説明

照明装置

【課題】中央部が暗部となる現象を回避し、発光面の輝度を均一化し、明るさ感を向上できる照明装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、装置取付面Cに取付けるための取付部4を略中央部に有する取付部材1と、外周部に光入射端面61を有して前記取付部材1の前面側を取付部4を含んで覆うように配設される導光板6と、この導光板6の前記光入射端面61に出射光が入射するように配設された発光素子51とを備えて前記取付部材1の前面側に開閉可能に取付けられる光源部本体2とを備える照明装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光ダイオード(以下、LEDと称する。)等の発光素子を光源として、導光板を用いて照明を行う照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、LEDの高出力化、高効率化に伴い、光源としてLEDを用いた屋内又は屋外で使用される長寿命化が期待できる照明装置が開発されている。この照明装置は、LEDを基板に複数実装して所定の明るさを得るようにしたもので、例えば、天井面等に取付けられる一般住宅用のシーリングライトとして用いられている。
【0003】
しかし、LEDから出射される光は指向性が強くグレアが生じやすく、また、輝度むらが発生しやすい。そこで、グレアを抑制し、発光面の均一性の向上を図るため、導光板を用いて照明を行う新たな照明装置が開発されている。
【0004】
このような照明装置の場合、例えば、天井面に設置された配線器具である引掛けシーリングボディにアダプタが電気的かつ機械的に接続され、このアダプタに照明装置本体が取付けられる。したがって、照明装置本体を取付ける場合や取外す場合、アダプタの操作等を可能とするために、導光板の中央部にはアダプタと対応して開口が形成されるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−171146号公報
【特許文献2】国際公開2011/081246号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような照明装置においては、アダプタと対応して形成される中央部の開口は、光が導光されない部分であり、この部分が暗くなり、中央部が暗部となる現象が生じる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、前記中央部が暗部となる現象を回避し、発光面の輝度を均一化し、明るさ感を向上できる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態による照明装置は、装置取付面に取付けるための取付部を略中央部に有する取付部材を備えている。また、この取付部材の前面側に開閉可能に取付けられる光源部本体を備えており、光源部本体は、外周部に光入射端面を有して前記取付部材の前面側を取付部を含んで覆うように配設される導光板と、この導光板の前記光入射端面に出射光が入射するように配設された発光素子とを有している。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、発光面の輝度を均一化し、明るさ感を向上できる照明装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【図2】同照明装置の天井面への取付状態を示す断面図である。
【図3】図2の状態において、取付部材と光源部本体とを分離して示す断面図である。
【図4】同照明装置における光源部本体を分解して示す斜視図である。
【図5】図2中、A部を示す拡大図である。
【図6】同照明装置において、天井面への取付手順を示しており、取付部材を取付けた状態を示す断面図である。
【図7】同照明装置において、天井面への取付手順を示しており、取付部材に光源部本体を取付ける初期の過程を示す断面図である。
【図8】同じく、照明装置において、天井面への取付手順を示しており、取付部材に光源部本体を取付ける途中の過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態の照明装置は、装置取付面に設置された配線器具としての引掛けシーリングボディに取付けられて使用される形式であり、導光板を用いて例えば、室内の照明を行うものである。
以下、本発明の実施形態について図1乃至図8を参照して説明する。なお、各図において同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
図1乃至図5に示すように、照明装置は、取付部材1と、光源部本体2とを備えている。取付部材1には、点灯装置3及び取付部4としてのアダプタガイドが配設されている。また、光源部本体2は、光源部5、導光板6、サポートシャーシ7、本体枠8及び複数の電気的補助部品が設けられた補助部品ユニット9を備えている。
【0013】
さらに、照明装置は、装置取付面としての天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに電気的かつ機械的に接続されるアダプタA及び光源部2の点灯状態を制御する赤外線リモコン送信器Rcを備えている。このような照明装置は、略正方形状の外観に形成され、前面側を光の照射面とし、背面側を天井面Cへの取付面としている。これらの構成要素について順次説明する。
【0014】
取付部材1は、冷間圧延鋼板等の金属材料の平板から略正方形状に形成され、前面側が開放するように背面側が凸をなした装置本体であり、具体的にはシャーシである。略中央部には、天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCb及びアダプタAに対向する後述する取付部4が配置される円形状の開口11が形成されている。
【0015】
また、取付部材1の対向する一辺側(図示上、左側)における開放縁部の2箇所には、鍵状に折曲され外側へ突出する係止受金具12がねじ等の固定手段によって取付けられている。一方、他辺側(図示上、右側)における開放縁部の2箇所には、この係止受金具12と対向するように、背面側へ突出する係止受金具13が同様に、ねじ等の固定手段によって取付けられている。
さらに、取付部材1の背面側には、スポンジ製のパッキンPが取付けられている。
【0016】
点灯装置3は、取付部材1に取付けられていて、回路基板31と、この回路基板31に実装された回路部品32とを備えている。回路基板31は、ガラスエポキシ樹脂等の絶縁材料からなり、板状に形成されて、表面側には、制御用IC、コンデンサ、巻線部品、抵抗素子等の回路部品32が実装されている。また、電源側(アダプタA側)に接続される受電用コネクタCn1及び、負荷側、すなわち、光源部5側と接続するために、回路基板31に接続されて配線接続用部材としてのリード線L1によって導出された給電用コネクタCn2が設けられている。さらに、回路基板31の裏面側には、スイッチング素子や表面実装部品等の比較的高さ寸法の小さい部品が実装されている。
【0017】
回路基板31は、図示上、表面側を下側にして取付部材1の内側であって、開口11の周囲に樹脂製固定具31aによって取付けられている。樹脂製固定具31aは、先端が取付部材1の背面側から前面側へ突出するように配置されていて、これが回路基板31に形成された取付穴に圧入されるようになっている。
【0018】
また、回路基板31の取付状態では、前記受電用コネクタCn1は、開口11側、すなわち、内周側に位置され、給電用コネクタCn2は、外周側に位置されるようになる。
【0019】
以上のような点灯装置3は、後述するように受電用コネクタCn1にアダプタA側が電気的に接続されて、アダプタAを介して商用交流電源に接続される。したがって、点灯装置3は、この交流電源を受けて直流出力を生成し、リード線L1から給電用コネクタCn2を介してその直流出力を光源部5に供給するようになっている。
【0020】
取付部4は、アダプタガイドであり、アダプタAが挿通し係合する部材であり、照明装置を天井面Cに取付けるための部材である。アダプタガイドは、やや厚さ寸法のある略四角形状に形成されていて、中央部には、アダプタAが挿通し、係合する円形状の係合口41が設けられている。このアダプタガイドは、取付部材1の略中央部に形成された開口11に対応して配設されている。
【0021】
なお、取付部4は、必ずしもアダプタガイド等と指称される部材である必要はない。例えば、シャーシ等に形成される開口であってもよく、配線器具としての引掛けシーリングボディCbに対向し、アダプタAが係合される部材や部分を意味している。要は、照明装置を天井面Cに取付けるための部材や部分である。
次に、光源部本体2は、光源部5、導光板6、サポートシャーシ7、本体枠8及び補助部品ユニット9を備えている。
【0022】
光源部5は、図2乃至図5に示すように、発光素子51が実装された基板52と、この基板52が取付けられる取付部材としての取付板53とから構成されている。
【0023】
基板52は、図4に代表して示すように、横長の長方形状に形成されていて、絶縁材であるガラスエポキシ樹脂の平板からなり、表面側には銅箔で形成された配線パターンが施されている。また、配線パターンの上に適宜レジスト層が積層されて形成されるようになっている。なお、基板52の材料は、絶縁材とする場合には、セラミックス材料又は合成樹脂材料を適用できる。さらに、金属製とする場合は、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れたべース板の一面に絶縁層が積層された金属製のべース基板を適用してもよい。
【0024】
発光素子51は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが基板52の長手方向に沿って直線状に並べられて複数個実装され配設されている。LEDパッケージは、概略的にはセラミックスや合成樹脂で形成されたキャビティに配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とから構成されている。
【0025】
LEDチップは、青色光を発光するLEDチップである。透光性樹脂には、蛍光体が混入されており、白色光を出射できるようにするために、青色の光とは補色の関係にある黄色系の光を放射する黄色蛍光体が使用されている。
【0026】
なお、LEDは、LEDチップを直接基板52に実装するようにしてもよく、また、砲弾型のLEDを実装するようにしてもよく、実装方式や形式は、格別限定されるものではない。
【0027】
取付板53は、アルミニウムや亜鉛めっき鋼板等の熱伝導が良好な材料から作られており、横長で側面が略C型チャンネル形状に形成されている。この取付板53の内側壁には、基板52がねじ止め等によって、その裏面側が密着するように取付けられている。したがって、光源部5は、取付板53に基板52が取付けられてユニット化されている。
【0028】
本実施形態では、主として図4に示すように、このユニット化された光源部5が2個用いられており、導光板6の対向する二つの辺に対応して配設されるようになっている。また、ユニット化された光源部5相互は、リード線L2によって電気的に接続されており、さらに、一方の光源部5からは基板52に接続されてリード線L3によって導出された受電用コネクタCn3が設けられている。
なお、このユニット化された光源部5は、導光板6の各辺に対応するように配設してもよく、適宜設計に応じて選択することができる。
【0029】
導光板6は、アクリル樹脂等の透過率の高い材料を用いて四角形状の平板状に形成され、背面側の全面には光を拡散する多数の白色の反射ドットからなるドットパターンが印刷によって形成されているとともに反射シートが設けられている。また、前面側の全面には、拡散シートが設けられている。また、この導光板6の外周部である四角形状の各辺の側端面のうち、対向する二つの側端面は、発光素子51から出射される光が入射して導光板6内を進行する光入射端面61として機能するようになっている。
【0030】
このような導光板6の光入射端面61には、光源部5の基板52が配設されるようになる。つまり、主として図5に示すように、導光板6の光入射端面61に光が入射するように、複数の発光素子51が基板52に直線状に並べられて配設されるようになる。また、導光板6は、取付部材1の前面側を取付部4を含んで覆うようになる。
【0031】
サポートシャーシ7は、放熱部材を兼用しているもので、放熱部材として機能する。サポートシャーシ7は、熱伝導性を有するアルミニウム等の金属材料から比較的広い面積を有して略正方形状に形成されており、背面側に正方形状の浅皿状の凹部71を有し、この凹部71の各辺には外側に段状に屈曲して延出する取付片72が形成されている。また、凹部71の前面側は、導光板6を支持する支持面として構成されている。
【0032】
本体枠8は、ABS樹脂やポリカーボネート等の合成樹脂から作られていて、略正方形状であって前記導光板6の寸法より大きな枠状に形成されており、図5に示すように、側壁81と、この側壁81の下端部から内側に向かって斜め下方に延出し、さらに内側に向かって斜めに立ち上がる傾斜状部を有する底壁82とを備えている。また、底壁82には、複数のボス83が立設されており、このボス83には、サポートシャーシ7の取付片72がねじ止めされるようになっている。
【0033】
さらに、本体枠8の対向する一辺側(図示上、左側)における縁部の2箇所には、係止孔85aを有して外側へ突出する係止金具85がねじ等の固定手段によって取付けられている。一方、他辺側(図示上、右側)における縁部の2箇所には、この係止金具85と対向するように、係止金具86が取付けられている。この係止金具86は、クランプ金具であり、湾曲状に形成されてばね性を有しており、先端側には係止部86aを備えて本体枠8に回動可能に軸支されている。
【0034】
このような係止金具85、86は、前述の取付部材1に設けられた係止受金具12、13と対向するように配設されており、詳細を後述するように係止受金具12、13に係止されるようになっている。
なお、本実施形態においては、これら係止金具85、86及び係止受金具12、13によって係止手段が構成されている。
【0035】
補助部品ユニット9は、横長箱状のケース内にユニット基板及びこの基板に実装された複数の電気的補助部品を備えて構成されている。本実施形態における電気的補助部品は、赤外線リモコン信号受信部、常夜灯やチャンネル設定スイッチである。
【0036】
この補助部品ユニット9は、照明装置の外周縁部、具体的には、本体枠8の外周縁部に配設される。したがって、導光板6の発光領域の外側に配設されるようになっている。このように構成された補助部品ユニット9は、複数の電気的補助部品が集中化して設けられていて、本体枠8に取付けられるようになっている。
【0037】
アダプタAは、図2及び図3に示すように、天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに、上面側に設けられた引掛刃によって電気的かつ機械的に接続されるもので略円筒状をなし、周壁の両側には一対の係止部A1が、内蔵されたスプリングによって常時外周側へ突出するように設けられている。この係止部A1は下面側に設けられたレバーを操作することにより没入するようになっている。
【0038】
また、このアダプタAからは、前記点灯装置3へ接続する電源コードL4が導出され、その先端部には電源コネクタCn4が接続されている。この電源コネクタCn4は、点灯装置3に設けられた受電用コネクタCn1に接続されるようになっている。
【0039】
赤外線リモコン送信器Rは、例えば、周波数38kHzのパルス状の特定のコード化された赤外線リモコン制御信号を送信するもので、例えば、全光点灯ボタン、調光点灯ボタン、常夜灯ボタンや消灯ボタン等が設けられている。このリモコン送信器Rを補助部品ユニット9、すなわち、赤外線リモコン信号受信部に向けて操作することによって光源部5における発光素子51の発光状態、つまり、全光点灯、調光点灯、消灯等の制御を行うことができる。
【0040】
このように構成された照明装置において、図2及び図5に代表して示すように、放熱部材として機能するサポートシャーシ7は、導光板6の背面側に配置され、本体枠8の複数のボス83にねじ止めされて取付けられている。この状態では、サポートシャーシ7の取付片72は、光源部5における取付板53の上面に面接触して熱的に結合されるようになっている。したがって、取付片72は、光源部5とサポートシャーシ7との熱的結合部となっている。
【0041】
また、図5に示すように、導光板6の前面側の外周縁部は、本体枠8における底壁82の傾斜状部に支持されている。一方、前記のように導光板6の背面側には、サポートシャーシ7が配設されており、導光板6は、サポートシャーシ7と、本体枠8の底壁82の傾斜状部とによって挟持されるように配置されている。この状態においては、導光板6の光入射端面61は、発光素子51と対向して位置し、発光素子51から出射される光が入射するようになっている。
次に、上記のように構成された照明装置の天井面Cへの取付手順について、図2及び図3、図6乃至図8を参照して説明する。
【0042】
まず、図3に示すように天井面Cに引掛けシーリングボディCbが設置されている。また、この引掛けシーリングボディCbには、アダプタAが電気的かつ機械的に接続されている。
【0043】
この状態で図6に示すように、取付部材1側をアダプタAに取付ける。具体的には、取付部材1における取付部4としてのアダプタガイドの係合口41をアダプタAに合わせながら、アダプタAの係止部A1がアダプタガイドの係合口41に確実に係合するまで取付部材1を下方から手で押し上げて取付け操作を行う。この状態でアダプタAから導出されている電源コネクタCn4を点灯装置3の受電用コネクタCn1に接続する。
【0044】
次いで、この取付部材1に光源部本体2側を取付ける。図7に示すように、本体枠8の係止金具85における係止孔85aを取付部材1の鍵状の係止受金具12に挿通させ、係止金具85引掛けて支持する。その後、点灯装置3から導出されている給電用コネクタCn2と光源部5から導出されている受電用コネクタCn3とを接続する。この場合、図6に示すように点灯装置3から導出されている給電用コネクタCn2は、自重により下方に垂れ下るようになっているので、この給電用コネクタCn2と光源部5から導出されている受電用コネクタCn3との接続作業が容易となる。
【0045】
続いて、図8に示すように、光源部本体2を係止金具85側を支点として回動し、取付部材1の前面側を覆うように閉塞する。この状態で本体枠8に軸支されている係止金具86を回動し、係止部86aを背面側へ突出した係止受金具13に弾性を伴って所定の結合力をもって係合する。この状態が取付完了状態である(図2参照)。
【0046】
照明装置の取付状態では、アダプタAが取付部材1の開口11を挿通し、アダプタAの係止部A1がアダプタガイドの係合口41に係止され、取付部材1の背面側に設けられたパッキンPが弾性変形し、取付部材1の背面側と天井面Cとの間に圧縮状態で介在されるようになる。したがって、照明装置は、アダプタAにがたつきなく、しっかりと係合し、安定して取付状態が保持される。
【0047】
また、照明装置を取外す場合には、概略的には、本体枠8に軸支されている係止金具86を回動して係止受金具13との係合を解き、光源部本体2を取付部材1から取外し、取付部材1の前面側を開放する。そして、アダプタAに設けられているレバーを操作してアダプタAの係止部A1の係合を解くことにより取付部材1を取外すことができる。
このように光源部本体2は、取付部材1の前面側に開閉可能に、かつ着脱可能に取付けられるようになっている。
【0048】
以上のような照明装置の取付状態において、点灯装置3は、取付部材1側に配設されている。このため、取付部材1に結合される光源部本体2側の重量が軽減され、係止手段を構成する係止金具85、86及び係止受金具12、13にかかる荷重負担が軽減され強度的に有利となる。
【0049】
また、点灯装置3に設けられている受電用コネクタCn1は、内周側に位置され、給電用コネクタCn2は、外周側に位置されるようになっているので、受電用コネクタCn1は、アダプタAに近く、給電用コネクタCn2は、光源部5に近く位置されるようになる。したがって、各距離が短くなり、配線接続用部材としてのリード線L1やL3を短くすることが可能となるとともに、接続作業が容易となる。また、これらコネクタ等の配線接続用部材が光源部本体2の回動支点となる係止金具85及び係止受金具12側に配設されていることにより係止手段による光源部本体2の回動動作との関係においてもリード線L1やL3を短くすることが可能となる(図7参照)。
【0050】
なお、リード線L1及びリード線L3は、一方のみ設け、他方にはコネクタのみを設けるようにしてもよい。例えば、リード線L3を設けることなく、光源部5の基板52に受電用コネクタCn3を直接的に実装するようにしてもよい。
【0051】
照明装置の取付状態において、例えば、赤外線リモコン送信器Rを操作して点灯装置3に電力が供給されると、基板52を介して発光素子51に通電され、各発光素子51が点灯装置3によって点灯制御される。発光素子51から出射された光は、導光板6の光入射端面61へ入射し、この入射した光は、導光板6内で全反射して導光板6全体に広がるとともに、背面側に形成された反射ドットからなるドットパターンや反射シートによって反射されて拡散され均質化された光が前面側から放射される。
【0052】
この場合、導光板6は、取付部材1の前面側を取付部4を含んで覆うようになっているので、導光板6の中央部に暗部を生じることなく、つまり、発光面の輝度を均一化することができ、良好な配光状態を実現できるとともに、明るさ感を向上することが可能となる。
【0053】
また、各発光素子51から発生する熱は、基板52裏面側から取付板53に伝導され、さらに、サポートシャーシ7に伝導され、サポートシャーシ7の広い面積で効果的に放熱される。
【0054】
以上のように本実施形態によれば、導光板6の中央部に暗部を生じることなく、発光面の輝度を均一化し、明るさ感を向上できる照明装置を提供することが可能となる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。また、上記実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していないものである。
例えば、上記実施形態においては、点灯装置を取付部材側に配設する場合について説明したが、点灯装置を光源部本体側に配設することを妨げるものではない。
【0056】
また、係止手段としては、ヒンジ構造を適用し、光源部本体を取付部材の前面側に開閉可能に取付けるようにしてもよい。さらに、例えば、本体枠の対向する両辺にクランプ金具を設けるようにして光源部本体を取付部材に対して着脱できるようにしてもよい。この場合にも取付部材の前面側は、光源部本体によって開閉可能となる。このように、係止手段は種々の構成が適用でき、格別特定のものに限定されるものではない。
【0057】
また、上記実施形態においては、四角形状に形成された導光板を用い、発光面が略四角形状に形成される場合について説明したが、例えば、導光板を六角形や八角形等に形成し、これらの各辺に対応して発光素子を配置するとともに、本体枠を円形状に形成し、導光板の発光面が円形状に露出されるようにして、円形状の発光面が形成されるように構成することもできる。
【符号の説明】
【0058】
1・・・取付部材、2・・・光源部本体、
3・・・点灯装置、4・・・取付部(アダプタガイド)、
5・・・光源部、6・・・導光板、
7・・・サポートシャーシ、8・・・本体枠、
9・・・補助部品ユニット、12、13・・・係止受金具、
51・・・発光素子(LED)、52・・・基板、
53・・・取付部材(取付板)、85、86・・・係止金具、
61・・・光入射端面、A・・・アダプタ、
C・・・装置取付面(天井面)、Cb・・・配線器具(引掛けシーリングボディ)、
Cn2・・・配線接続用部材(給電用コネクタ)、R・・・赤外線リモコン送信器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置取付面に取付けるための取付部を略中央部に有する取付部材と;
外周部に光入射端面を有して前記取付部材の前面側を取付部を含んで覆うように配設される導光板と、この導光板の前記光入射端面に出射光が入射するように配設された発光素子とを備えて前記取付部材の前面側に開閉可能に取付けられる光源部本体と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記取付部材側には、発光素子を点灯制御する点灯装置が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記点灯装置の外周側に発光素子と接続される配線接続用部材が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−80679(P2013−80679A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221283(P2011−221283)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】