画像処理装置、および画像処理方法
【課題】ベイヤ画像をRGB画像にデモザイキングする際に、デモザイキングのため演算量を低減し、演算回路の回路規模を低減する。
【解決手段】 R画素補間部111では、G画素位置補間部(第1補間部)112によりベイヤ画像のG画素位置にR画素を補間し、補間結果とベイヤ画像のR画素とを走査線順にアドレスを割り付けメモリ部130に格納する。続いて、R画素補間部111内のB画素位置補間部(第2補間部)113では、G画素位置補間部112で補間しメモリ部130に書き込まれたR画素データと、ベイヤ画像中のR画素データとを基に、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間されなかったベイヤ画像のB画素位置に対しR画素の補間を行い、補間したR画素のデータをメモリ部130に格納する。このように、デモザイキングに必要な演算処理を2段階に分けて行う。
【解決手段】 R画素補間部111では、G画素位置補間部(第1補間部)112によりベイヤ画像のG画素位置にR画素を補間し、補間結果とベイヤ画像のR画素とを走査線順にアドレスを割り付けメモリ部130に格納する。続いて、R画素補間部111内のB画素位置補間部(第2補間部)113では、G画素位置補間部112で補間しメモリ部130に書き込まれたR画素データと、ベイヤ画像中のR画素データとを基に、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間されなかったベイヤ画像のB画素位置に対しR画素の補間を行い、補間したR画素のデータをメモリ部130に格納する。このように、デモザイキングに必要な演算処理を2段階に分けて行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベイヤ画像のデモザイキングの際に必要となる演算量を低減し、回路規模を低減することができる、画像処理装置、および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ベイヤ(ベイヤ)形式の画素データを補間してRGB形式の画素データを生成する従来のデモザイキング方法として、“Adaptive color plane interpolation in single sensor color electronic camera”(特許文献1を参照)において、ACPI(Adaptive Color plane interpolation)という5×5画素以上のデモザイキング手法が開示されている。
【0003】
このデモザイキング手法では、G画素について、次に示す式(i)〜(v)により演算が行なわれる。
【0004】
【数1】
【0005】
さらに、B,R画素については、上記処理により補間してG画素を使用して算出されている。
【特許文献1】米国特許第5629734号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1によるデモザイキング方法においては、5×5画素全ての演算が必要になり、さらにG画素算出にR画素やB画素も必要になるため回路規模が大きくなる。このため、デモザイキングの際の演算量を低減させ、演算回路の回路規模を低減することのできるデモザイキング方法の提供が望まれていた。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ベイヤ画像をRGB形式の画像にデモザイキングする際に、デモザイキングのため演算量を低減し、演算回路の回路規模を低減することができる、画像処理装置、および画像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の画像処理装置は、ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間部と、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像処理装置は、前記第2補間部は、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される第1の色の画素データのみから前記補間を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理装置は、前記第1補間部および前記第2補間部は、補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7および横7(7×7)の画素の範囲内に位置する、前記ベイヤ画像の第1の色の画素データと、前記第1補間部で補間された前記第1の色に対応する画素データの、いずれかまたは両方を使用して前記補間を行うこと、を特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法は、ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間手順と、前記第1補間手順により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間手順により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間手順と、が画像処理装置内の制御部により行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像処理装置においては、第1補間部では、ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、第1の色に対応する画素データの補間を行う。そして、第2補間部により、第1補間部により補間された第1の色に対応する画素データと、ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、第2の色および第3の色に対応する画素であって、第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して、第1の色に対応する画素データの補間を行う。
【0013】
このように補間処理を2段に分けることで、一度に演算する演算量を減らすことができ、補間処理演算を行う演算回路の回路規模を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。図1に示すように、本発明の画像処理装置1は、撮像部10、データ変換部20、圧縮/伸張部30、表示処理部40、モニタ50により構成される。また、制御部60は、CPU等を含み、画像処理装置1内の各部の処理動作を統括して所望の処理動作を行わせるための制御部である。
【0016】
図1に示す画像処理装置1において、撮像部10は、図2に示すベイヤ配列のCCD(電荷結合素子)11とAD変換部(アナログ/デジタル変換部)12で構成されている。この撮像部10は、CCD11により取得した画像データをAD変換部12でデジタル信号に変換して出力する。
【0017】
データ変換部20は、撮像部10から入力されたデジタル信号の画像データをYUV形式の画像データに変換して出力する。データ変換部20の詳細については後述する。圧縮/伸張部30は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)規格に基づいた画像データの圧縮および伸張を行なう。表示処理部40は、圧縮/伸張部30で加工された画像データをモニタ50に出力するためのフルRGB形式の画像データに変換し、モニタ出力のための同期信号を付加して、モニタ50に出力する。モニタ50は、表示処理部40から入力される画像データを液晶表示装置等に表示する。
【0018】
図3は、本実施の形態の画像処理装置1におけるデータ変換部20の構成を示す図である。データ変換部20は、デモザイキング部21、YUV444変換部22、YUV420変換部23、およびYUV444補間部24で構成されている。
【0019】
図4は、デモザイキング部21の構成を示す図である。デモザイキング部21は、G画素補間部101、R画素補間部111、B画素補間部121がそれぞれ存在する構成になっている。これらの演算には、以下に示す対称性を持つフィルタが用いられる。
【0020】
第1のフィルタは、以下の式(1)に示す特性を持つフィルタである。この第1のフィルタは、図5(A)に示すよう7個の画素中の図に示す位置の4個の画素のそれぞれに対して重み係数a11,a12,a13,a14を付与し、これらの4個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数a11,a12,a13,a14を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。なお、図5(A)では、図上で横方向に配列された画素を用いる例を示しているが、縦方向に配列された画素を用いることもできる。
【0021】
【数2】
【0022】
第2のフィルタは、以下の式(2)に示す特性を持つフィルタである。この第2のフィルタは、図5(B)に示すように、35個(横7個×縦5個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数b11,b12,b13,b14、b21,b22,b23,b24、b31,b32,b33,b34を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数b11,b12,b13,b14、b21,b22,b23,b24、b31,b32,b33,b34を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0023】
【数3】
【0024】
第3のフィルタは、以下の式(3)に示す特性を持つフィルタである。この第3のフィルタは、図5(C)に示すように、35個(横5個×縦7個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数c11,c12,c13,c21,c22,c23、c31,c32,c33,c41,c42,c43を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数c11,c12,c13,c21,c22,c23、c31,c32,c33,c41,c42,c43を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0025】
【数4】
【0026】
第4のフィルタは、以下の式(4)に示す特性を持つフィルタである。この第4のフィルタは、図5(D)に示すように、49個(横7個×縦7個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数d11,d21,d22,d23,d31,d32,d33,d34,d41,d42,d43,d51を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数d11,d21,d22,d23,d31,d32,d33,d34,d41,d42,d43,d51を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0027】
【数5】
【0028】
そして、G画素補間部101では、例えば、図6(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではB44の画素データのみがある位置)に、画素G44を補間する場合、式(1)に示す第1のフィルタを使用して、以下の式(5)により、B画素位置のG画素(G44)の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素G14,G34,G41,G43,G45,G47,G54,G74から、算出画素G44を求めている。
【0029】
【数6】
【0030】
また、図6(B)に示すように、図6(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではR55の画素データのみがある位置)に、画素G55を補間する場合も、式(1)に示す第1のフィルタを使用し、同様にして、R画素位置のG画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素G25,G45,G52,G54,G56,G58,G65,G85から、算出画素G55を求めている。
【0031】
そして、ベイヤ画像のG画素と、ベイヤ画像のRおよびB画素位置に補間されたG画素とを、メモリ部130のG画素領域131に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0032】
また、図4に示すように、R画素補間部111は、G画素位置補間部112とB画素位置補間部113とで構成されている。
【0033】
R画素補間部111中のG画素位置補間部112では、例えば、図7(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではG34の画素データのみがある位置)に、画素R34を補間する場合、式(2)に示す第2のフィルタを使用して、以下の式(6)により、G画素位置のR画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素R11,R13,R15,R17,R31,R33,R35,R37,R51,R53,R55,R57から、算出画素R34を求めている。
【0034】
【数7】
【0035】
また、図7(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではG43データのみがある位置)に、画素R43を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(7)により、G画素位置のR画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素R11,R13,R15,R31,R33,R35,R51,R53,R55,R71,R73,75から、算出画素R43を求めている。
【0036】
【数8】
【0037】
上記処理により、ベイヤ画像のR画素とG画素位置補間部112により補間されたR画素をメモリ部130のR画素領域132に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0038】
この場合に、まだ算出されていないB画素位置のアドレスには何も書き込まれない。B画素位置補間部113では、メモリ部130のR画素領域132から、算出に必要なベイヤ画像のR画素と、G画素位置補間部112で補間されたR画素とを読み出し、補間を行う。
【0039】
例えば、図7(C)に示す画素位置c(図2に示すベイヤ画像ではB44の画素データのみがある位置)に、画素R44を補間する場合、式(4)に示す第4のフィルタを使用して、以下の式(8)により、B画素位置のR画素の補間を行なう。
【0040】
【数9】
【0041】
この演算に使用するR画素R14,R34,R41,R43,R45,R47,R54,R74は、G画素位置補間部112において算出された算出済みのR画素のデータであり、R画素R33,R35,R53,R55はベイヤ画像のR画素である。これにより、算出画素R44が求まる。
【0042】
このようにして補間されたR画素をメモリ部130のR画素領域132に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0043】
また、B画素補間部121も、R画素補間部111と同様に、G画素位置補間部122とR画素位置補間部123で構成されている。
【0044】
B画素補間部121中のG画素位置補間部122では、例えば、図8(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではG45の画素データのみがある位置)に、画素B45を補間する場合、式(2)に示す第2のフィルタを使用して、以下の式(9)により、G画素位置のB画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素B22,B24,B26,B28,B42,B44,B46,B48,B62,B64,B66,B68から、算出画素B45を求めている。
【0045】
【数10】
【0046】
また、図8(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではG54の画素データのみがある位置)に、画素B54を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(10)により、G画素位置のB画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素B22,B24,B26,B42,B44,B46,B62,B64,B66,B82,B84,B86から、算出画素B54が求まる。
【0047】
【数11】
【0048】
上記処理により、ベイヤ画像のB画素とG画素位置補間部122により補間されたB画素をメモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0049】
この場合に、まだ算出されていないR画素位置のアドレスには何も書き込まれない。R画素位置補間部123では、メモリ部130のB画素領域133から、算出に必要なベイヤ画像のB画素と、G画素位置補間部122で補間されたB画素とを読み出して補間を行う。
【0050】
例えば、図8(C)に示す画素位置c(図2に示すベイヤ画像ではR55の画素データのみがある位置)に、画素B55を補間する場合、式(4)に示す第4のフィルタを使用して、以下の式(11)により、R画素位置のB画素の補間を行なう。
【0051】
【数12】
【0052】
この演算に使用するB画素B25,B45,B52,B54,B56,B58,B65,B85は、G画素位置補間部122において算出された算出済みのB画素のデータであり、B画素B44,B46,B64,B66はベイヤ画像のB画素である。これにより、算出画素B55が求まる。
【0053】
このようにして補間されたB画素をメモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0054】
上述したデモザイキング部21における処理により、1画素あたりRGB形式の全てのデータが揃ったフルRGB形式の画素データがメモリ部130に格納される。
【0055】
なお、各画素領域131,132,133は、フレームメモリもしくは12ラインのラインメモリで実装される。12ラインのラインメモリの場合には、12ライン毎にメモリアドレスをリセットする。フレームメモリの場合には、1フレーム毎にメモリアドレスをリセットする。
【0056】
図3に戻り、YUV444変換部22では、デモザイキング部21内のメモリ部130に格納されたフルRGB形式のデータを読み出し、前述した以下の式(12)〜(14)を用いてYUV444形式に変換する。
Y=0.299*R+0.587*G+0.114*B ・・・・(12)、
U=−0.169*R−0.331*G+0.5*B ・・・・(13)、
V=0.5*R−0.419*G−0.081*B ・・・・(14)
【0057】
その後、YUV420変換部23により、YUV444形式に変換されたデータを間引いてYUV420形式に変換する。この場合、図9(A)に示すように、YUV444形式の画素データから、○印で囲む近似しない画素データだけを間引く。
【0058】
すなわち、YUV444形式の画素データを間引く場合に、ベイヤ画像のB画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからV画素データを間引いてYU画素データとする。ベイヤ画像のR画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからU画素データを間引いてYV画素データとする。ベイヤ画像のG画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからUV画素データを間引いてY画素データとする。
【0059】
なお、ここで、近似性について補足して説明しておく。例えば、図9(B)に示すように、ベイヤ画像の画素データをRGB形式の画素データに補間した場合に、補間されたフルRGB形式の画素データにおいて、符号a1で示す画素位置(ベイヤではRの画素位置)のRGB画素の内、B画素は近似しない(近似性が悪い)画素となる。また、符号a2およびa3で示す画素位置(ベイヤではGの画素位置)のRGB画素の内、RとB画素は近似しない画素となり、符号a4で示す画素位置(ベイヤではBの画素位置)のRGB画素の内、R画素は近似しない画素となる。
【0060】
これは、例えば、図9(B)に示すフルRGB形式の画像データに変換された画素データの内、符号a1で示す画素位置の部分に着目すると、この画素位置a1の部分には本来はRの画素データしかないため、GおよびBの画素データについては、周囲の画素データから補間することになる。
【0061】
この場合に、G画素については、図(C)に示すように、縦及び横方向に隣接するG画素から補間されるため、比較的近似性のよい補間ができる。一方、B画素については、図(D)に示すように、縦及び横方向に隣接するG画素よりも距離が遠い斜め方向に隣接するB画素を用いて補間するため近似性が悪くなる。他の画素位置a2、a3、a4内のRGB画素についても、同様な理由により、近似する画素と近似しない画素が生じることになる。
【0062】
また、フルRGB形式の画像データをYUV444形式の画像データに変換する場合は、前述の「フルRGB形式→YUV形式」への変換式を用いるが、この場合に、例えば、図(B)に示すYUV444形式の画素データにおいて符号b1の画素位置に着目する。
【0063】
この画素位置b1のYUV画素のうちのY画素については、前述の式「Y=0.299*R+0.587*G+0.114*B」により算出されるが、この式においては、本来のR画素に乗算される係数と、近似性のよいG画素に乗算される係数とがそれぞれ大きく、R画素とG画素とが算出結果に大きく影響するため、Y画素は近似する画素となる。
【0064】
また、U画素については、「U=−0.169*R−0.331*G+0.5*B」により算出され、近似しないB画素に乗算される係数が大きく、B画素が算出結果に大きく影響するため、U画素は近似しない画素となる。
【0065】
一方、V画素については、「V=0.5*R−0.419*G−0.081*B」で算出され、本来のR画素に乗算される係数と、近似性のよいG画素に乗算される係数とがそれぞれ大きく、R画素とG画素とが算出結果に大きく影響するため、V画素は近似する画素となる。他の画素位置b2、b3、b4内のYUV画素についても、同様な理由により、近似する画素と近似しない画素が生じることになる。
【0066】
このため、YUV444形式の画像データから近似しない画像データを間引くことにより、信頼性の高いYUV420形式の画像データを得ることができる。図10(A)にYUV420形式の画像データの配列を示す。
【0067】
そして、YUV444補間部24では、YUV420形式に変換されたデータをYUV444形式に補間する。この補間については、前述の式(1)から(4)に示したフィルタを用いて行うことができる。
【0068】
例えば、図10(B)に示す画素位置a(図(A)に示すYUV420ではY34の画素データのみがある位置)に、画素V34を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(15)により、Y画素位置のV画素の補間を行うことができる。
【0069】
【数13】
【0070】
同様にして、V43,V44についても、以下の式(16),(17)を用いて、V画素の補間を行うことができる。
【0071】
【数14】
【0072】
【数15】
【0073】
また、例えば、図11(B)に示す画素位置a(図(A)に示すYUV420ではY45の画素データのみがある位置)に、画素U45を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(18)により、Y画素位置のU画素の補間を行うことができる。
【0074】
【数16】
【0075】
同様にして、U54,U55についても、以下の式(19),(20)を用いて、U画素の補間を行うことができる。
【0076】
【数17】
【0077】
【数18】
【0078】
上記補間処理を繰り返すことにより、YUV420形式の画素データをYUV444形式の画素データに補間することができる。これにより、信頼性の高いYUV420形式の画素データを基にして、YUV444形式の画素データを生成することができる。このため、表示する画像の品質を向上させることができる。
【0079】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本実施の形態において、前述の第1の色は、G(緑),R(赤),またはB(青)のいずれかであり、例えば、第1の色がGの場合には、他の第2の色および第3の色がR,Bとなる。また、第1の色がRの場合には、他の第2の色および第3の色はG,Bとなる。第1の色がBの場合には、他の第2の色および第3の色がG,Rとなる。
【0080】
また、前述の第1補間部は、図4に示すR画素補間部111内のG画素位置補間部112、および、B画素補間部121内のG画素位置補間部122が相当する。なお、G画素補間部101については、ベイヤ画像のG画素データから、RおよびB画素位置におけるG画素を補間するため、第1補間部と言えるが、第2補間部の機能は有していない。
【0081】
そして、前述の第2補間部は、R画素補間部111内のB画素位置補間部113、および、B画素補間部121内のR画素位置補間部123が相当する。
【0082】
上記構成において、R画素補間部111では、G画素位置補間部(第1補間部)112により、ベイヤ画像中のR画素を使用してG画素位置にR画素を補間し、補間結果とベイヤ画像のR画素を走査線順にアドレスを割り付け、メモリ部130のR画素領域131に格納する。
【0083】
また、R画素補間部111内のB画素位置補間部(第2補間部)113では、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間しメモリに書き込まれたR画素データを読み出し、このR画素データとベイヤ画像中のR画素データとを基に、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間されなかったベイヤ画像のB画素位置のR画素の補間を行い、補間したR画素データをメモリ部130のR画素領域132に格納する。G画素位置補間部(第1補間部)112における処理ステップでは、B画素位置のR画素のアドレスには何も書き込まず、B画素位置補間部(第2補間部)113における処理ステップでは、このアドレスにB画素位置のR画素を書き込んでいく。
【0084】
B画素補間部121についても、R画素補間部111と同様に、G画素位置補間部(第1補間部)122おいてG画素位置にB画素を補間し、R画素位置補間部(第2補間部)123によりR画素位置にB画素の補間を行ない、メモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り付け格納する。このように補間処理を2段に分けることで、一度に演算する数を減らすことができるため、演算回路の回路規模を削減できる。
【0085】
また、第1補間部(G画素位置補間部112、G画素位置補間部122)、および第2補間部(B画素位置補間部113、R画素位置補間部123)における補間処理においては、補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7横7の画素の範囲内に位置する画素位置に対応する、ベイヤ画像の画素データと、第1補間部で補間された画素データの、いずれかまたは両方を使用して補間が行われる。これにより、周囲の画素データを用いて補間することができる。さらに、縦7横7の画素の範囲内に位置する画素位置の全てではなく一部の画素位置のみの画素データを使用して補間が行われるので、従来のように所定範囲の全ての画素データを使用して補間を行う方法よりも演算回路の回路規模を削減できる。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述の画像処理装置1は、前述したように内部にコンピュータシステムを有している。
【0087】
そして、図1に示す画像処理装置1、図3に示すデータ変換部20、および図4に示すデモザイキング部21における各処理部は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0088】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0089】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の画像処理装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。
【図2】ベイヤ配列された画素の例を示す図である。
【図3】本発明の画像処理装置におけるデータ変換部の構成を示す図である。
【図4】デモザイキング部の構成を示す図である
【図5】フィルタについて説明するための図である。
【図6】G画素補間部における補間例を示す図である。
【図7】R画素補間部における補間例を示す図である。
【図8】B画素補間部における補間例を示す図である。
【図9】画素の近似性について説明するための図である
【図10】YUV420からYUV444形式への補間方法の例(V画素)を示す図である。
【図11】YUV420からYUV444形式への補間方法の例(U画素)を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1・・・画像処理装置、10・・・撮像部、20・・・データ変換部、21・・・デモザイキング部、22・・・YUV444変換部、23・・・YUV420変換部、24・・・YUV444補間部、30・・・圧縮/伸張部、40・・・表示処理部、50・・・モニタ、60・・・制御部、101・・・G画素補間部、111・・・R画素補間部、112・・・G画素位置補間部、113・・・B画素位置補間部、121・・・B画素補間部、122・・・G画素位置補間部、123・・・R画素位置補間部、130・・・メモリ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベイヤ画像のデモザイキングの際に必要となる演算量を低減し、回路規模を低減することができる、画像処理装置、および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ベイヤ(ベイヤ)形式の画素データを補間してRGB形式の画素データを生成する従来のデモザイキング方法として、“Adaptive color plane interpolation in single sensor color electronic camera”(特許文献1を参照)において、ACPI(Adaptive Color plane interpolation)という5×5画素以上のデモザイキング手法が開示されている。
【0003】
このデモザイキング手法では、G画素について、次に示す式(i)〜(v)により演算が行なわれる。
【0004】
【数1】
【0005】
さらに、B,R画素については、上記処理により補間してG画素を使用して算出されている。
【特許文献1】米国特許第5629734号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1によるデモザイキング方法においては、5×5画素全ての演算が必要になり、さらにG画素算出にR画素やB画素も必要になるため回路規模が大きくなる。このため、デモザイキングの際の演算量を低減させ、演算回路の回路規模を低減することのできるデモザイキング方法の提供が望まれていた。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、ベイヤ画像をRGB形式の画像にデモザイキングする際に、デモザイキングのため演算量を低減し、演算回路の回路規模を低減することができる、画像処理装置、および画像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の画像処理装置は、ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間部と、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像処理装置は、前記第2補間部は、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される第1の色の画素データのみから前記補間を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理装置は、前記第1補間部および前記第2補間部は、補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7および横7(7×7)の画素の範囲内に位置する、前記ベイヤ画像の第1の色の画素データと、前記第1補間部で補間された前記第1の色に対応する画素データの、いずれかまたは両方を使用して前記補間を行うこと、を特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法は、ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間手順と、前記第1補間手順により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間手順により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間手順と、が画像処理装置内の制御部により行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像処理装置においては、第1補間部では、ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、第1の色に対応する画素データの補間を行う。そして、第2補間部により、第1補間部により補間された第1の色に対応する画素データと、ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、第2の色および第3の色に対応する画素であって、第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して、第1の色に対応する画素データの補間を行う。
【0013】
このように補間処理を2段に分けることで、一度に演算する演算量を減らすことができ、補間処理演算を行う演算回路の回路規模を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。図1に示すように、本発明の画像処理装置1は、撮像部10、データ変換部20、圧縮/伸張部30、表示処理部40、モニタ50により構成される。また、制御部60は、CPU等を含み、画像処理装置1内の各部の処理動作を統括して所望の処理動作を行わせるための制御部である。
【0016】
図1に示す画像処理装置1において、撮像部10は、図2に示すベイヤ配列のCCD(電荷結合素子)11とAD変換部(アナログ/デジタル変換部)12で構成されている。この撮像部10は、CCD11により取得した画像データをAD変換部12でデジタル信号に変換して出力する。
【0017】
データ変換部20は、撮像部10から入力されたデジタル信号の画像データをYUV形式の画像データに変換して出力する。データ変換部20の詳細については後述する。圧縮/伸張部30は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)規格に基づいた画像データの圧縮および伸張を行なう。表示処理部40は、圧縮/伸張部30で加工された画像データをモニタ50に出力するためのフルRGB形式の画像データに変換し、モニタ出力のための同期信号を付加して、モニタ50に出力する。モニタ50は、表示処理部40から入力される画像データを液晶表示装置等に表示する。
【0018】
図3は、本実施の形態の画像処理装置1におけるデータ変換部20の構成を示す図である。データ変換部20は、デモザイキング部21、YUV444変換部22、YUV420変換部23、およびYUV444補間部24で構成されている。
【0019】
図4は、デモザイキング部21の構成を示す図である。デモザイキング部21は、G画素補間部101、R画素補間部111、B画素補間部121がそれぞれ存在する構成になっている。これらの演算には、以下に示す対称性を持つフィルタが用いられる。
【0020】
第1のフィルタは、以下の式(1)に示す特性を持つフィルタである。この第1のフィルタは、図5(A)に示すよう7個の画素中の図に示す位置の4個の画素のそれぞれに対して重み係数a11,a12,a13,a14を付与し、これらの4個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数a11,a12,a13,a14を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。なお、図5(A)では、図上で横方向に配列された画素を用いる例を示しているが、縦方向に配列された画素を用いることもできる。
【0021】
【数2】
【0022】
第2のフィルタは、以下の式(2)に示す特性を持つフィルタである。この第2のフィルタは、図5(B)に示すように、35個(横7個×縦5個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数b11,b12,b13,b14、b21,b22,b23,b24、b31,b32,b33,b34を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数b11,b12,b13,b14、b21,b22,b23,b24、b31,b32,b33,b34を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0023】
【数3】
【0024】
第3のフィルタは、以下の式(3)に示す特性を持つフィルタである。この第3のフィルタは、図5(C)に示すように、35個(横5個×縦7個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数c11,c12,c13,c21,c22,c23、c31,c32,c33,c41,c42,c43を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数c11,c12,c13,c21,c22,c23、c31,c32,c33,c41,c42,c43を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0025】
【数4】
【0026】
第4のフィルタは、以下の式(4)に示す特性を持つフィルタである。この第4のフィルタは、図5(D)に示すように、49個(横7個×縦7個)の画素中の図に示す位置の12個の画素のそれぞれに対して重み係数d11,d21,d22,d23,d31,d32,d33,d34,d41,d42,d43,d51を付与し、これらの12個の画素データのそれぞれに対し、対応する重み係数d11,d21,d22,d23,d31,d32,d33,d34,d41,d42,d43,d51を乗算して、1つの画素データを生成するために使用される。
【0027】
【数5】
【0028】
そして、G画素補間部101では、例えば、図6(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではB44の画素データのみがある位置)に、画素G44を補間する場合、式(1)に示す第1のフィルタを使用して、以下の式(5)により、B画素位置のG画素(G44)の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素G14,G34,G41,G43,G45,G47,G54,G74から、算出画素G44を求めている。
【0029】
【数6】
【0030】
また、図6(B)に示すように、図6(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではR55の画素データのみがある位置)に、画素G55を補間する場合も、式(1)に示す第1のフィルタを使用し、同様にして、R画素位置のG画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素G25,G45,G52,G54,G56,G58,G65,G85から、算出画素G55を求めている。
【0031】
そして、ベイヤ画像のG画素と、ベイヤ画像のRおよびB画素位置に補間されたG画素とを、メモリ部130のG画素領域131に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0032】
また、図4に示すように、R画素補間部111は、G画素位置補間部112とB画素位置補間部113とで構成されている。
【0033】
R画素補間部111中のG画素位置補間部112では、例えば、図7(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではG34の画素データのみがある位置)に、画素R34を補間する場合、式(2)に示す第2のフィルタを使用して、以下の式(6)により、G画素位置のR画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素R11,R13,R15,R17,R31,R33,R35,R37,R51,R53,R55,R57から、算出画素R34を求めている。
【0034】
【数7】
【0035】
また、図7(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではG43データのみがある位置)に、画素R43を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(7)により、G画素位置のR画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素R11,R13,R15,R31,R33,R35,R51,R53,R55,R71,R73,75から、算出画素R43を求めている。
【0036】
【数8】
【0037】
上記処理により、ベイヤ画像のR画素とG画素位置補間部112により補間されたR画素をメモリ部130のR画素領域132に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0038】
この場合に、まだ算出されていないB画素位置のアドレスには何も書き込まれない。B画素位置補間部113では、メモリ部130のR画素領域132から、算出に必要なベイヤ画像のR画素と、G画素位置補間部112で補間されたR画素とを読み出し、補間を行う。
【0039】
例えば、図7(C)に示す画素位置c(図2に示すベイヤ画像ではB44の画素データのみがある位置)に、画素R44を補間する場合、式(4)に示す第4のフィルタを使用して、以下の式(8)により、B画素位置のR画素の補間を行なう。
【0040】
【数9】
【0041】
この演算に使用するR画素R14,R34,R41,R43,R45,R47,R54,R74は、G画素位置補間部112において算出された算出済みのR画素のデータであり、R画素R33,R35,R53,R55はベイヤ画像のR画素である。これにより、算出画素R44が求まる。
【0042】
このようにして補間されたR画素をメモリ部130のR画素領域132に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0043】
また、B画素補間部121も、R画素補間部111と同様に、G画素位置補間部122とR画素位置補間部123で構成されている。
【0044】
B画素補間部121中のG画素位置補間部122では、例えば、図8(A)に示す画素位置a(図2に示すベイヤ画像ではG45の画素データのみがある位置)に、画素B45を補間する場合、式(2)に示す第2のフィルタを使用して、以下の式(9)により、G画素位置のB画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素B22,B24,B26,B28,B42,B44,B46,B48,B62,B64,B66,B68から、算出画素B45を求めている。
【0045】
【数10】
【0046】
また、図8(B)に示す画素位置b(図2に示すベイヤ画像ではG54の画素データのみがある位置)に、画素B54を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(10)により、G画素位置のB画素の補間を行なっている。この例では、ベイヤ画像の画素B22,B24,B26,B42,B44,B46,B62,B64,B66,B82,B84,B86から、算出画素B54が求まる。
【0047】
【数11】
【0048】
上記処理により、ベイヤ画像のB画素とG画素位置補間部122により補間されたB画素をメモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0049】
この場合に、まだ算出されていないR画素位置のアドレスには何も書き込まれない。R画素位置補間部123では、メモリ部130のB画素領域133から、算出に必要なベイヤ画像のB画素と、G画素位置補間部122で補間されたB画素とを読み出して補間を行う。
【0050】
例えば、図8(C)に示す画素位置c(図2に示すベイヤ画像ではR55の画素データのみがある位置)に、画素B55を補間する場合、式(4)に示す第4のフィルタを使用して、以下の式(11)により、R画素位置のB画素の補間を行なう。
【0051】
【数12】
【0052】
この演算に使用するB画素B25,B45,B52,B54,B56,B58,B65,B85は、G画素位置補間部122において算出された算出済みのB画素のデータであり、B画素B44,B46,B64,B66はベイヤ画像のB画素である。これにより、算出画素B55が求まる。
【0053】
このようにして補間されたB画素をメモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り当て格納する。
【0054】
上述したデモザイキング部21における処理により、1画素あたりRGB形式の全てのデータが揃ったフルRGB形式の画素データがメモリ部130に格納される。
【0055】
なお、各画素領域131,132,133は、フレームメモリもしくは12ラインのラインメモリで実装される。12ラインのラインメモリの場合には、12ライン毎にメモリアドレスをリセットする。フレームメモリの場合には、1フレーム毎にメモリアドレスをリセットする。
【0056】
図3に戻り、YUV444変換部22では、デモザイキング部21内のメモリ部130に格納されたフルRGB形式のデータを読み出し、前述した以下の式(12)〜(14)を用いてYUV444形式に変換する。
Y=0.299*R+0.587*G+0.114*B ・・・・(12)、
U=−0.169*R−0.331*G+0.5*B ・・・・(13)、
V=0.5*R−0.419*G−0.081*B ・・・・(14)
【0057】
その後、YUV420変換部23により、YUV444形式に変換されたデータを間引いてYUV420形式に変換する。この場合、図9(A)に示すように、YUV444形式の画素データから、○印で囲む近似しない画素データだけを間引く。
【0058】
すなわち、YUV444形式の画素データを間引く場合に、ベイヤ画像のB画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからV画素データを間引いてYU画素データとする。ベイヤ画像のR画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからU画素データを間引いてYV画素データとする。ベイヤ画像のG画素位置に相当する部分についてはYUV画素データからUV画素データを間引いてY画素データとする。
【0059】
なお、ここで、近似性について補足して説明しておく。例えば、図9(B)に示すように、ベイヤ画像の画素データをRGB形式の画素データに補間した場合に、補間されたフルRGB形式の画素データにおいて、符号a1で示す画素位置(ベイヤではRの画素位置)のRGB画素の内、B画素は近似しない(近似性が悪い)画素となる。また、符号a2およびa3で示す画素位置(ベイヤではGの画素位置)のRGB画素の内、RとB画素は近似しない画素となり、符号a4で示す画素位置(ベイヤではBの画素位置)のRGB画素の内、R画素は近似しない画素となる。
【0060】
これは、例えば、図9(B)に示すフルRGB形式の画像データに変換された画素データの内、符号a1で示す画素位置の部分に着目すると、この画素位置a1の部分には本来はRの画素データしかないため、GおよびBの画素データについては、周囲の画素データから補間することになる。
【0061】
この場合に、G画素については、図(C)に示すように、縦及び横方向に隣接するG画素から補間されるため、比較的近似性のよい補間ができる。一方、B画素については、図(D)に示すように、縦及び横方向に隣接するG画素よりも距離が遠い斜め方向に隣接するB画素を用いて補間するため近似性が悪くなる。他の画素位置a2、a3、a4内のRGB画素についても、同様な理由により、近似する画素と近似しない画素が生じることになる。
【0062】
また、フルRGB形式の画像データをYUV444形式の画像データに変換する場合は、前述の「フルRGB形式→YUV形式」への変換式を用いるが、この場合に、例えば、図(B)に示すYUV444形式の画素データにおいて符号b1の画素位置に着目する。
【0063】
この画素位置b1のYUV画素のうちのY画素については、前述の式「Y=0.299*R+0.587*G+0.114*B」により算出されるが、この式においては、本来のR画素に乗算される係数と、近似性のよいG画素に乗算される係数とがそれぞれ大きく、R画素とG画素とが算出結果に大きく影響するため、Y画素は近似する画素となる。
【0064】
また、U画素については、「U=−0.169*R−0.331*G+0.5*B」により算出され、近似しないB画素に乗算される係数が大きく、B画素が算出結果に大きく影響するため、U画素は近似しない画素となる。
【0065】
一方、V画素については、「V=0.5*R−0.419*G−0.081*B」で算出され、本来のR画素に乗算される係数と、近似性のよいG画素に乗算される係数とがそれぞれ大きく、R画素とG画素とが算出結果に大きく影響するため、V画素は近似する画素となる。他の画素位置b2、b3、b4内のYUV画素についても、同様な理由により、近似する画素と近似しない画素が生じることになる。
【0066】
このため、YUV444形式の画像データから近似しない画像データを間引くことにより、信頼性の高いYUV420形式の画像データを得ることができる。図10(A)にYUV420形式の画像データの配列を示す。
【0067】
そして、YUV444補間部24では、YUV420形式に変換されたデータをYUV444形式に補間する。この補間については、前述の式(1)から(4)に示したフィルタを用いて行うことができる。
【0068】
例えば、図10(B)に示す画素位置a(図(A)に示すYUV420ではY34の画素データのみがある位置)に、画素V34を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(15)により、Y画素位置のV画素の補間を行うことができる。
【0069】
【数13】
【0070】
同様にして、V43,V44についても、以下の式(16),(17)を用いて、V画素の補間を行うことができる。
【0071】
【数14】
【0072】
【数15】
【0073】
また、例えば、図11(B)に示す画素位置a(図(A)に示すYUV420ではY45の画素データのみがある位置)に、画素U45を補間する場合、式(3)に示す第3のフィルタを使用して、以下の式(18)により、Y画素位置のU画素の補間を行うことができる。
【0074】
【数16】
【0075】
同様にして、U54,U55についても、以下の式(19),(20)を用いて、U画素の補間を行うことができる。
【0076】
【数17】
【0077】
【数18】
【0078】
上記補間処理を繰り返すことにより、YUV420形式の画素データをYUV444形式の画素データに補間することができる。これにより、信頼性の高いYUV420形式の画素データを基にして、YUV444形式の画素データを生成することができる。このため、表示する画像の品質を向上させることができる。
【0079】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本実施の形態において、前述の第1の色は、G(緑),R(赤),またはB(青)のいずれかであり、例えば、第1の色がGの場合には、他の第2の色および第3の色がR,Bとなる。また、第1の色がRの場合には、他の第2の色および第3の色はG,Bとなる。第1の色がBの場合には、他の第2の色および第3の色がG,Rとなる。
【0080】
また、前述の第1補間部は、図4に示すR画素補間部111内のG画素位置補間部112、および、B画素補間部121内のG画素位置補間部122が相当する。なお、G画素補間部101については、ベイヤ画像のG画素データから、RおよびB画素位置におけるG画素を補間するため、第1補間部と言えるが、第2補間部の機能は有していない。
【0081】
そして、前述の第2補間部は、R画素補間部111内のB画素位置補間部113、および、B画素補間部121内のR画素位置補間部123が相当する。
【0082】
上記構成において、R画素補間部111では、G画素位置補間部(第1補間部)112により、ベイヤ画像中のR画素を使用してG画素位置にR画素を補間し、補間結果とベイヤ画像のR画素を走査線順にアドレスを割り付け、メモリ部130のR画素領域131に格納する。
【0083】
また、R画素補間部111内のB画素位置補間部(第2補間部)113では、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間しメモリに書き込まれたR画素データを読み出し、このR画素データとベイヤ画像中のR画素データとを基に、G画素位置補間部(第1補間部)112で補間されなかったベイヤ画像のB画素位置のR画素の補間を行い、補間したR画素データをメモリ部130のR画素領域132に格納する。G画素位置補間部(第1補間部)112における処理ステップでは、B画素位置のR画素のアドレスには何も書き込まず、B画素位置補間部(第2補間部)113における処理ステップでは、このアドレスにB画素位置のR画素を書き込んでいく。
【0084】
B画素補間部121についても、R画素補間部111と同様に、G画素位置補間部(第1補間部)122おいてG画素位置にB画素を補間し、R画素位置補間部(第2補間部)123によりR画素位置にB画素の補間を行ない、メモリ部130のB画素領域133に走査線順にアドレスを割り付け格納する。このように補間処理を2段に分けることで、一度に演算する数を減らすことができるため、演算回路の回路規模を削減できる。
【0085】
また、第1補間部(G画素位置補間部112、G画素位置補間部122)、および第2補間部(B画素位置補間部113、R画素位置補間部123)における補間処理においては、補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7横7の画素の範囲内に位置する画素位置に対応する、ベイヤ画像の画素データと、第1補間部で補間された画素データの、いずれかまたは両方を使用して補間が行われる。これにより、周囲の画素データを用いて補間することができる。さらに、縦7横7の画素の範囲内に位置する画素位置の全てではなく一部の画素位置のみの画素データを使用して補間が行われるので、従来のように所定範囲の全ての画素データを使用して補間を行う方法よりも演算回路の回路規模を削減できる。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述の画像処理装置1は、前述したように内部にコンピュータシステムを有している。
【0087】
そして、図1に示す画像処理装置1、図3に示すデータ変換部20、および図4に示すデモザイキング部21における各処理部は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0088】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0089】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の画像処理装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示す図である。
【図2】ベイヤ配列された画素の例を示す図である。
【図3】本発明の画像処理装置におけるデータ変換部の構成を示す図である。
【図4】デモザイキング部の構成を示す図である
【図5】フィルタについて説明するための図である。
【図6】G画素補間部における補間例を示す図である。
【図7】R画素補間部における補間例を示す図である。
【図8】B画素補間部における補間例を示す図である。
【図9】画素の近似性について説明するための図である
【図10】YUV420からYUV444形式への補間方法の例(V画素)を示す図である。
【図11】YUV420からYUV444形式への補間方法の例(U画素)を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1・・・画像処理装置、10・・・撮像部、20・・・データ変換部、21・・・デモザイキング部、22・・・YUV444変換部、23・・・YUV420変換部、24・・・YUV444補間部、30・・・圧縮/伸張部、40・・・表示処理部、50・・・モニタ、60・・・制御部、101・・・G画素補間部、111・・・R画素補間部、112・・・G画素位置補間部、113・・・B画素位置補間部、121・・・B画素補間部、122・・・G画素位置補間部、123・・・R画素位置補間部、130・・・メモリ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間部と、
前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第2補間部は、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される第1の色の画素データのみから前記補間を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1補間部および前記第2補間部は、
補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7および横7(7×7)の画素の範囲内に位置する、前記ベイヤ画像の第1の色の画素データと、前記第1補間部で補間された前記第1の色に対応する画素データの、いずれかまたは両方を使用して前記補間を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間手順と、
前記第1補間手順により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間手順により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間手順と、
が画像処理装置内の制御部により行われることを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間部と、
前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間部により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第2補間部は、前記第1補間部により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される第1の色の画素データのみから前記補間を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1補間部および前記第2補間部は、
補間が行われる画素の画素位置を中心として、縦7および横7(7×7)の画素の範囲内に位置する、前記ベイヤ画像の第1の色の画素データと、前記第1補間部で補間された前記第1の色に対応する画素データの、いずれかまたは両方を使用して前記補間を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
ベイヤ配列された撮像素子から出力されるベイヤ画像の3色のそれぞれの画素の画素位置に対してデモザキング処理を行う際に、前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データに基づき、他の第2の色および第3の色に対応する画素の画素位置に対して、前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第1補間手順と、
前記第1補間手順により補間された前記第1の色に対応する画素データと、前記撮像素子から出力される前記ベイヤ画像中の第1の色の画素データと、に基づき、前記他の第2の色および第3の色に対応する画素であって前記第1補間手順により補間されなかった画素の画素位置に対して前記第1の色に対応する画素データの補間を行う第2補間手順と、
が画像処理装置内の制御部により行われることを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−154025(P2010−154025A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327671(P2008−327671)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【出願人】(502402685)株式会社情報システム総合研究所 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【出願人】(502402685)株式会社情報システム総合研究所 (7)
【Fターム(参考)】
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