説明

画像中継装置、画像中継方法及び画像中継プログラム

【課題】画像中継装置における処理負荷を軽減する。
【解決手段】実施形態によれば、画像中継装置100は、受信部101と、第1の判定部103と、送信部110とを含む。受信部101は、中継元機器11,12,13から圧縮画像情報を受信する。第1の判定部103は、圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって圧縮画像情報を処理できるか否かを中継先機器21に関する情報に基づいて判定する。送信部110は、第1のパスによって処理された圧縮画像情報、または、圧縮画像情報を展開し、描画し、再圧縮することを含む第2のパスによって処理された圧縮画像情報の再圧縮画像情報を中継先機器21へと転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、画像中継に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複雑な演算処理をサーバ装置が実行し、サーバ装置の表示画面を表す画像情報をクライアント装置に転送する画面転送技術が知られている。係る画面転送技術によれば、クライアント装置は簡易な入出力インターフェイスを備える表示端末によって実現できる。尚、係る画面転送技術において、典型的には、最初に全画面を表す画像情報が転送されるものの、以降は全画面ではなく更新領域を表す画像情報が逐次転送される。即ち、サーバ装置は、表示端末からの操作情報に従って画像情報を描画し、更新領域を検出し、更新領域を表す画像情報を圧縮し、圧縮画像情報を表示端末へと転送する必要がある。
【0003】
係る画面転送技術は、画像中継システムに応用することもできる。画像中継システムにおいて、画像中継装置は1以上の中継元機器からの画像情報を1以上の中継先機器へと中継する。即ち、画像中継装置は、中継元機器からの圧縮画像情報を受信し、圧縮画像情報を展開し、画像情報を描画し、更新領域を検出し、更新領域を表す画像情報に必要な変更(例えば、クリップ処理など)を加え、加工済み画像情報を再圧縮し、再圧縮画像情報を中継先機器へと転送する。
【0004】
しかしながら、圧縮画像情報に関して変更を加える必要がないこともある。係る場合には、中継先機器へと転送される再圧縮画像情報が中継元機器から受信する圧縮画像情報と一致するので、画像中継装置における展開、描画及び再圧縮を含む一連の処理は無駄である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】T. Richardson, Q. Stafford−Fraser, K. Wood and A. Hopper, “Virtual Network Computing,” IEEE Internet Computing, vol. 2 , no. 1, pp. 33−38, 1998
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態は、画像中継装置における処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、画像中継装置は、受信部と、第1の判定部と、送信部とを含む。受信部は、中継元機器から圧縮画像情報を受信する。第1の判定部は、圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって圧縮画像情報を処理できるか否かを中継先機器に関する情報に基づいて判定する。送信部は、第1のパスによって処理された圧縮画像情報、または、圧縮画像情報を展開し、描画し、再圧縮することを含む第2のパスによって処理された圧縮画像情報の再圧縮画像情報を中継先機器へと転送する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る画像中継装置を例示するブロック図。
【図2】第1の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【図3】第2の実施形態に係る画像中継装置を例示するブロック図。
【図4】第3の実施形態に係る画像中継装置を例示するブロック図。
【図5】図4のウェブページ生成部によって生成されるウェブページを例示する図。
【図6】第3の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【図7】第4の実施形態に係る画像中継装置を例示するブロック図。
【図8】第4の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【図9】第4の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【図10】第4の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【図11】第4の実施形態に係る画像中継装置の動作を例示するフローチャート。
【図12】第4の実施形態に係る画像中継装置の動作を例示するフローチャート。
【図13】第4の実施形態に係る画像中継装置の動作を例示するシーケンス図。
【図14】第4の実施形態に係る画像中継装置の動作を例示するフローチャート。
【図15】第5の実施形態に係る画像中継装置を例示するブロック図。
【図16】第5の実施形態に係る画像中継装置によって中継される画像情報を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施形態の説明が述べられる。尚、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号が付され、重複する説明は基本的に省略される。また、以降の説明において、「画像情報」は画像(例えば、中継元機器における表示画面画像、動画像の1フレーム、静止画像、ウェブ上の画像など)の全領域を表すこともあれば、部分領域を表すこともある。
【0010】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る画像中継装置100が図1に例示される。画像中継装置100は、基本的には、1以上の中継元機器からの画像情報をネットワーク経由で受信し、当該画像情報を1以上の中継先機器へとネットワーク経由で転送する。
【0011】
図1の例において、画像情報の受信及び転送には画面転送プロトコル(例えば、VNC(Virtual Network Computing))が使用される。従って、基本的には、画像中継装置100は、中継元機器に対してクライアント装置として機能し、中継先機器に対してサーバ装置として機能する。クライアント装置(中継先機器または画像中継装置100)は、画面更新要求メッセージをサーバ装置(画像中継装置100または中継元機器)へと送信する。クライアント装置は、画面更新要求メッセージにおいて、希望する圧縮方式などを指定することも可能である。サーバ装置は、画面更新要求メッセージを受信すると、画面更新要求メッセージにおける指定に従った画像情報をクライアント装置へと転送する。サーバ装置は、典型的には、画面転送開始後に全画面を表す画像情報をクライアント装置へ1度転送するが、その後は更新領域を表す画像情報をクライアント装置へと転送し続ける。また、サーバ装置は、画面更新要求メッセージを受信する度に画像情報を転送してもよいし、画面更新要求メッセージを1度受信してその後は自動的に画像情報を転送してもよい。
【0012】
画像中継装置100は、図1に示されるように、受信部101と、レイアウト情報記憶部102と、判定部103と、展開部104と、描画部105と、フレームバッファ106と、更新検出部107と、画像情報加工部108と、圧縮部109と、送信部110と、変換部111とを含む。図1の例によれば、画像中継装置100は、中継元機器11の画像情報Aと、中継元機器12の画像情報Bと、中継元機器13の画像情報Cとを中継先機器21へと中継する。
【0013】
受信部101は、中継元機器から圧縮画像情報を受信し、判定部103へと出力する。図1の例によれば、受信部101は、中継元機器11から画像情報Aに基づく圧縮画像情報を受信し、中継元機器12から画像情報Bに基づく圧縮画像情報を受信し、中継元機器13から画像情報Cに基づく圧縮画像情報を受信する。
【0014】
レイアウト情報記憶部102は、中継先機器におけるレイアウト情報を記憶する。レイアウト情報は、中継先機器において表示される画像情報の表示位置情報、重ね合わせ情報、クリップ情報、拡大率情報などを含むことができる。レイアウト情報は、例えば、画像中継の開始時に中継先機器から画像中継装置100に通知されてもよいし、画像中継の開始前にレイアウト情報記憶部102に予め記憶されていてもよい。また、レイアウト情報は必ずしも中継先機器によって決定される必要はなく、画像中継装置100によって決定されてもよい。
【0015】
表示位置情報は、例えば座標情報を用いて記憶される。座標情報とは、例えば1024×768ピクセルの画面において画面中の最上端かつ最左端の座標を(0,0)として定義し、最下端かつ最右端の座標を(1023,767)として定義する座標系によって表すことができる。表示位置情報は、画像情報の表示位置の最上端かつ最左端の座標情報と当該画像情報のサイズ情報との組み合わせであってもよい。例えば、画像中継装置100が図2に示されるように画像情報A及び画像情報Bを中継するならば、画像情報Aの表示位置情報として(20,10)と幅800ピクセル×高さ600ピクセルとの組み合わせがレイアウト情報記憶部102に記憶され、画像情報Bの表示位置情報として(120,110)、幅800ピクセル×高さ600ピクセルとの組み合わせがレイアウト情報記憶部102に記憶される。或いは、表示位置情報は、表示位置の最上端かつ最左端の座標情報と最下端かつ最右端の座標情報との組み合わせであってもよい。但し、表示位置情報は、座標情報に限られず画像情報の表示位置が導出可能な任意の形式によって記憶されてよい。
【0016】
重ね合わせ情報は、複数の画像情報について各画像情報を表示する上下関係を表す。例えば、画像中継装置100が図2に示されるように画像情報A及び画像情報Bを中継するならば、重ね合わせ情報として画像情報Bが画像情報Aの上に表示されることを示す情報がレイアウト情報記憶部102に記憶される。
【0017】
クリップ情報は、例えばある画像情報についてクリップされる(切り抜かれて表示されない)領域を表す情報である。クリップされる領域は、例えば複数の画像情報の重ね合わせによって発生する。例えば、画像中継装置100が図2に示されるように画像情報A及び画像情報Bを中継するならば、画像情報Aのうち(100,100)から幅700ピクセル×高さ500ピクセルを表す情報がクリップ情報としてレイアウト情報記憶部102に記憶される。或いは、クリップ情報は、表示位置情報及び重ね合わせ情報に基づいて導出可能なので、レイアウト情報記憶部102に記憶されなくてもよい。少なくとも1つの画像情報がクリップされる領域を含むならば、画像中継装置100、中継先機器または中継元機器が画像情報に対してクリップ処理を行う必要がある。
【0018】
拡大率情報は、中継先機器において表示される画像情報の拡大率を表す。拡大率は、例えば、中継元機器において表示される画像情報を基準に計算される。拡大率は、幅方向及び高さ方向の両方について1つの値が指定されてもよいし、幅方向及び高さ方向の夫々について1つの値が指定されてもよい。また、拡大率は、等倍以上であってもよいし、等倍未満(即ち、縮小を意味する)であってもよい。幅方向及び高さ方向の少なくとも一方が等倍でなければ、画像中継装置100、中継先機器または中継元機器が画像情報に対して拡大処理または縮小処理を行う必要がある。
【0019】
判定部103は、受信部101から圧縮画像情報を入力し、レイアウト情報記憶部102からレイアウト情報を読み出す。判定部103は、圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって当該圧縮画像情報を処理できるか否かをレイアウト情報に基づいて判定する。ここで、第1のパスとは、変換部111を経て送信部110に至る処理経路を指す。第1のパスにおいて、圧縮画像情報は変更されない。他方、第2のパスとは、展開部104、描画部105、フレームバッファ106、更新検出部107、画像情報加工部108及び圧縮部109を経て送信部110に至る処理経路を指す。第2のパスにおいて、圧縮画像情報は変更を加えられ再圧縮画像情報として出力される。判定部103は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定する場合には当該圧縮画像情報を変換部111へと出力し、そうでない場合には当該圧縮画像情報を展開部104へと出力する。
【0020】
換言すれば、判定部103は、圧縮画像情報に変更を加える必要があるか否かをレイアウト情報に基づいて判定する。圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理できないので、第2のパスによって圧縮画像情報を処理すべきである。他方、圧縮画像情報に変更を加える必要がない場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理することによって無駄な処理負荷を回避できる。
【0021】
例えば、圧縮画像情報に対応する画像情報がクリップされる領域を含む場合には、判定部103は圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。尚、判定部103は、前述の表示位置情報及び重ね合わせ情報の組み合わせ、クリップ情報などに基づいて画像情報がクリップされる領域を含むか否かを確認できる。図2の例によれば、判定部103は、画像情報Aに基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できないと判定し、画像情報Bに基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できると判定する。
【0022】
また、圧縮画像情報に対応する画像情報が拡大処理または縮小処理される場合には、判定部103は圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。尚、判定部103は、前述の拡大率情報に基づいて圧縮画像情報に対応する画像情報が拡大処理または縮小処理されるか否かを確認できる。
【0023】
但し、係る判定は、中継先機器及び中継元機器がクリップ処理、拡大処理、縮小処理などを行わないことを前提としている。従って、中継先機器または中継元機器がクリップ処理を行う場合には、判定部103は、圧縮画像情報に対応する画像情報がクリップされる領域を含むことのみを理由に、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する必要はない。また、中継先機器または中継元機器が拡大処理または縮小処理を行う場合には、判定部103は、圧縮画像情報に対応する画像情報が拡大処理または縮小処理されることのみを理由に、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する必要はない。尚、前述のように、画像中継装置100がレイアウト情報を決定する場合には、当該レイアウト情報を中継先機器に通知する必要があるかもしれない。図2の例によれば、画像中継装置100は、画像情報Aに基づく圧縮画像情報と共に画像情報Aの(100,100)から幅700ピクセル×高さ500ピクセルがクリップされる領域であることを示すクリップ情報を送信してもよい。或いは、画像中継装置100は、画像情報Aの上に画像情報Bが表示されることを示す重ね合わせ情報を送信してもよい。
【0024】
展開部104は、判定部103から圧縮画像情報を入力する。展開部104は、圧縮画像情報の圧縮方式に従って当該圧縮画像情報を展開し、画像情報を得る。展開部104は、画像情報を描画部105へと出力する。
【0025】
描画部105は、展開部104から画像情報を入力する。描画部105は、画像情報をフレームバッファ106に描画する。更に、描画部105は、描画した画像情報の中継元機器における画面内位置情報を更新検出部107へと出力する。前述のように、画像情報は、画像(例えば、中継元機器の表示画面)の全体を表すこともあれば、更新領域を表すこともある。即ち、図1に例示されるように、フレームバッファ106において、画像情報Bのうち更新領域の画像情報bが描画されたり、画像情報Cのうち更新領域の画像情報cが描画されたりする。更新領域の位置情報は、任意の形式で表現されてもよいが、例えば更新領域を構成する1以上の矩形領域の位置情報の組み合わせによって表現することができる。例えば、描画部105は、(0,0)から幅10ピクセル×高さ10ピクセルの矩形領域の位置情報と、(30,30)から幅200ピクセル×高さ5ピクセルの矩形領域の位置情報とを更新検出部107へ出力する。
【0026】
フレームバッファ106は、例えばRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、メモリカードなどの任意の記憶媒体によって実現できる。フレームバッファ106には、描画部105によって画像情報が描画され、必要に応じて読み出される。
【0027】
更新検出部107は、描画された画像情報の中継元機器における画面内位置情報を描画部105から入力し、これに基づいて更新領域の位置情報を検出する。更新検出部107は、更新領域の位置情報を画像情報加工部108へと出力する。具体的には、更新検出部107は、入力した位置情報を更新領域の位置情報として扱ってもよいし、差分抽出処理を行って更新領域の位置情報を詳細に検出してもよい。
【0028】
差分抽出処理は、描画部105によってフレームバッファ106に描画された画像情報と、中継先機器へ転送済みのバックアップ画像情報とを比較し、変化の生じた領域を更新領域として検出するものである。バックアップ画像情報は、フレームバッファ106或いは図示しない記憶部に記憶される。いずれにせよ、差分抽出処理が行われる場合には、最新の更新領域を用いてバックアップ画像情報が更新される。
【0029】
画像情報加工部108は、更新検出部107から更新領域の位置情報を入力し、レイアウト情報記憶部102からレイアウト情報を読み出す。画像情報加工部108は、レイアウト情報及び更新領域の位置情報に基づいて、更新領域のうち中継先機器において表示される画像領域を特定し、特定した画像領域の画像情報をフレームバッファ106から読み出す。即ち、画像情報加工部108は、更新領域のうち中継先機器において表示されない画像領域をクリップする。
【0030】
図2の例によれば、画像情報Aのうち中継先機器21において表示される画像領域は、(0,0)から幅800ピクセル×高さ100ピクセルと、(0,100)から幅100ピクセル×高さ500ピクセルとにより構成される。従って、更新領域が(0,0)から幅400ピクセル×高さ400ピクセルであるならば、画像情報加工部108は(0,0)から幅400ピクセル×高さ100ピクセルの画像領域と(0,100)から幅100ピクセル×高さ300ピクセルの画像領域とを特定し、フレームバッファ106から読み出す。
【0031】
更に、画像情報加工部108は、フレームバッファ106から読み出した画像情報に必要に応じて拡大処理または縮小処理を行って、加工済み画像情報を得る。画像情報加工部108は、加工済み画像情報を圧縮部109へと出力する。
【0032】
圧縮部109は、加工済み画像情報を圧縮し、再圧縮画像情報を得る。圧縮部109は、再圧縮画像情報を送信部110へと出力する。
【0033】
変換部111は、判定部103から圧縮画像情報を入力する。変換部111は、中継元機器から受信した圧縮画像情報を展開することなく中継先機器へと転送するための変換処理を行うインターフェイスとして機能する。ここで、変換処理は、例えばメッセージ変換処理、座標情報変換処理、ネットワーク情報変換処理、レイアウト情報付加処理などを含むことができる。例えば、変換部111は、圧縮画像情報に対応する画像情報の表示位置の座標情報をレイアウト情報に基づいて中継先機器の画面における座標情報に対応付ける座標情報変換処理を行ってもよい。図2の例によれば、画像情報Bの(0,0)の座標が中継先機器の画面における(120,110)の座標へと対応付けられる。変換部111は、変換処理済みの圧縮画像情報を送信部110へと出力する。従って、第1のパスによれば、第2のパスにおける種々の処理(例えば、展開、描画、画像加工、再圧縮)を省略し、処理負荷を削減できる。
【0034】
送信部110は、圧縮部109からの再圧縮画像情報または変換部111からの圧縮画像情報を入力する。送信部110は、入力した再圧縮画像情報または圧縮画像情報を中継先機器へと転送する。尚、送信部110は、中継元機器から圧縮画像情報を受信する毎に再圧縮画像情報または圧縮画像情報を逐次転送してもよいし、図示しないタイマからの定期的な割り込みに従って再圧縮画像情報または圧縮画像情報をまとめて転送してもよい。また、送信部110は、再圧縮画像情報の転送タイミングと圧縮画像情報の転送タイミングとを揃えてもよいし、揃えなくてもよい。
【0035】
以上説明したように、第1の実施形態に係る画像中継装置は、中継先機器に関する情報の一類型であるレイアウト情報に基づいて、中継元機器からの圧縮画像情報に変更(例えば、圧縮画像情報に対応する画像情報へのクリップ処理、拡大処理、縮小処理など)を加える必要があるか否かを判定する。この画像中継装置は、圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には展開、描画及び再圧縮を含む一連の処理を第2のパスによって実施するが、そうでない場合には第1のパスを利用して上記一連の処理を省略する。従って、この画像中継装置によれば、処理負荷を軽減できる。
【0036】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る画像中継装置200は、図3に示されるように、受信部101と、判定部203と、展開部104と、描画部105と、フレームバッファ106と、更新検出部107と、画像情報加工部208と、圧縮部109と、送信部110と、変換部111と、表示能力情報記憶部212と、画像形式情報記憶部213とを含む。
【0037】
表示能力情報記憶部212は、中継先機器の表示能力情報を記憶する。表示能力情報は、中継先機器の第1の圧縮方式情報、第1の画素形式情報などを含むことができる。第1の圧縮方式情報は、中継先機器が展開可能な圧縮方式(例えば、zlibなど)を示す。第1の画素形式情報は、中継先機器が表示可能な画素形式を示す。画素形式は、bpp、depth、カラーマップなどを含む。bppは、1画素あたりのビット数を表す。depthは、1画素が表現可能な色数を表す。カラーマップは、色番号と実際の色との対応関係を定義する。表示能力情報は、例えば、画像中継の開始時に中継先機器から画像中継装置200に通知されてもよいし、画像中継の開始前に表示能力情報記憶部212に予め記憶されていてもよい。また、表示能力情報は必ずしも中継先機器によって決定される必要はなく、中継先機器の実際の表示能力に基づいて画像中継装置200によって決定されてもよい。
【0038】
画像形式情報213は、中継元機器からの圧縮画像情報の画像形式情報を記憶する。画像形式情報は、圧縮画像情報の第2の圧縮方式情報、第2の画素形式情報などを含むことができる。第2の圧縮方式情報は、圧縮画像情報の圧縮方式を示す。第2の画素形式情報は、圧縮画像情報に対応する画像情報の画素形式を示す。画像形式情報は、例えば、画像中継の開始時に中継元機器から画像中継装置200に通知されてもよいし、画像中継の開始前に画像形式情報記憶部213に予め記憶されていてもよいし、画像中継の開始後に受信した圧縮画像情報を解析することにより得られてもよい。また、画像形式情報は必ずしも中継元機器によって決定される必要はなく、画像中継装置200によって決定されてもよい。
【0039】
判定部203は、受信部101から圧縮画像情報を入力し、表示能力情報記憶部212から表示能力情報を読み出し、画像形式情報記憶部213から画像形式情報を読み出す。判定部203は、圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって当該圧縮画像情報を処理できるか否かを表示能力情報及び画像形式情報に基づいて判定する。ここで、第1のパスとは、変換部111を経て送信部110に至る処理経路を指す。第1のパスにおいて、圧縮画像情報は変更されない。他方、第2のパスとは、展開部104、描画部105、フレームバッファ106、更新検出部107、画像情報加工部208及び圧縮部109を経て送信部110に至る処理経路を指す。第2のパスにおいて、圧縮画像情報は変更を加えられ再圧縮画像情報として出力される。判定部203は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定する場合には当該圧縮画像情報を変換部111へと出力し、そうでない場合には当該圧縮画像情報を展開部104へと出力する。
【0040】
換言すれば、判定部203は、圧縮画像情報に変更を加える必要があるか否かを表示能力情報及び画像形式情報に基づいて判定する。圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理できないので、第2のパスによって圧縮画像情報を処理すべきである。他方、圧縮画像情報に変更を加える必要がない場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理することによって無駄な処理負荷を回避できる。
【0041】
判定部203は、中継先機器が圧縮画像情報を展開する能力を持たないならば、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。例えば、判定部203は、画像形式情報に含まれる第2の圧縮方式情報が示す圧縮方式が、表示能力情報に含まれる第1の圧縮方式情報が示す1以上の圧縮方式のいずれとも合致しなければ、中継先機器が圧縮画像情報を展開する能力を持たないことを確認できる。
【0042】
また、判定部203は、中継先機器が圧縮画像情報に対応する画像情報を表示する能力を持たないならば、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。例えば、判定部203は、画像形式情報に含まれる第2の画素形式情報が示すbppまたはdepthが、表示能力情報に含まれる第1の画素形式情報が示すbppまたはdepthを上回るならば、中継先機器が圧縮画像情報に対応する画像情報を表示する能力を持たないことを確認できる。また、判定部203は、画像形式情報に含まれる第2の画素形式情報が示すカラーマップが、表示能力情報に含まれる第1の画素形式情報が示すカラーマップにおいて定義されていない対応関係を含むならば、中継先機器が圧縮画像情報に対応する画像情報を表示する能力を持たないことを確認できる。
【0043】
画像情報加工部208は、更新検出部107から更新領域の位置情報を入力し、表示能力情報記憶部212から表示能力情報を読み出し、画像形式情報記憶部213から画像形式情報を読み出す。画像情報加工部208は、更新領域の画像情報をフレームバッファ106から読み出す。画像情報加工部208は、更新領域の画像情報の画素形式または圧縮方式を必要に応じて変更する。例えば、画像情報加工部208は、更新領域の画像情報の画素形式を表示能力情報に基づいて変更してから、圧縮部109へと出力する。或いは、画像情報加工部208は、表示能力情報に基づいて更新領域の画像情報の圧縮方式を指定し、更新領域の画像情報を圧縮部109へと出力する。
【0044】
以上説明したように、第2の実施形態に係る画像中継装置は、中継先機器に関する情報の一類型である表示能力情報と、中継元機器に関する情報の一類型である画像形式情報とに基づいて、中継元機器からの圧縮画像情報に変更(例えば、圧縮画像情報に対応する画像情報の画像形式の変更、圧縮画像情報の圧縮方式の変更など)を加える必要があるか否かを判定する。この画像中継装置は、圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には展開、描画及び再圧縮を含む一連の処理を第2のパスによって実施するが、そうでない場合には第1のパスを利用して上記一連の処理を省略する。従って、この画像中継装置によれば、処理負荷を軽減できる。
【0045】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る画像中継装置300は、図4に示されるように、受信部101と、判定部303と、展開部104と、描画部105と、フレームバッファ106と、更新検出部107と、画像情報加工部308と、圧縮部109と、送信部310と、変換部111と、メタデータ付加部314と、プロトコル情報記憶部315と、ウェブページ生成部316とを含む。
【0046】
プロトコル情報記憶部315は、プロトコル情報を記憶する。プロトコル情報は、画像中継装置300から中継先機器へ圧縮画像情報または再圧縮画像情報を転送するための第1のプロトコル(例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、VNCなど)を示す。プロトコル情報は、例えば、画像中継の開始時に中継先機器から画像中継装置300に通知されてもよいし、画像中継の開始前にプロトコル情報記憶部315に予め記憶されていてもよい。また、プロトコル情報は、必ずしも中継先機器によって決定される必要はなく、中継先機器がサポートする1または複数のプロトコルの中から画像中継装置300によって決定されてもよい。尚、簡単化のために、以降の説明において特に断りのない限り、第1のプロトコルはHTTPであるとする。
【0047】
メタデータ付加部314は、受信部101から圧縮画像情報を入力する。メタデータ付加部314は、第1のプロトコルがHTTPである場合に、圧縮画像情報にメタデータを付加する。メタデータは、中継元機器の情報(例えば、IPアドレス)、中継元機器が圧縮画像情報を画像中継装置300に転送するために使用した第2のプロトコルを示す情報、画像形式情報(例えば、圧縮方式情報、画素形式情報など)、表示位置情報(例えば、座標情報)、データサイズ、エイリアス名などを含む。尚、本実施形態において、種々のプロトコルが想定され、圧縮画像情報はPCモニタなどの画面情報に限られず動画像情報、ウェブ上の画像情報(例えば、天気図など)などに基づくものであってよい。メタデータ付加部314は、メタデータ付加済みの圧縮画像情報を判定部303へと出力する。
【0048】
判定部303は、メタデータ付加部314から圧縮画像情報を入力し、プロトコル情報記憶部315からプロトコル情報を読み出す。判定部303は、圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって当該圧縮画像情報を処理できるか否かをプロトコル情報に基づいて判定する。ここで、第1のパスとは、変換部111及びウェブページ生成部316を経て送信部310に至る処理経路を指す。第1のパスにおいて、圧縮画像情報は変更されない。他方、第2のパスとは、展開部104、描画部105、フレームバッファ106、圧縮部109、ウェブページ生成部316を経て送信部310に至る処理経路を指す。第2のパスにおいて、圧縮画像情報は変更を加えられ再圧縮画像情報として出力される。判定部303は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定する場合には当該圧縮画像情報を変換部111へと出力し、そうでない場合には当該圧縮画像情報を展開部104へと出力する。
【0049】
換言すれば、判定部303は、圧縮画像情報に変更を加える必要があるか否かをプロトコル情報に基づいて判定する。圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理できないので、第2のパスによって圧縮画像情報を処理すべきである。他方、圧縮画像情報に変更を加える必要がない場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理することによって無駄な処理負荷を回避できる。
【0050】
判定部303は、第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できないならば、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。例えば、第1のプロトコルと第2のプロトコルとが一致する(例えば、第1のプロトコル及び第2のプロトコルの両方が、画面転送プロトコル、MPEG4などである)ならば、基本的には第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できる。また、第1のプロトコルと第2のプロトコルが一致しない(例えば、第1のプロトコルが画面転送プロトコルであり、第2のプロトコルがHTTPである)場合であっても、第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できることもある。他方、第1のプロトコルと第2のプロトコルとが一致しない場合に、第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できないこともある。具体的には、圧縮画像情報が第1のプロトコルによって必要とされる情報の一部を欠いている場合、圧縮画像情報が第1のプロトコルによってサポートされる画像形式と相違する場合などには、第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できない。
【0051】
例えば、第1のプロトコルが画像全体の画像情報を必要とするHTTPであり、第2のプロトコルが画像全体の画像情報を必ずしも転送しない画面転送プロトコルである場合に、第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送すると中継先機器において表示に必要な情報が不足する。故に、第2のパスによって、画像全体の画像情報に基づく再圧縮画像情報を得る必要がある。また、第1のプロトコルが静止画像情報を転送する画面転送プロトコルであり、第2のプロトコルが動画像情報を転送するMPEG4である場合に、サポートする画像形式が異なるので第1のプロトコルによって圧縮画像情報を転送できない。故に、第2のパスによって、圧縮画像情報の画像形式を変更する必要がある。
【0052】
例えば、図6に示されるように、画像情報Aに基づくJPEGの圧縮画像情報が中継元機器11から画像中継装置300へとHTTPによって転送され、画像情報Bに基づくJPEGの圧縮画像情報が中継元機器12から画像中継装置300へと画面転送プロトコルによって転送される。画像中継装置300は、プロトコル情報に基づいて、画像情報Aに基づく圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定し、画像情報Bに基づく圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。そして、画像中継装置300は、画像情報Aに基づくJPEGの圧縮画像情報と、画像情報Bに基づくJPEGの再圧縮画像情報とをHTTPによって中継先機器21へと転送する。
【0053】
画像情報加工部308は、第2のプロトコルが例えば画面転送プロトコルである場合に、更新検出部107から更新領域の位置情報を入力し、更新領域の画像情報をフレームバッファ106から読み出す。他方、画像情報加工部308は、第1のプロトコルがHTTPである場合に、更新領域に関わらず画像全体の画像情報をフレームバッファ106から読み出す。画像情報加工部308は、フレームバッファ106から読み出した画像情報を圧縮部109へと出力する。
【0054】
ウェブページ生成部316は、第1のプロトコルがHTTPである場合に、中継先機器に圧縮画像情報または再圧縮画像情報を転送するためのウェブページを生成する。ウェブページ生成部316は、生成したウェブページと、当該ウェブページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)とを送信部310へと出力する。具体的には、ウェブページ生成部316は、例えば図5に示されるウェブページを生成する。図5のウェブページによれば、中継先機器の画面の(20,10)においてPC_A.jpgというエイリアス名が付加された画像情報が表示され、中継先機器の画面の(400,200)においてweather.jpgというエイリアス名が付加された画像情報が表示される。図5の例によれば、weather.jpgは、PC_A.jpgよりも上に表示される。
【0055】
送信部310は、第1のプロトコルがHTTPである場合に、ウェブページ生成部316からウェブページ及びURLを入力し、当該URLを中継先機器へと送信する。そして、送信部310は、中継先機器からのリクエスト(例えば、HTTP GETリクエスト)に応じて、ウェブページを中継先機器へと転送する。
【0056】
以上説明したように、第3の実施形態に係る画像中継装置は、中継先機器に関する情報の一類型であるプロトコル情報に基づいて、中継元機器からの圧縮画像情報に変更(例えば、圧縮画像情報が画像の一部に対応する場合に画像の残部を補充する、圧縮画像情報が動画像情報である場合に静止画像情報へと変更するなど)を加える必要があるか否かを判定する。この画像中継装置は、圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合には展開、描画及び再圧縮を含む一連の処理を第2のパスによって実施するが、そうでない場合には第1のパスを利用して上記一連の処理を省略する。従って、この画像中継装置によれば、処理負荷を軽減できる。
【0057】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る画像中継装置400は、図7に示されるように、受信部101と、レイアウト情報記憶部102と、判定部403と、展開部104と、描画部105と、フレームバッファ106と、更新検出部107と、画像情報加工部108と、圧縮部109と、送信部110と、変換部111と、更新要求生成部417とを含む。
【0058】
判定部403は、受信部101から圧縮画像情報を入力し、レイアウト情報記憶部102からレイアウト情報を読み出す。判定部403は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できるか否かをレイアウト情報に基づいて判定する。ここで、第1のパスとは、変換部111を経て送信部110に至る処理経路を指す。第1のパスにおいて、圧縮画像情報は変更されない。他方、第2のパスとは、展開部104、描画部105、フレームバッファ106、更新検出部107、画像情報加工部108及び圧縮部109を経て送信部110に至る処理経路を指す。第2のパスにおいて、圧縮画像情報は変更を加えられ再圧縮画像情報として出力される。
【0059】
判定部403は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定する場合には、当該圧縮画像情報を変換部111へと出力する。他方、判定部403は、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する場合には、中継元機器に後述される前処理を要求できるか否かを判定する。判定部403は、前処理を要求できると判定する場合には、更新要求メッセージの生成を更新要求生成部417に指示する。判定部403は、前処理を要求できないと判定する場合には、圧縮画像情報を展開部104へと出力する。
【0060】
換言すれば、判定部403は、圧縮画像情報に変更を加える必要があるか否かをレイアウト情報に基づいて判定する。圧縮画像情報に変更を加える必要がない場合には第1のパスによって圧縮画像情報を処理することによって無駄な処理負荷を回避できる。また、圧縮画像情報に変更を加える必要がある場合であっても、係る変更は中継元機器における前処理によって代替できるかもしれない。そこで、判定部403は、変更を加える必要がない圧縮画像情報を中継元機器に転送させるための前処理を当該中継元機器に要求できるか否かを判定する。係る前処理がなされれば、圧縮画像情報に変更を加える必要がなくなるので、第1のパスによって当該圧縮画像情報を処理できる。他方、前処理がなされなければ、第1のパスによって圧縮画像情報を処理できないので、第2のパスによって当該圧縮画像情報を処理すべきである。
【0061】
更新要求生成部417は、判定部403からの指示に従って前処理を要求する更新要求メッセージを生成し、中継元機器へと送信する。
【0062】
例えば、図8に示されるように、画像情報Aが中継先機器21においてクリップされて表示され、画像情報Bが中継先機器21においてクリップされずに表示されるとする。画像情報Bに基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できるが、画像情報Aに基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できない。そこで、判定部403は、中継元機器11への更新要求メッセージの生成を更新要求生成部417に指示する。更新要求生成部417は、中継元機器11が画像情報Aを画像情報A1,A2に分割して転送するように、更新要求メッセージを生成し、当該更新要求メッセージを中継元機器11へと送信する。この結果、例えば、画像情報Aを分割した画像情報A1,A2に基づく圧縮画像情報が中継元機器11より転送される。従って、画像中継装置400は、この圧縮画像情報を第1のパスによって処理できる。尚、画像情報は、図8に例示されるように、クリップされる領域の境界線の一部または全部を延長することによって1または複数の矩形領域に分割されてもよいし、他の形式で分割されてもよい。
【0063】
また、図9に例示されるように、共通の画像情報Aを複数の中継先機器21,22に転送する場合には、全ての中継先機器21,22のレイアウト情報に基づいて更新要求メッセージが生成される。例えば、中継先機器21のみに画像情報Aを転送するのであれば画像情報A1,A2の間を分割する必要はないが、中継先機器22にも画像情報Aを転送するのであれば画像情報A2をクリップする必要がある。また、中継先機器22のみに画像情報Aを転送するのであれば画像情報A3,A4の間を分割する必要はないが、中継先機器21にも画像情報Aを転送するのであれば画像情報A4をクリップする必要がある。従って、中継先機器21,22に画像情報Aを転送するために、中継元機器11が画像情報Aを画像情報A1,A2,A3,A4に分割して転送するように、更新要求メッセージが生成される。
【0064】
また、図10に例示されるように、中継先機器21がマルチディスプレイを持ち、かつ、画像情報Aが複数の画面(例えば、4画面)に跨って表示されるならば、中継元機器が画像情報Aを中継先機器21の画面境界に沿って画像情報A1,A2,A3,A4に分割して転送するように、更新要求メッセージが生成される。
【0065】
画像中継装置400は例えば図11のフローチャートに従って動作する。
まず、判定部403は、中継先機器のレイアウト情報を参照する(ステップS500)。判定部403は、レイアウト情報に基づいて、中継先機器のために画像情報がクリップされるか否かを判定する(ステップS501)。中継先機器のために画像情報がクリップされないならば、当該画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS507)。他方、中継先機器のために画像情報がクリップされるならば、処理はステップS502に進む。ステップS502において、判定部403は、画像情報の分割を中継元機器に要求できるか否かを判定する。画像情報の分割を中継元機器に要求できるならば処理はステップS503に進み、そうでなければ(例えば、中継元機器が画像情報を分割できなければ)処理はステップS505に進む。
【0066】
ステップS503において、更新要求生成部417は、中継元機器が画像情報を分割するように、更新要求メッセージを生成する。更新要求メッセージは、中継元機器へと送信される。この更新要求メッセージに応じて中継元機器から分割された画像情報に基づく圧縮画像情報が転送され、受信部101がこれを受信する(ステップS504)。分割された画像情報をクリップする必要はないので、当該分割された画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS507)。
【0067】
ステップS505において、判定部403は、中継先機器が画像情報をクリップ可能であるか否かを判定する。中継先機器が画像情報をクリップ可能であるならば、画像中継装置400が当該画像情報をクリップする必要はない。従って、画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS507)。他方、中継先機器が画像情報をクリップ可能でないならば、画像中継装置400が当該画像情報をクリップする必要がある。従って、圧縮画像情報は第2のパスによって処理され(ステップS506)、再圧縮画像情報が転送される(ステップS507)。
【0068】
尚、判定部403は、レイアウト情報に限られず、前述の表示能力情報及び画像形式情報を利用してもよい。
例えば、中継先機器がサポートする圧縮方式がzlibのみであり、画像情報のデフォルトの圧縮方式がhextileであるとする。係る場合に、画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できない。そこで、判定部403は、中継元機器への更新要求メッセージの生成を更新要求生成部417に指示する。更新要求生成部417は、中継元機器が画像情報の圧縮方式にzlibを選択するように、更新要求メッセージを生成し、当該更新要求メッセージを中継元機器へと送信する。この結果、例えば、画像情報をzlibによって圧縮した圧縮画像情報が中継元機器より転送される。従って、画像中継装置400は、この圧縮画像情報を第1のパスによって処理できる。
【0069】
判定部403が表示能力情報及び画像形式情報を利用する場合には、画像中継装置400は例えば図12のフローチャートに従って動作する。
まず、判定部403は、中継先機器の表示能力情報を参照する(ステップS510)。判定部403は、表示能力情報に基づいて、中継先機器が画像情報の画像形式をサポートできるか否かを判定する(ステップS511)。中継先機器が画像情報の画像形式をサポートできるならば、当該画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS516)。他方、中継先機器が画像情報の画像形式をサポートできないならば、処理はステップS512に進む。ステップS512において、判定部403は、画像情報の画像形式の変更を中継元機器に要求できるか否かを判定する。画像情報の画像形式の変更を中継元機器に要求できるならば処理はステップS513に進む。他方、画像情報の画像形式の変更を中継元機器に要求できないならば、画像中継装置400が当該画像情報の画像形式を変更する必要がある。従って、画像情報に基づく圧縮画像情報は第2のパスによって処理され(ステップS515)、再圧縮画像情報が転送される(ステップS516)。
【0070】
ステップS513において、更新要求生成部417は、中継元機器が画像情報の画像形式を変更するように、更新要求メッセージを生成する。更新要求メッセージは、中継元機器へと送信される。この更新要求メッセージに応じて中継元機器から画像形式が変更された画像情報に基づく圧縮画像情報が転送され、受信部101がこれを受信する(ステップS514)。受信された圧縮画像情報の画像形式は中継先機器がサポートできるので、当該圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS516)。
【0071】
尚、判定部403は、レイアウト情報、表示能力情報及び画像形式情報に限られず、前述のプロトコル情報を利用してもよい。
例えば、中継先機器の第1のプロトコルがHTTPであり、中継元機器の第2のプロトコルが画面転送プロトコルであるとする。係る場合に、HTTPによれば画像全体に対応する画像情報が必要とされる一方、画面転送プロトコルによって転送される画像情報は画像全体に必ずしも対応しないので、当該画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理できない。そこで、判定部403は、中継元機器への更新要求メッセージの生成を更新要求生成部417に指示する。更新要求生成部417は、中継元機器が画像全体に対応する画像情報に基づく圧縮画像情報を転送するように、更新要求メッセージを中継元機器へと送信する。この結果、画像全体に対応する画像情報に基づく圧縮画像情報が中継元機器より転送される。従って、画像中継装置400は、この圧縮画像情報を第1のパスによって処理できる。
【0072】
図13に例示されるように、中継元機器11の第2のプロトコルが画面転送プロトコルであり、中継先機器21の第1のプロトコルもまた画面転送プロトコルであるとする。この場合には、画像中継装置400は、画像情報(画像全体の画像情報A、更新領域の画像情報a1,a2)に基づく圧縮画像情報を第1のパスによって処理できる。他方、中継元機器11の第2のプロトコルが画面転送プロトコルであり、中継先機器22の第1のプロトコルがHTTPであるとする。この場合には、画像中継装置400は、中継元機器11が画像全体に対応する画像情報に基づく圧縮画像情報を転送するように、更新要求メッセージを中継元機器11へと送信する。画像中継装置400は、画像全体に対応する画像情報Aに基づく圧縮画像情報を受信し、これにメタデータ(エイリアス名)を付加し、ウェブページを生成する。また、上記更新要求メッセージの送信前或いは送信後に、画像中継装置400はURLを中継先機器22へと送信する。画像中継装置400は、中継先機器22からのHTTP GETリクエストに応じて圧縮画像情報を含むウェブページを転送する。
【0073】
判定部403がプロトコル情報を利用する場合には、画像中継装置400は例えば図14のフローチャートに従って動作する。
まず、判定部403は、中継先機器のプロトコル情報を参照する(ステップS520)。判定部403は、画像情報が中継先機器の第1のプロトコルに適合しているか否かを判定する(ステップS521)。例えば、第1のプロトコルがHTTPであれば、判定部403は画像情報が画像全体に対応するか否かを判定する。画像情報が第1のプロトコルに適合していれば、当該画像情報に基づく圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS526)。他方、画像情報が第1のプロトコルに適合していなければ、判定部403は全画面更新によって画像情報が第1のプロトコルに適合できるか否かを判定する。例えば、第1のプロトコルがHTTPであれば、全画面更新によって画像情報が第1のプロトコルに適合できる。全画面更新によって画像情報が第1のプロトコルに適合できるならば処理はステップS523に進む。他方、全画面更新によっても画像情報が第1のプロトコルに適合できないならば、画像中継装置400は画像情報が第1のプロトコルに適合できるように、当該画像情報に変更を加える必要がある。従って、画像情報に基づく圧縮画像情報は第2のパスによって処理され(ステップS525),再圧縮画像情報が転送される(ステップS526)。
【0074】
ステップS523において、更新要求生成部417は、中継元機器が画像情報を全画面更新するように、更新要求メッセージを生成する。更新要求メッセージは、中継元機器へと送信される。この更新要求メッセージに応じて中継元機器において画像情報が全画面更新され、画像全体に対応する画像情報に基づく圧縮画像情報が転送され、受信部101がこれを受信する(ステップS524)。この圧縮画像情報は第1のプロトコルに適合しているので、当該圧縮画像情報は第1のパスによって処理され、転送される(ステップS526)。
【0075】
以上説明したように、第4の実施形態に係る画像中継装置は、中継先機器に関する情報に基づいて、変更を加える必要がない(即ち、第1のパスによって処理できる)圧縮画像情報を中継元機器に転送させるため更新要求メッセージを生成し、これを中継元機器に送信する。従って、この画像中継装置によれば、基本的には、圧縮画像情報を第1のパスによって処理できるので、処理負荷を軽減できる。
【0076】
尚、本実施形態において、画像中継装置400、中継元機器及び中継先機器の設計などにより、前処理を要求可能であることが常に保証されるならば、第2のパスのための各機能部を除去することができる。
【0077】
(第5の実施形態)
第5の実施形態に係る画像中継装置600は、図15に示されるように、受信部101と、レイアウト情報記憶部102と、第1の判定部603と、展開部104と、描画部105と、フレームバッファ106と、更新検出部107と、画像情報加工部108と、圧縮部109と、送信部110と、変換部111と、第2の判定部618とを含む。
【0078】
第1の判定部603は、前述の判定部103,203,303または403と同一または類似の判定処理を行う。但し、第1の判定部603は、第1のパスによって圧縮画像情報を処理できないと判定した場合に、当該圧縮画像情報を展開部104ではなく第2の判定部618へと出力する。
【0079】
第2の判定部618は、レイアウト情報に基づいて画像情報に関してクリップされる領域を特定する。そして、第2の判定部618は、画像情報の表示位置情報と上記クリップされる領域とに基づいて当該画像情報に基づく圧縮画像情報を破棄できるか否かを判定する。更に、第2の判定部は、圧縮画像情報を破棄できないと判定する場合に、第1のパスによって処理できるか否かを再判定する。第2の判定部は、第1のパスによって圧縮画像情報を処理できると判定すれば当該圧縮画像情報を変換部111へと出力し、そうでなければ当該圧縮画像情報を展開部104へと出力する。
【0080】
例えば、図16に示されるように、中継先機器において画像情報Aがクリップされて表示され、更新領域の画像情報a1,a2,a3に基づく圧縮画像情報が中継元機器から転送されるとする。第2の判定部618は、圧縮画像情報に対応する画像情報a3が中継先機器において全く表示されないならば、当該圧縮画像情報を破棄できると判定し、これを破棄する。また、第2の判定部618は、圧縮画像情報に対応する画像情報a2が中継先機器においてクリップされて表示されるならば、当該圧縮画像情報を破棄できないと判定すると共に、当該圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定する。尚、中継先機器が画像情報a2をクリップ可能であるならば、第2の判定部618は圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定してもよい。また、第2の判定部618は、圧縮画像情報に対応する画像情報a1が中継先機器においてクリップされずに表示されるならば、当該圧縮画像情報を破棄できないと判定すると共に、当該圧縮画像情報を第1のパスによって処理できると判定する。尚、画像情報a1に関して、第2の判定部618は、画像形式情報、表示能力情報、プロトコル情報などに基づいて、第1のパスによって処理できないと判定してもよい。例えば、画像情報a1の圧縮方式が中継先機器によってサポートされない場合、中継先機器の第1のプロトコルがHTTPである場合などに、第2の判定部618は、画像情報a1に基づく圧縮画像情報を第1のパスによって処理できないと判定してもよい。
【0081】
以上説明したように、第5の実施形態に係る画像中継装置は、レイアウト情報に基づいて画像情報について中継先機器においてクリップされる領域を特定し、画像情報の表示位置情報とクリップされる領域との関係に基づいて、当該画像情報に基づく圧縮画像情報を破棄できるか否かを判定する。従って、この画像中継装置によれば、不要な圧縮画像情報が破棄されるので、処理負荷を軽減できる。更に、この画像中継装置は、圧縮画像情報を破棄できないと判定する場合にも、当該圧縮画像情報を第1のパスによって処理できるか否かを再判定する。従って、この画像中継装置によれば、圧縮画像情報が破棄できないが第1のパスによって処理できる場合に、処理負荷を軽減できる。
【0082】
上記各実施形態の処理は、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることで実現可能である。上記各実施形態の処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記憶媒体に記憶される。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリなどである。記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記各実施形態の処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
11,12,13・・・中継元機器
21,22・・・中継先機器
100,200,300,400,600・・・画像中継装置
101・・・受信部
102・・・レイアウト情報記憶部
103,203,303,403・・・判定部
104・・・展開部
105・・・描画部
106・・・フレームバッファ
107・・・更新検出部
108,208,308・・・画像情報加工部
109・・・圧縮部
110,310・・・送信部
111・・・変換部
212・・・表示能力情報記憶部
213・・・画像形式情報記憶部
314・・・メタデータ付加部
315・・・プロトコル記憶部
316・・・ウェブページ生成部
417・・・更新要求生成部
603・・・第1の判定部
618・・・第2の判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継元機器から圧縮画像情報を受信する受信部と、
前記圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって前記圧縮画像情報を処理できるか否かを中継先機器に関する情報に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1のパスによって処理された前記圧縮画像情報、または、前記圧縮画像情報を展開し、描画し、再圧縮することを含む第2のパスによって処理された前記圧縮画像情報の再圧縮画像情報を前記中継先機器へと転送する送信部と
を具備する画像中継装置。
【請求項2】
前記中継先機器に関する情報は、前記圧縮画像情報に対応する画像情報の前記中継先機器におけるレイアウトを示す情報を含む、請求項1記載の画像中継装置。
【請求項3】
前記中継先機器に関する情報は、前記中継先機器における表示能力を示す情報を含み、
前記第1の判定部は、前記中継先機器に関する情報と前記圧縮画像情報の画像形式を示す情報とに基づいて、前記圧縮画像情報を前記第1のパスによって処理できるか否かを判定する、請求項1記載の画像中継装置。
【請求項4】
前記中継先機器に関する情報は、中継先機器へと前記圧縮画像情報または前記再圧縮画像情報を転送するために使用されるプロトコルを示す情報を含み、
前記第1の判定部は、前記圧縮画像情報を前記プロトコルによって転送できるならば前記圧縮画像情報を前記第1のパスによって処理できると判定する、
請求項1記載の画像中継装置。
【請求項5】
前記第1の判定部が前記圧縮画像情報を前記第1のパスによって処理できないと判定する場合に、前記第1のパスによって処理できる圧縮画像情報を前記中継元機器に転送させるための更新要求メッセージを生成し、前記中継元機器へ前記更新要求メッセージを送信する更新要求部を更に具備する、請求項1記載の画像中継装置。
【請求項6】
前記圧縮画像情報に対応する画像情報の全体が前記中継先機器においてクリップされる領域に含まれるならば前記圧縮画像情報を破棄できると判定し、前記圧縮画像情報を破棄する第2の判定部を更に具備する、請求項1記載の画像中継装置。
【請求項7】
中継元機器から圧縮画像情報を受信することと、
前記圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって前記圧縮画像情報を処理できるか否かを中継先機器に関する情報に基づいて判定することと、
前記第1のパスによって処理された前記圧縮画像情報、または、前記圧縮画像情報を展開し、描画し、再圧縮することを含む第2のパスによって処理された前記圧縮画像情報の再圧縮画像情報を前記中継先機器へと転送することと
を具備する画像中継方法。
【請求項8】
コンピュータに、
中継元機器から圧縮画像情報を受信する受信機能と、
前記圧縮画像情報を展開することを含まない第1のパスによって前記圧縮画像情報を処理できるか否かを中継先機器に関する情報に基づいて判定する判定機能と、
前記第1のパスによって処理された前記圧縮画像情報、または、前記圧縮画像情報を展開し、描画し、再圧縮することを含む第2のパスによって処理された前記圧縮画像情報の再圧縮画像情報を前記中継先機器へと転送する送信機能と
を実現させるための画像中継プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−74394(P2013−74394A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210813(P2011−210813)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】