説明

燃焼器尾筒案内治具及びガスタービンの燃焼器の取り外し方法、並びに取付方法

【課題】ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外す際、又はガスタービンの燃焼器をガスタービンに取り付ける際の少なくとも一方において、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減すること。
【解決手段】燃焼器尾筒案内治具50は、2本の軌条51、52と、固定部材53と、保持部材54とで構成される。固定部材53は、軌条51、52の一端部に設けられ、かつ燃焼器取付口28に取り付けられる。軌条51、52は、燃焼器取付口28から燃焼器車室27の内部27Iに向かって差し込まれて、固定部材53によって燃焼器取付口28に固定される。軌条51、52は、燃焼器尾筒33に設けられる燃焼器尾筒側案内部40と接触して、燃焼器尾筒33の移動を一方向に案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外し、あるいはガスタービンに取り付けることに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、圧縮機、燃焼器、タービンで構成される。ガスタービンに安定して性能を発揮させるためには定期的な点検が必要である。また、ガスタービンの運転によって燃焼器を構成する部品が消耗した場合には、交換や補修が必要になる。燃焼器の質量は大きいので、点検時における作業者の負担は大きくなる。また、点検に要する時間も長くなる。点検に長時間を要すると、稼働時間が減少するので、点検はできる限り迅速に完了させる要請がある。このため、点検や補修のため燃焼器をガスタービンから取り外す場合、例えば、特許文献1〜3に、燃焼器の交換装置を用いて燃焼器をガスタービンから取り外し、また、取り付ける技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−168931号公報
【特許文献2】特開平9−210361号公報
【特許文献3】特開平9−108961号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1〜3に開示された技術は、燃焼器の交換装置を用いるため、燃焼器の取り外し、及び取り付けに要する設備が複雑かつ大掛かりになり、このような設備を導入するための費用が増加する。このため、作業者の負担が軽減しつつ、簡易な構成で燃焼器の取り外し、及び取り付けを実現できる手法が望まれていた。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外す際、又はガスタービンの燃焼器をガスタービンに取り付ける際の少なくとも一方において、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る燃焼器尾筒案内治具は、燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成される燃焼器を前記ガスタービンに取り付け、又は前記ガスタービンから取り外す際に用いるものであり、前記ガスタービンの燃焼器車室に形成されて前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部に向かって差し込まれ、かつ前記燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部と接触して、前記燃焼器尾筒を案内する軌条と、前記軌条の一端部に設けられ、かつ前記燃焼器取付口に取り付けられて、前記軌条を前記燃焼器取付口に固定する固定部材と、を含んで構成させることを特徴とする。
【0006】
このように、燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部を燃焼器車室に取り付けられる軌条で支持することにより、燃焼器をガスタービンから取り外し、あるいは取り付ける際には、大掛かりな交換設備が不要になる。そして、燃焼器尾筒は、燃焼器尾筒側案内部を介して軌条によって支持されるので、燃焼器尾筒を燃焼器車室から移動させる際、あるいは燃焼器尾筒を燃焼器車室へ移動させる際の力が低減される。軌条は、燃焼器車室の内部にまで達するので、燃焼器尾筒を安定して移動させることができる。その結果、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外す際、又はガスタービンの燃焼器をガスタービンに取り付ける際の少なくとも一方において、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減できる。
【0007】
本発明の望ましい態様としては、前記燃焼器尾筒案内治具において、前記軌条は、前記燃焼器取付口の貫通方向と平行であることが好ましい。これによって、燃焼器尾筒の外形の寸法が同じであれば、燃焼器取付口の開口は最小で済むので、燃焼器取付口を無闇に拡大する必要がなくなり、燃焼器車室を構成する筐体の強度を確保しやすくなる。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法は、燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成されて、前記ガスタービンの燃焼器車室に取り付けられる燃焼器を前記ガスタービンから取り外すにあたり、前記燃焼器車室から前記ノズルブロックを取り外す手順と、前記燃焼器尾筒を案内するための燃焼器尾筒案内治具を、前記燃焼器車室に形成され前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部に向かって差し込む手順と、前記燃焼器尾筒案内治具を前記燃焼器取付口に取り付ける手順と、前記燃焼器尾筒に設けられて前記燃焼器尾筒案内治具と係り合う燃焼器尾筒側案内部を前記燃焼器尾筒案内治具に沿わせながら、前記燃焼器尾筒を前記燃焼器取付口から取り出す手順と、を含むことを特徴とする。
【0009】
このように、燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部を燃焼器車室に取り付けられる軌条で支持することにより、燃焼器をガスタービンから取り外す際には、大掛かりな交換設備が不要になる。そして、燃焼器尾筒は、燃焼器尾筒側案内部を介して軌条によって支持され、その移動が一方向(軌条の長手方向)に案内されるので、燃焼器尾筒を燃焼器車室から取り外す際の力が低減される。その結果、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外す際においては、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減できる。
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガスタービンの燃焼器の取付方法は、燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成される燃焼器を前記ガスタービンに取り付けるにあたり、前記ガスタービンの燃焼器車室に形成され前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口に取り付けられている、前記燃焼器尾筒を案内する燃焼器尾筒案内治具に、前記燃焼器尾筒に設けられて前記燃焼器尾筒案内治具と係り合う燃焼器尾筒側案内部を接触させる手順と、前記燃焼器尾筒側案内部を前記燃焼器尾筒案内治具に沿わせながら、前記燃焼器尾筒を前記燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部へ送り込む手順と、前記燃焼器尾筒案内治具を前記燃焼器取付口から取り外す手順と、前記ノズルブロックを前記燃焼器取付口へ取り付ける手順と、を含むことを特徴とする。
【0011】
このように、燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部を燃焼器車室に取り付けられる軌条で支持することにより、燃焼器をガスタービンに取り付ける際には、大掛かりな交換設備が不要になる。そして、燃焼器尾筒は、燃焼器尾筒側案内部を介して軌条によって支持されるので、燃焼器尾筒を燃焼器車室へ向かって移動させる際の力が低減される。その結果、ガスタービンの燃焼器をガスタービンに取り付ける際においては、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明には、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外す際、又はガスタービンの燃焼器をガスタービンに取り付ける際の少なくとも一方において、簡易な構成で、かつ作業者の負担を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の説明により本発明が限定されるものではない。また、下記の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
【実施例】
【0014】
図1は、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り付け、取り外し方法を適用できるガスタービンを示す概略図である。図2は、図1に示すガスタービンの燃焼器及び燃焼器車室を示す概略図である。図1に示すガスタービン1は、圧縮機11と燃焼器(ガスタービン燃焼器)12とタービン13と排気室14により構成される。タービン13には、例えば、発電機が連結されており、ガスタービン1が前記発電機を駆動することにより電力を発生する。
【0015】
圧縮機11は、空気を取り込む空気取入口15を有し、圧縮機車室16内に圧縮機静翼列17と圧縮機動翼列18とが交互に配設されている。燃焼器12は、燃焼器車室27に取り付けられており、圧縮機11で圧縮された圧縮空気に対して燃料を供給し、バーナで点火することで前記燃料を燃焼させる。タービン13は、タービン車室20内にタービン静翼列21とタービン動翼列22とが交互に配設されている。
【0016】
排気室14は、タービン13に連続する排気ディフューザ23を有している。また、圧縮機11、燃焼器12、タービン13、排気室14の中心部を貫通するようにロータ(タービン軸)24が配置されており、圧縮機11側の端部が軸受25により回転自在に支持される一方、排気室14側の端部が軸受26により回転自在に支持されている。そして、このロータ24に複数のディスクプレートが固定され、動翼列18、タービン動翼列22が連結される。また、ロータ24の排気室14側における端部には、上述した発電機の駆動軸が連結される。
【0017】
圧縮機11の空気取入口15から取り込まれた空気が、複数の圧縮機静翼列17と圧縮機動翼列18とを通過して圧縮されることで、高温・高圧の圧縮空気となる。燃焼器12では、圧縮機11で生成された前記圧縮空気に対して供給される燃料が燃焼する。そして、燃焼器12で生成された作動流体である高温・高圧の燃焼ガスが、タービン13を構成する複数のタービン静翼列21とタービン動翼列22とを通過する過程でロータ24を駆動して回転させる。これによって、ロータ24に連結された発電機が駆動されて電力を発生する一方、排気ガスは排気室14の排気ディフューザ23を通過して大気に放出される。
【0018】
図2に示すように、上述した燃焼器12は、ノズルブロック30に燃焼器尾筒33が連結されて構成され、燃焼器車室27に取り付けられる。ノズルブロック30は、燃焼器外筒31、燃焼器内筒32、パイロットノズル34、予混合ノズル35、トップハットノズル37から構成される。
【0019】
ノズルブロック30を構成する燃焼器外筒31の内部には、所定間隔をあけて燃焼器内筒32が支持され、この燃焼器内筒32の先端部に燃焼器尾筒33が連結される。燃焼器内筒32の内部には、その中心部にパイロットノズル34が配設されるとともに、燃焼器内筒32の内周面に周方向に沿ってパイロットノズル34を取り囲むように複数のメイン燃料ノズル(予混合ノズル)35が配設されており、パイロットノズル34の先端部にはパイロットコーン36が装着されている。また、燃焼器外筒31の内周面に周方向に沿って複数のトップハットノズル37が設けられている。
【0020】
パイロットノズル34は、燃料、より具体的にはパイロット燃料Fpを空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成し、図1に示すタービン13へ供給する。また、予混合ノズル35は、燃料、より具体的には主燃料Fmを空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成し、図1に示すタービン13へ供給する。
【0021】
燃焼器尾筒33は筒状の構造体であり、燃焼器車室27の内部(燃焼器車室内部)27Iに配置される。燃焼器尾筒33の外周部には、燃焼器尾筒33をガスタービンの燃焼器車室27に取り付け、あるいは燃焼器車室27から取り外す際に用いる燃焼器尾筒側案内部40が設けられる。また、燃焼器車室内部27Iには、燃焼器尾筒33を図1に示すガスタービン1(より具体的には燃焼器車室27)に取り付け、あるいはガスタービン1(より具体的には燃焼器車室27)から取り外す際に用いる燃焼器尾筒案内治具を支持する案内治具支持部41が設けられる。以下、燃焼器尾筒33をガスタービン1から取り外すことと燃焼器車室27から取り外すこととは同じ意味で用いる。また、及び燃焼器尾筒33をガスタービン1に取り付けることと燃焼器車室27に取り付けることとは同じ意味で用いる。
【0022】
図3は、本実施例に係る燃焼器尾筒案内治具と燃焼器尾筒との関係を示す図である。図4は、図3の矢印A方向から燃焼器車室内部の燃焼器尾筒を見た図である。図3、図4に示すように、燃焼器車室内部27Iの燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外す(すなわち図1のガスタービン1から取り外す)場合、あるいは、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27に取り付ける(すなわち図1のガスタービン1に取り付ける)場合、本実施例に係る燃焼器尾筒案内治具50を用いて、燃焼器尾筒33を案内する。図3に示すように、燃焼器尾筒案内治具50は、燃焼器取付口28に取り付けられる。そして、燃焼器尾筒33の取り外し、取り付け時には、燃焼器尾筒33の外周部に設けられる燃焼器尾筒側案内部40を支持することにより、燃焼器尾筒33自体を支持して、燃焼器尾筒33の移動を案内する。
【0023】
図5は、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法の手順を示すフローチャートである。図6〜図14は、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法の手順を説明するための図である。本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法(以下、燃焼器取り外し方法という)は、図1に示すガスタービン1が設置されているプラント等が備える既存の保守、点検設備を用いて作業者が実行する。
【0024】
燃焼器取り外し方法を実行するにあたり、ステップS101において、図6に示すように、ノズルブロック30が燃焼器車室27から取り外される。上述したように、ノズルブロック30は、燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するパイロットノズル34、予混合ノズル35を含んで構成されるので、ノズルブロック30を燃焼器車室27から取り外すことは、燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルを燃焼器車室27から取り外すことになる。
【0025】
ノズルブロック30が燃焼器車室27から取り外されたらステップS102へ進み、図7に示すように、燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器車室27に形成される燃焼器取付口28から燃焼器車室内部27Iに向かって差し込まれる(図7の矢印I方向)。なお、燃焼器取付口28は、燃焼器12を燃焼器車室27に取り付けるために設けられる。
【0026】
図8、9に示すように、燃焼器尾筒案内治具50は、2本の軌条51、52と、2本の軌条51、52のそれぞれの一端部に取り付けられる固定部材53と、2本の軌条51、52の同じ側の側面、かつ固定部材53が取り付けられる端部とは反対側の端部に取り付けられる保持部材54と、を含んで構成される。なお、図9は、図8の矢印A方向から見た状態を示している。固定部材53とは反対側における保持部材54には、案内治具支持部41に支持される燃焼器車室側支持部56が形成される。
【0027】
2本の軌条51、52は、長手方向が固定部材53の板面と直交するように固定部材53へ取り付けられる。固定部材53は板状の部材であり、例えばボルトによって燃焼器取付口28に締結されて固定されて、2本の軌条51、52を燃焼器取付口28に固定する。また、2本の軌条51、52は、固定部材53に取り付けられる端部とは反対側の端部に取り付けられる保持部材54によって、燃焼器車室内部27Iの案内治具支持部41に支持される。このように、燃焼器尾筒案内治具50は、燃焼器車室27の内部にまで挿入されている。
【0028】
なお、図9に示す固定部材53に設けられる複数の貫通孔55に前記ボルトを貫通させ、図10−1、図10−2に示す燃焼器車室フランジ27Fに設けられる燃焼器取付用ボルト穴29を利用して固定部材53を燃焼器取付口28に固定する。ここで、燃焼器取付用ボルト穴29に、図6に示すノズルブロック30をボルトで固定して、燃焼器12を燃焼器車室27に取り付ける。
【0029】
燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器車室内部27Iに差し込まれると、図10−1、図10−2に示すように、燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52は、固定部材53と保持部材54とを介して、燃焼器取付口28と案内治具支持部41とで支持される。したがって、燃焼器尾筒案内治具50は、燃焼器取付口28と案内治具支持部41との2箇所で支持されることになる。このように、燃焼器尾筒案内治具50を2箇所で支持することにより、燃焼器尾筒33を燃焼器尾筒案内治具50で案内して移動する際には、燃焼器尾筒案内治具50の変形や撓みを抑制して、確実に燃焼器車室27の内部にまで燃焼器尾筒33を案内できる。
【0030】
燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52により、図9に示すように、燃焼器尾筒33の外周部に設けられている燃焼器尾筒側案内部40は、2本の軌条51、52に挟まれる形となる。これによって、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外し、あるいは燃焼器車室27に取り付ける際には、燃焼器尾筒側案内部40が2本の軌条51、52の少なくとも一方に接触し、2本の軌条51、52に沿って移動する。
【0031】
2本の軌条51、52は、長手方向(燃焼器尾筒33の取り外し、あるいは取り付け時における燃焼器尾筒33の移動方向)が、燃焼器取付口28の貫通方向(すなわち、燃焼器取付口28の軸Zh)と平行に配置される。これによって、燃焼器尾筒33の取り外し、あるいは取り付け時における燃焼器尾筒33の移動方向と燃焼器取付口28の貫通方向とが平行になるので、燃焼器尾筒33が燃焼器取付口28を通過する際には、燃焼器取付口28の開口部を有効に利用できる。例えば、燃焼器尾筒33の外形の寸法が同じであれば、燃焼器取付口28の開口面積は最小で済むので、燃焼器取付口28を無闇に拡大する必要がなくなり、燃焼器車室27を構成する筐体の強度を確保しやすくなる。
【0032】
図10−1、図10−2に示すように、燃焼器尾筒33は、対向して配置される一対の燃焼器尾筒案内治具50によって支持される。したがって、燃焼器尾筒側案内部40も、燃焼器尾筒33に対向して一対設けられる。なお、少なくとも一つの燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器尾筒33の質量を支持する態様で配置されていればよく、燃焼器尾筒案内治具50及び燃焼器尾筒側案内部40の数や配置は、本実施例に開示した態様に限定されるものではない。例えば、単数の燃焼器尾筒案内治具50によって燃焼器尾筒33を案内してもよいし、3以上の燃焼器尾筒案内治具50により燃焼器尾筒33を案内してもよい。燃焼器尾筒側案内部40を複数設けると、燃焼器尾筒33の脱着の際、燃焼器尾筒33の移動が安定する。燃焼器尾筒33の安定した移動は、燃焼器尾筒33と燃焼器車室内部27Iにおけるガスタービンの他のパーツとが接触するおそれを低減できる。
【0033】
また、燃焼器尾筒案内治具50を構成する軌条の本数は2本に限定されるものではなく、少なくとも1本の軌条が燃焼器尾筒33の質量を支持する態様で配置されていればよい。例えば、1本の軌条で燃焼器尾筒案内治具50を構成するとともに、燃焼器尾筒33の鉛直方向側(重力の作用方向側)に燃焼器尾筒案内治具50を配置し、燃焼器尾筒33の外周部に設けた単独の燃焼器尾筒側案内部40を前記軌条で支持する態様としてもよい。このようにしても、燃焼器尾筒33の質量を燃焼器尾筒案内治具50によって受けることができるので、作業者の負担が軽減される。なお、本実施例において、軌条51、52は直線の構造体であるが、例えば、燃焼器尾筒33の曲がり部に合わせた曲線状の構造体としてもよい。
【0034】
ステップS102において、燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器車室内部27Iに向かって差し込まれたら、ステップS103へ進む。ステップS103において、燃焼器尾筒案内治具50の固定部材53が燃焼器取付口28に取り付けられることにより、燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器取付口28に取り付けられる。
【0035】
次に、ステップS104へ進み、図10−1、図13に示すように、燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iから離れる方向(図10−1、図13の矢印E方向)へ移動させ、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外す。このとき、燃焼器尾筒33に設けられる燃焼器尾筒側案内部40は、燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52のうち少なくとも一方と接触し、係り合う。これによって、図13に示すように、燃焼器尾筒33は、その移動中に燃焼器尾筒側案内部40を介して燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52のうち少なくとも一方に支持されるとともに、2本の軌条51、52に沿って移動する。
【0036】
このように、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外す際には、燃焼器尾筒33の質量の一部が燃焼器尾筒案内治具50によって支持されるので、作業者が燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iから移動させる際の労力が大幅に低減される。特に、燃焼器尾筒33の質量は100kg前後にも及ぶので、燃焼器尾筒案内治具50を用いることによる作業者の労力の軽減効果は大きい。
【0037】
また、図10−1に示す燃焼器取付口28と燃焼器尾筒33との隙間は限られているので、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外す際には、両者が接触するおそれがある。本実施例では、燃焼器尾筒案内治具50により燃焼器尾筒33の移動方向が一方向(本実施例では、燃焼器取付口28の貫通方向)に規定されることにより、燃焼器尾筒33と燃焼器取付口28とが接触するおそれを回避できる。これにより、燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iから引き出すだけで、燃焼器尾筒33と燃焼器取付口28との接触を回避できるので、作業者は両者の接触に注意を払う必要はない。その結果、作業者の負担をさらに軽減できる。
【0038】
燃焼器尾筒33は、図1に示すタービン13と接続するために曲がり部を有するので、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外す際に、燃焼器取付口28と燃焼器尾筒33とが干渉しないようにする必要がある。本実施例においては、図11に示すように、燃焼器取付口28は、異なる中心CC1、CC2を有する異なる円C1、C2を重ねた形状としている。ここで、中心CC1、CC2は、図1に示すガスタービン1のタービン13や圧縮機11の回転軸Zrを含む平面P上、かつ燃焼器車室フランジ27Fのノズルブロック30(図2参照)の取付面上に存在する(図11参照)。また、円C1、C2の直径は同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0039】
これによって、燃焼器尾筒33と燃焼器取付口28との干渉を回避できる。また、燃焼器取付口28は、燃焼器車室27の周方向に向かって複数開口して設けられる。このように形成することで、隣接する燃焼器取付口28同士の間隔を確保できるので、隣接する燃焼器取付口28間に発生する応力を低減できる。また、燃焼器取付口28を、異なる中心CC1、CC2を有する異なる円C1、C2を重ねた形状とすることにより、穿孔用の工具により穿孔中心をCC1、CC2として二つの孔を穿孔すれば、エンドミルを用いることなく燃焼器取付口28を簡易に形成できる。
【0040】
また、図12に示す燃焼器取付口28aの形状は、レーストラック状の形状、すなわち、二つの半円弧を2本の直線でつないだ形状としている。この場合、それぞれの半円弧の中心はCC1、CC2である。そして、中心CC1、CC2は、図1に示すガスタービン1のタービン13や圧縮機11の回転軸Zrを含む平面P上、かつ燃焼器車室フランジ27Fのノズルブロック30(図2参照)の取付面上に存在する(図12参照)。このようにしても、上述したように、異なる中心CC1、CC2を有する異なる円C1、C2を重ねた形状を燃焼器取付口28の形状とした場合と同様の作用、効果を得ることができる。なお、燃焼器取付口28の形状は、上述した形状に限定されるものではなく、楕円形、四角形、六角形、八角形等の多角形であってもよい。燃焼器取付口28は、回転軸Zrを中心とする径方向に長く、周方向に短い開口に形成されればよい。
【0041】
図14に示すように、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27から取り外すと、燃焼器車室内部27Iには燃焼器尾筒案内治具50が残された状態となる。次に、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法を説明する。
【0042】
図15は、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法の手順を示すフローチャートである。図16〜図20は、本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法の手順を説明するための図である。本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法(以下、燃焼器取付方法という)は、図1に示すガスタービン1が設置されているプラント等が備える既存の保守、点検設備を用いて作業者が実行する。
【0043】
燃焼器取付方法を実行する場合、図14に示すように、燃焼器車室27の燃焼器取付口28に燃焼器尾筒案内治具50が取り付けられた状態となっている。燃焼器取付方法を実行するにあたり、ステップS201において、図16に示すように、燃焼器尾筒33に設けられる燃焼器尾筒側案内部40は、燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52の間に差し込まれ、燃焼器尾筒33が燃焼器尾筒案内治具50に差し込まれる。このとき、図16の矢印I方向、すなわち、燃焼器取付口28へ向かって燃焼器尾筒33を移動させる。
【0044】
次に、ステップS202へ進み、図17に示すように、燃焼器尾筒33を燃焼器尾筒案内治具50に沿わせながら、燃焼器尾筒33が燃焼器車室内部27Iへ送り込まれる。すると、燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52により、図17に示すように、燃焼器尾筒33の外周部に設けられている燃焼器尾筒側案内部40は、2本の軌条51、52に挟まれる形となる。
【0045】
これによって、燃焼器尾筒33に設けられる燃焼器尾筒側案内部40は、燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52のうち少なくとも一方と接触し、係り合う。これによって、図17に示すように、燃焼器尾筒33は、その移動中に燃焼器尾筒側案内部40を介して燃焼器尾筒案内治具50を構成する2本の軌条51、52のうち少なくとも一方に支持されるとともに、2本の軌条51、52に沿って移動する。
【0046】
このように、燃焼器尾筒33を燃焼器車室27に取り付ける際には、燃焼器尾筒33の質量の一部が燃焼器尾筒案内治具50によって支持されるので、作業者が燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iへ移動させる際の労力が大幅に低減される。また、上述したように、燃焼器尾筒案内治具50により燃焼器尾筒33の移動方向が一方向(本実施例では、燃焼器取付口28の貫通方向)に規定されることにより、燃焼器尾筒33と燃焼器取付口28とが接触するおそれを回避できる。これにより、燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iへ送り込むだけで、燃焼器尾筒33と燃焼器取付口28との接触を回避できるので、作業者は両者の接触に注意を払う必要はない。その結果、作業者の負担をさらに軽減できる。
【0047】
燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iに送り込み、規定の位置に配置したら、燃焼器尾筒33を燃焼器車室内部27Iの尾筒固定部に固定する。その後、ステップS203へ進み、図18に示すように、燃焼器尾筒案内治具50が燃焼器車室27から取り外される。このとき、燃焼器尾筒案内治具50は、燃焼器取付口28から離れる方向(図18の矢印Eで示す方向)に引き出されて、燃焼器車室内部27Iから取り出される。
【0048】
次に、ステップS204へ進み、図19に示すように、ノズルブロック30が燃焼器車室27の燃焼器取付口28に取り付けられる。このとき、図20に示すように、ノズルブロック30を構成する燃焼器内筒32の先端部を、燃焼器尾筒33に差し込む。これによって、燃焼器12が燃焼器車室27に取り付けられる。
【0049】
以上、本実施例では、燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部を燃焼器車室に取り付けられる軌条で支持する。これによって、燃焼器をガスタービンから取り外し、あるいは取り付ける際には、大掛かりな交換設備が不要になる。また、燃焼器尾筒は、燃焼器尾筒側案内部を介して軌条によって支持されるので、燃焼器尾筒を燃焼器車室から移動させる際、あるいは燃焼器尾筒を燃焼器車室へ移動させる際の力が低減される。その結果、燃焼器をガスタービンから取り外す際、又は燃焼器をガスタービンに取り付ける際の少なくとも一方において、簡易な構成で作業者の負担を低減できる。また、作業者の負担が軽減されることにより、燃焼器の取り外し、取り付けに要する時間を短縮できるので、ガスタービンの保守、点検に要する時間を短縮して、ガスタービンの停止期間を短くできる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上のように、本発明に係る燃焼器尾筒案内治具及びスタービンの燃焼器の取り外し方法、並びにガスタービンの燃焼器の取付方法は、ガスタービンの燃焼器をガスタービンから取り外し、あるいはガスタービンに取り付ける際に有用であり、特に、燃焼器尾筒を移動させる際の作業負荷を軽減することに適している。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り付け、取り外し方法を適用できるガスタービンを示す概略図である。
【図2】図1に示すガスタービンの燃焼器及び燃焼器車室を示す概略図である。
【図3】本実施例に係る燃焼器尾筒案内治具と燃焼器尾筒との関係を示す図である。
【図4】図3の矢印A方向から燃焼器車室内部の燃焼器尾筒を見た図である。
【図5】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法において、ノズルブロックを取り外す手順を説明する図である。
【図7】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法において、燃焼器案内治具を取り付ける手順を説明する図である。
【図8】本実施例に係る燃焼器案内治具を示す正面図である。
【図9】本実施例に係る燃焼器案内治具の固定部材を示す側面図である。
【図10−1】本実施例に係るガスタービンの燃焼器車室内を示す一部断面図である。
【図10−2】本実施例に係るガスタービンの燃焼器車室を燃焼器取付口側から見た正面図である。
【図11】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の燃焼器取付口の開口形状を示す図である。
【図12】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の燃焼器取付口の開口形状を示す図である。
【図13】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法において、燃焼器尾筒を取り外す手順を説明する図である。
【図14】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取り外し方法において、燃焼器尾筒を取り外した状態を示す図である。
【図15】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法の手順を示すフローチャートである。
【図16】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法において、燃焼器尾筒を取り付ける前の状態を示す図である。
【図17】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法において、燃焼器尾筒を車室内へ送り込む手順を説明する図である。
【図18】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法において、燃焼器案内治具を取り外す手順を説明する図である。
【図19】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法において、ノズルブロックを取り付ける手順を説明する図である。
【図20】本実施例に係るガスタービンの燃焼器の取付方法において、ノズルブロックを取り付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 ガスタービン
11 圧縮機
12 燃焼器
13 タービン
14 排気室
16 圧縮機車室
20 タービン車室
24 ロータ
25、26 軸受
27 燃焼器車室
27F 燃焼器車室フランジ
27I 燃焼器車室内部(内部)
28、28a 燃焼器取付口
30 ノズルブロック
31 燃焼器外筒
32 燃焼器内筒
33 燃焼器尾筒
34 パイロットノズル
35 予混合ノズル
40 燃焼器尾筒側案内部
41 案内治具支持部
50 燃焼器尾筒案内治具
51、52 軌条
53 固定部材
54 保持部材
56 燃焼器車室側支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成される燃焼器を前記ガスタービンに取り付け、又は前記ガスタービンから取り外す際に用いるものであり、
前記ガスタービンの燃焼器車室に形成されて前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部に向かって差し込まれ、かつ前記燃焼器尾筒に設けられる燃焼器尾筒側案内部と接触して、前記燃焼器尾筒を案内する軌条と、
前記軌条の一端部に設けられ、かつ前記燃焼器取付口に取り付けられて、前記軌条を前記燃焼器取付口に固定する固定部材と、
を含んで構成させることを特徴とする燃焼器尾筒案内治具。
【請求項2】
前記軌条は、前記燃焼器取付口の貫通方向と平行であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器尾筒案内治具。
【請求項3】
燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成されて、前記ガスタービンの燃焼器車室に取り付けられる燃焼器を前記ガスタービンから取り外すにあたり、
前記燃焼器車室から前記ノズルブロックを取り外す手順と、
前記燃焼器尾筒を案内するための燃焼器尾筒案内治具を、前記燃焼器車室に形成され前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部に向かって差し込む手順と、
前記燃焼器尾筒案内治具を前記燃焼器取付口に取り付ける手順と、
前記燃焼器尾筒に設けられて前記燃焼器尾筒案内治具と係り合う燃焼器尾筒側案内部を前記燃焼器尾筒案内治具に沿わせながら、前記燃焼器尾筒を前記燃焼器取付口から取り出す手順と、
を含むことを特徴とするガスタービンの燃焼器の取り外し方法。
【請求項4】
燃料を空気とともに燃焼させて燃焼ガスを生成するノズルブロックと、前記ノズルブロックとガスタービンのタービンとを接続して、前記燃焼ガスを前記タービンに導く燃焼器尾筒とを含んで構成される燃焼器を前記ガスタービンに取り付けるにあたり、
前記ガスタービンの燃焼器車室に形成され前記燃焼器を取り付ける燃焼器取付口に取り付けられている、前記燃焼器尾筒を案内する燃焼器尾筒案内治具に、前記燃焼器尾筒に設けられて前記燃焼器尾筒案内治具と係り合う燃焼器尾筒側案内部を接触させる手順と、
前記燃焼器尾筒側案内部を前記燃焼器尾筒案内治具に沿わせながら、前記燃焼器尾筒を前記燃焼器取付口から前記燃焼器車室の内部へ送り込む手順と、
前記燃焼器尾筒案内治具を前記燃焼器取付口から取り外す手順と、
前記ノズルブロックを前記燃焼器取付口へ取り付ける手順と、
を含むことを特徴とするガスタービンの燃焼器の取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−243310(P2009−243310A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88747(P2008−88747)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)