説明

生体情報取得装置

【課題】生体に照射光を照射した際に、生体内での拡散作用により生体外に放出される光束を再利用することができ、照射光の利用効率を向上させることが可能となる生体情報取得装置を提供する。
【解決手段】被検体である生体に光束を照射する光源と、該光束の生体への照射に基づいて出力される信号を検出する検出器と、を有する生体情報取得装置であって、
前記光束の生体への照射によって該生体から外部に放出される光束を反射する反射部材を備え、
前記反射部材は、前記生体の表面における前記光束の照射領域に対して、前記光源よりも近い位置で、該照射領域の上方の少なくとも一部を覆うように配置され、且つ、該照射領域と同等若しくはそれ以上の大きさとされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を利用した生体情報取得装置に関し、特に生体内における光拡散により生体外部に放出された光束を生体に再照射し光エネルギーの利用効率を高める技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体に対して非侵襲、且つ透過率の高い近赤外光を用いて、生体内の情報を可視化するための研究開発が進められている。
生体構成要素である、水・脂肪・血管中のヘモグロビンなどは、近赤外の波長帯で特有のスペクトルを有する。
そのため、これらの構成要素に起因する吸収係数の空間分布を可視化し、生体内の機能情報を取得する研究が注目を集めている。
【0003】
生体内の光吸収検出手法には、生体内を透過した光束を直接計測する光拡散計測(DOT:Diffuse Optical Tomography)や光音響効果を用いた光音響計測(PAT:Photo Acoustic Tomography)等が挙げられる。
PATでは、光源から発生したパルス光を生体に照射し、生体内で伝播・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した生体組織から発生した音響波を検出する。すなわち、腫瘍などの被検部位とそれ以外の組織との光エネルギーの吸収率の差を利用し、被検部位が照射された光エネルギーを吸収して瞬間的に膨張する際に発生する弾性波をトランスデューサで受信する。この検出信号を解析処理することにより、生体内の光学特性分布、特に、光エネルギー吸収密度分布を得ることができる。
超音波は光と比較すると生体中での直進性が高いため、超音波検出を行う光音響計測装置は高い空間解像度を有する。
【0004】
光音響効果を用いた生体情報イメージング装置として、特許文献1のような装置が提案されている。
この特許文献1の装置では、集光機能を有するレンズを利用して生体中の所望の領域に集光させ、光エネルギーを効率的に利用して光音響信号を検出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0184042号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来例による光音響効果を用いた生体情報イメージング装置によれば、生体内に強い光エネルギーを与えることにより強い音響波信号を取得することができる。
しかしながら、このような光音響効果による場合には、生体深部からの音響波信号は、到達する光束の光エネルギーが減衰するため信号強度が低下するという課題を有している。
そのため、深部観察のためには光源に高出力のパルス光源発生装置を用いる必要が生じるが、この光源出力には限界があり、更に高価格となる。また、高出力になるにつれて出力不安定性等の問題も生じる。
したがって、深部観察能を高めるためには、より効果的に光エネルギーを利用することが望まれる。
【0007】
このような効果的な光エネルギーの利用の一つとして、生体内の拡散作用によって生体外に放出される光束である後方散乱光を再利用することにより、光エネルギーの利用効率の向上が期待できる。
すなわち、生体内に照射された光束は生体内の強い拡散作用により直進性を失い、後方散乱により光束の一部は照射領域及びその近傍から生体外へと放射される。この放出される光束を再利用することにより、信号強度の向上が期待できる。一方、特許文献1に記載の手法は、上記したように集光機能を有するレンズにより生体中の所望の領域に集光させるものである。
このような手法によれば、光束を生体に直接照射して光エネルギーの利用効率を向上させることはできるが、上記した後方散乱光を再利用するために有効に機能させることはできない。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、生体に照射光を照射した際に、生体内での拡散作用により生体外に放出される光束を再利用することができ、照射光の利用効率を向上させることが可能となる生体情報取得装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、つぎのように構成した生体情報取得装置を提供するものである。
本発明の生体情報取得装置は、被検体である生体に光束を照射する光源と、該光束の生体への照射に基づいて出力される信号を検出する検出器と、を有する生体情報取得装置であって、
前記光束の生体への照射によって該生体から外部に放出される光束を反射する反射部材を備え、
前記反射部材は、前記生体の表面における前記光束の照射領域に対して、前記光源よりも近い位置で、該照射領域の上方の少なくとも一部を覆うように配置され、且つ、該照射領域と同等若しくはそれ以上の大きさとされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生体に照射光を照射した際に、生体から外部に放出される光束を反射部材により反射させ、再度生体へ射出することによって生体外に放出される光束を再利用することができ、照射光の利用効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例1における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例の断面図。
【図2】本発明の実施例1における照射領域の大きさと反射部材の大きさの関係を示す上面図。
【図3】本発明の実施例2における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例の断面図。
【図4】本発明の実施例3における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例の断面図。
【図5】本発明の実施例4における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例の断面図。
【図6】後方散乱されて放出される光分布を確認するための後方散乱分布測定モデル。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態における生体情報取得装置について説明する。
本実施形態の生体情報取得装置は、被検体である生体に光束を照射する光源と、該光源による光束の生体への照射に基づいて出力される信号を検出する検出器と、該生体から外部に放出される光束を反射する反射部材と、を備える。
そして、上記検出器により得られる信号を処理することによって、様々な生体情報を計測することができる。
その際、上記反射部材によって、生体に照射光を照射した際に、生体から外部に放出される光束を反射部材により反射させ、再度生体へ射出することによって照射光の利用効率を向上させる。この点については、後に詳しく説明する。
ここで用いられる検出器としては、超音波検出器を用いて音響波信号を検出する光音響計測や、光検出器を用い、超音波信号を生体に照射することで得られる変調光信号を検出する超音波光変調信号計測などが挙げられる。
「光束の生体への照射に基づいて出力される信号」としての、パルス光を照射することにより被検体内部の局所領域から生じる音響波を検出する音響波検出器を備えれば、PAT計測が可能である。一方、「光束の生体への照射に基づいて出力される信号」として、生体内を伝播・拡散した微弱光あるいは超音波で変調された変調光を検出する光検出器を備えれば、DOT計測やAOT計測などが可能である。
DOTは、光源から生体に光を照射して、生体内を伝播・拡散した微弱光を高感度な光検出器により検知し、その検知信号から生体内の光学特性値分布をイメージングする技術である。
音響光学トモグラフィ(AOT:Acousto−Optical Tomography)では、生体組織内部に光を照射すると共に局所領域に集束した超音波を照射し、超音波によって光が変調される効果(音響光学効果)を利用し、変調光を光検出器で検出する。
また、光エネルギーの吸収に応じた生体組織のX線位相変化を検出することも可能である。
ここでは、主に音響波検出器を用いた光音響計測に関して説明するが、光エネルギーの効率的な利用を要求される各種生体情報取得装置への適用も可能である。
【0013】
光音響計測装置には、光源として主にパルスレーザーが利用される。
光源にレーザーを用いる場合、生体表面に許容される単位面積当たりの照射エネルギーである最大許容露光量(Maximum permissible exposure;MPE)が、レーザー取扱い上の国際規約として規定されている。
一方、強い光エネルギーを生体に照射するほど強い音響波信号を取得することが可能である。故に、許容される放射露光量を広い範囲に照明し、多くの光エネルギーを照射することが好ましい。
【0014】
生体に照射された光束は生体内部の細胞組織等により強く拡散されて直進性を失い、一部後方散乱されて生体外部に放出される。
生体同等の光学特性からなる一様な拡散体に光束を照射した場合、生体における拡散作用のため後方散乱した多くの光束が、生体外部に放出される。
これらを、図6に示すようなモデルを用いて、後方散乱されて放出される光分布を光線追跡手法であるモンテカルロシミュレーションにより確認した。
φ5mmの光源601を用意し、生体同等の拡散体603に対して斜照射によって光束602を照射し、照射領域前面に検出面604を配置した。
放出した光束は、入射角度に関わらず照射領域直上に強い光量分布をもち、拡散係数に依存するが、一定の広がり角度を有して検出面を照射する。
すなわち、一度生体に入射した光束は生体内部で拡散されるため、照射領域以上の範囲から適当な角度で生体外に放出される。
【0015】
上記した「適当な角度」とは、個々の生体の有する拡散計数等の光学定数に依存するが、生体内で散乱を繰り返した光線は、指向性を失うため、一定の広がりを有し、且つかなりの広角で生体外へ放出される。
放出された光束を、反射部材を用いて効率的に再度生体に照射するためには、照射領域の法線方向上方、且つ生体近傍に反射部材を配置することが好ましい。
特に、照射領域同等若しくはそれ以上の大きさで、照射領域の上方全体を覆うように反射部材を配置することがより好ましい形態である。
照射領域以下の大きさの反射部材を用いた場合は、放出された光束の一部を反射させて再度生体へ射出することは可能であるが、多くの光束を反射できない。
また、効果的に反射させるためには、照射領域の非常に近い領域に反射部材を配置する必要があり構造上の制約を受ける。
ここで、反射部材としては、用いる光源の波長に応じて反射率の高い最適な部材を用いることが可能である。
特に、金属であるAlやAuは光音響を用いた生体計測装置に好適な可視光から近赤外光領域にかけて反射率の高い材料である。
また、使用する波長に応じて誘電体を用いた単層及び多層膜を用いることも可能である。
【0016】
本実施形態では、上記した生体外へ放出される光束を反射する反射部材の反射部の形状として、様々な形状のものを用いることが可能である。
生体から放出された光束は広がりを有するため、最初に生体に照射した照射領域に効率的に再照射するためには、反射部の形状を凹面状とすることが好ましい。凹面状にすることにより、広がった光束を所望の領域に集束できる。
一方、反射部材を生体近傍に配置する場合は、反射部の形状は平面状でも効果的な再照明が可能である。
また、最初に生体に照明した領域を含む、より広い領域を照明する場合は、平面状の反射部を用いることが好適である。
上記した反射部材の反射部の形状は、生体から放出され光束の放出角度に依存して変えると良い。
放出角度は、生体組織に基づく拡散係数によって左右されるため、測定部位や年齢及び性別等の要因にも左右されることとなる。
【0017】
一方、生体に照明した照明分布は生体内に伝搬する光束の光エネルギー分布に影響を与える。
光音響信号強度は吸収体の位置における光エネルギーの大きさに比例するため、測定した音響波信号から吸収体の吸収係数の強度分布を正確に画像化するには、生体内における光エネルギー分布を明らかにすることが望ましい。
しかしながら、生体の光学定数は不均一であり、光エネルギー分布を求めるのは容易ではない。
また、特に生体表面で不均一な照明分布を有する場合は、生体内部における正確な光分布を明らかにすることは非常に困難である。
光源から射出されるレーザー光に光束分布が存在する場合、既知の照明分布に対応して反射部材の形状を設計することにより、照明分布の均一化を図ることが可能である。
生体表面での照射光分布の均一化は、生体内部での光エネルギー分布の推測に寄与する。
【0018】
光音響効果を用いた生体情報取得装置では、被検体である生体に対して超音波検出器と照明位置を変えた配置の計測装置が提案されている。
すなわち、生体に対して超音波検出器と照明位置を対向させる場合や、超音波検出器と照明領域を同側に置く場合等がある。
特に、後者の同側配置の場合は、照明効率の観点から、生体近傍に配置する超音波検出器の検出面が面している生体表面に光束を照射することが好ましい。
このような配置とする場合、生体外に放出する光束は超音波検出器の前面に向かって放出されるため、反射部材の配置としては、超音波検出器と照射面の間に配置することが好ましい。
このような場合、反射部材に要求さる必要条件として、音響波信号に対する透過性を確保することが挙げられる。
【0019】
音響波を透過する反射部材とは、透過する音響波の減衰が非常に少ない部材である。
反音響波減衰率の少ない材料、若しくは音響波減衰しやすい材料でも音響波の波長に対して十分薄い部材で構成することにより、音響波に対する透過性を確保することができる。
反射部材に誘電体膜を用いる場合は比較的厚い部材とすることも可能であるが、反射膜として汎用性の高い金属膜を用いる場合は、厚みを制御することが必要である。
超音波検出を行う際は、生体組織と超音波検出器の間の音響整合をとるために音響整合材料を備えおり、反射部材は音響波整合部材と接して配置している。
ここで、生体組織の音響インピーダンスは水の音響インピーダンスに近い値であり、1.5x106 kg・m-2・sであり、音速ではおよそ1500m・s-1となる。
【0020】
本実施形態で用いる超音波検出器の周波数は、1〜50MHz程度であり、1波長の長さに換算すると1.5mm〜30um程度となる。
音響波減衰の大きな材料を反射部材に用いる場合、その材料の厚さを音響波の波長の1/30以下とすることで、使用する材料に依らず音響波の透過性を高める事が可能である。
本実施形態では、音響波に対する透明性の基準として反射部材の厚さを音響波の波長の1/30以下であることが好ましいが、この厚さが必要条件である訳ではない。
上記したように、1/30以上の厚みでは音響波信号の透過率は徐々に低下するが、検出信号として十分な強度が得られる場合は、本実施形態で規定する厚み以上にすることも可能である。
因に、生体組織内では、周波数10MHzの音響波信号の1波長はおよそ150umであり、反射部材の厚さを5um以下とすることが好ましい。
【実施例】
【0021】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
図1を用いて、本発明の実施例1における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例について説明する。
光源101から放射される光束102が生体を模倣したファントム105を照射する。
ここで、最初に照射した照射領域104に対して反射部材103を、生体近傍、且つ照射領域104の直上に配置する。
図2に、照射領域の大きさと反射部材の大きさの関係を示す。
照射領域201に対して反射部材202の方が大きく、被検体表面の上方から見たときに反射部材202が照射領域201を包含している。また、光源101は照射領域104に対して反射部材103より遠方に配置する。
【0022】
ここで、光源101には1064nmのNd:YAGレーザーを用いた。
反射部材はガラス素材にAu、Al及び1064nmの波長に適した誘電体多層膜からなる反射膜をコートしたガラス製ミラーを用意した。
ファントム105は均一な拡散係数となるように水で薄めた10%イントラリピッド溶液を用いた。
イントラリピッド溶液内部に照射面から2cmの位置に球状吸収体106を配置した。対向側に超音波検出器107を配置し光音響波信号を測定した。
反射部材がない場合と比較して、上記反射部材103を配置した場合は光音響信号強度が大きくなり、光照射量の増加により光音響信号が増大した。
【0023】
[実施例2]
図3を用いて、本発明の実施例2における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例について説明する。
図3において、301は光源、302は光束、303は反射部材、304は照射領域、305は被検体(ファントム)、306は吸収体、307は超音波検出器である。本実施例において、反射部材303以外の構成は、基本的に実施例1の構成と同様である。
本実施例では、反射部材における反射部を凹面鏡で構成した。
光音響波信号は、反射部材がない場合と比較して顕著な増加が見られた。反射部材の反射部の形状が凹面形状であるため、生体から広がりをもって拡散した光を照射領域近傍に向けて効率的に最照射することが可能となる。
特に、反射部材303を照射領域304から離れた位置に配置した場合に、実施例1の平面状の反射部による反射部材よりも、より顕著な光音響信号の増大効果がみられた。
【0024】
[実施例3]
図4を用いて、本発明の実施例3における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例について説明する。
図4において、401は光源、402は光束、403は反射部材、404は照射領域、405は被検体(ファントム)、406は吸収体、407は超音波検出器である。
本実施例において、反射部材403の反射部の一部に孔を設け、その孔より光束402を被検体405に向けて照射するようにした以外の構成は、基本的に実施例2の構成と同様である。
照射領域404の上方全面を反射部材403が覆っていないため、測定した光音響は信号の増加効果は劣るが、反射部材を設けない場合と比較すると顕著な効果が観測された。
このような反射部材を用いることにより、入射光を生体に対して垂直に近い傾きで照明することが可能となり、様々な形態の光音響計測装置に適用することが可能となる。
実施例3では、反射部材403に孔が一つあいたケースを例に示したが、多くの孔を設け光ファイバー等で分岐した多数の光を照射することも可能である。
また、孔のサイズは小さいほうが好ましいことは言うまでもない。従って、反射部材403の孔の部分で光束を一度集光させて被検体405に照明するような形態をとることも可能である。
【0025】
[実施例4]
図5を用いて、本発明の実施例4における反射部材を備えた生体情報取得装置の構成例について説明する。
図5において、501は光源、502は光束、503は反射部材、504は照射領域、505は被検体(生体)、506はスタンドオフ(音響整合部材)、507は超音波検出器、508は吸収体である。
本実施例では、被検体505に対して超音波検出器507と光源501を同側に配置した。
また、反射部材503は超音波検出器507と照射領域504の間に配置した。このような配置の場合、反射部材は、光束を反射させるが音響波を透過させる性質が必要である。
このため、音響波減衰の少ない薄い樹脂フィルムに5ミクロンの膜厚のAl膜を蒸着した反射部材503を超音波検出器507の前面に取り付けた。
また、光束502を超音波検出器507の下部にある被検体505に照射するため、音響整合材料506からなるスタンドオフを設けた。
反射部材がない場合と比較して音響波信号が増大し、反射部材を配置することによる光照射量増大効果が見られた。
【符号の説明】
【0026】
101:光源
102:光束
103:反射部材
104:照射領域
105:被検体(ファントム)
106:吸収体
107:超音波検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体である生体に光束を照射する光源と、該光束の生体への照射に基づいて出力される信号を検出する検出器と、を有する生体情報取得装置であって、
前記光束の生体への照射によって該生体から外部に放出される光束を反射する反射部材を備え、
前記反射部材は、前記生体の表面における前記光束の照射領域に対して、前記光源よりも近い位置で、該照射領域の上方の少なくとも一部を覆うように配置され、且つ、該照射領域と同等若しくはそれ以上の大きさとされていることを特徴とする生体情報取得装置。
【請求項2】
前記光束の生体への照射が、前記生体の表面に対する斜照射であり、
前記反射部材が、前記斜照射による光束を遮ることがなく、前記照射領域の上方全面を覆う位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報取得装置。
【請求項3】
前記反射部材が、金属または誘電体により構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体情報取得装置。
【請求項4】
前記反射部材は、前記生体から外部に放出される光束を反射する反射部が凹面形状に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の生体情報取得装置。
【請求項5】
前記検出器が、前記信号としての音響波を検出する音響波検出器であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の生体情報取得装置。
【請求項6】
前記反射部材が、音響波を透過する部材で構成されており、該反射部材が前記音響波検出器と前記照射領域の間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の生体情報取得装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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