説明

熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物、変色防止液および変色防止方法

【課題】 酸洗後の鋼板のリンス水中に添加して鋼板表面での錆の発生を防止し、製品の品質と歩留まりを向上する熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物、変色防止液および変色防止方法を提供する。
【解決手段】 変色防止剤組成物として、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、フタル酸、トルイル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グルコン酸、4−ニトロフタル酸、3−ニトロフタル酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩と、染料固着剤または紙力増強剤として用いられる水溶性ポリアミン化合物とを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間圧延鋼板の酸洗後のリンス工程で用いる変色防止剤組成物、変色防止液および変色防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱間圧延鋼板の脱スケール時に鋼板の塩酸や硫酸などによる酸洗が行われているが、鋼板に付着した酸液や鋼板との反応によって生成した鉄塩を除去するために水洗(リンス)を行う。しかしながら、ライン速度20m/min以下の低速運転やライン停止時においては十分な水洗を行っても鋼板表面は非常に活性化されており、また水洗で除去しきれない酸液や鉄塩によって、錆が発生して鋼板の表面が変色する。錆が発生した製品はそれ自体、商品価値が損なわれるばかりでなく、破断やメッキ不良につながり、経済的な損失および特性の劣化は計り知れない。
【0003】
これを防止するために温水洗した後、直ちにドライヤーで乾燥したり、ラインの停止や低速運転などの変色が起こり易い条件下では、水量や水圧を増やして表面に残留する酸液や鉄塩などをできるかぎり除去するなどの方法がとられている。また湿度の高い環境に曝露されると短時間で錆を発生するため、乾燥空気雰囲気にするなどの方法がとられている。
【0004】
しかしこれらの従来技術では、たとえば温水洗した後、直ちにドライヤーで乾燥させる方法では、酸液や鉄塩が残留しているため変色を充分に防止することができず、熱間圧延鋼板の酸洗工程おけるリンス工程での変色を防止することは不可能である。またラインの低速運転時に水量や水圧を増やす方法もやはり酸液や鉄塩を完全に除去できず、さらに鋼板表面も活性化しているため、変色を起してしまう。さらにライン停止時においては、多量の温水を用いて水洗しても錆の発生を防ぐことはできない。
【0005】
また、特許文献1ではシクロヘキシルアミンなどから成る鋼板の変色防止剤が、特許文献2ではペンタエチレンヘキサミンを含む変色防止剤が、特許文献3ではアミノ基を有する化合物などから成る変色防止剤が、特許文献4ではヒドラジンから成る変色防止剤が、開示されている。また特許文献5では、脂肪族ジカルボン酸またはその塩、不飽和カルボン酸の重合体またはその塩およびアミン化合物から成る変色防止剤が開示されている。
【0006】
しかし変色防止剤としてシクロヘキシルアミンなどのアミン化合物やヒドラジン、ペンタエチレンヘキサミン、脂肪族ジカルボン酸またはその塩、不飽和カルボン酸の重合体またはその塩およびアミン化合物などを使用するこれらの方法では、ある程度の効果は得られるが充分ではない。
【0007】
【特許文献1】特開平1−225785号公報
【特許文献2】特開平1−165781号公報
【特許文献3】特公平7−835号公報
【特許文献4】特開平2−125887号公報
【特許文献5】特開平3−24098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、酸洗後の鋼板のリンス水中に添加して鋼板表面での錆の発生を防止し、製品の品質と歩留まりを向上する熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物、変色防止液および変色防止方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、フタル酸、トルイル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グルコン酸、4−ニトロフタル酸、3−ニトロフタル酸、オクチニルコハク酸、ドデセニルコハク酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩と、染料固着剤または紙力増強剤として用いられる水溶性ポリアミン化合物と、を含有することを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物である。
【0010】
また本発明は、前記水溶性ポリアミン化合物が、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物、エピクロルヒドリンとジメチルアミンとの付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合物、ジアリルアミン塩と二酸化硫黄との重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、ポリエチレンイミン、ペンタエチレンヘキサミン、メタキシレンジアミンとエピクロルヒドリンの重縮合物、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化硫黄との重合物、ポリアリルアミン、ポリアミドエポキシ樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂のいずれか1種、または2種以上であることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記カルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物との重量比が99:1〜1:99の範囲であることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物を、水1リットルに1mg〜100,000mg添加溶解したことを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止液である。
【0013】
また本発明は、上記の変色防止液を熱間圧延鋼板に接触させることを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物は、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、フタル酸、トルイル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グルコン酸、4−ニトロフタル酸、3−ニトロフタル酸、オクチニルコハク酸、ドデセニルコハク酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩と、染料固着剤または紙力増強剤として用いられる水溶性ポリアミン化合物とを含有し、水溶性ポリアミン化合物としては、ジシアンジアミドとホルマリンの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミン重縮合物、エピクロルヒドリンとジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄の共重合物、ジアリルアミン塩と二酸化硫黄の重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、ポリエチレンイミン、ペンタエチレンヘキサミン、メタキシレンジアミンとエピクロルヒドリンの重縮合物、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化硫黄の重合物、ポリアリルアミン、ポリアミドエポキシ樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂のいずれか1種、または2種以上を混合して用いる。
【0015】
また、前記カルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物との重量比は99:1〜1:99の範囲であることが好ましい。
【0016】
これにより、熱間圧延鋼板の製造時における酸洗後のリンス工程において、ラインの低速運転や停止時に発生する鋼材の変色を防止するこし、製品の品質と歩留まりを向上することができる。
【0017】
また本発明によれば、上記の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物を、水1リットルに1mg〜100,000mg添加溶解することで得られる変色防止液は、特に鋼材の変色防止剤としての使用に効果があり、酸洗浄、アルカリ洗浄等の薬剤洗浄または電解洗浄後の各リンス工程の洗浄水に利用することができる。
【0018】
また本発明によれば、上記の変色防止液を熱間圧延鋼板に接触させることで、優れた熱間圧延鋼板の変色防止方法を実現することができる。金属表面に当該変色防止液を接触させる方法としては、金属を単に本発明の変色防止液に浸漬する方法、変色防止液をスプレーする方法またはシャワーリングする方法などを挙げることができるが、これらの方法に限定されるわけではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態である熱間圧延鋼板用の変色防止剤組成物は、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、フタル酸、トルイル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グルコン酸、4−ニトロフタル酸、3−ニトロフタル酸、オクチニルコハク酸、ドデセニルコハク酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩と、染料固着剤または紙力増強剤として用いられる水溶性ポリアミン化合物とを1種以上混合することで得られる。水溶性ポリアミン化合物の平均分子量は、100から1,000,000であることが好ましい。
【0020】
前記カルボン酸としては、なかでも特に、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。これらの脂肪族ジカルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用してもよい。
【0021】
前記水溶性ポリアミン化合物としては、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物、エピクロルヒドリンとジメチルアミンとの付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合物、ジアリルアミン塩と二酸化硫黄との重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、ポリエチレンイミン、ペンタエチレンヘキサミン、メタキシレンジアミンとエピクロルヒドリンの重縮合物、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化硫黄との重合物、ポリアリルアミン、ポリアミドエポキシ樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などが挙げられるが、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物、エピクロルヒドリンとジメチルアミンとの付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合物、ジアリルアミン塩と二酸化硫黄との重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、ポリエチレンイミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリアリルアミン、ポリアミドエポキシ樹脂が特に好ましい。これらの水溶性ポリアミン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用してもよい。
【0022】
また、変色防止剤組成物におけるカルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物との重量比は1:9〜9:1の範囲にあることが好ましく、カルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物とをそれぞれ水1リットルに、1mg〜100,000mg、好ましくは10mg〜1,000mg、特に好ましくは10mg〜500mg溶解し、酸洗後の熱間圧延鋼板に接触させることによって鋼板の変色を防止することができる。水1リットルに対するカルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物の溶解量がそれぞれ1mg未満では変色防止効果がなく、また100,000mgを超えて使用しても変色効果は改善されず、経済的でない。さらに鋼板表面に変色防止剤が残留して化成処理やめっきなどの後工程に悪影響を及ぼすことが考えられ好ましくない。
【0023】
本発明の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物による変色防止機構は定かではないが、酸洗で活性化された鋼板表面に、ドデカンニ酸などの脂肪族ジカルボン酸および水溶性ポリアミン化合物が吸着し、吸着皮膜を形成させることによって酸素、水あるいはクロルイオンの攻撃を遮断し、また錆の発生源となる鋼板からの鉄イオンの溶出を抑制することによって鋼板表面上の変色を防止するものと考えられる。また、本発明の変色防止剤組成物は、熱間圧延鋼板製造時の酸洗後の洗浄工程における通板低速時や停止時に効果がある。変色防止剤組成物を添加したリンス液(変色防止液)の滞留した部位に効果がある。また、酸洗後の熱間圧延鋼板に変色防止液を接触させる方法としては、鋼板を単に変色防止液に浸漬する方法、変色防止液をスプレーする方法などを挙げることができるが、これらの方法に限定されるわけではない。
【0024】
本発明の変色防止液である鋼板のリンス液は、前記のカルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物を、水1リットルに1〜100,000mg、好ましくは10〜1,000mg溶解させて調製する。また、前記カルボン酸は対応する塩基を含有する水溶液中に溶解させて調製してもよい。この場合、水溶液中には添加するカルボン酸と当量以上の塩基を溶解させておく。
【0025】
水1リットルに対するカルボン酸またはその塩とポリアミンの溶解量が1mg未満では変色防止液による変色防止効果がない。また100,000mg(10g)を超えて使用しても変色防止液による変色効果が改善されず、経済的でないばかりでなく、鋼板表面に変色防止剤が残留して、化成処理やめっきなどの後工程に影響をあたえるので好ましくない。また、環境汚染の問題面からも好ましくない。
【実施例】
【0026】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0027】
(実施例1〜8)
ミルスケール付の熱間圧延鋼板(100×50mm,厚さ2mm)をアセトン中で30分間超音波洗浄した後熱風乾燥させ、水1リットル中に塩酸100g、塩化第一鉄7gおよび塩化第二鉄1gを溶解した酸洗液中に85℃、30秒間浸漬しミルスケールを溶解除去した。その後、直ちに水道水1リットルに、表1に示す変色防止剤組成に基づき、カルボン酸塩を50mg、水溶性ポリアミン化合物を50mg添加した水溶液を変色防止液として液温50℃、流量2L/minで、スプレーノズル(共立合金社製 フルコーンノズル0490)を用い、スプレーノズルと鋼板の距離を10cmとして10秒間、スプレーを行った。その後、変色環境がより苛酷になるように、水道水を前記酸洗液でpH5に調整した水溶液を用い、液温40℃、流量2L/minでスプレーノズル(共立合金社製フルコーンノズル0490)により、スプレーノズルと鋼板の距離10cmで1分間スプレーを行った。
【0028】
スプレー後の鋼板は湯洗し、30秒間ドライヤー乾燥した後、変色性について、以下の判定基準によって目視判定した。また、変色性の小さい箇所と大きい箇所のL値(白色度)およびb値(黄変度)を測色色差計(日本電色工業(株)社製 Σ80)で測定した。
【0029】
変色性判定基準は、○:ほとんど変色なし、△:やや変色あり、×:変色著しい、を示す。
【0030】
【表1】

【0031】
なお、表1中に記載の水溶性ポリアミン化合物は、それぞれ使用した薬品の商品名を示しており、実施例1,3,8で用いた商品は住友化学工業株式会社製(ポリアミドエポキシ樹脂)、実施例2で用いた商品は一方社油脂工業株式会社製、実施例4で用いた商品は日東紡績株式会社製(ポリアリルアミン)、実施例5,7で用いた商品は日華化学株式会社製、実施例6で用いた商品はセンカ株式会社製である。
【0032】
(比較例1,2)
水溶性ポリアミン化合物を用いなかったこと以外は、実施例1,3と同様にして行った。
【0033】
(比較例3)
水溶性ポリアミン化合物の代わりにシクロヘキシルアミンを使用した以外は、実施例1と同様にして行った。
【0034】
(比較例4)
水溶性ポリアミン化合物の代わりにジエタノールアミンを使用した以外は、実施例1と同様にして行った。
【0035】
(比較例5)
変色防止液の使用を除き、実施例を用いた場合と同様の手順で行った。
比較例1〜5の結果を表2に示す。
【0036】
【表2】

【0037】
以上の結果からわかるように、実施例1〜8を用いた場合、熱間圧延鋼板表面に変色はほとんど見られなかった。比較例1〜4を用いた場合、やや変色が見られ、比較例5では、著しい変色が見られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、フタル酸、トルイル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グルコン酸、4−ニトロフタル酸、3−ニトロフタル酸、オクチニルコハク酸、ドデセニルコハク酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩と、染料固着剤または紙力増強剤として用いられる水溶性ポリアミン化合物と、を含有することを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物。
【請求項2】
前記水溶性ポリアミン化合物が、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物、メタキシレンジアミンとエピクロルヒドリンとの重縮合物、エピクロルヒドリンとジメチルアミンとの付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄との共重合物、ジアリルアミン塩と二酸化硫黄との重合物、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化硫黄との重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアミドエポキシ樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂のいずれか1種、または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物。
【請求項3】
前記カルボン酸およびその塩と水溶性ポリアミン化合物との重量比が99:1〜1:99の範囲であることを特徴とする請求項1記載の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱間圧延鋼板の変色防止剤組成物を、水1リットルに1mg〜100,000mg溶解したことを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止液。
【請求項5】
請求項4記載の変色防止液を熱間圧延鋼板に接触させることを特徴とする熱間圧延鋼板の変色防止方法。

【公開番号】特開2006−45646(P2006−45646A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−231466(P2004−231466)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000213840)朝日化学工業株式会社 (47)
【Fターム(参考)】