説明

生体情報測定装置、生体情報測定装置の制御方法、および、生体情報測定システム

【課題】着衣状態であるか否かを体重とともに一覧表示しても、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせること。画像を記憶する場合よりも記憶容量が少なくて済み、製造コストを抑えること。
【解決手段】生体情報測定装置は、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定し、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを備える。制御部は、撮像部を制御して被測定者の画像を撮像し(ステップS104,S105)、撮像された画像の被測定者が着衣状態であるか否かを判定し(ステップS111)、体重測定部を制御して体重を測定し(ステップS106)、判定された着衣状態であるか否かの判定結果および測定された体重を対応付けて記憶部に記憶させる(ステップS117)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生体情報測定装置、生体情報測定装置の制御方法、および、生体情報測定システムに関し、特に、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定装置、生体情報測定装置の制御方法、および、生体情報測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の体重を測定する体重計や体組成計などの生体情報測定装置においては、測定した体重の履歴を記憶しておくものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献に記載の体組成計によれば、体重とその体重を測定したときのユーザの画像とを対応させて記憶する。このため、その体重を測定したときのユーザの着衣状態などの状態がわかるので、ユーザはその体重値がどのような状態で測定されたか判断できる。
【0004】
また、最近、体重の日内変動を測定管理可能な体重計も開発されている(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−195744号公報
【特許文献2】特開2008−304421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の体組成計においては、各体重測定時の着衣状態は確認できるが、着衣状態か否かはユーザによって確認しなければならないといった問題があった。また、時系列的な体重変化を確認する場合には、その変化が着衣の重量に影響を受けたものであるかが判り難いといった問題があった。
【0007】
また、特許文献2のような体重計においては、日内の体重の変動は500g程度であるので、着衣の重量の影響を考慮することが重要となる。
【0008】
この発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的の1つは、体重の変化を管理する場合に、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせることが可能な生体情報測定装置、生体情報測定装置の制御方法、および、生体情報測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、この発明のある局面によれば、生体情報測定装置は、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定し、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを備える。
【0010】
制御部は、撮像部を制御して被測定者の画像を撮像する撮像制御部と、撮像制御部によって撮像された画像の被測定者が着衣状態であるか否かを判定する判定部と、体重測定部を制御して体重を測定する体重測定制御部と、判定部によって判定された着衣状態であるか否かの判定結果および体重測定制御部によって測定された体重を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御部とを含む。
【0011】
好ましくは、制御部は、さらに、判定部によって着衣状態であると判定された場合、撮像制御部によって撮像された画像から被測定者の衣服に応じた風袋値を算出する算出部と、体重測定制御部によって測定された体重から、算出部によって算出された風袋値の分を補正する補正部とを含む。記憶制御部は、補正部によって補正された体重をさらに対応付けて記憶部に記憶させる。
【0012】
さらに好ましくは、算出部は、判定部によって着衣状態であると判定された場合、撮像制御部によって撮像された画像から衣服の特徴を抽出する抽出部と、抽出部によって抽出された特徴に基づいて衣服の種類を判別する判別部と、判別部によって判別された衣服の種類に応じて風袋値を算出する風袋値算出部とを含む。
【0013】
好ましくは、判定部は、着衣状態でないときの被測定者の輪郭と、撮像制御部によって撮像された画像の被測定者の輪郭とを比較することによって、着衣状態であるか否かを判定する。
【0014】
好ましくは、生体情報測定装置は、表示部をさらに備える。制御部は、さらに、判定部によって着衣状態でないと判定された場合、撮像制御部によって撮像された画像を、体重測定制御部によって測定された体重と並べて表示するよう表示部を制御する表示制御部を含む。
【0015】
この発明の他の局面によれば、生体情報測定装置の制御方法は、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを備え、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定装置の制御方法である。
【0016】
制御部が、撮像部を制御して被測定者の画像を撮像するステップと、撮像された画像の被測定者が着衣状態であるか否かを判定するステップと、体重測定部を制御して体重を測定するステップと、判定された着衣状態であるか否かの判定結果および測定された体重を対応付けて記憶部に記憶させるステップとを含む。
【0017】
この発明のさらに他の局面によれば、生体情報測定システムは、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定し、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを含む。
【0018】
制御部は、撮像部によって撮像された被測定者の画像の入力を受付ける画像入力部と、画像入力部によって受付けられた画像の被測定者が着衣状態であるか否かを判定する判定部と、体重測定部によって測定された体重の入力を受付ける体重入力部と、判定部によって判定された着衣状態であるか否かの判定結果および体重入力部によって受付けられた体重を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御部とを含む。
【発明の効果】
【0019】
この発明に従えば、被測定者が着衣状態であるか否かが判定され、その判定結果と測定された体重とが対応付けられて記憶される。このため、体重の変化を管理する場合に、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせることが可能な生体情報測定装置、生体情報測定装置の制御方法、および、生体情報測定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の実施の形態における体重体組成計を示す外観図である。
【図2】この実施の形態における体重体組成計を用いてユーザが体重および体組成を測定するときの測定状態を示す図である。
【図3】この実施の形態における体重体組成計の構成の概略を示すブロック図である。
【図4】この実施の形態における体重体組成計によって実行される体重測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】この実施の形態の変形例における表示部に表示される画面の第1の例を示す図である。
【図6】この実施の形態の変形例における表示部に表示される画面の第2の例を示す図である。
【図7】この実施の形態の変形例における表示部に表示される画面の第3の例を示す図である。
【図8】この実施の形態の変形例における測定履歴の表形式の画面の例を示す図である。
【図9】この実施の形態の変形例における測定履歴のグラフ形式の画面の第1の例を示す図である。
【図10】この実施の形態の変形例における測定履歴のグラフ形式の画面の第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0022】
図1は、この発明の実施の形態における体重体組成計100を示す外観図である。図1を参照して、体重体組成計100は、ユーザの足を載置可能な載置部10と、ユーザの手で保持可能な保持部20と、載置部10および保持部20とを電気的に接続するためのケーブル30とを備える。
【0023】
載置部10は、上面に、電流印加用の電極153A,153Bと、電圧測定用の電極154A,154Bと、保持部20の収納部11とを備える。また、載置部10は、収納部11と反対側の縦の面である正面に、電源スイッチ141を備える。さらに、載置部10は、収納部11の内部に、ケーブル30を巻き取るための巻取り機構を備える。
【0024】
電流印加用の電極153A,153Bは、ユーザが体重体組成計100に載ったときに、それぞれ、左足および右足の裏面の爪先側が接するように配置される。電圧測定用の電極154A,154Bは、ユーザが体重体組成計100に載ったときに、それぞれ、左足および右足の裏面の踵側が接するように配置される。
【0025】
なお、電流印加用の電極153A,153Bが、踵側に配置されて、電圧測定用の電極154A,154Bが、爪先側に配置されるようにしてもよい。
【0026】
保持部20は、本体部21と、ユーザが左手および右手で握るための略円筒形状のグリップ部22とを備える。グリップ部22は、電流印加用の電極151A,151Bと、電圧測定用の電極152A,152Bと、個人番号スイッチ145A〜145Dと、撮影ボタン146と、カメラ部190とを備える。
【0027】
電流印加用の電極151A,151Bは、グリップ部22の本体部21から近い側の円周面に沿って、ユーザがグリップ部22を握ったときに掌に接するように設けられる。電圧測定用の電極152A,152Bは、グリップ部22の本体部21から遠い側の円周面に沿って、ユーザがグリップ部22を握ったときに掌に接するように設けられる。
【0028】
なお、電流印加用の電極151A,151Bが、本体部21から遠い側に設けられて、電圧測定用の電極152A,152Bが、本体部21から近い側に設けられるようにしてもよい。
【0029】
個人番号スイッチ145A〜145Dのうち、第1番目および第2番目のユーザをそれぞれ選択するための個人番号スイッチ145A,145Bは、電流印加用の電極151Aの内側に設けられ、第3番目および第4番目のユーザをそれぞれ選択するための個人番号スイッチ145C,145Dは、電流印加用の電極151Bの内側に設けられる。
【0030】
撮影ボタン146は、グリップ部22の第3番目および第4番目のユーザをそれぞれ選択するための個人番号スイッチ145C,145Dの下に設けられる。カメラ部190は、グリップ部22の中央部に設けられる。
【0031】
本体部21は、表示部130と、表示切換設定ボタン142と、下方向操作ボタン143と、上方向操作ボタン144とを備える。
【0032】
図2は、この実施の形態における体重体組成計100を用いてユーザ1が体重および体組成を測定するときの測定状態を示す図である。図2を参照して、体重および体組成を測定する場合、ユーザ1は、素足で、左右の足の裏面の、爪先側がそれぞれ電流印加用の電極153A,153Bに接し、踵側がそれぞれ電圧測定用の電極154A,154Bに接するように、体重体組成計100の載置部10の上面に載る。
【0033】
そして、ユーザ1は、左手および右手でグリップ部22を握り、グリップ部22を上に引き上げながら、背筋と膝とを伸ばし直立姿勢となり、腕を体の前で水平に上げ、ひじをまっすく伸ばし、腕と胴とが略90°をなすようにする。
【0034】
図3は、この実施の形態における体重体組成計100の構成の概略を示すブロック図である。図3を参照して、体重体組成計100は、制御部110と、メモリ120と、表示部130と、操作部140と、計時部160と、電源部170と、引出量検出部181と、角度検出部182と、カメラ部190と、電流印加用の電極151A,151B,153A,153Bと、電圧測定用の電極152A,152B,154A,154Bと、高周波定電流発生回路155と、体重計測部156と、入力切替回路157と、A/D(Analog/Digital)変換回路158とを備える。
【0035】
制御部110、メモリ120、表示部130、電源スイッチ141を除く操作部140、計時部160、電源部170、カメラ部190、電流印加用の電極151A,151B、電圧測定用の電極152A,152B、高周波定電流発生回路155、入力切替回路157、および、A/D(Analog/Digital)変換回路158は、保持部20に含まれる。引出量検出部181、角度検出部182、電流印加用の電極153A,153B、電圧測定用の電極154A,154B、および、体重計測部156は、載置部10に含まれる。
【0036】
ケーブル30には、保持部20に含まれる構成と載置部10に含まれる構成とを接続するための信号線および電力線が含まれる。
【0037】
なお、保持部20および載置部10への各構成の振分けは、これに限定されず、他の振分けであってもよい。
【0038】
操作部140は、前述した、電源スイッチ141と、表示切換設定ボタン142と、下方向操作ボタン143と、上方向操作ボタン144と、個人番号スイッチ145A,145B,145C,145Dと、撮影ボタン146とを含み、これらのスイッチが操作されたことを示す操作信号を制御部110に送信する。
【0039】
メモリ120は、測定結果などの情報を記憶する。なお、本実施の形態において、メモリ120は、たとえば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only
Memory)を含んでおり、後述するユーザの個人データ、測定日、測定時刻、体組成、および、体重などの測定結果は、このEEPROMに格納される。
【0040】
また、メモリ120は、ユーザ1によって予め設定される個人データとして、ユーザ1の個人番号ごとに、身長、性別、誕生年、誕生月、および、誕生日を記憶する。
【0041】
ここで、個人データは、本実施の形態において、ユーザ1の体組成を計算する際に必要となる少なくともユーザ1の身長および体重の身体情報を含み、より好ましくは、身長および体重に加え、年齢および性別を含む。本実施の形態においては、個人データには、身長、体重、性別および年齢を計算するための誕生年月日が含まれる。
【0042】
体重体組成計100では、身体特定情報のうち体重については、体重計測部156によって計測することができる。したがって、体組成計測のために、本実施の形態では、ユーザ1により予め他の3つの個人データ(身長,性別,年齢を計算するための誕生年月日)が操作部140を用いて入力される。
【0043】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)および内部メモリを含み、内部メモリに記憶されたプログラムに従ってCPUが内部メモリをワークエリアとして、データの演算および体重体組成計100の各部の制御を行なう。
【0044】
表示部130は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)で構成されるディスプレイを含み、制御部110によって制御されて所定の情報を表示する。ディスプレイは、LCDに限定されず、EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなど他の種類のディスプレイであってもよい。
【0045】
高周波定電流発生回路155は、所定周波数の高周波定電流を発生し、電流印加用の電極151A,151B,153A,153Bに接しているユーザ1に高周波定電流を流す。
【0046】
電圧測定用の電極152A,152B,154A,154Bの間には、電流印加用の電極151A,151B,153A,153Bからユーザ1に高周波定電流が流されることにより、電位差が生じる。
【0047】
体重計測部156は、ロードセルで構成され、ユーザ1の体重を示す信号を、入力切替回路157に出力する。
【0048】
引出量検出部181は、ケーブル30が載置部10の巻取り機構から引出された長さを検出し、検出された長さを示す信号を、入力切替回路157に出力する。
【0049】
角度検出部182は、ケーブル30が体重体組成計100の上面に垂直な方向となす角度を検出し、検出された角度を示す信号を、入力切替回路157に出力する。
【0050】
入力切替回路157は、電圧測定用の電極152A,152B,154A,154Bより得られる電位差に基づく電圧信号、体重計測部156より得られる体重信号、引出量検出部181より得られる長さ信号、および、角度検出部182より得られる角度信号のいずれか1つに、後段のA/D変換回路158への入力を切替える。
【0051】
A/D変換回路158は、入力切替回路157より得られる電圧信号、体重信号、長さ信号、および、角度信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
【0052】
電源部170は、操作部140に含まれる電源スイッチ141が操作されることにより、体重体組成計100がオン状態にされると、制御部110および体重体組成計100の各部に電力を供給する。計時部160は、日付および時刻を計時する。
【0053】
カメラ部190は、制御部110によって制御されて、ユーザ1の画像を撮像する。撮像された画像データは、制御部110の内部メモリまたはメモリ120に記憶される。
【0054】
制御部110は、体重体組成計測制御部111と、着衣状態判定部112と、風袋処理部113と、測定結果記憶制御部114と、表示制御部115とを含む。
【0055】
なお、体重体組成計測制御部111、着衣状態判定部112、風袋処理部113、測定結果記憶制御部114、および、表示制御部115は、図4で説明する体重測定処理が制御部110によって実行されることにより、制御部110に構成されるものであってもよいし、制御部110の内部にハードウェア回路として構成されるものであってもよい。
【0056】
体重体組成計測制御部111は、A/D変換回路158から得られた電圧信号、体重信号、長さ信号、および、角度信号に基づいて、ユーザ1の生体情報として、体重および体組成を計測する。
【0057】
具体的には、体重体組成計測制御部111は、まず、体重信号に基づいて体重を算出する。次に、体重体組成計測制御部111は、高周波定電流発生回路155を制御して、電流印加用の電極151A,151B,153A,153Bからユーザ1に高周波定電流を流し、入力切替回路157を制御して、A/D変換回路158への入力を電圧測定用の電極152A,152B,154A,154Bのそれぞれの2極間の電位差に基づく電圧信号、長さ信号および角度信号に切替えて、高周波定電流発生回路155で発生された高周波定電流の電流値と、A/D変換回路158から得られる2極間の電位差に基づく電圧信号と、長さ信号と、角度信号とに基づいて、公知の方法に従って、インピーダンスを算出する。
【0058】
そして、体重体組成計測制御部111は、算出した、体重、および、インピーダンス、ならびに、予め設定された、身長、年齢、および、性別に基づいて、ユーザ1の体組成を計算する。体組成とは、体脂肪率、BMI、内臓脂肪レベル、基礎代謝、骨格筋率、および、体年齢などを含む生体情報である。また、体組成の算出のためには、予め体重を測定する必要がある。
【0059】
着衣状態判定部112は、カメラ部190によって撮像されたユーザ1の画像に基づいて、ユーザ1が着衣状態、つまり、衣服を着ている状態であるか否かを判定する。着衣状態であるか否かは、メモリ120に記憶された衣服を着ていない状態のユーザ1の輪郭と、撮像された画像のユーザ1の輪郭とを比較して、判別する。この輪郭を比較するアルゴリズムは、公知の方法を用いることができる。これにより、輪郭の一致度が所定値以上であれば、着衣状態でないと判別し、所定値未満であれば、着衣状態であると判別する。
【0060】
この体重体組成計100は、体組成を測定するときに、上述したように、保持部20を正しい姿勢で保持する必要があるため、カメラ部190で撮像されるユーザ1の画像は、撮影ごとに、ユーザ1の位置および大きさがほぼ同じとなるように撮像することができる。このため、輪郭の一致度も、ユーザの位置および大きさが撮影ごとに変化する場合と比較して、精度良く算出することができ、着衣状態であるか否かも、精度良く判別することができる。
【0061】
なお、下着を含めて何も着用していない場合を、着衣状態でないと判別するようにしてもよいし、下着のみを着用している場合を、下着を含めて何も着用していない場合に加えて、着衣状態でないと判別するようにしてもよい。
【0062】
風袋処理部113は、着衣状態判定部112によってユーザ1が着衣状態であると判別された場合、撮像されたユーザ1の画像からユーザ1の衣服に応じた風袋値を算出し、体重体組成計測制御部111によって測定された体重から、算出した風袋値の分を補正する(減算する)。
【0063】
具体的には、風袋処理部113は、着衣状態判定部112によってユーザ1が着衣状態であると判定された場合、撮像されたユーザ1の画像からユーザ1の衣服の特徴を抽出し、抽出した特徴に基づいて衣服の種類を判別し、判別した衣服の種類に応じて風袋値を算出する。
【0064】
たとえば、衣服の形状または測定日の月から夏用の衣服か冬用の衣服かを判別して、風袋値を、夏用であれば、500g、冬用であれば、1kgとする。
【0065】
また、医療機関または健康診断の場で着るような検査着の場合、男性用(たとえば、色が水色)もしくは女性用(たとえば、色がピンク色)、または、Lサイズ、MサイズもしくはSサイズなどの大きさに応じて、重さが定まっているので、衣服の色のヒストグラムと大きさとから、検査着の風袋値を算出できる。
【0066】
この場合、予め定められた検査着と異なる色、形状または表面性状(光沢、表面粗さなど)などが、衣服の特徴として抽出された場合は、検査着と異なる衣服である旨を報知したり、風袋値が算出できない旨を報知したり、正しい検査着の着用を促す旨を報知したりしてもよい。
【0067】
また、ユーザが特定の衣服(たとえば、寝巻)の画像と重さとを体重体組成計100のメモリ120に登録しておいて、撮像した画像のユーザが着用している衣服の形状、大きさ、色のヒストグラムおよび表面性状(光沢、表面粗さなど)から、特定の衣服であるか否かを判別して、特定の衣服であると判別した場合、予め登録した重さを風袋値とするようにしてもよい。
【0068】
このようにすれば、朝起きてすぐおよび夜寝る前などに体重を計測する場合に、寝巻を脱がなくても、正しい体重を計測することができる。また、体重に基づく正しい体組成を算出することができる。
【0069】
測定結果記憶制御部114は、測定日と、測定時刻と、体重体組成計測制御部111によって測定された体重と、風袋処理部113によって風袋処理がされた場合は風袋処理後の体重と、体重体組成計測制御部111によって算出された体組成と、風袋処理後の体重に基づいて体重体組成計測制御部111によって算出された体組成と、着衣状態であるか否かを示す情報とを対応付けて、メモリ120に記憶させる。
【0070】
また、測定結果記憶制御部114は、体組成の計算過程において用いられたケーブル30の引出し角度および長さ、または、それらに基づいて算出されたユーザ1の腕部の部位長および体幹部と脚部とを加えた部位長を、メモリ120に記憶させる。
【0071】
なお、メモリ120を消費するが、撮像されたユーザ1の画像も、対応付けて記憶させるようにしてもよい。ただし、本実施の形態の場合、着衣状態であったか否かは、ユーザ1の画像を記憶しなくても、記憶されている着衣状態であるか否かを示す情報によって特定することができる。
【0072】
また、測定結果記憶制御部114は、体重体組成計測制御部111によって測定された体重、および、風袋処理部113によって風袋処理がされた場合は風袋処理後の体重の両方をメモリ120に記憶させるようにした。しかし、これに限定されず、いずれか一方の体重を記憶させるようにしてもよい。また、いずれか一方の体重と風袋値とをメモリ120に記憶させるようにしてもよい。
【0073】
表示制御部115は、メモリ120に記憶されている、測定直後の体重および体組成、および、履歴の体重および体組成を表示部130に表示するよう制御する。
【0074】
なお、着衣状態であってもなくても、測定直後の体重と並べて、ユーザ1の画像を表示部130に表示させるようにしてもよい。しかし、着衣状態でないと判定された場合に、体重と並べてユーザ1の画像を表示させるようにすれば、ユーザに着衣状態でない自分の体型を体重とともに見せることができ、ダイエットの動機付けを、より強くユーザに与えることができるので、好ましい。
【0075】
図4は、この実施の形態における体重体組成計100によって実行される体重測定処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、ステップS101で、制御部110は、ケーブルの引出し角度および長さ、または、腕部の部位長および体幹部と脚部とを加えた部位長が、基準範囲内であるか否かを判断することによって、ユーザ1の姿勢が正しいか否かを判断する。
【0076】
基準範囲内であるか否かは、たとえば、履歴の平均値の所定割合の範囲内(99%〜101%の範囲内)であるか否かで判断する。
【0077】
姿勢が正しくないと判断した場合(ステップS101でNOと判断した場合)、ステップS102で、制御部110は、姿勢を正しくする旨を表示部130に表示させるよう制御する。その後、制御部110は、実行する処理をステップS101の処理に戻す。
【0078】
姿勢が正しいと判断した場合(ステップS101でYESと判断した場合)、ステップS103で、制御部110は、撮影の準備がよければ、撮影ボタン146を操作する旨を表示部130に表示させるよう制御する。
【0079】
そして、ステップS104で、制御部110は、撮影ボタン146が操作されたことを示す操作信号が入力されたことによって、撮影操作がされたか否かを判断する。
【0080】
撮影操作がされていないと判断した場合(ステップS104でNOと判断した場合)、制御部110は、ステップS104の処理を繰返す。撮影操作がされたと判断した場合(ステップS104でYESと判断した場合)、ステップS105で、制御部110は、カメラ部190を制御して、ユーザ1の画像を撮像して、撮像した画像をメモリ120または制御部110の内部メモリに一時的に記憶させるよう制御する。
【0081】
次に、ステップS106で、制御部110は、入力切替回路157を体重計測部156からの体重信号がA/D変換回路158に入力されるように切替えるように制御して、A/D変換回路158でデジタル信号に変換された体重信号に基づいて、体重を算出する。
【0082】
次いで、ステップS111で、記憶されたユーザ1の撮影画像に基づいて、図3で説明した判定方法に従って、ユーザ1の着衣状態を判定する。ステップS112で、制御部110は、ステップS111の判定の結果、着衣状態であるか否かを判断する。
【0083】
着衣状態であると判断した場合(ステップS112でYESと判断した場合)、制御部110は、図3で説明した方法に従って、ステップS113で、ステップS105で撮影されたユーザ1の画像からユーザ1の衣服の特徴を抽出し、ステップS114で、抽出した衣服の特徴に基づいて衣服の種類を判別し、ステップS115で、判別した衣服の種類に応じて風袋値を算出し、ステップS116で、算出した風袋値で、ステップS106で算出した体重を補正する。
【0084】
着衣状態でないと判断した場合(ステップS112でNOと判断した場合)、および、ステップS116の後、ステップS117で、制御部110は、ステップS106で算出した体重と、ステップS113からステップS116の風袋処理を実行した場合は風袋処理後の体重と、着衣状態であるか否かを示す着衣判定結果とを対応付けて、メモリ120に記憶させる。
【0085】
次に、ステップS118で、制御部110は、風袋処理を実行していない場合は、ステップS106で算出した体重、実行した場合は、ステップS116で補正した体重を表示部130に表示させるとともに、ステップS105で撮影したユーザ1の撮像画像も並べて表示部130に表示させるよう制御する。その後、制御部110は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
【0086】
(1) 以上説明したように、本実施の形態における体重体組成計100は、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報である体重および体組成を測定する生体情報測定装置であって、制御部110と、メモリ120と、体重計測部156と、カメラ部190とを備える。制御部110は、カメラ部190を制御してユーザ1の画像を撮像し、撮像された画像のユーザ1が着衣状態であるか否かを判定し、体重計測部156を制御して体重を測定し、着衣状態であるか否かの判定結果および測定された体重を対応付けてメモリ120に記憶させる。
【0087】
このため、着衣状態であるか否かを体重とともに一覧表示または履歴表示する場合であっても、着衣状態であったか否かを容易にユーザ1に知らせることができる。
【0088】
また、着衣状態であるか否かをユーザ1に知らせるために画像を記憶する必要がない。このため、画像を記憶する場合よりもメモリ120の容量が少なくて済み、製造コストを抑えることができる。
【0089】
(2) 制御部110は、さらに、着衣状態であると判定した場合、撮像された画像からユーザ1の衣服に応じた風袋値を算出し、測定された体重から、算出された風袋値の分を補正し、補正された体重をさらに対応付けてメモリ120に記憶させる。
【0090】
このため、ユーザが測定前に風袋値を手入力するものと比較して、この実施の形態の体重体組成計100によれば、風袋値を手入力する煩雑さを解消することができる。また、風袋値をユーザの主観的な判断により決定する場合と比較して、この実施の形態の体重体組成計100によれば、客観的に風袋値を決定することができる。
【0091】
また、精度良く体重を測定するためには、衣服を脱がないといけないが、この実施の形態の体重体組成計100によれば、ユーザが着衣のまま、自動で風袋処理を行なうことができ、衣服を脱がなくても精度良く体重を測定することができる。
【0092】
(3) 制御部110は、着衣状態であると判定した場合、撮像された画像から衣服の特徴を抽出し、抽出した特徴に基づいて衣服の種類を判別し、判別した衣服の種類に応じて風袋値を算出する。
【0093】
このため、衣服の特徴から衣服の種類を判別し、衣服の種類に応じて風袋値を算出するので、より正確でより客観的に風袋値を決定することができる。
【0094】
(4) 制御部110、メモリ120に記憶された着衣状態でないときのユーザの輪郭と、撮像された画像のユーザの輪郭とを比較することによって、着衣状態であるか否かを判定する。
【0095】
このため、ユーザの過去の輪郭と現在の輪郭とを比較することによって、着衣状態であるか否かを精度良く判定することができる。
【0096】
(5) 体重体組成計100は、表示部130をさらに備える。制御部110は、さらに、着衣状態でないと判定した場合、撮像された画像を、測定された体重と並べて表示するよう表示部130を制御する。
【0097】
このため、ユーザに着衣状態でない自分の体型を体重とともに見せることができるので、ダイエットの動機付けを、より強くユーザに与えることができる。
【0098】
次に、上述した実施の形態の変形例について説明する。
(1) 前述の実施の形態においては、体重体組成計100の発明として説明した。しかし、これに限定されず、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定装置であれば、他の装置であってもよく、体重体組成計100から体組成を計測する機能を除いたもの、つまり、体重計であってもよい。
【0099】
(2) 前述の実施の形態においては、上肢および下肢の両方に電流を流して体組成を計測する体重体組成計100について説明した。しかし、これに限定されず、下肢のみに電流を流して体組成を計測する体組成計に本発明を適用してもよいし、上肢のみに電流を流して体組成を計測する体組成計に本発明を適用してもよいし、上肢および下肢以外の部位に電流を流して体組成を計測する体組成計に本発明を適用してもよい。
【0100】
(3) 前述した実施の形態においては、着衣状態であるか否かを、着衣状態でないときのユーザ1の輪郭と、撮像された画像のユーザ1の輪郭とを比較することによって判別するようにした。
【0101】
しかし、これに限定されず、ユーザ1の輪郭で囲まれている範囲における肌色(たとえば、露出している部分、たとえば、顔、首などの肌色と類似する肌色)の占める割合を算出して、その割合が、所定値以上である場合に着衣状態であると判別して、所定値未満である場合に着衣状態でないと判別するようにしてもよいし、両判別方法を組合せて判別するようにしてもよい。
【0102】
(4) 風袋値によって補正した体重を表示する場合は、体重が補正値である旨を表示部130に表示するようにしてもよい。また、ユーザが着衣状態でないと判定した場合に体重を表示する場合は、体重が実測値である旨を表示部130に表示するようにしてもよい。これにより、ユーザに表示されている体重がどのような値であるかを知らせることができ、測定結果が補正値であるか実測値であるかをユーザに誤解させないようにすることができる。
【0103】
(5) 着衣状態であるか否かを判定した後に、ユーザに判定結果を確認するようにしてもよい。たとえば、着衣状態でないと判定した場合に、着衣状態でないと判定した旨を表示部130に表示して、ユーザに、判定結果が正しいか否かの入力を操作部140により求めるようにしてもよい。これにより、着衣状態であるか否かの判定結果をより正確なものとすることができる。
【0104】
(6) 衣服を判別した後に、判別した衣服の内容を表示部130に表示して、正しいか否かの入力をユーザから操作部140により受付けて、正しいとの入力を受付けた場合は、風袋処理で補正した体重を補正値として記憶して、正しくないとの入力を受付けた場合は、風袋処理で補正した体重を記憶しない、または、風袋処理をしていない旨とともに補正していない体重を記憶するようにしてもよい。
【0105】
このようにすれば、記憶された体重の履歴を後で確認するときに、実測値であるか補正値であるかをはっきりとユーザに確認させることができるので、測定結果をユーザに誤解させないようにすることができる。
【0106】
(7) たとえば、いくつかの衣服とその風袋値を予め登録しておき、衣服を判別した結果、複数の衣服のうちのいずれかであると判別された場合、それらの複数の衣服の選択肢を表示部130に表示して、操作部140によりユーザから選択を受付けて、選択された衣服について予め登録された風袋値を用いて、測定した体重の風袋処理をするようにしてもよい。
【0107】
これにより、衣服の種類を正確に特定することができ、特定された衣服について予め登録された風袋値を用いて風袋処理をするので、正確に風袋処理を行なうことができる。
【0108】
(8) 前述の実施の形態においては、体重体組成計100の発明として説明した。しかし、これに限定されず、体重体組成計100で図4の処理を実行する生体情報測定装置の制御方法の発明として捉えることができる。
【0109】
また、体重体組成計100で図4の処理を実行する生体情報測定装置の制御プログラムおよび生体情報測定装置の制御プログラムを記録した記録媒体の発明として捉えることができる。
【0110】
(9) 前述した実施の形態においては、図1および図4のステップS118で説明したように、風袋処理を実行した場合は、ユーザ1の撮像画像および補正後の体重、風袋処理を実行していない場合は、ユーザ1の撮像画像および補正前の体重を並べて表示部130に表示させるようにした。
【0111】
しかし、これに限定されず、後述する図5から図7までに示すように表示させるようにしてもよい。図5から図7は、それぞれ、この実施の形態の変形例における表示部130に表示される画面の第1から第3の例を示す図である。
【0112】
図5を参照して、この場合は、ユーザ1の撮像画像、補正前の体重、および、着衣があるか否かを示す情報、ならびに、着衣がある場合には風袋値が、表示部130に並べて表示される。
【0113】
図6を参照して、この場合は、ユーザ1の撮像画像、補正前の体重、および、着衣があるか否かを示す情報、ならびに、着衣がある場合には風袋値、および、補正後の体重が、表示部130に並べて表示される。
【0114】
図7を参照して、この場合は、着衣がある場合には、ユーザ1の撮像画像、着衣があるか否かを示す情報、風袋値、および、補正後の体重が表示部130に表示される。一方、着衣がない場合には、ユーザ1の撮像画像、着衣があるか否かを示す情報、補正前の体重が表示部130に並べて表示される。
【0115】
(10) 前述した実施の形態においては、図1および図4のステップS118で説明したように、測定直後の体重等およびユーザ1の撮像画像を表示部130に表示させるようにした。
【0116】
しかし、これに限定されず、メモリ120に記憶された測定履歴の体重等およびユーザ1の撮像画像を、表形式で、表示部130で表示させるようにしてもよい。または、メモリカードやUSBケーブル等で測定履歴を外部装置に出力し、外部装置で、測定履歴の体重等およびユーザ1の撮像画像を表示させるようにしてもよい。
【0117】
図8は、この実施の形態の変形例における測定履歴の表形式の画面の例を示す図である。図8を参照して、測定ごとの日付、実測体重、着衣があるか否かを示す情報、着衣重量(風袋値)、補正後の体重、および、ユーザ1の撮像画像が表示される。なお、ここでは、着衣がない場合のユーザ1の撮像画像は表示しないようにしているが、表示するようにしてもよい。
【0118】
(11) また、メモリ120に記憶された測定履歴の体重等を、グラフ形式で、表示部130または外部装置で表示させるようにしてもよい。図9および図10は、それぞれ、この実施の形態の変形例における測定履歴のグラフ形式の画面の第1および第2の例を示す図である。
【0119】
図9を参照して、この場合は、実測体重を白丸でプロットし、時系列順に細い破線で結んだグラフで表示され、着衣がない場合の実測体重を黒丸でプロットし、時系列順に太い実線で結んだグラフで表示される。
【0120】
図10を参照して、この場合は、実測体重を白丸でプロットし、時系列順に細い破線で結んだグラフで表示され、着衣がない場合は実測体重および着衣が有る場合は補正後の体重を黒丸でプロットし、時系列順に太い実線で結んだグラフで表示される。
【0121】
(12) 前述した実施の形態においては、制御部110、メモリ120、体重計測部156およびカメラ部190を含む体重体組成計100について説明した。しかし、これに限定されず、複数の装置から構成され測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定システムであって、複数の装置のうちのいずれかが、それぞれ、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とのいずれかを備えるものであってもよい。
【0122】
そして、制御部は、撮像部によって撮像された被測定者の画像の入力を受付け、受付けられた画像の被測定者が着衣状態であるか否かを判定し、体重測定部によって測定された体重の入力を受付け、判定された着衣状態であるか否かの判定結果および受付けられた体重を対応付けて記憶部に記憶させる。
【0123】
たとえば、生体情報測定システムが、パーソナルコンピュータと体重計とデジタルカメラとを含み、パーソナルコンピュータが、制御部と記憶部とを備え、体重計が、体重測定部を備え、デジタルカメラが、撮像部を備えるようにしてもよい。このようにすれば、パーソナルコンピュータで、着衣状態であるか否かを体重とともに一覧表示または履歴表示する場合であっても、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせることができる。また、パーソナルコンピュータの機能を用いて、容易に、着衣状態であるか否かおよび体重の履歴を様々な態様で管理することができる。
【0124】
また、生体情報測定システムが、デジタルカメラまたは携帯電話などの撮像装置と、体重計とを含み、撮像装置が、制御部と記憶部と撮像部とを備え、体重計が、体重測定部を備えるようにしてもよい。このようにすれば、デジタルカメラまたは携帯電話で、着衣状態であるか否かを体重とともに一覧表示または履歴表示する場合であっても、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせることができる。また、デジタルカメラまたは携帯電話の機能を用いて、容易に、着衣状態であるか否かおよび体重の履歴をいつでもどこでも管理することができる。
【0125】
また、生体情報測定システムが、体重計と、デジタルカメラまたは携帯電話などの撮像装置とを含み、体重計が、制御部と記憶部と体重測定部とを備え、撮像装置が、撮像部を備えるようにしてもよい。このようにすれば、体重計で、着衣状態であるか否かを体重とともに一覧表示または履歴表示する場合であっても、着衣状態であったか否かを容易にユーザに知らせることができる。
【0126】
(13) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0127】
1 ユーザ、10 載置部、11 収納部、20 保持部、21 本体部、22 グリップ部、30 ケーブル、100 体重体組成計、110 制御部、111 体重体組成計測制御部、112 着衣状態判定部、113 風袋処理部、114 測定結果記憶制御部、115 表示制御部、120 メモリ、130 表示部、140 操作部、141 電源スイッチ、142 表示切換設定ボタン、143 方向操作ボタン、144 向操作ボタン、145A〜145D 個人番号スイッチ、146 撮影ボタン、151A,151B,152A,152B,153A,153B,154A,154B 電極、158 A/D変換回路、155 高周波定電流発生回路、156 体重計測部、157 入力切替回路、160 計時部、170 電源部、181 引出量検出部、182 角度検出部、190 カメラ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定装置であって、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを備え、
前記制御部は、
前記撮像部を制御して被測定者の画像を撮像する撮像制御手段と、
前記撮像制御手段によって撮像された前記画像の前記被測定者が着衣状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記体重測定部を制御して体重を測定する体重測定制御手段と、
前記判定手段によって判定された着衣状態であるか否かの判定結果および前記体重測定制御手段によって測定された前記体重を対応付けて前記記憶部に記憶させる記憶制御手段とを含む、生体情報測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、さらに、
前記判定手段によって着衣状態であると判定された場合、前記撮像制御手段によって撮像された前記画像から前記被測定者の衣服に応じた風袋値を算出する算出手段と、
前記体重測定制御手段によって測定された前記体重から、前記算出手段によって算出された前記風袋値の分を補正する補正手段とを含み、
前記記憶制御手段は、前記補正手段によって補正された体重をさらに対応付けて前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載の生体情報測定装置。
【請求項3】
前記算出手段は、
前記判定手段によって着衣状態であると判定された場合、前記撮像制御手段によって撮像された前記画像から前記衣服の特徴を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記特徴に基づいて前記衣服の種類を判別する判別手段と、
前記判別手段によって判別された前記衣服の種類に応じて前記風袋値を算出する風袋値算出手段とを含む、請求項2に記載の生体情報測定装置。
【請求項4】
前記判定手段は、着衣状態でないときの前記被測定者の輪郭と、前記撮像制御手段によって撮像された前記画像の前記被測定者の輪郭とを比較することによって、着衣状態であるか否かを判定する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の生体情報測定装置。
【請求項5】
表示部をさらに備え、
前記制御部は、さらに、
前記判定手段によって着衣状態でないと判定された場合、前記撮像制御手段によって撮像された前記画像を、前記体重測定制御手段によって測定された前記体重と並べて表示するよう前記表示部を制御する表示制御手段を含む、請求項1に記載の生体情報測定装置。
【請求項6】
制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを備え、測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定装置の制御方法であって、
前記制御部が、
前記撮像部を制御して被測定者の画像を撮像するステップと、
撮像された前記画像の前記被測定者が着衣状態であるか否かを判定するステップと、
前記体重測定部を制御して体重を測定するステップと、
判定された着衣状態であるか否かの判定結果および測定された前記体重を対応付けて前記記憶部に記憶させるステップとを含む、生体情報測定装置の制御方法。
【請求項7】
測定過程において体重の測定を必要とする生体情報を測定する生体情報測定システムであって、制御部と、記憶部と、体重測定部と、撮像部とを含み、
前記制御部は、
前記撮像部によって撮像された被測定者の画像の入力を受付ける画像入力手段と、
前記画像入力手段によって受付けられた前記画像の前記被測定者が着衣状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記体重測定部によって測定された体重の入力を受付ける体重入力手段と、
前記判定手段によって判定された着衣状態であるか否かの判定結果および前記体重入力手段によって受付けられた前記体重を対応付けて前記記憶部に記憶させる記憶制御手段とを含む、生体情報測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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