説明

生体計測装置、生体計測方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】蛍光分光法を用いた生体計測のための装置を小型化する。
【解決手段】生体の表面の第1の部分に対向して配置され、上記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体計測装置、生体計測方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光学系を用いて非侵襲的に生体計測を実施する技術が開発されている。こうした技術には、例えば、ラマン分光法や近赤外分光法などに加えて、生体に照射された紫外線などの励起光によって生じる蛍光を測定する蛍光分光法も利用される。蛍光分光法を用いた生体計測技術の例は、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2007−510159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような蛍光分光法を用いた生体計測技術では、生体の対象領域全体に励起光を照射するために、励起光の光源と生体との間に空間が必要である。また、対象領域全体から蛍光を受光するために、蛍光の受光部と生体の間にもある程度の距離が必要である。それゆえ、生体計測のための装置の小型化が困難であった。
【0005】
そこで、本開示では、蛍光分光法を用いた生体計測のための装置を小型化することが可能な、新規かつ改良された生体計測装置、生体計測方法、プログラムおよび記録媒体を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、生体の表面の第1の部分に対向して配置され、上記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置が提供される。
【0007】
また、本開示によれば、生体の表面の第1の部分に対して励起光を照射することと、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分から放出される蛍光を受光することとを含む生体計測方法が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、生体の表面の第1の部分に対向して配置され、上記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に含まれるコンピュータに、上記光源部を制御する機能と、上記受光部を制御する機能とを実現させるためのプログラムが提供される。
【0009】
また、本開示によれば、生体の表面の第1の部分に対向して配置され、上記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に含まれるコンピュータに、上記光源部を制御する機能と、上記受光部を制御する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、生体の表面の第1の部分に対向して配置され、上記生体の表面に対して傾斜した方向に励起光を照射する光源部と、上記生体の表面の上記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、上記励起光が上記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し上記第2の部分から放出される上記生体の表面に対して略垂直な方向の蛍光を受光する受光部とを有し、上記励起光が照射される方向は、上記蛍光の方向に略直交する生体計測装置が提供される。
【0011】
上記のような本開示の構成によれば、光源部と受光部とが生体の表面の別々の部分に対向して配置される。それゆえ、光源部および受光部と生体の表面との間の空間は小さくてよく、従って装置を小型化することが可能になる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本開示によれば、蛍光分光法を用いた生体計測のための装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本開示の実施形態の関連技術に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図2】本開示の第1の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図3】本開示の第1の実施形態に係る生体計測装置の受光部の構成例を示す図である。
【図4】本開示の第1の実施形態におけるフィルタの構成例を示す図である。
【図5】本開示の第2の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図6】本開示の第3の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図7】本開示の第4の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図8】本開示の第5の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【図9】情報処理装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.関連技術の説明
2.本開示の実施形態
2−1.第1の実施形態
2−2.第2の実施形態
2−3.第3の実施形態
2−4.第4の実施形態
2−5.第5の実施形態
3.補足
【0016】
(1.関連技術の説明)
まず、図1を参照して、本開示の実施形態に関連する技術について説明する。図1は、本開示の実施形態の関連技術に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【0017】
図1を参照すると、生体計測装置10は、光源部11と、受光部12と、解析部13とを含む。生体計測装置10は、蛍光分光法を用いて生体計測を実行する生体計測装置である。光源部11は、生体Bの表面の計測対象部分に向けて励起光Eを照射する。生体Bに入射した励起光Eが生体Bの体内物質Tを励起させることによって、体内物質Tから蛍光Fが発生する。受光部12は、計測対象部分から放出される蛍光Fを受光する。解析部13は、受光部12が受光した蛍光Fのスペクトルや強度を解析することによって、体内物質Tを定量化する。
【0018】
上記の生体計測装置10では、光源部11が生体Bの表面の計測対象部分全体に励起光Eを照射できるように、光源部11と生体Bとの間にある程度の空間が必要である。また、受光部12が生体Bの表面の計測対象部分全体から蛍光Fを受光できるように、受光部12と生体Bとの間にもある程度の空間が必要である。その結果、生体計測装置10は、光源部11および受光部12と生体Bとの間の空間の分だけ大型になり、小型化することは困難であった。
【0019】
また、生体計測装置10では、光源部11から照射された励起光Eの一部が、生体Bの表面で反射し、蛍光Fとともに受光部12に受光される。つまり、励起光Eの成分が、蛍光Fの解析結果にノイズとして混入する。励起光Eと蛍光Fとの間の波長の差は比較的小さいため、生体計測装置10において蛍光Fから励起光Eを分離して受光することは困難であった。
【0020】
以下、本開示の実施形態のいくつかについて説明する。これらの実施形態の利点の一部は、上記の関連技術に係る生体計測装置と比較することによって、より容易に理解されるであろう。
【0021】
(2.本開示の実施形態)
(2−1.第1の実施形態)
まず、図2〜図4を参照して、本開示の第1の実施形態について説明する。図2は、本開示の第1の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。図3は、本開示の第1の実施形態に係る生体計測装置の受光部の構成例を示す図である。図4は、本開示の第1の実施形態におけるフィルタの構成例を示す図である。
【0022】
図2を参照すると、生体計測装置100は、光源部110と、遮光体112と、受光部120と、フィルタ122と、解析部130と、制御部140とを含む。生体計測装置100は、蛍光分光法を用いて生体計測を実行する生体計測装置である。
【0023】
光源部110は、生体Bの表面の第1の部分に対向して配置され、この部分に対して励起光Eを照射する。ここで、励起光Eは、生体Bの体内物質Tを励起状態にして、蛍光Fを放出させるための光である。つまり、生体Bの体内物質Tは、励起光Eを吸収して励起状態になった後、蛍光Fを放出して基底状態に戻る。かかる励起光Eとしては、例えば近紫外線や短波長の可視光線が用いられるが、これには限られず、体内物質を励起状態にすることが可能な光であれば任意の波長の光を用いることが可能である。光源部110としては、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)や小型のレーザなどが用いられる。
【0024】
受光部120は、生体Bの表面の第2の部分に対向して配置され、この部分から放出される蛍光Fを受光する。受光部120は、光検出器(PD:Photo Detector)などを用いて受光した蛍光Fを電気信号に変換し、解析部130に提供する。ここで、生体Bの表面の第2の部分は、上記の光源部110が配置される第1の部分に隣接する部分である。また、第2の部分から放出される蛍光Fは、励起光Eによって励起状態になった生体Bの体内物質Tから放出されたものである。
【0025】
かかる受光部120について、図3を参照してさらに説明する。図3を参照すると、受光部120は、レンズ1201と、スリット1203と、プリズム1205と、撮像素子1207とを有する2次元分光器を含む。撮像素子1207としては、例えば、フォトダイオード、またはCCD(Charge Coupled Devices)型、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型、もしくはTFT(Thin Film Transistor)型などの2次元画像センサが用いられる。レンズ1201およびスリット1203によって導光された光は、プリズム1205で分光されて、撮像素子1207上に、一方を波長軸、他方を視野軸とする2次元の像を結像する。かかる構成によって、例えば、分光成分の位置による変化を検出することができる。
【0026】
これによって、例えば、計測対象範囲に存在する特異点のデータを補正または削除することができる。生体Bには、例えば表面の体毛やアザ、ホクロ、または体内の動脈および静脈の血管など、計測の結果に影響を及ぼす要素が存在している部分がある。このような部分では、視野軸に沿ってスペクトルが不連続になると考えられる。それゆえ、上記の受光部120の構成によれば、このような部分を特異点として検出することができ、目視による計測位置の選定や複数回の計測による平均値の取得をしなくてもより正確な計測結果を得ることができる。また、こうして計測される計測量の平坦度によって、現在の計測部位が適切であるかどうかを計測者に音声や表示などによって通知してもよい。なお、受光部120の構成は上記の例には限られず、例えばラインセンサを用いた構成であってもよい。
【0027】
また、図3に示されるように、受光部120には、フィルタF1〜F6が設けられてもよい。図示された例において、フィルタF1〜F6は、撮像素子1207上に結像される像の波長軸の方向について分割され、それぞれが異なる波長に特化した狭帯域フィルタである。これによって、波長軸方向でそれぞれの波長の光を個別に計測することができる。また、図4に示されるように、フィルタF1〜F6を、探索する波長群に対応する、例えばRGBフィルタのような狭帯域フィルタにしてもよい。この場合、プリズム1205を省略することが可能であり、これによって受光部120を小型化し、また生体計測装置100に用いられる光学部品を削減することができる。
【0028】
ここで、本実施形態では、上記のように、光源部110と受光部120とが、生体Bの表面の別々の部分に対向して配置される。つまり、本実施形態では、上記の関連技術の場合とは違い、生体Bの表面で励起光Eが入射される部分と計測対象の蛍光Fが放出される部分とが異なる。かかる構成は、図示されているように、励起光Eが生体Bの内部に入射した後に散乱される性質を利用することによって可能になる。光源部110が配置される生体Bの表面の第1の部分から入射した励起光Eは、生体Bの内部で散乱され、例えば第2の部分の内部にある体内物質Tに到達する。これによって、体内物質Tが励起されて蛍光Fが放出され、この蛍光Fが生体Bの表面の第2の部分から放出されて、受光部120によって受光される。
【0029】
このように、本実施形態では、光源部110および受光部120が、生体Bの表面の別々の部分について励起光Eを入射または蛍光Fを受光すればよいため、上記の関連技術の場合に必要とされた光源部および受光部と生体Bの表面との間の空間はなくてもよい。従って、本実施形態に係る生体計測装置100は、例えば上記の関連技術に係る生体計測装置10と比べて、小型化することが可能である。
【0030】
また、本実施形態では、光源部110と生体Bの表面との間の空間をなくす、つまり光源部110を生体Bの表面に近接させて配置することが可能であることによって、生体Bの内部への励起光Eの照射の効率を向上させることができる。また、生体計測装置100では、受光部120を生体表面に近接させて配置することも可能である。これによって、生体の表面から放出される微弱な蛍光を効率よく集光することができる。
【0031】
遮光体112は、光源部110と受光部120との間に配置される。遮光体112は、例えば、光源部110から照射された励起光Eが、直接、または生体Bの表面で反射して受光部120側に入射することを防ぐ。上記のように、本実施形態では、生体Bの表面で励起光Eが照射される部分と計測対象の蛍光Fが放出される部分とが異なるため、遮光体112を設けることで励起光Eと蛍光Fとを隔離することが可能である。これによって、受光部120によって受光されて蛍光Fの解析結果に影響を及ぼす励起光Eが減少し、S/N(Signal/Noise)比が向上する結果、蛍光Fの解析の精度を向上させることができる。
【0032】
フィルタ122は、生体Bと受光部120との間に配置される光学フィルタである。フィルタ122は、例えば、励起光Eの波長の光は通過させずに、検出波長、つまり蛍光Fの波長の光を通過させる狭帯域のバンドパスフィルタでありうる。フィルタ122を設けることによって、例えば、生体Bの内部で散乱して体内物質Tに到達することなく生体Bの表面から放出される励起光Eが受光部120に受光されることを防ぐことが可能である。これによって、遮光体112の場合と同様に、受光部120によって受光されて蛍光Fの解析結果に影響を及ぼす励起光Eが減少し、蛍光Fの解析の精度を向上させることができる。
【0033】
解析部130は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータによって実現される。解析部130は、受光部120から取得した蛍光Fのデータに基づいて、蛍光Fのスペクトルや強度を解析する。これによって、例えば蛍光Fを放出した生体Bの体内物質Tを定量化することが可能である。解析部130は、生体計測装置100の一部であってもよいし、また生体計測装置100に接続される外部機器であってもよい。また、受光部120によって生成される蛍光Fの撮像データがリムーバブルの記憶媒体に格納され、この記憶媒体が生体計測装置100から取り外されて解析部130を有する他の装置に接続されることで、蛍光Fが解析されてもよい。
【0034】
ここで、解析部130は、蛍光Fの解析において、生体Bの体内物質Tを計測することに適合した付加的な処理を実行してもよい。例えば、解析部130は、パルスオキシメータと同様の原理により、受光された蛍光Fから動脈血中の物質によって放出された蛍光を分離してもよい。この場合、解析部130は、例えば蛍光Fのうち、時間的に変化する成分を、動脈の脈拍によるものとして分離する。
【0035】
制御部140は、例えばCPU、RAM、ROMなどを有するコンピュータによって実現される。制御部140は、上記の生体計測装置100の各部の動作を制御する。例えば、制御部140は、上記の光源部110および受光部120の動作を制御する。
【0036】
(2−2.第2の実施形態)
次に、図5を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。図5は、本開示の第2の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【0037】
図5を参照すると、生体計測装置200は、光源部210と、遮光体112と、受光部120と、フィルタ122と、絞り224と、解析部130と、制御部140とを含む。なお、上記の構成要素のうち絞り224以外については、上記の第1の実施形態と同様の構成とすることが可能であるため、詳細な説明を省略する。
【0038】
絞り224は、受光部120に入射する光の指向性を限定するための光学部材である。絞り224は、例えば、生体Bに対して垂直な方向の蛍光Fを選択的に通過させて受光部120に入射させる。これによって、例えば、計測対象部分以外から放出された蛍光Fの混入を防ぐことができる。受光部120に入射する蛍光Fの指向性を限定するための光学部材としては、絞り224に限らず、例えば遮光体が用いられてもよい。
【0039】
また、蛍光F以外の光が受光部120に入射することを防ぐための他の構成として、例えばマイクロレンズアレイが設けられてもよい。マイクロレンズアレイは、例えば体内物質Tの生体Bの表面からの深さに対応した被写界深度を有する複数の小さな受光レンズがアレイ状に配設されたレンズアレイであり、受光部120に入射する蛍光Fを導光する。
【0040】
本実施形態のように、受光部120に蛍光F以外の光が入射することを防ぐ光学部材を設けることによって、例えば、計測対象の体内物質T以外の部分で散乱した励起光や、計測対象ではない体内物質によって放出された蛍光が、計測対象の蛍光Fに混入することを防ぎ、計測の精度を向上させることができる。
【0041】
(2−3.第3の実施形態)
次に、図6を参照して、本開示の第3の実施形態について説明する。図6は、本開示の第3の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【0042】
図6を参照すると、生体計測装置300は、光源部310と、遮光体112と、受光部120と、フィルタ122と、解析部130と、制御部140とを含む。なお、上記の構成要素のうち光源部310以外については、上記の第1の実施形態と同様の構成とすることが可能であるため、詳細な説明を省略する。また、これらの構成要素は、上記の第2の実施形態と同様の構成とすることも可能である。
【0043】
光源部310は、生体Bの表面の第1の部分に対向して配置され、この部分に対して励起光Eを照射する。光源部310は、例えばLEDなどを用いて励起光Eを照射する。上記の第1の実施形態の光源部110とは異なる点として、光源部310は、生体Bの表面に対して傾斜した方向に励起光Eを照射する。より詳しくは、光源部310は、受光部120に向かって傾斜した方向に励起光Eを照射する。光源部310は、照射される励起光Eに高い指向性をもたせるために、1または複数のレンズや絞りなどを含む光学系3101を有してもよい。また、光源部310は、励起光Eの漏出を防ぐために遮光体3103を有してもよい。
【0044】
このような構成は、例えば、生体計測装置300が、生体Bの真皮層B1の計測に特化する場合に有効である。この場合、計測対象の体内物質Tは、生体Bの表面に近い真皮層B1にある。励起光Eを用いて体内物質Tを効果的に励起させるためには、励起光Eの照射の方向を傾斜させ、また励起光Eに指向性をもたせて、より多くの励起光Eを体内物質Tに到達させることが有効である。一例として、受光部120が生体Bの表面に対して略垂直な方向の蛍光Fを受光するように構成されている場合、光源部310は、この蛍光Fの方向に略直交する程度まで傾斜した方向に励起光Eを照射してもよい。励起光Eと蛍光Fとが略直交することで、例えば励起光Eと蛍光Fとのクロストークを防止することができる。
【0045】
(2−4.第4の実施形態)
次に、図7を参照して、本開示の第4の実施形態について説明する。図7は、本開示の第4の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【0046】
図7を参照すると、生体計測装置400は、光源部110と、遮光体112と、受光部120と、フィルタ122と、集光プリズム426と、解析部130と、制御部140とを含む。なお、上記の構成要素のうち集光プリズム426以外については、上記の第1の実施形態と同様の構成とすることが可能であるため、詳細な説明を省略する。また、これらの構成要素は、上記の第2または第3の実施形態と同様の構成とすることも可能である。
【0047】
集光プリズム426は、生体から放出される蛍光を受光部120へと集光する。集光プリズム426は、例えば、図示されているように、生体Bの表面の第2の領域から放出された蛍光Fを集約して受光部120に導光する。これによって、第2の領域の全体にわたる大きさの受光部120を設けなくてもよくなり、受光部120を小型化することで生体計測装置400全体をも小型化することができる。
【0048】
(2−5.第5の実施形態)
次に、図8を参照して、本開示の第5の実施形態について説明する。図8は、本開示の第5の実施形態に係る生体計測装置の構成を示す図である。
【0049】
図8を参照すると、生体計測装置500は、光源部510と、遮光体112と、受光部120と、フィルタ122と、解析部130と、制御部140とを含む。なお、上記の構成要素のうち光源部510以外については、上記の第1の実施形態と同様の構成とすることが可能であるため、詳細な説明を省略する。また、これらの構成要素は、上記の第2〜第4の実施形態のいずれかと同様の構成とすることも可能である。
【0050】
光源部510は、生体Bの表面の第1の部分に対向して配置され、この部分に対して例えばLEDなどを用いて光を照射する。ここで、光源部510は、生体Bの体内物質T1を励起させて蛍光Fを放出させるための励起光E1と、体内物質T1とは異なる体内物質T2を計測するための、励起光E1とは異なる波長の光E2とを時分割で照射する。光E2は、励起光E1と同様に、体内物質T2を励起させて蛍光を放出させる光であってもよいし、また、光吸収率によって体内物質T2を計測するための光であってもよい。体内物質T2は、例えば体内物質T1に対する計測妨害物質でありうる。
【0051】
例えば、光源部510は、光E2として、波長940nmの光を照射する。この場合、光E2の波長が脂肪による光の吸収に特徴的な波長であるため、光E2を用いて生体Bの内部の脂肪の量を計測することが可能である。また、光源部510は、光E2として、波長568nm,660nm,890nmの光を照射してもよい。この場合、光E2の波長が酸化ヘモグロビンに特徴的な吸収波長であるため、光E2を用いて生体内部の血液による吸収が励起光E1を妨げる度合いを計測することが可能である。また、光源部510は、波長800nm〜940nmの光を照射してもよい。この場合、光E2の波長が還元ヘモグロビンに特徴的な吸収波長であるため、動脈血の成分による蛍光への影響を計測することが可能である。
【0052】
このように、光源部510が励起光E1と光E2とを時分割で照射することによって、例えば蛍光Fと蛍光Fに対する計測妨害物質になりうる脂肪や血液の状態とを併せて計測し、これらの成分の変動による体内物質T1の蛍光Fによる計測結果のゆらぎを適切に補正することができる。
【0053】
また、例えば、光源部510は、体内物質T1を励起させるための励起光E1と、体内物質T2を励起させるための励起光である光E2とを時分割で照射してもよい。この場合、励起光E1と光E2とは、体内物質T1と体内物質T2とのそれぞれの励起波長を有する光でありうる。体内物質T1と体内物質T2とは、いずれも計測対象の物質であってもよい。つまり、この場合、混在している複数の体内物質T1,T2を、それぞれに対応する励起光で励起させて蛍光を放出させることによって、分離して計測することができる。
【0054】
(3.補足)
以上、本開示の実施形態について説明した。これらの実施形態によれば、例えば、生体計測装置のサイズを小型化することができる。一例として、図1に示した関連技術による生体計測装置のサイズが数百cmであるのに対し、本開示の実施形態に係る生体計測装置のサイズは数cm〜数十cmまで小型化することが可能である。
【0055】
また、本開示のある実施形態では、励起光を照射する光源部を生体の表面に近接させて配置することによって、十分な蛍光を得られるだけの励起光の量を確保しつつ光源の照射パワーを少なくし、消費電力を低減することができる。また、これによって、例えば励起光が紫外線であるような場合には、励起光による人体への影響を低減することもできる。
【0056】
また、本開示のある実施形態では、励起光を生体の内部で拡散させて体内物質に到達させることによって、生体の表面で反射して蛍光に混入する励起光を減少させ、蛍光による計測結果の精度を向上させることができる。
【0057】
また、本開示のある実施形態では、生体の表面で励起光が照射される部分と蛍光が放出される部分とが分離されていることによって、例えば励起光と蛍光との波長が接近している物質を計測するような場合に、生体の表面付近での励起光と蛍光との干渉を低減することができる。
【0058】
また、本開示のある実施形態では、励起光と時分割で検査用の光を照射して生体の内部の計測妨害物質を計測することによって、生体の体質的な差異による計測値の変動や誤差を低減することができる。
【0059】
(ハードウェア構成)
次に、図9を参照しながら、本開示の実施形態に係る生体計測装置を実現可能な情報処理装置900のハードウェア構成について、詳細に説明する。図9は、本開示の実施形態に係る情報処理装置900のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0060】
情報処理装置900は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、情報処理装置900は、更に、ホストバス907、ブリッジ909、外部バス911、インターフェース913、センサ914、入力装置915、出力装置917、ストレージ装置919、ドライブ921、接続ポート923および通信装置925を備える。
【0061】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、またはリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、情報処理装置900内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
【0062】
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0063】
センサ914は、例えば、ユーザに固有の生体情報、または、かかる生体情報を取得するために用いられる各種情報を検出する検出手段である。このセンサ914として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の各種の撮像素子を挙げることができる。また、センサ914は、生体部位を撮像するために用いられるレンズ等の光学系や光源等を更に有していてもよい。また、センサ914は、音声等を取得するためのマイクロフォン等であってもよい。なお、センサ914は、上述のもの以外にも、温度計、照度計、湿度計、速度計、加速度計などの様々な測定機器を備えていてもよい。
【0064】
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段であってもよいし、情報処理装置900の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置900のユーザは、この入力装置915を操作することにより、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0065】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、情報処理装置900が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、情報処理装置900が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
【0066】
ストレージ装置919は、情報処理装置900の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種データなどを格納する。
【0067】
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、情報処理装置900に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−rayメディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
【0068】
接続ポート923は、機器を情報処理装置900に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、情報処理装置900は、外部接続機器929から直接各種データを取得したり、外部接続機器929に各種データを提供したりする。
【0069】
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
【0070】
以上、本開示の実施形態に係る情報処理装置900の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
【0071】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0072】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、
前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部と
を備える生体計測装置。
(2)前記光源部は、前記生体の表面に対して傾斜した方向に前記励起光を照射する、前記(1)に記載の生体計測装置。
(3)前記受光部は、前記生体の表面に対して略垂直な方向の前記蛍光を受光し、
前記励起光が照射される方向は、前記蛍光の方向に略直交する、前記(2)に記載の生体計測装置。
(4)前記受光部に入射する光の指向性を制御する光学部材をさらに備える、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(5)前記第1の体内物質の前記生体の表面からの深さに対応した被写界深度を有する複数の受光レンズがアレイ状に配設されたレンズアレイをさらに備え、
前記受光部に入射する前記蛍光は前記レンズアレイによって導光される、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(6)前記光源部と前記受光部との間に配置される遮光体をさらに備える、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(7)前記光源部は、前記第1の部分に対して、前記励起光と、前記生体の前記第1の体内物質とは異なる第2の体内物質を計測するための前記励起光とは異なる波長の光とを時分割で照射する、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(8)前記受光部は、2次元分光器を含む、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(9)前記蛍光を集約して前記受光部に導光する集光部をさらに備える、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の生体計測装置。
(10)生体の表面の第1の部分に対して励起光を照射することと、
前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分から放出される蛍光を受光することと
を含む生体計測方法。
(11)生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に備えられるコンピュータに、
前記光源部を制御する機能と、
前記受光部を制御する機能と
を実現させるためのプログラム。
(12)生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に備えられるコンピュータに、
前記光源部を制御する機能と、
前記受光部を制御する機能と
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(13)生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記生体の表面に対して傾斜した方向に励起光を照射する光源部と、
前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される前記生体の表面に対して略垂直な方向の蛍光を受光する受光部と
を備え、
前記励起光が照射される方向は、前記蛍光の方向に略直交する生体計測装置。
【符号の説明】
【0073】
100 生体計測装置
110 光源部
112 遮光体
120 受光部
130 解析部
140 制御部
B 生体
T 体内物質
E 励起光
F 蛍光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、
前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部と
を備える生体計測装置。
【請求項2】
前記光源部は、前記生体の表面に対して傾斜した方向に前記励起光を照射する、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項3】
前記受光部は、前記生体の表面に対して略垂直な方向の前記蛍光を受光し、
前記励起光が照射される方向は、前記蛍光の方向に略直交する、請求項2に記載の生体計測装置。
【請求項4】
前記受光部に入射する光の指向性を制御する光学部材をさらに備える、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項5】
前記第1の体内物質の前記生体の表面からの深さに対応した被写界深度を有する複数の受光レンズがアレイ状に配設されたレンズアレイをさらに備え、
前記受光部に入射する前記蛍光は前記レンズアレイによって導光される、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項6】
前記光源部と前記受光部との間に配置される遮光体をさらに備える、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項7】
前記光源部は、前記第1の部分に対して、前記励起光と、前記生体の前記第1の体内物質とは異なる第2の体内物質を計測するための前記励起光とは異なる波長の光とを時分割で照射する、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項8】
前記受光部は、2次元分光器を含む、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項9】
前記蛍光を集約して前記受光部に導光する集光部をさらに備える、請求項1に記載の生体計測装置。
【請求項10】
生体の表面の第1の部分に対して励起光を照射することと、
前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分から放出される蛍光を受光することと
を含む生体計測方法。
【請求項11】
生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に備えられるコンピュータに、
前記光源部を制御する機能と、
前記受光部を制御する機能と
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記第1の部分に対して励起光を照射する光源部と、前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される蛍光を受光する受光部とを含む生体計測装置に備えられるコンピュータに、
前記光源部を制御する機能と、
前記受光部を制御する機能と
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
生体の表面の第1の部分に対向して配置され、前記生体の表面に対して傾斜した方向に励起光を照射する光源部と、
前記生体の表面の前記第1の部分に隣接する第2の部分に対向して配置され、前記励起光が前記生体の第1の体内物質を励起させることによって発生し前記第2の部分から放出される前記生体の表面に対して略垂直な方向の蛍光を受光する受光部と
を備え、
前記励起光が照射される方向は、前記蛍光の方向に略直交する生体計測装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−104851(P2013−104851A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250997(P2011−250997)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】