説明

現金自動預払システム、該制御方法、及び収納装置

【課題】本発明では、店舗における釣り銭確保の負担を軽減する現金自動預払システムを提供する。
【解決手段】操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、現金を入金する入金部と、紙幣を収納する第1の収納部と、硬貨を収納する第2の収納部と、前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う第1の制御部と、第1の通信部と、を有する自動現金預払機と、前記第1の通信部と通信を行う第2の通信部と、包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する第3の収納部と、前記第3の収納部をロックするロック部と、前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する第2の制御部と、を有する収納装置と、を備える現金自動預払システムにより、上記課題の解決を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金自動預払機能を有するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、金融機関の店舗以外の、他業種の店舗、例えば、コンビニエンスストア等の小売業者の店舗への現金自動預払機(Automated Teller Machine。以下、「ATM」という)の設置が普及している。これにより、利用者は、いつでもATMを利用することができるようになってきた。
【0003】
小規模店舗等の小売業では、日常、釣り銭の準備等が必要であり、営業時間の制約のないコンビニエンスストアでの釣り銭準備や両替のサービスが求められている。そこで、第1の技術として、ATMに大容量の硬貨入出金機を接続し、現金の出金の予約受付手段により、必要な日に確実に釣り銭準備や両替ができるようし、現金の出金の予約受付手段で入手した情報を基に、硬貨が不足する虞のあるときは、通常の出金取引を停止するか又はセンタシステム35へ硬貨補充の要請を行う技術がある。
【0004】
また、第2の技術として、銀行などの金融店舗ロビーに設置されて顧客自らの操作によって貨幣の入金処理をする貨幣入金機および両替処理をする貨幣両替機を備える貨幣取引システムが開示されている。貨幣入金機と貨幣両替機とは、それぞれの有する通信手段で通信可能に接続されて構成されている。また、貨幣両替機の内部には、包装硬貨取引口を通じて両替する硬貨を受け付ける受付処理および両替される包装硬貨の払出処理をする包装硬貨処理部がある。
【0005】
また、第3の技術として、使用者の使用態様(例えば使用店舗での使用態様)に応じて棒金ドロアの数を任意に適宜調整することができる棒金管理装置がある。当該棒金管理装置の筐体内には、棒金ドロアを筐体に対してロックするためのロック部が設けられている。棒金ドロアのロックが解除され、棒金ドロアが引き出された後、棒金ドロアが押し込まれて閉じられるときに、棒金ドロアから取り出された棒金の金種別本数が判別され、棒金ドロアから取り出された棒金の金種別本数が対象となっている棒金ドロアから出金すべき棒金の金種別本数に合致した場合にのみ、ロック部によって棒金ドロアを筐体に対してロックさせるように構成されている。
【0006】
また、第4の技術として、棒金の取引に関連する情報を表示する表示部と、棒金を出金するときに、棒金出金口内で左右に分けて出金される棒金の本数を左側の本数と右側の本数に分けて計数して、その計数結果を該表示部に表示する制御を行う制御部と、左側に出金される棒金の本数を利用者が確認したときに押下される左ボタンと、右側に出金される棒金の本数を利用者が確認したときに押下される右ボタンとを有し、制御部は、左ボタンと右ボタンの両方が押下されることを検知して、棒金シャッタ部を開くように制御する棒金払出装置がある。
【0007】
ところで、店舗等の売上金等の回収には、店舗の従業員による運搬や警備会社等による運搬が行われているが、現金を安全に保管及び運搬することが困難であった。そこで、第5の技術として、店舗の売上金の管理を店舗側に設けた入金装置へ投入するだけで、現金集配業務を行うセンターで入金データを得ることができると共に、入金機の現金を店舗側で扱うことなく店舗側の銀行へ振り込むことができる集配警備現金管理システムがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−86016号公報
【特許文献2】特開2002−334367号公報
【特許文献3】特開2010−282290号公報
【特許文献4】特開2010−165163号公報
【特許文献5】特許第3542051号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、第1の技術では、硬貨を出金する際に、該当の金種別収納庫から繰出機構により硬貨を1枚ごとに分離して出金搬送路に繰り出してはいるものの、包装硬貨についての両替には対応できなかった。
【0010】
また、第2の技術では、包装硬貨処理部による包装硬貨の払出処理については、具体的に記載されていない。
また、第3の技術では、当該棒金管理装置は金融機関の関係者が使用することが前提となっているため、取り出された棒金の金種別本数が、出金すべき金種別本数よりも多くても、棒金ドロアを筐体に対してロックされないだけであり、開けっ放しにして逃げることができ、金融機関の関係者以外による両替には対応できなかった。
【0011】
また、第4の技術では、包装硬貨の大量両替には、適さないものであった。
店舗の売上金の管理を店舗側に設けた入金装置へ投入するだけで、現金集配業務を行うセンターで入金データを得ることができると共に、入金機の現金を店舗側で扱うことなく店舗側の銀行へ振り込むことができる。しかしながら、第5の技術では、売上金の管理負担は軽減するものの、釣り銭の確保については考慮されていなかった。
【0012】
そこで、本発明では、店舗における両替として考えられる組み合わせで包装された硬貨または紙幣を収納部から出金し両替することにより、両替の利便性を向上させることにより、釣り銭確保の負担を軽減する現金自動預払システム、該制御方法、及び収納装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明にかかる現金自動預払システムは、操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、現金を入金する入金部と、紙幣を収納する第1の収納部と、硬貨を収納する第2の収納部と、前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う第1の制御部と、第1の通信部と、を有する自動現金預払機と、前記第1の通信部と通信を行う第2の通信部と、包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する第3の収納部と、前記第3の収納部をロックするロック部と、前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する第2の制御部と、を有する収納装置と、を備える。
【0014】
本発明にかかる現金自動預払システムの制御方法は、操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、現金を入金する入金部と、紙幣を収納する第1の収納部と、硬貨を収納する第2の収納部と、前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う第1の制御部と、第1の通信部と、を有する自動現金預払機と、前記第1の通信部と通信を行う第2の通信部と、包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する第3の収納部と、前記第3の収納部をロックするロック部と、第2の制御部と、を有する収納装置と、を供える現金自動預払システムの制御方法であって、前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する。
【0015】
本発明にかかる収納装置は、操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、現金を入金する入金部と、包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する収納部と、前記収納部をロックするロック部と、前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記ロック部を開錠する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、店舗における釣り銭確保の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態における集配金システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態における収納装置の外観構成の一例を示す図である。
【図3】本実施形態における包装硬貨収納トレーの一例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるATMシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図5】本実施形態における包装現金収納部の構成の一例を示す図である。
【図6】本実施形態における紙幣カセット収納部の構成の一例を示す図である。
【図7】本実施形態における包装硬貨収納トレー管理テーブルの一例を示す図である。
【図8A】本実施形態におけるATM−ホスト間で送受される取引電文の一例(その1)を示す図である。
【図8B】本実施形態におけるATM−ホスト間で送受される取引電文の一例(その2)を示す図である。
【図8C】本実施形態におけるATM−ホスト間で送受される取引電文の一例(その3)を示す図である。
【図8D】本実施形態におけるATM−ホスト間で送受される取引電文の一例(その4)を示す図である。
【図9】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その1)を示す図である。
【図10】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その2)を示す図である。
【図11】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その3)を示す図である。
【図12】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その4)を示す図である。
【図13】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その5)を示す図である。
【図14】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その6)を示す図である。
【図15】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その7)を示す図である。
【図16】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その8)を示す図である。
【図17】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その9)を示す図である。
【図18】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その10)を示す図である。
【図19】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その11)を示す図である。
【図20】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その12)を示す図である。
【図21】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その13)を示す図である。
【図22】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その14)を示す図である。
【図23】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その15)を示す図である。
【図24】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その16)を示す図である。
【図25】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その17)を示す図である。
【図26】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その18)を示す図である。
【図27】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その19)を示す図である。
【図28】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その20)を示す図である。
【図29】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その21)を示す図である。
【図30】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その22)を示す図である。
【図31】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その23)を示す図である。
【図32】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その24)を示す図である。
【図33】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その25)を示す図である。
【図34】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その26)を示す図である。
【図35】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その27)を示す図である。
【図36】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その28)を示す図である。
【図37】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その29)を示す図である。
【図38】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その30)を示す図である。
【図39】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その31)を示す図である。
【図40】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その32)を示す図である。
【図41】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その33)を示す図である。
【図42】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その34)を示す図である。
【図43】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その35)を示す図である。
【図44】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その36)を示す図である。
【図45】本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例(その37)を示す図である。
【図46】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その1)を示す図である。
【図47】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その2)を示す図である。
【図48】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その3)を示す図である。
【図49】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その4)を示す図である。
【図50】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その5)を示す図である。
【図51】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その6)を示す図である。
【図52】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その7)を示す図である。
【図53】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その8)を示す図である。
【図54】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その9)を示す図である。
【図55】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その10)を示す図である。
【図56】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その11)を示す図である。
【図57】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その12)を示す図である。
【図58】本実施形態におけるATMシステムの動作フロー(その13)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
従来の店舗売上金回収において、店舗本部においては、店舗の売上金の回収を警送会社等に頻繁に依頼する場合、当該依頼に係るコストが大きくなり、店舗集配金を低価格で運用し、釣り銭準備金の圧縮が求められていた。また、店舗においては、売上金の管理負担や釣り銭の確保が大きかった。
【0019】
そこで、第5の技術を用いることにより、店舗の売上金の管理を店舗側に設けた入金装置へ投入するだけで、現金集配業務を行うセンターで入金データを得ることができると共に、入金機の現金を店舗側で扱うことなく店舗側の銀行へ振り込むことができる。しかしながら、第5の技術では、売上金の管理負担は軽減するものの、釣り銭の確保については考慮されていなかった。
【0020】
また、第5の技術では、入金装置へ投入してから店舗側の銀行へ振り込むまでに時間を要し、売上金の早期資金化を図ることができなかった。
そこで、以下の実施形態では、店舗における両替として考えられる組み合わせで包装された硬貨または紙幣を収納部から出金し両替することにより、両替の利便性を向上させることにより、釣り銭確保の負担を軽減すると共に、売上金の管理負担を軽減し、売上金の回収/両替金の配送を低コストで運用し、さらに売上金を早期に本部口座に移動することができる現金自動預払システムについて説明する。
【0021】
図1は、本実施形態における集配金システムの構成の一例を示す。集配金システム1は、ATMシステム2、データセンター3、現金警送会社4、銀行5、運用センター6を含む。データセンター3には、ATMシステム2と通信可能なコンピュータが備えられている。銀行5には、データセンター3と通信可能なホストコンピュータ(以下、「ホスト」という)が備えられている。運用センター6には、データセンター3と通信可能なコンピュータが備えられている。
【0022】
ATMシステム2は、ATM41と、収納装置11を含む。ATM41は、貨幣(紙幣および硬貨)の入出金や振込等の金融取引を行う装置である。
収納装置11は、両替したい紙幣(10,000円札等)から、集合紙幣(同一種類の紙幣で一定数量(例えば、1千円札を10枚)で纏められていて、取り扱いが可能な紙幣)または、包装硬貨への両替のために包装硬貨や集合紙幣を纏めて、取扱いが可能な状態になるように格納したり、ATM41内の紙幣カセットが一杯(フル状態)またはフル状態近く(ニアフル状態)になった場合に使用するための交換用の空の紙幣カセットもしくは空のリジェクトカセット等を格納したり、またはその交換の結果、交換されたフル状態もしくはニアフル状態の紙幣カセットもしくはリジェクトカセット等を収納する。ここで、紙幣カセットは、ATM内に設置された紙幣スタッカに紙幣を補充したり、紙幣スタッカの紙幣を回収するためのカセットである。紙幣リジェクトカセットは、再度流通させるのに適さない紙幣を収納する。
【0023】
図1において、ATM41は、現金出金、現金入金、振込み等の処理を行った場合、現金出金、現金入金、振込み等の取引電文を生成し、データセンター3へ送信する。また、ATM41は、ATM41内の現在の有高を示すATM状態電文(有高情報)を生成し、データセンター3へ送信する。
【0024】
データセンター3は、ATM41から送信された取引電文を銀行5にあるホストへ送信する。また、データセンター3は、ATM41から送信されたATM状態電文(有高情報)を運用センター6へ送信する。
【0025】
運用センター6では、データセンター3から送信されたATM状態電文(有高情報)の内容に基づいて、ATMの警送に併せて、現金警送会社に売上金回収/釣り銭の配送を依頼したり、その他のAMTシステム2の運用を管理・支援する。
【0026】
AMTシステム2の運用の管理・支援としては、例えば、運用センター6においてATM状態電文(有高情報)の分析の結果、ATM内の紙幣カセットまたは紙幣リジェクトカセットがフル状態またはニアフル状態であると判断された場合、その紙幣カセット(紙幣リジェクトカセット)と、収納装置内にある空の紙幣カセット(紙幣リジェクトカセット)とを交換するように、警備会社等に依頼することが考えられる。このとき、運用センター6において、コンピュータが警備会社のコンピュータに対して電子メール等で自動的に通知するようにしてもよい。また、運用センター6のオペレータが警備会社の従業員へ電話、FAX等をして通報してもよい。
【0027】
図2は、本実施形態における収納装置の外観構成の一例を示す。収納装置11は、主として、紙幣カセット収納部12、包装現金収納部16、制御部/電源部21を含む。なお、収納装置11の前面には、本来、内部が見えないように、かつ、カセット等の盗難を防止するために、扉が備えられているが、説明の都合上、図2においてその扉を省略している。
【0028】
紙幣カセット収納部12には、交換用または回収用の紙幣カセット14a、交換用または回収用の紙幣リジェクトカセット14b等の紙幣カセット14を収納するための紙幣カセット収納庫13が複数棚状に設けられている。紙幣カセット14には、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード)15等のタグが付与されている。なお、タグはバーコードに限定されず、RFID(Radio Frequency IDentification)等であってもよい。バーコード15には、紙幣カセット14を識別するためのカセットIDがセットされている。
【0029】
包装現金収納部16には、包装硬貨が格納された収納部材である包装硬貨収納トレー18aを収納するための包装硬貨収納庫17a、および複数種類の集合紙幣が格納された集合紙幣収納トレー18bを収納するための集合紙幣収納庫17bが複数棚状に設けられている。包装現金とは、包装硬貨または、集合紙幣など紙幣や硬貨が一定の数量で袋や帯等で纏められていて、取扱いが可能な状態の紙幣または硬貨である。包装硬貨収納トレー18aには、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード)19等のタグが付与されている。なお、タグはバーコードに限定されず、RFID等の情報記憶媒体であってもよい。バーコード19には、包装硬貨収納トレー18aを識別するためのトレーID、その包装硬貨収納トレー18aに収納されている包装硬貨の有高(例えば、100円の包装硬貨(50枚/本)がn本等)等がバーコード情報として設定されている。なお、そのバーコード情報に、有高の総計を含んでいてもよい。尚、本実施例では、包装硬貨を例に挙げて説明を行なう。
【0030】
また、各包装硬貨収納庫17aには、包装硬貨収納トレー18aが不用意に取り出されることを防止するための扉(不図示)が設けられており、それらの扉はそれぞれ電磁ロック20によりロックされている。
【0031】
制御部/電源部21は、ATM41との通信を行ったり、収納装置11の全体の動作の制御、及び電源の制御等を行っている。
【0032】
図3は、本実施形態における包装硬貨収納トレーの一例を示す。例えば、包装硬貨収納トレー18aの前方部分には、バーコード19が付与されている。
【0033】
包装硬貨収納トレー18aは、複数種類の包装硬貨25aまたは、単一種類の包装硬貨25aを1以上収納することができる。1つの包装硬貨収納トレー18aには、例えば、5万円分の包装硬貨(1の金種のみ)、15万円分の包装硬貨(5の金種のみ)等の、1回の両替分の包装硬貨が収納されている。5万円分の包装硬貨(1の金種のみ)とは、例えば、100円の包装硬貨(50枚/本)が9本、10円の包装硬貨(50枚/本)が9本、1円の包装硬貨(50枚/本)が10本の計28本の包装硬貨群をいう。15万円分の包装硬貨(5の金種のみ)とは、例えば、500円の包装硬貨(50枚/本)が5本、50円の包装硬貨(50枚/本)が9本、5円の包装硬貨(50枚/本)が10本で合計24本の包装硬貨となり、これを包装硬貨群という。この包装硬貨群をひと纏めに袋等に入れて取り扱うことも可能である。
【0034】
尚、包装硬貨(1の金種)とは、100円、10円、1円等の種類で、金額の頭に「1」の数字が付く包装硬貨を示し、包装硬貨(5の金種)とは、500円、50円、5円等の種類で、金額の頭に「5」の数字が付く包装硬貨を示す。
【0035】
また、集合紙幣収納トレー18bの前方部分にも、バーコード19が付与されている。集合紙幣収納トレー18bは、複数種類の集合紙幣25bまたは、単一種類の集合紙幣25bを1以上を収納することができる。
【0036】
1つの集合紙幣収納トレー18bには、15万円分1回の両替分の集合紙幣が収納されている。例えば、5千札10枚が1つに纏められた(束ねた、または袋に入れられた)5千円の集合紙幣が2セット分と1千円札10枚が1つに纏められた1千円の集合紙幣が5セット分で合計7セットとなり、これを集合紙幣群をいう。この集合紙幣群をひと纏めに袋等に入れて取り扱うことも可能である。
【0037】
図4は、本実施形態におけるATMシステムのハードウェア構成の一例を示す。ATMシステム2は、ATM41と、収納装置11を含む。
ATM41は、通信制御部42、主制御部43、画面表示部44、レシート/通帳印字部45、入力部46、カードリーダライタ47、外部通信制御部48、紙幣入出金部49、紙幣識別部50、紙幣収納部51、硬貨入出金部55、硬貨識別部56、硬貨収納部57、電源61を含む。
【0038】
通信制御部42は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のプロトコルを用いて、収納装置11の通信制御部31と通信する。
主制御部43は、ATM41の全体の動作を制御する。主制御部43は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶部等を含む。記憶部には、ATM41を動作させるためのプログラム等が格納されている。主制御部43は、記憶部から読み出したプログラムに基づいて操作画面を生成し、その操作画面を画面表示部44に表示させる。
【0039】
レシート/通帳印字部45は、レシートや通帳に印字する。入力部46は、ユーザによる操作指示が入力される。なお、入力部46と画面表示部44とを合わせてタッチパネルとしてもよい。
【0040】
カードリーダライタ47は、キャッシュカード、売上金入金カード、警備カード等の磁気カードやICカード等のカード類を読み込んだり、書き込んだりする。ここで、売上金入金カードとは、例えば、ATMシステム2が設置されている店舗の従業者が店舗の売上を入金する場合や両替する場合に利用するカードである。また、警備カードとは、例えば、ATM内でフル状態またはニアフル状態になった紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)をATMシステム2から回収したり、ATMシステム2に装填したり、交換したりする場合に用いるカードである。
【0041】
外部通信制御部48は、データセンター3と通信を制御する。紙幣入出金部49は、紙幣を入金したり、出金するための入金・出金口である。紙幣識別部50は、入金された紙幣を識別したり、出金する紙幣を識別する。紙幣識別部50によって識別された紙幣は、紙幣収納部51へ搬送される。
【0042】
紙幣収納部51は、紙幣スタッカ52、紙幣カセット53、紙幣リジェクトカセット54を含む。紙幣スタッカ52は、紙幣収納部51に固定された収納部であり、入出金のための紙幣を一時的に収納する。紙幣カセット53は、紙幣スタッカ53に紙幣を補充したり、紙幣スタッカ53の紙幣を回収するために用いられるカセットである。紙幣リジェクトカセット54は、再度流通させるのに適さない紙幣を収納する。
【0043】
硬貨入出金部55は、硬貨を入金したり、出金するための入金・出金口である。硬貨識別部56は、入金された硬貨を識別したり、出金する硬貨を識別する。硬貨識別部56によって識別された硬貨は硬貨収納部57へ搬送される。
【0044】
硬貨収納部57は、硬貨スタッカ58、硬貨カセット59、硬貨リジェクトカセット60を含む。硬貨スタッカ58は、紙幣収納部51に固定された収納部であり、入出金のための硬貨を一時的に収納する。硬貨カセット59は、硬貨スタッカ58に硬貨を補充したり、硬貨スタッカ58の硬貨を回収するために用いられるカセットである。硬貨リジェクトカセット60は、再度流通させるのに適さない硬貨を収納する。
【0045】
電源供給部61は、外部電源と接続されて供給された電力を変換して、ATM41の各部へ供給する。
収納装置11は、制御部/電源部21、包装現金収納部16、紙幣カセット収納部12を含む。制御部/電源部21は、通信制御部31、主制御部32、バーコードリーダ33、電源供給部34を含む。
【0046】
通信制御部31は、例えばUSB等のプロトコルを用いて、ATM41の通信制御部42と通信する。
主制御部32は、収納装置11全体の動作を制御する。主制御部32は、CPUと、ROM、RAM等の記憶部等を含む。記憶部には、収納装置11を動作させるためのプログラム等が格納されている。
【0047】
バーコードリーダ33は、紙幣カセット14や包装硬貨収納トレー18aに付与されたバーコード(一次元バーコードまたは二次元バーコード)等を読み取るためのリーダである。なお、本実施形態では、バーコードリーダを用いるが、これに限定されず、RFIDリーダ等の情報記憶媒体であればよい。電源供給部34は、外部電源と接続されて供給された電力を調整して、ATM41の各部へ供給する。
【0048】
包装現金収納部16は、包装硬貨収納トレー18aを収納するための包装硬貨収納庫17a及び集合紙幣収納トレー18bを収納するための集合紙幣収納庫17bを複数有する。紙幣カセット収納部12は、紙幣カセット、紙幣リジェクトカセット等のカセットを収納するための紙幣カセット収納庫13を複数有する。
【0049】
各包装硬貨収納庫17a、各集合紙幣収納庫18b及び各紙幣カセット収納庫13には、どの収納庫であるかを識別する収納庫IDが割り当てられ、その収納庫IDは主制御部32で管理されている。そして、操作者が包装硬貨収納庫17aに包装硬貨収納トレー18aを収納した後に、バーコードリーダ33で包装硬貨収納トレー18aのバーコード19を読み取ると共に、その包装硬貨収納トレー18aを収納した包装硬貨収納庫17aの収納庫IDも登録する。読み取ったバーコード情報19及び収納庫IDは、主制御部32を介して、ATM41の主制御部43に送られる。これにより、主制御部43は、包装硬貨収納トレー18aのバーコード19と、包装硬貨収納庫17aの収納庫IDとを関係付けて管理することができる。集合紙幣収納庫17b及び集合紙幣収納トレー18bについては、包装硬貨収納庫17a及び包装硬貨収納トレー18aと同様にして、集合紙幣収納トレー18bのバーコード19と、集合紙幣収納庫17bの収納庫IDとを関係付けて管理されている。
【0050】
また、操作者が紙幣カセット収納庫13に紙幣カセット14を収納した後に、バーコードリーダ33で紙幣カセット14のバーコード15を読み取ると共に、その紙幣カセット14を収納した紙幣カセット収納庫13の収納庫IDも登録する。読み取ったバーコード情報15及び収納庫IDは、主制御部32を介して、ATM41の主制御部43に送られる。これにより、紙幣カセット14のバーコード15と、紙幣カセット収納庫13の収納庫IDとを関係付けて管理することができる。
【0051】
なお、紙幣カセット収納庫13の収納庫IDの登録は、ATM41の入力部46を用いて登録してもよいし、主制御部32と接続された入力装置(不図示)を用いて登録してもよい。
【0052】
図5は、本実施形態における包装現金収納部の構成の一例を示す。図5(A)に示すように、包装現金収納部16は、複数の包装硬貨収納庫17a及び集合紙幣収納庫17b、開閉制御部71を含む。また、図5(B)に示すように、各包装硬貨収納庫17aは、電磁ロック20、トレー検知部72を有する。電磁ロック20は、包装硬貨収納庫17aの扉(不図示)をロックするためのものである。集合紙幣収納庫17bについても同様に、電磁ロック、トレー検知部を有する。以下では、説明の便宜上、包装硬貨収納庫17a及び包装硬貨収納トレー18aに着目して説明を行うが、包装硬貨収納庫17a及び包装硬貨収納トレー18aについても包装硬貨収納庫17a及び包装硬貨収納トレー18aと同様に取り扱うことができる。
【0053】
開閉制御部71は、包装硬貨収納庫17aの扉(不図示)が所定の手順を踏まずに開閉されるのを防止する電磁ロック20を制御する。トレー検知部72は、包装硬貨収納庫17aに包装硬貨収納トレー18aが装填されたことを検知するためのマイクロスイッチまたは光センサー等である。
【0054】
なお、本実施形態では、包装硬貨収納庫17aの扉を電磁ロックを用いてロックするようにしたが、これに限定されず、各装硬貨収納庫17の扉を独立してロックし、所定の手順を踏んだ場合にロックを解除することができるものであれば、電磁ロックに限定されない。
【0055】
図6は、本実施形態における紙幣カセット収納部の構成の一例を示す。図6(A)に示すように、紙幣カセット収納部12は、複数の紙幣カセット収納庫13、カセット着脱制御部81を含む。また、図6(B)に示すように、各紙幣カセット収納庫13は、電磁ロック83、紙幣カセット検知部82を有する。
【0056】
カセット着脱制御部81は、紙幣カセット収納庫13に収納された紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)14が所定の手順を踏まずに取り出されるのを防止する電磁ロック83を制御する。紙幣カセット検知部82は、紙幣カセット収納庫13に紙幣カセット14が装填されたことを検知するためのマイクロスイッチまたは光センサー等である。
【0057】
図7は、本実施形態における包装硬貨収納トレー管理テーブルの一例を示す。包装硬貨収納トレー管理テーブルは、包装硬貨収納トレー18aと包装硬貨収納庫17aを関係付ける関係テーブルである。上述したように、包装硬貨収納トレー18aに付与されたバーコード1のバーコード情報には、包装硬貨収納トレー18aを識別するためのトレーID、その包装硬貨収納トレー18aに収納されている包装硬貨の有高(その総額も含んでいてもよい)が設定されている。このとき、包装硬貨収納庫17aに包装硬貨収納トレー18aを収納した後に、バーコードリーダ33で包装硬貨収納トレー18aのバーコード19を読み取ると共に、その包装硬貨収納トレー18aを収納した包装硬貨収納庫17aの収納庫IDも登録する。すると、図7に示すような包装硬貨収納トレー管理テーブルが主制御部43により作成される。包装硬貨収納トレー管理テーブルは、主制御部43内の記憶装置に格納される。
【0058】
包装硬貨収納トレー管理テーブルは、例えば「収納庫ID」、「包装硬貨収納トレーID」、「包装硬貨収納トレーの有高」、「総額」のデータ項目を有する。「収納庫ID」には、包装硬貨収納庫17aの収納庫IDが格納される。「包装硬貨収納トレーID」には、包装硬貨収納トレーのトレーIDが格納される。「包装硬貨収納トレーの有高」には、100円の包装硬貨がn本等のように、金種別に、包装硬貨の本数が格納される。「総額」には、包装硬貨収納トレー内の総額が格納される。集合紙幣トレー管理テーブルの場合も包装硬貨収納トレー管理テーブルと同様なので説明は省略する。
【0059】
図8(図8A、図8B、図8C、図8D)は、本実施形態におけるATM−ホスト間で送受される取引電文の一例を示す。取引電文は、ATMを識別する固有情報や、ATMの状態(例えば、有高等)を管理するATM管理情報、及び金融取引に必要な情報または収納装置11の管理のために必要な情報等を含む。
【0060】
図9−図45は、本実施形態における画面表示部に表示される画面の表示例を示す。図46−図58は、本実施形態におけるATMシステムの動作フローを示す。以下では、図8−図45を参照しながら、図46−図58を説明する。
【0061】
まず、図46のフローにおいて、図9に示すように、画面表示部44には、取引初期画面が表示される(S1)。このとき、取引初期画面の「取引開始」ボタンが押下されるまで、主制御部43は、画面操作待ち状態になっている(S2、S3で「No」)。
【0062】
取引初期画面の「取引開始」ボタンが押下されると(S3で「Yes」)、図10に示すように、カード挿入誘導画面が表示される(S4)。このとき、操作者はATM41のカード挿入口に所定のカードを挿入する。すると、カードリーダライタ47は、その挿入されたカードを読み取る(S5)。
【0063】
主制御部43は、カードリーダライタ47による読み取り結果に基づいて、挿入されたカードの妥当性を確認する(S6)。S6において、挿入されたカードが妥当でないと判定された場合(S6で「NG」)、主制御部43は、図21に示すように、カード異常を知らせる画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。そして、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S7)。挿入口からカードが抜き取られると、S1へ戻る。
【0064】
S6において、挿入されたカードが妥当であると判定された場合(S6で「OK」)、主制御部43は、その挿入されたカードがキャッシュカード等の一般のカードであるか否かを判定する(S8)。
【0065】
その挿入されたカードが一般のカードであると判定された場合(S8で「Yes」)、主制御部43は、図11に示すように、取引選択画面を表示する(S9)。図11の取引選択画面において、「入金取引」が選択された場合(S10で「Yes」)、図47に示す入金取引処理が行われる。
【0066】
図47のフローでは、まず、ATM41からホストへ、挿入されたカードのデータが取引電文TD101として送信される(S11)。図8Aに示すように、取引電文TD101には、カード磁気ストライプデータ(口座番号/科目)が含まれる。
【0067】
ホストは、受信した取引電文TD101の内容に基づいて、取引を行ってもよいかを判定する(S12)。S12の判定の結果、ホストから取引許可が得られなかった場合(S12で「NG」)、主制御部43は、図21に示すように、取引不可を知らせる画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。挿入口からカードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S13)。その後、図46のS1へ戻る。
【0068】
S12の判定の結果、ホストから取引許可が得られた場合(S12で「OK」)、主制御部43は、図12に示すように、入金誘導画面を表示させる(S14)。紙幣入出金部49に紙幣がセット、及び/または硬貨入出金部56に硬貨がセットされると、主制御部43は、紙幣識別部50、硬貨識別部56を用いて入金された紙幣、硬貨を計数する(S15)。
【0069】
S15の計数後、主制御部43は、図13に示す件数金額表示画面を表示させ、図14に示す確認画面を表示させる(S16)。図14において、「キャンセル」ボタンが押下された場合(S17で「NG」)、主制御部43は、カードを挿入口から排出すると共に入金された紙幣または硬貨を紙幣入出金部49または硬貨入出金部56から返却する。そして、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S18)。その後、図46のS1へ戻る。
【0070】
図14において、「確認」ボタンが押下された場合(S17で「OK」)、主制御部43は、入金された貨幣(紙幣及び/または硬貨)を紙幣収納部51及び/または硬貨収納部57に収納し、ATMの有高を更新する(S19)。
【0071】
すると、主制御部43−ホスト間で、決済電文として取引電文TD102,TD103が送受信される(S20)。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD102が送信される。取引電文TD102には、入金金額(金種/枚数)/口座番号/科目の情報が含まれる。その後、ホストからATM41へは、取引電文TD103が送信される。取引電文TD103には、取引完了情報/口座番号/科目/暗証番号が含まれる。
【0072】
主制御部43は、図15に示すように、取引終了とカード返却を知らせる画面を表示させ、カードを挿入口から排出する(S21)。カードが抜き取られると、主制御部43は、図16に示すように、入金取引完了を知らせる画面を表示させる(S22)。その後、図46のS1へ戻る。
【0073】
図11の取引選択画面において、「出金取引」が選択された場合(S10で「No」、図48のS31で「Yes」)、図48に示す出金取引処理が行われる。なお、「入金と取引」及び「出金取引」以外の取引・操作が指定された場合には(S31で「No」)、その指定された取引・操作に応じた画面に遷移し(S32)、遷移先の画面に応じた取引・操作を行って、本フローは終了する。
【0074】
図48のフローにおいて、「出金取引」が選択された場合(S31で「Yes」)、ATM41からホストへ、挿入されたカードのデータが取引電文TD101として送信される(S33)。図8Aに示すように、取引電文TD101には、カード磁気ストライプデータ(口座番号/科目)が含まれる。
【0075】
ホストは、受信した取引電文TD101の内容に基づいて、取引を行ってもよいかを判定する(S34)。S12の判定の結果、ホストから取引許可が得られなかった場合(S34で「NG」)、主制御部43は、図21に示すように、取引不可を知らせる画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。挿入口からカードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S35)。その後、図46のS1へ戻る。
【0076】
S34の判定の結果、ホストから取引許可が得られた場合(S34で「OK」)、主制御部43は、出金誘導画面を表示させる(S36)。すなわち、主制御部43は、図17に示すように、暗証番号を入力する暗証番号入力画面を表示させる。暗証番号入力画面において、暗証番号が入力されると、主制御部43は、図18に示すように、出金金額を入力する金額入力画面を表示させる。
【0077】
主制御部43は、暗証番号入力画面及び金額入力画面に入力された内容の妥当性を判定する(S37)。S37において入力された内容が妥当でない場合(S37で「NG」)、S36の処理へ戻る。
【0078】
S37において入力された内容が妥当である場合(S37で「OK」)、主制御部43は、入力データを取引電文TD104として送信する(S38)。図8Aに示すように、取引電文TD104には、出金指定金額/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。
【0079】
すると、主制御部43−ホスト間で、決済電文として取引電文TD105,TD106,TD107が送受信される(S39)。すなわち、ホストからATM41へは、取引電文TD105が送信される。取引電文TD105には、出金許可金額/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。その後、ATM41からホストへは、取引電文TD106が送信される。取引電文TD106には、出金完了金額(金種/枚数)/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。その後、さらに、ホストからATM41へ、取引電文107が送信される。取引電文107には、取引完了情報/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。
【0080】
その後、主制御部43は、貨幣(紙幣及び/または硬貨)を紙幣収納部51及び/または硬貨収納部57から出金し、ATM41の有高を更新する(S40)。
主制御部43は、図19に示すように、取引終了を知らせると共に、カード返却及び出金した貨幣の取り出しを促す画面を表示させ、カードを挿入口から排出する(S41)。カードが抜き取られると、主制御部43は、図20に示すように、出金取引完了を知らせる画面を表示させる(S42)。その後、図46のS1へ戻る。
【0081】
図46のS8において、挿入されたカードが一般のカードでないと判定された場合(S8で「No」)、主制御部43は、図49のフローに示すように、その挿入されたカードが売上金入金カードであるか否かを判定する(S51)。
【0082】
その挿入されたカードが売上金入金カードであると判定された場合(S51で「Yes」)、主制御部43は、図24に示すように、売上金入金/両替選択画面を表示させる(S52)。
【0083】
図24の売上金入金/両替選択画面において、「終了」ボタンが押下された場合(S53で「No」、S54で「No」)、主制御部43は、図25に示すように、取引終了を知らせると共に、カードの取り出しを促す画面を表示させ(S55)、カードを挿入口から排出する。カードが抜き取られると、主制御部43は、図16に示すように、取引完了を知らせる画面を表示させる(S56)。その後、図46のS1へ戻る。
【0084】
図24の売上金入金/両替選択画面において、「売上金入金」ボタンが押下された場合(S53で「Yes」)、主制御部43は、図50に示す売上金入金処理を行う。
図50のフローにおいて、まず、ATM41からホストへ、挿入されたカードのデータが取引電文TD101として送信される(S61)。図8Aに示すように、取引電文TD101には、カード磁気ストライプデータ(口座番号/科目)が含まれる。
【0085】
ホストは、受信した取引電文TD101の内容に基づいて、取引を行ってもよいかを判定する(S62)。S62の判定の結果、ホストから取引許可が得られなかった場合(S62で「No」)、主制御部43は、図21に示すように、取引不可を知らせる画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。挿入口からカードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S63)。その後、図46のS1へ戻る。
【0086】
S62の判定の結果、ホストから取引許可が得られた場合(S62で「Yes」)、主制御部43は、図12に示すように、入金誘導画面を表示させる(S64)。紙幣入出金部49に紙幣がセット、及び/または硬貨入出金部56に硬貨がセットされると、主制御部43は、紙幣識別部50、硬貨識別部56を用いて入金された紙幣、硬貨を計数する(S65)。
【0087】
計数後、主制御部43は、図13に示す件数金額表示画面を表示させ、図14に示す確認画面を表示させる(S66)。図14において、「キャンセル」ボタンが押下された場合(S67で「NG」)、主制御部43は、カードを挿入口から排出すると共に入金された紙幣または硬貨を紙幣入出金部49または硬貨入出金部56から返却する。挿入口からカードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S68)。その後、図49のS51へ戻る。
【0088】
図14において、「確認」ボタンが押下された場合(S67で「OK」)、主制御部43は、入金された貨幣(紙幣及び/または硬貨)を紙幣収納部51及び/または硬貨収納部57に収納し、ATM41の有高を更新する(S69)。
【0089】
すると、主制御部43−ホスト間で、決済電文として取引電文TD102,TD103が送受信される(S70)。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD102が送信される。取引電文TD102には、入金金額(金種/枚数)/口座番号/科目の情報が含まれる。ホストからATM41へは、取引電文TD103が送信される。取引電文TD103には、取引完了情報/口座番号/科目/暗証番号が含まれる。
【0090】
主制御部43は、図15に示すように、取引終了とカード返却を知らせる画面を表示させ、カードを挿入口から排出する(S71)。カードが抜き取られると、主制御部43は、図16に示すように、売上金入金取引完了を知らせる画面を表示させる(S72)。その後、図49のS51へ戻る。
【0091】
図24の売上金入金/両替選択画面において、「両替」ボタンが押下された場合(図49のS53で「No」、S54で「Yes」)、主制御部43は、図51及び図52に示す両替取引処理を実行する。
【0092】
図51のフローにおいて、まず、ATM41からホストへ、挿入されたカードのデータが取引電文TD101として送信される(S81)。図8Aに示すように、取引電文TD101には、カード磁気ストライプデータ(口座番号/科目)が含まれる。
【0093】
ホストは、受信した取引電文TD101の内容に基づいて、取引を行ってもよいかを判定する(S82)。S82の判定の結果、ホストから取引許可が得られなかった場合(S82で「No」)、主制御部43は、図21に示すように、取引不可を知らせる画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。挿入口からカードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S83)。その後、図46のS1へ戻る。
【0094】
S82の判定の結果、ホストから取引許可が得られた場合(S82で「Yes」)、主制御部43は、図26に示すように、両替画面200を表示させる(S84)。両替画面200は、紙幣について両替する金種とその枚数を指定する機能と、収納装置11内の包装硬貨収納トレー単位で包装硬貨を指定する機能、及び収納装置11内の集合紙幣収納トレー18b単位で集合紙幣を指定する機能を有する。
【0095】
紙幣へ両替する場合、両替したい金種に応じて、金種選択ボタン205を選択する。例えば、千円券に両替したい場合には、金種選択ボタン205のうち、「千円券」ボタンを選択する。すると、領域201において、千円券が強調表示される。このとき、テンキー204で千円券の数量を指定し、「確定」ボタンを押すと枚数が確定する。
【0096】
また、包装硬貨に両替する場合、必要な包装硬貨の有高に応じて、金種選択ボタン205のうち、「包装硬貨1」ボタン及び/または「包装硬貨2」ボタンを選択する。また、包装硬貨セット数指定領域202aには、包装硬貨1について、100円の包装硬貨(○○本)、10円の包装硬貨(○○本)、1円の包装硬貨(○○本)からなる○○万円分の包装硬貨(1セット)という有高が示されている。包装硬貨2については、500円の包装硬貨(○○本)、50円の包装硬貨(○○本)、5円の包装硬貨(○○本)からなる○○万円分の包装硬貨(1セット)という有高が示されている。例えば、金種選択ボタン205のうち、「包装硬貨1」ボタンをする。すると、領域201において、包装硬貨1が強調表示される。このとき、テンキー204で数量を指定し、「確定」ボタンを押すとセット数が確定する。
【0097】
集合紙幣に両替する場合、必要な集合紙幣の有高に応じて、金種選択ボタン205のうち、「集合紙幣1」ボタンを選択する。また、集合紙幣セット数指定領域202bには、集合紙幣1について、5千円券の集合紙幣(○枚×○本)、1千円券の集合紙幣(○枚×○本)からなる○○万円分の集合紙幣(1セット)という有高が示されている。例えば、金種選択ボタン205の「集合紙幣1」ボタンをする。すると、領域201において、集合紙幣1が強調表示される。このとき、テンキー204で数量を指定し、「確定」ボタンを押すとセット数が確定する。
【0098】
両替合計表示欄206には、上記で入力した内容に応じて、両替に必要な金額が表示される。「両替開始」ボタンが押下されると、主制御部43は、両替内容を確認し、両替動作へ移行する。
【0099】
なお、包装硬貨へ両替するためのボタンは、図26において、「包装硬貨1」ボタン、「包装硬貨2」ボタンの2つであり、「包装硬貨1」、「包装硬貨2」の包装硬貨の内訳は上述した通りであるが、これらは収納装置11の包装硬収納部16に収納されている収納トレーの内容に依存する。これについて詳述する。
【0100】
両替画面200が表示される場合、主制御部43は、後述する図55及び図56において作成される、図7の包装硬貨収納トレー管理テーブルを、主制御部43の記憶装置から読み出す。このとき、主制御部43は、包装硬貨収納トレー管理テーブルを、「包装硬貨収納トレーの有高」でグループ化し、グループ化後の包装硬貨収納トレー管理情報に応じて、金種選択ボタン205の「包装硬貨」ボタンと、包装硬貨セット数指定領域202の表示内容を設定する。
【0101】
例えば、図7の包装硬貨収納トレー管理テーブルの内容の場合、「包装硬貨収納トレーの有高」でグループ化すると、「100円:9本、10円:9本、1円:10本」、「500円:5本、50円:9本、5円:10本」のグループが得られる。この場合、金種選択ボタン205として、「包装硬貨1」ボタン、「包装硬貨2」ボタンが表示され、包装硬貨セット数指定領域202には、包装硬貨1(5万円)について、100円の包装硬貨(9本)、10円の包装硬貨(9本)、1円の包装硬貨(10本)という有高が表示される。また、包装硬貨2(15万円)について、500円の包装硬貨(5本)、50円の包装硬貨(9本)、5円の包装硬貨(10本)という有高が表示される。
【0102】
なお、この場合、「包装硬貨1」、「包装硬貨2」で指定できるセット数の上限はそれぞれ、図7の内容から3セットである。
また、集合紙幣へ両替するためのボタンは、図26において、「集合紙幣1」ボタンであり、「集合紙幣1」の集合紙幣の内訳は上述した通りであるが、これらは収納装置11の包装硬収納部16に収納されている収納トレーの内容に依存する。その詳細については、包装硬貨の場合と同様なので、その説明を省略する。
【0103】
両替画面200において、入力が完了して、「両替開始」ボタンを押下すると(S85)、主制御部43は、両替に必要な現金(両替元金)の計算を行う(S86)。両替ができない場合(S87で「No」)、主制御部43は、その旨を表示し、S84へ戻る。
【0104】
S87において、両替が可能な場合(S87で「Yes」)、主制御部43は、図27に示すように、両替元金の入金誘導画面を表示させる(S88)。紙幣入出金部49に紙幣がセット、及び/または硬貨入出金部56に硬貨がセットされると、主制御部43は、入金された紙幣、硬貨を、紙幣識別部50、硬貨識別部56を用いて計数する(S89)。
【0105】
S89の計数後、主制御部43は、図13に示す件数金額表示画面を表示させ、図14に示す確認画面を表示させる(S90)。図14において、「キャンセル」ボタンが押下された場合(S91で「NG」)、主制御部43は、入金された紙幣または硬貨を紙幣入出金部49または硬貨入出金部56から返却する。紙幣入出金部49または硬貨入出金部56から紙幣または硬貨が抜き出されると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了画面を表示させる(S92)。その後、図49のS51へ戻る。
【0106】
図14において、「確認」ボタンが押下された場合(S91で「OK」)、主制御部43は、図52の処理を行う。すなわち、主制御部43は、入金された貨幣(紙幣及び/または硬貨)を紙幣収納部51及び/または硬貨収納部57に収納し、ATMの有高を更新する(S93)。
【0107】
すると、主制御部43−ホスト間で、決済電文(両替入金)として取引電文TD108,TD109が送受信される(S94)。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD108が送信される。取引電文TD108には、入金金額(金種/枚数)/口座番号/科目の情報が含まれる。ホストからATM41へは、取引電文TD109が送信される。取引電文TD109には、取引完了情報/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。
【0108】
その後、主制御部43−ホスト間で、決済電文(両替出金)として取引電文TD110−TD113が送受信される(S95)。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD110が送信される。取引電文TD110には、出金指定金額/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。その後、ホストからATM41へは、取引電文TD111が送信される。取引電文TD111には、出金許可金額/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。その後、ATM41からホストへは、取引電文TD112が送信される。取引電文TD112には、出金完了金額(金種/枚数)/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。さらに、ホストからATM41へは、取引電文TD113が送信される。取引電文TD113には、取引完了情報/口座番号/科目/暗証番号の情報が含まれる。
【0109】
その後、主制御部43は、図28に示すように、両替貨幣を取り出すように促す画面を表示させると共に、両替された貨幣を出金する(S96)。両替された貨幣が紙幣である場合、主制御部43は、その紙幣を紙幣入出金部49から出金する。
【0110】
または、両替された貨幣が包装硬貨である場合、主制御部43は、図7の包装硬貨収納トレー管理テーブルから、図26で入力された内容に対応する有高が格納されたレコードを指定されたセット数分取得し、その取得したレコードの「収納庫No.」または「包装硬貨収納トレーID」を取得する。主制御部43は、収納装置11の主制御部32に対して、その取得した「収納庫No.」または「包装硬貨収納トレーID」に対応する包装硬貨収納庫17aの電磁ロック20を解除するように命令する。
【0111】
収納装置11の主制御部32は、そのロック解除命令に基づいて、開閉制御部71を制御し、開閉制御部71は、その送信された「収納庫No.」または「包装硬貨収納トレーID」で特定される包装硬貨収納庫17aの電磁ロック20を解除する。
【0112】
また、同時に、主制御部43は、ATM41の有高を更新する(S96)。
ロックが解除された後、利用者は、収納装置11の前扉(図2において不図示)を開き、さらに、ロックが解除された包装硬貨収納庫17aの扉を開いて、包装硬貨収納トレー18aを引き出す。利用者により包装硬貨収納トレー18aから包装硬貨が全部取り出されて、空になった包装硬貨収納トレー18aが包装硬貨収納庫17aに再びセットされる。
【0113】
主制御部43は、図22に示すように、カード返却を知らせる画面を表示させ、カードを挿入口から排出する(S97)。カードが抜き取られると、主制御部43は、図23に示すように、取引終了を知らせる画面を表示させる(S98)。その後、図49のS51へ戻る。なお、図51及び図52においては、主として包装硬貨の両替について説明したが、集合紙幣の両替についても同様である。
【0114】
図49のS51において、挿入されたカードが売上金入金カードでないと判定された場合(S51で「No」)、主制御部43は、図53の処理を実行する。
図53のフローにおいて、主制御部43は、挿入されたカードが警備カードであるか否かを判定する(S101)。挿入されたカードが警備カードでないと判定された場合(S101で「No」)、主制御部43は、図21に示すように、カード異常を知らせる表示画面を表示する。それから、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する。挿入口からカードが抜き取られると、図46のS1へ戻る。
【0115】
S101において、挿入されたカードが警備カードであると判定された場合(S101で「Yes」)、主制御部43は、図29に示すように、警備用選択画面を表示させる(S103)。図29の警備用選択画面には、「カセット装填」、「カセット回収」、「カセット交換」、・・・「終了」等の選択項目がある。
なお、警備画面への遷移は運用センター6からの指示に拠ることもある。
【0116】
図29の警備用選択画面において、「終了」が選択された場合(S104で「No」、S105で「No」、S106で「No」)、主制御部43は、図22に示すように、カード返却画面を表示させ、カードを挿入口から排出する(S107)。挿入口からカードが抜き取られると、図46のS1へ戻る。
【0117】
図29の警備用選択画面において、「カセット回収」が選択された場合(S104で「Yes」)、主制御部43は、図54及び図55の処理を実行する。
図54のフローにおいて、主制御部43は、紙幣収納部51を制御して、紙幣スタッカ52に蓄えられた紙幣を紙幣カセット53に移動させる。このとき、主制御部43は、予め格納されているその紙幣カセット53のカセットIDと、移動させた現金有高とを関係付けて、主制御部43内の記憶装置に記憶する(S111)。
【0118】
主制御部43は、ATM内の紙幣カセット53がフル状態またはニアフル状態か否か、またはATM内に現金がない(または所定の金額以下である場合も含む。以下において同様である。)か否かを判定する(S112)。S111においてATM内の紙幣カセット53がフル状態(またはニアフル状態も含む。以下において同様である。)でない場合(S111で「No」)、またはATM内に現金がある(または所定の金額より多い場合も含む。以下において同様である。)場合(S111で「No」)、S111の処理へ戻る。
【0119】
ATM内の紙幣カセット53がフル状態である場合、またはATM内に現金がない場合(S112で「Yes」)、主制御部43は、図30の画面を表示させて、ATM41内において回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のバーコードをバーコードリーダ33を用いて読み取るように促す。
【0120】
バーコードリーダ33を用いて、操作者がATM41内において回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のバーコードを読み取ると(S113)、主制御部43は、その読み取ったバーコードから得られるカセットIDと、それに対応するATM41内において回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)の有高を関係付けて、主制御部43内の記憶装置に記憶する(S114)。
【0121】
主制御部43は、ATM内に現金がないか否かを判定する(S115)。S115においてATM内に現金がある場合(S115で「No」)、S111の処理へ戻る。
S115においてATM内に現金がない場合(S115で「Yes」)、主制御部43は、図31の画面を表示させて、収納装置11の紙幣カセット収納部12において、回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)14のバーコードをバーコードリーダ33を用いて読み取るように促す。
【0122】
バーコードリーダ33を用いて、操作者が収納装置11の紙幣カセット収納部12において回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)14のバーコードを読み取ると(S116)、主制御部43は、その読み取ったバーコードから得られるカセットIDと、それに対応する収納装置11の紙幣カセット収納部12において回収する紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)の有高を関係付けて、主制御部43内の記憶装置に記憶する(S117)。
【0123】
主制御部43は、収納装置11の紙幣カセット収納部12に置かれている全ての紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)14について処理が完了するまで(S118で「No」)、S116〜S117を繰り返す。収納装置11の紙幣カセット収納部12に置かれている全ての紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)14についての処理が完了する(S118で「Yes」)と、主制御部43は、図55の処理を実行する。
【0124】
図55のフローにおいて、主制御部43は、図32の画面を表示させて、収納装置11の包装硬貨収納庫17aにおいて回収する包装硬貨収納トレー18aのバーコード19をバーコードリーダ33を用いて読み取るように促す。
【0125】
バーコードリーダ33を用いて、操作者が収納装置11の包装硬貨収納庫17aにおいて回収する包装硬貨収納トレー18aのバーコード19を読み取ると(S119)、主制御部43は、その読み取ったバーコードから得られるトレーIDと、それに対応する収納装置11の包装硬貨収納庫17aにおいて回収する包装硬貨収納トレー18aの有高を関係付けて、主制御部43内の記憶装置に記憶する(S120)。このとき、主制御部43は、図7に示す包装硬貨収納トレー管理テーブルにそのトレーIDと包装硬貨収納トレー18a内に収納された包装硬貨の有高を関係付けて格納する。
【0126】
主制御部43は、収納装置11の包装硬貨収納庫17aに置かれている全ての包装硬貨収納トレー18aについて処理が完了するまで(S121で「No」)、S119〜S120を繰り返す。収納装置11の包装硬貨収納庫17aに置かれている全ての包装硬貨収納トレー18aについての処理が完了する(S121で「Yes」)と、主制御部43は、上記で記憶したカセットIDまたはトレーIDと、有高情報とをホストへ送信する(S122)。すなわち、主制御部43は、全紙幣カセット(ATM41内の紙幣カセットと、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14)のカセットIDと有高をホストに送信する。また、主制御部43は、全紙幣リジェクトカセット(ATM内の紙幣イジェクトカセット54と、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14a)のカセットIDと有高をホストに送信する。また、主制御部43は、収納装置11の包装現金収納部16に置かれている包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高をホストに送信する。
【0127】
このとき、主制御部43−ホスト間で、取引電文TD114,TD115,TD116が送受信される。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD114が送信される。取引電文TD114には、カセット回収要求と回収前の情報が含まれている。回収前の情報とは、回収前における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。ホストからATM41へは、取引電文TD115が送信される。取引電文TD115には、カセット回収を許可する旨の命令が含まれる。すると、ATM41からホストへは、取引電文TD116が送信される。取引電文TD116には、カセット回収完了情報と回収後の情報が含まれている。回収後の情報とは、回収後における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。
【0128】
それから、主制御部43は、図33に示すように、ATM41及び/または収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)を抜き取るよう、または収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aを取り出すように促す画面を表示させる(S123)。そこで、操作者は、ATM41内の紙幣カセット53(または紙幣リジェクトカセット54)を抜き取ったり、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14(紙幣リジェクトカセット14a)を抜き取ったり、または収納装置11の包装現金収納部16に置かれている包装硬貨収納トレー18aを取り出す。これにより、カセット回収処理は終了し、図53のS101へ戻る。
【0129】
なお、集合紙幣収納トレー18bの回収の場合についても、包装硬貨収納トレー18aの回収の場合と同様である。
【0130】
図29の警備用選択画面において、「カセット装填」が選択された場合(S105で「Yes」)、主制御部43は、図56のカセット装填処理を実行する。
【0131】
図56のフローにおいて、主制御部43は、図34に示すように、画面に「ATMに装填する紙幣カセット(リジェクトカセット)をセットしてください」を表示させる。操作者は、ATMに装填する空の紙幣カセットをセットする(S131)。
【0132】
主制御部43は、図35に示すように、画面に「ATMにセットした紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、S131でセットした空の紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る。主制御部43は、その読み取ったカセットIDに対応する紙幣カセットの有高を「0」として主制御部43内の記憶部に登録する(S132)。
【0133】
また、ATMに空の紙幣リジェクトカセットをセットすると(S133)、操作者は、バーコードリーダ33を用いて、そのセットした空の紙幣リジェクトカセットに付与されたバーコードを読み取る。主制御部43は、その読み取ったカセットIDに対応する紙幣リジェクトカセットの有高を「0」として主制御部43内の記憶部に登録する(S134)。
【0134】
次に、主制御部43は、図36に示すように、画面に「紙幣カセット収納部に装填する紙幣カセット(リジェクトカセット)をセットしてください」を表示させる。操作者は、紙幣カセット収納部12に装填する空の紙幣カセットをセットする(S135)。
【0135】
主制御部43は、図37に示すように、画面に「紙幣カセット収納部にセットした紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、S135でセットした空の紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る。主制御部43は、その読み取ったカセットIDに対応する紙幣カセットの有高を「0」として主制御部43内の記憶部に登録する(S136)。
【0136】
また、紙幣カセット収納部12に空の紙幣リジェクトカセットをセットすると(S137)、操作者は、バーコードリーダ33を用いて、そのセットした空の紙幣リジェクトカセットに付与されたバーコードを読み取る。主制御部43は、その読み取ったカセットIDに対応する紙幣リジェクトカセットの有高を「0」として主制御部43内の記憶部に登録する(S138)。
【0137】
次に、主制御部43は、図38に示すように、画面に「包装現金収納部に包装硬貨収納トレーをセットしてください」を表示させる。操作者は、包装現金収納部16に包装硬貨収納トレー18aをセットする(S139)。
【0138】
主制御部43は、図39に示すように、画面に「包装現金収納部にセットした包装硬貨収納トレーのバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、そのセットされた包装硬貨収納トレー18aに付与されたバーコードを読み取る。主制御部43は、その読み出したバーコード情報から、セットされた包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと、包装硬貨収納トレー18a内に収納された包装硬貨の有高を取得する。主制御部43は、図7に示すように、そのトレーIDと包装硬貨収納トレー18a内に収納された包装硬貨の有高を関係付けて、主制御部43内の記憶部に登録する(S140)。このとき、主制御部43は、図7に示す包装硬貨収納トレー管理テーブルにそのトレーIDと包装硬貨収納トレー18a内に収納された包装硬貨の有高を関係付けて格納する。
【0139】
主制御部43は、S132,S134,S136,S138で格納した情報を用いて、セットした紙幣カセットまたは紙幣リジェクトカセットのカセットIDと、有高をホストへ送信する。また、主制御部43は、S140で格納した情報を用いて、トレーIDと包装硬貨収納トレー18a内に収納された包装硬貨の有高をホストに送信する(S141)。
【0140】
このとき、主制御部43−ホスト間で、取引電文TD117,TD118,TD119が送受信される。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD117が送信される。取引電文TD114には、カセット装填要求と装填前の情報が含まれている。装填前の情報とは、装填前における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。ホストからATM41へは、取引電文TD118が送信される。取引電文TD118には、カセット装填を許可する旨の命令が含まれる。すると、ATM41からホストへは、取引電文TD119が送信される。取引電文TD119には、カセット装填完了情報と装填後の情報が含まれている。装填後の情報とは、装填後における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。
【0141】
これにより、カセット装填処理は終了し、図53のS101へ戻る。なお、集合紙幣収納トレー18bの装填の場合についても、包装硬貨収納トレー18aの装填の場合と同様である。
【0142】
図29の警備用選択画面において、「カセット交換」が選択された場合(S104で「No」、S105で「No」、S106で「Yes」)、主制御部43は、図57及び図58のカセット交換処理を実行する。
【0143】
図57のフローにおいて、主制御部43は、図35に示すように、画面に「ATMにセットした紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、ATM内にセットされている紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る(S151)。
【0144】
主制御部43は、予め登録されているATM内の紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致するか否かを判定する(S152)。S152において予め登録されているATM内の紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致しない場合(S152で「No」)、主制御部43は、異常処理を行う(S153)。
【0145】
S152において予め登録されているATM内の紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のバーコードと、読み取ったカセットIDが一致する場合(S152で「Yes」)、主制御部は、図40に示すように、画面に「ATM内紙幣カセット(リジェクトカセット)を抜き取ってください」を表示させる。その後、ATM内の紙幣カセット(リジェクトカセット)が抜き取られる(S154)。
【0146】
次に、主制御部43は、図41に示すように、画面に「紙幣カセット収納部内 紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、ATM内にセットされている紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る(S155)。
【0147】
主制御部43は、予め登録されている紙幣カセット収納庫13内の紙幣カセット(紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致するか否かを判定する(S156)。S156において予め登録されている紙幣カセット収納庫13内の紙幣カセット(紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致しない場合(S156で「No」)、主制御部43は、異常処理を行う(S157)。
【0148】
S156において予め登録されている紙幣カセット収納庫13内の紙幣カセット(紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致する場合(S156で「Yes」)、主制御部は、図42に示すように、画面に「紙幣カセット収納部内 紙幣カセット(リジェクトカセット)を抜き取ってください」を表示させる。その後、紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット(リジェクトカセット)が抜き取られる(S158)。
【0149】
次に、主制御部43は、図43に示すように、画面に「紙幣カセット収納部から抜き取った紙幣カセット(リジェクトカセット)をATMにセットしてください」を表示させる。操作者は、紙幣カセット収納部12から抜き取った紙幣カセット(リジェクトカセット)をATMにセットする(S159)。
【0150】
主制御部43は、図35に示すように、画面に「ATMにセットした紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、ATMにセットした紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る(S160)。
【0151】
主制御部43は、紙幣カセット収納庫13から抜き取った紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致するか否かを判定する(S161)。S161において、紙幣カセット収納庫13から抜き取った紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致しない場合(S161で「No」)、主制御部43は、異常処理を行う(S162)。
【0152】
主制御部43は、図44に示すように、画面に「ATMから抜き取った紙幣カセット(リジェクトカセット)を紙幣カセット収納部にセットしてください」を表示させる。操作者は、ATM41から抜き取った紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)を紙幣カセット収納部12にセットする(S163)。
【0153】
主制御部43は、図45に示すように、画面に「紙幣カセット収納部内 交換した紙幣カセット(リジェクトカセット)のバーコードを読み取ってください」を表示させる。操作者は、バーコードリーダ33を用いて、ATMにセットした紙幣カセットに付与されたバーコードを読み取る(S164)。
【0154】
主制御部43は、ATMから抜き取った紙幣カセット(リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致するか否かを判定する(S165)。ATMから抜き取った紙幣カセット(リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致しない場合(S165で「No」)、主制御部43は、異常処理を行う(S166)。
【0155】
ATMから抜き取った紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)のカセットIDと、読み取ったカセットIDが一致する場合、主制御部43は、ATM内から抜き取った紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)の有高を紙幣カセット収納部12にセットした紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)の有高に移動させると共に、その有高と、そのカセットIDとを関係付けて格納する。
【0156】
紙幣カセット収納部12から抜き取ってATM内にセットした紙幣カセット(または紙幣リジェクトカセット)の有高を0に更新すると共に、その有高と、そのカセットIDを関係付けて格納する。
【0157】
主制御部43は、S167、S168で格納した情報を用いて、交換した紙幣カセットまたは紙幣リジェクトカセットのカセットIDと、有高をホストへ送信する(S169)。
【0158】
このとき、主制御部43−ホスト間で、取引電文TD120,TD121,TD122が送受信される。すなわち、ATM41からホストへは、取引電文TD120が送信される。取引電文TD120には、カセット交換要求と交換前の情報が含まれている。交換前の情報とは、交換前における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。ホストからATM41へは、取引電文TD115が送信される。取引電文TD115には、カセット交換を許可する旨の命令が含まれる。すると、ATM41からホストへは、取引電文TD116が送信される。取引電文TD116には、カセット交換完了情報と交換後の情報が含まれている。交換後の情報とは、交換後における、ATM41内の紙幣カセット53のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣リジェクトカセット54のカセットIDと有高、ATM41内の紙幣スタッカの有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣カセット14のカセットIDと有高、収納装置11の紙幣カセット収納部12内の紙幣リジェクトカセット14aのカセットIDと有高、収納装置11の包装現金収納部16の包装硬貨収納トレー18aのトレーIDと有高等が含まれる。
これにより、カセット交換処理は終了し、図53のS101へ戻る。
【0159】
なお、ホスト/データセンターへ送信した包装硬貨の有高についての取引電文の履歴を管理して、どの包装硬貨のパターン(包装硬貨収納トレー)がどのくらい利用されているか等を分析することにより、次回セットする包装硬貨収納トレーの種類(パターン)、セット数または有高を調整することができる。
【0160】
このように、現金自動預払システムは、自動現金預払機と、収納装置を含む。自動現金支預機は、タッチパネル部、入金部、第1の収納部、第2の収納部、第1の制御部、第1の通信部を含む。タッチパネル部は、操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力される。入金部は、現金を入金する。第1の収納部は、紙幣を収納する。第2の収納部は、硬貨を収納する。第1の制御部は、前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う。
【0161】
収納装置は、第2の通信部、第3の収納部、ロック部、第2の制御部を含む。第2の通信部は、前記第1の通信部と通信を行う。第3の収納部は、包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する。ロック部は、前記第3の収納部をロックする。第2の制御部は、前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する。
【0162】
前記第3の収納部は、複数の収納庫を有する。前記収納庫には、前記包装硬貨または集合紙幣が収納される収納部材が収納される。収納部材の一例としては、包装硬貨収納トレー18a、集合紙幣収納トレー18bがある。
【0163】
前記収納部材には、該収納部材を識別する情報である収納部材識別情報と、該収納部材に収納される包装硬貨の有高を示す収納部材有高情報とを含む、読み取り装置による読み取り可能情報が付与されている。
【0164】
前記読み取り可能情報は、情報記憶媒体(例えば、一次元もしくは二次元バーコードが付与されたタグ(ラベル)、またはRFID(Radio Frequency IDentification)タグ等)に記憶されている。なお、一次元もしくは二次元バーコードは、収納部材に直接印刷されていてもよい。
【0165】
前記収納庫には、識別するための収納庫識別情報が付与されている。前記収納装置は、さらに、前記読み取り可能情報を読み取る読み取り装置を含む。前記第1の制御部は、前記読み取り装置により読み取られた、前記収納庫に収納された前記収納部材に付与された前記読み取り可能情報と、該収納庫の収納庫識別情報とが関係付けられた読み取り可能−収納庫識別関係情報を生成する。そして、前記第1の制御部は、前記操作メニューにおいて両替モードが選択された場合、該読み取り可能−収納庫識別関係情報から、前記包装硬貨の有高に応じた選択項目を有する両替画面を生成し、前記タッチパネル部に表示させる。
【0166】
前記収納庫には、前記紙幣が収納される紙幣カセットまたはリジェクト紙幣が収納される紙幣リジェクトカセットが収納される。
前記自動現金預払機は、さらに、第3の通信部を含む。第3の通信部は、外部の情報処理装置に、前記収納部材の回収または装填、または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの回収、装填、または交換において、前記収納部材または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの有高情報を外部の情報処理装置へ送信する。
【0167】
前記現金自動預払システムは、さらに、前記外部の情報処理装置を含む。外部の情報処理装置は、前記第3の通信部から受信した前記有高情報に基づいて、警送会社または警備会社に前記収納部材または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの回収または交換する旨を通報する。
【0168】
本実施形態によれば、現金管理の負担を軽減することができる。すなわち、売上金をATMに入金することにより、現金の仮負担の軽減と安全性と確保することができる。また、店舗の運営に合わせて自由な時間帯に何度でも売上金の入金をすることができる。
【0169】
また、釣り銭確保の負担を軽減することができる。すなわち、ATMの両替機能により、高額紙幣から小額紙幣への両替をすることができる。また、紙幣から包装硬貨への両替をすることができる。また、必要なときにいつでも両替をすることができる。
【0170】
また、ATM内の紙幣カセット(リジェクトカセット)がフル状態またはニアフル状態になった場合、警送会社よりもコストの安い警備会社に紙幣カセット(リジェクトカセット)の交換を依頼し、ATMの警送に併せて、収納装置に収納されたフル状態またはニアフル状態の紙幣カセット(リジェクトカセット)をまとめて回収してもらうことにより、店舗売上金の回収/両替金の配送を低価格で運用することができる。また、このようにATM内の紙幣カセット(リジェクトカセット)の交換が可能なため、ATMへ売上金を大量に入金することができる。
【0171】
また、ATMに入金するので、即座に顧客口座に移動し、運転資金として即活用することができる。すなわち、店舗売上金の早期資金化を図ることができる。また、ATMにて随時両替ができるため釣銭準備金の圧縮が可能になる。また、売上金入金/釣銭確保で必要としていた作業時間が大幅に短縮でき、工数を削減することができる。また、店舗売上金入金の状況を即時に把握することができるので、本部業務の効率化を図ることができる。また、外部との現金授受が排除できることから店舗運営の標準化を推進することができる。
【0172】
ところで、前述の内容は、ATM41と収納装置11を別体として、記述しているが、これに限らず、一体化した自動現金預払機としても可能である。また、ATM41の機能を収納装置11に纏めることで、両替専用の収納装置としても取り扱うことが可能である。
【0173】
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
【符号の説明】
【0174】
1 集配金システム
2 ATMシステム
3 データセンター
4 現金警送会社
5 銀行
6 運用センター
11 収納装置
12 紙幣カセット収納部
13 紙幣カセット収納庫
14 紙幣カセット
14a 紙幣カセット
14b 紙幣リジェクトカセット
15 バーコード
16 包装現金収納部
17a 包装硬貨収納庫
17b 集合紙幣収納庫
18a 包装硬貨収納トレー
18b 集合紙幣収納トレー
19 バーコード
20 電磁ロック
21 制御部/電源部
25a 包装硬貨
25b 集合紙幣
31 通信制御部
32 主制御部
33 バーコードリーダ
34 電源供給部
42 通信制御部
43 主制御部
44 画面表示部
45 レシート/通帳印字部
46 入力部
47 カードリーダライタ
48 外部通信制御部
49 紙幣入出金部
50 紙幣識別部
51 紙幣収納部
52 紙幣スタッカ
53 紙幣カセット
54 紙幣リジェクトカセット
55 硬貨入出金部
56 硬貨識別部
57 硬貨収納部
58 硬貨スタッカ
59 硬貨カセット
60 硬貨リジェクトカセット
61 電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、
現金を入金する入金部と、
紙幣を収納する第1の収納部と、
硬貨を収納する第2の収納部と、
前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う第1の制御部と、
第1の通信部と、
を有する自動現金預払機と、
前記第1の通信部と通信を行う第2の通信部と、
包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する第3の収納部と、
前記第3の収納部をロックするロック部と、
前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する第2の制御部と、
を有する収納装置と、
を備える現金自動預払システム。
【請求項2】
前記第3の収納部は、複数の収納庫を有し、
前記収納庫には、前記包装硬貨または集合紙幣が収納される収納部材が収納される、
ことを特徴とする請求項1に記載の現金自動預払システム。
【請求項3】
前記収納部材には、該収納部材を識別する情報である収納部材識別情報と、該収納部材に収納される包装硬貨の有高を示す収納部材有高情報とを含む、読み取り装置による読み取り可能情報が付与されている
ことを特徴とする請求項2に記載の現金自動預払システム。
【請求項4】
前記読み取り可能情報は、情報記憶媒体に記録されている
ことを特徴とする請求項3に記載の現金自動預払システム。
【請求項5】
前記収納庫には、識別するための収納庫識別情報が付与されており、
前記収納装置は、さらに、
前記読み取り可能情報を読み取る読み取り装置を備え、
前記第1の制御部は、前記読み取り装置により読み取られた、前記収納庫に収納された前記収納部材に付与された前記読み取り可能情報と、該収納庫の収納庫識別情報とが関係付けられた読み取り可能−収納庫識別関係情報を生成し、前記操作メニューにおいて両替モードが選択された場合、該読み取り可能−収納庫識別関係情報から、前記包装硬貨の有高に応じた選択項目を有する両替画面を生成し、前記タッチパネル部に表示させる
ことを特徴とする請求項4に記載の現金自動預払システム。
【請求項6】
前記収納庫には、前記紙幣が収納される紙幣カセットまたはリジェクト紙幣が収納される紙幣リジェクトカセットが収納される
ことを特徴とする請求項2に記載の現金自動預払システム。
【請求項7】
前記自動現金預払機は、さらに、
外部の情報処理装置に、前記収納部材の回収または装填、または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの回収、装填、または交換において、前記収納部材または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの有高情報を外部の情報処理装置へ送信する第3の通信部
を備えることを特徴とする請求項2〜6のうちいずれか1項に記載の現金自動預払システム。
【請求項8】
前記現金自動預払システムは、さらに、
前記外部の情報処理装置を備え、
前記外部の情報処理装置は、前記第3の通信部から受信した前記有高情報に基づいて、警送会社または警備会社に前記収納部材または前記紙幣カセットもしくは前記紙幣リジェクトカセットの回収または交換する旨を通報する
ことを特徴とする請求項7に記載の現金自動預払システム。
【請求項9】
操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、
現金を入金する入金部と、
紙幣を収納する第1の収納部と、
硬貨を収納する第2の収納部と、
前記タッチパネル部への入力内容に応じた制御を行う第1の制御部と、
第1の通信部と、
を有する自動現金預払機と、
前記第1の通信部と通信を行う第2の通信部と、
包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する第3の収納部と、
前記第3の収納部をロックするロック部と、
第2の制御部と、
を有する収納装置と、
を供える現金自動預払システムの制御方法であって、
前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記第2の通信部を介して前記第1の制御部からの指示に応じて、前記ロック部を開錠する
ことを特徴とする現金自動預払システムの制御方法。
【請求項10】
操作メニューが表示されると共に、該操作メニューへの操作が入力されるタッチパネル部と、
現金を入金する入金部と、
包装硬貨または集合紙幣のうち少なくともいずれか一方を収納する収納部と、
前記収納部をロックするロック部と、
前記操作メニューにおいて両替モードが選択されて前記入金部に紙幣が所定の金額分入金された場合、前記ロック部を開錠する制御部と、
を有することを特徴とする収納装置。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図2】
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【図3】
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