説明

生体反応性材料の印刷

1つ又はそれよりも多くの望ましい特徴部をポリマー基板上に印刷する方法。例示的な実施形態では、本方法は、生体反応性指標材料を含むインクを受け取る段階と、圧電プリントヘッドを使用してポリマー基板上にインクを堆積させる段階とを含む。インクが堆積したポリマー基板は、材料サンプルに検査を行う診断検査デバイスを表している。本方法は、更に、紫外(UV)光を使用してインクを硬化させる段階を含む。インクは、導電材料を含むことができる。UV光源は、圧電プリントヘッドに連結され、かつコントローラからの制御信号に応答して作動させ、ポリマー基板上に堆積した材料の硬化を促進することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、全ての目的に対して本出願に全体が示されるがごとくここに引用により組み込まれる2009年2月18日出願の「ポリマー材料上へ生体材料を印刷する低コスト高速方法(LOW COST、HIGH SPEED METHOD FOR PRINTING BIO−MATERIALS ONTO POLYMERIC MATERIALS)」という名称の米国特許仮出願出願番号第61/153,535号明細書からの優先権を請求するものである。
【0002】
本出願は、印刷に一般的に関連し、より具体的には、診断用医療検査のための生体材料を含む構造体のような特徴部をポリマー基板上に印刷するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ポリマー基板上に特徴部を作成するためのシステム及び方法は、「体外診断(IVD)」医療検査、「微小電気機械システム(MEMS)」デバイス、及びデオキシリボ核酸(DNA)配列を解析するための「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)」検査などの作成を含む様々な厳しい用途に使用される。このような用途は、多くの場合に、特徴部又は堆積した物質を損傷することなく、特徴部をポリマー基板上に慎重かつ正確に形成することができる高速で費用効率の高いシステム及び方法を要求する。
【0004】
本発明の説明の目的に対して、高分子材料とも呼ばれるポリマー材料は、反復構造単位が典型的に共有結合により接続されたあらゆる材料とすることができる。ポリマー材料の例は、ポリカーボネートのようなプラスチック、ゴム、シリコーン、及び蛋白質及びセルロースのようなバイオポリマーを含む。
【0005】
ポリマー基板上に特徴部を作成する費用効率が高く高速かつ正確な方法は、医療及び研究分野の益々増大する要求を満たすために多くの場合に大量に作成すべきである医療診断検査を作成するのに特に重要である。更に、検査を作成するのに使用される材料は、多くの場合に検査の作成中に損傷を受けやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許仮出願出願番号第61/153,535号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来より、ポリマー基板上への望ましい特徴部の作成は、高価なリソグラフィ工程及び基板上の材料の慎重な堆積を伴う場合がある。材料は、ロボット式ピック・アンド・プレースアセンブリを通じて位置決めすることができる。サンプル上に蛋白質及び反応剤のような材料を位置決めした後に、材料は硬化される。硬化工程は、長い乾燥工程を伴う場合がある。焼成を通して材料を硬化及び/又は乾燥させる試みは、ポリマー基板が反る傾向があり、かつ診断用検査に使用される敏感な薬剤が焼成炉からの過大な熱に露出された時に損傷される場合があるので問題があることが見出されている。
【0008】
更に、ポリマー基板上に特徴部を形成する従来の方法は、多くの場合に、最終製品に一貫しない特徴部をもたらす可能性があるデバイス公差にわたる比較的粗い制御のみを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ポリマーのような基板上に1つ又はそれよりも多くの望ましい特徴部を印刷する一実施形態は、指標材料を含むインクを使用する段階と、圧電プリントヘッドを使用して基板上にインクを堆積させる段階とを含む。指標材料は、反応性堆積物を残すために再現可能な方式で生体材料に反応するあらゆる材料又は物質とすることができる。好ましい実施形態では、1つ又はそれよりも多くの反応性堆積物は、固体、液体、又は気体に関わらず、個人の体液(例えば、唾液、血液、汗、涙、呼吸蒸気など)又は他の身体物質(例えば、皮膚、毛髪、組織サンプル、糞便など)のような人の副産物に反応することによって個人の病状を診断し、医療診断結果又は指示を生成するのに使用される。別の実施形態では、反応性堆積物は、生体サンプルに導電電流を通すことによって結果を提供するのに使用することができる。指標は、所定の薬剤又は物質の存在下で所定の方法で選択的に変化し、従って、薬剤又は物質の存在又はその特定の濃度の指示を提供するように適応させることができる。
【0010】
特定的な実施形態では、インクが堆積したポリマー基板は、材料サンプルに検査を行うための診断検査デバイスを表している。本方法は、更に、「紫外(UV)」光を使用してインクを硬化させる段階を含む。
【0011】
本方法は、更に、UV光源が連結した圧電プリントヘッドを使用してポリマー基板上に堆積した材料の硬化を促進する段階を含む。UV光源及びプリントヘッドは、コントローラに接続される。
【0012】
圧電プリントヘッド及びエッチング液のリザーバを使用して、選択的にポリマー材料をエッチングし、それによって1つ又はそれよりも多くのエッチングされた特徴部がその上又は中にある基板を作成することができる。エッチングされた特徴部の例は、微小流体チャンネルを含む。エッチングされた特徴部の作成後に、圧電プリントヘッドを使用して、1つ又はそれよりも多くのエッチングされた特徴部に対して所定の空間関係でインクを選択的に堆積させる。
【0013】
レンズのような付加的な特徴部は、レンズ材料のUV硬化性液滴の堆積を通じてなどにより、必要に応じてポリマー基板上に作成することができる。プリントヘッドは、光ファイバストランドに連結された「ドロップ・オン・デマンド(DOD)」プリントヘッドを含むことができ、光ファイバストランドは、UV光を伝達するようになっている。
【0014】
本明細書の実施形態は、ポリマー基板上に特徴部を作成する非接触印刷法の使用によって容易にすることができる。特徴部は、蛋白質、指標材料、及び医療診断検査材料などを含むことができる。好ましい実施形態では、特徴部は、3次元であるが、本明細書に説明する機構及び方法は、2次元又は実質的に1次元の構造体に適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】特徴部をポリマー基板上に印刷するための例示的なシステムの図である。
【図2】図1のシステムを使用してポリマー基板上に複数の診断検査デバイスを作成する例示的な組立ラインの図である。
【図3】図1のシステムとの使用に向けて適応された第1の例示的な方法の流れ図である。
【図4】図1のシステムとの使用に向けて適応された第2の例示的な方法の流れ図である。
【図5】図1のシステムとの使用に向けて適応された第3の例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
説明を特定的な実施形態に関して説明したが、これらの特定的な実施形態は、単に例示的であり制限的なものではない。本発明の説明は、主として医療診断のために基板上に生体材料及び関連の特徴部を印刷するための装置、システム、及び方法を扱うが、実施形態は、それらに限定されない。例えば、本明細書に説明する印刷デバイス及び方法は、ポリマー基板上への他のタイプの非常に小さい特徴部の堆積を必要とする場合がある様々な異なる用途に使用することができる。例示的な用途は、光学系用途のためにポリマー基板上にある一定の反射材料又はミラーを印刷することを含む。
【0017】
明瞭さを期すために、コンピュータ、ハードドライブ、プロセッサ、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース、電源、及びプリントヘッドフレックス回路などのようなある一定の公知の構成要素は、いくつかの図から割愛した。しかし、本発明の教示にアクセスする当業者は、所定の用途の必要性を満たすためにどの構成要素を実施し、どのようにそれらを実施すべきかを知るであろう。
【0018】
図1は、特徴部40〜46をポリマー基板48上に印刷する例示的なシステム10の図である。システム10は、プリントヘッドアクチュエータ14に接続した特殊圧電プリントヘッド18を含む。圧電プリントヘッド18は、更に、バイオインクリザーバ28、エッチング液リザーバ30、及びレンズ材料リザーバ32を含む。各リザーバ28〜32は、それぞれの印刷ノズル36、ノズルアクチュエータ38、及び「紫外(UV)」光源34に連結される。一般的に、熱硬化、レーザ硬化などのようなあらゆるタイプの適切な硬化手法を用いることができる。インクは、導電材料を含むことができる。
【0019】
プリントヘッドアクチュエータ14及びプリントヘッド18は、プリンタコントローラ16と通信し、これは、プリントヘッドアクチュエータ14を制御するアクチュエータコントローラ22、ノズル38を制御するノズルコントローラ24、及びUV光源34を制御するUVコントローラ26を含む。プリンタコントローラ16は、更に、印刷ソフトウエア12と通信し、これは、ドライバ及びシステム10を通じて作成される特徴部を設計するのに使用されるアプリケーションなどを含むことができる。
【0020】
作動面において、システム10は、特徴部40〜46をポリマー基板48上に印刷するようになっている。特徴部40〜46は、用途によってはマイクロメートル規模の寸法を示す場合がある。マイクロメートル規模の寸法は、約500マイクロメートルよりも小さいあらゆる寸法とすることができる。プリントヘッド18は、ポリマー基板48から1/2インチよりも離れて留まり、UV光源34を通じて硬化を促進し、かつそうでなければ特徴部40〜46とのプリントヘッド18の接触から生じる可能性がある特徴部40〜46のあらゆる損傷を防止するようになっている。この実施形態では、プリントヘッド18は、ポリマー基板の表面から約1インチの場所に位置決めされるが、これよりも大きいか又は小さい距離も可能である。
【0021】
この例示的な実施形態では、1つのプリントヘッド18のみが例示を目的として示されているが、実際には、システム10は、いくつかのプリントヘッドを含むことができることに注意されたい。所定の実施に使用されるプリントヘッドの正確な数は、用途特異のものであり、所定の用途の必要性を満たすように当業者が容易に判断することができる。更に、プリントヘッド18は、図示の3つのリザーバ28〜32よりも多いか又は少ないリザーバ及び付随的な印刷ノズル36を含むことができる。
【0022】
例示を目的として、ポリマー基板48内又は上に作成される特徴部40〜46は、微小チャンネル40を含む。微小チャンネル40は、所定の用途の必要性を満たすためにポリマー基板48の表面上に毛管作用を通じてなどで流体を移送するために使用することができる微小流体チャンネルとすることができる。本発明に説明の目的に対して、微小流体チャンネルは、20ミクロンよりも小さい1つ又はそれよりも多くの寸法を特徴としたあらゆるチャンネル、溝、又はチューブとすることができ、チャンネルは、そこの又はそれを通るある一定の流体の移送に適切なものである。
【0023】
例示的な特徴部40〜46は、更に、選択的に堆積された生体指標材料44上に配置された印刷されたレンズ42を含む。例示を目的として、一部の生体指標材料は、上に形成されたレンズ42の下に堆積されるように示されている。本発明の説明の目的に対して、生体材料は、生死に関わらず、生命体から導出されたあらゆる材料とすることができる。生体材料は、蛋白質及びDNA断片などのような有機材料であることが多い。指標材料は、所定の薬剤又は物質の存在下で所定の方法で選択的に変化し、従って、薬剤又は物質の存在又は特定の濃度の指示を提供するようになったあらゆる材料又は物質とすることができる。指標材料は、物質の存在を検出することに限定されず、ある一定の指標材料は、指標材料に適用されたサンプル内のある一定の薬剤又は物質の濃度の検出を容易にすることができることに注意されたい。生体指標材料は、生体材料及び指標材料の両方であるあらゆる材料とすることができる。
【0024】
従って、システム10は、以下でより詳細に説明するように、レンズ42のようなマイクロレンズ、蛋白質のような生体材料、「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)」反応剤、及び例えばコレステロールを測定するための医療診断指標材料44などを含む様々な特徴部40〜46をポリマー又は高分子基板48上に印刷することができる圧電印刷デバイスを表している。システム10はまた、以下でより詳しく説明するように、ポリマー基板48にエッチングされた3次元特徴部内に、上に、及び/又はそれに対して望ましい空間関係で生体材料44を選択的に堆積させることができる。
【0025】
本発明の説明の目的に対して、印刷デバイスは、コントローラからの制御信号に応答して材料の望ましいパターンを出力することができるあらゆるデバイスとすることができる。圧電プリントヘッドは、所定の電圧又は電流の印加に応答して力を発生する材料と協働するようになったあらゆるプリントヘッドとすることができる。このような材料は、圧電材料と呼ばれる。圧電プリントヘッドは、圧電材料を含有するインクを使用することができる。圧電インクが使用される場合には、インクが充填されたプリントヘッドノズルにわたる電圧又は電流の印加は、ノズルからのインクの放出をもたらす。代替的に、プリントヘッドは、材料をプリントヘッドのノズルから強制的に印刷するのに使用される音響衝撃波を生成するために電圧又は電流を通じて作動する圧電結晶を使用することができる。圧電プリントヘッドを使用するプリンタは、圧電プリンタ又は圧電印刷デバイスと呼ばれる。
【0026】
例示的な作動シナリオにおいて、システム10のユーザは、印刷ソフトウエア12を使用して、印刷ソフトウエア12を通じてポリマー基板48上に印刷される特徴部の望ましいレイアウトを設計する。この場合には、設計される特徴部は、特徴部40〜46を含む。特徴部40〜46は、集合的に印刷されるシーンと呼ばれる。
【0027】
望ましい印刷シーンが設計された後に、ユーザは、印刷ソフトウエア12を使用してコントローラ16を起動させる。コントローラ16は、次に、アクチュエータ14への制御信号の送出を通じてプリントヘッド18の動きを制御し、かつノズルアクチュエータ38への適切な制御信号の送出を通じてリザーバ28〜32の各々からの材料のタイミング及び散布を更に制御する。
【0028】
本発明の特定の例示的な実施形態では、リザーバ28〜32は、UV硬化性材料、すなわち、UVエネルギの印加に応答して硬化するか又はそうでなければ特性を適切に変える材料を含む。UV材料は、光反応性材料であると考えられ、その理由は、その1つ又はそれよりも多くの材料特性を望ましい波長及び強度の光子の印加を通じて変えることができるからである。本発明の説明の目的に対して、UV光源は、長さ150nmと450nmの間である中心波長を特徴とした電磁エネルギを出力することができるあらゆるデバイスを含むことができる。同様に、UV光は、長さ150nmと450nmの間にある中心波長を特徴としたあらゆる電磁エネルギとすることができる。
【0029】
一般的に、リザーバ28〜32内の材料は、非ニュートン流体であるが、他のタイプの流体を使用することができる。本発明の説明の目的に対して、非ニュートン流体は、単一の均一で一定の粘性で特徴付けられないあらゆる流体とすることができる。
【0030】
バイオインクリザーバ28は、ポリマー基板48に印刷して硬化した時に、物質又は物質の濃度を検出又は感知するのに使用することができる指標材料を含む。例えば、指標材料は、低密度リポタンパク質(LDL)又はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応剤を測定するDiI−LDLマーカ材料のような薬剤を含むことができる。PCR材料には、例えば、25パーセントトルエン及び75パーセントフェノキシ2プロパノール、又は15パーセントトルエン、50パーセントフェノキシ2プロパノール及び35パーセントメタクリル酸メチル、又は75パーセントエタノール及び25パーセントプロパン、1、2、3トリオールの溶液を含むことができる。エタノールアミンも、溶液に追加することができる。他の調製及び百分率も可能であることに注意されたい。適切な色変化レポーター分子を含むこともできる。適用可能な色変化レポーター分子は、780nm、650nm、又は405nmで又はその近くの例示的な中心吸光波長を特徴とすることができる。色変化レポーター分子の賢明な使用は、反応前及び反応後に望ましい波長に指標光学密度を調整することを容易にすることができる。
【0031】
バイオインクリザーバ28は、プリンタノズル36の圧電作動を促進する導電材料を含むことができることに注意されたい。更に、導電材料は、様々な医学及び研究用途に更に使用することができることにも注意されたい。例えば、導電ポリマー材料は、ポリマー基板上に回路を堆積させるために使用することができ、回路は、適用されるサンプルの抵抗力を測定するのに使用することができ、従って、材料サンプルの組成物の材料組成の指示が得られる。
【0032】
バイオインクリザーバ28内の指標材料は、蛋白質を含むインクとすることができ、インクは、酵素連結バッファ、グリセロール(フェノキシ2プロパノールの代わりに)を含む。得られる印刷された生体材料を読み取るために使用される光の波長は、材料の最大反射率又は光吸収特性と一致させることができる。例えば、この実施形態では、指標光学密度値は、分析される物質との反応の前後に望ましい波長に適合させるために調整される。この調整は、バイオインクリザーバ28内の特定の成分の比率を操作することなどによって過度の実験なしに本発明の教示にアクセス可能な当業者によって実行することができる。
【0033】
バイオインクリザーバ内のバイオインク及び付随する指標材料は、架橋結合をもたらす架橋反応を通じてポリマー基板48と結合するようになっており、この結合は、UV光源34を通じて硬化する時に耐えるものである。本発明の説明の目的に対して、架橋結合は、ポリマー材料内の1つ又はそれよりも多くの炭素鎖間の反応により容易にされるあらゆる化学的又は機械的結合とすることができる。堆積した材料との架橋結合を促進する例示的な適切なポリマー基板の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を含む。
【0034】
バイオインクは、銀のような付加的な成分、及びUV光の印加に応答してフラッシュ蒸発を促進するエタノールを含むことができる。
【0035】
この実施形態では、光源34を通じたUV硬化は、200nmと300nmの間の中心波長を特徴とした紫外レーザパルス光の印加を含む。レーザパルス光のエネルギ密度は、1平方センチメートル当たり約200ジュール〜1000マイクロジュールである。特定的な実施例では、エネルギ密度は、1平方センチメートル当たり約400ジュールである。レーザパルス持続時間は、この例示的実施形態では、約5ミリ秒である。硬化させる特定のポリマー基板及び材料に関する紫外レーザ波長、パルス長、エネルギ密度のような正確な組合せは、特定用途のためのものとすることができ、使用する材料及びプリントヘッド18とポリマー基板48間の距離に依存する場合があることに注意されたい。この実施形態では、プリントヘッド18のノズル36は、ポリマー基板20の表面から約1マイクロメートルにある。
【0036】
本明細書に開示する実施形態に使用可能な特定の生体指標材料と混合するのに使用することができる例示的なインクには、ニューメキシコ州アルバカーキ所在の「Cabot Corporation」製の導電インク(カタログ番号CCI−300)がある。
【0037】
光源が光ファイバフィラメント又はストランドを表す時に光源34を供給するUV光源として使用することができる例示的なレーザは、単一パルスUVオフィルレーザである。
【0038】
エッチング液リザーバ30は、ポリマー基板をエッチングすることができる材料を含む。例えば、エッチング液は、70パーセントメチルエチルケトン(MEK)及び30パーセント2エチルヘキシル2シアノ3,3ジフェニルアクリレートの溶液を含むことができる。
【0039】
レンズ材料リザーバ32は、硬化するまで液体の状態のままであって硬化すると透明のままであるレンズ材料を含む。レンズ42は、ポリマー基板48上のレンズ材料のスポットの堆積を通じて形成することができる。このスポットのサイズ及び形状は、レンズ42に対応するスポットに堆積されるレンズ材料の量及びレンズ材料の粘性を調節することによって制御することができる。レンズ材料の粘性は、材料製剤を選択的に変えることによって調節することができる。例示的なレンズ材料製剤は、PMMA及び/又はポリジメチルシロキサン(PDMS)、水、ポリビニルアルコール、イルガキュア(184比率、2〜4%)の混合を含む。ポリマー基板48は、PMMA及び/又はPDMSから製造することができることに注意されたい。
【0040】
1つの作動シナリオにおいて、プリントヘッド18及びノズル36は、最初に、エッチング液リザーバ30からのエッチング液を使用してポリマー基板をエッチングし、微小流体チャンネル40及び指標材料46を収容する溝のような3次元基板特徴部を形成するように作動される。UV光源34は、次に、エッチング液が堆積された区域を照射するように作動され、従って、ポリマー基板48からのエッチング液の気化及び除去が加速される。バイオインクリザーバ28からの指標材料は、次に、基板48上に堆積され、レンズ材料42が基板48上の望ましい位置に堆積される前にUV光源34を通じて硬化する。指標材料44、レンズ材料42の堆積、及びエッチングされた基板特徴部40、46の作成は、所定の用途に対して必要に応じてあらゆる適用可能な順序で又は同時に行うことができることに注意されたい。更に、特徴部40〜46の全ては、プリントヘッド18の単一の通過を通じて形成することができる。しかし、複数の通過も本発明の教示の範囲から逸脱することなく使用することができることに注意されたい。
【0041】
この例示的な実施形態では、3つの異なる流体リザーバ28〜32は、別々の作動が可能な異なるノズル36に連結されているが、使用するリザーバ数を加減することができ、リザーバは、本明細書で説明しない材料を含有することができることに注意されたい。更に、流体リザーバ28〜32は、プリントヘッドアセンブリ18の一部である必要はない。例えば、流体リザーバ28〜32は、プリントヘッド18から離れた場所に位置決めすることができ、同時に依然としてダクト又はチューブを通じてそこに含有された材料を送出することができる。
【0042】
リザーバ28〜32の各々の材料の正確な詳細は、特定用途のためのものである。本発明の教示にアクセス可能な当業者は、所定の用途の必要性を満たすために過度な実験なしに適切な材料を選択することができる。
【0043】
リザーバ28〜32の1つ又はそれよりも多くからの望ましい材料の散布後に、材料は、UVコントローラ26を通じたUV光源34の選択的な作動を通じて硬化させることができる。この特定の例示的な実施形態では、UV光源は、個々の「発光ダイオード(LED)」、又は異なる光源からのUV光の進路を変更するのに使用される光ファイバ導波管とも呼ばれる交替切り換え可能光ファイバストランドとすることができることに注意されたい。
【0044】
プリントヘッドアクチュエータ38は、コントローラ16から適切な制御信号に応答して付随するリザーバ28〜32の1つ又はそれよりも多くから流体を散布させるのに十分な衝撃波を生成する圧電結晶を含むことができる。本発明の教示の範囲から逸脱することなく他のタイプの圧電流体散布機構を使用することができることに注意されたい。例えば、リザーバ28〜32に含まれたインク及び他の材料は、電流又は電圧の印加に応答する圧電材料を含むことができる。ノズル36にわたって又はノズル36での適切な電圧又は電流の印加は、リザーバ28〜32から適切な流体を散布させるのに十分とすることができる。更に、本発明の教示の範囲から逸脱することなく、特定的な実施例において圧電プリンタ構以外の他のタイプのプリンタ構を使用することができることに注意されたい。
【0045】
プリントヘッド18は、必要に応じて望ましい位置で材料のスポットをもたらすのに使用することができる「ドット・オン・デマンド」デバイスと考えることができる。印刷ソフトウエア12は、ポリマー基板48の上のプリントヘッドの特定の通過でポリマー基板28上の特定の位置に材料のいくつかのスポットをプリントヘッド18に置かせるようにコントローラ16に指示するように適応させることができることに注意されたい。これは、特に、堆積した材料の厚い区域と薄い区域の選択的な構成によって形成された特定の3次元構造体を構成するために有用と考えられる。更に、材料の特定の堆積は、印刷された生体材料特徴部44によって示すように、分析される特定のサンプル内の薬剤の広範囲にわたる濃度に影響を受けやすい指標又は検査材料を形成するために異なるリザーバからの異なるタイプの生体材料のいくつかの層を含むことができる。プリントヘッド18が3つのリザーバのみを含むように示されているが、異なるタイプの生体指標材料を含む付加的なリザーバを使用することができることに注意されたい。
【0046】
この例示的な実施形態では、基板48及びその上又はその中に形成された付随する特徴部40〜46は、診断検査デバイスと集合的に考えることができる。本発明の説明の目的に対して、診断検査デバイスは、特定の薬剤又は物質又はその濃度に対してサンプルを検査するようになったあらゆる装置、システム、又は堆積した材料又は構造体又はその集合とすることができる。
【0047】
システム10、すなわち、印刷デバイスは、開示するように約1マイクロメートル又はそれ未満の位置及びサイズ公差で、2マイクロメートル又はそれ未満のスポットサイズを印刷することができる。新しいクラスの圧電プリンタと共に使用する安定した印刷製剤の使用は、2マイクロメートルスポットの印刷だけでなく、SN比増幅などに使用されるような微小チャンネル、レンズの製造も可能にすることができる。
【0048】
特徴部40〜46を読み取って検査する読取器は、分析及び特定の試験結果を取得するために使用することができる。780nm、650nm、又は405nmで読み取る光学ピックアップユニットを使用することができる。従って、指標材料に使用されるレポーター分子は、光学密度をこのような波長又はその近くにして調整することができる。
【0049】
ポリカーボネート基板に印刷することを伴う用途において、リザーバ28〜32内の材料と共に使用される適切な溶剤には、メチルエチルケトン(MEK)、1シクロペンタンなどを含むことができるがこれらに限定されない。キャッピング材料は、付加的な又は異なるリザーバ及びプリントヘッド又はリザーバを通じて特徴部40〜46の上に印刷することができる。キャッピング材料の例には、PMMA、MA(メタクリル酸塩)、シクロペンタンなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
図2は、図1のシステム10を使用して、ポリマー基板上に複数の診断検査デバイスを作成する例示的な組立ライン60の図である。本発明の教示の範囲から逸脱することなく、エッチング液気化工程段階64のような特定の工程段階62〜72を省略するか、処理シーケンスにおいて並べ替えるか、又は異なる工程段階と入れ替えることができることに注意されたい。更に、様々な段階62〜72の1つ又はそれよりも多くは、1つ又はそれよりも多くのプリントヘッドの単一の通過を通じて並行に又はほぼ同時に実行することができる。更に、組立ライン60は、他の「微小構造ポリマーデバイス(MPD)」だけでなく診断検査デバイスを作成するために使用することができる。例えば、機械可読MPDデバイスを作成することができ、すなわち、特殊ポリマーキャッピング材料をデバイスを覆ってMPDデバイス上に堆積させ、デバイス安定性及び寿命などを強化することができる。
【0051】
この例示的な実施形態では、第1のエッチング段階62では、ポリマーウェーハとすることができる複数の基板が工程60内に給送される。エッチング段階62では、図1のシステム10を通じて示すように、印刷デバイスを通じたエッチング液の付加を通じて流体チャンネル、ピット、又は他の望ましい特徴部のような3次元特徴部をポリマーウェーハにエッチングする。次に、エッチング液気化工程段階64にウェーハを給送する。
【0052】
エッチング液気化工程段階64では、ウェーハがレンズ−堆積工程段階66に給送される前に、UV光を使用してエッチング液を気化してウェーハから除去する。レンズ堆積工程段階66は、各ウェーハ上の所定の望ましい位置内に又は位置でレンズ材料を堆積させる段階を伴っている。
【0053】
次に、UV光硬化工程段階68を通じて堆積したレンズ材料を硬化させる。この段階でUV光を使用し、レンズ材料が堆積されたウェーハ上の位置へのUV光の印加を通じて堆積したレンズ材料を硬化させる。次に、生体材料堆積工程段階70にウェーハを給送する。
【0054】
生体材料堆積工程段階70では、堆積した生体材料が最終硬化工程段階72でUV光の印加を通じて硬化される前に、ウェーハ上で所定の望ましい位置で医療診断検査に使用される材料のような生体材料を堆積させる。
【0055】
最終硬化工程段階72からのウェーハの連続的出力の間の最小時間間隔は、工程段階62〜72のうちの最も長い工程段階に対応することに注意されたい。
【0056】
本発明の教示による工程の使用(図2に示すものなど)は、イン−ラインで又はアット−ラインで特徴部及び部品を形成することができるので、ピック・アンド・プレース組立を通じてポリマー基板上に小さい構造体を組み込むことを不要にすることができる。
【0057】
更に、材料及び本明細書に説明する材料の組合せを本発明の教示の範囲から逸脱することなく使用することができることに注意されたい。例えば、レンズは、異なる屈折率で材料の組合せを使用して作成することができ、従って、カスタマイズ可能な焦点深度が可能である。
【0058】
図3は、診断検査デバイスを作成するために図1のシステム10で使用に適応された第1の例示的な方法80の流れ図である。方法80は、指標材料を含むインクを受け取る段階を含む第1の段階82を含む。
【0059】
第2の段階82は、1つ又はそれよりも多くの圧電プリントヘッドを使用してポリマー基板上にインクを堆積させる段階を含み、インクが堆積したポリマー基板は、診断検査デバイスを表している。
【0060】
第3の段階84は、UV光を使用してインク86を硬化させる段階を含み、UV光は、1つ又はそれよりも多くの圧電プリントヘッドの各々に連結された1つ又はそれよりも多くの光源を通じて印加することができる。
【0061】
図4は、ポリマー基板上に1つ又はそれよりも多くの望ましい特徴部を作成する第2の例示的な方法90の流れ図であり、本方法は、図1のシステム10との使用に適応される。第2の例示的な方法90は、チャンネル形成段階92を含み、チャンネル形成段階92は、圧電プリンタを使用してポリマー基板内又は上に微小流体チャンネルを形成する段階を含む。
【0062】
その後のレンズ堆積段階94は、圧電プリンタを使用してレンズ材料をポリマー基板上に印刷する段階を含む。
【0063】
次に、指標印刷段階96は、指標材料をポリマー基板上に印刷する段階を含む。
【0064】
最後に、硬化段階98は、紫外(UV)光源を作動する段階を含み、圧電プリンタの1つ又はそれよりも多くのプリントヘッドに連結された紫外(UV)光源は、ポリマー基板上にレンズ材料及び指標材料を結合することを容易にし、かつレンズ材料を堅くして硬化させることを容易にするためにレンズ材料上へ照射される。
【0065】
図5は、図1のシステム10との使用に適応された第3の例示的な方法100の流れ図である。第3の例示的な方法100は、初期エッチング段階102を含み、初期エッチング段階102は、エッチング液と連通している通信圧電プリントヘッドを使用して、ポリマー基板内に1つ又はそれよりも多くの3次元特徴部を選択的にエッチングする段階を含む。
【0066】
その後の指標堆積段階104は、インクと連通している圧電プリントヘッドを使用して、基板内又は上にエッチングされた1つ又はそれよりも多くの3次元特徴部との所定の関係でインクをポリマー基板上に選択的に印刷する段階を含み、インクは、化学的指標を含む。
【0067】
次に、UV硬化段階106は、インクを硬化させるために、圧電プリントヘッドに連結されたUV光源を印刷されたインク上へ選択的に向ける段階を含む。
【0068】
最終段階は、単一の印刷通過108を通じて上述の段階102〜106を実行する段階を含む。本発明の説明の目的に対して、単一の印刷通過は、並行に又は順に実行されるかに関わらず、基板上の材料のあらゆる組の堆積を指すことができ、堆積は、プリンタの下の領域からの基板の除去(例えば、焼成又は他の段階のために)なしで、かつ連続的印刷作動の間の実質的な遅延を必要とせずに行われる。実質的な遅延は、1秒よりも長いあらゆる遅延とすることができる。
【0069】
図3〜図5に開示する方法は、本発明の教示の範囲に該当する可能な方法を網羅するものではないことに注意されたい。例えば、別の代替方法は、圧電プリンタを使用してポリマー基板上に非ニュートン流体を印刷し、全てが非接触による単一の印刷通過又は工程段階を通じて半球状レンズ、微小流体チャンネル、医学的な指標を構築する段階を含む。
【0070】
別の例示的な方法は、印刷のための調整された粘性を用いて医学的な指標材料を印刷製剤内に溶解する段階を含む。混合された製剤は、ポリマー基板への架橋に適応させることができ、従って、最終製品の貯蔵寿命及び安定性が強化される。混合された製剤は、溶剤としてポリビニルアルコールを含むことができ、これは、硬化を促進することができる。印刷スポットサイズは、約2マイクロメートルとすることができるが、他のスポットサイズも可能である。この例示的な代替方法において、印刷される非ニュートン流体は、9マイクロメートルの最大粒子サイズを有する。
【0071】
様々なインクは、本発明の教示に従って行われる実施形態での使用に適切とすることができる。例えば、UV光の印加に応答して硬化面に重合する様々な光反応性化合物、すなわち、光重合を行う化合物を使用することができる。このような化合物は、インク内のオリゴマと反応して重合を開始し、望ましい充填剤及び顔料を含有するポリマーフィルムをもたらす反応剤に分解する光作動触媒のような光開始剤を含むことができる。
【0072】
使用する染料及び顔料は、所定の用途における性能を改善するために、0.2マイクロメートルフィルタを通じて濾過することができる。例示的な染料は、60マイクロメートル未満の非常に小さいスポットサイズの生成を容易にするために、シクロペンタンで希釈された0.25mlの染料と組み合わせてAesar(アルファ Aesar MMA、Cat#13010)を通じて利用可能なもののような25mlメタクリル酸メチル(MMA)を含む。
【0073】
堆積したインク及び材料は、いわゆる二重モード分離を容易にすることができる。例えば、蛋白質のある一定のナノクラスター上にアクリル酸−コ−スチレンスルホン酸−コ−ビニルスルホン酸を印刷するようなある一定の実施では、目標とした製品の特異性を強化するために蛋白質との静電的相互作用及び疎水的相互作用の両方を使用することを可能にすることができる。この二重モード分離は、複雑な混合物からの蛋白質の再生のような様々な用途において有用と考えられる。
【0074】
インク及び付随する指標は、ポリマー基板上の特定の区域上へ印刷することができ、従って、得られた診断検査デバイスを通じて戻される偽陽性指示及び偽陰性指示の生成を低減する重複する特異性を有する指標が得られる。
【0075】
従って、チャンネル及びレンズのような医療診断試験デバイス及び微小規模の特徴部を作成するある一定の実施形態に対して説明したが、他の用途も可能である。圧電印刷を主として説明したが、他の形態の非接触印刷(例えば、ドロップ・オン・デマンド、クイル・アンド・ペン、連続インクジェットなど)を使用することができる。
【0076】
特定的な実施形態のルーチン(印刷ソフトウエア、コントローラなどに含まれるルーチンなど)を実行するためにあらゆる適切なプログラミング言語を使用することができる。例示的なプログラミング言語には、C、C++、Java、アセンブリ言語などがある。手続き型又はオブジェクト指向型のような異なるプログラミング技術を使用することができる。ルーチンは、単一の処理デバイス又は複数のプロセッサで実行することができる。段階、作動、又は計算は、特定の順序に示すことができるが、この順序は、異なる特定的な実施形態において変えることができる。一部の特定的な実施形態では、本明細書において連続的に示す複数の段階は、同時に実行することができる。
【0077】
特定的な実施形態は、命令実行システム、装置、システム、又はデバイスにより、又はそれに関連して使用されるコンピュータ可読記憶媒体に実施することができる。特定的な実施形態は、ソフトウエア又はハードウエア又はその両方の組合せにおける制御論理の形態に実施することができる。制御論理は、1つ又はそれよりも多くプロセッサによって実行された時に特定的な実施形態に説明するものを実行するように作動可能とすることができる。
【0078】
特定的な実施形態は、特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイを使用することにより、プログラム式汎用デジタルコンピュータを使用することによって実施することができ、光学的、化学的、生物的、量子又はナノエンジニアリングシステム、構成要素、及び機構を使用することができる。一般的に、特定的な実施形態の機能は、当業技術で公知のあらゆる手段によって達成することができる。分散型ネットワーキングシステム、構成要素、及び/又は回路を使用することができる。データの通信又は転送は、有線、無線、又はあらゆる他の手段とすることができる。
【0079】
図面/図に示す要素の1つ又はそれよりも多くは、特定の用途に従って有用であるように、より分離的又は一体的に実行するか、又はある一定の場合には除去又は作動不能にすることさえ可能であることも認められるであろう。コンピュータが上述の方法のいずれかを実行することを可能にするために機械可読媒体に記憶することができるプログラム又はコードを実行することも本発明の精神及び範囲内である。
【0080】
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して用いる時に、「a」、「an」、及び「the」は、前後の文脈により特に断らない限り、複数の参照を含む。また、本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して用いる時に、「in」の意味は、前後の文脈により特に断らない限り、「in」及び「on」を含む。
【0081】
従って、特定的な実施形態を本明細書に説明したが、修正、様々な変更、及び置換の自由が、上述の開示において意図されており、一部の場合には、特定的な実施形態の一部の特徴は、示すような本発明の範囲及び精神から逸脱することなく他の特徴の対応する使用なしに使用されることが認められるであろう。従って、多くの修正は、特定の状況又は材料を本発明の本質的な範囲及び精神に適応させることができる。
【符号の説明】
【0082】
12 印刷ソフトウエア
14 プリントヘッドアクチュエータ
16 コントローラ
28 バイオインクリザーバ
48 ポリマー基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に生体反応性構造体を印刷する方法であって、
人の副産物に反応する指標材料を含むインクを受け取る段階と、
非接触プリントヘッドを使用して基板上に前記インクを堆積させ、医療診断に使用される生体反応性構造体を含む3次元構造体を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基板は、ポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インクを硬化させる「紫外(UV)」光を使用する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記インクは、導電材料を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
使用する段階は、UV光源が連結された圧電プリントヘッドを使用する段階を含み、
前記UV光源は、コントローラと通信する、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記圧電プリントヘッドとエッチング液のリザーバとを使用して前記ポリマー材料を選択的にエッチングし、それによって1つ又はそれよりも多くのエッチングされた特徴部がその上又は中にある基板を作成する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ又はそれよりも多くの特徴部は、1つ又はそれよりも多くの微小流体チャンネルを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記圧電プリントヘッドを使用して、前記1つ又はそれよりも多くのエッチングされた特徴部に対する所定の空間関係で前記インクを選択的に堆積させる段階を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記インクは、非ニュートン流体を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記圧電プリントヘッドと液化レンズ材料を有するリザーバとを使用してマイクロレンズを前記基板上に印刷する段階を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プリントヘッドとコントローラとに連結されてUV光を出力するようになったデバイスを通じて、印刷された液化レンズ材料を硬化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プリントヘッドは、光ファイバストランドに連結された「ドロップ・オン・デマンド(DOD)」プリントヘッドを含み、
前記光ファイバストランドは、UV光を伝達するようになっている、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基板は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記インクは、1つ又はそれよりも多くの光反応性化合物によって特徴付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記インクは、該インクがUV光を通じて硬化した後に耐える前記ポリマー基板との架橋結合を形成するようになっていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記圧電プリントヘッドは、印刷中に前記ポリマー基板に接触しないようになっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記圧電プリントヘッドは、前記ポリマー基板から1/2インチよりも遠くに離れたままであるようになっていることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記プリントヘッドは、1つ又はそれよりも多くのプリントヘッドノズルから前記インク及び前記指標材料を押し出すことを容易にするために音波を出力するようになった圧電結晶を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項19】
圧電プリントヘッドと、
前記圧電プリントヘッドに連結された「紫外(UV)」光源と、
前記圧電プリントヘッドと前記UV光源とに通信するコントローラと、
前記圧電プリントヘッドに連結されたインクリザーバと、
を含み、
前記インクリザーバは、生体反応性指標材料を含有するインクを含み、該インクは、前記UV光源からのUV光の印加に応答して硬化するようになっている、
ことを特徴とする圧電印刷装置。
【請求項20】
前記インクは、ポリマー基板と結合するようになった1つ又はそれよりも多くの成分を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記インクは、生体材料を含有する導電インクを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記インクは、「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)」反応剤を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記インクは、「低密度リポタンパク質」と反応する指標材料を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項24】
ポリマー基板と、
前記ポリマー基板をエッチングするのに十分なエッチング液を収容する第1のリザーバと、
材料の上に又はその近くに配置された生体サンプルの特性の検出を容易にするようになった生体反応性指標材料を含むインクを収容する第2のリザーバと、
前記第1のリザーバと前記第2のリザーバとに流体連通する圧電プリントヘッドと、
前記ポリマー基板のエッチングを前記エッチング液のそれへの付加を通じて可能にして該ポリマー基板上又は内に3次元構造体を作成し、それに応答してエッチングされた基板をもたらすために前記プリントヘッドを制御するようになったコントローラと、
を含むことを特徴とする圧電印刷システム。
【請求項25】
前記コントローラは、更に、前記基板上に前記指標材料を選択的に堆積させるようになっていることを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
1つ又はそれよりも多くの特徴部をポリマー基板上に印刷する方法であって、
圧電プリンタを使用してポリマー基板内又は上に微小流体チャンネルを形成する段階と、
前記圧電プリンタを使用してレンズ材料を前記ポリマー基板上に印刷する段階と、
前記圧電プリンタの1つ又はそれよりも多くプリントヘッドに連結された「紫外(UV)」光源を使用して前記レンズ材料を選択的に硬化させ、該レンズ材料を前記ポリマー基板に結合させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
使用する段階は、圧電プリントヘッドの1つ又はそれよりも多くのノズルを通じてエッチング液を選択的に出力する段階と、前記UV光源を使用して単一の印刷通過で前記ポリマー基板からエッチング液を気化する段階とを更に含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
ポリマー基板上に印刷する方法であって、
エッチング液と連通した圧電プリントヘッドを使用して、ポリマー基板に1つ又はそれよりも多くの3次元特徴部を選択的にエッチングする段階と、
化学的指標を含有するインクと連通した前記圧電プリントヘッドを使用して、前記1つ又はそれよりも多く3次元特徴部との所定の関係で該インクを前記ポリマー基板上に選択的に印刷する段階と、
紫外光源を使用して、前記ポリマー基板上に堆積したインクを硬化させる段階と、
単一の印刷通過で前記段階を実行する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
1つ又はそれよりも多くの望ましい特徴部をポリマー基板上に作成する方法であって、
印刷デバイスを通じて行われるエッチング液の選択的な付加を通じてポリマー基板を選択的にエッチングし、それに応答してエッチングされた微小流体チャンネルをもたらす段階と、
前記ポリマー基板上にレンズ材料を選択的に堆積させる段階と、
紫外光の印加を通じて前記レンズ材料を硬化させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
単一の印刷通過で請求項29に記載の段階のうちの2つ又はそれよりも多くを実行する段階を更に含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記印刷デバイスを通じて前記ポリマー基板上にインクを堆積させる段階を更に含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記印刷デバイスは、圧電プリントヘッドを含むことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記印刷デバイスは、圧電プリンタを含むことを特徴とする請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−518188(P2012−518188A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551194(P2011−551194)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/024494
【国際公開番号】WO2010/096501
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(508056165)ソニー ディーエーディーシー ユーエス インク (5)
【Fターム(参考)】