説明

燃料電池システム

【課題】発電効率およびエネルギー効率を向上させる。
【解決手段】燃料電池スタック11に空気を導入する空気導入口11cに接続された空気供給流路32と、空気供給流路32に空気を供給するコンプレッサ15と、コンプレッサ15の回転軸と同軸に連結された回転軸を有するエキスパンダタービン19と、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気の一部によってコンプレッサ15およびエキスパンダタービン19の回転軸を支持する空気動圧軸受部22と、空気動圧軸受部22から排出された空気を高温側空気と低温側空気とに分離するボルテックスチューブ23とを備え、ボルテックスチューブ23から高温側空気を吐出する高温側空気吐出口23bは、エキスパンダタービン19の空気供給口19aに接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、燃料電池による発電に加えて、燃料電池から排出された空気を作動流体としてタービン発電機により発電を行なう複合的な発電システムが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
また、従来、例えば、コンプレッサとタービンとを連結する共通の回転軸をコンプレッサによって圧縮された空気(圧縮空気)によって支持する空気動圧軸受において、圧縮空気の一部または全てを流通させる流路を軸受ケーシング内の軸受部周囲に設けて、この流路を流通する圧縮空気によって軸受部の冷却を行なう気体軸受が知られている(例えば、特許文献3参照)。
この気体軸受では、回転軸が高速回転することで発生する摩擦熱による軸受部の温度上昇を圧縮空気による冷却によって抑制することができると共に、この冷却により温度上昇した圧縮空気が保有する熱を熱交換器により回収可能である。
【0004】
また、従来、例えば、燃料電池から排出された空気を、ボルテックスチューブに導入して低温側空気および高温側空気に分離して、圧縮機および燃料電池の冷却あるいは燃料電池および加湿器の加熱に再利用する燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−223851号公報
【特許文献2】特開2004−111127号公報
【特許文献3】実開昭63−49022号公報
【特許文献4】特開2008−226676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来技術に係る発電システムにおいては、タービン発電機によるエネルギー回収量を増大させて、システム全体での発電効率を向上させることが望まれている。
また、上記従来技術に係る気体軸受においては、圧縮空気が保有するエンタルピーが回収されるだけであり、圧縮空気のエネルギー回収量を増大させることが望まれている。
また、上記従来技術に係る燃料電池システムにおいては、燃料電池から排出された空気の熱が回収されるだけであり、エネルギー回収量を増大させることが望まれている。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、発電効率およびエネルギー効率を向上させることが可能な燃料電池システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の請求項1に係る燃料電池システムは、燃料および酸化剤により発電する燃料電池(例えば、実施の形態での燃料電池スタック11)と、前記酸化剤を含む空気を前記燃料電池の内部に導入する空気導入口(例えば、実施の形態での空気導入口11c)に接続された空気供給流路(例えば、実施の形態での空気供給流路32)と、前記燃料電池の内部から前記空気を排出する空気排出口(例えば、実施の形態での空気排出口11d)に接続された空気排出流路(例えば、実施の形態での空気排出流路33)と、前記空気供給流路に接続されて前記空気供給流路に前記空気を供給する空気供給回転機(例えば、実施の形態でのコンプレッサ15)と、前記空気排出流路に配置されて前記空気供給回転機の回転軸と同軸に連結された回転軸を有するエキスパンダ(例えば、実施の形態でのエキスパンダタービン19)と、前記空気供給流路から分岐した分岐空気流路(例えば、実施の形態での分岐空気流路34)と、前記分岐空気流路に接続されて前記空気供給回転機によって前記空気供給流路に供給された前記空気のうち前記分岐空気流路に分流した分流空気によって前記空気供給回転機の回転軸を支持する空気動圧軸受部(例えば、実施の形態での空気動圧軸受部22)と、を備える燃料電池システムであって、前記空気動圧軸受部から前記分流空気を排出する分流空気排出口(例えば、実施の形態での分流空気排出口22b)に接続されて前記分流空気を高温側空気と低温側空気とに分離するボルテックスチューブ(例えば、実施の形態でのボルテックスチューブ23)を備え、前記ボルテックスチューブから前記高温側空気を吐出する高温側空気吐出口(例えば、実施の形態での高温側空気吐出口23b)は、前記空気を前記エキスパンダに供給する空気供給口(例えば、実施の形態での空気供給口19a)に接続されている。
【0009】
さらに、本発明の請求項2に係る燃料電池システムは、前記空気供給流路に配置されて前記空気を冷却する熱交換器(例えば、実施の形態での熱交換器16)を備え、前記ボルテックスチューブから前記低温側空気を吐出する低温側空気吐出口(例えば、実施の形態での低温側空気吐出口23c)は、冷媒を前記熱交換器に供給する冷媒供給口(例えば、実施の形態での冷媒供給口16a)に接続されている。
【0010】
さらに、本発明の請求項3に係る燃料電池システムは、前記ボルテックスチューブに設けられて開度に応じて前記高温側空気と前記低温側空気との温度を調整する温度調節バルブ(例えば、実施の形態での温度調節バルブ23d)と、前記燃料電池の運転状態を取得する運転状態取得手段(例えば、実施の形態での熱交換器出口温度センサ41、タービン上流温度センサ43)と、前記運転状態取得手段により取得された前記運転状態に応じて前記温度調節バルブの前記開度を制御する制御手段(例えば、実施の形態での制御装置24)と、を備え、前記制御手段は、前記燃料電池の負荷が所定値以下の低負荷の場合には、前記高温側空気の温度が上昇するように前記開度を制御し、前記燃料電池の負荷が前記所定値よりも高い高負荷の場合には、前記低温側空気の温度が下降するように前記開度を制御する。
【0011】
さらに、本発明の請求項4に係る燃料電池システムは、前記空気供給流路に配置されて前記空気を冷却する熱交換器(例えば、実施の形態での熱交換器16)と、前記空気供給流路と前記空気排出流路とに接続された加湿器(例えば、実施の形態での加湿器17)と、前記ボルテックスチューブの前記高温側空気吐出口と前記エキスパンダの前記空気供給口とを接続する流路(例えば、実施の形態での高温側流路35および第1流路61a)に配置されて、前記高温側空気を前記空気供給口または冷媒を前記熱交換器に供給する冷媒供給口(例えば、実施の形態での冷媒供給口16a)に切り替えて排出可能な第1切替弁(例えば、実施の形態での第1切替弁51)と、前記ボルテックスチューブから前記低温側空気を吐出する低温側空気吐出口(例えば、実施の形態での低温側空気吐出口23c)と前記冷媒供給口とを接続する流路(例えば、実施の形態での低温側流路36および第1流路62a)に配置されて、前記低温側空気を前記冷媒供給口または大気中に切り替えて排出可能な第2切替弁(例えば、実施の形態での第2切替弁52)と、前記空気供給流路および前記空気排出流路の少なくとも何れか一方に設けられて前記空気の温度を検出する温度センサ(例えば、実施の形態での燃料電池出口温度センサ42)と、を備え、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された前記温度に基づいて前記燃料電池の運転状態が過加湿状態であるか否かを判定し、この判定結果において前記燃料電池の運転状態が過加湿状態であると判定した場合には、前記高温側空気を前記熱交換器の前記冷媒供給口に排出するように前記第1切替弁を制御すると共に、前記低温側空気を大気中に排出するように前記第2切替弁を制御する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に係る燃料電池システムによれば、空気供給回転機によって空気供給流路に供給された空気の一部(分流空気)は、空気供給回転機およびエキスパンダの回転軸を支持する空気動圧軸受部を流通した後に、ボルテックスチューブにおいて高温側空気と低温側空気とに分離され、このうち高温側空気がエキスパンダに供給される。
【0013】
これにより、分流空気によって回転軸の支持および冷却を行なうと共に、高温側空気によってエキスパンダを駆動することができ、分流空気のエネルギーを効率よく回収することができる。
しかも、ボルテックスチューブから吐出された高温側空気のエネルギーをエキスパンダの駆動エネルギーとして回収することによって、例えば空気動圧軸受部を流通した分流空気によってエキスパンダを駆動する場合に比べて、空気供給回転機による過給および回転軸の冷却によって得られた分流空気の熱エネルギーを有効に利用してエキスパンダの回生動力を増大させることができる。
これにより、空気供給回転機の駆動に要する消費電力を低減することができ、燃料電池システムの発電効率およびエネルギー効率を向上させることができる。
【0014】
本発明の請求項2に係る燃料電池システムによれば、ボルテックスチューブから吐出された低温側空気によって熱交換器の放熱効率を向上させることができ、空気供給回転機によって空気供給流路に供給された空気を効率よく冷却することができ、システムのエネルギー効率を向上させることができる。
【0015】
本発明の請求項3に係る燃料電池システムによれば、燃料電池の負荷が所定値以下の低負荷の場合には、ボルテックスチューブから吐出される高温側空気の温度を上昇させることで、エキスパンダの回生動力を増大させることができ、発電効率およびエネルギー効率を向上させることができる。
一方、燃料電池の負荷が所定値よりも高い高負荷の場合には、ボルテックスチューブから吐出される低温側空気の温度を下降させることで、熱交換器の放熱効率を向上させることができ、空気供給回転機によって空気供給流路に供給された空気を効率よく冷却することができ、システムのエネルギー効率を向上させることができる。
【0016】
本発明の請求項4に係る燃料電池システムによれば、燃料電池の運転状態が過加湿状態である場合には、加湿器から燃料電池の内部に導入される空気の温度を上昇させることによって空気の含有水蒸気量を増大させることができ、加湿器の加湿性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態の変形例に係る燃料電池システムの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態の変形例に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムについて添付図面を参照しながら説明する。
【0019】
本実施の形態による燃料電池システム10は、例えば車両用の電源として搭載され、図1に示すように、燃料電池スタック11と、燃料タンク12と、燃料供給弁13と、エゼクタ14と、コンプレッサ15と、熱交換器16と、加湿器17と、圧力制御弁18と、エキスパンダタービン19と、モータ20と、モータケーシング21と、空気動圧軸受部22と、ボルテックスチューブ23と、制御装置24とを備えて構成されている。
【0020】
燃料電池スタック11は、陽イオン交換膜などからなる固体高分子電解質膜を、アノード触媒およびガス拡散層からなる燃料極(アノード)と、カソード触媒およびガス拡散層からなる酸素極(カソード)とで挟持してなる電解質電極構造体を、更に一対のセパレータで挟持してなる燃料電池セルを多数組積層して構成され、燃料電池セルの積層体は一対のエンドプレートによって積層方向の両側から挟み込まれている。
【0021】
燃料電池スタック11のカソードには、酸素を含む酸化剤ガス(反応ガス)である空気が供給され、アノードには、水素からなる燃料ガス(反応ガス)が供給される。
そして、アノードのアノード触媒上で触媒反応によりイオン化された水素は、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介してカソードへと移動し、この移動に伴って発生する電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用される。
この発電時にカソードにおいては、水素イオンと電子と酸素が反応して水が生成され、燃料電池スタック11のカソードを通過して外部に排出された排出ガスは湿潤状態になっている。
【0022】
燃料タンク12は、内部に貯留された水素を、燃料供給弁13を介して水素供給流路31に供給する。
燃料供給弁13は、例えばコンプレッサ15から供給される空気の圧力を信号圧として、この信号圧に応じた所定範囲の圧力で水素を排出する空気式の比例圧力制御弁などである。
【0023】
エゼクタ14は、例えば、水素供給流路31に接続されたノズル14aと、燃料電池スタック11の内部のアノードに水素を導入可能な水素導入口11aに接続された流体排出管14bと、燃料電池スタック11の内部のアノードから水素を排出可能な水素排出口11bに接続された副流導入管14cとを備えている。
エゼクタ14は、燃料電池スタック11のアノードを通過して水素排出口11bから排出された未反応の水素(排出ガス)の少なくとも一部を、燃料供給弁13から供給された水素に混合して、燃料電池スタック11のアノードに再び供給する。
【0024】
なお、燃料電池スタック11のアノードを通過して水素排出口11bから排出された未反応の排出ガスのうち、エゼクタ14を介して循環する排出ガス以外の排出ガスは、例えば、希釈器(図示略)によって水素濃度が所定水素濃度以下に希釈されたのちに外部(例えば、大気中など)に排出される。
【0025】
コンプレッサ15は、例えば制御装置24により駆動制御されるモータ20の動力により作動し、外部から空気を取り込んで圧縮し、この圧縮後の空気を空気供給流路32に排出する。
【0026】
熱交換器16は、例えば空気供給流路32上においてコンプレッサ15と加湿器17との間に配置され、コンプレッサ15から排出された空気を、冷媒供給口16aから供給される冷媒(例えば、大気および後述する低温側空気)により冷却し、この冷却後の空気を加湿器17に排出する。
【0027】
なお、空気供給流路32上において熱交換器16と加湿器17との間には、熱交換器16から排出された空気の温度(熱交換器出口温度)Taを検出する熱交換器出口温度センサ41が配置されている。
【0028】
加湿器17は、例えば、空気を燃料電池スタック11の内部のカソードに導入可能な空気導入口11cに接続された空気供給流路32と、燃料電池スタック11の内部のカソードから空気(排出空気)を排出可能な空気排出口11dに接続された空気排出流路33とに、掛け渡されるようにして接続されている。
【0029】
加湿器17は、例えば中空糸膜などの水透過膜を備え、熱交換器16から排出された空気と燃料電池スタック11の空気排出口11dから排出された排出空気とを、水透過膜を介して接触させることで、排出空気に含まれる水分(特に、水蒸気)のうち水透過膜の膜穴を透過した水分を空気に添加する。
これにより、燃料電池スタック11の空気排出口11dから排出された排出空気を加湿用のガスとして用いて、熱交換器16から排出された空気を加湿する。そして、加湿後の空気を燃料電池スタック11の空気導入口11cに排出すると共に、加湿用のガスとして用いた後の排出空気を空気排出流路33に排出する。
【0030】
なお、空気排出流路33上において燃料電池スタック11の空気排出口11dと加湿器17との間には、空気排出口11dから排出された空気の温度(燃料電池出口温度)Tbを検出する燃料電池出口温度センサ42が配置されている。
【0031】
圧力制御弁18は、例えば空気排出流路33上において加湿器17とエキスパンダタービン19との間に配置され、燃料電池スタック11のカソードの空気の圧力を制御装置24の制御に応じた所定範囲の圧力に制御する。そして、加湿器17から排出された排出空気をエキスパンダタービン19の空気供給口19aに供給する。
【0032】
エキスパンダタービン19は、例えば空気供給口19aに供給された流体(例えば、排出空気および後述する高温側空気)によって回生動力を発生し、流体のエネルギーをエキスパンダタービン19の駆動エネルギーとして回収する。
【0033】
なお、空気排出流路33上において圧力制御弁18とエキスパンダタービン19の空気供給口19aとの間には、空気供給口19aに供給される排出空気の温度(タービン上流温度)Tを検出するタービン上流温度センサ43が配置されている。
【0034】
モータ20は、例えば制御装置24により駆動制御され、コンプレッサ15およびエキスパンダタービン19において共通の回転軸とされる回転軸20aを備えている。
つまり、モータ20を内部に収容するモータケーシング21から外部に突出する回転軸20aの一端は、コンプレッサ15の回転軸と同軸に連結され、回転軸20aの他端は、エキスパンダタービン19の回転軸と同軸に連結されている。
これにより、コンプレッサ15は、モータ20およびエキスパンダタービン19の動力によって駆動される。
【0035】
空気動圧軸受部22は、例えばモータケーシング21の内部に設けられ、空気供給流路32から分岐する分岐空気流路34に接続され、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気のうち、分岐空気流路34に分流した分流空気によって、モータ20の回転軸20aをモータケーシング21に対して回転可能に支持する。
【0036】
空気動圧軸受部22は、例えば、分岐空気流路34に接続されて内部に分流空気を導入可能な分流空気導入口22aと、ボルテックスチューブ23に接続されて内部から分流空気を排出可能な分流空気排出口22bとを備えている。
【0037】
ボルテックスチューブ23は、例えば、空気動圧軸受部22の分流空気排出口22bに接続された空気供給口23aと、高温側流路35によってエキスパンダタービン19の空気供給口19aに接続された高温側空気吐出口23bと、低温側流路36によって熱交換器16の冷媒供給口16aに接続された低温側空気吐出口23cとを備えている。
【0038】
ボルテックスチューブ23は、例えば空気供給口23aから内部に供給された分流空気を、この分流空気よりも高温の高温側空気と分流空気よりも低温の低温側空気とに分離し、高温側空気を高温側空気吐出口23bから高温側流路35に吐出し、低温側空気を低温側空気吐出口23cから低温側流路36に吐出する。
【0039】
ボルテックスチューブ23は、例えば制御装置24により制御される開度に応じて、高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)、つまり高温側空気と低温側空気との温度を調整する温度調節バルブ23dを備えている。
温度調節バルブ23dは、例えば、高温側空気が温度調節バルブ23dを通過して高温側空気吐出口23bから高温側流路35に吐出されるようにして、ボルテックスチューブ23の内部に配置されている。
【0040】
なお、ボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bとエキスパンダタービン19の空気供給口19aとを接続する高温側流路35上には、高温側空気の温度(高温側温度)T1を検出する高温側温度センサ44が配置されている。
【0041】
制御装置24は、例えば、車両に搭載された走行駆動用のモータやファンなどのように、燃料電池スタック11から電力が供給される各種の動力源の出力に対して設定される動力要求を取得し、動力要求に応じて必要とされる燃料電池スタック11の出力(要求出力)を設定する。そして、要求出力に応じて、燃料電池スタック11の運転状態(例えば、モータ20の出力および圧力制御弁18の開度など)を制御する。
【0042】
また、制御装置24は、例えば、各温度センサ41,…,44から出力される検出結果の信号と、燃料電池スタック11の温度、電流、電圧などを検出する各センサから出力される検出結果の信号となどに基づき、燃料電池スタック11の運転状態を取得し、取得した運転状態に応じてボルテックスチューブ23の温度調節バルブ23dの開度を制御する。
【0043】
より詳細には、制御装置24は、例えば、熱交換器出口温度センサ41により検出された熱交換器出口温度Taは所定の要求温度(例えば、加湿器17において所望の加湿能力を確保するために必要とされる熱交換器16から排出された空気に対する所定の要求温度など)よりも高いか否かを判定する。
そして、熱交換器出口温度Taが所定の要求温度よりも高い場合には、燃料電池スタック11の負荷が所定値よりも高い高負荷であると判定し、一方、熱交換器出口温度Taが要求温度以下である場合には、燃料電池スタック11の負荷が所定値以下の低負荷であると判定する。
【0044】
そして、制御装置24は、例えば、燃料電池スタック11の負荷が所定値以下の低負荷の場合には、タービン上流温度センサ43により検出されたタービン上流温度Tは高温側温度センサ44により検出された高温側温度T1より低いか否かを判定する。
そして、タービン上流温度Tが高温側温度T1より低い場合には、ボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bから吐出される高温側空気の温度が上昇するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。これにより、エキスパンダタービン19の回生動力を増大させる。
一方、タービン上流温度Tが高温側温度T1以上の場合には、温度調節バルブ23dの開度を、この時点での開度に維持、つまり高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)を維持する。
【0045】
また、制御装置24は、例えば、燃料電池スタック11の負荷が所定値よりも高い高負荷の場合には、ボルテックスチューブ23の低温側空気吐出口23cから吐出される低温側空気の温度が下降するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。これにより、熱交換器16の抜熱量を増大させる。
【0046】
本実施の形態による燃料電池システム10は上記構成を備えており、次に、燃料電池システム10の動作、特に、ボルテックスチューブ23の温度調節バルブ23dの開度を制御する動作について説明する。
【0047】
先ず、例えば図2に示すように、車両のイグニッションスイッチがONとされた場合などにおける燃料電池システム10の始動時において、ステップS01においては、モータ20の回転駆動を開始することによって、コンプレッサ15の駆動を開始する。
【0048】
これにより、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気の一部は、分流空気として分岐空気流路34に分流して、回転軸20aを支持する空気動圧軸受部22を流通した後にボルテックスチューブ23に供給される。
そして、ボルテックスチューブ23によって高温側空気と低温側空気とに分離された分流空気のうち、高温側空気はエキスパンダタービン19に供給されて、燃料電池スタック11の空気排出口11dから排出された排出空気がエキスパンダタービン19に供給されるのに先立って、エキスパンダタービン19の回転を開始させる。
【0049】
次に、ステップS02においては、熱交換器出口温度Taは所定の要求温度よりも高いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS05に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
そして、ステップS03においては、ボルテックスチューブ23の低温側空気吐出口23cから吐出される低温側空気の温度が下降するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。
これにより、ステップS04において、熱交換器16の抜熱量を増大させ、後述するステップS09に進む。
【0050】
また、ステップS05においては、タービン上流温度Tは高温側温度T1より低いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS06に進み、このステップS06においては、温度調節バルブ23dの開度を、この時点での開度に維持、つまり高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)を維持し、後述するステップS09に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進む。
【0051】
そして、ステップS07においては、ボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bから吐出される高温側空気の温度が上昇するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。
これにより、ステップS08においては、エキスパンダタービン19の回生動力を増大させる。
【0052】
そして、ステップS09においては、車両のイグニッションスイッチがOFFとされたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS01に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、このステップS10に進み、このステップS10においては、温度調節バルブ23dの開度を所定の初期値に初期化、つまり高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)を所定の初期値(例えば、1:1の流量比率など)に初期化して、エンドに進む。
【0053】
上述したように、本実施の形態による燃料電池システム10によれば、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気の一部(分流空気)は、コンプレッサ15およびエキスパンダタービン19において共通の回転軸とされるモータ20の回転軸20aを支持する空気動圧軸受部22を流通した後に、ボルテックスチューブ23において高温側空気と低温側空気とに分離され、このうち高温側空気がエキスパンダタービン19に供給される。
【0054】
これにより、分流空気によって回転軸20aの支持および冷却を行なうと共に、高温側空気によってエキスパンダタービン19を駆動することができ、分流空気のエネルギーを効率よく回収することができる。
しかも、ボルテックスチューブ23から吐出された高温側空気のエネルギーをエキスパンダタービン19の駆動エネルギーとして回収することによって、例えば空気動圧軸受部22を流通した分流空気によって直接にエキスパンダタービン19を駆動する場合に比べて、コンプレッサ15による過給およびモータ20の冷却によって得られた分流空気の熱エネルギーを有効に利用してエキスパンダタービン19の回生動力を増大させることができる。
これにより、コンプレッサ15の駆動に要する消費電力を低減することができ、燃料電池システム10の発電効率およびエネルギー効率を向上させることができる。
【0055】
さらに、ボルテックスチューブ23から吐出された低温側空気によって熱交換器16の放熱効率を向上させることができ、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気を効率よく冷却することができ、燃料電池システム10のエネルギー効率を向上させることができる。
【0056】
さらに、燃料電池スタック11の負荷が所定値以下の低負荷の場合には、ボルテックスチューブ23から吐出される高温側空気の温度を上昇させることで、この高温側空気によって駆動されるエキスパンダタービン19の回生動力を増大させることができ、燃料電池システム10の発電効率およびエネルギー効率を向上させることができる。
【0057】
一方、燃料電池スタック11の負荷が所定値よりも高い高負荷の場合には、ボルテックスチューブ23から吐出される低温側空気の温度を下降させることで、熱交換器16の放熱効率を向上させることができ、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気を効率よく冷却することができ、燃料電池システム10のエネルギー効率を向上させることができる。
【0058】
なお、上述した実施の形態においては、例えば図3に示す変形例に係る燃料電池システム10のように、高温側流路35上に設けられた第1切替弁51と、低温側流路36上に設けられた第2切替弁52とを備えてもよい。
【0059】
第1切替弁51は、例えば制御装置24の制御によって入力を初期設定の第1出力から第2出力に切り替える方向制御弁であって、高温側流路35によってボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bに接続された入力接続端51aと、第1流路61aによってエキスパンダタービン19の空気供給口19aに接続された第1出力接続端51bと、第2流路61bによって熱交換器16の冷媒供給口16aに接続された第2出力接続端51cとを備えている。
第1切替弁51は、初期設定の状態(つまり、制御装置24から切替指示が出力されていない状態)では入力接続端51aを第1出力接続端51bに接続し、制御装置24から出力される切替指示によって入力接続端51aを第2出力接続端51cに切り替えて接続する。
【0060】
第2切替弁52は、例えば制御装置24の制御によって入力を初期設定の第1出力から第2出力に切り替える方向制御弁であって、低温側流路36によってボルテックスチューブ23の低温側空気吐出口23cに接続された入力接続端52aと、第1流路62aによって熱交換器16の冷媒供給口16aに接続された第1出力接続端52bと、第2流路62bによって大気中に開放された第2出力接続端52cとを備えている。
第2切替弁52は、初期設定の状態(つまり、制御装置24から切替指示が出力されていない状態)では入力接続端52aを第1出力接続端52bに接続し、制御装置24から出力される切替指示によって入力接続端52aを第2出力接続端52cに切り替えて接続する。
【0061】
そして、制御装置24は、例えば、燃料電池出口温度センサ42から出力される燃料電池出口温度Tbの検出結果の信号に基づき、燃料電池スタック11の運転状態として加湿状態を取得し、取得した加湿状態に応じて第1切替弁51および第2切替弁52を制御する。
【0062】
より詳細には、制御装置24は、例えば、燃料電池出口温度センサ42により検出された燃料電池出口温度Tbに基づき、燃料電池出口温度Tbと燃料電池スタック11の空気排出口11dから排出される排出空気の相対湿度との対応関係を示す所定のマップなどを参照して、排出空気の湿度(燃料電池出口湿度)Haは所定値(例えば、100%RHの相対湿度)よりも高い過加湿状態であるか否かを判定する。
【0063】
そして、燃料電池出口湿度Haが所定値(例えば、100%RHの相対湿度)よりも高い場合には、第1切替弁51の入力接続端51aを第1出力接続端51bから第2出力接続端51cに切り替えて接続し、第2切替弁52の入力接続端52aを第1出力接続端52bから第2出力接続端52cに切り替えて接続する。
【0064】
これにより、高温側空気を熱交換器16の冷媒供給口16aに排出させ、低温側空気を大気中に排出させ、熱交換器16の抜熱量を減少させることによって、熱交換器16から加湿器17に排出される空気の温度を上昇させ、加湿器17を加熱すると共に、加湿器17から燃料電池スタック11の内部のカソードに導入される空気の温度および含有水蒸気量を増大させる。
【0065】
次に、上記構成を備えた変形例による燃料電池システム10の動作、特に、ボルテックスチューブ23の温度調節バルブ23dの開度を制御する動作について説明する。
【0066】
先ず、例えば図4に示すように、車両のイグニッションスイッチがONとされた場合などにおける燃料電池システム10の始動時において、ステップS11においては、モータ20の回転駆動を開始することによって、コンプレッサ15の駆動を開始する。
【0067】
これにより、コンプレッサ15によって空気供給流路32に供給された空気の一部は、分流空気として分岐空気流路34に分流して、回転軸20aを支持する空気動圧軸受部22を流通した後にボルテックスチューブ23に供給される。
そして、ボルテックスチューブ23によって高温側空気と低温側空気とに分離された分流空気のうち、高温側空気はエキスパンダタービン19に供給されて、燃料電池スタック11の空気排出口11dから排出された排出空気がエキスパンダタービン19に供給されるのに先立って、エキスパンダタービン19の回転を開始させる。
【0068】
次に、ステップS12においては、熱交換器出口温度Taは所定の要求温度よりも高いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
そして、ステップS13においては、ボルテックスチューブ23の低温側空気吐出口23cから吐出される低温側空気の温度が下降するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。
これにより、ステップS14において、熱交換器16の抜熱量を増大させ、後述するステップS22に進む。
【0069】
また、ステップS15においては、燃料電池出口湿度Haは100%RHの相対湿度よりも高いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS18に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS16に進む。
【0070】
そして、ステップS16においては、ボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bから吐出される高温側空気の温度が上昇するように温度調節バルブ23dの開度を制御し、高温側空気が熱交換器16の冷媒供給口16aに排出されるように第1切替弁51の入力接続端51aを第1出力接続端51bから第2出力接続端51cに切り替えて接続し、低温側空気が大気中に排出されるように第2切替弁52の入力接続端52aを第1出力接続端52bから第2出力接続端52cに切り替えて接続する。
これにより、ステップS17において、熱交換器16の抜熱量を減少させ、後述するステップS22に進む。
【0071】
また、ステップS18においては、タービン上流温度Tは高温側温度T1より低いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS19に進み、このステップS19においては、温度調節バルブ23dの開度を、この時点での開度に維持、つまり高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)を維持し、後述するステップS22に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS20に進む。
【0072】
そして、ステップS20においては、ボルテックスチューブ23の高温側空気吐出口23bから吐出される高温側空気の温度が上昇するように温度調節バルブ23dの開度を制御する。
これにより、ステップS21においては、エキスパンダタービン19の回生動力を増大させる。
【0073】
そして、ステップS22においては、車両のイグニッションスイッチがOFFとされたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS11に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、このステップS23に進み、このステップS23においては、温度調節バルブ23dの開度を所定の初期値に初期化、つまり高温側空気と低温側空気との分離度合い(例えば、流量比率など)を所定の初期値(例えば、1:1の流量比率など)に初期化して、エンドに進む。
【0074】
この変形例による燃料電池システム10によれば、燃料電池スタック11の運転状態が過加湿状態である場合には、熱交換器16の抜熱量を減少させることによって、熱交換器16から加湿器17に排出される空気の温度を上昇させ、加湿器17を加熱すると共に、加湿器17から燃料電池スタック11の内部のカソードに導入される空気の温度および含有水蒸気量を増大させる。これにより、加湿器17の加湿性能を向上させることができる。
【0075】
以上、説明した本実施形態は、本発明を実施するうえでの一例を示すものであり、本発明が前記した実施形態に限定して解釈されるものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0076】
10 燃料電池システム
11 燃料電池スタック(燃料電池)
11a 水素導入口
11b 水素排出口
11c 空気導入口
11d 空気排出口
15 コンプレッサ(空気供給回転機)
16 熱交換器
16a 冷媒供給口
17 加湿器
19 エキスパンダタービン(エキスパンダ)
19a 空気供給口
22 空気動圧軸受部
22b 分流空気排出口
23 ボルテックスチューブ
23a 空気供給口
23b 高温側空気吐出口
23c 低温側空気吐出口
23d 温度調節バルブ
24 制御装置(制御手段)
32 空気供給流路
33 空気排出流路
34 分岐空気流路
35 高温側流路(流路)
36 低温側流路(流路)
41 熱交換器出口温度センサ(運転状態取得手段)
42 燃料電池出口温度センサ(温度センサ)
43 タービン上流温度センサ(運転状態取得手段)
51 第1切替弁
52 第2切替弁
61a 第1流路(流路)
62a 第1流路(流路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料および酸化剤により発電する燃料電池と、
前記酸化剤を含む空気を前記燃料電池の内部に導入する空気導入口に接続された空気供給流路と、
前記燃料電池の内部から前記空気を排出する空気排出口に接続された空気排出流路と、
前記空気供給流路に接続されて前記空気供給流路に前記空気を供給する空気供給回転機と、
前記空気排出流路に配置されて前記空気供給回転機の回転軸と同軸に連結された回転軸を有するエキスパンダと、
前記空気供給流路から分岐した分岐空気流路と、
前記分岐空気流路に接続されて前記空気供給回転機によって前記空気供給流路に供給された前記空気のうち前記分岐空気流路に分流した分流空気によって前記空気供給回転機の回転軸を支持する空気動圧軸受部と、を備える燃料電池システムであって、
前記空気動圧軸受部から前記分流空気を排出する分流空気排出口に接続されて前記分流空気を高温側空気と低温側空気とに分離するボルテックスチューブを備え、
前記ボルテックスチューブから前記高温側空気を吐出する高温側空気吐出口は、前記空気を前記エキスパンダに供給する空気供給口に接続されている
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
前記空気供給流路に配置されて前記空気を冷却する熱交換器を備え、
前記ボルテックスチューブから前記低温側空気を吐出する低温側空気吐出口は、冷媒を前記熱交換器に供給する冷媒供給口に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記ボルテックスチューブに設けられて開度に応じて前記高温側空気と前記低温側空気との温度を調整する温度調節バルブと、
前記燃料電池の運転状態を取得する運転状態取得手段と、
前記運転状態取得手段により取得された前記運転状態に応じて前記温度調節バルブの前記開度を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記燃料電池の負荷が所定値以下の低負荷の場合には、前記高温側空気の温度が上昇するように前記開度を制御し、前記燃料電池の負荷が前記所定値よりも高い高負荷の場合には、前記低温側空気の温度が下降するように前記開度を制御する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記空気供給流路に配置されて前記空気を冷却する熱交換器と、
前記空気供給流路と前記空気排出流路とに接続された加湿器と、
前記ボルテックスチューブの前記高温側空気吐出口と前記エキスパンダの前記空気供給口とを接続する流路に配置されて、前記高温側空気を前記空気供給口または冷媒を前記熱交換器に供給する冷媒供給口に切り替えて排出可能な第1切替弁と、
前記ボルテックスチューブから前記低温側空気を吐出する低温側空気吐出口と前記冷媒供給口とを接続する流路に配置されて、前記低温側空気を前記冷媒供給口または大気中に切り替えて排出可能な第2切替弁と、
前記空気供給流路および前記空気排出流路の少なくとも何れか一方に設けられて前記空気の温度を検出する温度センサと、を備え、
前記制御手段は、前記温度センサにより検出された前記温度に基づいて前記燃料電池の運転状態が過加湿状態であるか否かを判定し、この判定結果において前記燃料電池の運転状態が過加湿状態であると判定した場合には、前記高温側空気を前記熱交換器の前記冷媒供給口に排出するように前記第1切替弁を制御すると共に、前記低温側空気を大気中に排出するように前記第2切替弁を制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−93134(P2013−93134A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233070(P2011−233070)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】