説明

燃料タンクの保護装置

【課題】屋外に設置されるタンク本体の給油時や油量測定時における除雪の手間をなくし、かつ給油口や油量計等への悪戯を回避し、給油口や油量計等の計器類取付部分からの盗油を防止することができるようにした燃料タンクの保護装置を提供する。
【解決手段】保護装置10を、タンク本体2の上面2aに給油口6用と油量計7等の計器類用の各取付基部8,9間に跨るように被冠されるとともに、前面11aに扉体19により開閉可能とした開口部12を有し、かつ後面11bに後方に向けて下降傾斜する円弧状または傾斜面からなるルーフ部を有するルーフパネルボックス11と、このルーフパネルボックス11の下端内周を形成する固定枠13と、この固定枠13に取り付けられ、かつ前記各取付基部8,9のそれぞれに係留される係留部材25,25とにより構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクの保護装置に係り、特に、寒冷地の屋外に設置されるタンク本体の上面に設けられている給油口や油量計等への雪の堆積や盗油等を防止しうるようにした保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寒冷地において、屋外の軒下等に設置される燃料タンクには、除雪や母屋の屋根からの落雪によって、タンク本体の上面に設けられている給油口や油量計等に雪が堆積しないように、保護屋根としてのルーフを取り付けたものは公知である(特許文献1〜3参照)。
【0003】
しかし、上記各特許文献に記載のものでは、母屋の屋根からの落雪には効果があるが、タンク本体の上面とルーフとの間は開放されているため、吹雪時等の横方向からの雪の吹き付けによって、タンク本体上面とルーフとの間に雪が堆積し易く、給油時や油量測定時には、除雪する必要がある。
また、タンク本体上面とルーフとの間から給油口や油量計等が悪戯され易く、特に、給油口のキャップや油量計を取外し、タンク本体内の燃料油が簡単に抜き取られてしまうおそれがあった。
さらに、燃料タンクの形態に応じて、異なるルーフを用いる必要があった。
【特許文献1】実開平5−16636号公報
【特許文献2】特開2002−104597号公報
【特許文献3】特開2005−221186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、寒冷地での屋外に設置されているタンク本体の給油時や油量測定時における除雪の手間をなくすことができるとともに、種々の燃料タンクの形態に応じて取り付けることができ、さらに、給油口や油量計等への悪戯を回避でき、かつ給油口や油量計等の計器類取付部分からの盗油を防止することができるようにした燃料タンクの保護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) タンク本体の上面に、給油口用と油量計等の計器類用の2つの取付基部を、左右に離間して設けた燃料タンクの保護装置であって、タンク本体の上面に各取付基部間に跨るように被冠されるとともに、前面に扉体により開閉可能とした開口部を有し、かつ後面に後方に向けて下降傾斜する円弧状または傾斜面からなるルーフ部を有するルーフパネルボックスと、このルーフパネルボックスの下端内周を形成する固定枠と、この固定枠に取り付けられ、かつ前記各取付基部のそれぞれに係留される係留部材とよりなる。
【0006】
(2) 上記(1)項において、係留部材を、前後左右方向に位置調整可能に固定枠に取り付ける。
【0007】
(3) 上記(1)項または(2)項において、係留部材を、前記取付基部に巻き回し係止されるワイヤーと、このワイヤーの両端がそれぞれ連結される1対のリンクプレートと、これらのリンクプレートが一端に軸支され、かつ他端が固定枠に鉛直方向の軸回りに回動可能に軸支された締付プレートとにより構成する。
【0008】
(4) 上記(3)項において、1対のリンクプレートを、締付プレートの一端に長孔を介して同軸に軸支する。
【0009】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、タンク本体を、互いに突合せ接合される前後1対の半タンク部材により形成し、これらタンク部材の突合せ面に形成されるフランジ部に、ルーフパネルボックスの後端下部を係止させる。
【0010】
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、固定枠における左右の枠部材間に、前後方向に位置調整可能な横杆を設け、この横杆と、固定枠における前後いずれか一方の枠部材との間に、前記各取付基部を配置しうるようにする。
【0011】
(7) 上記(6)項において、固定枠における左右の枠部材に、それぞれ前後方向に間隔をもって設けた複数の調整孔を選択し、止めねじをもって、横杆を、前後方向に位置調整可能として固定枠に取り付ける。
【0012】
(8) 上記(6)項において、固定枠における左右の枠部材に、それぞれ設けた前後方向に長いスリット状の調整孔に、横杆をスライド可能として取り付けることにより位置調整可能とする。
【0013】
(9) 上記(1)〜(8)項のいずれかにおいて、ルーフパネルボックスの開口部を開扉可能に閉塞する扉体を、鍵装置により施錠可能にする。
【0014】
(10) 上記(1)〜(9)項のいずれかにおいて、扉体に、覗き窓を、閉扉状態においてタンク本体上面の油量計等の計器類を目視可能な位置に設ける。
【0015】
(11) 上記(10)項において、扉体における覗き窓の裏面を、透明部材により被覆する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項1記載の発明によると、前面に扉体により開閉可能とした開口部を有し、かつ後面に後方に向けて下降傾斜する円弧状または傾斜面からなるルーフ部を有するルーフパネルボックスを、タンク本体の上面に各取付基部間に跨るように被冠しうるようにしてあるため、ルーフ部への雪の堆積を防止することができるとともに、タンク本体上面とルーフ部との間に雪が入り込むことがなく、寒冷地での屋外に設置される燃料タンクの給油時や油量測定時における除雪手間をなくことができる。
また、ルーフパネルボックス内の下端内周を固定枠により形成するとともに、この固定枠に係留部材を設けて、この係留部材を各取付基部のそれぞれに係留しうるようにしてあるため、燃料タンクの形態を問わず、保護装置を、タンク本体に容易かつ堅固に取り付けることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によると、係留部材を、前後左右方向に位置調整可能に固定枠に設けてあるため、係留部材の位置調整により、一層容易に種々の燃料タンクの形態に応じて取り付けることができ、給油口や計器類の異なる配列形態の燃料タンクにも簡易に適用させることができる。
【0018】
請求項3記載の発明によると、係留部材を、取付基部に巻き回し係止されるワイヤーと、このワイヤーの両端がそれぞれ連結されるリンクプレートと、これらのリンクプレートが一端に軸支され、かつ他端が固定枠に鉛直方向の軸回りに回動可能に軸支された締付プレートとにより構成してあるため、ルーフパネルボックスを、タンク本体上に確実に固定することができる。
【0019】
請求項4記載の発明によると、リンクプレートを、締付プレートの一端に長孔を介して同軸に軸支されているため、締付プレートの回動による取付基部に対するワイヤーの締結を円滑に行うことができる。
【0020】
請求項5記載の発明によると、タンク本体を、互いに突合せ接合される前後1対の半タンク部材により形成し、これらタンク部材の突合せ面に形成されるフランジ部に、ルーフパネルボックスの後端下部を係止させてあるため、ルーフパネルボックスを、タンク本体上に、一層、位置安定性を良好にして、確実に固定することができる。
【0021】
請求項6記載の発明によると、固定枠における左右の枠部材間に、前後方向に位置調整可能な横杆を跨って設け、この横杆と、固定枠における前後いずれか一方の枠部材との間に、各取付基部を配置しうるようにしてあるため、横杆を各取付基部に掛止しうるように調整することにより、ルーフパネルボックスを、タンク本体上に、確実に固定することができる。
【0022】
請求項7記載の発明によると、固定枠における左右の枠部材に、それぞれ前後方向に所定間隔でもって設けた複数の調整孔のうちから、所望の調整孔を選択して、この調整孔に止めねじをもって、横杆を固定枠に取り付けてあるため、横杆の前後方向の位置調整を容易に行うことができる。
【0023】
請求項8記載の発明によると、固定枠における左右の枠部材に、それぞれ前後方向に設けたスリット状の調整孔に、横杆をスライド可能として取り付けてあるため、横杆の位置調整を、連続的かつ容易に行うことができる。
【0024】
請求項9記載の発明によると、ルーフパネルボックスの開口部を開扉可能に閉塞する扉体を、鍵装置により施錠可能にしてあるため、給油口や油量計等の計器類取付部分からの盗油を防止することができるとともに、給油口や油量計等への悪戯を回避できる。
【0025】
請求項10記載の発明によると、扉体に、覗き窓を、閉扉状態においてタンク本体上面の油量計等の計器類を目視可能な位置に設けてあるため、扉体を開扉することなく、ルーフパネルボックス内の計器類の計測値を読み取ることができる。
【0026】
請求項11記載の発明によると、扉体における覗き窓の裏面を、透明部材で被覆してあるため、覗き窓からルーフパネルボックス内に雪等が吹き込むことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の保護装置の第1実施形態を備える燃料タンクの上面の開扉状態における斜視図、図2は、図1におけるII−II線拡大縦断側面図、図3は、保護装置の斜視図、図4は、ルーフパネルボックスを取り除いた固定枠と係留部材と横杆の拡大平面図、図5は、係留部材による給油口の取付基部への係留状態を概略的に示す平面図、図6は、保護装置の閉扉状態を示す正面図、図7は、燃料供給時における保護装置等の側面図である。
【0028】
なお、以下の説明において、図1における左下から右上に至る方向を「前後方向」、左上から右下に至る方向を「左右方向」とする。
【0029】
図1および図2に示すように、本発明の保護装置を備える燃料タンク(1)は、例えば寒冷地における母屋の軒下等の屋外に設置されて、母屋内の燃焼設備等に給油しうるようになっている。
【0030】
燃料タンク(1)は、タンク本体(2)を備え、このタンク本体(2)は、前後1対の半タンク部材(3)(3)を互いに突合せ接合してなるとともに、これら半タンク部材(3)(3)の突合せ面には、後記する保護装置(10)におけるルーフパネルボックス(11)の後端下部が係止されるフランジ部(3a)が形成されている。
【0031】
タンク本体(2)の上面(2a)には、下端がタンク内に臨む通気管(4)と、キャップ(5)により施蓋された給油口(6)と、油量計(7)等が、左右方向に離間して列設されており、通気管(4)の上端部(4a)は、逆U字状に下方に向けて折曲されている。給油口(6)と油量計(7)とは、それぞれ、タンク本体(2)の上面(2a)に左右に離間させて溶接した取付基部(8)(9)上に取り付けられている。
【0032】
タンク本体(2)の上面(2a)には、本発明の第1実施形態である保護装置(10)が装着されている。この保護装置(10)は、図3に示すように、タンク本体(2)の上面(2a)における給油口(6)と油量計(7)の各取付基部(8)(9)を覆うルーフパネルボックス(11)を有する。このルーフパネルボックス(11)は、左右方向に長寸をなし、その垂直の前面(11a)には、開口部(12)を有し、かつ後面(11b)は、後方に向けて下降傾斜する円弧状のルーフ部をなしている。
【0033】
なお、本実施形態においては、ルーフパネルボックス(11)の前面(11a)を垂直面とし、その後面(11b)を円弧状面としたが、これは、あくまで代表的な形態であって、例えば、前面(11a)を、雪が堆積しない程度に前下方へ向けて傾斜させてもよく、また、後面(11b)を、後方に向けて下降傾斜する傾斜面としたり、あるいは円弧状面との組合せとしてもよい。
【0034】
ルーフパネルボックス(11)の下端内周は、図4に示すように、平面視矩形の固定枠(13)により形成されている。この固定枠(13)は、断面L字型のフレームからなる前後の枠部材(14)(15)および左右の枠部材(16)(17)により囲繞されて形成されており、前枠部材(14)には、図3に示すように、左右1対の水平横方向のヒンジ部材(18)(18)をもって、扉体(19)が取り付けられている。
【0035】
扉体(19)は、図3、図6に示すように、ルーフパネルボックス(11)の前面開口部(12)を開扉可能に閉塞しうるもので、この閉扉状態において、タンク本体(2)の上面(2a)における油量計(7)に対応する位置には、裏面を、透明な合成樹脂板等の透明部材(20)により被覆したスリット状の覗き窓(21)を設け、かつ鍵装置(22)により施錠可能にしてある。この場合、覗き窓(21)に、開閉板をスライドまたは回動可能に設けて、覗き窓(21)を開閉式としてもよい。
【0036】
図4に示すように、固定枠(13)の後枠部材(15)には、左右方向に並ぶ複数の調整孔(23)が設けられ、これらの調整孔(23)を選択し、止めねじ(24)(24)をもって、左右1対の係留部材(25)(25)を、左右方向に位置調整可能に取り付けるようになっている。
【0037】
係留部材(25)は、図5に示すように、給油口(6)における取付基部(8)または油量計(7)における取付基部(9)の外周に、巻回状態で係止されるワイヤー(26)と、このワイヤー(26)の両端に連結された1対のリンクプレート(27)(27)と、これらのリンクプレート(27)(27)を垂直の軸(28)をもって同軸に軸支する締付プレート(29)とを有する。締付プレート(29)の一端には、長孔(30)(30)を設けた各リンクプレート(27)(27)が軸支され、同じく、他端は、固定枠(13)の後枠部材(15)に設けた調整孔(23)に、垂直の止めねじ(24)により軸支されている。
【0038】
図4に示すように、固定枠(13)の左右の枠部材(16)(17)には、前後方向に所望の間隔をもって複数の調整孔(31)が設けられ、左右に対応する調整孔(31)(31)には、止めねじ(32)(32)をもって、横杆(33)が、前後に位置調整可能として取り付けられている。なお、調整孔(31)を、前後方向に長いスリット状とし、横杆(33)を、無段階的にスライド可能に位置調整して、固定枠(13)に取り付けるようにすることも可能である。
【0039】
ルーフパネルボックス(11)の前面(11a)における開口部(12)の高さは、図7に想像線で示すように、扉体(19)の開扉状態において、給油ガン(G)による給油が可能となるように設定してある。
【0040】
次に、燃料タンク(1)への保護装置(10)の取付手順を説明する。まず、図1および図2に示すように、ルーフパネルボックス(11)の底面における固定枠(13)を、タンク本体(2)の上面(2a)に載置し、タンク本体(2)の上面(2a)における給油口(6)と油量計(7)の各取付基部(8)(9)に跨るように被冠するとともに、これらの各取付基部(8)(9)を、横杆(33)と固定枠(13)における後枠部材(15)との間に位置させる。
【0041】
この状態で、タンク本体(2)のフランジ部(3a)を、ルーフパネルボックス(11)の後端下部と、固定枠(13)における後枠部材(15)の立上り片(15a)との間に挟持されるように挿入し、ボルト(34)およびナット(35)にて締め付けることにより、ルーフパネルボックス(11)の後端下部をタンク本体(2)に係止する。
【0042】
次いで、固定枠(13)の後枠部材(15)に取付けられた左右1対の係留部材(25)(25)が、タンク本体(2)の上面(2a)の給油口(6)と油量計(7)の取付基部(8)(9)間の間隔に応じた距離をもって離間しうるように、調整孔(23)(23)を選択し、係留部材(25)(25)を、止めねじ(24)(24)をもって、仮止め状態で位置決め配置する。
【0043】
各係留部材(25)のワイヤー(26)を、各取付基部(8)(9)の外周にそれぞれ巻回し、各係留部材(25)の締付プレート(29)を鉛直方向の軸回りに回動させることにより、各ワイヤー(26)を、リンクプレート(27)(27)を介して緊張させて締め付けながら、止めねじ(24)を本締めして、各ワイヤー(26)が、各取付基部(8)(9)に対して締付状態を維持しうるように、締付プレート(29)を固定する。
これにより、左右の係留部材(25)(25)は、給油口(6)と油量計(7)における各取付基部(8)(9)に係留され、ルーフパネルボックス(11)は、タンク本体(2)の上面(2a)に固定される。
【0044】
タンク本体(2)の上面(2a)へルーフパネルボックス(11)を固定した後、横杆(33)を、固定枠(13)における左右の枠部材(16)(17)に、前後方向に所望の間隔をもって設けた複数の調整孔(31)のうちから、給油口(6)と油量計(7)における各取付基部(8)(9)の外周に当接可能な位置となるように選択された左右の調整孔(31)(31)間に跨って取り付ける。
これにより、給油口(6)と油量計(7)における各取付基部(8)(9)は、横杆(33)により押込み係止され、各係留部材(25)(25)のワイヤー(26)(26)と共に、ルーフパネルボックス(11)をタンク本体(2)の上面(2a)に固定することができる。
【0045】
なお、上記の実施形態においては、係留部材(25)を、固定枠(13)の後枠部材(15)側に取り付けたが、燃料タンク(1)における給油口(6)や各計器類の配列形態によって、前枠部材(14)や左右の枠部材(16)(17)に取り付けうるようにしてもよい。
【0046】
図8は、本発明の第2実施形態の保護装置を備える燃料タンクの開扉状態における要部斜視図である。
図8においては、燃料タンク(36)におけるタンク本体(37)の上面(37a)に設けられた通気管(38)の先端部(38a)を、保護装置(39)のルーフパネルボックス(40)内に臨ませてある。
【0047】
図9は、本発明の第3実施形態の保護装置を備える燃料タンクの開扉状態における要部斜視図である。
図9においては、燃料タンク(41)におけるタンク本体(42)の上面(42a)に設けられた通気管(43)を、給油口(44)と油量計(45)と共に、保護装置(46)のルーフパネルボックス(47)内に収容してある。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の保護装置の第1実施形態を備える燃料タンクの上面の開扉状態における斜視図である。
【図2】図1におけるII−II線拡大縦断側面図である。
【図3】保護装置の斜視図である。
【図4】ルーフパネルボックスを取り除いた固定枠と係留部材と横杆の平面図である。
【図5】係留部材による給油口の取付基部への係留状態を概略的に示す拡大平面図である。
【図6】保護装置の閉扉状態を示す正面図である。
【図7】燃料供給時における保護装置等の側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の保護装置を備える燃料タンクの開扉状態における要部斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態の保護装置を備える燃料タンクの開扉状態における要部斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
(1)燃料タンク
(2)タンク本体
(2a)上面
(3)半タンク部材
(3a)フランジ部
(4)通気管
(4a)上端部
(5)キャップ
(6)給油口
(7)油量計
(8)取付基部
(9)取付基部
(10)保護装置
(11)ルーフパネルボックス
(11a)前面
(11b)後面
(12)開口部
(13)固定枠
(14)前枠部材
(15)後枠部材
(15a)立上り片
(16)左枠部材
(17)右枠部材
(18)ヒンジ部材
(19)扉体
(20)透明部材
(21)覗き窓
(22)鍵装置
(23)調整孔
(24)止めねじ
(25)係留部材
(26)ワイヤー
(27)リンクプレート
(28)軸
(29)締付プレート
(30)長孔
(31)調整孔
(32)止めねじ
(33)横杆
(34)ボルト
(35)ナット
(36)燃料タンク
(37)タン本体
(37a)上面
(38)通気管
(38a)先端部
(39)保護装置
(40)ルーフパネルボックス
(41)燃料タンク
(42)タン本体
(42a)上面
(43)通気管
(44)給油口
(45)油量計
(46)保護装置
(47)ルーフパネルボックス
(G)給油ガン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク本体の上面に、給油口用と油量計等の計器類用の2つの取付基部を、左右に離間して設けた燃料タンクの保護装置であって、
タンク本体の上面に各取付基部間に跨るように被冠されるとともに、前面に扉体により開閉可能とした開口部を有し、かつ後面に後方に向けて下降傾斜する円弧状または傾斜面からなるルーフ部を有するルーフパネルボックスと、このルーフパネルボックスの下端内周を形成する固定枠と、この固定枠に取り付けられ、かつ前記各取付基部のそれぞれに係留される係留部材とよりなることを特徴とする燃料タンクの保護装置。
【請求項2】
係留部材を、前後左右方向に位置調整可能に固定枠に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項3】
係留部材を、前記取付基部に巻き回し係止されるワイヤーと、このワイヤーの両端がそれぞれ連結される1対のリンクプレートと、これらのリンクプレートが一端に軸支され、かつ他端が固定枠に鉛直方向の軸回りに回動可能に軸支された締付プレートとにより構成したことを特徴とする請求項1または2記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項4】
1対のリンクプレートを、締付プレートの一端に長孔を介して同軸に軸支したことを特徴とする請求項3記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項5】
タンク本体を、互いに突合せ接合される前後1対の半タンク部材により形成し、これらタンク部材の突合せ面に形成されるフランジ部に、ルーフパネルボックスの後端下部を係止させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項6】
固定枠における左右の枠部材間に、前後方向に位置調整可能な横杆を設け、この横杆と、固定枠における前後いずれか一方の枠部材との間に、前記各取付基部を配置しうるようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項7】
固定枠における左右の枠部材に、それぞれ前後方向に間隔をもって設けた複数の調整孔を選択し、止めねじをもって、横杆を、前後方向に位置調整可能として固定枠に取り付けたことを特徴とする請求項6記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項8】
固定枠における左右の枠部材に、それぞれ設けた前後方向に長いスリット状の調整孔に、横杆をスライド可能として取り付けることにより位置調整可能としたことを特徴とする請求項6記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項9】
ルーフパネルボックスの開口部を開扉可能に閉塞する扉体を、鍵装置により施錠可能にしたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項10】
扉体に、覗き窓を、閉扉状態においてタンク本体上面の油量計等の計器類を目視可能な位置に設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃料タンクの保護装置。
【請求項11】
扉体における覗き窓の裏面を、透明部材により被覆したことを特徴とする請求項10記載の燃料タンクの保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−64369(P2008−64369A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241942(P2006−241942)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(501109769)青森宝栄工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】