説明

生体脈波センサ及び生体脈波測定装置

【課題】実際の測定時における消費電力を低減することができる生体脈波センサを提供する。
【解決手段】被測定領域に外光GKを導入する外光導入部12と、受光素子13と、出力部15とにより、生体脈波センサを構成した。これにより、外部からの光、例えば昼光や蛍光灯の光等の外光を生体に照射する光として利用できるため、最も電力を消費する発光光源を新たに用いなくても良くなり、生体脈波センサを動作させている時の消費電力を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定する測定部位(耳、手首、指先等)に光を照射し、測定部位からの反射光または透過光により、脈波を検出する生体脈波センサ及び生体脈波測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、脈波や脈拍数などの脈波情報を検出、表示可能な脈波計測装置が知られている。特許文献1では、図13に示すように、脈波計測装置のセンサユニット(脈波信号検出部)700は、例えばLED(Light Emitting Diode)などで構成された発光部731から測定部位に向けて光を照射する一方、測定部位の血管から反射してきた光または測定部位を透過してきた光をPD(Photo Diode)などで構成された受光部732で受光することにより、血量変化を受光量の変化として検出し、その検出結果に基づいて脈波や脈拍数などを検出できるようになっている。
【0003】
また、従来技術として、特許文献2では、照度センサを搭載した光電脈波式脈拍測定装置が提案されている。図14は、光電脈波式脈拍測定装置800の構成を示すブロック図である。図14に示すように、光電脈波式脈拍測定装置800は、発光部803や受光部804を備えた脈波センサ822内に照度センサ825が搭載されていて、測定部位802が脈波センサ822に近づくと、脈波センサ窓部821からの外光が遮られ、照度センサ825に入射する外光光量が減少する。そして、照度センサ825の制御手段がそれを検知して、脈拍測定動作を開始させるようにしている。逆に、測定部位802が脈波センサ822から離れると、脈拍測定動作を終了させることもできる。これによって、操作性が良くなると共に、スイッチの切り忘れ等による無駄な電源エネルギーを極力減らせるとしている。
【0004】
また、特許文献3では、加速度センサを搭載した生体情報測定装置が提案されている。その生体情報測定装置は、センサ、無線通信機能、および電池等の電源を搭載する電子回路を備えたセンサノードを備え、そのセンサノードには、脈拍を測定する脈拍センサを駆動するか否かを判定するための加速度センサが搭載され、体動が少ないときに脈拍センサを駆動するようにしている。これによって、正確な脈拍測定を行うことが可能な状態以外では、脈拍測定を行うことが無いので、消費電力の大きな脈拍センサの駆動を禁止して、無駄な電力消費を回避できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−075311号公報
【特許文献2】特開2003−169780号公報
【特許文献3】特開2006−312010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来から知られている脈波などの生体情報測定機器を、被検者の腕や足などに装着して、被検者の生体情報を長期間にわたって検査し、電波などを介して生体情報検査装置本体へ送って検査する生体情報検査装置が良く知られている。その様な場合、生体情報測定機器の電源は、電池駆動となり、特に、その時の消費電力が重用視されている。他に、腕時計等の携帯機器に搭載する場合にも、同様の事が求められている。
【0007】
しかしながら、特許文献1では、測定時は常時発光部が点灯しており、また、特許文献
2および特許文献3では、測定の開始や終了を、新たに設けたセンサにより判断することで、スイッチの切り忘れや誤測定等による無駄な消費電力を低減するものである。したがって、何れの従来技術でも、実際の測定時における消費電力を低減することができないと言う課題があった。また、新たにセンサを設けているので、そのセンサシステムに関わる消費電力も増加し、そのコストも高くなると言う課題もあった。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するもので、新たにセンサを設けることなく、生体脈波センサを動作させている時の消費電力を低減できる生体脈波センサ及び生体脈波測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明の生体脈波センサは、生体に照射された光の反射光もしくは透過光の光量の前記生体の脈動に応じて変動する光量である脈動光量を測定する生体脈波センサであって、前記脈動光量を測定できるよう前記生体の脈動を反映する被測定領域に外光を導入する外光導入部と、前記被測定領域に照射された光により生じた前記脈動光量を測定し、前記脈動光量に応じた脈動光量信号を送信する受光素子と、前記脈動光量信号を外部に出力する出力部と、を有することを特徴としている。
【0010】
これによれば、本発明の生体脈波センサは、外光導入部を設けたことにより、外部からの光、例えば昼光や蛍光灯の光等を、生体に照射する光として利用でき、最も電力を消費する計測するための発光光源を新たに用いなくても良くなり、生体脈波センサを動作させている時の消費電力を低減できる。
【0011】
この課題を解決するために、本発明の生体脈波センサは、生体に照射された光の反射光もしくは透過光の光量の前記生体の脈動に応じて変動する光量である脈動光量を測定する生体脈波センサであって、前記脈動光量を測定できるよう前記生体の脈動を反映する被測定領域に外光を導入する外光導入部と、前記生体の前記被測定領域に、前記外光導入部から導入される外光を補完するための補助光を照射する発光素子と、前記被測定領域に照射された光により生じた前記脈動光量を測定し、前記脈動光量に応じた脈動光量信号を送信する受光素子と、前記脈動光量信号を外部に出力する出力部と、を有することを特徴としている。
【0012】
これによれば、本発明の生体脈波センサは、外光導入部を設けたことにより、外部からの光、例えば昼光や蛍光灯の光等を、生体に照射する光として利用でき、最も電力を消費する計測するための発光光源を発光させなくとも測定可能となる。そのため、生体脈波センサを動作させている時の消費電力を低減できる。また、発光素子を補助光として設けたことにより、外部からの光の光量が少なくなっても受光素子への光量を十分に与えられるため、安定した脈動光量の出力が得られるようになる。また、発光素子を外光の補助光として用いるので、発光素子のみによる従来の測定より、低消費電力化が図れる。したがって、本発明の生体脈波センサは、消費電力の低減を図りつつ、安定した脈波測定を行うことができる。
【0013】
本発明の生体脈波センサは、前記受光素子が受光した前記脈動光量に応じた前記脈動光量信号を受信し、前記脈動光量信号が第一の所定の信号値未満である場合に光量不足信号を送信し、前記脈動光量信号が前記第一の所定の信号値以上である場合に前記出力部に前記脈動光量信号を送信する判断部と、前記光量不足信号を受信し、前記発光素子の発光光量を増加させるよう前記発光素子を制御する制御部と、を有することを特徴としている。
【0014】
これによれば、判断部及び制御部を設けたことにより、発光素子の駆動電力を制御して、発光素子の光量を増加させることができるので、外光だけでは安定した脈動光量測定が
できない場合でも、発光素子の発光光を補助光として被測定領域に供給することにより、安定した脈波測定が可能となる。
【0015】
本発明の生体脈波センサは、前記受光素子が受光した前記脈動光量に応じた前記脈動光量信号を受信し、前記脈動光量信号が第一の所定の信号値未満である場合に光量不足信号を送信し、前記脈動光量信号が前記第一の所定の信号値以上であって、前記第一の所定の信号値より大きな第二の所定値以上である場合に光量過剰信号を送信し、前記第二の所定の信号値未満である場合、前記出力部に前記脈動光量信号を送信する判断部と、前記光量不足信号を受信した場合、前記発光素子の発光光量を増加させるよう前記発光素子を制御し、前記光量過剰信を受信した場合、前記発光素子が発光している際は前記発光素子の発光光量を低減させ、前記発光素子が発光していない際は前記出力部に前記脈動光量信号を送信させる脈動光量送信信号を前記判断部に送信する制御部と、を有することを特徴としている。
【0016】
これによれば、受光素子の脈動光量信号を判断部で判断することにより、脈動光量が多い場合に発光素子の発光光量を低減させることができるため、発光素子の過剰な発光を抑えることができる様になる。この事により、発光素子の駆動電力を低く抑えて測定することができ、生体脈波センサを動作させている時の消費電力をより低減できる。また、発光素子の駆動電力を制御して、外光を含めた照射光量を安定して供給する事ができるので、安定した脈動光量の出力が得られるようになる。
【0017】
本発明の生体脈波センサは、前記外光導入部の外光を取り込む入口である外光導入入口の近傍に照射される外光である近傍外光を前記外光導入部に導入するための近傍外光導入部材を有することを特徴としている。
【0018】
これによれば、近傍外光導入部材を用いたことにより、本来なら導入されない近傍外光を外光導入部に導入できるので、導入される外光の総光量を多くできる。この事により、外光のみの測定の場合は、生体の脈動により多くの照射光が照射され、より安定した測定が可能となり、補助光である発光素子を用いた場合は、発光素子の発光光量を少なくでき、なおいっそう低消費電力化が図れる。
【0019】
本発明の生体脈波センサは、前記脈動光量信号の所定の周波数以上の周波数帯域を選択的に減衰させるフィルタを有することを特徴としている。
【0020】
これによれば、フィルタを用いたことにより、蛍光灯を外光の一部として利用した場合の光量の揺らぎに起因する脈動光量信号に重畳されたノイズを除去できる。この事により、代表的な生体である人間の脈動の正確な測定が、外光の揺らぎの影響を受けること無く可能となる。蛍光灯の光量の揺らぎは蛍光灯に供給される電源の周波数である50Hzないし60Hzであり、生体の脈動は1Hz程度であることから、前記所定の周波数として電源の周波数を確実に除去できる程度の周波数、例えば電源の周波数より2Hz小さい周波数を選択することで、生体の脈動の正確な測定が可能となる。外光のみの測定の場合は、生体の脈動により多くの光が照射され、なおいっそう安定した測定が可能となり、補助光の発光素子を用いた場合は、発光素子の光量を少なくでき、なおいっそう低消費電力化が図れる。また、出力ノイズをカットしているので、波形の誤解析が減り、信頼性のある生体脈波センサを提供できる。
【0021】
本発明の生体脈波センサを用いた生体脈波測定装置は、前記生体脈波センサと、前記生体脈波センサを作動させるための電力を前記生体脈波センサに供給する電源部と、前記出力部から送信された前記脈動光量信号を脈波または脈拍の少なくとも一方である脈波データに変換する変換部と、前記脈波データを表示する表示部と、前記脈波データまたは前記
脈動光量信号を記録する記録部と、を有することを特徴としている。
【0022】
これによれば、本発明の生体脈波センサは、従来の測定装置よりも発光素子の消費電力を飛躍的に低減でき、また、発光素子の発光時の発熱量が少ないので、温度変化による特性のドリフトが小さくなり、変換部での脈動光量の補正が不要にできるため、特にバッテリー駆動の生体脈波測定装置に好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0023】
これによれば、本発明の生体脈波センサは、外光導入部を設けたことにより、外部からの光、例えば昼光や蛍光灯の光等を、生体に照射する光として利用でき、最も電力を消費する計測するための発光光源を発光させなくとも測定可能となる。そのため、生体脈波センサを動作させている時の消費電力を低減できる。
【0024】
また、発光素子を補助光として設けたことにより、外部からの光の光量が少なくなっても受光素子への光量を十分に与えられるため、安定した脈動光量の出力が得られるようになる。
【0025】
また、発光素子を外光の補助光として用いるので、発光素子のみによる従来の測定より、低消費電力化が図れる。
【0026】
したがって、本発明の生体脈波センサは、消費電力の低減を図りつつ、安定した脈波測定を行うことができる生体脈波センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態の生体脈波センサにおける制御方式を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第3実施形態の生体脈波センサの発光素子への印加電圧を変化させたときの、生体脈波センサの出力電圧を示すグラフである。
【図6】本発明の第4実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図7】本発明の第4実施形態の生体脈波センサにおける制御方式を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第5実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図9】本発明の第5実施形態の生体脈波センサに用いられる近傍外光導入部材の他の例を示した構成図である。
【図10】本発明の第6実施形態の生体脈波センサを説明する構成図である。
【図11】本発明の第7実施形態で、第3実施形態の生体脈波センサを用いた生体脈波測定装置を説明する図である。
【図12】本発明の第8実施形態で、第3実施形態の生体脈波センサを用いた生体脈波測定装置を説明する図である。
【図13】従来例1の脈波計測装置に用いたセンサユニットを指に装着した状態を示す説明図である。
【図14】従来例2の光電脈波式脈拍測定装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の生体脈波センサ11を説明する構成図である。生体脈
波センサ11は、生体310の被測定領域330に照射するための外光GKを導入する外光導入部12と、生体310の脈動部(例えば動脈や静脈)350に照射された照射光410の反射光もしくは透過光460の脈動光量MK1を測定する受光素子13と、受光素子13によって変換された電気信号である脈動光量信号SM1を外部に出力する出力部15と、を備え、外光導入部12、受光素子13及び出力部15は、ケース210に組み込まれて構成されている。
【0029】
外光導入部12は、合成樹脂製或いは金属製の外装体であるケース210に設けられており、ケース210の生体310の被測定領域330側の面と、その反対側である面とを貫通した孔状形状になっている。外光導入部12は、外光GKを外光導入部12の孔状形状を介して、生体310の被測定領域330に照射させる機能を有していれば良く、その外光導入部12の孔状形状は、円筒形、角形、リング形等、様々な形状であっても良い。また、孔状形状の外光GKが通る内側面は、金属めっき等の反射処理がなされていると、より効果的に外光GKを生体310の被測定領域330に照射させる事ができる。
【0030】
受光素子13は、例えばフォトダイオードの様な光電気変換素子を用い、ケース210の生体310側に配置され、脈動部350に照射された照射光410の反射光もしくは透過光460の脈動部350の脈動に応じて変動した脈動光を受光している。その脈動光の脈動光量MK1の光量変動は、光の吸収率が肌より血液の方が高い事で、脈動部350の脈動に応じて生じている。そして、受光素子13で測定された脈動光量MK1は、受光素子13によって、電気信号である脈動光量信号SM1に変換され、出力部15を介して、生体脈波センサ11外に出力される。出力部15は、導電性のラウンドや金属端子であるが、コネクタ等であっても良い。
【0031】
また、外光導入部12から出た照射光410が生体310を介さず直接受光素子13に入らない位置になるように、外光導入部12と受光素子13とを隣接させず、少し離して配置させている。その事で、外光導入部12から出た照射光410が漏れ光となり、受光素子13で測定される脈動光量MK1のノイズになることを防止している。また、図示はしていないが、漏れ光によるノイズを防止するため、外光導入部12と受光素子13の間で、ケース210の生体310の被測定領域330側の面に、例えば、凸状の遮光壁を設けても良い。また、図示はしていないが、生体310を挟むようにして受光素子13を配置し、被測定領域330を透過してきた透過光のみの測定を行うような構成であっても良い。
【0032】
本発明の第1実施形態の生体脈波センサ11は、生体310の脈動部350に照射された照射光410の反射光もしくは透過光460の脈動光量MK1を受光素子13で測定し、その脈動部350である血管の収縮に応じて変動する脈動光量MK1の変化を検出することで、脈波または脈拍を検出するようにしている。生体310の脈動部350に照射する光は、外光導入部12から導入している。その外光導入部12を設けたことにより、外部からの光AGK、例えば昼光や蛍光灯等を、生体310に照射する照射光410として利用でき、最も電力を消費する計測するための発光光源を新たに用いなくても良くなり、生体脈波センサ11を動作させている時の消費電力を低減できる。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態の生体脈波センサ21を説明する構成図である。生体脈波センサ21は、生体310の被測定領域330に照射するための外光GKを導入する外光導入部22と、外光GKを補完するための補助光HKを照射する発光素子24と、生体310の脈動部350に照射された照射光420の反射光もしくは透過光470の脈動光量MK2を測定する受光素子23と、受光素子23によって変換された電気信号である脈動光量信号SM2を外部に出力する出力部25と、を備え、外光導入部22、発光素子24、受光素子23及び出力部25は、ケース220に組み込まれて構成されている。第2
実施形態の生体脈波センサ21は、第1実施形態に対し、外光GKを補完するための補助光HKを照射する発光素子24を設けている点が異なる。それにより、生体310の脈動部350に照射された照射光420は、外光導入部22から導入された外光GKと発光素子24から発光された補助光HKとが合成された合成光である。
【0033】
発光素子24は、発光ダイオード等の発光光源を用い、その波長領域は、肌と血管における光の吸収率の差が出やすい赤外領域か緑色領域を用いるのが最も良い。しかし、その波長領域は、受光素子23の受光できる波長領域であれば良く、赤外領域や緑色領域に限るものでは無い。また、他の構成要素の外光導入部22,受光素子23,出力部25は、第1実施形態と同様の形態である。
【0034】
また、外光導入部22と発光素子24とは隣接させて配置し、外光導入部22から導入された外光GKと発光素子24から発光した光を合わせた照射光420の照射方向を統一する様にしている。その事により、生体310の脈動部350に照射された照射光420の反射光もしくは透過光470の脈動光量MK2をより多く受光素子23で受光できるようにしている。また、照射光420が生体310を介さず直接受光素子23に入らない位置になるように、外光導入部22及び発光素子24と受光素子23とを隣接させず、少し離して配置させている。その事で、照射光420が漏れ光となり、受光素子23で測定される脈動光量MK2のノイズになることを防止している。また、図示はしていないが、第1実施形態と同様に、ケース220の生体310の被測定領域330側の面に、例えば、凸状の遮光壁を設けても良い。
【0035】
本発明の第2実施形態の生体脈波センサ21は、生体310の脈動部350に照射された照射光420の反射光もしくは透過光470の脈動光量MK2を受光素子23で測定し、その血管の収縮に応じて変動する脈動光量MK2の変化を検出することで、脈波または脈拍を検出するようにしている。生体310の脈動部350に照射する照射光420は、外光導入部22から導入していて、更に、発光素子24から照射された補助光HKも加えている。発光素子24を点灯しない場合、その外光導入部22を設けたことにより、外部からの光AGK、例えば昼光や蛍光灯等を、生体310に照射する照射光420として利用でき、最も電力を消費する計測するための発光光源を新たに用いなくても良くなり、生体脈波センサ21を動作させている時の消費電力を低減できる。また、発光素子24を点灯した場合、発光素子24を補助光HKとして設けたことにより、外部からの光AGKの光量が少なくなっても、受光素子23への脈動光量MK2を十分に与えられるため、安定した脈動光量信号SM2の出力が得られるようになる。また、発光素子24を外光GKの補助光HKの光源として用いるので、発光素子24のみによる従来の測定より、低消費電力化が図れる。したがって、本発明の生体脈波センサ21は、消費電力の低減を図りつつ、安定した脈波測定を行うことができる。
[第3実施形態]
図3は、本発明の第3実施形態の生体脈波センサ31を説明する構成図である。第3実施形態の生体脈波センサ31は、第2実施形態に対し、受光素子23からの脈動光量信号SM3を受けて、発光素子24の制御を行うか判断する判断部36と、判断部36の判断に基づいて出された信号を受信し、発光素子24の発光光量を制御する制御部37を設けている点が異なる。なお、第2実施形態と同じ部材は同じ符号を付しており、説明を省略する。
【0036】
本発明の第3実施形態に係る生体脈波センサ31の制御方式の一例について、図4に従って説明する。図4は、本発明の第3実施形態の生体脈波センサ31における制御方式を示すフローチャート1である。
【0037】
生体脈波センサ31が起動し、受光素子23が作動したら、受光素子23は、生体31
0の脈動部350の脈動に応じて変動する光量である脈動光量MK3を測定し、その脈動光量MK3に応じた脈動光量信号SM3を判断部36に送信する。そして、その判断部36では、その受信した脈動光量信号SM3が、第一の所定の信号値P1未満である場合に光量不足信号SF3を制御部37に送信し、脈動光量信号SM3が第一の所定の信号値P1以上である場合に出力部25に脈動光量信号SM3を送信する。第一の所定の信号値P1は、メモリーにあらかじめ格納しておくと良い。或いは、脈動光量信号SM3の幾つかをサンプリングし、ピーク検出回路で、ピーク値を検出し、脈拍数を算出したときにあらかじめ格納された値と比較して判断し、光量不足信号SF3を送信しても良い。例えば、あらかじめ格納された値は、人体の脈拍数の場合、30程度と決める事ができる。
【0038】
一方、判断部36からの光量不足信号SF3を受けた制御部37は、発光素子24が点灯していない場合には、発光素子24を点灯し、発光素子24が点灯している場合には、発光素子24の発光光量を増加させるように制御している。そして、発光素子24の発光光量を増加させた後、再び光量不足信号SF3を受けた場合には、更に、発光素子24の発光光量を増加させるようにしている。この事を繰り返し行い、光量不足信号SF3を受信しなくなったら、発光素子24の発光光量を一定に保つように制御している。
【0039】
判断部36及び制御部37を設けたことにより、発光素子24の駆動電力を制御して、発光素子24の光量を増加させることができるので、外光GKだけでは安定した脈動光量MK3の測定ができない場合でも、発光素子24の発光光を補助光HKとして被測定領域330に供給する事ができるため、安定した脈動光量MK3の測定が可能となる。
【0040】
図5は、本発明の第3実施形態の生体脈波センサ31の発光素子24への印加電圧を変化させた時の、生体脈波センサ31の出力電圧を示す一例のグラフである。グラフの横軸が時間、左縦軸が生体脈波センサ31の出力電圧、右縦軸が発光素子24への印加電圧である。図5により、生体脈波センサ31の脈波測定時の出力電圧が、生体脈波センサ31の最大出力電圧(1.6mV)の80%程度になるまで、発光素子24への印加電圧を徐々
に増やすことで、生体脈波センサ31の脈波測定時の脈波出力が徐々に増大し、出力が飽和することなく、かつ振幅が十分に大きくでき、精度よく脈波が検出されていることが分かる。
[第4実施形態]
図6は、本発明の第4実施形態の生体脈波センサ41を説明する構成図である。第4実施形態の生体脈波センサ41は、第3実施形態に対し、発光素子24の制御を行うか判断する判断部46と、発光素子24の発光光量を制御する制御部47の機能が異なるだけで、構成は同じである。なお、第3実施形態と同じ部材は同じ符号を付しており、説明を省略する。
【0041】
本発明の第4実施形態に係る生体脈波センサ41の他の制御方式の一例について、図7に従って説明する。図7は、本発明の第4実施形態の生体脈波センサ41における制御方式を示すフローチャート2である。
【0042】
生体脈波センサ41が起動し、受光素子23が作動したら、受光素子23は、生体310の脈動部350の脈動に応じて変動する光量である脈動光量MK4を測定し、その脈動光量MK4に応じた脈動光量信号SM4を判断部46に送信する。そして、その判断部46では、その受信した脈動光量信号SM4が、第一の所定の信号値P11未満である場合に光量不足信号SF4を制御部47に送信し、脈動光量信号SM4が第一の所定の信号値P11以上である場合に第二の所定の信号値P12未満かどうかを判断部46で判断する。
【0043】
一方、判断部46からの光量不足信号SF4を受けた制御部47は、発光素子24が点
灯していない場合には、発光素子24を点灯し、発光素子24が点灯している場合には、発光素子24の発光光量を増加させるように制御している。そして、発光素子24の発光光量を増加させた後、再び光量不足信号SF4を受けた場合には、更に、発光素子24の発光光量を増加させるようにしている。制御部47は、この事を繰り返し行い、光量不足信号SF4を受信しなくなったら、発光素子24の発光光量を一定に保つように制御している。
【0044】
また、脈動光量信号SM4が第一の所定の信号値P11以上である場合に送信された脈動光量信号SM4が、第二の所定の信号値P12以上である場合に、光量過剰信号SK4を制御部47に再び送信し、脈動光量信号SM4が第二の所定の信号値P12未満である場合に出力部25に脈動光量信号SM4を送信する。第一の所定の信号値P11及び第二の所定の信号値P12は、メモリーにあらかじめ格納しておくか、幾つかサンプリングしてから決める様にしても良い。
【0045】
更に、判断部46からの光量過剰信号SK4を受けた制御部47は、発光素子24が点灯していない場合には、脈動光量送信信号SS4を判断部46に送信し、出力部25に脈動光量信号SM4を送信させ、発光素子24が点灯している場合には、発光素子24の発光光量を低下させるように制御している。そして、発光素子24の発光光量を低下させた後、再び光量過剰信号SK4を受けた場合には、更に、発光素子24の発光光量を低下させるようにしている。制御部47は、この事を繰り返し行い、光量過剰信号SK4を受信しなくなったら、発光素子24の発光光量を一定に保つように制御している。
【0046】
また、図6に図示していないが、発光素子24が点灯していなく、依然として光量過剰信号SK4を受信した場合には、警告を鳴らす様な機構を設けても良い。場合によっては、外光GKを遮る様な偏光板や液晶等の減光フィルタを外光導入入口22aの近傍に設けて、外光GKの光量を調節するようにしても良い。
【0047】
本発明の第4実施形態の生体脈波センサ41は、判断部46及び制御部47を設けたことにより、受光素子23の脈動光量信号SM4を判断し、脈動光量MK4が多い場合に発光素子24の発光光量を低減させることができるため、発光素子24の過剰な発光を抑えることができる様になる。この事により、発光素子24の駆動電力を低く抑えて測定することができ、生体脈波センサ41を動作させている時の消費電力を低減できる。また、発光素子24の駆動電力を制御して、外光GKを含めた照射光量を安定して供給する事ができるので、安定した脈動光量MK4の出力が得られるようになる。
[第5実施形態]
図8は、本発明の第5実施形態の生体脈波センサ51を説明する構成図である。第5実施形態の生体脈波センサ51は、第2実施形態に対し、外光導入入口22aの近傍に照射される近傍外光GKNを外光導入部22に導入するための近傍外光導入部材48を設けている点が異なる。なお、第2実施形態と同じ部材は同じ符号を付しており、説明を省略する。
【0048】
近傍外光導入部材48は、外光導入入口22a側に配置され、近傍外光導入部材48が無い場合に外光導入部22に導入されない外光、つまり、外光導入入口22aの近傍に照射される近傍外光GKNを外光導入部22に導入するためのものである。近傍外光導入部材48は、外光導入入口22a側の入口孔を覆うようにして配置される場合が多い。図中の近傍外光GKNや外光GKの光路は、その一部を示している。また、図中の近傍外光GKNの延長上線の二点鎖線は、近傍外光導入部材48が無い場合の光の光路の一部を示していて、外光導入部22に導入されない様子を表している。近傍外光導入部材48は、ポリカーボネート(PC)やポリエーテルイミド(PEI)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の透光性の合成樹脂や透光性のガラスなどから作られている。また、近傍外
光導入部材48を用いた場合と用いない場合をシミュレーションで比較を行った。その結果、合成樹脂性の5mm直径の半球レンズで、外光導入入口22a側の外光導入部22の孔を全て覆った場合、約30倍の集光効果が得られ、照射光430の光量増加が見込まれる。
【0049】
図9の(a)、(b)は、本発明の第5実施形態の生体脈波センサ51に用いられる近傍外光導入部材の他の例を示した構成図である。説明を簡易にするため、生体310や発光素子24等は、省略している。また、指し示している近傍外光GKNや外光GKの光路の実線及び二点鎖線は、図8と同様の意味を表している。
【0050】
近傍外光導入部材58,68は、図9(a)に示す様なフレネルレンズの様な平状形状であったり、図9(b)に示す様な凹状形状等、様々な形状が考えられ、図8の凸状形状のみに限るものではない。また、図9(a)に示す様に、近傍外光導入部材58は、図8と同様に外光導入入口32a側に配置され、近傍外光導入部材58が無い場合に外光導入部22に導入されない外光、つまり、外光導入入口32aの近傍に照射される近傍外光GKNを外光導入部32に導入している。また、図9(b)に示す様に、近傍外光導入部材68を外光導入入口42aから離れた位置に配置し、近傍外光導入部材68で集光された近傍外光GKNを、導光部98等を介することにより、外光導入部42に導入するようにしても良い。
【0051】
本発明の第5実施形態の生体脈波センサ51は、近傍外光導入部材48(58,68)を用いたことにより、本来なら導入されない近傍外光GKNを外光導入部22(32,42)に導入できるので、導入される外光GKの総量をより多くできる。この事により、外光GKのみの測定の場合は、生体310の脈動に、より多くの照射光430が照射され、反射光もしくは透過光480の脈動光を受光素子23でより多く受光でき、その脈動光の脈動光量MK5の安定した測定が可能となる。また、補助光HKである発光素子24を用いた場合は、発光素子24の発光光量を少なくでき、なおいっそう低消費電力化が図れる。
[第6実施形態]
図10は、本発明の第6実施形態の生体脈波センサ61を説明する構成図である。第6実施形態の生体脈波センサ61は、第3の実施の形態に対し、脈動光量信号SM3の所定の周波数F1以上の周波数帯域を選択的に減衰させるフィルタ59を設けている点が異なる。第3実施形態と同じ部材は同じ符号を付しており、説明を省略する。
【0052】
フィルタ59は、蛍光灯を外光GKの一部として利用した場合、蛍光灯に供給される電源の周波数である50Hzないし60Hzに起因する蛍光灯の蛍光光量K60の揺らぎの影響を除去するためのものである。フィルタ59は、バンドパスフィルタ(BPF)やローパスフィルタ(LPF)等を用い、生体310の脈動が1Hz程度であることから、所定の周波数F1として、電源の周波数を確実に除去できる程度の周波数、例えば電源の周波数より2Hz小さい周波数を選択すること事が望ましい、その事で、生体310の脈動の正確な測定が可能となる。
【0053】
また、図10では、フィルタ59を判断部36の直前に配置しているが、受光素子23の後であれば、判断部36の直後でも良いし、場合によっては、生体脈波センサ61外に設けても良い。しかし、受光素子23から送信された脈動光量信号SM3を判断部36で判断するので、ノイズが入った信号を判断しないようにするため、判断部36の前に配置するのが最も良い。
【0054】
本発明の第6実施形態の生体脈波センサ61は、フィルタ59を用いたことにより、蛍光灯を外光GKの一部として利用した場合の照射光420の光量の揺らぎに起因する脈動
光量信号SM3に重畳されたノイズを除去できる。このため、代表的な生体である人間の脈動の正確な測定が、外光GKとの揺らぎの影響を受けること無く可能となる。この事により、外光GKのみの測定の場合は、生体310の脈動に、より多くの照射光420が照射され、反射光もしくは透過光470の脈動光を受光素子23でより多く受光でき、その脈動光の脈動光量MK3の、なおいっそう安定した測定が可能となる。また、補助光HKの発光素子24を用いた場合は、発光素子24の光量を少なくでき、なおいっそう低消費電力化が図れる。また、出力ノイズをカットしているので、波形の誤解析が減り、信頼性のある生体脈波センサ61を提供できる。
[第7実施形態]
図11は、本発明の第7実施形態で、第3実施形態の生体脈波センサ31を用いた生体脈波測定装置101を説明する図である。図11(a)は、生体脈波測定装置101を生体310である手首に装着した図である。また、図11(b)は、生体脈波測定装置101の前面カバーを外した図である。
【0055】
生体脈波測定装置101は、生体脈波センサ31と、主に生体脈波センサ31を作動させるための電力を供給する電源部110と、出力部25から送信された脈動光量信号SM3を脈波または脈拍の少なくとも一方である脈波データMHDに変換する変換部120と、脈波データMHDを表示する表示部130と、脈波データMHDまたは脈動光量信号SM3を記録する記録部140から構成されている。他に、手首に装着するためのバンド153や外装ケース211、切替スイッチ154、電源スイッチ155等も備えている。
【0056】
図11に示すように、生体脈波測定装置101は、被験者の腕や足などに装着して、被検者の生体情報を長期間にわたって検査する場合に多く用いられる。その様な場合、生体脈波測定装置101の電源は、電池駆動となり、特に、その時の消費電力が重用視されている。本発明の生体脈波センサ31は、生体脈波センサ31を動作させている時の消費電力を低減できるので、生体脈波測定装置101に好適に用いられる。本発明の生体脈波センサ31を生体脈波測定装置101に好適に用いた場合に、発光素子24を発光させず、外光GKのみで脈動光量MK3の測定を行った際のシミュレーション比較を行った。その結果、発光素子24を発光させた場合と比較して、生体脈波測定装置101の消費電力を約30%減らせる事が見込まれる。
[第8実施形態]
図12は、本発明の第7実施形態で、第3実施形態の生体脈波センサ31を用いた生体脈波測定装置111を説明する図である。図12(a)は、生体脈波測定装置111の片方であって、生体310である手首に装着した図である。また、図12(b)は、生体脈波測定装置111のもう片方の図である。手首に装着した片方の生体脈波測定装置111は、いわゆる子機111Aで、もう片方の生体脈波測定装置111は、いわゆる親機111Bであり、子機111Aと親機111Bとの間で、データ通信を相互に行っている。なお、第7実施形態と同じ部材は同じ符号を付しており、説明を省略する。
【0057】
生体脈波測定装置の子機111Aは、生体脈波センサ31(図示していない)と、主に生体脈波センサ31を作動させるための電力を供給する電源部110(図示しない)と、脈動光量信号SM3を記録する記録部140(図示しない)から構成されている。他に、親機111Bとの間で、データを相互に通信するための送受信部(図示しない)やアンテナ部157A等も備えている。また、生体脈波測定装置の親機111Bは、子機111Aから送信された脈動光量信号SM3を脈波または脈拍の少なくとも一方である脈波データMHDに変換する変換部120(図示しない)と、脈波データMHDを表示する表示部130と、脈波データMHDまたは脈動光量信号SM3を記録する記録部140から構成されている。他に、子機111Aとの間で、データを相互に通信するための送受信部(図示しない)やアンテナ部157B等も備えている。
【0058】
図12に示すように、生体脈波測定装置111は、被験者の腕や足などに装着して、被検者の生体情報を長期間にわたって検査する場合に多く用いられる。その様な場合、生体脈波測定装置111の電源は、電池駆動となり、特に、その時の消費電力が重用視されている。本発明の生体脈波センサ31は、生体脈波センサ31を動作させている時の消費電力を低減できるので、生体脈波測定装置111に好適に用いられる。
【0059】
また、本発明の第8実施形態は、子機111Aと親機111Bとのデータの送信,受信を行うにあたって、双方に送受信部を備えているが、有線で行っても良く、無線通信に限るものでは無い。
【0060】
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0061】
11、21、31、41、51、61 生体脈波センサ
12、22、32、42 外光導入部
22a、32a、42a 外光導入入口
13、23 受光素子
24 発光素子
15、25 出力部
36、46 判断部
37、47 制御部
48、58、68 近傍外光導入部材
59 フィルタ
101、111 生体脈波測定装置
111A 生体脈波測定装置の子機
111B 生体脈波測定装置の親機
110 電源部
120 変換部
130 表示部
140 記録部
310 生体
330 被測定領域
GK 外光
GKN 近傍外光
HK 補助光
MK1、MK2、MK3、MK4、MK5 脈動光量
SM1、SM2、SM3、SM4 脈動光量信号
SF3、SF4 光量不足信号
SK4 光量過剰信号
SS4 脈動光量送信信号
MHD 脈波データ
P1、P11 第一の所定の信号値
P12 第二の所定の信号値
F1 所定の周波数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に照射された光の反射光もしくは透過光の光量の前記生体の脈動に応じて変動する光量である脈動光量を測定する生体脈波センサであって、
前記脈動光量を測定できるよう前記生体の脈動を反映する被測定領域に外光を導入する外光導入部と、
前記被測定領域に照射された光により生じた前記脈動光量を測定し、前記脈動光量に応じた脈動光量信号を送信する受光素子と、
前記脈動光量信号を外部に出力する出力部と、
を有することを特徴とする生体脈波センサ。

【請求項2】
生体に照射された光の反射光もしくは透過光の光量の前記生体の脈動に応じて変動する光量である脈動光量を測定する生体脈波センサであって、
前記脈動光量を測定できるよう前記生体の脈動を反映する被測定領域に外光を導入する外光導入部と、
前記生体の前記被測定領域に、前記外光導入部から導入される外光を補完するための補助光を照射する発光素子と、
前記被測定領域に照射された光により生じた前記脈動光量を測定し、前記脈動光量に応じた脈動光量信号を送信する受光素子と、
前記脈動光量信号を外部に出力する出力部と、
を有することを特徴とする生体脈波センサ。

【請求項3】
前記受光素子が受光した前記脈動光量に応じた前記脈動光量信号を受信し、前記脈動光量信号が第一の所定の信号値未満である場合に光量不足信号を送信し、前記脈動光量信号が第一の所定の信号値以上である場合に前記出力部に前記脈動光量信号を送信する判断部と、
前記光量不足信号を受信し、前記発光素子の発光光量を増加させるよう前記発光素子を制御する制御部と、
を有することを特徴とする請求項2記載の生体脈波センサ。

【請求項4】
前記受光素子が受光した前記脈動光量に応じた前記脈動光量信号を受信し、前記脈動光量信号が第一の所定の信号値未満である場合に光量不足信号を送信し、前記脈動光量信号が前記第一の所定の信号値以上であって、
前記第一の所定の信号値より大きな第二の所定値以上である場合に、光量過剰信号を送信し、前記第二の所定の信号値未満である場合前記出力部に前記脈動光量信号を送信する判断部と、
前記光量不足信号を受信した場合、前記発光素子の発光光量を増加させるよう前記発光素子を制御し、前記光量過剰信号を受信した場合、前記発光素子が発光している際は前記発光素子の発光光量を低減させ、前記発光素子が発光していない際は前記出力部に前記脈動光量信号を送信させる脈動光量送信信号を前記判断部に送信する制御部と、を有することを特徴とする請求項2記載の生体脈波センサ。

【請求項5】
前記外光導入部の外光を取り込む入口である外光導入入口の近傍に照射される外光である近傍外光を前記外光導入部に導入するための近傍外光導入部材を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかの項に記載の生体脈波センサ。

【請求項6】
前記脈動光量信号の所定の周波数以上の周波数帯域を選択的に減衰させるフィルタを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかの項に記載の生体脈波センサ。

【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかの項に記載の生体脈波センサと、
前記生体脈波センサを作動させるための電力を前記生体脈波センサに供給する電源部と、前記出力部から送信された前記脈動光量信号を脈波または脈拍の少なくとも一方である脈波データに変換する変換部と、
前記脈波データを表示する表示部と、
前記脈波データまたは前記脈動光量信号を記録する記録部と、
を有する生体脈波センサ測定装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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