生地シート化及び加工方法。
高速製造環境において改良された均一特性を有する生地シートを製造するための改良型方法。本シータニップの一実施形態において、生地シートのシート状改良幅方向への生地特性の改良型制御には、均一な厚さ、均一な加工投入量、均一な水分含有量、均一な乳化剤含有量、及び均一な乾燥成分含有量が含まれるが、これらに限定されない。好適な実施形態において、ここに記載する改良物は、積み重ね可能なチップ製品の高速製造を可能にする。乾式及び湿式上流ミキサーでの改良された混合及び加工条件の制御は、このような製造を可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、均一な連続シートを形成するための改良型生地加工方法に関する。特に、本発明は、均一な厚み及び均一な組成の生地シートを高速製造で形成する加工装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
生地シート化作業には、シート状生地及びそこから派生する食品のレオロジー、均一性、一貫性、組成及び寸法に悪影響を及ぼす多くの変数がある。生地シート特性の一貫性は、成分の選択、各成分の相対量、成分濃度の均一性、水分含有量、シータローラ間隙寸法(ニップ寸法)、シータローラ上での生地高さ(ニップ生地高さ)、シート状生地(加工投入量)によって吸収されるエネルギ、及びシート化ローラ速度等、限定されない幾つかの加工条件に左右される。1対以上のシート化ローラが、生地シートを製造するために使用されて良い。各ローラ対のローラ各々は、独立した速度で回転してよい。
【0003】
成分混合の均一性は、高速生地製造において、シート化作業に大きな悪影響を及ぼしかねない。下流側での加工(例えば切断、油揚げ、包装)及び食品(例えばチップ)の最終品質は、生地シートの特性が規格となるように精確に制御されることに大きく左右される。僅かでも規格から外れた生地シートは、無効なチップの切断、油揚器でのチップの固着又は不整な動作、及び過少又は過剰な油揚げをもたらしかねない。また、不均一な特性を備えた生地シートは、重大な問題をもたらし、油揚げされた製品の味、テクスチャー、外観、品質のばらつき、及び包装重量のばらつきに悪影響を及ぼす。生地の均一性は、長時間に亘り生地シートの全長に沿って、且つその全長に沿った所定位置での生地シートの幅方向に測定される。生地の発生及びシート化加工条件の精確な制御は、一貫した組成、寸法及び厚みを有する生のチップ予備成形物を搬送し、且つ高品質な完成品を得るために必要とされる。
【0004】
精確な制御は、連続して積み重ねられるチップの加工において、特に重要である。一般的なポテトチップ製品では、特性が異なるチップは袋等の大きな容器内で混合されるので、チップの重さ、厚み、及び品質のばらつきは受け入れられ得る。しかしながら、積み重ねられるチップは、定数のこれらチップが管、缶、又はキャニスターに詰められるので、寸法、重量、厚み及び品質が殆ど均一でなければならない。各キャニスターは略同じ重量でなければならず、また定数のチップを入れなければならない。生地シートの厳密な均一性は、積み重ねられるチップの製造に必要とされる。
【0005】
非均一性は、生地成分が生地シータに到達する前であっても生じる。ミキサーでは、乾燥成分は1個以上の湿性成分(例えば乳化剤、水)と混合されるので、非均一な混合は、過剰或いは過少量の1個以上のこの成分を有する粒子を結果として生じさせる。1個の成分の相対濃度は、粒子寸法と相関することが多い。一般的な湿性ミキサーを出る粒子寸法には、深刻な分配があることが多く、これは成分の不均一混合の徴候である。この不均一混合は、生地がチップ予備成形物に切断され且つ調理された後に、完成製品に欠陥を結果的に生じさせる。欠陥は穴、空隙、変色、寸法縮小チップ、膨れ又は気泡を備えたチップ、この不均一な成分混合に起因する重量異常チップなどである。
【0006】
従来技術に係る不均一混合の特定例としては、湿式ミキサーを出る様々な寸法の生地粒子が、著しく異なる量の乳化剤を有することが多い。図7は、従来技術に係り、湿式ミキサーを出ると共にふるいによって6個の寸法702,704,706,708,710,712に分けられた後の、収集生地粒子試料における乳化剤の重量パーセント濃度のばら
つきを示す。図7を参照すると、左側の試料は最大試料702であると共に、右側の試料は最小試料712である。粒子寸法は横軸に示されており、左側から右側へ向かうに従い減少する。乳化剤濃度は縦軸に、重量パーセントで示される。図7を参照すると、各試料組の中間値が、各矩形の横軸によって示される。粒子における乳化剤の割合は、概ね粒子寸法が減少するにつれて増加する。
【0007】
それ故、粒子寸法のばらつきは、シート状生地の組成のばらつきを招く。異なる成分濃度を有する生地粒子は、生地シータへと至る生地粒子コンベアを横切り、均一に分散させられないので、このばらつきは生じる。図7は、図7の最大生地粒子702から得られる試料の乳化剤配合のばらつきを示す。これらの試料は、生地粒子が従来技術に係るシート化装置へ入る前に、生地コンベアの様々な部分から得られる。図6において、生地粒子コンベアの中心、左及び右部分から得られた試料は、3個の箱型図(600,602及び604夫々)によって表される。各箱型図は、各グループから得られた試料測定値の一標準偏差の高さの矩形によって表される。各グループからの測定値がこの矩形内に入らないならば、測定値の全範囲は、各矩形の上端及び/又は下端の線によって表される。図6に示すように、図6の各矩形即ち箱型図の中心線は、生地粒子コンベアの3部分各々から得られた試料における乳化剤の中心値606,608,610である。左側部分608及び右側部分610からの試料の中心値は、約16重量パーセントの値で略同じである。生地粒子コンベアの中央部分から得られた試料の中心値606は、約21重量パーセントであると共に、左側608及び右側610部分からの中心値と統計的に異なる。これら3部分から測定された中心値の差は、生地粒子が実際に生地シート化ローラに到達する前に、生地粒子コンベアの幅に沿って、乳化剤の全体的な分散を制御する必要があることを示す。完成生地シートの幅方向における乳化剤の分散がより均一になるように、生地シータローラの幅方向における生地粒子の均一な分散をもたらす必要がある。同様に、この必要性は、他の生地成分にも存在する。
【0008】
例えば、従来技術によれば、粒子寸法のばらつきによって、水分量のばらつきがある。湿性ミキサーを去るより大きな粒子は、より小さな粒子よりも多くの水分を有し、乳化剤の反対である。図3は、湿性ミキサーを去った後の、生地の4個のバッチ302,304,306,308の重量パーセントにおける粒子寸法の分散グラフを示す。試料は収集されると共に、メッシュサイズによって分けられた。メッシュサイズは横軸上において、ミリメータ単位で示されている一方、重量パーセントは縦軸上に示されている。2個のバッチ302,304は高速パヴァン(Pavan)ミキサー(イタリア国ガリエラベネタにあるパヴァン(Pavan)S.p.AのモデルナンバーP−PMP モデル1500)で混合され;2個の他のバッチ306,308はウェーナ−プフライデラー(Werner−Pfleiderer)(WP)ミキサー(ドイツ国D−7132 タム(Tamm)、フランクフルターストリート(Frankfurter Str.)にあるインダストリエレ バックテクニク(Industrielle Backtechnik)のモデルZPM240/3)で混合された。これら4個のバッチ302,304,306,308では、粒子寸法の相対的に広い分散が得られた。
【0009】
成分分散の不均一性は、異なる寸法の生地粒子がシート化装置によってシート状にされる時に悪化する。図5は一般的な生地シータの図である。図5を参照すると、生地粒子502は、ローラ送りコンベア512によって、ローラ510,514の上側領域へもたらされると共に、混合された生地成分は、生地ローラ510の頂上にある生地の積み重ね504上に片502として落下する。生地ローラ510,514は回転すると共に、生地粒子502を生地シート522となるように加圧する。従来技術によれば、周辺領域520から切断されたチップは一般的に、シート状生地522の中心部分524から切断されたチップとは異なる組成を有すると共に、長時間に亘り組成により多くのばらつきを有する。様々な寸法の粒子が、生地シータのローラ510,514に沿って移動させられるので
、チップの欠陥はより一般的になる。結果的に生じた生地シートは、ローラ510,514の幅に沿って測定された時に、不均一な生地成分の分散を有する。
【0010】
図13は、シータローラの幅方向に拡散される粒子の一般的な分散による、幾つかの一般的な組成分布を示すことにより、改良された混合及びシート化の産業界における必要性を例示及び要約する。図13を参照すると、一般的により多くの生地粒子が、シータローラの中心領域1304に積み重ねられ、それ故、中心部分1304には、より大きな生地の重量パーセント1312がある。中心部分1304により多くの粒子を有することにより、生地粒子はより高く積み重ねられ、且つ結果的に生じ、シータローラの中心部分1304を出る生地シートは、側方部分1302,1306を出る生地よりも、単位重量又は容積当りより多くの加工投入量を有する。
【0011】
また、上述のように、生地が一対のローラへ送られる時には、より多くの粒子がローラの外側へ向けて移動しがちになる。それ故、シート化ローラを出て、左側1302及び右側1306へ向かうシート状生地は、一般的に中心部分1304でシート状にされた生地よりも、単位容量又は重量当り、より少ない水分1308を、しかしより多くの乳化剤1310を有する。
【0012】
それ故、乾式及び湿式生地ミキサーを出る粒子寸法の一貫した均一な分散をもたらすことが必要とされる。また、シート状生地の加圧がその全幅に沿って均一であると共に、長時間に渡り均一であるように、様々な寸法のこれら生地粒子を、生地シータが通る方向に且つ生地シータの幅方向に、混合し且つシート状にする必要がある。
【0013】
高速製造では、積み重ね可能なチップの加工と同様に、このように改良された特性を有するこのような生地シートが深刻に必要とされる。このような生地シートは、容器毎に定数のチップに制限されると共に、容器毎に固定全体重量の製品に制限されるならば、完成製品を均一な重量にするために必要とされる。
工程制御
従来技術では、制御機器、加工方法、及び自動制御は、生地シートに悪影響を及ぼす個々のプロセス条件及びばらつきを制御するように開発及び実施されてきた。例えば、スピネリ(Spinelli)等(特許文献1)は、ローラ速度、張力及びシート厚みを監視し、且つ1個の変数―ローラ速度―を変化させることにより、生地を一定の質量流量でシート状にする方法を記載しており、この場合、ローラ間隙は一定に保持される。別例では、ルーエ(Ruhe)等(特許文献2)は、概ね均一な厚みを有するトルティーヤの高速製造用厚み制御システムを開示する。ルーエに記載される発明は、均一な厚みのトルティーヤを作るために、マスターがローラを出ると共にシート厚みを測定すると共に、ニップ寸法を調整する。
【0014】
しかしながら、従来技術は、粒子が生地シートに形成される前に、成分送り速度、粒子寸法のばらつき、加工投入量、シートの厚み、乳化剤濃度、水分濃度、及び粒子寸法の分散等、限定されないあるプロセス変数の十分に自動的且つ精確な同時制御を行わない。この改良された制御は、厳密な規格を満たす均一な生地シートを製造するために必要とされる。この厳密な規格は、積み重ね可能なチップの高速製造を維持するために必要である。規格は、生地シートが生地ローラを出る時に、生地ローラの一端と相対的な所定位置において、長時間に亘り測定され得ると共に、時間内にこの生地シートの所定地点において幅方向に測定され得る。
【0015】
即ち、図5を参照すると、生地粒子502をローラ510,514の幅方向に測定し且つ均一に分散させる必要がある。この制御された分散の利点の一つとしては、より均一なニップ生地高さ516がある。更に、ローラ510,514を出る生地シート522によ
って吸収される加工投入量を制御する必要がある。更に、他の加工条件の変化を考慮して、長時間に亘りローラの速度を制御する必要がある。更に、生地シートを厳密な規格で製造するために、長時間に亘り送り速度のばらつきを補償するべく、プロセス変数を自動的に制御する必要がある。厳密な規格を満たす生地シートを製造するべく、送り速度設定値を調整する必要がある。更に、ローラ速度、送り速度及び供給組成等、限定されない他のプロセス変数のばらつきに応じて、ニップ寸法518を関連付け且つ制御する必要がある。ニップ寸法518の厳密な制御は、高速製造において特に重要である。最後に、プロセス変数のこの厳密な制御を可能にする生地成分の相対量を選択する必要がある。
生地シートの厚みのばらつき
従来技術におけるシートの厚みのばらつきは、積み重ねられるチップ及び他の食品用の生地の一貫した有効な高速製造を妨げる。図7は、シート化ローラ510,514によってシート状にされた後の、図5に示す生地シート522のような生地シートの断面図2つを示す。図7の横断面図は、生地ローラ510,514と平行な方向に、生地シート522の幅を横切る。図7の縦断面図は、生地ローラ510,514と直角な方向にある。生地の厚みの不整808は、チップ毎における重量のばらつきに部分的に責任を負う。このばらつきは、かさ密度及び容器重量の好ましくないばらつきを招きかねない。生地の厚みのばらつき808は、生地粒子の組成、ニップ生地高さ、ローラ速度、及び他の加工条件のばらつきから生じる。
【特許文献1】米国特許第4849234号明細書
【特許文献2】米国特許第5470599号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
図7の水平横断面図は、生地シート810における最終的な生地シートの厚み528のばらつきを示す。一般的に、シータローラニップの中心部分において、より多くの生地粒子が積み重ねられることから、最終的な生地シートの厚み528は、生地シートの端縁806よりも中心804が大きい。容器毎における重量のばらつきは、この水平方向のばらつきに起因して生じる。結果的に、縦方向及びシータローラの幅に沿った水平方向に、均一な厚みの生地シートを製造する方法が必要とされる。この方法はこれらの基準を満たすと共に、高速製造環境で用いられ得る。
【課題を解決するための手段】
【0017】
シート状生地の特性の一貫性を増加させる改良型高速生地シート化方法が開示される。本方法は、シートの厚み、水分含有量、加工投入量、シート状生地の生地成分の組成均一性、シータニップでの生地高さの均一性の制御を改良する。この改良物は、特に一対のシータローラのみを用いる積み重ね可能な食品の高速製造に必要とされる。本発明の上記並びに更なる特徴及び効果は、以下に記載される詳細な説明で明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の特性と思われる新規の特徴は、添付の請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明自体、並びに好適な使用形態、更にその目的及び効果は、以下の例証実施形態の詳細な説明を、添付の図面と合わせて読みつつ参照することにより、最良に理解される。
【0019】
本発明は以下に、好適な実施形態に関して説明されるが、他の実施形態も可能である。ここに開示される概念は、生地を含むシート状材料の製造システムに同等に適用される。生地の製造は、本発明を例証するために、好適な実施形態として用いられる。また本発明は、ここに説明される制御装置の使用に限定されない。本発明の精神と一致する他の類似した明らかな或いは関連する装置又は方法が、使用されてもよい。他のプロセス測定値、制御方法、又は制御要素が同じく代用され、或いは組み合わされると共に、本発明と共に使用される。例証実施形態において、様々な物体及び層は、実際の材料の縮尺ではなく、
図示に適した縮尺で描かれる。
生地作成工程
一般的な生地の配合では、混合は成分を水和させ、グルテン及び他の蛋白質を発生させ、且つ空気を生地へ取り込む。ミキサーはこれらの作用を果たすために、生地を押し、引き、絞り、且つ練るように構成される。シート化機構も、これらの混合作用を果たす。混合又はシート化の後に、生地は活性化させられる必要があり、ここで生地は、混合による生地の恒久的な構造変質を表す点まで弛緩する。生地の強度は、グルテン及び他の生化学的構成要素の機能表示であると共に、存在するある蛋白質の量に、また混合及びシート化の間における加工投入量の速度及び量に左右される。生地の蛋白質は、粘性及び弾性の両方を備えていなければならず、粘弾性バランスが重要な意味を持つ。最後に、調理中の生地は完成製品を全部備える。
【0020】
生地シート化工程の一実施形態を、図1に概略的に示す。図1を参照すると、乾燥成分110及び乳化剤112は、乾式ミキサー100に送り込まれる。混合された乾燥成分118は湿式ミキサー102へ移動し、そこでは、生地粒子120を形成するために水分114が加えられる。次に生地粒子120は、生地シータ104によって、シート122となるように加圧される。生地シート122は、生地シート122をチップ予備成形物等の最終生地形状108に形成する切断装置106を通過する。切断装置106からの余分なシート状生地(再利用粉砕再生材料即ちスクラップとして周知)116は再利用されて、湿式ミキサー102内の新しい生地に混合される。チップ予備成形物202は図2において、コンベアベルト208上に切断装置を出た状態で示されている。チップは一般的に、列204及び行206の両方で整列させられる。調理済みチップも同様に、油揚器を出た後且つ包装される前に、コンベア上で整列させられる。一実施形態において、特定数の調理済みチップがある行204から選択されると共に、容器に包装される。
シート状生地のばらつき
積み重ね可能なチップ等の食品の高速製造では、厳密な要件を満たす均一な生地シートを生産するために、混合及びシート化には特別な注意が必要とされる。このような生地シートは、容器毎の定数のチップ、容器毎の固定された積み重ね高さを前提として、また容器毎の固定された製品重量を前提として、均一重量の完成製品を供給するために必要とされる。また、長時間に亘り且つ生地シートの幅方向に、容器間での製品の一貫性を可能にするために、より均一な生地シートが必要とされる。
【0021】
従来技術では、生地シートの厚みの目標からの相対的に大きいばらつき、又は単位面積当たりの生地重量のばらつきは受け入れられる。従来技術では、生地の厚みがより小さい(例えば1ミリメートル未満の厚み)ほど、ばらつきは大きい。しかしながら、積み重ね可能なチップの高速製造のための好適な実施形態では、シートの厚みのばらつきは、生地シートの厚みbの目標の3パーセント未満に維持されると共に、約3パーセント以下のこの測定値の二乗平均平方根誤差を伴う。一実施形態において、このばらつきは、長時間に亘り測定された時に、目標値の約1パーセント未満に維持される。別の実施形態において、生地の厚みのばらつきは、長時間に亘り、生地シートの幅方向に測定された時に、目標値から6パーセントほどである。本発明で説明される改良物は、このような厳密は厚みのばらつきを満たす生地シートの高速製造を可能にする、複数のプロセス変数を十分に制御できる。改良物はまた、加工投入量、相対水分含有量、及び相対乳化剤含有量等、限定されない他のプロセス変数も制御する。
【0022】
高速製造はこれまでは、毎分少なくとも90リニアフィートの生地シート製造ライン速度の製造であると知られている。しかしながら、同じ技術は、より高速又はより低速の様々な速度に適用され得る。高速製造は、毎分約60リニアフィートの生地シート製造程度に低速であると考えられる。
【0023】
長時間に亘り測定された時に、生地シートの一貫性に悪影響を与える多くのプロセス条件又は変数がある。特定して測定される値のばらつきは、特定して測定される値の所望値、目標値、或いは設定値からの百分率差値として優先的に表される。これらの変数の不十分な制御は、受け入れられないシート状材料及び結果として生じる好ましくない製品を結果的にもたらす。好適な実施形態において、均一生地シートは、以下のプロセス変数の乱れを低減することにより製造される。
【0024】
・生地成分の相対量
・生地ミキサーを出る粒子寸法の分散
・シータローラの幅方向への粒子分散
・シート状生地の加工投入量
・生地粒子の水分分散
・生地粒子の乳化剤分散
・スクラップ生地の新しい生地成分への混合均一性
・シータローラのニップ上方での生地高さ
・シータニップ寸法
他の実施形態も可能である。以下の説明は本発明の詳細を表す。
生地成分制御
質量制御ループは、長時間に亘り測定された時に、成分比率及び生地水分含有量のばらつきを低減する。本発明において、ばらつきは、所望のプロセス変数の目標値又は設定値からの百分率偏差として測定され得る。ばらつきはまた、平均値からの標準偏差に関して、また二乗平均平方根誤差(RMSE)に関して測定され得る。本実施形態において、RMSEは以下のように定義される。
【0025】
RMSE=√(stdev2+(aim−mean)2
ここで、「stdev」は得られた全ての試料の標準偏差である。
一実施形態において、制御装置は、毎時2.85キログラム(毎時6.3ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約830キログラム(毎時1830ポンド)の乾式ミキサーへのポテトフレークの送り速度を維持する。本実施形態では、別個の制御装置が、毎時0.49キログラム(毎時1.08ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約70キログラム(毎時154ポンド)の乾式ミキサーへの乳化剤及び澱粉の送り速度を維持し、これらは一つの流れとなるように組み合わされる。本実施形態では、別個の制御装置が、湿式ミキサーへの水分供給速度を、毎時0.42キログラム(毎時0.93ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約355キログラム(毎時783ポンド)に維持する。第2制御装置は、第2水分流への水分供給速度を、毎時0.18キログラム(毎時0.4ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約50キログラム(毎時110ポンド)に維持する。第2トリム制御装置は生地水分含有量を測定すると共に、生地水分を0.13パーセントの二乗平均平方根誤差を伴い、35パーセントに維持する。これらの制御装置は、生地成分の連続的且つ厳密な制御を行うことにより、厳密な一貫性の規格を満たす生地シートの製造を可能にする。別の実施形態では、コンピュータベース制御機構は、生地ミキサーに供給される他の生地成分の相対量が、長時間に亘り相対的に一定であるようにする。
【0026】
結果的に、このミキサーを出る生地粒子の配合は、長時間に亘り相対的に一定である。個々の供給流のこの制御の後での、シート化工程におけるばらつきの主な原因は、(1)シータローラに送られる生地粒子の送り速度、及び(2)各生地成分の固有水分含有量(例えばポテトフレークの相対水分量)である。生地シートの特性は、生地の他の成分に対する水分の比率を意味する全体水分含有量に大きく左右される。乾燥成分の水分含有量は、時間と共に変化し得る。例えば、乾式ミキサーに送られるポテトフレークの水分含有量は、均一でないかもしれず、これは続いて生地粒子の全体水分含有量に影響を及ぼす。
【0027】
一実施形態において、図1を参照すると、生地成分は乾式ミキサー100を出た後に、湿式ミキサー102に入る。水分含有量は、生地粒子120が湿式ミキサー102を出た後、且つ生地粒子120が生地シータ104でシート状にされる前に測定される。水分含有量は、インフラ−レッド エンジニアリング(Inrfa−red Engineering)水分ゲージ、モデルMM55又は710(カリフォルニア州アーウィンデール(Irwindale)にあるNDCインフラードエンジニアリング(Infrared Engineering)で測定される。別の実施形態では、水分含有量のばらつきは、生地粒子又はシート状生地の試料を取ると共に、ラボ内においてオフラインで水分含有量を測定することにより、決定される。
【0028】
この測定値から、操作者は、完成シート状生地122における概ね一定の全体水分含有量を維持するために、湿式ミキサー102に加えられる相対水分量の制御装置設定値を変更する。水分量の変更及びこの作用の効果の検出の間には、遅れ即ち遅延時間がある。このフィードバック制御は、これまでに可能であったものよりも、均一な厚みを有する生地シートの製造に貢献する。
【0029】
図1を参照すると、別の実施形態において、水分測定信号は、アクチュエータ526に取り付けられた制御装置に送られ、アクチュエータ526は長時間に亘り、湿式ミキサー102の乾燥成分118及びスクラップ116混合物に加えられる水分量114を自動的に調整する。水分114は連続的に、或いは一度ずつ加えられる。図4を参照すると、別の実施形態において、水分測定信号は、ニップ寸法418、ニップ生地高さ416及び加工投入量等、限定されない他のプロセス変数を制御するために使用される。
粒子寸法の分散
生地ミキサーを出る生地粒子の分散が均一であるほど、シート状生地は一貫して均一な組成及び他の特性を有するようになる。表1は、重量パーセントによる生地粒子寸法の分散を示す。
【0030】
【表1】
【0031】
好適な実施形態において、生地成分はパヴァン高速連続乾燥パスタプレミキサーで、数秒間混合される。4から5秒が、通常十分な混合継続時間である。この混合は、混合時間が約1分間続く従来の混合とは異なる。混合生地成分が様々な寸法の生地粒子として、高速ミキサーを出たとしても、長時間に亘り測定される粒子寸法の分散は、相対的に一定で
ある。
【0032】
均一高速混合は、他の生地ミキサーから製造される約433キログラム/立法メートル(32ポンド/立法フィート)の一般的なかさ密度と比較して、約513キログラム/立法メートル(27ポンド/立法フィート)或いはそれ未満のかさ密度を有するふわふわした生地粒子を製造する。
【0033】
図9は、ウェーナ−プフライデラーミキサーで混合された生地粒子の3個のバッチ900,902,904を示す。図9を参照すると、スクリーンを通り落下する最も微細な粒子を無視して、図示される生地粒子は相対的に大きく且つ不均一である。図10は、パヴァンミキサーで混合された後に、コンベア1008上に均一に広げられたふわふわ生地粒子1006を示す。パヴァンミキサー1006で混合される生地粒子は、寸法がずっと均一であり、かなり異なるふわふわ外観を有し、且つより低いかさ密度を有する。
【0034】
より低いかさ密度を備えた生地粒子は、シータローラの幅方向への生地粒子のより平らな分散を容易にする。この生地粒子は、より少ない生地が、所定の時間にニップ上方に積み重ねられるように、シータローラをより低いニップ生地高さとなるように制御することを可能にする。また、この生地粒子は、特に一組のローラのみが使用される場合に、従来技術で既に利用可能なものよりも、単位重量当りより少ない加工投入量を有する生地シートを製造するために必要とされる。このふわふわな生地粒子はまた、長時間に亘り測定され、また生地シートの幅方向に測定された時に、より一貫した成分配合を有する生地シートを製造する。この生地粒子は、積み重ね可能なチップ及び他のこのような食品の高速製造の厳密な要件を満たす生地シートの製造を可能にする。
シート化ローラ方向への粒子分散
別の実施形態において、図12bを参照すると、機械式分散システム1212は、生地粒子1200を供給器コンベア1208に沿ってより均一に分散する。可動コンベア1206は生地粒子1200を、図4に示すもの412のようなローラ送りコンベアへ運び、ローラ送りコンベアは生地片をローラニップ領域の上方へ落下させる。可動コンベア1206は、湿式ミキサーからの生地粒子1200を、移動コンベア1206の先端1202から供給器コンベア1208へ投下する機構1204を通り、左右に物理的に振動させる。可動又は振動コンベア1206は、垂直方向に蝶番で止められると共に、上流の静止物体に取り付けられる。生地粒子1200は、均一に分散される生地粒子1210のベッドを形成する供給器コンベア1208の全幅を横切りより均一に拡散され得、この粒子は、従来技術で既に利用可能なものよりも、寸法に従いより均一に分散される。それ故、生地粒子は、図4に示すもの410,414のようなシータローラを横切り、より均一に供給され、或いは落下する。図12aは、供給器コンベア1208と相対的な可動コンベア1206を示す。可動コンベア1206及び供給器コンベア1208の間の距離は、供給器コンベア1208上に生地粒子1200を最大限分散させるように選択される。
【0035】
更なる実施形態において、図12bを参照すると、移動コンベア1206の物理的振動作用は、コンピュータ1214によって制御される。コンピュータ1214は、デジタルプログラマブルコンピュータ、アナログ回路、デジタル回路、又はそれらの組み合わせからなる。コンピュータ制御振動作用は、供給器コンベア1208の幅方向への生地粒子1200のより均一な分散を結果的にもたらす。
加工投入量
好適な実施形態において、完成生地シートを製造するために、一対のシータローラのみが使用される。従来技術では、所望加工投入量を有する完成生地シートを製造するために、複数対のローラの使用が好ましい。しかしながら、一対のシータローラのみを使用することにより、多額の資本経費が節約され得る。しかし代償としては、同じ所定の加工投入量を有する生地シートを製造することがより困難になる。同様に、一対のローラのみを使
用することにより、長時間に亘り測定された時に、加工投入量がばらつく可能性がより大きくなる。一対のローラのみを使用することにより、同じ加工投入量を達成するために、他のプロセス変数のより厳密な制御が必要とされる。例えば、生地粒子はより均一な寸法でなければならず、また一対のシータローラを通りシート状にされる前に、より均一な乳化剤及び水分含有量を有さなければならない。
【0036】
類似する最適な生地品質を得るべく、異なる特性を有する粉体を混合するために、異なる量のエネルギが必要とされる。水分及び乳化剤を含む他の成分の相対量は、所定の最終厚みの生地シートを生産するために必要とされる加工投入量に影響する。
【0037】
加工投入量は、所期のモータ及び駆動チェーン損失を考慮して、ミキサーモータ出力から推定されると共に、生地温度上昇測定値から推定される。最適混合程度及び最適加工投入量はまた、トルク測定値から決定される。図4を参照すると、好適な実施形態において、単位生地塊毎の加工投入量は、生地シートの製造の間に、長時間に亘りシータローラ410,414の調整に消費される電力の関数として測定される。電力測定値は記録され、且つニップ生地高さ416、ニップ寸法418のいずれか或いは両方の設定値を調整するために、操作者によって用いられる。
【0038】
作業は、長時間に亘り消費される電力量として定義される。加工はまた、長距離に亘り作用させられる力でもある。生地粒子上の力が増加するにつれて、より多くのエネルギが生地へ伝達されると共に、生地はより多くの加工投入量を受け取る。生地の加工投入量は、生地シートのレオロジー及び調理特性に影響を及ぼす。例えば、加工投入量が生地シートの幅方向に一定でないならば、生地の様々な部分が油で揚げる際、或いは別の脱水方法の使用の際に、異なって反応する。特定部分が加工投入量のばらつきに起因して他の部分よりも大きく膨張或いは収縮するならば、変形はより起こり易くなる。
【0039】
一般的に、ニップ生地高さが大きくなる程、生地粒子はより多くの加工投入量を受け取る。より短いニップ生地高さを有することにより、生地粒子はより少ない加工投入量を受け取る。また、より短いニップ生地高さを有することにより、従来技術で用いられる技術よりも加工投入量の厳密な制御が可能になる。しかしながら、シータローラが欠乏しておらず、シート状生地に間隙が結果的に生じるように、生地粒子がシート状にされた時に、一対のシータローラの全幅に亘り十分な生地材料が出ることを保証するために、注意が払われなければならない。
【0040】
単位重量の生地シートを形成するのに必要な加工投入量は、ニップ寸法、ニップ生地高さ、ローラ速度、予備圧延生地粒子の相対水分含有量、及び他の生地成分の相対量に従い変化する。図4を参照すると、加工投入量は、少なくとも以下のプロセスパラメータの変化によって変更され得る:ローラ速度、ローラ410を回転させるために使用されるエネルギ又は力、ローラ402に送られる生地の水分含有量及び乳化剤含有量、生地送り速度、ニップ寸法418、生地高さ416、及び粒子寸法分散。加工投入量は長時間に亘り、生地シートが生地シータを出る時に、生地シートの所定位置で変化し得る。加工投入量はまた、シータローラの幅方向に沿って変化し得る。
【0041】
加工投入量は、ニップ生地高さで大きく変化する。ニップ生地高さを概ね一定の値で維持することにより、加工投入量値は以前に可能であったものよりも緊密に制御され得る。ニップ生地高さ設定値及びローラニップ寸法設定値を調整することにより、生地の単位重量又は容積毎に所望加工投入量が得られる。
【0042】
生地シートによって吸収される加工投入量は、ニップ生地高さに応じて、シートの幅に沿って変化する。生地がシート状にされる前に、生地ローラの中心でより高く積み重ねら
れると、ローラの中心を出る生地はより高い加工投入量を有する。より高い加工投入量は、好ましくない特性又は欠陥を有する完成チップ製品に至る。それ故、生地ニップ高さは、シート化ローラの全幅に亘り、均一に維持されるべきである。
【0043】
一実施形態において、一組のシータローラを通過する生地シートによって吸収される全体加工投入量は、約0.34キロジュール/ポンド(0.74キロジュール/キログラム)の生地の二乗平均平方根誤差を伴い、約34.8キロジュール/ポンド(76.7キロジュール/キログラム)の生地である。加工投入量は好適には、約24から60キロジュール/ポンド(52.9から132キロジュール/キログラム)の生地である。しかしながら、好適な実施形態は加工投入量及び加工投入量のばらつきを、最小限に維持する。一実施形態において、加工投入量は長時間に亘り、目標値から1パーセント以下だけ変化すると共に、長時間に亘り測定された時に、0.34キロジュール/ポンド(0.74キロジュール/キログラム)以下の二乗平均平方根誤差を有する。別の実施形態において、加工投入量は長時間に亘り測定された時に、6パーセント程度変化すると共に、長時間に亘り測定された時に、3パーセント程度の二乗平均平方根誤差を有する。更なる実施形態において、加工投入量は生地シートの幅方向に測定された時に、6パーセント程度変化する。
水分の分散
一実施形態において、パヴァン高速連続湿式ミキサーは、水分を他の生地成分とより一貫して混合するために使用される。試験において、パヴァンミキサーから長時間に亘り得られる生地サンプルでは、水分含有量のばらつきがより少ないので、このミキサーは好ましい。一実施形態において、パヴァン湿式ミキサーモデルナンバーP−PMPモデル1500は、逆回転軸或いはロータを備えて、800から1300RPMの速度で作動する。ミキサーを出る生地粒子が所望のかさ密度及び寸法の均一性を有するように、速度は生地成分に応じて選択される。
【0044】
図11は、3個の生地バッチ1102,1104,1106各々が本実施形態に従い混合された後に、これらバッチから得られた試料の水分配合のばらつきを示す箱型図である。各矩形の高さは、一標準偏差を表す。各矩形の上側及び下側の線は、記録された試料測定値の範囲を表す。図11はまた、3個の生地バッチ1108,1110,1112各々が従来技術に従いウェナー−プフライデラーミキサーで混合された後に、これらのバッチから得られた試料の水分配合のばらつきを示す。パヴァンミキサーで混合された試料1102,1104,1106は、WPミキサーで混合された試料1108,1110,1112よりも少ないばらつきを有しており、パヴァンミキサーはシート状生地粒子の改善された水分の一貫性をもたらすことが示される。結果的に得られた生地シート及び個々の完成チップ予備成形物に、より一貫した水分含有量であることから、パヴァンミキサーは好ましい。
【0045】
同じ実施形態によれば、最大生地粒子と最小生地粒子の間における水分含有量のばらつきには、実質的な改善があった。最大及び最小粒子は、夫々35.4パーセント及び32.2パーセントの水分重量パーセントを有し、3.2パーセントのばらつきを伴っていた。比較のために、同じ相対量の成分がウェナー−プフライデラーミキサーで混合され、且つ最大及び最小粒子は、約42.2パーセント及び30.2パーセントの水分重量パーセントを有し、12パーセントのばらつきを伴っていた。改良された混合によって達成されるばらつきの低減は、シート化工程における生地粒子の一貫性を高めると共に、最終的には完成製品の欠陥量を減少させる。一実施形態において、湿式生地ミキサーを出る生地試料の水分含有量は、生地粒子の試料毎に、目標値から約3パーセント程度変化する。好適な実施形態において、同じ水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、シート状生地の目標値から約1パーセント未満だけ変化すると共に、この水分含有量は長時間に亘り測定された時に、約0.3パーセント以下の二乗平均平方根誤差を有する。別の実施形態にお
いて、水分含有量は生地シートの幅方向に、3パーセント程度変化する。
乳化剤の分散
従来技術を参照すると、より均一な生地シートを得るために、乳化剤を他の生地成分全体に均一に分散させることが必要である。1個以上の液状乳化剤及び他の生地成分を、全ての液状乳化剤の溶解点よりも高い温度に加熱し且つ維持することにより、乾式ミキサーを出る生地成分は、より均一な配合の生地シートを製造するのに好ましい状態にある。乳化剤の加熱は、短時間の混合を可能にする。短時間の混合は、高速製造を可能にすると共に、シート化のために十分な品質の生地粒子の有効な製造を可能にする。好適な実施形態において、混合軸上でのパドル及び円柱状ピンの組み合わせは、生地成分の最適な混合をもたらす。
【0046】
本発明の別の実施形態において、相対乳化剤含有量の測定値が、シート状生地から得られる。続いて、信号が発生させられると共に、ミキサーの他の生地成分に付加される乳化剤の相対量を調整するために、アクチュエータに送られる。乳化剤の連続自動フィードバック制御を行うことにより、相対乳化剤含有量のより少ないばらつきが得られる。一実施形態において、シート状生地における乳化剤のばらつきは、長時間に亘り測定された時に、目標値の10パーセント以内に維持されると共に、長時間に亘り測定された時に、約4パーセント未満の二乗平均平方根誤差に維持される。別の実施形態において、乳化剤含有量は、生地シートの幅方向に測定された時に、約10パーセント以下だけ変化する。生地配合における乳化剤の相対全体量が減少すると、乳化剤のばらつきを相対的に低い値に維持することがより困難になる。
スクラップの均一混合
図1を参照すると、一実施形態において、再利用される生地116は、切断装置106から得られるシート状生地122の約30パーセントを構成する。再利用生地116は、生地シートから均一な形状が切り取られた後に残る材料である。再利用生地116は、搬送され且つスクラップ生地粒子126として湿式生地ミキサー102内の新しい生地成分114,118に加えられる前に、スクラップ切断装置124によって最初に寸法が減少させられる。再利用生地116は、図10に示す生地粒子1006と似る程度に切断される。一実施形態において、再利用生地116は、湿式ミキサー102を出る生地粒子と略同じ寸法の粒子となるまで小さくされる。好適な実施形態において、再利用生地116及び新しい生地成分114,118の結合物は、図10に示すようなふわふわ生地粒子1006と類似する。
生地ニップ高さ
図4は、生地シート化装置の側面図である。図4を参照すると、生地粒子402はローラ送りコンベア412にあるシータローラ410,414の上側に送られ、そこでシータローラ410,414間において所定寸法418の間隙即ちニップ430を通り圧延される。ローラ410,414の頂上に積み上げられる生地の高さ、即ちニップ生地高さ416は、ローラ410,414の間のニップ430からシート化されていない生地粒子402の積み重ねの上端まで測定され得る。ニップ生地高さ416は、ローラ410,414の幅に沿って変化し得る。生地シート422はニップ430を出ると共に、出口コンベア432によって運び出される。最終的な生地シート厚さ428は、特に生地粒子402が一対のシータローラ間のみを通過させられるならば、生地がシータニップ430を通過した時に、ニップ430の寸法418と同じでないかもしれない。
【0047】
図4を参照すると、最終的な生地シート厚さ428は、全体送り速度、加工投入量、ローラ速度、ニップ寸法418、ニップ生地高さ416、生地温度、水分を含む各生地成分の相対配合、ローラへの十分な生地の供給、及び固有生地レオロジー特性(例えば応力下で生地がどのように変形するか)など、限定されない幾つかのプロセス変数に左右される。最終的な生地シートの厚さ428は、生地水分含有量、ニップ生地高さ416、及びニップ寸法418と最も大きく関係する。図5を参照すると、最終的な生地シート厚さ42
8はまた、使用されるシータローラの数にも左右され、より多くのローラが使用されるほど、最終的な生地シートの厚さ528はニップ寸法518と一致する。
【0048】
図5を参照すると、長時間に亘り幅方向に一貫性が高められたシート状生地を得るために、ここに示されるような従来技術の一組のローラが、本発明に従い変更され且つ制御され得る。例えば、一実施形態において、生地高さ検出器からの信号(図示なし)は、ニップ生地高さ516を概ね一定な値に維持するために、ローラ速度を変化させるアクチュエータ(図示なし)に送られる。また、信号はニップ寸法518を制御するアクチュエータに送られてもよい。ローラ速度及びニップ寸法518の少なくとも1個を変更することにより、より均一な生地シートが製造される。一実施形態において、生地ニップ高さ516は長時間に亘り、1.5ミリメートル(0.059インチ)の二乗平均平方根誤差を伴い、約115ミリメートル(4.5インチ)以下に維持される。別の実施形態において、生地ニップ高さ516は長時間に亘り、80ミリメートル(3.2インチ)以下に維持される。
【0049】
本発明の好適な実施形態において、図4を参照すると、高さ測定要素408は、ニップ生地高さ416を測定するために、レーザ(符号なし)を使用する。本実施形態では、レーザセンサ又はレーザ測定装置は、マイクロ−エプシロン(Micro−Epsilon)モデルILD1800−500CCDによって製造される。レーザは長距離センサと、防水カバーと、信号ケーブルを有する。落下する生地粒子が測定と干渉せず、また落下する生地粒子402及び局所ピークが平均実ニップ生地高さ416と間違えられないことを保証するために、注意が払われなければならない。
【0050】
本発明の一実施形態において、レーザ測定機器からの未加工の測定信号は、2段階にフィルタがかけられる。第一に、未加工信号は約0.1から2.0秒の短期間の間、合計される。この合計は、レーザを通り落下する生地粒子及びシータローラを跳ね返った生地粒子によって生じさせられる、信号のノイズ及び誤った読み込みを取り除く。第2に、合計された信号はローパスフィルタを通過させられる。この第2フィルタは信号の高周波ノイズを減少させると共に、実際のニップ生地高さ416とより精確に相関させられる平滑な生地高さ測定値を出す。
【0051】
レーザセンサは、従来技術の測定値よりも改善された精度の測定値を提供すると共に、この測定値は、ローラ410,414の速度、生地送り速度、及びニップ寸法418など、限定されない他のプロセス条件を調整するために使用されて良い。好適な実施形態において、ニップ生地高さ416が測定されると共に、ローラ速度を操作することにより、所望レベルに制御される。一実施形態において、ニップ生地高さ416は目標値の1パーセント以内に維持されると共に、1.0ミリメートルの二乗平均平方根誤差を有する。外乱がシステムに入ると、ニップ生地高さ416の変化が自動的に検出されると共に、補正される。本発明に説明される他の改良物を実行することにより、ニップ生地高さの主な外乱は、ローラへの生地粒子の全体送り速度の変化又は変動、及び全体水分含有量の変化から生じる。例えば、全体水分含有量は、幾つかの乾燥成分の一つであるポテトフレークの水分含有量の変化によって影響を受ける。
シータニップ寸法
別の実施形態において、図4を参照すると、信号(図示なし)が発生させられると共に、生地ローラ414に取り付けられ、且つこの生地ローラ414を対向する生地ローラ410と物理的に相対移動させることにより、ニップ寸法418を調整するローラアクチュエータ(図示なし)に送られてもよい。ニップ寸法418は、生地シータが均一な厚みの生地シート422を製造するように、長時間に亘り調整される。ニップ寸法418は、生地シータに送られる生地粒子402の相対水分含有量の変化、ニップ生地高さ416、又は生地への加工投入量など、限定されない加工測定値の変化に基づいて調整される。
【0052】
最終的なシート厚さは、ニップ寸法、ニップ生地高さ、予備圧延生地粒子の相対水分含有量、他の生地成分の相対量、及び完成生地シートを製造するために使用されるシータローラ対の数の変更に応じて変化する。一実施形態において、図4を参照すると、ニップ寸法418は一定に保持される一方で、レーザニップ生地高さ測定要素408からの測定信号(図示なし)は、少なくとも1個のシータローラ410,414の速度を調整するために使用される。別の実施形態において、操作者はシート状生地試料の厚みを測径器で測定し、続いて所望厚さの生地シートを製造するために、ニップ寸法を調整する。この操作者はまた、シート厚さを測定した後に、長時間に亘り測定値をグラフに書き、或いは傾向を得てもよい。別の実施形態において、シート厚さは自動的に測定されると共に、測定信号は、所望厚さの生地シートを製造するために、続いてニップ寸法を調整する制御装置に送られる。
【0053】
粒子寸法分散システム及び生地シータ制御システムは、一つの実施形態に関して説明されてきたが、これらの教示はまた、ローラの使用によってシート状にされるいかなる食品をも含む他の食品にも適用される。この分散システムの他の実施形態は、寸法以外の特性に基づいて生地粒子をより均一に分散させるために、粒子を分散するように用いられてもよい。また、加工制御システムは、食品をシート状にするシステムにも適用され、その場合、高速製造環境においてのような、厳密な規格が必要とされる。
【0054】
本発明は好適な実施形態を参照して、詳細に図示及び説明されているが、当該技術分野に属する者には当然のことながら、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明には形状及び細部において様々な変更が為され得る。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態に係る生地シート化システムを示す概略図。
【図2】本発明の一実施形態に係る切断装置を出た後の、概ね列及び行が整列させられた予備成形チップを示すコンベアの上面図。
【図3】2個の測定値が2個の異なるミキサー各々から得られた場合の、メッシュサイズによって分けられた重量パーセントによる生地粒子寸法の分散を示す表。
【図4】本発明に係る生地シート化装置を示す側面斜視図。
【図5】従来技術に係る生地シート化装置を示す側面斜視図。
【図6】生地粒子がシート化装置に入る前の、生地コンベアの様々な部分から得られた試料の乳化剤配合のばらつきを示すグラフ。
【図7】様々な寸法の生地粒子における乳化剤の配合のばらつきを示すグラフ。
【図8】aは従来技術に係る生地シートの縦断面図。bは従来技術に係る生地シートの横断面図。
【図9】従来技術のミキサーによって混合された後の生地粒子を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係るパヴァンミキサーにより混合された後の生地粒子を示す図。
【図11】6個の生地バッチから測定された時の水分含有量の平均及び一標準偏差を示すグラフであって、3個のバッチは本発明の一実施形態に係るミキサーで混合されると共に、3個の生地バッチは従来技術のミキサーで混合される。
【図12】aは生地が湿式ミキサーを出て生地シータに到達する前に、コンベアの幅方向により均一に生地を分散させるために使用される振動可動コンベアベルトシステムを示す側面図。bはaに示すシステムの上側面図。
【図13】従来技術に係るシータローラの幅方向に分散される生地に関する3個の分布を示す図。
【符号の説明】
【0056】
100…乾式ミキサー、102…湿式ミキサー、104…生地シータ、106…切断装置、108…シート状生地形成物、110…乾燥成分、112…乳化剤、114…水分、116…再利用生地、118…混合乾燥成分、120…生地粒子、122…生地シート、124…スクラップ切断装置、126…スクラップ生地粒子、202…チップ予備成形物、204…列、206…行、208…コンベアベルト、302,304…パヴァンミキサーからの生地粒子、306,308…WPミキサーからの生地粒子、402…生地粒子、404,406…生地の積み重ね、408…高さ測定要素、410,414…ローラ、412…ローラ送りコンベア、416…ニップ生地高さ、418…ニップ寸法、432…出口コンベア、502…生地粒子、504…生地の積み重ね、510,514…ローラ、512…ローラ送りコンベア、516…ニップ生地高さ分、518…ニップ寸法、520…生地シートの周縁部分、522…生地シート、524…生地シートの中心部分、526…ローラアクチュエータ、528…最終的な生地シートの厚み、532…出口コンベア、600…中心部分からの乳化剤濃度の箱型図、602…左側部分からの乳化剤濃度の箱型図、604…右側部分からの乳化剤濃度の箱型図、606…600の中心値、608…602の中心値、610…604の中心値、702…最大生地粒子、704,706,708,710…寸法が減少する生地粒子、712…最小生地粒子、714…箱型図の中心値、804…生地シート中央、806…生地シートの端縁、808…生地厚みの不整、810…結果的に得られた生地シート、900,902,904…WPミキサーからの生地粒子バッチ、1006…パヴァンミキサーからのふわふわ生地粒子、1008…コンベア、1102,1104,1106…バヴァンミキサーからの生地の水分量のばらつき、1108,1110,1112…WPミキサーからの生地の水分量のばらつき、1200…生地粒子、1202…可動コンベアの先端、1204…振動機構、1206…可動コンベア、1208…フィーダコンベア、1210…均一分散生地粒子ベッド、1212…機械式分散システム、1214…コンピュータ、1302…シータローラの左側部分、1304…シータローラの中心部分、1306…シータローラの右側部分、1308…乳化剤、1310…水分、1312…質量パーセント。
【技術分野】
【0001】
本発明は、均一な連続シートを形成するための改良型生地加工方法に関する。特に、本発明は、均一な厚み及び均一な組成の生地シートを高速製造で形成する加工装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
生地シート化作業には、シート状生地及びそこから派生する食品のレオロジー、均一性、一貫性、組成及び寸法に悪影響を及ぼす多くの変数がある。生地シート特性の一貫性は、成分の選択、各成分の相対量、成分濃度の均一性、水分含有量、シータローラ間隙寸法(ニップ寸法)、シータローラ上での生地高さ(ニップ生地高さ)、シート状生地(加工投入量)によって吸収されるエネルギ、及びシート化ローラ速度等、限定されない幾つかの加工条件に左右される。1対以上のシート化ローラが、生地シートを製造するために使用されて良い。各ローラ対のローラ各々は、独立した速度で回転してよい。
【0003】
成分混合の均一性は、高速生地製造において、シート化作業に大きな悪影響を及ぼしかねない。下流側での加工(例えば切断、油揚げ、包装)及び食品(例えばチップ)の最終品質は、生地シートの特性が規格となるように精確に制御されることに大きく左右される。僅かでも規格から外れた生地シートは、無効なチップの切断、油揚器でのチップの固着又は不整な動作、及び過少又は過剰な油揚げをもたらしかねない。また、不均一な特性を備えた生地シートは、重大な問題をもたらし、油揚げされた製品の味、テクスチャー、外観、品質のばらつき、及び包装重量のばらつきに悪影響を及ぼす。生地の均一性は、長時間に亘り生地シートの全長に沿って、且つその全長に沿った所定位置での生地シートの幅方向に測定される。生地の発生及びシート化加工条件の精確な制御は、一貫した組成、寸法及び厚みを有する生のチップ予備成形物を搬送し、且つ高品質な完成品を得るために必要とされる。
【0004】
精確な制御は、連続して積み重ねられるチップの加工において、特に重要である。一般的なポテトチップ製品では、特性が異なるチップは袋等の大きな容器内で混合されるので、チップの重さ、厚み、及び品質のばらつきは受け入れられ得る。しかしながら、積み重ねられるチップは、定数のこれらチップが管、缶、又はキャニスターに詰められるので、寸法、重量、厚み及び品質が殆ど均一でなければならない。各キャニスターは略同じ重量でなければならず、また定数のチップを入れなければならない。生地シートの厳密な均一性は、積み重ねられるチップの製造に必要とされる。
【0005】
非均一性は、生地成分が生地シータに到達する前であっても生じる。ミキサーでは、乾燥成分は1個以上の湿性成分(例えば乳化剤、水)と混合されるので、非均一な混合は、過剰或いは過少量の1個以上のこの成分を有する粒子を結果として生じさせる。1個の成分の相対濃度は、粒子寸法と相関することが多い。一般的な湿性ミキサーを出る粒子寸法には、深刻な分配があることが多く、これは成分の不均一混合の徴候である。この不均一混合は、生地がチップ予備成形物に切断され且つ調理された後に、完成製品に欠陥を結果的に生じさせる。欠陥は穴、空隙、変色、寸法縮小チップ、膨れ又は気泡を備えたチップ、この不均一な成分混合に起因する重量異常チップなどである。
【0006】
従来技術に係る不均一混合の特定例としては、湿式ミキサーを出る様々な寸法の生地粒子が、著しく異なる量の乳化剤を有することが多い。図7は、従来技術に係り、湿式ミキサーを出ると共にふるいによって6個の寸法702,704,706,708,710,712に分けられた後の、収集生地粒子試料における乳化剤の重量パーセント濃度のばら
つきを示す。図7を参照すると、左側の試料は最大試料702であると共に、右側の試料は最小試料712である。粒子寸法は横軸に示されており、左側から右側へ向かうに従い減少する。乳化剤濃度は縦軸に、重量パーセントで示される。図7を参照すると、各試料組の中間値が、各矩形の横軸によって示される。粒子における乳化剤の割合は、概ね粒子寸法が減少するにつれて増加する。
【0007】
それ故、粒子寸法のばらつきは、シート状生地の組成のばらつきを招く。異なる成分濃度を有する生地粒子は、生地シータへと至る生地粒子コンベアを横切り、均一に分散させられないので、このばらつきは生じる。図7は、図7の最大生地粒子702から得られる試料の乳化剤配合のばらつきを示す。これらの試料は、生地粒子が従来技術に係るシート化装置へ入る前に、生地コンベアの様々な部分から得られる。図6において、生地粒子コンベアの中心、左及び右部分から得られた試料は、3個の箱型図(600,602及び604夫々)によって表される。各箱型図は、各グループから得られた試料測定値の一標準偏差の高さの矩形によって表される。各グループからの測定値がこの矩形内に入らないならば、測定値の全範囲は、各矩形の上端及び/又は下端の線によって表される。図6に示すように、図6の各矩形即ち箱型図の中心線は、生地粒子コンベアの3部分各々から得られた試料における乳化剤の中心値606,608,610である。左側部分608及び右側部分610からの試料の中心値は、約16重量パーセントの値で略同じである。生地粒子コンベアの中央部分から得られた試料の中心値606は、約21重量パーセントであると共に、左側608及び右側610部分からの中心値と統計的に異なる。これら3部分から測定された中心値の差は、生地粒子が実際に生地シート化ローラに到達する前に、生地粒子コンベアの幅に沿って、乳化剤の全体的な分散を制御する必要があることを示す。完成生地シートの幅方向における乳化剤の分散がより均一になるように、生地シータローラの幅方向における生地粒子の均一な分散をもたらす必要がある。同様に、この必要性は、他の生地成分にも存在する。
【0008】
例えば、従来技術によれば、粒子寸法のばらつきによって、水分量のばらつきがある。湿性ミキサーを去るより大きな粒子は、より小さな粒子よりも多くの水分を有し、乳化剤の反対である。図3は、湿性ミキサーを去った後の、生地の4個のバッチ302,304,306,308の重量パーセントにおける粒子寸法の分散グラフを示す。試料は収集されると共に、メッシュサイズによって分けられた。メッシュサイズは横軸上において、ミリメータ単位で示されている一方、重量パーセントは縦軸上に示されている。2個のバッチ302,304は高速パヴァン(Pavan)ミキサー(イタリア国ガリエラベネタにあるパヴァン(Pavan)S.p.AのモデルナンバーP−PMP モデル1500)で混合され;2個の他のバッチ306,308はウェーナ−プフライデラー(Werner−Pfleiderer)(WP)ミキサー(ドイツ国D−7132 タム(Tamm)、フランクフルターストリート(Frankfurter Str.)にあるインダストリエレ バックテクニク(Industrielle Backtechnik)のモデルZPM240/3)で混合された。これら4個のバッチ302,304,306,308では、粒子寸法の相対的に広い分散が得られた。
【0009】
成分分散の不均一性は、異なる寸法の生地粒子がシート化装置によってシート状にされる時に悪化する。図5は一般的な生地シータの図である。図5を参照すると、生地粒子502は、ローラ送りコンベア512によって、ローラ510,514の上側領域へもたらされると共に、混合された生地成分は、生地ローラ510の頂上にある生地の積み重ね504上に片502として落下する。生地ローラ510,514は回転すると共に、生地粒子502を生地シート522となるように加圧する。従来技術によれば、周辺領域520から切断されたチップは一般的に、シート状生地522の中心部分524から切断されたチップとは異なる組成を有すると共に、長時間に亘り組成により多くのばらつきを有する。様々な寸法の粒子が、生地シータのローラ510,514に沿って移動させられるので
、チップの欠陥はより一般的になる。結果的に生じた生地シートは、ローラ510,514の幅に沿って測定された時に、不均一な生地成分の分散を有する。
【0010】
図13は、シータローラの幅方向に拡散される粒子の一般的な分散による、幾つかの一般的な組成分布を示すことにより、改良された混合及びシート化の産業界における必要性を例示及び要約する。図13を参照すると、一般的により多くの生地粒子が、シータローラの中心領域1304に積み重ねられ、それ故、中心部分1304には、より大きな生地の重量パーセント1312がある。中心部分1304により多くの粒子を有することにより、生地粒子はより高く積み重ねられ、且つ結果的に生じ、シータローラの中心部分1304を出る生地シートは、側方部分1302,1306を出る生地よりも、単位重量又は容積当りより多くの加工投入量を有する。
【0011】
また、上述のように、生地が一対のローラへ送られる時には、より多くの粒子がローラの外側へ向けて移動しがちになる。それ故、シート化ローラを出て、左側1302及び右側1306へ向かうシート状生地は、一般的に中心部分1304でシート状にされた生地よりも、単位容量又は重量当り、より少ない水分1308を、しかしより多くの乳化剤1310を有する。
【0012】
それ故、乾式及び湿式生地ミキサーを出る粒子寸法の一貫した均一な分散をもたらすことが必要とされる。また、シート状生地の加圧がその全幅に沿って均一であると共に、長時間に渡り均一であるように、様々な寸法のこれら生地粒子を、生地シータが通る方向に且つ生地シータの幅方向に、混合し且つシート状にする必要がある。
【0013】
高速製造では、積み重ね可能なチップの加工と同様に、このように改良された特性を有するこのような生地シートが深刻に必要とされる。このような生地シートは、容器毎に定数のチップに制限されると共に、容器毎に固定全体重量の製品に制限されるならば、完成製品を均一な重量にするために必要とされる。
工程制御
従来技術では、制御機器、加工方法、及び自動制御は、生地シートに悪影響を及ぼす個々のプロセス条件及びばらつきを制御するように開発及び実施されてきた。例えば、スピネリ(Spinelli)等(特許文献1)は、ローラ速度、張力及びシート厚みを監視し、且つ1個の変数―ローラ速度―を変化させることにより、生地を一定の質量流量でシート状にする方法を記載しており、この場合、ローラ間隙は一定に保持される。別例では、ルーエ(Ruhe)等(特許文献2)は、概ね均一な厚みを有するトルティーヤの高速製造用厚み制御システムを開示する。ルーエに記載される発明は、均一な厚みのトルティーヤを作るために、マスターがローラを出ると共にシート厚みを測定すると共に、ニップ寸法を調整する。
【0014】
しかしながら、従来技術は、粒子が生地シートに形成される前に、成分送り速度、粒子寸法のばらつき、加工投入量、シートの厚み、乳化剤濃度、水分濃度、及び粒子寸法の分散等、限定されないあるプロセス変数の十分に自動的且つ精確な同時制御を行わない。この改良された制御は、厳密な規格を満たす均一な生地シートを製造するために必要とされる。この厳密な規格は、積み重ね可能なチップの高速製造を維持するために必要である。規格は、生地シートが生地ローラを出る時に、生地ローラの一端と相対的な所定位置において、長時間に亘り測定され得ると共に、時間内にこの生地シートの所定地点において幅方向に測定され得る。
【0015】
即ち、図5を参照すると、生地粒子502をローラ510,514の幅方向に測定し且つ均一に分散させる必要がある。この制御された分散の利点の一つとしては、より均一なニップ生地高さ516がある。更に、ローラ510,514を出る生地シート522によ
って吸収される加工投入量を制御する必要がある。更に、他の加工条件の変化を考慮して、長時間に亘りローラの速度を制御する必要がある。更に、生地シートを厳密な規格で製造するために、長時間に亘り送り速度のばらつきを補償するべく、プロセス変数を自動的に制御する必要がある。厳密な規格を満たす生地シートを製造するべく、送り速度設定値を調整する必要がある。更に、ローラ速度、送り速度及び供給組成等、限定されない他のプロセス変数のばらつきに応じて、ニップ寸法518を関連付け且つ制御する必要がある。ニップ寸法518の厳密な制御は、高速製造において特に重要である。最後に、プロセス変数のこの厳密な制御を可能にする生地成分の相対量を選択する必要がある。
生地シートの厚みのばらつき
従来技術におけるシートの厚みのばらつきは、積み重ねられるチップ及び他の食品用の生地の一貫した有効な高速製造を妨げる。図7は、シート化ローラ510,514によってシート状にされた後の、図5に示す生地シート522のような生地シートの断面図2つを示す。図7の横断面図は、生地ローラ510,514と平行な方向に、生地シート522の幅を横切る。図7の縦断面図は、生地ローラ510,514と直角な方向にある。生地の厚みの不整808は、チップ毎における重量のばらつきに部分的に責任を負う。このばらつきは、かさ密度及び容器重量の好ましくないばらつきを招きかねない。生地の厚みのばらつき808は、生地粒子の組成、ニップ生地高さ、ローラ速度、及び他の加工条件のばらつきから生じる。
【特許文献1】米国特許第4849234号明細書
【特許文献2】米国特許第5470599号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
図7の水平横断面図は、生地シート810における最終的な生地シートの厚み528のばらつきを示す。一般的に、シータローラニップの中心部分において、より多くの生地粒子が積み重ねられることから、最終的な生地シートの厚み528は、生地シートの端縁806よりも中心804が大きい。容器毎における重量のばらつきは、この水平方向のばらつきに起因して生じる。結果的に、縦方向及びシータローラの幅に沿った水平方向に、均一な厚みの生地シートを製造する方法が必要とされる。この方法はこれらの基準を満たすと共に、高速製造環境で用いられ得る。
【課題を解決するための手段】
【0017】
シート状生地の特性の一貫性を増加させる改良型高速生地シート化方法が開示される。本方法は、シートの厚み、水分含有量、加工投入量、シート状生地の生地成分の組成均一性、シータニップでの生地高さの均一性の制御を改良する。この改良物は、特に一対のシータローラのみを用いる積み重ね可能な食品の高速製造に必要とされる。本発明の上記並びに更なる特徴及び効果は、以下に記載される詳細な説明で明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の特性と思われる新規の特徴は、添付の請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明自体、並びに好適な使用形態、更にその目的及び効果は、以下の例証実施形態の詳細な説明を、添付の図面と合わせて読みつつ参照することにより、最良に理解される。
【0019】
本発明は以下に、好適な実施形態に関して説明されるが、他の実施形態も可能である。ここに開示される概念は、生地を含むシート状材料の製造システムに同等に適用される。生地の製造は、本発明を例証するために、好適な実施形態として用いられる。また本発明は、ここに説明される制御装置の使用に限定されない。本発明の精神と一致する他の類似した明らかな或いは関連する装置又は方法が、使用されてもよい。他のプロセス測定値、制御方法、又は制御要素が同じく代用され、或いは組み合わされると共に、本発明と共に使用される。例証実施形態において、様々な物体及び層は、実際の材料の縮尺ではなく、
図示に適した縮尺で描かれる。
生地作成工程
一般的な生地の配合では、混合は成分を水和させ、グルテン及び他の蛋白質を発生させ、且つ空気を生地へ取り込む。ミキサーはこれらの作用を果たすために、生地を押し、引き、絞り、且つ練るように構成される。シート化機構も、これらの混合作用を果たす。混合又はシート化の後に、生地は活性化させられる必要があり、ここで生地は、混合による生地の恒久的な構造変質を表す点まで弛緩する。生地の強度は、グルテン及び他の生化学的構成要素の機能表示であると共に、存在するある蛋白質の量に、また混合及びシート化の間における加工投入量の速度及び量に左右される。生地の蛋白質は、粘性及び弾性の両方を備えていなければならず、粘弾性バランスが重要な意味を持つ。最後に、調理中の生地は完成製品を全部備える。
【0020】
生地シート化工程の一実施形態を、図1に概略的に示す。図1を参照すると、乾燥成分110及び乳化剤112は、乾式ミキサー100に送り込まれる。混合された乾燥成分118は湿式ミキサー102へ移動し、そこでは、生地粒子120を形成するために水分114が加えられる。次に生地粒子120は、生地シータ104によって、シート122となるように加圧される。生地シート122は、生地シート122をチップ予備成形物等の最終生地形状108に形成する切断装置106を通過する。切断装置106からの余分なシート状生地(再利用粉砕再生材料即ちスクラップとして周知)116は再利用されて、湿式ミキサー102内の新しい生地に混合される。チップ予備成形物202は図2において、コンベアベルト208上に切断装置を出た状態で示されている。チップは一般的に、列204及び行206の両方で整列させられる。調理済みチップも同様に、油揚器を出た後且つ包装される前に、コンベア上で整列させられる。一実施形態において、特定数の調理済みチップがある行204から選択されると共に、容器に包装される。
シート状生地のばらつき
積み重ね可能なチップ等の食品の高速製造では、厳密な要件を満たす均一な生地シートを生産するために、混合及びシート化には特別な注意が必要とされる。このような生地シートは、容器毎の定数のチップ、容器毎の固定された積み重ね高さを前提として、また容器毎の固定された製品重量を前提として、均一重量の完成製品を供給するために必要とされる。また、長時間に亘り且つ生地シートの幅方向に、容器間での製品の一貫性を可能にするために、より均一な生地シートが必要とされる。
【0021】
従来技術では、生地シートの厚みの目標からの相対的に大きいばらつき、又は単位面積当たりの生地重量のばらつきは受け入れられる。従来技術では、生地の厚みがより小さい(例えば1ミリメートル未満の厚み)ほど、ばらつきは大きい。しかしながら、積み重ね可能なチップの高速製造のための好適な実施形態では、シートの厚みのばらつきは、生地シートの厚みbの目標の3パーセント未満に維持されると共に、約3パーセント以下のこの測定値の二乗平均平方根誤差を伴う。一実施形態において、このばらつきは、長時間に亘り測定された時に、目標値の約1パーセント未満に維持される。別の実施形態において、生地の厚みのばらつきは、長時間に亘り、生地シートの幅方向に測定された時に、目標値から6パーセントほどである。本発明で説明される改良物は、このような厳密は厚みのばらつきを満たす生地シートの高速製造を可能にする、複数のプロセス変数を十分に制御できる。改良物はまた、加工投入量、相対水分含有量、及び相対乳化剤含有量等、限定されない他のプロセス変数も制御する。
【0022】
高速製造はこれまでは、毎分少なくとも90リニアフィートの生地シート製造ライン速度の製造であると知られている。しかしながら、同じ技術は、より高速又はより低速の様々な速度に適用され得る。高速製造は、毎分約60リニアフィートの生地シート製造程度に低速であると考えられる。
【0023】
長時間に亘り測定された時に、生地シートの一貫性に悪影響を与える多くのプロセス条件又は変数がある。特定して測定される値のばらつきは、特定して測定される値の所望値、目標値、或いは設定値からの百分率差値として優先的に表される。これらの変数の不十分な制御は、受け入れられないシート状材料及び結果として生じる好ましくない製品を結果的にもたらす。好適な実施形態において、均一生地シートは、以下のプロセス変数の乱れを低減することにより製造される。
【0024】
・生地成分の相対量
・生地ミキサーを出る粒子寸法の分散
・シータローラの幅方向への粒子分散
・シート状生地の加工投入量
・生地粒子の水分分散
・生地粒子の乳化剤分散
・スクラップ生地の新しい生地成分への混合均一性
・シータローラのニップ上方での生地高さ
・シータニップ寸法
他の実施形態も可能である。以下の説明は本発明の詳細を表す。
生地成分制御
質量制御ループは、長時間に亘り測定された時に、成分比率及び生地水分含有量のばらつきを低減する。本発明において、ばらつきは、所望のプロセス変数の目標値又は設定値からの百分率偏差として測定され得る。ばらつきはまた、平均値からの標準偏差に関して、また二乗平均平方根誤差(RMSE)に関して測定され得る。本実施形態において、RMSEは以下のように定義される。
【0025】
RMSE=√(stdev2+(aim−mean)2
ここで、「stdev」は得られた全ての試料の標準偏差である。
一実施形態において、制御装置は、毎時2.85キログラム(毎時6.3ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約830キログラム(毎時1830ポンド)の乾式ミキサーへのポテトフレークの送り速度を維持する。本実施形態では、別個の制御装置が、毎時0.49キログラム(毎時1.08ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約70キログラム(毎時154ポンド)の乾式ミキサーへの乳化剤及び澱粉の送り速度を維持し、これらは一つの流れとなるように組み合わされる。本実施形態では、別個の制御装置が、湿式ミキサーへの水分供給速度を、毎時0.42キログラム(毎時0.93ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約355キログラム(毎時783ポンド)に維持する。第2制御装置は、第2水分流への水分供給速度を、毎時0.18キログラム(毎時0.4ポンド)の二乗平均平方根誤差を伴い、毎時約50キログラム(毎時110ポンド)に維持する。第2トリム制御装置は生地水分含有量を測定すると共に、生地水分を0.13パーセントの二乗平均平方根誤差を伴い、35パーセントに維持する。これらの制御装置は、生地成分の連続的且つ厳密な制御を行うことにより、厳密な一貫性の規格を満たす生地シートの製造を可能にする。別の実施形態では、コンピュータベース制御機構は、生地ミキサーに供給される他の生地成分の相対量が、長時間に亘り相対的に一定であるようにする。
【0026】
結果的に、このミキサーを出る生地粒子の配合は、長時間に亘り相対的に一定である。個々の供給流のこの制御の後での、シート化工程におけるばらつきの主な原因は、(1)シータローラに送られる生地粒子の送り速度、及び(2)各生地成分の固有水分含有量(例えばポテトフレークの相対水分量)である。生地シートの特性は、生地の他の成分に対する水分の比率を意味する全体水分含有量に大きく左右される。乾燥成分の水分含有量は、時間と共に変化し得る。例えば、乾式ミキサーに送られるポテトフレークの水分含有量は、均一でないかもしれず、これは続いて生地粒子の全体水分含有量に影響を及ぼす。
【0027】
一実施形態において、図1を参照すると、生地成分は乾式ミキサー100を出た後に、湿式ミキサー102に入る。水分含有量は、生地粒子120が湿式ミキサー102を出た後、且つ生地粒子120が生地シータ104でシート状にされる前に測定される。水分含有量は、インフラ−レッド エンジニアリング(Inrfa−red Engineering)水分ゲージ、モデルMM55又は710(カリフォルニア州アーウィンデール(Irwindale)にあるNDCインフラードエンジニアリング(Infrared Engineering)で測定される。別の実施形態では、水分含有量のばらつきは、生地粒子又はシート状生地の試料を取ると共に、ラボ内においてオフラインで水分含有量を測定することにより、決定される。
【0028】
この測定値から、操作者は、完成シート状生地122における概ね一定の全体水分含有量を維持するために、湿式ミキサー102に加えられる相対水分量の制御装置設定値を変更する。水分量の変更及びこの作用の効果の検出の間には、遅れ即ち遅延時間がある。このフィードバック制御は、これまでに可能であったものよりも、均一な厚みを有する生地シートの製造に貢献する。
【0029】
図1を参照すると、別の実施形態において、水分測定信号は、アクチュエータ526に取り付けられた制御装置に送られ、アクチュエータ526は長時間に亘り、湿式ミキサー102の乾燥成分118及びスクラップ116混合物に加えられる水分量114を自動的に調整する。水分114は連続的に、或いは一度ずつ加えられる。図4を参照すると、別の実施形態において、水分測定信号は、ニップ寸法418、ニップ生地高さ416及び加工投入量等、限定されない他のプロセス変数を制御するために使用される。
粒子寸法の分散
生地ミキサーを出る生地粒子の分散が均一であるほど、シート状生地は一貫して均一な組成及び他の特性を有するようになる。表1は、重量パーセントによる生地粒子寸法の分散を示す。
【0030】
【表1】
【0031】
好適な実施形態において、生地成分はパヴァン高速連続乾燥パスタプレミキサーで、数秒間混合される。4から5秒が、通常十分な混合継続時間である。この混合は、混合時間が約1分間続く従来の混合とは異なる。混合生地成分が様々な寸法の生地粒子として、高速ミキサーを出たとしても、長時間に亘り測定される粒子寸法の分散は、相対的に一定で
ある。
【0032】
均一高速混合は、他の生地ミキサーから製造される約433キログラム/立法メートル(32ポンド/立法フィート)の一般的なかさ密度と比較して、約513キログラム/立法メートル(27ポンド/立法フィート)或いはそれ未満のかさ密度を有するふわふわした生地粒子を製造する。
【0033】
図9は、ウェーナ−プフライデラーミキサーで混合された生地粒子の3個のバッチ900,902,904を示す。図9を参照すると、スクリーンを通り落下する最も微細な粒子を無視して、図示される生地粒子は相対的に大きく且つ不均一である。図10は、パヴァンミキサーで混合された後に、コンベア1008上に均一に広げられたふわふわ生地粒子1006を示す。パヴァンミキサー1006で混合される生地粒子は、寸法がずっと均一であり、かなり異なるふわふわ外観を有し、且つより低いかさ密度を有する。
【0034】
より低いかさ密度を備えた生地粒子は、シータローラの幅方向への生地粒子のより平らな分散を容易にする。この生地粒子は、より少ない生地が、所定の時間にニップ上方に積み重ねられるように、シータローラをより低いニップ生地高さとなるように制御することを可能にする。また、この生地粒子は、特に一組のローラのみが使用される場合に、従来技術で既に利用可能なものよりも、単位重量当りより少ない加工投入量を有する生地シートを製造するために必要とされる。このふわふわな生地粒子はまた、長時間に亘り測定され、また生地シートの幅方向に測定された時に、より一貫した成分配合を有する生地シートを製造する。この生地粒子は、積み重ね可能なチップ及び他のこのような食品の高速製造の厳密な要件を満たす生地シートの製造を可能にする。
シート化ローラ方向への粒子分散
別の実施形態において、図12bを参照すると、機械式分散システム1212は、生地粒子1200を供給器コンベア1208に沿ってより均一に分散する。可動コンベア1206は生地粒子1200を、図4に示すもの412のようなローラ送りコンベアへ運び、ローラ送りコンベアは生地片をローラニップ領域の上方へ落下させる。可動コンベア1206は、湿式ミキサーからの生地粒子1200を、移動コンベア1206の先端1202から供給器コンベア1208へ投下する機構1204を通り、左右に物理的に振動させる。可動又は振動コンベア1206は、垂直方向に蝶番で止められると共に、上流の静止物体に取り付けられる。生地粒子1200は、均一に分散される生地粒子1210のベッドを形成する供給器コンベア1208の全幅を横切りより均一に拡散され得、この粒子は、従来技術で既に利用可能なものよりも、寸法に従いより均一に分散される。それ故、生地粒子は、図4に示すもの410,414のようなシータローラを横切り、より均一に供給され、或いは落下する。図12aは、供給器コンベア1208と相対的な可動コンベア1206を示す。可動コンベア1206及び供給器コンベア1208の間の距離は、供給器コンベア1208上に生地粒子1200を最大限分散させるように選択される。
【0035】
更なる実施形態において、図12bを参照すると、移動コンベア1206の物理的振動作用は、コンピュータ1214によって制御される。コンピュータ1214は、デジタルプログラマブルコンピュータ、アナログ回路、デジタル回路、又はそれらの組み合わせからなる。コンピュータ制御振動作用は、供給器コンベア1208の幅方向への生地粒子1200のより均一な分散を結果的にもたらす。
加工投入量
好適な実施形態において、完成生地シートを製造するために、一対のシータローラのみが使用される。従来技術では、所望加工投入量を有する完成生地シートを製造するために、複数対のローラの使用が好ましい。しかしながら、一対のシータローラのみを使用することにより、多額の資本経費が節約され得る。しかし代償としては、同じ所定の加工投入量を有する生地シートを製造することがより困難になる。同様に、一対のローラのみを使
用することにより、長時間に亘り測定された時に、加工投入量がばらつく可能性がより大きくなる。一対のローラのみを使用することにより、同じ加工投入量を達成するために、他のプロセス変数のより厳密な制御が必要とされる。例えば、生地粒子はより均一な寸法でなければならず、また一対のシータローラを通りシート状にされる前に、より均一な乳化剤及び水分含有量を有さなければならない。
【0036】
類似する最適な生地品質を得るべく、異なる特性を有する粉体を混合するために、異なる量のエネルギが必要とされる。水分及び乳化剤を含む他の成分の相対量は、所定の最終厚みの生地シートを生産するために必要とされる加工投入量に影響する。
【0037】
加工投入量は、所期のモータ及び駆動チェーン損失を考慮して、ミキサーモータ出力から推定されると共に、生地温度上昇測定値から推定される。最適混合程度及び最適加工投入量はまた、トルク測定値から決定される。図4を参照すると、好適な実施形態において、単位生地塊毎の加工投入量は、生地シートの製造の間に、長時間に亘りシータローラ410,414の調整に消費される電力の関数として測定される。電力測定値は記録され、且つニップ生地高さ416、ニップ寸法418のいずれか或いは両方の設定値を調整するために、操作者によって用いられる。
【0038】
作業は、長時間に亘り消費される電力量として定義される。加工はまた、長距離に亘り作用させられる力でもある。生地粒子上の力が増加するにつれて、より多くのエネルギが生地へ伝達されると共に、生地はより多くの加工投入量を受け取る。生地の加工投入量は、生地シートのレオロジー及び調理特性に影響を及ぼす。例えば、加工投入量が生地シートの幅方向に一定でないならば、生地の様々な部分が油で揚げる際、或いは別の脱水方法の使用の際に、異なって反応する。特定部分が加工投入量のばらつきに起因して他の部分よりも大きく膨張或いは収縮するならば、変形はより起こり易くなる。
【0039】
一般的に、ニップ生地高さが大きくなる程、生地粒子はより多くの加工投入量を受け取る。より短いニップ生地高さを有することにより、生地粒子はより少ない加工投入量を受け取る。また、より短いニップ生地高さを有することにより、従来技術で用いられる技術よりも加工投入量の厳密な制御が可能になる。しかしながら、シータローラが欠乏しておらず、シート状生地に間隙が結果的に生じるように、生地粒子がシート状にされた時に、一対のシータローラの全幅に亘り十分な生地材料が出ることを保証するために、注意が払われなければならない。
【0040】
単位重量の生地シートを形成するのに必要な加工投入量は、ニップ寸法、ニップ生地高さ、ローラ速度、予備圧延生地粒子の相対水分含有量、及び他の生地成分の相対量に従い変化する。図4を参照すると、加工投入量は、少なくとも以下のプロセスパラメータの変化によって変更され得る:ローラ速度、ローラ410を回転させるために使用されるエネルギ又は力、ローラ402に送られる生地の水分含有量及び乳化剤含有量、生地送り速度、ニップ寸法418、生地高さ416、及び粒子寸法分散。加工投入量は長時間に亘り、生地シートが生地シータを出る時に、生地シートの所定位置で変化し得る。加工投入量はまた、シータローラの幅方向に沿って変化し得る。
【0041】
加工投入量は、ニップ生地高さで大きく変化する。ニップ生地高さを概ね一定の値で維持することにより、加工投入量値は以前に可能であったものよりも緊密に制御され得る。ニップ生地高さ設定値及びローラニップ寸法設定値を調整することにより、生地の単位重量又は容積毎に所望加工投入量が得られる。
【0042】
生地シートによって吸収される加工投入量は、ニップ生地高さに応じて、シートの幅に沿って変化する。生地がシート状にされる前に、生地ローラの中心でより高く積み重ねら
れると、ローラの中心を出る生地はより高い加工投入量を有する。より高い加工投入量は、好ましくない特性又は欠陥を有する完成チップ製品に至る。それ故、生地ニップ高さは、シート化ローラの全幅に亘り、均一に維持されるべきである。
【0043】
一実施形態において、一組のシータローラを通過する生地シートによって吸収される全体加工投入量は、約0.34キロジュール/ポンド(0.74キロジュール/キログラム)の生地の二乗平均平方根誤差を伴い、約34.8キロジュール/ポンド(76.7キロジュール/キログラム)の生地である。加工投入量は好適には、約24から60キロジュール/ポンド(52.9から132キロジュール/キログラム)の生地である。しかしながら、好適な実施形態は加工投入量及び加工投入量のばらつきを、最小限に維持する。一実施形態において、加工投入量は長時間に亘り、目標値から1パーセント以下だけ変化すると共に、長時間に亘り測定された時に、0.34キロジュール/ポンド(0.74キロジュール/キログラム)以下の二乗平均平方根誤差を有する。別の実施形態において、加工投入量は長時間に亘り測定された時に、6パーセント程度変化すると共に、長時間に亘り測定された時に、3パーセント程度の二乗平均平方根誤差を有する。更なる実施形態において、加工投入量は生地シートの幅方向に測定された時に、6パーセント程度変化する。
水分の分散
一実施形態において、パヴァン高速連続湿式ミキサーは、水分を他の生地成分とより一貫して混合するために使用される。試験において、パヴァンミキサーから長時間に亘り得られる生地サンプルでは、水分含有量のばらつきがより少ないので、このミキサーは好ましい。一実施形態において、パヴァン湿式ミキサーモデルナンバーP−PMPモデル1500は、逆回転軸或いはロータを備えて、800から1300RPMの速度で作動する。ミキサーを出る生地粒子が所望のかさ密度及び寸法の均一性を有するように、速度は生地成分に応じて選択される。
【0044】
図11は、3個の生地バッチ1102,1104,1106各々が本実施形態に従い混合された後に、これらバッチから得られた試料の水分配合のばらつきを示す箱型図である。各矩形の高さは、一標準偏差を表す。各矩形の上側及び下側の線は、記録された試料測定値の範囲を表す。図11はまた、3個の生地バッチ1108,1110,1112各々が従来技術に従いウェナー−プフライデラーミキサーで混合された後に、これらのバッチから得られた試料の水分配合のばらつきを示す。パヴァンミキサーで混合された試料1102,1104,1106は、WPミキサーで混合された試料1108,1110,1112よりも少ないばらつきを有しており、パヴァンミキサーはシート状生地粒子の改善された水分の一貫性をもたらすことが示される。結果的に得られた生地シート及び個々の完成チップ予備成形物に、より一貫した水分含有量であることから、パヴァンミキサーは好ましい。
【0045】
同じ実施形態によれば、最大生地粒子と最小生地粒子の間における水分含有量のばらつきには、実質的な改善があった。最大及び最小粒子は、夫々35.4パーセント及び32.2パーセントの水分重量パーセントを有し、3.2パーセントのばらつきを伴っていた。比較のために、同じ相対量の成分がウェナー−プフライデラーミキサーで混合され、且つ最大及び最小粒子は、約42.2パーセント及び30.2パーセントの水分重量パーセントを有し、12パーセントのばらつきを伴っていた。改良された混合によって達成されるばらつきの低減は、シート化工程における生地粒子の一貫性を高めると共に、最終的には完成製品の欠陥量を減少させる。一実施形態において、湿式生地ミキサーを出る生地試料の水分含有量は、生地粒子の試料毎に、目標値から約3パーセント程度変化する。好適な実施形態において、同じ水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、シート状生地の目標値から約1パーセント未満だけ変化すると共に、この水分含有量は長時間に亘り測定された時に、約0.3パーセント以下の二乗平均平方根誤差を有する。別の実施形態にお
いて、水分含有量は生地シートの幅方向に、3パーセント程度変化する。
乳化剤の分散
従来技術を参照すると、より均一な生地シートを得るために、乳化剤を他の生地成分全体に均一に分散させることが必要である。1個以上の液状乳化剤及び他の生地成分を、全ての液状乳化剤の溶解点よりも高い温度に加熱し且つ維持することにより、乾式ミキサーを出る生地成分は、より均一な配合の生地シートを製造するのに好ましい状態にある。乳化剤の加熱は、短時間の混合を可能にする。短時間の混合は、高速製造を可能にすると共に、シート化のために十分な品質の生地粒子の有効な製造を可能にする。好適な実施形態において、混合軸上でのパドル及び円柱状ピンの組み合わせは、生地成分の最適な混合をもたらす。
【0046】
本発明の別の実施形態において、相対乳化剤含有量の測定値が、シート状生地から得られる。続いて、信号が発生させられると共に、ミキサーの他の生地成分に付加される乳化剤の相対量を調整するために、アクチュエータに送られる。乳化剤の連続自動フィードバック制御を行うことにより、相対乳化剤含有量のより少ないばらつきが得られる。一実施形態において、シート状生地における乳化剤のばらつきは、長時間に亘り測定された時に、目標値の10パーセント以内に維持されると共に、長時間に亘り測定された時に、約4パーセント未満の二乗平均平方根誤差に維持される。別の実施形態において、乳化剤含有量は、生地シートの幅方向に測定された時に、約10パーセント以下だけ変化する。生地配合における乳化剤の相対全体量が減少すると、乳化剤のばらつきを相対的に低い値に維持することがより困難になる。
スクラップの均一混合
図1を参照すると、一実施形態において、再利用される生地116は、切断装置106から得られるシート状生地122の約30パーセントを構成する。再利用生地116は、生地シートから均一な形状が切り取られた後に残る材料である。再利用生地116は、搬送され且つスクラップ生地粒子126として湿式生地ミキサー102内の新しい生地成分114,118に加えられる前に、スクラップ切断装置124によって最初に寸法が減少させられる。再利用生地116は、図10に示す生地粒子1006と似る程度に切断される。一実施形態において、再利用生地116は、湿式ミキサー102を出る生地粒子と略同じ寸法の粒子となるまで小さくされる。好適な実施形態において、再利用生地116及び新しい生地成分114,118の結合物は、図10に示すようなふわふわ生地粒子1006と類似する。
生地ニップ高さ
図4は、生地シート化装置の側面図である。図4を参照すると、生地粒子402はローラ送りコンベア412にあるシータローラ410,414の上側に送られ、そこでシータローラ410,414間において所定寸法418の間隙即ちニップ430を通り圧延される。ローラ410,414の頂上に積み上げられる生地の高さ、即ちニップ生地高さ416は、ローラ410,414の間のニップ430からシート化されていない生地粒子402の積み重ねの上端まで測定され得る。ニップ生地高さ416は、ローラ410,414の幅に沿って変化し得る。生地シート422はニップ430を出ると共に、出口コンベア432によって運び出される。最終的な生地シート厚さ428は、特に生地粒子402が一対のシータローラ間のみを通過させられるならば、生地がシータニップ430を通過した時に、ニップ430の寸法418と同じでないかもしれない。
【0047】
図4を参照すると、最終的な生地シート厚さ428は、全体送り速度、加工投入量、ローラ速度、ニップ寸法418、ニップ生地高さ416、生地温度、水分を含む各生地成分の相対配合、ローラへの十分な生地の供給、及び固有生地レオロジー特性(例えば応力下で生地がどのように変形するか)など、限定されない幾つかのプロセス変数に左右される。最終的な生地シートの厚さ428は、生地水分含有量、ニップ生地高さ416、及びニップ寸法418と最も大きく関係する。図5を参照すると、最終的な生地シート厚さ42
8はまた、使用されるシータローラの数にも左右され、より多くのローラが使用されるほど、最終的な生地シートの厚さ528はニップ寸法518と一致する。
【0048】
図5を参照すると、長時間に亘り幅方向に一貫性が高められたシート状生地を得るために、ここに示されるような従来技術の一組のローラが、本発明に従い変更され且つ制御され得る。例えば、一実施形態において、生地高さ検出器からの信号(図示なし)は、ニップ生地高さ516を概ね一定な値に維持するために、ローラ速度を変化させるアクチュエータ(図示なし)に送られる。また、信号はニップ寸法518を制御するアクチュエータに送られてもよい。ローラ速度及びニップ寸法518の少なくとも1個を変更することにより、より均一な生地シートが製造される。一実施形態において、生地ニップ高さ516は長時間に亘り、1.5ミリメートル(0.059インチ)の二乗平均平方根誤差を伴い、約115ミリメートル(4.5インチ)以下に維持される。別の実施形態において、生地ニップ高さ516は長時間に亘り、80ミリメートル(3.2インチ)以下に維持される。
【0049】
本発明の好適な実施形態において、図4を参照すると、高さ測定要素408は、ニップ生地高さ416を測定するために、レーザ(符号なし)を使用する。本実施形態では、レーザセンサ又はレーザ測定装置は、マイクロ−エプシロン(Micro−Epsilon)モデルILD1800−500CCDによって製造される。レーザは長距離センサと、防水カバーと、信号ケーブルを有する。落下する生地粒子が測定と干渉せず、また落下する生地粒子402及び局所ピークが平均実ニップ生地高さ416と間違えられないことを保証するために、注意が払われなければならない。
【0050】
本発明の一実施形態において、レーザ測定機器からの未加工の測定信号は、2段階にフィルタがかけられる。第一に、未加工信号は約0.1から2.0秒の短期間の間、合計される。この合計は、レーザを通り落下する生地粒子及びシータローラを跳ね返った生地粒子によって生じさせられる、信号のノイズ及び誤った読み込みを取り除く。第2に、合計された信号はローパスフィルタを通過させられる。この第2フィルタは信号の高周波ノイズを減少させると共に、実際のニップ生地高さ416とより精確に相関させられる平滑な生地高さ測定値を出す。
【0051】
レーザセンサは、従来技術の測定値よりも改善された精度の測定値を提供すると共に、この測定値は、ローラ410,414の速度、生地送り速度、及びニップ寸法418など、限定されない他のプロセス条件を調整するために使用されて良い。好適な実施形態において、ニップ生地高さ416が測定されると共に、ローラ速度を操作することにより、所望レベルに制御される。一実施形態において、ニップ生地高さ416は目標値の1パーセント以内に維持されると共に、1.0ミリメートルの二乗平均平方根誤差を有する。外乱がシステムに入ると、ニップ生地高さ416の変化が自動的に検出されると共に、補正される。本発明に説明される他の改良物を実行することにより、ニップ生地高さの主な外乱は、ローラへの生地粒子の全体送り速度の変化又は変動、及び全体水分含有量の変化から生じる。例えば、全体水分含有量は、幾つかの乾燥成分の一つであるポテトフレークの水分含有量の変化によって影響を受ける。
シータニップ寸法
別の実施形態において、図4を参照すると、信号(図示なし)が発生させられると共に、生地ローラ414に取り付けられ、且つこの生地ローラ414を対向する生地ローラ410と物理的に相対移動させることにより、ニップ寸法418を調整するローラアクチュエータ(図示なし)に送られてもよい。ニップ寸法418は、生地シータが均一な厚みの生地シート422を製造するように、長時間に亘り調整される。ニップ寸法418は、生地シータに送られる生地粒子402の相対水分含有量の変化、ニップ生地高さ416、又は生地への加工投入量など、限定されない加工測定値の変化に基づいて調整される。
【0052】
最終的なシート厚さは、ニップ寸法、ニップ生地高さ、予備圧延生地粒子の相対水分含有量、他の生地成分の相対量、及び完成生地シートを製造するために使用されるシータローラ対の数の変更に応じて変化する。一実施形態において、図4を参照すると、ニップ寸法418は一定に保持される一方で、レーザニップ生地高さ測定要素408からの測定信号(図示なし)は、少なくとも1個のシータローラ410,414の速度を調整するために使用される。別の実施形態において、操作者はシート状生地試料の厚みを測径器で測定し、続いて所望厚さの生地シートを製造するために、ニップ寸法を調整する。この操作者はまた、シート厚さを測定した後に、長時間に亘り測定値をグラフに書き、或いは傾向を得てもよい。別の実施形態において、シート厚さは自動的に測定されると共に、測定信号は、所望厚さの生地シートを製造するために、続いてニップ寸法を調整する制御装置に送られる。
【0053】
粒子寸法分散システム及び生地シータ制御システムは、一つの実施形態に関して説明されてきたが、これらの教示はまた、ローラの使用によってシート状にされるいかなる食品をも含む他の食品にも適用される。この分散システムの他の実施形態は、寸法以外の特性に基づいて生地粒子をより均一に分散させるために、粒子を分散するように用いられてもよい。また、加工制御システムは、食品をシート状にするシステムにも適用され、その場合、高速製造環境においてのような、厳密な規格が必要とされる。
【0054】
本発明は好適な実施形態を参照して、詳細に図示及び説明されているが、当該技術分野に属する者には当然のことながら、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明には形状及び細部において様々な変更が為され得る。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態に係る生地シート化システムを示す概略図。
【図2】本発明の一実施形態に係る切断装置を出た後の、概ね列及び行が整列させられた予備成形チップを示すコンベアの上面図。
【図3】2個の測定値が2個の異なるミキサー各々から得られた場合の、メッシュサイズによって分けられた重量パーセントによる生地粒子寸法の分散を示す表。
【図4】本発明に係る生地シート化装置を示す側面斜視図。
【図5】従来技術に係る生地シート化装置を示す側面斜視図。
【図6】生地粒子がシート化装置に入る前の、生地コンベアの様々な部分から得られた試料の乳化剤配合のばらつきを示すグラフ。
【図7】様々な寸法の生地粒子における乳化剤の配合のばらつきを示すグラフ。
【図8】aは従来技術に係る生地シートの縦断面図。bは従来技術に係る生地シートの横断面図。
【図9】従来技術のミキサーによって混合された後の生地粒子を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係るパヴァンミキサーにより混合された後の生地粒子を示す図。
【図11】6個の生地バッチから測定された時の水分含有量の平均及び一標準偏差を示すグラフであって、3個のバッチは本発明の一実施形態に係るミキサーで混合されると共に、3個の生地バッチは従来技術のミキサーで混合される。
【図12】aは生地が湿式ミキサーを出て生地シータに到達する前に、コンベアの幅方向により均一に生地を分散させるために使用される振動可動コンベアベルトシステムを示す側面図。bはaに示すシステムの上側面図。
【図13】従来技術に係るシータローラの幅方向に分散される生地に関する3個の分布を示す図。
【符号の説明】
【0056】
100…乾式ミキサー、102…湿式ミキサー、104…生地シータ、106…切断装置、108…シート状生地形成物、110…乾燥成分、112…乳化剤、114…水分、116…再利用生地、118…混合乾燥成分、120…生地粒子、122…生地シート、124…スクラップ切断装置、126…スクラップ生地粒子、202…チップ予備成形物、204…列、206…行、208…コンベアベルト、302,304…パヴァンミキサーからの生地粒子、306,308…WPミキサーからの生地粒子、402…生地粒子、404,406…生地の積み重ね、408…高さ測定要素、410,414…ローラ、412…ローラ送りコンベア、416…ニップ生地高さ、418…ニップ寸法、432…出口コンベア、502…生地粒子、504…生地の積み重ね、510,514…ローラ、512…ローラ送りコンベア、516…ニップ生地高さ分、518…ニップ寸法、520…生地シートの周縁部分、522…生地シート、524…生地シートの中心部分、526…ローラアクチュエータ、528…最終的な生地シートの厚み、532…出口コンベア、600…中心部分からの乳化剤濃度の箱型図、602…左側部分からの乳化剤濃度の箱型図、604…右側部分からの乳化剤濃度の箱型図、606…600の中心値、608…602の中心値、610…604の中心値、702…最大生地粒子、704,706,708,710…寸法が減少する生地粒子、712…最小生地粒子、714…箱型図の中心値、804…生地シート中央、806…生地シートの端縁、808…生地厚みの不整、810…結果的に得られた生地シート、900,902,904…WPミキサーからの生地粒子バッチ、1006…パヴァンミキサーからのふわふわ生地粒子、1008…コンベア、1102,1104,1106…バヴァンミキサーからの生地の水分量のばらつき、1108,1110,1112…WPミキサーからの生地の水分量のばらつき、1200…生地粒子、1202…可動コンベアの先端、1204…振動機構、1206…可動コンベア、1208…フィーダコンベア、1210…均一分散生地粒子ベッド、1212…機械式分散システム、1214…コンピュータ、1302…シータローラの左側部分、1304…シータローラの中心部分、1306…シータローラの右側部分、1308…乳化剤、1310…水分、1312…質量パーセント。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かさ密度を有する複数の食品粒子から食品シートを製造する方法であって、
a)ニップ寸法を有する一対のシート化ローラに前記食品粒子を送り込む工程と、該一対のシート化ローラは第1ローラ及び第2ローラを含み、更に、該第1ローラは回転速度を有しており、
b)前記食品粒子を工程a)の前記ローラ間を通過させることにより、前記食品シートを作る工程とを含み、該食品シートはシート厚さ、加工投入量、乳化剤含有量、水分含有量及びライン速度を有し、更に、該シート厚さは長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記かさ密度は約32ポンド/立法フィート(513キログラム/立法メートル)以内であることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
工程b)の前記シート厚さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項4】
工程b)の前記シート厚さの複数の測定値は、該シート厚さ測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項5】
工程b)の前記シート厚さの複数の測定値は、該シート厚さ測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項6】
工程b)の前記食品シートの前記シート厚さは、該食品シートの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項7】
更に、工程b)の前記加工投入量は、約24から60キロジュール/ポンド(52.9から132キロジュール/キログラム)の生地であることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項8】
工程b)の前記加工投入量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項9】
工程b)の前記加工投入量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項10】
工程b)の前記加工投入量の複数の測定値は、該加工投入量測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項11】
工程b)の前記加工投入量の複数の測定値は、該加工投入量測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項12】
工程b)の前記食品シートの前記加工投入量は、該食品シートの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項13】
工程b)の前記水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項14】
工程b)の前記水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から1パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項15】
工程b)の前記水分含有量の複数の測定値は、該水分含有量測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項16】
工程b)の前記水分含有量の複数の測定値は、該水分含有量測定値の平均の0.3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項17】
工程b)の前記食品シートの前記水分含有量は、該食品シートの幅方向に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項18】
工程b)の前記乳化剤含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から10パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項19】
工程b)の前記乳化剤含有量の複数の測定値は、該乳化剤含有量測定値の平均の4パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項20】
工程b)の前記食品シートの前記乳化剤含有量は、該食品シートの幅方向に、目標値から10パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項21】
c)前記食品シートの厚さの測定値を生じさせる工程と、
d)工程c)の測定値に従い、工程a)の前記ニップ寸法を調整する工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項22】
工程c)の前記測定は、操作者によって行われることを特徴とする請求項21の方法。
【請求項23】
c)前記食品粒子を、少なくとも1個の可動部を有する振動拡散装置に供給する工程と、
d)前記食品粒子が工程a)の前記シータローラ対に送られる前に、コンベアの幅方向に概ね均一に該食品粒子を分散させるために、前記振動装置を制御する工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項24】
e)長時間に亘り、前記コンベア速度及び前記拡散装置の振動速度の少なくとも1個を変化させる工程を、更に含むことを特徴とする請求項23の方法。
【請求項25】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)乾燥生地粒子を形成するために、前記乾式ミキサー内で工程c)の前記生地成分を混合する工程と、
e)湿式ミキサーを出る前記食品粒子の水分含有量が、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化するように、該湿式ミキサー内で工程d)の前記乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項26】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)乾燥生地粒子を形成するために、前記乾式ミキサー内で工程c)の前記生地成分を混合させる工程と、
e)湿式ミキサーを出る前記食品粒子の水分含有量の複数の測定値が、該複数の水分含有量測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有するように、該湿式ミキサー内で工程d)の乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項27】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)少なくとも1個の乳化剤を加熱する工程と、
e)工程c)の前記乾式ミキサー内で、工程d)の前記乳化剤を工程c)の前記生地成分に加える工程と、
f)乾燥生地粒子を形成するために、前記乳化剤及び前記生地成分を混合させる工程と、
g)前記乾燥生地粒子が湿式ミキサーに到達するまで、該乾燥生地粒子を工程d)の前記乳化剤の溶融温度より高温に維持する工程と、
h)工程a)の食品粒子を形成するために、工程g)の前記湿式ミキサー内で、前記乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項28】
食品粒子から食品シートを製造する方法であって、
a)前記前記食品粒子をニップ及びニップ寸法を有する一対のシート化ローラへ送り込む工程と、該一対のシート化ローラは第1ローラ及び第2ローラを含み、更に該第一ローラは回転速度を有しており、
b)前記食品粒子を工程a)の前記ローラ間を通過させることにより、前記食品シートを作る工程と、該食品シートはシート厚さを有し、更に該ライン速度は少なくとも毎分60リニアフィートであり、更に該シート厚さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化し、
c)ニップ生地高さを検知する工程と、
d)工程c)の前記ニップ生地高さを表す信号を発生させる工程と、
e)工程d)の前記信号をシステム制御装置へ供給する工程と、
f)工程a)の前記回転速度の標準値を計算する工程と、
g)工程f)の前記回転速度の標準値に応じて、工程a)の前記シート化ローラの少なくとも1個を制御する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
工程c)の前記ニップ生地高さは、工程a)の前記シート化ローラの幅に沿って130ミリメートル(5.1インチ)未満に維持されることを特徴とする請求項28の方法。
【請求項30】
工程c)の前記ニップ生地高さの検知は、レーザ測定装置によるものであることを特徴とする請求項28の方法。
【請求項31】
前記ニップ生地高さの複数の測定値は、該ニップ生地高さ測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項28の方法。
【請求項32】
前記ニップ生地高さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項28の方法。
【請求項33】
前記ニップ生地高さは、工程a)の前記ローラの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項28の方法。
【請求項1】
かさ密度を有する複数の食品粒子から食品シートを製造する方法であって、
a)ニップ寸法を有する一対のシート化ローラに前記食品粒子を送り込む工程と、該一対のシート化ローラは第1ローラ及び第2ローラを含み、更に、該第1ローラは回転速度を有しており、
b)前記食品粒子を工程a)の前記ローラ間を通過させることにより、前記食品シートを作る工程とを含み、該食品シートはシート厚さ、加工投入量、乳化剤含有量、水分含有量及びライン速度を有し、更に、該シート厚さは長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記かさ密度は約32ポンド/立法フィート(513キログラム/立法メートル)以内であることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項3】
工程b)の前記シート厚さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項4】
工程b)の前記シート厚さの複数の測定値は、該シート厚さ測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項5】
工程b)の前記シート厚さの複数の測定値は、該シート厚さ測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項6】
工程b)の前記食品シートの前記シート厚さは、該食品シートの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項7】
更に、工程b)の前記加工投入量は、約24から60キロジュール/ポンド(52.9から132キロジュール/キログラム)の生地であることを特徴とする請求項1の方法。
【請求項8】
工程b)の前記加工投入量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項9】
工程b)の前記加工投入量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項10】
工程b)の前記加工投入量の複数の測定値は、該加工投入量測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項11】
工程b)の前記加工投入量の複数の測定値は、該加工投入量測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項12】
工程b)の前記食品シートの前記加工投入量は、該食品シートの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項13】
工程b)の前記水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項14】
工程b)の前記水分含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から1パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項15】
工程b)の前記水分含有量の複数の測定値は、該水分含有量測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項16】
工程b)の前記水分含有量の複数の測定値は、該水分含有量測定値の平均の0.3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項17】
工程b)の前記食品シートの前記水分含有量は、該食品シートの幅方向に、目標値から3パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項18】
工程b)の前記乳化剤含有量は、長時間に亘り測定された時に、目標値から10パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項19】
工程b)の前記乳化剤含有量の複数の測定値は、該乳化剤含有量測定値の平均の4パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項20】
工程b)の前記食品シートの前記乳化剤含有量は、該食品シートの幅方向に、目標値から10パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項1の方法。
【請求項21】
c)前記食品シートの厚さの測定値を生じさせる工程と、
d)工程c)の測定値に従い、工程a)の前記ニップ寸法を調整する工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項22】
工程c)の前記測定は、操作者によって行われることを特徴とする請求項21の方法。
【請求項23】
c)前記食品粒子を、少なくとも1個の可動部を有する振動拡散装置に供給する工程と、
d)前記食品粒子が工程a)の前記シータローラ対に送られる前に、コンベアの幅方向に概ね均一に該食品粒子を分散させるために、前記振動装置を制御する工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項24】
e)長時間に亘り、前記コンベア速度及び前記拡散装置の振動速度の少なくとも1個を変化させる工程を、更に含むことを特徴とする請求項23の方法。
【請求項25】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)乾燥生地粒子を形成するために、前記乾式ミキサー内で工程c)の前記生地成分を混合する工程と、
e)湿式ミキサーを出る前記食品粒子の水分含有量が、長時間に亘り測定された時に、目標値から3パーセント以内だけ変化するように、該湿式ミキサー内で工程d)の前記乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項26】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)乾燥生地粒子を形成するために、前記乾式ミキサー内で工程c)の前記生地成分を混合させる工程と、
e)湿式ミキサーを出る前記食品粒子の水分含有量の複数の測定値が、該複数の水分含有量測定値の平均の1パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有するように、該湿式ミキサー内で工程d)の乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項27】
c)生地成分を乾式ミキサーへ供給する工程と、
d)少なくとも1個の乳化剤を加熱する工程と、
e)工程c)の前記乾式ミキサー内で、工程d)の前記乳化剤を工程c)の前記生地成分に加える工程と、
f)乾燥生地粒子を形成するために、前記乳化剤及び前記生地成分を混合させる工程と、
g)前記乾燥生地粒子が湿式ミキサーに到達するまで、該乾燥生地粒子を工程d)の前記乳化剤の溶融温度より高温に維持する工程と、
h)工程a)の食品粒子を形成するために、工程g)の前記湿式ミキサー内で、前記乾燥生地粒子を水分と混合させる工程と
を更に含むことを特徴とする請求項1の方法。
【請求項28】
食品粒子から食品シートを製造する方法であって、
a)前記前記食品粒子をニップ及びニップ寸法を有する一対のシート化ローラへ送り込む工程と、該一対のシート化ローラは第1ローラ及び第2ローラを含み、更に該第一ローラは回転速度を有しており、
b)前記食品粒子を工程a)の前記ローラ間を通過させることにより、前記食品シートを作る工程と、該食品シートはシート厚さを有し、更に該ライン速度は少なくとも毎分60リニアフィートであり、更に該シート厚さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化し、
c)ニップ生地高さを検知する工程と、
d)工程c)の前記ニップ生地高さを表す信号を発生させる工程と、
e)工程d)の前記信号をシステム制御装置へ供給する工程と、
f)工程a)の前記回転速度の標準値を計算する工程と、
g)工程f)の前記回転速度の標準値に応じて、工程a)の前記シート化ローラの少なくとも1個を制御する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
工程c)の前記ニップ生地高さは、工程a)の前記シート化ローラの幅に沿って130ミリメートル(5.1インチ)未満に維持されることを特徴とする請求項28の方法。
【請求項30】
工程c)の前記ニップ生地高さの検知は、レーザ測定装置によるものであることを特徴とする請求項28の方法。
【請求項31】
前記ニップ生地高さの複数の測定値は、該ニップ生地高さ測定値の平均の3パーセント以内の二乗平均平方根誤差を有することを特徴とする請求項28の方法。
【請求項32】
前記ニップ生地高さは、長時間に亘り測定された時に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項28の方法。
【請求項33】
前記ニップ生地高さは、工程a)の前記ローラの幅方向に、目標値から6パーセント以内だけ変化することを特徴とする請求項28の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【公表番号】特表2008−509702(P2008−509702A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527839(P2007−527839)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/027003
【国際公開番号】WO2006/023246
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(500208519)フリト−レイ ノース アメリカ インコーポレイテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】FRITO−LAY NORTH AMERICA,INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/027003
【国際公開番号】WO2006/023246
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(500208519)フリト−レイ ノース アメリカ インコーポレイテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】FRITO−LAY NORTH AMERICA,INC.
【Fターム(参考)】
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