説明

現像装置および画像形成装置

【課題】貯留部および現像剤担持体から回収部に回収した液体現像剤の貯留部への逆流および回収部からの溢れを防止することができる現像装置および該現像装置を装備する画像形成装置を提供する。
【解決手段】回収部541では、流動口5441、5442からオーバーフローしてくる液体現像剤の位置(回収領域RA1、RA2)と、傾斜部材513、522から滴下される液体現像剤の位置(回収領域RA3、RA4)とは異なっている。したがって、回収領域RA1、RA2に液体現像剤が集中するのを防止することができ、回収部541に回収された液体現像剤が流動口5441、5442を介して貯留部542に逆流するのを防止することができる。また、回収領域RA1、RA2で現像剤容器54から液体現像剤が溢れて現像部5の周辺機器を汚染するのを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナーおよびキャリア液体を含む液体現像剤で現像する現像装置および該現像装置を装備する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、帯電している感光体に静電潜像を形成し、キャリア液体にトナーを分散した液体現像剤により静電潜像を現像してトナー像を形成する液体現像方式の画像形成装置が実用化されている。例えば特許文献1に記載の画像形成装置で採用されている現像装置では、現像ローラーに担持させるための液体現像剤を貯留する供給現像剤貯留部と、液体現像剤を回収する回収現像剤貯留部とが現像剤容器に設けられている。また、この現像剤容器では、供給現像剤貯留部と回収現像剤貯留部とを仕切る壁部の一部に2つの回収口が形成されており、これらの回収口を介して供給現像剤貯留部側の液体現像剤がオーバーフローして回収現像剤貯留部に回収される。これによって供給現像剤貯留部での液体現像剤の液面レベルが一定に保たれ、現像ローラーへの液体現像剤の均一な供給が可能となっている。
【0003】
また、この現像装置では、回収現像剤貯留部に回収した液体現像剤を回収スクリューによって所定方向に搬送することで、回収した液体現像剤が回収口を介して供給現像剤貯留部に逆流したり、現像剤容器から溢れ出すのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−204399号公報(図3、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記現像装置では、現像ローラークリーニング部が現像ローラーに当接して現像処理後の液体現像剤をクリーニング除去し、回収現像剤貯留部に回収する。したがって、液体現像剤の逆流や溢れを防止するためには、供給現像剤貯留部からオーバーフローする液体現像剤のみならず、現像ローラーから回収した液体現像剤についても考慮する必要がある。しかしながら、従来においては、この点について十分な考慮がなされておらず、改良の余地があった。
【0006】
この発明にかかるいくつかの態様は、貯留部および現像剤担持体から回収部に回収した液体現像剤の貯留部への逆流および回収部からの溢れを防止することができる現像装置および該現像装置を装備する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の態様は、現像装置であって、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持する現像剤担持体ローラーと、現像剤担持体に供給する液体現像剤を貯留する貯留部と、現像剤担持体をクリーニングして、現像剤担持体から液体現像剤を除去するクリーニング部と、クリーニング部で現像剤担持体から除去された液体現像剤を回収する回収部と、貯留部に貯留された液体現像剤を回収部に流動させる流動部を有し、貯留部と回収部とを仕切る仕切り部材と、流動部と現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる回収部の位置に液体現像剤を排出する排出部を有し、クリーニング部により除去された液体現像剤を回収して排出部を通して回収部に流動させる回収経路部材と、を備えることを特徴としている。
【0008】
また、この発明の第2の態様は、画像形成装置であって、潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体を露光して潜像を形成する露光部と、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持する現像剤担持体ローラー、現像剤担持体に供給する液体現像剤を貯留する貯留部、現像剤担持体をクリーニングして現像剤担持体から液体現像剤を除去するクリーニング部、クリーニング部で現像剤担持体から除去された液体現像剤を回収する回収部、貯留部に貯留された液体現像剤を回収部に流動させる流動部を有して貯留部と回収部とを仕切る仕切り部材、及び流動部と現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる回収部の位置に液体現像剤を排出する排出部を有してクリーニング部により除去された液体現像剤を回収して排出部を通して回収部に流動させる回収経路部材を備え、潜像担持体に担持された潜像を現像する現像部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明(現像装置および画像形成装置)では、貯留部内の液体現像剤が仕切り部材に設けられた流動部を介して回収部に流動させられるだけでなく、クリーニング部により除去された液体現像剤も回収部に流動させられる。このため、貯留部からの液体現像剤とクリーニング部により除去された液体現像剤がともに回収部の同一位置(回収領域)に流動すると、当該位置に液体現像剤が偏って存在することとなり、当該位置で液体現像剤の貯留部への逆流が生じたり、回収部からの液体現像剤の溢れが発生することがある。しかしながら、本発明では、クリーニング部により除去された液体現像剤を流動させる位置(回収領域)が、流動部を介して液体現像剤が流動してくる位置と異なっているため、回収部での液体現像剤の偏りを防止することができる。その結果、貯留部および現像剤担持体から回収部に回収した液体現像剤が貯留部に逆流したり、回収部から溢れる等の問題が発生するのを防止することができる。
【0010】
ここで、回収部に配設されて回収部に貯留された液体現像剤を現像剤担持体ローラーの軸方向に搬送する搬送部材を備え、仕切り部材の流動部が、現像剤担持体ローラーの軸方向の一端部側に配された第1の流動口、及び現像剤担持体ローラーの軸方向の一端部側と反対方向の他端部側に配された第2の流動口であり、回収経路部材の排出部が、現像剤担持体ローラーの軸方向で第1の流動口と第2の流動口の間の位置で液体現像剤流動させるように構成してもよい。
【0011】
また、搬送部材が、回収部に貯留された液体現像剤を第1の流動口の側から第2の流動口の側に搬送し、回収経路部材の排出部が、現像剤担持体ローラーの軸方向で第1の流動口の側の位置に液体現像剤を流動させるように構成してもよい。
【0012】
また、貯留部に貯留される液体現像剤を現像剤担持体に供給する供給部材と、供給部材をクリーニングして供給部材から液体現像剤を除去する第2のクリーニング部と、流動部と現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる回収部の位置に液体現像剤を排出する第2の排出部を有し、第2のクリーニング部により除去された液体現像剤を第2の排出部を通して回収部に流動させる第2の回収経路部材と、を備えてもよい。
【0013】
また、第2の排出部の現像剤担持体ローラーの軸方向の幅が、第1の排出部の現像剤担持体ローラーの軸方向の幅よりも長くなるように構成してもよい。
【0014】
また、第2の排出部の第2の流動口側の端部の位置が、排出部の第2の流動口側の端部の位置よりも第2の流動口側に位置するように構成してもよい。
【0015】
さらに、クリーニングが、現像剤担持体ローラーと当接するクリーニングブレードを有し、回収経路部材が、クリーニングブレードを支持するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明にかかる現像装置の第1実施形態を装備した画像形成装置を示す図。
【図2】本発明の現像装置の第1実施形態たる現像部を示す図。
【図3】反感光体ドラム側から見た図。
【図4】現像ローラーのクリーニング部を示す図。
【図5】回収経路部材の部分拡大図。
【図6】本発明の現像装置の第2実施形態たる現像部を示す図。
【図7】本発明の現像装置の第3実施形態たる現像部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本発明にかかる現像装置の第1実施形態を装備した画像形成装置を示す図である。この画像形成装置は、感光体ドラム1の回転中心を通る仮想水平面HPの鉛直方向の下方で、感光体ドラム1に担持される像を1次転写部2のブランケットローラー21に転写し、さらにブランケットローラー21に転写された像を転写紙に転写する、いわゆる下部転写構造を有している。なお、図1の画像形成装置は後述するように単色のトナー像を形成して転写紙に転写するものであり、同装置を複数台、例えば4台配列してカラー印刷システムを構成することが可能である。もちろん、図1の装置は単独でモノクロの画像形成装置としても機能する。
【0018】
この画像形成装置では、感光体ドラム1は、アモルファスシリコン感光体などの感光体材料からなる感光層を表面に有している。そして、その回転軸が主走査方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように感光体ドラム1は配置されており、図1中矢印D1の方向に所定速度で回転駆動される。
【0019】
感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1表面を所定の電位に帯電させる帯電部3と、感光体ドラム1表面を画像信号に応じて露光することで静電潜像を形成する露光部4と、該静電潜像を液体現像剤で現像してトナー像を形成する現像部5と、第1スクイーズ部6と、第2スクイーズ部7と、1次転写部2のブランケットローラー21と、一次転写後の感光体ドラム1の表面をクリーニングする感光体クリーニング部8とが、それぞれこれらの順に感光体ドラム1の回転方向D1(図1では、反時計回り)に沿って配設されている。
【0020】
帯電部3は、6個の帯電器31と帯電器気流ダクト32とを有しており、図1紙面において、感光体ドラム1の回転中心を通る仮想鉛直面VPに対して右側で、しかも感光体ドラム1の回転中心を通る仮想水平面HPに対して鉛直方向の下方に配されている。これらの帯電器31は感光体ドラム1の表面に接触しないものであり、感光体ドラム1の回転方向D1に沿って6個配列されている。帯電器31としては、例えば従来周知慣用のコロナ帯電器を用いることができる。コロナ帯電器にスコロトロン帯電器を用いた場合には、スコロトロン帯電器のチャージワイヤにはワイヤ電流が流されるとともに、グリッドには直流(DC)のグリッド帯電バイアスが印加される。このように帯電器31によるコロナ放電で感光体ドラム1が帯電されることで、感光体ドラム1の表面の電位が略均一の電位に設定される。また、帯電器気流ダクト32は帯電器31に向けて外気を導入する外気導入経路(図示省略)と、帯電器31での放電により発生する雰囲気を排気する排気経路(図示省略)とを有しており、帯電処理が行われる雰囲気を換気して雰囲気管理を行う。
【0021】
露光部4は、図1紙面において仮想鉛直面VPに対して右側で、しかも仮想水平面HP上に配されて外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームにより感光体ドラム1表面を露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。本実施形態では、この露光部4として発光素子を主走査方向(図1紙面に垂直な方向)に配列したラインヘッドを用いているが、これ以外に半導体レーザからの光ビームをポリゴンミラーにより主走査方向に走査させるもの等を用いてもよい。なお、本実施形態では、露光部4を仮想水平面HP上に配しているが、露光部4の配設位置はこれに限定されるものではなく、仮想水平面HPの鉛直方向の上方または下方に配してもよい。
【0022】
こうして形成された静電潜像に対し、本発明にかかる現像装置の第1実施形態たる現像部5から液体現像剤が付与されて、静電潜像がトナーにより現像される。本実施形態では、絶縁性液体を主成分とするキャリア液体内に、着色された樹脂粒子をトナーとして概略重量比25%程度に分散させた液体現像剤を用いており、トナーは電界中を電気泳動可能なように電荷を有している。なお、この現像剤濃度については、上記25%に限定されるものではなく、10〜30%であってもよい。また、キャリア液体としては、例えばIsopar(エクソン社商標)、シリコンオイル、ノルマルパラフィンオイルなどが使用される。また、電気抵抗値は1010Ω・cm以上、望ましくは1012Ω・cm以上が好ましい。というのも、抵抗が低い場合には、トナーが電気泳動する過程で余剰な電流が流れ、移動に必要な電界が維持できない可能性があるからである。さらに、こうして調製された液体現像剤の粘度は、トナーを構成する樹脂や分散剤・荷電制御剤で左右されるが、50〜500[mPa・s]の粘度を示す液体現像剤を用いることができ、本実施形態では400[mPa・s]の液体現像剤を用いている。なお、現像部5の構成および動作については、後で詳述する。
【0023】
上記液体現像剤により静電潜像が現像される現像位置に対し、感光体ドラム1の回転方向D1の下流側では、第1スクイーズ部6が配置されるとともに、さらに第1スクイーズ部6の下流側に第2スクイーズ部7が配置されている。この実施形態では、第1スクイーズ部6のスクイーズローラー61および第2スクイーズ部7のスクイーズローラー71はいずれも図1紙面において仮想鉛直面VPに対して左側で、かつ仮想水平面HPに対して鉛直方向の上方に配されている。
【0024】
この第1スクイーズ部6には、不図示のバネにより感光体ドラム1方向に付勢されたスクイーズローラー61が設けられている。そして、スクイーズローラー61が第1スクイーズ位置で感光体ドラム1の表面と当接しながら図示しないモーターにより回転駆動されてトナー像の余剰現像剤を除去する。また、本実施形態ではスクイーズ効率を高めるために、スクイーズローラー61に対して第1スクイーズバイアス発生部(図示省略)が電気的に接続されており、適当なタイミングで第1スクイーズバイアスが印加されるように構成されている。また、スクイーズローラー61の表面に対してクリーニングブレード62が当接し、ローラー表面に付着する液体現像剤を掻き取る。そして、こうして掻き取られた液体現像剤は回収部材63に回収される。
【0025】
また、第2スクイーズ部7では、感光体ドラム1の回転方向D1において第1スクイーズ位置の下流側の第2スクイーズ位置でスクイーズローラー71が感光体ドラム1の表面と当接しながら回転してトナー像の余剰キャリア液体やカブリトナーを除去する。また、本実施形態ではスクイーズ効率を高めるために、第1スクイーズ部6と同様に、スクイーズローラー71に対して第2スクイーズバイアス発生部(図示省略)が電気的に接続されており、適当なタイミングで第2スクイーズバイアスが印加されるように構成されている。また、スクイーズローラー71の表面に対してクリーニングブレード72が当接し、ローラー表面に付着する液体現像剤を掻き取る。そして、こうして掻き取られた液体現像剤はガイド部材73により感光体ドラム1から離れる方向に案内され、ガイド部材73の鉛直方向の下方に配置された回収部材74に回収される。
【0026】
なお、本実施形態では2つのスクイーズ部6、7を設けているが、スクイーズ部の個数や配置などはこれに限定されるものではなく、例えば1個のスクイーズ部を配置してもよい。
【0027】
第1および第2スクイーズ部6、7を通過してきた感光体ドラム1には装置外部から与えられた画像信号に対応するトナー像が形成されており、一次転写位置TR1でブランケットローラー21に転写される。このブランケットローラー21を含む転写部2は、図1紙面において仮想鉛直面VPに対して左側で、かつ仮想水平面HPに対して鉛直方向の下方に配されている。この転写部2は、ブランケットローラー21と、ブランケットローラー21にキャリア液体を塗布するキャリア塗布機構22と、ブランケットローラー21のクリーニング部23と、二次転写ローラー24と、二次転写ローラー24のクリーニング部25とを有している。
【0028】
ブランケットローラー21の表面は、鉛直方向での感光体ドラム1の鉛直方向の下方で仮想鉛直面VPと交差する位置(以下「最下位置」という)BPに対し、感光体ドラム1の回転方向D1の上流側で感光体ドラム1の表面と当接して一次転写ニップを形成している。この一次転写ニップの形成位置が一次転写位置TR1となる。また、ブランケットローラー21は図示を省略するモーターと接続されており、図1紙面において時計回りD21に回転駆動されて感光体ドラム1に対してウィズ回転する。こうして感光体ドラム1に担持されるトナー像が一次転写位置TR1でブランケットローラー21に一次転写される。
【0029】
また、ブランケットローラー21の回転方向D21における一次転写位置TR1の下流側でブランケットローラー21に対し、二次転写ローラー24が当接しながらウィズ回転して二次転写ニップを形成する。この二次転写ニップの形成位置が二次転写位置TR2となる。したがって、図示を省略する搬送部により転写紙が二次転写位置TR2に給紙されて二次転写ニップを通過することでブランケットローラー21に転写されたトナー像が転写紙に二次転写される。こうして、上記した液体現像剤を用いた像が転写紙に印刷される。
【0030】
また、ブランケットローラー21の回転方向D21において二次転写位置TR2の下流側に、キャリア塗布機構22が配置されて二次転写後のブランケットローラー21の表面にキャリア液体を塗布する。このキャリア液体の塗布処理を行うために、キャリア塗布機構22は、ブランケットローラー21に対してウィズ回転するキャリア塗布ローラー221と、キャリア液体を貯蔵するキャリア貯蔵部材222と、キャリア貯蔵部材222からキャリア液体を汲み上げてキャリア塗布ローラー221に供給するキャリア汲み上げローラー223とを有している。
【0031】
ブランケットローラー21の回転方向D21においてキャリア塗布機構22の下流側でかつ一次転写位置TR1の上流側にクリーニング部23が配置されて一次転写直前にブランケットローラー21の表面をクリーニングする。このクリーニング処理を行うために、クリーニング部23は、ブランケットローラー21に対してカウンター方向に回転するクリーニングローラー231と、クリーニングローラー231に当接してクリーニングローラー231をクリーニングするクリーニングブレード232と、クリーニングブレード232により掻き取られたトナーやキャリア液体を回収する回収部材233とを有している。
【0032】
二次転写ローラー24の回転方向において二次転写位置TR2の上流側でクリーニング部25が配置されて二次転写直前に二次転写ローラー24の表面をクリーニングする。このクリーニング処理を行うために、クリーニング部25は、二次転写ローラー24に当接して二次転写ローラー24をクリーニングするクリーニングブレード251と、クリーニングブレード251により掻き取られたトナーやキャリア液体を回収する回収部材252とを有している。
【0033】
感光体ドラム1の回転方向D1において一次転写位置TR1の下流側で、かつ帯電位置の上流側に、感光体クリーニング部8が配置されている。この感光体クリーニング部8は、クリーニングブレード81と、感光体ドラム1の最下位置BPから垂れ落ちる液体現像剤を受ける現像剤受け部材82と、現像剤受け部材に受け止められた現像剤を回収する回収部材83と、これらクリーニングブレード81、現像剤受け部材82および回収部材83を一体的に支持する支持部材84とを有している。そして、この支持部材84は回動軸85を回動中心として回動自在となっている。
【0034】
また、支持部材84にはバネ部材(図示省略)が接続されて図1紙面において反時計回りに支持部材84を付勢し、クリーニングブレード81を感光体ドラム1から離間する方向に作用している。一方、支持部材84の反感光体ドラム側(図1の右側)の端部には係合部841が突設されており、図示を省略する可動片が係合部841を上記付勢力よりも大きな応力で押し下げると、支持部材84は図1紙面において時計回りに回動させられ、これによりクリーニングブレード81は感光体ドラム側に移動してクリーニングブレード81の先端部が感光体ドラム1の最下位置BPと当接する。これにより感光体ドラム1に残留する液体現像剤がクリーニング除去される。なお、こうしてクリーニングブレード81により掻き取られた液体現像剤は感光体ドラム1の最下位置BPの鉛直方向の下方に配置された現像剤受け部材82により受け止められ、さらに現像剤受け部材82の傾斜面に沿って回収部材83の内部に流れ落ちて貯蔵される。
【0035】
次に、現像部5の構成および作用効果について図1ないし図5を参照しつつ説明する。図2は本発明の現像装置の第1実施形態たる現像部を示す図である。また、図3は反感光体ドラム側から見た図である。また、図4は現像ローラーのクリーニング部を示す図である。さらに、図5は回収経路部材の部分拡大図である。現像部5は、図1および図2に示すように、現像ローラー51と、中間塗布ローラー52と、アニロックスローラー53とを有する、いわゆる3ローラー構成を有している。これらのローラー51〜53は、いずれも回転軸が感光体ドラム1の回転軸と平行に配置されながら両端部が一対の側板50A、50Bにそれぞれ回転自在に軸支されている。より詳しくは、各ローラー51〜53はそれぞれ以下のように構成されている。
【0036】
現像ローラー51は円筒状の部材であり、鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBRなどの弾性層を設け、さらに外周部である現像ローラー表層にはPFAチューブや樹脂コーティングされたものである。この現像ローラー51は現像用モーター(図示省略)に接続され、図1紙面において時計回りD51に回転駆動されて感光体ドラム1に対してウィズ回転する。また、この現像ローラー51は図示を省略する現像バイアス発生部と電気的に接続されており、適当なタイミングで現像バイアスが印加されるように構成されている。
【0037】
また、この現像ローラー51に対して液体現像剤を供給するために中間塗布ローラー52とアニロックスローラー53とが設けられており、アニロックスローラー53から中間塗布ローラー52を介して現像ローラー51へ液体現像剤が供給される。これらのうち中間塗布ローラー52は現像ローラー51と同様に金属製内芯の外周部に弾性層を設けたものであるのに対し、アニロックスローラー53は液体現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に彫刻された螺旋溝などによる凹部パターンが形成されたローラーである。もちろん、アニロックスローラー53を、現像ローラー51や中間塗布ローラー52と同様に、金属の芯金にウレタン、NBRなどのゴム層を巻き付けたものや、PFAチューブを被せたものなどを用いてもよい。これら中間塗布ローラー52およびアニロックスローラー53は上記現像用モーターに接続され、図1紙面においてそれぞれ時計回りおよび反時計回り回転される。したがって、中間塗布ローラー52は現像ローラー51に対してカウンター方向に回転し、アニロックスローラー53は中間塗布ローラー52に対してウィズ方向に回転する。このように、本実施形態では、いわゆる3ローラー構成により液体現像剤を現像剤容器54から現像ローラー51に供給しているため、液体現像剤がニップを複数回通過することで、液体現像剤を十分に練ることができ、現像ローラー51にて均一な液体現像剤の膜を形成することが可能となる。
【0038】
本実施形態では、現像ローラー51から液体現像剤をクリーニング除去するために、クリーニング部が設けられている。このクリーニング部は、クリーニングローラー511およびローラークリーニングブレード512を有しており、現像ローラー51に対してクリーニングローラー511が当接されるとともに、このクリーニングローラー511に対してローラークリーニングブレード512が当接されており、現像ローラー51のクリーニング処理を行う。より詳しくは、現像ローラー51の表面が感光体ドラム1と当接して現像ニップを形成している現像位置に対し、現像ローラー回転方向D51の下流側にクリーニングローラー511が現像ローラー51の表面と当接しながら図1および図2紙面において時計回り回転される。したがって、クリーニングローラー511は現像ローラー51に対してカウンター方向に回転し、現像に寄与せずに現像ローラー51に残存する液体現像剤を除去する。また、このクリーニングローラー511の表面にローラークリーニングブレード512が当接して上記液体現像剤を掻き落として除去する。
【0039】
ローラークリーニングブレード512の鉛直方向の下方で、かつ中間塗布ローラー52の鉛直方向の上方で、傾斜部材513が配置されている。この傾斜部材513は、現像ローラー側(図2の左側)の端部が反現像ローラー側(図2の右側)の端部よりも鉛直方向に高くなっており、しかも現像ローラー51から離れるにしたがって鉛直方向の下方に傾斜し、現像剤容器54の回収部541の鉛直方向の上方まで延設されている。そして、現像ローラー側端部がローラークリーニングブレード512の鉛直方向の下方に位置するように傾斜部材513は側板50A、50Bに固定されている。また、この実施形態では、図4に示すように、傾斜部材513の現像ローラー側端部は、回転軸方向Xの長さW513aがローラークリーニングブレード512の回転軸方向Xの長さW512よりも長い、つまり、
W513a>W512
となるように構成されている。
【0040】
また、この傾斜部材513では、図3および図4に示すように、幅方向Xの両端側でサイドフェンス(壁部位)5131が鉛直方向の上方に立設されている。しかも、各サイドフェンス5131は傾斜部材513の反現像ローラー側(図4の右下側)の端部に向かって延設されており、液体現像剤(廃液)を回収部541の鉛直方向の上方に案内する。そして、当該位置から回収された液体現像剤が傾斜部材513の反現像ローラー側端部から回収部541に滴下される。したがって、傾斜部材513は、ローラークリーニングブレード512で回収された液体現像剤(廃液)を、全て受け止めて現像剤容器54の回収部541に流動させる。このように、本実施形態では、傾斜部材513が本発明の「回収経路部材」として機能し、傾斜部材513の反現像ローラー側端部が本発明の「排出部」に相当している。
【0041】
さらに、図4に示すように幅方向Xでの両サイドフェンス5131の間隔は反現像ローラー側(同図の右下側)に向かうにしたがって狭くなっており、反現像ローラー側端部の回転軸方向Xの長さW513bは現像ローラー側端部の回転軸方向Xの長さW513aよりも狭くなっている。しかも、傾斜部材513の反現像ローラー側端部は、図3に示すように、回収部541での液体現像剤の搬送方向Xの中央部に対して上流側に位置している。なお、この点については、後で詳述する。
【0042】
また、中間塗布ローラー52に対してクリーニングブレード521が当接しており、現像に寄与せずに中間塗布ローラー52に残存する液体現像剤を中間塗布ローラー52の表面から掻き落として除去する。このように、本実施形態では、中間塗布ローラー52およびクリーニングブレード521がそれぞれ本発明の「供給部材」および「第2のクリーニング部」として機能している。
【0043】
このクリーニングブレード521の鉛直方向の下方で、傾斜部材522が配置されている。この傾斜部材522は、傾斜部材513と同様に、中間塗布ローラー側(図2の左側)の端部が反中間塗布ローラー側(図2の右側)の端部よりも鉛直方向に高くなっており、しかも中間塗布ローラー52から離れるにしたがって鉛直方向の下方に傾斜し、現像剤容器54の回収部541の鉛直方向の上方まで延設されている。そして、中間塗布ローラー側端部がクリーニングブレード521の鉛直方向の下方に位置するように傾斜部材522は側板50A、50Bに固定されている。また、図示を省略しているが、傾斜部材522の中間塗布ローラー側端部は、回転軸方向Xの長さがクリーニングブレード521の回転軸方向Xの長さよりも長くなるように構成されている。
【0044】
また、この傾斜部材522では、図3に示すように、幅方向Xの両端側でサイドフェンス(壁部位)5221が鉛直方向の上方に立設されている。しかも、各サイドフェンス5221は傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部に向かって延設されており、液体現像剤(廃液)を傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部から回収部541の鉛直方向の上方に案内する。そして、当該位置から回収された液体現像剤が回収部541に滴下される。したがって、傾斜部材522は、ローラークリーニングブレード521で回収された液体現像剤(廃液)を、全て受け止めて現像剤容器54の回収部541に流動させる。このように、本実施形態では、傾斜部材522が本発明の「第2の回収経路部材」として機能し、傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部が本発明の「第2の排出部」に相当している。
【0045】
さらに、幅方向Xでの両サイドフェンス5221の間隔は反中間塗布ローラー側に向かうにしたがって狭くなっており、反中間塗布ローラー側端部の回転軸方向Xの長さは中間塗布ローラー側端部の回転軸方向Xの長さよりも狭くなっている。しかも、傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部は、図3に示すように、回収部541での液体現像剤の搬送方向Xの中央部に対して上流側に位置している。なお、この点についても、後で詳述する。
【0046】
一方、アニロックスローラー53に対して規制部材531が当接されている。この規制部材531として、金属製あるいは表面に弾性体を被覆して構成した弾性を有する部材を用いることができるが、本実施形態にかかる規制部材531は、アニロックスローラー53の表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成されている。そして、規制部材531は、アニロックスローラー53によって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚や量などを規制調整し、現像ローラー51に供給する液体現像剤の量を調整する機能を有している。また、規制部材531により掻き取られた液体現像剤は現像剤容器54の貯留部542に戻される。なお、この貯留部542には撹拌部材543が配置されており、図示省略するモーターにより回転し、貯留部542内で液体現像剤を撹拌する。
【0047】
現像剤容器54の貯留部542は上記のようにアニロックスローラー53および中間塗布ローラー52を介して現像ローラー51に供給する液体現像剤を貯留する機能を有しており、図2に示すように、貯留部542の底面中央部に設けられた補給口5421から濃度調整された液体現像剤が適宜補給される。そして、貯留部542内では、撹拌部材543の回転によって液体現像剤が撹拌されるとともにその軸方向Xに搬送される。本実施形態では、補給口5421を境として撹拌部材543の搬送方向が異なったものとなっており、補給口5421から流入した液体現像剤は同図紙面の表側と裏側とに分かれて搬送される。
【0048】
現像剤容器54では、回収部541と貯留部542とを仕切る仕切り部材544が軸方向Xに延設されている。この仕切り部材544の軸方向Xの両端部には、図3に示すように、仕切り部材544の上端を部分的に切り欠いてなる第1の流動口5441および第2の流動口5442が設けられており、撹拌部材543により貯留部542内を搬送される液体現像剤が各流動口5441、5442を通じてオーバーフローし、回収部541の第1回収領域RA1、RA2に流動させられるように構成されている。このように流動口5441、5442によって貯留部542が回収部541の回収領域RA1、RA2に連通されており、貯留部542から回収部541に液体現像剤を流動させるオーバーフロー構造を採用することで、貯留部542内での液体現像剤の液面レベルを一定に保ち、アニロックスローラー53および中間塗布ローラー52を介して現像ローラー51に対して均一に液体現像剤を供給可能となっている。このように、本実施形態では、仕切り部材544の流動口5441、5442で本発明の「流動部」が構成されている。
【0049】
このように回収部541に対しては、貯留部542からオーバーフローしてくる液体現像剤と、クリーニング除去されて回収される液体現像剤とが流動する。そして、これらの液体現像剤は回収部541内に配設されるオーガ(回収スクリュー)545によって現像ローラー51の回転軸方向Xと平行な一方向Xに搬送され、回収部541の側面に開口された搬送穴(図示省略)から流出される。このように、本実施形態では、オーガ545が本発明の「搬送部材」として機能している。
【0050】
ここで、回収部541での液体現像剤の流動位置、つまり回収領域を見ると、本実施形態では、流動口5441、5442からオーバーフローしてくる液体現像剤(同図中の白抜き矢印)が流動する位置、つまり当該液体現像剤を回収する回収部541の回収領域RA1、RA2は、傾斜部材513、522から滴下される液体現像剤(同図中の点線矢印)が流動する位置、つまり当該液体現像剤を回収する回収部541の回収領域RA3、RA4と異なっている。したがって、回収領域RA1、RA2に液体現像剤が集中するのを防止することができ、回収部541に回収された液体現像剤が流動口5441、5442を介して貯留部542に逆流するのを防止することができる。また、回収領域RA1、RA2で現像剤容器54から液体現像剤が溢れて現像部5の周辺機器を汚染するのを防止することができる。
【0051】
また、回収領域RA3、RA4を回収領域RA1、RA2と異ならせることは次の点でも有利である。すなわち、回収領域RA3、RA4が回収領域RA1、RA2と重なったとしても、上記問題が発生しないようにするための方策として、例えばオーガ545の搬送特性を最適化することが考えられる。しかしながら、この場合、トナー毎にスクリュー形状を設計して最適化する必要があり、しかも最適化を図ったとしても、傾斜部材513、522から滴下される液体現像剤はいわゆる廃液であり、連続使用中では液体現像剤でのトナーの凝集状態は変化し、それにより搬送量が不安定となって上記問題が発生してしまうことがある。これに対し、本実施形態では、回収領域RA3、RA4を回収領域RA1、RA2と異ならせることで、回収部541内での液体現像剤の偏りが低減され、逆流や溢れなどを効果的に防止することができる。
【0052】
また、本実施形態では、オーガ545によって回収部541内で液体現像剤を一方向(図3の左側から右側)Xに搬送しており、第1の流動口5441から搬送方向Xに離れて第2の流動口5442が設けられている。つまり第1の流動口5441が搬送方向Xにおいて第2の流動口5442の上流側に位置し、第1回収領域RA1が搬送方向Xにおいて第2回収領域RA2の上流側に位置しており、オーガ545は第1の流動口5441の側から第2の流動口5442の側に回収した液体現像剤を搬送する。これに対し、図3に示すように、回収領域RA3、RA4はともに第1回収領域RA1と第2回収領域RA2の中間位置CPと、第1回収領域RA1との間に位置している。つまり、傾斜部材513の反現像ローラー側端部(排出部)および傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部(第2の排出部)は搬送方向Xで第1の流動口5441の側に位置して液体現像剤を流動させる。このため、回収部541内での液体現像剤の偏りを効果的に防止することができる。
【0053】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記第1実施形態では、傾斜部材513から液体現像剤が流動される第3回収領域RA3と、傾斜部材522から液体現像剤が流動される第4回収領域RA4とが一致するように構成されている。つまり、傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部が傾斜部材513の反現像ローラー側端部の鉛直方向の下方に位置し、しかも両者の回転軸方向Xの幅が同一である。ここで、現像ローラー51から回収される液体現像剤の量は、中間塗布ローラー52から回収される液体現像剤の量よりも多くなることが多い。そこで、図6に示すように、傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部の幅を広げてもよい(第2実施形態)。この第2実施形態では、第4回収領域RA4の搬送方向Xの下流側端部が第3回収領域RA3よりも搬送方向Xの下流側(同図の右側)に位置している。つまり、傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部(第2の排出部)の第2の流動口5442の側の位置が、傾斜部材513の反現像ローラー側端部(排出部)の第2の流動口5442の側の位置よりも第2の流動口5442の側に位置しており、回収部541での搬送方向Xの液体現像剤量を平準化することができる。なお、この第2実施形態では、図6に示すように、搬送方向Xの上流側(同図の左側)で第4回収領域RA4は第3回収領域RA3と一致しているが、搬送方向の下流側(同図の右側)にシフトするように構成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、第3回収領域RA3および第4回収領域RA4は第1回収領域RA1と第2回収領域RA2の中間位置CPよりも搬送方向Xの上流側に位置しているが、第3回収領域RA3および第4回収領域RA4の位置はこれに限定されず、第1回収領域RA1と第2回収領域RA2との間であればよい。例えば図7に示すように、第1回収領域RA1と第2回収領域RA2との中間に第3回収領域RA3および第4回収領域RA4が位置する、つまり傾斜部材513の反現像ローラー側端部(排出部)および傾斜部材522の反中間塗布ローラー側端部(第2の排出部)が流動口5441、5442の中間に位置するように構成してもよい(第3実施形態)。
【0055】
また、上記実施形態では、現像ローラー51のクリーニング部として、クリーニングローラー511とローラークリーニングブレード512とを用いているが、クリーニング部の構成はこれに限定されるものではなく、例えばクリーニングブレード512を直接現像ローラー51に当接させてクリーニングする現像装置に対しても本発明を適用することができる。この場合、当該クリーニングブレード512を回収経路部材たる傾斜部材513で支持するように構成してもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、いわゆる3ローラー構成の現像部5に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、アニロックスローラー53から直接現像ローラー51へ液体現像剤を塗布する構成(2ローラー構成)の現像装置に対しても本発明を適用することができる。
【0057】
さらに、上記実施形態では、いわゆる下部転写構造を有する画像形成装置に対して本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えば感光体ドラム1の回転中心を通る仮想水平面HPの鉛直方向の上方で、感光体ドラム1に担持される像を転写する、いわゆる上部転写構造を有する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1…感光体ドラム(潜像担持体)、 5…現像部(現像装置)、 51…現像ローラー(現像剤担持体)、 52…中間塗布ローラー(供給部材)、 511…クリーニングローラー(クリーニング部)、 512…ローラークリーニングブレード(クリーニング部)、 513…傾斜部材(回収経路部材)、 521…クリーニングブレード(第2のクリーニング部)、 522…傾斜部材(第2の回収経路部材)、 541…回収部、 542…貯留部、 544…仕切り部材、 5441…第1の流動口、 5442…第2の流動口、 545…オーガ(搬送部材)、 CP…中間位置、 RA1…第1回収領域、 RA2…第2回収領域、 RA3…第3回収領域、 RA4…第4回収領域、 X…搬送方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持する現像剤担持体ローラーと、
前記現像剤担持体に供給する液体現像剤を貯留する貯留部と、
前記現像剤担持体をクリーニングして、前記現像剤担持体から液体現像剤を除去するクリーニング部と、
前記クリーニング部で前記現像剤担持体から除去された液体現像剤を回収する回収部と、
前記貯留部に貯留された液体現像剤を前記回収部に流動させる流動部を有し、前記貯留部と前記回収部とを仕切る仕切り部材と、
前記流動部と前記現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる前記回収部の位置に液体現像剤を排出する排出部を有し、前記クリーニング部により除去された液体現像剤を回収して前記排出部を通して前記回収部に流動させる回収経路部材と、
を備えることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記回収部に配設されて前記回収部に貯留された液体現像剤を前記現像剤担持体ローラーの軸方向に搬送する搬送部材を備え、
前記仕切り部材の前記流動部は、前記現像剤担持体ローラーの軸方向の一端部側に配された第1の流動口、及び前記現像剤担持体ローラーの軸方向の前記一端部側と反対方向の他端部側に配された第2の流動口であり、
前記回収経路部材の排出部は、前記現像剤担持体ローラーの軸方向で前記第1の流動口と前記第2の流動口の間の位置で液体現像剤流動させる請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記搬送部材は、前記回収部に貯留された液体現像剤を前記第1の流動口の側から前記第2の流動口の側に搬送し、
前記回収経路部材の排出部は、前記現像剤担持体ローラーの軸方向で前記第1の流動口の側の位置に液体現像剤を流動させる請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記貯留部に貯留される液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給部材と、
前記供給部材をクリーニングして前記供給部材から液体現像剤を除去する第2のクリーニング部と、
前記流動部と前記現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる前記回収部の位置に液体現像剤を排出する第2の排出部を有し、前記第2のクリーニング部により除去された液体現像剤を前記第2の排出部を通して前記回収部に流動させる第2の回収経路部材と、
を備える請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記第2の排出部の前記現像剤担持体ローラーの軸方向の幅は、前記第1の排出部の前記現像剤担持体ローラーの軸方向の幅よりも長い請求項4に記載の現像装置。
【請求項6】
前記第2の排出部の前記第2の流動口側の端部の位置は、前記排出部の前記第2の流動口側の端部の位置よりも前記第2の流動口側に位置する請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記クリーニングは、前記現像剤担持体ローラーと当接するクリーニングブレードを有し、
前記回収経路部材は、前記クリーニングブレードを支持する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の現像装置。
【請求項8】
潜像を担持する潜像担持体と、
前記潜像担持体を露光して前記潜像を形成する露光部と、
トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持する現像剤担持体ローラー、前記現像剤担持体に供給する液体現像剤を貯留する貯留部、前記現像剤担持体をクリーニングして前記現像剤担持体から液体現像剤を除去するクリーニング部、前記クリーニング部で前記現像剤担持体から除去された液体現像剤を回収する回収部、前記貯留部に貯留された液体現像剤を前記回収部に流動させる流動部を有して前記貯留部と前記回収部とを仕切る仕切り部材、及び前記流動部と前記現像剤担持体ローラーの軸方向で異なる前記回収部の位置に液体現像剤を排出する排出部を有して前記クリーニング部により除去された液体現像剤を回収して前記排出部を通して前記回収部に流動させる回収経路部材を備え、前記潜像担持体に担持された前記潜像を現像する現像部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate