説明

環状航空機体

翼体軸を形成するとともに翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされる翼体を有し、前記環状体の内部が両端で開口しているダクトを形成する航空機。1対以上の推進装置を含み、各対が翼体に搭載され翼体軸を含む面の第1の側に配置される第1推進装置と、翼体に搭載され翼体軸を含む面の第2の側に配置される第2推進装置とを含む推進システムが提供される。第1推進装置の推力の方向が、第2推進装置の推力の方向とは独立に調整することができ、あるいは第1推進装置の推力の大きさが、第2推進装置の推力の大きさとは独立に調整することができる。いくつかの実施形態において、翼体が第1観察角度から観察した場合に前進傾斜とされ、第1観察角度に直角の第2観察位置から観察した場合に後退傾斜とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状航空機体、すなわち、翼体軸を形成するとともに翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされる外部翼体を有し、この環状体の内部が両端で開口するダクトを形成する航空機体に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機は、基本的な航空機設計パラメータを適用して、例えば、より良好な抗力対揚力比、より良好な燃料効率、より長い航続時間、より高い積載容量を含む特定の目標を達成することができるように、揚力と空力弾性特性とを最大にしつつ、最小の抗力と質量特性とを求めて設計すべきであることは良く知られている。
【0003】
これらの基本的な設計目標は、航空機が小型無人航空機(UAV)、またはグライダー、または旅客航空機、または実際に大きな輸送航空機であるかどうかに拘わらず当てはまる。
【0004】
滑走路が利用できないとき、装置が困難なく配備され回収されるように短い離着陸(STOL)または垂直離着陸(VTOL)の手段を提供することは多くのUAV用途における目的である。また、UAVが、監視、位置測定、または通信活動を必要とする場所で、地面に対して航空機の動きが少なくまたは動かずに空中停止する手段を含むことが望ましい。それらのシナリオの下では、機体の航続時間が必ずしもVTOL、STOL、または空中停止状態中の飛行効率の悪さの犠牲にならずに、UAVが効率的な前進飛行状態へ移行できること、またはその逆であることも望ましい。いくつかの状況において、それらのUAVを地上からだけではなく、既に飛行中の航空機から、またはそれ自体移動中の地上車両から配備することは有利であり、したがって、それらの配備制約によって強要される過酷な要求条件に耐えるために、それらのUAVは特定の能力を必要とするであろう。
【0005】
大型UAVは、任務目的を達成するための偵察、または監視、または像形成もしくは通信機能が必要である場合に、高い高度で長い航続時間のシナリオで用いられる。それらのシナリオの下で、抗力に対する揚力比が高く、質量が小さく、重量に対する強度が高くなければならない場所で、UAVの航続時間特性は離着陸状態よりもさらに重要になる。空気力学の原理から誘導抗力は翼のアスペクト比(AR)を増加することによって最小化することが可能である。ここで、
AR=B/S
(B=スパン、S=突出プラットフォーム面積)
であり、これは、最大効率が空力弾性の制約と釣り合わなければならず、翼構造が過酷な天候または離着陸中に誘起される他の応力に耐えなければならない場合の細長い翼を形成する。したがって、それらのUAVは、航続時間、範囲、燃料効率、あるいは積載容量に関してより良好な性能を与えるために、改良された機体形状を必要とする。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明の目的は、小型で、敏捷な機体、および大型の高い高度での長時間航続機体、およびグライダーなどに基づく航空機体を含み、さまざまなUAV用途に効率的に用いることが可能な共通の環状航空機体の形状を開示することである。
【0007】
また、本発明の他の目的は、グライダー、軽量輸送、重量輸送、および旅客航空機に基づく航空機体を含み、さまざまな有人航空機用途に効率的に用いることが可能な共通の環状航空機体の形状を開示することである。
【0008】
本発明の第1態様は、翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされ、該環状体の内部が両端で開口するダクトを形成する翼体と、1対以上の推進装置を備え、各対が前記翼体に搭載されるとともに前記翼体軸を含む面の第1の側に配置される第1推進装置と、前記翼体に搭載されるとともに前記翼体軸を含む面の第2の側に配置された前記第1推進装置とは独立に運転可能な第2推進装置とを有する推進システムと、を有する航空機体を提供する。
【0009】
第1推進装置の推力の方向は、例えば推進装置を回転することによって第2推進装置の推力の方向とは独立に調整可能であることが好ましい。また、各推進装置は推力発生機および推力発生機からの推進ガスを受け取るように配置された複数のダクトを含み、各推進装置の推力の方向はダクト中の推進ガスの流れを調整することによって他の推進装置の推力とは独立に調節することができる。この場合、典型的に各ダクトは翼体内に収容され、少なくともいくつかのダクトは翼体に入口と出口を有する。
【0010】
いくつかの実施形態において、各推進装置の推力ベクトルは、推力ベクトルが同方向である第1構成と、推力ベクトルが逆方向である第2構成の間で調整することができる。
【0011】
本発明の第1態様の一実施形態において、第1推進装置の推力の大きさは第2推進装置の推力の大きさとは独立に調整することができるが、推力の方向とは独立に調整できない。
【0012】
したがって、一般に、推進装置は、第1推進装置の推力の方向を第2推進装置の推力の方向とは独立に調整することができるか、または第1推進装置の推力の大きさを第2推進装置の推力の大きさとは独立に調整できるか、またはその両方で独立に運転可能である。
【0013】
推進装置にそれぞれの制御信号を発信することによって、独立に推進装置を運転するように構成された制御装置が提供されるのが好ましい。
【0014】
本発明の第2態様は、翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされる翼体を有し、前記環状体の内部が両端で開口しているダクトを形成する航空機体を提供し、前記翼体は第1観察角度で観察した場合に前進傾斜に見え、前記第1観察角度に直角の第2観察位置から観察した場合に後退傾斜に見える。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態において、本発明の第2態様の二重傾斜構成はいくつかの利点を提供する。
環状機体の重力の中心がその圧力中心からより容易に分離され、したがって、ピッチ安定性においてより良好な静止および動的余裕を与える。
従来の平面状前進傾斜翼に過剰の張力またはフラッター負荷を与える空気弾性力は、翼体の弾力性のある環状構造によって効率的に補強されおよび減衰される。
前進傾斜の要素は機体に比較的高い迎え角に対して失速し難い耐性を与え、これは着陸、離陸、または他の機動を行うとき重要である。
前進傾斜の要素はいくつかの状況において、抗力対揚力比を改善する。
【0016】
翼体は2つ以上のノーズを備えた前縁部およびノーズに対して回転オフセット(例えば90度)を有することのできる2つ以上のテールを備えた後縁部を有するのが好ましい。
【0017】
典型的には、翼体の前縁部およびまたは後縁部の少なくとも一部分は略螺旋曲線に従う。
【0018】
本発明の第3態様は、翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされる翼体を有し、前記環状体の内部が両端で開口しているダクトを形成する航空機体を提供し、前記翼体はその左側に少なくとも1つの方向舵を保持し、その右側に少なくとも1つの方向舵を保持する。
【0019】
いくつかの実施形態において、翼体はその左側に2つ以上の方向舵を保持し、その右側に2つ以上の方向舵を保持し、翼体は各隣接する方向舵の対の間にスロットを備えて形成される。
【0020】
翼体は突出したプラットフォーム面積S、および翼体軸に垂直な最大外径Bを有し、B/S比は0.5より大きいことが好ましい。比較的大きな直径の翼体は翼体上に2つ以上のセンサのアレイを十分間隔をおいて配置することを可能にし、大きなセンサ基底線を提供する。このようにして、センサアレイの有効な鋭敏さはセンサ基底線の長さに比例して増加する。また、比較的高いB/S比は高い抗力対揚力比を与え、機体はグライダーとしての効率的な運転が可能になる。
【0021】
ダクトはその全てを完全に、またはその長さの一部を閉じていてもよく、あるいはその長さに沿って走るスロットによって部分的に開口していてもよい。また、ダクトはその或る運転条件下で空気力学性能を助けまたは変更するためのスロットまたはポートを含んでもよい。
【0022】
添付図面を参照して本発明のさまざまな実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】第1推進機体の前面図である。
【図1b】図1の翼体軸および線A−Aに沿う機体の右側の断面図である。
【図1c】推進機がダクトの前半内に配置される第2推進機体の右側の断面である。
【図2a】推進機がダクトの後半内に配置される第3推進機体の翼体軸および図2bの線B−Bに沿う右側の断面である。
【図2b】第3推進機体の平面図である。
【図2c】推進機がダクトの前半内に配置される第4推進機体の翼体軸および図2dの線C−Cに沿う右側の断面である。
【図2d】第4推進機体の平面図である。
【図3a】上方推力構成の推進機を備える第4推進機体の前面図である。
【図3b】図3aの翼体軸および線D−Dに沿う第4推進機体の右側の断面図である。
【図3c】逆方向のスピン推力構成の推進機を備える第4推進機体の前面図である。
【図3d】図3cの翼体軸および線D−Dに沿う第4推進機体の右側の断面図である。
【図4a】推進機が前進推力構成でダクトの後半の後方に配置される第5推進機体の前面図である。
【図4b】図4aの翼体軸および線E−Eに沿う第5推進機体の右側の断面図である。
【図4c】図4aの線F−Fに沿う第5推進機体の断面平面図である。
【図5a】環状翼体内に形状整合して搭載された推進機を備える第6推進機体の前面図である。
【図5b】図5aの線G−Gに沿う第6推進機体の右側の断面図である。
【図5c】図5aの機体の後方図である。
【図5d】図5aの機体の下部図である。
【図6a】グライダーの前面図である。
【図6b】図6aの翼体軸および線H−Hに沿うグライダーの右側の断面図である。
【図6c】グライダーの平面図である。
【図7a】第7推進機体の前面図である。
【図7b】図7aの機体の側面図である。
【図7c】図7aの機体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1aおよび1bを参照すれば、航空機体1は翼体軸3の周りの回転体として層流翼形断面から展開される外部翼体2(図1bに示す)を有する。したがって、外部翼体2は翼体軸に沿って観察した場合に図1aに示すように環状体とされる。この環状体の内部壁4が前後で開口するダクト5を形成し、これにより機体が空気中を動く際に空気がダクトを通って流れ、翼形表面の上部と下部に流れる異なる流体流れによる空気力学的揚力を発生する(この例においては環状体の軸がその軌道に対する入射角を保つ度に起こる)。
【0025】
図1bに示すように、翼形の断面は細いノーズ端部6から最も広い点7へ徐々に外側へテーパが付き、テール端部8に向かってさらに急速に内側にテーパが付く。この具体的実施形態において、最も広い点7はノーズとテール端部の間の約2/3に位置する。図示された具体的な翼形の断面は、この例において航行状態の下で最小の抗力を提供する対称性の上部と下部表面を有し、この機体および他の変形機体においては、揚力、抗力、およびピッチモーメントの係数を変更して、特定の任務範囲およびレイノルド数の関連範囲によって定まる関連する流体流の領域に適するように修正することが可能である。
【0026】
1対の推進機9、10が翼体軸3を含む垂直面の対向する側に対称的に搭載される。この具体的実施形態において、推進機はプロペラ(またはインペラ)11、12を含むダクト付き電動ファンモータとして示されており、これはL形状の支持シャフト13、14上に搭載され、これは図1bに示されるように最も広い点7に沿って翼体に搭載される。プロペラはその効率がモータ運転許容範囲の釣合い内で増加するようにシュラウド15、16の内部に搭載される。各L形状のシャフトは、それが他のシャフトとは独立に翼体に対して機体のピッチ軸に平行な軸の周りを360度回転し、推力にベクトルの合った推進力を与えることができるように、翼体に回転可能に搭載される。シュラウドおよびL形状シャフトの両方が、外側翼体について示したものと類似の翼弦長さと高さとの間の比を用いる翼形断面を有し、高さと翼弦との間の最適な関係は、再びこれらの要素についての関連レイノルド数によって説明される相対的な流体流領域によって決定される。したがって、例えば、推進機9、10は、それらが翼体軸に沿って機体を前方に推進する推進力を提供する図1aおよび1bに示した同方向の構成と、それらが機体に翼体軸の周りを連続的に回転させる逆方向の構成(図示せず)との間を回転することができる。
【0027】
機体はその推進システム内に4つの独立に運転可能なモータ(図示せず)、プロペラを駆動するための2つのブラシレスDC電動機と、その上にプロペラモータが搭載されるL形状支持シャフトを駆動するための2つのDCブラシレス電動機とを含み、モータとL形状シャフト間に駆動と負荷を伝達するために機械的ウォーム駆動ギア減速機構が用いられる。後者の機構のためには運転負荷が電動機の等級に矛盾しない限りステップモータなどの代替のモータ型式を用いてもよい。同様に、内燃機関、ガスタービンまたは固体推進剤モータを含む、代替のモータ型式を推進機として適用してもよい。
【0028】
推力にベクトルを合わせた推進機は前方または逆の両方の翼体軸に沿う運動、および翼体軸の周りのスピンまたはロール、機体の重力の中心(CofG)の周りのピッチまたはヨーのための手段を提供し、本実施形態において、この手段は翼体軸を含む垂直面内に、翼体軸の下、下部環状体部分の上、ノーズから測定して翼弦長さの約15〜23%に配置される。上述したように、2つの推進機を逆方向として機体のロールを誘導することが可能であるのは明らかである。また、2つの推進機は同方向とすることも可能である。例えば、その推力ベクトルがCofGの上にあるように両方とも下方に向けられるとき、機体はノーズを下に縦揺れする。同様に、その推力ベクトルがCofGの下にあるように2つの推進機が上方に向けられるとき、機体はノーズを上に縦揺れする。また、機体および互いに対する推進機のピッチの程度を変化させて、機体のピッチ、ロール、およびヨーを達成し得ることは明らかである。また、ヨーは、異なるプロペラ回転が用いられるとき異なる推力の適用によって誘導することが可能である。したがって、機体は3つの直交軸中の線形加速および3つの直交軸中の角速度を測定する手段、推進システムに伝達される制御要求を計算する処理方法を含む制御装置も含むので、機体はそれ自体の自動制御の下で降下、旋回、回転、および上昇可能であることを理解することができる。
【0029】
したがって、推進機9の推力は、L形状の支持シャフトを駆動する電動機に制御信号を発することによって、推進機10の推力の方向とは独立に制御装置によって調整することができる。また、推進機9の推力の大きさは、プロペラを駆動する電動機に制御信号を発することによって、推進機10の推力の大きさとは独立に制御装置によって調整することができる。
【0030】
機体は、その推力にベクトルを合わせた推進力が動的制御の下で高い回転速度を構成することができるので、高い機動性を有する。また、機体が高度の安定性を有することも明らかである。運動が翼体の軸に沿う第1の場合に、逆方向の推進機はさらにロール安定性を提供するので、誘導されるトルクを打ち消す逆回転のプロペラによって比較的高い速度を達成することが可能である。翼体軸の周りのスピン運動が誘導される第2の場合に、角モーメントは増加して再び機体の安定性が増加し、これは外部の力を受けるとき機体の姿勢または位置のエラーの低減として測定することが可能である。
【0031】
この推進システムによって提案される顕著な利点は、代替の制御表面が非常に低い効率のとき、低速度で効率的な姿勢制御を提供することである。したがって、大きな推力ベクトルの要求は、打ち上げもしくは回収、または離着陸の間に、低速度で効率的に用いることが可能であり、低い推力ベクトルの要求は、所定速度で航行するとき性能要求範囲の多くを満足するであろう。この構成の他の顕著な利点は、機体が打ち上げから前進移動または空中停止、またはVTOL/STOLへ移ること、およびその逆が比較的容易なことである。さらに他の顕著な利点は環状翼体の低い抗力特性であり、通常の前進飛行中の高速度移動を特恵的に可能にする。
【0032】
機体のノーズは衝突回避および像形成用途のため1対のビデオカメラ17、18を保持する。翼体の比較的大きな直径はカメラを十分離間させることを可能にし、したがって、長い立体視基底線を提供し、両方のカメラ視野内に位置する目標物間の視差を測定することによって正確な距離の推定を提供する。超音波発信器20および2つの受信機21、22は音響的像形成および検出のために提供される。再び、位置測定の精度は離間した受信機間の航行時間差処理によって改善されるので、広い基底線は有利である。外部翼体2は図1aに見ることのできる内部空間を含む。この外部翼体はエポキシ樹脂層の間に交互に積層されたガラスまたはカーボン繊維フィラメントを用いて硬質の複合材料から優先的に製造される。また、ポリウレタンまたは高密度ポリエチレンなどの適切な硬質ポリマーから安価な低弾性の翼体を成型することができる。質量低減が主要ないくつかの条件下で、外部翼体スキンはマイラーなどの強靭なポリマーフィルムから代わりに形成することが可能である。また、翼体が加圧される場合、外部翼体をアルミニウムから製造することも可能である。内部空間は加圧することができ、1対のバッテリーパック21、22、1対のテールセンサ23、24、および翼体軸に沿って4つのトロイダル容器を間隔を置いて収容する。容器は機体電子部品、いくつかの推進力サブシステム要素および他の部材を含んでもよく、軸状または3つの側部支柱(図示せず)によって結合され、トロイダル容器に適合する建造方法を受け持つ。この具体的実施形態において、トロイダル容器は、トロイドの周りをらせん状に巻かれ、エポキシ樹脂の層の間に交互に積層されたガラスまたはカーボン繊維フィラメントを用いる硬質複合体から優先的に製造される。また、トロイダル容器はアルミニウム、ステンレスまたはメッキされた鋼、またはチタンなどの適切な級の金属から製造されてもよい。本明細書に開示されるトロイダルおよび環状構造は、翼体の周りに優れた空気弾性的な弾性を提供し、環状体のあらゆる部分への大きな応力負荷または集中の危険性なく質量を効率的かつ安全に低減することができるように、設計される。
【0033】
環状翼体のアスペクト比(AR)は以下で定義される。
AR=2B/S
ここで、Bは翼体のスパン(翼体の最大外径で定義される)であり、Sは翼体の突出したプラットフォーム面積である。
【0034】
図1aの機体において、ARは約2であるが、この数は用途が他の比を要求する他の実施形態において変更することが可能である。機体形状は、アスペクト比が小さい細い機体を反映する、またはアスペクト比が大きい広い機体を反映するそのトロイダル直径を簡単に変形することによって調整し得ることは明らかである。比較的高い揚力係数はアスペクト比の小さなトロイダル形状を用いて達成し得るが、最適な滑空傾斜比、または等しい抗力対揚力比は高いアスペクト比のトロイダル形状を用いて達成し得るので、いずれの場合にも、いくつかの状況下で特別な利点を得ることができる。
【0035】
図1aおよび1bの実施形態において、推進装置は機体のテールに向かって、すなわち、図1bの右手側に向かって搭載される。図1cに示される第2実施形態において、推進装置は機体のノーズに向かって、すなわち、図1cの左手側に向かって搭載される。図1cの機体の前面図は図1bのそれと同一である。
【0036】
傾斜翼機体は図2aおよび2bに示される。図2aおよび2bの機体の前面図は図1bのそれと同一である。
【0037】
機体の翼体の前縁部30は翼体の円周の四分円の周りに螺旋曲線の形状を描き、その螺旋は図2aに示した立面図で観察された場合、翼体軸3に垂直な垂直線3に対して角度+θを形成する。この螺旋曲線は翼体前縁部の円周の第3四分円の周りに同一に用いられるが、その鏡面像は前縁部の第2および第3四分円を形成するのに用いられる。4つの螺旋要素は前縁部が翼体の前円周の周りを閉じた二重シェブロン傾斜を形成するように結合される。この具体的実施形態内で、後縁部は翼形の翼弦長さだけ軸3に沿って移動された同一の閉じた二重シェブロン傾斜を形成する。他の実施形態において、前および後二重シェブロン傾斜の間の関係は、例えば、直交する揚力と方向舵安定表面の間の関係を変化させるために変更することができる。
【0038】
同様に、機体の翼体の後縁部31は線3に対して正の角度を形成する(符号を付さず)。したがって、翼体の中間翼弦線(すなわち、前縁部と後縁部との間の中間点の線)は翼体の上部側および下部側の両方で線3と正の角度を形成するので、翼体は立面図で観察した場合に後退傾斜とされる。対照的に、機体の翼体の前縁部30は、図2bに示した平面図で観察した場合に翼体軸3に垂直な水平線3に対して角度−θを形成する。同様に、機体の翼体の後縁部31は線3に対して負の角度を形成する(符号を付さず)。したがって、翼体の中間翼弦線(すなわち、前縁部と後縁部の間の中間点の線)は翼体の左手側および右手側の両方で線3に対して負の角度を形成するので、翼体は平面図で観察した場合前進傾斜とされる。
【0039】
代替の実施形態において、傾斜角度δは図7cに記載され(また、符号69を付す)、0〜60°、および0〜−60°で変化することができ、ここでδは螺旋Hxy(すなわち、翼体の中間翼弦線)と環状翼体の軸に垂直なあらゆる面によって形成される角度として定義され、Hxyは環状翼体の周りの中間翼弦線によって表わされ、δは、その正接面が水平である(すなわち、上および下部分)翼弦に対してその正接面が垂直である(すなわち、左および右側)2つの翼弦の間の軸状変位t1によって定まる。この例および他の実施形態において、δの平均値は翼体軸3に一致する2つの直交面と境を接する各々4つの四分円内で求めることができ、その境界でδはゼロになる。軸状変位t1は環状体の翼弦の0.1倍以上である。これらの関係は再び図7cに記載される。
【0040】
図2aおよび2bの実施形態において、推進装置は機体の後に向かって、すなわち、図2aおよび2bの右手側に向かって搭載される。図2cおよび2dに示される実施形態において、推進装置は機体のノーズに向かって、すなわち、図2cおよび2dの左手側に向かって搭載される。図2cおよび2dの機体の前面図は図1bのそれと同一である。
【0041】
図3aおよび3bはそのプロペラが上方推力構成である図2cおよび2dの機体を示し、図3cおよび3dはプロペラが逆方向スピン推力構成である図2cおよび2dの機体を示す。
【0042】
図4aから4cは図2aおよび2bの機体の変形例を示す。図2aおよび2bの機体の翼体は平面で観察された場合に前進傾斜であるが、図4aから4cの翼体は平面で観察された場合後退傾斜である。この構成において、静的および動的ピッチ安定性の余裕は図2に示した翼体の機構に比較して低下するが、推進機は推力ベクトル制御において大きな自由度を有し、揚力表面流体の流れに対する干渉が少ない。結論として、この機構は機体の敏捷性をさらに改善する。
【0043】
図5aは形状整合推進機システムを用いる第6の推進機体の前面図である。スターボードプロペラ(またはインペラ)40は外殻のスターボード側に沿って主要出口ポート45へ延伸するスターボード主要ダクト42の入口ポート44に搭載され、ポートプロペラ(またはインペラ)41は外殻のポート側に沿って主要出口ポート(図示せず)へ延伸するポート主要ダクト43の入口ポートに搭載される。
【0044】
推進システムのダクトの網目は対称的であるので、図5bを参照してスターボード要素のみを詳細に示す。スターボード主要ダクト42は入口47で前ダクト46に結合され、入口49で後ダクト48に結合される。前ダクト46はポートおよび外殻の下側にスターボード下側出口ポート52、50を有し、後ダクト48はポートおよび外殻の下側にスターボード下側出口ポート53、51を有する。
【0045】
また、ポート主要ダクト43は入口47、49に類似した機体のポート側の入口(図示せず)を経由してダクト46、48に結合される。
【0046】
上で説明したダクトの全てが環状翼体内に収容されることに留意されたい。
【0047】
バルブ(バタフライバルブまたはスライドプレートバルブなど)は入口47、49(および機体のポート側の等価の入口)、下側出口ポート50〜53、主要出口ポート45(および機体のポート側の等価の主要出口ポート)、およびポートとスターボード下側出口ポートの間の前および後ダクト46、48に提供される。バルブはパルス幅モジュレーション制御によってデジタルで開閉することができる。
【0048】
バルブを独立に運転してダクト中の推進ガスの流れを調整することができるので、ポートおよびスターボード推進システムによって発生した推力の大きさと方向を調整することができる。例えば、前進推力は入口47、49(および機体のポート側の等価の入口)のバルブを閉じることによって達成することができ、ポートおよびスターボード主要出口ポートのバルブを開くことによって達成することができる。VTOL、STOL、または空中停止状態はポートおよびスターボード主要出口ポートのバルブを閉じて(完全または部分的に)全ての他のバルブを開くことによって達成することができる。
【0049】
下側出口ポート50〜53は、参照の水平枠内に機体の重力中心(CofG)が位置する縦軸を含むように配置される。したがって、VTOL、STOL、または空中停止状態中に、適切な装置によってプロペラ、電動機、ダクト、およびバルブを制御することができるので、推力は機体の姿勢および得られる機体の加速度および速度を正確に制御することができるように4つのポート50〜53の間で調整することができる。
【0050】
この制御装置はこれまでの環状翼体の変形例について説明されている。再び、実施形態を、特にダクト付き電動ファンモータで説明するが、これは内燃機関、ガスタービン、または固体推進剤モーターを含む適切な代替のモータで置き換えてもよい。
【0051】
図6aから6cにグライダー機体を示す。図6aに示すように、機体の翼体は環状構造を有し、図2aおよび2bの翼体に類似の前進傾斜形状に適合する。翼体は類似の構造を用い、図1から4に示した機体と共通のさまざまなセンサ、バッテリーパック、およびトロイダル容器を収容する。
【0052】
グライダーは推進装置を持たないので、それは完全に形状整合性のある外部形状を有し、翼体の後の周りに形状整合して直交して搭載されたその2つの昇降舵32、33および2つの方向舵30、31以外にはダクトの内部または機体の外部から突出するもののない上部構造を備える。昇降舵および方向舵は連結機構によって翼体に固定され、+/−30°内で回転される。昇降舵および方向舵は図1から5で開示した推進機制御のウォーム駆動機構によって制御される。
【0053】
図7aから7cは本発明のさらに他の実施形態による推進機体を示す。また、図2から6に開示した機体について示したように、この環状翼体の具体的実施形態は翼傾斜、特に図2で示した機体について説明された対称性の二重シェブロン傾斜を含み、本実施形態においてのみ傾斜角度δ69は約21°である。
【0054】
機体は図2a/2bで示したものに類似した2つの推進システム70、71を有するが、この特定の実施形態においてモータは環状体の下半分に搭載される。また、図2a/2bの推進システム(各推進装置の推力の方向と大きさは他の推進装置の推力の方向と大きさとは独立に調整することができる)とは対照的に、ベクトル制御起動要素は図7aから7cの実施形態には含まれず、この場合、(前進と逆進モードを切り替えることを除いて)各推進装置の推力の方向ではなく、推力の大きさだけが他の推進装置の推力の大きさとは独立に調整することができる。また、さらに他の実施形態(図示せず)において、図2a/2bの推進システムは図7aから7cの機体に取り付けることが可能であることに注目されたい。
【0055】
環状体の周りのモータの位置は翼体軸を含む垂直面の周りで対称に調整することができ、絶対的な推力ベクトルは意図している飛行領域の範囲に最善に適するよう整列する必要がある。昇降舵74、75および補助翼72、73は上部の上反りした翼体部分に含まれ、昇降舵78、79および補助翼76、77は下部の上反りした翼体部分に含まれ、方向舵80〜82は翼体の左側に含まれ、方向舵83〜85は翼体の右側に含まれる。この環状機体の形状は、質量を最小化し動作効率を最大化することが求められ、敏捷性の問題がさほど優先しない航続時間の長い大きなプラットフォームに特に適している。再び、環状翼体形状は、アスペクト比が大きくなるときより顕著になる空気弾性的な負荷に対する弾力性を含んで、広範囲の性能基準を最大化することが求められる。
【0056】
図1aに示した円形環状体とは対照的に、環状体は図7aの前面図に示されるようにその高さよりも広い。本実施形態においてスパンBと翼弦の間の関係は8〜1であるが、翼体高さHに対するスパンBは1対5である。本実施形態のアスペクト比は、
AR=2B/S
から誘導され、AR=16である。
【0057】
この具体的なアスペクト比は、十分な滑翔が必要とされる長時間の航行運転に適している。
【0058】
翼体は、4つの湾曲要素90〜93によって結合された4つの上反り部分94〜97として構成され、構造的な支柱および2つのモータ、燃料、バッテリー、下部構造、制御システム、積荷区画と搭載品のための形状整合的な函体の両方を提供する。翼体の製造は上述した図1から6の翼体の方法と材料に従い、その構造内で複合技術が広く用いられるであろう。同様に、モータは光電池および燃料電池技術を含んでハイブリッドエネルギー源によって強化されたダクト付き電気ファン、または内燃機関、またはプッシュまたはプル構成のいずれかのガスタービン技術に基づくことが可能である。
【0059】
翼体機体は離着陸運転中の安定性を与える3つの下部構造要素40を有する。2つの昇降舵と2つの補助翼72〜79は環状翼体の上部および下部分の各々に含まれ、これらの要素を固定する連結機構は図6bに示した機体形状について開示したものに類似するが、その制御機構は図1から6に開示した機体形状について開示したウォーム駆動を用いる。複数の方向舵要素80〜85は、再び、図6bに示した連結機構に類似の連結機構、およびやはり図1から6に示した機体形状について開示したウォーム駆動に基づく制御機構を、各隣接した方向舵の対の間に各方向舵要素間を長手方向の分離τを提供する朝顔状に開いたスロット86〜89と一緒に用いて環状体の縦側のいずれかに配置され、ここで、分離距離t2と方向舵要素Cmrの中間弦長さの間の比S
=t2/Cmr
は0.5〜5に変化することができ、スロットによって作られる縦の高さHsrは環状体の高さHの0.3〜0.8倍で変化することができる。各方向舵要素は適切な翼形を組み込んで平滑な空気力学的流れをその個別表面に沿って確保し、正確な翼形形状は環状翼体の他の部分に適用されるものと類似しており、必要であれば、方向舵翼弦の減少に伴うレイノルド数の変化を調整する。
【0060】
この具体的実施形態において、3つの方向舵要素80〜82および83〜85は環状翼体の左側および右側の各々に示され、2つの広がりスロット86、87および88、89も左側と右側の各々の方向舵要素の間に示される。各方向舵は、構造的な一体性を確保し、縦軸の周りの所定の弧内での回転を可能にするために、上部および下部翼体部分に結合する確実な連結を収容し、弧は通常±30°未満に拘束される。
【0061】
この環状翼体の実施形態において、環状体、スロット、および複数の方向舵の組み合わせは、安定性とヨーにおける制御を提供しながら、環状翼体機体全体に対する誘導抗力、寄生抗力、質量および横断流効果を最小化する働きをする。また、二重シェブロン傾斜構成は、環状翼体の滑翔能力を改善し、抗力対揚力の比は環状翼体の上部および下部上反り揚力部分の効率的な前進傾斜によって増加する。
【0062】
本明細書に説明した翼体形状の多くの高い回転対称性(翼体軸に沿って観察するとき)は、機体が連続または過渡的な回転モードで運転される場合、他の利点を与える。しかし、本発明は、以下に示す本発明の代替の実施形態(図示せず)を含む:
・ダクトが適切な間仕切りによって2つ以上の個別ダクトに分割される実施形態。
・外部翼体自体が2つ以上の個別ダクトを形成する実施形態。
・外部翼体が翼体軸の周りを360度未満の角度で回転対として翼形を形成する実施形態。この場合、閉じる替わりに、ダクトはその長さに沿って走るスロットで部分的に開かれる。角度を180度より大きく、好ましくは360度近くにすることによって、翼体は回転のあらゆる角度で空気力学的揚力を提供するように略環状を維持する。
【0063】
上述の環状航空機体は、抗力対揚力比、敏捷性、安定性、航続時間、打ち上げおよび回収、離着陸、重量対出力比、燃料効率および空気弾性的負荷に対する弾力性を含んで、機体全体の広範囲にわたる基準が測定されるとき、全体の性能において顕著な改善を達成する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされ、該環状体の内部が両端で開口するダクトを形成する翼体と、
1対以上の推進装置を備え、各対が前記翼体に搭載されるとともに前記翼体軸を含む面の第1の側に配置される第1推進装置と、前記翼体に搭載されるとともに前記翼体軸を含む面の第2の側に配置された前記第1推進装置とは独立に運転可能な第2推進装置とを有する推進システムと、を有する航空機体。
【請求項2】
前記第1推進装置の推力の方向が、前記第2推進装置の推力の方向とは独立に調整可能な請求項1に記載の機体。
【請求項3】
前記第1推進装置の推力の方向が、前記推進装置を回転することによって前記第2推進装置の推力の方向とは独立に調整可能な請求項2に記載の機体。
【請求項4】
各推進装置が推力発生機と推力発生機からの推進ガスを受け取るように配置された複数のダクトとを備え、前記第1推進装置の推力の方向は、前記ダクト中の推進ガスの流れを調整することによって前記第2推進装置の推力とは独立に調整可能な請求項2に記載の機体。
【請求項5】
各ダクトが翼体内に含まれる請求項4に記載の機体。
【請求項6】
各推進装置の推力ベクトルが、推力ベクトルが同一方向である第1構成と推力ベクトルが逆方向である第2構成との間で調整可能な請求項1から5のいずれか一項に記載の機体。
【請求項7】
前記翼体の少なくとも一部が翼体軸に対して傾斜する請求項1から6のいずれか一項に記載の機体。
【請求項8】
前記翼体が第1観察角度から観察した場合に前進傾斜とされ、第1観察角度に直角の第2観察位置から観察した場合に後退傾斜とされる請求項7に記載の機体。
【請求項9】
前記外部翼体が立面図で観察した場合に前進傾斜とされ、平面図で観察した場合に後退傾斜とされる請求項8に記載の機体。
【請求項10】
前記第1推進装置が前記翼体軸を含む垂直面の第1の側に位置し、前記第2推進装置が前記翼体軸を含む垂直面の第2の側に位置する請求項1から9のいずれか一項に記載の機体。
【請求項11】
前記推進装置にそれぞれの制御信号を発信することによって前記推進装置を独立に運転するように構成された制御装置をさらに含む請求項1から10のいずれか一項に記載の機体。
【請求項12】
翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされ、該環状体の内部が両端で開口するダクトを形成する翼体を有し、該翼体が第1観察角度から観察した場合に前進傾斜とされ、第1観察角度に直角の第2観察角度から観察した場合に後退傾斜とされる航空機体。
【請求項13】
前記翼体が平面図で観察した場合に前進傾斜とされ、立面図で観察した場合に後退傾斜とされる請求項12に記載の機体。
【請求項14】
前記翼体が2つ以上のノーズを備えた前縁部と、2つ以上のテールを備えた後縁部とを有する請求項12または13に記載の機体。
【請求項15】
前記ノーズが前記テールに対して回転オフセットを有する請求項14に記載の機体。
【請求項16】
前記翼体の前記前縁部およびまたは前記後縁部の少なくとも一部分が略螺旋曲線に従う請求項12から15のいずれか一項に記載の機体。
【請求項17】
翼体軸を形成するとともに該翼体軸に沿って観察した場合に略環状の環状体とされ、該環状体の内部が両端で開口しているダクトを形成する翼体を有し、該翼体がその左側に少なくとも1つの方向舵を保持し、その右側に少なくとも1つの方向舵を保持する機体。
【請求項18】
前記翼体がその左側に2つ以上の方向舵を保持し、その右側に2つ以上の方向舵を保持する請求項17に記載の機体。
【請求項19】
前記翼体が方向舵の各隣接対の間にスロットを備えて形成される請求項18に記載の機体。
【請求項20】
前記翼体が、突出したプラットフォーム面積Sと翼体軸に垂直な最大外径Bとを有し、B/S比が0.5より大きい請求項1から19のいずれか一項に記載の機体。
【請求項21】
離着陸運転中に安定性を与えるための3つ以上の下部構造要素をさらに備えた請求項1から20のいずれか一項に記載の機体。
【請求項22】
前記外部翼体内に少なくとも部分的に収容されたエネルギー源をさらに備えた請求項1から21のいずれか一項に記載の機体。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【公表番号】特表2010−524765(P2010−524765A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503578(P2010−503578)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001329
【国際公開番号】WO2008/129244
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(508121636)ゴー サイエンス リミテッド (4)