熱源装置、暖房装置及び水張り制御方法
【課題】水張りを高速化し、施工の容易化、迅速化を図ることにある。
【解決手段】浴槽(68)に注湯する注湯回路(76)と、熱媒(温水HM1)を循環させる循環路(8)と、この循環路(8)に循環させる熱媒(温水HM1)を溜める貯留手段(貯湯タンク4)と、注湯回路(76)から分岐されて循環路(8)に接続され、注湯回路(76)に供給される水を循環路(8)から貯留手段(貯湯タンク4)に補水する補水回路(79)とを備えている。
【解決手段】浴槽(68)に注湯する注湯回路(76)と、熱媒(温水HM1)を循環させる循環路(8)と、この循環路(8)に循環させる熱媒(温水HM1)を溜める貯留手段(貯湯タンク4)と、注湯回路(76)から分岐されて循環路(8)に接続され、注湯回路(76)に供給される水を循環路(8)から貯留手段(貯湯タンク4)に補水する補水回路(79)とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、太陽熱を熱源に利用する熱源装置、暖房装置及び水張り制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
室内暖房等の各種暖房に用いられる熱源装置には燃料ガスや灯油等の燃焼熱に加え、熱源に太陽熱が利用される。熱源装置に太陽熱を用いることは自然エネルギを利用するので、熱エネルギの効率的な利用が図られ、炭酸ガスの排出がない等、有益である。このような熱源装置は、高温水分配式給湯暖房機として知られている。
【0003】
この種の熱源装置に関し、太陽熱給湯暖房装置として上水が供給される貯湯槽に第1及び第2の熱交換器が設置され、第1の熱交換器に太陽熱集熱器で集熱した熱媒を循環させて熱交換し、第2の熱交換器にボイラで加熱した温水の熱を熱交換することが知られている(特許文献1)。この太陽熱給湯暖房装置では、貯湯槽内の上水の加熱に太陽熱が利用され、加熱した上水が温水として供給される。また、ボイラで加熱した温水は暖房や浴槽追焚きに利用される。
【0004】
また、燃焼排気を熱源に用いる熱源装置では、熱媒の熱を第1の熱交換手段により給水又は浴槽水に熱交換し、燃焼排気の潜熱を第2の熱交換手段により給水又は浴槽水に熱交換する熱源装置や、熱交換装置が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−134432号公報
【特許文献2】特開2007−315700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、太陽熱を熱源に利用する熱源装置や暖房装置を構成するシステムでは、太陽熱を熱交換した熱媒を貯留するタンクを設置して熱媒を蓄積し、その熱を適宜に使用する。この熱媒の利用形態には給湯加熱、暖房負荷の放熱、浴槽水の追焚き等である。
【0007】
また、熱媒には例えば、上水が使用されるが、斯かるシステムには、タンクに熱媒となる給水が不可欠である。タンクの容量は蓄熱量や貯湯量等からすれば、大きく設定することが有効である。
【0008】
タンクへの給水時間はタンク容量や給水量に依存し、必要量を満たすには90分程度の長時間を要する。水張り中、作業者は待機を余儀なくされ、必要な動作確認への移行もできない。このため、水張りに要する時間は無駄時間となり、この時間が工事費に影響することになり、施工効率を低下させている。工事費がかかれば、販売促進を低下させる原因にもなる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、水張りを高速化し、施工の容易化、迅速化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の熱源装置は、浴槽に注湯する注湯回路と、熱媒を循環させる循環路と、この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路とを備えている。
【0011】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、更に、前記補水回路に補水側と前記熱媒とを分離する分離手段とを備えてもよい。
【0012】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、更に、前記補水回路と浴槽水追焚回路とを分離し、前記補水回路で前記貯留手段に補水する際、前記浴槽水追焚回路を遮断する切替弁とを備えてもよい。
【0013】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、前記補水回路から補水する際、前記注湯回路から前記浴槽水追焚回路に流水の有無を検出する検出手段とを備えてもよい。
【0014】
上記課題を解決するため、本発明の暖房装置は、浴槽に注湯する注湯回路と、熱媒を循環させる循環路と、この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、前記循環路に接続されて前記熱媒の循環により放熱させるための放熱負荷と、前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路とを備えている。
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の水張り制御方法は、熱媒を溜める貯留手段を備える熱源装置又は暖房装置の水張り制御方法であって、注湯回路から分岐されて循環路に接続された補水回路を用いて、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する工程を含んでいる。
【0016】
上記課題を解決するためには、本発明の水張り制御方法において、好ましくは、更に、前記補水回路から前記貯留手段に補水する際、前記補水回路に接続された追焚回路にある切替弁を切替え、前記補水回路を前記追焚回路から分離する工程とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0017】
以上説明した本発明の熱源装置、暖房装置又は水張り制御方法によれば、次の効果を得ることができる。
【0018】
(1) 貯留手段に対する水張りを高速化することができる。
【0019】
(2) 貯留手段に対する水張りの高速化により、施工の容易化及び迅速化を図ることができる。
【0020】
(3) 施工コストを低減することができる。
【0021】
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施の形態に係る暖房・給湯・追焚装置の一例を示す図である。
【図2】集熱部、水位検出部、貯湯タンク及び補水回路の一例を示す図である。
【図3】水位確認タンク及び水位検出の一例を示す図である。
【図4】制御装置及びリモコン装置の一例を示す図である。
【図5】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】水張り動作の一例を示す図である。
【図11】ポンプ動作タイミングの一例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る暖房・給湯・追焚装置の一例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る水張り動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
【0024】
第1の実施の形態は、浴槽に注湯する注湯回路から分岐した補水回路を熱媒の循環路に接続し、この補水回路を用いることにより、注湯回路に供給される水を循環路から貯留手段に給水(補水)する構成である。
【0025】
この第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は暖房・給湯・追焚装置の一例を示している。
【0026】
この暖房・給湯・追焚装置2は、本発明の熱源装置又は暖房装置の一例であって、施工時や緊急時には、上水Wを注湯回路76から分岐された補水回路79を通し、貯湯タンク4の入側の循環路8を通して貯湯タンク4に水張りすることが可能である。
【0027】
この暖房・給湯・追焚装置2には、図1に示すように、貯湯タンク4と、太陽熱の集熱回路6と、温水HM1を循環させる循環路8とが備えられている。
【0028】
貯湯タンク4は、第1の熱媒体として温水HM1を溜める貯留手段の一例であるとともに、温水HM1を以て蓄熱する蓄熱手段の一例でもある。この貯湯タンク4には、温水HM1の水位確認手段として水位確認タンク5が連通管路7により接続され、水位確認タンク5及び貯湯タンク4は通気管11で連結され大気に開放されている。そして、水位確認タンク5には水位センサ9が設置されている。貯湯タンク4の温水HM1は連通管路7を通じて水位確認タンク5に流れ込み、水位確認タンク5内の水位は貯湯タンク4の温水HM1の水位と同一レベルを呈する。従って、水位センサ9には貯湯タンク4の温水HM1のレベルを表す出力が得られる。
【0029】
この水位確認タンク5には補給水を流し込む補給管路13が接続され、この補給管路13は上水管路に接続されている。この補給管路13には補給水閉止弁15及び補給水電磁弁17が設置されている。補給水閉止弁15は常時開放され、補給水は補給水電磁弁17によって供給が制御される。補給水には上水Wが用いられる。
【0030】
集熱回路6は、太陽熱を熱源とする集熱手段の一例であって、第2の熱媒体として温水HM2を循環させ、太陽熱を温水HM1に熱交換する手段の一例である。この集熱回路6には、集熱パネル10、熱交換部としての太陽熱用熱交換器12、集熱ポンプ14、ソーラー切替弁16、バイパス路18が備えられている。集熱パネル10は、太陽熱を集熱し、その熱を温水HM2に熱交換する熱交換手段の一例である。集熱パネル10に代え、燃焼熱や排熱を利用した熱源を用いてもよい。太陽熱用熱交換器12は、温水HM2の熱を温水HM1に熱交換する手段の一例である。集熱ポンプ14は、温水HM2に太陽熱を熱交換する際や、温水HM2を温水HM1に熱交換する際に用いられる温水圧送手段の一例である。バイパス路18はソーラー切替弁16を介して集熱回路6を分岐させ、太陽熱用熱交換器12の側路であって、温水HM2の温度が低い場合に温水HM2を循環させる。集熱パネル10の入側には温度センサ20、集熱パネル10の出側には温度センサ22が設置され、温度センサ20の検出温度T1が太陽熱用熱交換器12による温水HM2の熱交換前の温度、温度センサ22の検出温度T2が熱交換後の温水HM2の温度であり、これらの検出温度T1、T2がソーラー切替弁16の切替えによるバイパス路18の開閉や集熱ポンプ14の制御に用いられる。
【0031】
循環路8は、分流路24と、循環ポンプ26と、温水HM1を加熱するための一次熱交換器28と、二次熱交換器30とを備えている。この循環路8には、温水HM1の熱を利用する手段として低温暖房回路32、高温暖房回路34、給湯回路36、追焚回路38が接続されている。
【0032】
分流路24は、貯湯タンク4の入側と出側との間の循環路8に連結された管路であって、温水HM1を分流して貯湯タンク4の出側の温水HM1に合流させる手段の一例である。
【0033】
循環路8と分流路24との分岐点には貯湯タンク切替弁40が設置され、この貯湯タンク切替弁40は、貯湯タンク4側に流れる温水流量と、分流路24に流れる温水流量とに分配する流量分配手段の一例である。貯湯タンク切替弁40の入側の循環路8には温度センサ42、貯湯タンク4の入側の循環路8にはタンク開閉弁43、貯湯タンク4の出側近傍には温度センサ44が設置されている。タンク開閉弁43は、循環路8を貯湯タンク4の入側で開閉する手段である。温度センサ42、44の検出温度T3、T4は貯湯タンク4側に流れる温水流量と、分流路24に流れる温水流量との分配比率の設定や制御に用いられる。温度センサ44は熱媒である温水HM1の温度を検出する第1の温度センサ、温度センサ42は負荷側から循環路8に戻る温水HM1の温度を検出する第2の温度センサである。貯湯タンク4の出側の循環路8と分流路24との合流点には気液分離部45が設置されている。気液分離部45は、温水HM1から空気を分離する手段である。
【0034】
循環ポンプ26は、温水HM1の圧送手段の一例であって、温水HM1の熱利用や一次及び二次熱交換器28、30による加熱の際等に駆動され、循環路8に温水HM1を循環させる。
【0035】
一次熱交換器28は、燃料ガスの燃焼手段の一例として設置されたバーナ46の燃焼排気から主として顕熱を温水HM1に熱交換する第1の熱交換手段である。二次熱交換器30は、バーナ46の燃焼排気から主として潜熱を温水HM1に熱交換する第2の熱交換手段であって、温水HM1の予備加熱に用いられる。一次熱交換器28の出側の循環路8には温度センサ48、二次熱交換器30の出側の循環路8には温度センサ50が設置され、これらの検出温度T5、T6がバーナ46の燃焼制御に用いられる。
【0036】
低温暖房回路32は、循環路8の二次熱交換器30の出側と貯湯タンク切替弁40の入側とから分岐され、低温暖房器52に低温側の温水HM1を循環させる管路である。低温暖房器52は、温水HM1の第1の放熱負荷又は放熱手段の一例であって、例えば、床暖房器である。
【0037】
高温暖房回路34は、循環路8の一次熱交換器28の出側と貯湯タンク切替弁40の入側とから分岐され、高温暖房器54に高温側の温水HM1を循環させる管路である。高温暖房器54は、温水HM1の第2の放熱負荷又は放熱手段の一例であって、例えば、温風暖房器である。
【0038】
給湯回路36は給水Wを温水HM1で加熱して温水HWとして出湯する管路であって、この実施の形態では、給湯用熱交換器56と、二次熱交換器58と、バイパス路60とを備える。
【0039】
給湯用熱交換器56は、温水HM1の熱を給水Wに熱交換する給湯用熱交換手段の一例であって、給湯用熱交換器56には例えば、プレート熱交換器が用いられる。この給湯用熱交換器56には、給水側に上水圧が作用している。この給湯用熱交換器56は、循環路8に高温分配弁62を介して分岐された循環路8Aに設置され、循環路8Aを通して温水HM1が循環する。この給湯用熱交換器56に穿孔による水漏れが生じた場合には、上水圧が温水HM1の圧力に打ち勝ち、上水が温水HM1側に侵入し、貯湯タンク4の水位を上昇させることになる。
【0040】
二次熱交換器58は、既述のバーナ46の燃焼排気から主として潜熱を給水Wに熱交換する手段であって、給水Wが常温の上水であれば、効率よく潜熱を給水Wに熱交換することができる。この予備加熱された給水Wには、給湯用熱交換器56により温水HM1の熱が熱交換され、高温の温水HWが得られる。バイパス路60は、この温水HWに上水Wをミキシングする手段であって、図示しないミキシング弁を用いて高温の温水HWを適温化することができる。給湯回路36の上水Wの入側には温度センサ64、温水HWの出湯側には温度センサ66が設置され、これらの検出温度T7、T8等が出湯温度の制御としてバーナ46の燃焼制御やバイパス路60側への給水Wとのミキシング比率の制御に用いられる。
【0041】
追焚回路38は、温水HM1の熱を浴槽68にある浴槽水BWに熱交換し、浴槽水BWを入浴に適する温度に昇温する手段の一例である。この追焚回路38は追焚用熱交換器70と、追焚ポンプ72とを備える。追焚用熱交換器70は、温水HM1の熱を浴槽水BWに熱交換する熱交換手段の一例であって、循環路8に高温分配弁62を介して分岐された循環路8Bに設置され、循環路8Bを通して温水HM1が循環する。追焚ポンプ72は、追焚時、浴槽水BWを浴槽68から追焚用熱交換器70を通して浴槽68に循環させる手段である。追焚回路38の浴槽68の出側には温度センサ74が設置され、その検出温度T9が追焚制御に用いられる。
【0042】
この追焚回路38と給湯回路36との間には注湯回路76が接続され、この注湯回路76は、注湯電磁弁78を介して給湯回路36と追焚回路38とを連結している。注湯電磁弁78は、上水W側と浴槽水BWとを絶縁(分離)する手段の一例である。
【0043】
また、注湯回路76と循環路8との間には補水回路79が接続されている。この補水回路79は補給管路13とは別個に設置され、貯湯タンク4に上水Wを供給する手段の一例である。この補水回路79は、一端を補水切替弁81を介して注湯回路76に接続し、他端を貯湯タンク切替弁40とタンク開閉弁43との間にある循環路8に接続している。補水切替弁81は、管路の切替手段の一例であって、例えば、手動切替弁で構成される。注湯電磁弁78は注湯量センサ93及び逆止弁95(図2)等を備えてもよい。斯かる構成では、上水Wを、給湯回路36の二次熱交換器58、給湯用熱交換器56及び注湯回路76に流すとともに、注湯電磁弁78を開き、補水切替弁81を切り替えることにより、補水回路79及び循環路8から貯湯タンク4に流し込むことができる。即ち、貯湯タンク4の水張りの高速化が図られる。この場合、補水回路79を通して貯湯タンク4に水張りする際、補水切替弁81が追焚回路38への給水を遮断する手段となる。
【0044】
そして、循環路8の設置エリアには温度センサ80が設置され、この温度センサ80によって外気温度T10が検出される。
【0045】
これら検出温度T1〜T10は制御情報として制御装置82(図4)に取り込まれ、集熱ポンプ14、循環ポンプ26、追焚ポンプ72の駆動やバーナ46の燃焼が制御装置82(図4)の駆動出力によって制御される。
【0046】
次に、貯湯タンク4、水位確認タンク5、集熱回路6及び補水回路79について、図2を参照する。図2は貯湯タンク、水位確認タンク及び集熱回路の詳細を示している。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0047】
貯湯タンク4の出側には循環路8の近傍に温度センサ44が設置され、出側の温水HM1の温度が温度センサ44で検出される。この実施の形態の場合、太陽熱用熱交換器12の近傍にも温度センサ49が設置されている。この温度センサ49で熱交換温度が検出される。
【0048】
集熱回路6には、プレッシャータンク21及びリザーブタンク23が備えられている。プレッシャータンク21は集熱回路6に流れる温水HM2の圧力緩衝であるとともに、リザーブタンク23と連結部25により結合されている。この連結部25を通じ、集熱回路6から温水HM2をリザーブタンク23側に逃し、温水HM2が不足すれば、リザーブタンク23にあるリザーブ水Wをプレッシャータンク21に引き込み、集熱回路6に補給する。
【0049】
補水回路79は、循環路8から分岐され、注湯回路76と追焚回路38の管路との間に形成されている。この場合、注湯電磁弁78には、注湯量センサ93及び逆止弁95が一体に形成され、開閉弁83及びふろ水流スイッチ85が追焚回路38に設置されている。ふろ水流スイッチ85は、流水を検出する流水検出手段の一例である。
【0050】
次に、水位確認タンク5のレベル検出について、図3を参照する。図3は水位確認タンク及び水位センサの一例を示している。図3において、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してある。
【0051】
水位確認タンク5には、底部に連通管路7、天井部に補給管路13及び通気管11が接続されているとともに、オーバーフローパイプ19が接続されている。オーバーフローパイプ19は、水位確認タンク5の温水HM1の上限レベルULに設定され、温水HM1が上限レベルULを超えた際に温水HM1を流出させる。
【0052】
水位確認タンク5は連通管路7により貯湯タンク4の温水HM1と通じるとともに、通気管11により外気に通じているので、水位確認タンク5の温水HM1は貯湯タンク4と同一レベルを呈する。
【0053】
水位確認タンク5には補給水電磁弁17を開けば、補給管路13を通じて補給水が供給され、この補給水は水位確認タンク5から連通管路7を通じて貯湯タンク4に補給される。これにより、貯湯タンク4には温水HM1の不足分を補うことができる。
【0054】
そこで、水位確認タンク5に設置された水位センサ9は、検出電極9A、9B、9C及び共通電極9Dを備えている。検出電極9Aは低レベルLLを検出する電極、検出電極9Bは高レベルHLを検出する電極、検出電極9Cは上限レベルULを検出する電極である。この場合、共通電極9Dは水位確認タンク5の底面に設置しているが、水位確認タンク5や連通管路7を良導体で構成した場合には、水位確認タンク5又は連通管路7の何れの位置に設置してもよい。
【0055】
斯かる構成により、検出電極9A、9B、9Cと共通電極9Dに接触することにより水位を検出することができ、温水HM1が検出電極9Aのみに触れる範囲にあれば低レベルLL、検出電極9A、9Bに触れる範囲にあれば高レベルHL、検出電極9A、9B、9Cに触れる範囲にあれば上限レベルULを検出できる。
【0056】
そこで、温水HM1が低レベルLLを下回ると、補給モードとなり、補給水電磁弁17を開いて上水Wが温水HM1が高レベルHLに到達するまで補給される。通常状態では、温水HM1が低レベルLLから高レベルHLの範囲に制御される。
【0057】
また、温水HM1が上限レベルULに到達すると、水位センサ9の上限レベルULの検出出力により、異常レベルと判定する。この判定動作は制御装置82のCPU84(図4)等により実行される。
【0058】
次に、制御装置82について、図4を参照する。図4は制御装置の一例を示している。図4に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図4において、図1、図2、図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0059】
この制御装置82は、制御手段の一例であって、コンピュータによって構成されており、CPU(Central Processing Unit )84、ROM(Read-Only Memory)86、RAM(Random-Access Memory)88、タイマ90、注湯量カウンタ92等を備える。CPU84はROM86にある制御プログラムを実行し、検出温度等を制御情報に用いてその演算等の処理により、制御出力を発生する。RAM88はプログラムの実行エリアを構成する。タイマ90は計時手段の一例であって、レベル検出時間帯、レベル検出の間隔等の時間制御のための時間情報を生成する。注湯量カウンタ92は、計数可能な検出情報を計数し、また、アナログ情報であってもディジタル化された情報を計数する。
【0060】
この制御装置82には、リモコン装置94が有線又は無線により接続されている。リモコン装置94は、ユーザの操作装置であって、制御部96と、操作部98と、表示部100とを備え、ユーザの生活エリアに設置される。
【0061】
制御部96は、操作部98からの操作入力を受け、その操作能力に基づく制御情報を制御装置82に通知する。操作部98はキーボードやタッチセンサ等で構成される。制御部96はコンピュータによって構成されており、CPU102、ROM104、RAM106等を備える。CPU102はROM104にある制御プログラムを実行し、制御出力を発生する。RAM106はプログラムの実行エリアを構成する。この制御部96は制御装置82と連係し、制御装置82に対する制御命令を出力し、制御装置82からの出力情報を受け、制御状態等を表す提示出力が表示部100に出力される。
【0062】
表示部100は制御部96の表示制御に基づき、制御部96から提供される提示出力に基づく視認可能な表示を行う。
【0063】
次に、この暖房・給湯・追焚装置2について、貯湯タンク4の水張り動作、貯湯タンク4の温水HM1を利用する低温暖房動作、高温暖房動作、給湯動作、浴槽注湯動作、浴槽水追焚動作を説明し、温水HM1を加熱のための集熱動作を説明する。
【0064】
(1) 水張り動作
【0065】
貯湯タンク4の水張り動作の処理手順について、図5、図6、図7、図8、図9及び図10を参照する。図5〜図9は水張り動作の処理手順の一例を示し、図10は水張り動作を示している。図5〜図9において、a、b、c、d、e、f及びgはフローチャート間の結合部分を示している。
【0066】
この処理手順には、本発明の水張り制御方法の一例であって、タンク水張り動作開始処理F1、急速補水終了判断処理F2、急速補水終了処理F3、補水切替弁切替忘れチェック処理F4、タンク水張り動作終了判断処理F5、通常補水処理F6、タンク水張り異常終了処理F7及びタンク水張り正常終了処理F8を含んでいる。
【0067】
電源投入の後、タンク水張りスイッチ87がONか否かを監視し(ステップS101)、タンク水張りスイッチ87がONすれば(ステップS101のYES)、タンク水張り動作開始処理F1が実行される。なお、タンク水張りを行う際は、事前に補水切替弁81(手動)を補水回路79側に切り替える必要がある。
【0068】
タンク水張り動作開始処理F1では、タンク水張り動作の開始により、急速水張りスイッチ91が導通してタンク水張り表示部89が点滅し(ステップS102)、急速水張り動作の開始を表示する。この場合、タンク開閉弁43を開にした後(ステップS103)、貯湯タンク切替弁40をタンク側に開き(ステップS104)、水位センサ9の検出水位の判定処理として検出電極9B(HL)がOFFかを判定する(ステップS105)。水位センサ9の検出水位が高レベルHLを検出していれば即ち、検出電極9B(HL)がOFFでなければ(ステップS105のNO)、高速水張りは不要となり、タンク水張り表示部89を点灯させ(ステップS106)、補給管路13側からの補水を行えばよい。
【0069】
水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ即ち、検出電極9B(HL)がOFFであれば(ステップS105のYES)、高速水張りが必要であるから、開閉弁83を閉じ(ステップS107)、注湯量カウンタ92をクリアし(ステップS108)、注湯電磁弁78を開にする(ステップS109)。この場合、ふろ水流スイッチ85で補水切替弁81の異常検出又は補水切替弁81が補水回路79側に切り替えられたか否かを検出するため、片搬送とし、例えば、規制流量14〔リットル〕の注湯を行う。また、開閉弁83を閉じてから注湯電磁弁78を開く。
【0070】
急速補水終了判断処理F2では、ふろ水流スイッチ85のON/OFFが監視され(ステップS110)、水流がなければ、ふろ水流スイッチ85がOFFし(ステップS110のYES)、水位センサ9が検出水位の判定処理として検出電極9B(HL)がONかを判定する(ステップS111)。この場合、水張り開始時から水位センサ9が高レベルHLを検出していれば、注湯電磁弁78が閉(OFF)から所定時間例えば、5〔分〕経過していることとする。そして、水位センサ9の検出レベルの確認で、水位センサ9が高レベルHLを検出していれば(ステップS111のYES)、貯湯タンク4の水位が適正水位になっているので、急速補水終了処理F3に移行する。即ち、この場合、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS112)、タンク水張り表示部89を点灯させ(ステップS113)、急速補水終了を表示する。
【0071】
ふろ水流スイッチ85がOFFしていない場合には(ステップS110のNO)、補水切替弁81の異常と判断し(ステップS114)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS115)、タンク水張り表示部89を点灯させる(ステップS116)。
【0072】
また、水位センサ9の検出レベルの確認で(ステップS111)、水位センサ9が高レベルHLでなければ(ステップS111のNO)、所定注湯量例えば、210〔リットル〕を注湯したか否かを確認し(ステップS117)、210〔リットル〕を注湯していない場合には(ステップS117のNO)、ステップS110に戻る。この注湯量は注湯量センサ93の検出値で確認する。
【0073】
210〔リットル〕を注湯していれば(ステップS117のYES)、それに応じた水位が得られていないので、タンク水張り異常(ステップS118)とし、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS119)、タンク水張り表示部89を点灯し、補水終了を告知する(ステップS120)。
【0074】
この状態で、タンク水張りスイッチ87の操作が監視され(ステップS121)、タンク水張りスイッチ87の操作がなければ(ステップS121のYES)、補水切替弁切替忘れチェック処理F4に移行する。このチェック処理F4では、補水切替弁81のチェック終了前かを判定し(ステップS122)、補水切替弁81のチェック終了前であれば(ステップS122のYES)、急速補水終了から所定時間例えば、9〔分〕30〔秒〕経過したかを確認する(ステップS123)。急速補水終了から9〔分〕30〔秒〕が経過していれば(ステップS123のYES)、注湯電磁弁78を開き(ステップS124)、ふろ水流スイッチ85がONしているかを確認し(ステップS125)、ふろ水流スイッチ85がONしていれば(ステップS125のYES)、連続した一定時間として例えば、5〔秒〕経過したかを確認する(ステップS126)。
【0075】
連続した5〔秒〕の経過の後(ステップS126のYES)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS127)、補水切替弁81のチェックを終了する(ステップS128)。
【0076】
ふろ水流スイッチ85がONしていない場合(ステップS125のNO)であって、連続した5〔秒〕が経過していない場合(ステップS126のNO)には、チェック開始から所定時間例えば、20〔秒〕が経過したかを確認し(ステップS129)、チェック開始から20〔秒〕が経過していれば(ステップS129のYES)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS130)、タンク水張り異常(ステップS131)となる。
【0077】
また、タンク水張り動作終了判断処理F5では、急速補水終了から所定時間として、例えば、10〔分〕経過前かを判断し(ステップS132)、例えば、10〔分間〕の注湯でも水位センサ9の高レベルHLにならなければ、タンク水張り異常終了処理F7に移行する。
【0078】
急速補水終了から10〔分〕経過前(ステップS132のYES)であれば、通常補水処理F6に移行する。この通常補水処理では、水位センサ9の検出水位の判定処理として高レベルHLを検出しているか即ち、検出電極9B(HL)がONかを判断し(ステップS133)、高レベルHLの検出即ち、検出電極9BがONしていれば(ステップS133のYES)、補給水電磁弁17を閉じる(ステップS134)。この状態からポンプONタイミングを確認し(ステップS135)、ポンプONタイミングが到来すれば(ステップS135のYES)、循環ポンプ26を動作させ(ステップS136)、ステップS121(図7)に戻る。
【0079】
ステップS133において、水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ即ち、検出電極9B(HL)がONでなければ(ステップS133のNO)、補給水電磁弁17を開き(ステップS137)、水位センサ9の検出水位の判定処理として高レベルHLを検出しているか即ち、検出電極9A(LL)がOFFかを判断し(ステップS138)、低レベルLLを検出していなければ即ち、検出電極9A(LL)がOFFであれば(ステップS138のYES)、循環ポンプ26をOFFし(ステップS139)、ステップS121(図7)に戻る。また、低レベルLLを検出していれば即ち、検出電極9A(LL)がOFFでなければ(ステップS138のNO)、ステップS121(図7)に戻る。
【0080】
タンク水張り動作終了判断処理F5で、急速補水終了から10〔分〕経過した場合(ステップS132のNO)、水位センサ9が高レベルHLでないか即ち、検出電極9B(HL)がOFFかを確認する(ステップS140)。水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ(ステップS140のYES)、タンク水張り異常終了処理F7に移行する。また、水位センサ9が高レベルHLを検出していれば即ち、検出電極9B(HL)がOFFでなければ(ステップS140のNO)、その水張り完了記憶を行い(ステップS141)、タンク水張り正常終了処理F8に移行する。この場合、水位センサ9の高レベルHLの判断は、検出電極9Bが連続する一定時間として例えば、10〔秒〕間の連続ONしたか否かを判断基準とする。
【0081】
タンク水張り異常終了処理F7では、補給水電磁弁17を開き(ステップS142)、循環ポンプ26の動作(ステップS143)の後、積算時間として例えば、5〔分〕経過を監視し(ステップS144)、5〔分〕が経過するまで、ステップS140、S142、S143、S144を実行し、積算時間として5〔分〕が経過すれば(ステップS144のYES)、水張り異常とし(ステップS145)、補給水電磁弁17を閉(ステップS146)、循環ポンプ26をOFFとし(ステップS147)、開閉弁83を開き(ステップS148)、タンク水張り異常終了となる。
【0082】
タンク水張り正常終了処理F8では、補給水電磁弁17を閉じ(ステップS149)、循環ポンプ26をOFFし(ステップS150)、タンク水張り表示部89を消灯し(ステップS151)、開閉弁83を開き(ステップS152)、タンク水張りを終了する。
【0083】
以上述べた手順により、図10に示すように、水張り動作が実行される。
【0084】
既述のポンプONタイミングについて、図11を参照すると、図11はポンプONタイミングの時間とポンプ動作のテーブルを示している。
【0085】
このポンプONタイミングテーブル124によれば、循環ポンプ26は、2〔分〕間のポンプ動作と導通停止時間の段階的増加とを以て断続したポンプ動作が実行される。これにより、循環回路等のエアパージが行われる。
【0086】
(2) 低温暖房動作
【0087】
この低温暖房動作では、低温暖房器52に循環させて低温化した温水HM1に貯湯タンク4にある高温の温水HM1を混合し、低温暖房器52に要求温度の温水HM1を循環させる。
【0088】
(3) 高温暖房動作
【0089】
高温暖房器54から運転信号が制御装置82に入力されると、循環ポンプ26の運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とを比較し、T4>T3の場合、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側を開状態にする。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26から二次熱交換器30、一次熱交換器28に送り込まれる。一次熱交換器28の出側にある温度センサ48の検出温度T5が放熱暖房に適する一定温度として例えば、80〔℃〕になるようにバーナ46の燃焼を制御する。なお、貯湯タンク4の温水HM1が放熱暖房に適する一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、一次熱交換器28による加熱は行わない。
【0090】
高温化された温水HM1は、高温暖房器54に流れ、放熱を行う。この場合、循環路8、高温分配弁62に流れた温水HM1は循環路8Aに分流されて給湯用熱交換器56を通り、高温暖房器54からの戻り温水HM1と合流し、貯湯タンク4に至る。この場合、循環路8Aで形成された給湯用熱交換器56の回路は高温暖房器54が運転可能になるまでの循環回路及び給湯要求の際に即応可能な給湯用加熱路として使用される。
【0091】
高温暖房器54を通過して熱が奪われた温水HM1と、給湯用熱交換器56からの戻り温水HM1とが混合されるが、この混合温水HM1は温度センサ42で検出される。この温度センサ42の検出温度T3は、貯湯タンク4の出側にある温度センサ44の検出温度T4と比較される。T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40の開度は貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替えられ、貯湯タンク4の温水HM1の使用を停止する。即ち、温水HM1による蓄熱を行い、その節減を図る。
【0092】
(4) 給湯動作
【0093】
給水口から暖房・給湯・追焚装置2に入った給水Wは、温度センサ64、水量センサ、水制御弁等を経てバイパス路60の分岐点に至る。バイパス路60側に流れる給水Wはミキシングのために温水HWに混合される。また、二次熱交換器58を経て給湯用熱交換器56に流れた給水Wは、給湯用熱交換器56で温水HM1の熱と熱交換が行われ、温水HWとなってバイパス路60の分岐点に設置されているミキシング弁を通過する。ミキシング弁の開度は、温度センサ66の検出温度T8が設定温度になるように調整され、給湯用熱交換器56により加熱された高温の温水HWが給水Wと混合されて設定温度に調整され、出湯口から出湯される。
【0094】
温水HM1の循環動作では、給湯回路36にある水量センサが流水を感知すると、循環ポンプ26が運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とが比較される。T4>T3の場合には、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側を開状態にする。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26に吸い込まれ、二次熱交換器30及び一次熱交換器28に送り込まれる。これら一次熱交換器28及び二次熱交換器30を通過した温水HM1の温度は温度センサ48で検出され、その検出温度T5が一定の温度として例えば、80〔℃〕になるように、バーナ46の燃焼制御が行われる。なお、貯湯タンク4の温水HM1がその一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、バーナ46による加熱は行わない。
【0095】
一定温度例えば、80〔℃〕の温水HM1は給湯用熱交換器56で給水W側との熱交換を行う。例えば、給湯能力を24号とした場合、その熱量は41.86〔kW〕(36,000〔kcal/h〕)である。貯湯タンク4の温水温度が80〔℃〕で循環ポンプ26の循環量が約12〔リットル/min〕であれば、貯湯タンク4に戻る温水HM1の温度が約30〔℃〕で、貯湯タンク4の温水HM1の全てを給湯熱交換に使用したとすれば、貯湯タンク4内の温水温度は約30〔℃〕となる。給湯号数が減少すれば、貯湯タンク4に戻る温水HM1の温度低下が少なく、貯湯タンク4の温水温度は、常に30〔℃〕以上となる。
【0096】
また、給湯用熱交換器56で熱を奪われた温水HM1の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とを比較する。T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替え、貯湯タンク4の温水HM1を使用しない。これにより、貯湯タンク4の温水HM1の使用による熱損失が抑制される。
【0097】
(5) 浴槽注湯動作
【0098】
給湯時、注湯電磁弁78を開くと、給湯回路36が追焚回路38に連結され、給湯回路36から分岐された注湯回路76に流れる温水HWが追焚用熱交換器70を経て浴槽68に注湯される。この場合、追焚ポンプ72は使用しない。給水Wが上水であれば、十分な水圧があるので、温水HWはその水圧を利用して浴槽68に注湯される。
【0099】
(6) 浴槽水追焚動作
【0100】
リモコン装置94から追焚運転信号が制御装置82に入力されると、追焚ポンプ72の運転を開始させる。これにより、浴槽水BWは、追焚回路38に循環され、追焚用熱交換器70で温水HM1の熱が熱交換され、加熱される。温度センサ74の検出温度T9が設定温度に達すれば、追焚運転を終了し、追焚ポンプ72の運転を停止させる。
【0101】
この場合、追焚運転信号が制御装置82に入力されると、循環ポンプ26の運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とが比較され、T4>T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側に切り替える。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26に吸い込まれ、二次熱交換器30及び一次熱交換器28に送り込まれる。これら一次熱交換器28及び二次熱交換器30を通過した温水HM1の温度は温度センサ48で検出され、その検出温度T5が一定の温度として例えば、80〔℃〕になるように、バーナ46の燃焼制御が行われる。なお、貯湯タンク4の温水HM1がその一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、バーナ46による加熱は行わない。
【0102】
高温分配弁62を循環路8B側にも開き、循環路8B側に温水HM1を流し、追焚回路38と循環路8Bとの間で温水HM1の熱を浴槽水BWに熱交換する。この場合、高温分配弁62は給湯用熱交換器56側にも温水HM1を流す。追焚用熱交換器70で浴槽水BWに熱を奪われた温水HM1は、循環路8Aにある給湯用熱交換器56を通過した温水HM1と合流し、貯湯タンク4に戻される。高温分配弁62から給湯用熱交換器56を通る循環路8Aは、給湯要求の際に即応可能な給湯用回路として使用する。
【0103】
追焚用熱交換器70で熱を奪われた温水HM1は、給湯用熱交換器56を通過した温水HM1と混合され、その混合温水HM1の検出温度T3と検出温度T4とを比較し、T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替え、貯湯タンク4の温水HM1を使用しない。即ち、温水HM1による蓄熱を行い、その節減を図る。
【0104】
(7) 太陽熱集熱動作
【0105】
太陽熱による温水HM2の温度上昇は、日射量に関係し、その試験結果によれば、冬季でも約30〔℃〕の上昇が期待できることが確認されている。季節にかかわらず、貯湯タンク4の温水温度は約30〔℃〕であるため、太陽熱用熱媒である温水HM2と熱交換する太陽熱用熱交換器12を備える貯湯タンク4では、冬期でも30〔℃〕の温度上昇があり、貯湯タンク4の温水温度は30〔℃〕+30〔℃〕で約60〔℃〕に上昇させることができる。この場合、既述の低温暖房器52の要求温度が例えば、60〔℃〕であれば、貯湯タンク4に蓄えられた温水HM1の熱を低温暖房器52の放熱に利用できる。夏期であれば、これ以上の熱利用ができることは勿論である。
【0106】
この集熱回路6に利用できる太陽熱について、季節により日の出、日の入り時刻が変わり、日射のある時間帯も変化する。季節(夏季・冬季・中間期)により集熱ポンプ14の運転開始時刻及び停止時刻をリモコン装置94を通して制御装置82に設定する。季節の判断は、温度センサ80の検出温度T10を用いればよい。
【0107】
そこで、設定時刻が集熱ポンプ14の運転開始時刻になると集熱ポンプ14を運転する。温水HM2が集熱回路6に循環し、温度センサ20が集熱パネル10に入る温水HM2の温度を検出する。集熱パネル10は温水HM2を太陽熱で加熱する手段であるから、日射があれば、集熱パネル10を通過した温水HM2の検出温度T2が上昇する。そこで、T2>T1であれば、太陽熱の集熱有りと判断し、集熱ポンプ14の運転を継続する。これに対し、T2≦T1であれば、集熱パネル10を通過した温水HM2の温度が低下したのであるから、太陽熱の集熱無しと判断し、集熱ポンプ14の運転を停止し、集熱動作を終了する。
【0108】
この場合、集熱パネル10においては温度上昇(T2>T1)があれば、その検出温度T2が温度センサ44の検出温度T4より低い場合(T2<T4)には、貯湯タンク4の温水HM1の熱が温水HM2に奪われることになり、熱損失を来す。これを防止するため、ソーラー切替弁16をバイパス路18側に切り替えて循環させる。この循環は、T2>T4になるまで継続し、T2>T4になれば、ソーラー切替弁16を太陽熱用熱交換器12側に切り替え、温水HM2の熱を貯湯タンク4内の温水HM1に熱交換を行う。そして、設定時刻が集熱ポンプ10の停止時刻になれば、集熱ポンプ10の運転を停止する。
【0109】
この結果、太陽熱の集熱を温水HM2に行い、その温水HM2の熱を温水HM1に熱交換することにより、貯湯タンク4に温水HM1を通じて蓄熱することができる。
【0110】
上記実施の形態の利点や効果は以下の通りである。
【0111】
(1) このような太陽熱利用システムの貯湯タンクへの水張りにおいて、太陽熱を暖房にも使用するため、貯湯タンクを暖房回路に組み入れている。暖房回路は上水と縁切りされているため、水張りには補水電磁弁を用いて水張り事が一般的であるが、吐水量が少ないため、貯湯タンクを満たすには約90〔分〕程度を要し、しかも、水張り中は次の動作確認もできないため、ただ待つだけである。このため、水張りで要する時間は、工事費に影響し、販売促進にも影響するが、このような課題は上記実施の形態で解決されている。
【0112】
(2) 水張りの時間短縮は、吐水量を多くすることが有効である。補水電磁弁の吐水量を多くする方法もあるが、吐水口空間の確保等、簡単にはいかない。上記実施の形態では、注湯回路を利用し、水張りを行う回路と制御を利用し、その迅速化を図っている。自動注湯は浴槽への湯張り回路であるため、注湯量は十分であり、縁切り装置も組み込まれている。その回路から貯湯タンク側への流路を設けることで貯湯時間の短縮が可能である。しかし、貯湯タンクへの水張りは機器購入時の施工だけ使う回路であり、まれにメンテナンスで貯湯タンク内の水を排水したときに使用するものであり、流路切替えの弁を電動にするには制御負荷、コストを考えると必要なく、手動弁で十分であるが、手動弁であるため、弁の切替え忘れが考えられる。そこで、水張り中に弁の切替チェックを行う制御を用いることで弁切替え忘れを報知する制御を行って、信頼性のある水張り制御を実現している。
【0113】
(3) 制御負荷を抑えて貯湯タンクへの水張り時間が短縮でき、誤操作の報知ができ、施工時の利便性を高めることができる。
【0114】
〔第2の実施の形態〕
【0115】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に示した補水切替弁を補水回路内に設置した構成である。
【0116】
図12に示すように、注湯回路76の注湯電磁弁78の手前を分岐して補水回路79の一端を接続し、この補水回路79の他端も既述の循環路8の部分に接続してもよい。この場合、補水回路79には補水回路79の開閉手段として補水開閉弁97を設置する。この補水開閉弁97は、貯湯タンク4に補水する際に開に切り替える。補水開閉弁97は既述の補水切替弁81に相当するものである。上記実施の形態では、補水切替弁81を手動切替えとしているが、制御部96によって自動切替えにしてもよい。
【0117】
かかる構成としても、図13に示すように、注湯回路76からの給水を補水回路79を通して補水することができる。
【0118】
この実施の形態によっても、上記実施の形態と同様に、短時間で貯湯タンク4に給水(又は補水)し、熱媒としての温水HM1を適正レベルに制御することができる。
【0119】
〔他の実施の形態〕
【0120】
(1) 上記実施の形態では、高温水分配式の暖房給湯用熱源機の暖房回路に集熱回路6を接続し、太陽熱を熱源に利用し、太陽熱との熱交換により得られた高温水を給湯、低温暖房にも利用しているが、本発明はこのような熱源に太陽熱を利用するものに限定されない。上記実施の形態は一例であって、太陽熱に代え燃焼熱やエンジンの排熱を熱源に用いてもよい。
【0121】
(2) 上記実施の形態では、熱媒体として温水HM1、HM2を利用したが、温水以外の熱媒流体を用いてもよい。
【0122】
(3) 上記実施の形態では、貯湯タンク4にある温水HM1の温度を検出する温度センサ44を貯湯タンク4外の循環路8側に設置しているが、貯湯タンク4内に設置して温水HM1の温度を検出してもよい。
【0123】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は、太陽熱や燃焼熱を熱源に用いた給湯装置や、暖房・給湯・追焚装置等の熱源装置に広く利用できる。
【符号の説明】
【0125】
2 暖房・給湯・追焚装置
4 貯湯タンク
5 水位確認タンク
6 集熱回路
7 連通管路
8 循環路
9 水位センサ
17 補給水電磁弁
24 分流路
32 低温暖房回路
40 貯湯タンク切替弁
42、44 温度センサ
76 注湯回路
79 補水回路
81 補水切替弁
97 補水開閉弁
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、太陽熱を熱源に利用する熱源装置、暖房装置及び水張り制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
室内暖房等の各種暖房に用いられる熱源装置には燃料ガスや灯油等の燃焼熱に加え、熱源に太陽熱が利用される。熱源装置に太陽熱を用いることは自然エネルギを利用するので、熱エネルギの効率的な利用が図られ、炭酸ガスの排出がない等、有益である。このような熱源装置は、高温水分配式給湯暖房機として知られている。
【0003】
この種の熱源装置に関し、太陽熱給湯暖房装置として上水が供給される貯湯槽に第1及び第2の熱交換器が設置され、第1の熱交換器に太陽熱集熱器で集熱した熱媒を循環させて熱交換し、第2の熱交換器にボイラで加熱した温水の熱を熱交換することが知られている(特許文献1)。この太陽熱給湯暖房装置では、貯湯槽内の上水の加熱に太陽熱が利用され、加熱した上水が温水として供給される。また、ボイラで加熱した温水は暖房や浴槽追焚きに利用される。
【0004】
また、燃焼排気を熱源に用いる熱源装置では、熱媒の熱を第1の熱交換手段により給水又は浴槽水に熱交換し、燃焼排気の潜熱を第2の熱交換手段により給水又は浴槽水に熱交換する熱源装置や、熱交換装置が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−134432号公報
【特許文献2】特開2007−315700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、太陽熱を熱源に利用する熱源装置や暖房装置を構成するシステムでは、太陽熱を熱交換した熱媒を貯留するタンクを設置して熱媒を蓄積し、その熱を適宜に使用する。この熱媒の利用形態には給湯加熱、暖房負荷の放熱、浴槽水の追焚き等である。
【0007】
また、熱媒には例えば、上水が使用されるが、斯かるシステムには、タンクに熱媒となる給水が不可欠である。タンクの容量は蓄熱量や貯湯量等からすれば、大きく設定することが有効である。
【0008】
タンクへの給水時間はタンク容量や給水量に依存し、必要量を満たすには90分程度の長時間を要する。水張り中、作業者は待機を余儀なくされ、必要な動作確認への移行もできない。このため、水張りに要する時間は無駄時間となり、この時間が工事費に影響することになり、施工効率を低下させている。工事費がかかれば、販売促進を低下させる原因にもなる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、水張りを高速化し、施工の容易化、迅速化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の熱源装置は、浴槽に注湯する注湯回路と、熱媒を循環させる循環路と、この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路とを備えている。
【0011】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、更に、前記補水回路に補水側と前記熱媒とを分離する分離手段とを備えてもよい。
【0012】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、更に、前記補水回路と浴槽水追焚回路とを分離し、前記補水回路で前記貯留手段に補水する際、前記浴槽水追焚回路を遮断する切替弁とを備えてもよい。
【0013】
上記課題を解決するためには、本発明の熱源装置において、好ましくは、前記補水回路から補水する際、前記注湯回路から前記浴槽水追焚回路に流水の有無を検出する検出手段とを備えてもよい。
【0014】
上記課題を解決するため、本発明の暖房装置は、浴槽に注湯する注湯回路と、熱媒を循環させる循環路と、この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、前記循環路に接続されて前記熱媒の循環により放熱させるための放熱負荷と、前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路とを備えている。
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の水張り制御方法は、熱媒を溜める貯留手段を備える熱源装置又は暖房装置の水張り制御方法であって、注湯回路から分岐されて循環路に接続された補水回路を用いて、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する工程を含んでいる。
【0016】
上記課題を解決するためには、本発明の水張り制御方法において、好ましくは、更に、前記補水回路から前記貯留手段に補水する際、前記補水回路に接続された追焚回路にある切替弁を切替え、前記補水回路を前記追焚回路から分離する工程とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0017】
以上説明した本発明の熱源装置、暖房装置又は水張り制御方法によれば、次の効果を得ることができる。
【0018】
(1) 貯留手段に対する水張りを高速化することができる。
【0019】
(2) 貯留手段に対する水張りの高速化により、施工の容易化及び迅速化を図ることができる。
【0020】
(3) 施工コストを低減することができる。
【0021】
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施の形態に係る暖房・給湯・追焚装置の一例を示す図である。
【図2】集熱部、水位検出部、貯湯タンク及び補水回路の一例を示す図である。
【図3】水位確認タンク及び水位検出の一例を示す図である。
【図4】制御装置及びリモコン装置の一例を示す図である。
【図5】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】水張り動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】水張り動作の一例を示す図である。
【図11】ポンプ動作タイミングの一例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る暖房・給湯・追焚装置の一例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る水張り動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1の実施の形態〕
【0024】
第1の実施の形態は、浴槽に注湯する注湯回路から分岐した補水回路を熱媒の循環路に接続し、この補水回路を用いることにより、注湯回路に供給される水を循環路から貯留手段に給水(補水)する構成である。
【0025】
この第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は暖房・給湯・追焚装置の一例を示している。
【0026】
この暖房・給湯・追焚装置2は、本発明の熱源装置又は暖房装置の一例であって、施工時や緊急時には、上水Wを注湯回路76から分岐された補水回路79を通し、貯湯タンク4の入側の循環路8を通して貯湯タンク4に水張りすることが可能である。
【0027】
この暖房・給湯・追焚装置2には、図1に示すように、貯湯タンク4と、太陽熱の集熱回路6と、温水HM1を循環させる循環路8とが備えられている。
【0028】
貯湯タンク4は、第1の熱媒体として温水HM1を溜める貯留手段の一例であるとともに、温水HM1を以て蓄熱する蓄熱手段の一例でもある。この貯湯タンク4には、温水HM1の水位確認手段として水位確認タンク5が連通管路7により接続され、水位確認タンク5及び貯湯タンク4は通気管11で連結され大気に開放されている。そして、水位確認タンク5には水位センサ9が設置されている。貯湯タンク4の温水HM1は連通管路7を通じて水位確認タンク5に流れ込み、水位確認タンク5内の水位は貯湯タンク4の温水HM1の水位と同一レベルを呈する。従って、水位センサ9には貯湯タンク4の温水HM1のレベルを表す出力が得られる。
【0029】
この水位確認タンク5には補給水を流し込む補給管路13が接続され、この補給管路13は上水管路に接続されている。この補給管路13には補給水閉止弁15及び補給水電磁弁17が設置されている。補給水閉止弁15は常時開放され、補給水は補給水電磁弁17によって供給が制御される。補給水には上水Wが用いられる。
【0030】
集熱回路6は、太陽熱を熱源とする集熱手段の一例であって、第2の熱媒体として温水HM2を循環させ、太陽熱を温水HM1に熱交換する手段の一例である。この集熱回路6には、集熱パネル10、熱交換部としての太陽熱用熱交換器12、集熱ポンプ14、ソーラー切替弁16、バイパス路18が備えられている。集熱パネル10は、太陽熱を集熱し、その熱を温水HM2に熱交換する熱交換手段の一例である。集熱パネル10に代え、燃焼熱や排熱を利用した熱源を用いてもよい。太陽熱用熱交換器12は、温水HM2の熱を温水HM1に熱交換する手段の一例である。集熱ポンプ14は、温水HM2に太陽熱を熱交換する際や、温水HM2を温水HM1に熱交換する際に用いられる温水圧送手段の一例である。バイパス路18はソーラー切替弁16を介して集熱回路6を分岐させ、太陽熱用熱交換器12の側路であって、温水HM2の温度が低い場合に温水HM2を循環させる。集熱パネル10の入側には温度センサ20、集熱パネル10の出側には温度センサ22が設置され、温度センサ20の検出温度T1が太陽熱用熱交換器12による温水HM2の熱交換前の温度、温度センサ22の検出温度T2が熱交換後の温水HM2の温度であり、これらの検出温度T1、T2がソーラー切替弁16の切替えによるバイパス路18の開閉や集熱ポンプ14の制御に用いられる。
【0031】
循環路8は、分流路24と、循環ポンプ26と、温水HM1を加熱するための一次熱交換器28と、二次熱交換器30とを備えている。この循環路8には、温水HM1の熱を利用する手段として低温暖房回路32、高温暖房回路34、給湯回路36、追焚回路38が接続されている。
【0032】
分流路24は、貯湯タンク4の入側と出側との間の循環路8に連結された管路であって、温水HM1を分流して貯湯タンク4の出側の温水HM1に合流させる手段の一例である。
【0033】
循環路8と分流路24との分岐点には貯湯タンク切替弁40が設置され、この貯湯タンク切替弁40は、貯湯タンク4側に流れる温水流量と、分流路24に流れる温水流量とに分配する流量分配手段の一例である。貯湯タンク切替弁40の入側の循環路8には温度センサ42、貯湯タンク4の入側の循環路8にはタンク開閉弁43、貯湯タンク4の出側近傍には温度センサ44が設置されている。タンク開閉弁43は、循環路8を貯湯タンク4の入側で開閉する手段である。温度センサ42、44の検出温度T3、T4は貯湯タンク4側に流れる温水流量と、分流路24に流れる温水流量との分配比率の設定や制御に用いられる。温度センサ44は熱媒である温水HM1の温度を検出する第1の温度センサ、温度センサ42は負荷側から循環路8に戻る温水HM1の温度を検出する第2の温度センサである。貯湯タンク4の出側の循環路8と分流路24との合流点には気液分離部45が設置されている。気液分離部45は、温水HM1から空気を分離する手段である。
【0034】
循環ポンプ26は、温水HM1の圧送手段の一例であって、温水HM1の熱利用や一次及び二次熱交換器28、30による加熱の際等に駆動され、循環路8に温水HM1を循環させる。
【0035】
一次熱交換器28は、燃料ガスの燃焼手段の一例として設置されたバーナ46の燃焼排気から主として顕熱を温水HM1に熱交換する第1の熱交換手段である。二次熱交換器30は、バーナ46の燃焼排気から主として潜熱を温水HM1に熱交換する第2の熱交換手段であって、温水HM1の予備加熱に用いられる。一次熱交換器28の出側の循環路8には温度センサ48、二次熱交換器30の出側の循環路8には温度センサ50が設置され、これらの検出温度T5、T6がバーナ46の燃焼制御に用いられる。
【0036】
低温暖房回路32は、循環路8の二次熱交換器30の出側と貯湯タンク切替弁40の入側とから分岐され、低温暖房器52に低温側の温水HM1を循環させる管路である。低温暖房器52は、温水HM1の第1の放熱負荷又は放熱手段の一例であって、例えば、床暖房器である。
【0037】
高温暖房回路34は、循環路8の一次熱交換器28の出側と貯湯タンク切替弁40の入側とから分岐され、高温暖房器54に高温側の温水HM1を循環させる管路である。高温暖房器54は、温水HM1の第2の放熱負荷又は放熱手段の一例であって、例えば、温風暖房器である。
【0038】
給湯回路36は給水Wを温水HM1で加熱して温水HWとして出湯する管路であって、この実施の形態では、給湯用熱交換器56と、二次熱交換器58と、バイパス路60とを備える。
【0039】
給湯用熱交換器56は、温水HM1の熱を給水Wに熱交換する給湯用熱交換手段の一例であって、給湯用熱交換器56には例えば、プレート熱交換器が用いられる。この給湯用熱交換器56には、給水側に上水圧が作用している。この給湯用熱交換器56は、循環路8に高温分配弁62を介して分岐された循環路8Aに設置され、循環路8Aを通して温水HM1が循環する。この給湯用熱交換器56に穿孔による水漏れが生じた場合には、上水圧が温水HM1の圧力に打ち勝ち、上水が温水HM1側に侵入し、貯湯タンク4の水位を上昇させることになる。
【0040】
二次熱交換器58は、既述のバーナ46の燃焼排気から主として潜熱を給水Wに熱交換する手段であって、給水Wが常温の上水であれば、効率よく潜熱を給水Wに熱交換することができる。この予備加熱された給水Wには、給湯用熱交換器56により温水HM1の熱が熱交換され、高温の温水HWが得られる。バイパス路60は、この温水HWに上水Wをミキシングする手段であって、図示しないミキシング弁を用いて高温の温水HWを適温化することができる。給湯回路36の上水Wの入側には温度センサ64、温水HWの出湯側には温度センサ66が設置され、これらの検出温度T7、T8等が出湯温度の制御としてバーナ46の燃焼制御やバイパス路60側への給水Wとのミキシング比率の制御に用いられる。
【0041】
追焚回路38は、温水HM1の熱を浴槽68にある浴槽水BWに熱交換し、浴槽水BWを入浴に適する温度に昇温する手段の一例である。この追焚回路38は追焚用熱交換器70と、追焚ポンプ72とを備える。追焚用熱交換器70は、温水HM1の熱を浴槽水BWに熱交換する熱交換手段の一例であって、循環路8に高温分配弁62を介して分岐された循環路8Bに設置され、循環路8Bを通して温水HM1が循環する。追焚ポンプ72は、追焚時、浴槽水BWを浴槽68から追焚用熱交換器70を通して浴槽68に循環させる手段である。追焚回路38の浴槽68の出側には温度センサ74が設置され、その検出温度T9が追焚制御に用いられる。
【0042】
この追焚回路38と給湯回路36との間には注湯回路76が接続され、この注湯回路76は、注湯電磁弁78を介して給湯回路36と追焚回路38とを連結している。注湯電磁弁78は、上水W側と浴槽水BWとを絶縁(分離)する手段の一例である。
【0043】
また、注湯回路76と循環路8との間には補水回路79が接続されている。この補水回路79は補給管路13とは別個に設置され、貯湯タンク4に上水Wを供給する手段の一例である。この補水回路79は、一端を補水切替弁81を介して注湯回路76に接続し、他端を貯湯タンク切替弁40とタンク開閉弁43との間にある循環路8に接続している。補水切替弁81は、管路の切替手段の一例であって、例えば、手動切替弁で構成される。注湯電磁弁78は注湯量センサ93及び逆止弁95(図2)等を備えてもよい。斯かる構成では、上水Wを、給湯回路36の二次熱交換器58、給湯用熱交換器56及び注湯回路76に流すとともに、注湯電磁弁78を開き、補水切替弁81を切り替えることにより、補水回路79及び循環路8から貯湯タンク4に流し込むことができる。即ち、貯湯タンク4の水張りの高速化が図られる。この場合、補水回路79を通して貯湯タンク4に水張りする際、補水切替弁81が追焚回路38への給水を遮断する手段となる。
【0044】
そして、循環路8の設置エリアには温度センサ80が設置され、この温度センサ80によって外気温度T10が検出される。
【0045】
これら検出温度T1〜T10は制御情報として制御装置82(図4)に取り込まれ、集熱ポンプ14、循環ポンプ26、追焚ポンプ72の駆動やバーナ46の燃焼が制御装置82(図4)の駆動出力によって制御される。
【0046】
次に、貯湯タンク4、水位確認タンク5、集熱回路6及び補水回路79について、図2を参照する。図2は貯湯タンク、水位確認タンク及び集熱回路の詳細を示している。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0047】
貯湯タンク4の出側には循環路8の近傍に温度センサ44が設置され、出側の温水HM1の温度が温度センサ44で検出される。この実施の形態の場合、太陽熱用熱交換器12の近傍にも温度センサ49が設置されている。この温度センサ49で熱交換温度が検出される。
【0048】
集熱回路6には、プレッシャータンク21及びリザーブタンク23が備えられている。プレッシャータンク21は集熱回路6に流れる温水HM2の圧力緩衝であるとともに、リザーブタンク23と連結部25により結合されている。この連結部25を通じ、集熱回路6から温水HM2をリザーブタンク23側に逃し、温水HM2が不足すれば、リザーブタンク23にあるリザーブ水Wをプレッシャータンク21に引き込み、集熱回路6に補給する。
【0049】
補水回路79は、循環路8から分岐され、注湯回路76と追焚回路38の管路との間に形成されている。この場合、注湯電磁弁78には、注湯量センサ93及び逆止弁95が一体に形成され、開閉弁83及びふろ水流スイッチ85が追焚回路38に設置されている。ふろ水流スイッチ85は、流水を検出する流水検出手段の一例である。
【0050】
次に、水位確認タンク5のレベル検出について、図3を参照する。図3は水位確認タンク及び水位センサの一例を示している。図3において、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してある。
【0051】
水位確認タンク5には、底部に連通管路7、天井部に補給管路13及び通気管11が接続されているとともに、オーバーフローパイプ19が接続されている。オーバーフローパイプ19は、水位確認タンク5の温水HM1の上限レベルULに設定され、温水HM1が上限レベルULを超えた際に温水HM1を流出させる。
【0052】
水位確認タンク5は連通管路7により貯湯タンク4の温水HM1と通じるとともに、通気管11により外気に通じているので、水位確認タンク5の温水HM1は貯湯タンク4と同一レベルを呈する。
【0053】
水位確認タンク5には補給水電磁弁17を開けば、補給管路13を通じて補給水が供給され、この補給水は水位確認タンク5から連通管路7を通じて貯湯タンク4に補給される。これにより、貯湯タンク4には温水HM1の不足分を補うことができる。
【0054】
そこで、水位確認タンク5に設置された水位センサ9は、検出電極9A、9B、9C及び共通電極9Dを備えている。検出電極9Aは低レベルLLを検出する電極、検出電極9Bは高レベルHLを検出する電極、検出電極9Cは上限レベルULを検出する電極である。この場合、共通電極9Dは水位確認タンク5の底面に設置しているが、水位確認タンク5や連通管路7を良導体で構成した場合には、水位確認タンク5又は連通管路7の何れの位置に設置してもよい。
【0055】
斯かる構成により、検出電極9A、9B、9Cと共通電極9Dに接触することにより水位を検出することができ、温水HM1が検出電極9Aのみに触れる範囲にあれば低レベルLL、検出電極9A、9Bに触れる範囲にあれば高レベルHL、検出電極9A、9B、9Cに触れる範囲にあれば上限レベルULを検出できる。
【0056】
そこで、温水HM1が低レベルLLを下回ると、補給モードとなり、補給水電磁弁17を開いて上水Wが温水HM1が高レベルHLに到達するまで補給される。通常状態では、温水HM1が低レベルLLから高レベルHLの範囲に制御される。
【0057】
また、温水HM1が上限レベルULに到達すると、水位センサ9の上限レベルULの検出出力により、異常レベルと判定する。この判定動作は制御装置82のCPU84(図4)等により実行される。
【0058】
次に、制御装置82について、図4を参照する。図4は制御装置の一例を示している。図4に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図4において、図1、図2、図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0059】
この制御装置82は、制御手段の一例であって、コンピュータによって構成されており、CPU(Central Processing Unit )84、ROM(Read-Only Memory)86、RAM(Random-Access Memory)88、タイマ90、注湯量カウンタ92等を備える。CPU84はROM86にある制御プログラムを実行し、検出温度等を制御情報に用いてその演算等の処理により、制御出力を発生する。RAM88はプログラムの実行エリアを構成する。タイマ90は計時手段の一例であって、レベル検出時間帯、レベル検出の間隔等の時間制御のための時間情報を生成する。注湯量カウンタ92は、計数可能な検出情報を計数し、また、アナログ情報であってもディジタル化された情報を計数する。
【0060】
この制御装置82には、リモコン装置94が有線又は無線により接続されている。リモコン装置94は、ユーザの操作装置であって、制御部96と、操作部98と、表示部100とを備え、ユーザの生活エリアに設置される。
【0061】
制御部96は、操作部98からの操作入力を受け、その操作能力に基づく制御情報を制御装置82に通知する。操作部98はキーボードやタッチセンサ等で構成される。制御部96はコンピュータによって構成されており、CPU102、ROM104、RAM106等を備える。CPU102はROM104にある制御プログラムを実行し、制御出力を発生する。RAM106はプログラムの実行エリアを構成する。この制御部96は制御装置82と連係し、制御装置82に対する制御命令を出力し、制御装置82からの出力情報を受け、制御状態等を表す提示出力が表示部100に出力される。
【0062】
表示部100は制御部96の表示制御に基づき、制御部96から提供される提示出力に基づく視認可能な表示を行う。
【0063】
次に、この暖房・給湯・追焚装置2について、貯湯タンク4の水張り動作、貯湯タンク4の温水HM1を利用する低温暖房動作、高温暖房動作、給湯動作、浴槽注湯動作、浴槽水追焚動作を説明し、温水HM1を加熱のための集熱動作を説明する。
【0064】
(1) 水張り動作
【0065】
貯湯タンク4の水張り動作の処理手順について、図5、図6、図7、図8、図9及び図10を参照する。図5〜図9は水張り動作の処理手順の一例を示し、図10は水張り動作を示している。図5〜図9において、a、b、c、d、e、f及びgはフローチャート間の結合部分を示している。
【0066】
この処理手順には、本発明の水張り制御方法の一例であって、タンク水張り動作開始処理F1、急速補水終了判断処理F2、急速補水終了処理F3、補水切替弁切替忘れチェック処理F4、タンク水張り動作終了判断処理F5、通常補水処理F6、タンク水張り異常終了処理F7及びタンク水張り正常終了処理F8を含んでいる。
【0067】
電源投入の後、タンク水張りスイッチ87がONか否かを監視し(ステップS101)、タンク水張りスイッチ87がONすれば(ステップS101のYES)、タンク水張り動作開始処理F1が実行される。なお、タンク水張りを行う際は、事前に補水切替弁81(手動)を補水回路79側に切り替える必要がある。
【0068】
タンク水張り動作開始処理F1では、タンク水張り動作の開始により、急速水張りスイッチ91が導通してタンク水張り表示部89が点滅し(ステップS102)、急速水張り動作の開始を表示する。この場合、タンク開閉弁43を開にした後(ステップS103)、貯湯タンク切替弁40をタンク側に開き(ステップS104)、水位センサ9の検出水位の判定処理として検出電極9B(HL)がOFFかを判定する(ステップS105)。水位センサ9の検出水位が高レベルHLを検出していれば即ち、検出電極9B(HL)がOFFでなければ(ステップS105のNO)、高速水張りは不要となり、タンク水張り表示部89を点灯させ(ステップS106)、補給管路13側からの補水を行えばよい。
【0069】
水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ即ち、検出電極9B(HL)がOFFであれば(ステップS105のYES)、高速水張りが必要であるから、開閉弁83を閉じ(ステップS107)、注湯量カウンタ92をクリアし(ステップS108)、注湯電磁弁78を開にする(ステップS109)。この場合、ふろ水流スイッチ85で補水切替弁81の異常検出又は補水切替弁81が補水回路79側に切り替えられたか否かを検出するため、片搬送とし、例えば、規制流量14〔リットル〕の注湯を行う。また、開閉弁83を閉じてから注湯電磁弁78を開く。
【0070】
急速補水終了判断処理F2では、ふろ水流スイッチ85のON/OFFが監視され(ステップS110)、水流がなければ、ふろ水流スイッチ85がOFFし(ステップS110のYES)、水位センサ9が検出水位の判定処理として検出電極9B(HL)がONかを判定する(ステップS111)。この場合、水張り開始時から水位センサ9が高レベルHLを検出していれば、注湯電磁弁78が閉(OFF)から所定時間例えば、5〔分〕経過していることとする。そして、水位センサ9の検出レベルの確認で、水位センサ9が高レベルHLを検出していれば(ステップS111のYES)、貯湯タンク4の水位が適正水位になっているので、急速補水終了処理F3に移行する。即ち、この場合、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS112)、タンク水張り表示部89を点灯させ(ステップS113)、急速補水終了を表示する。
【0071】
ふろ水流スイッチ85がOFFしていない場合には(ステップS110のNO)、補水切替弁81の異常と判断し(ステップS114)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS115)、タンク水張り表示部89を点灯させる(ステップS116)。
【0072】
また、水位センサ9の検出レベルの確認で(ステップS111)、水位センサ9が高レベルHLでなければ(ステップS111のNO)、所定注湯量例えば、210〔リットル〕を注湯したか否かを確認し(ステップS117)、210〔リットル〕を注湯していない場合には(ステップS117のNO)、ステップS110に戻る。この注湯量は注湯量センサ93の検出値で確認する。
【0073】
210〔リットル〕を注湯していれば(ステップS117のYES)、それに応じた水位が得られていないので、タンク水張り異常(ステップS118)とし、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS119)、タンク水張り表示部89を点灯し、補水終了を告知する(ステップS120)。
【0074】
この状態で、タンク水張りスイッチ87の操作が監視され(ステップS121)、タンク水張りスイッチ87の操作がなければ(ステップS121のYES)、補水切替弁切替忘れチェック処理F4に移行する。このチェック処理F4では、補水切替弁81のチェック終了前かを判定し(ステップS122)、補水切替弁81のチェック終了前であれば(ステップS122のYES)、急速補水終了から所定時間例えば、9〔分〕30〔秒〕経過したかを確認する(ステップS123)。急速補水終了から9〔分〕30〔秒〕が経過していれば(ステップS123のYES)、注湯電磁弁78を開き(ステップS124)、ふろ水流スイッチ85がONしているかを確認し(ステップS125)、ふろ水流スイッチ85がONしていれば(ステップS125のYES)、連続した一定時間として例えば、5〔秒〕経過したかを確認する(ステップS126)。
【0075】
連続した5〔秒〕の経過の後(ステップS126のYES)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS127)、補水切替弁81のチェックを終了する(ステップS128)。
【0076】
ふろ水流スイッチ85がONしていない場合(ステップS125のNO)であって、連続した5〔秒〕が経過していない場合(ステップS126のNO)には、チェック開始から所定時間例えば、20〔秒〕が経過したかを確認し(ステップS129)、チェック開始から20〔秒〕が経過していれば(ステップS129のYES)、注湯電磁弁78を閉じ(ステップS130)、タンク水張り異常(ステップS131)となる。
【0077】
また、タンク水張り動作終了判断処理F5では、急速補水終了から所定時間として、例えば、10〔分〕経過前かを判断し(ステップS132)、例えば、10〔分間〕の注湯でも水位センサ9の高レベルHLにならなければ、タンク水張り異常終了処理F7に移行する。
【0078】
急速補水終了から10〔分〕経過前(ステップS132のYES)であれば、通常補水処理F6に移行する。この通常補水処理では、水位センサ9の検出水位の判定処理として高レベルHLを検出しているか即ち、検出電極9B(HL)がONかを判断し(ステップS133)、高レベルHLの検出即ち、検出電極9BがONしていれば(ステップS133のYES)、補給水電磁弁17を閉じる(ステップS134)。この状態からポンプONタイミングを確認し(ステップS135)、ポンプONタイミングが到来すれば(ステップS135のYES)、循環ポンプ26を動作させ(ステップS136)、ステップS121(図7)に戻る。
【0079】
ステップS133において、水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ即ち、検出電極9B(HL)がONでなければ(ステップS133のNO)、補給水電磁弁17を開き(ステップS137)、水位センサ9の検出水位の判定処理として高レベルHLを検出しているか即ち、検出電極9A(LL)がOFFかを判断し(ステップS138)、低レベルLLを検出していなければ即ち、検出電極9A(LL)がOFFであれば(ステップS138のYES)、循環ポンプ26をOFFし(ステップS139)、ステップS121(図7)に戻る。また、低レベルLLを検出していれば即ち、検出電極9A(LL)がOFFでなければ(ステップS138のNO)、ステップS121(図7)に戻る。
【0080】
タンク水張り動作終了判断処理F5で、急速補水終了から10〔分〕経過した場合(ステップS132のNO)、水位センサ9が高レベルHLでないか即ち、検出電極9B(HL)がOFFかを確認する(ステップS140)。水位センサ9が高レベルHLを検出していなければ(ステップS140のYES)、タンク水張り異常終了処理F7に移行する。また、水位センサ9が高レベルHLを検出していれば即ち、検出電極9B(HL)がOFFでなければ(ステップS140のNO)、その水張り完了記憶を行い(ステップS141)、タンク水張り正常終了処理F8に移行する。この場合、水位センサ9の高レベルHLの判断は、検出電極9Bが連続する一定時間として例えば、10〔秒〕間の連続ONしたか否かを判断基準とする。
【0081】
タンク水張り異常終了処理F7では、補給水電磁弁17を開き(ステップS142)、循環ポンプ26の動作(ステップS143)の後、積算時間として例えば、5〔分〕経過を監視し(ステップS144)、5〔分〕が経過するまで、ステップS140、S142、S143、S144を実行し、積算時間として5〔分〕が経過すれば(ステップS144のYES)、水張り異常とし(ステップS145)、補給水電磁弁17を閉(ステップS146)、循環ポンプ26をOFFとし(ステップS147)、開閉弁83を開き(ステップS148)、タンク水張り異常終了となる。
【0082】
タンク水張り正常終了処理F8では、補給水電磁弁17を閉じ(ステップS149)、循環ポンプ26をOFFし(ステップS150)、タンク水張り表示部89を消灯し(ステップS151)、開閉弁83を開き(ステップS152)、タンク水張りを終了する。
【0083】
以上述べた手順により、図10に示すように、水張り動作が実行される。
【0084】
既述のポンプONタイミングについて、図11を参照すると、図11はポンプONタイミングの時間とポンプ動作のテーブルを示している。
【0085】
このポンプONタイミングテーブル124によれば、循環ポンプ26は、2〔分〕間のポンプ動作と導通停止時間の段階的増加とを以て断続したポンプ動作が実行される。これにより、循環回路等のエアパージが行われる。
【0086】
(2) 低温暖房動作
【0087】
この低温暖房動作では、低温暖房器52に循環させて低温化した温水HM1に貯湯タンク4にある高温の温水HM1を混合し、低温暖房器52に要求温度の温水HM1を循環させる。
【0088】
(3) 高温暖房動作
【0089】
高温暖房器54から運転信号が制御装置82に入力されると、循環ポンプ26の運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とを比較し、T4>T3の場合、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側を開状態にする。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26から二次熱交換器30、一次熱交換器28に送り込まれる。一次熱交換器28の出側にある温度センサ48の検出温度T5が放熱暖房に適する一定温度として例えば、80〔℃〕になるようにバーナ46の燃焼を制御する。なお、貯湯タンク4の温水HM1が放熱暖房に適する一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、一次熱交換器28による加熱は行わない。
【0090】
高温化された温水HM1は、高温暖房器54に流れ、放熱を行う。この場合、循環路8、高温分配弁62に流れた温水HM1は循環路8Aに分流されて給湯用熱交換器56を通り、高温暖房器54からの戻り温水HM1と合流し、貯湯タンク4に至る。この場合、循環路8Aで形成された給湯用熱交換器56の回路は高温暖房器54が運転可能になるまでの循環回路及び給湯要求の際に即応可能な給湯用加熱路として使用される。
【0091】
高温暖房器54を通過して熱が奪われた温水HM1と、給湯用熱交換器56からの戻り温水HM1とが混合されるが、この混合温水HM1は温度センサ42で検出される。この温度センサ42の検出温度T3は、貯湯タンク4の出側にある温度センサ44の検出温度T4と比較される。T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40の開度は貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替えられ、貯湯タンク4の温水HM1の使用を停止する。即ち、温水HM1による蓄熱を行い、その節減を図る。
【0092】
(4) 給湯動作
【0093】
給水口から暖房・給湯・追焚装置2に入った給水Wは、温度センサ64、水量センサ、水制御弁等を経てバイパス路60の分岐点に至る。バイパス路60側に流れる給水Wはミキシングのために温水HWに混合される。また、二次熱交換器58を経て給湯用熱交換器56に流れた給水Wは、給湯用熱交換器56で温水HM1の熱と熱交換が行われ、温水HWとなってバイパス路60の分岐点に設置されているミキシング弁を通過する。ミキシング弁の開度は、温度センサ66の検出温度T8が設定温度になるように調整され、給湯用熱交換器56により加熱された高温の温水HWが給水Wと混合されて設定温度に調整され、出湯口から出湯される。
【0094】
温水HM1の循環動作では、給湯回路36にある水量センサが流水を感知すると、循環ポンプ26が運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とが比較される。T4>T3の場合には、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側を開状態にする。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26に吸い込まれ、二次熱交換器30及び一次熱交換器28に送り込まれる。これら一次熱交換器28及び二次熱交換器30を通過した温水HM1の温度は温度センサ48で検出され、その検出温度T5が一定の温度として例えば、80〔℃〕になるように、バーナ46の燃焼制御が行われる。なお、貯湯タンク4の温水HM1がその一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、バーナ46による加熱は行わない。
【0095】
一定温度例えば、80〔℃〕の温水HM1は給湯用熱交換器56で給水W側との熱交換を行う。例えば、給湯能力を24号とした場合、その熱量は41.86〔kW〕(36,000〔kcal/h〕)である。貯湯タンク4の温水温度が80〔℃〕で循環ポンプ26の循環量が約12〔リットル/min〕であれば、貯湯タンク4に戻る温水HM1の温度が約30〔℃〕で、貯湯タンク4の温水HM1の全てを給湯熱交換に使用したとすれば、貯湯タンク4内の温水温度は約30〔℃〕となる。給湯号数が減少すれば、貯湯タンク4に戻る温水HM1の温度低下が少なく、貯湯タンク4の温水温度は、常に30〔℃〕以上となる。
【0096】
また、給湯用熱交換器56で熱を奪われた温水HM1の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とを比較する。T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替え、貯湯タンク4の温水HM1を使用しない。これにより、貯湯タンク4の温水HM1の使用による熱損失が抑制される。
【0097】
(5) 浴槽注湯動作
【0098】
給湯時、注湯電磁弁78を開くと、給湯回路36が追焚回路38に連結され、給湯回路36から分岐された注湯回路76に流れる温水HWが追焚用熱交換器70を経て浴槽68に注湯される。この場合、追焚ポンプ72は使用しない。給水Wが上水であれば、十分な水圧があるので、温水HWはその水圧を利用して浴槽68に注湯される。
【0099】
(6) 浴槽水追焚動作
【0100】
リモコン装置94から追焚運転信号が制御装置82に入力されると、追焚ポンプ72の運転を開始させる。これにより、浴槽水BWは、追焚回路38に循環され、追焚用熱交換器70で温水HM1の熱が熱交換され、加熱される。温度センサ74の検出温度T9が設定温度に達すれば、追焚運転を終了し、追焚ポンプ72の運転を停止させる。
【0101】
この場合、追焚運転信号が制御装置82に入力されると、循環ポンプ26の運転を開始する。温度センサ42の検出温度T3と温度センサ44の検出温度T4とが比較され、T4>T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側に切り替える。貯湯タンク4の温水HM1は、循環ポンプ26に吸い込まれ、二次熱交換器30及び一次熱交換器28に送り込まれる。これら一次熱交換器28及び二次熱交換器30を通過した温水HM1の温度は温度センサ48で検出され、その検出温度T5が一定の温度として例えば、80〔℃〕になるように、バーナ46の燃焼制御が行われる。なお、貯湯タンク4の温水HM1がその一定温度である例えば、80〔℃〕であれば、バーナ46による加熱は行わない。
【0102】
高温分配弁62を循環路8B側にも開き、循環路8B側に温水HM1を流し、追焚回路38と循環路8Bとの間で温水HM1の熱を浴槽水BWに熱交換する。この場合、高温分配弁62は給湯用熱交換器56側にも温水HM1を流す。追焚用熱交換器70で浴槽水BWに熱を奪われた温水HM1は、循環路8Aにある給湯用熱交換器56を通過した温水HM1と合流し、貯湯タンク4に戻される。高温分配弁62から給湯用熱交換器56を通る循環路8Aは、給湯要求の際に即応可能な給湯用回路として使用する。
【0103】
追焚用熱交換器70で熱を奪われた温水HM1は、給湯用熱交換器56を通過した温水HM1と混合され、その混合温水HM1の検出温度T3と検出温度T4とを比較し、T4<T3であれば、貯湯タンク切替弁40を貯湯タンク4側から分流路24側へ切り替え、貯湯タンク4の温水HM1を使用しない。即ち、温水HM1による蓄熱を行い、その節減を図る。
【0104】
(7) 太陽熱集熱動作
【0105】
太陽熱による温水HM2の温度上昇は、日射量に関係し、その試験結果によれば、冬季でも約30〔℃〕の上昇が期待できることが確認されている。季節にかかわらず、貯湯タンク4の温水温度は約30〔℃〕であるため、太陽熱用熱媒である温水HM2と熱交換する太陽熱用熱交換器12を備える貯湯タンク4では、冬期でも30〔℃〕の温度上昇があり、貯湯タンク4の温水温度は30〔℃〕+30〔℃〕で約60〔℃〕に上昇させることができる。この場合、既述の低温暖房器52の要求温度が例えば、60〔℃〕であれば、貯湯タンク4に蓄えられた温水HM1の熱を低温暖房器52の放熱に利用できる。夏期であれば、これ以上の熱利用ができることは勿論である。
【0106】
この集熱回路6に利用できる太陽熱について、季節により日の出、日の入り時刻が変わり、日射のある時間帯も変化する。季節(夏季・冬季・中間期)により集熱ポンプ14の運転開始時刻及び停止時刻をリモコン装置94を通して制御装置82に設定する。季節の判断は、温度センサ80の検出温度T10を用いればよい。
【0107】
そこで、設定時刻が集熱ポンプ14の運転開始時刻になると集熱ポンプ14を運転する。温水HM2が集熱回路6に循環し、温度センサ20が集熱パネル10に入る温水HM2の温度を検出する。集熱パネル10は温水HM2を太陽熱で加熱する手段であるから、日射があれば、集熱パネル10を通過した温水HM2の検出温度T2が上昇する。そこで、T2>T1であれば、太陽熱の集熱有りと判断し、集熱ポンプ14の運転を継続する。これに対し、T2≦T1であれば、集熱パネル10を通過した温水HM2の温度が低下したのであるから、太陽熱の集熱無しと判断し、集熱ポンプ14の運転を停止し、集熱動作を終了する。
【0108】
この場合、集熱パネル10においては温度上昇(T2>T1)があれば、その検出温度T2が温度センサ44の検出温度T4より低い場合(T2<T4)には、貯湯タンク4の温水HM1の熱が温水HM2に奪われることになり、熱損失を来す。これを防止するため、ソーラー切替弁16をバイパス路18側に切り替えて循環させる。この循環は、T2>T4になるまで継続し、T2>T4になれば、ソーラー切替弁16を太陽熱用熱交換器12側に切り替え、温水HM2の熱を貯湯タンク4内の温水HM1に熱交換を行う。そして、設定時刻が集熱ポンプ10の停止時刻になれば、集熱ポンプ10の運転を停止する。
【0109】
この結果、太陽熱の集熱を温水HM2に行い、その温水HM2の熱を温水HM1に熱交換することにより、貯湯タンク4に温水HM1を通じて蓄熱することができる。
【0110】
上記実施の形態の利点や効果は以下の通りである。
【0111】
(1) このような太陽熱利用システムの貯湯タンクへの水張りにおいて、太陽熱を暖房にも使用するため、貯湯タンクを暖房回路に組み入れている。暖房回路は上水と縁切りされているため、水張りには補水電磁弁を用いて水張り事が一般的であるが、吐水量が少ないため、貯湯タンクを満たすには約90〔分〕程度を要し、しかも、水張り中は次の動作確認もできないため、ただ待つだけである。このため、水張りで要する時間は、工事費に影響し、販売促進にも影響するが、このような課題は上記実施の形態で解決されている。
【0112】
(2) 水張りの時間短縮は、吐水量を多くすることが有効である。補水電磁弁の吐水量を多くする方法もあるが、吐水口空間の確保等、簡単にはいかない。上記実施の形態では、注湯回路を利用し、水張りを行う回路と制御を利用し、その迅速化を図っている。自動注湯は浴槽への湯張り回路であるため、注湯量は十分であり、縁切り装置も組み込まれている。その回路から貯湯タンク側への流路を設けることで貯湯時間の短縮が可能である。しかし、貯湯タンクへの水張りは機器購入時の施工だけ使う回路であり、まれにメンテナンスで貯湯タンク内の水を排水したときに使用するものであり、流路切替えの弁を電動にするには制御負荷、コストを考えると必要なく、手動弁で十分であるが、手動弁であるため、弁の切替え忘れが考えられる。そこで、水張り中に弁の切替チェックを行う制御を用いることで弁切替え忘れを報知する制御を行って、信頼性のある水張り制御を実現している。
【0113】
(3) 制御負荷を抑えて貯湯タンクへの水張り時間が短縮でき、誤操作の報知ができ、施工時の利便性を高めることができる。
【0114】
〔第2の実施の形態〕
【0115】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に示した補水切替弁を補水回路内に設置した構成である。
【0116】
図12に示すように、注湯回路76の注湯電磁弁78の手前を分岐して補水回路79の一端を接続し、この補水回路79の他端も既述の循環路8の部分に接続してもよい。この場合、補水回路79には補水回路79の開閉手段として補水開閉弁97を設置する。この補水開閉弁97は、貯湯タンク4に補水する際に開に切り替える。補水開閉弁97は既述の補水切替弁81に相当するものである。上記実施の形態では、補水切替弁81を手動切替えとしているが、制御部96によって自動切替えにしてもよい。
【0117】
かかる構成としても、図13に示すように、注湯回路76からの給水を補水回路79を通して補水することができる。
【0118】
この実施の形態によっても、上記実施の形態と同様に、短時間で貯湯タンク4に給水(又は補水)し、熱媒としての温水HM1を適正レベルに制御することができる。
【0119】
〔他の実施の形態〕
【0120】
(1) 上記実施の形態では、高温水分配式の暖房給湯用熱源機の暖房回路に集熱回路6を接続し、太陽熱を熱源に利用し、太陽熱との熱交換により得られた高温水を給湯、低温暖房にも利用しているが、本発明はこのような熱源に太陽熱を利用するものに限定されない。上記実施の形態は一例であって、太陽熱に代え燃焼熱やエンジンの排熱を熱源に用いてもよい。
【0121】
(2) 上記実施の形態では、熱媒体として温水HM1、HM2を利用したが、温水以外の熱媒流体を用いてもよい。
【0122】
(3) 上記実施の形態では、貯湯タンク4にある温水HM1の温度を検出する温度センサ44を貯湯タンク4外の循環路8側に設置しているが、貯湯タンク4内に設置して温水HM1の温度を検出してもよい。
【0123】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は、太陽熱や燃焼熱を熱源に用いた給湯装置や、暖房・給湯・追焚装置等の熱源装置に広く利用できる。
【符号の説明】
【0125】
2 暖房・給湯・追焚装置
4 貯湯タンク
5 水位確認タンク
6 集熱回路
7 連通管路
8 循環路
9 水位センサ
17 補給水電磁弁
24 分流路
32 低温暖房回路
40 貯湯タンク切替弁
42、44 温度センサ
76 注湯回路
79 補水回路
81 補水切替弁
97 補水開閉弁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に注湯する注湯回路と、
熱媒を循環させる循環路と、
この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、
前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項2】
更に、前記補水回路に補水側と前記熱媒とを分離する分離手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱源装置。
【請求項3】
更に、前記補水回路と浴槽水追焚回路とを分離し、前記補水回路で前記貯留手段に補水する際、前記浴槽水追焚回路を遮断する切替弁と、
を備えること特徴とする請求項1に記載の熱源装置。
【請求項4】
前記補水回路から補水する際、前記注湯回路から前記浴槽水追焚回路に流水の有無を検出する検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の熱源装置。
【請求項5】
浴槽に注湯する注湯回路と、
熱媒を循環させる循環路と、
この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、
前記循環路に接続されて前記熱媒の循環により放熱させるための放熱負荷と、
前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路と、
を備えることを特徴とする暖房装置。
【請求項6】
熱媒を溜める貯留手段を備える熱源装置又は暖房装置の水張り制御方法であって、
注湯回路から分岐されて循環路に接続された補水回路を用いて、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する工程を含むことを特徴とする水張り制御方法。
【請求項7】
更に、前記補水回路から前記貯留手段に補水する際、前記補水回路に接続された追焚回路にある切替弁を切替え、前記補水回路を前記追焚回路から分離する工程と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の水張り制御方法。
【請求項1】
浴槽に注湯する注湯回路と、
熱媒を循環させる循環路と、
この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、
前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路と、
を備えることを特徴とする熱源装置。
【請求項2】
更に、前記補水回路に補水側と前記熱媒とを分離する分離手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱源装置。
【請求項3】
更に、前記補水回路と浴槽水追焚回路とを分離し、前記補水回路で前記貯留手段に補水する際、前記浴槽水追焚回路を遮断する切替弁と、
を備えること特徴とする請求項1に記載の熱源装置。
【請求項4】
前記補水回路から補水する際、前記注湯回路から前記浴槽水追焚回路に流水の有無を検出する検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の熱源装置。
【請求項5】
浴槽に注湯する注湯回路と、
熱媒を循環させる循環路と、
この循環路に循環させる前記熱媒を溜める貯留手段と、
前記循環路に接続されて前記熱媒の循環により放熱させるための放熱負荷と、
前記注湯回路から分岐されて前記循環路に接続され、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する補水回路と、
を備えることを特徴とする暖房装置。
【請求項6】
熱媒を溜める貯留手段を備える熱源装置又は暖房装置の水張り制御方法であって、
注湯回路から分岐されて循環路に接続された補水回路を用いて、前記注湯回路に供給される水を前記循環路から前記貯留手段に補水する工程を含むことを特徴とする水張り制御方法。
【請求項7】
更に、前記補水回路から前記貯留手段に補水する際、前記補水回路に接続された追焚回路にある切替弁を切替え、前記補水回路を前記追焚回路から分離する工程と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の水張り制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−237082(P2011−237082A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107801(P2010−107801)
【出願日】平成22年5月9日(2010.5.9)
【出願人】(000170130)高木産業株式会社 (87)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月9日(2010.5.9)
【出願人】(000170130)高木産業株式会社 (87)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]