説明

生分解性ポリエステル繊維

【課題】生分解性ポリエステル繊維を保管しても経時により加水分解し難く、延伸工程等において、毛羽や断糸の発生が少なく、工程の通過安定性に優れた生分解性ポリエステル繊維を提供すること。
【解決手段】生分解性ポリエステル繊維表面に、脂肪族エステル化合物(a成分)が50〜70重量%、二重結合を有するジカルボン酸又はその無水物に炭素数6〜18のオレフィンを付加して得られる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)が1〜6重量%、非イオン性界面活性剤(c成分)が10〜30重量%含有し、かつ吸湿率が3〜10%である油剤が付与されていることを特徴とする生分解性ポリエステル繊維。さらには、長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩がアルカリ金属塩であることや、該油剤が非イオン性界面活性剤を含有することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製糸から製織、製編工程までの工程安定化に優れた生分解性ポリエステル繊維に関する。
【背景技術】
【0002】
石油から誘導されるポリエステル等の合成繊維は他の素材に比べ強度、コスト、および生産性の点で優れており今や社会において必要不可欠な素材となっている。さらに廃棄時に微生物により分解、無害化される生分解性ポリマ−として、脂肪族ポリエステル、特に微生物産生のポリ−ヒドロキシ酪酸エステルや合成高分子系のポリ−ε−カプロラクトン、ポリエチレンアジペ−ト、ポリグリコ−ル酸及びポリ−L−乳酸が代表的な生分解性ポリエステルと知られ、開発、商品化が進んでいる。
【0003】
しかし、これらの生分解性ポリエステル繊維はポリエチレンテレフタレート等の汎用の芳香族ポリエステル繊維に比べて、(1)低融点のためプレートやガイド類との摩擦が高く成り易く擦過による毛羽や断糸が増大する。(2)ガラス転移点が室温より低いため、繊維化する時に膠着しやすく解舒性が不良になる。(3)紡糸の際に付与される油剤が糸に浸透し易くポリマー膨潤による強度低下等の問題が起こる。
【0004】
そこで生分解繊維用油剤として、例えばポリオルガノシロキサンや鉱物油をベースにしたストレート系油剤(特許文献1)や鉱物油及び又はエステルをベース成分に平滑性を考慮した油剤(特許文献2、特許文献3)等が開示されている。しかしこれらの油剤は膠着防止による解舒性の改善や平滑性向上による製糸工程での毛羽、断糸の抑制通過性改善には有効であるものの、経時による加水分解に対する抑制効果は無かった。生分解性ポリエステル繊維は芳香族ポリエステル繊維に比べてガラス転移点が低く、直鎖状の化学構造を有しているため高温高湿化で長時間、晒されると加水分解が促進されやすいのである。特にこの現象は、繊維を巻き付けたパーンやチーズの外層部分で起きやすく、糸の強度低下によって、整経、製織、製編工程の後加工工程で、毛羽や断糸の発生が多くなり、工程通過性が低下するという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開平6−257072号公報
【特許文献2】特開2003−20567号公報
【特許文献3】特開2004−27374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は生分解性ポリエステル繊維を保管しても経時により加水分解し難く、延伸工程等において、毛羽や断糸の発生が少なく、工程の通過安定性に優れた生分解性ポリエステル繊維を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の生分解性ポリエステル繊維は、生分解性ポリエステル繊維表面に、脂肪族エステル化合物(a成分)が50〜70重量%、二重結合を有するジカルボン酸又はその無水物に炭素数6〜18のオレフィンを付加して得られる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)が1〜6重量%、非イオン性界面活性剤(c成分)が10〜30重量%含有し、かつ吸湿率が3〜10%である油剤が付与されていることを特徴とする。
さらには、長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩がアルカリ金属塩であることや、該油剤の繊維に対する付着量が0.2〜2重量%であることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、生分解性ポリエステル繊維を保管しても経時により加水分解し難く、延伸工程等において毛羽や断糸の発生が少なく、工程の通過安定性に優れた生分解性ポリエステル繊維が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の生分解性ポリエステル繊維としては、土中での発酵分解が可能なポリエステル系の繊維であれば特に制限は無いが、さらには生分解性ポリエステル繊維が脂肪族ポリエステルであることや、ポリ乳酸系繊維であることが好ましい。好ましい生分解性ポリエステル繊維をより具体的に例示すると、ポリヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸などのポリヒドロキシアルキレート(PHA)、ポリカプロラクトン、ポリピバロラクトンなどのポリラクトン(PL)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリエチレンサクシネート(PES)及びポリブチレンサクシネートとポリエチレンサクシネートの共重合体、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサンアジペート、ポリデカンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサンセバケート、ポリデカンセバケートなど脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸から得られるポリアルキレンアルキレート(PAA)等のポリエステル重合原料に由来する成分が70重量%以上のポリエステルのブロック及び/またはランダム共重合体、及び該ポリエステル成分の他に、例えば芳香族ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオルガノシロキサン等を30重量%以下のブロックまたはランダム共重合したもの及び/またはそれらを混合したもの等が挙げられる。
【0010】
さらにアルカリ減量速度を調節したりポリマー界面の接着性を改善するために上記成分以外に少量の第3成分を共重合してもよい。第3成分としては5−金属スルホイソフタル酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、アルキレンオキサイドブロックを有するグリシジルエーテルなどを使用することができる。
【0011】
また本発明の繊維となる生分解性重合体の融点としては、耐熱性の観点から120℃以上であることが好ましく、より好ましくは150℃以上である。更に好ましくは200℃以上である。
【0012】
本発明は上記のような生分解性繊維ポリエステル表面に、脂肪族エステル化合物(a成分)が50〜70重量%、二重結合を有するジカルボン酸又はその無水物に炭素数8〜18のオレフィンを付加して得られる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)が1〜6重量%、非イオン性界面活性剤(c成分)が10〜30重量%含有し、かつ吸湿率が3〜10%である油剤が付与されていることを必須とする生分解性ポリエステル繊維である。
【0013】
このような油剤を例えば紡糸時に付与することにより、本発明の生分解性ポリエステル繊維は、高温高湿化状態で保管しても経時により加水分解し難く、整経、製織、製編工程の後加工工程において、毛羽や断糸の発生がなく優れた工程通過性を得ることが出来るのである。
【0014】
さらに各油剤成分について説明すると、脂肪族エステル化合物(a成分)としては、脂肪酸モノエステル、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とから得られる脂肪酸エステル、脂肪族1価アルコールと脂肪族ジカルボン酸から得られる脂肪酸エステル等を挙げることができる。
【0015】
さらに具体的に例示すると脂肪族1価アルコールと脂肪族モノカルボン酸から得られる脂肪酸モノエステルとしてはイソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレート、ラウリルラウレート、イソトリデシルパルミテート、イソトリデシルステアレート、ラウリルオレート、オレイルラウレート、オレイルオレート等が挙げられる。また脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とから得られる脂肪酸エステルとしてはエチレングリコールジラウレート、エチレングリコールジオレート、ジエチレングリコールモノオレート、グリセリントリオレート、トリメチロールプロパントリオクタネート、ネオペンチルグリコールジオクタネート、ネオペンチルグリコールジラウレート、ペンタエリスリトールジオレート、ソルビタントリラウレート、等が挙げられる。更に脂肪族1価アルコールと脂肪族ジカルボン酸から得られる脂肪酸エステルとしてはジイソデシルアジペート、ジイソトリデシルアジペート、ジイソトリデシルアゼレート、ジイソオクチルセバケート等が挙げられる。このなかで好ましくは脂肪酸モノエステルであるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
この脂肪族エステル化合物の油剤に対する含有比率は50〜70重量%であることが必要である。含有比率が50重量%未満では平滑性が劣り糸導ガイドとの擦過による毛羽や品質低下が発生する。逆に含有比率が70重量%越えると、特に水系エマルジョンで使用する場合、乳化剤成分の比率が低下するため安定した水系エマルジョンを得ることが困難となり、生分解性ポリエステル繊維の品質が不均一となる。
【0017】
また、本発明の生分解性ポリエステル繊維に付着している油剤は、二重結合を有するジカルボン酸又はその無水物に炭素数6〜18のオレフィンを付加して得られる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)を含有することを必須とする。このような長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)は少量でも高い制電性を発揮するために、極めて有効に加水分解性を抑制する。本発明で用いられるこのような長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩は、分子内に二重結合を1個有するジカルボン酸又はその無水物を基本骨格とし、例えばマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸又はこれらの酸無水物を挙げることができ、特には無水マレイン酸であることが好ましい。そしてこのジカルボン酸又は酸無水物と反応させる炭素数6〜18のオレフィンとしては、例えばオクテン、イソオクテン、ノネン、ドデセン、ペンタデセン、オクタデセン等が挙げられる。本発明で用いられる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)は、この両者を不活性ガス中で付加反応してモノオレフィンジカルボン酸を生成し、さらに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物で中和するか、アンモニア又はトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ラウリルアミン等のアルキルアミン等を用いて中和させることにより製造することができる。このなかでも特に本発明に最適な長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属を用いたアルカリ金属塩であることが好ましい。
【0018】
この長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩の油剤に対する含有比率は1〜6重量%であることが必要である。含有比率が1重量%未満では静電気の発生によって糸揺れが大きくなり安定した加工性が得られず、生分解性ポリエステル繊維は不均一となる。逆に含有比率が6重量%超えると、油剤ひいては繊維の吸湿率が高くなり物性が低下する。
【0019】
また本発明の生分解性ポリエステル繊維に付着している油剤としては、非イオン性界面活性剤(c成分)を含有することが必要である。非イオン性界面活性剤によって、特に脂肪族エステル化合物(a成分)を安定して水系のエマルジョン化、乳化することが出来る。具体的に好ましい非イオン性界面活性剤を例示すると、脂肪族1価アルコールのエチレンオキサイド付加物の場合、脂肪族1価アルコールとしてはオクチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。また脂肪族モノカルボン酸のエチレンオキサイド付加物の場合、脂肪族モノカルボン酸としてはデカン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等が挙げられる。
【0020】
非イオン性界面活性剤(c成分)の油剤に対する含有比率としては10〜30重量%であることが必要である。含有比率が10重量%未満では水系エマルジョンで使用する場合、乳化剤成分の比率が低下し、安定な水系エマルジョンを得にくい。逆に含有比率が30重量%超えると他の成分、例えば平滑剤の比率が低下することにより、糸導ガイドとの擦過等により毛羽や断糸が発生しやすくなり、繊維の物性が低下する。
【0021】
また本発明においては、繊維表面に付与された上記成分を含有する油剤の吸湿率が3〜10%であることが重要である。さらには5〜10%の吸湿率であることが好ましい。なおここで本発明の吸湿率の値は、一度乾燥した油剤を20℃×80%の雰囲気下にて3日間放置した後の重量増加率である。このような吸湿率を実現させるためには、例えば長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)を調整することによって可能である。
【0022】
本発明で用いられる油剤の吸湿率を10%以下とすることにより、生分解性ポリエステル繊維の加水分解を抑制し、強度低下の防止や加工工程における毛羽の発生等による繊維の物性低下を極めて有効に低減させることが出来る。特に本発明の生分解性ポリエステル繊維は静電気の発生を防止するために高湿度に保たれることの多い工程にて用いられた場合に有効である。また本発明の生分解性ポリエステル繊維は油剤が繊維表面に付着しているに過ぎないため、生産工程では有効に加水分解を防止するにもかかわらず、廃棄時においては有効に生分解を起こすことが出来るのである。
【0023】
従来、生分解性ポリエステル繊維は汎用の芳香族ポリエステル繊維に比べてガラス転移点が低く、直鎖な化学構造を有しているため高温高湿化で長時間、晒されると加水分解を起しやすいという問題が認識されていたが、本発明の生分解性ポリエステル繊維は、強度が低下せず、整経、製織、製編工程の後加工工程でも、毛羽や断糸の発生を有効に防止することが可能となったのである。
【0024】
なお、本発明で用いられる油剤は、上記の成分を基剤とするものであるが、必要に応じて他の成分、例えば、エステルや非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、酸化防止剤、相溶化剤、安定性向上剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
【0025】
またこのような以上に説明した油剤を生分解性繊維に付着せしめるには、水に乳化させたエマルジョンとして用いてもよいし、原液をそのまま用いてもよい。油剤の生分解性繊維への付与方法も、通常一般に公知の任意の手段を採用することができるが、なかでも糸に与える抵抗を少なくするオイリングノズルを介して計量された量を付与する方法がより好ましい方法である。
【0026】
油剤の生分解性繊維への付着量は、繊維に対して有効成分として0.2〜2.0重量%であることが好ましい。付着量が0.2重量%未満の場合には平滑性及び制電性が不十分となって毛羽や断糸、スカム発生などのトラブルを惹き起こす傾向にある。一方、2.0重量%を超えても毛羽や断糸、スカム発生の抑制効果の向上は少なく、逆に過剰の油剤が糸導等を汚染することが多くなり、工業的には好ましくない傾向にある。
【0027】
このような本発明の生分解性ポリエステル繊維は、保管しても経時により加水分解し難く、製糸、延伸工程等の製造工程において毛羽や断糸の発生が少なく、延伸以降の整経、製織、製編工程等の後加工工程での工程通過安定性も優れたものであり、広く従来の合成繊維代替として使用できるものである。
【実施例】
【0028】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の測定値は以下の方法で測定した。
【0029】
(1)OPU測定方法
138dtex/36フィラメントの生分解性繊維からなる延伸糸3gを105℃×2時間乾燥後直ちに、重量(A)を測定し、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダを主成分とする洗浄用水溶液300cm中に浸漬し、40℃にて超音波を少なくとも10分かける。洗浄液を廃棄し、40℃の温水により30分流水洗浄後、室温にて風乾する。その後、105℃×2時間乾燥し、直ちに重量(B)を測定する。下式によりOPUを算出した。
OPU%=(A−B)/B×100
【0030】
(2)吸湿率
油剤を真空乾燥機により水分を除去した後、該油剤を秤量瓶に約10g入れ精秤(W)する。秤量瓶の蓋をしないで20℃×80%に調湿したデシケーター内に3日間、放置した後に精秤(W)し吸湿率を求めた。下式より吸湿率を算出した。
吸湿率%=[(W−W)/W]×100
【0031】
(3)強度
引っ張り試験機を用いJIS L 1095 付属書3に従って測定した。
【0032】
(4)擦過毛羽
生分解性繊維83dtex /36フィラメントの延伸糸を繊維・金属間走行摩擦測定機で、走行速度300m/分、摩擦体として径20mmの梨地クロムピンを用い、接触角90度、摩擦体入側張力10gで擦過させながら、毛羽試験機で測定し1000mあたりの毛羽数を求めた。
【0033】
(5)糸・金属接触体間の動摩擦
83dtex /36フィラメントの生分解性繊維からなる延伸糸を用い、繊維・金属間走行摩擦測定機で、走行速度300m/分で摩擦体として径60mmの梨地クロムピンを用いて、接触角180度、摩擦体入側張力を10g(T)とし、摩擦体出側の張力(T)を測定した。フィラメント間摩擦係数(f)は、円筒上を走行するベルトの摩擦に関する良く知られた下記式より摩擦係数が算出し、摩擦係数をもとめた。
f=[ln(T/T)]/π
【0034】
[実験No.1〜6]
ポリエチレンテレフタレートとポリカプロラクトンをエステル交換してブロック共重合体(融点は230℃)にしたものを240℃で溶融吐出して16フィラメントの糸条となした。この糸条の固化後、計量オイリングノズルを介して[表1]に示す油剤を糸重量に対して1.2重量%付与し、その後、表面速度1000m/分の引取りローラーを介して引取り、引き続き引取りローラーと延伸ローラー間で2.7倍に延伸して110dtex/16フィラメントの延伸糸を得た。延伸糸の強度は2.1cN/dtexであった。該延伸糸を30℃×90%の雰囲気下で30日間、晒した後、延伸糸の強度及び擦過毛羽を評価した結果を併せて[表1]に示す。
【0035】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
生分解性ポリエステル繊維表面に、脂肪族エステル化合物(a成分)が50〜70重量%、二重結合を有するジカルボン酸又はその無水物に炭素数6〜18のオレフィンを付加して得られる長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩(b成分)が1〜6重量%、非イオン性界面活性剤(c成分)が10〜30重量%含有し、かつ吸湿率が3〜10%である油剤が付与されていることを特徴とする生分解性ポリエステル繊維。
【請求項2】
長鎖モノオレフィンジカルボン酸塩がアルカリ金属塩である請求項1記載の生分解性ポリエステル繊維。
【請求項3】
該油剤の繊維に対する付着量が0.2〜2重量%である請求項1または2記載の生分解性ポリエステル繊維。

【公開番号】特開2010−126852(P2010−126852A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304346(P2008−304346)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】