説明

燃料電池スタックのためのハウジングアセンブリ

【課題】歪み効果に対する安定性が改良されたハウジングアセンブリを提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも2つの燃料電池のためのハウジングアセンブリであって、
−軸方向(z)に延在し、軸方向(z)で上下に積層された少なくとも2つの燃料電池を横方向で取り囲むように適合された中空プロファイル状本体(12)と、
−少なくとも2つの燃料電池を支持するように適合された少なくとも1つの端部プレート(18、28)に本体(12)を相互接続するための固定機構と、
を備えるハウジングアセンブリに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池設計、特に上下に積層された複数の燃料電池を受容するのに適合したハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学燃料電池は、反応物、例えば水素ストリームおよび酸素ストリームから電力および水に変換することができる。例えば、ポリマー電解質燃料電池設計では、典型的には、アノードとカソードの間に電解質膜を挿入して膜電極接合体(MEA)を形成する。単一の燃料電池では比較的限られた最大電圧しか提供できないので、典型的には所定数の燃料電池を上下または左右に積層して燃料電池スタックを形成し、このとき、隣接して配設した燃料電池を直列で電気接触させる。
【0003】
プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)だけでなく、ガス状反応物を利用する他の燃料電池設計においても、スタック内部でガス流を厳密に制御する必要がある。典型的には、気密封止を成すために、封止要素を十分に設けられた燃料電池スタックが、例えば燃料電池スタックの両端部に配置された2つの端部プレートによって積層方向に沿って圧縮される。これら端部プレートは、テンションボルトによって互いに直接相互接続される。
【0004】
しかし、そのような燃料電池設計は、様々な燃料電池、MEA、封止要素、および分離構造が積層方向に垂直な平面内で歪むことがあるので、組立てが比較的難しい。また燃料電池スタック全体も使用時に歪力を比較的受けやすいことがある。
【0005】
欧州特許出願公開第1936729A1号(特許文献1)から、燃料電池スタック用のケーシングが知られている。そのケーシングでは、スタック本体が、端部プレートを含むケーシング内に保持される。また、ケーシングは、スタック本体の側部に対して提供される複数の個別の側部プレートを含む。端部プレートと側部プレートは結合ピンによって結合され、各側部プレートは、結合ピンを受け取るように適合された複数の別個の結合部分を有する。事実上、端部プレート間の張力は、複数の結合ピンおよびそれに対応する結合部分を介して伝達させる必要があり、これらの部分は、使用時にかなりの点荷重を受ける脆弱スポットとなることがある。さらに、端部プレートと側部プレートの相互接続にはかなりの労力がかかる。また、側部プレートの相互接続はさらに、それぞれの隅領域に、角度プロファイルの別個のアセンブリを必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1936729A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、特に歪み効果に対する安定性が改良されたハウジングアセンブリを提供することである。さらに、ハウジングアセンブリは、容易にかつ直観的に組み立てられるものとする。さらに、長期耐久性、頑強性、軽量性、さらにまた製造および組立て時の高い費用対効率を備えるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、少なくとも2つの燃料電池、好ましくは上下に積層された数十個さらには百個以上の独立した燃料電池を備える燃料電池スタックのためのハウジングアセンブリを提供する。ハウジングアセンブリは中空プロファイル状本体を備え、中空プロファイル状本体は、軸方向(z)に延在し、軸方向に上下に積層された少なくとも2つの燃料電池を横方向で取り囲むように適合される。ハウジングアセンブリはさらに、少なくとも2つの燃料電池を支持するように適合された少なくとも1つの端部プレートに本体を相互接続するための固定機構を備える。
【0009】
中空プロファイル状本体を提供することによって、燃料電池スタックのための閉じたケーシングを形成するのに必要な構成要素の数は削減され、実質的に、中空プロファイル本体と、少なくとも1つの端部プレートだけになる。端部プレートは、それぞれの燃料電池スタックを形成するように複数の燃料電池を本体内部に配置した後に、本体を閉じるように適合される。中空プロファイル状本体は、管または円筒のような形状を備えてもよく、内部に積層された燃料電池を支持するように適合された閉じた底面を有してもよい。固定機構によって、プロファイル本体の上端部を閉じて、燃料電池スタックのための実質的に閉じたケーシング構造を提供することができる。
【0010】
ただ1つの中空プロファイル状本体を有することにより、ハウジングアセンブリは、燃料電池スタックのための横方向エンクロージャを形成するためにただ1つの側壁要素しか備えない。したがって、例えば欧州特許出願公開第1936729A1号(特許文献1)に記載されているような様々な側壁区域を相互接続する必要はない。また、少なくとも1つの端部プレートを中空プロファイル状本体と相互接続するための組立てプロセスは、はるかに簡単なものとなり、したがって時間もかからなくなる。
【0011】
好ましい実施形態によれば、本体は、本体の両端の軸方向端部区域に配置された2つの端部プレートの間で軸方向向きの張力または圧縮力を伝達するように適合される。その結果、プロファイル本体は、内部に積層される燃料電池用の保護構造を提供するだけでなく、両端に配設された端部プレート間で張力または圧縮力を伝達する働きもして、スタックを通って延在するガス流チャネルの気密封止を確立および維持する。したがって、中空プロファイル状本体は、燃料スタックの両端に配設された端部プレート間に通常延在するテンションボルトの機能を代わりに果たすこともできる。
【0012】
横方向に実質的に閉じた中空本体を有することによって、燃料電池スタック全体を、横方向および軸方向荷重に対して効果的に安定させることができる。
【0013】
さらに好ましい態様では、第1の端部プレートは、中空本体内に完全に挿入され、横方向外側に張り出した支承構造を備え、支承構造は、それに対応する形状の、本体の第1の軸方向端部にある横方向内側に張り出した対向支承構造と対合するように適合される。端部プレートを本体に完全に挿入することにより、端部プレートは、本体によって少なくともその周囲を取り囲まれる。しかし、端部プレートは、本体の軸方向端部から少なくとも一部が突出することもある。相互に対応する支承構造と対向支承構造とを、端部プレートおよび本体の内向きの側壁に提供することによって、本体に対する端部プレート用の軸方向ストップまたは支承を提供することができる。
【0014】
第1の端部プレートと本体の間にそのような一方向での当接およびストップ機能を備えることによって、例えば、端部プレートに作用する下向きの軸方向の力を、相互に対応する支承構造を介して本体に完全に伝達することができる。したがって、第1の端部プレートを、それを取り囲む本体に対して固定するために、追加または別途の固定手段は必要ない。
【0015】
さらに好ましい態様によれば、固定機構は、本体の第2の軸方向端部を取り囲むために、閉じたフレームまたはフレーム要素を備える。フレーム要素は、横方向内側に張り出した支承構造を備え、この支承構造は、それに対応する形状の、本体の第2の端部にある横方向外側に張り出した対向支承構造と対合するように適合される。典型的には、本体の対向支承構造は、フランジ状の輪郭を備える。フレーム要素の支承構造によって形成される内径は、本体の外径または断面に実質的に対応するか、またはそれよりも少なくともわずかに大きい。フレーム要素の支承構造の内径または断面は、本体の第2の端部にある外方向に張り出した対向支承構造よりも小さいので、支承機構と対向支承機構の構造の軸方向での相互の当接によって、軸方向向きの圧縮力または張力を、フレーム要素から本体に、およびその逆に伝達することができる。
【0016】
支承構造とそれに対応する対向支承構造は、横方向内側および外側に張り出した複数のストップ要素を備えてもよい。フレーム要素、端部プレート、および本体の境界面にわたって比較的均質に力を分散できるように、支承構造と対向支承構造が、周囲にわたって延在するリムまたはそれぞれの凹部を備えるとさらに有益である。このようにすると、軸方向向きの張力または圧縮力を、材料を保護しながら境界面領域を介して伝達することができる。点荷重が最大許容レベルよりも高くなるのを効果的に避けることができる。
【0017】
また、別の好ましい態様では、フレーム要素は、少なくとも2つの横方向外側に突き出た部分を備え、それらの部分は、軸方向に投影して見ると、第2の端部プレートの対応する固定区域と実質的に重なり合う。フレーム要素は、上述した相互に対応する支承構造と対向支承構造とによって一方向で本体に固定されるので、張力要素として働いて端部プレートと協働し、端部プレートから本体にそれぞれの軸方向向きの張力を伝達する。フレーム要素と第2の端部プレートとにある、相互に対応する横方向外側に張り出した部分は、軸方向で互いにしっかりと相互接続するように意図されている。第2の端部プレートの固定区域は、フレーム要素のそれぞれの突き出た部分と軸方向に整列されると有利である。
【0018】
概して、多様な相互接続機構、例えばクランプデバイスをここで一般に使用することができる。さらなる好ましい態様では、フレーム要素の突出部分はねじ穴を備えており、第2の端部プレートの対応する固定区域のそれぞれの穴を通って延びる、軸方向に延在するねじ手段を受容する。ねじ手段は、慣用のテンションボルトを備えることができ、テンションボルトは、端部プレートの固定区域の穴を通して挿入され、フレーム要素の対応するねじ穴にねじ止めされる。このようにすると、両端に配設された端部プレート間に挟まれた燃料電池スタックにかなりの圧力を加えることができる。両端に配置された端部プレートと動作可能に係合されて、端部プレートの間で軸方向向きの張力を伝達する中空プロファイル状本体によって、それぞれの反力を提供することができる。
【0019】
さらなる好ましい態様によれば、本体は、本体の横方向周囲全体にわたって、第1の端部プレートおよび/またはフレーム要素と係合する。それに対応して、本体の支承構造および/または対向支承構造、第1の端部プレートおよび/またはフレーム要素もそれぞれ、本体の横方向周囲全体にわたって延在する。
【0020】
別の態様では、本体はまた、側壁部分に軸方向(z)に切り込まれた少なくとも1つの細長いスリットまたはスロットも備える。中空プロファイル状本体のそのような開口によって、様々な膜電極接合体または選択されたバイポーラプレートが見えるようにすることができ、これは、燃料電池スタックにわたる電圧を監視するのに有益である。
【0021】
さらに、別の好ましい態様によれば、本体は電気絶縁材からなる。このようにすると、追加の絶縁シートまたは絶縁構造は不要になり、燃料電池スタックの導電構成要素を本体内部に直接配置することができる。したがって、本体自体が、積層構成で燃料電池を受容することができるようになっている。
【0022】
別の好ましい実施形態によれば、ハウジングアセンブリの本体は、繊維補強もしくは繊維強化プラスチック材および/または繊維複合材からなる。機械的な荷重および温度応力に応じて、中空プロファイル状本体に関して様々なプラスチックまたは複合材を使用することができる。一般に、例えば押出成形または射出成形製造プロセスによって、繊維強化プラスチック構成要素も様々な幾何学的形態で製造することができる。このようにすると、単一部片から成る任意の幾何学的形態および形状の中空プロファイル状本体を、比較的高い費用対効率で製造することができる。
【0023】
プロファイル本体内部の様々な燃料電池の構成に関して、本体は、少なくともその内向きの側壁区域に対称性破壊機構を備え、対称性破壊機構が、内部に配置されるそれぞれの燃料電池の横方向または外側形状と対合するとさらに有益である。このようにすると、取付けまたは設置方向は、プロファイル本体の構造または幾何学的形態によって予め規定される。本体内での燃料電池の誤った配置または許容されない配置を効果的に防止することができる。
【0024】
別の好ましい実施形態では、中空本体が、対称な円形状、楕円形状、または少なくとも部分的に凸形の外側断面形状を備える。本体の丸みの付いた断面形状、楕円形の断面形状、または円形の断面形状は、横方向の荷重の分散の面で特に有益である。したがって、中空本体の外側形状または外側断面が角部を有さないことが有益である。そのような角部は通常、機械的な衝撃を受けやすい。
【0025】
さらに好ましい態様では、燃料電池スタックは、ハウジングアセンブリの中空プロファイル状本体内に配設される。燃料電池スタックは、典型的には、2つの端部プレートによって軸方向(z)でクランプされ、両端に配設された端部プレート間の反力は、第1または底端部プレートから本体に、本体からフレーム要素に、さらにフレーム要素から第2の上端部プレートに伝達される。
【0026】
本発明はまた、上述したハウジングアセンブリ内に収納された燃料電池スタックに関する。
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】ハウジングアセンブリの斜視図である。
【図2】図1によるハウジングアセンブリの側面図である。
【図3】図2のA−A断面線に沿った断面図である。
【図4】図3による本体と上端部プレートとの間の上側境界面の拡大図である。
【図5】図3による下側境界面区域の拡大図である。
【図6】ハウジングアセンブリの別の側面図である。
【図7】図6のB−B線に沿ったハウジングアセンブリの横方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1に、燃料電池スタックを収容するためのハウジングアセンブリ10を示す。ハウジングアセンブリ10は、軸方向(z)に延在する、比較的細長いほぼ管状の中空プロファイル状本体12を備える。図3の断面図で見ることができるように、中空本体12は、本体12の上端部および底端部に配置された2つの端部プレート18、28によって閉じられる。典型的には構造用金属プレートからなる端部プレート18、28は、それらの間に挟んだ燃料電池スタックを支持するように適合される。さらに、端部プレート18、28は、燃料電池スタックへの電気接触部(本願の図面には明示していない)を提供する。
【0030】
図5に詳細に示されるように、下側の第1の端部プレート28は、プロファイル本体12内に完全に挿入される。それにより、第1の端部プレート28の横方向に延在する周縁部が、中空本体12の周囲側壁と直接当接または接触する。端部プレート28と本体12の間で軸方向向きの力を伝達できるように、端部プレート28は、横方向または半径方向外側に張り出した支承構造28aを備える。この支承構造28aは、それに対応する形状の、本体12の下端部に設けられた内側に張り出した対向支承構造12bと対合して協働するように適合される。
【0031】
半径方向に突き出た構成要素である対向支承構造12bおよび支承構造28aは、好ましくは、それぞれ本体12および/または端部プレート28と一体に形成される。第1の端部プレート28と本体12の下端区域12bとが軸方向で相互に当接することにより、端部プレート28に作用する下向きの力を、本体12に効果的に完全に伝達することができる。
【0032】
本体12の上端部は、図4に拡大図で示されている。図5とは逆側の本体12の上端部は、横方向外側に張り出した対向支承構造12aを備え、この対向支承構造12aは、図1に示されるように本体12の円周(w)を完全に取り囲む閉じた環状要素またはフレーム要素14にある、対応する形状の、横方向または半径方向内側に張り出した支承構造14aと対合する。この一方向での軸方向当接により、フレーム要素14に作用する上向きの力を、本体12に効果的に伝達することができる。
【0033】
組立てプロセスにおいて、まず、図5に示されるように、第1の端部プレート28が本体12にある半径方向内側に張り出した対向支承構造12bと係合するまで、第1の端部プレート28を本体12の上から本体12内に挿入しなければならない。その後、本体12内で第1の端部プレート28の上にいくつかの燃料電池を積層することができる。この本体12を、取り囲むフレーム要素14内に挿入することができ、フレーム要素14は、図4に示されるように、本体12にある半径方向外側に張り出した支承構造12aと係合するまで移動される。組立ての最終ステップで、第2の上端部プレート18を燃料電池スタックに取り付ける。この端部プレート18は、横方向外側に延在する固定区域20を備え、固定区域20は、それと対応する形状の、フレーム要素14にある横方向外側に延在する突出部分24と実質的に重なり合う。
【0034】
フレーム14の部分24と、端部プレートの外方向に延在する区域20とは、軸方向に投影して見ると相互に重なり合い、固定区域20の穴22を通してねじを挿入し、さらにフレーム要素14の突出部分20のねじ穴26にねじ止めすることができるようにする。このようにすると、フレーム要素14と上端部プレート18の間の軸方向距離を変えることができ、それに対応する軸方向向きの圧力を、2つの端部プレート18、28の間に配設された燃料電池のスタックに加えることができる。端部プレート18、28にある軸方向内側に向いた表面34、32によって、所要の圧力を燃料電池スタックに直接及ぼすことができる。
【0035】
図2による側面図には、さらに長手方向スリット16が示されており、これによって、電気的特性、特に動作中の燃料電池スタックにかかる電圧を監視するために、様々な燃料電池またはバイポーラプレートが見えるようになっている。
【0036】
図6のB−B断面線に沿った図7の断面図に示されるように、中空プロファイル状本体12の断面形状は、ほぼ長方形であるが、丸みの付いた隅38を備える。また、隣接する隅部分38の間に延びる側壁区域は、実質的に凸形である。図示した断面とは異なり、本体12の対称な円形状断面、楕円形状断面、さらには丸みの付いた隅区域38を有する多角形状断面も想定可能である。その場合には、それに従って、取り囲む環状要素14またはフレーム要素14も対応する幾何学的形態および形状を有する。
【0037】
図6にさらに示されるように、軸方向(z)に延在して本体12から突出するラグ30が導電要素として働き、これによって、集電体プレートで利用可能な電流をエンドプレートに流すことができる。集電体プレートとエンドプレート(図6には明示せず)は、例えばプラスチックオーバーモールド成形構造によって電気的に絶縁される。
【0038】
また、図7による断面図には対称性破壊機構36が示されており、対称性破壊機構36は、半径方向内側に突出するリブを備え、このリブは、それに対応する形状の燃料電池の凹部(ここでは明示せず)と対合する。
【0039】
図7による断面図では、端部プレート18およびフレーム要素14は底面から示されている。特に、中空プロファイル状本体12に対して半径方向内側に位置する端部プレート18の部分に、軸方向(z)に延在する様々なガス輸送チャネル40が示されている。
【符号の説明】
【0040】
10 ハウジングアセンブリ
12 中空プロファイル状本体
14 フレーム要素
16 スリット
18 端部プレート
20 固定区域
22 通し穴
24 突出部分
26 ねじ穴
28 端部プレート
30 ラグ
32 支持面
34 接触面
36 対称性破壊アイテム
38 丸みの付いた隅
40 輸送チャネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの燃料電池のためのハウジングアセンブリであって、
軸方向(z)に延在し、前記軸方向(z)に上下に積層された前記少なくとも2つの燃料電池を横方向で取り囲むように適合された中空プロファイル状本体(12)と、
前記本体(12)の両端の端部区域に配置された一対の端部プレート(18、28)であって、前記本体(12)は、前記端部プレート(18、28)間で軸方向向きの張力を伝達するように適合されている、端部プレート(18、28)と、
前記少なくとも2つの燃料電池を支持するように適合された前記端部プレート(18、28)の少なくとも一方に前記本体(12)を相互接続するための固定機構と、
を備えるハウジングアセンブリにおいて、
前記本体(12)内に完全に挿入される第1の端部プレート(28)は、横方向外側に張り出した支承構造(28a)を備え、前記支承構造(28a)は、それに対応する形状の、前記本体(12)の第1の軸方向端部にある横方向内側に張り出した対向支承構造(12b)と対合するように適合される
ことを特徴とする、ハウジングアセンブリ。
【請求項2】
前記固定機構は、前記本体(12)の第2の軸方向端部を取り囲むように構成された閉じたフレーム要素(14)を備え、
前記フレーム要素(14)は、横方向内側に張り出した支承構造(14a)を備え、
前記支承構造(14a)は、それに対応する形状の、前記本体(12)の前記第2の端部にある横方向外側に張り出した対向支承構造(12a)と対合するように適合される、請求項1に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項3】
前記フレーム要素(14)は、少なくとも2つの横方向外側に突き出た部分(24)を備え、前記部分(24)は、軸方向に投影して見ると、前記第2の端部プレート(18)の対応する固定区域(20)と実質的に重なり合う、請求項2に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項4】
前記フレーム要素(14)の突出部分(24)は、ねじ穴(26)を備え、対応する固定区域(20)の穴(22)を通って延びる軸方向に延在するねじを受容する、請求項3に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項5】
前記本体(12)は、前記本体(12)の横方向周囲全体にわたって、前記第1の端部プレート(28)および/または前記フレーム要素(14)と係合する、請求項1から4のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項6】
前記本体(12)は、側壁部分に軸方向(z)に切り込まれた少なくとも1つの細長いスリット(16)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項7】
前記本体(12)は電気絶縁材からなる、請求項1から6のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項8】
前記本体(12)は、繊維強化プラスチック材および/または繊維複合材からなる、請求項1から7のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項9】
前記本体(12)は、横方向断面において、前記燃料電池の横方向形状と対合する対称性破壊機構を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項10】
前記本体(12)は、対称な円形状、楕円形状、または少なくとも部分的に凸形の外側断面形状を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。
【請求項11】
本体(12)内に配設された燃料電池のスタックは、前記2つの端部プレート(18、28)によって軸方向(z)でクランプされる、請求項1から10のいずれか一項に記載のハウジングアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−20971(P2013−20971A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−155175(P2012−155175)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【出願人】(510010894)ベレノス・クリーン・パワー・ホールディング・アーゲー (18)
【Fターム(参考)】