説明

特大荷物用のコンテナ

【課題】改良された特大荷物を輸送するためのコンテナ
【解決手段】特大荷物を輸送するためのコンテナであって、標準化された輸送プラットフォームと連結するための寸法にされた基部セクション;および該基部セクションに接続され、そして特大荷物を受容するように適合された空間を規定する上部セクションを備える。好ましくは前記上部セクションが前記基部セクションから取り外し可能である。好ましくは前記基部セクションが鉄道大物車の区画部に受容されるための寸法にされている。好ましくは前記基部セクションが支持枠を備える。好ましくは前記基部セクションが底壁ならびに間隔を空けた第一の側壁および第二の側壁をさらに備え、該底壁および該側壁が荷物を受容するための空間を規定している。好ましくは前記基部セクションによって規定される空間が前記上部セクションによって規定される空間と連続的である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、仮特許出願番号第60/645,636号(2005年1月21日出願)の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般に、荷物の発送のためのコンテナに関し、そしてより特定すると、標準的な囲まれた発送コンテナ内に嵌らない、特大荷物の発送のためのコンテナに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
世界中で、商品が、広範な種々の輸送方法によって、金属コンテナに入れて発送されている。代表的に、使用されるコンテナは、鋼またはアルミニウムから構築され、そして国際標準機構(「ISO」)によって設定される標準を満たす寸法を有する。標準化は、コンテナまたは機械的設備の位置にも製造業者にも無関係で、これらのコンテナがこの機械的設備によって取り扱われることを可能にする。
【0004】
標準化はまた、同じコンテナが、種々の形態の輸送において使用されることを可能にする。このことは、コンテナ自体を積み下ろして再度積み込む長いプロセスなしで、荷物が複数の輸送形態の間で移動されることを可能にするので、特に有利である。例えば、積み込まれたコンテナは、オーバーヘッドクレーンによって船から積み降ろされ得、そしてトラックまたは気動車に直接積み込まれ得る。
【0005】
ほとんどの商品は、標準的な寸法のコンテナに入れて輸送され得るが、いくつかの荷物は、単に大きすぎて、標準的なコンテナ内に嵌らない。また、これらの商品のために、特大のコンテナを構築することは、効率的ではない。なぜなら、このような特大のコンテナは、送達コンテナについての寸法標準に合わないからである。従って、代表的に、特大の商品は、陸上輸送用の平床型の車両に個々に積み込まれるか、または海上輸送用の貨物船に個々に積み込まれて固定される。特定の場合において、平床型の車両には、荷物を覆うための天蓋が取り付けられる。このような改変された平床型の車両の例が、図1に示されている。しかし、このアプローチは、望ましくないことが示されている。なぜなら、このように改変された平床型の車は、特大荷物のために使用されない場合に鉄道輸送サービスを提供する際の、一般的な用途に利用可能ではないからである。むしろ、一旦改変されると、その車両は、特大荷物への適用に限定される。
【0006】
特大の商品のためにコンテナを使用できないことは、欠点を有する。具体的には、これらの商品は、製造の地点で車両に個々に積み込まれなければならず、次いで、複数の輸送形態の間の各輸送地点において、積み下ろされ、そして再度積み込まれなければならない。例えば、平床型の気動車に積み込まれる特大の商品は、この気動車から個々に積み下ろされなければならず、次いで、海上輸送のための貨物船に、個々に積み込まれなければならない。また、コンテナを使用できないことの結果として、商品が、輸送の間に水に曝露されるか、または商品を天候から保護するために、個別化された保護(例えば、天蓋もしくはタール塗り防水布)が使用されることを必要とし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特大の商品に適合し、一方でなお、標準化されたコンテナについての重要な寸法標準に合う、送達コンテナが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
上記必要性を満たすために、本発明は、標準的な送達コンテナの幅を有する基部セクションと、基部セクションの幅より大きい幅を有する上部セクションとを有する、送達コンテナを提供する。この基部セクションは、標準的な送達コンテナの輸送のために設計された車両に連結するように、構成される。この基部セクションは、標準的な送達コンテナの長さおよび幅の寸法を有する。例えば、この基部セクションは、鉄道大物車の区画部内に嵌る幅、およびこの区画部の深さより大きい高さを有する。この基部セクションの4つの下部の角部は、標準的なコンテナ角部取付具である。これらの取付具は、本発明のコンテナが、標準的な送達コンテナを取り扱い、そして固定するための、既存の設備に連結することを可能にする。
【0009】
本発明の送達コンテナは、基部セクションに連結される上部セクションを有し、この上部セクションは、この基部セクションより大きい幅を有する。鉄道大物車に設置される場合、この上部セクションの幅は、この大物車の区画部の幅と少なくとも同じ幅であり、そしてこの車両の幅より大きくさえあり得る。この上部セクションの幅は、特大荷物が、このコンテナに積み込まれ、そしてこのコンテナに入れて送達されることを可能にする。本発明はまた、輸送される荷物にかかわらず外側寸法が一定なままであるので、有利である。このことは、特大の積荷に対して特殊な特徴が必要とされ得る、鉄道輸送のために、特に重要である。外側寸法は、本発明を用いると一定であるので、一旦、特大コンテナが特定の経路について許可されると、このコンテナは、異なる荷物がその経路を引き続いて輸送される場合に、同じ許可手順を受ける必要がない。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
特大荷物を輸送するためのコンテナであって、
標準化された輸送プラットフォームと連結するための寸法にされた、基部セクション;および
上記基部セクションに接続され、そして特大荷物を受容するように適合された空間を規定する、上部セクション、
を備える、コンテナ。
(項目2)
上記上部セクションが、上記基部セクションから取り外し可能である、項目1に記載のコンテナ。
(項目3)
上記基部セクションが、鉄道大物車の区画部に受容されるための寸法にされている、項目1に記載のコンテナ。
(項目4)
上記基部セクションが、支持枠を備える、項目1に記載のコンテナ。
(項目5)
上記基部セクションが、底壁ならびに間隔を空けた第一の側壁および第二の側壁をさらに備え、上記底壁および上記側壁が、荷物を受容するための空間を規定している、項目4に記載のコンテナ。
(項目6)
上記基部セクションによって規定される空間が、上記上部セクションによって規定される空間と連続的である、項目5に記載のコンテナ。
(項目7)
補助床をさらに備え、上記補助床は、上記上部セクションによって規定される空間と、上記基部セクションによって規定される空間とを分離している、項目5に記載のコンテナ。
(項目8)
輸送コンテナであって、
複数の側壁を有する上部セクションであって、上記側壁は、輸送のために特大荷物を受容するための寸法にされた区間を規定する、上部セクション;および
輸送機関の標準化された連結具と嵌合するように適合された基部セクションであって、上記上部セクションを支持するための、基部セクション、
を備える、輸送コンテナ。
(項目9)
上記上部セクションの側壁は、選択された第一の幅で間隔を空けており、そして上記基部セクションは、上記第一の幅より小さい第二の幅を有する、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目10)
上記上部セクションが、上記輸送コンテナ内に荷物を積むために取り外し可能な上壁をさらに備える、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目11)
上記基部セクションが、床および間隔を空けた側壁を備え、上記床および側壁は、上記上部セクションの側壁によって規定される空間と連続的な空間を規定する、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目12)
補助床をさらに備え、上記補助床は、上記基部セクションによって規定される空間と、上記上部セクションの側壁によって規定される空間とを分離している、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目13)
上記上部セクションが、上記基部セクションから分離可能である、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目14)
上記基部セクションが、第一の枠セクションおよび第二の枠セクションをさらに備え、上記第一の枠セクションおよび第二の枠セクションは、上記上部セクションの、長手軸方向に間隔を空けた第一の端部および第二の端部と隣接して配置されている、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目15)
上記基部セクションが、鉄道大物車の区画部内に嵌るように適合されている、項目8に記載の輸送コンテナ。
(項目16)
上記上部セクションの側壁は、選択された鉄道路線に対する許可を提供するように選択された、一定の幅で間隔を空けている、項目15に記載の輸送コンテナ。
(項目17)
上記上部セクションの側壁が、上記鉄道大物車の側面を越えて延びる、項目15に記載の輸送コンテナ。
(項目18)
輸送システムであって、
輸送プラットフォームの標準連結具と嵌合するための寸法にされた基部セクション;および
上記基部セクションに連結され、特大荷物を受容するように適合された空間を規定する、上部セクション、
を備える、コンテナ;ならびに
上記コンテナの基部セクションと嵌合する標準連結具を備える、輸送プラットフォーム、を備える、輸送システム。
(項目19)
上記輸送プラットフォームが、鉄道大物車を備え、上記鉄道大物車は、上記コンテナの基部セクションと嵌合するように適合された標準的な寸法の区画部を備える、項目18に記載の輸送システム。
(項目20)
上記上部セクションが、実質的に平坦な輸送プラットフォームによって輸送され得るように、上記基部セクションが取り外し可能である、項目19に記載の輸送システム。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、特大荷物を覆うための天蓋を備えるように改変された、先行技術の平床型気動車を示す。
【図2】図2は、本発明に従う、特大コンテナの好ましい実施形態の端面図を示す。
【図3】図3は、本発明に従う、特大コンテナの好ましい実施形態の側面図を示す。
【図4】図4は、鉄道大物車に積み込まれた、特大コンテナの側面図を示す。
【図5】図5は、補助床がコンテナ内に設置されている、本発明に従う特大コンテナの代替の実施形態の端面図を示す。
【図6】図6は、図5に示される代替の実施形態における、基部セクションの面を形成する強化枠の側面図を示す。
【図7】図7は、基部部分がコンテナの外側にある、本発明に従う特大コンテナの別の代替の実施形態の端面図を示す。
【図8】図8は、図7の代替の実施形態の側面図を示す。
【図9】図9は、基部部分がコンテナの外側にあり、そしてこのコンテナから取り外し可能である、本発明に従う特大コンテナの別の代替の実施形態の端面図を示す。
【図10】図10は、図9の代替の実施形態の側面図を示す。
【図11】図11は、トラックに積まれた、図9の代替の実施形態の一部を示す。
【図12】図12は、コンテナ構成の1つの例示的なバリエーションを示す、本発明の別の実施形態の側面図を示す。
【図13】図13は、図12に示される代替の実施形態の端面図である。
【図14】図14は、コンテナ構成の別の例示的なバリエーションを示す、本発明の代替の実施形態の側面図を示す。
【図15】図15は、図14に示される代替の実施形態の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(発明の詳細な説明)
以下の発明の詳細な説明において、添付の図面が参照される。この図面は、本発明の一部を形成し、そして図面において、本発明が実施され得る特定の好ましい実施形態が、説明として示されている。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することが可能になるように、充分に詳細に記載されており、そして他の実施形態が利用され得ること、および本発明の精神または範囲から逸脱することなく変更がなされ得ることが、理解されるべきである。当業者が本発明を実施することが可能になるために必要ではない詳述を回避するために、本明細書は、当業者に公知である特定の情報を省略し得る。従って、以下の詳細な説明は、限定の意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ、規定される。
【0012】
荷物の輸送のために送達コンテナを使用することは、周知である。なぜなら、このことは、荷物を複数の輸送方法によって輸送するための従来の技術を提供するからである。本発明は、送達コンテナの協同一貫の機能性を維持するが、標準的な幅の送達コンテナ内に嵌らない特定の特大荷物を収容する、コンテナを提供する。
【0013】
図2を参照すると、特大送達コンテナ10の好ましい実施形態は、基部セクション12および上部セクション14を備え、この上部セクションは、基部セクション12の幅より大きい幅を有する。好ましくは、基部セクション12および上部セクション14は、このコンテナの内部体積を規定する。基部セクション12は、底壁18および2つの側壁20を備える。代表的に、基部セクション12は、96インチ(243.8cm)または102インチ(259.1cm)の幅(送達コンテナについての2つの標準的な幅)を有する。基部セクション12は、鉄道大物車の区画部の深さより大きい高さを有する。図4は、代表的な鉄道大物車に積み込まれた、特大コンテナ10を示す。
【0014】
図2を再度参照すると、コンテナ10の上部セクション14は、上壁22および2つの側壁24を備える。上部セクション14はまた、2つの接続壁セクション26を備え、これらの接続壁セクションは、基部セクションの側壁20と、上部セクションの側壁24とを接続する。また、コンテナ10は、好ましくは、面取りされた上部角壁28を有し、これらの上部角壁は、このコンテナが鉄道輸送のために使用される場合に、このコンテナがトンネルまたは他の障害物についての特定の通過要件を満たすことを可能にする。
【0015】
標準的なコンテナと同様に、特大コンテナ10は、4つの上部角部取付具30を備え、これらの取付具は、標準的なコンテナの仕様に従う構成および間隔にされ、標準的なオーバーヘッドコンテナクレーン、および標準的な送達コンテナを持ち上げて移動させるために使用される他の機械に連結する。特大コンテナ10はまた、4つの下部角部取付具32を備え、これらの取付具は、底壁18の4つの角部に位置する。下部角部取付具32は、標準的なコンテナの仕様に従う構成および間隔にされ、車両または船舶の機械的ロックおよび締め具設備、あるいは他のコンテナの頂部に連結する。
【0016】
図3は、特大コンテナ10の好ましい実施形態の側面図を示す。当業者は、持ち上げ操作の間、機械クレーンまたは類似の機械(図示せず)が、4つの上部角部取付具30において、機械的ロックを介してコンテナ10に係合することを理解する。持ち上げ操作に関連する構造的負荷の大部分は、角部の4つの柱34(図2および図3)を通る。これらの柱の1つが、コンテナの各角部に位置する。矩形断面を有する標準的な送達コンテナにおいて、角部の柱歯、真っ直ぐな部材である。特大コンテナ10は、基部セクション12の幅より大きい幅を有する上部セクション14を有するので、角部の柱34は、代表的に、図2に最も明瞭に示されるように、真っ直ぐな部材ではない。
【0017】
図3を再度参照すると、特大コンテナ10は、好ましくは、枠を有し、この枠は、2つの下部長手軸方向支持部材36を備え、これらの支持部材は、基部セクションの側壁20の下部領域において、このコンテナの長さに及ぶ。同様に、2つの上部長手軸方向支持部材38は、好ましくは、面取りされた上部コンテナ壁28の上部領域において、このコンテナの長さに及ぶ。さらに、コンテナ10は、好ましくは、中間長手軸方向支持部材40を、各上部セクションの各側壁24の対向する領域において、備える。好ましくは、コンテナ10のための枠の主要な構造体(角の柱34、長手軸方向支持部材36、38、および40、ならびに上端支持部材42および下端支持部材44を含む)は、鋼から作製されるが、アルミニウムのような他の材料が、使用され得る。
【0018】
上部セクションの側壁24および基部セクションの壁20、ならびに上壁22は、代表的に、波形の鋼から作製されるが、ここでまた、アルミニウムのような他の材料が、使用され得る。波形の材料の代替例として、滑らかな表面の材料(積層材料または複合材料が挙げられる)が、コンテナの壁のために使用され得る。好ましい実施形態において、荷物の重量は、下壁18によって支持されるので、下壁18は、目に見える屈曲も変形もなしに、荷物を支持するために充分に剛性である。
【0019】
特大コンテナ10は、任意の長さであり得るが、これらのコンテナについての代表的な長さは、20フィート(6.1m)、28フィート(8.5m)、40フィート(12.2m)、および48フィート(14.6m)である。代表的なオーバーヘッド持ち上げ設備について、コンテナを持ち上げるための連結点は、その設備の長手方向軸に沿って、20フィート(6.1m)または40フィート(12.2m)のいずれかで間隔を空ける。従って、特大コンテナ10の長さが20フィート(6.1m)または40フィート(12.2m)である場合、上部角部取付具は、図3に示されるように、コンテナ10の長さの範囲に位置する。特大コンテナ10が、20フィート(6.1m)の倍数ではない長さを有する場合、上部角部取付具30は、このコンテナの長さを中心として、20フィート(6.1m)または40フィート(12.2m)の間隔を空ける。例えば、長さが48フィート(14.6m)であるコンテナについて、角部取付具は、40フィート(12.2m)の間隔を空け、各取付具は、このコンテナの最も近い端部から4フィート(1.2m)の位置に位置する。
【0020】
図2を再度参照すると、好ましい実施形態において、特大コンテナ10の各端部16には、2つの扉46が取り付けられており、これらの扉の各々は、上部セクションの側壁24に隣接する複数の蝶番48によって、角の柱34に固定さえる。このコンテナの各端部16の扉46は、当該分野において周知であるロック機構(図示せず)を備える。
【0021】
しかし、荷物を積み込み、そして積み下ろすために、他の構成が使用され得る。例えば、端部の扉ではなく(または端部の扉に加えて)、コンテナ10は、代替的に、上壁22が、オーバーヘッド設備を使用して取り外し可能であるように構成され得る。このことは、この荷物が上方からこのコンテナに積み込まれることを可能にする。この代替の構成において、面取りされた上部角壁の全てまたは一部もまた、上壁22と一緒に取り外され得る。
【0022】
図5に示される、本発明の代替の実施形態(端部扉が取り外されている)において、補助床50が、基部セクション12と上部セクション14との間に設置されて、このコンテナの体積を、基部区画52と上部区画54とに分割している。この代替の実施形態において、上部区画54に格納される荷物の重量は、床50によって支持されるので、基部セクションの壁20に関連する構造は、この重量を下部角部取付具32に移動させるために、強化される必要がある。
【0023】
例えば、図6に示されるように、基部区画52の対向する長手軸方向面に位置する2つの支持枠56は、長手軸方向の上部梁58および長手軸方向の下部梁60を備え、これらの梁は、複数の基部支持柱62によって、接続される。この実施形態において、対角支柱64が、支持柱62の間に備えられて、せん断負荷に抵抗する。
【0024】
図5に示される実施形態において、基部区画52は、種々の目的で使用され得る。例えば、基部区画52は、上部区画54に格納される荷物に加えて、荷物の格納のために使用され得る。あるいは、基部区画52は、このコンテナにおいて使用するための種々の設備を収容するために、使用され得る。いくつかの用途において、特大コンテナ10が、このコンテナ内に位置する荷物のための電力を提供することが、望ましい。この基部区画は、このコンテナに電力を提供するための、1つ以上の発電機を収容するために好都合な位置を提供する。このような構成において、当業者は、発電設備によって発生する排出ガスを排気するための準備が必要とされることを認識する。他の用途において、このコンテナに、気候によって制御される環境を提供することが望ましくあり得る。これらの用途について、冷蔵庫および/または加熱設備が、上部区画54内の環境を制御するために、基部区画52内に位置し得る。当業者は、コンテナ10のために、気候によって制御される設備が必要とされる場合、このコンテナの扉が密封され得ること、および壁が断熱材料から作製されることが好ましいことを理解する。
【0025】
本発明の第二の代替の実施形態が、図7および図8に示される。この実施形態において、特大コンテナ110は、基部セクション112および上部セクション114を有する。この実施形態において、基部セクション112は、このコンテナの内部の体積を囲まない。上部セクション114は、床116を備え、この床は、実質的に平坦である。上部セクション114は、2つの側壁118、1つの上壁120、および面取りされた上部角壁122を備える。基部セクション112は、少なくとも鉄道大物車の区画部の深さの高さを有する、機械的支持体である。図7および図8に示される実施形態において、基部セクション112は、2つの長手軸方向床支持梁124を、基部セクション112の各面に1つずつ備える。基部セクション112は、4つの角の支持柱126を備えて、下部角部取付具132と長手軸方向床支持梁124との間の主要な構造的支持を提供する。この実施形態において、基部セクション112はまた、トラス構造体134を備え、角の支持柱126に対する構造的支持を提供する。
【0026】
本発明の第三の代替の実施形態が、図9および図10に示される。この実施形態において、特大コンテナ210は、基部セクション212および上部セクション214を備え、これらのセクションは、互いに取り外し可能である。基部セクションの下部角部取付具232は、基部セクション212の底部に位置し、そして基部セクションの上部角部取付具240は、基部セクション212の頂部に位置する。基部セクションの上部角部取付具240は、上部セクションの下部取付具242の位置に対応するように、配置される。基部セクションの上部角部取付具240および上部セクションの下部取付具242の構成は、上部セクション214が基部セクション212に積み重ねられ、そして標準的なコンテナロック機構(標準的な送達コンテナを積み重ねるために使用される)を使用して適所に位置することを可能にする。これらのロック機構は、当業者に周知である。
【0027】
鉄道による輸送の間、特大コンテナ210が大物車に固定される場合、大物車の区画部の幅より大きい幅を有する上部セクション214が、この大物車の側面の上方に位置するように、基部セクション212が必要である。しかし、荷物がまた、トラックまたは他の形態の輸送機構によって送達されなければならない場合、このコンテナの全体的な高さを減少させることが、望ましくあり得る。従って、基部セクションの上部角部取付具240を上部セクションの下部角部取付具242に固定しているロック機構を取り外すことによって、基部セクション212は、上部セクション214から取り外され得る。一旦取り外されると、上部セクション212は、トラックまたは他の機関に積み込まれ得、そして上部セクションの下部取付具242(トラックまたは他の機関に配置された、標準的なコンテナ固定設備を使用して固定されるために適切な寸法で間隔を空けている)を使用して、固定され得る。例として、図11は、基部セクション212が取り外され、地上輸送用のトラックに積み込まれた、特大コンテナ210を示す。
【0028】
本発明の第四の代替の実施形態が、図12および図14に示される。具体的には、荷物の出入りのためのフルサイズの垂直扉311を備える、特大荷物コンテナ310が示される。さらに、交互の波形の構成が、コンテナの側壁312のために利用される。コンテナ310は、垂直方向に補強する柱313および取付具314をさらに備え、これらの柱および取付具は、垂直な端部柱315から間隔を空けており、そして関連する輸送プラットフォームからのコンテナ313の持ち上げ、およびこの輸送プラットフォームへのコンテナ313の固定を提供する。図12および図13に示されるコンテナ310の寸法は、代表的なものであり、そして設計ごとに変動し得、そして特定の用途について必要とされ得る。
【0029】
第五の実施形態が、図14および図15に示される。ここで、コンテナの内部にアクセスするために、補助床412から上方に延びる部分的な垂直扉411を利用する、特大荷物コンテナ410が図示されている。コンテナ410はまた、側壁413を備え、これらの側壁は、交互に波型の材料から構成される。コンテナ410の固定および持ち上げは、垂直端部柱414および取付具415によって、容易にされる。図14および図15に示されるコンテナ410の寸法は、例示のみであり、そして所定の用途について必要とされるように、実際の設計ごとに変動し得る。
【0030】
本発明の実施形態が、特定のバリエーションと一緒に、本明細書中に詳細に図示および記載されたが、本発明の教示を組み込む他の多くの変更された実施形態が、当業者によって容易に構築され得る。従って、本発明は、本明細書中に記載される特定のものに限定されることは意図されず、逆に、本発明の精神および範囲に合理的に含まれ得るような代替物、改変物および均等物を網羅することが、意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図2および3に示される特大サイズのコンテナ。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−136771(P2011−136771A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−89639(P2011−89639)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【分割の表示】特願2007−549736(P2007−549736)の分割
【原出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【出願人】(505220284)ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー (3)
【Fターム(参考)】