牛の乳質改善剤及び牛の乳質改善方法
【課題】安全で副作用がなく、乳質改善の効果に優れた牛の乳質改善剤並びに牛の乳質改善方法を提供する。
【解決手段】牛の乳質改善剤の有効成分として、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を含有せしめる。また、牛の乳質改善方法として、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させる。
【解決手段】牛の乳質改善剤の有効成分として、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を含有せしめる。また、牛の乳質改善方法として、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛の乳質改善剤及び牛の乳質改善方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳牛より搾乳される牛乳の品質については、乳脂率、無脂固形分率、細胞数、乳蛋白率などについて規格が設定され、その規格を外れた牛乳を出荷した生産者にペナルティを与えるなどして、業界全体として厳格な品質管理が行われている。したがって、それらの基準を満たすように牛乳を生産することは、酪農家にとって、極めて重要なことである。
【0003】
このような問題について、特許文献1には、ツバキ科植物の粉末及び/又はツバキ科植物抽出物を有効成分とする乳質改善剤が開示されている。また、特許文献2には、茶抽出物を含有することを特徴とする乳質改善,乳量増加用組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07―075506号公報
【特許文献2】特開平07−107919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方法では、必ずしもその乳質を改善する効果が十分とはいえなかった。
【0006】
本発明の目的は、安全で副作用がなく、乳質改善の効果に優れた牛の乳質改善剤並びに牛の乳質改善方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を有効成分として含有することを特徴とする牛の乳質改善剤。
[2]前記培養物は、前記微生物を培養する培地に乳酸菌もしくは死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、上記[1]記載の牛の乳質改善剤。
[3]牛の飼料に添加して使用される、上記[1]又は[2]記載の牛の乳質改善剤。
[4]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させることを特徴とする牛の乳質改善方法。
[5]前記培養物は、前記微生物を培養する培地に乳酸菌もしくは死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、上記[4]記載の牛の乳質改善方法。
[6]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を添加した飼料を摂取させる、上記[4]又は[5]記載の牛の乳質改善方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の牛の乳質改善剤並びに牛の乳質改善方法によれば、乳牛より搾乳される牛乳の乳質を、効果的に改善することができる。また、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を用いるので、副作用のリスクがなく、牛の健康管理の観点からも安心である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳量の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図2】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳量の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図3】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳脂率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図4】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳脂率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図5】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの無脂固形分率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図6】図5に示す無脂固形分率の推移における投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図7】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの無脂固形分率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図8】図7に示す無脂固形分率の推移における投与群の開始月(11月)/投与開始1ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図9】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの蛋白質率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図10】図9に示す蛋白質率の推移における投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図11】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの蛋白質率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図12】図11に示す蛋白質率の推移における投与群の開始月(11月)/投与開始3ヶ月(2月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図13】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳糖含有率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の牛の乳質改善剤には、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物(以下、「アウレオバシジウム由来培養組成物」という。)を有効成分として含有せしめる。また、本発明の牛の乳質改善方法においては、乳質を改善しようとする牛又は乳質を維持しようとする牛に、アウレオバシジウム由来培養組成物を摂取させる。
【0011】
上記アウレオバシジウム微生物の培養は、公知の方法(特開昭57−149301号公報等参照)などで行うことができる。例えば、炭素源(ショ糖)0.5〜5.0質量%、N源0.1〜5.0質量%、その他微量物質(例えば、ビタミン類、無機質)を加えた培地(pH5.2〜6.0)に菌を接種し、温度20〜30℃で2〜14日間通気培養、好ましくは通気撹拌培養すればよい。
【0012】
上記アウレオバシジウム微生物の培養は、また、それを培養する生菌の又は死菌化された微生物を加えて、栄養成分として資化させるようにして培養してもよい。この場合、その微生物の培養液中への配合量は、用いる菌体の種類によっても異なるが、通常、100個/mL(培養液)〜100兆個/mL(培養液)程度であることが好ましい。微生物の死菌化は加熱殺菌等によって行うことができる。
【0013】
上記微生物としては、窒素源等のアウレオバシジウム微生物の栄養源を含むものであれば特に制限はないが、例えば乳酸菌や酵母などが挙げられる。乳酸菌としては、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシューム(E.fecium)ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidphilus)、ラクトバチルス・ガセリ(L.gasseri)、ラクトバチルス・マリ(L.mali)、ラクトバチルス・プランタラム(L.plantarum)、ラクトバチルス・ブヒネリ(L.buchneri)、ラクトバチルス・カゼイ(L.casei)、ラクトバチルス・ジョンソニー(L.johnsonii)、ラクトバチルス・ガリナラム(L.gallinarum)、ラクトバチルス・アミロボラス(L.amylovorus)、ラクトバチルス・ブレビス(L.brevis)、ラクトバチルス・ラムノーザス(L.rhamnosus)、ラクトバチルス・ケフィア(L.kefir)、ラクトバチルス・パラカゼイ(L.paracasei)、ラクトバチルス・クリスパタス(L.crispatus)等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptcoccus thermophilus)等のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)等のラクトコッカス属細菌、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B.adolescentis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B.infantis)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B.breve)、ビフィドバクテリウム・カテヌラータム(B.catenulatum)等のビフィドバクテリウム属細菌、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・コアグランス(B.coagulans)等のバチルス属細菌、クロストリジウム・ブチリカム(Clostoridium butilicum)等のクロストリジウム属細菌、などを用いることができる。
【0014】
酵母としては、不完全菌類も含み、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullans)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・インタメディウス(Saccharomyces intemedius)、サッカロマイセス・ヴァリドウスSaccharomyces validus)、サッカロマイセス・エリプソイデウス(Saccharomyces ellipsoideus)、サッカロマイセス・マリリスラー(マリーリスラー)(Saccharomyces mali risler)、サッカロマイセス・マンシュリカス(Saccharomyces mandschuricus)サッカロマイセス・フォルデルマニ(Saccharomyces Vordermannii )、サッカロマイセス・ペーカー(Saccharomyces Peka)、サッカロマイセス・シアシング(Saccharomyces shasshing)、サッカロマイセス・ピリフォルミス(Saccharomyces piriformis)、サッカロマイセス・アナメンシス(Saccharomyces anamensis)、サッカロマイセス・カルティラギノースス(Saccharomyces cartilaginosus)、サッカロマイセス・アワモリ(Saccharomyces Awamori)、サッカロマイセス・バタタエ(Saccharomyces Batatae)、サッカロマイセス・コレアヌス(Saccharomyces Coreanus)、サッカロマイセス・ロブストウス(Saccharomyces robustus)、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces Carlsbergensis)、サッカロマイセス・モナセンシス(Saccharomyces Monacensis)、サッカロマイセス・マルキシアヌス(Saccharomyces Marxianus)、ザイゴサッカロマイセス(チゴサッカロマイセス)・マヨール(Zygosaccharomyces major)、サッカロマイセス・ラクティス(Saccharomyces lactis)、サッカロマイセス・ルクシー(Saccharomyces Rouxii)、ハンゼヌーラ・アノマーラ(Hansenula anomala)などを用いることができる。
【0015】
本発明においては、上記の培養によって得られる培養物をそのまま加熱又は加圧加熱殺菌して用いてもよく、遠心分離等により菌体を分離除去した後、この培養液を殺菌して用いてもよい。また、必要に応じて濃縮したもの、更には乾燥したものを用いることもできる。更に、効果物質のみを抽出して用いることもできる。また、分画していった各々の分画物を用いることもできる。なお、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物は、増粘安定剤等の食品添加物として使用されているものであり安全性が高い。
【0016】
本発明においては、乳質を改善しようとする牛がその適用の対象であるが、乳質が良好な牛に対しても、その乳質が落ちるのを避けるために予防的に用いてもよい。特に、後述の実施例で示すように、牛の乳の無脂固形分率や蛋白質率の値を増加する効果が高い。投与すべき量は、牛の体調、年齢、投与方法・投与回数・投与時期などによって適宜決定することができる。一般的な投与量を例示すれば、例えば、アウレオバシジウム由来培養組成物の固形分換算にして0.025〜4000mgmg/kg(体重)の量で摂取する。また長期間摂取させるようにし、効果を持続的に発揮させることが好ましい。
【0017】
本発明においては、その一形態として、上記アウレオバシジウム由来培養組成物を牛の飼料に添加して使用し、摂取させることもできる。これによれば、牛に給餌するための特別な作業時間を割くことなく、長期間継続的に使用し、摂取させる場合にも、作業性よく行うことができる。
【実施例】
【0018】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0019】
<製造例1>
下記のようにしてアウレオバシジウム プルランス M-2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液を調製した。
【0020】
前培養液を、ショ糖1%、アスコルビン酸0.1%、米糠0.1%を含む液体培地(pH5.3)に適量接種して、25℃、72〜96時間(製造バッチによって異なる)、通気撹拌培養を行った。培養終了後、この培養液を121℃、15分間殺菌した。なお、得られた殺菌後の培養液は、固形分およそ1.2質量%を含む。
【0021】
<試験例1>(吉野)
飼養されている吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種6頭を供試牛とし(投与群)、アウレオバシジウム培養液の投与試験を行った。試験は2010年6月から12月にかけて実施した。投与は8月から開始し、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液300mLを、直接経口投与にて1日1回与え続けた。各月毎に乳汁を採取し、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率を調べた。また、アウレオバシジウム培養液を与えない供試牛13頭を対照群とし、同様に、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率を調べた。なお、測定は、フローサイトメトリー自動分析装置(「フォソマチックFC(Fossomatic TM FC)」FOSS社製)を用いてそのシステムに備えられた自動計測により行った。
【0022】
表1,図1には乳量について、表2,図3には乳脂率について、表3,図5には無脂固形分率について、表4,図9には蛋白質率について、それぞれの各月平均値の結果をその標準偏差とともに示す。なお、該当する場合には図中にT検定による有意差を示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
<試験例2>(大和田)
飼養されている大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種3頭を供試牛とし(投与群)、試験例1と同様にして、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液の投与試験を行った。試験は2010年10月から2011年2月にかけて実施した。投与は11月から開始し、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液300mLを、直接経口投与にて1日1回与え続けた。各月毎に乳汁を採取し、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率、及び乳糖含有率を調べた。また、アウレオバシジウム培養液を与えない供試牛3頭を対照群とし、同様に、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率、及び乳糖含有率を調べた。
【0028】
表5,図2には乳量について、表6,図4には乳脂率について、表7,図7には無脂固形分率について、表8,図11には蛋白質率について、表9,図13には乳糖含有率について、それぞれの各月平均値の結果をその標準偏差とともに示す。また、該当する場合には図中にT検定による有意差を示す。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
[評価1]
無脂固形分率について、吉野の投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)を比較すると、その変化量は0.78、増加率が8.4%であり、統計的に有意な無脂固形分率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.025)(図6)。また、大和田の投与群の開始月(11月)/投与開始3ヶ月(2月)を比較すると、その変化量は0.37、増加率が4.1%であり、大和田の投与群の開始月(11月)/投与開始1ヶ月(12月)の比較において、統計的に有意な無脂固形分率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.09)(図8)。各月の変化量においても、平均0.12の無脂固形分率の安定した増加が認められた。
【0035】
[評価2]
蛋白質率について、吉野の投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)を比較すると、その変化量は0.69、増加率が17.8%であり、統計的に有意な蛋白質率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.007)(図10)。また、大和田の投与群の開始月(11月)/開始3ヶ月(2月)を比較すると、その変化量は0.33、増加率が9.6%であり、統計的に有意な蛋白質率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.027)(図12)。また、対照群の標準偏差の平均がSD(±0.49)であったのに対し、投与群の標準偏差の平均がSD(±0.07)であり、顕著に低く、蛋白質率が安定して増加傾向を示した(表8)(図11B)。
【0036】
以上の結果より、アウレオバシジウム培養液の投与により牛の乳質が改善され、無脂固形分率及び蛋白質率の値が増加することが明らかとなった。また、北海道の牧場で飼育されている牛と千葉県で飼育されている牛に上記のような改善効果の再現性があり、環境的因子に影響されないことがわかった。このようにアウレオバシジウム培養液の乳質改善の効果が明らかになった。
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛の乳質改善剤及び牛の乳質改善方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳牛より搾乳される牛乳の品質については、乳脂率、無脂固形分率、細胞数、乳蛋白率などについて規格が設定され、その規格を外れた牛乳を出荷した生産者にペナルティを与えるなどして、業界全体として厳格な品質管理が行われている。したがって、それらの基準を満たすように牛乳を生産することは、酪農家にとって、極めて重要なことである。
【0003】
このような問題について、特許文献1には、ツバキ科植物の粉末及び/又はツバキ科植物抽出物を有効成分とする乳質改善剤が開示されている。また、特許文献2には、茶抽出物を含有することを特徴とする乳質改善,乳量増加用組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07―075506号公報
【特許文献2】特開平07−107919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方法では、必ずしもその乳質を改善する効果が十分とはいえなかった。
【0006】
本発明の目的は、安全で副作用がなく、乳質改善の効果に優れた牛の乳質改善剤並びに牛の乳質改善方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を有効成分として含有することを特徴とする牛の乳質改善剤。
[2]前記培養物は、前記微生物を培養する培地に乳酸菌もしくは死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、上記[1]記載の牛の乳質改善剤。
[3]牛の飼料に添加して使用される、上記[1]又は[2]記載の牛の乳質改善剤。
[4]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させることを特徴とする牛の乳質改善方法。
[5]前記培養物は、前記微生物を培養する培地に乳酸菌もしくは死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、上記[4]記載の牛の乳質改善方法。
[6]アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を添加した飼料を摂取させる、上記[4]又は[5]記載の牛の乳質改善方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の牛の乳質改善剤並びに牛の乳質改善方法によれば、乳牛より搾乳される牛乳の乳質を、効果的に改善することができる。また、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を用いるので、副作用のリスクがなく、牛の健康管理の観点からも安心である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳量の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図2】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳量の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図3】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳脂率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図4】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳脂率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図5】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの無脂固形分率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図6】図5に示す無脂固形分率の推移における投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図7】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの無脂固形分率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図8】図7に示す無脂固形分率の推移における投与群の開始月(11月)/投与開始1ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図9】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの蛋白質率の推移を示す図表であり、吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図10】図9に示す蛋白質率の推移における投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図11】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの蛋白質率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【図12】図11に示す蛋白質率の推移における投与群の開始月(11月)/投与開始3ヶ月(2月)の比較において、対応のあるT検定を行った結果を示す図表である。
【図13】飼養されている牛にアウレオバシジウム プルランス M-2の培養液を投与したときの乳糖含有率の推移を示す図表であり、大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種を供試牛にしたときの結果である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の牛の乳質改善剤には、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物(以下、「アウレオバシジウム由来培養組成物」という。)を有効成分として含有せしめる。また、本発明の牛の乳質改善方法においては、乳質を改善しようとする牛又は乳質を維持しようとする牛に、アウレオバシジウム由来培養組成物を摂取させる。
【0011】
上記アウレオバシジウム微生物の培養は、公知の方法(特開昭57−149301号公報等参照)などで行うことができる。例えば、炭素源(ショ糖)0.5〜5.0質量%、N源0.1〜5.0質量%、その他微量物質(例えば、ビタミン類、無機質)を加えた培地(pH5.2〜6.0)に菌を接種し、温度20〜30℃で2〜14日間通気培養、好ましくは通気撹拌培養すればよい。
【0012】
上記アウレオバシジウム微生物の培養は、また、それを培養する生菌の又は死菌化された微生物を加えて、栄養成分として資化させるようにして培養してもよい。この場合、その微生物の培養液中への配合量は、用いる菌体の種類によっても異なるが、通常、100個/mL(培養液)〜100兆個/mL(培養液)程度であることが好ましい。微生物の死菌化は加熱殺菌等によって行うことができる。
【0013】
上記微生物としては、窒素源等のアウレオバシジウム微生物の栄養源を含むものであれば特に制限はないが、例えば乳酸菌や酵母などが挙げられる。乳酸菌としては、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシューム(E.fecium)ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidphilus)、ラクトバチルス・ガセリ(L.gasseri)、ラクトバチルス・マリ(L.mali)、ラクトバチルス・プランタラム(L.plantarum)、ラクトバチルス・ブヒネリ(L.buchneri)、ラクトバチルス・カゼイ(L.casei)、ラクトバチルス・ジョンソニー(L.johnsonii)、ラクトバチルス・ガリナラム(L.gallinarum)、ラクトバチルス・アミロボラス(L.amylovorus)、ラクトバチルス・ブレビス(L.brevis)、ラクトバチルス・ラムノーザス(L.rhamnosus)、ラクトバチルス・ケフィア(L.kefir)、ラクトバチルス・パラカゼイ(L.paracasei)、ラクトバチルス・クリスパタス(L.crispatus)等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptcoccus thermophilus)等のストレプトコッカス属細菌、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)等のラクトコッカス属細菌、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B.adolescentis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B.infantis)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B.breve)、ビフィドバクテリウム・カテヌラータム(B.catenulatum)等のビフィドバクテリウム属細菌、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・コアグランス(B.coagulans)等のバチルス属細菌、クロストリジウム・ブチリカム(Clostoridium butilicum)等のクロストリジウム属細菌、などを用いることができる。
【0014】
酵母としては、不完全菌類も含み、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullans)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・インタメディウス(Saccharomyces intemedius)、サッカロマイセス・ヴァリドウスSaccharomyces validus)、サッカロマイセス・エリプソイデウス(Saccharomyces ellipsoideus)、サッカロマイセス・マリリスラー(マリーリスラー)(Saccharomyces mali risler)、サッカロマイセス・マンシュリカス(Saccharomyces mandschuricus)サッカロマイセス・フォルデルマニ(Saccharomyces Vordermannii )、サッカロマイセス・ペーカー(Saccharomyces Peka)、サッカロマイセス・シアシング(Saccharomyces shasshing)、サッカロマイセス・ピリフォルミス(Saccharomyces piriformis)、サッカロマイセス・アナメンシス(Saccharomyces anamensis)、サッカロマイセス・カルティラギノースス(Saccharomyces cartilaginosus)、サッカロマイセス・アワモリ(Saccharomyces Awamori)、サッカロマイセス・バタタエ(Saccharomyces Batatae)、サッカロマイセス・コレアヌス(Saccharomyces Coreanus)、サッカロマイセス・ロブストウス(Saccharomyces robustus)、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces Carlsbergensis)、サッカロマイセス・モナセンシス(Saccharomyces Monacensis)、サッカロマイセス・マルキシアヌス(Saccharomyces Marxianus)、ザイゴサッカロマイセス(チゴサッカロマイセス)・マヨール(Zygosaccharomyces major)、サッカロマイセス・ラクティス(Saccharomyces lactis)、サッカロマイセス・ルクシー(Saccharomyces Rouxii)、ハンゼヌーラ・アノマーラ(Hansenula anomala)などを用いることができる。
【0015】
本発明においては、上記の培養によって得られる培養物をそのまま加熱又は加圧加熱殺菌して用いてもよく、遠心分離等により菌体を分離除去した後、この培養液を殺菌して用いてもよい。また、必要に応じて濃縮したもの、更には乾燥したものを用いることもできる。更に、効果物質のみを抽出して用いることもできる。また、分画していった各々の分画物を用いることもできる。なお、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物は、増粘安定剤等の食品添加物として使用されているものであり安全性が高い。
【0016】
本発明においては、乳質を改善しようとする牛がその適用の対象であるが、乳質が良好な牛に対しても、その乳質が落ちるのを避けるために予防的に用いてもよい。特に、後述の実施例で示すように、牛の乳の無脂固形分率や蛋白質率の値を増加する効果が高い。投与すべき量は、牛の体調、年齢、投与方法・投与回数・投与時期などによって適宜決定することができる。一般的な投与量を例示すれば、例えば、アウレオバシジウム由来培養組成物の固形分換算にして0.025〜4000mgmg/kg(体重)の量で摂取する。また長期間摂取させるようにし、効果を持続的に発揮させることが好ましい。
【0017】
本発明においては、その一形態として、上記アウレオバシジウム由来培養組成物を牛の飼料に添加して使用し、摂取させることもできる。これによれば、牛に給餌するための特別な作業時間を割くことなく、長期間継続的に使用し、摂取させる場合にも、作業性よく行うことができる。
【実施例】
【0018】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0019】
<製造例1>
下記のようにしてアウレオバシジウム プルランス M-2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液を調製した。
【0020】
前培養液を、ショ糖1%、アスコルビン酸0.1%、米糠0.1%を含む液体培地(pH5.3)に適量接種して、25℃、72〜96時間(製造バッチによって異なる)、通気撹拌培養を行った。培養終了後、この培養液を121℃、15分間殺菌した。なお、得られた殺菌後の培養液は、固形分およそ1.2質量%を含む。
【0021】
<試験例1>(吉野)
飼養されている吉野牧場(千葉県)で飼育されているホルスタイン種6頭を供試牛とし(投与群)、アウレオバシジウム培養液の投与試験を行った。試験は2010年6月から12月にかけて実施した。投与は8月から開始し、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液300mLを、直接経口投与にて1日1回与え続けた。各月毎に乳汁を採取し、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率を調べた。また、アウレオバシジウム培養液を与えない供試牛13頭を対照群とし、同様に、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率を調べた。なお、測定は、フローサイトメトリー自動分析装置(「フォソマチックFC(Fossomatic TM FC)」FOSS社製)を用いてそのシステムに備えられた自動計測により行った。
【0022】
表1,図1には乳量について、表2,図3には乳脂率について、表3,図5には無脂固形分率について、表4,図9には蛋白質率について、それぞれの各月平均値の結果をその標準偏差とともに示す。なお、該当する場合には図中にT検定による有意差を示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
<試験例2>(大和田)
飼養されている大和田牧場(北海道)で飼育されているホルスタイン種3頭を供試牛とし(投与群)、試験例1と同様にして、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液の投与試験を行った。試験は2010年10月から2011年2月にかけて実施した。投与は11月から開始し、製造例1で調製したアウレオバシジウム培養液300mLを、直接経口投与にて1日1回与え続けた。各月毎に乳汁を採取し、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率、及び乳糖含有率を調べた。また、アウレオバシジウム培養液を与えない供試牛3頭を対照群とし、同様に、その乳量、乳脂率、無脂固形分率、蛋白質率、及び乳糖含有率を調べた。
【0028】
表5,図2には乳量について、表6,図4には乳脂率について、表7,図7には無脂固形分率について、表8,図11には蛋白質率について、表9,図13には乳糖含有率について、それぞれの各月平均値の結果をその標準偏差とともに示す。また、該当する場合には図中にT検定による有意差を示す。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
[評価1]
無脂固形分率について、吉野の投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)を比較すると、その変化量は0.78、増加率が8.4%であり、統計的に有意な無脂固形分率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.025)(図6)。また、大和田の投与群の開始月(11月)/投与開始3ヶ月(2月)を比較すると、その変化量は0.37、増加率が4.1%であり、大和田の投与群の開始月(11月)/投与開始1ヶ月(12月)の比較において、統計的に有意な無脂固形分率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.09)(図8)。各月の変化量においても、平均0.12の無脂固形分率の安定した増加が認められた。
【0035】
[評価2]
蛋白質率について、吉野の投与群の開始月(8月)/投与開始4ヶ月(12月)を比較すると、その変化量は0.69、増加率が17.8%であり、統計的に有意な蛋白質率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.007)(図10)。また、大和田の投与群の開始月(11月)/開始3ヶ月(2月)を比較すると、その変化量は0.33、増加率が9.6%であり、統計的に有意な蛋白質率の増加が認められた(対応のあるT検定による P=0.027)(図12)。また、対照群の標準偏差の平均がSD(±0.49)であったのに対し、投与群の標準偏差の平均がSD(±0.07)であり、顕著に低く、蛋白質率が安定して増加傾向を示した(表8)(図11B)。
【0036】
以上の結果より、アウレオバシジウム培養液の投与により牛の乳質が改善され、無脂固形分率及び蛋白質率の値が増加することが明らかとなった。また、北海道の牧場で飼育されている牛と千葉県で飼育されている牛に上記のような改善効果の再現性があり、環境的因子に影響されないことがわかった。このようにアウレオバシジウム培養液の乳質改善の効果が明らかになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を有効成分として含有することを特徴とする牛の乳質改善剤。
【請求項2】
前記培養物は、前記微生物を培養する培地に生菌の又は死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、請求項1記載の牛の乳質改善剤。
【請求項3】
牛の飼料に添加して使用される、請求項1又は2記載の牛の乳質改善剤。
【請求項4】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させることを特徴とする牛の乳質改善方法。
【請求項5】
前記培養物は、前記微生物を培養する培地に生菌の又は死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、請求項4記載の牛の乳質改善方法。
【請求項6】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を添加した飼料を摂取させる、請求項4又は5記載の牛の乳質改善方法。
【請求項1】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を有効成分として含有することを特徴とする牛の乳質改善剤。
【請求項2】
前記培養物は、前記微生物を培養する培地に生菌の又は死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、請求項1記載の牛の乳質改善剤。
【請求項3】
牛の飼料に添加して使用される、請求項1又は2記載の牛の乳質改善剤。
【請求項4】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を摂取させることを特徴とする牛の乳質改善方法。
【請求項5】
前記培養物は、前記微生物を培養する培地に生菌の又は死菌化された微生物を添加して前記微生物の栄養成分として資化されるように培養して得られた培養物である、請求項4記載の牛の乳質改善方法。
【請求項6】
アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られる培養組成物を添加した飼料を摂取させる、請求項4又は5記載の牛の乳質改善方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−179013(P2012−179013A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44409(P2011−44409)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(510207645)株式会社アウレオサイエンス (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(510207645)株式会社アウレオサイエンス (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]