説明

特にゴルフ用の運動靴

ソール(2)とは独立して回転自在な回転手段(3、4)を備えたソール(2)を有する、特にゴルフ用の運動靴である。本発明は、前記回転手段(3、4)が足の親指を収容することを意図して、実体的にソール断面に位置する第一回転ディスク(3)を備えるという事実に存する。本発明はまた、一対の非対称靴(D、S)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の序文に従う運動靴に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの運動靴、例えばゴルフにおいて、バランスは非常に重要な要素である。
【0003】
ゴルフを参照して、遠くからホールに向かってボールを送るために、プレーヤーはスイング即ち、人体のほとんどすべての主関節(肩、肘、膝、足首、足)を含む複雑な動作を行い、それによってプレイヤーはクラブを振り回してボールをヒットし、ホールに向かってボールを送る。人の周りのすべての力の制御された管理として理解されるバランスは、このスイング動作の間の絶対的な基礎となる。
【0004】
既知の様に、足はバランスを探るために非常に重要な働きをする。地面上に身体を支える手段を意味すること以外に、プレイヤーのバランスとスタンス調整システムにとっての有用な本質的な情報源を提供するセンサーとして働く。バランスが重要なスポーツにおいて、(足の入った)靴は、同様に重要な役割を果たし、常に改良されてきた。
【0005】
本発明は、特に非対称な靴、特にゴルフに関し、より詳細には右手打ちプレーヤーと左手打ちプレーヤーのどちらにも意図されており、右足用靴は技術的かつ構造的な特徴を有し、左足用靴とは異なっている。
【0006】
米国特許出願4、953、311は、スイング動作中のバランスを向上させるために、ゴルファーの足が行う異なる機能を最適化した非対称デザインを開示している。非対称性は、本質的に右足と左足のアーチ部をサポートする異なるデザインから構成される。
【0007】
しかし、この種の靴は、プレーヤーが歩く時に、むしろ不快なものになった。いくつかの特許、例えば米国特許5、566、478や米国特許3、354、561とフランス特許2、828、792には、ソールと独立した回転ディスクを備えたソールを有する運動靴が開示されている。この解決策は、支持する足、即ちほとんどの体重を支える足の回転を容易にするために、ゴルフシューズにも用いられ、より一般的には、スパイク付きシューズに用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしこれらのシューズには、回転ディスクが大きくなるため、体重を支えるためには堅いものとなり、歩くには不快な靴となるという欠点があった。
【0009】
本発明の主目的は、従来あったこれら運動靴の欠点を克服することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、特に効果的で製造容易なゴルフ用の非対称運動靴を提供することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、スイング動作時に効果的で、快適に歩くことのできる特にゴルフ用の非対称運動靴を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のこれら目的は、本明細書の集約であるところの、添付された請求項の特徴を有する特にゴルフ用の運動靴によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に記載する運動靴の実施例は、特にゴルフに適用されるが、ゴルフをする時に足が要求される動きと本質的に同じ動きする他のスポーツに用いても良い。
【0014】
図面を参照して、等しい又は等価な部品には同じ参照番号や記号を用いる。Dは、右打ちプレーヤー、即ち右足を軸にスイングする人々のための第一の一対の靴を示し、DDは右打ちプレーヤーの第一の一対の靴Dの右足靴、DSは右打ちプレーヤーの第一の一対の靴Dの左足靴を示す。
【0015】
Sは、左打ちプレーヤー即ち左足を軸にスイングする人々のための第二の一対の靴を示し、SDは左打ちプレーヤーの第二の一対の靴Sの右足靴を示し、SSは左打ちプレーヤーの第二の一対の靴Sの左足靴を示す。
【0016】
本発明によれば、特にゴルフ用運動靴は、ソールから独立して回転可能な回転手段を備えたソールからなり、発明的に言えば、前記回転手段は足の親指を収容することを意図して靴部分に位置する第一回転ディスクを備える。
【0017】
図1に、本発明の第1実施例に係る右打ちの人々のための右足靴DDのソール2の底面図を示す。
【0018】
前記靴DDの前面において、足の親指を収容するための靴部分に、即ち足を靴に入れた時に親指が置かれる領域に、回転手段3があり、それは図2や3により明確に見ることができる。
【0019】
図3を特に参照して、回転手段3を構成する要素の詳細に関して以下に記載する。
【0020】
特に回転手段3は、円板状の部材30に結合したねじ込みヘッド33を備えた蛸状の地面をグリップする部材31からなる回転ディスクであって、そこから複数の弾性サポート32、特に弾性アームが好ましくは等距離で枝分かれしている。
【0021】
グリップ部材31の中央には、図2に示すアーレンキー25を収容するに適した孔、例えば六角形の孔を有するヒンジ34があり、もし必要であればグリップ部材31を置き換えることができる。
【0022】
前記回転手段3は、ねじを切った円形孔38aを有する円形の王冠38も備え、グリップ部材31のねぎ込みヘッド33をねじ締めすることができる。
【0023】
中央円形孔39aを有するベアリング39は、親指部分の靴のソール2の前部分にある窪んだ円形領域28と前記円形王冠38との間に設けられている。
【0024】
前記グリップ部材31は周辺孔36を有する締めつけディスク35によってソール2に締め付けられる。周辺孔36は、ソール2の窪んだ円形領域28の周辺孔28aと一致するように位置合わせされ、締め付け手段37、例えばネジが孔36、28aを通って挿入される。
【0025】
実際のところ、回転手段3は「回転スパイク」即ちソール2から突出したサポートを意味し、スイング動作中地面に静止して、足が容易に回転することを可能にしている。
【0026】
都合の良いことに、ソール2は少なくとも一つの第二回転手段を備える。図1と、より明確には図4に示す実施例によれば、この第二回転手段は少なくとも一つのアンカー状の部材41からなるスパイク4である。
【0027】
前記アンカー状部材41は、ソール2から独立して動くことができ、特に回転することができる。
【0028】
前記第二回転手段4は、前記アンカー状部材の動きをブロックする停止手段42を備える。
【0029】
図4に示す実施例において、前記停止手段42は前記スパイク4の本体43上に形成された突起物からなる。
【0030】
異なる実施例において、前記本体43はソール2に取り付けられ、ソール2自身の上に形成された集積部として得られる。前記アンカー状部材41は、適切な固定手段、例えばネジによって本体43に固定される。
【0031】
図5は、前記第二回転手段4の別の実施例を示す。本実施例において、前記回転手段は3つのアンカー状部材41を備えたスパイク4である。
【0032】
図1の靴DDの中央領域に示すように、前記第二回転手段4の他の実施例において、前記回転手段は2つのアンカー状部材41からなるスパイク4である。
【0033】
本発明によれば、靴は異なる数のアンカー状部材41を有するスパイク4を備えることができ、異なる長さのスパイクを足の異なる領域をサポートするために用いることができる。スパイク4の選択は、好ましくは足の動きに依存し、靴がデザインされる対象であるスポーツに要求される動き、例えばゴルフのスイング動作をする間のスパイク4の上に置かれる足の骨の形状に依存する。
【0034】
三角形状で、足の第4、第5と第3指の一部を覆う靴の一部のソール2の前部分に位置する別のスパイク1もある。前記スパイク1は、実体的にソール2のエッジと平行なベースを有し、ベースと対向する頂点は、ソール2の内側に向かう。前記スパイク1は、歩く時とスイングする時の両方において、前足の安定を提供する。
【0035】
都合の良いことに、本発明に係る運動靴は、足の快適さを向上し、ねじれやたわみ動作に追従する手段を備える。
【0036】
図1において、靴DDは、実体的に前記ソール2の中央、特に足の中央に位置するねじれ安定部材5を有する。
【0037】
外側において、ねじれ安定部材5は、足のかかと部分を収容するためにソール2に向かう2つの枝51、52と、中足のベースを収容するためにソール2に向かう枝53と共に実体的にY字形状を有する。
【0038】
より詳細には、ねじれ安定部材5は、ゴルフプレーヤー即ち右打ちプレーヤーの右足又は左打ちプレーヤーの左足が行うスイング中の負荷の下で、足のねじれ軸性に追従するに適した形状を有する。
【0039】
好適な実施例によれば、ねじれ安定部材5は、ソール2の基部即ちスパイク4が設けられた靴DDのソールの外側部の材料より高い硬度を有する材料、好ましくはカーボンからなる。
【0040】
ソールの基部より堅い材料を使用することで、足と靴のねじれの間、ソール2が安定することを許容する。
【0041】
好ましくは、靴DDは、前記ソール2の上半分に位置し、足を横断するソール2と交差する屈曲弾性部材6をさらに備える。この部材は、中足指骨領域の靴の屈曲を容易にするために用いられる。
【0042】
図1の屈曲弾性部材6は、実体的に屈曲弾性部材6の中央から始まり、ゴルフプレーヤーがスイング動作をする間の負荷の下で、足のねじれに追従するに適した曲線を追従するように延在する弾性部分61を備える。
【0043】
好ましくは、前記弾性部分61は、第4の指を収容するためにソール2の部分に向かう。
【0044】
図6に、右打ちの人達のための右足靴DDの展開図を示す。
【0045】
靴DDの底部から始めて、現わされた部材は以下のようになる。
・回転ディスク3とアンカー状部材を備えたスパイク4からなるスパイク3、4のセット
・好ましくは2つの異なる材料からなる2層21、22で構成されるソール2、特に上部 層22は下部層21より柔らかい
・つま革安定装置7
・かかと足首シェル12を固定するためのかかと収容部8
・つま革底9
・人間工学的足底インターフェース10
・つま革11
・固定手段13
【0046】
図7を参照して、つま革11の安定装置7は、前記つま革11の一つ以上の領域でつま革11の曲げと対抗するように適合される。
【0047】
つま革11の安定装置7は、ソール2に固定される周辺端部71と、前記端部71から立ち上がるプロファイル721、722、723、724とを備え、つま革11を適切な場所に包み込み、その曲げを制限する。
【0048】
その機能を発揮するために、安定装置7は異なる材料で作られた多数の部材から構成され、端部71は足サポート領域近くで柔らかく、プロファイル72はつま革の安定を達成するに十分な程度に硬い。
【0049】
好ましい実施例において、つま革安定装置7は単一材料からなる成形品として製造される。前記成形品は、曲げられてプロファイル72が基部から立ち上がりつま革11を安定化するようにしている。
【0050】
前記成形品は、つま革11の安定装置11が前記ソールに取り付けられたくぼんだ基部を有するように作られる。もし後者が2層21、22を有するなら、前記安定装置7の基部は、前記ソールの上部層22に置かれる。
【0051】
つま革11の安定装置7はまた、図1と7を比較して明らかに、スパイク1と4の形状と位置にマッチングした形状と位置を有するつま革領域7aを有する。
【0052】
図1と8において、成形されたカーボンねじれ棒5を示す。
【0053】
図8のねじれ安定化部材5は、実体的にX字状であり、つま革11の安定装置7の基部とねじれ安定化部材5の両方である中央領域73を備える。
【0054】
その動的/物理的特性からカーボンが選択され、ねじれ安定化を得ることを可能にしている。
【0055】
中央領域73から4つのプロファイル72が、いったん折り返された後離れて、ソール2/つま革11に作用する曲げ力を制御することを可能にしている。この点において、プロファイル72の形状と位置とが、つま革11の安定装置7のプロファイル7aの形状と位置とに実質的に一致していることに気づくことができる。
【0056】
特に、つま革11の前記曲げは、第1及び/又は第五中足骨及び/又は指骨及び/又はかかとの内側と外側側面の領域でブロックされる。
【0057】
都合の良いことに、ねじり安定化部材5の4つのプロファイル72は、力を安定化部材5の中央領域73に向かって運ぶ。
【0058】
ねじれ安定化部材5のプロファイル72が折り畳まれたつま革安定器7は、ソール2とつま革11の両方を包み、よってそれらが結合を保つようになっている。
【0059】
図9a、9b、9cは、本発明に係る靴DDの異なる斜視図を示している。
【0060】
図9aは、靴DDの外側側面を示し、固定手段13と、かかとの外側の領域でそれぞれつま革11の曲がりをブロックするつま革安定器7のプロファイル721、722が見える。そこでは、安定器7は第一の後側部かかと骨の立方形の
反転安定化機能を発揮し、第5中足骨の領域においては、安定器7は前外側の中足骨の反転安定化機能を発揮している。
【0061】
図9bは靴DDの内側側面を示し、かかとの内側側面領域でつま革11が曲がるのをブロックするつま革安定器7のプロファイル723と724が見え、ここで、安定器7は第一の後退足かかと骨下の反外返し安定化機能を発揮し、第一中骨足と指骨の領域で、安定器7は前足の第一中足指節関節反回外性安定化機能を発揮する。
【0062】
図9cは、靴の背面、特にシェル12を示し、かかとの外側面領域でそれぞれ
つま革11が曲がるのをブロックするつま革安定器7のプロファイル721と723が見え、そこで安定器7は第二の後内側回外安定化機能を発揮し、かかとの内側領域でつま革安定器7は第二の後側部反転安定化機能を発揮する。
【0063】
本発明の他の目的は、上述の様に作られた第一の靴と、前記第一の靴のソールと非対称なソールを備えた第二の靴とからなる一対の運動靴を提供することである。
【0064】
以下の実施例において、前記第一靴はスイング動作中に負荷が足にかかるゴルフ靴に相当する。
【0065】
図10a、10bを参照して、同一の要素は同じ番号を使用し、右打ちの人々のための一対の靴に関する上述の教示は、左打ちの人々のための一対の靴に直ちに転換することができる。
【0066】
前記第一と第二靴の非対称性は、一連の要素として交互に又は一緒に備え、例えば
・スパイク1、4
・ねじれ安定化部材5
・たわみ部材6
・つま革安定器7
・シェル12
・固定手段13
である。
【0067】
図10aに本発明に係る一対の靴の底面図を示す。より詳細には、図10aは右打ちの人々のための一対の靴Dに関する。
【0068】
右足靴DDは、ゴルフプレーヤーの右足を収容することを意図しており、図1から9を参照して記載されたように、回転手段3と、スパイク1、4とねじれ安定化部材5と、たわみ部材6とを有する。
【0069】
左足靴DSは、左足を収容することを意図しており、それぞれソールと独立して動く少なくとも一つのアンカー状部材41と前記アンカー部材の動きを止めるための停止手段42とを有する複数のスパイク4を備えたソール2’からなる。
【0070】
図10aにおいて、左足靴DSは一つ又は二つ又は三つのアンカー状部材41を有するスパイク4を備える。スパイク4のレイアウトは、すべての位置で足の適切なサポートを確保する。
【0071】
特に、右足靴DDにおいて、スパイク4は、かかと骨の解剖学上の周辺の第4と第5中足骨と、第1中足骨の基礎の領域に位置し、それに対して左足靴DSにおいて、それらは第4足指と親指の第5中足骨のかかと骨の解剖学上の周辺の第1中足骨の基礎の領域に位置する。
【0072】
右足靴DDに比較して、左足靴DSは、右足靴DDの対応する部材5、6と異なる形状を有するねじれ安定化部材5’とたわみ弾性部材6’とを備える。
【0073】
特に、ねじれ安定化部材5’は右足靴DDの対応する部材5と比較してソール2のより小さな領域をカバーし、部材6’は対応する部材6とは異なりY字形状を有さず、単に横断する帯になっている。
【0074】
靴DDの部材5、6と靴DSの部材5’6’との形状の違いは、この例ではゴルフであるところの靴が設計されたスポーツにおいて人がバランスを保つために二本の足によって発揮される異なる機能に依存する。特に、右足靴DDは右打ちの人々がゴルフにおいて典型的なスイング動作をする時に回転する台になる。
【0075】
図10bは、左打ちの人々のための一対の靴Sの底面図であって、左足靴SSは、上述の右打ちの人々のための一対の靴Dの右足靴Dと同じ特徴を有し、同様に左打ちの人々のための右足靴SDは、右打ちの人々のための左足靴DSと同じ特徴を有する。
【0076】
本発明によれば、右打ち又は左打ちの人々のための同じ一対の靴の2つの靴の間のみならず、右打ちの人々のための一対の靴と、左打ちの人々のための一対の靴との間にも非対称性がある。
【0077】
再び右打ちの人々のための一対の靴Dを参照して、図11aと11bとは異なる側面からの右打ちの人々のための左足靴DSを示している。これらの図面において、つま革11の安定器7’は異なる角度から見えている。
【0078】
左足靴DSのつま革安定器7’は、つま革の一つ以上の領域において、つま革11の曲げと対抗するように用いられており、右足靴DDのつま革安定器7と比較して異なる形状を有している。
【0079】
左足靴DSのつま革安定器7’は、側腹中間及び/又は中足骨のかかと骨方向につま革の曲げをブロックする。
【0080】
図11aは左足靴DSの外側面を示し、かかとの外側領域でそれぞれつま革11の曲げをブロックするつま革安定器7’のプロファイル723’、724’を見ることができ、そこでは安定器7’は第一の副くるぶし反転安定化機能を発揮し、第五中足骨領域において安定器7’はismaticな第五中足骨反転安定化機能を発揮する。
【0081】
図11bは、靴DSの内側面を示し、かかと内側でそれぞれつま革11の曲げをブロックするつま革安定器7’のプロファイル721’と722’を見ることができ、そこでは安定器7’は第1後退足の踵骨下の反回外安定化機能を発揮し、第1中足骨の領域では、安定器7’は前足の第1中足骨の反回外安定化機能を発揮する。
【0082】
本発明に係る一対の靴の2つの各靴のさらなる相違点は、つま革安定器7の形状である。
【0083】
図12aを参照して、第1靴DD即ち右打ちの人々のための右足靴、又は左打ちの人々のための左足靴SSは、本発明によれば、かかとの外側の高さにある窪み14aを有するつま革安定器7を備え、前記窪みは第二靴DS,SDのつま革安定器7’にある対応する窪み14bより鋭い。
【0084】
さらに、ソール2の輪郭は内側と外側の側面で異なるスロープを有する。一例として、図12aの右打ちの人々のための左足靴DSと図12bの靴SDは、ソール2のくさび状の外側前面81と内側後面84のプロファイルを有し、一方また逆に、ソール2の丸い内側前面83と外側後面82のプロファイルを有する。
【0085】
それとは逆に、図12aの靴DDと図12bの靴SSは、ソール2の丸い外側前面81’と内側後面84’のプロファイルを有し、一方その逆に、ソール2のくさび状の内側前面83’と外側後面82’のプロファイルを有する。
【0086】
ソール2の丸いプロファイルは、回外又は反転動作を促進し、一方くさび状プロファイルはこの動きを固定する。
【0087】
同様の考え方が靴DD,SDとSDに適用される。
【0088】
図13aと13bに、右打ちの人々のための一対の靴Dと左打ちの人々のための一対の靴Sの正面図をそれぞれ示す。
【0089】
これらの図において、同一の要素には同一の番号を付しており、右打ちの人々のための一対の靴に関する上述の教示は、左打ちの人々のための一対の靴の作成に直ちに移すことができる。
【0090】
本発明に係る一対の靴の各二つの靴の間の更なる差異は、固定手段の位置である。
【0091】
第1の靴DD、DS(回転ディスク3を備えるもの)は、前記第一の靴DD,DSの外側に位置する隠れた固定手段13aを備え、一方で第二の靴DS,SDは、前記第二の靴DS,SDの中央軸に位置する隠れた固定手段13bを備える。
【0092】
形状や材料の変更は、ここに記載した運動靴に対する通常の知識を有する者が、明細書の記載や請求項の記載から導出される本発明の着想から離れることなくなされるものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明に係る右打ちプレーヤーのための右足靴の底面図である。
【図2】本発明の第一の実施例に係る靴の回転手段を現わした図1の靴の詳細図である。
【図3】図2の回転手段の分解図である。
【図4】本発明に係る第二実施例の回転手段の図である。
【図5】本発明に係る第三実施例の回転手段の図である。
【図6】本発明の実施例に係る靴の展開図である。
【図7】本発明に係る靴のつま革安定装置である。
【図8】本発明に係る靴のねじれ棒である。
【図9】本発明に係る右打ちプレーヤーの右足靴の(a),(b)は2つの側面図、(c)は背面図である。
【図10】本発明に係る(a)右打ちと(b)左打ちプレーヤーそれぞれの一対の靴の底面図である。
【図11】本発明に係る右打ちプレーヤーの左足靴の2つの側面図である。
【図12】本発明に係る(a)右打ちと(b)左打ちプレーヤーのそれぞれの一対の靴の背面図である。
【図13】本発明に係るa)右打ちと(b)左打ちプレーヤーのそれぞれの一対の靴の正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソール(2)から独立に回転可能な回転手段を備えたソール(2)を有する特にゴルフをするための運動靴であって、前記回転手段が、足の親指を収容するために靴(DD,SS)の部分に位置する第一の回転ディスク(3)を備えることを特徴とする運動靴。
【請求項2】
前記回転ディスク(3)が複数の弾性支持体(32)特に小さな弾性アームを備えることを特徴とする請求項1記載の靴。
【請求項3】
前記回転ディスク(3)が取り替え可能なグランドグリップ部材(31)を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の靴。
【請求項4】
前記ソールが、少なくとも第二回転手段(4)を備えることを特徴とする請求項1記載の靴。
【請求項5】
前記第二回転手段(4)が、少なくとも一つのアンカー状部材(41)を備えたスパイクであることを特徴とする請求項4記載の靴。
【請求項6】
前記アンカー状部材(41)がソール(2)から独立に移動可能であり、特に前記部材(41)が回転可能であることを特徴とする請求項5記載の運動靴。
【請求項7】
前記少なくとも第二回転部材(4)が前記アンカー状部材(41)の回転を止めるための停止部材(42)を備えることを特徴とする請求項6記載の靴。
【請求項8】
前記少なくとも第二回転手段(4)は、その表面をカバーする足骨又は足指の領域に位置することを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1に記載の靴。
【請求項9】
前記第二回転手段(4)が第4中足骨と、第5中足骨と、かかと骨の解剖学上の周辺と、第1中足骨の基礎とに位置する複数のスパイク(4)を備えることを特徴とする請求項8記載の靴。
【請求項10】
前記少なくとも第二回転手段(4)が第1中足骨の基部と、かかと骨の解剖学上の周辺と、第5中足骨と、第4足指と、親指とに位置する複数のスパイク(4)を備えたことを特徴とする請求項8記載の靴。
【請求項11】
前記靴が、実体的に三角形状を有し、実体的に第4、第5と第3足指の一部に位置する第二スパイク(1)を備えることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1に記載の靴。
【請求項12】
前記ソール(2)が、実体的に前記ソール(2)の中央に、特に足の中央部に位置する第1ねじれ安定化部材(5)を備えたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1に記載の靴。
【請求項13】
前記第1ねじれ安定化部材(5)が実体的に足のかかとを収容するためのソール(2)に向かう2つの枝分かれ(51、52)と、足の第1中足骨の基部を収容するためのソール(2)に向かう枝分かれ(53)とを備えたY字形状を有することを特徴とする請求項12記載の靴。
【請求項14】
前記第1ねじれ安定化部材(5)がゴルフプレイヤーのスイング動作中の足のねじれ軸性に追従する形状を有することを特徴とする請求項12又は13に記載の靴。
【請求項15】
前記第1ねじれ安定化部材(5)が前記ソール(2)のベース材料より硬い材料から作られていることを特徴とする請求項12ないし14のいずれか1に記載の靴。
【請求項16】
前記第1ねじれ部材(5)がカーボンから作られていることを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1に記載の靴。
【請求項17】
前記靴(DD,SS)が前記ソール(2)の上半分に位置し、前記ソール(2)を前記足を横断する方向に交差する第1たわみ弾性部材(6)を備えたことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1に記載の靴。
【請求項18】
前記第1たわみ弾性部材(6)が実体的に前記第1たわみ弾性部材(6)の中央から始まり、ゴルフプレーヤーのスイング動作中に足に実体的に加わるねじれに追従する曲線へと延在する弾性部分(61)を備えることを特徴とする請求項17記載の靴。
【請求項19】
前記弾性部分(61)が前記足の第4足指を収容するためにソール(3)に向かうことを特徴とする請求項18記載の靴。
【請求項20】
前記靴がつま革安定器(7)を備えることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1に記載の靴。
【請求項21】
前記つま革安定器(7)が、前記つま革(11)の一つ以上の領域において、前記靴(DD,DS)のつま革(11)の曲げをブロックすることを特徴とする請求項20記載の靴。
【請求項22】
前記つま革安定器(7)が、前記ソール(2)に取り付けられた端部(71)と、前記端部から立ち上がり前記曲げをブロックするプロファイル(721、722、723、724)とを備えることを特徴とする請求項21記載の靴。
【請求項23】
前記端部(71)が、前記ソール上に取り付けられることを特徴とする請求項22記載の靴。
【請求項24】
前記曲げが第1及び/又は第5中足骨、及び/又は指骨、及び/又はかかとの内側と外側で制御されることを特徴とする第1請求項21ないし23のいずれか1に記載の靴。
【請求項25】
前記ソール(2)が第2材料からなる第2層(21)の上に第1材料からなる第1層(22)を備え、前記第1材料は前記第2材料より柔らかく、前記第1層(22)は前記靴の内側に向かっていることを特徴とする請求項1ないし24のいずれか1に記載の靴。
【請求項26】
前記靴が、前記靴の中軸又は外側面に沿って位置する隠れた固定手段(13、13a、13b)を備えることを特徴とする請求項1ないし25のいずれか1に記載の靴。
【請求項27】
請求項1ないし26のいずれか1に従って作られた第1靴(DD,SS)と、前記第1靴(DD,SS)のソール(2)に対して非対称な少なくとも一つのソール(2’)を備えた第2靴(DS,SD)とからなる一対の運動靴。
【請求項28】
前記第2靴(DS、SD)の前記ソール(2’)が、それぞれ前記ソールと独立して動作可能な少なくとも一つのアンカー状部材(41)と、前記アンカー状部材(41)の動きを止める停止手段(42)とからなる複数のスパイク(4)を備えることを特徴とする請求項27記載の一対の運動靴。
【請求項29】
前記第2靴(DS,SD)が前記第1靴(DD,SS)の第1ねじれ安定化部材(5)と異なる形状を有する第2ねじれ安定化部材(5’)を備え、特に前記第2ねじれ安定化部材(5’)が前記第1ねじれ安定化部材(5)よりもソール(2’)のより小さな領域をカバーすることを特徴とする請求項27又は28に記載の一対の靴。
【請求項30】
前記第2靴(DS,SD)は前記第1靴(DD,SS)の第1たわみ弾性部材(6)とは異なる形状を有する第2たわみ弾性部材(6’)を備え、特に前記第2たわみ弾性部材(6’)は横断バンドであることを特徴とする請求項27ないし29のいずれか1に記載の一対の靴。
【請求項31】
前記第2の靴(DS,SD)は前記つま革(11)の一つ以上の領域において前記第2靴(DS,SD)のつま革(11)の曲げをブロックする第2つま革安定器(7’)を備え、前記第2つま革安定器(7’)は前記第1靴(DD,SS)の第1つま革安定器(7)とは異なる形状を有することを特徴とする請求項27ないし30のいずれか1に記載の一対の靴。
【請求項32】
前記第2靴(DS、SD)のつま革(11)の曲げが、第1中足骨及び/又はかかとの中間で横側面の領域で前記第2つま革安定器(7’)によってブロックされることを特徴とする請求項31記載の一対の靴。
【請求項33】
前記第1つま革安定器(7)が、かかとの外側の高さに、前記第2つま革安定器(7’)の対応するくぼみ(14b)よりも鋭いくぼみ(14a)を有することを特徴とする請求項31又は32に記載の一対の靴。
【請求項34】
前記第1靴(DD,SS)が前記第1靴(DD,SS)の外側に位置する隠れた固定手段(13a)を備え、前記第2靴(DS,SD)が前記第2靴(DS,SD)の中央軸に位置する隠れた固定手段(13b)を備えることを特徴とする請求項27ないし33のいずれか1に記載の一対の靴。
【請求項35】
前記第1靴(DD,SS)が、くさび状でそれぞれ丸いソール(2)の外側前面プロファイル(81)と内側後面プロファイルと、くさび状でそれぞれ丸いソール(2)の内側前面プロファイル(83)と外側後面プロファイルとを有することを特徴とする請求項27ないし34のいずれか1に記載の一対の靴。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【公表番号】特表2009−506792(P2009−506792A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525374(P2007−525374)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002372
【国際公開番号】WO2006/016254
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(507031985)ディー・ビー ワン ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (1)
【Fターム(参考)】