説明

特に床のための形状保持部でできた被覆部材、その中で使用するための被覆部、および被覆部を接続するための方法

この発明は、床の上に配置され得る被覆部材(2)に関する。被覆部材は、隣接する側部端縁(5、6)に沿って互いに接続され、かつ下地面(1)に向けられる裏面(13)およびそこから離れたビジュアル面(14)を有するいくつかの平行な形状保持被覆部(4)を含む。被覆部は、側部端縁に沿って配置される、協働して機能する結合エレメントを備える。2つの側部端縁は、第1の被覆部(4)が突出する裏面を有し、第2の被覆部がオーバーハングしたビジュアル面を有するように内側(5i、6i)および外側(5o、6o)端縁部分を有する階段状の形状を取る。第1の被覆部の結合エレメントは、突出する裏面(13)に形成され、かつビジュアル面に開放されたみぞであり、第2の被覆部(4)の結合エレメントは、オーバーハングしたビジュアル面から下地面に延在するさねを形成する。この発明は、さらに、このような被覆部材において使用するための被覆部、およびこれらの被覆部を互いに接続するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、下地面、特に床の上に配置するための被覆部材に関し、
隣接する側部端縁に沿って互いに接続され、かつ下地面に向けられる裏面およびそこから離れたビジュアル面を有する少なくとも2つの平行な形状保持被覆部を含み、2つの側部端縁は、第1の被覆部が突出する裏面を有し、第2の被覆部がオーバーハングしたビジュアル面を有するように内側および外側端縁部分を有する階段状の形状を取り、
被覆部は側部端縁に沿って配置される、協働して機能する結合エレメントを備え、第1の被覆部の結合エレメントは、突出する裏面に形成され、かつビジュアル面に少なくとも開放されたみぞであり、第2の被覆部の結合エレメントは、オーバーハングしたビジュアル面から少なくとも下地面に延在するさねを形成し、みぞおよびさねは各々、少なくとも部分的に湾曲したプロファイルを有し、みぞは第1の被覆部の内側端縁部分に切込みを入れ、さねは第2の被覆部の外側端縁部分を超えて突出する。
【背景技術】
【0002】
このような床の被覆部材は、たとえばDE−U−20300306から公知であり、異なる供給業者によってさまざまな改良品の形で販売され、「スナップ式積層板」という総称で公知である。
【0003】
DE−U−20300306に記載されるスナップ式積層板は、積層材料からなる細長いストリップまたは厚板から構成される。この材料は、たとえば中密度繊維板(MDF)または高密度繊維板(HDF)などの安価で、容易に加工可能な基板材料からなる比較的厚い基部層、つまり実際の厚板を含み、その上に、たとえば木目模様を印刷した紙などの装飾材料からなる比較的薄い上部層が配置される。この上部層は、好適な合成樹脂で処理することによって耐摩耗性にされる。したがって、積層板のビジュアル面は天然の木の外観を有するが、積層板は工業的に製造され得るので、そのコストはかなり低くなる。
【0004】
スナップ式積層板は、DIYを好む人々による敷設を主に目的としている。したがって、単純な方法で、最小限の道具を用いて敷設を行うことが可能でなければならない。この目的のために、公知のスナップ式積層板の厚板は長い側面のうちの1つにみぞを有し、反対側の長い側面はそのみぞと協働して機能するさねを備える。みぞは上部および底部においてリップによって境を接しており、底部側のリップは上部側よりも遠くに突出する。同様の態様で、さねは厚板の上部側からよりも底部側からより遠くに突出する。
【0005】
2つのタイプのさねはぎ接続がDE−U−20300306に示され、それらは形状適合し、力を伝える。
【0006】
積層板の第1の変形例では、図4に示されるように、さねおよびみぞは、側部端縁の隣接部とともに各々の場合において、隙間なく嵌め合わせられる相補的なプロファイルを有する。さねおよびみぞは各々、本明細書において、湾曲したプロファイルを備える。記載されるように、みぞは厚板のビジュアル面に切込みを入れ、さねはその側部端縁の外側に突出する。アンダーカットおよびさねの突出部は同様に、湾曲したプロファイルを有する。一方の厚板のさねをある角度で他方の厚板のみぞの中に差込み、次いで、厚板を再び1つの面の状態に配置することによって、隣接する厚板は互いに接続される。ここで、異なる湾曲したプロファイルはともに、厚板の間の形状適合接続を規定する。
【0007】
たとえばこの従来の公報の図2に示される第2の変形例、つまり実際のスナップ式積層
板では、下部リップは弾性的に可撓性であるように薄い形状を取る。このリップは、その端部で、比較的低く直立したスナップ式端縁を備える。同様の態様で、さねは、その下面で、低く突出するスナップ式端縁を備え、このスナップ式端縁は、2つの厚板がその側部端縁で接続されるときに、下部リップのスナップ式端縁の後方で係合する。下部リップが弾性的に可撓性である特性の結果として、厚板を互いに接してそれらの面に平行に摺動させ、次いで、さねのスナップ式端縁がリップのスナップ式端縁上を摺動し、その後方ではまる程度に下部リップが外に曲がるまで、いくらかの力で押すことによって、厚板は接続され得る。このように、厚板は嵌め合わせられる。
【0008】
厚板の端部面の端縁で同様の接続システムがもたらされ、それによって複数の厚板が互いに並んで配されることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
公知のスナップ式積層板はいくつかの欠点を有する。弾性的に可撓性の薄い下部リップは、厚板の端部端縁の外側に突出し、したがって、運搬の間に比較的損傷を受けやすく、それによって、後の厚板の接続をより困難にする損傷の危険性がある。さらに、スナップ式接続が一旦形成されると、大いに努力しなければ再び外すことができず、下部リップに対する損傷がさらに発生する危険が非常に高い。したがって、たとえば引っ越しの場合に、一旦スナップ式積層板の床が配されると、それを剥がすことは容易にできない。スナップ式接続の原理は、さらに、常に張力を受けていることが必要であり、寸法決めが非常に重要である。その結果、厚板は隙間なく、張力を受けた状態で配されなければならず、それによって、接続の後、厚板は互いに平行にずらされることができず、ずらすには大きな困難を伴う。実際には、この目的のために、さねとみぞとの間に潤滑剤が塗布されなければならないことが多く、それによって、作業の数およびコストが増加する。さらに、使用される材料は、温度および湿度の影響下で膨張または反りがない状態でなければならない。
【0010】
形状適合接続を有する公知の積層板の変形例は、湾曲した表面の数が多い結果として、製造が困難であるという欠点を有する。さらに、さねの先端は比較的薄く、それによって、損傷を受けやすい。さねの対応する角は比較的狭く、それによって、おが屑がすぐにそこに蓄積し、プロファイルの嵌め合いを妨げることになる。最後に、さねの突出部およびアンダーカットが湾曲して進むために、明確な突合せ面が不足し、それによって、互いに接する厚板の正確な位置決めがより困難になる。
【0011】
公知の積層板の他の欠点は、接続の形状適合の変形例では、いかなる隙間がどこにも形成されないように側部端縁のプロファイルが実施されるというものである。基部層の膨張または収縮は、たとえば空気の湿度または温度の変化の結果として、床の被覆部材全体をすぐに変形させることになる。上部層として印刷紙またはベニヤを使用する結果、公知の積層板は、さらに、安価または低品質の外観を有し、この薄い上部層の摩耗によりすぐに基部層が目に見えるようになる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、この発明の目的は、これらの欠点が発生しない、上述のタイプの被覆部材を提供することである。この発明の第1の局面に従って、みぞのアンダーカットおよび端縁を超えて突出するさねの部分が各々、少なくとも部分的に面取りされたプロファイルを有するという点において、これは達成される。アンダーカットおよびさねの突出部のために、湾曲したプロファイルではなく傾斜したプロファイルを使用することによって、より損傷を受けにくいプロファイルが得られ、さらに、明確な突合せ面を規定する。
【0013】
さねがある角度をなす状態で、後続の被覆部を上方からみぞの中に単純に下ろし、次いで、面取りされたプロファイル部分が互いに寄り掛かるまで後続の被覆部を逆に回転することによって、後続の被覆部が、既に配された被覆部材の部分に接続され得る。ここで、2つの部分のうちの1つを変形するのに大きな力がかけられる必要はない。したがって、嵌合された位置で、被覆部は依然として互いに対して側部端縁に平行に摺動可能である。
【0014】
第1の被覆部の内側端縁部分および第2の被覆部の外側端縁部分が、関連する被覆部のビジュアル面から実質的に横方向に走るときに、さらに単純で、より正確な被覆部の位置決めが達成される。
【0015】
被覆部間の形状適合接続を実現可能にするために、みぞおよびさねは各々、好ましくは、関連する端縁部分のうちの少なくとも1つを補完するプロファイルを形成する。これは、その張力のない特性を失うことなく、接続における隙間を防ぐ。
【0016】
被覆部を配する間に最大限の動きを達成するために、少なくとも部分的に湾曲したプロファイルは、円弧を形成することが好ましい。
【0017】
この発明の第2の局面に従って、もう一方の端縁部分は被覆部の互いに接続された位置で隙間を規定する。これは、熱または水分の結果、被覆部が膨張可能であることにより、接続が外側に隆起しないことを達成する。
【0018】
互いに接する被覆部の位置決め、およびそれによる接続の実現をさらに単純化するために、面取りされた面が、好ましくは、ビジュアル面と被覆部のうちの少なくとも1つの側部端縁との間に規定される。これによって、ビジュアル面も従来の厚板の床の外観を得る。
【0019】
各々の被覆部が2つの平行な階段状の側部端縁を有するとき、その一方は突出する裏面がみぞを有する状態で実施され、その他方はオーバーハングしたビジュアル面がさねを有する状態で実施され、いずれかの側で隣接する被覆部に接続され得る。
【0020】
各々の被覆部は、さらに、ある角度を側部端縁で囲み、かつ第2の結合エレメントを備える、2つの互いに平行な端部端縁を有することができ、その結果、複数の被覆部が互いに並んで配されることができる。2つの端部端縁も階段状の形状を取るときに、側部端縁の結合と容易に組合せられる端部端縁の結合が得られ、その階段状の形状は、一方の被覆部が突出する裏面を有し、他方の被覆部がオーバーハングしたビジュアル面を有し、一方の被覆部の第2の結合エレメントが突出する裏面上に形成される窪みであり、他方の被覆部の第2の結合エレメントがオーバーハングしたビジュアル面の下に形成される突起であるようなものである。
【0021】
各々の被覆部は、裏面を形成する比較的厚い基部層、およびそこに接続され、ビジュアル面を形成する上部層から構築されることができ、結合エレメントは基部層に形成される。被覆部材のコストは、目に見えず、したがって、たとえばMDFまたはHDFなどの比較的安価な材料から製造されることができる基部層を使用することによって制限されることができる。さらに、材料は、結合エレメントが優れた精度および寸法安定性を有して形成され得ることを目的に、選択されることができる。
【0022】
被覆部材に「豪華な」外観を与えるために、この発明の第3の局面に従って、上部層は高品質な材料、特に、オーク材などの高級なタイプの木から形成される。この効果は、上部層の厚さが少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2.5mm、最も好ましくは約4mmであるときにさらに高められる。ちょうど固い木の床の部分のような厚い上部層は、
その耐用年数の間、定期的にサンドペーパーで磨かれることができ、基部材料が目に見えるようになることはない。
【0023】
この発明は、さらに、上述の被覆部材において使用することを目的とした被覆部に関する。
【0024】
最後に、この発明は少なくとも2つのこのような被覆部を迅速かつ単純な方法で互いに接続するための方法に関し、その少なくとも1つは既に下地面上に配置されている。この発明に従う方法は、第1の既に配置された被覆部に接続するために、第1の被覆部の自由な側部端縁に実質的に平行に、第2の被覆部の側部端縁を方向付けるステップと、下地面の上方に、ある距離をおいて、第2の被覆部を第1の被覆部の側部端縁に向けて移動させるステップと、第2の被覆部をその側部端縁に平行な軸を中心に回転させるステップと、第2の被覆部のさねをある角度で第1の被覆部のみぞの中に配置するステップと、接続の形成に伴って、第2の被覆部を反対方向に回転させることによって下地面上に下げるステップとを含む。このように、強く、信頼性の高い接続が単純な回転の動きとともにもたらされることができ、被覆部に力がかけられる必要がなく、たとえば潤滑剤などの添加剤を使用する必要がない。
【0025】
形成された接続には張力がないので、第2の被覆部は、その接続の後、第1の被覆部に対して側部端縁に平行にずらされることができる。したがって、第2の被覆部は所望の位置に容易に移動されることができる。
【0026】
嵌め合わせられる被覆部の列を形成するために、第1および第2の被覆部が互いに接続された後、第2の被覆部と並んで第3の被覆部を配置することが可能であり、第3の被覆部はその側部端縁を第1の被覆部に接続し、その端部端縁を第2の被覆部に接続することによって取付けられる。したがって、比較的大きな領域が非常に素早く覆われることができる。
【0027】
この発明は、添付の図面を参照する例示的な実施例に基づいて、以下に説明される。
下地面1上に配置される被覆部材2は、連続した列3状に下地面の上に配されるいくつかの被覆部4から構成される(図1)。各々の被覆部4は、2つの平行な比較的長い側部端縁5、6、および2つの同様に平行な比較的短い端部端縁7、8を有する。端部端縁7、8は、ある角度、ここでは直角を側部端縁5、6で囲む。
【0028】
被覆部材2の隣接する列3における被覆部4は、その側部端縁5、6に沿って互いに接続され、同じ列3における被覆部4は、その端部端縁7、8に沿って互いに接続される。協働して機能する結合エレメント9、10はこの目的で側部端縁5、6上に形成され(図2)、端部端縁7、8は協働して機能する第2の結合エレメント11、12を備える(図4)。これら2つの対の結合エレメント9、10および11、12はそれぞれ、前記端縁5、6と7、8との間にそれぞれ、力を伝え、形状適合する、張力のない接続を形成するように適合される。
【0029】
各々の被覆部4は、下地面1に向けられる裏面13およびそこから離れたビジュアル面14を有する。示される例示的な実施例では、各々の被覆部は、たとえばMDFまたはHDFなどのそれほど高級でない材料からなる比較的厚い基部層15、およびたとえばオーク材などのより高級な材料からなる上部層16を有する積層板として実施される。示される例示的な実施例では、上部層16の厚さは約4mmであるのに対して、基部層15の厚さは約12mmであり、その結果、被覆部4の厚さの合計は約16mmになる。被覆部4は、さらに、減衰または絶縁材料からなる下張り(ここでは図示せず)を裏面上に任意に備え得るであろう。
【0030】
示される例示的な実施例では、被覆部4の側部端縁5、6は各々、階段状の形状を取り、内側端縁部分5i、6iをそれぞれ有し、外側端縁部分5o、6oをそれぞれ有する。したがって、裏面13は一方の側部端縁5に沿って突出するのに対して、ビジュアル面14は他方の側部端縁6に沿ってオーバーハングする。図2および図3では側部端縁5、6は2つの異なる被覆部4の部分を形成するが、各々の被覆部4はこれらの異なって実施される側部端縁5、6のうちの2つを有するということがここで認識されるべきである。同様のことが、以下に記載される端部端縁7、8に適用される。
【0031】
被覆部4の側部端縁5、6に沿った(第1の)結合エレメント9、10は、一種の「さねはぎ」接続を形成する。本明細書において、第1の結合エレメント9は、裏面13の突出部の上部表面17に形成されるみぞの形状を取る。第2の結合エレメント10は、ビジュアル面14のオーバーハング部の下部表面18から突出するさねによって形成される。結合エレメント9、10の両方は、ここで、基部層15における被覆部4と一体になって形成される。示される例示的な実施例では、みぞ9は内側端縁部分5iに切込みを入れ、さね10は外側端縁部分6oを超えて突出する。この態様で、被覆部4は嵌合された状態でその面から横方向に固定される。
【0032】
みぞ9およびさね10は、隣接する端縁部分5i、6oおよび表面17、18とともに、対応するプロファイルの形状を有し、形状適合接続をもたらす。しかしながら、外側端縁部分5oとみぞ9の最も外側のアンダーカットポイントとの間の距離は、内側端縁部分6iとさね10の最も外側のポイントとの間の距離よりも小さく、その結果、被覆部が嵌合された状態で、端縁部分5oと6iとの間に空間24が規定される。これによって、基部材料15の膨張は吸収されることができ、これはビジュアル面14を変形させることはない。
【0033】
みぞ9の上面19、およびそれと協働して機能するさね10の下面20は、ともに接触表面の大部分を形成し、回転の動きによって被覆部4の互いの接続を可能にするように湾曲したプロファイルを有する。示される例示的な実施例では、これら2つの湾曲した表面は、円弧の形状を取る。回転させて差込む動きに関して、みぞ9のアンダーカット21、および端縁部分6oを超えて突出するさね10の上面22は、さらに、被覆部4の面に対して傾斜する形状を取る。ビジュアル面14と側部端縁5、6との間の角23も面取りされ、それによって、被覆部4は互いの接続のために容易に位置決めされることができる。
【0034】
被覆部4の端部端縁7、8に沿った第2の結合エレメント11、12は、一種のフック接続を形成する。本明細書において、第1の第2の結合エレメント11は、裏面13の突出部の上部表面25の中に窪みを作られるみぞによって形成される。第2の第2の結合エレメント12は、ビジュアル面14のオーバーハング部の下部表面26で突起の形状を取る。これら第2の結合エレメント11、12も両方とも、基部層15における被覆部4と一体になって形成される。
【0035】
窪み11および突起12は、前と同様、対応するプロファイルの形状を有し、その結果、ここでも形状適合接続が得られる。端部端縁7、8の接続を単純化するために、窪み11および突起12は、さらに、面取りされた端縁を備え、それによってそれらは自動調心である。
【0036】
被覆部4を下地面上に配し、側部端縁6に沿って、直前の列3に既に配された被覆部4の側部端縁5に接続する目的で、敷設用の被覆部4は最初に、既に配された部分4に平行に保持される。次いで、被覆部4は側部端縁5、6に平行な軸を中心に回転され、それによって、さね10は斜めにみぞ9の方に方向付けられる。その後、この被覆部4は、その
面取りされた角23が既に配された部分4の角23の近くまたは角23に接する状態で置かれ、次いで、同じ軸上で再び逆に回転され、さね10の上部表面22がみぞ9の表面21に寄り掛かるまで、さね10の湾曲した下面20はみぞ9の湾曲した上面19の上を摺動する。
【0037】
被覆部4が既に配された列3に後続の被覆部4が配されなければならないとき、上述の態様で、後続の被覆部4は、後続の被覆部4の角23が直前の列3における被覆部4の角23に接する状態で最初に位置決めされる。このように位置決めされた被覆部は、次いで、同じ列3に既に配された被覆部4の端部端縁7にその端部端縁8が達するまで、側部端縁5、6に平行にずらされる。その後、被覆部4は下方向に回転され、さね10が直前の列3に配された被覆部4のみぞ9の中に入り、突起12が、同じ列3に既に配された被覆部4の窪み11の中に入る。これによって、新しい被覆部4がこのようにして、縦方向および横方向に同時に固定される。
【0038】
この被覆部4は、その他の態様では、直前の列3における被覆部4に最初に接続され、次いで、その接続された位置で、その列3における直前の被覆部4の端部端縁7へとずらされることもできる。この場合、新しい被覆部4は、次いで、突起12が端部端縁7を超えることができるように再び上方向に回転されることができ、その後、新しい被覆部4は再び逆に回転されることができる。側部端縁5、6の間および端部端縁7、8の間のすべての接続はこの発明に従って張力がないので、これらの動きが可能である。
【0039】
したがって、この発明により、比較的短時間に、ほとんど努力することなく、大きな領域に形状保持被覆部材を提供することが可能になる。さらに、被覆部材は迅速かつ単純な方法で後に再び取外されることができる。さらに、高品質な材料からなる比較的厚い上部層で積層される特性のために、被覆部材は、外観は豪華であるにもかかわらず、比較的低コストで製造されることができる。
【0040】
この発明は1つの例示的な実施例を参照して上に説明されるが、この発明がそれに限定されないことは明らかである。したがって、側部端縁がそれによって接続されるさねおよびみぞは、たとえば部分的にのみ湾曲した表面を有するか、またはさまざまな曲率半径を有する表面などの、異なる形状を取り得るであろう。アンダーカットおよびさねの突出部も異なって形成され得るであろう。さらに、さねおよびみぞは、被覆部の全長にわたって延在する必要はない。異なる変形例が、さらに、端部端縁の接続のために想定され得る。たとえば、被覆部の全幅にわたる結合エレメントではなく、いくつかのスタッドおよび穴を想定することが可能である。最後に、たとえば壁などの、床以外の表面上に被覆部材が配置されることを想定することも可能である。
【0041】
したがって、この発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】下地面上に配置される、この発明に従う被覆部材の一部の概略的な斜視図である。
【図2】図1における線II−IIに沿った断面図であって、2つの隣接する被覆部の側部端縁の接続を嵌合された状態で示す図である。
【図3】2つの隣接する被覆部を接続する間の、その同一方向の断面図である。
【図4】図1における矢印IVに従う側面図であって、互いに並んで位置する2つの被覆部の端部端縁の接続を嵌合された状態で示す図である。
【図5】2つの隣接する被覆部を接続する間の、その同一方向の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地面(1)、特に床の上に配置するための被覆部材(2)であって、
隣接する側部端縁(5、6)に沿って互いに接続され、かつ下地面(1)に向けられる裏面(13)およびそこから離れたビジュアル面(14)を有する少なくとも2つの平行な形状保持被覆部(4)を含み、2つの側部端縁(5、6)は、第1の被覆部(4)が突出する裏面(13)を有し、第2の被覆部(4)がオーバーハングしたビジュアル面(14)を有するように内側(5i、6i)および外側(5o、6o)端縁部分を有する階段状の形状を取り、
被覆部(4)は側部端縁(5、6)に沿って配置される、協働して機能する結合エレメント(9、10)を備え、第1の被覆部(4)の結合エレメント(9)は、突出する裏面(13)に形成され、かつビジュアル面(14)に少なくとも開放されたみぞであって、第2の被覆部(4)の結合エレメント(10)は、オーバーハングしたビジュアル面(14)から少なくとも下地面(1)に延在するさねを形成し、みぞ(9)およびさね(10)は各々、少なくとも部分的に湾曲したプロファイルを有し、みぞ(9)は第1の被覆部(4)の内側端縁部分(5i)に切込みを入れ、さね(10)は第2の被覆部(4)の外側端縁部分(6o)を超えて突出し、
みぞ(9)のアンダーカット(21)および端縁(6o)を超えて突出するさね(10)の部分(22)は各々、少なくとも部分的に面取りされたプロファイルを有することを特徴とする、被覆部材(2)。
【請求項2】
第1の被覆部(4)の内側端縁部分(5i)および第2の被覆部(4)の外側端縁部分(6o)は、関連する被覆部(4)のビジュアル面(14)から実質的に横方向に走ることを特徴とする、請求項1に記載の被覆部材(2)。
【請求項3】
みぞ(9)およびさね(10)は各々、関連する端縁部分(5i、6o)のうちの少なくとも1つを補完するプロファイルを形成し、それによって、被覆部(4)の間の形状適合接続が実現され得ることを特徴とする、請求項1または2に記載の被覆部材(2)。
【請求項4】
少なくとも部分的に湾曲したプロファイルは、好ましくは、円弧を形成することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の被覆部材(2)。
【請求項5】
もう一方の端縁部分(5o、6i)は被覆部(4)の互いに接続された位置で隙間(24)を規定することを特徴とする、請求項2から4のいずれかまたは請求項1の導入句に記載の被覆部材(2)。
【請求項6】
面取りされた面(23)は、ビジュアル面(14)と被覆部(4)のうちの少なくとも1つの側部端縁(5、6)との間に規定されることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の被覆部材(2)。
【請求項7】
各々の被覆部(4)は2つの平行な階段状の側部端縁(5、6)を有し、その一方(5)は突出する裏面(13)がみぞ(9)を有する状態で実施され、その他方(6)はオーバーハングしたビジュアル面(14)がさね(10)を有する状態で実施されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の被覆部材(2)。
【請求項8】
各々の被覆部(4)は、ある角度を側部端縁(5、6)で囲み、かつ第2の結合エレメント(11、12)を備える、2つの互いに平行な端部端縁(7、8)を有することを特徴とする、請求項7に記載の被覆部材(2)。
【請求項9】
一方の被覆部(4)が突出する裏面(13)を有し、他方の被覆部(4)がオーバーハ
ングしたビジュアル面(14)を有し、一方の被覆部(4)の第2の結合エレメント(11)が突出する裏面(13)上に形成される窪みであって、他方の被覆部(4)の第2の結合エレメント(12)がオーバーハングしたビジュアル面(14)の下に形成される突起であるように、2つの端部端縁(7、8)も階段状の形状を取ることを特徴とする、請求項8に記載の被覆部材(2)。
【請求項10】
各々の被覆部(4)は、裏面を形成する比較的厚い基部層(15)、およびそこに接続され、ビジュアル面(14)を形成する上部層(16)から構築され、結合エレメント(9、10、11、12)は基部層(15)に形成され、上部層(16)は高品質な材料、特に高級なタイプの木から形成されることを特徴とする、請求項2から9のいずれかまたは請求項1の導入句に記載される被覆部材(2)。
【請求項11】
上部層(16)の厚さは少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2.5mm、最も好ましくは約4mmであることを特徴とする、請求項10に記載の被覆部材(2)。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の被覆部材(4)において使用することを明らかに目的とした被覆部(4)。
【請求項13】
請求項12に記載の被覆部(4)を少なくとも2つ互いに接続するための方法であって、その少なくとも1つ(4)は既に下地面(1)上に配置されており、
a) 第1の既に配置された被覆部(4)に接続するために、第1の被覆部(4)の自由な側部端縁(5)に実質的に平行に、第2の被覆部(4)の側部端縁(6)を方向付けるステップと、
b) 下地面(1)の上方に、ある距離をおいて、第2の被覆部(4)を第1の被覆部(4)の側部端縁(5)に向けて移動させるステップと、
c) 第2の被覆部(4)をその側部端縁(6)に平行な軸を中心に回転させるステップと、
d) 第2の被覆部(4)のさね(10)をある角度で第1の被覆部(4)のみぞ(9)の中に配置するステップと、
e) 接続の形成に伴って、第2の被覆部(4)を反対方向に回転させることによって、第2の被覆部(4)を下地面(1)上に下げるステップとを含む、方法。
【請求項14】
第2の被覆部(4)は、その接続の後、第1の被覆部(4)に対して側部端縁(5、6)に平行にずらされることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第1および第2の被覆部(4)が互いに接続された後、第2の被覆部(4)と並んで第3の被覆部(4)が配置され、第3の被覆部(4)はその側部端縁(6)を第1の被覆部(4)に接続し、その端部端縁(8)を第2の被覆部(4)に接続することによって取付けられることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−533876(P2007−533876A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522514(P2006−522514)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/NL2004/000541
【国際公開番号】WO2005/012668
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(506040168)ニーゲル・プロフィール−オーマンテリング・ベスローテン・フエンノートシャップ (1)
【氏名又は名称原語表記】NIEGEL PROFIEL−OMMANTELING B.V.
【Fターム(参考)】