現像装置
【課題】現像スリーブからマグネットローラを取り出す際に、現像スリーブとこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することのできる現像装置を提供する。
【解決手段】現像装置Cは、マグネットローラ規制部材30を取り外した状態において、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を、現像スリーブ21に対して弾性的に当接する当接部材の現像スリーブ21への侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を設けた構成とする。
【解決手段】現像装置Cは、マグネットローラ規制部材30を取り外した状態において、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を、現像スリーブ21に対して弾性的に当接する当接部材の現像スリーブ21への侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を設けた構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置(電子写真画像形成装置)では、電子写真感光体(感光体)に形成された静電潜像は、現像装置によって現像剤を用いて現像される。現像装置は、現像剤を担持して搬送し感光体に供給する現像剤担持体を有する。現像剤として磁性トナーを用いる場合、或いは現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備えた二成分現像剤を用いる場合には、現像剤担持体としての現像スリーブの内部に、磁界発生手段としてのマグネットローラが設けられる。
【0003】
又、従来、感光体と感光体に作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジ、或いは現像装置をカートリッジ化した現像カートリッジを画像形成装置の装置本体に着脱可能とするカートリッジ方式がある。
【0004】
例えば、このようなカートリッジ方式では、環境対策などの観点から、再利用可能な部品は、使用済みカートリッジから取り出されて再利用(リサイクル)される。特に、マグネットローラに関しては、再利用可能な場合が多いため、カートリッジからできるだけ容易に取り出せることが求められる。
【0005】
マグネットローラを容易に取り出すための構成として、次のようなものがある。即ち、外周面において現像スリーブを摺動可能に支持すると共に、内側の穴においてマグネットローラを固定的に支持する部材(ここでは「フランジ部材」という。)を設ける。このフランジ部材を取り外すことで、現像スリーブからマグネットローラを取り出すことができる状態となる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−76589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の構成では、フランジ部材が取り外されて、マグネットローラを取り出すことが可能な状態では、現像スリーブの位置が規制されていない。そのため、フランジ部材が取り外されると、現像スリーブと、それに弾性的に当接する現像ブレード、シール部材又はシート部材との当接状態が維持できず、隙間から現像剤が漏れる可能性がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、現像スリーブからマグネットローラを取り出す際に、現像スリーブとこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することのできる現像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を担持して搬送する回転可能な現像スリーブであってその回転軸線方向の一端部に開口部を有する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に収容されて前記現像スリーブ上に磁界を形成するマグネットローラと、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部に取り外し可能に取り付けられ、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、前記現像スリーブの内部に収容された前記マグネットローラの前記現像スリーブの径方向の位置及び前記現像スリーブの回転軸線方向の位置を規制するマグネットローラ規制部材と、前記現像スリーブに対して弾性的に当接する当接部材と、を有し、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材が取り外された状態で、前記現像スリーブの内部から前記マグネットローラを取り出すことが可能である、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材を取り外した際の前記現像スリーブの径方向の移動可能量を前記当接部材の現像スリーブへの侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を有することを特徴とする現像装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現像スリーブからマグネットローラを取り出す際に、現像スリーブとこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係る現像装置が用いられる電子写真画像形成装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る現像装置を備えるプロセスカートリッジの断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る現像装置の外観斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る現像装置に用いられるマグネットローラ規制部材の外観斜視図である。
【図5】マグネットローラ規制部材を取り外した状態の現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図6】図3のW−W線断面図(現像装置の端部近傍)である。
【図7】図6のX−X線断面図である。
【図8】図6のY−Y線断面図である。
【図9】当接部材の侵入量を説明するための説明図である。
【図10】マグネットローラを引き出した状態の現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図11】マグネットローラを取り出した後の状態の図3のW−W線断面図である。
【図12】図11のZ−Z線断面図である。
【図13】現像スリーブが移動した後の状態の図11のZ−Z線断面図である。
【図14】本発明の他の実施例に係る現像装置の端部近傍を示す現像スリーブの回転軸線を含む平面で切った断面図である。
【図15】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図16】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図17】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の断面図である。
【図18】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図19】比較例の現像装置の端部近傍を示す現像スリーブの回転軸線を含む平面で切った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0013】
実施例1
1.画像形成装置
図1は、本実施例の現像装置が用いられる電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」という。)100の概略断面を示す。画像形成装置100は、プロセスカートリッジBを着脱可能なカートリッジ方式のレーザービームプリンタである。
【0014】
画像形成装置100は、露光手段としての光学系1から、画像情報に基づいた情報光(レーザー光)を、ドラム型の電子写真感光体である感光体ドラム11へ照射して、感光体ドラム11上に静電潜像(静電像)を形成する。この静電潜像を現像剤としてのトナーで現像して、感光体ドラム11上にトナー像を形成する。感光体ドラム11上へのトナー像の形成と同期して給紙カセット3から記録媒体(記録材、転写材)2が搬送され、感光体ドラム11に形成されたトナー像が、転写手段としての転写ローラ4によって記録媒体2に転写される。このトナー像は、定着手段としての加熱加圧定着装置5によって記録媒体2に定着される。その後、記録媒体2は排出部6へと排出される。
【0015】
2.プロセスカートリッジ
図2は、本実施例の現像装置を備えるプロセスカートリッジBの概略断面を示す。図2に示すように、プロセスカートリッジBは、現像装置(現像ユニット)Cと、ドラムユニットDと、を回動可能に結合して、画像形成装置100の装置本体Aに対して一体的に着脱可能とされている。現像装置Cは、現像剤収容部としてのトナー容器22及び現像室23を画成する現像枠体20に、現像手段を構成する現像剤担持体としての現像スリーブ21などが支持されて構成される。ドラムユニットDは、廃トナー溜めを画成するドラム枠体10に、感光体ドラム11、帯電手段としての帯電ローラ11及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード12などが支持されて構成される。本実施例では、現像装置Cの現像剤収容部22、23には、現像剤として磁性一成分現像剤であるトナーが収容される。
【0016】
現像装置Cのトナー容器22に収容されたトナーは、現像剤撹拌搬送部材(図示せず)によって現像室23へと送り出される。現像室23に送られたトナーは、現像スリーブ21の内部に収容された磁界発生手段としてのマグネットローラ24によって現像スリーブ21上に形成される所定の磁界によって、現像スリーブ21の表面に担持される。現像スリーブ21上に担持されたトナーは、現像剤層厚規制手段としての現像ブレード25によって、その層厚が規制される。これにより、現像スリーブ21上に所定の層厚のトナー層が形成される。現像スリーブ21上のトナーは、感光体ドラム11上の静電潜像に応じて感光体ドラム11へと転移させられる。これによって、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。
【0017】
転写ローラ4によるトナー像の記録媒体2への転写の後に感光体ドラム11に残留したトナーは、クリーニングブレード12によって掻き落とされて感光体ドラム11上から除去され、廃トナー溜め13へ回収される。
【0018】
その後、感光体ドラム11の表面は、帯電ローラ14によって一様に帯電処理され、光学系1による静電潜像の形成が可能な状態となる。
【0019】
3.現像装置
図2に示すように、現像スリーブ21の内部には、現像スリーブ上に所定の磁界を形成するためのマグネットローラ24が、現像スリーブ21の内部から取り出し可能に収容される。
【0020】
図3は、現像装置Cの外観を示す。図3に示すように、現像枠体20には、マグネットローラ規制部材としてのフランジ部材30が、ビスなどの固定手段(図示せず)により取り外し可能に取り付けられる。フランジ部材30は、マグネットローラ24が現像スリーブ21の回転軸線方向に移動して現像スリーブ21の内部から抜けるのを防止(抜け止め規制)する。
【0021】
図4は、フランジ部材30の外観を示す。図5は、フランジ部材30を取り外した状態の現像装置Cの端部近傍の外観を示す。図6は、現像スリーブ21の回転軸線を含む面で切った現像装置Cの端部近傍の断面を示す(図3のW−W線断面図)。
【0022】
フランジ部材30は、現像枠体20に取り付ける際にフランジ部材30の現像枠体20に対する位置を決める位置決め部30aを有する。本実施例では、位置決め部30aは円柱状部分の外周面とされる。この位置決め部30aが、現像枠体20に設けられた被位置決め部20aと嵌合することによって、フランジ部30は現像枠体20に対して所定の位置に取り付けられる。本実施例では、被位置決め部20aは、現像枠体20に形成された円柱状の穴の内周面とされる。
【0023】
又、フランジ部30は、現像スリーブ21を支持する軸受部30bを有する。本実施例では、軸受部30bは、円柱状の位置決め部30aを、現像スリーブ21の回転軸線方向に延長した部分の外周面とされる。現像スリーブ21は、軸受部30bによって、その回転軸線方向の一端部の内周面を回転可能に支持される。即ち、現像スリーブ21の回転軸線方向の一端部の開口部21bがフランジ部材30の軸受部30bに外側から摺動可能に嵌合することで、現像スリーブ21はフランジ部材30に回転可能に支持される。このようにして、フランジ部材30は、現像スリーブ21の開口部21bを有する一端部に取り外し可能に取り付けられる。
【0024】
ここで、フランジ部材30が現像枠体20に対して所定の位置に取り付けられるため、現像スリーブ21も現像装置Cにおいて所定の位置に配置される。現像装置Cは、現像スリーブ21が上記所定の位置にあるときに、現像動作を行うことができる。
【0025】
又、フランジ部材30は、マグネットローラ24を支持するマグネットローラ支持部30cを有する。本実施例では、マグネットローラ支持部30cは、フランジ部材30の端部に設けられた、現像スリーブ21の回転軸線に垂直に切った断面がD字型の内面を有する凹部30fにおける、同断面が部分円弧状の部分の内面で形成される。マグネットローラ24は、その軸線方向の一端部に設けられた支持軸24aがフランジ部材30の凹部30fに挿入されることで、マグネットローラ支持部30cによって支持されると共に、現像スリーブ21の径方向に対して所定の位置に配置される。即ち、マグネットローラ24の軸線方向の一端部に設けられた、同軸線に垂直に切った断面がD字型の支持軸24aにおける、同断面が部分円弧状の部分の外面24bが、マグネットローラ支持部30cによって規制される。
【0026】
このように、フランジ部材30は、現像スリーブ21の開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、現像スリーブ21の内部に収容されたマグネットローラ24の現像スリーブ21の径方向の位置及び現像スリーブ21の回転軸線方向の位置を規制する。
【0027】
更に、フランジ部材30は、現像スリーブ21の回転方向におけるマグネットローラ24の位置(位相)を決めるための回転規制部30dを有する。本実施例では、回転規制部30dは、フランジ部材30の端部に設けられた、現像スリーブ21の回転軸線に垂直に切った断面がD字型の内面を有する凹部30fにおける、同断面が平坦な内面で形成される。この回転規制部30dに、マグネットローラ24の係合部24cが係合することで、現像スリーブ21の回転方向におけるマグネットローラ24の位置は、は所定の位置(位相)に決められる。即ち、マグネットローラ24の軸線方向の一端部に設けられた、同軸線に垂直に切った断面がD字型の支持軸24における、同断面が平坦な部分の外面で形成される係合部24cが、回転規制部30dによって規制される。
【0028】
図7は、現像スリーブ21の回転軸線に垂直な面で切った現像装置Cの中央付近の断面を示す(図6のX−X線断面図)。図8は、現像装置Cの端部付近の断面を示す(図6のY−Y線断面図)。尚、図7及び図8では、マグネットローラ24は図示を省略する。
【0029】
図7に示すように、現像枠体20には、現像スリーブ21に当接する当接部材として、現像ブレード25と、シート部材26と、が取り付けられている。現像ブレード25及びシート部材26は、現像スリーブ21の回転軸線方向の略全域にわたって現像スリーブ21と当接する。現像ブレード25は、現像スリーブ21上のトナー層を所定の厚みに規制する。シート部材26は、現像スリーブ21の回転軸線方向の略全域にわたって、該回転軸線と交差する方向への現像室23からのトナー漏れを防止する。又、図8に示すように、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部付近では、現像スリーブ21に当接する当接部材として、現像ブレード25及びシート部材26に加えて、シール部材27が取り付けられている。現像ブレード25及びシート部材26は、シール部材27に対して一部がオーバーラップした状態である。シール部材27は、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部において、該回転軸線方向への現像室23からのトナー漏れを防止する。
【0030】
これらの各当接部材(現像ブレード25、シート部材26及びシール部材27)はそれぞれ、所定の位置に配置された現像スリーブ21に対して侵入した状態で、現像スリーブ21に弾性的に当接する。ここで、この侵入の程度を示す値(以下「侵入量」という。)は、図9に示すように定義される値である。つまり、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aにおける弾性変形後の各当接部材25〜27の当接位置に対して、弾性変形前の各当接部材25〜27が法線方向内側にどれだけ侵入しているかを示す値である。
【0031】
即ち、図9に示すように、現像ブレード25は、現像スリーブ21の外周面21aに対して侵入量aだけ侵入した状態で配置される。そのため、図7及び図8に示すように、現像スリーブ21がある状態では、現像ブレード25は、現像スリーブ21に対して撓んだ状態で当接する。同様に、シート部材26は侵入量bだけ侵入して撓んだ状態となり、シール部材27は侵入量cだけ侵入して潰れた状態となる。尚、本実施例では、現像ブレード25及びシート部材26について、侵入量は、それぞれの自由端の現像スリーブ21側のエッジの位置についての値で代表する。又、本実施例では、シール部材27について、侵入量は、現像ブレード25又はシート部材26とオーバーラップしない任意の位置についての値で代表する。本実施例では、現像ブレード25又はシート部材26とオーバーラップさせない場合、シール部材27の侵入量は、現像スリーブ21との接触部の全域で略等しい値となる。
【0032】
上述の各当接部材25〜27によって、現像スリーブ21と現像室23との隙間は封止された状態となり、現像室23からのトナー漏れを防ぐことができる。
【0033】
尚、本実施例では、現像スリーブ21、マグネットローラ24、現像ブレード25によって、現像手段が構成される。
【0034】
4.マグネットローラの取り出し方法
次に、マグネットローラ24の取り出し方法について説明する。
【0035】
図10は、フランジ部材30を取り外し、現像スリーブ21の内部からマグネットローラ24を引き出した状態の現像装置Cの端部近傍の外観を示す。マグネットローラ24を取り出す際には、先ず、図10に示すように、フランジ部材30を現像枠体20から取り外す。これにより、マグネットローラ24は、現像スリーブ21の回転軸線方向の移動の規制が解除される。従って、プロセスカートリッジBや現像装置Cを分解せずに、マグネットローラ24をプロセスカートリッジB又は現像装置Cから取り出すことができる。
【0036】
図11は、現像スリーブ21の回転軸線を含む面で切った、マグネットローラ24を取り出した後の状態の現像装置Cの端部近傍の断面を示す(図6のW−W線断面図)。フランジ部材30を取り外すと、マグネットローラ24を取り出す側の現像スリーブ21の一端部は、フランジ部材30による支持を失い、径方向に移動可能な状態となる。このとき、現像スリーブ21が各当接部材25〜27から離れてしまうと、隙間からトナーが漏れてしまう。
【0037】
そこで、本実施例では、現像スリーブ21が各当接部材25〜27から離れるのを防ぐため、図11に示すように、現像枠体20の一部に、現像スリーブ21の径方向の移動量を一定量以下に規制する現像スリーブ規制部40が設けられている。
【0038】
図12は、現像スリーブ21の回転軸線に垂直で現像スリーブ規制部40を含む面で切った、マグネットローラ24を取り出した後の状態の現像装置Cの断面を示す(図11のZ−Z線断面図)。図12において、現像スリーブ21は、フランジ部材30が取り外される前と同じ所定の位置に配置されている。図12に示すように、現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21のマグネットローラ24を取り出す側の一端部の外周面21aの全周を覆うように構成されている。本実施例では、現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21の径方向において、フランジ部材30によって支持される現像スリーブ21の部分の外側に配置される。そして、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aから現像スリーブ規制部40までの距離dは、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に設定されている。これにより、現像スリーブ21の径方向の移動可能量は、侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に設定された距離d以下に規制される。
【0039】
そのため、図13に示すように、現像スリーブ21が径方向に最大で距離dだけ移動した後も、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態が維持され、トナー漏れを防ぐことができる。図13は、現像スリーブ21が径方向に距離dだけ移動して現像スリーブ規制部40に当接した状態の図12と同様の断面を示す。
【0040】
尚、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aから現像スリーブ規制部40までの距離dは一定でなくてもよく、現像スリーブ21の径方向の移動可能量の最大値が侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制されればよい。又、現像スリーブ21の回転を可能とするために、現像スリーブ21の径方向の移動可能量はゼロより大きい。
【0041】
一方、図4に示すように、フランジ部材30の軸受部30bの先端に、先細となるようにテーパー30eが設けられている。テーパー30eの高さ、即ち、軸受部30bの径方向における軸受部30bの外周面からテーパー30eの先端までの距離e(図6)は、現像スリーブ21の径方向の移動可能量である距離d以上に設定されている。これにより、現像スリーブ21が径方向に移動した状態でフランジ部材30を現像枠体20に取り付ける際にも、フランジ部材30の軸受部30bを現像スリーブ21の内部に容易に挿入できる。
【0042】
図19は、比較例として、現像スリーブ規制部40が無い現像装置を示す。図19に示すように現像スリーブ規制部40が無いか、又は現像スリーブ21の径方向の移動可能量を規定してない現像装置では、マグネットローラ24を取り出す際に、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態を維持できない。そのため、トナー漏れが発生することがある。
【0043】
以上説明したように、本実施例によれば、現像枠体20に現像スリーブ規制部40を設ける。現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21からマグネットローラ24を取り出すことができる状態において、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を現像スリーブ21に弾性的に当接する当接部材25〜27の現像スリーブへの侵入量以下に規制する。これにより、現像スリーブ21からマグネットローラ24を取り出す際に、現像スリーブ21とこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することができる。
【0044】
実施例2
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0045】
実施例1では、フランジ部材30は、現像スリーブ21の内径を回転可能に支持する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、現像スリーブ21の外径を回転可能に支持する構成としても良い。
【0046】
即ち、本実施例では、フランジ部材30の軸受部30bは、円柱状の位置決め部30aの端部に設けられた環状凹部30gの内周面で形成される。位置決め部30aの径方向において環状凹部30gの内側に、実施例1におけるフランジ部材30と同様のマグネットローラ支持部30c、回転規制部30dが形成される。
【0047】
そして、本実施例では、現像スリーブ規制部40は、フランジ部材30によって支持される部分よりも現像スリーブ21の回転軸線方向の中央部側の現像スリーブ21を規制するように構成されている。
【0048】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
実施例3
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0050】
実施例1では、現像枠体20に現像スリーブ規制部40を設ける。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図15に示すように、現像枠体20とは別の枠体として、別途、現像スリーブ規制部材41を設けても良い。
【0051】
即ち、本実施例では、実施例1における、現像スリーブ規制部40を含む現像スリーブ21の回転軸線方向の一端部側の現像枠体20の部分が、現像枠体20とは別の枠体である現像スリーブ規制部材41とれている。
【0052】
この現像スリーブ規制部材41は、現像装置Cの組み立ての際に、現像枠体20に固定される。一方、実施例1と同様に、フランジ部材30を取り外すことで、プロセスカートリッジBや現像装置Cを分解することなく、現像剤の漏れを発生させずに、容易にマグネットローラ24を取り出すことができる。
【0053】
本実施例のように、現像枠体20とは別の枠体として現像スリーブ規制部材41を設ける場合、フランジ部材30は、現像枠体20に取り付ける代わりに、図15に示すように、現像スリーブ規制部材41に取り付けても良い。
【0054】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0055】
実施例4
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0056】
実施例1では、現像スリーブ規制部40は、断面が円形状であり、現像スリーブ21の外周面を360度覆う。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態を維持できる形状であればよい。例えば、図16に示すように、一部に切り欠き40aを設けた形状としたり、断面が多角形の形状や現像スリーブ21の外周面に向けてその径方向に突出したリブを設けた形状としたりしても良い。
【0057】
例えば、感光体ドラム11に対して現像スリーブ21の回転軸線方向の長さが短い場合、現像スリーブ21が感光体ドラム11に接触又は近接するためには、図17に示すように、現像スリーブ規制部40の一部に切り欠き40aを設ける必要がある場合がある。この場合も、現像スリーブ21の径方向の移動可能量は、侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制される。
【0058】
又、現像スリーブ21と感光体ドラム11の表面との間の距離を一定の値に規定する方法として、次のようなものがある。即ち、図18に示すように、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部に所定の肉厚の円筒部材50を取り付け、円筒部材50を介して現像スリーブ21と感光体ドラム11とを突き当てる。このような場合にも、現像スリーブ21に取り付けた円筒部材50が感光体ドラム11と接触できるように、現像スリーブ規制部40の一部に切り欠き40aを設ける必要がある場合がある。尚、この場合は、円筒部材50の外周面から現像スリーブ規制部40までの距離を、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下とする。これにより、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制することができる。
【0059】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0060】
他の実施例
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
【0061】
例えば、上述の実施例では、現像装置は、プロセスカートリッジとして画像形成装置の装置本体に着脱可能であるとして説明したが、これに限定されるものではない。上述の実施例における現像装置に相当するユニットが、単独で画像形成装置の装置本体に着脱可能な現像カートリッジとされてもよい。ここで、現像カートリッジとは、現像手段及びそれに関わる部品を一体的にカートリッジ化したものである。又、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体及びそれに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化したものである。プロセス手段の例としては、電子写真感光体に作用する帯電手段、現像手段及びクリーニング手段などが含まれる。特に、本発明における現像手段は、現像スリーブと、その内部に収容され現像スリーブ上に所定の磁界を形成するためのマグネットローラと、を有する。
【0062】
又、上述の実施例では、画像形成装置はレーザービームプリンタであるとして説明したが、これに限定されるものではない。ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザービームプリンタ、LEDプリンタなど)、ファクシミリ装置、及びワードプロセッサなどが含まれる。
【符号の説明】
【0063】
20 現像枠体
21 現像スリーブ
24 マグネットローラ
25 現像ブレード
26 シート部材
27 シール部材
30 フランジ部材(マグネットローラ規制部材)
40 現像スリーブ規制部
41 現像スリーブ規制部材
100 画像形成装置
A 画像形成装置の装置本体
B プロセスカートリッジ
C 現像装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置(電子写真画像形成装置)では、電子写真感光体(感光体)に形成された静電潜像は、現像装置によって現像剤を用いて現像される。現像装置は、現像剤を担持して搬送し感光体に供給する現像剤担持体を有する。現像剤として磁性トナーを用いる場合、或いは現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアとを備えた二成分現像剤を用いる場合には、現像剤担持体としての現像スリーブの内部に、磁界発生手段としてのマグネットローラが設けられる。
【0003】
又、従来、感光体と感光体に作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジ、或いは現像装置をカートリッジ化した現像カートリッジを画像形成装置の装置本体に着脱可能とするカートリッジ方式がある。
【0004】
例えば、このようなカートリッジ方式では、環境対策などの観点から、再利用可能な部品は、使用済みカートリッジから取り出されて再利用(リサイクル)される。特に、マグネットローラに関しては、再利用可能な場合が多いため、カートリッジからできるだけ容易に取り出せることが求められる。
【0005】
マグネットローラを容易に取り出すための構成として、次のようなものがある。即ち、外周面において現像スリーブを摺動可能に支持すると共に、内側の穴においてマグネットローラを固定的に支持する部材(ここでは「フランジ部材」という。)を設ける。このフランジ部材を取り外すことで、現像スリーブからマグネットローラを取り出すことができる状態となる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−76589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の構成では、フランジ部材が取り外されて、マグネットローラを取り出すことが可能な状態では、現像スリーブの位置が規制されていない。そのため、フランジ部材が取り外されると、現像スリーブと、それに弾性的に当接する現像ブレード、シール部材又はシート部材との当接状態が維持できず、隙間から現像剤が漏れる可能性がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、現像スリーブからマグネットローラを取り出す際に、現像スリーブとこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することのできる現像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は本発明に係る現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を担持して搬送する回転可能な現像スリーブであってその回転軸線方向の一端部に開口部を有する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に収容されて前記現像スリーブ上に磁界を形成するマグネットローラと、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部に取り外し可能に取り付けられ、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、前記現像スリーブの内部に収容された前記マグネットローラの前記現像スリーブの径方向の位置及び前記現像スリーブの回転軸線方向の位置を規制するマグネットローラ規制部材と、前記現像スリーブに対して弾性的に当接する当接部材と、を有し、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材が取り外された状態で、前記現像スリーブの内部から前記マグネットローラを取り出すことが可能である、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材を取り外した際の前記現像スリーブの径方向の移動可能量を前記当接部材の現像スリーブへの侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を有することを特徴とする現像装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現像スリーブからマグネットローラを取り出す際に、現像スリーブとこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係る現像装置が用いられる電子写真画像形成装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る現像装置を備えるプロセスカートリッジの断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る現像装置の外観斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る現像装置に用いられるマグネットローラ規制部材の外観斜視図である。
【図5】マグネットローラ規制部材を取り外した状態の現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図6】図3のW−W線断面図(現像装置の端部近傍)である。
【図7】図6のX−X線断面図である。
【図8】図6のY−Y線断面図である。
【図9】当接部材の侵入量を説明するための説明図である。
【図10】マグネットローラを引き出した状態の現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図11】マグネットローラを取り出した後の状態の図3のW−W線断面図である。
【図12】図11のZ−Z線断面図である。
【図13】現像スリーブが移動した後の状態の図11のZ−Z線断面図である。
【図14】本発明の他の実施例に係る現像装置の端部近傍を示す現像スリーブの回転軸線を含む平面で切った断面図である。
【図15】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図16】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図17】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の断面図である。
【図18】本発明の更に他の実施例に係る現像装置の端部近傍の外観斜視図である。
【図19】比較例の現像装置の端部近傍を示す現像スリーブの回転軸線を含む平面で切った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0013】
実施例1
1.画像形成装置
図1は、本実施例の現像装置が用いられる電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」という。)100の概略断面を示す。画像形成装置100は、プロセスカートリッジBを着脱可能なカートリッジ方式のレーザービームプリンタである。
【0014】
画像形成装置100は、露光手段としての光学系1から、画像情報に基づいた情報光(レーザー光)を、ドラム型の電子写真感光体である感光体ドラム11へ照射して、感光体ドラム11上に静電潜像(静電像)を形成する。この静電潜像を現像剤としてのトナーで現像して、感光体ドラム11上にトナー像を形成する。感光体ドラム11上へのトナー像の形成と同期して給紙カセット3から記録媒体(記録材、転写材)2が搬送され、感光体ドラム11に形成されたトナー像が、転写手段としての転写ローラ4によって記録媒体2に転写される。このトナー像は、定着手段としての加熱加圧定着装置5によって記録媒体2に定着される。その後、記録媒体2は排出部6へと排出される。
【0015】
2.プロセスカートリッジ
図2は、本実施例の現像装置を備えるプロセスカートリッジBの概略断面を示す。図2に示すように、プロセスカートリッジBは、現像装置(現像ユニット)Cと、ドラムユニットDと、を回動可能に結合して、画像形成装置100の装置本体Aに対して一体的に着脱可能とされている。現像装置Cは、現像剤収容部としてのトナー容器22及び現像室23を画成する現像枠体20に、現像手段を構成する現像剤担持体としての現像スリーブ21などが支持されて構成される。ドラムユニットDは、廃トナー溜めを画成するドラム枠体10に、感光体ドラム11、帯電手段としての帯電ローラ11及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード12などが支持されて構成される。本実施例では、現像装置Cの現像剤収容部22、23には、現像剤として磁性一成分現像剤であるトナーが収容される。
【0016】
現像装置Cのトナー容器22に収容されたトナーは、現像剤撹拌搬送部材(図示せず)によって現像室23へと送り出される。現像室23に送られたトナーは、現像スリーブ21の内部に収容された磁界発生手段としてのマグネットローラ24によって現像スリーブ21上に形成される所定の磁界によって、現像スリーブ21の表面に担持される。現像スリーブ21上に担持されたトナーは、現像剤層厚規制手段としての現像ブレード25によって、その層厚が規制される。これにより、現像スリーブ21上に所定の層厚のトナー層が形成される。現像スリーブ21上のトナーは、感光体ドラム11上の静電潜像に応じて感光体ドラム11へと転移させられる。これによって、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。
【0017】
転写ローラ4によるトナー像の記録媒体2への転写の後に感光体ドラム11に残留したトナーは、クリーニングブレード12によって掻き落とされて感光体ドラム11上から除去され、廃トナー溜め13へ回収される。
【0018】
その後、感光体ドラム11の表面は、帯電ローラ14によって一様に帯電処理され、光学系1による静電潜像の形成が可能な状態となる。
【0019】
3.現像装置
図2に示すように、現像スリーブ21の内部には、現像スリーブ上に所定の磁界を形成するためのマグネットローラ24が、現像スリーブ21の内部から取り出し可能に収容される。
【0020】
図3は、現像装置Cの外観を示す。図3に示すように、現像枠体20には、マグネットローラ規制部材としてのフランジ部材30が、ビスなどの固定手段(図示せず)により取り外し可能に取り付けられる。フランジ部材30は、マグネットローラ24が現像スリーブ21の回転軸線方向に移動して現像スリーブ21の内部から抜けるのを防止(抜け止め規制)する。
【0021】
図4は、フランジ部材30の外観を示す。図5は、フランジ部材30を取り外した状態の現像装置Cの端部近傍の外観を示す。図6は、現像スリーブ21の回転軸線を含む面で切った現像装置Cの端部近傍の断面を示す(図3のW−W線断面図)。
【0022】
フランジ部材30は、現像枠体20に取り付ける際にフランジ部材30の現像枠体20に対する位置を決める位置決め部30aを有する。本実施例では、位置決め部30aは円柱状部分の外周面とされる。この位置決め部30aが、現像枠体20に設けられた被位置決め部20aと嵌合することによって、フランジ部30は現像枠体20に対して所定の位置に取り付けられる。本実施例では、被位置決め部20aは、現像枠体20に形成された円柱状の穴の内周面とされる。
【0023】
又、フランジ部30は、現像スリーブ21を支持する軸受部30bを有する。本実施例では、軸受部30bは、円柱状の位置決め部30aを、現像スリーブ21の回転軸線方向に延長した部分の外周面とされる。現像スリーブ21は、軸受部30bによって、その回転軸線方向の一端部の内周面を回転可能に支持される。即ち、現像スリーブ21の回転軸線方向の一端部の開口部21bがフランジ部材30の軸受部30bに外側から摺動可能に嵌合することで、現像スリーブ21はフランジ部材30に回転可能に支持される。このようにして、フランジ部材30は、現像スリーブ21の開口部21bを有する一端部に取り外し可能に取り付けられる。
【0024】
ここで、フランジ部材30が現像枠体20に対して所定の位置に取り付けられるため、現像スリーブ21も現像装置Cにおいて所定の位置に配置される。現像装置Cは、現像スリーブ21が上記所定の位置にあるときに、現像動作を行うことができる。
【0025】
又、フランジ部材30は、マグネットローラ24を支持するマグネットローラ支持部30cを有する。本実施例では、マグネットローラ支持部30cは、フランジ部材30の端部に設けられた、現像スリーブ21の回転軸線に垂直に切った断面がD字型の内面を有する凹部30fにおける、同断面が部分円弧状の部分の内面で形成される。マグネットローラ24は、その軸線方向の一端部に設けられた支持軸24aがフランジ部材30の凹部30fに挿入されることで、マグネットローラ支持部30cによって支持されると共に、現像スリーブ21の径方向に対して所定の位置に配置される。即ち、マグネットローラ24の軸線方向の一端部に設けられた、同軸線に垂直に切った断面がD字型の支持軸24aにおける、同断面が部分円弧状の部分の外面24bが、マグネットローラ支持部30cによって規制される。
【0026】
このように、フランジ部材30は、現像スリーブ21の開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、現像スリーブ21の内部に収容されたマグネットローラ24の現像スリーブ21の径方向の位置及び現像スリーブ21の回転軸線方向の位置を規制する。
【0027】
更に、フランジ部材30は、現像スリーブ21の回転方向におけるマグネットローラ24の位置(位相)を決めるための回転規制部30dを有する。本実施例では、回転規制部30dは、フランジ部材30の端部に設けられた、現像スリーブ21の回転軸線に垂直に切った断面がD字型の内面を有する凹部30fにおける、同断面が平坦な内面で形成される。この回転規制部30dに、マグネットローラ24の係合部24cが係合することで、現像スリーブ21の回転方向におけるマグネットローラ24の位置は、は所定の位置(位相)に決められる。即ち、マグネットローラ24の軸線方向の一端部に設けられた、同軸線に垂直に切った断面がD字型の支持軸24における、同断面が平坦な部分の外面で形成される係合部24cが、回転規制部30dによって規制される。
【0028】
図7は、現像スリーブ21の回転軸線に垂直な面で切った現像装置Cの中央付近の断面を示す(図6のX−X線断面図)。図8は、現像装置Cの端部付近の断面を示す(図6のY−Y線断面図)。尚、図7及び図8では、マグネットローラ24は図示を省略する。
【0029】
図7に示すように、現像枠体20には、現像スリーブ21に当接する当接部材として、現像ブレード25と、シート部材26と、が取り付けられている。現像ブレード25及びシート部材26は、現像スリーブ21の回転軸線方向の略全域にわたって現像スリーブ21と当接する。現像ブレード25は、現像スリーブ21上のトナー層を所定の厚みに規制する。シート部材26は、現像スリーブ21の回転軸線方向の略全域にわたって、該回転軸線と交差する方向への現像室23からのトナー漏れを防止する。又、図8に示すように、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部付近では、現像スリーブ21に当接する当接部材として、現像ブレード25及びシート部材26に加えて、シール部材27が取り付けられている。現像ブレード25及びシート部材26は、シール部材27に対して一部がオーバーラップした状態である。シール部材27は、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部において、該回転軸線方向への現像室23からのトナー漏れを防止する。
【0030】
これらの各当接部材(現像ブレード25、シート部材26及びシール部材27)はそれぞれ、所定の位置に配置された現像スリーブ21に対して侵入した状態で、現像スリーブ21に弾性的に当接する。ここで、この侵入の程度を示す値(以下「侵入量」という。)は、図9に示すように定義される値である。つまり、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aにおける弾性変形後の各当接部材25〜27の当接位置に対して、弾性変形前の各当接部材25〜27が法線方向内側にどれだけ侵入しているかを示す値である。
【0031】
即ち、図9に示すように、現像ブレード25は、現像スリーブ21の外周面21aに対して侵入量aだけ侵入した状態で配置される。そのため、図7及び図8に示すように、現像スリーブ21がある状態では、現像ブレード25は、現像スリーブ21に対して撓んだ状態で当接する。同様に、シート部材26は侵入量bだけ侵入して撓んだ状態となり、シール部材27は侵入量cだけ侵入して潰れた状態となる。尚、本実施例では、現像ブレード25及びシート部材26について、侵入量は、それぞれの自由端の現像スリーブ21側のエッジの位置についての値で代表する。又、本実施例では、シール部材27について、侵入量は、現像ブレード25又はシート部材26とオーバーラップしない任意の位置についての値で代表する。本実施例では、現像ブレード25又はシート部材26とオーバーラップさせない場合、シール部材27の侵入量は、現像スリーブ21との接触部の全域で略等しい値となる。
【0032】
上述の各当接部材25〜27によって、現像スリーブ21と現像室23との隙間は封止された状態となり、現像室23からのトナー漏れを防ぐことができる。
【0033】
尚、本実施例では、現像スリーブ21、マグネットローラ24、現像ブレード25によって、現像手段が構成される。
【0034】
4.マグネットローラの取り出し方法
次に、マグネットローラ24の取り出し方法について説明する。
【0035】
図10は、フランジ部材30を取り外し、現像スリーブ21の内部からマグネットローラ24を引き出した状態の現像装置Cの端部近傍の外観を示す。マグネットローラ24を取り出す際には、先ず、図10に示すように、フランジ部材30を現像枠体20から取り外す。これにより、マグネットローラ24は、現像スリーブ21の回転軸線方向の移動の規制が解除される。従って、プロセスカートリッジBや現像装置Cを分解せずに、マグネットローラ24をプロセスカートリッジB又は現像装置Cから取り出すことができる。
【0036】
図11は、現像スリーブ21の回転軸線を含む面で切った、マグネットローラ24を取り出した後の状態の現像装置Cの端部近傍の断面を示す(図6のW−W線断面図)。フランジ部材30を取り外すと、マグネットローラ24を取り出す側の現像スリーブ21の一端部は、フランジ部材30による支持を失い、径方向に移動可能な状態となる。このとき、現像スリーブ21が各当接部材25〜27から離れてしまうと、隙間からトナーが漏れてしまう。
【0037】
そこで、本実施例では、現像スリーブ21が各当接部材25〜27から離れるのを防ぐため、図11に示すように、現像枠体20の一部に、現像スリーブ21の径方向の移動量を一定量以下に規制する現像スリーブ規制部40が設けられている。
【0038】
図12は、現像スリーブ21の回転軸線に垂直で現像スリーブ規制部40を含む面で切った、マグネットローラ24を取り出した後の状態の現像装置Cの断面を示す(図11のZ−Z線断面図)。図12において、現像スリーブ21は、フランジ部材30が取り外される前と同じ所定の位置に配置されている。図12に示すように、現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21のマグネットローラ24を取り出す側の一端部の外周面21aの全周を覆うように構成されている。本実施例では、現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21の径方向において、フランジ部材30によって支持される現像スリーブ21の部分の外側に配置される。そして、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aから現像スリーブ規制部40までの距離dは、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に設定されている。これにより、現像スリーブ21の径方向の移動可能量は、侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に設定された距離d以下に規制される。
【0039】
そのため、図13に示すように、現像スリーブ21が径方向に最大で距離dだけ移動した後も、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態が維持され、トナー漏れを防ぐことができる。図13は、現像スリーブ21が径方向に距離dだけ移動して現像スリーブ規制部40に当接した状態の図12と同様の断面を示す。
【0040】
尚、所定の位置に配置された現像スリーブ21の外周面21aから現像スリーブ規制部40までの距離dは一定でなくてもよく、現像スリーブ21の径方向の移動可能量の最大値が侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制されればよい。又、現像スリーブ21の回転を可能とするために、現像スリーブ21の径方向の移動可能量はゼロより大きい。
【0041】
一方、図4に示すように、フランジ部材30の軸受部30bの先端に、先細となるようにテーパー30eが設けられている。テーパー30eの高さ、即ち、軸受部30bの径方向における軸受部30bの外周面からテーパー30eの先端までの距離e(図6)は、現像スリーブ21の径方向の移動可能量である距離d以上に設定されている。これにより、現像スリーブ21が径方向に移動した状態でフランジ部材30を現像枠体20に取り付ける際にも、フランジ部材30の軸受部30bを現像スリーブ21の内部に容易に挿入できる。
【0042】
図19は、比較例として、現像スリーブ規制部40が無い現像装置を示す。図19に示すように現像スリーブ規制部40が無いか、又は現像スリーブ21の径方向の移動可能量を規定してない現像装置では、マグネットローラ24を取り出す際に、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態を維持できない。そのため、トナー漏れが発生することがある。
【0043】
以上説明したように、本実施例によれば、現像枠体20に現像スリーブ規制部40を設ける。現像スリーブ規制部40は、現像スリーブ21からマグネットローラ24を取り出すことができる状態において、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を現像スリーブ21に弾性的に当接する当接部材25〜27の現像スリーブへの侵入量以下に規制する。これにより、現像スリーブ21からマグネットローラ24を取り出す際に、現像スリーブ21とこれに弾性的に当接する当接部材との当接状態を維持し、現像剤が漏れることを防止することができる。
【0044】
実施例2
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0045】
実施例1では、フランジ部材30は、現像スリーブ21の内径を回転可能に支持する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、現像スリーブ21の外径を回転可能に支持する構成としても良い。
【0046】
即ち、本実施例では、フランジ部材30の軸受部30bは、円柱状の位置決め部30aの端部に設けられた環状凹部30gの内周面で形成される。位置決め部30aの径方向において環状凹部30gの内側に、実施例1におけるフランジ部材30と同様のマグネットローラ支持部30c、回転規制部30dが形成される。
【0047】
そして、本実施例では、現像スリーブ規制部40は、フランジ部材30によって支持される部分よりも現像スリーブ21の回転軸線方向の中央部側の現像スリーブ21を規制するように構成されている。
【0048】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
実施例3
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0050】
実施例1では、現像枠体20に現像スリーブ規制部40を設ける。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図15に示すように、現像枠体20とは別の枠体として、別途、現像スリーブ規制部材41を設けても良い。
【0051】
即ち、本実施例では、実施例1における、現像スリーブ規制部40を含む現像スリーブ21の回転軸線方向の一端部側の現像枠体20の部分が、現像枠体20とは別の枠体である現像スリーブ規制部材41とれている。
【0052】
この現像スリーブ規制部材41は、現像装置Cの組み立ての際に、現像枠体20に固定される。一方、実施例1と同様に、フランジ部材30を取り外すことで、プロセスカートリッジBや現像装置Cを分解することなく、現像剤の漏れを発生させずに、容易にマグネットローラ24を取り出すことができる。
【0053】
本実施例のように、現像枠体20とは別の枠体として現像スリーブ規制部材41を設ける場合、フランジ部材30は、現像枠体20に取り付ける代わりに、図15に示すように、現像スリーブ規制部材41に取り付けても良い。
【0054】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0055】
実施例4
次に、本発明に係る他の実施例について説明する。実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0056】
実施例1では、現像スリーブ規制部40は、断面が円形状であり、現像スリーブ21の外周面を360度覆う。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現像スリーブ21と当接部材25〜27との当接状態を維持できる形状であればよい。例えば、図16に示すように、一部に切り欠き40aを設けた形状としたり、断面が多角形の形状や現像スリーブ21の外周面に向けてその径方向に突出したリブを設けた形状としたりしても良い。
【0057】
例えば、感光体ドラム11に対して現像スリーブ21の回転軸線方向の長さが短い場合、現像スリーブ21が感光体ドラム11に接触又は近接するためには、図17に示すように、現像スリーブ規制部40の一部に切り欠き40aを設ける必要がある場合がある。この場合も、現像スリーブ21の径方向の移動可能量は、侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制される。
【0058】
又、現像スリーブ21と感光体ドラム11の表面との間の距離を一定の値に規定する方法として、次のようなものがある。即ち、図18に示すように、現像スリーブ21の回転軸線方向の端部に所定の肉厚の円筒部材50を取り付け、円筒部材50を介して現像スリーブ21と感光体ドラム11とを突き当てる。このような場合にも、現像スリーブ21に取り付けた円筒部材50が感光体ドラム11と接触できるように、現像スリーブ規制部40の一部に切り欠き40aを設ける必要がある場合がある。尚、この場合は、円筒部材50の外周面から現像スリーブ規制部40までの距離を、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下とする。これにより、現像スリーブ21の径方向の移動可能量を、当接部材25〜27の侵入量a、b、cの中で最も小さい値以下に規制することができる。
【0059】
本実施例の構成によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0060】
他の実施例
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
【0061】
例えば、上述の実施例では、現像装置は、プロセスカートリッジとして画像形成装置の装置本体に着脱可能であるとして説明したが、これに限定されるものではない。上述の実施例における現像装置に相当するユニットが、単独で画像形成装置の装置本体に着脱可能な現像カートリッジとされてもよい。ここで、現像カートリッジとは、現像手段及びそれに関わる部品を一体的にカートリッジ化したものである。又、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体及びそれに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化したものである。プロセス手段の例としては、電子写真感光体に作用する帯電手段、現像手段及びクリーニング手段などが含まれる。特に、本発明における現像手段は、現像スリーブと、その内部に収容され現像スリーブ上に所定の磁界を形成するためのマグネットローラと、を有する。
【0062】
又、上述の実施例では、画像形成装置はレーザービームプリンタであるとして説明したが、これに限定されるものではない。ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザービームプリンタ、LEDプリンタなど)、ファクシミリ装置、及びワードプロセッサなどが含まれる。
【符号の説明】
【0063】
20 現像枠体
21 現像スリーブ
24 マグネットローラ
25 現像ブレード
26 シート部材
27 シール部材
30 フランジ部材(マグネットローラ規制部材)
40 現像スリーブ規制部
41 現像スリーブ規制部材
100 画像形成装置
A 画像形成装置の装置本体
B プロセスカートリッジ
C 現像装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を担持して搬送する回転可能な現像スリーブであって回転軸線方向の一端部に開口部を有する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に収容されて前記現像スリーブ上に磁界を形成するマグネットローラと、前記現像スリーブに取り外し可能に取り付けられ、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、前記現像スリーブの内部に収容された前記マグネットローラの前記現像スリーブの径方向の位置及び前記現像スリーブの回転軸線方向の位置を規制するマグネットローラ規制部材と、前記現像スリーブに対して弾性的に当接して前記現像剤収容部に収容された現像剤が前記現像剤収容部から漏れるのを防ぐ当接部材と、を有し、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材が取り外された状態で、前記現像スリーブの内部から前記マグネットローラを取り出すことが可能な、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、
前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材を取り外した際の前記現像スリーブの径方向の移動可能量を前記当接部材の現像スリーブへの侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記マグネットローラ規制部材は、前記現像スリーブの回転方向における前記マグネットローラの位置を決めるための回転規制部を有し、前記マグネットローラは前記回転規制部に係合する係合部を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像スリーブ規制部は、前記現像剤収容部を画成する現像枠体に一体に形成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項4】
前記電子写真画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像装置。
【請求項5】
電子写真感光体と共にカートリッジ化されて前記電子写真画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
【請求項1】
現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を担持して搬送する回転可能な現像スリーブであって回転軸線方向の一端部に開口部を有する現像スリーブと、前記現像スリーブの内部に収容されて前記現像スリーブ上に磁界を形成するマグネットローラと、前記現像スリーブに取り外し可能に取り付けられ、前記現像スリーブの前記開口部を有する一端部を回転可能に支持すると共に、前記現像スリーブの内部に収容された前記マグネットローラの前記現像スリーブの径方向の位置及び前記現像スリーブの回転軸線方向の位置を規制するマグネットローラ規制部材と、前記現像スリーブに対して弾性的に当接して前記現像剤収容部に収容された現像剤が前記現像剤収容部から漏れるのを防ぐ当接部材と、を有し、前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材が取り外された状態で、前記現像スリーブの内部から前記マグネットローラを取り出すことが可能な、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置において、
前記現像スリーブから前記マグネットローラ規制部材を取り外した際の前記現像スリーブの径方向の移動可能量を前記当接部材の現像スリーブへの侵入量以下に規制する現像スリーブ規制部を有することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記マグネットローラ規制部材は、前記現像スリーブの回転方向における前記マグネットローラの位置を決めるための回転規制部を有し、前記マグネットローラは前記回転規制部に係合する係合部を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像スリーブ規制部は、前記現像剤収容部を画成する現像枠体に一体に形成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項4】
前記電子写真画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像装置。
【請求項5】
電子写真感光体と共にカートリッジ化されて前記電子写真画像形成装置の装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−215435(P2011−215435A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84635(P2010−84635)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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