説明

熱交換器の製造方法

【課題】熱交換器の製造において、組み立てを簡単に行なえるようにし、もって製造コストを抑制する。
【解決手段】凹面部95を有する一対の第1プレート801と第2プレート802とが重ね合わされる。重ね合わせた周縁部84を巻締めによって接合することにより、扁平管20が形成される。低圧流体が流れる扁平管20と高圧流体が流れる扁平多穴管40とが交互に積層されて接合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧の冷媒と低圧の冷媒との間で熱交換を行わせるための熱交換器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のヒートポンプ式給湯装置の冷媒回路においては、例えば、COと水との間で熱交換を行わせる水熱交換器が利用されている。このような水熱交換器は、冷媒が流れる冷媒管と水が流れる水管とを有しており、例えば、互いに接する冷媒管と水管との管壁を挟んで互いに対向する向きに流れるCOと水との熱交換を行う。このような構造のもと、超臨界域にある高温高圧のCOと低温低圧の水との間で熱交換が行われることになる。例えば、特許文献1(特開2010−190564号公報)に、COが流れる扁平多穴管と水が流れる扁平管とからなる水熱交換器が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このような構造の水熱交換器を作るためには、扁平管と扁平多穴管とを一体化させてロウ付けするための炉が必要となり、初期に大きな設備投資費用が必要となる。もともとロウ付けはロウ材を熱で溶かしたり、ロウ材を冷やして固めたりする必要があるため組立に時間が掛かる。
【0004】
本発明の課題は、熱交換器の製造において、組み立てを簡単に行なえるようにし、もって製造コストを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る熱交換器は、少なくとも一方に凹面部を有する一対の平板を重ね合わせて重ね合わせ部分を巻締めによって接合し、第1流体が流れる扁平管を形成する扁平管形成工程と、扁平管と第1流体よりも高圧の第2流体が流れる管部材とを交互に積層する積層工程と、を備える。
【0006】
第1観点の熱交換器によれば、一対の平板の重ね合わせ部分の巻締めによって扁平管が形成でき、機械的な加工によって扁平管が形成できるので、扁平管形成工程においてロウ付の工程をなくしてロウを溶かしたり固めたりする作業を省くことができる。
【0007】
本発明の第2観点に係る熱交換器は、第1観点に係る熱交換器において、扁平管形成工程は、一対の平板のそれぞれの凹面部に対応する位置に開けられている第1開口部及び第2開口部を形成する開口部形成工程と、互いに隣接する一方の扁平管の第1開口部と他方の扁平管の第2開口部とを巻締めによって接合して第1流体の出入口部を形成する出入口部形成工程とを含む。
【0008】
第2観点の熱交換器によれば、出入口部も巻締めによって形成でき、簡単な巻締め加工による扁平管の形成方法を用いながら、巻締めを行なう第1開口部と第2開口部の組の数を変えることで扁平管の積層段数の変更も容易になる。また、出入口部を形成するための別部材の在庫が不要になり、工程管理が容易になる。
【0009】
本発明の第3観点に係る熱交換器は、第2観点の熱交換器において、出入口部形成工程は、扁平管を順に積み上げながら、互いに隣接する一方の扁平管の第1開口部と他方の扁平管の第2開口部とを巻締めによって接合して出入口部を形成する。
【0010】
第3観点の熱交換器によれば、扁平管を順に積み上げて、積み上げるときに、未だ巻締めが行なわれていない互いに隣接する一方の扁平管の第1開口部と他方の扁平管の第2開口部との巻締めが行なわれる。そのため、巻締め対象の一方の扁平管の第1開口部と他方の扁平管の第2開口部とが重なっている箇所までの距離が短く一定になるので巻締めが行ない易くなる。
【0011】
本発明の第4観点に係る熱交換器は、第2観点又は第3観点の熱交換器において、扁平管形成工程は、プレス加工によって、一対の平板の少なくとも一方に凹面部を形成すると同時に凹面部の一部を打ち抜いて第1開口部及び第2開口部のうちの少なくとも一方を形成するプレス加工工程を含む。
【0012】
第4観点の熱交換器によれば、プレス加工工程によって、凹面部と第1開口部や第2開口部とが同時に形成できるため、これらを別々に作る場合に比べて加工工程を短縮することができる。
【0013】
本発明の第5観点に係る熱交換器は、第4観点の熱交換器において、プレス加工工程は、プレス加工によって、1枚の金属板に凹面部を形成すると同時に凹面部の一部を打ち抜いて第1開口部及び第2開口部を形成し、扁平管形成工程は、金属板を折り曲げて一対の平板が重ね合わせられた状態をつくる折り曲げ工程をさらに含む。
【0014】
第5観点の熱交換器によれば、折り曲げ部分は巻締めが必要ないので、巻締めが必要な部分を短くすることができる。また、折り曲げ部分は繋がっているため流体が漏れる穴が形成され難く、液漏れの発生を減少させることができる。
【0015】
本発明の第6観点に係る熱交換器は、第1観点から第5観点のいずれかの熱交換器において、積層工程は、交互に積層される扁平管と管部材とをハンダ付によって接合するハンダ付工程を含む。
【0016】
第6観点の熱交換器によれば、交互に積層される扁平管と管部材との接合に融点の低いハンダを用いることで、扁平管と管部材との接合が容易になる。
【0017】
本発明の第7観点に係る熱交換器は、第1観点から第6観点のいずれかの熱交換器において、積層工程は、管部材として第2流体が流れる複数の流路穴を有する扁平多穴管を用いて、扁平管と扁平多穴管とを交互に積層する。
【0018】
第7観点の熱交換器によれば、各段の第2流体の流路を複数にする場合に管部材として一つの管に一つの流路が形成されているものを並べたときにできる隙間をなくすことができ、コンパクト化し易くなる。また、管部材を並べる手間を省くことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1観点に係る熱交換器では、巻締めを用いてロウ付を省くことによって扁平管の組み立てが簡単になり、製造コストを下げることができる。
【0020】
本発明の第2観点に係る熱交換器では、扁平管の積層に関して段数の変更や工程管理が容易になり、製造コストの削減を図ることができる。
【0021】
本発明の第3観点に係る熱交換器では、出入口部を形成するための巻締め作業が容易になるので、製品の歩留まりの向上や巻締め作業に掛かるコストの削減が図れる。
【0022】
本発明の第4観点に係る熱交換器では、加工工程が短縮できるので加工工程に掛かるコストを削減することができる。
【0023】
本発明の第5観点に係る熱交換器では、巻締め作業の短縮が図れ、加工コストの削減が図れる。また、液漏れの発生を抑制することができる。
【0024】
本発明の第6観点に係る熱交換器では、ハンダ付工程によって扁平管と管部材との接合が容易に行え、製造設備や製造コストの削減が図れる。
【0025】
本発明の第7観点に係る熱交換器では、小型化された熱交換器を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施形態に係る熱交換器の構成の概要を示す概念図。
【図2】図1に示されている熱交換器の外観を示す部分斜視図。
【図3】図2のI−I線断面図。
【図4】熱交換器の一構成部材の金属プレートを示す平面図。
【図5】図4のII−II線断面図。
【図6】図5の金属プレートを折り返した状態を示す断面図。
【図7】熱交換器の平面構成を模式的に示す平面図。
【図8】(a)プレス加工工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(b)折り曲げ工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(c)巻締め工程を経た扁平管を示す断面図、(d)巻締め工程を経て扁平管同士が接合された状態を示す断面図、(e)接合体の組立工程を示す部分斜視図、(f)接合工程を経た熱交換器を示す部分斜視図。
【図9】右側出入口部の周辺の構造を示す断面図。
【図10】第1実施形態の熱交換器の平面構成の他の例を模式的に示す平面図。
【図11】(a)プレス加工工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(b)折り曲げ工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(c)巻締め工程を経た扁平管を示す断面図、(d)巻締め工程を経て扁平管同士が接合された状態を示す断面図、(e)接合体の組立工程を示す部分斜視図、(f)接合工程を経た熱交換器を示す部分斜視図。
【図12】第1実施形態の熱交換器の積層の他の態様を示す模式的な断面図。
【図13】第1実施形態の熱交換器の積層の他の態様を示す模式的な断面図。
【図14】(a)図13の積層構造に用いられる金属プレートの平面図、(b)図13の積層構造に用いられる金属プレートの平面図。
【図15】図14(a)の金属プレートの配置を示す平面図、(b)扁平管の配置を示す平面図。
【図16】(a)プレス加工工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(b)折り曲げ工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(c)巻締め工程を経た扁平管を示す断面図、(d)接合体の組立工程を説明するための部分斜視図、(e)接合工程を経た熱交換器を示す部分斜視図。
【図17】(a)プレス加工工程を経た金属プレートを示す部分平面図、(b)巻締め工程を経た扁平管を示す平面図、(c)図17(b)のIII−III線の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明に係る熱交換器の製造方法の実施形態は、以下に説明する実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。本発明に係る熱交換器は、R410A、R407Cなどのフロン系冷媒から二酸化炭素(CO)冷媒を含む自然冷媒を対象としているが、以下においては、CO冷媒を対象とする熱交換器を例に挙げて説明する。
【0028】
<第1実施形態>
(1)熱交換器の構成の概要
本発明の第1実施形態に係る熱交換器10は、図1乃至図3に示されているように、多数の扁平管20と多数の扁平多穴管40と出入口部30と出入口分配管50とを含んで構成される。図1乃至図3には、5つの扁平管20と4つの扁平多穴管40とが交互に積層されている例が示されている。ただし、これら積層される扁平管20や扁平多穴管40の数は、要求される性能などに応じて適宜選定されるものである。また、この例では、最下段と最上段に扁平管20が配置されているが、扁平多穴管40を最下段や最上段に配置することもできる。なお、図2では、扁平管20の外面の凹凸の記載が省かれている。
【0029】
熱交換器10は、水熱交換器であって、冷媒に水と二酸化炭素(CO)が使用されている。熱交換器10は、例えばヒートポンプ式給湯装置などに用いられ、冷媒回路と水循環回路とにそれぞれ循環する冷媒と水との間の熱交換を行う。扁平管20には低圧の水が流れ、扁平多穴管40には高圧によって超臨界状態になっているCOが流れる。そのため、扁平管20の耐圧は低くてもよいが扁平多穴管40には高い耐圧が要求される。一方、水が流れる扁平管20は高い耐食性が要求される。そのため、低圧力の水が流れる扁平管20に設けられる流路21は一つであるが、高い耐圧が要求される扁平多穴管40には、多数の細い流路41が設けられている。扁平多穴管40は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅合金、又はステンレスなどで形成される。このような細い多数の流路41を有する扁平多穴管40の形成には、アルミニウム及びアルミニウム合金の引き抜き加工や押し出し加工が好適に用いられ、このような加工を用いると安価に扁平多穴管40を製造することができる。
【0030】
扁平管20の母材には、水の腐食性を考慮して、ステンレスや銅合金を用いることが好ましい。ステンレスの種類としては、例えば、SUS304やSUS316などが用いられる。扁平管20をアルミニウムやアルミニウム合金からつくることもできるが、その場合には、内面に、アルマイト加工や樹脂コーティングなどの防食処理を施すことが好ましい。
【0031】
熱交換器10は、図1に示されているように扁平管20及び扁平多穴管40が水平に配置された状態において、出入口部30として、扁平管20の右端部に配置される右側出入口部31と、左端部に配置される左側出入口部32とを含んでいる。図1に示されている右側出入口部31の端部の出入口ポート34は、配管などと接続される。なお、ここでは、説明を分かり易くするために図2の状態に熱交換器10を置いた場合について説明しているが、この熱交換器10は、必ずしも図1の状態で使用されなければならないものではない。例えば、右側出入口部31を上に配置すると共に左側出入口部32を下に配置して熱交換器10を使用することもできる。
【0032】
扁平管20の側においては、水は、まず、左側出入口部32に入り、5つの扁平管20に分かれてその中を左から右に向かって流れ、右側出入口部31から出る。そして、水は、扁平管20の中を流れる間に扁平多穴管40のCOから与えられる熱で加熱される。
【0033】
また、熱交換器10は、図1に示されているように、出入口分配管50として、扁平多穴管40の右端部に配置される右側出入口分配管51と、左端部に配置される左側出入口分配管52とを含んでいる。COは、左側出入口分配管52に入り、4つの扁平多穴管40に分かれてその中を左から右に向かって流れ、右側出入口分配管51から出る。そして、COは、扁平多穴管40の中を流れる間に扁平管20の水に熱を奪われて冷却される。
【0034】
(2)金属プレートの構造
図4は、扁平管と出入口部を形成するための金属プレートの平面図である。金属プレート80の平面形状は、左右に長い略長方形であって、第1長辺81と第2長辺82の左右の両端部に4つの膨出部が形成されている。金属プレート80は、上側の第1プレート801と下側の第2プレート802が一体に接続されてなる。4つの膨出部は、右側第1膨出部86、左側第1膨出部87、右側第2膨出部88及び左側第2膨出部89である。右側第1膨出部86には右側第1開口部91が形成され、左側第1膨出部87には左側第1開口部92が形成され、右側第2膨出部88には右側第2開口部93が形成され、左側第2膨出部89には左側第2開口部94が形成されている。
【0035】
これら右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94は、円形であって、全て同じ大きさである。また、右側第1開口部91及び左側第1開口部92は、第1長辺81の延長線よりも外側にはみ出して配置され、右側第2開口部93及び左側第2開口部94は、第2長辺82の延長線よりも外側にはみ出して配置されている。ただし、これらの形状は、水漏れし難くするために同じ形状であればよく、円形には限られない。また、配置される位置や大きさは流量や流路に合わせて設定される。
【0036】
図5は図4のI−I線断面図である。図4に示されているように、金属プレート80には、凹面部95がプレス加工によって形成されている。凹面部95は、金属プレート80の外周83に沿って形成されている所定幅以上の周縁部84の内側の領域を占める。ただし、第1長辺81と第2長辺82との中間に在ってこれらに平行に形成されている中央部85は、凹面ではなく、周縁部84と同じ高さに形成されている。つまり、凹面部95は、中央部85を境に、第1プレート801に形成されている第1凹面部96と第2プレート802に形成されている第2凹面部97とに分かれる。そして、右側第1開口部91及び左側第1開口部92は第1凹面部96に形成され、右側第2開口部93及び左側第2開口部94は第2凹面部97に形成されている。これら右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94は、第1凹面部96及び第2凹面部97の中でもさらに一段深くなった凹部98に配置されている。
【0037】
図6には、図4及び図5に示されている金属プレート80が折り曲げられた後の状態が示されている。図6に示されているように、金属プレート80は、中央部85の中心を通って左右に伸びる直線100で折り曲げられる。第1長辺81と第2長辺82が一致するよう折り曲げられると、周縁部84が重なり、第1プレート801と第2プレート802が合わさる。第1プレート801と第2プレート802が合わさったときの第1凹面部96と第2凹面部97とによって流路21が形成される。そして、この流路21は、右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94まで続いている。金属プレート80が折り曲げられることにより、右側第1開口部91と右側第2開口部93及び左側第1開口部92と左側第2開口部94がそれぞれ対向して配置される。折り曲げられた金属プレート80において重なっている周縁部84が二重巻締めによってシールされて1本の扁平管20が形成される。
【0038】
また、凹面部95が形成されるプレス加工の際に、第1凹面部96には、第1凹面部96の底面側から周縁部84の側に向かって突出している凸条22が形成される。同様に、プレス加工時に、第2凹面部97の底面側から周縁部84の側に向かって突出している凸条23が形成される。凸条22と凸条23は、図4においては、第1長辺81や第2長辺82に対して同じ角度で傾斜している。そのため、金属プレート80が折り曲げられたときには、図6に示されている方向から見て、凸条22と凸条23とが交わるように配置される。これら凸条22,23によって流路21を水が流れるときに乱流が発生することにより、水と金属プレート80との間の熱伝達の効率が良くなる。
【0039】
凸条22,23が凹面部95の底面に形成されるため、凹面部95の反対すなわち扁平管20の外面29がへこんで凹条24,25が現れる。これら凹条24,25の機能については後述する。
【0040】
(3)扁平管と扁平多穴管の積層構造
(3−1)熱交換器の平面構造
図7は、熱交換器の構成を模式的に示す平面図である。図7においては、凹条24の構成を説明するため、図2の最上段の扁平管20の記載が省かれている。熱交換器10は、上面視において、扁平管20及び扁平多穴管40が真直ぐに形成されている構成を有している。右側出入口部31及び左側出入口部32が扁平多穴管40の脇に形成されている。一方、右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52は、扁平多穴管40の両端部に設けられている。そのため、製造時に、扁平多穴管40を曲げる必要がなく真直ぐに成形できるため、扁平多穴管40に曲げ応力が作用して扁平多穴管40が破損するなどの不具合が生じ難く、製造が容易である。
【0041】
扁平管20と扁平多穴管40との接合領域、すなわち図7においては扁平多穴管40の投影部分から凹条24がはみ出している。また、図7には示されていないが、底面側から見ると、凹条25が扁平管20と扁平多穴管40との接合領域からはみ出す。これら凹条24,25により、腐食などが原因で、扁平管20に亀裂が生じて水漏れが生じたときに凹条24,25を伝って水が外に染み出すため、亀裂などによる水漏れを発見できるようになる。それにより、水漏れが内部で進行して、扁平多穴管40に腐食を生じるなどの不具合の発生を防止し易くなる。
【0042】
(3−2)熱交換器の製造工程
図8は、熱交換器の一製造方法を説明するための工程図である。図8(a)は、プレス加工工程によって形成された金属プレートを示す部分平面図である。既に説明したように、金属製平板のプレス加工を行なうことによって、図8(a)に示されている形状の金属プレート80が成形される。すなわち、一度のプレス加工によって、平面状の金属製平板が外周83に沿って打ち抜かれ、右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94が形成される。このとき同時に、凹面部95と凸条22,23及び凹条24,25と凹部98(図5参照)が形成される。
【0043】
図8(b)は、金属プレートの折り曲げ工程を示す部分平面図である。図8(b)には、金属プレート80が折り曲げられて第1プレート801と第2プレート802が重ね併せられた状態が示されている。図8(b)に示されている状態では、金属プレート80の周縁部84は未だシールされていない。このように、シールされていない折り曲げられた金属プレート80が多数形成される。
【0044】
そして、第1プレート801と第2プレート802の重ね合わされた周縁部84が二重巻締められることによって、図8(c)に示されている扁平管20が形成される。このとき、この巻締められた箇所が第1接合部101であり、この第1接合部101で周縁部84が接合され、第1プレート801と第2プレート802の周囲が固定されると同時にシールされる。
【0045】
次に、図8(d)に示されているように、図8(c)に示した工程で形成された扁平管20が積み重ねられながら出入口部30の形成が行なわれる。図8では、右側第1開口部91と右側第2開口部93の巻締めが行なわれ、また左側第1開口部92と左側第2開口部94との巻締めが行なわれる。それにより、出入口部30(右側出入口部31及び左側出入口部32)が形成される。この巻締められた箇所が第2接合部102であり、この第2接合部102で第1開口部(右側第1開口部91,左側第1開口部92)と第2開口部(右側第2開口部93,左側第2開口部94)が接合され、互いに隣接する扁平管20同士が固定されると同時に出入口部30の内壁と外壁との間がシールされる。
【0046】
図8(d)に示された扁平管20の積層及び出入口部30の形成と並行して、扁平多穴管40と右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52の組み立てが行なわれる。扁平多穴管40の外形に合わせて形成された右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52の複数の開口部(図示省略)に扁平多穴管40が嵌め込まれる。そして、右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52に複数の扁平多穴管40がハンダ付やロウ付などで固定される。出入口分配管50(右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52)に複数の扁平多穴管40が手ロウ付や高周波ロウ付等のロウ付や溶接などで接合された箇所が第3接合部103である。このようにして形成された扁平多穴管40と右側出入口分配管51と左側出入口分配管52とからなる組立体に、図8(d)の工程を経て出入口部30が形成された扁平管20の積層体が嵌め込まれる(図8(e)参照)。
【0047】
最後に、扁平管20と扁平多穴管40が交互に積層された状態で、扁平管20と扁平多穴管40の接触部分がハンダ付や高温伝導接着剤で接合される(図8(f)参照)。扁平管20と扁平多穴管40とのハンダ付箇所が第4接合部104である。
【0048】
(3−3)扁平管の各接合部
ここで、図8に示され多工程を経て形成された熱交換器について、扁平管の各接合部を図9に示す。第1接合部101の接合工程では、折り曲げられている中央部85の一方の端から始まって周縁部84の重ね合わせられている部分に沿って中央部85の他方の端までの部分で巻き締めが行われる。そのため、巻締めが行なわれる部分は、直線と曲率半径の大きな曲線とによって滑らかな外周になっていることが好ましい。
【0049】
第2接合部102の接合工程では、図9においては、出入口部30が右側出入口部31であるときには、互いに隣接する一方の扁平管20bの右側第1開口部91と他方の扁平管20cの右側第2開口部93とが巻き締めによって接合され、続いて一方の扁平管20aの右側第1開口部91と他方の扁平管20bの右側第2開口部93とが巻き締めによって接合される。このとき、例えば、最上部の扁平管、つまり扁平管20bと扁平管20cの接合であれば、扁平管20bの右側第2開口部93や左側第2開口部94から冶具が差し込まれて円形に一周が動いて巻締めが行なわれる。
【0050】
また、左側出入口部32の形成においても同様に、互いに隣接する一方の扁平管20bの左側第1開口部92と他方の扁平管20cの左側第2開口部94とが巻き締めによって接合され、続いて一方の扁平管20aの左側第1開口部92と他方の扁平管20bの左側第2開口部94とが巻き締めによって接合される。
【0051】
(4)特徴
(4−1)
図8(c)に示されているように、一対の第1プレート801と第2プレート802の重ね合わせ部分である周縁部84が巻締めによって接合される(扁平管形成工程)。機械的な巻締加工によって扁平管20が形成できるので、扁平管形成工程においてロウ付の工程をなくしてロウを溶かしたり固めたりする作業を省くことができ、扁平管の組み立てが簡単になり、製造コストを下げることができる。
【0052】
なお、本発明において、「一対の平板」とは、第1プレート801と第2プレート802のように中央部85で互いに繋がっているものだけでなく、中央部も切断されて第1プレートと第2プレートとが分離されているものも含む概念である。
【0053】
(4−2)
図8(d)に示されているように、出入口部30も巻締めによって形成できる(出入口部形成工程)。このような簡単な巻締めによる扁平管の形成方法を用いながら、巻締めを行なう右側第1開口部91及び左側第1開口部93(第1開口部)と右側第2開口部92及び左側第2開口部94(第2開口部)の組の数を変えることで扁平管20の積層段数の変更ができる。また、出入口部30を形成するための別部材の在庫が不要になる。このように、扁平管20の積層に関して段数の変更や工程管理が容易になり、製造コストの削減を図ることができる。
【0054】
図8(d)のように、扁平管20を順に積み上げながら積み上げるときに未だ巻締めが行なわれていない互いに隣接する一方の扁平管20の右側第1開口部91(左側第1開口部92)と他方の扁平管20の右側第2開口部93(左側第2開口部94)との巻締めが行なわれる。図8(d)では、下にある扁平管20ほど先に積み上げられている。従って、最下段の扁平管20の右側第2開口部93と2段目の扁平管20の右側第1開口部91の巻締めが行なわれているときには、3段目の扁平管20は未だ積層されていない。そのため、巻締めを行なうために冶具を差し込む距離は、2段目の扁平管20の右側第2開口部93から右側第1開口部91の距離に等しい。2段目と3段目の扁平管20において開口部の巻締めを行なうときは3段目の扁平管20の右側第2開口部93から右側第1開口部91の距離に等しい。その結果、巻締め対象の一方の扁平管20の第1開口部91,93と他方の扁平管20の第2開口部92,94とが重なっている箇所までの距離が短く一定になるので巻締めが行ない易くなる。
【0055】
(4−3)
図4について説明したように、プレス加工工程では、金属プレート80の凹面部95と第1開口部91,93と第2開口部92,94が同時に形成できる。そのため、これらを別々に作る場合に比べて加工工程を短縮することができ、加工工程に掛かるコストを削減することができる。
【0056】
さらに、図4に示されているように、1枚の金属プレート80に第1プレート801と第2プレート802を一体的に形成して、図8(b)の折り曲げ工程によって2枚の第1プレート801と第2プレート802を合わせるようにすると、中央部85(折り曲げ部分)は巻締めが必要ないので、巻締めが必要な部分を短くすることができる。また、中央部85(折り曲げ部分)は繋がっているため流体が漏れる穴が形成され難く、液漏れの発生を減少させることができる。
【0057】
(4−4)
図8(f)に示されているように、扁平管20と扁平多穴管40(管部材)とを交互に積層すると、各段のCO(第2流体)の流路41(流路穴)が複数であるにも拘らず、管部材として一つの管に一つの流路が形成されているものを並べたときにできる隙間をなくすことができる。そのため、管部材を並べる手間を省けるとともにコンパクト化し易くなり、小型の熱交換器を安価に提供することができる。
【0058】
また、扁平管20と扁平多穴管40(管部材)とをハンダ付工程(図8(f))によって接合するので、製造設備や製造コストを削減することができる。
【0059】
(5)変形例
(5−1)
上記実施形態では、図7に示されているように、右側出入口部31と左側出入口部32(出入口部30)が扁平多穴管40の脇に配置される場合について説明した。しかし、出入口部30が配置される位置は、扁平多穴管40の脇には限られない。例えば、図10に示されている熱交換器10Aように、右側出入口部31Aと左側出入口部32Aを扁平管20Aの両端部に配置するとともに出入口分配管50Aが扁平管20Aの脇に配置されるように構成されてもよい。
【0060】
図10に示されている態様では、扁平管20Aの外周が単純な形状(長方形の両端部に半円を継ぎ足した形)であるため、巻締めがし易くなる。
【0061】
(5−2)
上記実施形態では、図2に示されている扁平管20と交互に積層する高圧流体(CO)を流す管部材に扁平多穴管40を用いる場合について説明した。しかし、管部材には、例えば、図11に示されているように、パイプ45を複数本並べてもよい。図11に示されている各工程は、図8において扁平多穴管40を複数のパイプ45に置換えた点を除いて同じである。
【0062】
(5−3)
上記実施形態においては、扁平管20と扁平多穴管40が交互に積層される態様として、図3に示されているように、一つの扁平管20と一つの扁平多穴管40が交互に積層される場合が説明されている。しかし、扁平管20と扁平多穴管40が交互に積層される態様はこれだけには限られず、例えば、図12や図13に示されている態様も含まれる。
【0063】
図12に示されている熱交換器10Bは、一つの扁平管20Bに対して積層された2つの扁平多穴管40が交互に積層された構造を有している。ただし、最上段と最下段に配置される扁平多穴管40は1層である。このように配置されることにより、一つの扁平管20Bの中の水がそれを挟む二つの扁平多穴管40に流れるCOによって加熱されるので、水を加熱することに関して熱交換器10Bは熱交換器10よりも高い能力を有している。なお、この扁平管20Bは、互いに隣接する扁平管20B同士の間に扁平多穴管40の2個分に相当する間隔を形成するため、扁平管20の右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94が形成される凹部98がさらに深くなっている。
【0064】
また、図13に示されているように、一つの扁平管20Cを二つの扁平多穴管が挟むように積層されている積層体P1を一組として、この扁平管20Cと扁平多穴管40の積層体P1を多数組み並べてもよい。図13には、3組しか示されていないが、2組であってもよく、また4組以上であってもよい。このように、横に並べるには、例えば、図14(a)及び図14(b)に示されている金属プレート80d,80eを用いて構成することができる。図14(a)の金属プレート80dは、図6の第1プレート801に相当するものであるが、右側第1膨出部86、左側第1膨出部87、右側第2膨出部88及び左側第2膨出部89を備えている。そして、右側第1膨出部86、左側第1膨出部87、右側第2膨出部88及び左側第2膨出部89に、それぞれ右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94が形成されている。このような金属プレート80dは、図15(a)に示されるように、凹面部95が上下に交互に向くように並べられる。図15(a)においては、左端と右端の金属プレート80dの凹面部95が上を向いており、中央の金属プレート80dの凹面部95が下を向いている。図15(a)では、3枚の金属プレート80dの右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94を嵌め合わせる。そして、図15(b)に示されているように金属プレート80eを被せてロウ付する。図15(b)のように平面的に並んだ扁平管20の上下に、図13に示されているように扁平多穴管40が積層される。扁平多穴管40と扁平管20との接合も、金属プレート80d,80eのロウ付と同時に行ってもよい。
【0065】
(5−4)
上記実施形態では、図8(c)に示されているように周縁部84の巻締めを行なった後に、図8(d)に示されているように右側第1開口部91、左側第1開口部92、右側第2開口部93及び左側第2開口部94の巻締めを行なっている。しかし、この順序を変えて、図8(d)に示されている工程を先に行ない、図8(c)に示されている工程を後に行なうようにしてもよい。
【0066】
(5−5)
上記実施形態では、4つの右側第1膨出部86、左側第1膨出部87、右側第2膨出部88及び左側第2膨出部89を設けた一対の金属プレート80を用いた熱交換器の製造方法について説明した。しかし、熱交換器を製造するための一対の金属プレートとして、上述の金属プレート80に代えて、図17(a)に示されている金属プレート80Dを用いることもできる。金属プレート80Dの外形は、4つの膨出部を持たず、角にアールの設けられた略長方形の形状になっている。
【0067】
1対の金属プレート80Dは、プレス加工で一度に形成された第1プレート801Dと第2プレート802Dからなる。これら第1プレート801Dと第2プレート802Dは分離した2枚のプレートである。なお、図17(a)において、図4と同一の部分には同一の符号が付されている。第1プレート801Dと第2プレート802Dの周縁部84Dは、第1プレート801と第2プレート802の周縁部84と異なり、部分的に幅が広くなっている。これは、流路21の幅を調整するためであり、部分的に幅が広がっている部分は適宜変更することができる。
【0068】
図17(b)には、第1プレート801Dと第2プレート802Dが重ね合わされて、二重巻締めが行なわれた扁平管20Dが示されている。図17(c)は、図17(b)におけるIII−III線断面図である。図17(b)の金属プレート80Dでは、重ね合わされた第1プレート801Dと第2プレート802Dの全外周が巻締められている。第1実施形態の熱交換器10は、金属プレート80Dで構成される熱交換器に比べて面積が小さいので軽量化と放熱抑制の点で優れている。一方、金属プレート80Dで構成される熱交換器は、金属プレート80に比べて第1プレート801Dと第2プレート802Dの周縁部84Dの外形が単純であるため二重巻締めが容易になる。なお、図17(b)において、図6と同一の部分には同一の符号が付されている。
【0069】
図17(b)に示されている巻締め工程は、第1実施形態の図8(c)の工程に対応する。従って、図17(b)の巻締め工程の後、図8(d)以下の工程を行うことにより、第1実施形態と同様に熱交換器の製造を行なうことができる。
【0070】
<第2実施形態>
(1)熱交換器の製造工程
上記第1実施形態では、図8(d)に示されているように、出入口部30が巻締めによって形成されている。しかし、この出入口部30の形成は、ハンダ付によって行ってもよい。
【0071】
図16は、第2実施形態による熱交換器の製造方法の概略を説明するための工程図である。図16において、図16(a)は、金属プレートのプレス加工工程を示す部分平面図である。図16(b)は、金属プレートの折り曲げ工程を示す部分平面図である。図16(c)は、扁平管の巻締め工程を示す断面図である。図16(d)は、扁平多穴管及び出入口分配管の組み立て工程を示す斜視図である。図16(e)は、扁平管と扁平多穴管と出入口分配管のハンダ付工程を示す部分斜視図である。
【0072】
図16(a)及び図16(b)に示されている工程は、図8(a)及び図8(b)について説明した工程と同じであるので説明を省略する。
【0073】
図16(c)では、扁平多穴管40と右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52の組み立てが行なわれる。扁平多穴管40の外形に合わせて形成された右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52の複数の開口部(図示省略)に扁平多穴管40が嵌め込まれる。それにより、互いに固定されていない状態で、右側出入口分配管51及び左側出入口分配管52に複数の扁平多穴管40が嵌め込まれた組立体が形成される。
【0074】
次に、折り曲げられた複数の金属プレート80(図16(b)参照)が、右側出入口分配管51と左側出入口分配管52と扁平多穴管40とからなる組立体(図16(c)参照)に載置される。それにより、右側出入口分配管51と左側出入口分配管52と扁平多穴管40と扁平管20からなる最終組立体が形成される。この最終組立体は、図16(d)に示されているような外観を呈するが、組み立てられた各部材同士が結合されているものではない。この最終組立体の各部を炉中に入れて、例えば、600℃のノコロックロウ付などの一体ロウ付により、熱交換器10が形成される。
【0075】
(2)特徴
第1実施形態と同様に、図8(a)の工程に対応する図16(a)の工程、図8(b)に対応する図16(b)の工程、及び図8(c)に対応する図16(c)の工程を備えているので、既に説明した図8(a)の工程乃至図8(c)の工程を備えることによる効果と同様の効果を奏する。
【0076】
(3−1)
上記実施形態では、図2に示されている扁平管20と交互に積層する高圧流体(CO)を流す管部材に扁平多穴管40を用いる場合について説明した。第2実施形態も、管部材として、例えば、扁平多穴管40に代えてパイプ45を複数本並べてもよい。
【0077】
(3−2)
第2実施形態についても、金属プレート80に代えて、図17(a)に示されている金属プレート80Dを用いることができる。この場合、図17(b)の巻締め工程の後は、図16(d)以下の工程を経て熱交換器を製造することができる。
【符号の説明】
【0078】
10 熱交換器
20,20A,20B,20C,20D,20a,20b,20c 扁平管
30 出入口部
40 扁平多穴管
50,50A 出入口分配管
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】特開2010−190564号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方に凹面部(95,96,97)を有する一対の平板(801,802,801D,802D)を重ね合わせて重ね合わせ部分を巻き締めによって接合し、第1流体が流れる扁平管(20,20A,20B,20C,20D,20a,20b,20c)を形成する扁平管形成工程と、
前記扁平管と前記第1流体よりも高圧の第2流体が流れる管部材(40)とを交互に積層する積層工程と、
を備える、熱交換器の製造方法。
【請求項2】
前記扁平管形成工程は、一対の前記平板のそれぞれの前記凹面部に対応する位置に開けられている第1開口部(91,92)及び第2開口部(93,94)を形成する開口部形成工程と、
互いに隣接する一方の前記扁平管の前記第1開口部と他方の前記扁平管の前記第2開口部とを巻き締めによって接合して前記第1流体の出入口部(31,31A,32,32A)を形成する出入口部形成工程とを含む、
請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
【請求項3】
前記出入口部形成工程は、前記扁平管を順に積み上げながら、互いに隣接する一方の前記扁平管の前記第1開口部と他方の前記扁平管の前記第2開口部とを巻き締めによって接合して出入口部を形成する、
請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
【請求項4】
前記扁平管形成工程は、プレス加工によって、一対の前記平板の少なくとも一方に前記凹面部を形成すると同時に前記凹面部の一部を打ち抜いて前記第1開口部及び前記第2開口部のうちの少なくとも一方を形成するプレス加工工程を含む、
請求項2又は請求項3に記載の熱交換器の製造方法。
【請求項5】
前記プレス加工工程は、プレス加工によって、1枚の金属板に前記凹面部を形成すると同時に前記凹面部の一部を打ち抜いて前記第1開口部及び前記第2開口部を形成し、
前記扁平管形成工程は、前記金属板を折り曲げて一対の前記平板が重ね合わせられた状態をつくる折り曲げ工程をさらに含む、
請求項4に記載の熱交換器の製造方法。
【請求項6】
前記積層工程は、交互に積層される前記扁平管と前記管部材とをハンダ付によって接合するハンダ付工程を含む、
請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器の製造方法。
【請求項7】
前記積層工程は、前記管部材として前記第2流体が流れる複数の流路穴(41)を有する扁平多穴管(40)を用いて、前記扁平管と前記扁平多穴管とを交互に積層する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−200760(P2012−200760A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67478(P2011−67478)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)