説明

燃焼装置

【課題】 パイロットバーナに対するガス燃料の供給を停止した場合であっても、メインバーナにてCOや未燃物を発生させることなく安定した燃焼状態を形成可能な、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、パイロットバーナ50とメインバーナ10とを備えた燃焼装置であって、前記メインバーナ10が燃焼状態にあるとき、前記パイロットバーナ50へ供給される空気の供給量が調整可能であることを特徴としている。ここで、前記パイロットバーナ50へ供給される空気の供給量は、前記パイロットバーナ50を冷却可能な量である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラ等に用いられる燃焼装置に関し、詳しくは、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガス燃料を燃焼させて蒸気や温水を得るべく構成されたボイラにおいて、その燃焼装置としては、例えば、パイロットバーナとメインバーナとを備えた構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、「パイロットバーナ」とは、メインバーナに着火を行うための着火手段として機能すべく設けられたバーナであって、メインバーナに隣接して設けられている。また「メインバーナ」とは、ボイラに必要とされるガス燃料を供給可能に構成されたバーナであって、必要に応じて、低燃焼と高燃焼とが切り換え可能に構成されている。また、パイロットバーナには、いくつかの燃焼形態のものが知られており、例えば、メインバーナが着火された後に消火されるものや、メインバーナと共に連続的に燃焼を継続するもの等がある。
【0004】
特許文献1にて開示された燃焼装置は、メインバーナと、このメインバーナの側方に配置されたパイロットバーナとを有し、メインバーナおよびパイロットバーナには、ガス供給管から分岐した配管を通じてガス燃料が供給される。そして、パイロットバーナの点火を確認してから、メインバーナに対するガス燃料の供給が行われ、パイロットバーナの火炎を用いて、メインバーナへの着火が行われる。この従来技術においては、着火不良の確率を低減させるために、例えば、一つのメインバーナに対して複数のパイロットバーナが設けられている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−196942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来技術にかかる燃焼装置は、燃焼用空気を供給するための送風機を有しており、パイロットバーナおよびメインバーナに対しては、一つの送風機から燃焼用空気が供給されている。そして、このように構成された燃焼装置においては、メインバーナの着火後、パイロットバーナは消火される。つまり、メインバーナの着火が確認された後は、パイロットバーナへのガス燃料の供給は行われない。
【0007】
しかしながら、従来技術においては、パイロットバーナへのガス燃料の供給が停止されても、送風機からの燃焼用空気は依然として供給され続ける。したがって、メインバーナ近傍には、パイロットバーナ経由の空気も供給されることとなるため、メインバーナの燃焼状態を不安定にして悪影響を及ぼすという問題があった。
【0008】
具体的には、パイロットバーナからの空気がメインバーナにて形成される火炎に吹き付ける形になるため、局所的に火炎温度が低下して、COや未燃物の発生源になるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、パイロットバーナに対するガス燃料の供給を停止した場合であっても、メインバーナにてCOや未燃物を発生させることなく安定した燃焼状態を形成可能な、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、前記メインバーナが燃焼状態にあるとき、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であることを特徴としている。より具体的には、本発明は、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、前記メインバーナが燃焼状態にあるとき、前記パイロットバーナへの燃焼供給が停止され、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であることを特徴としている。
【0011】
また、本発明にかかる燃焼装置においては、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が、前記パイロットバーナを冷却可能な量である構成が好ましい。
【0012】
また、本発明にかかる燃焼装置においては、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が零であって、前記パイロットバーナの外側に対して、前記パイロットバーナを冷却するための空気が供給される構成が好ましい。
【0013】
さらに、本発明にかかる燃焼装置においては、前記パイロットバーナに接続された空気供給経路に、空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられている構成が好ましい。
【0014】
また、本発明にかかる燃焼装置においては、前記供給量調整手段が、空気供給経路に設けられた電磁弁を用いて構成されていることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、前記パイロットバーナへ空気を供給するための空気供給経路が、前記メインバーナへ供給される空気量を調整するダンパの上流側から分岐して設けられており、前記空気供給経路には、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、パイロットバーナに対するガス燃料の供給を停止した場合であっても、メインバーナにてCOや未燃物を発生させることなく安定した燃焼状態を形成可能な、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施形態を説明する前に、本明細書において使用する用語について説明する。
【0018】
本明細書において、単に「ガス」と称する場合、ガスとは、燃焼反応中のガスおよび燃焼反応が完了したガスの少なくとも一方を含む概念であり、燃焼ガスと称することもできる。つまり、ガスとは、燃焼反応中のガスおよび燃焼反応が完了したガスの両方を有する場合、燃焼反応中のガスのみを有する場合、あるいは燃焼反応が完了したガスのみを有する場合の、いずれをも含む概念である。以下、特に説明しない場合は同様の概念である。
【0019】
また、ガス温度は、特に説明しない限り、燃焼反応中のガスの温度を意味し、燃焼温度あるいは燃焼火炎温度と同義である。さらに、ガス温度の抑制とは、ガス(燃焼火炎)温度の最高値を低く抑えることを意味する。なお、通常、燃焼反応は、上述した「燃焼反応が完了したガス」中においても極微量であるが継続しているので、「燃焼反応の完了」とは、燃焼反応の100%完結を意味するものではない。
【0020】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
まず、本実施形態の第一態様は、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、メインバーナが燃焼状態にあるとき、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であることを特徴としている。つまり、この第一態様にかかる燃焼装置は、メインバーナ着火前(パイロットバーナ着火時)とメインバーナ着火後(パイロットバーナ消火時)とで、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であるように構成されている。
【0022】
ここで、「パイロットバーナ」とは、メインバーナに着火を行うための着火手段として機能すべく設けられたバーナであって、メインバーナに隣接して設けられている。また「メインバーナ」とは、ボイラに必要とされるガス燃料を供給可能に構成されたバーナであって、必要に応じて、燃焼量を多段階(低燃焼、高燃焼等)に切り換え可能に構成されている。
【0023】
この第一態様にかかる燃焼装置を構成するメインバーナとしては、例えば、平板状であって、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成された予混合バーナが用いられる。その一例としては、波板と平板とを交互に積層して、多数の予混合ガス噴出孔を有すべく構成された予混合ガスバーナがあげられる。ただし、本実施形態にかかるメインバーナは、この構成に限定されず、好ましくは、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成されたバーナとするが、どのような構成であってもよい。したがって、例えば、本実施形態にかかるメインバーナは、予混合ガスを噴出する多数の噴出孔を有するセラミックプレートを用いて構成してもよい。
【0024】
また、この第一態様にかかる燃焼装置を構成するパイロットバーナは、メインバーナに隣接して設けられておれば、その構成は、特に限定されない。一例としては、筒状の予混合ガス噴出部がメインバーナの近傍に設けられたパイロットバーナが用いられる。また、他例としては、メインバーナに隣接して設けられた、平板状であって、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成されたパイロットバーナを用いてもよい。
【0025】
この第一態様にかかる燃焼装置によれば、メインバーナが燃焼状態にあるとき、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であるため、必要に応じてパイロットバーナへ供給される空気の供給量を調整して、メインバーナの燃焼状態を阻害しない燃焼装置を得ることができる。つまり、パイロットバーナからの空気が、メインバーナにて形成される火炎に対して過剰に吹き付けることがなくなるため、局所的な火炎温度の低下を防止し、COや未燃物の発生を抑えることができる。
【0026】
本実施形態の第二態様は、第一態様にかかる燃焼装置において、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が、パイロットバーナを冷却可能な量であるように構成されている。つまり、この第二態様にかかる燃焼装置は、メインバーナ着火前(パイロットバーナ着火時)とメインバーナ着火後(パイロットバーナ消火時)とで、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能であって、パイロットバーナへ供給される空気量が、パイロットバーナを冷却可能な量であるように構成されている。
【0027】
このような構成によれば、パイロットバーナからの空気量が「零」ではなく、パイロットバーナを冷却可能な量であるため、パイロットバーナからの空気が、メインバーナにて形成される火炎に対して過剰に吹き付けることがなくなると共に、パイロットバーナ自身の耐久性を向上させることができる。
【0028】
本実施形態の第三態様は、第一態様にかかる燃焼装置において、パイロットバーナへ供給される空気の供給量が零であって、パイロットバーナの外側に対して、パイロットバーナを冷却するための空気が供給されるように構成されている。つまり、この第三態様にかかる燃焼装置は、メインバーナ着火後(パイロットバーナ消火時)に、パイロットバーナへ供給される空気量を「零」として、パイロットバーナの外側に対して僅かな空気を供給すべく構成されている。
【0029】
このような構成によれば、パイロットバーナからの空気量が「零」であるため、メインバーナ着火後、パイロットバーナからの空気が、メインバーナにて形成される火炎に吹き付けることがなくなる。すなわち、パイロットバーナからの空気によって、メインバーナの燃焼状態に悪影響を及ぼすことがなくなるため、局所的な火炎温度の低下をなくし、COや未燃物の発生を抑えることができる。また、この構成によれば、パイロットバーナの外側には僅かな空気が供給されるため、パイロットバーナ自身の耐久性も向上させることができる。
【0030】
本実施形態の第四態様は、第一態様〜第三態様にかかる燃焼装置において、パイロットバーナに接続された空気供給経路に、空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられている。
【0031】
また、本実施形態の第五態様は、第四態様にかかる燃焼装置において、供給量調整手段が、空気供給経路に設けられた電磁弁を用いて構成されている。
【0032】
なお、本実施形態にかかる燃焼装置は、上記第五態様に限定されるものではなく、供給量調整手段の構成要素は、電磁弁に限定されない。したがって、例えば、供給量調整手段は、ダンパ、オリフィス等、空気量を調整可能なものであれば、如何なる構成要素を用いてもよい。
【0033】
本実施形態の第六態様は、パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、パイロットバーナに空気を供給するための空気供給経路が、メインバーナへ供給される空気量を調整するダンパの上流側から分岐して設けられており、空気供給経路には、パイロットバーナへ供給される空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0034】
このような構成によれば、ダンパによってメインバーナへ供給される空気量を調整した場合であっても、パイロットバーナへ供給される空気量は供給量調整手段によって適切に調整される。より具体的には、例えば、ダンパによってメインバーナへの空気量を絞った場合、ダンパの上流側から分岐して設けられた空気供給経路の空気圧は高まるため、供給量調整手段を設けない構成であれば、パイロットバーナへの空気供給量が増加する。しかしながら、本実施形態によれば、供給量調整手段を有するため、上記のようにダンパによってメインバーナへの空気量を絞った場合であっても、パイロットバーナへ供給される空気量を適切に調整可能である。よって、このような構成によれば、パイロットバーナからの空気によって、メインバーナの燃焼状態に悪影響を及ぼすことがなくなり、メインバーナにおける局所的な火炎温度の低下をなくし、COや未燃物の発生を抑えることができる。
【0035】
なお、上記実施形態においては、燃焼装置が設置可能なボイラ等の形態については特に言及しなかったが、本発明は、これらを限定しない。すなわち、上記各実施形態にかかる燃焼装置は、様々な形態のボイラ等に搭載可能である。
【0036】
例えば、上記各実施形態にかかる燃焼装置は、多数の熱吸収用の水管(伝熱管)を用いて構成された缶体を備えたボイラに搭載可能である。ボイラを構成する缶体は、上部管寄せおよび下部管寄せを備えており、この上下の管寄せ間に複数の水管を立脚して配設することによって構成されている。一例としては、上下の管寄せ間に設けられた多数の水管を、略矩形のガス流動空間内に、所定間隔を隔てて配設された、いわゆる「角型缶体」があげられ、上記各実施形態にかかる燃焼装置を搭載する場合には、燃焼装置は、この角型缶体の一方側面に近接して設けられる。
【0037】
また、上記各実施形態にかかる燃焼装置は、上記角型缶体のみならず、水管を円周状に配設した(あるいは複数の水管群を同心円状に配設した)「丸型缶体」に搭載してもよい。
【0038】
さらに、上記各実施形態にかかる燃焼装置は、ボイラのみならず、他の装置にも搭載可能であって、例えば、給湯器、吸収式冷凍機の再熱器等の熱機器に適用してもよい。
【0039】
次に、本発明の実施例を示すが、本発明はもとより上記実施形態および下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0040】
以下、本発明にかかる燃焼装置を適用した実施例について、図面に基づき説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施例を適用した蒸気ボイラの縦断面の説明図である。また、図2は、図1のII−II線に沿う横断面の説明図である。
【0042】
これらの図1および図2に示すように、本実施例にかかるボイラ1は、平面状の予混合ガス噴出面(平板状で、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成された燃焼面)を有する完全予混合式のバーナ10(本発明の「メインバーナ」に相当)、多数の熱吸収用の水管(伝熱管)21,22,23を用いて構成された缶体20、バーナ10に対して燃焼用空気を送るために設けられた送風機30、および缶体20内の排ガスをボイラ1外部に排出するために設けられた煙突部40等を用いて構成されている。加えて、本実施例においては、バーナ10の着火手段として、バーナ10に近接してパイロットバーナ50が設けられている。このバーナ10およびパイロットバーナ50が、本発明の「燃焼装置」に相当する。なお、これらの図1および図2においては、図面が煩雑化することを避けるために、パイロットバーナ50の一部を構成する燃料供給経路および空気供給経路は省略している。
【0043】
本実施例にかかるボイラ1を構成するバーナ10は、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成された予混合ガス噴出面を有する予混合ガスバーナであって、波板と平板とを交互に積層して構成されている。このような構成に基づき、バーナ10の予混合ガス噴出面(燃焼面)10aには、多数の予混合ガス噴出孔が形成されることとなる。そして、このバーナ10は、缶体20を構成する水管(水管群)に近接して設けられている。なお、詳細な構造等はここでは省略するが、本実施例にかかるバーナ10は、例えば、特許第3221582号公報に記載された「燃焼バーナ」と同様な構成を有している。また、その具体的な構成は省略するが、本実施例にかかるバーナ10は、供給されるガス燃料量および燃焼用空気量を調整して、低燃焼と高燃焼とを実施可能に構成されている。さらに、このように多段的な燃焼状態を形成可能なバーナ10においては、燃焼開始時には、まずは低燃焼状態として、その後、高燃焼状態に移行すべく構成されている。
【0044】
また、本実施例にかかるボイラ1を構成する缶体20は、上部管寄せ24、下部管寄せ25、およびこれらの上下部管寄せ24,25間に立脚して配設された複数の水管(外側水管21,内側水管22,中央水管23)等を用いて構成されている。この缶体20内においては、外側水管21、内側水管22、および中央水管23が、ガス流動方向(缶体20の長手方向)に配置されており、中央水管群(中央水管23を用いて構成された水管群)を中心として、二列ずつの内側水管群(内側水管22を用いて構成された水管群)および外側水管群(外側水管群21を用いて構成された水管群)が構成されている。また、隣り合う水管同士は、千鳥状に配設されている。
【0045】
さらに、図2に示すように、本実施例にかかる缶体20においては、長手方向の両側部に設けられた外側水管21と、各外側水管21間を連結した連結部26とを用いて、一対の水管壁27が構成されている。缶体20は、この一対の水管壁27と、上下部管寄せ24,25とを用いて、略矩形のガス流動空間29が形成されることとなり、このガス流動空間29内に、所定間隔を隔てて、内側水管22および中央水管23が配設されている。
【0046】
また、図2に示すように、本実施例にかかる缶体20においては、内側水管22の一部を抜管した抜管領域28が設けられている。この実施例においては、例えば、直径(外径)60mm程度の水管を、ガスの流れ方向に各内側水管群からそれぞれ2本〜4本ずつ抜管して、抜管領域28が構成されている。このような抜管領域28を構成しているのは、ガスの滞留時間を制御するためであって、本実施例においては、缶体20内に約1300℃のガスが15msec程度滞留するように抜管領域28が構成されている。つまり、この抜管領域28は、燃焼空間を確保するために設けられている。
【0047】
このように構成された缶体20によれば、バーナ10に近接する水管21,22,23にてガスが冷却されてガス温度が抑制されるため、低NOxを実現できる。加えて、この缶体20によれば、抜管領域28にて、急冷後のガスの酸化反応が促進されるため、COの低減をも実現できる。
【0048】
本実施例にかかるボイラ1を構成する送風機30は、バーナ10に対して燃焼用空気を送るために設けられたものであって、この送風機30とバーナ10とは、空気供給部31を用いて接続されている。この空気供給部31中には、ガス燃料供給管32が設けられており、ガス燃料供給管32には、高燃焼時と低燃焼時とで燃料流量を調整する燃料調整弁(図示省略)が設けられている。
【0049】
また、この空気供給部31中には、送風機30からバーナ10へ供給される空気量を調整するためのダンパ33が設けられている。このダンパ33は、空気供給部31中にて回動可能に構成されており、空気供給部31の開度を調節することによって、バーナ10へ供給される空気量を制御している。なお、この図1においては省略しているが、ダンパ33の上流側には、パイロットバーナ50に空気を供給するための空気供給経路の一端が設けられている。
【0050】
本実施例にかかるボイラ1を構成する煙突部40は、その入口がバーナ10と対向すべく、缶体20の最下流側に設けられている。したがって、本実施例にかかるボイラ1においては、バーナ10にて生成されたガスは、缶体20を構成する水管21,22,23と直線的に接触した後(接触して熱交換を行った後)、排ガスとして煙突部40を介してボイラ1外部に排出される。
【0051】
本実施例にかかるボイラ1を構成するパイロットバーナ50は、筒状に形成されており、その先端部(予混合ガス噴出部50a)がバーナ10に近接して設けられている。具体的には、図3に示すように構成されている。図3は、本実施例にかかるパイロットバーナの概略構成図を示したものである。
【0052】
本実施例にかかるパイロットバーナ50は、図3に示すように、バーナ10の予混合ガス噴出面10aに近接した予混合ガス噴出部50a、およびこの予混合ガス噴出部50aに連通した予混合ガス混合部50bを備え、この予混合ガス混合部50bには、第四空気供給経路64とガス燃料供給経路65とが接続されている。
【0053】
パイロットバーナ50に燃焼用空気を供給するために設けられた第四空気供給経路64は、ダンパ33の上流側に設けられた第一空気供給経路61から分岐した第二空気供給経路62および第三空気供給経路63と接続されている。そして、これらの第一〜第三空気供給経路61,62,63および第四空気供給経路64を経て、パイロットバーナ50の予混合ガス混合部50bには、燃焼用空気が供給される。第二空気供給経路には、第一電磁弁71(本発明の「供給量調整手段」に相当)と第一オリフィス72とが設けられ、第三空気供給経路には、第二オリフィス73が設けられている。また、パイロットバーナ50にガス燃料を供給するために設けられたガス燃料供給経路65には、第二電磁弁74と第三オリフィス75とが設けられている。
【0054】
本実施例においては、第二空気供給経路に設けられた第一電磁弁71によって、適宜パイロットバーナ50へ供給される空気量が調整され、ガス燃料供給経路65に設けられた第二電磁弁74によってパイロットバーナ50へ供給されるガス燃料量が調整される。
【0055】
本実施例にかかるボイラ1は、以上のように構成されており、この構成に基づき、以下のような作用効果を奏する。
【0056】
本実施例においては、まず、パイロットバーナ50の着火が行われた後、そのパイロットバーナ50の火炎を用いて、バーナ10への着火が行われる。また、バーナ10においては、低燃焼あるいは高燃焼が行われるが、高燃焼が行われる場合でも、低燃焼状態を経て高燃焼状態への移行が行われる。したがって、いずれの場合でもあっても、本実施例においては、まずは、パイロットバーナ50を用いて、バーナ10における低燃焼が行われることとなる。
【0057】
バーナ10にて低燃焼が行われる場合には、高燃焼の場合と比較して、バーナ10へ供給されるガス燃料量および燃焼用空気量は絞られた状態となる。ガス燃料量は、ガス燃料供給管32に設けられた燃料調整弁(図示省略)によって調整され、燃焼用空気量は、空気供給部31内のダンパ33の開度によって調整される。つまり、低燃焼に必要な燃焼用空気を供給する場合には、ダンパ33は「開」状態から「閉」状態に傾くため、ダンパ33上流側の空気圧は、高燃焼時よりも低燃焼時の方が高まることとなる。
【0058】
パイロットバーナ50に燃焼用空気を供給するための第一空気供給経路61は、図3に示すように、ダンパ33の上流側から分岐して設けられているため、何の措置も施さなければ(単に配管のみで接続したような場合には)、バーナ10の燃焼開始時(低燃焼開始時)に、パイロットバーナ50から高圧の空気が噴出されることとなって、パイロットバーナ50自身の着火および燃焼状態が不安定となる。しかしながら、本実施例においては、第一空気供給経路61を第二空気供給経路62および第三空気供給経路63に分岐して、それぞれの経路62,63にオリフィス72,73を設けているため、低燃焼時におけるダンパ33開度に対応して、適切な燃焼用空気をパイロットバーナ50(の予混合ガス混合部50b)へ供給することができる。
【0059】
本実施例においては、上記のように、空気供給経路61,62,63,64を介して供給された燃焼用空気と、ガス燃料供給経路65を介して供給されたガス燃料とが、予混合ガス混合部50bにて混合されて、筒状に形成されたパイロットバーナ50の先端部(予混合ガス噴出部50a)から予混合ガスが噴出される。そして、着火碍子等(図示省略)の着火手段を用いて、パイロットバーナ50の予混合ガス噴出部50aから噴出される予混合ガスに対して着火が行われる。
【0060】
次いで、ガス燃料供給管32から供給されたガス燃料と、送風機30から供給された空気とが、空気供給部31中で混合され、ここで混合された予混合ガスがバーナ10へ供給される。この際、ガス燃料供給管32からは、低燃焼に必要な量(例えば、高燃焼の30%〜50%程度)のガス燃料が供給される。ガス燃料の供給量の調整は、燃料調整弁(図示省略)によって行われる。送風機30からは、低燃焼に必要な量の空気が供給される。
【0061】
バーナ10の予混合ガス噴出面10aから噴出された予混合ガスは、パイロットバーナ50により着火され、バーナ10にて火炎を伴う燃焼反応中のガスFが形成される。予混合ガスは、バーナ10から、缶体20内の水管21,22,23に対して、略垂直となるように(直交するように)噴出されているため、燃焼反応中のガスFは、缶体20内の水管21,22,23と交差するように接触を繰り返して(水管と熱交換を行った後)、排ガスとなる。そして、この排ガスは、缶体20の最下流側に設けられた煙突部40を介して、ボイラ1外部に排出される。
【0062】
さて、以上のように、バーナ10への着火が行われた後、バーナ10においては、低燃焼状態が継続されたり、あるいは低燃焼状態から高燃焼状態への移行が行われたりして、ボイラ1にて必要とされる燃焼状態が維持される。一方、バーナ10の着火が確認された後、パイロットバーナ50は、「着火手段」としての目的を達成するため、パイロットバーナ50に対するガス燃焼の供給は停止される。具体的には、ガス燃料供給経路65の第二電磁弁74を閉止して、ガス燃料の供給が停止される。
【0063】
上記のように、ガス燃料の供給が停止されると、パイロットバーナ50の先端部(予混合ガス噴出部50a)からは、「空気」のみが噴出されることとなる。ここで、パイロットバーナに何の措置も施していなければ(従来技術参照)、この噴出される「空気」によって、バーナ10の燃焼状態が不安定となって、先に述べたような種々の弊害(COの発生等)が生ずる。
【0064】
しかしながら、本実施例においては、第二空気供給経路62に第一電磁弁71が設けられているため、この第一電磁弁71の開閉状態を適宜調整することによって、従来技術にて生じていたような弊害なく、バーナ10の燃焼状態を良好に維持することができる。具体的には、ガス燃料供給経路65の第二電磁弁74を閉止して、ガス燃料の供給を停止すると同時に、第二空気供給経路62の第一電磁弁71も閉止して、第二空気供給経路62を介して供給される空気量を「零」とする。このような構成とすることにより、パイロットバーナ50の先端部(予混合ガス噴出部50a)からは、第三空気供給経路63を介して供給される僅かな空気のみが噴出されることとなる。
【0065】
上記第三空気供給経路63を介して供給される空気量は、バーナ10の燃焼状態に悪影響を及ぼすことなく、且つパイロットバーナ50を冷却可能な量である。つまり、バーナ10からの熱的影響を受けるパイロットバーナ50を適切に冷却して、パイロットバーナ50の耐久性を向上させるのに必要な量の空気が、第三空気供給経路63を介して供給される。
【0066】
よって、本実施例にかかる第二オリフィス73の開口径は、バーナ10の燃焼状態に悪影響を及ぼすことなく、且つパイロットバーナ50を冷却可能な空気量となるように設定されている。また、第一オリフィス72の開口径は、第三空気供給経路63からの空気量(第二オリフィス73の開口径に基づく空気量)と合わせて、パイロットバーナ50が適切な燃焼状態を維持可能な空気量となるように設定されている。
【0067】
以上説明したように、本実施例においては、パイロットバーナ50消火時に、単にガス燃料の供給を停止するのみではなく、第一電磁弁71を用いて、燃焼用空気の供給量を制御している。また、この制御の際、燃焼用空気の供給量は、バーナ10の燃焼状態に悪影響を及ぼすことなく、且つパイロットバーナ50を冷却可能な量としている。
【0068】
したがって、本実施例によれば、バーナ10(メインバーナ)の近傍にパイロットバーナ50が設けられた構成であっても、パイロットバーナ50からの空気がバーナ10にて形成される火炎に吹き付けて局所的に火炎温度の低下を招くことがなくなり、COや未燃物の発生を抑制することができる。
【0069】
加えて、パイロットバーナ50には、パイロットバーナ50自身を冷却可能な僅かな量の空気が供給されているので、バーナ10の火炎に近接した位置に設けられたパイロットバーナ50を適切に冷却して、その耐久性を向上させることできる。
【0070】
特に、本実施例によれば、パイロットバーナ50からの空気量がバーナ10(メインバーナ)の負荷に対して大きくなる「低燃焼時」、あるいは「低容量機種」にて高い効果を発揮する。また、本実施例によれば、低燃焼時において、排ガス中のCOの立ち上がり(COが上昇傾向となる箇所)を高O側にする効果、および高O設定にてCOを低減させる効果がある。
【0071】
なお、本発明は、上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で必要に応じて種々の変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0072】
上記実施例においては、バーナ10に近接して設けられたパイロットバーナ50が筒状のバーナとして構成された場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、種々の構成を有するパイロットバーナに適用可能である。例えば、図4に示したような構成にも適用できる。
【0073】
図4は、他実施例にかかるパイロットバーナの概略構成図を示したものである。なお、この他実施例は、パイロットバーナ80以外は、基本的に上述した実施例(図3等参照)と同様の構成を有するため、以下においては、上記実施例と同様の構成要素については同様の符号を付してその説明を割愛し、主に他実施例の特徴部分について説明する。
【0074】
他実施例にかかるパイロットバーナ80は、図4に示すように、バーナ10の予混合ガス噴出面10aと略同一平面上に設けられた予混合ガス噴出面80a、およびこの予混合ガス噴出面80aに連通した予混合ガス混合部80bを備え、この予混合ガス混合部80bには、第四空気供給経路64とガス燃料供給経路65とが接続されている。
【0075】
このパイロットバーナ80は、バーナ10と同様に、予混合ガス噴出孔が略同一平面状に形成された予混合ガス噴出面を有する予混合ガスバーナであって、例えば、波板と平板とを交互に積層して構成されている。したがって、バーナ10と一体的に構成して、その一部をパイロットバーナ80として機能させてもよく、また、バーナ10と別体として、バーナ10に密接させた状態でパイロットバーナ80を構成してもよい。さらに、このパイロットバーナ80は、例えば、予混合ガスを噴出する多数の噴出孔を有するセラミックプレートを用いて構成してもよい。
【0076】
この他実施例にかかるパイロットバーナ80は、以上のように構成され、図3等にて説明した実施例と同様に、空気供給経路61,62,63,64を介して供給された燃焼用空気と、ガス燃料供給経路65を介して供給されたガス燃料とが、予混合ガス混合部80bにて混合されて、パイロットバーナ80の予混合ガス噴出面80aから予混合ガスが噴出される。そして、着火碍子等(図示省略)の着火手段を用いて、パイロットバーナ80の予混合ガス噴出面80aから噴出される予混合ガスに対して着火が行われる。
【0077】
そして、このパイロットバーナ80を用いてバーナ10に対する着火を行った後は、ガス燃料の供給が停止されると共に、第二空気供給経路62に設けられた第一電磁弁71を用いて、パイロットバーナ80に対する空気量の制御が行われる。
【0078】
この他実施例にかかるパイロットバーナ80は、以上のように構成され機能するので、図3等にて説明した実施例と同様の効果を得ることができる。
【0079】
また、上記各実施例においては、パイロットバーナ50,80に接続された空気供給経路62に第一電磁弁71を設けて、供給空気量を制御する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、パイロットバーナへ供給される空気量を制御可能であれば、如何なる構成を採用してもよい。したがって、例えば、パイロットバーナの先端部にシャッタ等の開閉手段を設けた構成であってもよい。
【0080】
また、上記各実施例においては、パイロットバーナの内部にパイロットバーナを冷却するための僅かな空気を供給する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、パイロットバーナの冷却が可能のであれば、パイロットバーナ内部の空気量は「零」としてもよい。したがって、例えば、パイロットバーナ消火時においては、パイロットバーナ内部へ供給される空気量を零として、パイロットバーナの外部に対して、パイロットバーナを冷却するための空気を供給するような構成を採用してもよい。
【0081】
さらに、上記各実施例においては、第一空気供給経路61から第二空気供給経路62および第三空気供給経路63に分岐して空気を供給する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、図3および図4において、第三空気供給経路63を設けないような構成としてもよい。このような構成を採用した場合には、第二空気供給経路62には、単に経路の開閉を行うのみではなく、空気量を適宜調整可能な(いわゆる経路の開度を適宜調整可能な)供給量調整手段を設けることが好ましい。このような供給量調整手段としては、例えば、ダンパ、ボールバルブ(開度調整可能なもの、閉状態にて僅かな空気が流れるように貫通孔を設けたもの)、あるいは流量切替弁(電磁弁閉状態にて僅かな空気が流れるように貫通孔を設けたもの)等があげられる。このような構成によれば、パイロットバーナを着火させる場合には、それに応じた開度に空気供給経路を開放して空気を供給し、パイロットバーナ消火時には、開度を調整して、パイロットバーナの冷却に必要な量の空気を供給可能となる。また、必要に応じて、経路を全閉状態として、パイロットバーナへの供給空気量を零とすることもできる。なお、本発明は、第二空気供給経路62に、単に経路の開閉を行う供給量調整手段(例えば、電磁弁等)を設けた構成を排除するものではなく、このような供給量調整手段を設けると共に、パイロットバーナ外部(あるいは内部)に冷却用空気を供給可能な要素を付加する構成としてもよい。
【0082】
また、上記各実施例においては、ボイラ1が蒸気ボイラである場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、温水ボイラでもよい。
【0083】
さらに、上記実施形態および実施例においては、本発明にかかる燃焼装置をボイラに適用する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、本発明にかかる燃焼装置を他の装置、例えば、給湯器、吸収式冷凍機の再熱器等の熱機器に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の一実施例を適用した蒸気ボイラの縦断面の説明図である。
【図2】図1のII−II線に沿う横断面の説明図である。
【図3】本実施例にかかるパイロットバーナの概略構成図を示したものである。
【図4】他実施例にかかるパイロットバーナの概略構成図を示したものである。
【符号の説明】
【0085】
1…ボイラ
10…バーナ(メインバーナ)
10a…予混合ガス噴出面
20…缶体
21…外側水管
22…内側水管
23…中央水管
24…上部管寄せ
25…下部管寄せ
26…連結部
27…水管壁
28…抜管領域
29…ガス流動空間
30…送風機
31…空気供給部
32…ガス燃料供給間
33…ダンパ
40…煙突部
50…パイロットバーナ
50a…予混合ガス噴出部
50b…予混合ガス混合部
61…第一空気供給経路
62…第二空気供給経路
63…第三空気供給経路
64…第四空気供給経路
65…ガス燃料供給経路
71…第一電磁弁
72…第一オリフィス
73…第二オリフィス
74…第二電磁弁
75…第三オリフィス
80…パイロットバーナ
80a…予混合ガス噴出面
80b…予混合ガス混合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、
前記メインバーナが燃焼状態にあるとき、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が調整可能である
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が、前記パイロットバーナを冷却可能な量である
請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量が零であって、前記パイロットバーナの外側に対して、前記パイロットバーナを冷却するための空気が供給される
請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記パイロットバーナに接続された空気供給経路に、空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられている
請求項1から3のいずれか1項に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記供給量調整手段が、空気供給経路に設けられた電磁弁を用いて構成されている
請求項4に記載の燃焼装置。
【請求項6】
パイロットバーナとメインバーナとを備えた燃焼装置であって、
前記パイロットバーナへ空気を供給するための空気供給経路が、前記メインバーナへ供給される空気量を調整するダンパの上流側から分岐して設けられており、
前記空気供給経路には、前記パイロットバーナへ供給される空気の供給量を調整可能な供給量調整手段が設けられている
ことを特徴とする燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−250374(P2006−250374A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−64036(P2005−64036)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(504143522)株式会社三浦プロテック (488)
【Fターム(参考)】