説明

燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置

【課題】ロストル装置における固体燃料の燃焼効率をより向上させて、含水率が比較的高い固体燃料でも自燃させることが可能である燃焼炉を備えた温風発生装置を提供する。
【解決手段】
温風発生装置(1)は、燃焼炉(12)と炉室(10)とを有し、炉室(10)は吸気ファン(11)と熱交換通気路(109)と温風排出ダクト(16)とを有している。燃焼炉(10)は、炉本体(13)と炉本体内部に配されているロストル装置(14)を備え、ロストル装置は、穴(H)の内径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板(14a〜14f)を有し、各ロストル板は下側のロストル板の穴(H)の内径が順次径小となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成され、各ロストル板の間には全周にわたり通気部となる間隙(153)が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置に関するものである。更に詳しくは、燃料として木質チップ等の固体燃料を使用する燃焼炉であって、燃焼炉が有するロストル装置における固体燃料の燃焼効率をより向上させて、含水率が比較的高い固体燃料でも自燃させることが可能であり、燃焼による熱量を更に有効に利用できる燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化等の対策として、石油等の枯渇性エネルギーを様々な再生可能エネルギーに代替する試みが行われている。また、それに付随する動きとして、建築物の木廃材や森林の保全作業において生じる間伐材を加工した木質チップや木質ペレット等の固体燃料を燃料とする温風発生装置が注目されている。
【0003】
このような、固体燃料を燃料とした温風発生装置の一例としては、特許文献1に記載の「焚温室用温風暖房機」がある。この暖房機は、例えば温室栽培の暖房用として使用するものであり、木質チップ貯留槽から供給スクリュウ、コンベアーにより燃焼炉へ木質チップを適量供給し、木質チップに点火して燃焼炉内で自燃させ、更に発生した熱風を熱交換器に流入させて、熱交換後の温風を温室内に送風し温室内の暖房をすることができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−82567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の暖房機には、次のような課題があった。
すなわち、燃焼炉においては、供給スクリュー及びコンベヤで供給された適量の木質チップに点火して自燃させるようになっており、これにより燃焼温度800〜900℃の熱風が熱交換器に流入するようになっている。
【0006】
このように、燃焼炉に堆積させた木質チップを自燃させ、この自燃状態を維持するためには、燃焼部に空気を継続的かつ効果的に供給することが重要である。しかし、前記特許文献1には、燃焼部に空気を供給するための手段が開示されていない。仮に、一般的なロストル(火格子)が使用されているとすれば、木質チップの自燃状態を維持するのは難しい。また、この傾向は、含水率が比較的高い固体燃料を燃料として使用する場合、より顕著である。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、燃料として木質チップ等の固体燃料を使用する燃焼炉であって、燃焼炉が有するロストル装置における固体燃料の燃焼効率をより向上させて、含水率が比較的高い固体燃料でも自燃させることが可能であり、燃焼による熱量を更に有効に利用できる燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
【0009】
(1)本発明は、
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
前記ロストル装置は、
穴の内径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
該各ロストル板は下側のロストル板の穴の内径が順次径小となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板の間には、通気部となる間隙が設けられている、
燃焼炉である。
【0010】
(2)本発明は、
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
前記ロストル装置は、
穴の内径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
該各ロストル板は下側のロストル板の穴の内径が順次径小となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板を上下方向に動かして各ロストル板の間に形成される通気部となる間隙を調節するための間隙調節手段を備えている、
燃焼炉である。
【0011】
(3)本発明は、
ロストル装置が、各ロストル板を上下方向に動かすときに、各ロストル板を連動させて通気部となる各間隙を相互に等間隔となるようにして間隔を調節することができる構造の伸縮連結具を含んでいる、
前記(2)の燃焼炉である。
【0012】
(4)本発明は、
各ロストル板は、ロストル板の穴の内径が円形又は多角形状である、
前記(1)、(2)又は(3)の燃焼炉である。
【0013】
(5)本発明は、
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
ロストル装置は、
外径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
下側のロストル板の外径が順次径大となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板の間には、通気部となる間隙が設けられている、
燃焼炉である。
【0014】
(6)本発明は、
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
ロストル装置は、
外径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
下側のロストル板の外径が順次径大となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板を上下方向に動かして各ロストル板の間に形成される通気部となる間隙を調節するための間隙調節手段を備えている、
燃焼炉である。
【0015】
(7)本発明は、
ロストル装置が、各ロストル板を上下方向に動かすときに、各ロストル板を連動させて通気部となる各間隙を相互に等間隔となるようにして間隔を調節することができる構造の伸縮連結具を含んでいる、
前記(6)の燃焼炉である。
【0016】
(8)本発明は、
各ロストル板は、ロストル板の外径が円形又は多角形状である、
前記(5)、(6)又は(7)の燃焼炉である。
【0017】
(9)本発明は、
ロストル装置の各ロストル板の中心に、周壁部に多数の通気孔を有する通気筒が配されており、通気筒の上部には、落下して当たった固体燃料を全周に振り分けて各ロストル板上に落とす振り分け手段を有している、
前記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)の燃焼炉である。
【0018】
(10)本発明は、
固体燃料の燃焼による熱と吸気した空気との熱交換により温風を発生させる温風発生装置であって、
該温風発生装置は、
前記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の燃焼炉と、
該燃焼炉を囲んで設けられた炉室と、
を有し、
前記炉室は、
吸気手段と、
該吸気手段で取り入れた空気を前記燃焼炉の周りに流通させて熱交換をする熱交換通気路と、
炉室の外部へ温風を排出する温風排出部と、
を有している、
温風発生装置である。
【0019】
(11)本発明は、
燃焼炉の排気部が排気筒を有し、該排気筒内に熱交換通気路内の空気を排気筒の排出口方向へ向けて送気し、排気部内の燃焼ガスの流れを速める送気管を備えている、
前記(10)の温風発生装置である。
【0020】
(12)本発明は、
温風発生装置の燃焼炉内に対し固体燃料を供給する固体燃料供給装置を備えている、
前記(10)又は(11)の温風発生装置である。
【0021】
温風発生装置は、燃焼炉と熱交換を行うボイラ装置を組み合わせた構造とすることもできる。その場合は、例えば燃焼炉の炉本体に水を通すジャケットを設けた構造となる。
【0022】
(作用)
本発明に係る燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置の作用を説明する。
まず、固体燃料供給装置から温風発生装置の燃焼炉内に木質チップ等の固体燃料が適量供給される。固体燃料の供給は、燃焼炉内の燃焼の状況に対応して連続的又は間欠的に行われる。
【0023】
供給された固体燃料は、燃焼炉内に配されているロストル装置のロストル板上に落ち、ロストル板で形成された複数の段部に堆積する。段部に堆積した固体燃料に、手動又は自動で点火する。点火する際には、より短時間で点火できるように、各ロストル板の間の通気部となる間隙を狭めておく。
【0024】
温風発生装置の吸気手段を作動せて熱交換通気路に空気を取り入れ、熱交換通気路内に燃焼炉の周りを通り温風排出部へ向かう空気の流れをつくる。
また、一方で燃焼炉内においては、ロストル板上で固体燃料の自燃が始まり、燃焼炉内の温度が上がることで燃焼炉内に排気部方向へ向かう燃焼ガスの流れが生じる。これにより、空気取入部から空気が入り、空気が供給されるので固体燃料は継続して自燃をする。
【0025】
固体燃料をより効率よく燃焼させるには、間隙調節手段によって各ロストル板の間隙を適宜の間隔に拡げ、通気部を拡げるようにする。これにより、各ロストル板の上に堆積している固体燃料の燃焼部に、空気が各通気部の全周方向から入り、これによってより多くの空気が供給され、固体燃料は効率よく燃焼し、火力を強くすることができる。なお、火力を弱めるよう調節する際には、前記とは逆に間隙調節手段によって各ロストル板の間の通気部となる間隙を適宜の間隔に狭めるようにして、供給される空気の量を少なくすればよい。このようにして、火力の調節が可能である。
【0026】
そして、ロストル装置における固体燃料の自燃が継続し、燃焼炉の温度が高くなると、前記熱交換通気路内を流通する空気は、燃焼炉の周りを通ることによって熱交換が行われて十分に加温(又は加熱)され、温風排出部から装置外へ排出されて、例えば温室の暖房用として利用される。なお、燃焼炉内で生じる燃焼ガスは、熱交換通気路内を通る空気とは別に排気部から排出され、暖房用としては利用されないので安全である。
【0027】
ロストル装置の各ロストル板の中心に、周壁部に多数の通気孔を有する通気筒が配されており、通気筒の上部には、落下して当たった固体燃料を全周に振り分けて各ロストル板上に落とす振り分け手段を有しているものは、通気筒の通気孔から空気が供給されるので、各ロストル板上の固体燃料に対しより多くの燃焼用の空気が供給され、燃焼効率が更に高まる。また、振り分け手段によって、固体燃料を各ロストル板で形成される段部にほぼムラなく散らすように落とすことができるので、点火から自燃まで、固体燃料の効果的な燃焼が可能になる。
【0028】
ロストル装置が、各ロストル板を上下方向に動かすときに、各ロストル板を連動させて通気部となる各間隙を相互に等間隔となるようにして間隔を調節することができる構造の伸縮連結具を含んでいるものは、各ロストル板を上下方向に動かすために、最下部に位置するロストル板だけを駆動できる機構を採用すればよいので、構造を簡略化できる。
【0029】
燃焼炉の排気部が排気筒を有し、該排気筒内に熱交換通気路内の空気を排気筒の排出口方向へ向けて送気し、排気部内の燃焼ガスの流れを速める送気管を備えているものは、排気部内の燃焼ガスの流れを速めるよう助けることで、いわゆる煙突効果をより効果的に発揮させることができ、燃焼炉内の燃焼ガスの排出効率を高めて、燃焼のための空気の取り込みをより円滑にかつ効率的に行うことができ、燃焼効率が向上する。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、燃焼炉が有するロストル装置の上下方向に配される各ロストル板の間に通気部となる間隙を設けているので、各ロストル板の上に堆積している固体燃料の燃焼部に、空気が各通気部の全周方向から入り、これによってより多くの空気が供給され、火力を強くすることができる等、火力の調節が可能である。したがって、固体燃料の燃焼効率をより向上させることができるので、含水率が比較的高い固体燃料でも自燃させることが可能であり、燃焼による熱量を更に有効に利用できる燃焼炉及びそれを備えた温風発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る加温機の一実施の形態を示す斜視説明図。
【図2】加温機の図1におけるB−B断面説明図。
【図3】加温機の図1におけるA−A断面説明図。
【図4】図3におけるロストル装置及びロストル板調節装置の構造を示し、(a)はロストル板間の通気部となる間隙を狭めた状態の説明図、(b)はロストル板間の通気部となる間隙を(a)の状態より拡げた状態の説明図。
【図5】ロストル装置の各ロストル板及び伸縮連結具の構造を示す斜視説明図。
【図6】ロストル装置の他の実施の形態を示す断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔実施の形態〕
【0033】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1乃至図5を参照する。
図1及び図2に示す温風発生装置は、温風発生装置1と固体燃料供給装置2により構成されており、例えば栽培用ハウス等の温室の暖房用又はシイタケ等の野菜を乾燥させる乾燥室の加温用等として使用されるが、用途はこれらに限定されるものではなく、様々な分野で使用することが可能である。
【0034】
固体燃料供給装置2は、温風発生装置1に木質チップや木質ペレット等の固体燃料を供給するものである。固体燃料供給装置2は、高さの調整機構を備えた四本の支脚21を有する枠組みされた架台20を備えている。架台20の上部には、固体燃料を一時貯留する所要の容量を有するホッパー22が取り付けられている。
【0035】
ホッパー22の下部排出側には、搬送スクリュー24を全長にわたり内蔵した固体燃料供給管23を備えている。固体燃料供給管23は、延焼防止のため、後で説明する温風発生装置1の差込口107へ向けてやや上り傾斜させてある。固体燃料供給管23は、水平に設けてもよいし、下り傾斜させてもよい。また、搬送スクリュー24は、ホッパー22下部に固体燃料供給管23と並設された回転軸が高トルクで低速回転するギヤードモータ25によりチェーン駆動される。
【0036】
温風発生装置1は、前記固体燃料供給装置2に隣接して設置されている。温風発生装置1は、外形がほぼ直方体形状で中空の炉室10を備えている。炉室10は、底板101、四面の側板102、103、104、105、及び天板106を有している。
【0037】
各側板のうち、正面側の側板102の下部には、炉室10内の空間部である熱交換通気路109に通じる角管形状の温風排出ダクト16が形成されている。また、固体燃料供給装置2に隣接する側の側板103には、前記固体燃料供給管23の先部排出側を挿入する差込口107が形成されている。なお、固体燃料供給管23は、外周面を差込口107の口縁部と気密にして差込口107に差し込まれている。
【0038】
天板106には、円形の貫通した吸気口108が形成されている。天板106の上には、吸気口108に通じる円筒形状の吸気管111が取り付けられている。吸気管111の内部には、吊り部材112を介し吸気手段である吸気ファン11が取り付けられている。吸気ファン11は、炉室10内の熱交換通気路109に空気を所要の空気圧をもって導入するものである。
【0039】
炉室10内には、燃焼炉12が下端部を底板101に固定して設けられている。燃焼炉12は、炉本体13とロストル装置14を備えている。炉本体13は、ほぼ八角筒形状の側壁131を有し、側壁131の上部は上板132で封鎖されている。炉本体13内面には、耐火材(図示省略)が張設されている。
【0040】
炉本体13の下部には、前記ロストル装置14、点火口137及び空気取入口138が設けられている。なお、各側壁131は八角筒形状に限らず、円筒形状につくることもできるし、八角筒形状以外の多角筒形とすることもできる。
【0041】
また、炉本体13の内部から底板101の外部にかけては、ロストル装置14が備えている後記各ロストル板14a〜14f間の通気部153となる間隙を適宜間隔に調節することができるロストル板調節装置17を備えている。なお、これら炉本体13の下部に設けられている各部ついては、後で詳しく説明する。
【0042】
炉本体13の側壁131の上下方向ほぼ中間部には、前記固体燃料供給装置2の固体燃料供給管23が貫通する差込口130が形成されている。なお、固体燃料供給管23は、外周面を前記差込口107に対する差込構造と同様に差込口130の口縁部と気密にして差込口130に差し込まれている。
【0043】
また、炉本体13の側壁131上部には、側壁131を貫通して排煙ダクト133が水平方向に接続して設けられている。排煙ダクト133の先部上側には、鉛直方向に煙突134が通気可能に接続され立設されている。煙突134の上部は、天板106を貫通し炉室10の外部へ導出されている。なお、排煙ダクト133と煙突134は、排気部を構成している。
【0044】
煙突134の内部の上部側には、通過する気体の流速を早めてベンチュリ効果を得るための径小部135を有している。また、煙突134には、運転時に外気より圧力が高い熱交換通気路109内の空気を径小部135内部へ送る空気噴射管136が取り付けられている。空気噴射管136は、図3に示すようにL字型に形成されている。
【0045】
空気噴射管136の鉛直部136aは煙突134の軸線方向と同軸に配され、その先部はやや窄まるように形成されている。また、空気噴射管136は、先端部が前記径小部135よりやや下側に位置させてある。空気噴射管136の水平部136bは、煙突134の側壁を貫通し、開口した先端側は熱交換通気路109内に位置させてある。
【0046】
この構造によれば、煙突134内において、熱交換通気路109内から入った空気を、前記径小部135を通して煙突134上端の排出口(符号省略)方向へ向けて射出することにより、煙突134内の燃焼ガスの流れを速めることができ、更に径小部135を通通ることによるベンチュリ効果とも相まって、煙突効果をより効果的に発揮させることができる。したがって、燃焼炉12内の燃焼ガスの排出効率を高めて、燃焼のための空気取入口138からの空気の取り込みをより円滑にかつ効率的に行うことができる。
【0047】
炉本体13の下部には、前記したようにロストル装置14が取り付けられている。ロストル装置14が取り付けられている高さよりやや上には、炉本体13の側壁131を貫通して接続され、炉室10の背面側の側板104に通じた点火口137が設けられている。
【0048】
点火口137は口形が四角形状であり、点火口137には点火口137を塞ぐことができる蓋体19が着脱自在に嵌め入れられている。また、蓋体19には、外面側が透明なガラス板(符号省略)で塞がれた覗き窓190が形成されている。覗き窓190からは、ロストル装置14上における固体燃料の燃焼状態を監視することができる。
【0049】
また、ロストル装置14が取り付けられている高さよりやや下には、同じく側壁131を貫通して接続され、側板104に通じた空気取入口138が設けられている。なお、空気取入口138は、灰掻き出し口を兼ねるものである。
【0050】
ロストル装置14及びロストル板調節装置17の構造を説明する。
主に図4、図5を参照する。
ロストル装置14は、複数枚(本実施の形態では六枚であるが、枚数は限定しない)のロストル板14a、14b、14c、14d、14e、14f(図4に図示)を備えている。各ロストル板14a〜14fの上には、温風発生装置1の運転時において、固体燃料が堆積し、この部分が燃焼部となる。
【0051】
各ロストル板14a〜14fは、外形部の相対向する二箇所で、パンタグラフ構造(パンタグラフ式)の伸縮連結具146、146aによって相互に連結されている。伸縮連結具146、146a及びその取付構造については、後で説明する。
【0052】
最上部に配される最も径の大きなロストル板14aの外形は、ほぼ正八角形状であり、内形部(内形)は円形状である。なお、各ロストル板14a〜14fの各穴Hの内径は、円形の他、四角形や六角形等の多角形とすることもできる。
【0053】
ロストル板14aの相対向する二辺(前記伸縮連結具146、146aが取り付けられる二辺とは直角を成す方向に位置する二辺)の下面側には、L板状の固定具140が溶接等により固定されている。各固定具140の鉛直部には、固定ネジ用のネジ孔141が二箇所に形成されている。
【0054】
他のロストル板14b、14c、14d、14e、14fは、それぞれ外形と内形が同心の円形状である円環部142と、円環部142の直径線上の二箇所に円環部142から放射方向へ突出して設けられた連係部143、143aを有している。各ロストル板14a〜14fの内形の円形部は、最上部のロストル板14aから最下部のロストル板14fへ向け段階的に徐々に径小となるように形成されている(図5を参照)。これにより、各ロストル板14a〜14fにより下方側へ窄まる複数の段部(符号省略:各ロストル板14a〜14fの各円環部142の上面で形成される)が形成される。
【0055】
また、ロストル板14b、14c、14d、14e、14fの連係部143、143aの両先端辺間の長さは、最上部のロストル板14aの伸縮連結具146、146aが取り付けられる二辺間の長さよりやや短い長さになるように形成されている。
次に、最上部のロストル板14aと、他のロストル板14b〜14fの連係部143、143aに対する伸縮連結具146、146aの取付構造を説明する。
【0056】
最上部のロストル板14aの相対向する二辺には、コ字状の切欠部144、144aが形成されている。切欠部144、144aの奥側の中間部(一箇所)には、軸ピン145がロストル板14aの上面方向と平行かつ放射方向に固着して設けられている。また、他のロストル板14b〜14fの連係部143、143aの先端辺には、軸ピン145が同様に固着して設けられている。
【0057】
そして、パンタグラフ式の伸縮連結具146、146aは、腕部材147の中央クロス部分の孔(図では見えない)を前記各ロストル板14a〜14fに設けられている軸支部である軸ピン145にそれぞれ嵌め入れ、スナップリング(Cリング)148により抜け止めをして取り付けられている。
【0058】
この構造によれば、ロストル装置14は、最下部のロストル板14fを動かすことにより、各ロストル板14a〜14fを連動させ、それらの間の通気部153となる間隙を相互に等間隔になるようにして間隔を調節することができる。なお、各ロストル板14a〜14fの間の通気部153の間隙を変化させない固定型とすることもできる。
【0059】
各ロストル板14a〜14fの間隔が拡がることにより形成される間隙は、燃焼のための空気が入る通気部153となり、ロストル板14a〜14fの全周にわたり設けられる。また、後記するロストル板調節装置17は、各ロストル板14b〜14fを上下方向に動かすために、最下部に位置するロストル板14fだけを駆動できる機構を採用すればよいので、構造を簡略化できる利点がある。
【0060】
前記構造のロストル装置14は、最上部のロストル板14aの各固定具140を側壁131にネジ止めすることにより、所要の高さに取り付けられている。最上部のロストル板14aの上面には、直径線方向に架け渡すように吊り部材149が固定されている。ロストル装置14の中心部には、上下方向に所要の長さを有する円筒形状の通気筒150が、前記吊り部材149を水平方向に貫通させ、吊り部材149によって吊設されている。なお、通気筒150には、多数の通気孔151が形成されている。
【0061】
更に、最上部のロストル板14aの上面側には、八角形の環状の固体燃料誘導部材149aが取り付けられている。固体燃料誘導部材14の上面は、全周にわたり炉本体13の中心方向へ下り傾斜しており、上方から落下する固体燃料を下方のロストル板14b〜14fへ誘導するようにしている。
【0062】
通気筒150の外径は、後記筒体171と最下部のロストル板14fの穴Hの内径が外側を通ることができるように、ロストル板14fの穴Hの内径より径小に形成されており、通気筒150は、各ロストル板14a〜14fの中心部を貫通している。また、ロストル板14fの穴Hの内径と通気筒150の外周部との間に形成される隙間154は、固体燃料の燃えかすである灰を下方へ落とす灰落とし部となる。
【0063】
通気筒150は、上端がロストル板14aよりやや高くなるように固定されており、通気筒150の上部には、固体燃料が通気筒150の内部を素通りして落下しないようにする陣笠形状の傘152が取り付けられている。なお、傘152は上面が円錐面を形成する固体燃料の振り分け手段である。
【0064】
傘152は、通気筒150に溶接等で固着してもよいし、傘152に差込部を設けて通気筒150に差し込んで装着してもよい。また、傘152は、上面を四角錐面や六角錐面等の角錐面とすることもできる。
【0065】
なお、通気筒150及び傘152の高さ方向の位置は、後記ロストル板調節装置17の操作による最下部のロストル板14fの上下動に関わらず変動しない。また、前記差込口130を貫通して炉本体13内に差し込まれた固体燃料供給管23の先端排出部230は、傘152の真上に位置するようにしてある。
【0066】
次に、ロストル装置14が備えている各ロストル板14a〜14fの間の間隙を適宜間隔に調節することができる間隙調節手段であるロストル板調節装置17の構造を説明する。
ロストル板調節装置17は、前記ロストル装置14の最下部のロストル板14fの下面に上面の全周を溶接等で固定されている筒体171を備えている。
【0067】
筒体171の下面には、直径線方向に渡された部材172が固定されている。部材172の中間部には、ネジロッド175を回転自在に貫通させる通し孔173が形成されている。また、部材172には、通し孔173と中心を同じくして、ネジロッド175を螺合する雌ネジが形成されているネジ管174が固定されている。
【0068】
上部側がネジ管174に螺合されているネジロッド175は、炉室10の底板101を回転自在に貫通し、底板101裏面に固定されている軸受176で軸支されて 鉛直方向に立設されている。底板101のネジロッド175が貫通した部分は、気密がほぼ保たれるようにしてある。また、ネジロッド175の下部は軸受176を貫通し、下端部にはスプロケット177が固着されている。
【0069】
また、炉室10の背面側の側板104の下端寄りには、外側へ突出して部材178が固定されている。部材178には軸受179が固定されており、軸受179にはハンドル軸180が軸受179と部材178を貫通して軸支されている。ハンドル軸180の上端部には、L形のハンドル181が固定されている。
【0070】
ハンドル軸180の下端部には、スプロケット182が固着されており、スプロケット182と前記スプロケット177の間には、チェーン183が巻き掛けられている。この構造によれば、ハンドル181を回してハンドル軸180を任意の方向へ回転させることにより、チェーン183を介してネジロッド175が回転し、これにより筒体171と共に最下部のロストル板14fが上昇又は下降して、各ロストル板14a〜14fの間の間隙を適宜間隔に調節することができる。
【0071】
(作用)
図1乃至図5を参照して、温風発生装置1及び固体燃料供給装置2の作用を説明する。なお、温風発生装置1を例えば栽培ハウス等の温室の暖房用として使用する場合、温風発生装置1を温室の外に据え付け、温風排出ダクト16と温室をホースやダクトで接続する。このように設置することにより、燃焼炉12内で生じる燃焼ガスは、熱交換通気路109内を通る空気とは別に煙突134から温室の外の大気へ排出され、暖房用としては利用されないので安全である。
【0072】
まず、固体燃料供給装置2のホッパー22に貯留された木質チップ等の固体燃料3を固体燃料供給管23によって温風発生装置1の燃焼炉12内に適量供給される。温風発生装置1の運転中においては、固体燃料3の供給は、燃焼炉12内の燃焼の状況に対応して連続的又は間欠的に行われる。
【0073】
固体燃料供給管23の先端排出部230から供給された固体燃料3は、落下して、まず、傘152の円錐面に当たり、全周に振り分けられ、ロストル装置14の各ロストル板14a〜14fで形成される段部にほぼムラなく散らすように落とすことができるので、後記する点火から自燃まで、効果的な燃焼が可能になる。
【0074】
各ロストル板14a〜14f上に落ちた固体燃料3は、各ロストル板14a〜14fで形成された複数の段部にそれぞれ堆積する。次に、各段部に堆積した固体燃料3に、点火口137から公知点火装置を使用する等して、手動によって点火する。点火する際には、より短時間で点火できるように、各ロストル板14a〜14fの間の通気部153となる間隙を狭めておく(図4(a)参照)。なお、点火装置として点火バーナーを採用することもできる。
【0075】
そして、温風発生装置1の吸気ファン11を作動せて、炉室10内の熱交換通気路109に空気を取り入れ、熱交換通気路109内に燃焼炉12の周りを通り温風排出ダクト16へ向かう空気の流れをつくる。
【0076】
また、一方で燃焼炉12内においては、固体燃料3の自燃が始まり、燃焼炉内の温度が上がることで燃焼炉12内に煙突134方向へ向かう燃焼ガスの流れが生じる。これにより、空気取入口138から空気が入り、ロストル装置14に空気が供給されるので固体燃料3は継続して自燃をする。
【0077】
各ロストル板14a〜14f上の固体燃料3をより効率よく燃焼させるには、ロストル板調節装置17のハンドル181を手動で所要方向へ回し、ネジロッド175を回転させて、筒体171と最下部のロストル板14fを下降させて、各ロストル板14a〜14f間の通気部153の上下方向の広さを拡げるようにする(図4(b)参照)。
【0078】
これにより、各ロストル板14a〜14fの上に堆積している固体燃料3の燃焼部に、空気が各通気部153の全周方向から入り、これによってより多くの空気が供給され、更には、各ロストル板14a〜14fの中心にある通気筒150の各通気孔151からも固体燃料3へ向けて空気が供給されるので、火力をより強くすることができる。
なお、火力を弱めるよう調節する際には、ロストル板調節装置17のハンドル181を前記とは逆方向に回し、各ロストル板14a〜14fの間の間隙を適宜間隔に狭めて各通気部153を狭くするようにし、各通気部153を通り供給される空気の量を少なくする。
【0079】
このように、ロストル板調節装置17によって各ロストル板14a〜14fの間の間隙を調節することにより、火力の調節が可能である。また、ロストル装置14及びロストル板調節装置17の各部材は、温風発生装置1の運転中には相当な高温となるが、空気取入口138から取り込まれる空気によって、冷却が継続的に行われるので、熱膨張による変形をある程度抑制することができ、部材の変形により作動不能になることを防止できる。
【0080】
そして、ロストル装置17における固体燃料3の自燃が継続し、燃焼炉12の温度が、例えば800〜900℃まで高くなると、前記熱交換通気路109内を流通する空気は、燃焼炉12の外面に触れたり、その周りを通ることによって熱交換が行われるので、十分に加温されて温風排出ダクト16から温室内へ排出され、温室の暖房用として利用することができる。
【0081】
図6を参照し、ロストル装置の他の実施の形態を説明する。
ロストル装置14gは、前記ロストル装置14とは逆に、下側のロストル板が径大となるように設けられる。ロストル装置14gは、前記ロストル装置14と同様に六枚のロストル板14h、14i、14j、14k、14m、14nを有し、各ロストル板14h〜14nの中央には、通気筒150が通る内径(符号省略)を有している。
【0082】
最上部のロストル板14hは、通気筒150と共に吊り部材149bによって燃焼炉13の側壁131に吊設されている。各ロストル板14h〜14nは、伸縮連結具(図6では見えない)により前記ロストル板14a〜14fと同様に連結されている。また、最下部のロストル板14nには筒体171が固定され、前記ロストル板14fと同様に、ロストル板調節装置17のネジロッド175によって上下方向に動かすことができるようになっている。
【0083】
この構造によれば、上方から落下して供給される固体燃料は、傘152に当たって、段部を構成している各ロストル板14h〜14nの上面に落ちて堆積し、各通気部153から空気を放射方向へ供給して燃焼させることができる。なお、最下部のロストル板14nの外径部(外周部)と燃焼炉13の側壁131の間には全周にわたり隙間139が形成されており、固体燃料の燃えかすである灰を下方へ落とす灰落とし部となっている。
【0084】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0085】
1 温風発生装置
10 炉室
101 底板
102、103、104、105 側板
106 天板
107 差込口
108 吸気口
109 熱交換通気路
11 吸気ファン
111 吸気管
112 吊り部材
12 燃焼炉
13 炉本体
130 差込口
131 側壁
132 上板
133 排煙ダクト
134 煙突
135 径小部
136 空気噴射管
136a 鉛直部
136b 水平部
137 点火口
138 空気取入口
14 ロストル装置
14a、14b、14c、14d、14e、14f ロストル板
H 穴
140 固定具
141 ネジ孔
142 円環部
143 連係部
144、144a 切欠部
145 軸ピン
146、146a 伸縮連結具
147 腕部材
148 スナップリング
149 吊り部材
149a 固体燃料誘導部材
150 通気筒
151 通気孔
152 傘
153 通気部
154 隙間
14g ロストル装置
14h、14i、14j、14k、14m、14n ロストル板
149b 吊り部材
139 隙間
16 温風排出ダクト
17 ロストル板調節装置
171 筒体
172 部材
173 通し孔
174 ネジ管
175 ネジロッド
176 軸受
177 スプロケット
178 部材
179 軸受
180 ハンドル軸
181 ハンドル
182 スプロケット
183 チェーン
2 固体燃料供給装置
20 架台
21 支脚
22 ホッパー
23 固体燃料供給管
230 先端排出部
24 搬送スクリュー
25 ギヤードモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
前記ロストル装置は、
穴の内径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
該各ロストル板は下側のロストル板の穴の内径が順次径小となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板の間には、通気部となる間隙が設けられている、
燃焼炉。
【請求項2】
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
前記ロストル装置は、
穴の内径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
該各ロストル板は下側のロストル板の穴の内径が順次径小となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板を上下方向に動かして各ロストル板の間に形成される通気部となる間隙を調節するための間隙調節手段を備えている、
燃焼炉。
【請求項3】
ロストル装置が、各ロストル板を上下方向に動かすときに、各ロストル板を連動させて通気部となる各間隙を相互に等間隔となるようにして間隔を調節することができる構造の伸縮連結具を含んでいる、
請求項2記載の燃焼炉。
【請求項4】
各ロストル板は、ロストル板の穴の内径が円形又は多角形状である、
請求項1、2又は3記載の燃焼炉。
【請求項5】
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
ロストル装置は、
外径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
下側のロストル板の外径が順次径大となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板の間には、通気部となる間隙が設けられている、
燃焼炉。
【請求項6】
固体燃料を使用する燃焼炉であって、
該燃焼炉は、
炉本体と、該炉本体内部に配されているロストル装置を備えており、
前記炉本体は、
前記ロストル装置に空気を導入する空気取入部と、
燃焼ガスを排出する排気部と、
を有し、
ロストル装置は、
外径がそれぞれ異なる上下方向に配された複数のロストル板を有し、
下側のロストル板の外径が順次径大となるように配され、各ロストル板上面に複数の段部が形成されており、
前記各ロストル板を上下方向に動かして各ロストル板の間に形成される通気部となる間隙を調節するための間隙調節手段を備えている、
燃焼炉。
【請求項7】
ロストル装置が、各ロストル板を上下方向に動かすときに、各ロストル板を連動させて通気部となる各間隙を相互に等間隔となるようにして間隔を調節することができる構造の伸縮連結具を含んでいる、
請求項6記載の燃焼炉。
【請求項8】
各ロストル板は、ロストル板の外径が円形又は多角形状である、
請求項5、6又は7記載の燃焼炉。
【請求項9】
ロストル装置の各ロストル板の中心に、周壁部に多数の通気孔を有する通気筒が配されており、通気筒の上部には、落下して当たった固体燃料を全周に振り分けて各ロストル板上に落とす振り分け手段を有している、
請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の燃焼炉。
【請求項10】
固体燃料の燃焼による熱と吸気した空気との熱交換により温風を発生させる温風発生装置であって、
該温風発生装置は、
請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の燃焼炉と、
該燃焼炉を囲んで設けられた炉室と、
を有し、
前記炉室は、
吸気手段と、
該吸気手段で取り入れた空気を前記燃焼炉の周りに流通させて熱交換をする熱交換通気路と、
炉室の外部へ温風を排出する温風排出部と、
を有している、
温風発生装置。
【請求項11】
燃焼炉の排気部が排気筒を有し、該排気筒内に熱交換通気路内の空気を排気筒の排出口方向へ向けて送気し、排気部内の燃焼ガスの流れを速める送気管を備えている、
請求項10記載の温風発生装置。
【請求項12】
温風発生装置の燃焼炉内に対し固体燃料を供給する固体燃料供給装置を備えている、
請求項10又は11記載の温風発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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