説明

燃料電池

【課題】生成水を、一次側ガス流路よりも二次側ガス流路に排出されやすくする。
【解決手段】燃料電池は、膜電極接合体ガス拡散層接合体と、膜電極ガス拡散層接合体を狭持する第1、第2のセパレータプレートと、反応ガスを膜電極ガス拡散層接合体に供給するための供給用マニホールドと、膜電極ガス拡散層接合体から排ガスを排出するための排出用マニホールドと、を備える。第1のセパレータプレートには、ガス拡散層と接する側の面に、供給用マニホールドに連結された反応ガスのための一次側ガス流路を形成する供給側流路溝と、排出用マニホールドに連結された排ガスのための二次側ガス流路を形成する排出側流路溝と、供給側流路溝と排出側流路溝とを隔てる流路隔壁と、が設けられ、第1の触媒層と一次側ガス流路との間の水の移動抵抗が、第1の触媒層と前記二次側ガス流路との間の水の移動抵抗よりも大きくなるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池内における生成水のガス流路への移動(排水)に関する。
【背景技術】
【0002】
閉塞したガス流路を有する燃料電池において、電極層と、集電体(セパレータ)と、が接する電極層側の表面に親水性物質からなる親水層を形成した燃料電池が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−79457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池では、電気化学反応により水が生成する。この水は、ガス流路を通して燃料電池の外に排出される。ここで、閉塞したガス流路を有する燃料電池では、生成水をガスが排出される二次側ガス流路に排出する必要があった。
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、生成水を、ガスが供給される一次側ガス流路よりも、ガスが排出される二次側ガス流路に排出されやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
燃料電池であって、電解質膜と、前記電解質膜の両面に形成された第1、第2の触媒層と、を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外側にそれぞれ配置される第1、第2のガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体と、前記膜電極ガス拡散層接合体を狭持する第1、第2のセパレータプレートと、反応ガスを前記膜電極ガス拡散層接合体に供給するための供給用マニホールドと、前記膜電極ガス拡散層接合体から排ガスを排出するための排出用マニホールドと、を備え、前記第1のセパレータプレートには、前記ガス拡散層と接する側の面に、前記供給用マニホールドに連結された反応ガスのための一次側ガス流路を形成する供給側流路溝と、前記排出用マニホールドに連結された排ガスのための二次側ガス流路を形成する排出側流路溝と、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とを隔てる流路隔壁と、が設けられ、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とは、前記ガス拡散層の外表面上に配置されたときに、前記流路隔壁を挟んで互いに空間的に分離されることにより、前記供給側流路溝の反応ガスを前記ガス拡散層へと流入させるように構成されており、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の水の移動抵抗が、前記第1の触媒層と前記二次側ガス流路との間の水の移動抵抗よりも大きくなるように構成されている、燃料電池。
この適用例によれば、第1の触媒層と一次側ガス流路との間の水の移動抵抗が、第1の触媒層と二次側ガス流路との間の水の移動抵抗よりも大きいので、生成水を二次側ガス流路に移動させやすい。
【0008】
[適用例2]
燃料電池であって、電解質膜と、前記電解質膜の両面に形成された第1、第2の触媒層と、を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外側にそれぞれ配置される第1、第2のガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体と、前記膜電極ガス拡散層接合体を狭持する第1、第2のセパレータプレートと、反応ガスを前記膜電極ガス拡散層接合体に供給するための供給用マニホールドと、前記膜電極ガス拡散層接合体から排ガスを排出するための排出用マニホールドと、を備え、前記第1のセパレータプレートには、前記ガス拡散層と接する側の面に、前記供給用マニホールドに連結された反応ガスのための一次側ガス流路を形成する供給側流路溝と、前記排出用マニホールドに連結された排ガスのための二次側ガス流路を形成する排出側流路溝と、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とを隔てる流路隔壁と、が設けられ、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とは、前記ガス拡散層の外表面上に配置されたときに、前記流路隔壁を挟んで互いに空間的に分離されることにより、前記供給側流路溝の反応ガスを前記ガス拡散層へと流入させるように構成されており、前記一次側ガス流路から前記第1の触媒層へのガスの流速が、前記第1の触媒層から前記二次側ガス流路へのガスの流速よりも大きくなるように構成されている、燃料電池。
この適用例によれば、一次側ガス流路から第1の触媒層へのガスの流速が、第1の触媒層から二次側ガス流路へのガスの流速よりも大きくなるように構成されているので、生成水を二次側ガス流路に移動させやすい。
【0009】
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の燃料電池において、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間に、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間を流れる流体の流路を狭めるための絞りを有している、燃料電池。
この適用例1によれば、絞りにより、第1の触媒層と一次側ガス流路との間の水の移動抵抗を大きくし、あるいは、一次側ガス流路から第1の触媒層へのガスの流速を大きくすることが可能となる。
【0010】
[適用例4]
適用例3に記載の燃料電池において、前記絞りは、前記絞りと反対側に突出するツバを有しており、前記ツバの前記二次側ガス流路側に生成水を滞留させるための生成水捕集部を有する、燃料電池。
この適用例によれば、生成水捕集部に生成水を滞留させることが出来る。そして、燃料電池が乾燥した時には、生成水捕集部から生成水を供給することにより、乾燥を抑制することが可能となる。
【0011】
[適用例5]
適用例1に記載の燃料電池において、前記ガス拡散層は、第1の触媒層と前記第二のガス流路との間に、前記生成水を移動させるための孔を有する、燃料電池。
この孔により第二のガス流路に生成水を移動させやすくすることが可能となる。
【0012】
[適用例6]
適用例1に記載の燃料電池において、前記ガス拡散層は、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の部分に撥水層を有する、燃料電池。
この適用例によれば、撥水層により、第1の触媒層から一次側ガス流路への生成水の移動を抑制し、二次側ガス流路への生成水の移動を起こりやすくできる。
【0013】
[適用例7]
適用例1に記載の燃料電池において、前記ガス拡散層の前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の厚さは、前記ガス拡散層の前記第1の触媒層と前記二次側ガス流路との間の厚さよりも厚く形成されている、燃料電池。
この適用例によれば、ガス拡散層の第1の触媒層と一次側ガス流路との間の厚さが、第1の触媒層と二次側ガス流路との間の厚さよりも厚く形成されているので、透水抵抗を大きくする事が可能となる。
【0014】
[適用例8]
適用例2に記載の燃料電池において、前記一次側ガス流路の流路断面積は、前記二次側ガス流路の流路断面積よりも小さい、燃料電池。
この適用例によれば、一次側ガス流路の流路断面積は、二次側ガス流路の流路断面積よりも小さいので、一次側ガス流路の流速が速くなり、一次側ガス流路に生成水が移動しにくくなる。
【0015】
[適用例9]
適用例8に記載の燃料電池において、前記第1のセパレータは、前記一次側ガス流路及び前記二次側ガス流路を形成するための凹凸を有しており、前記一次側ガス流路を形成するための凹凸の大きさは、前記二次側ガス流路を形成するための凹凸の大きさよりも小さい、燃料電池。
第1のセパレータをこのように形成することにより、一次側ガス流路の流路断面積を、二次側ガス流路の流路断面積よりも小さくすることができる。
【0016】
[適用例10]
適用例1から適用例9までのうちのいずれか一項に記載の燃料電池において、前記第1の触媒層は、カソード側触媒層である、燃料電池。
上記構成は、生成水が生じるカソード側に採用してもよい。
【0017】
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池の他、生成水の排出方法等、様々な形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料電池の外観を示す斜視図である。
【図2】アノード側セパレータプレート310を示す説明図である。
【図3】カソード側セパレータプレート360を示す説明図である。
【図4】燃料電池の断面構造を模式的に示す説明図である。
【図5】生成水の酸化ガス一次側流路380への移動を抑制するための構造の一例を示す説明図である。
【図6】図5の絞りの形状を変えた変形例である。
【図7】絞りの他の構成を示す説明図である。
【図8】絞りを有するガス拡散層の形成を示す説明図である。
【図9】酸化ガスの流速を高めるための別の構成を示す説明図である。
【図10】低透気度領域266を有するカソード側ガス拡散層240の製造を模式的に示す説明図である。
【図11】第2の実施例を示す説明図である。
【図12】第2の実施例の変形例を示す説明図である。
【図13】従来の生成水の移動を示す説明図である。
【図14】本実施例における生成水の移動を模式的に示す説明図である。
【図15】第3の実施例の一例を示す説明図である。
【図16】第3の実施例の変形例を示す説明図である。
【図17】第3の実施例の他の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施例]
図1は、本発明の第1の実施例に係る燃料電池の外観を示す斜視図である。燃料電池100は、膜電極ガス拡散層接合体200と、セパレータ300と、エンドプレート202、204を備える。本実施例では、膜電極ガス拡散層接合体200とセパレータ300は、交互に積層されている。エンドプレート202、204は、膜電極ガス拡散層接合体200とセパレータ300の積層方向両端にそれぞれ配置されている。燃料電池100には、燃料ガス供給マニホールド112と、燃料ガス排出マニホールド114と、冷媒供給マニホールド116と、冷媒排出マニホールド118と、酸化ガス供給マニホールド120と、酸化ガス排出マニホールド122とが形成されており、これらの各種マニホールド112〜122は、膜電極ガス拡散層接合体200とセパレータ300とが積層する方向に燃料電池100を貫通している。
【0020】
セパレータ300は、アノード側セパレータプレート310と、カソード側セパレータプレート360と、を備える。図2は、アノード側セパレータプレート310を示す説明図である。図2において、アノード側セパレータプレート310の手前側には、膜電極ガス拡散層接合体200が配置され、アノード側セパレータプレート310の奥側には、カソード側セパレータプレート360が配置される。アノード側セパレータプレート310は、例えば金属製の板状部材であり、外縁部には、複数の開口部312〜322が設けられている。これらの開口部312〜322は、それぞれ、図1で示した各種マニホールド112〜122の一部を形成する。アノード側セパレータプレート310には、カソード側セパレータプレート360側に凸となる溝331、336と、溝331、336の間に形成される隔壁333とを有する。溝331は、膜電極ガス拡散層接合体200との間に燃料ガス一次側流路330を形成し、溝336は、膜電極ガス拡散層接合体200との間に燃料ガス二次側流路335を形成する。燃料ガス一次側流路330は、開口部312と接続されており、燃料ガス二次側流路335は、開口部314と接続されている。なお、燃料ガス一次側流路330と燃料ガス二次側流路335とは接続されておらず、燃料ガス一次側流路330の下流は閉塞されており、燃料ガス二次側流路335の上流は、閉塞されている。また、燃料ガス一次側流路330の下流側と、燃料ガス二次側流路335の上流側は、それぞれ、櫛の歯の形状を有しており、互いの歯が交互に位置するように配置されている。開口部312〜322と、溝331、336と、隔壁333とは、金属製の板をプレスすることにより容易に形成することができる。
【0021】
上述したように、開口部312は、燃料ガス供給マニホールド112(図1)の一部を形成している。燃料ガス供給マニホールド112に供給された燃料ガスは、開口部312を介して燃料ガス一次側流路330に供給される。燃料ガス一次側流路330の下流は閉塞しているが、燃料ガス一次側流路330には、膜電極ガス拡散層接合体200が隣接している。そのため、燃料ガスは、膜電極ガス拡散層接合体200に供給されて、燃料電池の電気化学反応に消費される。消費されなかった燃料ガスは、膜電極ガス拡散層接合体200から燃料ガス二次側流路335に排出される。さらに、燃料ガスは、開口部314から燃料ガス排出マニホールド114を通り、燃料電池100の外部に排出される。
【0022】
図3は、カソード側セパレータプレート360を示す説明図である。図3において、カソード側セパレータプレート360の手前側には、アノード側セパレータプレート310が配置され、カソード側セパレータプレート360の奥側には、膜電極ガス拡散層接合体200が配置される。カソード側セパレータプレート360は、例えば金属製の板状部材であり、外縁部に、複数の開口部362〜372が設けられている。これらの開口部362〜372は、それぞれ、図1で示した各種マニホールド112〜122の一部を形成する。カソード側セパレータプレート360には、アノード側セパレータプレート310側に凸となる溝381、386と、溝381、386の間に形成される隔壁383とを有する。溝381は、膜電極ガス拡散層接合体200との間に酸化ガス一次側流路380を形成し、溝386は、膜電極ガス拡散層接合体200との間に酸化ガス二次側流路385を形成する。酸化ガス一次側流路380は、開口部370と接続されており、酸化ガス二次側流路385は、開口部372と接続されている。なお、酸化ガス一次側流路380と酸化ガス二次側流路385とは接続されておらず、酸化ガス一次側流路380の下流は閉塞され、酸化ガス二次側流路385の上流は閉塞されている。また、酸化ガス一次側流路380の下流側と、酸化ガス二次側流路385の上流側は、それぞれ、櫛の歯の形状を有しており、互いの歯が交互に位置するように配置されている。開口部362〜372と、溝381、386と、隔壁383とは、金属製の板をプレスすることにより容易に形成することができる。
【0023】
上述したように、開口部370は、酸化ガス供給マニホールド120(図1)の一部を形成している。酸化ガス供給マニホールド120に供給された酸化ガスは、開口部370を介して酸化ガス一次側流路380に供給される。酸化ガス一次側流路380の下流は閉塞しているが、酸化ガス一次側流路380には、膜電極ガス拡散層接合体200が隣接している。そのため、酸化ガスは、膜電極ガス拡散層接合体200に供給されて、燃料電池の電気化学反応に消費される。消費されなかった酸化ガスと、燃料電池の電気化学反応により生じた水(以下「生成水」と呼ぶ。)は、膜電極ガス拡散層接合体200から酸化ガス二次側流路385に排出される。さらに、酸化ガス及び生成水は、開口部372から酸化ガス排出マニホールド122を通り、燃料電池100の外部に排出される。
【0024】
図4は、燃料電池の断面構造を模式的に示す説明図である。図1で説明したように、燃料電池は、膜電極ガス拡散層接合体200と、セパレータ300とが、交互に配置されている。膜電極ガス拡散層接合体200は、膜電極接合体210と、カソード側ガス拡散層240と、アノード側ガス拡散層250とを備える。膜電極接合体210は、電解質膜220と、カソード側触媒層230と、アノード側触媒層235と、を備える。
【0025】
電解質膜220として、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂から成るプロトン伝導性のイオン交換膜が用いられている。カソード側触媒層230は電解質膜220の一方の面に形成され、アノード側触媒層235は、電解質膜220の他方の面に形成されている。カソード側触媒層230とアノード側触媒層235は、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属から成る白金合金触媒を含んでいる。カソード側ガス拡散層240は、カソード側触媒層230に接するように配置され、アノード側ガス拡散層250は、アノード側触媒層235に接するように配置されている。カソード側ガス拡散層240、アノード側ガス拡散層250として、例えば、チタン製などの金属あるいは導電性樹脂で形成された多孔体を用いることができる。また、カソード側ガス拡散層240、アノード側ガス拡散層250として、カーボン不織布を用いたカーボンクロスやカーボンペーパーを用いてもよい。
【0026】
セパレータ300は、上述したように、アノード側セパレータプレート310と、カソード側セパレータプレート360と、を備える。本実施例では、アノード側セパレータプレート310の溝331と、カソード側セパレータプレート360の溝386とが対向し、アノード側セパレータプレート310の溝336と、カソード側セパレータプレート360の溝381とが対向している。また、アノード側セパレータプレート310と、カソード側セパレータプレート360と、の間には、冷媒流路390が形成されている。
【0027】
図4には、生成水が移動しようとする力を示す2つの力F1、F2が記載されている。力F1は、生成水が、酸化ガス一次側流路380に移動しようとする力を示している。この力F1は、毛管圧(表面張力差)と、液圧を駆動力とする力に起因する。力F2は、生成水が酸化ガス二次側流路385に移動するための力を示している。この力F2は、流速によるせん断力で発生する差圧を駆動力とする力に起因する。この力F1、F2の大きさのバランスにより、酸化ガス一次側流路380に生成水が移動するか否かが決まる。すなわち、力F1<力F2とすることにより、生成水の酸化ガス一次側流路380への移動を抑制することができる。
【0028】
図5は、生成水の酸化ガス一次側流路380への移動を抑制するための構造の一例を示す説明図である。図5に示す構成は、カソード側ガス拡散層240に酸化ガス一次側流路380とカソード側触媒層230との間を流れるガスの流路を狭めるための絞り260を有する。なお、酸化ガス二次側流路385と、カソード側触媒層230と、の間には絞り260が設けられていない。この実施例では、酸化ガス一次側流路380からカソード側触媒層230に流れる酸化ガスの流速は、絞り260部分で増加する。流速Vと差圧ΔPの間には、式(1)に示す関係、すなわち、差圧ΔPは流速の2乗に比例するという関係がある。
【数1】

ここで、κは比例係数、Vは流速、ΔPは差圧である。差圧ΔPは、流速Vの二乗に比例するので、絞り260により、酸化ガス一次側流路380からカソード側触媒層230に流れる酸化ガスの流速を上げることにより、差圧ΔPを増加させることができる。
【0029】
この実施例では、差圧ΔPを増加させることにより、力F1とF2のバランスを変化させて、酸化ガス一次側流路380への生成水の移動を抑制し、生成水の移動を酸化ガス二次側流路385へ限定することが可能となる。
【0030】
本実施例において、絞り260は、酸化ガス一次側流路380の中流部(酸化ガス一次側流路380の分岐部近傍(上流部)と先端部(下流部)との間のほぼ中間位置)に設けられていることが好ましい。なお、絞り260は、酸化ガス一次側流路380のほぼ全面に形成されていても良い。
【0031】
なお、本実施例では、絞り260を絞ること、あるいは、酸化ガス一次側流路380からカソード側触媒層230に流れる酸化ガスの流速を上げることは、生成水の移動を妨げる抵抗として作用すると考えることも可能である。
【0032】
[変形例1]
図6は、図5の絞りの形状を変えた変形例である。この変形例では、絞り260は、酸化ガス二次側流路385側に突き出たツバ261を有しており、ツバ261とカソード側セパレータプレート360との間に生成水捕集部262を形成している。ツバ261の酸化ガス二次側流路385側は、ガスが流れ難い澱みとなっており、生成水が滞留しやすい。すなわち、この変形例では、ツバ261とカソード側セパレータプレート360との間を、生成水捕集部262として、生成水を一次的に滞留させる生成水ポケットとして利用する事が出来る。例えば、燃料電池100が高温となった場合には、生成水捕集部262から電解質膜220、カソード側触媒層230に対して生成水が水蒸気として供給される。その結果、電解質膜220、カソード側触媒層230のドライアップを抑制することができる。
【0033】
なお、本変形例では、酸化ガス一次側流路380、酸化ガス二次側流路385が閉塞しているため、本変形例のような、生成水捕集部262を備える構成が可能となる。一般に、生成水捕集部262には、生成水が滞留するため、酸化ガスは、生成水捕集部262を流れにくい。したがって、酸化ガス一次側流路380、酸化ガス二次側流路385が閉塞していない場合、生成水捕集部262に滞留した生成水により酸化ガスの流れが抑制され、燃料電池の発電性能に悪影響を与える恐れがあった。これに対し、酸化ガス一次側流路380、酸化ガス二次側流路385が閉塞している場合、酸化ガス一次側流路380から供給された酸化ガスは、絞り260の位置よりもカソード側触媒層230側のカソード側ガス拡散層240、あるいは、カソード側触媒層230を経由して、酸化ガス二次側流路385に流れる。したがって、酸化ガスは、カソード側触媒層230近傍を通過するため、カソード側触媒層230の酸化ガスが十分に供給される。そのため、絞り260が生成水捕集部262を備えていても、燃料電池の発電性能に及ぼす悪影響は極めて小さい。したがって、酸化ガス一次側流路380、酸化ガス二次側流路385が閉塞している本変形例では、このような、生成水捕集部262を有する構成が可能となる。
【0034】
[変形例2]
図7は、絞りの他の構成を示す説明図である。図7では、絞り264は、カソード側触媒層230に近いほど段々と狭くなる構成を有している。また、絞り264は、酸化ガス二次側流路385側に突き出たツバ261を有しており、ツバ261とカソード側セパレータプレート360との間に生成水捕集部262が形成されている。このように、絞り264がカソード側触媒層230に近いほど段々と狭くなる構成であっても、酸化ガス一次側流路380からカソード側触媒層230に流れる酸化ガスの流速を早めることができる。
【0035】
[絞りの製造工程]
図8は、絞りを有するガス拡散層の形成を示す説明図である。工程(A)では、触媒層側カソードガス拡散層241を準備する。触媒層側カソードガス拡散層241の厚さは、カソード側ガス拡散層240(図4)の厚さよりも薄い。工程(B)では、触媒層側カソードガス拡散層241の上に絞り260を配置する。絞り260は、例えば金属で構成されており、導電性を有することが好ましい。ここで、絞り260は、触媒層側カソードガス拡散層241と平行な部分260aと、垂直な部分260bとを有している。また、絞り260は、酸化ガス一次側流路380からカソード側触媒層230に流れるガスの流路幅に合わせた間隔を空けて配置される。
【0036】
工程(C)では、セパレータ側カソードガス拡散層242を、絞り260の垂直な部分260b側に配置する。このとき、セパレータ側カソードガス拡散層242の厚さは、絞り260の垂直な部分260bの長さと等しいことが好ましい。工程(D)では、プレスにより、触媒層側カソードガス拡散層241とセパレータ側カソードガス拡散層242とを一体化する。このとき、絞り260の垂直な部分260bは、セパレータ側カソードガス拡散層242に突き刺さり、絞り260の位置が固定される。
【0037】
なお、本実施例では、絞り260と、カソード側セパレータプレート360とは、別の部材であったが、絞り260と、カソード側セパレータプレート280とを一体として形成してもよい。
【0038】
[変形例3]
図9は、酸化ガスの流速を高めるための別の構成を示す説明図である。この実施例では、カソード側ガス拡散層240は、酸化ガス一次側流路380の近傍に、酸化ガスを通しにくい低透気度領域266を有する。低透気度領域266は、上述した絞り260と同様に、酸化ガス一次側流路380とカソード側触媒層の間を流れるガスの流路を狭め、ガスの流速を上げる効果を有する。その結果、酸化ガス一次側流路380への生成水の移動を抑制し、生成水の移動を酸化ガス二次側流路385へ限定することが可能となる。
【0039】
図10は、低透気度領域266を有するカソード側ガス拡散層240の製造を模式的に示す説明図である。まず多孔体であるカソード側ガス拡散層240を準備する。次に、シリンジ400を用いて、樹脂402をカソード側ガス拡散層240の低透気度領域266を形成したい部分に垂らす。樹脂402は、カソード側ガス拡散層240の多孔構造に浸透し、多孔構造を埋める。これにより、樹脂402が浸透した部分は、ガスが透過し難くなり、低透気度領域266となる。このように、低透気度領域266は、樹脂402を垂らして多孔構造に樹脂を浸透させることにより、容易に形成することができる。
【0040】
[第2の実施例]
図11は、第2の実施例を示す説明図である。第2の実施例では、溝381、386の高さを変えずに、溝381部分のカソード側セパレータプレート360の厚さを厚くすることにより、酸化ガス一次側流路380の流路断面積を酸化ガス二次側流路385の流路断面積よりも小さくしている。この実施例では、酸化ガス一次側流路380の流路断面積の方が、酸化ガス二次側流路385の流路断面積よりも小さいので、酸化ガス一次側流路380の方が、ガスの流速が大きい。その結果、式(1)より、酸化ガス二次側流路385よりも酸化ガス一次側流路380の方が、差圧が増加する。したがって、酸化ガス一次側流路380への生成水の移動を抑制することができる。なお、第2の実施例のカソード側セパレータプレート360は、例えば、溝381、386を削り出すことにより形成することができる。
【0041】
[変形例4]
図12は、第2の実施例の変形例を示す説明図である。この変形例では、溝381、386におけるカソード側セパレータプレート360の厚さを変えずに、溝381の高さを、溝386の高さより低くすることにより、酸化ガス一次側流路380の流路断面積を酸化ガス二次側流路385の流路断面積よりも小さくしている。なお、この変形例では、アノード側セパレータプレート310において、溝331の高さは、溝336の高さよりも低く構成されている。この変形例では、カソード側セパレータプレート360、アノード側セパレータプレート310の厚さが場所により変わらないので、プレスにより、容易に形成することができる。
【0042】
[第3の実施例]
図13は、従来の生成水の移動を示す説明図である。生成水は、カソード側触媒層230で生成し、カソード側ガス拡散層240を通って、酸化ガス一次側流路380と酸化ガス二次側流路385に移動する。なお、生成水は、カソード側触媒層230のほぼ法線方向に移動する。ここで、酸化ガス一次側流路380と酸化ガス二次側流路385が閉塞されている場合、酸化ガス一次側流路380からは生成水を排出することができない。そのため、生成水は、酸化ガス一次側流路380からカソード側ガス拡散層240を通って、酸化ガス二次側流路385に移動する。ここで、生成水が全て酸化ガス一次側流路380から酸化ガス二次側流路385に移動すれば良いが、移動しきれない場合には、生成水は、酸化ガス一次側流路380に滞留し、酸化ガス一次側流路380の下流部への酸化ガスの流れを妨げて、発電面積を縮小させる恐れがあった。そこで、生成水が酸化ガス一次側流路380に移動しにくい構成、あるいは、生成水が酸化ガス二次側流路385に移動しやすい構成を採用することが望ましい。
【0043】
図14は、本実施例における生成水の移動を模式的に示す説明図である。本実施例では、カソード側触媒層230のうち酸化ガス二次側流路385の下のカソード側触媒層230で生成した生成水について、カソード側触媒層230のほぼ法線方向に移動させる。一方、カソード側触媒層230のうち酸化ガス一次側流路380の下のカソード側触媒層230で生成した生成水については、カソード側触媒層230のほぼ法線方向には移動させずに、酸化ガス二次側流路385の方向、すなわち、法線に対して斜め方向に移動させる。これにより、酸化ガス一次側流路380の下のカソード側触媒層230で生成した生成水を酸化ガス一次側流路380へ移動させずに、酸化ガス二次側流路385に移動させることができる。以下、生成水のこの移動を実現させる構成について説明する。
【0044】
図15は、第3の実施例の一例を示す説明図である。この実施例では、カソード側ガス拡散層240は、孔243、244を有する。孔243は、カソード側触媒層230に対し、ほぼ法線方向に形成され、カソード側触媒層230のうちの酸化ガス二次側流路385の下部部分と、酸化ガス二次側流路385との間を結んでいる。孔244は、カソード側触媒層230に対し、斜め方向に形成され、カソード側触媒層230のうちの酸化ガス一次側流路380の下部部分と、酸化ガス二次側流路385との間を結んでいる。孔243、244は、カソード側ガス拡散層240の多孔構造を形成する孔よりも大きな孔である。そのため、孔243、244は、カソード側ガス拡散層240の多孔構造よりも生成水を透過させ易い。すなわち、酸化ガス一次側流路380の下のカソード側触媒層230で生成した生成水を酸化ガス一次側流路380へ移動させずに、酸化ガス二次側流路385に移動させることができる。
【0045】
なお、本実施例のカソード側セパレータプレート360は、第1、第2の実施例で説明したカソード側セパレータプレート360の形状と異なっている。すなわち、第1、第2の実施例で説明したカソード側セパレータプレート360は、プレスにより、平板を折り曲げて溝381、386を形成しているが、第3の実施例のカソード側セパレータプレート360は、平板に溝を掘って溝を形成している点で異なる。しかし、第3の実施例において、第1、第2の実施例で用いたプレスによるカソード側セパレータプレート360を用いてもよく、第1、第2の実施例において、第3の実施例で用いた、溝を掘ることにより形成されるカソード側セパレータプレート360を用いてもよい。
【0046】
[変形例5]
図16は、第3の実施例の変形例を示す説明図である。この変形例は、酸化ガス一次側流路380の下側にあたるカソード側ガス拡散層240と、カソード側触媒層230との接触面に撥水層268を有する。撥水層268は、酸化ガスは通すが、生成水は通さない。これにより、酸化ガス一次側流路380の下側にあたるカソード側触媒層230で生成した生成水は、撥水層268により酸化ガス一次側流路380方向への移動を遮られ、カソード側触媒層に沿って酸化ガス二次側流路385の下側にあたる領域に移動し、次いで、酸化ガス二次側流路385方向に移動する。また、撥水層268は、酸化ガスを通すので、撥水層268の下部における電気化学反応が阻害されにくい。なお、本変形例では、酸化ガス一次側流路380の下側にあたるカソード側ガス拡散層240と、カソード側触媒層230との接触面に撥水層268を有するが、撥水層268の位置は様々な位置を採用することが可能である。例えば、酸化ガス一次側流路380の下側にあたるカソード側ガス拡散層240と、カソード側セパレータプレート360との接触面に撥水層266を有しても良く(図16(B))、酸化ガス一次側流路380とカソード側触媒層230との中間部分に撥水層266を有してもよい(図16(C))。いずれの構成であっても、酸化ガス一次側流路380への生成水の移動を抑制することが可能となる。
【0047】
[変形例6]
図17は、第3の実施例の他の変形例を示す説明図である。この変形例は、酸化ガス一次側流路380の位置におけるカソード側ガス拡散層240の厚さ(酸化ガス一次側流路380とカソード側触媒層230との間隔)を、酸化ガス二次側流路385の位置におけるカソード側ガス拡散層240の厚さ(酸化ガス二次側流路385とカソード側触媒層230との間隔)よりも厚く形成している。これにより、生成水がカソード側触媒層230から酸化ガス一次側流路380に移動するときの抵抗を、生成水がカソード側触媒層230から酸化ガス二次側流路385に移動するときの抵抗より大きくすることができる。その結果、カソード側触媒層230からの生成水を、酸化ガス一次側流路380よりも、酸化ガス二次側流路385へ移動させやすい。
【0048】
上記説明において、電気化学反応により生成水が生成するカソード側の構成について説明したが、上記構成は、カソード側だけでなく、アノード側において採用してもよい。
【0049】
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【符号の説明】
【0050】
100…燃料電池
112…燃料ガス供給マニホールド
114…燃料ガス排出マニホールド
116…冷媒供給マニホールド
118…冷媒排出マニホールド
120…酸化ガス供給マニホールド
122…酸化ガス排出マニホールド
200…膜電極ガス拡散層接合体
202…エンドプレート
210…膜電極接合体
220…電解質膜
230…カソード側触媒層
235…アノード側触媒層
240…カソード側ガス拡散層
241…触媒層側カソードガス拡散層
242…セパレータ側カソードガス拡散層
243…孔
244…孔
250…アノード側ガス拡散層
260a…部分
260b…部分
261…ツバ
262…生成水捕集部
266…低透気度領域
268…撥水層
280…カソード側セパレータプレート
300…セパレータ
310…アノード側セパレータプレート
312、314、316、318、320、322…開口部
330…燃料ガス一次側流路
331…溝
333…隔壁
335…燃料ガス二次側流路
336…溝
360…カソード側セパレータプレート
362、364、366、368、370、372…開口部
380…酸化ガス一次側流路
381…溝
383…隔壁
385…酸化ガス二次側流路
386…溝
390…冷媒流路
400…シリンジ
402…樹脂
V…流速
ΔP…差圧
F1…力
F2…力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池であって、
電解質膜と、前記電解質膜の両面に形成された第1、第2の触媒層と、を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外側にそれぞれ配置される第1、第2のガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体と、
前記膜電極ガス拡散層接合体を狭持する第1、第2のセパレータプレートと、
反応ガスを前記膜電極ガス拡散層接合体に供給するための供給用マニホールドと、
前記膜電極ガス拡散層接合体から排ガスを排出するための排出用マニホールドと、
を備え、
前記第1のセパレータプレートには、前記ガス拡散層と接する側の面に、前記供給用マニホールドに連結された反応ガスのための一次側ガス流路を形成する供給側流路溝と、前記排出用マニホールドに連結された排ガスのための二次側ガス流路を形成する排出側流路溝と、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とを隔てる流路隔壁と、が設けられ、
前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とは、前記ガス拡散層の外表面上に配置されたときに、前記流路隔壁を挟んで互いに空間的に分離されることにより、前記供給側流路溝の反応ガスを前記ガス拡散層へと流入させるように構成されており、
前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の水の移動抵抗が、前記第1の触媒層と前記二次側ガス流路との間の水の移動抵抗よりも大きくなるように構成されている、燃料電池。
【請求項2】
燃料電池であって、
電解質膜と、前記電解質膜の両面に形成された第1、第2の触媒層と、を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外側にそれぞれ配置される第1、第2のガス拡散層と、を有する膜電極ガス拡散層接合体と、
前記膜電極ガス拡散層接合体を狭持する第1、第2のセパレータプレートと、
反応ガスを前記膜電極ガス拡散層接合体に供給するための供給用マニホールドと、
前記膜電極ガス拡散層接合体から排ガスを排出するための排出用マニホールドと、
を備え、
前記第1のセパレータプレートには、前記ガス拡散層と接する側の面に、前記供給用マニホールドに連結された反応ガスのための一次側ガス流路を形成する供給側流路溝と、前記排出用マニホールドに連結された排ガスのための二次側ガス流路を形成する排出側流路溝と、前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とを隔てる流路隔壁と、が設けられ、
前記供給側流路溝と前記排出側流路溝とは、前記ガス拡散層の外表面上に配置されたときに、前記流路隔壁を挟んで互いに空間的に分離されることにより、前記供給側流路溝の反応ガスを前記ガス拡散層へと流入させるように構成されており、
前記一次側ガス流路から前記第1の触媒層へのガスの流速が、前記第1の触媒層から前記二次側ガス流路へのガスの流速よりも大きくなるように構成されている、燃料電池。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の燃料電池において、
前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間に、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間を流れる流体の流路を狭めるための絞りを有している、燃料電池。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池において、
前記絞りは、前記絞りと反対側に突出するツバを有しており、
前記ツバの前記二次側ガス流路側に生成水を滞留させるための生成水捕集部を有する、燃料電池。
【請求項5】
請求項1に記載の燃料電池において、
前記ガス拡散層は、第1の触媒層と前記第二のガス流路との間に、前記生成水を移動させるための孔を有する、燃料電池。
【請求項6】
請求項1に記載の燃料電池において、
前記ガス拡散層は、前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の部分に撥水層を有する、燃料電池。
【請求項7】
請求項1に記載の燃料電池において、
前記ガス拡散層の前記第1の触媒層と前記一次側ガス流路との間の厚さは、前記ガス拡散層の前記第1の触媒層と前記二次側ガス流路との間の厚さよりも厚く形成されている、燃料電池。
【請求項8】
請求項2に記載の燃料電池において、
前記一次側ガス流路の流路断面積は、前記二次側ガス流路の流路断面積よりも小さい、燃料電池。
【請求項9】
請求項8に記載の燃料電池において、
前記第1のセパレータは、前記一次側ガス流路及び前記二次側ガス流路を形成するための凹凸を有しており、
前記一次側ガス流路を形成するための凹凸の大きさは、前記二次側ガス流路を形成するための凹凸の大きさよりも小さい、燃料電池。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのうちのいずれか一項に記載の燃料電池において、
前記第1の触媒層は、カソード側触媒層である、
燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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