説明

画像処理装置、画像形成装置、及び、プログラム

【課題】表計算ソフトウェアにおいてテキスト表示部分に生じる印刷画像のずれを容易に補正可能な画像処理装置、画像形成装置、及び、プログラムを提供する。
【解決手段】入力画像データに基づいて中間言語データを作成する画像解析手段を備え、画像解析手段は、入力画像データに含まれる文字描画領域の情報を検出し、この文字描画領域の設定範囲を取得する文字描画領域抽出手段と、文字描画領域内に記述される文字列の文字情報に基づいて、印刷時のこの文字列の画像形成範囲を算出する文字列画像形成領域算出手段と、文字列画像形成領域算出手段により算出された画像形成範囲が文字描画領域抽出手段により抽出された文字描画領域の内部に収まらない場合には、画像形成範囲が文字描画領域に収まるように、画像形成範囲と文字描画領域とのうち、少なくとも一方の調整処理を行う文字描画領域調整手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置、画像形成装置、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、セルを利用した表計算機能の利用、テーブルリストの作成、或いは、データベースとして用いられる種々の表計算ソフトウェアがある。また、この表計算ソフトウェアは、図面やテキストを任意に貼り付けることで配布資料などを作成する用途にも用いられている。
【0003】
また、近年、表計算ソフトウェアをはじめとするオフィスソフトウェアの出力フォーマットを標準化する作業が進められている。表計算ソフトウェアの一つであるエクセル(MICROSOFT EXCEL:登録商標)において出力ファイル形式として用いられているOOXML(Office Open XML)は、仕様標準化されたファイル形式の一つである。出力ファイル形式の標準化により、データ互換性のある新たなソフトウェアの開発が容易になる。
【0004】
この表計算ソフトウェアにおいて、テキストボックスを利用して記述した文章を印刷すると、ディスプレイ表示用のフォントサイズや文字配置と、印刷用のフォントサイズや文字配置とが微妙に異なることにより、印刷画像におけるテキスト表示がディスプレイ上の表示と異なってしまう場合がある。
【0005】
そこで、従来、印刷データに含まれる文字論理情報を取得して、印刷用フォントサイズと合致するフォントサイズの文字をディスプレイ上に表示させることのできるプレビュー表示機能を備えた画像処理装置が開発されている(引用文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−193701号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、印刷時に、ディスプレイ表示に用いられるフォントの種類と印刷に用いられるフォントの種類が異なる場合には、フォントサイズを一致させたとしても、ディスプレイ表示に用いられるフォントが印刷に用いられるフォントに置き換えられた結果、文章の表示がテキストボックスからはみ出したり、文章中に無用な改行が挿入されたりして、テキスト表示の崩れた印刷画像が形成されてしまう場合がある。このような場合には、従来、表計算ソフトウェア上でフォントサイズやテキストボックスのサイズなどを変更して印刷データを確認しながら調整する必要があり、利便性が低下するという課題があった。
【0008】
この発明の目的は、表計算ソフトウェアの出力ファイル形式で記載されたデータファイルの印刷時に、テキスト表示部分に生じる印刷画像のずれを容易に補正することのできる画像処理装置、画像形成装置、及び、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
入力画像データに基づいて描画用データを生成するための中間言語データを作成する画像解析手段を備えた画像処理装置において、
前記画像解析手段は、
前記入力画像データに含まれる文字描画領域の情報を検出し、当該文字描画領域の設定範囲を取得する文字描画領域抽出手段と、
前記文字描画領域に記述される文字列についての文字情報に基づいて、作成される前記中間言語データにおける当該文字列の画像形成範囲を算出する文字列画像形成領域算出手段と、
前記文字描画領域抽出手段により抽出された前記文字描画領域と、前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲とを比較して、前記画像形成範囲が前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、前記画像形成範囲が前記文字描画領域に収まるように、前記画像形成範囲と前記文字描画領域とのうち、少なくとも一方の調整処理を行う文字描画領域調整手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像解析手段は、
複数の前記文字描画領域が互いに重ならないように、当該文字描画領域の相対位置を修正する領域配置調整手段を更に備える
ことを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、
前記文字描画領域調整手段は、
前記文字描画領域が前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲を内包するように当該文字描画領域を拡大する
ことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像処理装置において、
前記文字描画領域の拡大は、横方向への拡大と縦方向への拡大とを独立に行うことが可能に設定されている
ことを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記文字描画領域調整手段は、
前記領域配置調整手段による前記相対位置の修正により、前記複数の文字描画領域が重ならない範囲内で前記複数の文字描画領域を拡大し、
前記画像形成範囲が、当該拡大された前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、更に、当該文字描画領域に係る前記文字列についての前記文字情報を変更して当該文字列の行間を短縮し、及び/又は、前記文字列のフォントサイズを縮小することで、前記画像形成範囲が前記文字描画領域内に収まるように縮小する
ことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記文字描画領域調整手段による調整の要否に係る予め取得された設定データに基づいて、前記文字描画領域調整手段の実行可否が選択可能に構成されている
ことを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の画像処理装置において、
生成された前記中間言語データをラスター化して描画用ビットマップデータを作成するビットマップ生成手段を備える
ことを特徴としている。
【0016】
請求項8に記載の発明は、
請求項7に記載の画像処理装置と、
当該画像処理装置により作成されたビットマップデータを取得してシート上に画像の形成を行う画像形成手段と、
を備える画像形成装置である。
【0017】
請求項9に記載の発明は、
画像処理装置として用いられるコンピューターを、
入力画像データに基づいて描画用データを生成するための中間言語データを作成する画像解析手段として機能させるプログラムであって、
前記画像解析手段は、
前記入力画像データに含まれる文字描画領域の情報を検出し、当該文字描画領域の設定範囲を取得する文字描画領域抽出手段、
前記文字描画領域内に記述される文字列についての文字情報に基づいて、作成される前記中間言語データにおける当該文字列の画像形成範囲を算出する文字列画像形成領域算出手段、
前記文字描画領域抽出手段により抽出された前記文字描画領域と、前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲とを比較して、前記画像形成範囲が前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、前記画像形成範囲が全て前記文字描画領域に含まれるように、前記画像形成範囲と前記文字描画領域とのうち、少なくとも一方の調整処理を行う文字描画領域調整手段、
を備えることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明に従うと、画像処理装置、画像形成装置、及び、プログラムにおいて、表計算ソフトウェアの出力ファイル形式で記載されたデータファイルの印刷時に、テキスト表示部分に生じる印刷画像のずれを容易に補正することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態である画像形成装置を含むネットワークシステムの構成図である。
【図2】コンピューターの構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】OOXML形式のエクセルファイルにおけるファイル構成を示した図である。
【図5】drawing1.xmlファイルの内容の一部を示した図である。
【図6】drawing1.xmlファイルの内容の一部を示した図である。
【図7】drawing1.xmlファイル及びstyles.xmlファイルの内容の一部を示した図である。
【図8】制御部が実行する画像形成データの作成処理の制御手順を示すフローチャートである。
【図9】テキストボックス位置の調整例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である画像処理装置、および、画像形成装置を含むネットワークシステムの構成図である。
【0021】
このネットワークシステムでは、画像形成装置1、1、1が回線3を介してコンピューター2、2と通信可能に接続されている。
回線3は、画像形成装置1、1、1及びコンピューター2、2によるネットワークを構成する。回線3は、コンピューター2、2及び画像形成装置1、1、1を通信可能に接続するものであればその形態を問わない。例えば、回線3は、LAN(Local Area Network)ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバーといった有線接続回線でもよいし、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)、ワイヤレスLANといった各種の無線通信規格を用いた回線でもよく、或いは、複数の組み合わせによってもよい。また、回線3は、LAN、インターネット、その他のネットワーク規模を問わない。
【0022】
図2は、コンピューター2の構成を示すブロック図である。
コンピューター2としては、具体的には、例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Portable Device Assistant)、携帯電話機、スマートフォンが挙げられる。
【0023】
コンピューター2は、制御部11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、記憶部14と、入力I/F(インターフェイス)15と、出力I/F16と、通信部17とを備えている。また、入力I/F15には、操作部18が接続され、出力I/Fには、表示部19が接続される。
【0024】
制御部11は、CPUを備える。制御部11は、ROM13や記憶部14に格納されている各種プログラムやデータをRAM12に展開して種々の演算処理を行い、また、当該プログラムに基づいてコンピューター2全体の動作を統括制御する。
【0025】
RAM12は、制御部11が実行する各種プログラムやデータ等を一時的に展開し、また、各種プログラムで処理された一時データ等を記憶するための作業用メモリー空間を提供する揮発性メモリーである。ROM13には、制御部11により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などの制御プログラムや初期設定データが読み出し可能に記憶されている。このROM13は、フラッシュメモリーやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)などでもよい。
【0026】
記憶部14には、種々のソフトウェア(プログラム)やアプリケーションデータが読み書き、および、利用可能に保存されている。この記憶部14は、本実施の形態ではハードディスクであるが、これに限られない。記憶部14は、例えば、SSD(Solid State Disk)などであってもよい。記憶部14に記憶されているソフトウェアの中には、印刷データ送信プログラム14a、および、画像形成装置1に対応する印刷データ変換プログラム14bが含まれている。
印刷データ送信プログラム14aは、印刷対象に指定されたOOXML形式の表計算ソフトウェア出力データファイル(例えば、エクセルによる出力ファイル、以降、エクセルファイルと記す)及び印刷設定データを画像形成装置1へ送信するプログラムである。印刷設定は、例えば、GUI画面を介してユーザーがコンピューター2の側で行った各種設定、例えば、ページ割付、余白、両面印刷や、後述するテキストボックスの自動調整のオンオフに関する設定が画像形成装置1へ送信される。印刷データ変換プログラム14bは、印刷設定に基づいてOOXML形式のエクセルファイルの内容を画像形成するための各種処理を行い、所定の印刷用中間言語データ形式(DL:ディスプレイリスト)によるデータを作成して画像形成装置1へ送信するためのプリンタードライバー機能を備えたプログラムである。記憶部14には、その他、例えば、表計算ソフトウェアが記憶されており、作成データをOOXML形式のエクセルファイルとして保存可能である。
なお、印刷データ送信プログラム14aと印刷データ変換プログラム14bは、画像データの分量や必要に応じて適宜使い分けることが可能である。或いは、何れか一つのプログラムのみを備えることとしてもよい。また、印刷データ変換プログラム14bは、OOXMLファイルを一度画像形成装置1に対応したPDL(ページ記述言語)データに変換して画像形成装置1へ送るプログラムであってもよい。
【0027】
入力I/F15は、制御部11と外部機器とを接続するインターフェイスであり、外部機器からの入力信号を制御する。ここでは、入力I/F15により制御部11と外部機器としての操作部18とが接続されている。この操作部18は、例えば、キーボードやマウスである。
出力I/F16は、制御部11と外部機器とを接続するインターフェイスであり、制御部11からの出力信号を制御、変換して外部へ出力する。ここでは、出力I/F16により制御部11と外部機器としての表示部19とが接続されている。この表示部19は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機ELD(Electro-Luminescent Display)からなるディスプレイである。
或いは、入力I/F15および出力I/F16は、タッチパネルといった入力操作と表示動作とを兼ねる機器に接続されていてもよい。また、操作部18および表示部19は、ケーブル等を介して外部接続されるものであってもよいし、コンピューター2の外面に一体に設けられているものであってもよい。
【0028】
通信部17は、回線3を介して、コンピューター2と回線3に接続された他の装置及び外部ネットワークとを接続するための通信制御を行うものであり、例えば、NIC(Network Interface Card)である。
【0029】
図3は、画像形成装置1の内部構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、画像処理装置としての情報処理部20と、画像形成手段としてのプリンターエンジン30などを備えている。
情報処理部20には、制御部21(画像解析手段、文字描画領域抽出手段、文字列画像形成領域算出手段、文字描画領域調整手段、領域配置調整手段)と、RAM22と、ROM23と、記憶部24と、入力I/F25と、出力I/F26と、通信部27と、などが含まれている。
【0030】
制御部21は、CPUを備える。制御部21は、ROM23や記憶部24に格納されている各種プログラムやデータをRAM22に展開して種々の演算処理を行い、また、当該プログラムに基づいて画像形成装置1全体の動作を統括制御する。
なお、制御部21は、画像処理に係る演算処理を行うCPUと画像形成装置1全体の制御処理を行うCPUとを別個に備えることとしてもよい。
【0031】
RAM22は、制御部21が実行する各種プログラムやデータ等を一時的に展開し、また、各種プログラムで処理された一時データを記憶するための作業用メモリー空間を提供する揮発性メモリーである。ROM23には、制御部21により実行される制御処理のプログラムや利用される設定データが読み出し可能に記憶されている。
【0032】
記憶部24には、種々のソフトウェア、アプリケーションデータ、および、コンピューター2から送られた印刷設定情報や印刷対象となるエクセルファイルが読み書き、および、利用可能に保存されている。この記憶部24は、本実施の形態ではハードディスクであるが、これに限られない。記憶部24は、例えば、SSD(Solid State Disk)であってもよい。
【0033】
記憶部24に記憶されているソフトウェアの中には、印刷制御プログラム24a、および、画像形成装置1における印刷データの解析に対応する変換テーブル24bが含まれている。印刷制御プログラム24aは、OOXML形式のエクセルファイルの内容を印刷用間言語データであるDLに変換するための各種処理を行うプログラムである。また、変換テーブル24bは、印刷されるテキストの縦横幅を算出する際に、ディスプレイ表示に用いられるフォントと、画像形成装置1において印刷に用いられるフォントとの間での文字サイズの対応関係を示す換算テーブルである。記憶部24には、更に、通信部27により外部から取得されたPDL(ページ記述言語)による印刷データを解析してDLデータに変換する変換プログラムや、DLデータを印刷用のラスター画像データに変換してプリンターエンジン30へ出力する印刷データ出力制御プログラムが含まれている。
なお、画像形成装置1は、これらのソフトウェアやプログラムをROM23に予め格納して搭載し、記憶部24を備えない構成であってもよい。また、印刷設定情報やエクセルファイルを記憶部24に保存させずにRAM22に記憶させて処理を行うこととしてもよい。
【0034】
入力I/F25は、制御部21と外部機器とを接続するインターフェイスであり、外部機器からの入力信号を制御するインターフェイスである。ここでは、入力I/Fにより制御部21と操作部28とが接続されている。
出力I/F26は、制御部21と外部機器とを接続するインターフェイスであり、制御部21からの出力信号を制御、変換して外部機器へ出力する。ここでは、出力I/F26により制御部21と表示部29とが接続されている。操作部28および表示部29は、例えば、LCDを用いたタッチパネルである。或いは、それぞれ独立に、例えば、操作部28として操作キー、キーボードやマウスを備え、表示部29としてLCDや有機ELDからなるディスプレイを備えることとしてもよい。また、操作部28および表示部29は、画像形成装置1に含まれるものとしてもよい。操作部28は、ユーザーからの操作を受け付けて入力信号を生成し、生成した入力信号を制御部21に出力する。表示部29は、制御部21から出力される表示信号に従って各種設定画面、動作状況や処理結果等を表示する。
【0035】
通信部27は、画像形成装置1と外部ネットワークとを回線3を介して接続するための通信制御を行うものであり、例えば、NIC(Network Interface Card)である。
【0036】
プリンターエンジン30は、情報処理部20から送られる印刷用のラスター画像データに基づいて画像形成(印刷)処理を行う。プリンターエンジン30に採用可能な印刷方式は、特に限られないが、例えば、電子写真方式、インクジェット方式、熱転写方式、および、オフセット等が挙げられる。
【0037】
次に、OOXML形式のエクセルファイルを印刷する際に実行されるテキスト部分の表示調整について説明する。
図4は、OOXML形式のエクセルファイルに含まれるファイルの構成を示した図である。
【0038】
OOXML形式のエクセルファイル(拡張子が.xlsx)は、少なくとも複数のXMLファイル(拡張子が.xml)及び関連ファイル(拡張子が.rels)がZIP形式で圧縮、格納されたアーカイブファイルである。例えば、一のエクセルファイル(ここでは、サンプル.xlsx)は、[Content_Types].xmlと、_rels、xlの両フォルダーに含まれるファイルとにより構成されている。
【0039】
フォルダーxl内のファイルworkbook.xmlは、エクセルファイルにおけるワークブック全体の構成を示すファイルであり、また、styles.xmlは、ワークブック全体におけるデフォルトフォント情報などを所持するスタイルファイルである。
また、フォルダーworksheetsには、ファイルsheetY.xmlが格納される。ここで、Yは、整数であり、シート番号を示す。即ち、ファイルsheet1.xmlは、ワークシート1の内容を示すファイルであり、ワークシート1の各セルに記載された内容が記憶されている。
【0040】
フォルダーdrawingsには、ファイルdrawingY.xml(Yは整数、シート番号を示す)が格納される。ファイルdrawing1.xmlには、ワークシート1に挿入された図形やテキストボックスに係るデータが記憶される。
【0041】
図5〜図7は、drawing1.xmlファイルに記録された内容の例をそれぞれ一部分ずつ示した図である。
【0042】
ファイルdrawing1.xmlでは、図5、図6に示すように、シェイプクラス”xdr:sp”に係る記載部分、即ち、開始タグ”<xdr:sp>”(図5(a1))によって開始し、終了タグ”</xdr:sp>”(図6(b6))により終了する範囲内に、一個の図形やテキストボックスに関するデータが記載される。先ず、テキストボックスについては、シェイププロパティ”<xdr:spPr>”による記載部分において、始点位置へのオフセット値を示すクラス”a:off”と、始点からの長さを示すクラス”a:ext”とを用いて図形やテキストボックスの挿入された領域が特定されている(a2)。また、図5の例において、プリセットジオメトリークラス”a:prstGeom”を用いて形状が四角形であるとの設定”rect”がなされている(a3)。
【0043】
続いて、図6に示すように、このシェイプクラスに係る記載部分において、テキストボディクラス”<xdr:txBody>”を用いて、上記のテキストボックス内に記載されたテキストやテキストに係る情報が表されている。また、ボディプロパティタグ”<a:bodyPr>”の属性”anchor”によりテキストボックス内の文章が上揃え”t”であることが示されている(b1)。
【0044】
このテキストボディクラス内で、一パラグラフのテキスト及び当該テキストについての情報は、パラグラフ開始タグ”<a:p>”、及び、パラグラフ終了タグ”</a:p>”の間に記載されている。このパラグラフタグによる記載部分において、ランプロパティ開始タグ”<a:rPr>”、及び、ランプロパティ終了タグ”</a:rPr>”の間にフォント情報(b2、b4)が記載され、続いて、表計算ソフトウェアでテキストボックスを用いて入力されたテキストがテキスト開始タグ”<a:t>”、及び、テキスト終了タグ”</a:t>”の間に記載されている(b3、b5)。図6の例では、日本語テキスト(b3)に対してはMS明朝フォントが設定され(b2)、英語テキスト(b5)に対してはArialフォントが設定されている(b4)。
なお、スペースの配置やフォントの切り替わりなどにより、ファイル内では、一パラグラフ分のテキストが複数のテキストタグ内に分割されて記載される場合がある。また、プロポーショナルフォントが選択されている場合には、カーニングといった文字間隔の調整が行われることもある。また、テキストデータとして、スペースのみが記録されているような部分もありうる(b7)。このような一パラグラフ分のテキストは、まとめて取得されて、テキスト文字列の文字幅の算出は、一行ごとに行われる。
【0045】
図7には、ファイルdrawing1.xmlの他の部分に記載された表示例、および、ファイルstyles.xmlの記載例の一部を示す。
【0046】
図7(a)に示すファイルdrawing1.xmlの記載部分には、テキストボディクラス内において、パラグラフタグ”<a:p>”及び”</a:p>”に囲まれた部分が6箇所あり、そのうち5箇所には、テキストタグ”<a:t>”及び”</a:t>”を用いたテキストの記載c1〜c5がある。ここで、これらのテキストの記載c1〜c5に対しては、フォントの設定が行われていない。このような場合には、ファイルstyles.xmlに記載されたデフォルト設定のフォントが利用される。図7(b)に示すように、ファイルstyles.xmlにおいて、デフォルトフォント設定としては、サイズ11のMSPゴシックフォントが指定されている。従って、テキストc1〜c5は、サイズ11のMSPゴシックにより表示、及び、印刷がなされる。
【0047】
次に、画像形成装置において印刷データを生成する処理動作について説明する。
図8は、画像形成装置1の制御部21が実行する印刷データ生成処理の制御手順を示すフローチャートである。
【0048】
この印刷データ生成処理は、コンピューター2から印刷データとして送られたOOXML形式のファイル及び印刷設定データを受信することにより開始される。
【0049】
印刷データ生成処理が開始されると、CPUを含む制御部21は、先ず、コンピューター2から送られてきたユーザーの印刷設定を取得する(ステップS1)。この印刷設定には、ページ割付、余白、両面印刷などの一般的な印刷設定と共に、印刷データ生成処理において、印刷対象となるテキストボックスを自動調整するか否かに関する設定が含まれている。なお、画像形成装置1において操作部28への入力操作に基づいて別個に印刷設定行うことを可能とし、この印刷設定をコンピューター2から送られた印刷設定データより優先して用いることとしても良い。
【0050】
制御部21は、続いて、受信したOOXMLファイルを解凍、展開して解析に必要な各ファイルを取得する(ステップS2)。ここで、取得されたファイルのうち、drawingY.xml、及び、styles.xmlがテキストボックスの自動調整に関係するファイルである。次に、制御部21は、画像形成装置1においてOOXMLファイルを印刷する際に必要な印刷データの設定を行う(ステップS3)。
【0051】
制御部21は、次に、印刷対象ファイル内の各印刷要素を順番に選択して、DLデータを作成するための解析を行う(ステップS4)。それから、制御部21は、自動調整機能がオンに設定されているか否かを判別する(ステップS5)。自動調整機能がオンではないと判別された場合には、制御部21の処理は、ステップS12に移行して、選択された印刷要素に基づき、従来通りにDLデータを生成する。
【0052】
一方、自動調整機能がオンに設定されていると判別された場合には、次いで、制御部21は、選択された解析対象の印刷要素がテキストボックスであるか否かを判別する(ステップS6)。解析対象がテキストボックスではないと判別された場合には、制御部21による処理は、ステップS12へ移行し、選択された印刷要素に基づき、従来通りに印刷用のDLデータを生成する。
【0053】
選択された解析対象の印刷要素がテキストボックスであると判別された場合には、続いて、制御部21は、このテキストボックスの解析において、先ず、テキストボックスのサイズを取得する(ステップS7)。
【0054】
次に、制御部21は、当該テキストボックスの記載を一行ごとに解析し、印刷時の各行の縦横方向における幅を算出する(ステップS8)。具体的には、制御部21は、パラグラフ開始タグ”<a:p>”、及び、パラグラフ終了タグ”</a:p>”の間に記載された内容に基づき、先ず、フォント情報を抽出し、次に、一パラグラフ分のテキストデータを取得する。それから、制御部21は、取得されたテキストデータについて、一行ごとの縦横幅を印刷時の値に換算して算出する。制御部21は、変換テーブル24bにアクセスして、印刷指定フォントについての変換テーブルが存在する場合には、一行分のテキストデータに含まれる文字、又は、必要に応じて文字列について、印刷時の長さを取得する変換テーブルがない場合には、代替フォントが指定されて算出される。制御部21は、テキストボディクラス内でパラグラフ開始タグを検出するごとに繰り返し上記の処理を実行する。
【0055】
制御部21は、印刷時にテキストボックス内に表示される文章サイズの縦横幅を取得する。即ち、制御部21は、テキストボックスへの記載が横書きの場合には、ステップS8の処理で算出された全ての行のテキスト幅の値の中で最大のものを文章サイズの横幅として取得し、また、全ての行の縦幅を加算した値を文章サイズの縦幅として取得する(ステップS9)。制御部21は、求められた印刷時の文章サイズがテキストボックスのサイズより大きいか否かを縦幅及び横幅に対して各々判別する(ステップS10)。文章サイズがテキストボックスの縦幅及び横幅の何れのサイズよりも大きくないと判別された場合には、制御部21の処理は、ステップS12へ移行し、解析されたテキストとテキストボックスとに基づいて従来通りDLデータを作成する。一方、文章サイズの縦幅と横幅の少なくとも一方がテキストボックスの縦幅又は横幅より大きいと判別された場合には、制御部21は、文章サイズに合わせてテキストボックスの位置とサイズを調整する(ステップS11)。
【0056】
このテキストボックスの調整処理として、制御部21は、具体的に、先ず、テキストボックスのサイズを拡大する処理を行う。例えば、横幅が不足している場合には、テキストボックスの横幅を拡大し、縦幅が不足している場合には、テキストボックスの高さを拡大する処理を行う。横幅方向の処理と、高さ方向の処理は、独立に行われ、幅が充足している向きにはテキストボックスの拡大を行わないようにすることが可能であるが、どちらか一方を拡大する場合には、テキストボックスを元の形状の相似図形に拡大させることとしてもよい。テキストボックスの拡大処理の際には、例えば、テキストボックスの左上の頂点位置を固定して、幅及び高さの大きさを変更する。
【0057】
それから、制御部21による処理は、ステップS12に移行し、調整されたテキストボックスのサイズに基づいてDLデータの作成を行う。
【0058】
ステップS12の処理でDLデータが作成されると、制御部21は、ワークシート内の全ての印刷要素についての解析が終了したか否かを判別する(ステップS13)。全ての印刷要素の解析がまだ終了していないと判別された場合には、制御部21による処理は、ステップS4へ戻る。そして、次の印刷要素について、ステップS4〜S12の処理を繰り返す。
【0059】
ステップS13の判別処理で全ての印刷要素の解析が終了したと判別された場合には、制御部21は、印刷データ生成処理を終了する。
【0060】
ここで、テキストボックスが複数個存在する場合には、ステップS7〜S12の処理が当該複数回行われる。このとき、ステップS11の処理によりテキストボックスのサイズが変更されて大きくなった場合には、他のテキストボックスと重なってしまう場合がある。そこで、全てのテキストボックスの調整が終わって印刷データ生成処理が終了した後に、テキストボックス位置の調整が行われる。
【0061】
図9には、このようなテキストボックス位置の調整例を示す。
本実施形態における複数のテキストボックス位置の調整方法としては、先ず、平行移動が選択される。図9(a)に示すように、2つのテキストボックスが重なっている場合には、そのうちの片方又は両方を当該重なっている位置から離す方向へテキストボックスを移動させる(図9(b))。
【0062】
次に、上記のように2つのテキストボックスが重ならないように移動させると、他の第3のテキストボックスと重なってしまったり、複数のテキストボックスを複雑に移動させる必要が生じたりする場合がある(図9(c))。このような場合には、先ず、移動対象のテキストボックスを他の第3のテキストボックスと重ならない範囲で移動させる。そして、当該テキストボックスが他のテキストボックスの隙間に納まらない分に関して、テキストボックスの隙間に納まる範囲にまで表示フォント及びテキストボックスのサイズを縮小する(図9(d))。
【0063】
また、図9(e)に示すように、テキストボックスが拡大された結果、紙面からはみ出してしまう場合がある。このような場合には、テキストボックスを紙面からはみ出た方向とは反対向きに移動させることで、印刷面内に収めることができる。
【0064】
以上のように、本実施形態の画像形成装置1によれば、OOXML形式のエクセルファイルが入力されると、このエクセルファイルを解析してディスプレイリストを生成する際にテキストボックスを検出してテキストボックスのサイズを取得すると共に、テキストボックス内に記載されたテキストについて、一行ごとに印刷時のフォントサイズに基づいて印刷された時の縦横幅を算出することで、テキストの表示サイズを取得する。そして、テキストボックスのサイズとテキストの表示サイズとを比較して、縦幅又は横幅の少なくとも何れかにおいて、テキストの表示サイズの方が大きい場合には、テキストが全てテキストボックスのサイズに納まるようにテキストボックスのサイズを調整したのちにDLデータを作成する。このようなテキストボックスサイズの自動調整機能を有することで、印刷時のフォントサイズのずれによりテキスト画像が印刷時に崩れるのを容易に防ぐことが出来る。
【0065】
また、テキストボックスのサイズの調整を行う場合には、テキストボックスを相似拡大するだけではなく、縦幅及び/又は横幅の不足分のみをそれぞれ拡大することが可能なように構成されているので、必要のない部分までテキストボックスを拡大することなくテキストボックスサイズの自動調整を行うことが出来る。
【0066】
また、テキストボックスが複数検出された場合には、全てのテキストボックスの自動調整が終了した後に、これらのテキストボックスが拡大したことで重複していないかを確認する。そして、重複箇所があった場合には、各々の表示位置を移動させる。従って、単に各テキストボックスの印刷画像を崩さないだけではなく、テキストボックスの重複箇所がない印刷を行わせることが出来る。
【0067】
また、複数のテキストボックスの重複箇所があった場合に、テキストボックスの表示位置を移動させても重複箇所の解消が出来ない場合には、当該重複するテキストボックス内のテキストに設定されているフォントのサイズを縮小することで、重複箇所を解消する。従って、出来る限り指定されたフォントサイズを維持しつつ、必要な場合にのみ必要な範囲でフォントサイズを縮小して、テキスト印刷部分の見た目を大きく変更させず、且つ、表示の崩れを防ぐことが出来る。
【0068】
また、テキストボックスの自動調整をしたくない場合には、自動調整を行わないように設定することができる。
【0069】
また、画像処理部において、上記のようにして自動調整されて作成されたDLデータをラスターイメージデータに変換し、更にプリンターエンジンに出力して画像形成を行うことが出来るので、ユーザーが印刷データを確認しながらテキストボックスのサイズを手動で調整しなおす必要がない。
【0070】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、OOXML形式の表計算ソフトウェア出力データファイルは、エクセルで作成されたものに限らず、他の表計算ソトウェアで作成されたものであってもよい。また、表計算ソフトウェア以外のソフトウェア、例えば、スライドを作成して当該スライドによるプレゼンテーションを行う際に用いられるプレゼンテーションソフトウェアなどで作成されて表計算ソフトウェアの出力データファイル形式に変換されたものであっても良い。また、ODF形式(Open Document Format)による表計算ファイルは、OOXML形式とは互換がないが、同様に、複数のXMLファイルをZIP形式でアーカイブしたものであり、テキストボックス部分を検出してフォントサイズの変換処理に基づいてテキスト表示サイズを算出し、テキストボックスサイズの自動調整を行うことが可能である。
【0071】
また、上記実施の形態では、テキストボックス同士のみの重複を考慮したが、他の埋め込み画像との重複箇所や、各セルに記載された内容との重複なども判別して表示位置を調整することとしてもよい。
【0072】
また、上記実施の形態では、印刷設定データをコンピューター2から送られた設定情報に基づいて設定したが、画像形成装置1の操作部28への操作命令に基づいて設定することも可能である。
【0073】
また、上記実施の形態では、テキストボックスとして長方形のものを例に挙げて説明したが、他の形状のテキストボックスでも同様に処理を行うことができる。この場合には、テキストの上揃え、中央揃えなどの文字揃えとも対応させて処理を行う。
【0074】
また、以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDやSSDといった記憶部24を使用した例を開示したが、これに限定されない。
その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリー、CD−ROMなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の携帯で示した具体的な構成、表示などの細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 画像形成装置
2 コンピューター
3 回線
11 制御部
12 RAM
13 ROM
14 記憶部
14a 印刷データ送信プログラム
14b 印刷データ変換プログラム
15 入力I/F
16 出力I/F
17 通信部
18 操作部
19 表示部
20 情報処理部
21 制御部
22 RAM
23 ROM
24 記憶部
24a 印刷制御プログラム
24b 変換テーブル
25 入力I/F
26 出力I/F
27 通信部
28 操作部
29 表示部
30 プリンターエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力画像データに基づいて描画用データを生成するための中間言語データを作成する画像解析手段を備えた画像処理装置において、
前記画像解析手段は、
前記入力画像データに含まれる文字描画領域の情報を検出し、当該文字描画領域の設定範囲を取得する文字描画領域抽出手段と、
前記文字描画領域に記述される文字列についての文字情報に基づいて、作成される前記中間言語データにおける当該文字列の画像形成範囲を算出する文字列画像形成領域算出手段と、
前記文字描画領域抽出手段により抽出された前記文字描画領域と、前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲とを比較して、前記画像形成範囲が前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、前記画像形成範囲が前記文字描画領域に収まるように、前記画像形成範囲と前記文字描画領域とのうち、少なくとも一方の調整処理を行う文字描画領域調整手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像解析手段は、
複数の前記文字描画領域が互いに重ならないように、当該文字描画領域の相対位置を修正する領域配置調整手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記文字描画領域調整手段は、
前記文字描画領域が前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲を内包するように当該文字描画領域を拡大する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記文字描画領域の拡大は、横方向への拡大と縦方向への拡大とを独立に行うことが可能に設定されている
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記文字描画領域調整手段は、
前記領域配置調整手段による前記相対位置の修正により、前記複数の文字描画領域が重ならない範囲内で前記複数の文字描画領域を拡大し、
前記画像形成範囲が、当該拡大された前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、更に、当該文字描画領域に係る前記文字列についての前記文字情報を変更して当該文字列の行間を短縮し、及び/又は、前記文字列のフォントサイズを縮小することで、前記画像形成範囲が前記文字描画領域内に収まるように縮小する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記文字描画領域調整手段による調整の要否に係る予め取得された設定データに基づいて、前記文字描画領域調整手段の実行可否が選択可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
生成された前記中間言語データをラスター化して描画用ビットマップデータを作成するビットマップ生成手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置と、
当該画像処理装置により作成されたビットマップデータを取得してシート上に画像の形成を行う画像形成手段と、
を備える画像形成装置。
【請求項9】
画像処理装置として用いられるコンピューターを、
入力画像データに基づいて描画用データを生成するための中間言語データを作成する画像解析手段として機能させるプログラムであって、
前記画像解析手段は、
前記入力画像データに含まれる文字描画領域の情報を検出し、当該文字描画領域の設定範囲を取得する文字描画領域抽出手段、
前記文字描画領域内に記述される文字列についての文字情報に基づいて、作成される前記中間言語データにおける当該文字列の画像形成範囲を算出する文字列画像形成領域算出手段、
前記文字描画領域抽出手段により抽出された前記文字描画領域と、前記文字列画像形成領域算出手段により算出された前記画像形成範囲とを比較して、前記画像形成範囲が前記文字描画領域の内部に収まらない場合には、前記画像形成範囲が全て前記文字描画領域に含まれるように、前記画像形成範囲と前記文字描画領域とのうち、少なくとも一方の調整処理を行う文字描画領域調整手段、
を備えることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−16049(P2013−16049A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148738(P2011−148738)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】