両端部にコネクタを有しているコネクタ付き電線とを備え、前記基板は一対の入力端子とこれらの端子にそれぞれ電気的に接続された一対の送り端子とが裏面から突出し、前記ボードは前記基板の一対の入力端子と一対の送り端子がそれぞれ挿通可能な複数の端子孔を有し、前記基板の端子が前記ボードの端子孔を挿通してボード裏面から突出した状態で前記基板が前記ボードに取り付けられ、この基板を取り付けたボードが天井部に複数並列配置され、最前段の基板の一対の入力端子が直流電源に接続され、隣り合う基板の送り端子と入力端子が最前段の基板から最後段の基板まで前記コネクタ付き電線で電気的に順次接続されてなることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記LED実装基板に放熱板が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記放熱板を取り付けたLED実装基板が一面開放の箱形照明カバー内に固定されていることを特徴とする請求項2記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−62067(P2013−62067A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198341(P2011−198341)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(500379509)有限会社ヨコタテクニカ (31)
【Fターム(参考)】