説明

物質、製品、および構造物を消毒するための、方法、製剤、および製造品

物質、製品、または構造物を消毒するため、または植物有害生物を抑制するための、ブロモピクリンまたはその類似体を利用する新規の農薬製剤、製造品、および方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品、物質、構造物などの消毒のための、ブロモピクリンおよびその類似体を利用する方法、製剤、および製造品に関する。より詳細には、本発明は、植物病原性の真菌、植物病原性の線虫、植物病原性の細菌、昆虫、および雑草のような有害生物の抑制または根絶におけるブロモピクリンおよびその類似体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
植え付け前の土壌消毒は、特に高価な作物の生産のための、近代農業における一般的な慣行である。現在、最も効果的にかつ最も広範に使用される土壌消毒の慣行は、臭化メチル(MB)での土壌燻蒸消毒である。したがって、1995年に米国単独で土壌燻蒸消毒のために4500万ポンドのMBが使用された。MBは土壌消毒において効果的であったが、オゾン層に対するその損壊効果のためにモントリオール条約によって使用が禁止されており、2005年までに先進諸国において完全に使用されなくなるだろう。発展途上国において、MB消費は2015年まで延長されるだろう。先進諸国および発展途上国に対する免除は、検疫、緊急の使用、および特定の出荷前の使用を含む。結果として、米国単独での農業のコストは、切迫したMBの禁止から毎年15億ドルを超えると予測される。
【0003】
現在のところ、土壌消毒に使用するためにEPAに認可されかつ技術的に実行可能なMB代替物はほんの少数しか存在しない。これらは、クロロピクリン(トリクロロニトロメタン)、1,3−ジクロロプロペン、およびメチルイソチオシアネート(例えば、メタムナトリウムおよびダゾメット)を含む。しかし、現在認可されておりかつ利用可能なこれらおよび他のMB代替物のいずれも、MBの広域スペクトル性の消毒特性を提供しない。さらに、環境および健康の考慮はこれらの農薬の使用を制限するだろう。1,3−ジクロロプロペンおよびメチルイソチオシアネートのようないくつかの代替的土壌消毒剤は、発癌性または催奇形特性の疑いのために特に危険である。
【0004】
したがって、大きな研究努力が、MBに取って代わることができる代替的な土壌消毒剤を発見するために過去数十年の間、世界規模で行われてきた(例えば、www.ars.usda.gov/is/mb/mebrweb.htmを参照)。
【0005】
沃化メチル(ヨードメタン)は、MBに代わるものとしてみなされることができる広域スペクトル性の土壌燻蒸剤として、米国特許第5518692号に記載される。しかし、沃化メチルは長い土壌残留期間を特徴とし、それは処理後の残留性植物毒性および地下水汚染をもたらすだろう(Martin,F.,Ann.Rev.Phytopathol.41:325−350,2003)。さらに、沃化メチルは極めて高価な化学物質であり、そのことは発展途上国におけるその使用を制限するだろう。
【0006】
臭化プロパルギルは、土壌介在性植物病原体の広域スペクトルを抑制することができる燻蒸剤として近年報告されている(Ajwaら,Phytopathologia Mediterrena 42:220−244,2003)。しかし、沃化メチルと同様に、それは土壌における長い残留期間によって本質的に制限される(Yatesら,J.Environ.Qual.25:192−202,1996)。
【0007】
ブロモニトロメタンは、土壌介在性線虫に対して効果的な燻蒸剤として米国特許第5013762号に記載される。しかし、ブロモニトロメタンは、真菌、細菌、昆虫、または雑草のような他の土壌介在性有害生物に対して有効であることが示されていない。さらに、それは比較的不安定であり、そのため安全に使用できない。
【0008】
本発明を実施に移すときに、本発明者らは、土壌を1,1,1−トリブロモニトロメタン(ブロモピクリン)で燻蒸消毒することによって、土壌において植物病原性の真菌、細菌、および線虫を含む有害生物を効果的に根絶することができることを発見した。米国特許第5441990号およびJP9067212は、紙およびパルプ産業の水系、水ベースの被覆材料、紙被覆剤、ラテックス、捺染糊、金属加工油、接着剤などにおいて有害な微生物の増殖を防ぐために液体ブロモピクリンを工業用殺生物剤として使用する方法を記載するが、ブロモピクリンの燻蒸剤としてまたは植物有害生物抑制剤としての使用は、これらまたは他の先行技術文献によって記載も示唆もされていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、物質、製品、または構造物を消毒するため、および植物有害生物を効果的に、確実に、かつ安全に抑制するために、ブロモピクリンまたはその類似体を含む製剤を利用する新規の方法、製剤、および製造品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様によれば、物質、製品、または構造物をブロモピクリンの農薬的に有効な量で燻蒸消毒し、それにより物質、製品、または構造物を消毒することを含む物質、製品、または構造物の消毒方法が提供される。
【0011】
本発明の別の態様によれば、土壌をブロモピクリンの農薬的に有効な量に曝露し、それにより土壌を消毒することを含む土壌消毒の方法が提供される。
【0012】
本発明のさらに別の態様によれば、植物の環境をブロモピクリンの農薬的に有効な量に曝露し、それにより植物有害生物を抑制することを含む植物有害生物の抑制方法が提供される。
【0013】
本発明のさらに別の態様によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量および燻蒸消毒に好適なキャリアを含む農薬製剤が提供される。
【0014】
本発明のさらなる態様によれば、包装材料および植物有害生物の抑制に使用するために同定されている製剤を含む製造品であって、製剤は活性成分としてブロモピクリンの農薬的に有効な量および好適なキャリアを含む製造品が提供される。
【0015】
以下に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、物質は土壌である。
【0016】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、製品は収穫後の植物素材である。
【0017】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、土壌の燻蒸消毒は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、トレンチ適用、またはピストル適用によって行われる。
【0018】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、燻蒸消毒は、燻蒸消毒に付随してかまたは燻蒸消毒の後に、プラスチックフィルムで物質、製品、または構造物を覆うことをさらに含む。
【0019】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である。
【0020】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である。
【0021】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である。
【0022】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィートの範囲である。
【0023】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィートの範囲である。
【0024】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である。
【0025】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、物質、製品、または構造物を燻蒸消毒することは、物質、製品、または構造物を少なくとも1つの追加の農薬で燻蒸消毒することをさらに含む。
【0026】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、およびフッ化スルフリルからなる群から選択される。
【0027】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つの追加の農薬とブロモピクリンの比は1:10〜10:1の範囲である。
【0028】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、ブロモピクリンは不活性キャリアを備える。
【0029】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、不活性キャリアは少なくとも1つの溶媒を含む。
【0030】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
【0031】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される。
【0032】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される。
【0033】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む。
【0034】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、混合物は、Isopar C、Isopar E、またはIsopar Gである。
【0035】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、溶媒は、例えばヘプタンのようなアルカンと、例えばシクロヘキサンのようなシクロアルカンの混合物を含む。
【0036】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される。
【0037】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、不活性キャリアは乳化剤を含む。
【0038】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、曝露は、植物の環境において、ブロモピクリンの農薬的に有効な量を、燻蒸消毒、含浸、噴霧、浸透、浸漬、灌注、混合、または被覆することによって行われる。
【0039】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、植物の環境は土壌である。
【0040】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、植物の環境は構造物である。
【0041】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、キャリアは、農薬製剤の少なくとも0.5重量%の濃度を有する。
【0042】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、キャリアは、農薬製剤の少なくとも1重量%の濃度を有する。
【0043】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、キャリアは、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する。
【0044】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する。
【0045】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも50重量%の濃度を有する。
【0046】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも95重量%の濃度を有する。
【0047】
あるいは、上記の方法、製剤、および製造品は、以下の一般式を有するブロモピクリン類似体を利用する:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【0048】
以下に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、XおよびYは、各々、存在しない。
【0049】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、R、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基であり、各々は好ましくは独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される。
【0050】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である。
【0051】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含み、少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、好ましくはブロモ置換基である。
【0052】
記載される好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である。
【0053】
本発明は、物質、製品、または構造物の消毒のためにブロモピクリンまたはその類似体を利用する、新規の方法、製剤、および製造品を提供することによって、現在知られている構成の欠点に成功裏に取り組んでいる。
【0054】
図面の簡単な記述
本発明は、単に例示として、添付の図面を参照して本明細書において説明される。特に詳細に図面を参照して、示されている詳細が例示として本発明の好ましい実施形態を例示考察することだけを目的としており、本発明の原理や概念の側面の最も有用でかつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示していることを強調するものである。この点について、本発明を基本的に理解するのに必要である以上に詳細に本発明の構造の詳細は示さないが、図面について行う説明によって本発明のいくつもの形態を実施する方法は当業者には明らかになるであろう。
【0055】
図1は、30(赤色棒)mg/Kg(ppm)または100(青色棒)mg/Kg(ppm)の濃度で、植菌された土壌に適用されたテトラブロモエタン(TBE)、エチレンブロモクロライド(BCE)およびブロモピクリン(BP)の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、真菌全体、細菌全体、ストレプトミセス種(Streptomyces spp.)、およびフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(Fusarium oxysporum f.sp radicis−lycopersici)(FORL)の個体群密度に対する効果を示す;試験された微生物の微生物コロニー形成単位(CFU)は、適用の7日後に決定された。
【0056】
図2は、種々の工業用殺生物剤(メトキシ桂皮酸(MCA)、臭化テトラメチルアンモニウム(TMBr)、ピロ亜硫酸カリウム(PMS)、トリブロモネオペンチルアルコール(TBNPA)、ジブロモネオペンチルグリコール(DBNPG)、BioYZと標識される市販の殺生物剤、およびブロモホルム(BF))の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、土壌中のフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)、バーティシリウム ダリエ(Verticillium dahliae)、マクロフォミナ ファセオリナ(Macrophomina phaseolina)、およびストレプトミセス種の個体群密度に対する効果を示す;(ブロモホルムは、バーティシリウム ダリエおよびマクロフォミナ ファセオリナの処理において試験されなかった(NT));殺生物剤は、30(赤色棒)mg/Kg(ppm)または100(青色棒)mg/Kg(ppm)の濃度で適用された;試験された微生物の%生存価および微生物コロニー形成単位(CFU)は、土壌への適用の7日後に決定された。
【0057】
図3は、30(赤色棒)mg/Kg(ppm)、50(青色棒)mg/Kg(ppm)または100(茶色棒)mg/Kg(ppm)の濃度で土壌に適用された、ブロモピクリン(BP)、BioYZと標識される市販の殺生物剤、およびダゾメット(Basamid(登録商標))の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、フサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)、バーティシリウム ダリエ、マクロフォミナ ファセオリナ、およびストレプトミセス種の個体群密度に対する効果を示す;試験された微生物の%生存価および微生物コロニー形成単位(CFU)は、土壌への適用の7日後に決定された。
【0058】
図4は、異なる濃度で土壌に適用されたブロモピクリンの、バーティシリウム ダリエおよびフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)の個体群密度に対する効果を示す;試験された微生物の%生存価および微生物コロニー形成単位(CFU)は、土壌へのブロモピクリン適用の7日後に決定された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
本発明は、物質、製品、または構造物を消毒するため、および植物有害生物を抑制するために、ブロモピクリンまたはその類似体を含む農薬製剤、それを使用する製造品、および方法の発明である。
【0060】
本発明の原理および作用は、図面および付随する説明を参照してより良好に理解されることができる。
【0061】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳しく説明する前に、本発明は、その適用において、下記の説明において記載されるかまたは図面において示される構成要素の構成および配置の細部に限定されないことが理解されるべきである。本発明は他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。また、本明細書中で用いられる表現法および用語法は記述のためであって、限定であると見なしてはならないことを理解しなければならない。
【0062】
本発明を実施に移すときに、本発明者らは驚くべきことに、30mg/Kgの低い濃度で土壌に適用されたブロモピクリン(BP)が、(好気性)細菌全体、真菌全体、ストレプトミセス種、病原性真菌フサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ、バーティシリウム ダリエおよびマクロフォミナ ファセオリナ(実施例1)、および根瘤線虫メロイドギネ ジャワニカ(Meloidogyne javanica)(実施例2)を含む土壌中の土壌介在性微生物を効果的に根絶することを発見した。これとははっきりと対照的に、工業用流体を微生物汚染から保護するために一般的に使用される種々の工業用殺生物剤は、同じ土壌介在性微生物に対して効果的でないことが見出された(実施例1)。さらに、残留性植物毒性は、適用後わずか10日でブロモピクリン処理された土壌において検出されなくなり、これは燻蒸剤において大いに望まれる特性である、土壌におけるBPの急速な分解を示す(実施例3)。さらに、BPは低沸点の液体であり、それは臭化メチルと比べた労働者への曝露の可能性の実質的な低下によって労働者の安全性を増大させることができる。さらに、BPは高い光不安定性を示し、それは大気における残留時間が極めて短い(溶媒またはキャリア組成物によって数時間〜数日)。ブロモピクリンの極めて効果的な殺生物活性は、環境におけるその短い残留性及びその適用の安全性と合わせて考えると、物質、製品、または構造物の消毒において臭化メチルの将来有望な候補代替物にする。
【0063】
したがって、本発明の1つの態様によれば、ブロモピクリンの農薬的に有効な量で物質、製品、または構造物を燻蒸消毒することによって、物質、製品、または構造物を消毒する方法が提供される。
【0064】
本明細書において使用される用語「物質」とは、土壌のような、有害生物を宿らせることができる任意の固体物質を示す。
【0065】
本明細書において使用される用語「製品」とは、有害生物を宿らせることができる任意の産物または植物素材を示す。
【0066】
本明細書において使用される用語「構造物」とは、建築物、倉庫、区画、容器、または輸送機関のような、有害生物を宿らせることができる任意の構造物を示す。
【0067】
本明細書において使用される用語「土壌」とは、例えば草炭、パーライト、バーミキュライトなど、またはそれらの混合物のような、植物を栽培するために使用される任意の天然土壌または他の媒質を示す。
【0068】
本明細書において使用される用語「消毒する」とは、消毒のために標的化される物質、製品、または構造物にコロニーをつくる有害生物を不活性化または殺傷することを示す。
【0069】
本明細書において使用される用語「燻蒸消毒する」または「燻蒸消毒」とは、物質、製品、または構造物を消毒するために気相の農薬(例えば燻蒸気または蒸気の形態の農薬)を投与することを示す。燻蒸消毒は、気体の農薬を適用することによって、または好ましくは、農薬の揮発が可能な条件下で揮発性の液体農薬を適用することによって行われ、それによって、物質、製品、または構造物に宿る有害生物を農薬蒸気に曝露する。
【0070】
本明細書において使用される用語「有害生物」とは、病原性生物、寄生生物、または拮抗的生物のような、作物、ヒト、または動物を傷つける任意の生物を示す。
【0071】
以下の節は、物質、製品、または構造物に寄生し、本発明の消毒方法によって標的化されることができる有害生物の例を提供する。
【0072】
土壌にコロニーをつくる(土壌介在性)有害生物の例としては、任意の、土壌介在性植物病原性真菌、植物病原性細菌、植物病原性線虫、植食性昆虫、および雑草が挙げられる。土壌介在性病原性真菌としては、シリンドロカルポン種(Cylindrocarpon spp.)、フサリウム種(Fusarium spp.)、フォーマ種(Phoma spp.)、フィトフトラ種(Phytophtora spp.)、ピチウム種(Pythium spp.)、リゾクトニア種(Rhizoctonia spp.)、スクレロチニア種(Sclerotinia spp.)、バーティシリウム種(Verticillium spp.)、およびマクロフォミナ種(Macrophomina spp.)が挙げられるが、これらに限定されない。土壌介在性植物病原性細菌としては、シュードモナス種(Pseudomonas spp.)、キサントモナス種(Xanthomonas spp.)、アグロバクテリウム ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciense)、コリネバクテリウム種(Corynebacterium spp.)、およびストレプトミセス種(Streptomycess spp.)が挙げられるが、これらに限定されない。植物病原性線虫としては、メロイドギネ種(Meloidogyne spp.)、キシフィネマ種(Xiphinema spp.)、プラティレンクス種(Pratylenchus spp.)、ロンギドリス種(Longidorus spp.)、パラティレンクス種(Paratylenchus spp.)、ロティレンクルス種(Rotylenchulus spp.)、ヘリコティレンクス種(Helicotylenchus spp.)、ホプロライムス種(Hoplolaimus spp.)、パラトリコドラス種(Paratrichodorus spp.)、ティレンコリンクス種(Tylenchorhynchus spp.)、ラドフォルス種(Radopholus spp.)、アングイナ種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス種(Aphelenchoides spp.)、バルサペレンクス種(Bursapehlenchus spp.)、ジティレンクス種(Ditylenchus spp.)、トリクコドラス種(Trichchodorus spp.)、グロボデラ種(Globodera spp.)、ヘミシクリオフォラ種(Hemicycliophora spp.)、ヘテロデラ種(Heterodera spp.)、ドリコドラス種(Dolichodorus spp.)、クリコネモイデス種(Criconemoides spp.)、ベロノライムス種(Belonolaimus spp.)、およびティレンクルス セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)が挙げられるが、これらに限定されない。土壌介在性植食性害虫としては、コメツキムシの幼虫、アザミウマ、甲虫の幼虫、地虫、キノコバエの幼虫、コナカイガラムシ、ネアブラムシ類、アリ、およびシロアリが挙げられるが、これらに限定されない。雑草としては、ハマスゲ(シペラス ロタンダス(Cyperus rotundus))、ホナガアオゲイトウ(アマランザス ハイブリダス(Amaranthus hybridus))、イヌビエ(エシノシラ クルス−ガリ(Ecinocila crus−galli))、ウサギアオイ(マルバ種(Malva spp.))、セイヨウヒルガオ(コンボルブラス アルベンシス(Convolvulus arvensis))、スズメノカタビラ(ポア アニュア(Poa annua));ギョウギシバ;メヒシバ;エノコログサ;スベリヒユ;およびゴマノハグサが挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
製品にコロニーを形成する有害生物の例としては、貯穀害虫(例えば、トリボリウム種(Tribolium spp.)、リゾペルハ ドミニカナ(Rhizoperha dominicana)、オリザエフィルス スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、エフェスティア種(Ephestia spp.)およびプロディア インターパンクテラ(Plodia interpunctella))、チチュウカイミバエ(セラティタス カピタタ(Ceratitus capitata))、他のミバエ、コナジラミ、果実につくゾウムシ(fruit weeviles)、鱗翅目の昆虫、甲虫、カイガラムシ、アリマキ、コナカイガラムシ、アザミウマ、およびシロアリのような任意の植食性昆虫または動物食性昆虫が挙げられるが、これらに限定されない。追加の産物にコロニーを形成する有害生物としては、線虫、植物病原性真菌、および木材腐朽菌が挙げられる。
【0074】
構造物にコロニーを形成する有害生物としては、貯穀害虫、木に穴をあける昆虫、木材腐朽菌、アリ、衛生害虫、およびシロアリが挙げられる。
【0075】
上で言及されるように、本発明の方法は、ブロモピクリンの農薬的に有効な量を利用し、それは驚くべきことに、広範な有害生物を根絶することができる、効果的であるが安全な燻蒸剤として本発明者らによって同定された。
【0076】
ブロモピクリン(1,1,1−トリブロモニトロメタン,CBrNO)は、液体であり、光不安定性であり、わずかに水溶性の化学物質であり、297.7の分子量、89〜90℃/20mm Hg(127℃/118mm Hg)の沸点、10℃の融点、および2.79の比重を有する。
【0077】
ブロモピクリンは、それ自身または農薬製剤の一部(活性成分)として、物質、製品、または構造物の有害生物を消毒するために適用されることができる。好ましくは、農薬製剤は、燻蒸消毒に好適なキャリアをさらに含む。
【0078】
本明細書において使用される用語「キャリア」とは、不活性かつ環境的に許容可能な物質を示し、キャリアは無機でも有機でもよく、合成的なものでも自然由来のものでもよく、活性化合物にキャリアを混合または調剤して、その適用、または貯蔵、輸送および/または取扱いを容易にする。
【0079】
好適なキャリアは好ましくは、農薬製剤の安定性および/または分散を向上するために1種以上の溶媒を含む。好適な溶媒は、以下からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含むことができる:アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、イソパラフィン、ハロアルカン、ハロアルケン、およびそれらの任意の混合物。
【0080】
本発明の文脈における使用に好適なアルカンの代表的な例はとしては、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、n−オクタンおよびそれらの任意の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
本発明の文脈における使用に好適なシクロアルカンの代表的な例はとしては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、およびそれらの任意の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
本発明の文脈における使用に好適なアルコールの代表的な例はとしては、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、アリルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびそれらの任意の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
本発明の文脈における使用に好適な、前述の化合物の混合物の代表的な例としては、例えば、市販のIsopar G、Isopar C、またはIsopar E(Exxo Mobile Chemical Corporation)のようなパラフィンとイソパラフィンの混合物、および例えばヘプタンとシクロヘキサンの混合物のようなアルカンとシクロアルカンの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
好ましくは、本発明の農薬製剤中の溶媒の濃度は、少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは20重量%である。
【0085】
代替的にまたは追加的に、好適なキャリアは乳化剤を含むことができる。好適な乳化剤は、例えばAtloxであってもよい。
【0086】
所望により、ブロモピクリンは、例えばチョーク、タルク、葉蛹石、アタパルジャイト、フラー土、またはベントナイトのような、顆粒状、粉末、または他の微粉固体キャリア中に吸収されることができる。
【0087】
本発明の農薬製剤は、その有効性、融通性、および/または経済性を向上するために1つ以上の追加の農薬をさらに含むことができる。本発明による好適な追加の農薬は、例えば、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、およびフッ化スルフリルであることができる。好ましくは、本発明の農薬製剤中の追加の農薬の濃度は、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも30重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%である。
【0088】
好ましくは、本発明の有害生物抑制組成物は、製造品として好適な容器中に保存され、物質、製品、または構造物の燻蒸消毒における使用、または植物有害生物を抑制することにおける使用について同定される。
【0089】
上に記載されるブロモピクリン含有製剤は、いくつかの周知の燻蒸消毒技術のいずれか1つを用いて、物質、製品、または構造物に適用されることができる。好ましくは、利用される特定の燻蒸消毒技術は、燻蒸消毒される物質、製品、または構造物のタイプに従って、そしてさらに標的化される有害生物に従って選択される。
【0090】
ブロモピクリンの農薬的に有効な量で土壌を燻蒸消毒することは、液体燻蒸剤を土壌に適用するための、当該分野で公知の方法のいずれかを用いても行われることができる。好ましくは、燻蒸消毒は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、またはピストル適用によって行われる。
【0091】
シャンク注入は、大規模な面積を処理するために最も一般的に使用される方法の1つである。土壌への燻蒸剤の注入は、シャンクと呼ばれる刃物のようなナイフによって行われることができる。製品を運ぶチューブは、各シャンクの背部を下って先端まで延びている。伝統的な燻蒸消毒において、製品は、適切に準備された土壌の表面の下に注入され、燻蒸消毒装置が圃場を横切って移動するにつれて狭い帯域で適用される。土壌の表面は、燻蒸消毒装置の後または第2のトラクターの後の環状ローラーを引くことによって、封じられるかまたは固められる。好ましくは、燻蒸消毒はシャンク注入装置を使用して行われ、その装置はまた、1つの操作において、処理された土壌の上にプラスチックシートを敷き、そして隣接する縁を合わせて接着することができる。このような装置は、臭化メチルでの大規模な燻蒸消毒のために一般的に使用される。
【0092】
あるいは、大規模な面積の燻蒸消毒は、灌漑システムを介して土壌に燻蒸剤を適用することによって行われることができる(ケミゲーション)。燻蒸剤は、圃場の全体に亘る一様な分配を確実にするために、灌漑線中に正確に計量されることができる。好ましくは、燻蒸剤は、燻蒸消毒の効果を向上するためにあらかじめプラスチックシートで覆われた適切に準備された土壌に細流灌漑システムを介して適用される。
【0093】
実験的調査区、苗木畑、観賞用植栽、および果樹園のような小規模な面積の燻蒸消毒は、土壌に浸透するために中空の先のとがったベースに接続された貯蔵タンクを備えた装置を用いて土壌に手で注入されることができる。プランジャー装置または滴下装置は、各浸透について既知の量の燻蒸剤を放出する。あるいは、燻蒸剤は水に加えられて灌注によって適用されることができる。好ましくは、処理された土壌は、燻蒸消毒の効果を向上するために燻蒸消毒の直後にプラスチックシートで覆われる。好ましくは、このシートは燻蒸剤の適用後1〜11日の範囲の曝露期間後に土壌から取り除かれ、次いで土壌は植え付け前に少なくとも1週間、より好ましくは2週間、最も好ましくは3週間空気に曝される。
【0094】
ブロモピクリンの有効な量の適用は、土壌の表面の数インチ、好ましくは4〜12インチに向けられる。ブロモピクリンの広範な適用率は、本発明の教示による土壌消毒に好適であり、作物、土壌タイプ、および標的化される有害生物の任意の所定の組合せに対して変更することができる。一般的に、ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲であり、より好ましくは、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカ、最も好ましくは、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である。実質的に1200ポンド/エーカより多い割合でのブロモピクリンの適用は、本明細書中で特定される好ましい範囲内の適用に対して何ら有意な利益を提供するとは予期されないが、それでも同様に本発明の範囲内であるとみなされる。
【0095】
本明細書において、用語「約」は±10%を示す。
【0096】
ブロモピクリンの有効な量での製品および構造物の燻蒸消毒(空間燻蒸消毒)は、好ましくは、産物または構造物に送達する前に、熱交換器を通過させることによるような、燻蒸剤を加熱することによって行われる。処理された産物は、気密の区画中に包含されるかまたは気密のプラスチックシートで覆われることができる。産物または構造物の燻蒸剤への曝露は、1〜10日の範囲の期間行われることができる。曝露後、燻蒸剤は除去され、燻蒸消毒された産物または構造物は、燻蒸消毒された産物または構造物への接近を許可する前に少なくとも1週間、より好ましくは少なくとも2週間、最も好ましくは少なくとも3週間空気に曝される。
【0097】
空間燻蒸消毒のためのブロモピクリンの農薬的に有効な量は、好ましくは、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィート、より好ましくは、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィート、最も好ましくは、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である。
【0098】
ブロモピクリンは、植物有害生物を宿らせる物質、製品、または構造物を、ブロモピクリンの農薬的に有効な量に曝露することによって植物有害生物を抑制するために使用されることができる。本発明のこの態様によれば、植物有害生物を宿らせる物質、製品、または構造物をブロモピクリンに曝露することは、燻蒸消毒、噴霧、浸透、浸漬、灌注、混合、含浸、または被覆することによって行われることができる。
【0099】
したがって、本発明は、物質、製品、および構造物を消毒するため、および植物有害生物を効果的に、安全に、かつ確実に抑制するための、ブロモピクリンを含む農薬製剤、それらの製造品、および使用方法を提供する。
【0100】
本明細書において実証されるように、ブロモピクリンは将来有望な農薬と考えられているが、ブロモピクリンと同じ活性、有効性、安全性、および/または確実性を発揮することができる他のポリハロゲン化化合物は、ブロモピクリンに加えてまたはブロモピクリンの代わりに、物質、製品、および構造物の消毒のため、および上に記載される植物有害生物を抑制するために、農薬製剤、製造品、およびそれらの使用方法において使用されることができる。
【0101】
本発明によれば、このようなポリハロゲン化化合物は、ブロモピクリンと同じ構造および/または化学的特徴を共有し、典型的には以下の一般式を有する:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択され;
それによって、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含む。
【0102】
本明細書全体で使用される用語「ハロ」置換基とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを示す。
【0103】
「ヒドロキシ」置換基は−OH基を示す。
【0104】
「チオヒドロキシ」置換基は−SH基を示す。
【0105】
「アルコキシ」置換基は、本明細書中で定義されるように、−O−アルキル基および−O−シクロアルキル基の両方を示す。
【0106】
「チオアルコキシ」置換基は、本明細書中で定義されるように、−S−アルキル基および−S−シクロアルキル基の両方を示す。
【0107】
「アミノ」置換基は、−NR’R’’基(式中、R’およびR’’は本明細書中で定義されるように、各々独立して、水素、アルキル、またはシクロアルキルである)を示す。
【0108】
「ニトロ」基は、−NO基を示す。
【0109】
「シアノ」基は、−C≡N基を示す。
【0110】
用語「アルキル」は、直鎖基および分枝鎖基を含む飽和した脂肪族炭化水素を示す。好ましくは、アルキル基は1個〜10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキルは、1個〜4個の炭素原子を有する低級アルキルである。
【0111】
「シクロアルキル」基は、環の1つまたは複数が完全共役のπ電子系を有しない、全て炭素からなる単環基または縮合環(すなわち、隣接炭素原子対を共有する環)基を示す。シクロアルキル基の非限定な例は、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエンおよびアダマンタンである。
【0112】
好ましくは、上記化合物中のハロ置換基は、クロロおよび/またはブロモ置換基である。より好ましくは、上記一般式において、R、R、およびRのうちの少なくとも2つがハロ置換基であるように、2つ以上のハロ置換基が上記化合物中の同じ炭素原子上に存在する。あるいは、もし化合物中に存在するならば、2つ以上のハロ置換基は、2つまたは3つの炭素原子上に存在する。
【0113】
さらに好ましくは、化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を担持する。
【0114】
以下の実施例節において実証されるように、ブロモピクリンは他のハロゲン化化合物と比較して、より高い殺生物活性を発揮する。この特徴は、ブロモピクリンのブロモ置換基およびニトロ置換基とのそれらの組合せについての役割を示唆することができる。
【0115】
したがって、さらに好ましくは、少なくとも1つのハロ置換基はブロモ置換基であり、それにより、より好ましくは、少なくとも2つのハロ置換基はブロモ置換基であり、より好ましくは、少なくとも3つのハロ置換基はブロモ置換基であり、さらに好ましくは、全てのハロ置換基はブロモ置換基である。
【0116】
上の一般式において描かれるように、ブロモピクリン類似体はXおよびYの両方が存在しない場合には1つの炭素原子を有し、XまたはYのいずれかが存在しない場合には2つの炭素原子を有し、XおよびYの両方が存在する場合には3つの炭素原子を有することができる。しかし、有効性、揮発性、毒性、および拡散性を考慮すると、好ましくはXまたはYのいずれかが存在しない、そしてより好ましくはXおよびYの両方が存在しないような、より小さい化合物を使用することが好ましい。したがって本発明による好ましい化合物は、ポリハロゲン化ニトロメタンまたはポリハロゲン化ニトロエタンである。
【0117】
本発明のさらなる目的、利点および新規な特徴が、限定であることが意図されない下記の実施例を検討したとき、当業者には明らかになるだろう。さらに、上に描かれるような、また添付の特許請求の範囲において特許請求されるような本発明の種々の実施形態および態様のそれぞれは、下記の実施例において実験的裏付けが見出される。
【実施例】
【0118】
次に下記の実施例が参照されるが、下記の実施例は、上記の説明と一緒に、本発明を非限定様式で例示する。
【0119】
別途定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中に記載される方法および材料と類似または同等である方法および材料を、本発明の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料が下記に記載される。
【0120】
実施例1
真菌および細菌の生存度に対する、圃場土壌へのブロモピクリンおよび他の有機化合物の投与の効果
材料および方法:
化学物質:1,1,1,−トリブロモニトロメタン(CBrNO;ブロモピクリン;BP)、ダゾメット(Basamid(登録商標))、テトラブロモエタン(CBr;TBE)、エチレンブロモクロライド(BCE)、メトキシ桂皮酸(MCA)、臭化テトラメチルアンモニウム(TMBr)、ピロ亜硫酸カリウム(K;PMS)、トリブロモネオペンチルアルコール(CBrO;TBNPA)、ジブロモネオペンチルグリコール(C10Br;DBNPG)、およびブロモホルム(CHBr;BF)は、土壌中の微生物に対するそれらの効果について評価された。

【0121】
接種物の調製:天然に存在する土壌介在性植物病原体に対する試験化学物質の効果を評価するために、天然の休眠状態構造物(散布体)が使用された。主要な病原性真菌の散布体は、以下のように得られた:フサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)厚膜胞子は、Gamlielら(Crop Protection 17:241−248、1998)およびEshelら(Crop Protection 18:437−443、1999)によって記載されるように産生され;バーティシリウム ダリエ小菌核は、感染されたジャガイモ茎から収集され;マクロフォミナ ファセオリナ小菌核は、感染されたスイカ茎から収集された。茎中の散布体は、Gamlielら(Crop Protection 17:241−248、1998)およびEshelら(Crop Protection 18:437−443、1999)によって記載される手順に従って所望の深さで土壌に埋められた。
【0122】
土壌介在性真菌および細菌の生存度の減少における試験化学物質の有効性の評価:レホヴォトの砂状土壌(10%w/wの水保持力)は、Eshelら(Crop Protection 18:437−443、1999)によって記載される手順に従って燻蒸消毒チャンバとして使用される細口ガラス容器に加えられた。病原性真菌の接種物を含むナイロンバッグは、土壌容水量まで湿らされ、次いで土壌に埋められた。試験化学物質は、異なる濃度で蒸留水に溶解され、土壌に土壌容水量まで加えられた。試験された化学物質の用量は、比重による重量基準で100万分あたりの部数(ppm)として算出された。試験化学物質の適用直後に、各容器をガラス蓋およびねじ込み式の環で密封し、25℃で7日間培養した。培養後、接種物バッグを土壌から回収し、標的微生物の個体群密度を標準的な培養皿希釈技術を用いて決定した。細菌全体、真菌全体、ストレプトミセス種、FORL、バーティシリウム ダリエ、およびマクロフォミナ ファセオリナのコロニー形成単位(CFU)を数えるために使用された選択的培地は、Gamlielら(Crop Protection 17:241−248、1998)およびEshelら(Crop Protection 18:437−443、1999)によって記載される。
【0123】
結果:
図1に見られるように、30ppmの用量で土壌に適用されたブロモピクリン(BP)は、種々の土壌介在性真菌および細菌の個体群密度を実質的に減少した。例えば、FORLの密度は、未処理試験における約4×10cfu/gから非検出可能レベル(<10cfu/g)まで減少し;ストレプトミセス種の密度は、未処理試験における約10cfu/gから非検出可能レベル(<10cfu/g)まで減少し;好気性細菌全体の密度は、未処理試験における約5×10cfu/gから約6×10cfu/gまで減少し;そして真菌全体の密度は、未処理試験における約3×10cfu/gから約10cfu/gまで減少した。
【0124】
比較するために、土壌微生物に対する種々の工業用殺生物剤の効果は、同様の条件下で試験された。したがって、TBE、BCE、MCA、TMBr、PMS、TBNPA、DBNPG、およびBF、ならびにBioYZと標識される工業用殺生物剤は、30ppmおよび100ppmで土壌に適用された。図2に見られるように、試験された工業用殺生物剤のいずれも実験条件下で土壌中の微生物個体群を有意に減少することはできなかった。
【0125】
図3に見られるように、30ppmで土壌に適用されたブロモピクリンは、FORLの密度を未処理試験における約3×10cfu/gから非検出可能レベル(<10cfu/g)まで減少し、ストレプトミセス種の密度を未処理試験における約1.5×10cfu/gから非検出可能レベル(<10cfu/g)まで減少した。同様に、ブロモピクリンは、バーティシリウム ダリエ、およびマクロフォミナ ファセオリナの密度を未処理試験の1%未満のレベル(非検出可能レベル)まで減少した。図3にさらに見られるように、ブロモピクリンの効果は、市販の薫蒸剤Basamid(陽性コントロール)の効果に類似しており、一方BioXnと標識される工業用殺生物剤は効果的でないことが見出された。
【0126】
ブロモピクリン対土壌中病原体の生存の用量作用曲線が図4に示される。曲線は、土壌中のバーティシリウム ダリエおよびFORLの密度を半分まで減少することができるブロモピクリン濃度(LD50値)がそれぞれ、約12ppmおよび約6ppmであることを示す。
【0127】
実施例2
根瘤線虫の生存に対する、土壌に適用されたブロモピクリンの効果
材料および方法:
化学物質:ブロモピクリンおよび1,3−ジクロロプロペンは土壌中の根瘤線虫メロイドギネ ジャワニカの抑制について比較可能に試験された。
【0128】
根瘤線虫卵の生存度を減少する能力についての試験化学物質の評価:根瘤線虫メロイドギネ ジャワニカの卵を担持するトマト植物根は、砕かれ、混合され、ナイロンバッグに均一に分配された。植菌されたバッグは、上の実施例1において記載されるような環境チャンバ中に置かれた土壌に埋められた。容器はブロモピクリンおよび1.3−ジブクロロプロペンで処理された。処理後、線虫接種物はナイロンバッグから回収され、未処理の土壌中に混合され、それは次いで4インチのポット中に分配された。線虫感受性のトマト品種の苗木は、各ポットに植えられ、温室において生長させられた。3週間の培養後、全ての植物は根こそぎ引き抜かれ、洗浄され、0(きれいな根)〜4(根こぶの100%被覆)の範囲の尺度で根こぶ指数について評価された。
【0129】
結果:
陰性コントロール(未処理)および陽性コントロール(1,3−ジクロロプロペン)のそれぞれにおいて生長した植物根の3.5および0の根こぶ指数値に比べて、ブロモピクリン処理された土壌において生長した植物根の根こぶ指数は0であった。したがって、ブロモピクリンは、土壌中の根瘤線虫の天然の接種物を根絶することにおいて、1,3−ジクロロプロペンと同程度に効果的であることが見出された。
【0130】
実施例3
土壌におけるブロモピクリンの残留性植物毒性
材料および方法:
ダゾメット、TBE、およびBCEを除く、実施例1に列挙される試験化学物質の全ては、30ppmおよび100ppmの用量で、上の実施例1に記載されるように燻蒸消毒チャンバ中に含有される土壌に適用された。化学処理後、土壌は10日間空気に曝され、次いで4インチの大きさのポット中に置かれた。14日齢のトマト(cv.870)苗木は、ポットに植えられ、25℃で21日間生長させられ、次いで植物毒性の症状について観察された。
【0131】
結果:
ブロモピクリン処理された土壌で生長した植物において、植物毒性は検出されなかった。興味深いことに、10〜30ppmの用量でブロモピクリン処理された土壌において生長した植物は、未処理コントロールに比べてより大きな根系を発達させた。一方、PMSまたはBCEで処理された土壌において生長した植物は、実質的に発育を阻害された根系を示した。
【0132】
本明細書中に記載された結果は、ブロモピクリンが、主要な植物病原性真菌、細菌、および線虫を含む土壌における微生物の広域スペクトルを効果的に抑制することができる極めて強力な燻蒸剤であることを示す。さらに結果は、ブロモピクリンの農薬的に有効な量で処理された土壌において、処理のわずか10日後に、残留性植物毒性の痕跡が検出できなかったことを示す。したがって、土壌における広域スペクトル性の殺生物活性と処理直後の土壌における低い残留性植物毒性を合わせた効果は、ブロモピクリンが、優れた土壌消毒剤の第一の有力候補であり、かつ臭化メチルの好適代替物になる可能性があることを明確にした。
【0133】
明確にするため別個の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態に組み合わせて提供されることができることは理解されるだろう。逆に、簡潔にするため単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の種々の特徴はまた、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されることができる。
【0134】
本発明はその特定の実施形態によって説明してきたが、多くの別法、変更および変形があることは当業者には明らかであることは明白である。従って、本発明は、添付の請求項の精神と広い範囲の中に入るこのような別法、変更および変形の全てを包含するものである。本願で挙げた刊行物、特許および特許出願はすべて、個々の刊行物、特許および特許出願が各々あたかも具体的にかつ個々に引用提示されているのと同程度に、全体を本明細書に援用するものである。さらに、本願で引用または確認したことは本発明の先行技術として利用できるという自白とみなすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】30(赤色棒)mg/Kg(ppm)または100(青色棒)mg/Kg(ppm)の濃度で、植菌された土壌に適用されたテトラブロモエタン(TBE)、エチレンブロモクロライド(BCE)およびブロモピクリン(BP)の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、真菌全体、細菌全体、ストレプトミセス種(Streptomyces spp.)、およびフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(Fusarium oxysporum f.sp radicis−lycopersici)(FORL)の個体群密度に対する効果を示す。
【図2】種々の工業用殺生物剤(メトキシ桂皮酸(MCA)、臭化テトラメチルアンモニウム(TMBr)、ピロ亜硫酸カリウム(PMS)、トリブロモネオペンチルアルコール(TBNPA)、ジブロモネオペンチルグリコール(DBNPG)、BioYZと標識される市販の殺生物剤、およびブロモホルム(BF))の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、土壌中のフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)、バーティシリウム ダリエ(Verticillium dahliae)、マクロフォミナ ファセオリナ(Macrophomina phaseolina)、およびストレプトミセス種の個体群密度に対する効果を示す。
【図3】30(赤色棒)mg/Kg(ppm)、50(青色棒)mg/Kg(ppm)または100(茶色棒)mg/Kg(ppm)の濃度で土壌に適用された、ブロモピクリン(BP)、BioYZと標識される市販の殺生物剤、およびダゾメット(Basamid(登録商標))の、非処理の植菌された土壌(CK)と比較した、フサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)、バーティシリウム ダリエ、マクロフォミナ ファセオリナ、およびストレプトミセス種の個体群密度に対する効果を示す。
【図4】異なる濃度で土壌に適用されたブロモピクリンの、バーティシリウム ダリエおよびフサリウム オキシスポラム f.sp ラディシス−ライコペルシシ(FORL)の個体群密度に対する効果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質、製品、または構造物をブロモピクリンの農薬的に有効な量で燻蒸消毒し、それにより物質、製品、または構造物を消毒することを含む、物質、製品、または構造物の消毒方法。
【請求項2】
前記物質は土壌である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記製品は収穫された植物素材である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記燻蒸消毒は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、トレンチ適用、またはピストル適用によって行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記燻蒸消毒に付随してかまたは前記燻蒸消毒の後に、プラスチックフィルムで前記土壌を覆うことをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記製品または構造物を前記燻蒸消毒することは、前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量を蒸発させることによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記製品または構造物をプラスチックフィルムで覆うことをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記物質、製品、または構造物を少なくとも1つの追加の農薬で燻蒸消毒することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、およびフッ化スルフリルからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記ブロモピクリンとの比は1:10〜10:1の範囲である、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ブロモピクリンは、不活性キャリアを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項28】
土壌をブロモピクリンの農薬的に有効な量に曝露し、それにより土壌を消毒することを含む、土壌消毒の方法。
【請求項29】
前記曝露は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、トレンチ適用、またはピストル適用によって前記土壌に前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量を投与することによって行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記土壌への前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量の前記投与に付随してかまたは前記投与の後に、プラスチックフィルムで前記土壌を覆うことをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記土壌に少なくとも1つの追加の農薬を投与することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、およびフッ化スルフリルからなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記ブロモピクリンとの比は1:10〜10:1の範囲である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記ブロモピクリンは、不活性キャリアを備える、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記パラフィンと前記イソパラフィンの前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項47】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項48】
植物の環境をブロモピクリンの農薬的に有効な量に曝露し、それにより植物有害生物を抑制することを含む、植物有害生物の抑制方法。
【請求項49】
前記曝露は、前記植物の環境において、前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量を、燻蒸消毒、含浸、噴霧、浸透、浸漬、灌注、混合、または被覆することによって行われる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記植物の環境は土壌である、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記植物の環境は構造物である、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記植物有害生物は、真菌、細菌、線虫、昆虫、および雑草からなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項50に記載の方法。
【請求項55】
前記農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項50に記載の方法。
【請求項56】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記ブロモピクリンの農薬的に有効な量は、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記農薬的に有効な量は、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項51に記載の方法。
【請求項59】
前記ブロモピクリンは少なくとも1つの追加の農薬を備える、請求項48に記載の方法。
【請求項60】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記ブロモピクリンとの比は1:10〜10:1の範囲である、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記ブロモピクリンは、不活性キャリアを備える、請求項48に記載の方法。
【請求項63】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項70】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項64に記載の方法。
【請求項72】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
ブロモピクリンの農薬的に有効な量および燻蒸消毒に好適なキャリアを含む、農薬製剤。
【請求項74】
前記キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項75】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項74に記載の農薬製剤。
【請求項76】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項75に記載の農薬製剤。
【請求項77】
前記溶媒は、前記パラフィンと前記イソパラフィンの混合物を含む、請求項75に記載の農薬製剤。
【請求項78】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項77に記載の農薬製剤。
【請求項79】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項75に記載の農薬製剤。
【請求項80】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項75に記載の農薬製剤。
【請求項81】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項80に記載の農薬製剤。
【請求項82】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項75に記載の農薬製剤。
【請求項83】
前記キャリアは乳化剤を含む、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項84】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも0.5重量%の濃度を有する、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項85】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも1重量%の濃度を有する、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項86】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項87】
少なくとも1つの追加の農薬をさらに含む、請求項73に記載の農薬製剤。
【請求項88】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項87に記載の農薬製剤。
【請求項89】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項87に記載の農薬製剤。
【請求項90】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも50重量%の濃度を有する、請求項87に記載の農薬製剤。
【請求項91】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも95重量%の濃度を有する、請求項87に記載の農薬製剤。
【請求項92】
包装材料および植物有害生物の抑制に使用されるために同定されている製剤を含む製造品であって、前記製剤は活性成分としてブロモピクリンの農薬的に有効な量および好適なキャリアを含む、製造品。
【請求項93】
前記キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項92に記載の製造品。
【請求項94】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項93に記載の製造品。
【請求項95】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項94に記載の製造品。
【請求項96】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項94に記載の製造品。
【請求項97】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項96に記載の製造品。
【請求項98】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項94に記載の製造品。
【請求項99】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項94に記載の製造品。
【請求項100】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項99に記載の製造品。
【請求項101】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、ポリエチレングリコール400、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項94に記載の製造品。
【請求項102】
前記キャリアは乳化剤を含む、請求項92に記載の製造品。
【請求項103】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも0.5重量%の濃度を有する、請求項92に記載の製造品。
【請求項104】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも1重量%の濃度を有する、請求項92に記載の製造品。
【請求項105】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項92に記載の製造品。
【請求項106】
少なくとも1つの追加の農薬をさらに含む、請求項92に記載の製造品。
【請求項107】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項106に記載の製造品。
【請求項108】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、前記製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項106に記載の製造品。
【請求項109】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、前記製剤の少なくとも50重量%の濃度を有する、請求項106に記載の製造品。
【請求項110】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも95重量%の濃度を有する、請求項106に記載の製造品。
【請求項111】
物質、製品、または構造物を、下記一般式を有する化合物の農薬的に有効な量で燻蒸消毒し、それにより物質、製品、または構造物を消毒することを含む、物質、製品、または構造物の消毒方法:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;
但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【請求項112】
XおよびYは、各々、存在しない、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基である、請求項111に記載の方法。
【請求項114】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項111に記載の方法。
【請求項115】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項111に記載の方法。
【請求項116】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項111に記載の方法。
【請求項117】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項112に記載の方法。
【請求項119】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項112に記載の方法。
【請求項121】
前記少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、ブロモ置換基である、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記物質は土壌である、請求項111に記載の方法。
【請求項124】
前記製品は収穫された植物素材である、請求項111に記載の方法。
【請求項125】
前記燻蒸消毒は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、トレンチ適用、またはピストル適用によって行われる、請求項123に記載の方法。
【請求項126】
前記燻蒸消毒に付随してかまたは前記燻蒸消毒の後に、プラスチックフィルムで前記土壌を覆うことをさらに含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記製品または構造物を前記燻蒸消毒することは、前記化合物の前記農薬的に有効な量を蒸発させることによって行われる、請求項111に記載の方法。
【請求項128】
前記製品または構造物をプラスチックフィルムで覆うことをさらに含む、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項123に記載の方法。
【請求項130】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項123に記載の方法。
【請求項131】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項123に記載の方法。
【請求項132】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項124に記載の方法。
【請求項133】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項124に記載の方法。
【請求項134】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項124に記載の方法。
【請求項135】
前記物質、製品、または構造物を少なくとも1つの追加の農薬で燻蒸消毒することをさらに含む、請求項111に記載の方法。
【請求項136】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記化合物との比は1:10〜10:1の範囲である、請求項135に記載の方法。
【請求項138】
前記化合物は、不活性キャリアを備える、請求項111に記載の方法。
【請求項139】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項143】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項140に記載の方法。
【請求項145】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項146】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項145に記載の方法。
【請求項147】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項140に記載の方法。
【請求項148】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項138に記載の方法。
【請求項149】
下記一般式を有する化合物の農薬的に有効な量に土壌を曝露し、それにより土壌を消毒することを含む、土壌の消毒方法:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;
但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【請求項150】
XおよびYは、各々、存在しない、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基である、請求項149に記載の方法。
【請求項152】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項149に記載の方法。
【請求項153】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項149に記載の方法。
【請求項154】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項149に記載の方法。
【請求項155】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項150に記載の方法。
【請求項157】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項150に記載の方法。
【請求項159】
前記少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、ブロモ置換基である、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
前記曝露は、シャンク注入、ケミゲーション、灌注適用、トレンチ適用、またはピストル適用によって前記土壌に前記化合物の農薬的に有効な量を投与することによって行われる、請求項149に記載の方法。
【請求項162】
前記土壌への前記化合物の農薬的に有効な量の前記投与に付随してかまたは前記投与の後に、プラスチックフィルムで前記土壌を覆うことをさらに含む、請求項161に記載の方法。
【請求項163】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項149に記載の方法。
【請求項164】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項149に記載の方法。
【請求項165】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項149に記載の方法。
【請求項166】
前記土壌に少なくとも1つの追加の農薬を投与することをさらに含む、請求項149に記載の方法。
【請求項167】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記化合物との比は1:10〜10:1の範囲である、請求項166に記載の方法。
【請求項169】
前記化合物は、不活性キャリアを備える、請求項149に記載の方法。
【請求項170】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項171に記載の方法。
【請求項174】
前記パラフィンと前記イソパラフィンの前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
【請求項176】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項171に記載の方法。
【請求項177】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項176に記載の方法。
【請求項178】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
【請求項179】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項169に記載の方法。
【請求項180】
下記一般式を有する化合物の農薬的に有効な量に植物の環境を曝露し、それにより植物有害生物を抑制することを含む、植物有害生物の抑制方法:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;
但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【請求項181】
XおよびYは、各々、存在しない、請求項180に記載の方法。
【請求項182】
、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基である、請求項180に記載の方法。
【請求項183】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項180に記載の方法。
【請求項184】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項180に記載の方法。
【請求項185】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項186】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項185に記載の方法。
【請求項187】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項181に記載の方法。
【請求項188】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項187に記載の方法。
【請求項189】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項181に記載の方法。
【請求項190】
前記少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、ブロモ置換基である、請求項189に記載の方法。
【請求項191】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項190に記載の方法。
【請求項192】
前記曝露は、前記植物の環境において、前記化合物の前記農薬的に有効な量を、燻蒸消毒、含浸、噴霧、浸透、浸漬、灌注、混合、または被覆することによって行われる、請求項180に記載の方法。
【請求項193】
前記植物の環境は土壌である、請求項180に記載の方法。
【請求項194】
前記植物の環境は構造物である、請求項180に記載の方法。
【請求項195】
前記植物有害生物は、真菌、細菌、線虫、昆虫、および雑草からなる群から選択される、請求項180に記載の方法。
【請求項196】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約10ポンド/エーカ〜約1200ポンド/エーカの範囲である、請求項193に記載の方法。
【請求項197】
前記農薬的に有効な量は、約50ポンド/エーカ〜約800ポンド/エーカの範囲である、請求項193に記載の方法。
【請求項198】
前記農薬的に有効な量は、約100ポンド/エーカ〜約400ポンド/エーカの範囲である、請求項193に記載の方法。
【請求項199】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約4オンス/1000立方フィート〜約100ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項194に記載の方法。
【請求項200】
前記化合物の前記農薬的に有効な量は、約8オンス/1000立方フィート〜約50ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項194に記載の方法。
【請求項201】
前記農薬的に有効な量は、約1ポンド/1000立方フィート〜約10ポンド/1000立方フィートの範囲である、請求項194に記載の方法。
【請求項202】
前記化合物は少なくとも1つの追加の農薬を備える、請求項180に記載の方法。
【請求項203】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項202に記載の方法。
【請求項204】
前記少なくとも1つの追加の農薬と前記化合物との比は1:10〜10:1の範囲である、請求項202に記載の方法。
【請求項205】
前記化合物は、不活性キャリアを備える、請求項180に記載の方法。
【請求項206】
前記不活性キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項205に記載の方法。
【請求項207】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項206に記載の方法。
【請求項208】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項207に記載の方法。
【請求項209】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項207に記載の方法。
【請求項210】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項209に記載の方法。
【請求項211】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項207に記載の方法。
【請求項212】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項207に記載の方法。
【請求項213】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項212に記載の方法。
【請求項214】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項207に記載の方法。
【請求項215】
前記不活性キャリアは乳化剤を含む、請求項214に記載の方法。
【請求項216】
下記一般式を有する化合物の農薬的に有効な量および燻蒸消毒に好適なキャリアを含む、農薬製剤:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;
但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【請求項217】
XおよびYは、各々、存在しない、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項218】
、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基である、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項219】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項220】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項221】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項222】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項221に記載の農薬製剤。
【請求項223】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項217に記載の農薬製剤。
【請求項224】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項223に記載の農薬製剤。
【請求項225】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項217に記載の農薬製剤。
【請求項226】
前記少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、ブロモ置換基である、請求項225に記載の農薬製剤。
【請求項227】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項226に記載の農薬製剤。
【請求項228】
前記キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項229】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項228に記載の農薬製剤。
【請求項230】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項229に記載の農薬製剤。
【請求項231】
前記溶媒は、前記パラフィンと前記イソパラフィンの混合物を含む、請求項229に記載の農薬製剤。
【請求項232】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項231に記載の農薬製剤。
【請求項233】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項229に記載の農薬製剤。
【請求項234】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項229に記載の農薬製剤。
【請求項235】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項234に記載の農薬製剤。
【請求項236】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項229に記載の農薬製剤。
【請求項237】
前記キャリアは乳化剤を含む、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項238】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも0.5重量%の濃度を有する、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項239】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも1重量%の濃度を有する、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項240】
前記キャリアは、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項241】
少なくとも1つの追加の農薬をさらに含む、請求項216に記載の農薬製剤。
【請求項242】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項241に記載の農薬製剤。
【請求項243】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項241に記載の農薬製剤。
【請求項244】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも50重量%の濃度を有する、請求項241に記載の農薬製剤。
【請求項245】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、農薬製剤の少なくとも95重量%の濃度を有する、請求項241に記載の農薬製剤。
【請求項246】
包装材料および植物有害生物の抑制に使用されるために同定されている製剤を含む製造品であって、前記製剤は、活性成分として、下記一般式を有する化合物の農薬的に有効な量および好適なキャリアを含む、製造品:

式中、R、R、RおよびZは、各々独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される置換基であり;
XおよびYは、各々独立して、存在しないかまたは2つの置換基で置換された炭素原子であり、各置換基は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルコキシ、チオアルコキシ、およびアミンからなる群から選択される;
但し、化合物は少なくとも2つのハロ置換基および少なくとも1つのニトロ置換基を含むこと、および化合物はクロロピクリンではないことを条件とする。
【請求項247】
XおよびYは、各々、存在しない、請求項246に記載の製造品。
【請求項248】
、R、およびRのうちの少なくとも2つはハロ置換基である、請求項246に記載の製造品。
【請求項249】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項246に記載の製造品。
【請求項250】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項246に記載の製造品。
【請求項251】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項246に記載の製造品。
【請求項252】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項251に記載の製造品。
【請求項253】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々独立して、ブロモ置換基およびクロロ置換基からなる群から選択される、請求項247に記載の製造品。
【請求項254】
前記少なくとも2つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項253に記載の製造品。
【請求項255】
前記化合物は、少なくとも3つのハロ置換基を含む、請求項247に記載の製造品。
【請求項256】
前記少なくとも3つのハロ置換基のうちの少なくとも1つは、ブロモ置換基である、請求項255に記載の製造品。
【請求項257】
前記少なくとも3つのハロ置換基は、各々、ブロモ置換基である、請求項256に記載の製造品。
【請求項258】
前記キャリアは、少なくとも1つの溶媒を含む、請求項246に記載の製造品。
【請求項259】
前記溶媒は、アルカン、シクロアルカン、アルコール、パラフィン、およびイソパラフィンからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項258に記載の製造品。
【請求項260】
前記アルカンは、n−ヘプタン、イソオクタン、n−ヘキサン、およびn−オクタンからなる群から選択される、請求項259に記載の製造品。
【請求項261】
前記溶媒は、パラフィンとイソパラフィンの混合物を含む、請求項259に記載の製造品。
【請求項262】
前記混合物は、Isopar G、Isopar C、およびIsopar Eからなる群から選択される、請求項261に記載の製造品。
【請求項263】
前記シクロアルカンは、シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサンからなる群から選択される、請求項259に記載の製造品。
【請求項264】
前記溶媒は、アルカンとシクロアルカンの混合物を含む、請求項259に記載の製造品。
【請求項265】
前記アルカンはヘプタンであり、前記シクロアルカンはシクロヘキサンである、請求項264に記載の製造品。
【請求項266】
前記アルコールは、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびアリルアルコールからなる群から選択される、請求項259に記載の製造品。
【請求項267】
前記キャリアは乳化剤を含む、請求項246に記載の製造品。
【請求項268】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも0.5重量%の濃度を有する、請求項246に記載の製造品。
【請求項269】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも1重量%の濃度を有する、請求項246に記載の製造品。
【請求項270】
前記キャリアは、前記製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項246に記載の製造品。
【請求項271】
少なくとも1つの追加の農薬をさらに含む、請求項246に記載の製造品。
【請求項272】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、クロロピクリン、メタムナトリウム、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロロプロパン、1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン、臭化プロパルギル、臭化メチル、沃化メチル、酸化プロピレン、二臭化メチル、ホスフィン、二酸化硫黄、シアン化水素、硫化カルボニル、ギ酸エチル、フッ化スルフリル、およびオゾンからなる群から選択される、請求項271に記載の製造品。
【請求項273】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、前記製剤の少なくとも5重量%の濃度を有する、請求項271に記載の製造品。
【請求項274】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、前記製剤の少なくとも50重量%の濃度を有する、請求項271に記載の製造品。
【請求項275】
前記少なくとも1つの追加の農薬は、前記製剤の少なくとも95重量%の濃度を有する、請求項271に記載の製造品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−523050(P2008−523050A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545110(P2007−545110)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/IL2005/001330
【国際公開番号】WO2006/061842
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(507192507)ブローミン コンパウンズ リミテッド (5)
【Fターム(参考)】