生産体系作成システム、生産体系作成方法および生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した記憶媒体
【課題】各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで完成品の生産体系を作成することができる生産体系作成システムを提供する。
【解決手段】生産体系作成システム10では、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベース17から抽出し、関係データベース18から抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで完成品に対応する生産体系を生成する
【解決手段】生産体系作成システム10では、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベース17から抽出し、関係データベース18から抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで完成品に対応する生産体系を生成する
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成システムに関し、さらに、生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成方法およびその生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
機械装置を構成する各種複数の部品をツリー構造に展開することで、機械装置の構成部品表を作成する生産管理システムがある(特許文献1参照)。このシステムは、機械装置のデータ番号を000とし、その直近下位に連なる第1部品の第1部品番号を100,200,300・・・とするとともに、第1部品番号100の直近下位に連なる第2部品の第2部品番号を110,120,130・・・とし、第2部品番号110の直近下位に連なる第3部品の第3部品番号を111,112,113・・・とする。なお、第1部品番号200に連なる第2部品番号は、210,220,230・・・であり、第1部品番号300に連なる第2部品番号は、310,320,330・・・である。また、第2部品番号210に連なる第3部品番号は、211,212,213であり、第2部品番号310に連なる第3部品番号は、311,312,313である。このシステムは、機械装置のデータ番号に第1部品番号をつなげ、第1部品番号に第2部品番号をつなげるとともに、第2部品番号に第3部品番号をつなげることで、機械装置を形成する複数の部品をツリー構造として展開することができる。
【特許文献1】特開2004−62526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公報に開示の生産管理システムでは、機械装置の構成部品を部品番号で管理しており、部品番号によって特定された第1〜第3部品が番号順に並ぶから、第1部品の直近下位に特定の第2部品が連なり、その第2部品の直近下位に特定の第3部品が連なることになる。したがって、このシステムでは、ツリー状に並ぶ第1〜第3部品が一義的に定義され、第1部品の下位に異なる種類の部品を配置することや第2部品の下位に異なる種類の部品を配置することができないのみならず、部品以外の生産要素を組み入れることができず、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた構成表を作成することができない。
【0004】
本発明の目的は、異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで各種物品の生産体系を作成することができる生産管理システムおよび生産管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の前提は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムである。
【0006】
前記前提における本発明の特徴としては、生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋し、生産体系作成システムが、種類の異なる複数の生産要素を格納した種別データベースと、種類の異なる複数の2項関係および3項関係を格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、生産体系生成手段では、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成することにある。
【0007】
前記生産体系作成システムの一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが関係データベースに格納され、生産体系生成手段では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0008】
前記生産体系作成システムの他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、部門別生産体系出力手段では、関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する。
【0009】
前記生産体系作成システムの他の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、生産体系生成手段では、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0010】
前記課題を解決するための本発明の第2は、各種複数の生産要素を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係を格納するとともに、第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の3項関係を格納した関係データベースとを含み、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法である。
【0011】
前記生産体系作成方法の一例としては、種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが関係データベースに格納され、この生産体系作成方法では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0012】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する。
【0013】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0014】
前記課題を解決するための本発明の第3は、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係と、第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の3項関係とを格納した関係データベースから、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を抽出し、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素を格納した種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法によれば、関係データベースから抽出した各種複数の3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成するから、第1〜第3生産要素から形成された3項関係を利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が種別データベースと関係データベースとを共有しつつ、各部門が共用可能な生産体系を作ることができ、関係データベースと種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができるから、各部門が独自に生産体系を作る必要はなく、異なる膨大な数の生産体系を各部門が個別に作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0016】
関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号を参照し、同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、3項関係を利用して異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第n種別番号によって第1〜第n種別データベースに振り分けられ、それら種別データベースに格納されるから、第1〜第n種別データベースによって各部門が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が関係データベースと第1〜第n種別データベースとを共有しつつ、第1〜第n種別データベースに格納された各生産要素から各部門が共用可能な生産体系を作ることができ、関係データベースと第1〜第n種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができる。
【0017】
生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門に表示が必要な生産要素のみを含む生産体系を出力するから、生産体系から各部門に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高く使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門の作業効率を向上させることができる。
【0018】
種別データベースに格納された生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変された生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を統合し、統合した3項関係に従って生産体系を再び生成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、第1〜第3生産要素の改変を関係データベースによって一元的に管理することができ、生産要素や第1〜第3生産要素の改変後に、各部門が共用可能なあらたな生産体系をリアルタイムに作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、部門毎に生産要素や第1〜第3生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0019】
統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、それに格納された生産体系作成プログラムを各コンピュータに随時インストールすることで、物品の種別にかかわらず、各種物品に対応する多種多様な生産体系をリアルタイムに作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
添付の図面を参照し、本発明に係る生産体系作成システムおよび生産体系作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す生産体系作成システム10の概略構成図であり、図2は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の一例を示す図である。図3は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図であり、図4は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図1は、作成された生産体系全体のみならず、設計部門12や製造部門13、購買部門14、物流部門15の各部門に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を図示している。なお、部門を図示のそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。生産体系作成システム10は、コンピュータ11と、生産要素や生産要素どうしの2項関係および3項関係等のデータを集中管理する統合管理データベース16とから形成されている。それら部門12,13,14,15には、図示はしていないが、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された端末装置(コンピュータ)が設置されている。
【0021】
ここで、生産要素とは、物品の製造に必要不可欠な各技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産要素として店舗,倉庫,検査工程,組立工程,加工工程,検査基準書,組立図,制作図,加工指示書,部品,ライン,治工具,検査具を例示している(図1〜図13参照)。ただし、図示の生産要素は一例であり、生産要素をそれらに限定するものではない。生産要素には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。製品や部品は、物品の部材要素である品目(種目)に属し、検査基準書や組立図、制作図、加工指示書は、物品の設計要素である成果物(種目)に属し、検査工程や組立工程、加工工程は、物品の工程要素である工程(種目)に属する。ラインや治工具、検査具は、物品の資源要素である資源(種目)に属し、店舗や倉庫は、場所要素である拠点(種目)に属する。なお、物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0022】
各生産要素には、各種目に対応してそれら生産要素の種類を特定する種別番号(第1〜第n種別番号)が個別に設定される。品目に属する各部材要素には、第1種別番号が設定され、成果物に属する各設計要素には、第2種別番号が設定され、工程に属する各工程要素には、第3種別番号が設定される。資源に属する各資源要素には、第4種別番号が設定され、拠点に属する拠点要素には、第5種別番号が設定される。なお、生産要素が属する種目を品目や工程、成果物、資源、拠点に限定するものではない。生産要素が属する種目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の種目にはそれを特定する第6〜第n種別番号が設定される。各生産要素には、それら要素を部門別に分類するための部門別番号(第1〜第n部門別番号)が個別に設定される。この実施形態では、設計部門12の部門別番号を第1番とし、製造部門13の部門別番号を第2番とするとともに、購買部門14の部門別番号を第3番とし、物流部門15の部門別番号を第4番としている。
【0023】
コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイス(有線または無線)を介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステムの各手段を実行するための生産体系作成プログラムが格納されている。生産体系作成プログラムは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0024】
コンピュータ11に生産体系作成プログラムがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程、資源、拠点等の種目のひな型、それら種目に属する各種複数の生産要素のひな型、それら種目に対応する種別番号、部門のひな型とともに各部門を示す部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、統合管理データベース16(後記する第1〜第5種別データベース17および関係データベース18)となるデータベースファイルが作成される。コンピュータ11は、必要なデータを記憶装置や統合管理データベース16から抽出し、必要に応じてデータを記憶装置や統合管理データベース16に格納する。なお、このシステム10では、既存の種目や生産要素の他に、新種目や新生産要素、新部門を自由に設定することができ、それら新生産要素を使用して生産体系を作ることもできる。新種目や新生産要素、新部門は、入力装置からコンピュータ11に入力し、記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の種目や生産要素、部門を記憶装置やハードディスクから削除することができ、あらたに作成した新種目や新生産要素、新部門を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0025】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された生産体系作成プログラムを起動し、プログラムに従って、異なる種類の複数の2項関係を統合する2項関係統合手段、異なる種類の複数の2項関係と3項関係とを統合する2項3項関係統合手段、異なる種類の複数の3項関係を統合する3項関係統合手段、統合したそれら関係に基づいて各種物品に対応する生産体系をリアルタイムに生成する生産体系生成手段、生成した生産体系をその記憶装置またはハードディスクに格納する生産体系格納手段、生成した生産体系を出力装置を介して出力する生産体系出力手段、部門別に生産体系を出力する部門別生産体系出力手段の各手段を実行する。なお、各部門に設置された端末装置にもキーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0026】
統合管理データベース16は、各生産要素を格納した種別データベース17(第1〜第n種別データベース)と、生産要素どうしの2項関係と生産要素どうしの3項関係とを格納した関係データベース18とから形成されている。統合管理データベース16は、コンピュータ11からのデータ転送指令に基づいてデータをコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からのデータ格納指令に基づいてデータを格納する。また、コンピュータ11からのデータ改変指令に基づいてデータを改変する。種別データベース17は、第1種別番号に対応する品目データベース19(第1種別データベース)と、第2種別番号に対応する成果物データベース20(第2種別データベース)と、第3種別番号に対応する工程データベース21(第3種別データベース)と、第4種別番号に対応する資源データベース22(第4種別データベース)と、第5種別番号に対応する拠点データベース23(第5種別データベース)とに区分されている。なお、種別データベース17をそれらに限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産要素をその種別毎に区分して格納した第6〜第n種別データベースがハードディスクに設定される場合もある。
【0027】
物品(1)の技術情報である各種複数の生産要素を種別データベース17に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から品目を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる品目入力エリアと品目入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して品目入力エリアに製品(G)や部品(γ),部品(ε)とそれらの品番(G),(γ),(ε)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに製品(G),部品(γ),部品(ε)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、製品(G),部品(γ),部品(ε)が品目に属すると判断し、製品(G),部品(γ),部品(ε)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて製品(G),部品(γ),部品(ε)に部門別番号(1,2,3,4)を付ける。コンピュータ11は、製品(G)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3,4)、製品(G)を特定する品番(G)等の製品データを品目データベース19の主ファイルに格納するとともに、部品(γ),部品(ε)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(γ)を特定する品番(γ)、部品(ε)を特定する品番(ε)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。ここで、製品データには、製品(G)の内容(名称、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれ、部品データには、部品(γ)や部品(ε)の内容(名称、生産地、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0028】
ディスプレイに表示された項目から成果物を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる成果物入力エリアと成果物入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して成果物入力エリアに検査基準書(α)や組立図(β),制作図(η)とそれらの品番(α),(β),(η)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)が成果物に属すると判断し、検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査基準書(α)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(2)、検査基準書(α)を特定する品番(α)等の検査基準書データを成果物データベース20の主ファイルに格納し、組立図(β)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(β)を特定する品番(β)等の組立図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、制作図(η)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、制作図(η)を特定する品番(η)等の制作図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。ここで、検査基準書データには、検査基準書(α)の内容(検査名称、検査項目、検査手順等)が含まれ、組立図データには、組立図(β)の内容(組立図の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。制作図データには、制作図(η)の内容(制作図の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0029】
ディスプレイに表示された項目から工程を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる工程入力エリアと工程入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して工程入力エリアに検査工程(P)や組立工程(Q),加工工程(R)とそれらの品番(P),(Q),(R)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)が工程に属すると判断し、検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査工程(P)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、検査工程(P)を特定する品番(P)等の検査工程データを工程データベース21の主ファイルに格納し、組立工程(Q)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、組立工程(Q)を特定する品番(Q)等の組立工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、加工工程(R)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、加工工程(R)を特定する品番(R)等の加工工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。ここで、検査工程データには、検査工程(P)の内容(検査工程の詳細、検査場所等)が含まれ、組立工程データには、組立工程(Q)の内容(組立工程の詳細、組立場所等)が含まれる。加工工程データには、加工工程(R)の内容(加工工程の詳細、加工場所等)が含まれる。
【0030】
ディスプレイに表示された項目から資源を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる資源入力エリアと資源入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して資源入力エリアにライン(δ)や治工具(ζ)とそれらの品番(δ),(ζ)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアにライン(δ),治工具(ζ)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(δ),治工具(ζ)が資源に属すると判断し、ライン(δ),治工具(ζ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(δ),治工具(ζ)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータ11は、ライン(δ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(2)、ライン(δ)を特定する品番(δ)等のラインデータを資源データベース22の主ファイルに格納し、治工具(ζ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(2)、治工具(ζ)を特定する品番(ζ)等の治工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。ここで、ラインデータには、ライン(δ)の内容(ラインの詳細、ラインの場所等)が含まれ、治工具データには、治工具(ζ)の内容(治工具の名称、使用説明等)が含まれる。
【0031】
ディスプレイに表示された項目から拠点を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる拠点入力エリアと拠点入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して拠点入力エリアに店舗(A)や倉庫(B)とそれらの品番(A),(B)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに店舗(A),倉庫(B)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、店舗(A),倉庫(B)が拠点に属すると判断し、店舗(A),倉庫(B)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて店舗(A),倉庫(B)に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、店舗(A)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、店舗(A)を特定する品番(A)等の店舗データを拠点データベース23の主ファイルに格納し、倉庫(B)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(B)を特定する品番(B)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。ここで、店舗データには、店舗(A)の内容(店舗の名称、店舗の場所等)が含まれ、倉庫データには、倉庫(B)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。
【0032】
関係データベース18には、製造部門データとしての上下の2項関係(親子関係)および上下の3項関係(親,中間,子関係)と、流通部門データとしての上下の2項関係(親子関係)および上下の3項関係(親,中間,子関係)とが格納される。2項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(子生産要素)とによって連繋する。2項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第2生産要素から第1生産要素が特定される。3項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(中間生産要素)と、第3生産要素の直近下位に連なる第3生産要素(子生産要素)とによって連繋する。3項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第1および第2生産要素から第3生産要素が特定される。ここで、3項関係を2項関係に変換すると、3項関係の第2生産要素(中間生産要素)が2項関係の第2生産要素(子生産要素)になる。換言すると、2項関係の子生産要素が3項関係の中間生産要素になる。
【0033】
関係データベース18には、図3に示すように、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係が格納されている。さらに、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が格納されている。
【0034】
ディスプレイに表示された項目から関係を選択すると、ディスプレイに2項関係入力エリア(1)〜2項関係入力エリア(n)と3項関係入力エリア(1)〜3項関係入力エリア(n)とが表示される。2項関係入力エリア(1)に入力装置を介して製品(G)および検査工程(P)を入力し、2項関係入力エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)とが連繋する。2項関係入力エリア(2)に製品(G)および組立工程(Q)を入力し、2項関係入力エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)とが連繋する。
【0035】
2項関係入力エリア(3)に入力装置を介して製品(G)および加工工程(R)を入力し、2項関係入力エリア(3)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータは、それらデータを関係データベースに格納する。関係データベースでは、製品(G)と加工工程(R)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)とが連繋する。2項関係入力エリア(4)に店舗(A)および倉庫(B)を入力し、2項関係入力エリア(4)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として店舗(A)を特定する品番(A)、親データ区分としての品目番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、子データ区分としての工程番号(PC005)(第5種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、店舗(A)と倉庫(B)とが紐付けられ、2項関係に基づいて店舗(A)と倉庫(B)とが連繋する。なお、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われ、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。
【0036】
ディスプレイに表示された3項関係入力エリア(1)に入力装置を介して製品(G),検査工程(P),検査基準書(α)を入力し、3項関係入力エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査基準書(α)を特定する品番(α)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)とが連繋する。3項関係入力エリア(2)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),組立図(β)を入力し、3項関係入力エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として組立図(β)を特定する品番(β)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)とが連繋する。
【0037】
3項関係入力エリア(3)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),部品(γ)を入力し、3項関係入力エリア(3)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが連繋する。3項関係入力エリア(4)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),ライン(δ)を入力するし、3項関係入力エリア(4)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)としてライン(δ)を特定する品番(δ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)とが連繋する。
【0038】
3項関係入力エリア(5)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),部品(ε)を入力し、3項関係入力エリア(5)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(ε)を特定する品番(ε)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)とが連繋する。3項関係入力エリア(6)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),治工具(ζ)を入力し、3項関係入力エリア(6)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として治工具(ζ)を特定する品番(ζ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)とが連繋する。
【0039】
3項関係入力エリア(7)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),制作図(η)を入力し、3項関係入力エリア(7)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として制作図(η)を特定する品番(η)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)とが連繋する。3項関係入力エリア(8)に入力装置を介して店舗(A),倉庫(B),製品(G)を入力し、3項関係入力エリア(8)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として店舗(A)を特定する品番(A)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、中間品番(第2生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、中間データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第3生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とが紐付けられ、3項関係に基づいて店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とが連繋する。
【0040】
なお、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われる。店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。
【0041】
このシステム10では、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の2項関係を統合し、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の3項関係を統合しつつ、2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項3項関係に従って、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出した異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで物品(1)に対応する生産体系を作成する。図4に基づいて、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0042】
入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(A)と倉庫(B)との2項関係、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(A)のデータを抽出し、倉庫(B)の中間データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。さらに、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0043】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。
【0044】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出し、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0045】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出し、制作図(η)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(η)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて資源データベース20から制作図(η)のデータを抽出する。
【0046】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係や各種複数の3項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係や3項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照しつつ、3項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の中間データ区分、第3生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係や3項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係と3項関係とを統合する。さらに、コンピュータ11は、3項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の中間データ区分、第3生産要素の子データ区分を参照し、それら3項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。その具体的な一例は、以下のとおりである。
【0047】
コンピュータ11は、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させる。それにより、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、店舗(A)の直近下位に倉庫(B)が位置し、倉庫(B)の直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置し、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係において製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0048】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0049】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築すると、コンピュータ11は、店舗(A)の下位に倉庫(B)、倉庫(B)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)が位置する一連の系統を構築する。
【0050】
コンピュータ11は、2項関係を統合するとともに3項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図4に示すように、店舗(A)が最上位となり、下位に向かって倉庫(B)、製品(G)、検査工程(P)、組立工程(Q)、加工工程(R)、検査基準書(α)、組立図(β)、部品(γ)、ライン(δ)、部品(ε)、治工具(ζ)、制作図(η)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。なお、物品(1)の生産体系を作成した後、物品(2)〜物品(n)までの生産体系を作成し、作成した物品(2)〜物品(n)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納することができ(生産体系格納手段)、作成した物品(1)〜物品(n)の生産体系のいずれかを出力装置を介して出力することができる(生産体系出力手段)。あらたな物品の生産体系の作成では、既存の生産要素や2項関係、3項関係を使用することができるのみならず、あらたに定義した各種複数の生産要素を使用することができ、あらたに設定した各種複数の2項関係や3項関係を使用することができる。
【0051】
図5は、部門別に出力された生産体系の一例を表す図である。このシステムで10は、図5に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(生産体系出力手段)。
【0052】
たとえば、図1,5に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(γ),部品(ε),制作図(η)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),検査基準書(α),ライン(δ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(γ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),制作図(η)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),ライン(δ),治工具(ζ),制作図(η)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(γ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),制作図(η)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0053】
図6は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図7は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図である。図8は、コンピュータ11によって行われるあらたな2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図6〜8に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が変更(改変)され、関係データベース18の主ファイルに格納された第1〜第3生産要素の一部が変更(改変)されている。このシステム10では、入力装置を介して種別データベース17に格納された各生産要素を改変することができ、関係データベース18に格納された第1生産要素と第2生産要素と第3生産要素との少なくとも一つを改変することができる。生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変としては、それらの変更、追加、削除がある。
【0054】
種別データベース17に格納された生産要素の変更の一例を、図2の状態から、部品(γ)を部品(θ)に、作成図(η)を加工指示書(ι)に、店舗(A)を店舗(C)に、倉庫(B)を倉庫(D)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から生産要素変更を選択すると、ディスプレイに生産要素変更エリアが表示される。生産要素変更エリアのうちの旧品目エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新品目エリア(1)に変更後の部品(θ)とその品番(θ)(種別識別番号)とを入力するとともに、新品目エリア(1)に対応する部門別エリアに部品(θ)の部門区分(1,2,3)を入力する。旧成果物エリア(1)に変更前の制作図(η)を入力し、新成果物エリア(1)に変更後の加工指示書(ι)とその品番(ι)(種別識別番号)とを入力するとともに、新成果物エリア(1)に対応する部門別エリアに加工指示書(ι)の部門区分(1,2)を入力する。旧拠点エリア(1)に変更前の店舗(A)を入力し、新拠点エリア(1)に変更後の店舗(C)とその品番(C)(種別識別番号)とを入力するとともに、新拠点エリア(1)に対応する部門別エリアに店舗(C)の部門区分(4)を入力する。さらに、旧拠点エリア(2)に変更前の倉庫(B)を入力し、新拠点エリア(2)に変更後の倉庫(D)とその品番(D)(種別識別番号)とを入力するとともに、新拠点エリア(2)に対応する部門別エリアに倉庫(D)の部門区分(4)を入力する。
【0055】
それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、変更前の部品(γ)のデータを品目データベース19の主ファイルから削除し、変更前の作成図(η)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除し、変更前の店舗(A)のデータと倉庫(B)のデータとを拠点データベース23の主ファイルから削除する。なお、品目データベース19の主ファイルから削除された部品(γ)のデータは、品目データベース19の副ファイルに格納保存され、成果物データベース20の主ファイルから削除された作成図(η)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存される。拠点データベース23の主ファイルから削除された店舗(A)のデータと倉庫(B)のデータとは、拠点データベース23の副ファイルに格納保存される。
【0056】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、部品(θ)が品目に属すると判断し、部品(θ)に第1種別番号(PC001)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(θ)に部門別番号(1,2,3)を付けた後、部品(θ)の種別番号(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(θ)を特定する品番(θ)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(θ)の内容(名称、生産地、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、加工指示書(ι)が成果物に属すると判断し、加工指示書(ι)に第2種別番号(PC002)を付け、入力された部門区分に基づいて加工指示書(ι)に部門別番号(1,2)を付けた後、加工指示書(ι)の種別番号(PC002)や部門別番号(1,2)、加工指示書(ι)を特定する品番(ι)等の加工指示書データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。加工指示書データには、加工指示書(ι)の内容(加工指示書の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0057】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、店舗(C)が拠点に属すると判断し、店舗(C)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて店舗(C)に部門別番号(4)を付けた後、店舗(C)の種別番号(PC004)や部門別番号(4)、店舗(C)を特定する品番(C)等の店舗データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。店舗データには、店舗(C)の内容(店舗の名称、店舗の場所等)が含まれる。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、倉庫(D)が拠点に属すると判断し、倉庫(D)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(D)に部門別番号(4)を付けた後、倉庫(D)の種別番号(PC004)や部門別番号(4)、倉庫(D)を特定する品番(D)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(D)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所、作業説明等)が含まれる。
【0058】
関係データベース18に格納された第1〜第3生産要素の変更の一例を、部品(γ)(第3生産要素)を部品(θ)(第3生産要素)に、作成図(η)(第3生産要素)を加工指示書(ι)(第3生産要素)に、店舗(A)(第1生産要素)を店舗(C)(第1生産要素)に、倉庫(B)(第2生産要素)を倉庫(D)(第2生産要素)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。
【0059】
ディスプレイに表示された項目から関係変更を選択すると、ディスプレイに2項関係変更エリアと3項関係変更エリアとが表示される。2項関係変更エリアのうちの旧第1生産要素エリア(1)に変更前の店舗(A)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に変更後の店舗(C)を入力するとともに、親品番として店舗(C)を特定する品番(C)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。旧第2生産要素エリア(2)に変更前の倉庫(B)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に変更後の倉庫(D)を入力するとともに、親品番として倉庫(D)を特定する品番(D)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力し、新第1生産要素エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。
【0060】
それらデータを入力した後、入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された店舗(A)と倉庫(B)との2項関係を店舗(C)と倉庫(D)との2項関係に変更する。2項関係が変更されると、関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として店舗(C)を特定する品番(C)、店舗(C)の親データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として倉庫(D)を特定する品番(D)、倉庫(D)の子データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)が格納される。関係データベース18では、店舗(C)と倉庫(D)とが紐付けられ、2項関係に基づいて店舗(C)と倉庫(D)とが連繋する。なお、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係が店舗(C)と倉庫(D)と2項関係に変更されると、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係に自動的に変更される。店舗(C)と倉庫(D)と2項関係や店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。店舗(A)と倉庫(B)との2項関係や店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0061】
ディスプレイに表示された3項関係変更エリアのうちの旧第3生産要素エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新第3生産要素エリア(1)に変更後の部品(θ)を入力するとともに、子品番として部品(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力し、新第3生産要素エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、旧第3生産要素エリア(2)に変更前の制作図(η)を入力し、新第3生産要素エリア(2)に変更後の加工指示書(ι)を入力するとともに、子品番として加工指示書(ι)を特定する品番(ι)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力し、新第3生産要素エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。それらデータを入力した後、入力装置から3項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係を製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係に変更し、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係を製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係に変更する。
【0062】
3項関係が変更されると、関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが連繋する。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として加工指示書(ι)を特定する品番(ι)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)とが連繋する。製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係や製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)との3項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われる。製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係や製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0063】
図8に基づいて、生産要素が変更された後、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(C)と倉庫(D)との2項関係、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(C)のデータを抽出し、倉庫(D)の中間データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)に読み替え、品番(D)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(D)のデータを抽出する。さらに、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース119の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0064】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。
【0065】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(θ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(θ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(θ)のデータを抽出し、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0066】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出し、加工指示書(ι)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(ι)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて資源データベース20から加工指示書(ι)のデータを抽出する。
【0067】
コンピュータ11は、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させる。それにより、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、店舗(C)の直近下位に倉庫(D)が位置し、倉庫(D)の直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置し、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係の製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0068】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0069】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築すると、コンピュータ11は、店舗(C)の下位に倉庫(D)、倉庫(D)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)が位置する一連の系統を構築する。
【0070】
コンピュータ11は、3項関係を統合するとともに2項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図8に示すように、店舗(C)が最上位となり、下位に向かって倉庫(D)、製品(G)、検査工程(P)、組立工程(Q)、加工工程(R)、検査基準書(α)、組立図(β)、部品(θ)、ライン(δ)、部品(ε)、治工具(ζ)、加工指示書(ι)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0071】
図9は、部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図である。このシステム10では、図9に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力される。設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(θ),部品(ε),加工指示書(ι)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),検査基準書(α),ライン(δ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(θ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),加工指示書(ι)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(θ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),ライン(δ),治工具(ζ),加工指示書(ι)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(θ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),加工指示書(ι)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0072】
図10は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図11は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図である。図12は、コンピュータ11によって行われるあらたな2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図10〜12に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに生産要素が追加され、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が削除(改変)されている。さらに、関係データベース18の主ファイルに第1〜第3生産要素の一部が追加(改変)され、関係データベース18の主ファイルに格納された第1〜第3生産要素の一部が削除(改変)されている。
【0073】
生産要素の追加や削除の一例を、図2の状態から、検査具(κ)を追加し、倉庫(B),制作図(η),ライン(δ)を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から生産要素追加を選択すると、ディスプレイに生産要素追加エリア、部門別エリアが表示される。入力装置を介して資源追加エリアに検査具(κ)とその品番(κ)(識別番号)とを入力し、資源追加エリアに対応する部門別エリアに検査具(κ)の部門区分を入力する。それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の追加指示が入力されると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査具(κ)が資源に属すると判断し、検査具(κ)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて検査具(κ)に部門別番号(2)を付ける。その後、コンピュータ11は、検査具(κ)の種別番号(PC004)や部門別番号(2)、検査具(κ)を特定する品番(κ)等の検査具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。検査具データには、検査具(κ)の内容(検査の詳細、使用説明等)が含まれる。
【0074】
ディスプレイに表示された項目から生産要素削除を選択すると、ディスプレイに生産要素削除エリア(1)〜生産要素削除エリア(n)が表示される。生産要素削除エリア(1)に倉庫(B)を入力し、生産要素削除エリア(2)に制作図(η)を入力するとともに、生産要素削除エリア(3)にライン(δ)を入力する。生産要素削除エリアにそれらデータを入力した後、入力装置から生産要素の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、倉庫(B)のデータを拠点データベース22の主ファイルから削除し、制作図(η)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除するとともに、ライン(δ)のデータを資源データベース21の主ファイルから削除する。なお、倉庫(B)のデータは、拠点データベース22の副ファイルに格納保存され、制作図(η)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存される。ライン(δ)のデータは、資源データベース21の副ファイルに格納保存される。
【0075】
第1〜第3生産要素の関係データベース18への追加の一例を、検査具(κ)(第3生産要素)の追加に伴う製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から関係追加を選択すると、ディスプレイに2項関係追加エリアと3項関係追加エリアとが表示される。3項関係追加エリアのうちの関係追加エリア(1)に製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とを入力し、関係追加エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査具(κ)を特定する品番(κ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。
【0076】
それらデータを入力した後、入力装置から関係の追加指示が入力されると、コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を関係データベース18の主ファイルに格納する。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、検査工程(P)の中間データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査具(κ)を特定する品番(κ)、検査具(κ)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とが連繋する。
【0077】
関係データベース18に格納された第1〜第3生産要素の削除の一例を、倉庫(B)(第1生産要素),ライン(δ)(第3生産要素),作成図(η)(第3生産要素)を削除することに伴って、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係を削除し、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係を削除するとともに、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された関係削除エリア(1)に店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とを入力し、関係削除エリア(2)に製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)とを入力するとともに、関係削除エリア(3)に製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)とを入力する。各関係削除エリアにそれらデータを入力すると、関係削除エリア(1)に店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が表示され、関係削除エリア(2)に組立工程(h)と部品(D)との3項関係が表示され、関係削除エリア(2)に製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係が表示される。入力装置から関係の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係を削除する。なお、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0078】
図12に基づいて、生産要素や第1〜第3生産要素が追加、削除された後、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(A)のデータを抽出し、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0079】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、検査具(κ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(κ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から検査具(κ)のデータを抽出する。
【0080】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出する。
【0081】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出する。
【0082】
コンピュータ11は、店舗(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、2項関係と3項関係とにおいて製品(G)を結合させる。それにより、店舗(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(2項3項関係統合手段)、店舗(A)の直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置するとともに、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係において製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0083】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0084】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築
ると、コンピュータ11は、店舗(A)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)と検査具(κ)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(γ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)が位置する一連の系統を構築する。
【0085】
コンピュータ11は、2項関係を統合するとともに3項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図12に示すように、店舗(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0086】
図13は、部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図である。このシステム10では、図13に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力される。設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),検査工程(P),検査基準書(α),検査具(κ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),検査具(κ),治工具(ζ)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0087】
この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、関係データベース18から抽出した各種複数の2項関係を統合し、関係データベース18から抽出した各種複数の3項関係を統合しつつ、2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項3項関係に従って、種別データベース17から抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係と第1〜第3生産要素から形成された3項関係とを利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。なお、2項関係のみによって生産体系を構築すると、第1生産要素の直近下位に種別が異なる複数の第2生産要素が連繋し、同一の物品に対して複数の異なる生産体系が構築される場合があり、特定の条件毎の生産体系を表すことができない。しかし、この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、2項関係に3項関係を加えることで、第1生産要素の直近下位に特定の第2生産要素が連繋するとともに、第2生産要素の直近下位に特定の第3生産要素が連繋し、それら生産要素を使用して各種物品に対応する特定条件の生産体系のみを構築することができる。
【0088】
この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、関係データベース18から抽出した2項関係の第1および第2生産要素の種別番号と3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号とを参照し、それら2項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合し、それら3項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合しつつ、2項関係や3項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで2項関係と3項関係とを統合するから、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、物品の技術情報である生産要素が一連につながる生産体系を確実に作ることができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第5種別番号によって第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に振り分けられ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納されるから、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23によって各部門12,13,14,15が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができる。また、各種複数の2項関係と各種複数の3項関係とが関係データベース18によって一元管理され、各部門12,13,14,15が第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23と関係データベース18とを共有しつつ、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に格納された各生産要素と関係データベース18に格納された2項関係および3項関係とから各部門12,13,14,15が共用可能な生産体系を作ることができ、生産体系を一元的に管理することができるとともに、作成した生産体系を各部門12,13,14,15にリアルタイムに提供することができる。ゆえに、各生産要素を各部門12,13,14,15が個別に管理することや各部門12,13,14,15が独自に生産体系を作る必要はなく、各部門12,13,14,15が異なる膨大な数の生産体系を作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0089】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素に個別に設定された第1〜第4部門別番号(第1〜第n部門別番号)に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力するから、生産体系から各部門12,13,14,15に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門12,13,14,15の作業効率を向上させることができる。
【0090】
生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素や第1〜第3生産要素の改変後に、各部門12,13,14,15が共用可能なあらたな生産体系をリアルタイムに作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、第1〜第3生産要素の改変を関係データベース18によって一元的に管理することができる。ゆえに、各部門12,13,14,15が生産要素や第1〜第3生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】一例として示す生産体系作成システムの概略構成図。
【図2】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の一例を示す図。
【図3】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図。
【図4】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図5】部門別に出力された生産体系の一例を表す図。
【図6】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図7】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図。
【図8】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図9】部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図。
【図10】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図11】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図。
【図12】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図13】部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図。
【符号の説明】
【0092】
10 生産管理システム
11 コンピュータ
12 設計部門
13 製造部門
14 購買部門
15 物流部門
16 統合管理データベース
17 種別データベース
18 関係データベース
19 品目データベース(第1種別データベース)
20 成果物データベース(第2種別データベース)
21 工程データベース(第3種別データベース)
22 資源データベース(第4種別データベース)
23 拠点データベース(第5種別データベース)
【技術分野】
【0001】
本発明は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成システムに関し、さらに、生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成方法およびその生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
機械装置を構成する各種複数の部品をツリー構造に展開することで、機械装置の構成部品表を作成する生産管理システムがある(特許文献1参照)。このシステムは、機械装置のデータ番号を000とし、その直近下位に連なる第1部品の第1部品番号を100,200,300・・・とするとともに、第1部品番号100の直近下位に連なる第2部品の第2部品番号を110,120,130・・・とし、第2部品番号110の直近下位に連なる第3部品の第3部品番号を111,112,113・・・とする。なお、第1部品番号200に連なる第2部品番号は、210,220,230・・・であり、第1部品番号300に連なる第2部品番号は、310,320,330・・・である。また、第2部品番号210に連なる第3部品番号は、211,212,213であり、第2部品番号310に連なる第3部品番号は、311,312,313である。このシステムは、機械装置のデータ番号に第1部品番号をつなげ、第1部品番号に第2部品番号をつなげるとともに、第2部品番号に第3部品番号をつなげることで、機械装置を形成する複数の部品をツリー構造として展開することができる。
【特許文献1】特開2004−62526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公報に開示の生産管理システムでは、機械装置の構成部品を部品番号で管理しており、部品番号によって特定された第1〜第3部品が番号順に並ぶから、第1部品の直近下位に特定の第2部品が連なり、その第2部品の直近下位に特定の第3部品が連なることになる。したがって、このシステムでは、ツリー状に並ぶ第1〜第3部品が一義的に定義され、第1部品の下位に異なる種類の部品を配置することや第2部品の下位に異なる種類の部品を配置することができないのみならず、部品以外の生産要素を組み入れることができず、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた構成表を作成することができない。
【0004】
本発明の目的は、異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで各種物品の生産体系を作成することができる生産管理システムおよび生産管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の前提は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムである。
【0006】
前記前提における本発明の特徴としては、生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋し、生産体系作成システムが、種類の異なる複数の生産要素を格納した種別データベースと、種類の異なる複数の2項関係および3項関係を格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、生産体系生成手段では、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成することにある。
【0007】
前記生産体系作成システムの一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが関係データベースに格納され、生産体系生成手段では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0008】
前記生産体系作成システムの他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、部門別生産体系出力手段では、関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する。
【0009】
前記生産体系作成システムの他の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、生産体系生成手段では、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0010】
前記課題を解決するための本発明の第2は、各種複数の生産要素を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係を格納するとともに、第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の3項関係を格納した関係データベースとを含み、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法である。
【0011】
前記生産体系作成方法の一例としては、種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが関係データベースに格納され、この生産体系作成方法では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0012】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する。
【0013】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0014】
前記課題を解決するための本発明の第3は、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係と、第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の3項関係とを格納した関係データベースから、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を抽出し、抽出した3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素を格納した種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法によれば、関係データベースから抽出した各種複数の3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成するから、第1〜第3生産要素から形成された3項関係を利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が種別データベースと関係データベースとを共有しつつ、各部門が共用可能な生産体系を作ることができ、関係データベースと種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができるから、各部門が独自に生産体系を作る必要はなく、異なる膨大な数の生産体系を各部門が個別に作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0016】
関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号を参照し、同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、3項関係を利用して異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第n種別番号によって第1〜第n種別データベースに振り分けられ、それら種別データベースに格納されるから、第1〜第n種別データベースによって各部門が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が関係データベースと第1〜第n種別データベースとを共有しつつ、第1〜第n種別データベースに格納された各生産要素から各部門が共用可能な生産体系を作ることができ、関係データベースと第1〜第n種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができる。
【0017】
生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門に表示が必要な生産要素のみを含む生産体系を出力するから、生産体系から各部門に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高く使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門の作業効率を向上させることができる。
【0018】
種別データベースに格納された生産要素と関係データベースに格納された第1〜第3生産要素とが改変されると、改変された生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を統合し、統合した3項関係に従って生産体系を再び生成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、第1〜第3生産要素の改変を関係データベースによって一元的に管理することができ、生産要素や第1〜第3生産要素の改変後に、各部門が共用可能なあらたな生産体系をリアルタイムに作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、部門毎に生産要素や第1〜第3生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0019】
統合した3項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、それに格納された生産体系作成プログラムを各コンピュータに随時インストールすることで、物品の種別にかかわらず、各種物品に対応する多種多様な生産体系をリアルタイムに作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
添付の図面を参照し、本発明に係る生産体系作成システムおよび生産体系作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す生産体系作成システム10の概略構成図であり、図2は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の一例を示す図である。図3は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図であり、図4は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図1は、作成された生産体系全体のみならず、設計部門12や製造部門13、購買部門14、物流部門15の各部門に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を図示している。なお、部門を図示のそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。生産体系作成システム10は、コンピュータ11と、生産要素や生産要素どうしの2項関係および3項関係等のデータを集中管理する統合管理データベース16とから形成されている。それら部門12,13,14,15には、図示はしていないが、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された端末装置(コンピュータ)が設置されている。
【0021】
ここで、生産要素とは、物品の製造に必要不可欠な各技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産要素として店舗,倉庫,検査工程,組立工程,加工工程,検査基準書,組立図,制作図,加工指示書,部品,ライン,治工具,検査具を例示している(図1〜図13参照)。ただし、図示の生産要素は一例であり、生産要素をそれらに限定するものではない。生産要素には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。製品や部品は、物品の部材要素である品目(種目)に属し、検査基準書や組立図、制作図、加工指示書は、物品の設計要素である成果物(種目)に属し、検査工程や組立工程、加工工程は、物品の工程要素である工程(種目)に属する。ラインや治工具、検査具は、物品の資源要素である資源(種目)に属し、店舗や倉庫は、場所要素である拠点(種目)に属する。なお、物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0022】
各生産要素には、各種目に対応してそれら生産要素の種類を特定する種別番号(第1〜第n種別番号)が個別に設定される。品目に属する各部材要素には、第1種別番号が設定され、成果物に属する各設計要素には、第2種別番号が設定され、工程に属する各工程要素には、第3種別番号が設定される。資源に属する各資源要素には、第4種別番号が設定され、拠点に属する拠点要素には、第5種別番号が設定される。なお、生産要素が属する種目を品目や工程、成果物、資源、拠点に限定するものではない。生産要素が属する種目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の種目にはそれを特定する第6〜第n種別番号が設定される。各生産要素には、それら要素を部門別に分類するための部門別番号(第1〜第n部門別番号)が個別に設定される。この実施形態では、設計部門12の部門別番号を第1番とし、製造部門13の部門別番号を第2番とするとともに、購買部門14の部門別番号を第3番とし、物流部門15の部門別番号を第4番としている。
【0023】
コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイス(有線または無線)を介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステムの各手段を実行するための生産体系作成プログラムが格納されている。生産体系作成プログラムは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0024】
コンピュータ11に生産体系作成プログラムがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程、資源、拠点等の種目のひな型、それら種目に属する各種複数の生産要素のひな型、それら種目に対応する種別番号、部門のひな型とともに各部門を示す部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、統合管理データベース16(後記する第1〜第5種別データベース17および関係データベース18)となるデータベースファイルが作成される。コンピュータ11は、必要なデータを記憶装置や統合管理データベース16から抽出し、必要に応じてデータを記憶装置や統合管理データベース16に格納する。なお、このシステム10では、既存の種目や生産要素の他に、新種目や新生産要素、新部門を自由に設定することができ、それら新生産要素を使用して生産体系を作ることもできる。新種目や新生産要素、新部門は、入力装置からコンピュータ11に入力し、記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の種目や生産要素、部門を記憶装置やハードディスクから削除することができ、あらたに作成した新種目や新生産要素、新部門を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0025】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された生産体系作成プログラムを起動し、プログラムに従って、異なる種類の複数の2項関係を統合する2項関係統合手段、異なる種類の複数の2項関係と3項関係とを統合する2項3項関係統合手段、異なる種類の複数の3項関係を統合する3項関係統合手段、統合したそれら関係に基づいて各種物品に対応する生産体系をリアルタイムに生成する生産体系生成手段、生成した生産体系をその記憶装置またはハードディスクに格納する生産体系格納手段、生成した生産体系を出力装置を介して出力する生産体系出力手段、部門別に生産体系を出力する部門別生産体系出力手段の各手段を実行する。なお、各部門に設置された端末装置にもキーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0026】
統合管理データベース16は、各生産要素を格納した種別データベース17(第1〜第n種別データベース)と、生産要素どうしの2項関係と生産要素どうしの3項関係とを格納した関係データベース18とから形成されている。統合管理データベース16は、コンピュータ11からのデータ転送指令に基づいてデータをコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からのデータ格納指令に基づいてデータを格納する。また、コンピュータ11からのデータ改変指令に基づいてデータを改変する。種別データベース17は、第1種別番号に対応する品目データベース19(第1種別データベース)と、第2種別番号に対応する成果物データベース20(第2種別データベース)と、第3種別番号に対応する工程データベース21(第3種別データベース)と、第4種別番号に対応する資源データベース22(第4種別データベース)と、第5種別番号に対応する拠点データベース23(第5種別データベース)とに区分されている。なお、種別データベース17をそれらに限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産要素をその種別毎に区分して格納した第6〜第n種別データベースがハードディスクに設定される場合もある。
【0027】
物品(1)の技術情報である各種複数の生産要素を種別データベース17に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から品目を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる品目入力エリアと品目入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して品目入力エリアに製品(G)や部品(γ),部品(ε)とそれらの品番(G),(γ),(ε)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに製品(G),部品(γ),部品(ε)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、製品(G),部品(γ),部品(ε)が品目に属すると判断し、製品(G),部品(γ),部品(ε)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて製品(G),部品(γ),部品(ε)に部門別番号(1,2,3,4)を付ける。コンピュータ11は、製品(G)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3,4)、製品(G)を特定する品番(G)等の製品データを品目データベース19の主ファイルに格納するとともに、部品(γ),部品(ε)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(γ)を特定する品番(γ)、部品(ε)を特定する品番(ε)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。ここで、製品データには、製品(G)の内容(名称、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれ、部品データには、部品(γ)や部品(ε)の内容(名称、生産地、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0028】
ディスプレイに表示された項目から成果物を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる成果物入力エリアと成果物入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して成果物入力エリアに検査基準書(α)や組立図(β),制作図(η)とそれらの品番(α),(β),(η)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)が成果物に属すると判断し、検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査基準書(α),組立図(β),制作図(η)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査基準書(α)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(2)、検査基準書(α)を特定する品番(α)等の検査基準書データを成果物データベース20の主ファイルに格納し、組立図(β)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(β)を特定する品番(β)等の組立図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、制作図(η)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、制作図(η)を特定する品番(η)等の制作図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。ここで、検査基準書データには、検査基準書(α)の内容(検査名称、検査項目、検査手順等)が含まれ、組立図データには、組立図(β)の内容(組立図の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。制作図データには、制作図(η)の内容(制作図の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0029】
ディスプレイに表示された項目から工程を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる工程入力エリアと工程入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して工程入力エリアに検査工程(P)や組立工程(Q),加工工程(R)とそれらの品番(P),(Q),(R)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)が工程に属すると判断し、検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査工程(P)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、検査工程(P)を特定する品番(P)等の検査工程データを工程データベース21の主ファイルに格納し、組立工程(Q)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、組立工程(Q)を特定する品番(Q)等の組立工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、加工工程(R)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、加工工程(R)を特定する品番(R)等の加工工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。ここで、検査工程データには、検査工程(P)の内容(検査工程の詳細、検査場所等)が含まれ、組立工程データには、組立工程(Q)の内容(組立工程の詳細、組立場所等)が含まれる。加工工程データには、加工工程(R)の内容(加工工程の詳細、加工場所等)が含まれる。
【0030】
ディスプレイに表示された項目から資源を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる資源入力エリアと資源入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して資源入力エリアにライン(δ)や治工具(ζ)とそれらの品番(δ),(ζ)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアにライン(δ),治工具(ζ)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(δ),治工具(ζ)が資源に属すると判断し、ライン(δ),治工具(ζ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(δ),治工具(ζ)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータ11は、ライン(δ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(2)、ライン(δ)を特定する品番(δ)等のラインデータを資源データベース22の主ファイルに格納し、治工具(ζ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(2)、治工具(ζ)を特定する品番(ζ)等の治工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。ここで、ラインデータには、ライン(δ)の内容(ラインの詳細、ラインの場所等)が含まれ、治工具データには、治工具(ζ)の内容(治工具の名称、使用説明等)が含まれる。
【0031】
ディスプレイに表示された項目から拠点を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる拠点入力エリアと拠点入力エリアに対応する部門別エリアとが表示される。入力装置を介して拠点入力エリアに店舗(A)や倉庫(B)とそれらの品番(A),(B)(種別識別番号)とを入力し、部門別エリアに店舗(A),倉庫(B)の部門区分を入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、店舗(A),倉庫(B)が拠点に属すると判断し、店舗(A),倉庫(B)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて店舗(A),倉庫(B)に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、店舗(A)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、店舗(A)を特定する品番(A)等の店舗データを拠点データベース23の主ファイルに格納し、倉庫(B)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(B)を特定する品番(B)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。ここで、店舗データには、店舗(A)の内容(店舗の名称、店舗の場所等)が含まれ、倉庫データには、倉庫(B)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。
【0032】
関係データベース18には、製造部門データとしての上下の2項関係(親子関係)および上下の3項関係(親,中間,子関係)と、流通部門データとしての上下の2項関係(親子関係)および上下の3項関係(親,中間,子関係)とが格納される。2項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(子生産要素)とによって連繋する。2項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第2生産要素から第1生産要素が特定される。3項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(中間生産要素)と、第3生産要素の直近下位に連なる第3生産要素(子生産要素)とによって連繋する。3項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第1および第2生産要素から第3生産要素が特定される。ここで、3項関係を2項関係に変換すると、3項関係の第2生産要素(中間生産要素)が2項関係の第2生産要素(子生産要素)になる。換言すると、2項関係の子生産要素が3項関係の中間生産要素になる。
【0033】
関係データベース18には、図3に示すように、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係が格納されている。さらに、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が格納されている。
【0034】
ディスプレイに表示された項目から関係を選択すると、ディスプレイに2項関係入力エリア(1)〜2項関係入力エリア(n)と3項関係入力エリア(1)〜3項関係入力エリア(n)とが表示される。2項関係入力エリア(1)に入力装置を介して製品(G)および検査工程(P)を入力し、2項関係入力エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)とが連繋する。2項関係入力エリア(2)に製品(G)および組立工程(Q)を入力し、2項関係入力エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)とが連繋する。
【0035】
2項関係入力エリア(3)に入力装置を介して製品(G)および加工工程(R)を入力し、2項関係入力エリア(3)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータは、それらデータを関係データベースに格納する。関係データベースでは、製品(G)と加工工程(R)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)とが連繋する。2項関係入力エリア(4)に店舗(A)および倉庫(B)を入力し、2項関係入力エリア(4)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として店舗(A)を特定する品番(A)、親データ区分としての品目番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、子データ区分としての工程番号(PC005)(第5種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、店舗(A)と倉庫(B)とが紐付けられ、2項関係に基づいて店舗(A)と倉庫(B)とが連繋する。なお、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われ、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。
【0036】
ディスプレイに表示された3項関係入力エリア(1)に入力装置を介して製品(G),検査工程(P),検査基準書(α)を入力し、3項関係入力エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査基準書(α)を特定する品番(α)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)とが連繋する。3項関係入力エリア(2)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),組立図(β)を入力し、3項関係入力エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として組立図(β)を特定する品番(β)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)とが連繋する。
【0037】
3項関係入力エリア(3)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),部品(γ)を入力し、3項関係入力エリア(3)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが連繋する。3項関係入力エリア(4)に入力装置を介して製品(G),組立工程(Q),ライン(δ)を入力するし、3項関係入力エリア(4)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)としてライン(δ)を特定する品番(δ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)とが連繋する。
【0038】
3項関係入力エリア(5)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),部品(ε)を入力し、3項関係入力エリア(5)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(ε)を特定する品番(ε)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)とが連繋する。3項関係入力エリア(6)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),治工具(ζ)を入力し、3項関係入力エリア(6)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として治工具(ζ)を特定する品番(ζ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)とが連繋する。
【0039】
3項関係入力エリア(7)に入力装置を介して製品(G),加工工程(R),制作図(η)を入力し、3項関係入力エリア(7)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として加工工程(R)を特定する品番(R)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として制作図(η)を特定する品番(η)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)とが連繋する。3項関係入力エリア(8)に入力装置を介して店舗(A),倉庫(B),製品(G)を入力し、3項関係入力エリア(8)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として店舗(A)を特定する品番(A)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、中間品番(第2生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、中間データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第3生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とが紐付けられ、3項関係に基づいて店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とが連繋する。
【0040】
なお、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われる。店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。
【0041】
このシステム10では、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の2項関係を統合し、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の3項関係を統合しつつ、2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項3項関係に従って、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出した異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで物品(1)に対応する生産体系を作成する。図4に基づいて、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0042】
入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(A)と倉庫(B)との2項関係、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(A)のデータを抽出し、倉庫(B)の中間データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。さらに、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0043】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。
【0044】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出し、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0045】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出し、制作図(η)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(η)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて資源データベース20から制作図(η)のデータを抽出する。
【0046】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係や各種複数の3項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係や3項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照しつつ、3項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の中間データ区分、第3生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係や3項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係と3項関係とを統合する。さらに、コンピュータ11は、3項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の中間データ区分、第3生産要素の子データ区分を参照し、それら3項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。その具体的な一例は、以下のとおりである。
【0047】
コンピュータ11は、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させる。それにより、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、店舗(A)の直近下位に倉庫(B)が位置し、倉庫(B)の直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置し、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係において製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0048】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0049】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築すると、コンピュータ11は、店舗(A)の下位に倉庫(B)、倉庫(B)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(γ)とライン(δ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)と制作図(η)が位置する一連の系統を構築する。
【0050】
コンピュータ11は、2項関係を統合するとともに3項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図4に示すように、店舗(A)が最上位となり、下位に向かって倉庫(B)、製品(G)、検査工程(P)、組立工程(Q)、加工工程(R)、検査基準書(α)、組立図(β)、部品(γ)、ライン(δ)、部品(ε)、治工具(ζ)、制作図(η)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。なお、物品(1)の生産体系を作成した後、物品(2)〜物品(n)までの生産体系を作成し、作成した物品(2)〜物品(n)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納することができ(生産体系格納手段)、作成した物品(1)〜物品(n)の生産体系のいずれかを出力装置を介して出力することができる(生産体系出力手段)。あらたな物品の生産体系の作成では、既存の生産要素や2項関係、3項関係を使用することができるのみならず、あらたに定義した各種複数の生産要素を使用することができ、あらたに設定した各種複数の2項関係や3項関係を使用することができる。
【0051】
図5は、部門別に出力された生産体系の一例を表す図である。このシステムで10は、図5に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(生産体系出力手段)。
【0052】
たとえば、図1,5に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(γ),部品(ε),制作図(η)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),検査基準書(α),ライン(δ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(γ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),制作図(η)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),ライン(δ),治工具(ζ),制作図(η)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(γ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),制作図(η)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0053】
図6は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図7は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図である。図8は、コンピュータ11によって行われるあらたな2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図6〜8に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が変更(改変)され、関係データベース18の主ファイルに格納された第1〜第3生産要素の一部が変更(改変)されている。このシステム10では、入力装置を介して種別データベース17に格納された各生産要素を改変することができ、関係データベース18に格納された第1生産要素と第2生産要素と第3生産要素との少なくとも一つを改変することができる。生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変としては、それらの変更、追加、削除がある。
【0054】
種別データベース17に格納された生産要素の変更の一例を、図2の状態から、部品(γ)を部品(θ)に、作成図(η)を加工指示書(ι)に、店舗(A)を店舗(C)に、倉庫(B)を倉庫(D)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から生産要素変更を選択すると、ディスプレイに生産要素変更エリアが表示される。生産要素変更エリアのうちの旧品目エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新品目エリア(1)に変更後の部品(θ)とその品番(θ)(種別識別番号)とを入力するとともに、新品目エリア(1)に対応する部門別エリアに部品(θ)の部門区分(1,2,3)を入力する。旧成果物エリア(1)に変更前の制作図(η)を入力し、新成果物エリア(1)に変更後の加工指示書(ι)とその品番(ι)(種別識別番号)とを入力するとともに、新成果物エリア(1)に対応する部門別エリアに加工指示書(ι)の部門区分(1,2)を入力する。旧拠点エリア(1)に変更前の店舗(A)を入力し、新拠点エリア(1)に変更後の店舗(C)とその品番(C)(種別識別番号)とを入力するとともに、新拠点エリア(1)に対応する部門別エリアに店舗(C)の部門区分(4)を入力する。さらに、旧拠点エリア(2)に変更前の倉庫(B)を入力し、新拠点エリア(2)に変更後の倉庫(D)とその品番(D)(種別識別番号)とを入力するとともに、新拠点エリア(2)に対応する部門別エリアに倉庫(D)の部門区分(4)を入力する。
【0055】
それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、変更前の部品(γ)のデータを品目データベース19の主ファイルから削除し、変更前の作成図(η)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除し、変更前の店舗(A)のデータと倉庫(B)のデータとを拠点データベース23の主ファイルから削除する。なお、品目データベース19の主ファイルから削除された部品(γ)のデータは、品目データベース19の副ファイルに格納保存され、成果物データベース20の主ファイルから削除された作成図(η)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存される。拠点データベース23の主ファイルから削除された店舗(A)のデータと倉庫(B)のデータとは、拠点データベース23の副ファイルに格納保存される。
【0056】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、部品(θ)が品目に属すると判断し、部品(θ)に第1種別番号(PC001)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(θ)に部門別番号(1,2,3)を付けた後、部品(θ)の種別番号(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(θ)を特定する品番(θ)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(θ)の内容(名称、生産地、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、加工指示書(ι)が成果物に属すると判断し、加工指示書(ι)に第2種別番号(PC002)を付け、入力された部門区分に基づいて加工指示書(ι)に部門別番号(1,2)を付けた後、加工指示書(ι)の種別番号(PC002)や部門別番号(1,2)、加工指示書(ι)を特定する品番(ι)等の加工指示書データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。加工指示書データには、加工指示書(ι)の内容(加工指示書の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0057】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、店舗(C)が拠点に属すると判断し、店舗(C)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて店舗(C)に部門別番号(4)を付けた後、店舗(C)の種別番号(PC004)や部門別番号(4)、店舗(C)を特定する品番(C)等の店舗データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。店舗データには、店舗(C)の内容(店舗の名称、店舗の場所等)が含まれる。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目および種別番号を参照し、倉庫(D)が拠点に属すると判断し、倉庫(D)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(D)に部門別番号(4)を付けた後、倉庫(D)の種別番号(PC004)や部門別番号(4)、倉庫(D)を特定する品番(D)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(D)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所、作業説明等)が含まれる。
【0058】
関係データベース18に格納された第1〜第3生産要素の変更の一例を、部品(γ)(第3生産要素)を部品(θ)(第3生産要素)に、作成図(η)(第3生産要素)を加工指示書(ι)(第3生産要素)に、店舗(A)(第1生産要素)を店舗(C)(第1生産要素)に、倉庫(B)(第2生産要素)を倉庫(D)(第2生産要素)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。
【0059】
ディスプレイに表示された項目から関係変更を選択すると、ディスプレイに2項関係変更エリアと3項関係変更エリアとが表示される。2項関係変更エリアのうちの旧第1生産要素エリア(1)に変更前の店舗(A)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に変更後の店舗(C)を入力するとともに、親品番として店舗(C)を特定する品番(C)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。旧第2生産要素エリア(2)に変更前の倉庫(B)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に変更後の倉庫(D)を入力するとともに、親品番として倉庫(D)を特定する品番(D)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力し、新第1生産要素エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(4)を入力する。
【0060】
それらデータを入力した後、入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された店舗(A)と倉庫(B)との2項関係を店舗(C)と倉庫(D)との2項関係に変更する。2項関係が変更されると、関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として店舗(C)を特定する品番(C)、店舗(C)の親データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として倉庫(D)を特定する品番(D)、倉庫(D)の子データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)が格納される。関係データベース18では、店舗(C)と倉庫(D)とが紐付けられ、2項関係に基づいて店舗(C)と倉庫(D)とが連繋する。なお、店舗(A)と倉庫(B)との2項関係が店舗(C)と倉庫(D)と2項関係に変更されると、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係に自動的に変更される。店舗(C)と倉庫(D)と2項関係や店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係は、部門区分(4)によって物流部門のデータとして扱われる。店舗(A)と倉庫(B)との2項関係や店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0061】
ディスプレイに表示された3項関係変更エリアのうちの旧第3生産要素エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新第3生産要素エリア(1)に変更後の部品(θ)を入力するとともに、子品番として部品(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力し、新第3生産要素エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、旧第3生産要素エリア(2)に変更前の制作図(η)を入力し、新第3生産要素エリア(2)に変更後の加工指示書(ι)を入力するとともに、子品番として加工指示書(ι)を特定する品番(ι)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力し、新第3生産要素エリア(2)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。それらデータを入力した後、入力装置から3項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係を製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係に変更し、製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係を製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係に変更する。
【0062】
3項関係が変更されると、関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)とが連繋する。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として組立工程(Q)を特定する品番(Q)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として加工指示書(ι)を特定する品番(ι)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)とが連繋する。製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係や製品(G)と組立工程(Q)と加工指示書(ι)との3項関係は、部門区分(2)によって製造部門のデータとして扱われる。製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係や製品(G)と加工工程(R)と制作図(η)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0063】
図8に基づいて、生産要素が変更された後、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(C)と倉庫(D)との2項関係、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(C)のデータを抽出し、倉庫(D)の中間データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)に読み替え、品番(D)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(D)のデータを抽出する。さらに、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース119の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0064】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。
【0065】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(θ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(θ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(θ)のデータを抽出し、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0066】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出し、加工指示書(ι)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(ι)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて資源データベース20から加工指示書(ι)のデータを抽出する。
【0067】
コンピュータ11は、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させる。それにより、店舗(C)と倉庫(D)と製品(G)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、店舗(C)の直近下位に倉庫(D)が位置し、倉庫(D)の直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置し、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係の製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0068】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(θ)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)とライン(δ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0069】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と加工指示書(ι)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築すると、コンピュータ11は、店舗(C)の下位に倉庫(D)、倉庫(D)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(θ)とライン(δ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)と加工指示書(ι)が位置する一連の系統を構築する。
【0070】
コンピュータ11は、3項関係を統合するとともに2項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図8に示すように、店舗(C)が最上位となり、下位に向かって倉庫(D)、製品(G)、検査工程(P)、組立工程(Q)、加工工程(R)、検査基準書(α)、組立図(β)、部品(θ)、ライン(δ)、部品(ε)、治工具(ζ)、加工指示書(ι)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0071】
図9は、部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図である。このシステム10では、図9に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力される。設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(θ),部品(ε),加工指示書(ι)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),検査基準書(α),ライン(δ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(θ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),加工指示書(ι)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A),倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(θ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),倉庫(B),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),ライン(δ),治工具(ζ),加工指示書(ι)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),部品(θ),ライン(δ),部品(ε),治工具(ζ),加工指示書(ι)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0072】
図10は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図11は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図である。図12は、コンピュータ11によって行われるあらたな2項関係の統合や3項関係の統合を説明する図である。図10〜12に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに生産要素が追加され、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が削除(改変)されている。さらに、関係データベース18の主ファイルに第1〜第3生産要素の一部が追加(改変)され、関係データベース18の主ファイルに格納された第1〜第3生産要素の一部が削除(改変)されている。
【0073】
生産要素の追加や削除の一例を、図2の状態から、検査具(κ)を追加し、倉庫(B),制作図(η),ライン(δ)を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から生産要素追加を選択すると、ディスプレイに生産要素追加エリア、部門別エリアが表示される。入力装置を介して資源追加エリアに検査具(κ)とその品番(κ)(識別番号)とを入力し、資源追加エリアに対応する部門別エリアに検査具(κ)の部門区分を入力する。それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の追加指示が入力されると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査具(κ)が資源に属すると判断し、検査具(κ)に第4種別番号(PC004)を付け、入力された部門区分に基づいて検査具(κ)に部門別番号(2)を付ける。その後、コンピュータ11は、検査具(κ)の種別番号(PC004)や部門別番号(2)、検査具(κ)を特定する品番(κ)等の検査具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。検査具データには、検査具(κ)の内容(検査の詳細、使用説明等)が含まれる。
【0074】
ディスプレイに表示された項目から生産要素削除を選択すると、ディスプレイに生産要素削除エリア(1)〜生産要素削除エリア(n)が表示される。生産要素削除エリア(1)に倉庫(B)を入力し、生産要素削除エリア(2)に制作図(η)を入力するとともに、生産要素削除エリア(3)にライン(δ)を入力する。生産要素削除エリアにそれらデータを入力した後、入力装置から生産要素の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、倉庫(B)のデータを拠点データベース22の主ファイルから削除し、制作図(η)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除するとともに、ライン(δ)のデータを資源データベース21の主ファイルから削除する。なお、倉庫(B)のデータは、拠点データベース22の副ファイルに格納保存され、制作図(η)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存される。ライン(δ)のデータは、資源データベース21の副ファイルに格納保存される。
【0075】
第1〜第3生産要素の関係データベース18への追加の一例を、検査具(κ)(第3生産要素)の追加に伴う製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された項目から関係追加を選択すると、ディスプレイに2項関係追加エリアと3項関係追加エリアとが表示される。3項関係追加エリアのうちの関係追加エリア(1)に製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とを入力し、関係追加エリア(1)に対応する部門別エリアに部門区分(2)を入力する。さらに、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、中間データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査具(κ)を特定する品番(κ)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。
【0076】
それらデータを入力した後、入力装置から関係の追加指示が入力されると、コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を関係データベース18の主ファイルに格納する。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、中間品番(第2生産要素)として検査工程(P)を特定する品番(P)、検査工程(P)の中間データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第3生産要素)として検査具(κ)を特定する品番(κ)、検査具(κ)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とが紐付けられ、3項関係に基づいて製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)とが連繋する。
【0077】
関係データベース18に格納された第1〜第3生産要素の削除の一例を、倉庫(B)(第1生産要素),ライン(δ)(第3生産要素),作成図(η)(第3生産要素)を削除することに伴って、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係を削除し、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係を削除するとともに、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された関係削除エリア(1)に店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)とを入力し、関係削除エリア(2)に製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)とを入力するとともに、関係削除エリア(3)に製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)とを入力する。各関係削除エリアにそれらデータを入力すると、関係削除エリア(1)に店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係が表示され、関係削除エリア(2)に組立工程(h)と部品(D)との3項関係が表示され、関係削除エリア(2)に製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係が表示される。入力装置から関係の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係を削除する。なお、店舗(A)と倉庫(B)と製品(G)との3項関係、製品(G)と組立工程(P)とライン(δ)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と作成図(η)との3項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0078】
図12に基づいて、生産要素や第1〜第3生産要素が追加、削除された後、コンピュータ11が行う物品(1)の生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から店舗(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、店舗(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から店舗(A)のデータを抽出し、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0079】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査具(κ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、検査工程(P)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(P)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(P)のデータを抽出し、検査基準書(α)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(α)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、検査具(κ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(κ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から検査具(κ)のデータを抽出する。
【0080】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、組立工程(Q)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(Q)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(Q)のデータを抽出し、組立図(β)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)に読み替え、品番(β)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出する。
【0081】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と加工工程(R)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係を抽出する。次に、コンピュータ11は、加工工程(R)の中間データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)(第3種別番号)に読み替え、品番(R)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から加工工程(R)のデータを抽出し、部品(ε)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)(第1種別番号)に読み替え、品番(ε)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、治工具(ζ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)(第4種別番号)に読み替え、品番(ζ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から治工具(ζ)のデータを抽出する。
【0082】
コンピュータ11は、店舗(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、2項関係と3項関係とにおいて製品(G)を結合させる。それにより、店舗(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と検査工程(P)と検査基準書(α)との3項関係が統合され(2項3項関係統合手段)、店舗(A)の直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に検査工程(P)が位置するとともに、検査工程(P)の直近下位に検査基準書(α)が位置する系統(技術情報系統)が構築される。コンピュータ11は、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それら2項関係において製品(G)を結合させ、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と検査工程(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(Q)との2項関係、製品(G)と加工工程(R)との2項関係が統合され(2項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0083】
次に、コンピュータ11は、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(Q)とから組立工程(Q)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において組立工程(Q)を結合させ、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と組立工程(Q)と組立図(β)との3項関係、製品(G)と組立工程(Q)と部品(γ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に組立工程(Q)が位置し、組立工程(Q)の直近下位に組立図(β)と部品(γ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。
【0084】
さらに、コンピュータ11は、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(R)とから加工工程(R)を同一共通の生産要素と判断し、それら3項関係において製品(G)を結合させ、それら3項関係において加工工程(R)を結合させ、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)とを並列につなげる。それにより、製品(G)と加工工程(R)と部品(ε)との3項関係、製品(G)と加工工程(R)と治工具(ζ)との3項関係が統合され(3項関係統合手段)、製品(G)の直近下位に加工工程(R)が位置し、加工工程(R)の直近下位に部品(ε)と治工具(ζ)とが並列に位置する系統(技術情報系統)が構築される。それらの系統を構築
ると、コンピュータ11は、店舗(A)の下位に製品(G)、製品(G)の下位に検査工程(P)と組立工程(Q)と加工工程(R)、検査工程(P)の下位に検査基準書(α)と検査具(κ)、組立工程(Q)の下位に組立図(β)と部品(γ)、加工工程(R)の下位に部品(ε)と治工具(ζ)が位置する一連の系統を構築する。
【0085】
コンピュータ11は、2項関係を統合するとともに3項関係を統合し、上位から下位に向かって一連につながる系統を構築すると、その系統に種別データベース17から抽出した各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図12に示すように、店舗(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0086】
図13は、部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図である。このシステム10では、図13に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力される。設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立工程(Q),加工工程(R),組立図(β),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号2,3,4が設定された店舗(A),検査工程(P),検査基準書(α),検査具(κ),治工具(ζ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,3,4が設定された店舗(A)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),部品(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,4が設定された店舗(A),検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),組立図(β),検査具(κ),治工具(ζ)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された店舗(A),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、その他の部門別番号1,2,3が設定された検査工程(P),組立工程(Q),加工工程(R),検査基準書(α),検査具(κ),組立図(β),部品(γ),部品(ε),治工具(ζ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0087】
この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、関係データベース18から抽出した各種複数の2項関係を統合し、関係データベース18から抽出した各種複数の3項関係を統合しつつ、2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項3項関係に従って、種別データベース17から抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係と第1〜第3生産要素から形成された3項関係とを利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。なお、2項関係のみによって生産体系を構築すると、第1生産要素の直近下位に種別が異なる複数の第2生産要素が連繋し、同一の物品に対して複数の異なる生産体系が構築される場合があり、特定の条件毎の生産体系を表すことができない。しかし、この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、2項関係に3項関係を加えることで、第1生産要素の直近下位に特定の第2生産要素が連繋するとともに、第2生産要素の直近下位に特定の第3生産要素が連繋し、それら生産要素を使用して各種物品に対応する特定条件の生産体系のみを構築することができる。
【0088】
この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、関係データベース18から抽出した2項関係の第1および第2生産要素の種別番号と3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号とを参照し、それら2項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合し、それら3項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合しつつ、2項関係や3項関係のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで2項関係と3項関係とを統合するから、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、物品の技術情報である生産要素が一連につながる生産体系を確実に作ることができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第5種別番号によって第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に振り分けられ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納されるから、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23によって各部門12,13,14,15が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができる。また、各種複数の2項関係と各種複数の3項関係とが関係データベース18によって一元管理され、各部門12,13,14,15が第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23と関係データベース18とを共有しつつ、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に格納された各生産要素と関係データベース18に格納された2項関係および3項関係とから各部門12,13,14,15が共用可能な生産体系を作ることができ、生産体系を一元的に管理することができるとともに、作成した生産体系を各部門12,13,14,15にリアルタイムに提供することができる。ゆえに、各生産要素を各部門12,13,14,15が個別に管理することや各部門12,13,14,15が独自に生産体系を作る必要はなく、各部門12,13,14,15が異なる膨大な数の生産体系を作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0089】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素に個別に設定された第1〜第4部門別番号(第1〜第n部門別番号)に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力するから、生産体系から各部門12,13,14,15に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門12,13,14,15の作業効率を向上させることができる。
【0090】
生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素や第1〜第3生産要素の改変後に、各部門12,13,14,15が共用可能なあらたな生産体系をリアルタイムに作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、第1〜第3生産要素の改変を関係データベース18によって一元的に管理することができる。ゆえに、各部門12,13,14,15が生産要素や第1〜第3生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1〜第3生産要素の改変を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】一例として示す生産体系作成システムの概略構成図。
【図2】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の一例を示す図。
【図3】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の一例を示す図。
【図4】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図5】部門別に出力された生産体系の一例を表す図。
【図6】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図7】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図。
【図8】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図9】部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図。
【図10】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図11】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係および3項関係の他の一例を示す図。
【図12】コンピュータによって行われる各種複数の2項関係の統合と各種複数の3項関係の統合とを説明する図。
【図13】部門別に出力された生産体系の他の一例を表す図。
【符号の説明】
【0092】
10 生産管理システム
11 コンピュータ
12 設計部門
13 製造部門
14 購買部門
15 物流部門
16 統合管理データベース
17 種別データベース
18 関係データベース
19 品目データベース(第1種別データベース)
20 成果物データベース(第2種別データベース)
21 工程データベース(第3種別データベース)
22 資源データベース(第4種別データベース)
23 拠点データベース(第5種別データベース)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムにおいて、
前記生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋し、前記システムが、種類の異なる複数の前記生産要素を格納した種別データベースと、種類の異なる複数の前記2項関係および前記3項関係を格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、
前記生産体系生成手段では、前記生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成することを特徴とする生産体系作成システム。
【請求項2】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが前記関係データベースに格納され、
前記生産体系生成手段では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する請求項1記載の生産体系作成システム。
【請求項3】
前記生産体系作成システムでは、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、
前記部門別生産体系出力手段では、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する請求項1または請求項2に記載の生産体系作成システム。
【請求項4】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、前記生産体系生成手段では、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項5】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法において、
前記生産体系作成方法が、各種複数の前記生産要素を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係を格納するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記3項関係を格納した関係データベースとを含み、
前記生産体系作成方法では、前記生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力することを特徴とする生産体系作成方法。
【請求項6】
前記種別データベースが、第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号が、それら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が、前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが、前記関係データベースに格納され、
前記生産体系作成方法では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する請求項5記載の生産体系作成方法。
【請求項7】
前記生産体系作成方法では、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する請求項5または請求項6に記載の生産体系作成方法。
【請求項8】
前記生産体系作成方法では、前記種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項5ないし請求項7いずれかに記載の生産体系作成方法。
【請求項9】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係と、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記3項関係とを格納した関係データベースから、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を抽出し、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素を格納した種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素に個別に設定された第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項11】
前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9または請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9ないし請求項11いずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムにおいて、
前記生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋し、前記システムが、種類の異なる複数の前記生産要素を格納した種別データベースと、種類の異なる複数の前記2項関係および前記3項関係を格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、
前記生産体系生成手段では、前記生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成することを特徴とする生産体系作成システム。
【請求項2】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースが第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが前記関係データベースに格納され、
前記生産体系生成手段では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する請求項1記載の生産体系作成システム。
【請求項3】
前記生産体系作成システムでは、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、
前記部門別生産体系出力手段では、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する請求項1または請求項2に記載の生産体系作成システム。
【請求項4】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、前記生産体系生成手段では、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項5】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法において、
前記生産体系作成方法が、各種複数の前記生産要素を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係を格納するとともに、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記3項関係を格納した関係データベースとを含み、
前記生産体系作成方法では、前記生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力することを特徴とする生産体系作成方法。
【請求項6】
前記種別データベースが、第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号が、それら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が、前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号と前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素の種別番号とが、前記関係データベースに格納され、
前記生産体系作成方法では、抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する請求項5記載の生産体系作成方法。
【請求項7】
前記生産体系作成方法では、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する請求項5または請求項6に記載の生産体系作成方法。
【請求項8】
前記生産体系作成方法では、前記種別データベースに格納された各生産要素を改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1〜第3生産要素の少なくとも1つを改変可能であり、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項5ないし請求項7いずれかに記載の生産体系作成方法。
【請求項9】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法をコンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係と、前記第1および第2生産要素と該第2生産要素の直近下位に連なる第3生産要素との上下の3項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記3項関係とを格納した関係データベースから、生産体系の作成に必要な各種複数の3項関係を抽出し、抽出した前記3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素を格納した種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を統合し、統合した3項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各種物品に対応する生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素を、それら生産要素に個別に設定された第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した3項関係の第1〜第3生産要素の種別番号を参照しつつ、それら3項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項11】
前記関係データベースから抽出したそれら3項関係を形成する第1〜第3生産要素に対応した各種複数の生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9または請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1〜第3生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1〜第3生産要素から形成されるあらたな3項関係を用いて該3項関係を再び統合し、統合した3項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する生産体系作成方法を前記コンピュータに実行させる生産体系作成プログラムを記憶した請求項9ないし請求項11いずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−41021(P2008−41021A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217941(P2006−217941)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
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